JP2017226740A - 表示素子用封止剤及び表示素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れる表示素子用封止剤を提供する。また、該表示素子用封止剤を用いてなる表示素子を提供する。【解決手段】アセトアセチル変性部分又はアミン変性部分を有するポリビニルアルコール系樹脂、前記アセトアセチル変性部分又はアミン変性部分を有するポリビニルアルコール系樹脂を架橋することが可能な架橋剤、及び、水を含有する表示素子用封止剤。【選択図】なし
Description
本発明は、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れる表示素子用封止剤に関する。また、本発明は、該表示素子用封止剤を用いてなる表示素子に関する。
近年、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を有する表示素子として、液晶表示素子や有機EL表示素子等が広く利用されている。これらの表示素子では、通常、液晶やカラーフィルター層や発光層の封止に硬化性樹脂組成物が用いられる。
液晶表示素子は、通常、2枚の電極付き透明基板を所定の間隔をおいて対向させ、その周囲を封止剤で封着してセルを形成し、その一部に設けられた液晶注入口からセル内に液晶を注入し、この液晶注入口を、液晶注入口用封止剤を用いて封止することにより製造される。従来、液晶注入口用封止剤としては、1液型又は2液型の硬化性エポキシ樹脂組成物や、特許文献1に記載されているような光硬化型のアクリル系樹脂組成物等が広く用いられてきた。しかしながら、1液型の硬化性エポキシ樹脂組成物は、一般的に高温で長時間の加熱を要するため生産性に劣り、2液型の硬化性エポキシ樹脂組成物は、主剤と硬化剤とを混合するのに手間がかかり、また、混合後は可使時間(ポットライフ)内に使用しなければならないため、特に作業性に劣るものであった。一方、光硬化型のアクリル系樹脂組成物は、作業性や生産性には優れているものの、液晶との相互作用が強いため液晶を汚染して色むらを生じたり、表示素子の製造過程で残存するアクリル樹脂や光開始剤の残渣により多量のアウトガスを発生させたり、接着性や硬化物の透明性に劣るものであったりするという問題があった。
一方で、液晶表示素子の構成部材であるカラーフィルターでは、特許文献2に記載されているような熱硬化性樹脂組成物をカラーフィルターに被覆して封止することにより、着色画素成分である染料や顔料が液晶へ溶出することによって生じる液晶汚染を防止することができるとされている。しかしながら、特許文献2に開示されているような熱硬化性樹脂組成物は、有機溶剤を含有するものであるが、近年は臭気や環境への負荷を低減する観点から揮発性有機溶剤(VOC)を使用しないものが好まれる傾向にあり、更に、樹脂組成物内に有機溶剤が残存した場合にアウトガスが発生することによって液晶への深刻なダメージを引き起こすという問題が生じる。このことから、アウトガスの発生を抑制することができ、かつ、透明性に優れる硬化性樹脂組成物が求められていた。
また、有機EL表示素子では、有機発光材料層や電極が外気に曝されると、その性能が急激に劣化してしまうため、有機EL表示素子の安定性や耐久性を高めるために、有機発光材料層と電極とを、無機材料膜を介して樹脂保護膜で被覆して封止する方法が提案されている。例えば、特許文献3には、無機材料膜の上にアクリル系の樹脂組成物からなる樹脂膜を形成する方法が開示されており、特許文献4には、光カチオン重合による樹脂膜の形成方法が開示されている。しかしながら、このような場合もアクリル樹脂や光開始剤の残渣によるアウトガス発生等の問題があった。
本発明は、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れる表示素子用封止剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該表示素子用封止剤を用いてなる表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、アセトアセチル変性部分又はアミン変性部分を有するポリビニルアルコール系樹脂、上記アセトアセチル変性部分又はアミン変性部分を有するポリビニルアルコール系樹脂を架橋することが可能な架橋剤、及び、水を含有する表示素子用封止剤である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
表示素子用封止剤によるアウトガスの発生を抑制するためには、高分子量の樹脂成分を用いることが考えられ、該高分子量の樹脂成分を用いることによって高くなる粘度を調整する等のために溶剤を用いることが考えられる。
本発明者らは、アウトガスを発生させ難い溶剤として水を用い、更に、透明性に優れ、かつ、アウトガスを発生させ難い水溶性樹脂としてポリビニルアルコール系樹脂を用いることを検討した。しかしながら、得られた表示素子用封止剤は、透明性に優れるものの、アウトガスの発生を抑制する効果が充分でなく、また、硬化物が透湿防止性に劣るという問題があった。硬化物の透湿防止性を向上させるために該ポリビニルアルコール系樹脂を架橋することが可能な架橋剤を用いた場合、得られる表示素子用封止剤が保存安定性に劣るものとなるという問題があった。
そこで本発明者らは鋭意検討した結果、上記ポリビニルアルコール系樹脂の共重合成分としてアセトアセチル基又はアミン基を導入することにより、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れる表示素子用封止剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
また、本発明の表示素子用封止剤は、低温での加熱硬化が可能であるため、光照射や高温加熱によるデバイスへのダメージを防止することができる。
なお、本明細書において上記「透明」とは、へイズメーターを用いて測定した、全光線透過率が85%以上であり、かつ、ヘイズ値(曇価)が1%以下であることを意味する。
本発明者らは、アウトガスを発生させ難い溶剤として水を用い、更に、透明性に優れ、かつ、アウトガスを発生させ難い水溶性樹脂としてポリビニルアルコール系樹脂を用いることを検討した。しかしながら、得られた表示素子用封止剤は、透明性に優れるものの、アウトガスの発生を抑制する効果が充分でなく、また、硬化物が透湿防止性に劣るという問題があった。硬化物の透湿防止性を向上させるために該ポリビニルアルコール系樹脂を架橋することが可能な架橋剤を用いた場合、得られる表示素子用封止剤が保存安定性に劣るものとなるという問題があった。
そこで本発明者らは鋭意検討した結果、上記ポリビニルアルコール系樹脂の共重合成分としてアセトアセチル基又はアミン基を導入することにより、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れる表示素子用封止剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
また、本発明の表示素子用封止剤は、低温での加熱硬化が可能であるため、光照射や高温加熱によるデバイスへのダメージを防止することができる。
なお、本明細書において上記「透明」とは、へイズメーターを用いて測定した、全光線透過率が85%以上であり、かつ、ヘイズ値(曇価)が1%以下であることを意味する。
