JP5741113B2 - 住宅基礎用構造体の施工方法及びそれを用いて施工される住宅基礎用構造体 - Google Patents

住宅基礎用構造体の施工方法及びそれを用いて施工される住宅基礎用構造体 Download PDF

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Description

本発明は、住宅基礎用構造体の施工方法及びそれを用いて施工される住宅基礎用構造体に関する。
住宅等の建築物基礎用コンクリート構造体は、セメント系材料を用いて施工されている。
特許文献1には、流動性に優れ、材料分離が生じず、かつ硬化後の表面硬度が優れたセルフレベリング性セメント組成物として、セメント、骨材及び混和材を主成分とし、硫酸アルミニウムがセメントと骨材との合計量に対して0.1〜0.45重量%含まれているセルフレベリング性セメント組成物が開示されている。
また、特許文献2には、圧縮強度が高く、表面状態の優れるセルフレベリング性水硬性組成物として、主成分がポルトランドセメント100質量部、骨材150〜350質量部、混和材0を超えて20質量部未満、及び膨張材0〜40質量部であり、さらにセメントと骨材との合計量(100質量%)に対して硫酸アルミニウム0.1〜0.7質量%、及び収縮低減剤を含むセルフレベリング性水硬性組成物が開示されている。
さらに、特許文献3には、良好な施工性と優れた硬化体特性とを兼ね備えた建築物用基礎コンクリート構造体の施工方法として、型枠内に生コンクリートを打設して硬化させる工程と、型枠内のコンクリート硬化体上面に、水硬性モルタルを流し込み施工する工程とを有する建築物用基礎コンクリート構造体の施工方法が開示されている。
特開平8−333150号公報 特開2007−031244号公報 特開2008−248554号公報
しかしながら、建築物基礎コンクリートの施工は年間を通して行われるので、施工時の気温は季節によって大きく変化する。優れた流動性を有する高流動モルタル組成物の場合、その優れた性能を保持するためには、気温の変化に合わせて高流動モルタル組成物の配合を調製する必要がある。しかし、高流動モルタル組成物が製造されてから、実際に建築現場で使用されるまでに数ヶ月経過する場合もあり、その間に気温が大きく変化することもある。従来のモルタル組成物を用いた住宅基礎用構造体の施工方法では、広い温度範囲での施工性に十分に優れているとは言えず、条件によっては施工性の低下や、硬化体表面の仕上がりが不十分になる可能性がある。
本発明は、広い温度範囲での施工性に優れ、良好な硬化体表面を形成することが可能な住宅基礎用構造体の施工方法及びその施工方法によって得られる住宅基礎用構造体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために詳細に検討した結果、住宅基礎用構造体の基礎となる下地コンクリート部の上面に、特定の高流動モルタル組成物及び水を含む高流動モルタルスラリーを用いてモルタル硬化体を形成する工程により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、住宅基礎用構造体を形成するための型枠を設ける工程と、型枠内に鉄筋を配置する工程と、型枠内に下地コンクリート部を形成する工程と、下地コンクリート部の上面に、高流動モルタル組成物及び水を含む高流動モルタルスラリーを流し込み、同上面にモルタル硬化体を形成する工程と、を備え、高流動モルタル組成物は、ポルトランドセメント、無機粉体、無機系膨張材、細骨材及び増粘剤を含み、増粘剤は、20℃における2質量%水溶液の粘度が10〜2000mPa・sである、住宅基礎用構造体の施工方法である。上記高流動モルタル組成物は、広い温度範囲で良好な流動性及び流動保持性(十分な可使時間を有する)を有し、施工性に優れているだけでなく、硬化したときに優れた硬化体表面を形成することが可能である。したがって、このような高流動モルタル組成物を用いる本発明の施工方法であれば、広い温度範囲での施工性に優れ、良好な硬化体表面を形成することが可能である。これにより、水平レベル精度が高く、信頼性の高い住宅基礎用構造体を得ることができる。
本発明の住宅基礎用構造体の施工方法において、増粘剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース系増粘剤であることにより、広い温度範囲での施工性により一層優れ、良好な硬化体表面を有する硬化体をより確実に得ることができる。
また、ポルトランドセメント100質量部に対して、無機粉体を10〜90質量部、無機系膨張材を0.05〜7.0質量部、細骨材を100〜300質量部及び増粘剤を0.01〜2.0質量部含むことにより、広い温度範囲で優れた施工性(優れた流動性、良好な流動保持性(良好な可使時間))を有し、優れた硬化体表面を有する硬化体を形成し易くなる。
さらに、無機系膨張材が、生石灰−石膏系膨張材であると、優れた硬化体表面を有する硬化体をより確実に得ることができる。
本発明によれば、広い温度範囲での施工性に優れ、良好な硬化体表面を形成することが可能な住宅基礎用構造体の施工方法を提供することができる。そして、本発明の住宅基礎用構造体の施工方法を用いることで、水平レベル性に優れた寸法精度の高い住宅基礎用構造体を提供することができる。
本実施形態に係る住宅基礎用構造体の施工方法の施工手順の概要を模式的に示す断面図である。 高流動モルタルスラリーを流し込み施工したときの高流動モルタルスラリーの合流箇所を模式的に示す斜視図である。 下地コンクリート部の上面に高流動モルタルスラリーを流し込む様子を模式的に示す平面図である。 SL測定器を模式的に示す斜視図である。 SL測定器を用いた、高流動モルタルスラリーの流動性の評価方法を模式的に示す断面図である。
<住宅基礎用構造体の施工方法>
本発明の住宅基礎用構造体の施工方法は、地盤を掘削する工程と、住宅基礎用構造体を形成するための型枠を設ける工程と、型枠内に鉄筋を配置する工程と、型枠内に下地コンクリート部を形成する工程と、下地コンクリート部の上面に、特定の高流動モルタル組成物及び水を含む高流動モルタルスラリーを流し込み、同上面にモルタル硬化体を形成する工程と、を備える。本発明の施工方法によれば、広い温度範囲での施工性に優れ、良好な硬化体表面を有するモルタル硬化体を形成することが可能であるため、水平レベル精度が高く、信頼性の高い住宅基礎用構造体を得ることができる。以下、本発明の好適な実施形態について、適宜図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る住宅基礎用構造体の施工方法の施工手順の概要を模式的に示す断面図である。
