JP2017504012A - 球面−非点収差光学面を測定する方法 - Google Patents

球面−非点収差光学面を測定する方法 Download PDF

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Abstract

球面−非点収差光学面(40)を測定する方法であって、a)波面生成デバイス(10)によって球面−非点収差波面を試験波面として生成するステップと、b)試験波面が球面−非点収差面(40)の任意の点に実質的に垂直に入射するように、波面生成デバイス(10)と波面生成デバイス(40)に適合した球面−非点収差面(40)との間の波面差を干渉測定するステップであり、複数の測定を実行し、その際に球面−非点収差面(40)を複数の位置で測定し、非点収差の2つの半径中心に関して球面化し、且つ/又は球面−非点収差面(40)の表面法線に関して180°回転させ、対応するインターフェログラム位相を求めるステップと、c)球面−非点収差面(40)の表面を適当な加工法によって補正する数学的再構成法によって、波面生成デバイス(10)の波面及び球面−非点収差面(40)の形状を確定するステップであり、波面差が規定の閾値未満になるまでステップa)〜c)を繰り返すステップとを含む方法。

Description

本発明は、球面−非点収差光学面を測定する方法に関する。本発明はさらに、球面−非点収差光学自由曲面を測定する方法に関する。本発明はさらに、光学自由曲面の形態の試験装置に関する。本発明はさらに、光学自由曲面に関する。
本願は、独国特許出願第10 2013 226 668.5号の優先権を主張し、その開示内容を参照により本明細書に援用する。
大きな非点収差成分を有する非点収差光学面及び自由曲面は、計算機ホログラム(CGH)を用いて干渉法により試験することができるが、これは、CGHを対象面上の各位置で垂直な波面を生成するように設計して、試験対象物がオートコリメーションで総合的に測定されるようにすることによって行われる。
しかしながら、回転対称非球面とは対照的に、自由曲面は回転不変性を有しないので、表面の干渉測定は、CGHと試験対象物との間の厳密に1つの相対位置でしか概して行うことができない。これは、回転対称非球面に対して自由曲面の測定精度が大幅に低いことを意味するが、その理由は、回転対称非球面では、理論上任意の多くの回転位置での測定の結果として干渉計及び試験対象物の非回転対称誤差寄与をはっきりと分離できるからである。この場合、達成可能な形状精度は約20pm rmsである。
これに対して、自由曲面の場合の形状精度は、干渉計の誤差寄与、特にCGHの誤差寄与を別個に確認する必要があるので、現在は約1nmでしかない。そのような個別のパラメータの精度では、10ナノメートル未満(single-digit nanometer)範囲の全体的測定精度が達成されるのみである。CGHのパラメータには、エッチング深さ、デューティ比、トレンチング、形状、CGH基板の均質性等がある。さらに、非点収差は2回回転不変性を有するので、自由曲面に関する非点収差面の場合、干渉計の2つの回転位置、すなわち0°及び180°が可能である。
不都合な点として、現在のところ、例えば球面に関して存在するような絶対較正法(例えば、キャッツアイ較正(cat's eye calibration)、回転円板法(rotary disc methods)等)が自由曲面に関してはない。
非特許文献1は、光学面上の誤差を再構成又はデコンボリューションする方法を開示しており、この方法では、2つの光学面の相互に対するシアリングを測定し、その後、試験対象物の原波面形態又は表面形態を積分又はデコンボリューションによってシアリング波面から再構成する。
Clemens Elster, "Exact two-dimensional wave-front reconstruction from lateral shearing interferograms with large shears", Applied Optics Vol. 39, No. 29, 10 October 2000
本発明の目的は、球面−非点収差光学面を測定する方法を改良することである。
特に、この場合の光学自由曲面は、いわゆる球面−非点収差タイプであるべきである。ここで、これは、その形態を球面と純粋な非点収差面との重ね合わせによって表すことができることを意味すると理解され、この重ね合わせは、法線方向で球面のサジタルハイトに非点収差面のサジタルハイトを加算することを意味すると理解される。
第1態様によれば、この目的は、球面−非点収差光学面を測定する方法であって、
a)波面生成デバイスによって球面−非点収差波面を試験波面として生成するステップと、
b)試験波面が球面−非点収差面の各点で実質的に垂直に入射するように、波面生成デバイスと波面生成デバイスに適合した球面−非点収差面との間の波面差を干渉測定するステップであり、複数の測定を実行し、その際に球面−非点収差面を複数の位置で測定し、非点収差の2つの半径中心に関して球面化し、且つ/又は球面−非点収差面の表面法線に関して180°回転させ、対応するインターフェログラム位相を求めるステップと、
c)球面−非点収差面の表面を適当な加工法によって補正する数学的再構成法によって、波面生成デバイスの波面及び球面−非点収差面の表面形態を確定するステップとを含み、波面差が規定の閾値未満になるまでステップa)〜c)を繰り返す方法によって達成される。
このように、球面−非点収差面をいわゆるシフト−シフト法(shift-shift method)によって絶対的に測定又は較正することができる。波面生成デバイス及び球面−非点収差面の波面形態は、波面生成デバイス及び球面−非点収差面の誤差を分離することによって非常に正確に求めることができる。好ましくは、球面−非点収差面の直径は、波面生成デバイスよりもごくわずかに、特に約5%〜10%大きい。