本発明の表示素子用封止剤は、水溶性樹脂としてアセトアセチル変性部分又はアミン変性部分を有するポリビニルアルコール系樹脂(以下、「本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂」ともいう)を含有する。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と後述する架橋剤とを組み合わせて用いることにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れるものとなる。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、及び、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
なお、本明細書において、上記「水溶性」とは、pH6からpH9の概ね中性の範囲で水溶液を得ることができることを意味する。
また、本明細書において、上記「ポリビニルアルコール系樹脂」は、ポリビニルアルコールだけでなく、ビニルアルコールとエチレンやブテンジオール等の他の単量体との共重合体(酢酸ビニル等のビニルエステルと他の単量体との共重合体のけん化物)も含む。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と後述する架橋剤とを組み合わせて用いることにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れるものとなる。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、及び、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
なお、本明細書において、上記「水溶性」とは、pH6からpH9の概ね中性の範囲で水溶液を得ることができることを意味する。
また、本明細書において、上記「ポリビニルアルコール系樹脂」は、ポリビニルアルコールだけでなく、ビニルアルコールとエチレンやブテンジオール等の他の単量体との共重合体(酢酸ビニル等のビニルエステルと他の単量体との共重合体のけん化物)も含む。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ブテンジオール−ビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂に対して、更にアセトアセチル基又はアミノ基を導入したものが挙げられる。
上記ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニルエステル系樹脂をけん化することにより得られる。
なお、本明細書において、上記「ポリビニルエステル系樹脂」は、ポリ酢酸ビニル等のポリビニルエステルだけでなく、ビニルエステルとエチレンやブテンジオール、N−ビニルフォルムアミド等の他の単量体との共重合体も含む。
上記ビニルエステルとしては、酢酸ビニルが好適に用いられる。
なお、本明細書において、上記「ポリビニルエステル系樹脂」は、ポリ酢酸ビニル等のポリビニルエステルだけでなく、ビニルエステルとエチレンやブテンジオール、N−ビニルフォルムアミド等の他の単量体との共重合体も含む。
上記ビニルエステルとしては、酢酸ビニルが好適に用いられる。
上記ポリビニルエステル系樹脂を製造する方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤及び必要に応じて分子量調整剤を用いて、上記ビニルエステル、又は、上記ビニルエステル及び上記他の単量体を、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、乳化重合等の従来公知の方法により重合する方法が挙げられる。なかでも、溶液重合が好適である。
上記溶液重合に用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、グリコール等の脂肪族アルコール類や、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類や、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類や、酢酸セロソルブ、酢酸カルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類や、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類や、テトラヒドロフラン等の環状エーテル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類や、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の極性を有する有機溶剤等が挙げられる。
また、上記懸濁重合、上記分散重合、上記乳化重合等に用いられる媒体としては、例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の液状の炭化水素や、その他の非極性の有機溶剤等が挙げられる。
また、上記懸濁重合、上記分散重合、上記乳化重合等に用いられる媒体としては、例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の液状の炭化水素や、その他の非極性の有機溶剤等が挙げられる。
上記ポリビニルエステル系樹脂を製造する際に有機溶剤を用いた場合は、得られた樹脂溶液に適当量の水を加えた後に減圧等により有機溶剤を留去することが好ましい。
上記ポリビニルエステル系樹脂を製造する際に用いるラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化物、アゾ開始剤等が挙げられる。
また、上記分子量調整剤としては、例えば、α−メチルスチレンダイマー、メルカプタン系の連鎖移動剤等が挙げられる。
また、上記分子量調整剤としては、例えば、α−メチルスチレンダイマー、メルカプタン系の連鎖移動剤等が挙げられる。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の水酸基をアセトアセチル基に変性する方法としては、ポリビニルアルコールを酢酸溶媒中に分散させておき、これに下記式(1)で表されるジケテンを添加させる方法、ポリビニルアルコールをジメチルホルムアルデヒド又はジオキサン等の溶媒にあらかじめ溶解させておき、これにジケテンを添加する方法、ポリビニルアルコールにジケテンガス又は液状ジケテンを直接接触させる方法等が挙げられる。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂における上記アセトアセチル基又は上記アミノ基の変性度の好ましい下限は1モル%、好ましい上限は20モル%である。上記アセトアセチル基又は上記アミノ基の変性度がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤が保存安定性と硬化物の透湿防止性とを両立する効果により優れるものとなる。上記アセトアセチル基又は上記アミノ基の変性度のより好ましい下限は2モル%、より好ましい上限は15モル%である。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度の好ましい下限は70.0モル%である。本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が70.0モル%以上であることにより、水溶性及び架橋剤との反応性により優れるものとなる。本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度のより好ましい下限は75.0モル%である。
また、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度の好ましい上限は99.9モル%である。
