JP2017223242A - ボールねじ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルスプリングの破損の抑制または防止が図られたボールねじ装置を提供すること。【解決手段】ボールねじ装置22は、内周30bにねじが形成された雌ねじ溝33を含むボールナット30と、外周28aにねじが形成された雄ねじ溝34を含み、ボールナット30に挿通されたねじ軸28と、雌ねじ溝33と雄ねじ溝34とにより形成される軌道路Kに収容された複数の主ボール29を含む主ボール列Lと、軌道路Kに収容され、主ボール列Lの第1の端部511の主ボール29aを主ボール列L側に弾性押圧する第1のコイルスプリング51と、軌道路Kにおいて第1のコイルスプリング51と主ボール29aとの間に介在され、主ボール29a係合しかつ第1のコイルスプリング51の第1の端部511を軌道路Kの中心円に対して径方向Rの外側寄りにガイドするスプリングガイド部材90とを含む。【選択図】図4

Description

本発明は、ボールねじ装置に関する。
ねじ軸の外周の雄ねじ溝とボールナットの内周の雌ねじ溝との間に主ボール列を介在させるボールねじ装置において、主ボール列端の主ボールと、ボールナットの端部に設けられたポケット状凹部との間に、コイルスプリングを介在させることが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
この種のボール非循環タイプのボールねじ装置では、低い軸力が負荷される状態でねじ軸が回転駆動されるときには、コイルスプリングは収縮しないので、ボール列のボールとボールナットとは相対移動しない。したがって、ボール列のボールとねじ軸との間に滑りを生じながら、ボールナットがストロークする。
一方、高い軸力が負荷される状態でねじ軸が回転駆動されるときには、コイルスプリングが収縮し、主ボールが、ボールナットおよびねじ軸の双方に対して転動しつつ、ボールナットがストロークする。これにより高効率のねじ伝動が達成される。
特表2010−505072号公報
コイルスプリングの先端部と端部の主ボールとを直接係合させるために、当該コイルスプリングの先端部の内径が、端部の主ボールによってガイドされる。一方で、軌道路への収容状態においては、コイルスプリングの外周はボールナットの内周に押し付けられる。すなわち、端部の主ボールによりガイドされるコイルスプリングの先端部は、コイルスプリングの他の部分と比べて内径側にガイドされている。したがって、コイルスプリングの先端部には、曲率が急激に変曲する変曲点が存在するようになり、この変曲点に応力集中する結果、当該変曲点において破断、ばねへたり等の破損が発生するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、コイルスプリングの破損の抑制または防止が図られたボールねじ装置を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、内周(30b)と、前記内周にねじが形成された雌ねじ溝(33)とを含むボールナット(30)と、外周(28a)と、前記外周にねじが形成された雄ねじ溝(34)とを含み、前記ボールナットに挿通されたねじ軸(28)と、前記雌ねじ溝と前記雄ねじ溝とにより形成される軌道路(K)に収容された複数の主ボール(29)を含む主ボール列(L)と、前記軌道路に収容され、前記主ボール列の端部(La)の主ボール(29a)を前記主ボール列側に弾性押圧するコイルスプリング(51)と、前記軌道路において前記コイルスプリングとボール(29a)との間に介在され、前記ボールと係合しかつ前記コイルスプリングの端部(511)を前記軌道路の中心円(C1)に対して径方向(R)の外側寄りにガイドするスプリングガイド部材(90)とを含む、ボールねじ装置(22)を提供する。
請求項2に記載の発明は、前記スプリングガイド部材は、前記端部の外側縁部(511a)が前記ボールナットの内周に接触するように前記コイルスプリングの前記端部をガイドする、請求項1記載のボールねじ装置である。
請求項3に記載の発明は、前記スプリングガイド部材は、前記軌道路に収容される本体部(91)と、前記軌道路の前記中心円よりも外側において前記本体部から前記軌道路に沿って突出する柱状部(92)とを含み、前記柱状部は、前記コイルスプリングの前記端部に内嵌している、請求項1または2記載のボールねじ装置である。
請求項4に記載の発明は、前記本体部は、外郭略円筒状の周面(95)を含み、前記周面は、前記雌ねじ溝に対向する第1の周面(97)と、前記雄ねじ溝に対向する第2の周面(98)とを含み、前記第1の周面は、前記ねじ軸に直交する断面形状が前記雌ねじ溝に沿う円弧状をなし、前記第2の周面は、前記ねじ軸に直交する断面形状が前記雄ねじ溝に沿う円弧状をなす、請求項1〜3のいずれか一項に記載のボールねじ装置である。