第2態様によれば、上記目的は、球面−非点収差光学自由曲面を測定する方法であって、
a)較正素子を用いて請求項2に記載の方法によって較正された波面生成デバイスによって球面−非点収差波面を試験波面として生成するステップと、
b)試験波面によって球面−非点収差光学自由曲面の複数領域を干渉測定するステップであり、試験波面を自由曲面の各領域で実質的に垂直に入射させ、自由曲面の複数領域及び試験波面を相互に対して変位させ且つ/又は球面化し、対応するインターフェログラム位相を求めるステップと、
c)個々の領域から自由曲面をスティッチングするステップであり、数学的再構成法によって試験波面と球面−非点収差自由曲面との所期値からの偏差を分離するステップと
を含む方法によって達成される。
第3態様によれば、上記目的は、試験光学ユニットを備えた光学自由曲面の形態の試験装置であって、試験光学ユニットは、
自由曲面に適合した球面−非点収差波面を試験波面として生成する波面生成デバイスであり、自由曲面の少なくとも一部が、いずれの場合も試験波面によって干渉法により試験可能であり、適合波面の所期形態からの偏差が、本発明の第2態様として特定された較正法によって確定可能である波面生成デバイス
を備える試験装置によって達成される。
第4態様によれば、上記目的は、最良適合球面からの自由曲面の偏差の非点収差成分が少なくとも約80%である光学自由曲面によって達成される。
第5態様によれば、上記目的は、最良適合球面からの自由曲面の偏差の非点収差成分が少なくとも約90%である光学自由曲面によって達成される。
本発明による方法、本発明による試験装置、及び本発明による自由曲面の好適な実施形態は、従属請求項の主題である。
本方法の好適な実施形態では、波面生成デバイスの波面をステップc)において補正し、波面差が規定の閾値未満になるまでステップa)〜c)を繰り返す。このように、所定の仕様を満たすまで屈折フィゾー素子の形態の波面生成デバイスを加工できることが有利である。
球面−非点収差自由曲面を測定する方法の好適な実施形態では、複数領域を自由曲面のサブアパーチャとして具現し、球面非点収差試験波面を用いてサブアパーチャの走査を実行する。有利には、それにより一種の走査法を実行することによって、特定の種類の自由曲面、すなわち最良適合球面からの偏差が主に非点収差性であるような自由曲面をほぼ完全に絶対的に較正することができる。
本発明のさらに他の好適な実施形態では、球面−非点収差面又は自由曲面の実質的に総合的な測定が実行されるように、既定の軌道に従って球面−非点収差面又は自由曲面と波面生成デバイスとの間で相対運動を実行する。有利には、各所期値からの試験波面の偏差と自由波面の偏差とを相互に良好に分離することができる領域で、波面生成デバイスの効率的な較正及び自由曲面の測定をこのようにして実行することができる。
球面−非点収差自由曲面を測定する方法のさらに別の好適な実施形態では、サブアパーチャの非点収差面の軸の方向に部分球面化を実行し、各部分球面化を、対応する軸で有効な半径の中心に関して実行する。このように、結果として容易に評価可能なインターフェログラムが実現可能であり、上記インターフェログラムは、相互に容易に分離可能な試験波面及び自由曲面の形態の偏差を可能にする。
本方法のさらに他の好適な実施形態では、干渉測定をいずれの場合も180°回転させて繰り返し実行する。このように、自由曲面のサブアパーチャの非点収差基本形態の180°回転不変性が用いられることが有利である。
球面−非点収差面又は自由曲面に対する試験波面の実質的に垂直な入射に関して、本発明の状況では、入射が正確な垂直入射と法線からずれた既定の角度値を超えない角度での入射との両方を含むことに言及する。
本発明による方法の好適な実施形態では、この目的で、試験波面の入射を法線から規定の偏差未満で入射させることができる。
この目的で、本方法の好適な実施形態では、球面−非点収差面又は自由曲面に対する試験波面の入射を、法線から10mrad未満の範囲の最大偏差で生じさせることが可能である。
本方法の好適な実施形態では、この目的で、試験波面を法線から5mradの最大偏差で球面−非点収差面又は自由曲面に入射させることができる。
本方法の好適な実施形態では、この目的で、試験波面を法線から2mradの最大偏差で球面−非点収差面又は自由曲面に入射させることができる。
本方法の好適な実施形態では、この目的で、試験波面を法線から1mradの最大偏差で球面−非点収差面又は自由曲面に入射させることができる。試験波面の規定の最大入射角を有する全ての上記実施形態の基準は、いずれの場合も、球面−非点収差面又は自由曲面の干渉測定を必要な精度で実行できることである。
本発明による試験装置の好適な実施形態では、波面生成デバイスが波面を試験波面に変える適合素子を備える。結果として、試験波面を、いずれの場合も試験対象の球面−非点収差面又は自由曲面の特定の形態に個別に且つ単純に適合させることができるのが有利である。
本発明による試験装置のさらに別の好適な実施形態では、計算機ホログラムを試験対象の球面−非点収差面又は自由曲面毎に形成し、上記ホログラムは、球面−非点収差面又は自由曲面の曲率及び平均非点収差に適合した波面を生成する。有利には、本発明の第1態様で挙げた較正法を用いて、個々の球面−非点収差面又は自由曲面毎に高精度表面試験を実行することができる。
本発明による試験装置のさらに別の好適な実施形態では、波面生成デバイスが、適合球面−非点収差波面を生成する付加的な光学ユニットを有する平面又は球面参照面を備える。結果として、適合試験波面を生成するための異なる選択肢が提供されることが有利である。