なお、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度は、JIS K6726に準じた方法により測定することができる。
また、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度の好ましい上限は99.9モル%である。
なお、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度は、JIS K6726に準じた方法により測定することができる。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度の好ましい下限は100、好ましい上限は5000である。本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生をより低減することができ、液晶表示素子や有機EL表示素子のダメージを抑制する効果により優れるものとなる。本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度のより好ましい下限は300、より好ましい上限は4000である。
なお、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K6726に準じた方法により測定することができる。
なお、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K6726に準じた方法により測定することができる。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂は、予め水溶液状態又は有機溶剤中に溶解若しくは分散した状態とし、必要に応じて水分量や有機溶剤量を調整した後に、架橋剤等と混合してもよい。
本発明の表示素子用封止剤は、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂を架橋することが可能な架橋剤を含有する。
上述したように、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と後述する架橋剤とを組み合わせて用いることにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れるものとなる。また、上記架橋剤は、本発明の表示素子用封止剤の硬化物の密着性、硬度、及び、耐湿熱性を向上させる効果も有する。
上述したように、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と後述する架橋剤とを組み合わせて用いることにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れるものとなる。また、上記架橋剤は、本発明の表示素子用封止剤の硬化物の密着性、硬度、及び、耐湿熱性を向上させる効果も有する。
上記架橋剤としては、例えば、ブロックイソシアネート化合物、アミン化合物、ヒドラジド化合物、アルデヒド基含有化合物、金属化合物、カルボキシル基含有樹脂等が挙げられる。なかでも、上記架橋剤は、ブロックイソシアネート化合物又は金属化合物であることが好ましく、ブロックイソシアネート化合物又はチタネート化合物であることがより好ましい。
上記ブロックイソシアネート化合物の分子量の好ましい下限は50、好ましい上限は5000である。上記ブロックイソシアネート化合物の分子量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果及び透湿防止性により優れるものとなる。上記ブロックイソシアネート化合物の分子量のより好ましい下限は100、より好ましい上限は500である。
上記ブロックイソシアネート化合物としては、例えば、2−(O−(1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ)エチルメタクリレート、2−((3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ)エチルアクリレート、2−((3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ)エチルメタクリレート等が挙げられる。
上記ブロックイソシアネート化合物のうち市販されているものとしては、例えば、カレンズAOI−BP、カレンズMOI−BM、カレンズMOI−BP(いずれも、昭和電工社製)等が挙げられる。
上記金属化合物としては、チタネート化合物、ジルコネート化合物等が挙げられる。
上記チタネート化合物としては、例えば、乳酸チタン、チタントリエタノールアミネート、チタン(IV)テトラメトキシド、チタン(IV)テトラエトキシド、チタン(IV)テトライソプロポキシド、チタン(IV)テトラプロポキシド、チタン(IV)テトラブトキシド、チタン(IV)テトラオクトキシド、ジルコニウム(IV)テトラヒドロキシドが挙げられる。
上記ジルコネート化合物としては、例えば、ジルコニウム(IV)テトラメトキシド、ジルコニウム(IV)テトラエトキシド、ジルコニウム(IV)テトライソプロポキシド、ジルコニウム(IV)テトラプロポキシド、ジルコニウム(IV)テトラブトキシド、ジルコニウム(IV)テトラオクトキシド等が挙げられる。
なかでも、上記金属化合物としては、チタネート化合物が好ましく、チタン(IV)テトライソプロポキシド、チタン(IV)テトラブトキシド、チタン(IV)テトラオクトキシドがより好ましい。
上記チタネート化合物としては、例えば、乳酸チタン、チタントリエタノールアミネート、チタン(IV)テトラメトキシド、チタン(IV)テトラエトキシド、チタン(IV)テトライソプロポキシド、チタン(IV)テトラプロポキシド、チタン(IV)テトラブトキシド、チタン(IV)テトラオクトキシド、ジルコニウム(IV)テトラヒドロキシドが挙げられる。
上記ジルコネート化合物としては、例えば、ジルコニウム(IV)テトラメトキシド、ジルコニウム(IV)テトラエトキシド、ジルコニウム(IV)テトライソプロポキシド、ジルコニウム(IV)テトラプロポキシド、ジルコニウム(IV)テトラブトキシド、ジルコニウム(IV)テトラオクトキシド等が挙げられる。
なかでも、上記金属化合物としては、チタネート化合物が好ましく、チタン(IV)テトライソプロポキシド、チタン(IV)テトラブトキシド、チタン(IV)テトラオクトキシドがより好ましい。
上記架橋剤は、予め水溶液状態又は有機溶剤中に溶解若しくは分散した状態とし、必要に応じて水分量や有機溶剤量を調整した後に、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂等と混合してもよい。
本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と上記架橋剤との含有割合は、重量比で、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂:架橋剤=1:0.001〜1:0.1であることが好ましい。本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と上記架橋剤との含有割合がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤が、アウトガスの発生を抑制する効果、保存安定性、及び、硬化物の透湿防止性により優れるものとなる。本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と上記架橋剤との含有割合は、重量比で、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂:架橋剤=1:0.005〜1:0.05であることがより好ましい。