まず、図1aに示すように、バックホウ等を用いて住宅基礎用構造体を施工する地盤11から土砂を掘削して除去し、凹部を形成した後、この凹部の底面を覆うようにして砕石(圧密層)12を敷き込む。敷きこまれた砕石12は、プレートコンパクター等を使用して転圧される。
次いで、図1bに示すように、転圧された砕石(圧密層)12の上面に、住宅基礎用構造体を形成するための型枠13を設け、型枠13内に鉄筋14を配置(配筋)する。この際、設置箇所をよく確認した上で、型枠13内の鉄筋14にアンカーボルト15をしっかりと固定する。
次に、図1cに示すように、鉄筋14及びアンカーボルト15が設置された型枠13内に、基礎用コンクリートが流し込まれて打設され、バイブレーターを使用して締め固められることで、型枠13内に下地コンクリート部16が形成される。この際、基礎用コンクリートは、場合により養生されて硬化されてもよい。使用される基礎用コンクリートは、特に制限されるものではなく、一般的な建築配合の基礎用コンクリートを適宜選択して使用することができる。
そして、図1dに示すように、天端を所定の高さに調整するように、下地コンクリート部16の上面に、特定の高流動モルタル組成物及び水を含む高流動モルタルスラリー17を流し込んで施工する。
高流動モルタルスラリー17を施工するタイミングとしては、型枠13内に基礎用コンクリートを打設して数時間経過後、基礎用コンクリート表面のブリージング水(浮き水)が引いた後(浮き水が無くなった後)であることが好ましく、基礎用コンクリート表面のブリージング水(浮き水)が引いたとき(浮き水が無くなったとき)であることがより好ましい。このタイミングであれば、ブリージング水が引き、かつ基礎用コンクリートが硬化する前に高流動モルタルスラリー17を流し込むことができる。このため、下地コンクリート部16の上面にプライマーを塗布し、これを乾燥させてプライマー硬化体層を形成しなくても、下地コンクリート部16とモルタル硬化体18とが一体化するので、この界面での剥離を好適に防止することができる。
なお、工事スケジュール等の事情により、型枠13内に基礎用コンクリートを打設して、その日のうちに高流動モルタルスラリー17を流し込めない場合には、基礎用コンクリートが硬化した後に高流動モルタルスラリー17を流し込むことができる。ただし、その場合、型枠13内の下地コンクリート部16の上面のレイタンス(白いノロ状物、脆弱物質)、油及びごみ等を除去してプライマーを塗布し、これを乾燥させてプライマー硬化体層を形成した後に、高流動モルタルスラリー17を流し込むことが好ましい。
さらに、図1eに示すように、流し込まれた高流動モルタルスラリー17を硬化させることで、下地コンクリート部16の上面にモルタル硬化体18が形成される。基礎用コンクリートは、このときに硬化されてもよい。そして、基礎用コンクリート及び高流動モルタルスラリー17が硬化した後、型枠13が取り除かれる。
以上の施工工程により、鉄筋14、アンカーボルト15、及びモルタル硬化体18により水平レベルが所定の高さに調整された下地コンクリート部16を備える住宅基礎用構造体を得ることができる。
次に、図1dにおいて、下地コンクリート16の上面に、複数箇所から高流動モルタルスラリー17を流し込んだときの様子をより詳細に説明する。
図2は、住宅基礎用構造体の施工方法において、高流動モルタルスラリーを流し込み施工したときの高流動モルタルスラリーの合流箇所を模式的に示す斜視図である。
本実施形態の住宅用基礎構造体の施工方法では、優れた材料分離抵抗性を有しつつ、モルタルスラリーにしたときに、同モルタルスラリーが流れる速度(流動速度)が大きくなるように調整された高流動モルタル組成物を選択して用いることが好ましい。モルタルスラリーの流動速度が大きい場合、施工時の作業効率を向上させるのみならず、図2a〜cに示すように、下地コンクリート部上面22に対して複数箇所から高流動モルタルスラリー17を施工したときに、これらの合流箇所23での高流動モルタルスラリー17の均質化(なじみ性)に顕著な効果を及ぼす。すなわち、モルタル硬化体18の表面の仕上がりが良くなるばかりでなく、水平レベル精度と硬化体強度のバラツキをも大幅に改善する効果がある。
ここで、下地コンクリート部上面22に高流動モルタルスラリー17を流し込む手順の一例について説明する。
図3は、住宅基礎用構造体の施工方法において、下地コンクリート部上面22に高流動モルタルスラリー17を流し込む様子を模式的に示す平面図である。
図3aは、高流動モルタルスラリー17を流し込む前の下地コンクリート部上面22及び型枠13を、模式的に示す平面図である。住宅基礎用構造体を上部から見た場合、その平面形状は、建築物の形状により様々な形状をとり得る。したがって、住宅基礎用構造体の施工時には、複数の天端施工部(図3においては、天端施工部25及び天端施工部26)同士を均一に接続する必要がある。天端施工部が接続する部分には堰板31を設け、異なる天端施工部に対して順次、高流動モルタルスラリー17を流し込むことができる。
まず、図3bに示すように、バケツ等の容器35を用いて天端施工部25に高流動モルタルスラリー17を流し込むことで、天端施工部25に高流動モルタルスラリー17が充填される。
次いで、図3cに示すように、堰板31を取り外し、容器35を用いて、天端施工部26に、天端施工部25に流し込んだものと同組成の高流動モルタルスラリー17を流し込む。天端施工部25の高流動モルタルスラリー41と、天端施工部26の高流動モルタルスラリー42とは、堰板31が取り外された場所で合流する。この際に、天端施工部同士が均一に接続されるためには、高流動モルタルスラリー41及び42のなじみ性が良いことが必要となる。本実施形態では、特定の高流動モルタル組成物と水とを含む高流動モルタルスラリー17を用いているため、堰板31が取り外された場所で高流動モルタルスラリー41及び42が合流する際のなじみ性を良くすることができる。
なお、図3cに示す矢印のように、高流動モルタルスラリー17の入った容器35を移動させて、高流動モルタルスラリー17の流し込みの位置を堰板31があった場所から離れる方向へと移動させることが好ましい。これにより、天端施工部26の全体に高流動モルタルスラリー17を好適に流し込むことができる。
