JP2017226575A - 床仕上げ用セルフレベリング材 - Google Patents
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Abstract
【課題】流動性と平滑性に優れたセルフレベリングモルタルを得ることが可能であり、速硬速乾性を有し、低温養生下においても仕上げ材として適応可能な優れた表面強度や耐摩耗性を有する硬化体を形成することが可能な床仕上げ用セルフレベリング材の提供。【解決手段】水硬性成分、高炉スラグ微粉末、細骨材、再乳化形樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、硬化促進剤及び凝結遅延剤を含有する床仕上げ用セルフレベリング材であって、再乳化形樹脂粉末の含有量が、水硬性成分100質量部に対して5〜15質量部であり、リチウム塩の含有量が、水硬性成分100質量部に対して0.1〜2.0質量部であり、アルミン酸ナトリウムの含有量が、水硬性成分100質量部に対して0.1〜2.0質量部である、床仕上げ用セルフレベリング材。【選択図】図1
Description
本発明は、構造物の床面の施工に床仕上げ材として用いられるセルフレベリング材に関する。
セルフレベリング材は、主に床下地調整材として使用され、優れた流動性や適度な強度を有しつつ、速硬性、速乾性が求められることから、アルミナセメントを含有するものが見受けられる。また、セルフレベリング材の硬化表面の性状を向上するために、高分子樹脂を含有するものもある。特に、工場床や駐車場の床下地、または仕上げ床として使用される場合は、耐久性が必要であると考えられる。
特許文献1には、アルミナセメント、石膏及び高炉スラグからなる水硬性成分、硫酸アルミニウムとリチウム塩を含む凝結調整剤、高分子樹脂エマルジョン、減水剤から構成され、床仕上げ材用途としても可能な、自己流動性水硬性組成物が開示されている。
特許文献2には、水硬性成分と樹脂粉末とを含む水硬性組成物であり、樹脂粉末が、塩化ビニル/エチレン/ラウリン酸ビニル共重体であり、水硬性成分として、アルミナセメント、ポルトランドセメント、石膏を含む水硬性組成物、およびそれを含むコンクリート構造体が開示されている。
しかしながら、セルフレベリン材を仕上げ材に適用しようとした場合、高分子樹脂を含有するものであっても、低温養生において、硬化体表層の強度が不十分となり、耐摩耗性が低下することから、低温養生下で仕上げ材として適用しても優れた耐摩耗性を有する必要があり、さらなる改良が必要であった。
そこで、本発明は、流動性と平滑性に優れたセルフレベリングモルタルを得ることが可能であり、速硬速乾性を有し、更に、低温養生下においても仕上げ材として適応可能な優れた表面強度や耐摩耗性を有する硬化体を形成することが可能な床仕上げ用セルフレベリング材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明者らは、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分、高炉スラグ微粉末、細骨材、再乳化形樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、所定量の炭酸リチウム及びアルミン酸ナトリウムからなる硬化促進剤、及び凝結遅延剤を含むセルフレベリング材は、優れた流動性や平滑性や速硬性を有するとともに、低温養生下においても優れた表面強度や耐摩耗性を得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、水硬性成分、高炉スラグ微粉末、細骨材、再乳化形樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、硬化促進剤及び凝結遅延剤を含有する床仕上げ用セルフレベリング材であって、水硬性成分が、ポルトランドセメント、アルミナセメント及び石膏からなり、水硬性成分100質量%における配合割合が、ポルトランドセメント15〜45質量%、アルミナセメント35〜65質量%及び石膏20〜40質量%であり、再乳化形樹脂粉末の含有量が、水硬性成分100質量部に対して5〜15質量部であり、高炉スラグ微粉末の含有量が、水硬性成分100質量部に対して40〜120質量部であり、細骨材の含有量が、水硬性成分100質量部に対して80〜200質量部であり、硬化促進剤が、リチウム塩とアルミン酸ナトリウムを含み、リチウム塩の含有量が、水硬性成分100質量部に対して0.1〜2.0質量部であり、アルミン酸ナトリウムの含有量が、水硬性成分100質量部に対して0.1〜2.0質量部である、床仕上げ用セルフレベリング材を提供する。
本発明の床仕上げ用セルフレベリング材によれば、流動性と平滑性に優れたセルフレベリングモルタルを得ることが可能であり、速硬速乾性を有し、優れた平滑性を有する硬化体を形成することが可能であるとともに、低温養生下においても、仕上げ材として適応可能な優れた表面強度や耐摩耗性を有する硬化体を形成可能な床仕上げ用セルフレベリング材を得ることができる。
本発明の床仕上げ用セルフレベリング材の好ましい態様[(1)〜(2)]を以下に示す。本発明では、これらの態様を適宜組み合わせることがより好ましい。
(1)本発明の床仕上げ用セルフレベリング材は、再乳化樹脂粉末の主成分が、酢酸ビニル/アクリル系共重合体であることが好ましい。これにより、硬化体の表面がより優れた耐久性・耐候性を有することができる。
(2)本発明の床仕上げ用セルフレベリング材は、細骨材の粗粒率が0.60〜1.40であり、吸水率が3.0%以下であり、細骨材のふるい目開き0.3mmにとどまる質量分率が、5.0〜50%であることが好ましい。これにより、仕上げ材(素地仕上げ)用途として使用可能なより優れた耐久性を得ることができる。
本発明によれば、流動性と平滑性に優れたセルフレベリングモルタルを得ることが可能であり、速硬速乾性を有し、優れた平滑性を有する硬化体を形成することが可能であるとともに、低温養生下においても、仕上げ材として適応可能な優れた表面強度や耐摩耗性を有する硬化体を形成可能な床仕上げ用セルフレベリング材を提供することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
<床仕上げ用セルフレベリング材>
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、優れた流動性や速硬速乾性を有し、硬化中の体積変化が少ない硬化体を得るために、水硬性成分100質量%に占める三成分の配合割合が、ポルトランドセメント15〜45質量%、アルミナセメント35〜65質量%及び石膏20〜40質量%である。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、優れた流動性や速硬速乾性を有し、硬化中の体積変化が少ない硬化体を得るために、水硬性成分100質量%に占める三成分の配合割合が、ポルトランドセメント15〜45質量%、アルミナセメント35〜65質量%及び石膏20〜40質量%である。
