JP2016037980A - ボールねじ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボールナットの圧入固定がボールの転動に悪影響を及ぼすことを抑制することができるボールねじ装置を提供する。【解決手段】ボールねじ装置22が、雌ねじ溝33を含むボールナット30と、雄ねじ溝34を含むねじ軸28と、ボールナット30の外周30aに嵌合した内周17bを有するハウジング(ピストン17)とを備える。ボールナット30の外周30aは、ハウジング(ピストン17)の内周17bの被圧入部36に圧入された圧入部37を含む。雌ねじ溝33及び雄ねじ溝34間に形成される軌道路Kに、ボール列Lが収容される。軌道路Kは、ボール29の軌道に使用される使用領域KSと、ボール29の軌道に使用されない非使用領域KHとを含む。圧入部37は、非使用領域KHの径方向外方に配置されている。【選択図】図3
Description
本発明はボールねじ装置に関する。
ボールねじとボールナットとの間にボール列を介在させるボールねじ装置として、ボールナットを取付部材の小径部に圧入して固定する、電動パワーステアリング装置用のボールねじ装置が提案されている(特許文献1を参照)。
特許文献1では、圧入によりボールナットの軌道に歪みを生じ、ボールがスムーズに転動できなくなるおそれがある。
本発明の目的は、ボールナットの圧入固定がボールの転動に悪影響を及ぼすことを抑制することができるボールねじ装置を提供することである。
本発明の目的は、ボールナットの圧入固定がボールの転動に悪影響を及ぼすことを抑制することができるボールねじ装置を提供することである。
請求項1の発明は、圧入部(37)を有する外周(30a)と、内周(30b)と、前記内周に形成された雌ねじ溝(33)と、を含むボールナット(30;30P;30Q;30R)と、外周(28a)と、前記外周に形成された雄ねじ溝(34)と、を含み、前記ボールナットに挿通されたねじ軸(28)と、前記雌ねじ溝および前記雄ねじ溝の間に形成される軌道路(K)に収容された複数のボール(29,29a,29b)を含むボール列(L)と、前記ボールナットの外周が嵌合した内周(17b)を含み、その内周は前記圧入部が圧入された被圧入部(36)を有するハウジング(17)と、を備え、前記軌道路は、前記ボールの軌道に使用される使用領域(KS)と、前記ボールの軌道に使用されない非使用領域(KH)と、を含み、前記圧入部は、非使用領域の径方向外方に配置されているボールねじ装置(22;22P;22Q;22R)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2のように、前記ボール列の端部に係合する第1端部(51)と、前記ボールナットまたは前記ハウジングに設けられたストッパ(60;60P;80)に直接またはストッパボール(70;70Q)を介して間接的に係合する第2端部(52)とを含み、少なくとも一部が前記軌道路の非使用領域に収容された、ばね部材(50)を備えていてもよい。
請求項2のように、前記ボール列の端部に係合する第1端部(51)と、前記ボールナットまたは前記ハウジングに設けられたストッパ(60;60P;80)に直接またはストッパボール(70;70Q)を介して間接的に係合する第2端部(52)とを含み、少なくとも一部が前記軌道路の非使用領域に収容された、ばね部材(50)を備えていてもよい。
請求項3のように、前記ばね部材は、コイルスプリング(50)であってもよい。
請求項1の発明によれば、ハウジングの内周の被圧入部に圧入される、ボールナットの圧入部が、軌道路の非使用領域(ボールの軌道に使用されない領域)の径方向外方に配置されている。したがって、ハウジングへのボールナットの圧入固定が、ボールの転動に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
請求項2の発明によれば、ボール列の端部とストッパとの間に介在するばね部材の少なくとも一部を、軌道路の非使用領域に収容することにより、非使用領域を有効利用することができる。
請求項2の発明によれば、ボール列の端部とストッパとの間に介在するばね部材の少なくとも一部を、軌道路の非使用領域に収容することにより、非使用領域を有効利用することができる。