なお、下地コンクリート部16の形成のために打設した基礎用コンクリートが硬化した場合、高流動モルタルスラリー17を流し込み施工する前に、硬化した基礎用コンクリートの上面(下地コンクリート部上面22)にプライマーを塗布し、これを乾燥させてプライマー硬化体層を形成することもできる。下地コンクリート部上面22と高流動モルタル硬化体18の層との間にプライマー硬化体層を形成することにより、両層の界面での剥離を防止することができる。
<高流動モルタル組成物>
次に、本実施形態の住宅基礎用構造体の施工方法に用いる高流動モルタル組成物について説明する。
本実施形態の施工方法では、以下に示す特定の高流動モルタル組成物を用いる。このような高流動モルタル組成物は、広い温度範囲で良好な流動性及び流動保持性(十分な可使時間を有する)を有し、良好な硬化体表面を有するモルタル硬化体を形成することができる。
本実施形態の施工方法に用いる高流動モルタル組成物は、ポルトランドセメント、無機粉体、無機系膨張材、細骨材及び増粘剤を含み、増粘剤は、20℃における2質量%水溶液の粘度が10〜2000mPa・sである。このような高流動モルタル組成物と水とを配合し混練することで、広い温度範囲で優れた施工性(優れた流動性、良好な流動保持性(良好な可使時間))を有し、優れた硬化体表面を有するモルタル硬化体を形成することができる高流動モルタルスラリーを調整することができる。
ポルトランドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント等を用いることができる。
無機粉体としては、JIS A 6206「コンクリート用高炉スラグ微粉末」で規定される高炉スラグ微粉末、JIS R 5212「シリカセメント」で規定されるシリカ質混合材、JIS A 6207「コンクリート用シリカフューム」で規定されるシリカフューム、JIS A 6201「コンクリート用フライアッシュ」で規定されるフライアッシュ、石灰石微粉末等を用いることができ、これらの中から選択される一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。ここで、石灰石微粉末は、石灰石を粉砕したものが好適に使用できるが、炭酸カルシウムを主成分とする無機質の粉末状物質であれば、廃コンクリート等を粉砕したものや、化学的に精製した炭酸カルシウム等も代用することができる。中でも、無機粉体として、石灰石微粉末を用いることで、強度発現性や寸法安定性をより高めることができる。
また、これらの無機粉体は、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に従い測定されるブレーン比表面積が、好ましくは3000〜8000cm/gであり、より好ましくは3000〜7000cm/gであり、更に好ましくは3100〜6000cm/gであり、特に好ましくは3200〜5200cm/gである。
無機粉体のブレーン比表面積が3000cm/g未満の場合、高流動モルタル組成物と水とを混練して得られる高流動モルタルスラリーの材料分離抵抗性を高める効果が乏しくなる傾向がある。また、ブレーン比表面積が8000cm/gを超えると高流動モルタルスラリーの粘性が高くなる傾向が顕著になって流動性を阻害することがある。
高流動モルタル組成物の流動性(流動速度)、材料分離抵抗性、作業性及び硬化特性をより向上する観点から、無機粉体の含有量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは10〜90質量部であり、より好ましくは30〜70質量部であり、更に好ましくは40〜60質量部であり、特に好ましくは45〜55質量部である。
無機粉体の含有量が少なすぎると良好な材料分離抵抗性が得られにくくなる。逆に、高流動モルタル組成物中の無機粉体の含有量が過剰であると、高流動モルタルスラリーの粘性が増加する傾向にあり、流動性が低下してしまう。このため無機粉体の含有量は上記範囲であることが好ましい。
無機系膨張材としては、例えば、エトリンガイト系のカルシウムサルホアルミネートを主成分とする膨張材、生石灰等の石灰系膨張材、石膏等の石膏系膨張材及び生石灰や石膏を主成分とする生石灰−石膏系膨張材を用いることができ、これらの中から選択される一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。中でも無機系膨張材として、生石灰−石膏系膨張材を用いることが好ましい。
また、これらの無機系膨張材は、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に従い測定されるブレーン比表面積が、好ましくは2000〜6000cm/gであり、より好ましくは2500〜5000cm/gであり、更に好ましくは2800〜4500cm/gであり、特に好ましくは3000〜4000cm/gである。
無機系膨張材のブレーン比表面積が2000cm/g未満の場合、適正な膨張性を発現することが困難になり、モルタル硬化体の長さ変化の収縮が大きくなる傾向がある。また、ブレーン比表面積が6000cm/gを超えると適正な膨張性を発揮することが困難になり、過剰な膨張作用に起因するクラックが発生する傾向がある。
無機系膨張材の含有量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは0.05〜7.0質量部であり、より好ましくは1.0〜6.0質量部であり、更に好ましくは1.5〜5.0質量部であり、特に好ましくは2.0〜4.0質量部である。
無機系膨張材の含有量を上記範囲に調整することにより、適正な膨張性を発現してモルタル硬化体の長さ変化を抑制し易くなると同時に、過剰な膨張作用に起因するクラックの発生を防止し易くなる。
細骨材としては、例えば、珪砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂等の砂類、スラグ細骨材、再生細骨材のほか、廃FCC触媒、石英粉末、アルミナクリンカー、ウレタン砕、EVAフォーム及び発砲樹脂等の樹脂粉砕物から適宜選択して用いることができる。特に細骨材としては、珪砂、川砂、陸砂、海砂、砕砂等の砂類、廃FCC触媒、石英粉末及びアルミナクリンカーから選択したものを好適に用いることができる。
細骨材は、細骨材100質量%中に600μm以上の粒子径を有する粗粒分を5質量%未満含み、吸水率が1.6%以下であることが好ましい。細骨材の粒子径は、JIS Z 8801:2006に規定される呼び寸法の異なる数個の篩いを用いて測定することができる。また、「600μm以上の粒子径を有する粗粒分」とは、篩目600μmの篩いを用いたときの篩上残分の粒子の質量割合のことをいう。また、細骨材の吸水率は、JIS A 1109:2006に規定されている骨材の吸水率(単位:%)の測定方法に準じて測定した値をいう。