また、水硬性成分の配合割合は、好ましくはポルトランドセメント18〜43質量%、アルミナセメント35〜60質量%及び石膏20〜38質量%であり、より好ましくはポルトランドセメント20〜40質量%、アルミナセメント35〜55質量%及び石膏21〜35質量%であり、更に好ましくはポルトランドセメント23〜38質量%、アルミナセメント37〜53質量%及び石膏23〜33質量%であり、特に好ましくはポルトランドセメント25〜35質量%、アルミナセメント40〜50質量%及び石膏24〜30質量%である。
水硬性成分の配合割合が上記好ましい範囲であることにより、材料コストが安価で、より優れた流動性や速硬性を有し、硬化中の体積変化がより少ない硬化体を得ることがより確実となる。
ポルトランドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント及び耐硫酸塩ポルトランドセメントから選択して用いることができる。また、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の混合セメントをその代替として使用することもできる。速硬性の観点から、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント又は超早強ポルトランドセメントの使用が好ましい。
ポルトランドセメントのブレーン比表面積は、好ましくは3000〜6000cm2/gであり、より好ましくは4000〜5000cm2/gであり、さらに好ましくは4200〜4800cm2/gである。ポルトランドセメントのブレーン比表面積は、JIS R 5201に準じて求められる。ポルトランドセメントのブレーン比表面積が上記好ましい範囲であることにより、三成分としたときの強度発現性や凝結時間のバランスに優れる。
アルミナセメントとしては、鉱物組成の異なるものが数種知られ市販されているが、それらの主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であり、市販品はその種類によらず使用することができる。なかでも、2000〜6000cm2/gのブレーン比表面積を有するアルミナセメントを用いることが好ましい。アルミナセメントのブレーン比表面積は、JIS R 5201に準じて求められる。
石膏としては、例えば、二水石膏、半水石膏及び無水石膏が挙げられ、排煙脱硫やフッ酸製造工程等で副産される石膏、又は天然に産出される石膏のいずれも使用することができる。流動性や強度発現の観点から、無水石膏の使用が好ましい。
石膏のブレーン比表面積は、2000〜7000cm2/gであることが好ましい。石膏のブレーン比表面積が上記範囲であることにより、その取扱いが容易となり、汎用性が高いことから、安価なコストで入手可能となる。石膏のブレーン比表面積は、JIS R 5201に準じて求められる。
また、石膏のブレーン比表面積は、より好ましくは2500〜6000cm2/gであり、さらに好ましくは2750〜5500cm2/gであり、特に好ましくは3000〜5000cm2/gである。石膏のブレーン比表面積が上記の好ましい範囲であることにより、その取扱いがより容易となり、汎用性が高いことから、より安価なコストで入手可能となる。
水硬性成分がポルトランドセメント、アルミナセメント及び石膏の三成分からなることにより、優れた流動性や速硬速乾性を有し、硬化中の体積変化が少ない硬化体を得ることができる。
高炉スラグ微粉末としては、JIS A 6206「コンクリート用高炉スラグ微粉末」で規定される高炉スラグ微粉末であることが好ましい。また、高炉スラグ微粉末のブレーン比表面積は、好ましくは3000cm2/g以上であり、より好ましくは3000〜8000cm2/gであり、さらに好ましくは3500〜6000cm2/gであり、特に好ましくは4000〜5000cm2/gである。高炉スラグ微粉末のブレーン比表面積は、JIS R 5201に準じて求められる。
高炉スラグ微粉末のブレーン比表面積が上記好ましい範囲であることにより、優れた流動性、寸法安定性及び強度発現性が得られる。
高炉スラグ微粉末の含有量は、水硬性成分100質量部に対して40〜120質量部であり、好ましくは45〜100質量部であり、より好ましくは50〜90質量部であり、特に好ましくは55〜80質量部であり、最も好ましくは55〜70質量部である。高炉スラグ微粉末の含有量が上記範囲であることにより、優れた流動性、寸法安定性及び強度発現性が得られる。
細骨材としては、最大粒子径が0.85mm以下であり、細骨材100質量%中に0.6mm超の粒子径を有する粗粒分を5質量%未満含むことが好ましい。このような細骨材として、珪砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂等の砂類、スラグ細骨材、再生細骨材、アルミナセメントクリンカー、から適宜選択して用いることができる。特に細骨材としては、珪砂、川砂、陸砂、海砂及び砕砂等の砂類、及びアルミナセメントクリンカーから選択したものを好適に用いることができる。
細骨材の粒子径は、JIS A 1102に規定される骨材のふるい分け試験方法に準じて求めることができる。また、本明細書において、「0.6mm超の粒子径を有する粗粒分」とは、篩目が0.6mmの篩いを用いたときに、その篩にとどまる細骨材の質量分率(%)をいう。
細骨材中に0.6mm超の粒子径を有する粗粒分を5%以上含む場合、セルフレベリング材の流動性が低下する傾向にある。上記粗粒分の下限値は特に制限がなく、0%であってもよい。優れた流動性を得るため、細骨材中の粗粒分は、より好ましくは0〜3%であり、さらに好ましくは0〜0.5%であり、特に好ましくは0.01〜0.2%である。
また、細骨材の各ふるいにとどまる質量分率が、好ましくは、ふるい目開き0.425mmで0.1〜5.0%、ふるい目開き0.3mmで5.0〜50.0%、ふるい目開き0.212mmで30.0〜90.0%、ふるい目開き0.15mmで60.0〜99.0%であり、より好ましくは、ふるい目開き0.425mmで0.1〜4.0%、ふるい目開き0.3mmで10.0〜40.0%、ふるい目開き0.212mmで35.0〜89.0%、ふるい目開き0.15mmで65.0〜98.0%であり、更に好ましくは、ふるい目開き0.425mmで0.1〜3.0%、ふるい目開き0.3mmで15.0〜35.0%、ふるい目開き0.212mmで35.0〜87.5%、ふるい目開き0.15mmで65.0〜97.0%であり、特に好ましくは、ふるい目開き0.425mmで0.1〜1.5%、ふるい目開き0.3mmで17.0〜30.0%、ふるい目開き0.212mmで40.0〜85.0%、ふるい目開き0.15mmで70.0〜95.0%である。
細骨材の各ふるいにとどまる質量分率が上記範囲であることにより、より優れた流動性やより優れた速硬速乾性を得ることができる。
細骨材の粗粒率として、好ましくは0.60〜1.40であり、より好ましくは0.68〜1.35であり、さらに好ましくは0.72〜1.28であり、特に好ましくは0.74〜1.25である。細骨剤の吸水率は、好ましくは3.00%以下であり、より好ましくは2.95%以下であり、さらに好ましくは2.90%以下であり、特に好ましくは2.80%以下である。これにより、より優れた流動性を得ることができる。
なお本明細書において「粗粒率」とは、JIS A 1102に規定される骨材の粗粒率をいう。また、「吸水率」とは、JIS A 1109に規定されている骨材の吸水率(単位:%)の測定方法に準じて測定した値をいう。
