JP2017227196A - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ターボチャージャのコンプレッサよりも上流側の吸気通路にEGRガスが還流される構成を有する内燃機関において、コンプレッサ下流通路での凝縮水の発生をより好適に抑制することを目的とする。【解決手段】本発明では、コンプレッサ下流通路の壁面の温度を上昇させるべく該コンプレッサ下流通路を流れる吸気を昇温させる昇温処理が行われる。そして、昇温処理の実行前におけるコンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度と最高露点温度との差(露点温度差)が所定閾値より大きいときは、タービンの回転速度を高くすると共にスロットル弁の開度を小さくすることで昇温処理が実行される。一方、昇温処理の実行前における露点温度差が所定閾値以下のときは、タービンの回転速度を高くすると共に、コンプレッサをバイパスする吸気バイパス通路に設けられたバイパス弁の開度を大きくすることで昇温処理が実行される。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御システムに関する。
ターボチャージャのタービンよりも下流側の排気通路とターボチャージャのコンプレッサよりも上流側の吸気通路とを連通するEGR通路を通して排気の一部をEGRガスとして吸気通路に還流させる技術が知られている。EGR通路がこのような構成となっている場合、水蒸気を多く含んだEGRガスが吸気通路に還流される。そして、該EGRガスを含んだ吸気がコンプレッサを通過する。このとき、コンプレッサよりも下流側の吸気通路の壁面温度が吸気の露点温度以下となると、該吸気通路の壁面において吸気中の水蒸気が凝縮して凝縮水が発生する。吸気通路においてこのような凝縮水が発生すると吸気系の部品が腐食する虞がある。
これに対し、特許文献1には、上記のような吸気通路における凝縮水の発生を抑制するために、コンプレッサよりも下流側の吸気通路を流れる吸気を昇温させるための技術が開示されている。この特許文献1に開示の技術では、コンプレッサより上流側の吸気通路とコンプレッサより下流側の吸気通路とを連通する吸気バイパス通路と、該吸気バイパス通路に設けられたバイパス弁とを備えた構成において、吸気の温度が凝縮水が発生し易い温度であるときに、該バイパス弁を開くことで、該吸気バイパス通路を通して該コンプレッサよりも下流側から該コンプレッサよりも上流側へ吸気を還流させる。
特開2015−129457号公報 特開2015−078637号公報
本発明は、ターボチャージャのコンプレッサよりも上流側の吸気通路にEGRガスが還流される構成を有する内燃機関において、コンプレッサよりも下流側の吸気通路での凝縮水の発生をより好適に抑制することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の制御システムは、内燃機関の吸気通路に設けられたコンプレッサと該内燃機関の排気通路に設けられたタービンとを有するターボチャージャと、前記吸気通路における前記コンプレッサよりも下流側に設けられたスロットル弁と、前記タービンよりも下流側の前記排気通路と前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路とを連通するEGR通路と、前記コンプレッサよりも下流側且つ前記スロットル弁よりも上流側の前記吸気通路と前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路とを連通する吸気バイパス通路と、前記吸気バイパス通路に設けられ、前記吸気バイパス通路を通って前記コンプレッサよりも下流側の前記吸気通路から前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路に還流する吸気の流量を調整するバイパス弁と、前記タービンの回転速度を調整する回転速度調整部と、を備えた内燃機関を制御する内燃機関の制御システムにおいて、前記コンプレッサよりも下流側且つ前記スロットル弁よりも上流側の前記吸気通路であるコンプレッサ下流通路の壁面の温度を推定または検出する温度検出部と、前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度を推定する露点温度推定部と、前記排気通路を流れる排気の一部が前記EGR通路を通ってEGRガスとして前記吸気通路に還流されている状態において、