本発明による試験装置のさらに別の好適な実施形態では、光学自由曲面が個々のサブアパーチャで試験可能である。有利には、これにより、完全な自由曲面を、球面ベース曲率とは別に絶対的に容易且つ正確に較正できる実質的な非点収差面条件下にある個々の領域に細分することができる。
本発明による光学自由曲面の有利な発展形態は、最良適合球面からの自由曲面の形態の特定の偏差がこれらの偏差のrms値又はPV値を表すことによって特徴付けられる。結果として、最良適合球面からの自由曲面の偏差の種々の発現を一様に表すことができる。ここで、rms(二乗平均平方根)値は、平均二乗偏差を意味すると理解される。ここで、PV値は、最小値と最大値との間の範囲を意味すると理解される。
本発明による方法及び本発明による試験装置が、実質的に純粋な球面−非点収差面及び球面−非点収差自由曲面の絶対較正の実行を可能にすることが、特に有利であると考えられる。結果として、これにより、純粋な球面参照よりも自由曲面の所期形状に著しく近い形態を有する較正非点収差参照面を作製する可能性が広がる。これは、自由曲面の主成分が非点収差性であることを理由とする。結果として、これにより、較正光学自由曲面を所定の仕様に非常に精密に従って製造及び試験することが可能となる。
これは、試験対象物と試験波面との間の相対運動の場合に試験装置によって生成されたインターフェログラムにおいて、試験対象物が反射した波面と試験装置の参照面が反射した干渉参照波面との間で実質的に傾きのみが有利に観察されることによっても可能となる。これらの傾きの調整後に残る波面測定値は、正確に得られ、ベストフィット球面からの自由曲面の形態の偏差に関して的確な結論を引き出すことを可能にする。
結果として、本発明は、特に、サブアパーチャ干渉計の測定スペクトルの拡張を可能にする。作製可能な調整可能適合素子を用いて、中間〜高周波数の空間周波数スペクトルで多数の自由曲面を製造及び試験することができる。較正目的の試験も同様に含まれる。
有利には、本発明の結果として、球面の回転円板較正と類似した方法で球面−非点収差面の試験設計を総合的に較正することが選択できる。
複数の図を参照して、本発明をさらなる特徴及び利点と共に関して以下で詳細に説明する。この場合、記載又は図示される全ての特徴が、特許請求項又はその従属項での引用(dependency reference)におけるそれらの併記とは無関係に、また説明又は図面におけるそれらの文言又は図示とは無関係に、単独又は任意の所望の組み合わせで本発明の主題を形成する。図面は、本発明に不可欠な原理を説明することを特に意図したものであり、必ずしも縮尺に忠実に図示されていない。図中、同一の又は機能的に同一の要素は同一の参照符号を有する。
試験対象の自由曲面のサブアパーチャへの細分の基本図を示す。 試験対象物波面及び参照波面からの誤差寄与の分離の基本図を示す。 本発明による方法による試験対象物の誤差タイプの識別の基本図を示す。 球面−非点収差面を試験する試験光学ユニットを示す。 球面−非点収差試験波面と試験波面の絶対較正用の反射較正CGHとを生成する装置からなる、本発明による試験装置の基本図を示す。 屈折フィゾー素子の断面図を示す。 CGHフィゾー素子の断面図を示す。 EUVL投影レンズの基本断面図を示す。 光学自由曲面を測定する本発明による方法の実施形態の基本フローチャートを示す。
原理上、本発明は、球面で知られる回転円板法の拡張を表す。球面は、表面法線に関する回転とその半径の中心に関する任意の球面化とに関して不変である。
これと類似して、球面−非点収差面は、この面の非点収差の2つの「軸」の方向での球面化の任意の組み合わせに関して事実上不変であり、各部分球面化は、対応する軸で有効な半径の中心に関して行わなければならない。
球面−非点収差面の上記条件をここで用いて、干渉法による試験対象の球面−非点収差面を非点収差参照波面に対して任意の方向で巨視的に変位又は球面化することができ、その結果として、十分に小さな波面勾配を有する評価可能なインターフェログラムを生成して数学的に評価することができる。相互にシフトした波面の結果として、試験対象物波及び参照波の誤差寄与を分離し、したがって自由曲面全体の絶対較正を得ることが可能である。このように、干渉計誤差を試験対象物誤差から分離することが可能であり、その結果として、試験対象物に割り当てられ得る誤差及び干渉計に割り当てられ得る誤差を確定することが可能である。ここでは、ミリメートル範囲までの非点収差変形が考えられる。
例えば回転対称非球面の場合、数10μmの球面化は、概してインターフェログラムが評価不可能となるほど大きな波面勾配につながる。ここで、球面−非点収差面の場合、非球面量(asphericity)が最大1mmである場合には、約1000といういわゆる減衰定数が生じる。非点収差面の相互に対する球面化能力の基本原理は、非点収差のそれ自体に対するシア(the shear of astigmatism against itself)が、要素同士を傾けることによって主に補正され得る傾きをもたらし、その結果として上記減衰が生じるというものである。
試験対象物波面は、ここで、既知の方法によって実行される各インターフェログラムで一定の成分(干渉計誤差)と試験対象物「と共に変位する」成分との数学的分離によって再構成することができる。
精度のさらなる向上は、非点収差面の180°回転不変性によって達成することができる。したがって、変位手順全体を、180°回転させた当該面の第2回転位置で繰り返すことにより、測定の平均化の向上又は一貫性の向上を得ることができる。
従来の回転円板法では、事実上球面しか絶対的に較正できない。回転対称非球面の絶対較正は、当該面又は試験光学ユニットの非回転対称成分のみに関し、回転対称成分は、較正によってではなく適格性確認(qualification)(すなわち、試験設備では実行されない(「外部で」実行される)試験光学ユニットの誤差寄与の単一判定)によって求められる。