細骨材中に600μm以上の粒子径を有する粗粒分を5質量%以上含む場合、又は、細骨材の吸水率が1.6%を超える場合、高流動モルタルスラリーの流動性が低下する傾向にある。上記粗粒分の下限値は特に制限がなく、0質量%であってもよい。優れた流動性を得るため、細骨材中の粗粒分は好ましくは0〜3質量%がであり、より好ましくは0〜0.5質量%であり、更に好ましくは0〜0.2質量%であり、特に好ましくは0.01〜0.15質量%である。
上記吸水率の下限値は特に制限がなく、0%であってもよい。細骨材の吸水率は、より好ましくは0〜1.50%であり、更に好ましくは0〜1.40%であり、特に好ましくは0〜1.30%であり、最も好ましくは0.1〜1.28%である。
細骨材は、粗粒率が1.00〜1.40の範囲であり、単位容積質量が1.45〜1.70kg/Lの範囲であり、実績率が55.0〜61.0%の範囲であることが望ましい。これにより、モルタル組成物は、より優れた流動性を得ることができる。
ここで、「粗粒率」とは、JIS A 1102:2006に規定される骨材の粗粒率をいう。また、「単位容積質量」とは、JIS A 1104:2006に規定される骨材の単位容積質量(単位:kg/L)をいう。また、「実績率」とは、JIS A 1104:2006に規定される骨材の実績率(単位:%)をいう。
細骨材の粗粒率としては、好ましくは1.00〜1.40であり、より好ましくは1.10〜1.35であり、更に好ましくは1.11〜1.32であり、特に好ましくは1.12〜1.30である。
細骨材の単位容積質量としては、好ましくは1.45〜1.70kg/Lであり、より好ましくは1.50〜1.60kg/Lであり、更に好ましくは1.51〜1.57kg/Lであり、特に好ましくは1.52〜1.55kg/Lである。
細骨材の実績率としては、好ましくは55.0〜61.0%であり、より好ましくは56.0〜60.0%であり、更に好ましくは56.5〜59.5%であり、特に好ましくは57.0〜59.0%である。
細骨材の含有量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは100〜300質量部、より好ましくは130〜250質量部であり、更に好ましくは150〜210質量部であり、特に好ましくは170〜190質量部である。
細骨材の含有量を上記範囲に調整することにより、流動性及び材料分離抵抗性に優れた高流動モルタルスラリーを作製し易くなるとともに、硬化後の表面状態や硬化特性に優れたモルタル硬化体を形成することができる。
本実施形態では、高流動モルタル組成物と水とを混練して得た高流動モルタルスラリーの流動性と材料分離抵抗性とを高い次元でバランスさせ、さらに、広い温度範囲で優れた流動性と材料分離抵抗性とを保持するために、20℃における2質量%水溶液の粘度が10〜2000mPa・sの増粘剤を用いる。すなわち、このような増粘剤であれば、例えば、施工時の気温が0℃超程度(冬場を想定)である場合や、40℃程度(夏場を想定)である場合でも、高流動モルタルスラリーの流動性と材料分離抵抗性とを良好に保持することができる。
増粘剤は、20℃における2質量%水溶液の粘度が、好ましくは50〜1000mPa・sであり、より好ましくは100〜700mPa・sであり、更に好ましくは350〜550mPa・sである。
増粘剤の20℃における2質量%水溶液の粘度が、10mPa・s未満の場合、高流動モルタルスラリーの材料分離抵抗性が低下し、高流動モルタル組成物の優れた効果を奏しなくなる。また、増粘剤の20℃における2質量%水溶液の粘度が2000mPa・sを超えると、流動性と材料分離抵抗性とのバランスが崩れ、広い温度範囲で優れた流動性と材料分離抵抗性とを保持することが困難になる。
ここで、増粘剤の「粘度」とは、増粘剤の2質量%水溶液を、B型粘度計(東機産業社製デジタル粘度計 DVL−B形)を用いて回転速度12rpm、20℃で測定した値をいう。
増粘剤としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、グリオキザール付加ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びカルボキシルエチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体を含む増粘剤を挙げることができ、これらの中から選択される一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。この中でも、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びグリオキザール付加ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシプロピルメチルセルロース系増粘剤を用いることが好ましい。
増粘剤の含有量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは0.01〜2.0質量部であり、より好ましくは0.05〜1.0質量部であり、更に好ましくは0.08〜0.7質量部であり、特に好ましくは0.1〜0.5質量部である。
増粘剤の含有量が少なくなると増粘剤による上述の効果が低下し、増粘剤の含有量が多くなると、流動性の低下を招く恐れがある。
高流動モルタル組成物には、上記の必須成分に加えて、必要に応じて凝結調整剤、流動化剤、消泡剤、皮張り防止剤、再乳化形樹脂粉末及び合成樹脂繊維等を添加することができる。
高流動モルタル組成物には、可使時間(流動保持性)及び硬化特性を調整するために、凝結調整剤を適宜添加することができる。
凝結調整剤は、使用するポルトランドセメントや高流動モルタル組成物の構成成分に応じて、これらの特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。凝結調整剤としては凝結遅延剤及び凝結促進剤が挙げられ、これらの各成分、添加量及び混合比率を適宜選択して用いることで、高流動モルタル組成物と水とを混練して調製する高流動モルタルスラリーの可使時間(流動保持性)、硬化特性等を調整することができる。
凝結遅延剤としては、公知の凝結を遅延する成分を用いることができる。一例として、オキシカルボン酸類等の有機酸や、グルコース、マルトース、デキストリン等の糖類、重炭酸ナトリウムやリン酸ナトリウム等を用いることができる。