前記温度検出部によって推定または検出される前記コンプレッサ下流通路の壁面の温度が、前記内燃機関の全運転領域における、前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度の最高値である所定の最高露点温度以下になった場合に、前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気を昇温させる昇温処理を実行する昇温処理部と、を備え、前記昇温処理部が、前記昇温処理の実行前に前記露点温度推定部によって推定される前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度と前記最高露点温度との差が所定閾値より大きいときは、前記回転速度調整部によって前記タービンの回転速度を高くすると共に前記スロットル弁の開度を小さくすることで前記昇温処理を実行し、前記昇温処理の実行前に前記露点温度推定部によって推定される前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度と前記最高露点温度との差が前記所定閾値以下のときは、前記回転速度調整部によって前記タービンの回転速度を高くすると共に前記バイパス弁の開度を大きくすることで前記昇温処理を実行する。
本発明によれば、ターボチャージャのコンプレッサよりも上流側の吸気通路にEGRガスが還流される構成を有する内燃機関において、コンプレッサよりも下流側の吸気通路での凝縮水の発生をより好適に抑制することができる。
実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。 実施例に係る昇温処理を実行したときの、ウェストゲート弁、スロットル弁、および、バイパス弁それぞれの開度と、コンプレッサ下流通路における吸気の圧力、該吸気の温度、および、該吸気の露点温度との時間的な推移を示す第1のタイムチャートである。 実施例に係る昇温処理を実行したときの、ウェストゲート弁、スロットル弁、および、バイパス弁それぞれの開度と、コンプレッサ下流通路における吸気の圧力、該吸気の温度、および、該吸気の露点温度との時間的な推移を示す第2のタイムチャートである。 本実施例に係る昇温処理フラグを設定するためのフローを示すフローチャートである。 本実施例に係る昇温処理のフローを示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、車両に搭載されるガソリン機関である。内燃機関1には、吸気通路2及び排気通路3が接続されている。吸気通路2の途中には、ターボチャージャ4のコンプレッサ41が設けられている。排気通路3の途中には、ターボチャージャ4のタービン42が設けられている。吸気通路2におけるコンプレッサ41より下流側には吸気の流量を調整するスロットル弁7が設けられている。
また、ターボチャージャ4には、コンプレッサ41をバイパスする吸気バイパス通路45と、タービン42をバイパスする排気バイパス通路43が設けられている。吸気バイパス通路45は、コンプレッサ41よりも下流側且つスロットル弁7よりも上流側の吸気通路2とコンプレッサ41よりも上流側の吸気通路2とを連通する。吸気バイパス通路45にはバイパス弁46が設けられている。バイパス弁46は、吸気バイパス通路45を通っ
てコンプレッサ41よりも下流側の吸気通路2からコンプレッサ41よりも上流側の吸気通路2に還流する吸気の流量を調整する。排気バイパス通路43は、タービン42よりも上流側の排気通路3とタービン42よりも下流側の排気通路3とを連通する。排気バイパス通路43にはウェストゲート弁44が設けられている。ウェストゲート弁44は、排気バイパス通路43を通ってタービン42よりも上流側の排気通路3からタービン42よりも下流側の排気通路3に流れる排気の流量を調整する。
また、内燃機関1の吸排気系には、排気の一部をEGRガスとして内燃機関1に供給するEGR装置6が備えられている。EGR装置6は、EGR通路61、EGR弁62、および、EGRクーラ63を有している。EGR通路61は、排気通路3における排気バイパス通路43の接続部分よりも下流側の部分と、吸気通路2における吸気バイパス通路45の接続部分よりも上流側の部分とを連通する。EGR弁62は、EGR通路61に設けられており、該EGR通路61を通って排気通路3から吸気通路2に還流するEGRガスの流量を調整する。EGRクーラ63は、EGR通路61におけるEGR弁62により上流側に設けられおり、EGRガスと冷却水または大気とで熱交換を行うことでEGRガスを冷却する。
吸気通路2におけるEGR通路61の接続部分よりも上流側にはエアフローメータ11が設けられている。エアフローメータ11は内燃機関1の吸入空気量を検出する。また、吸気通路2におけるコンプレッサ41よりも下流側の吸気バイパス通路45の接続部分よりも下流側且つエアフローメータ11より上流側(以下、吸気通路2における当該部分を「コンプレッサ下流通路2a」と称する場合もある。)には、吸気圧センサ13および吸気温センサ14が設けられている。吸気圧センサ13はコンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力を検出する。吸気温センサ14はコンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の温度を検出する。