本発明の表示素子用封止剤は、溶剤として水を含有する。
上記水を溶剤として用いることにより、アウトガスの発生を抑制することができ、かつ、表示素子用封止剤を塗布及び乾燥する際の、有機化学物質の排出等の環境への負荷、火災の危険性、及び、取扱者の健康への悪影響を低減することができる。
上述したように本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂及び上記架橋剤は、それぞれ予め水溶液状態又は有機溶剤中に溶解若しくは分散した状態とした後に他の成分と混合してもよい。
上記水を溶剤として用いることにより、アウトガスの発生を抑制することができ、かつ、表示素子用封止剤を塗布及び乾燥する際の、有機化学物質の排出等の環境への負荷、火災の危険性、及び、取扱者の健康への悪影響を低減することができる。
上述したように本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂及び上記架橋剤は、それぞれ予め水溶液状態又は有機溶剤中に溶解若しくは分散した状態とした後に他の成分と混合してもよい。
本発明の表示素子用封止剤における水の含有量は特に制限されず、塗布方法等に適した粘度となるように適宜設定されるが、固形分の濃度が1〜50重量%となる量であることが好ましく、10〜40重量%となる量であることがより好ましい。
本発明の表示素子用封止剤は、上記水に加えて有機溶剤等のその他の溶剤を含有してもよいが、アウトガスの発生を抑制するという本発明の目的から、その他の溶剤を含有しないことが好ましい。上記その他の溶剤を含有する場合、その含有量は、溶剤全体の30重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましい。
上記その他の溶剤の含有量が多くなりすぎる場合には、共沸等の適当な方法で上記その他の溶剤を除去することが好ましい。上記その他の溶剤の除去は、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂及び上記架橋剤と混合する前に行ってもよい。
上記その他の溶剤の含有量が多くなりすぎる場合には、共沸等の適当な方法で上記その他の溶剤を除去することが好ましい。上記その他の溶剤の除去は、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂及び上記架橋剤と混合する前に行ってもよい。
上記その他の溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール類や、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等の有害性の低い有機溶剤が挙げられる。
本発明の表示素子用封止剤は、本発明の目的を阻害しない範囲で、アンモニア水、水酸化ナトリウム等のpH調整剤、増粘剤、乾燥抑制剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、顔料、染料等の公知の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の表示素子用封止剤を製造する方法としては、例えば、本発明にかかる変性ポリビニルアルコール系樹脂と、上記架橋剤と、上記水と、必要に応じて用いられる添加剤等とを、撹拌機を用いて混合する方法等が挙げられる。また、均一な混合物となるように、撹拌後、フィルターを用いて濾過を行うことが好ましい。
本発明の表示素子用封止剤を塗布する方法としては、例えば、スピンコート、スリットコート、スクリーン印刷、インクジェット塗布、静電塗布、バーコート、ダイコート、ロールコート等の公知の塗布方法を用いることができ、所望の膜厚及び所定の塗布方法に適した濃度、粘度に調整して使用することができる。
本発明の表示素子用封止剤は、低温での加熱により硬化させることができる。本発明の表示素子用封止剤を硬化させる際の加熱温度は特に限定されないが、通常は80℃〜250℃であり、熱処理時間を短縮するために好ましくは100℃以上、加熱による黄変を抑制するために好ましくは200℃以下である。
本発明の表示素子用封止剤の硬化物を有する表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制する効果に優れ、かつ、硬化物の透湿防止性に優れるため、本発明の表示素子は、特に表示性能に優れるものとなる。
本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制する効果に優れ、かつ、硬化物の透湿防止性に優れるため、本発明の表示素子は、特に表示性能に優れるものとなる。
本発明によれば、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れる表示素子用封止剤を提供することができる。また、本発明によれば、該表示素子用封止剤を用いてなる表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(アセトアセチル変性部分を有するポリビニルアルコール水溶液の調製)
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸100重量部を入れ、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。そこにポリビニルアルコール(クラレ社製、「PVA110」)100重量部、ジケテン5重量部を添加し、80℃にて3時間還流し、樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液を、大量のメタノールに滴下し、再沈殿させて単離、精製した後に減圧乾燥して樹脂固形物を得た。
その後、水適量加えることで、アセトアセチル変性部分を有するポリビニルアルコール(アセトアセチル基の変性度5モル%、けん化度98モル%、平均重合度1000)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸100重量部を入れ、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。そこにポリビニルアルコール(クラレ社製、「PVA110」)100重量部、ジケテン5重量部を添加し、80℃にて3時間還流し、樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液を、大量のメタノールに滴下し、再沈殿させて単離、精製した後に減圧乾燥して樹脂固形物を得た。
その後、水適量加えることで、アセトアセチル変性部分を有するポリビニルアルコール(アセトアセチル基の変性度5モル%、けん化度98モル%、平均重合度1000)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
(アミン変性部分を有するポリビニルアルコール水溶液の調製)