細骨材の含有量は、水硬性成分100質量部に対して80〜200質量部であり、好ましくは85〜180質量部であり、より好ましくは90〜160質量部であり、特に好ましくは95〜140質量部であり、最も好ましくは100〜120質量部である。細骨材の含有量が上記範囲であることにより、優れた流動性や優れた速硬速乾性を得ることができる。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、優れた表面強度や耐摩耗性や下地コンクリートとの接着性を有し、耐久性・耐候性を有するモルタル硬化体および床構造体を得るために、再乳化形樹脂粉末を含有する。
再乳化形樹脂粉末は、その主成分組成に限らず使用することができ、これにより耐摩耗性が向上することができる。紫外線に対する抵抗性等の耐候性の点から、特に好ましくは、酢酸ビニル/アクリルの共重合体を主成分とするものである。これにより、硬化体表面がより優れた耐久性・耐候性を有することができる。
再乳化形樹脂粉末のガラス転移温度Tgは、好ましくは0〜20℃であり、より好ましくは5〜15℃であり、特に好ましくは8〜12℃である。これにより、常温においても高い曲げ強度などの再乳化形樹脂粉末の添加により優れた硬化体物性を得ることができる。
再乳化形樹脂粉末の最低造膜温度MFTは、好ましくは−5〜5℃であり、より好ましくは−2〜4℃であり、特に好ましくは−1〜3℃である。これにより、常温においても高い曲げ強度などの再乳化形樹脂粉末の添加により優れた硬化体物性を得ることができる。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、材料分離を抑えて高強度の硬化体を得るために、少ない練混ぜ水量で使用される。したがって、水/水硬性成分比が小さくとも高い流動性を確保するため、減水効果を有する流動化剤を含有する。
流動化剤としては、減水効果を合わせ持つ、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系及びポリエーテルポリカルボン酸系等の市販の流動化剤が、その種類を問わず使用できる。
流動化剤の含有量は、使用する結合材成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜含有することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.005〜1.0質量部であり、より好ましくは0.01〜0.75質量部であり、更に好ましくは0.05〜0.5質量部であり、特に好ましくは0.1〜0.4質量部である。
流動化剤の含有量が少なすぎると好適な効果(優れた流動性や良好は圧縮強度)が得られにくくなり、また含有量が多すぎても添加量に見合った効果が得られにくくなり、単に不経済であるだけでなく、場合によっては粘稠性も大きくなり所要の流動性を得るための混練水量が増大する場合がある。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、材料分離を抑えて良好な表面性状を得るために、増粘剤を含有する。増粘剤としては、メチルセルロース系増粘剤であることが好ましい。メチルセルロース系増粘剤は、その種類を問わず用いることができるが、特にヒドロキシエチルメチルセルロース系増粘剤やヒドロキシプロピルメチルセルロース系増粘剤を用いることが好ましい。増粘剤が、メチルセルロース系増粘剤であることにより、水硬性成分や細骨材などの分離抑制、気泡発生の抑制、硬化体表面性状の改善に好ましい効果を与え、水硬性組成物の硬化物の特性を向上させるために好ましい。
増粘剤の粘度は、好ましくは400〜100000mPa・sであり、より好ましくは1000〜80000mPa・sであり、更に好ましくは2000〜50000mPa・sであり、特に好ましくは3000〜40000mPa・sである。
なお本明細書において「粘度」とは、増粘剤の2質量%水溶液を、B型粘度計を用いて20℃で測定して得られる粘度をいう。粘度を測定する際のローターの種類及び回転速度は、使用する粘度計で定められた組み合わせを適宜選択する。
増粘剤の含有量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.80質量部であり、より好ましくは0.02〜0.70質量部であり、更に好ましくは0.04〜0.60質量部であり、特に好ましくは0.06〜0.50質量部である。増粘剤の含有量が上記範囲であることにより、材料分離抵抗性や流動性とのバランスがより優れ、且つより良好な表面性状を得ることができる。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、当該セルフレベリング材と水とを混練して得られるセルフレベリングモルタルの流動保持性を確保するため、凝結遅延剤を含有する。
凝結遅延剤としては、公知のものを用いることができる。一例として、オキシカルボン酸類等の有機酸や、グルコース、マルトース、デキストリン等の糖類、重炭酸ナトリウムやリン酸ナトリウム等を、それぞれの成分を単独で又は2種以上の成分を併用して用いることができる。
オキシカルボン酸類は、オキシカルボン酸及びこれらの塩を含む。オキシカルボン酸としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸等の脂肪族オキシ酸、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸及びトロパ酸等の芳香族オキシ酸を挙げることができる。
オキシカルボン酸の塩としては、例えば、アルカリ金属塩(具体的にはナトリウム塩及びカリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(具体的にはカルシウム塩、バリウム塩及びマグネシウム塩等)を挙げることができ、ナトリウム塩がより好ましい。また、特に、酒石酸ナトリウムが、凝結遅延効果、入手容易性及び価格の面から好ましく、重炭酸ナトリウムと併用することが更に好ましい。
凝結遅延剤の含有量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.10〜2.0質量部であり、より好ましくは0.20〜1.5質量部であり、更に好ましくは0.30〜1.2質量部であり、特に好ましくは0.40〜1.0質量部である。凝結遅延剤の含有量が上記の好ましい範囲であることにより、より優れた流動性を有し、好適な流動性保持時間が得ることができる。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、低温においても優れた速硬性を確保するため、硬化促進剤を含有する。また、低温養生下においても優れた耐摩耗性を有する硬化体を得るために、硬化促進剤は、リチウム塩及びアルミン酸ナトリウムを含有する。
リチウム塩の一例として、炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム及び水酸化リチウム等の無機リチウム塩や、シュウ酸リチウム、酢酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム及びクエン酸リチウム等の有機酸有機リチウム塩を挙げることができる。特に炭酸リチウムは、硬化促進効果、入手容易性及び価格の面から好ましい。