内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1を制御するプロセッサを備えている。ECU10には、エアフローメータ11、吸気圧センサ13、および、吸気温センサ14が電気的に接続されている。さらに、ECU10には、アクセル開度センサ101およびクランクポジションセンサ102が電気的に接続されている。アクセル開度センサ101は、内燃機関1を搭載した車両におけるアクセルペダルの踏込量に応じた電気信号を出力する。クランクポジションセンサ102は内燃機関1のクランク角に応じた電気信号を出力する。そして、各センサの検出値がECU10に入力される。ECU10は、アクセル開度センサ101の検出値に基づいて内燃機関1の機関負荷を導出する。また、ECU10は、クランクポジションセンサ102の検出値に基づいて内燃機関1の機関回転速度を導出する。
また、ECU10には、スロットル弁7、バイパス弁46、ウェストゲート弁44、および、EGR弁62が電気的に接続されている。そして、これらの機器がECU10によって制御される。
(昇温処理)
本実施例では、EGR装置6によって吸気通路2に還流されたEGRガスは、コンプレッサ41およびコンプレッサ下流通路2aを通って内燃機関1に供給される。ここで、EGRガスには、燃料の燃焼により生じた水蒸気が多く含まれる。そのため、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度がEGRガスを含む吸気の露点温度より低いときには、該コンプレッサ下流通路2aの壁面においてEGRガス中の水分が凝縮することで凝縮水が発生する。このように、コンプレッサ下流通路2aにおいて凝縮水が発生すると、該コンプレッサ下流通路2aに備わる各種部品が腐食する虞がある。
ここで、コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の露点温度は、該コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力および吸気のEGR率と相関がある。そして、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力および吸気のEGR率は、内燃機関1の運転状態(すなわち、機関負荷および機関回転速度)と相関がある。したがって、内燃機関1の全運転領域における、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度の最高値である最高露点温度は、実験等に基づいて予め求めることができる。そして、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度が所定の最高露点温度より高い状態が維持されていれば、該コンプレッサ下流通路2aにおいて凝縮水が発生することを抑制することができる。そこで、本実施例においては、EGR通路61を通ってEGRガスが吸気通路2に還流されている状態において、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度が所定の最高露点温度以下になった場合、該コンプレッサ下流通路2aの壁面温度を上昇させるべく、該コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気を昇温させる昇温処理がECU10によって実行される。
本実施例に係る昇温処理では、ウェストゲート弁44の開度を小さくすることでタービン42の回転速度が高められる。なお。このときウェストゲート弁44を全閉にしてもよい。ウェストゲート弁44の開度を小さくすることにより、排気バイパス通路43を流通する排気の流量が減少し、タービン42を流通する排気の流量が増加する。そのため、タービン42の回転速度が上昇する。そして、タービン42の回転速度が上昇すると、コンプレッサ41の回転速度も上昇する。つまり、コンプレッサ41の仕事量が増大する。これに伴い、吸気の温度上昇に寄与するコンプレッサ41の仕事ロス(例えば、コンプレッサ41のインペラと吸気との摩擦、コンプレッサ41から吸気への熱伝達等)分も増加する。その結果、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の温度が上昇する。これにより、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度を上昇させることができる。
ここで、昇温処理において、コンプレッサ41の仕事量の増大に伴って内燃機関1の吸入空気量が増加してしまうと、該内燃機関1のトルクが増大してしまうことになる。そこで、本実施例に係る昇温処理では、ウェストゲート弁44の開度を小さくすることでタービン42の回転速度が高めると共に、内燃機関1のトルクの増大を許容範囲内に抑えるべく、スロットル弁7の開度またはバイパス弁46の開度を調整する。つまり、スロットル弁7の開度を小さくする、または、バイパス弁46の開度を大きくすることで、コンプレッサ41の仕事量の増大に伴う内燃機関1の吸入空気量の増加分を相殺する。これにより、昇温処理を実行した際にも、内燃機関1のトルクの増大を許容範囲内に抑えることができる。