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸ビニル100重量部、メタノール17重量部、N−ビニルフォルムアミド8重量部を加え、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。その後アゾビスイソブチロニトリル0.02モル%を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら沸点下で3時間重合を行った。次いで、未反応のモノマーを重合系外に除去し、重合体のメタノール溶液(固形分率35重量%)を得た。得られた溶液に水酸化ナトリウム3重量%メタノール溶液をポリマー内の酢酸ビニル単位に対して22ミリモル加えてケン化し、析出物を濾別、メタノール洗浄、熱風乾燥し、その後、水適量加えることで、アミン変性部分を有するポリビニルアルコール(アミノ基の変性度8モル%、けん化度98モル%、平均重合度500)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸ビニル100重量部、メタノール17重量部、N−ビニルフォルムアミド8重量部を加え、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。その後アゾビスイソブチロニトリル0.02モル%を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら沸点下で3時間重合を行った。次いで、未反応のモノマーを重合系外に除去し、重合体のメタノール溶液(固形分率35重量%)を得た。得られた溶液に水酸化ナトリウム3重量%メタノール溶液をポリマー内の酢酸ビニル単位に対して22ミリモル加えてケン化し、析出物を濾別、メタノール洗浄、熱風乾燥し、その後、水適量加えることで、アミン変性部分を有するポリビニルアルコール(アミノ基の変性度8モル%、けん化度98モル%、平均重合度500)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
(アセトアセチル変性部分を有するブテンジオール−ビニルアルコール共重合体水溶液の調製)
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸100重量部を入れ、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。そこにブテンジオール−ビニルアルコール共重合体(日本合成化学社製、「Nichigo G−Polymer」AZF8035W)100重量部、ジケテン5重量部を添加し、80℃にて3時間還流し、樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液を、大量のメタノールに滴下し、再沈殿させて単離、精製した後に減圧乾燥して樹脂固形物を得た。
その後、水適量加えることで、アセトアセチル変性部分を有するブテンジオール−ビニルアルコール共重合体(アセトアセチル基の変性度5モル%、けん化度98モル%、平均重合度300)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸100重量部を入れ、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。そこにブテンジオール−ビニルアルコール共重合体(日本合成化学社製、「Nichigo G−Polymer」AZF8035W)100重量部、ジケテン5重量部を添加し、80℃にて3時間還流し、樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液を、大量のメタノールに滴下し、再沈殿させて単離、精製した後に減圧乾燥して樹脂固形物を得た。
その後、水適量加えることで、アセトアセチル変性部分を有するブテンジオール−ビニルアルコール共重合体(アセトアセチル基の変性度5モル%、けん化度98モル%、平均重合度300)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
(アミン変性部分を有するブテンジオール−ビニルアルコール共重合体水溶液の調製)
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸ビニル100重量部、メタノール17重量部、N−ビニルフォルムアミド8重量部、ブテンジオール3重量部を加え、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。その後アゾビスイソブチロニトリル0.02モル%を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら沸点下で3時間重合を行った。次いで、未反応のモノマーを重合系外に除去し、重合体のメタノール溶液(固形分率35重量%)を得た。得られた溶液に水酸化ナトリウム3重量%メタノール溶液をポリマー内の酢酸ビニル単位に対して22ミリモル加えてケン化し、析出物を濾別、メタノール洗浄、熱風乾燥し、その後、水適量加えることで、アミン変性部分を有するブテンジオール−ビニルアルコール共重合体(アミノ基の変性度8モル%、けん化度98モル%、平均重合度500)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
容量1000mLの四つ口セパラブルフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応装置を準備した。該フラスコ中に酢酸ビニル100重量部、メタノール17重量部、N−ビニルフォルムアミド8重量部、ブテンジオール3重量部を加え、窒素ガスを導入して2時間バブリングし、溶存酸素を除去した。その後アゾビスイソブチロニトリル0.02モル%を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら沸点下で3時間重合を行った。次いで、未反応のモノマーを重合系外に除去し、重合体のメタノール溶液(固形分率35重量%)を得た。得られた溶液に水酸化ナトリウム3重量%メタノール溶液をポリマー内の酢酸ビニル単位に対して22ミリモル加えてケン化し、析出物を濾別、メタノール洗浄、熱風乾燥し、その後、水適量加えることで、アミン変性部分を有するブテンジオール−ビニルアルコール共重合体(アミノ基の変性度8モル%、けん化度98モル%、平均重合度500)の水溶液(固形分率20重量%)を得た。
(ポリビニルアルコール水溶液の調製)
ポリビニルアルコール(クラレ社製、「PVA110」、けん化度98モル%、平均重合度1000)をテフロン(登録商標)製容器中で水と混合撹拌し、ポリビニルアルコール水溶液(固形分率20重量%)を得た。
ポリビニルアルコール(クラレ社製、「PVA110」、けん化度98モル%、平均重合度1000)をテフロン(登録商標)製容器中で水と混合撹拌し、ポリビニルアルコール水溶液(固形分率20重量%)を得た。
(実施例1〜7、比較例1〜3)
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、撹拌機で30分間混合した後、孔径5μmのメンブレンフィルターで濾過することにより、実施例1〜7及び比較例1〜3の表示素子用封止剤を調製した。
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、撹拌機で30分間混合した後、孔径5μmのメンブレンフィルターで濾過することにより、実施例1〜7及び比較例1〜3の表示素子用封止剤を調製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤について、以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤について、以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
(1)保存安定性
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤について、製造直後の初期粘度と、25℃で1週間保管したときの粘度とを測定し、(25℃、1週間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率とし、粘度変化率が1.2未満であったものを「○」、1.2以上2.0未満であったものを「△」、2.0以上であったものを「×」として保存安定性を評価した。