オキシカルボン酸類は、オキシカルボン酸及びこれらの塩を含む。オキシカルボン酸としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸等の脂肪族オキシ酸、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸及びトロパ酸等の芳香族オキシ酸を挙げることができる。
オキシカルボン酸の塩としては、例えば、アルカリ金属塩(具体的にはナトリウム塩及びカリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(具体的にはカルシウム塩、バリウム塩及びマグネシウム塩等)を挙げることができ、ナトリウム塩がより好ましい。
凝結遅延剤は、高流動モルタル組成物の特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。凝結遅延剤の添加量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以下であり、より好ましくは0.001〜0.17質量部であり、更に好ましくは0.01〜0.16質量部であり、特に好ましくは0.05〜0.15質量部である。
凝結遅延剤の添加量を上記範囲に調整することにより、好ましい可使時間(流動保持性)を有する高流動モルタルスラリー及び好ましい硬化特性を有するモルタル硬化体を得易くなる。
凝結促進剤としては、公知の凝結を促進する成分を用いることがでる。凝結促進剤は、無機系化合物と有機系化合物に分類できる。無機系化合物の一例として、カルシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、アルミニウム等の塩化物(塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、硝酸塩(硝酸カルシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等)、亜硝酸塩(亜硝酸カルシウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等)、硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウム等)及び炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等)等を挙げることができ、有機系化合物の一例として、アミン類(ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、有機酸(ギ酸、酢酸、アクリル酸等)のカルシウム塩等を挙げることができ、これらの中から選択される一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。特に、硫酸アルミニウムとギ酸カルシウムとを併用することにより、安定した凝結促進効果を得ることができる。また、硫酸アルミニウム及びギ酸カルシウムは、入手容易性及び低コストである点から凝結促進剤として好ましく用いることができる。
凝結促進剤は、高流動モルタル組成物の特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。凝結促進剤の添加量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは0.01〜2.0質量部であり、より好ましくは0.05〜1.5質量部であり、更に好ましくは0.1〜1.2質量部であり、特に好ましくは0.3〜1.0質量部である。
凝結促進剤の添加量を上記範囲に調整することにより、好ましい可使時間(流動保持性)を有する高流動モルタルスラリー及び好ましい硬化特性を有するモルタル硬化体の作製が容易となる。
高流動モルタル組成物は、材料分離を抑制しつつ好適な流動性を確保するために、流動化剤(高性能減水剤等の減水剤)を適宜添加することができる。
流動化剤としては、減水効果を合わせ持つ、リグニン系、メラミンスルホン酸系、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系及びポリエーテルポリカルボン酸系等の市販の流動化剤が、その種類を問わず使用でき、特にポリエーテル系及びポリエーテルポリカルボン酸等の市販の流動化剤を用いることが好ましい。
流動化剤は、使用するポルトランドセメント等の高流動モルタル組成物を構成する成分に応じて、添加量を適宜選択して用いることにより、高流動モルタル組成物と水とを混練して調製する高流動モルタルスラリーの流動性等を調整することができる。
流動化剤は、高流動モルタル組成物の特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。流動化剤の添加量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは0.05〜3.0質量部であり、より好ましくは0.1〜2.0質量部であり、更に好ましくは0.2〜1.0質量部であり、特に好ましくは0.3〜0.6質量部である。
流動化剤の添加量が少なすぎると、好適な流動性を確保することが困難な場合がある。また、添加量が多すぎても添加量に見合った効果は期待できず、単に不経済であるだけでなく、場合によっては粘度が増加し好適な流動性を得るための混練水量が増大して硬化特性が悪化することがある。
高流動モルタル組成物は、高流動モルタルスラリー中の気泡を消泡し、好適な流動性や良好な硬化体表面を確保するために消泡剤を適宜添加することができる。
消泡剤としては、シリコーン系、アルコール系及びポリエーテル系等の合成物質、石油精製由来の鉱物油系並びに植物由来の天然物質等、公知のものから選択される一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
消泡剤は、高流動モルタル組成物の特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。消泡剤の添加量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは0.01〜3.0質量部であり、より好ましくは0.02〜1.5質量部であり、更に好ましくは0.03〜1.0質量部であり、特に好ましくは0.05〜0.5質量部である。
消泡剤の添加量を上記範囲に調整することにより、良好な消泡効果が認められ、高流動モルタルスラリーの流動性及び硬化体表面の仕上り性を良好に調整できるので好ましい。