本発明によれば、非球面の、すなわち球面−非点収差性を有するような非球面の種類全体の事実上完全な絶対較正を実行することが可能である。
この目的で、例えば干渉計のCGHによって、又は球面−非点収差参照面によって生成された球面−非点収差波面が必要であり、球面−非点収差参照面は、試験対象の自由曲面(「試験対象物」)に大まかに適合させるべきである。試験対象物の形状誤差は、前加工プロセスの結果として、生成された球面−非点収差試験波面に対して干渉測定可能であるほど小さくなるべきである。
本発明の意味の範囲内での球面−非点収差波面は、球面波のサジタルハイトを非点収差波のサジタルハイトに加算することによって生成される波面である。
試験対象物をその半径の各(x及びy)中心に関して任意の方向で巨視的に、好ましくはその直径の少なくとも10%、より好ましくは約50%だけ球面化する装置が提供される。さらに、試験対象物は、特に傾き又は方位角に関して全自由度で微調整可能、すなわちμm範囲又はμrad範囲で調整可能であるべきである。
したがって、記載されている「シフト−シフト」較正は、上述のように、参照目的で試験対象物を180°回転させて繰り返すことができる。
球面化の絶対値は変えることができるが、試験対象物波面と参照波面との間の十分に良好な分離を達成するために、試験対象物直径の少なくとも約5%のシア又はシフトとすべきである。
図1は、全てが実質的に同じ変形を有する球面−非点収差面の6個のサブアパーチャASpを示す。これにより、2つの球面−非点収差面を相互に対して変位/球面化し、インターフェログラム位相を求め、且つ数学的再構成法によって試験対象物波面及び参照波面の波面寄与を分離することによって、絶対較正が可能である。この目的で、異なる相対位置からの十分に大きな位相像セットが必要である。
サブアパーチャSAp内のスケールは、試験対象物の高さプロファイルを表す線形に延びるグレースケール値(linearly extending grayscale value gradings)を示す。各サブアパーチャSApに局所的な傾きが適用されている。個々のサブアパーチャSApを測定する際、右側の円内に示すように、試験対象物又は干渉計を傾けることによって事実上同じ非点収差位相プロファイルを生成することが可能である。非点収差は各サブアパーチャSApで同様なので、上記非点収差を波面生成デバイスにおいて利用可能に保つことができる。図5に示すように試験ビーム経路が適合発散状態で延びるので、面の基本曲率はインターフェログラムに現れない。
したがって、試験対象物又は干渉計は、各サブアパーチャSApのインターフェログラムにおける位相勾配を最小化する目的で後傾斜される(post-tilted)。全てのサブアパーチャSApに共通の変形成分を、ここで定数成分として試験光学ユニット(補償ユニット)に導入できることで、この常に等しい位相勾配が個々のサブアパーチャSApのインターフェログラムから消え、その結果として測定ダイナミクスが大幅に向上する。当然ながら、図示の6個のサブアパーチャSApは、単に例示とみなすべきであり、実際には、最大約1000個のサブアパーチャを有する試験対象物が較正される。
図2は、サブアパーチャSApをx方向及びy方向に相互に対して変位させ且つ/又は球面化することができ、且つ試験対象物波面及び参照波面の誤差寄与を分離するために相互に対して180°回転させることができることを示すためのものである。したがって、第1に、変位を実行し、その結果として、有利には理想波面の変化がわずかにしか生じない。さらに、試験対象物も180°回転又は捻転させることができ、この回転は、試験対象物40の誤差の個別検出の向上のさらなる選択肢となる。有利には、試験対象物と参照波面との間の相対運動のさらなる自由度がこうしてもたらされる。
図2の右図は、結果としてインターフェログラムが使用不可能となることなくシステム全体で設定できる全自由度(回転/変位/球面化)を示す。特に、球面化を半径の中心に関して実行することができるか、又は試験対象物を180°回転させることができ、これらすべての場合において波面が試験対象物に対して実質的に垂直に入射する。
このように、相対測定を実行できることが有利であり、干渉計波面を試験対象物波面から分離することができる。最終的には、干渉計誤差が「それゆえ固定のままであり、」試験対象物誤差が「試験対象物と共に動き」、これらの誤差はその後、数学的再構成法によって計算により相互に分離することができる。
したがって、図2は、球面−非点収差波面及び試験対象物の一部を相互に対してシフトさせ且つ180°回転させることができ、その際に波面の顕著な変化がないことを説明するものである。
図3は、コマ収差の形態の、試験対象物の本発明により検出可能又は較正可能な誤差を示す。図3b)及びc)は、図a)に示す試験対象物波面のコマ収差のシア波面(派生物(derivatives))を示す。図b)は、コマ収差がそれ自体に対してシア又はシフトする際の焦点及び非点収差の組み合わせを原理上示す。ここで、シア項は調整成分を一部もたらす。本発明によれば、これらは、実際に存在する試験対象物変形から180°回転によって一意に分離することができる。したがって、この図は、試験光学ユニットの180°回転によってどの誤差寄与が特定され得るかを示すはずである。コマ収差が試験対象物に存在しており試験対象物を180°回転させた場合、図c)において確認できるように、結果としてコマ収差も共に回転する。
4次のうねり(waviness)、6次のうねり等の均一な収差の場合、上記収差は180°回転に関するその不変性に起因して共に回転しないので、これは有効とはならない。