なお、表示素子用封止剤の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV−III」)を用い、25℃において回転速度1.0rpmの条件で測定した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤について、製造直後の初期粘度と、25℃で1週間保管したときの粘度とを測定し、(25℃、1週間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率とし、粘度変化率が1.2未満であったものを「○」、1.2以上2.0未満であったものを「△」、2.0以上であったものを「×」として保存安定性を評価した。
なお、表示素子用封止剤の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV−III」)を用い、25℃において回転速度1.0rpmの条件で測定した。
(2)透湿防止性
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、平滑な離型フィルム状にスピンコーターにより塗布した後、120℃で10分間乾燥した。次いで、140℃で30分間ポストベイクすることによって、透湿度測定用硬化フィルムを得た。JIS Z 0208の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)に準じた方法で透湿度試験用カップを作製し、得られた透湿度測定用硬化フィルムを取り付け、温度80℃、湿度90%RHの恒温恒湿オーブンに投入して透湿度を測定した。得られた透湿度の値が、200g/m2・24hr未満であった場合を「○」、250g/m2・24hr未満200g/m2・24hr以上であった場合を「△」、250g/m2・24hr以上であった場合を「×」として透湿防止性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、平滑な離型フィルム状にスピンコーターにより塗布した後、120℃で10分間乾燥した。次いで、140℃で30分間ポストベイクすることによって、透湿度測定用硬化フィルムを得た。JIS Z 0208の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)に準じた方法で透湿度試験用カップを作製し、得られた透湿度測定用硬化フィルムを取り付け、温度80℃、湿度90%RHの恒温恒湿オーブンに投入して透湿度を測定した。得られた透湿度の値が、200g/m2・24hr未満であった場合を「○」、250g/m2・24hr未満200g/m2・24hr以上であった場合を「△」、250g/m2・24hr以上であった場合を「×」として透湿防止性を評価した。
(評価用基板の作製)
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を厚さ0.7mm、幅50mm、長さ50mmの無アルカリガラス基板上にスピンコーターにより塗布した後、120℃で10分間乾燥した。次いで、140℃で30分間ポストベイクすることによって、膜厚が約10μmの塗膜がガラス基板上に形成された評価用基板を、透明性、密着性、硬度、耐湿熱性、低アウトガス性、液晶の電圧保持率、及び、液晶表示素子の表示性能の各評価について作製した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を厚さ0.7mm、幅50mm、長さ50mmの無アルカリガラス基板上にスピンコーターにより塗布した後、120℃で10分間乾燥した。次いで、140℃で30分間ポストベイクすることによって、膜厚が約10μmの塗膜がガラス基板上に形成された評価用基板を、透明性、密着性、硬度、耐湿熱性、低アウトガス性、液晶の電圧保持率、及び、液晶表示素子の表示性能の各評価について作製した。
(3)透明性
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、へイズメーターを用いて全光線透過率とヘイズ値(曇価)の測定を行った。透過率は、85%以上であった場合を「○」、85%未満であった場合を「×」とし、ヘイズ値は、1%以下であった場合を「○」、1%を超えた場合を「×」として透明性を評価した。
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、へイズメーターを用いて全光線透過率とヘイズ値(曇価)の測定を行った。透過率は、85%以上であった場合を「○」、85%未満であった場合を「×」とし、ヘイズ値は、1%以下であった場合を「○」、1%を超えた場合を「×」として透明性を評価した。
(4)密着性
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、JIS K5400に準拠して1mm間隔100マス目の碁盤目剥離試験を行った。
テープ剥離後の塗膜の残存率が、95%以上であった場合を「○」、80%以上95%未満であった場合を「△」、80%未満であった場合を「×」として密着性を評価した。
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、JIS K5400に準拠して1mm間隔100マス目の碁盤目剥離試験を行った。
テープ剥離後の塗膜の残存率が、95%以上であった場合を「○」、80%以上95%未満であった場合を「△」、80%未満であった場合を「×」として密着性を評価した。
(5)硬度
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、JIS K5400に準拠して鉛筆硬度を測定した。
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、JIS K5400に準拠して鉛筆硬度を測定した。
(6)耐湿熱性
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、温度85℃、湿度85%RHに調整した恒温恒湿オーブン中で240時間保持する高温高湿試験を行った際の高温高湿試験前後における塗膜の状態を目視にて観察した。
高温高湿試験前後で塗膜に変化が見られなかった場合を「○」、高温高湿試験後の塗膜に溶解、剥がれ、クラック、白化等の変化がわずかに見られた場合を「△」、高温高湿試験後の塗膜に溶解、剥がれ、クラック、白化等の変化がはっきりと見られた場合を「×」として耐湿熱性を評価した。
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、温度85℃、湿度85%RHに調整した恒温恒湿オーブン中で240時間保持する高温高湿試験を行った際の高温高湿試験前後における塗膜の状態を目視にて観察した。
高温高湿試験前後で塗膜に変化が見られなかった場合を「○」、高温高湿試験後の塗膜に溶解、剥がれ、クラック、白化等の変化がわずかに見られた場合を「△」、高温高湿試験後の塗膜に溶解、剥がれ、クラック、白化等の変化がはっきりと見られた場合を「×」として耐湿熱性を評価した。
(7)低アウトガス性
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、熱分析装置(Seiko Instruments社製、「TG/DTA6200」)を用いて、昇温速度10℃/minで130℃まで加熱したときの重量減少率を測定し、これをアウトガス発生量とした。