硬化促進剤としては、セルフレベリング材の特性を妨げない粒子径のものを用いるこが好ましく、粒子径は50μm以下にすることが好ましい。特にリチウム塩を用いる場合、リチウム塩の粒子径は好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下である。リチウム塩の粒子径が上記範囲より大きくなるとリチウム塩の溶解度が小さくなるために好ましくなく、特に顔料添加系では微細な多数の斑点として目立ち、美観を損なう場合がある。
硬化促進剤におけるリチウム塩の含有量は、水硬性成分100質量部に対して、0.1〜2.0質量部であり、好ましくは0.15〜1.5質量部であり、より好ましくは0.20〜1.0質量部であり、更に好ましくは0.25〜0.75質量部である。
硬化促進剤におけるアルミン酸ナトリウムの含有量は、水硬性成分100質量部に対して、0.1〜2.0質量部であり、好ましくは0.15〜1.5質量部であり、より好ましくは0.20〜1.0質量部であり、更に好ましくは0.25〜0.75質量部である。硬化促進剤の含有量が上記の範囲であることにより、低温環境下においても、優れた流動性を有し、良好な流動性保持時間を確保したのち、好適な速硬速乾性を発現するとともに、優れた耐摩耗性を有することができる。
硬化促進剤としては、上記以外に、公知の硬化を促進する成分を併用して用いることができる。例えば、硬化促進効果を有する硫酸アルミニウム等の硫酸塩、蟻酸カルシウム、及び塩化カルシウム等を好適に用いることができ、これらを数種組み合わせて使用することができる。
硬化促進剤の含有量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜4.0質量部であり、より好ましくは0.3〜3.0質量部であり、更に好ましくは0.40〜2.0質量部であり、特に好ましくは0.5〜1.5質量部である。硬化促進剤の含有量が上記好ましい範囲であることにより、低温環境下においても、優れた流動性を有し、良好な流動性保持時間を確保したのち、好適な速硬速乾性を発現するとともに、優れた耐摩耗性を有することができる。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材は、セルフレベリング材の特性を損なわない範囲で、さらに消泡剤を含むことが好ましい。これにより、消泡効果が得られ、より平滑性に優れた硬化体を得ることができる。
消泡剤としては、シリコーン系、アルコール系及び/又はポリエーテル系などの合成物質及び/又は植物由来の天然物質など、公知のものが挙げられる。中でもポリエーテル系消泡剤は価格や入手のし易さの観点から好ましい。また、適宜必要に応じて、この中から2種類以上を組み合わせて使用することもできる。消泡剤を用いることで、セルフレベリング材の消泡効果が向上することが期待できる。
消泡剤の含有量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜5.0質量部、より好ましくは0.75〜4.0質量部、更に好ましくは1.0〜3.0質量部、特に好ましくは1.25〜2.0質量部含む。消泡剤が上記好ましい範囲内で含まれることにより、消泡効果をより得やすくなる。
<セルフレベリングモルタル>
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を、所定量の水と混合・攪拌することによってセルフレベリングモルタルを調製(製造)することができる。セルフレベリングモルタルは、優れた流動性を有することから、構造物の床面に施工することで、水平で平坦な床面硬化体を容易に形成することができる。セルフレベリングモルタルを調製する際に、水の配合量を調整することにより、セルフレベリングモルタルの流動性を調整することができる。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を、所定量の水と混合・攪拌することによってセルフレベリングモルタルを調製(製造)することができる。セルフレベリングモルタルは、優れた流動性を有することから、構造物の床面に施工することで、水平で平坦な床面硬化体を容易に形成することができる。セルフレベリングモルタルを調製する際に、水の配合量を調整することにより、セルフレベリングモルタルの流動性を調整することができる。
セルフレベリングモルタルは、水(W)と床仕上げ用セルフレベリング材(S)との質量比(W/S)が、好ましくは0.18〜0.28、より好ましくは0.19〜0.26更に好ましくは0.20〜0.24、特に好ましくは0.21〜0.23の範囲になるように配合して混練することができる。
セルフレベリングモルタルの流動性の指標としてフロー値(mm)がある。フロー値とは、社団法人日本建築学会JASS 15M−103「セルフレベリング材の品質基準」に準拠して測定される値(単位:mm)である。
セルフレベリングモルタルのフロー値は、220〜250mmであることが好ましい。より好ましくは225〜245mmであり、更に好ましくは225〜240mmであり、特に好ましくは230〜240mmである。フロー値が上述の範囲であることによって、より優れた流動性を有する。
セルフレベリングモルタルの流動保持性の指標としてSL値(mm)がある。SL値とは、図2に示すSL測定器を用いて測定することができる。
SL測定器10は、内寸法が幅30mm×高さ30mm×長さ750mmの樋状であり、一方の端のみが開口端となっている。そして、SL測定器10は、閉口端側にセルフレベリングモルタルを充填するための充填部11と、充填部11に隣接し、充填されるセルフレベリングモルタルを堰き止めておくための、堰板12とを備えており、充填部11は、内寸法が幅30mm×高さ30mm×長さ150mmの容量を有している。
図3は、上述のSL測定器を用いた、セルフレベリングモルタルのSL値の測定方法を模式的に示す断面図である。まず、図3の(a)に示すように、混練直後のセルフレベリングモルタルを、充填部11を満たすように流し込む。そして、所定の時間(例えば、流し込んだ直後(L0)、流し込んで20分間静置後(L20)、及び流し込んで30分間静置後(L30))に堰12を引き上げることにより、図2の(b)に示すように、流し込まれたセルフレベリングモルタルは、SL測定器10の開口端側へ向けて流れ出す。
流れ出たセルフレベリングモルタルが、標点13からセルフレベリングモルタルの流れが停止した終点14までの距離をSL値(mm)とする。この所定の時間におけるSL値(L0、L20、及びL30)を測定することで、セルフレベリングモルタルの流動保持性を評価することができる。
セルフレベリングモルタルのSL値(L0)は、好ましくは400〜600mmであり、より好ましくは425〜600mmであり、さらに好ましくは450〜600mmであり、特に好ましくは475〜600mmである。また、セルフレベリングモルタルのSL値(L20)は、好ましくは325〜595mmであり、より好ましくは350〜580mmであり、さらに好ましくは375〜560mmであり、特に好ましくは400〜550mmである。また、セルフレベリングモルタルのSL値(L30)は、好ましくは200〜550mmであり、より好ましくは250〜500mmであり、さらに好ましくは275〜475mmであり、特に好ましくは300〜450mmである。SL値が上述の範囲であることによって、優れた流動性と適度の作業時間を得ることができる流動保持性を有する。