図4は、CGHによって生成された参照波面に関する球面化によって生じた種々の「シフト位置」で試験対象物が測定されることにより、例えば「球面化マウント」上で非点収差面の絶対較正が実行され得ることを示す。その後、試験対象物の絶対波面が数学的再構成によって確定される。
図4は、実際の参照又は試験波面を生成する例えばCGHの形態の適合素子20を示す。適合素子20の下に配置されたプリズムが、干渉計からの垂直な平行ビームを適合素子20に斜めに入射するように偏向させることによって、試験光学ユニットの補助機能を提供する。
平面波が下から適合素子20に入射する結果として、適合素子20は球面−非点収差波面を生成する。黒色曲線は、サブアパーチャSApを有する試験対象物40の一部を示す。
試験対象物40は、ホルダ(図示せず)上に組み立てられることが好ましく、ホルダ上で半径の中心に関してx方向及びy方向に球面化することができ、ホルダ上で180°回転させることができる。これが可能なのは、適合素子20が、試験対象物40の表面設計に対応する波面を実質的に生成するからである。非常に好都合なのは、純粋な球面−非点収差波面が適合素子20によって生成されることである。したがって、原理上、図4は、自由曲面への球面−非点収差参照波面の最大限の適合が自由曲面の試験のために与えられるはずであることを示す。
図5は、本発明による試験装置の実施形態を示す。実質的に平面状の参照面11を有するフィゾー素子10を備えた試験装置100を確認することができる。さらに、適合素子20(非点収差CGH)及び較正素子30(較正CGH)が反射に関して提供される。適合素子20の非点収差波面の絶対較正の目的で、適合素子20の波面を較正機のセンサヘッド(図示せず)によって較正素子30に対して所望に応じて球面化することができる。較正素子30は、波がその所期形態を有する場合に波を戻して受ける(casts the wave back at itself)(オートコリメーション)ように設計される。
試験対象物40(図5には図示せず)の表面の実測中には、較正素子30を自由曲面の形態の試験対象物で置き換えるべきである。基本球面の半径Rの中心が、波面生成デバイス10内に配置されることを確認することができる。しかしながら、これは生成される波面形態に応じて変わるので、上記半径は、波面生成デバイス10の外側にも確かに配置することができる。両矢印で強調されているビーム経路の最下部は試験波を表す。
実際には、参照面11を有するフィゾー素子10と傾斜されるCGHの形態の適合素子20とを備えた試験光学ユニットが提供され、試験対象物40に対して可動な干渉センサ(図示せず)が提供される。ここで、常に目標となるのは、波面をできる限り垂直に又は実質的に垂直に試験対象物40に入射させることである。
これに関して、実質的に垂直とは、球面−非点収差面又は自由曲面の干渉測定が十分な精度で可能でなければならず、球面−非点収差面又は自由曲面に対して試験波面が正確に垂直に入射しない場合でもこれを達成できることを意味する。法線からの最大許容偏差は、10mrad未満の範囲であり得る、特に5mrad以下、特に2mrad以下、特に1mrad以下であり得ることが分かった。この要件は、測定対象のサブアパーチャSApのそれぞれに当てはまる。
以下において、球面−非点収差自由曲面に関する本発明による作製プロセスを詳細に説明するが、作製法が機能する前提条件として、ベストフィット球面からの自由曲面の偏差の少なくとも80%が非点収差成分である。
最良適合(「ベストフィット」)球対称面を求めるために、例えば、比較対象の球対称面からの非球面の平均二乗偏差(quadratic mean deviation)(「rms値」)を所定の一方向で最小化することが可能である。最良適合球対称面を求めるための代替的な基準は、ピーク対バレー値(「PV値」)を含み、これは、球対称面を引いた自由曲面上の最高点と最低点との間の距離を表す。最も有意義な基準は、自由曲面と適合させるべき球面との間の差の勾配(の絶対値)の最大値が最小化されるように球面を選択することである。
したがって、本発明の意味の範囲内において、最良適合又はベストフィット球面は、自由曲面の全体的形態からのその偏差が最小の球対称形態である。
好ましくは、全自由曲面が、結果として各サブアパーチャSAp内の残差勾配(residual gradient)が好ましくは約2mrad未満であるように個々のサブアパーチャSApに細分される。この残差勾配は、表面法線の相互に対する相対角度に関係する。例として、実際には、これはサブアパーチャSApの円の直径が約10mmであることを意味し得るが、その理由は、それよりも大きなサブアパーチャSApの場合に合理的な測定が実行不可能となるからである。
初めに、光学自由曲面に関して、例えばEUVL(極紫外線リソグラフィ)レンズの結像ミラーに関して、設計プロセスを実行する。特に、自由曲面のベストフィット半径及び非点収差を、較正プロセスのために求める。
その後、球面−非点収差フィゾー素子を設計し、自由曲面に対するフィゾー素子の求められる作動距離を考慮に入れて、相互に直交する断面でフィゾー素子が生成した非点収差の2つの半径を適合させる。上記作動距離は、実行すべき測定中の波面生成デバイス10と自由曲面との間の所期の距離である。
その後、必要な場合は試験CGHを用いて、フィゾー素子と、フィゾー素子の直径よりも少なくとも約5%大きいことが好ましい直径を有するフィッティング対向面(較正面)とを作製する。
続いて、必要な場合は上記純粋な球面−非点収差対向面に対する180°回転を用いて、上記シフト−シフト較正によるフィゾー素子の波面の絶対較正を行い、必要な場合は一方又は両方の波面の反復補正を行う。