高流動モルタル組成物は、高流動モルタルスラリー表面からの急激な水分蒸発を抑制し、高流動モルタルスラリー表面に発生する皮張りを抑制するために皮張り防止剤を適宜添加することができる。
皮張り防止剤を用いることにより、例えば、高温且つ直射日光下の高流動モルタルスラリー表面からの急激な水分蒸発を抑制し、皮張りを抑制することで、モルタル硬化体表面の外観の悪化を回避する効果がある。
皮張り防止剤は、高級アルコール、脂肪酸エステル、ポリエーテル及びシリカ微粉末を含むものであり、本実施形態では、特にシリカ微粉末を、皮張り防止剤全量を基準として40〜50質量%含むものが好ましく、43〜47質量%含むものがより好ましい。
皮張り防止剤は、高流動モルタル組成物の特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。皮張り防止剤の添加量は、ポルトランドセメント100質量部に対して、好ましくは0.01〜1.0質量部であり、より好ましくは0.05〜0.6質量部であり、更に好ましくは0.08〜0.4質量部であり、特に好ましくは0.1〜0.3質量部である。
皮張り防止剤の添加量を上記範囲に調整することにより、良好な皮張り防止効果が得易くなり、さらにモルタル施工時に良好な作業性が得易くなるので好ましい。
高流動モルタル組成物は、モルタル硬化体の下地との良好な接着性及び良好な硬化体表面を確保するために再乳化形樹脂粉末を適宜添加することができる。
再乳化形樹脂粉末の樹脂の粉末化方法等の製法については特にその種類は限定されず、公知の製造方法で製造されたものを用いることができ、また再乳化形樹脂粉末としては、ブロッキング防止剤を主に再乳化形樹脂粉末の表面に付着しているものを用いることができる。また、再乳化形樹脂粉末は、水性ポリマーディスパージョンを噴霧やフリーズドライ等の方法で溶媒を除去し乾燥した再乳化形樹脂粉末を用いることが好ましい。
再乳化形樹脂粉末としては、例えば、α,β−エチレン性不飽和単量体を乳化重合して得られる高分子エマルジョンの液体成分を除去して得られる高分子樹脂粒子等を用いることができる。α,β−エチレン性不飽和単量体としては、公知のα,β−エチレン性不飽和単量体を挙げることができ、例えば、アクリル酸及びアクリル酸エステル等の誘導体、メタクリル酸及びメタクリル酸エステル等の誘導体、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、酢酸ビニル、スチレン等の芳香族ビニル類、塩化ビニル及びバーサチック酸ビニルエステル等の炭素数が9〜11の第3級脂肪酸ビニルエステル(R−COO−CH=CH、Rは炭素数が9〜11の第3級炭素)を挙げることができる。
再乳化形樹脂粉末は、高流動モルタル組成物の特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。再乳化形樹脂粉末の添加量は、ポルトランドセメント100質量部に対し、好ましくは0.001〜10質量部であり、より好ましくは0.005〜5.0質量部であり、更に好ましくは0.01〜2.0質量部であり、特に好ましくは0.5〜1.5質量部である。
再乳化樹脂粉末の添加量を上記範囲に調整することにより、モルタル硬化体の下地との良好な接着性及び良好な硬化体表面を確保し易くなるので好ましい。
高流動モルタル組成物は、モルタル硬化体の良好な曲げ強度及びクラック発生が殆ど無い良好な硬化体表面を確保するために合成樹脂繊維を適宜添加することができる。
合成樹脂繊維としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール及びポリ塩化ビニル等の合成樹脂成分からなる合成樹脂繊維を用いることができ、これらの中から選択される一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
合成樹脂繊維の繊維長は、高流動モルタル組成物との混合時のハンドリング性や高流動モルタルスラリー中での分散性の点から、好ましくは0.5〜15mmであり、より好ましくは0.7〜10mmであり、更に好ましくは0.9〜6.0mmであり、特に好ましくは1.0〜3.0mmである。
合成樹脂繊維は、高流動モルタル組成物の特性を損なわない範囲で適宜添加することができる。合成樹脂繊維の添加量は、ポルトランドセメント100質量部に対し、好ましくは0.01〜5.0質量部であり、より好ましくは0.02〜2.0質量部であり、更に好ましくは0.03〜1.0質量部であり、特に好ましくは0.05〜0.2質量部である。
合成樹脂繊維の繊維長及び添加量を上記範囲に調整することにより、モルタル硬化体の良好な曲げ強度及びクラック発生が殆ど無い良好な硬化体表面を確保し易くなるので好ましい。
高流動モルタル組成物の調製方法は、特に限定されないが、水以外の材料を混合して調製することができる。混合に使用するミキサーは特に限定されず、アイリッヒミキサー、リボンミキサー、ロッキングミキサー等の粉体混合用ミキサーを使用することができる。
このようにして調製される高流動モルタル組成物と、水とを配合し混練することにより、高流動モルタルスラリーを調製することができる。また、水の配合量を適宜選択することにより、高流動モルタルスラリーのフロー値を調整することができるので、用途に適した高流動モルタルスラリーを調製することができる。ここで、フロー値とはJASS 15M−103に記載の試験方法に準拠して測定した値であり、この値に基づき高流動モルタルスラリーの流動性を評価することができる。
高流動モルタルスラリーを調製する際に用いられる水の配合量は、高流動モルタル組成物100質量部に対し、好ましくは22〜30質量部であり、より好ましくは23〜29質量部であり、更に好ましくは24〜28質量部であり、特に好ましくは25〜27質量部である。
高流動モルタル組成物と水とを混練して調製した高流動モルタルスラリーのフロー値は、温度0℃超40℃以下の条件において、好ましくは200mm以上であり、より好ましくは210〜270mmであり、更に好ましくは220〜260mmであり、特に好ましくは230〜250mmである。
フロー値が上記範囲であることにより、高流動モルタルスラリーは、施工の容易性及び優れた流動性を有する。
また、上記高流動モルタルスラリーの流動性及び流動保持性は、図4に示すセルフレベリング(SL)測定器を用いて測定することができる。