ここで、タービン42の回転速度を高めると共にスロットル弁7の開度を小さくした場合、コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の圧力がより高くなる。そのため、コンプレッサ41の仕事ロスのみならず、吸気の断熱圧縮も吸気の温度上昇に寄与することになる。したがって、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の温度をより効率的に上昇させることができる。しかしながら、コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の圧力が高くなるほど、該コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の露点温度も上昇する。そのため、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度がより高い状態であっても凝縮水が発生してしまうことになる。
一方、タービン42の回転速度を高めると共にバイパス弁46の開度を大きくした場合、吸気バイパス通路45およびコンプレッサ41を通って循環する吸気の流量が増加する。このとき、コンプレッサ41によって吸気が断熱圧縮されたとしても、コンプレッサ下流通路2aを流れる間に該吸気が断熱膨張するために、断熱圧縮による温度上昇分の温度は低下することになる。したがって、コンプレッサ41により吸気が断熱圧縮されたとしても、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の温度上昇に実質的に寄与するのは、コン
プレッサ41の仕事ロス分のみとなる。そのため、タービン42の回転速度を高めると共にバイパス弁46の開度を大きくした場合、タービン42の回転速度を高めると共にスロットル弁7の開度を小さくした場合と比べて、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の昇温効率は低くなる。しかしながら、コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の圧力が高くなり難いため、該コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の露点温度の上昇を抑えることができる。
そこで、本実施例では、昇温処理を実行する際に、スロットル弁7の開度を小さくするか、または、バイパス弁46の開度を大きくするかは、該昇温処理の実行前の時点におけるコンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度と最高露点温度との差(以下、この差を「露点温度差」と称する場合もある。)に基づいて決定する。つまり、昇温処理の実行前の露点温度差が十分に大きければ、該昇温処理の際に、スロットル弁7の開度を小さくすることでコンプレッサ下流通路2aにおける吸気の圧力が高くなり、それに起因して該吸気の露点温度が上昇したとしても、該露点温度が最高露点温度までは達し難い。そのため、昇温処理を実行することによってコンプレッサ下流通路2aの壁面温度が最高露点温度より高められれば、該コンプレッサ下流通路2aにおける凝縮水の発生を抑制することができる。
一方で、昇温処理の実行前の露点温度差が小さいと、該昇温処理の際に、スロットル弁7の開度を小さくすることでコンプレッサ下流通路2aにおける吸気の圧力が高くなり、それに起因して該吸気の露点温度が上昇すると、該露点温度が最高露点温度以上となり易い。そのため、昇温処理を実行することによってコンプレッサ下流通路2aの壁面温度が最高露点温度より高められたとしても、該コンプレッサ下流通路2aにおいて凝縮水が発生し得ることになる。
そのため、本実施例においては、昇温処理の実行前の露点温度差が所定閾値より大きいときは、昇温処理の際にスロットル弁7の開度を小さくする。ここで、所定閾値は、昇温処理によりスロットル弁7の開度を小さくしたとしても、コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の露点温度が最高露点温度までは達し難いと考えられるほど、その温度差が十分に大きいと判断できる閾値である。一方、昇温処理の実行前の露点温度差が所定閾値以下のときは、昇温処理の際にバイパス弁46の開度を大きくする。
(タイムチャート)
図2,3は、本実施例に係る昇温処理を実行したときの、ウェストゲート弁44、スロットル弁7、および、バイパス弁46それぞれの開度と、コンプレッサ下流通路2aにおける吸気の圧力、該吸気の温度、および、該吸気の露点温度との時間的な推移を示すタイムチャートである。図2は、昇温処理の実行前の露点温度差が所定閾値より大きい場合の各値の推移を示している。一方、図3は、昇温処理の実行前の露点温度差が所定閾値以下の場合の各値の推移を示している。なお、図2,3の最下段の露点温度における破線は最高露点温度Tdmaxを表している。