その後、こうして作製されたフィゾー素子を可動干渉センサに取り付けてセンサを調整する。自由曲面の一部を測定できるこのようなセンサは、例えば米国出願公開第2012/0229814号及び独国特許第10229816号に開示されており、これらの開示の全体が本明細書に援用される。
次いで、試験対象の自由曲面に対する干渉センサの軌道を、サブアパーチャSApの総合的な測定の目的でプログラムする。干渉センサを有する測定設備において、試験対象の自由曲面の挿入及び調整を行う。結果として、プログラムされた軌道に沿った自動移動及び干渉像の記録が可能となり、個々のサブアパーチャSApの表面トポグラフィ像の計算及び記憶も可能となる。好ましくは、個々のサブアパーチャSApは、少なくとも全てのサブアパーチャSApを結合して全自由曲面のスーパーセットを得るように重なる。
次いで、個々のサブアパーチャSApにおける試験対象物の表面形態を、上記絶対較正によって得られたフィゾー素子の形態(半径、非点収差、残りの形状(residual figure))を考慮に入れて計算する。
次いで、表面の個々の部分がローカル座標系で測定されたので、サブアパーチャ座標を自由曲面の座標系に変換する。最後に、自由曲面を個々のサブアパーチャSApから全表面にスティッチングする。
次に、結果として、全表面における自由曲面のサジタルハイト値又はピーク対バレー比すなわちPV値が分かる。
次に、最初に設計された自由曲面の所期形態を自由曲面の実際の形態から差し引き、所期形態からの実際の形態の偏差の評価を実行し、必要であれば、続いて求められた所期形態からの偏差に従って自由形態を後加工する。
整形加工(form-giving processing)ステップ及び測定ループが要求仕様内にある自由曲面の形態をもたらすまで、上記プロセス全体を繰り返して実行する。
概して、上記方法は、中間〜高周波数範囲で非常に正確に作成可能且つ試験可能な自由曲面を、好ましくはサジタルハイトプロファイル、PV値、又はrms値に関してpm範囲で作製することを可能にする。
米国特許第7,538,856号及び米国特許第7,355,678号は、本発明による方法によって試験可能且つ作製可能なミラーを有するEUVL投影レンズを開示している。特に、基本曲率のほかに、上記文献に示されているミラーは全てが主に非点収差実施形態を有するので、本方法は上記ミラーの全てに有利である。
原理上、2つの異なるタイプのフィゾー素子が考えられる。
図6aは、屈折フィゾー素子の断面を示し、フィゾー素子のガラスの背面での平行ビームPSの屈折の結果として球面−非点収差波が生じ、当該波は、ガラスの球面−非点収差前面の各点では垂直である。したがって、ガラスを通過する波も同様に球面−非点収差波であり、規定の作動距離にわたって試験対象の球面−非点収差面又は自由曲面(試験対象物40)に最高の適合を示す。
図6bは、フィゾー板(干渉計の平面参照面11を有する)とCGHとを組み合わせたCGHフィゾー素子の断面図を示す。CGHは、規定の作動距離によって、球面−非点収差面又は自由曲面の形態の試験対象の試験対象物40に最大限に適合した球面−非点収差波を生成し、その結果として、試験対象物40の試験面に対してできる限り垂直な入射を発生させる。
上記シフト−シフト法を用いることで、適合した純粋な球面−非点収差試験面又は対応する較正CGHを用いて両方のタイプのフィゾー素子を絶対的に較正することができる。
図7は、ミラーM1及びM2を有する第1光学アセンブリG1とミラーM3〜M6を有する第2光学アセンブリG2とを備えた、EUVL投影レンズのレンズ素子断面の既知の基本図を示す。特にミラーM5及びM6は、自由曲面として具現され、その最良適合球面からの偏差の非点収差成分は、少なくとも約80%、特に好適な実施形態では少なくとも約90%である。少なくとも1つのミラーが自由曲面として具現された8個のミラーを有するEUVL投影レンズも考えられる(図示せず)。
球面基本形態からの試験対象物形状の全体偏差の約80%〜約90%成分に関して、複数の関連変数を考慮すべきである。
(i)球面基本形態からの自由曲面の偏差のPV又はrms(=PV(FFF)又はrms(FFF))
(ii)数学的面記述へのゼルニケ多項式のフィッティングによって例えば求めることが可能な、自由曲面の非点収差成分のPV又はrms(=PV(Ast)又はrms(Ast))
(iii)非点収差成分(ii)の減算後の偏差(i)のPV又はrms(=PV(Rest)又はrms(Rest))
rms値の加算又は減算はほぼ二次的に(quadratically)行われるが、それは、2次元多項式によって記述可能な球面基本形態からの偏差(この場合は第1に「非点収差」、第2に残差)が線形独立だからであり、すなわち次式が当てはまる。
rms(FFF)=SQRT(rms(Ast)^2+rms(Rest^2)
そこから以下が得られる。
rms(AST)=SQRT(rms(FFF)^2−rms(Rest^2)
ここでは、以下の省略形を用いる。
SQRT…平方根
PV …ピーク対バレー比
rms …二乗平均平方根値
FFF …自由曲面
Rest…残差
例えば、球面基本形態からの全体偏差の球面−非点収差成分の少なくとも80%について、以下の定義を特定することができる。
rms(Rest)/rms(FFF)<0.2(=100%−80%)
別の表現をすると、これは、球面形態からの非点収差成分を有しない自由曲面の全体偏差のPV又はrms値に正規化した、球面形態からの自由曲面の偏差のPV又はrms値を、約20%未満とすべきであることを意味する。
上記数学的関係の全てが、記載されているrms値の代わりにPV値を含むこともでき、これらの関係は、PV値に概ね又は平均して当てはまるだけである。