<モルタル硬化体>
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を用いて得られる上記セルフレベリングモルタルを硬化させることによって、モルタル硬化体を得ることができる。優れた速硬速乾性により、短時間にモルタル硬化体が形成されることから、工期短縮に優れ、屋外の仕上げ材としても好適に用いることができる。速硬性の指標は、水引時間で表すことができ、水引時間とはセルフレベリングモルタル調製(製造)後から、セルフレベリングモルタル表面の水分が消失するまでに掛かる時間(分)である。また、速硬性の指標は、ショア硬度でも表すことができ、ショア硬度とはセルフレベリングモルタル調製(製造)後から1.5時間経過した時点(材齢1.5時間)、2時間経過した時点(材齢2時間)及び24時間経過した時点(材齢24時間)でモルタル硬化体表面をショア硬度計で計測した値である。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を用いて得られる上記セルフレベリングモルタルを硬化させることによって、モルタル硬化体を得ることができる。優れた速硬速乾性により、短時間にモルタル硬化体が形成されることから、工期短縮に優れ、屋外の仕上げ材としても好適に用いることができる。速硬性の指標は、水引時間で表すことができ、水引時間とはセルフレベリングモルタル調製(製造)後から、セルフレベリングモルタル表面の水分が消失するまでに掛かる時間(分)である。また、速硬性の指標は、ショア硬度でも表すことができ、ショア硬度とはセルフレベリングモルタル調製(製造)後から1.5時間経過した時点(材齢1.5時間)、2時間経過した時点(材齢2時間)及び24時間経過した時点(材齢24時間)でモルタル硬化体表面をショア硬度計で計測した値である。
セルフレベリングモルタル表面の5℃養生における水引時間は、好ましくは30〜120分であり、より好ましくは40〜100分であり、更に好ましくは45〜90分であり、特に好ましくは50〜80分である。水引時間が上記の好ましい範囲であることにより、モルタル硬化体は優れた速硬性を有する。
セルフレベリングモルタル表面(硬化体)の5℃養生における材齢1.5時間でのショア硬度は、好ましくは10以上であり、より好ましくは15以上であり、更に好ましくは18以上であり、特に好ましくは20以上である。ショア硬度が上記の好ましい範囲であることにより、モルタル硬化体は優れた速硬性を有する。
セルフレベリングモルタル表面(硬化体)の5℃養生における材齢2時間でのショア硬度は、好ましくは10以上であり、より好ましくは20以上であり、更に好ましくは30以上であり、特に好ましくは35以上である。ショア硬度が上記の好ましい範囲であることにより、モルタル硬化体は優れた速硬性を有する。
セルフレベリングモルタル表面(硬化体)の5℃養生における材齢24時間でのショア硬度は、好ましくは60以上であり、より好ましくは65以上であり、更に好ましくは68以上であり、特に好ましくは70以上である。ショア硬度が上記の好ましい範囲であることにより、モルタル硬化体は強固な硬化表面を有する。
また、モルタル硬化体は表面仕上がり状態に優れ、仕上げ材として使用することができる。表埋面仕上がりや表面強度の指標として、硬化表面状態と引っかき傷幅がある。硬化表面状態とは、材齢24時間後の硬化体表面の白化や凹凸や気泡跡の発生状態の程度であり、目視及び触感により判定する。白化や凹凸や気泡跡が無く良好な表面状態であれば「○」であり、白化や凹凸や気泡跡が発生していれば「×」である。また、引っかき傷幅(mm)とは、日本建築仕上学会式『引っかき試験器(ライナックス製)』を用いて、材齢7日後の硬化体表面を荷重1.0kgの条件で引っかいてできる傷幅である。この幅が小さいほど強固で良好な硬化表面であることを表す。
モルタル硬化体の硬化表面状態は、白化や凹凸や気泡跡が無く良好な表面状態であることが好ましい。
モルタル硬化体の5℃養生における材齢7日の硬化表面の引っかき傷幅は、好ましくは0.40mm以下であり、より好ましくは0.35mm以下であり、更に好ましくは0.30mm以下である。上記の好ましい範囲であることにより、硬化体はより強固で仕上げ材として優れた表面を有する。
モルタル硬化体の耐摩耗性の指標として、摩耗損厚がある。摩耗損厚(mm)とは、JIS K 7204『摩耗輪によるプラスチックの摩耗試験方法』に準拠し、デーバー式摩耗試験機を用いて測定し、摩耗輪はGC−150H、荷重250g、2000回転での摩耗損失の深さをミクロンゲージにて測定することができ、摩耗損失の深さを摩耗損厚(mm)という。
モルタル硬化体の5℃養生にける材齢7日の摩耗損厚は、好ましくは0.15mm以下であり、より好ましくは0.12mm以下であり、更に好ましくは0.11mm以下であり、特に好ましくは0.10mm以下である。
上記の好ましい範囲であることにより、仕上げ床の表面として優れた耐久性を有する。
上記の好ましい範囲であることにより、仕上げ床の表面として優れた耐久性を有する。
モルタル硬化体の強度の指標として、曲げ強度及び圧縮強度がある。曲げ強度及び圧縮強度とは、JASS 15M−103に準拠して得られる材齢28日における強度であり、床構造体としての耐久性を確保するため、高い値である方が良い。
モルタル硬化体の5℃養生にける材齢28日の圧縮強度が、38N/mm2以上であり、且つ同条件にて実施した曲げ強度が7N/mm2以上であることが好ましい。当該強度が好ましい範囲であることにより、硬化体は重量物を使用する床としてより優れた耐久性を有する。
<コンクリート床構造体>
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を用いて、図1に示すようなコンクリート床構造体を得ることができる。コンクリート床構造体は、コンクリート床層、プライマー層及び上記のモルタル硬化体からなるモルタル硬化体層の順に積層されてなり、屋外で用いることができる。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を用いて、図1に示すようなコンクリート床構造体を得ることができる。コンクリート床構造体は、コンクリート床層、プライマー層及び上記のモルタル硬化体からなるモルタル硬化体層の順に積層されてなり、屋外で用いることができる。
コンクリート床構造体は、JIS A 6916で規定される方法にて実施した5℃養生における材齢7日の下地接着強度は、好ましくは2N/mm2以上であり、より好ましくは2.5N/mm2以上であり、更に好ましくは2.8N/mm2以上であり、特に好ましくは3.0N/mm2以上である。これにより、コンクリート床構造体として、コンクリート床層とプライマー層とモルタル硬化体層が一体化した優れた耐久性を有することができる。