図2,3においては、時間t1から時間t2の間において昇温処理が実行される。このとき、昇温処理の実行前の露点温度差dTdが所定閾値より大きい場合は、図2に示すように、時間t1から時間t2の間において、ウェストゲート弁44の開度が小さくされると共に、スロットル弁7の開度が小さくされる。なお、この場合、昇温処理の実行期間中もバイパス弁46は全閉状態に維持されている。各弁の開度がこのように制御されることで、時間t1から時間t2の間において、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力が上昇する。これにより、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の温度が効率的に上昇することになる。さらに、時間t1から時間t2の間において、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力上昇に伴い該吸気の露点温度が上昇する。ただし、昇温処理の実行
前の露点温度差dTdが十分に大きいため、時間t1から時間t2の間において該吸気の露点温度が上昇しても、その値は最高露点温度Tdmaxには達しない。
一方、昇温処理の実行前の露点温度差dTdが所定閾値以下の場合は、図3に示すように、時間t1から時間t2の間において、ウェストゲート弁44の開度が小さくされると共に、バイパス弁46の開度が大きくされる(バイパス弁46が開弁される)。なお、この場合、昇温処理の実行期間中も、スロットル弁7の開度は昇温処理の実行前と同様の開度(すなわち、内燃機関1の運転状態に応じた通常の開度)に維持される。各弁の開度がこのように制御されることで、時間t1から時間t2の間において、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力上昇が抑制されつつ、該吸気の温度が上昇する。そして、時間t1から時間t2の間において、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力上昇が抑制されるために、該吸気の露点温度が抑制される。これにより、昇温処理の実行前の露点温度差dTdが小さくとも、時間t1から時間t2の間において、該吸気の露点温度は最高露点温度Tdmaxには達しない。
このように、本実施例に係る昇温処理によれば、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度が最高露点温度以上となることを抑制しつつ、可及的に効率よく該吸気を昇温させることができ、以って、該コンプレッサ下流通路2aの壁面温度を露点温度よりも高めることができる。したがって、EGRガスが吸気通路2に還流されているときにコンプレッサ下流通路2aにおいて凝縮水が発生することをより好適に抑制することができる。
(フローチャート)
ここで、本実施例に係る昇温処理フラグを設定するためのフローについて説明する。昇温処理フラグは、ECU10に記憶されているフラグであり、コンプレッサ下流通路2aにおける凝縮水の発生を抑制すべく昇温処理を実行する必要があるときにONとなり、該昇温処理を実行する必要がないときはOFFとなるフラグである。図4は、本実施例に係る昇温処理フラグを設定するためのフローを示すフローチャートである。なお、本フローは、ECU10に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本フローのS101においては、EGR装置6によって、EGR通路61を通してEGRガスが吸気通路2に還流されているか否かが判別される。なお、EGRガスの吸気通路2への還流を実行するか否かは、内燃機関1の運転状態に基づいてECU10によって決定される。このS101において否定判定された場合、本フローの実行は一旦終了される。一方、S101において肯定判定された場合、次に、S102において、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度Twallが算出される。ここで、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度Twallは、該コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の温度および内燃機関1の吸入空気量と相関を有する。そのため、ECU10には、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度Twallと、該コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の温度および内燃機関1の吸入空気量との相関関係が実験等に基づいて予め求められ、これらの相関関係がECU10にマップまたは関数として記憶されている。そして、S102では、エアフローメータ11によって検出される内燃機関1の吸入空気量と、吸気温センサ14によって検出される吸気の温度を、このマップまたは関数に代入することで、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度Twallが算出される。なお、本実施例においては、ECU10がS102の処理を実行することで、本発明に係る「温度検出部」が実現される。ただし、コンプレッサ下流通路2aの壁面に、該壁面温度Twallを検出するセンサを設けてもよい。