請求項5に記載の発明は、前記ボールは、前記主ボール列の端部の前記主ボールを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のボールねじ装置である。
なお、前記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1によれば、ボールと係合するスプリングガイド部材により、コイルスプリングの端部が、軌道路の中心円に対して径方向の外側寄りにガイドされる。そのため、螺旋状の軌道路への収容状態において、コイルスプリングの端部における変曲点の発生を抑制または防止できる。そのため、コイルスプリングの端部へのばね応力の集中を回避でき、これにより、コイルスプリングの破損の抑制または防止が図られたボールねじ装置を提供できる。
請求項2によれば、スプリングガイド部材により、コイルスプリングの外側縁部がボールナットの内周に接触するように、コイルスプリングの端部がガイドされる。そのため、螺旋状の軌道路への収容状態において、コイルスプリングの端部における変曲点の発生を、より効果的に抑制または防止できる。
請求項3によれば、中心円よりも外側において本体部から突出する柱状部に、コイルスプリングの第2の端部を内嵌させることにより、コイルスプリングの端部を中心円に対して径方向の外側寄りにガイドする構成を比較的簡単に実現できる。
請求項4によれば、本体部の第1の周面は、ねじ軸に直交する断面形状が雌ねじ溝に沿う円弧状をなす。また、第2の周面は、ねじ軸に直交する断面形状が雄ねじ溝に沿う円弧状をなす。そのため、軌道路に本体部が収容された状態において、本体部が、当該本体部を通る軸線まわりに回転することを抑制または防止できる。これにより、コイルスプリングの姿勢を安定的に保持できる。
請求項5によれば、主ボール列の端部の主ボールと係合するスプリングガイド部材により、コイルスプリングの端部を、軌道路の中心円に対して径方向の外側寄りにガイドできる。
図1は、本発明の一実施形態に係るボールねじ装置が適用されたブレーキ装置の概略断面図であり、非制動時を示している。 図2は、前記ボールねじ装置の構成を示す分解斜視図である。 図3は、ブレーキ装置の要部の拡大断面図である。 図4は、ボールナットの拡大断面図である。 図5Aおよび図5Bは、図4の切断面線V−Vに沿って切断した断面図である。図5Aには、第1のコイルスプリングの第2の端部側が示され、図5Bには、第1のコイルスプリングの第1の端部側が示されている。 図6Aは、スプリングガイド部材を示す図である。図6Bは、図6Aを矢視VIBから見た図である。 図7は、図5Bの要部を拡大して示す断面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るボールねじ装置22が適用されたブレーキ装置1の概略断面図であり、非制動時を示している。ブレーキ装置1は、自動車等の車輪と一体回転するディスク2に摩擦による制動力を付与する装置である。
ブレーキ装置1は、たとえばナックル(図示しない)等に移動可能に支持されたフローティングタイプのキャリパ3と、ディスク2を挟んで配置され、キャリパ3によって互いに接近、離間可能に支持された第1のバックアッププレート4および第2のバックアッププレート5と、第1のバックアッププレート4および第2のバックアッププレート5にそれぞれ固定され、ディスク2の対応する側面をそれぞれ押圧可能な第1のパッド6および第2のパッド7とを備えている。
キャリパ3は、互いに固定された第1のボディ8および第2のボディ9と、第2のボディ9に固定されたカバー10とを備えている。第1のボディ8は、第2のボディ9の一端が固定された本体部11と、本体部11に直交状に連結された腕部12とを備えている。第2のバックアッププレート5は、腕部12に固定されている。
第2のボディ9は、第1のボディ8の本体部11に固定された箱状のシリンダ13(ブレーキシリンダに相当)と、シリンダ13の開口を開閉可能に塞ぐ蓋16と、シリンダ13から延設された延設板14とを備える。
シリンダ13は、アキシャル方向AXに対向する第1の端部151および第2の端部152を有し、第1の端部151が開放された筒状部15と、筒状部15の第2の端部152に連結された端面板16とを含む。シリンダ13には、アキシャル方向AXに移動可能なピストン17(ブレーキピストンに相当)が収容されている。
ピストン17の一端171は、シリンダ13の一端(筒状部15の第1の端部151に相当)の開放部を通してディスク2側へ突出し、第1のバックアッププレート4に固定されている。