本発明による方法を用いて、最良適合球面からの自由曲面の全体偏差の非点収差成分が通常は約0.5mm〜約20mmのPV値にある自由曲面を作製及び試験することが可能である。ここで、最良適合球面の基本半径は、約300mm〜ほぼ無限(∞)に具現することができる。ここで、無限(∞)半径は平面に相当する。
特に、本発明による方法を用いて作製及び試験することができる自由曲面は、少なくとも約10mmの直径を有する円として具現された任意のサブアパーチャSApにおけるその局所勾配プロファイルが、傾斜、試験波の焦点、及びミラー全体の純粋な非点収差成分定数の減算後に約2mrad以下のPVとなる。
特に、本発明による方法を用いて作製及び試験することができる自由曲面は、約0.5mm〜約50mmの空間波長を有する空間波長帯域における所期形態からのその偏差が、約100pm〜約200pm以下、好ましくは約50pm〜100pm以下、より好ましくは約20pm以下である。
特に、本発明による方法を用いて作製及び試験することができる自由曲面は、約0.1mm〜約30mmの空間波長を有する空間波長帯域における所期形態からのその偏差が、約100pm〜約200pm以下、好ましくは約50pm〜100pm以下、より好ましくは約20pm以下である。
さらに、本発明による方法は、純粋な球面−非点収差面を焦点及び非点収差の減算後に約20pmの精度で試験可能にする。
図8は、球面−非点収差面を測定するための本発明による方法の実施形態の基本フローチャートを示す。
第1ステップS1において、波面生成デバイス10によって球面−非点収差波面を試験波面として生成する。
第2ステップS2において、試験波面が球面−非点収差面の各点で実質的に垂直に入射するように、波面生成デバイスと波面生成デバイスに適合した球面−非点収差面との間の波面差の干渉測定を行い、ここで複数の測定を実行し、その際に球面−非点収差面を複数の位置で測定し、非点収差の2つの半径中心に関して球面化し、且つ/又は球面−非点収差面の表面法線に関して180°回転させ、対応するインターフェログラム位相を求める。
最後に、第3ステップS3において、球面−非点収差面40の表面を適当な加工法によって補正する数学的再構成法によって、波面生成デバイスの波面及び球面−非点収差面の表面形態を確定し、波面差が規定の閾値未満になるまでステップS1〜S3を繰り返す。
結論として、本発明は、球面−非点収差光学面を測定する方法、球面−非点収差光学自由曲面を測定する方法、及び光学自由曲面の形態の試験装置を提案する。
有利には、本発明は、高い球面−非点収差成分を有する球面−非点収差面、特に自由曲面の形状を高精度で製造及び試験することを可能にする。有利には、自由曲面は、複数部分に分けた走査の原理により高分解能で測定可能であり、高い空間分解能と、特定の波長帯域では実質的により高い精度とが従来の方法と比べて達成可能である。有利には、ここで説明したように、pm範囲の精度の自由曲面を作製及び測定できる。
好ましくは、試験対象物毎に専用の構成CGH及び/又は専用の球面−非点収差較正面が形成される。実際には、自由曲面を有するレンズの複数の光学成分をこのようにして正確に試験可能であることが有利である。
本発明は、大抵の自由曲面が、その基本曲率に加えて「基本非点収差」及びごく弱く生じたさらなる偏差プロファイル成分しか有しないことを利用し、生成デバイスからなる試験光学ユニットをこれらの面のそれぞれに対して形成し、試験波面の参照曲率及び参照非点収差を試験対象物の基本形態に適合させる。
当業者であれば、本発明の本質から逸脱せずに、記載した特徴を適当に変更するか又は相互に組み合わせるであろう。

Claims (27)

  1. 球面−非点収差光学面(40)を測定する方法であって、
    a)波面生成デバイス(10)によって球面−非点収差波面を試験波面として生成するステップと、
    b)前記試験波面が前記球面−非点収差面(40)の各点で実質的に垂直に入射するように、前記波面生成デバイス(10)と該波面生成デバイス(10)に適合した前記球面−非点収差面(40)との間の波面差を干渉測定するステップであり、複数の測定を実行し、その際に前記球面−非点収差面(40)を複数の位置で測定し、非点収差の2つの半径中心に関して球面化し、且つ/又は前記球面−非点収差面(40)の表面法線に関して180°回転させ、対応するインターフェログラム位相を求めるステップと、
    c)前記球面−非点収差面(40)の表面を適当な加工法によって補正する数学的再構成法によって、前記波面生成デバイス(10)の波面及び前記球面−非点収差面(40)の表面形態を確定するステップとを含み、前記波面差が規定の閾値未満になるまで前記ステップa)〜c)を繰り返す方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記波面生成デバイス(10)の波面をステップc)において補正し、前記波面差が規定の閾値未満になるまで前記ステップa)〜c)を繰り返す方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法において、前記球面−非点収差面(40)を前記波面生成デバイス(10)のための較正素子(30)として具現する方法。
  4. 球面−非点収差光学自由曲面(40)を測定する方法であって、
    a)較正素子(30)を用いて請求項3に記載の方法によって較正された波面生成デバイス(10)によって球面−非点収差波面を試験波面として生成するステップと、
    b)前記試験波面によって前記球面−非点収差光学自由曲面(40)の複数領域(SAp)を干渉測定するステップであり、前記試験波面を前記自由曲面(40)の各領域(SAp)で実質的に垂直に入射させ、前記自由曲面(40)の前記複数領域(SAp)及び前記試験波面を相互に対して変位させ且つ/又は球面化し、対応するインターフェログラム位相を求めるステップと、