図4は、SL測定器を模式的に示す斜視図であり、SL測定器50は、金属製で、内寸法が幅30mm×高さ30mm×長さ745mmの樋状であり、一方の端のみが開口端となっている。そして、SL測定器50は、閉口端側に高流動モルタルスラリー10を充填するための充填部51と、充填部51に隣接し、充填される高流動モルタルスラリー10を堰き止めておくための、合成樹脂製の堰板52とを備えており、充填部51は、内寸法が幅30mm×高さ30mm×長さ150mmの容量を有している。
図5は、このようなSL測定器を用いた、高流動モルタルスラリーの流動性の評価方法を模式的に示す断面図である。まず、図5の(a)に示すように、混練直後の高流動モルタルスラリー10を充填部51を満たすように流し込む。次いで、堰板52が引き上げられることにより、図5の(b)に示すように、流し込まれた高流動モルタルスラリー10は、SL測定器50の開口端側へ向けて流れ出す。
流れ出した高流動モルタルスラリー10が、標点53から200mmの距離を流れるのに要する時間をSL流動時間(秒)とし、標点53から高流動モルタルスラリー10の流れが停止した終点54までの距離をSL値(mm)とする。評価時の温度及び充填部51でのスラリー10の保持時間を変更してSL流動時間及びSL値を測定することで、高流動モルタルスラリーの流動性及び流動保持性を評価することができる。
高流動モルタルスラリー10を充填部51に流し込んだ直後(保持時間0分、以下、「L0」という)に、堰板52を引き上げて、スラリー10が200mmの距離を流れるSL流動時間(L0)は、温度0℃超40℃以下の条件において、好ましくは1〜8秒であり、より好ましくは1〜7秒であり、更に好ましくは1〜6秒であり、特に好ましくは1〜5秒である。
高流動モルタルスラリー10のSL値(L0)は、温度0℃超40℃以下の条件において、好ましくは400〜595mmであり、より好ましくは450〜595mmであり、更に好ましくは475〜595mmであり、特に好ましくは500〜595mmである。なお、上記SL測定器を用いた評価であるため、上限値は全て595mm(標点から開口端までの距離)となる。
SL流動時間(L0)及びSL値(L0)が上記範囲であることにより、高流動モルタルスラリーは、施工の容易さ及び優れた流動性を有し、特に高流動モルタルスラリーの卓越した流動時間を安定して発揮させて、水平レベル精度が高く、高流動モルタルスラリー同士の合流箇所の馴染み性が優れる。
高流動モルタルスラリー10のSL値(L30)は、温度0℃超40℃以下の条件において、好ましくは250〜595mmであり、より好ましくは300〜575mmであり、更に好ましくは325〜560mmであり、特に好ましくは350〜550mmである。
このような高流動モルタル組成物を用いて調製された高流動モルタルスラリーを硬化させることで、優れた硬化体表面を有するモルタル硬化体を得ることができる。例えば、材齢1日後のモルタル硬化体においても、優れた表面硬度を有し、粉化や凹凸の発生が抑制された、優れた硬化体表面を有することができる。特に、表面硬度は、温度5℃においても1以上である優れたモルタル硬化体を得ることができる。
以上のとおり、このような高流動モルタル組成物によれば、広い温度範囲で優れた施工性(優れた流動性、良好な流動保持性(良好な可使時間))を有し、優れた硬化体表面を有するモルタル硬化体を得ることができる。
したがって、上述した特定の高流動モルタル組成物を用いる本実施形態の施工方法によれば、優れた流動性により住宅等の建築物基礎コンクリートの天端等のレベル調整を良好に行うことが可能であり、水平レベル精度が高くかつ優れた表面硬度を有する、信頼性の高い住宅基礎用構造体を得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明の内容を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[使用材料]
実施例及び比較例で使用した材料を以下に記す。
(1)ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント(宇部三菱セメント社製、ブレーン比表面積4500cm/g)
(2)無機粉体
炭酸カルシウム粉末(有恒鉱業社製、ブレーン比表面積4830cm/g)
(3)無機系膨張材
生石灰−石膏系膨張材(太平洋マテリアル社製、ブレーン比表面積3520cm/g、酸化カルシウム含有量40〜65%)
(4)細骨材
珪砂(600μm以上の粒子径を有する粗粒分0.1質量%、吸水率1.25%、粗粒率1.15、単位容積質量1.53kg/L、実績率57.5%)
(5)増粘剤
高粘度増粘剤A:ヒドロキシエチルメチルセルロース系増粘剤[高粘度HEMC](粘度28800mPa・s)
高粘度増粘剤B:ヒドロキシプロピルメチルセルロース系増粘剤[高粘度HPMC](粘度30000mPa・s)
低粘度増粘剤C:ヒドロキシプロピルメチルセルロース系増粘剤[低粘度HPMC](粘度530mPa・s)
増粘剤の粘度は、増粘剤の2質量%水溶液を、B型粘度計(東機産業社製デジタル粘度計 DVL−B形)を用いて、回転速度12rpm、20℃で測定した。B型粘度計は、液体中で円筒形状のロータを回転させたとき、ロータに働く液体の粘性抵抗トルクを測定する粘度計である。B型粘度計では、測定する粘度に応じてロータの種類を選択する必要がある。高粘度増粘剤A及び高粘度増粘剤Bの粘度測定には、東機産業社製デジタル粘度計 DVL−B形用のロータNo.4を、低粘度増粘剤Cの粘度測定にはロータNo.1を用いた。
(6)凝結遅延剤
凝結遅延剤A:グルコン酸ナトリウム(富田製薬社製)
凝結遅延剤B:クエン酸ナトリウム(磐田化学工業社製)
(7)凝結促進剤
凝結促進剤A:硫酸アルミニウム(大明化学工業社製)
凝結促進剤B:ギ酸カルシウム(日本合成化学工業社製)
(8)流動化剤
ポリカルボン酸系流動化剤(花王社製)
上記ポルトランドセメント、無機粉体、無機系膨張材、細骨材、増粘剤、凝結遅延剤、凝結促進剤及び流動化剤を表1〜表4に示す割合で混合し、高流動モルタル組成物を調製した。なお、表1には、基本となる高流動モルタル組成物中の各成分の配合量を示し、各実施例や比較例において使用した増粘剤及び凝結促進剤の種類及び配合量については表2〜4に示す。
Figure 0005741113
[高流動モルタルスラリーの調製]
高流動モルタル組成物の材料(総量:1.0kg)を表1〜4に示す配合割合で混合し、ホバートミキサーを用いて混練して高流動モルタル組成物のプレミックス粉体を得た。次いで、得られたプレミックス粉体をポリエチレン製の袋に入れて密封し、温度20℃、35℃及び5℃の恒温室にそれぞれ静置した。静置1日後、温度20℃、35℃及び5℃の恒温室にて、それぞれポリエチレン製ビーカー(2.0L)に水(0.26kg)を入れ、次いで、プレミックス粉体(1.0kg)を加えて、650rpmのケミスターラーで3分間混練し、各温度における高流動モルタルスラリーを得た。