ピストン17の外周17aとシリンダ13の内周(筒状部15の内周15bに相当)との両者の間には、両者間を封止する封止部材18が介在している。封止部材18は、シリンダ13の内周(筒状部15の内周15b)に形成された収容溝に収容されるOリングであってもよい。
ピストン17の外周17aとシリンダ13の内周(筒状部15の内周15b)との両者は、両者に設けられたキー溝に跨がって配置されるキー19を介して連結されている。キー19を用いたキー結合を介して、ピストン17のアキシャル方向AXの移動が案内されると共に、シリンダ13に対するピストン17の回転が規制されている。
図示しない油圧経路から、シリンダ13内に、ピストン17をディスク2側へ付勢する油圧が供給されるようになっていてもよい。その場合、シリンダ13とピストン17とで油圧アクチュエータが構成される。
キャリパ3は、両パッド6,7をディスク2に押圧して制動力を発生させる機能を果たす。キャリパ3は、電動モータ20と、電動モータ20の回転を減速する減速装置21と、電動モータ20から減速装置21を介して伝達される回転運動を、ピストン17のアキシャル方向AXの直線運動に変換するボールねじ装置22とを備えている。
電動モータ20は、第2のボディ9の延設板14に固定されたモータハウジング23と、出力軸24とを備える。
減速装置21は、電動モータ20の出力軸24の一端に一体回転可能に取り付けられた駆動ギヤ25と、駆動ギヤ25に噛み合うアイドルギヤ26と、アイドルギヤ26に噛み合う被動ギヤ27とを備えている。アイドルギヤ26は、第2のボディ9に回転可能に軸支されている。カバー10は、減速装置21を覆うようにして、第2のボディ9に固定されている。
図2は、ボールねじ装置22の構成を示す分解斜視図である。図2において、ピストン17を含めた構成をボールねじ装置22として表している。
図1および図2に示すように、ボールねじ装置22は、入力部材としてのねじ軸28と、ねじ軸28に複数の主ボール29を介して螺合した回転可能な出力部材としてのボールナット30と、止め輪40と、ピストン17とを備えている。ねじ軸28は、ボールナット30を挿通している。ねじ軸28は、第2のボディ9によって、軸方向(アキシャル方向AX)に移動不能に且つ回転可能に支持されている。ボールナット30は、第2のボディ9によって、軸方向移動可能に且つ回転不能に支持されている。以下、ねじ軸28およびボールナット30の半径方向を、径方向Rとして説明する。
図1に示すように、具体的には、ねじ軸28は、蓋16に設けられた支持孔31を挿通した状態に配置されている。ねじ軸28は、ねじ軸支持機構32によって、回転可能に且つ軸方向(アキシャル方向AX)に移動不能に支持されている。ねじ軸支持機構32は、ねじ軸28に一体に設けられ、ねじ軸28の一端281付近においてねじ軸28の外周に設けられたフランジ部282(図2では図示を省略)と、フランジ部282と蓋16との間に、ねじ軸28の軸方向に沿って介装されたスラスト軸受41および調芯ユニット42とを含む。また、ねじ軸支持機構32は、軸方向(アキシャル方向AX)の荷重を検出するための筒状の軸力センサ44と、軸力センサ44の外周に配置される第1のロックナット45と、軸力センサ44および第1のロックナット45に対し、軸方向(アキシャル方向AX)の開口側(図2の右方向)に配置された第2のロックナット46とを含む。
ねじ軸28の一端281には、継手43を介して被動ギヤ27が、一体回転可能に連結されている。
図3は、ブレーキ装置1の要部の拡大断面図である。図3に示すように、ボールナット30は、外周30aと、雌ねじ溝33が形成された内周30bとを備える。ねじ軸28は、雄ねじ溝34が形成された外周28aを備える。雌ねじ溝33および雄ねじ溝34の間に列をなす主ボール29が介在している。
ボールナット30の外周30aは、ピストン17の内周17bの回転規制部35と係合する回転規制部36と、ピストン17の内周17bの円筒面部37と嵌合した円筒面部38とを備える。両回転規制部35,36同士の係合により、ピストン17とボールナット30との相対回転が規制されている。
ボールナット30は、ボールナット軸方向(アキシャル方向AX)に関して、ディスク2側の第1の端部301と、第1の端部301とは反対側の第2の端部302とを備える。
ボールナット30の第1の端部301が、ピストン17の内周17bの位置決め段部39に当接している。また、ピストン17の内周17bに設けられた環状溝に嵌合した止め輪40が、ボールナット30の第2の端部302の端面303に係合している。これにより、ピストン17とボールナット30とが、アキシャル方向AXに一体移動可能に連結されている。