コンクリート床構造体におけるコンクリート床層は、一般的なコンクリート構造物(建造物)の床を形成してなるものであり、コンクリートを直接均してコンクリート床層を形成しているものや、コンクリートの上面を当該コンクリートの性状に近いモルタルで均して、コンクリート床層を形成しているものもある。本明細書におけるコンクリート床層とは、これらのことをいう。コンクリート床層の圧縮強度(呼び強度)は、好ましくは20N/mm2以上であり、より好ましくは30N/mm2以上であり、さらに好ましくは35N/mm2以上であり、特に好ましくは40N/mm2以上である。
コンクリート床構造体におけるプライマー層は、アクリル樹脂を主成分とするアクリル樹脂エマルションが成膜して層をなしたものである。また、アクリル樹脂エマルションは市販のものを好適に用いることができる。主成分のアクリル樹脂としては、スチレン/アクリル共重合樹脂が好ましい。ここで、成膜とは当該樹脂エマルション中の水分が蒸発し乾燥することで樹脂の膜が生成することである。当該アクリル樹脂エマルションの最低造膜温度MFTが0℃以上であり、ガラス転移温度Tgが0℃以下であることが好ましい。
プライマー層に用いられるアクリル樹脂エマルションは、水中に分散された状態で保管されており、その固形分濃度は、30〜70質量%が好ましく、40〜60質量%がより好ましい。水に対して固形分が少なすぎると輸送や保管時のコストが高くなり、固形分が多すぎると水中で均一に分散させることが困難となり、凝集や沈殿等が起こりやすくなる。
プライマー層の厚みは、コンクリート床層とモルタル硬化体層を強固に接着する観点から、5〜200μmが好ましく、10〜150μmがより好ましく、15〜100μmが更に好ましく、20〜75μmが特に好ましい。
コンクリート床構造体におけるモルタル硬化体層は、本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を、所定量の水と混合・攪拌することによって得られるセルフレベリングモルタルを硬化させることにより得られるモルタル硬化体が層をなしたものである。
モルタル硬化体層の厚みは、施工後の仕上がり具合の観点から、3〜50mmが好ましく、5〜40mmがより好ましく、7〜30mmが更に好ましく、10〜20mmが特に好ましい。これにより、流し込み施工がより容易な範囲となるため、平滑性の高い硬化表面を得ることが可能となる。
<施工方法>
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を用いて得られる上記コンクリート床構造体の施工方法は、コンクリート床層の上面に、プライマーを施工するプライマー施工工程と、プライマーを乾燥・成膜させてプライマー層を形成するプライマー層形成工程と、プライマー層の上面に、床仕上げ用セルフレベリング材と水とを混練して得られるセルフレベリングモルタルを施工するセルフレベリングモルタル施工工程と、セルフレベリングモルタルを硬化させてモルタル硬化体層を形成するモルタル硬化体層形成工程とを有する。
本実施形態の床仕上げ用セルフレベリング材を用いて得られる上記コンクリート床構造体の施工方法は、コンクリート床層の上面に、プライマーを施工するプライマー施工工程と、プライマーを乾燥・成膜させてプライマー層を形成するプライマー層形成工程と、プライマー層の上面に、床仕上げ用セルフレベリング材と水とを混練して得られるセルフレベリングモルタルを施工するセルフレベリングモルタル施工工程と、セルフレベリングモルタルを硬化させてモルタル硬化体層を形成するモルタル硬化体層形成工程とを有する。
プライマー施工工程は、コンクリート床層の上面に上述のプライマー(アクリル樹脂エマルション)を施工(塗布)する工程である。プライマーの塗布は、例えばコテ、ローラー、デッキブラシあるいははけを適宜選択して用いることにより行うことができる。プライマーの塗布作業は、1回の処理で塗布してもよく、複数回(例えば2回〜3回程度)の作業で塗布してもよい。プライマーの塗布量は、良好な接着強度を安定して得るために、プライマーに含まれる樹脂固形分を、30〜120g/m2を塗布することが好ましく、45〜90g/m2を塗布することがより好ましい。
プライマー層形成工程は、塗布したプライマーを乾燥・成膜させる工程である。プライマー塗布後の乾燥時間は、温度条件や通風条件に応じて適宜乾燥時間をとることができ、通常夏季には3〜8時間、冬季には5〜12時間乾燥することが好ましい。
セルフレベリングモルタル施工工程は、プライマー層の上面に、上述の床仕上げ用セルフレベリング材と水とを混練して得られる上述のセルフレベリングモルタルを施工する(流し込む)工程である。セルフレベリングモルタルは、水平面を有する床面や、0/1000を超えて50/1000以下の勾配を有する床面に打設することができる。打設されたセルフレベリングモルタルは、鏝やトンボを用いてセルフレベリングモルタル表面が均一化される。
モルタル硬化体層形成工程は、上述のセルフレベリングモルタルを硬化させてモルタル硬化体層を形成する工程である。前記セルフレベリングモルタル表面が均一化されたまま硬化するので、より平滑性に優れモルタル硬化体を生成することができる。
セルフレベリングモルタル層は、施工場所の温度や湿度の条件にもよるが、施工(流し込み)終了後40分〜1.5時間の間に硬化を開始し、硬化の進行に伴って表面硬度が上昇し、図1に示すように、モルタル硬化体層となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下に、実施例を挙げて本発明の内容を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[使用材料]
実施例及び比較例で使用した材料を以下に記す。
実施例及び比較例で使用した材料を以下に記す。
<床仕上げ用セルフレベリング材>
(1)水硬性成分
・ポルトランドセメント[PC](早強ポルトランドセメント、宇部三菱セメント社製、ブレーン比表面積4480cm2/g)
・アルミナセメント[AC](主成分:モノカルシウムアルミネート、ケルネオス社製、ブレーン比表面積3080cm2/g)
・石膏[GG](天然無水石膏、ブレーン比表面積4740cm2/g)
(1)水硬性成分
・ポルトランドセメント[PC](早強ポルトランドセメント、宇部三菱セメント社製、ブレーン比表面積4480cm2/g)
・アルミナセメント[AC](主成分:モノカルシウムアルミネート、ケルネオス社製、ブレーン比表面積3080cm2/g)
・石膏[GG](天然無水石膏、ブレーン比表面積4740cm2/g)
水硬性成分の配合割合を表1に示す。
(2)高炉スラグ微粉末(ブレーン比表面積4300cm2/g)
(3)細骨材:6号珪砂(0.6mm超の粒子径を有する粗粒分=0.1%、0.3mm超の粒子径を有する粗粒分=23.5%、吸水率=2.61%)
(3)細骨材:6号珪砂(0.6mm超の粒子径を有する粗粒分=0.1%、0.3mm超の粒子径を有する粗粒分=23.5%、吸水率=2.61%)
上記細骨材の粒度構成(各ふるいにとどまる質量分率、連続する各ふるいの間にとどまる質量分率)及び粗粒率を表2に示す。
(4)再乳化形樹脂粉末
酢酸ビニル/アクリルの共重合体(MFT=0℃,Tg=10℃)
(5)流動化剤
ポリカルボン酸系流動化剤
(6)増粘剤