次にS103において、S102で算出されたコンプレッサ下流通路2aの壁面温度T
wallが最高露点温度Tdmax以下であるか否かが判別される。上述したように、最高露点温度Tdmaxは、実験等に基づいて予め求めることができる。このS103において肯定判定された場合、次にS104において昇温処理フラグがONにされる。一方、S103において否定判定された場合、次にS105において昇温フラグがOFFにされる。以上のようなフローによれば、コンプレッサ下流通路2aの壁面温度Twallが最高露点温度Tdmax以下である場合は、昇温処理が実行されることになる。
次に、本実施例に係る昇温処理のフローについて説明する。図5は、本実施例に係る昇温処理のフローを示すフローチャートである。なお、本フローは、ECU10に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本フローのS201においては、ECU10に記憶されている昇温処理フラグがONとなっているか否かが判別される。S201で否定判定された場合、昇温処理を実行する必要がないと判断できる。この場合、次にS209において、通常制御が実行される。ここで、通常制御とは、ウェストゲート弁44、スロットル弁7、および、バイパス弁46それぞれの開度が内燃機関1の運転状態に基づいて定められる通常の開度に調整される制御のことである。S209の処理が実行された後、本フローの実行は一旦終了される。
一方、S201において肯定判定された場合、昇温処理を実行する必要があると判断できる。この場合、次にS202において、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度Tdが算出される。上述したように、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度Tdは、該コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力および吸気のEGR率と相関がある。そのため、ECU10には、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度Tdと、該コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力および吸気のEGR率との相関関係が実験等に基づいて予め求められ、これらの相関関係がECU10にマップまたは関数として記憶されている。そして、S202では、吸気圧センサ13によって検出される吸気の圧力と、現時点の吸気のEGR率とを、このマップまたは関数に代入することで、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度Tdが算出される。なお、吸気のEGR率は内燃機関1の運転状態基づいて設定される。そのため、内燃機関1の運転状態に基づいて吸気のEGR率を求めることができる。また、本実施例においては、ECU10がS202の処理を実行することで、本発明に係る「露点温度推定部」が実現される。ただし、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度Tdと、内燃機関1の運転状態との相関関係をECU10にマップまたは関数として記憶させておき、該マップまたは関数を用いて、該吸気の露点温度Tdを算出してもよい。
次にS203において、S202で算出されたコンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の露点温度Tdを所定の最高露点温度Tdmaxから減算することで露点温度差dTdが算出される。なお、上述したように、最高露点温度Tdmaxは実験等に基づいて予め求められ、ECU10に記憶されている。次に、S204において、S203で算出された露点温度差dTd、すなわち、昇温処理の実行前の露点温度差dTdが所定閾値dTd0より大きいか否かが判別される。
このS204において肯定判定された場合、次にS205およびS206の処理が実行されることで昇温処理が実現される。S205では、ウェストゲート弁44の開度が、内燃機関1の運転状態に基づいて定められる通常の開度よりも小さくされる。これにより、タービン42の回転速度が高くなる。また、S206では、スロットル弁7の開度が、内燃機関1の運転状態に基づいて定められる通常の開度よりも小さくされる。これにより、コンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力が上昇する。その後、本フローの実行が一旦終了される。