電動モータ20の出力軸24の回転が、減速装置21を介して伝達されて、ねじ軸28が回転すると、ボールナット30が、アキシャル方向AXに移動する。このとき、キー19による案内によって、ピストン17が、ボールナット30と共にアキシャル方向AXに一体に移動する。
図4は、ボールナット30の拡大断面図である。
図4に示すように、ボールナット30の雌ねじ溝33および雄ねじ溝34間に螺旋状の軌道路Kが形成されている。ボールナット30の雌ねじ溝33内に保持された複数の主ボール29は、螺旋状の軌道路Kに沿って並ぶ主ボール列Lを構成している。主ボール列Lは、第1の端部Laと第2の端部Lbとを備える。
ボールねじ装置22は、軌道路Kにおいて主ボール列Lの両側に配置された第1のコイルスプリング(コイルスプリング)51および第2のコイルスプリング52を備える。
第1のコイルスプリング51は、主ボール列Lの第1の端部Laの主ボール(端部の主ボール)29aを、主ボール列L側に弾性押圧する第1の端部(端部)511と、第2の端部512とを備える。第1のコイルスプリング51の円滑な伸縮動作を実現するため、第1のコイルスプリング51のばね径は、軌道路Kの径方向幅よりも小径に設けられている。そのため、図7に示すように、第1のコイルスプリング51の座巻き部としての第1の端部511の内径E1は、主ボール29の直径dよりも小さくされている(d>E1)。
第2のコイルスプリング52は、主ボール列Lの第2の端部Lbの主ボール29bを、主ボール列L側に弾性押圧する第1の端部521と、第2の端部522とを備える。第2のコイルスプリング52の円滑な伸縮動作を実現するため、第2のコイルスプリング52のばね径は、軌道路Kの径方向幅よりも小径に設けられている。
図5Aおよび図5Bは、図4の切断面線V−Vに沿って切断した断面図である。図5Aには、第1のコイルスプリング51の第2の端部512側が示され、図5Bには、第1のコイルスプリング51の第1の端部511側が示されている。
図4および図5Aに示すように、ボールナット30の内周30bには、第1のストッパとしての凹部60が形成されている。凹部60は、たとえば、アキシャル方向AXからの鍛造加工により形成されている。
図5Aに示すように、ボールねじ装置22は、凹部60に保持されて、凹部60と第1のコイルスプリング51の第2の端部512との間に介在する第1のストッパボール81を備える。第1のコイルスプリング51の第2の端部512は、第1のストッパボール81を介して凹部60に受けられている。
図5Bに示すように、ボールねじ装置22は、軌道路K内において、第1のコイルスプリング51の第1の端部(座巻部)511と主ボール列Lの第1の端部Laの主ボール29aとの間に介在されたスプリングガイド部材90をさらに含む。スプリングガイド部材90は、第1のコイルスプリング51の第1の端部511を、軌道路Kの中心円(軌道路Kの中心を通る同心円)C1よりも外側にガイドする。スプリングガイド部材90は、第1のコイルスプリング51の第1の端部511に装着されて、第1の端部511の内径をガイドしている。換言すると、スプリングガイド部材90は、第1の端部511を支持している。第1のコイルスプリング51の第1の端部511は、スプリングガイド部材90を介して第1の端部Laの主ボール29aによって受けられている。
図6Aは、スプリングガイド部材90を示す図である。図6Bは、図6Aを矢視VIBから見た図である。
スプリングガイド部材90は、本体部91と、本体部91から軌道路Kに沿って突出する柱状の柱状部92とを一体に含む。スプリングガイド部材90は、たとえば合成樹脂材料を用いて形成されている。
本体部91は、軌道路Kをほぼ完全に塞ぐことができるように、軌道路Kと整合する形状(略円状)および寸法に設けられている。本体部91は、第1のコイルスプリング51の第1の端部511に係合するばね座面としての第1の面93と、第1の面93と反対側に設けられて、主ボール列Lの第1の端部La(図4参照)の主ボール29aと係合する係合部としての第2の面94と、外郭略円筒状の周面95とを含む。第2の面94には、主ボール29aと係合可能な凹み96が形成されている。この実施形態では、凹み96の底面は、凹球面からなる。第2の面94に凹み96が形成されていなくてもよい。
本体部91の周面95は、軌道路K内への収容状態において、雌ねじ溝33に近接対向する第1の周面97と、雄ねじ溝34に近接対向する第2の周面98とを含む。第1の周面97は凸湾曲面からなり、ねじ軸28に直交する断面(軸直角断面)形状が雌ねじ溝33の底部に沿う円弧状をなしている。第2の周面98は凹湾曲面からなり、軸直角断面形状が雄ねじ溝34の底部に沿う円弧状をなしている。そのため、軌道路Kに本体部91が収容された状態において、本体部91が軌道路Kの延びる方向に沿う仮想軸線(本体部91(の中心を)通る軸線)V1回りに回動することを抑制または防止できる。