請求項3の発明によれば、コイルスプリングの端部の姿勢を安定させることにより、コイルスプリング全体の姿勢を安定させることができる。その結果、コイルスプリングとねじ軸との間の摩耗の発生を抑制することができる。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態のボールねじ装置22が適用されたブレーキ装置1の非制動状態の概略断面図である。ブレーキ装置1は、自動車等の車輪と一体回転するディスク2に摩擦による制動力を付与する装置である。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態のボールねじ装置22が適用されたブレーキ装置1の非制動状態の概略断面図である。ブレーキ装置1は、自動車等の車輪と一体回転するディスク2に摩擦による制動力を付与する装置である。
ブレーキ装置1は、例えばナックル(図示しない)等に移動可能に支持されたフローティングタイプのキャリパ3と、ディスク2を挟んで配置され、キャリパ3によって互いに接近、離間可能に支持された第1バックアッププレート4および第2バックアッププレート5とを備えている。
また、ブレーキ装置1は、第1バックアッププレート4および第2バックアッププレート5にそれぞれ固定され、ディスク2の対応する側面をそれぞれ押圧可能な第1パッド6および第2パッド7を備えている。
また、ブレーキ装置1は、第1バックアッププレート4および第2バックアッププレート5にそれぞれ固定され、ディスク2の対応する側面をそれぞれ押圧可能な第1パッド6および第2パッド7を備えている。
キャリパ3は、互いに固定された第1ボディ8および第2ボディ9と、第2ボディ9に固定されたカバー10とを備えている。第1ボディ8は、第2ボディ9の一端が固定された本体部11と、本体部11と直交状に連結された腕部12とを備えている。第2バックアッププレート5は、腕部12に固定されている。
第2ボディ9は、第1ボディ8の本体部11に固定されたシリンダ13(ブレーキシリンダに相当)と、シリンダ13から延設された延設板14とを備える。
第2ボディ9は、第1ボディ8の本体部11に固定されたシリンダ13(ブレーキシリンダに相当)と、シリンダ13から延設された延設板14とを備える。
シリンダ13は、アキシャル方向に対向する第1端部151および第2端部152を有し、第1端部151が開放された筒状部15と、筒状部15の第2端部152に連結された端面板16とを含む。シリンダ13には、アキシャル方向STに移動可能なピストン17(ブレーキピストンに相当)が収容されている。
ピストン17は、後述するボールねじ装置22のボールナット30を収容するハウジングを構成している。ピストン17の一端171は、閉塞されて端壁を構成している。ピストン17の一端171(端壁)は、シリンダ13の一端(筒状部15の第1端部151に相当)の開放部を通してディスク2側へ突出し、第1バックアッププレート4に固定されている。
ピストン17は、後述するボールねじ装置22のボールナット30を収容するハウジングを構成している。ピストン17の一端171は、閉塞されて端壁を構成している。ピストン17の一端171(端壁)は、シリンダ13の一端(筒状部15の第1端部151に相当)の開放部を通してディスク2側へ突出し、第1バックアッププレート4に固定されている。
ピストン17の外周17aとシリンダ13の内周(筒状部15の内周15bに相当)との両者の間には、両者間を封止する封止部材18が介在している。封止部材18は、シリンダ13の内周(筒状部15の内周15b)に設けられた収容溝に収容されたOリングであってもよい。
ピストン17の外周17aとシリンダ13の内周(筒状部15の内周15b)との両者は、両者に設けられたキー溝に跨がって配置されるキー19を介して連結されている。キー19を用いたキー結合を介して、ピストン17のアキシャル方向STの移動が案内されるとともに、シリンダ13に対するピストン17の回転が規制されている。
ピストン17の外周17aとシリンダ13の内周(筒状部15の内周15b)との両者は、両者に設けられたキー溝に跨がって配置されるキー19を介して連結されている。キー19を用いたキー結合を介して、ピストン17のアキシャル方向STの移動が案内されるとともに、シリンダ13に対するピストン17の回転が規制されている。