一方、S204において否定判定された場合、次にS207およびS208の処理が実行されることで昇温処理が実現される。S207では、S205と同様、ウェストゲート弁44の開度が、内燃機関1の運転状態に基づいて定められる通常の開度よりも小さくされる。これにより、タービン42の回転速度が高くなる。また、S208では、バイパス弁46の開度が大きくされる(つまり、バイパス弁46が開弁される。)。これにより、吸気の一部がコンプレッサ41および吸気バイパス通路45を通って循環することになる。その結果、タービン42の回転速度の上昇に伴うコンプレッサ下流通路2aを流れる吸気の圧力上昇が抑制される。その後、本フローの実行が一旦終了される。
上記フローによれば、昇温処理の実行前の露点温度差dTdが所定閾値dTd0より大きいときは、昇温処理の際にスロットル弁7の開度が小さくされることになる。一方、昇温処理の実行前の露点温度差dTdが所定閾値dTd0以下のときは、昇温処理の際にバイパス弁46の開度が大きくされることになる。
なお、本実施例においては、ウェストゲート弁44の開度を調整するECU10が、本発明に係る「回転速度調整部」に相当する。また、ターボチャージャ4がタービン42にノズルベーンが設けられている可変容量型ターボチャージャである場合は、昇温処理の際に、ウェストゲート弁44の開度を小さくすることに代えてノズルベーンの開度を小さくすることで、タービン42の回転速度を高めてもよい。
また、本実施例においては、図5に示すフローをECU10が実行することで、本発明に係る「昇温処理部」が実現される。
1・・・内燃機関
2・・・吸気通路
3・・・排気通路
4・・・ターボチャージャ
41・・コンプレッサ
42・・タービン
43・・排気バイパス通路
44・・ウェストゲート弁
45・・吸気バイパス通路
46・・バイパス弁
6・・・EGR装置
61・・EGR通路
7・・・スロットル弁
10・・ECU
11・・エアフローメータ11
13・・吸気圧センサ
14・・吸気温センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関の吸気通路に設けられたコンプレッサと該内燃機関の排気通路に設けられたタービンとを有するターボチャージャと、
    前記吸気通路における前記コンプレッサよりも下流側に設けられたスロットル弁と、
    前記タービンよりも下流側の前記排気通路と前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路とを連通するEGR通路と、
    前記コンプレッサよりも下流側且つ前記スロットル弁よりも上流側の前記吸気通路と前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路とを連通する吸気バイパス通路と、
    前記吸気バイパス通路に設けられ、前記吸気バイパス通路を通って前記コンプレッサよりも下流側の前記吸気通路から前記コンプレッサよりも上流側の前記吸気通路に還流する吸気の流量を調整するバイパス弁と、
    前記タービンの回転速度を調整する回転速度調整部と、を備えた内燃機関を制御する内燃機関の制御システムにおいて、
    前記コンプレッサよりも下流側且つ前記スロットル弁よりも上流側の前記吸気通路であるコンプレッサ下流通路の壁面の温度を推定または検出する温度検出部と、
    前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度を推定する露点温度推定部と、
    前記排気通路を流れる排気の一部が前記EGR通路を通ってEGRガスとして前記吸気通路に還流されている状態において、前記温度検出部によって推定または検出される前記コンプレッサ下流通路の壁面の温度が、前記内燃機関の全運転領域における、前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度の最高値である所定の最高露点温度以下になった場合に、前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気を昇温させる昇温処理を実行する昇温処理部と、を備え、
    前記昇温処理部が、前記昇温処理の実行前に前記露点温度推定部によって推定される前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度と前記最高露点温度との差が所定閾値より大きいときは、前記回転速度調整部によって前記タービンの回転速度を高くすると共に前記スロットル弁の開度を小さくすることで前記昇温処理を実行し、前記昇温処理の実行前に前記露点温度推定部によって推定される前記コンプレッサ下流通路を流れる吸気の露点温度と前記最高露点温度との差が前記所定閾値以下のときは、前記回転速度調整部によって前記タービンの回転速度を高くすると共に前記バイパス弁の開度を大きくすることで前記昇温処理を実行する内燃機関の制御システム。
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