柱状部92は、軌道路Kの中心円C1よりも外側において、第1の面93から軌道路Kの延びる方向に沿って突出している。柱状部92は、第1のコイルスプリング51の内径と同様の外径を有している。柱状部92は、軌道路Kの延びる方向に沿って円弧状に湾曲している。
図7は、図5Bの要部を拡大して示す断面図である。第1のコイルスプリング51の第1の端部511へのスプリングガイド部材90の装着状態において、第1のコイルスプリング51の第1の端部511に柱状部92が内嵌しており、この状態で、柱状部92の周面92aは、第1のコイルスプリング51の第1の端部511の内周に当接し、第1のコイルスプリング51の第1の端部511の内径をガイドする。柱状部92が、円弧状をなす中心円を通る中心軸線C2を有している場合、柱状部92の中心軸線C2が軌道路Kの円弧状の中心円C1に対し、径方向Rの外側に偏心している。柱状部92は、第1のコイルスプリング51の第1の端部511を、軌道路Kの中心円C1に対して径方向Rの外側寄りにガイドする。この実施形態では、柱状部92が取り付けられる第1の端部511の外側縁部(端部の外側縁部)511aが、ボールナット30の内周30bに接触している。
図4に示すように、ボールねじ装置22は、軌道路Kに突出する第2のストッパとしての凸部70を備える。凸部70は、ボールナット30を貫通するストッパピン(図示しない)の一部であって、雌ねじ溝33内に突出する部分により構成されている。
ボールねじ装置22は、軌道路Kに収容されて、凸部70と第2のコイルスプリング52の第2の端部522との間に介在する第2のストッパボール82を備える。第2のコイルスプリング52の第2の端部522は、軌道路Kに収容された第2のストッパボール82を介して、凸部70により受けられている。
低い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング51,52は収縮しないので、主ボール列Lの主ボール29とボールナット30とは相対移動しない。したがって、主ボール列Lの主ボール29とねじ軸28の雄ねじ溝34との間に滑りを生じながら、ボールナット30がストロークする。
一方、高い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング51,52が収縮し、主ボール列Lの主ボール29が、ボールナット30およびねじ軸28の双方に対して転動しつつ、ボールナット30がストロークする。これにより高効率のねじ伝動が達成される。
ブレーキ装置1の非制動状態から制動状態への切換え時には、高い軸力が負荷されながら、ねじ軸28が所定の一方向に回転駆動される。このとき、第1のコイルスプリング51が収縮するようになる。一方、ブレーキ装置1の制動状態から非制動状態への切換え時には、高い軸力が負荷されながら、ねじ軸28が前記の一方向とは反対方向に回転駆動される。このとき、第2のコイルスプリング52が収縮するようになる。
第1のコイルスプリング51は、その自由状態(無負荷状態)で直線状をなしており、円弧状(螺旋状)に曲げた状態で軌道路Kに収容されている。この収容状態では、第1のコイルスプリング51に復元力F(図7参照)が作用し、この復元力を受けて第1のコイルスプリング51の外側縁部51aがボールナット30の内周30b(雌ねじ溝33の底部)に押し付けられている。
仮に、スプリングガイド部材90を廃止して第1のコイルスプリング51の第1の端部511と主ボール29aとを直接係合させるとすると、第1のコイルスプリング51の第1の端部511(座巻部)の内径は、主ボール29aによってガイドされる。一方、前述のように第1のコイルスプリング51の外側縁部51aはボールナット30の雌ねじ溝33の底部に押し付けられる。すなわち、主ボール29によりガイドされる第1の端部511は、第1のコイルスプリング51の他の部分と比べて内径側にガイドされている。そのため、第1のコイルスプリング51の第1の端部511に、曲率が急激に変曲する変曲点が存在するようになる。この変曲点に応力集中する結果、当該変曲点において、破断、ばねへたり等の破損が発生するおそれがある。