    c)個々の領域(SAp)から前記自由曲面(40)をスティッチングするステップであり、数学的再構成法によって前記試験波面と前記球面−非点収差自由曲面(40)との所期値からの偏差を分離するステップと
    を含む方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、複数領域(SAp)を前記自由曲面(40)のサブアパーチャとして具現し、球面非点収差試験波面を用いて前記サブアパーチャの走査を実行する方法。
  6. 請求項5に記載の方法において、前記自由曲面(40)の実質的に総合的な測定が実行されるように、既定の軌道に従って前記自由曲面と前記波面生成デバイス(10)との間で相対運動を実行する方法。
  7. 請求項5又は6に記載の方法において、前記サブアパーチャの非点収差面の軸の方向に部分球面化を実行し、各部分球面化を、対応する軸で有効な半径の中心に関して実行する方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法において、前記干渉測定をいずれの場合も180°回転させて繰り返し実行する方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の方法において、前記試験波面は、法線から10mrad未満の範囲の最大偏差で前記自由曲面(40)に入射する方法。
  10. 請求項4〜9のいずれか1項に記載の方法において、前記波面生成デバイス(10)及び前記自由曲面(40)を反復製造プロセスで製造する方法。
  11. 試験光学ユニットを備えた光学自由曲面(40)の形態の試験装置(100)であって、前記試験光学ユニットは、
    前記自由曲面に適合した球面−非点収差波面を試験波面として生成する波面生成デバイス(10)であり、前記自由曲面(40)の少なくとも一部(SAp)が、いずれの場合も前記試験波面によって干渉法により試験可能であり、適合波面の所期形態からの偏差が、請求項4〜10のいずれか1項に記載の方法によって確定可能である波面生成デバイス(10)
    を備える試験装置。
  12. 請求項11に記載の試験装置(100)において、前記波面生成デバイス(10)は、波面を前記試験波面に変える適合素子(20)を備える試験装置。
  13. 請求項11又は12に記載の試験装置(100)において、計算機ホログラムを試験対象の自由曲面(40)毎に形成し、前記ホログラムは、前記自由曲面(40)の曲率及び平均非点収差に適合した波面を生成する試験装置。
  14. 請求項12又は13に記載の試験装置(100)において、前記波面生成デバイス(10)は、適合球面−非点収差波面を生成する付加的な光学ユニットを有する平面又は球面参照面を備える試験装置。
  15. 請求項4〜10のいずれか1項に記載の方法及び請求項10から14のいずれか1項に記載の試験装置(100)を用いて光学自由曲面(40)を作製する方法であって、
    前記自由曲面(40)の形成を実行し、前記自由曲面(40)を整形加工し、前記自由曲面(40)の実際の形態が前記自由曲面(40)の所期形態に実質的に対応するまでステップa)〜c)を実行する方法。
  16. 光学自由面(40)であって、最良適合球面からの該自由曲面(40)の偏差の非点収差成分が少なくとも約80%である光学自由曲面。
  17. 請求項16に記載の光学自由曲面(40)であって、前記偏差は該偏差のrms値を表す光学自由曲面。
  18. 請求項17に記載の光学自由曲面(40)であって、前記偏差は該偏差のPV値を表す光学自由曲面。
  19. 請求項18に記載の光学自由曲面(40)であって、最良適合球面からの該自由曲面(40)の全体偏差の非点収差成分が、約0.5mm〜約20mmのPV値にあり、前記最良適合球面の基本半径は、約300mm〜ほぼ無限(∞)である光学自由曲面。
  20. 少なくとも1つのEUVL投影レンズを備えた結像光学系であって、前記少なくとも1つのEUVL投影レンズは、請求項16〜19のいずれか1項に記載の光学自由曲面(40)を少なくとも1つ有する結像光学系。
  21. 少なくとも1つのEUVL投影レンズを備えた結像光学系であって、前記少なくとも1つのEUVL投影レンズの2つの最終ミラーの少なくとも一方が、ビーム方向に見て請求項16〜19のいずれか1項に記載の光学自由曲面(40)を有する結像光学系。
  22. 光学自由曲面(40)であって、最良適合球面からの該自由曲面(40)の偏差の非点収差成分が少なくとも約90%である光学自由曲面。
  23. 請求項22に記載の光学自由曲面(40)であって、前記偏差は該偏差のrms値を表す光学自由曲面。
  24. 請求項22に記載の光学自由曲面(40)であって、前記偏差は該偏差のPV値を表す光学自由曲面。
  25. 請求項24に記載の光学自由曲面(40)であって、最良適合球面からの該自由曲面(40)の全体偏差の非点収差成分が、約0.5mm〜約20mmのPV値にあり、前記最良適合球面の基本半径は、約300mm〜ほぼ無限(∞)である光学自由曲面。
  26. 少なくとも1つのEUVL投影レンズを備えた結像光学系であって、前記少なくとも1つのEUVL投影レンズは、請求項22〜25のいずれか1項に記載の光学自由曲面(40)を少なくとも1つ有する結像光学系。
  27. 少なくとも1つのEUVL投影レンズを備えた結像光学系であって、前記少なくとも1つのEUVL投影レンズの2つの最終ミラーの少なくとも一方が、ビーム方向に見て請求項22〜25のいずれか1項に記載の光学自由曲面(40)を有する結像光学系。
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