ヒドロキシエチルメチルセルロース系増粘剤(20℃における2質量%水溶液の粘度:28000mPa・s、測定条件:B型粘度計、回転速度12rpm、ローターNo.4)
(7)消泡剤
ポリエーテル系消泡剤
(8)凝結遅延剤
・酒石酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムの混合物
(9)硬化促進剤
・A:炭酸リチウム(平均粒子径3.5μm)
・B:アルミン酸ナトリウム
酢酸ビニル/アクリルの共重合体(MFT=0℃,Tg=10℃)
(5)流動化剤
ポリカルボン酸系流動化剤
(6)増粘剤
ヒドロキシエチルメチルセルロース系増粘剤(20℃における2質量%水溶液の粘度:28000mPa・s、測定条件:B型粘度計、回転速度12rpm、ローターNo.4)
(7)消泡剤
ポリエーテル系消泡剤
(8)凝結遅延剤
・酒石酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムの混合物
(9)硬化促進剤
・A:炭酸リチウム(平均粒子径3.5μm)
・B:アルミン酸ナトリウム
<プライマー>
アクリル樹脂エマルジョンは、(主成分:スチレン/アクリル共重合樹脂、固形分濃度46質量%。)
アクリル樹脂エマルジョンは、(主成分:スチレン/アクリル共重合樹脂、固形分濃度46質量%。)
<下地コンクリート>
接着試験に使用する下地板については、JIS A 6916に準拠したモルタル板を使用した。
接着試験に使用する下地板については、JIS A 6916に準拠したモルタル板を使用した。
[床仕上げ用セルフレベリング材の調製(製造)]
床仕上げ用セルフレベリング材の調製は、上記材料(総量:15kg)を表3に示す配合割合で混合した。混合方法は、アイリッヒミキサーの容器に細骨材、水硬性成分及び高炉スラグ微粉末の順で投入し、その後、予め混合した再乳化形樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、消泡剤、硬化促進剤及び凝結遅延剤を投入し、4分間混合した。なお、高炉スラグ微粉末、細骨材、再乳化樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、消泡剤、硬化促進剤及び凝結遅延剤の含有量は、水硬性成分を100質量部とした場合の質量部で表す。
床仕上げ用セルフレベリング材の調製は、上記材料(総量:15kg)を表3に示す配合割合で混合した。混合方法は、アイリッヒミキサーの容器に細骨材、水硬性成分及び高炉スラグ微粉末の順で投入し、その後、予め混合した再乳化形樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、消泡剤、硬化促進剤及び凝結遅延剤を投入し、4分間混合した。なお、高炉スラグ微粉末、細骨材、再乳化樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、消泡剤、硬化促進剤及び凝結遅延剤の含有量は、水硬性成分を100質量部とした場合の質量部で表す。
[セルフレベリングモルタルの調製(製造)]
表3に示すセルフレベリング材1.5kgに水330gを加え、ケミスターラーを用いて3分間混練してセルフレベリングモルタルを得た。なお、セルフレベリングモルタルの調製は温度5℃の恒温室内で行った。
表3に示すセルフレベリング材1.5kgに水330gを加え、ケミスターラーを用いて3分間混練してセルフレベリングモルタルを得た。なお、セルフレベリングモルタルの調製は温度5℃の恒温室内で行った。
得られた各セルフレベリングモルタルのフロー値、SL値、水引時間、及びモルタル硬化体のショア硬度、硬化表面状態、引っかき傷幅、摩耗損厚、圧縮強度、曲げ強度を以下に示す方法で得た。以下、各測定に伴う養生は全て、温度5℃の恒温室内で行った。
[フロー値]
フロー値は、JASS 15M−103「社団法人日本建築学会:セルフレベリング材の品質基準」に準拠して測定した。セルフレベリングモルタルのフロー値を表4に示す。
フロー値は、JASS 15M−103「社団法人日本建築学会:セルフレベリング材の品質基準」に準拠して測定した。セルフレベリングモルタルのフロー値を表4に示す。
[SL値]
図2に示すSL測定器を用いてセルフレベリングモルタルのSL値を測定した。セルフレベリングモルタル調整直後、静置20分後および静置30分後につき測定を実施した(それぞれL0、L20、L30と標記)。SL値を表4に示す。
図2に示すSL測定器を用いてセルフレベリングモルタルのSL値を測定した。セルフレベリングモルタル調整直後、静置20分後および静置30分後につき測定を実施した(それぞれL0、L20、L30と標記)。SL値を表4に示す。
[水引時間]
水引時間は、セルフレベリングモルタル調製後すぐに、内寸法が幅130×長さ190×高さ17mmの合成樹脂製容器に厚さ15mmになるように流し込んでから、凝結開始に伴いセルフレベリングモルタル表面(硬化体)の表面水が消失(光の反射が失われ曇った状態)するまでの時間を測定した。セルフレベリングモルタル表面(硬化体)の水引時間を表4に示す。
水引時間は、セルフレベリングモルタル調製後すぐに、内寸法が幅130×長さ190×高さ17mmの合成樹脂製容器に厚さ15mmになるように流し込んでから、凝結開始に伴いセルフレベリングモルタル表面(硬化体)の表面水が消失(光の反射が失われ曇った状態)するまでの時間を測定した。セルフレベリングモルタル表面(硬化体)の水引時間を表4に示す。
[ショア硬度]
ショア硬度は、上記の所定時間経過した後に、硬化した表面の硬度(ショア硬度)をスプリング式硬度計タイプD型((株)上島製作所製)を用いて、任意の4ヶ所の表面硬度を測定し、そのスプリング式硬度計タイプD型のゲージの読み取り値の平均値とした。モルタル硬化体の材齢1.5時間後、2時間後、及び24時間後のショア硬度を表4に示す。
ショア硬度は、上記の所定時間経過した後に、硬化した表面の硬度(ショア硬度)をスプリング式硬度計タイプD型((株)上島製作所製)を用いて、任意の4ヶ所の表面硬度を測定し、そのスプリング式硬度計タイプD型のゲージの読み取り値の平均値とした。モルタル硬化体の材齢1.5時間後、2時間後、及び24時間後のショア硬度を表4に示す。
[硬化表面状態]
上記の硬化体につき、24時間経過した後に、硬化した表面の性状(表面白化、表面凹凸、及び気泡跡)を目視及び触診にて評価した。評価判定は、下記のとおりであり、評価結果を表4に示す。
○…良好、×…問題あり
上記の硬化体につき、24時間経過した後に、硬化した表面の性状(表面白化、表面凹凸、及び気泡跡)を目視及び触診にて評価した。評価判定は、下記のとおりであり、評価結果を表4に示す。
○…良好、×…問題あり
[引っかき試験]
上記の硬化体につき、24経過した後に、硬化した表面を日本建築仕上学会式『引っかき試験器(ライナックス製)』を用いて、荷重1.0kgの条件で引っかいてできる傷幅(mm)を測定した。評価結果を表4に示す。
上記の硬化体につき、24経過した後に、硬化した表面を日本建築仕上学会式『引っかき試験器(ライナックス製)』を用いて、荷重1.0kgの条件で引っかいてできる傷幅(mm)を測定した。評価結果を表4に示す。
[摩耗損厚]