これに対しこの実施形態によれば、主ボール29と係合するスプリングガイド部材90により、第1のコイルスプリング51の第1の端部511の外側縁部511aが雌ねじ溝33の底部(ボールナット30の内周30b)に接触するように(軌道路Kの中心円C1に対して径方向Rの外側寄りに)、第1のコイルスプリング51の第1の端部511がガイドされる。そのため、螺旋状の軌道路K内への第1のコイルスプリング51の収容状態において、第1のコイルスプリング51の第1の端部511における変曲点の発生を抑制または防止できる。そのため、第1のコイルスプリング51の第1の端部511へのばね応力の集中を回避でき、これにより、第1のコイルスプリング51の破損の抑制または防止が図られたボールねじ装置22を提供できる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、スプリングガイド部材90が、第1のコイルスプリング51の第1の端部511ではなく、第1のコイルスプリング51の第2の端部512に装着されていてもよい。この場合、スプリングガイド部材90は、軌道路K内においてスプリングガイド部材90と第1のストッパボール81との間に介在されて、第1のストッパボール81に係合する。
また、スプリングガイド部材90が、第1のコイルスプリング51ではなく、第2のコイルスプリング52に装着されていてもよい。この場合、スプリングガイド部材90は、軌道路K内においてスプリングガイド部材90とボール(主ボール列Lの第2の端部Lbの主ボール29bまたは第2のストッパボール82)との間に介在されて、当該ボールに係合する。
また、前述の一実施形態において、主ボール列Lの途中部の1箇所または複数箇所にコイルスプリングからなる中間ばねを介在させてもよく、この中間ばねにスプリングガイド部材90を装着するようにしてもよい。
また、第1のコイルスプリング51の第1の端部511がスプリングガイド部材90によりガイドされた状態において、第1の端部511の外側縁部511aがボールナット30の内周30bに接触しなくても、柱状部92の中心軸線C2が、軌道路Kの中心円C1に対して径方向Rの外側寄りに位置していれば足りる。
その他、本発明は特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
22…ボールねじ装置、28…ねじ軸、28a…外周、29…主ボール、29a…第1の端部の主ボール(端部の主ボール)、30…ボールナット、30b…内周、33…雌ねじ溝、34…雄ねじ溝、51…第1のコイルスプリング(コイルスプリング)、511…第1の端部(端部)、511a…第1の端部の外側縁部(端部の外側縁部)、90…スプリングガイド部材、91…本体部、92…柱状部、94…第2の面(係合部)、95…周面、96…凹み、97…第1の周面、98…第2の周面、C1…中心円、K…軌道路、L…主ボール列、La…第1の端部(端部)

Claims (5)

  1. 内周と、前記内周にねじが形成された雌ねじ溝とを含むボールナットと、
    外周と、前記外周にねじが形成された雄ねじ溝とを含み、前記ボールナットに挿通されたねじ軸と、
    前記雌ねじ溝と前記雄ねじ溝とにより形成される軌道路に収容された複数の主ボールを含む主ボール列と、
    前記軌道路に収容され、前記主ボール列の端部の主ボールを前記主ボール列側に弾性押圧するコイルスプリングと、
    前記軌道路において前記コイルスプリングとボールとの間に介在され、前記ボールと係合しかつ前記コイルスプリングの端部を前記軌道路の中心円に対して径方向の外側寄りにガイドするスプリングガイド部材とを含む、ボールねじ装置。
  2. 前記スプリングガイド部材は、前記端部の外側縁部が前記ボールナットの内周に接触するように前記コイルスプリングの前記端部をガイドする、請求項1記載のボールねじ装置。
  3. 前記スプリングガイド部材は、前記軌道路に収容される本体部と、前記軌道路の前記中心円よりも外側において前記本体部から前記軌道路に沿って突出する柱状部とを含み、
    前記柱状部は、前記コイルスプリングの前記端部に内嵌している、請求項1または2記載のボールねじ装置。
  4. 前記本体部は、外郭略円筒状の周面を含み、
    前記周面は、前記雌ねじ溝に対向する第1の周面と、前記雄ねじ溝に対向する第2の周面とを含み、
    前記第1の周面は、前記ねじ軸に直交する断面形状が前記雌ねじ溝に沿う円弧状をなし、
    前記第2の周面は、前記ねじ軸に直交する断面形状が前記雄ねじ溝に沿う円弧状をなす、請求項1〜3のいずれか一項に記載のボールねじ装置。
  5. 前記ボールは、前記主ボール列の端部の前記主ボールを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のボールねじ装置。
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