(1)高流動モルタルスラリーの流動性の評価
<フロー値の測定>
JASS 15M−103「社団法人日本建築学会:セルフレベリング材の品質基準」に準拠してフロー値を測定し、流動性を評価した。評価は、温度20℃、35℃及び5℃の恒温室内で行なった。評価結果をそれぞれ表2〜表4に示す。
<SL値、SL流動時間の測定>
図4に示すSL測定器50の充填部51に、図5aに示すように混練直後の高流動モルタルスラリー10を流し込んだ。その直後(保持時間0分)に堰板52を引き上げ、図5bに示すように、充填部51から流れ出した高流動モルタルスラリーの流れが停止した後に、標点(堰板の設置部)53から高流動モルタルスラリー10の流れが停止した終点54までの距離を測定し、その値をSL値(L0)を測定した。また、高流動モルタルスラリーが標点53から200mmの距離を流れるのに要するSL流動時間(L0)を測定した。評価は、温度20℃、35℃及び5℃の恒温室内で行なった。20℃、35℃及び5℃での評価結果を、それぞれ表2〜4に示す。
同様に、高流動モルタルスラリーを充填部51に流し込み、30分保持した後に堰板52を引き上げ、流れ出した高流動モルタルスラリーの流れが停止した後に、標点(堰板の設置部)53から高流動モルタルスラリーの流れが停止した終点54までの距離を測定し、その値をSL値(L30)を測定した。評価は、温度20℃、35℃及び5℃とした恒温室内で行なった。20℃、35℃及び5℃での評価結果を、それぞれ表2〜4に示す。
(2)モルタル硬化体の表面状態の評価
調製した高流動モルタルスラリーを13cm×19cmの合成樹脂製の型枠へ厚さ10mmで流し込み、硬化させ、材齢1日後のモルタル硬化体の表面状態を評価した。具体的には、硬化体表面の表面硬度(ショア硬度)の測定、及び粉化・凹凸の発生状況観察を、温度20℃、35℃及び5℃の恒温室内で行うことで、表面状態の評価を行った。評価結果をそれぞれ表2〜表4に示す。
<表面硬度(ショア硬度)の測定>
スプリング式硬度計タイプD((株)上島製作所製)を用いて、硬化体表面の任意の4箇所のショア硬度を測定し、ゲージの読み取り値の平均値を求め、表面硬度とした。
<粉化の評価>
硬化体表面の粉化の様子を目視で観察し、5段階で評価を行った(5:粉化無し、4:表面積の0を超えて5%粉化あり、3:表面積の5%を超えて10%粉化あり、2:表面積の10%を超えて50%粉化あり、1:表面積の50%を超えて100%粉化あり)。
<表面の凹凸の評価>
硬化体表面の凹凸の様子を目視で観察し、5段階で評価を行った(5:凹凸無し、4:表面積の0を超えて5%凹凸あり、3:表面積の5%を超えて10%凹凸あり、2:表面積の10%を超えて50%凹凸あり、1:表面積の50%を超えて100%凹凸あり)。
Figure 0005741113
Figure 0005741113
Figure 0005741113
高粘度増粘剤A又はBを配合した比較例3、4、7及び10の場合、20℃、35℃及び5℃のいずれの温度条件下でも流動保持性が低下していた。
高粘度増粘剤Aと、凝結遅延剤A又は凝結遅延剤Bとを組み合わせた比較例1、2、5、6、8及び9の場合、20℃及び35℃の温度条件下では流動保持性の低下を示さなかったものの、5℃の温度条件下では、流動保持性が低下し、硬化体表面に凹凸が多く観察された(比較例8)。また、比較例9では、5℃の温度条件下でも、流動保持性の低下を示さなかったものの、硬化体表面にはかなりの凹凸が観察された。
これに対して、低粘度増粘剤Cを配合した、実施例1〜6では、各温度条件下で、優れた流動性や良好な流動保持性を示し、硬化体表面状態も良好であった。
以上のように、特定の高流動モルタル組成物を用いることにより、広い温度範囲での施工性に優れ、良好な硬化体表面を有するモルタル硬化体を形成できる。したがって、本発明の住宅基礎用構造体の施工方法によれば、住宅等の建築物基礎用コンクリートの天端等のレベル調整を好適に行うことが可能であり、水平レベル精度が高く、かつ信頼性の高い住宅基礎用構造体を提供することができる。
10、17、41、42…高流動モルタルスラリー、11…地盤、12…砕石(圧密層)、13…型枠、14…鉄筋、15…アンカーボルト、16…下地コンクリート部、18…モルタル硬化体、22…下地コンクリート部上面、23…高流動モルタルスラリーの合流箇所、25…天端施工部、26…天端施工部、31、52…堰板、35…容器、50…SL測定器、51…充填部、53…標点、54…終点。

Claims (5)

  1. 住宅基礎用構造体を形成するための型枠を設ける工程と、
    前記型枠内に鉄筋を配置する工程と、
    前記型枠内に下地コンクリート部を形成する工程と、
    前記下地コンクリート部の上面に、高流動モルタル組成物及び水を含む高流動モルタルスラリーを流し込み、前記上面にモルタル硬化体を形成する工程と、
    を備え、
    前記高流動モルタル組成物は、ポルトランドセメント100質量部に対して、無機粉体を40〜60質量部、無機系膨張材を0.05〜7.0質量部、細骨材を100〜300質量部及び増粘剤を0.01〜2.0質量部含み、
    前記無機系膨張材は、生石灰−石膏系膨張材であり、
    前記増粘剤は、20℃における2質量%水溶液の粘度が10〜2000mPa・sである、住宅基礎用構造体の施工方法。
  2. 前記増粘剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース系増粘剤である、請求項1に記載の住宅基礎用構造体の施工方法。
  3. 前記高流動モルタル組成物は、前記ポルトランドセメント100質量部に対して、さらに凝結促進剤を0.01〜2.0質量部含む、請求項1又は2に記載の住宅基礎用構造体の施工方法。
  4. 前記高流動モルタル組成物は、前記ポルトランドセメント100質量部に対して、さらに凝結遅延剤を0.001〜0.17質量部含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の住宅基礎用構造体の施工方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の住宅基礎用構造体の施工方法を用いて施工される住宅基礎用構造体。
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