アウトガス発生量が0.1%未満であったものを「○」、アウトガス発生量が0.1%以上0.3%未満であった場合を「△」、アウトガス発生量が0.3%以上であった場合を「×」として低アウトガス性を評価した。
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、熱分析装置(Seiko Instruments社製、「TG/DTA6200」)を用いて、昇温速度10℃/minで130℃まで加熱したときの重量減少率を測定し、これをアウトガス発生量とした。
アウトガス発生量が0.1%未満であったものを「○」、アウトガス発生量が0.1%以上0.3%未満であった場合を「△」、アウトガス発生量が0.3%以上であった場合を「×」として低アウトガス性を評価した。
(汚染評価用液晶の作製)
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、スパーテルにてガラス基板上の塗膜を削り取った後、削り取った塗膜10mgをスクリュー管に計量した。次いで、液晶(メルク社製、「ZLI−4792」)0.5gを上記スクリュー管に計量して入れ、スクリュー管の蓋をしてから、オーブンにて120℃で30分間加熱した後に、液晶を室温まで徐冷させることによって汚染評価用液晶を作製した。
上記「(評価用基板の作製)」で得られた評価用基板について、スパーテルにてガラス基板上の塗膜を削り取った後、削り取った塗膜10mgをスクリュー管に計量した。次いで、液晶(メルク社製、「ZLI−4792」)0.5gを上記スクリュー管に計量して入れ、スクリュー管の蓋をしてから、オーブンにて120℃で30分間加熱した後に、液晶を室温まで徐冷させることによって汚染評価用液晶を作製した。
(液晶汚染評価用基板の作製)
ITO透明電極(長さ10mm、幅10mm)が形成されたガラス基板(厚さ0.7mm、幅50mm、長さ50mm)上に、スピンコーターにて配向膜を表面に塗布し、焼成することによって、ガラス基板上に厚さ800Åの配向膜が形成された液晶汚染評価用基板を作製した。
ITO透明電極(長さ10mm、幅10mm)が形成されたガラス基板(厚さ0.7mm、幅50mm、長さ50mm)上に、スピンコーターにて配向膜を表面に塗布し、焼成することによって、ガラス基板上に厚さ800Åの配向膜が形成された液晶汚染評価用基板を作製した。
(8)液晶の電圧保持率
上記「(液晶汚染評価用基板の作製)」で得られた液晶汚染評価用基板に、UV硬化型シール剤(積水化学工業社製)を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に、実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を微小滴点打ちした後にスピンコーターにて塗布し、120℃で10分間乾燥して膜厚が約5μmの塗膜を得た。続いて上記「(汚染評価用液晶の作製)」で得られた汚染評価用液晶の微小滴を液晶汚染評価用基板の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別のITO透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。その後液晶アニールを120℃で60分行うことによって、液晶の電圧保持率評価用の液晶セルを得た。
得られた液晶セルについて、電圧保持率測定装置(東陽テクニカ社製)にて、5V、60Hzの交流電圧を印可し、16.7ミリ秒後の保持電圧を測定することによって、液晶の電圧保持率を測定した。電圧保持率が99.0%以上であった場合を「○」、95.0%以上99.0%未満であった場合を「△」、95.0%未満であった場合を「×」として、液晶の電圧保持率を評価した。
上記「(液晶汚染評価用基板の作製)」で得られた液晶汚染評価用基板に、UV硬化型シール剤(積水化学工業社製)を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に、実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を微小滴点打ちした後にスピンコーターにて塗布し、120℃で10分間乾燥して膜厚が約5μmの塗膜を得た。続いて上記「(汚染評価用液晶の作製)」で得られた汚染評価用液晶の微小滴を液晶汚染評価用基板の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別のITO透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。その後液晶アニールを120℃で60分行うことによって、液晶の電圧保持率評価用の液晶セルを得た。
得られた液晶セルについて、電圧保持率測定装置(東陽テクニカ社製)にて、5V、60Hzの交流電圧を印可し、16.7ミリ秒後の保持電圧を測定することによって、液晶の電圧保持率を測定した。電圧保持率が99.0%以上であった場合を「○」、95.0%以上99.0%未満であった場合を「△」、95.0%未満であった場合を「×」として、液晶の電圧保持率を評価した。
(9)液晶表示素子の表示性能
上記「(液晶汚染評価用基板の作製)」で得られた液晶汚染評価用基板に、UV硬化型シール剤(積水化学工業社製)を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に、実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を微小滴点打ちした後にスピンコーターにて塗布し、120℃で10分間乾燥して膜厚が約5μmの塗膜を得た。続いて液晶(メルク社製、「ZLI−4792」)の微小滴を液晶汚染評価用基板の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別のITO透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。その後液晶アニールを120℃で60分行うことによって、液晶表示素子を得た。
得られた液晶表示素子をAC3.5Vの電圧駆動をさせ、表示素子用封止剤周辺を中間調の電圧にて目視で観察した。表示素子用封止剤周辺に色むらが全く見られなかった場合を「○」、少し薄い色むらが見えた場合を「△」、はっきりとした濃い色むらがあった場合を「×」として液晶表示素子の表示性能を評価した。
上記「(液晶汚染評価用基板の作製)」で得られた液晶汚染評価用基板に、UV硬化型シール剤(積水化学工業社製)を正方形の枠を描くようにディスペンサーで塗布してシールパターンを形成した。形成したシールパターンの内部に、実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を微小滴点打ちした後にスピンコーターにて塗布し、120℃で10分間乾燥して膜厚が約5μmの塗膜を得た。続いて液晶(メルク社製、「ZLI−4792」)の微小滴を液晶汚染評価用基板の枠内全面に滴下塗布し、真空中にて別のITO透明電極と配向膜とが形成された基板を重ね合わせた。真空を解除した後、外枠シール部にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射した。その後液晶アニールを120℃で60分行うことによって、液晶表示素子を得た。
得られた液晶表示素子をAC3.5Vの電圧駆動をさせ、表示素子用封止剤周辺を中間調の電圧にて目視で観察した。表示素子用封止剤周辺に色むらが全く見られなかった場合を「○」、少し薄い色むらが見えた場合を「△」、はっきりとした濃い色むらがあった場合を「×」として液晶表示素子の表示性能を評価した。
(10)有機EL表示素子の表示性能