JIS K 7204『摩耗輪によるプラスチックの摩耗試験方法』に準拠し、デーバー式摩耗試験機を用いて硬化体表面の摩耗損厚を測定した。摩耗輪はGC−150H、荷重250g、2000回転での摩耗損失の深さをミクロンゲージにて測定したものを摩耗損厚(mm)とした。試験体は、110×110mmのサイズとし、材厚は10mmとした。養生は、5℃、RH65%の恒温室内で行ない、材齢は7日とした。測定は、温度20℃、RH65%の恒温室内にて行なった。結果を表4に示す。
JIS K 7204『摩耗輪によるプラスチックの摩耗試験方法』に準拠し、デーバー式摩耗試験機を用いて硬化体表面の摩耗損厚を測定した。摩耗輪はGC−150H、荷重250g、2000回転での摩耗損失の深さをミクロンゲージにて測定したものを摩耗損厚(mm)とした。試験体は、110×110mmのサイズとし、材厚は10mmとした。養生は、5℃、RH65%の恒温室内で行ない、材齢は7日とした。測定は、温度20℃、RH65%の恒温室内にて行なった。結果を表4に示す。
表4に示すとおり、実施例1〜2のフロー値は230〜231mmと特に好ましい範囲であり、SL値(L0)は517〜600mmと特に好ましい範囲であり、SL値(L30)は311〜441mmと特に好ましい範囲であった。これにより流動性や流動保持性に優れる。ショア硬度は、1.5時間(1.5h)で20以上であり、2時間(2h)で35以上であり、24時間(24h)で70以上と、特に好ましい範囲であり、これにより速硬性に優れる。また、硬化表面には白化や凹凸や気泡跡が無かった。これにより硬化表面状態にも優れている。
また、実施例1〜2の低温養生における材齢7日の摩耗損厚が0.10mmであった。これにより、床仕上げ材の表面として優れた耐久性を有する。一方、比較例1〜3では、低温養生における材齢7日の摩耗損厚が0.21〜0.33mmであり、低温条件下における耐摩耗性が不十分である。
さらに、実施例1及び2におけるモルタル硬化体の下地接着強度、曲げ強度、圧縮強度を以下に示す方法で実施した。
[曲げ強度、圧縮強度]
JASS 15M−103「社団法人日本建築学会:セルフレベリング材の品質基準」に準拠して曲げ強度(N/mm2)及び圧縮強度(N/mm2)を測定した。養生は、温度5℃の恒温室内にて、測定は20℃の室内にて行ない、材齢は7日、28日とした。結果を表5に示す。
JASS 15M−103「社団法人日本建築学会:セルフレベリング材の品質基準」に準拠して曲げ強度(N/mm2)及び圧縮強度(N/mm2)を測定した。養生は、温度5℃の恒温室内にて、測定は20℃の室内にて行ない、材齢は7日、28日とした。結果を表5に示す。
[下地接着強度]
下地接着強度は、JASS 15M−103「セルフレベリング材の品質基準」に準拠し、厚み20mmのモルタル下地板(JIS A 6916に規定されているモルタル板)に3倍希釈したスチレン/アクリル共重合樹脂エマルションを固形分量で45g/m2(プライマー層の厚みとして、40μm程度となる)塗布して1日乾燥してプライマー層を成膜させた後、上記各モルタルを10mm厚みになるように流し込み、7日間養生(材齢7日)して硬化させたものを試験体とした。養生および測定は、温度5℃の恒温室内で行なった。結果を表5に示す。なお、3倍希釈液とは、質量比でスチレン/アクリル共重合樹脂エマルション1に対して、水を2加えて薄めたものである。
下地接着強度は、JASS 15M−103「セルフレベリング材の品質基準」に準拠し、厚み20mmのモルタル下地板(JIS A 6916に規定されているモルタル板)に3倍希釈したスチレン/アクリル共重合樹脂エマルションを固形分量で45g/m2(プライマー層の厚みとして、40μm程度となる)塗布して1日乾燥してプライマー層を成膜させた後、上記各モルタルを10mm厚みになるように流し込み、7日間養生(材齢7日)して硬化させたものを試験体とした。養生および測定は、温度5℃の恒温室内で行なった。結果を表5に示す。なお、3倍希釈液とは、質量比でスチレン/アクリル共重合樹脂エマルション1に対して、水を2加えて薄めたものである。
表5に示すとおり、実施例1〜2は、材齢28日の曲げ強度が7N/mm2以上で、圧縮強度が38N/mm2以上であった。これにより、硬化体として優れた曲げおよび圧縮強度を有する。また、下地接着強度が、3N/mm2以上であった。これにより、下地コンクリートと一体化したモルタル層を形成することができる。
本発明によれば、流動性と平滑性に優れたセルフレベリングモルタルを得ることが可能であり、速硬速乾性を有し、優れた平滑性を有する硬化体を形成することが可能であるとともに、低温養生下においても、仕上げ材として適応可能な優れた表面強度や耐摩耗性を有する硬化体を形成可能な床仕上げ用セルフレベリング材を提供することができる。
1…コンクリート床構造体、2…モルタル硬化体層、3…プライマー層、4…コンクリート床層、10…SL測定器、11…充填部、12…堰板、13…標点、14…終点。
Claims (3)
- 水硬性成分、高炉スラグ微粉末、細骨材、再乳化樹脂粉末、流動化剤、増粘剤、硬化促進剤及び凝結遅延剤を含有する床仕上げ用セルフレベリング材であって、
前記水硬性成分が、ポルトランドセメント、アルミナセメント及び石膏からなり、
前記水硬性成分100質量%における配合割合が、前記ポルトランドセメント15〜45質量%、前記アルミナセメント35〜65質量%及び前記石膏20〜40質量%であり、
前記再乳化樹脂粉末の含有量が、前記水硬性成分100質量部に対して5〜15質量部であり、
前記高炉スラグ微粉末の含有量が、前記水硬性成分100質量部に対して40〜120質量部であり、
前記細骨材の含有量が、前記水硬性成分100質量部に対して80〜200質量部であり、
前記硬化促進剤が、リチウム塩及びアルミン酸ナトリウムを含み、
前記リチウム塩の含有量が、前記水硬性成分100質量部に対して0.1〜2.0質量部であり、
前記アルミン酸ナトリウムの含有量が、前記水硬性成分100質量部に対して0.1〜2.0質量部である、
床仕上げ用セルフレベリング材。 - 前記再乳化樹脂粉末の主成分が、酢酸ビニル/アクリル系共重合体である、請求項1に記載の床仕上げ用セルフレベリング材。
- 前記細骨材の粗粒率が0.60〜1.40であり、吸水率が3.0%以下であり、前記細骨材のふるい目開き0.3mmにとどまる質量分率が、5.0〜50%である、請求項1又は2に記載の床仕上げ用セルフレベリング材。
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CN109896806A (zh) * | 2019-04-17 | 2019-06-18 | 广东中人岩土工程有限公司 | 一种矿山尾矿自流平砂浆及其制备方法 |
JP7013056B1 (ja) * | 2021-07-07 | 2022-01-31 | 株式会社エービーシー商会 | 軽量セルフレベリング組成物およびこれを利用した床の施工方法 |
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2016
- 2016-06-22 JP JP2016123919A patent/JP2017226575A/ja active Pending
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