(10−1)有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の作製
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV−オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL−UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を200mg、他の異なる素焼き坩堝にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10−4Paまで減圧した。その後、α−NPDの入った坩堝を加熱し、α−NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alq3の入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mgを、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10−4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を含む積層体が配置された基板を取り出した。
(10−1)有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の作製
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV−オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL−UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を200mg、他の異なる素焼き坩堝にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10−4Paまで減圧した。その後、α−NPDの入った坩堝を加熱し、α−NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alq3の入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mgを、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10−4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を含む積層体が配置された基板を取り出した。
(10−2)無機材料膜Aによる被覆
得られた有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の、該積層体の全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Aの厚さは、約0.2μmであった。
得られた有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の、該積層体の全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Aの厚さは、約0.2μmであった。
(10−3)樹脂保護膜の形成
上記で得られた無機材料膜Aで被覆された積層体が配置された基板に、スピンコーターによって実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を塗布した後、120℃で10分間乾燥した後に、140℃で30分間ポストベイクすることによって、膜厚が約10μmの樹脂保護膜を形成した。
上記で得られた無機材料膜Aで被覆された積層体が配置された基板に、スピンコーターによって実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を塗布した後、120℃で10分間乾燥した後に、140℃で30分間ポストベイクすることによって、膜厚が約10μmの樹脂保護膜を形成した。
(10−4)無機材料膜Bによる被覆
上記で得られた樹脂保護膜が形成された基板の樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して表示素子(有機EL表示素子)を得た。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
上記で得られた樹脂保護膜が形成された基板の樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して表示素子(有機EL表示素子)を得た。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
(10−5)有機EL表示素子の発光状態
作製した有機EL表示素子をそれぞれ85℃、85%RHの条件下に500時間暴露した後、3Vの電圧を印加し、発光状態(発光及びダークスポット、画素周辺消光の有無)を目視で観察し、ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、ダークスポットや周辺消光が認められた場合を「△」、非発光部が著しく拡大した場合を「×」として有機EL表示素子の表示性能を評価した。
作製した有機EL表示素子をそれぞれ85℃、85%RHの条件下に500時間暴露した後、3Vの電圧を印加し、発光状態(発光及びダークスポット、画素周辺消光の有無)を目視で観察し、ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、ダークスポットや周辺消光が認められた場合を「△」、非発光部が著しく拡大した場合を「×」として有機EL表示素子の表示性能を評価した。
本発明によれば、アウトガスの発生を抑制することができ、保存安定性及び硬化物の透湿防止性に優れる表示素子用封止剤を提供することができる。また、本発明によれば、該表示素子用封止剤を用いてなる表示素子を提供することができる。
Claims (3)
- アセトアセチル変性部分又はアミン変性部分を有するポリビニルアルコール系樹脂、前記アセトアセチル変性部分又はアミン変性部分を有するポリビニルアルコール系樹脂を架橋することが可能な架橋剤、及び、水を含有することを特徴とする表示素子用封止剤。
- 架橋剤は、ブロックイソシアネート化合物又はチタネート化合物であることを特徴とする請求項1記載の表示素子用封止剤。
- 請求項1又は2記載の表示素子用封止剤の硬化物を有することを特徴とする表示素子。
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JP2016122749A JP2017226740A (ja) | 2016-06-21 | 2016-06-21 | 表示素子用封止剤及び表示素子 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110097822A (zh) * | 2019-04-04 | 2019-08-06 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 显示面板结构及其制作方法 |
WO2019203180A1 (ja) * | 2018-04-20 | 2019-10-24 | 積水化学工業株式会社 | 有機el表示素子用封止剤 |
-
2016
- 2016-06-21 JP JP2016122749A patent/JP2017226740A/ja active Pending
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