図示しない油圧経路から、シリンダ13内に、ピストン17をディスク2側へ付勢する油圧が供給されてもよい。その場合、シリンダ13とピストン17とで油圧アクチュエータが構成される。
キャリパ3は、両パッド6,7をディスク2に押圧して制動力を発生させる機能を果たす。キャリパ3は、電動モータ20と、電動モータ20の回転を減速する減速装置21と、電動モータ20から減速装置21を介して伝達される回転運動をピストン17をアキシャル方向STの直線運動に変換するボールねじ装置22とを備えている。
キャリパ3は、両パッド6,7をディスク2に押圧して制動力を発生させる機能を果たす。キャリパ3は、電動モータ20と、電動モータ20の回転を減速する減速装置21と、電動モータ20から減速装置21を介して伝達される回転運動をピストン17をアキシャル方向STの直線運動に変換するボールねじ装置22とを備えている。
電度モータ20は、第2ボディ9の延設板14に固定されたモータハウジング23と、出力軸24とを備える。
減速装置21は、電動モータ20の出力軸24の一端に一体回転可能に取り付けられた駆動ギヤ25と、駆動ギヤ25に噛み合うアイドルギヤ26と、アイドルギヤ26に噛み合う被動ギヤ27とを備えている。アイドルギヤ26は、第2ボディ9に回転可能に軸支されている。カバー10は、減速装置21を覆うようにして、第2ボディ9に固定されている。
減速装置21は、電動モータ20の出力軸24の一端に一体回転可能に取り付けられた駆動ギヤ25と、駆動ギヤ25に噛み合うアイドルギヤ26と、アイドルギヤ26に噛み合う被動ギヤ27とを備えている。アイドルギヤ26は、第2ボディ9に回転可能に軸支されている。カバー10は、減速装置21を覆うようにして、第2ボディ9に固定されている。
ボールねじ装置22は、入力部材としてのねじ軸28と、ねじ軸28に複数のボール29を介して螺合した回転可能な出力部材としてのボールナット30を備えている。ねじ軸28は、ボールナット30に挿通されている。ねじ軸28は、第2ボディ9によって、軸方向移動不能に且つ回転可能に支持されている。ボールナット30は、第2ボディ9によって、軸方向移動可能に且つ回転不能に支持されている。
具体的には、ねじ軸28は、シリンダ13の端面板16に設けられた支持孔31の内周に保持された転がり軸受32によって、回転可能に且つ軸方向(アキシャル方向ST)に移動不能に支持されている。ねじ軸28の一端281には、被動ギヤ27が、一体回転可能に連結されている。
図2は、図1の一部を拡大した断面図である。図2に示すように、ボールナット30は、外周30aと、雌ねじ溝33が形成された内周30bとを備える。ねじ軸28は、雄ねじ溝34が形成された外周28aを備える。雌ねじ溝33および雄ねじ溝34の間に列をなすボール29が介在している。
図2は、図1の一部を拡大した断面図である。図2に示すように、ボールナット30は、外周30aと、雌ねじ溝33が形成された内周30bとを備える。ねじ軸28は、雄ねじ溝34が形成された外周28aを備える。雌ねじ溝33および雄ねじ溝34の間に列をなすボール29が介在している。
ボールナット30は、ボールナット軸方向Xに関して、ディスク2側の第1端部301と、第1端部301とは反対側の第2端部302とを備える。ボールナット30の第1端部301が、ピストン17の内周17bの位置決め段部35に当接して位置決めされている。
また、ボールナット30の外周30aは、円筒面に形成されている。ボールナット30の外周30aは、ピストン17の内周17bの被圧入部36に圧入嵌合された圧入部37を備える。圧入部37と被圧入部36の圧入嵌合により、ピストン17とボールナット30との相対回転とアキシャル方向ST(ボールナット軸方向X)の相対移動とが規制されている。
また、ボールナット30の外周30aは、円筒面に形成されている。ボールナット30の外周30aは、ピストン17の内周17bの被圧入部36に圧入嵌合された圧入部37を備える。圧入部37と被圧入部36の圧入嵌合により、ピストン17とボールナット30との相対回転とアキシャル方向ST(ボールナット軸方向X)の相対移動とが規制されている。
電動モータ20の出力軸24の回転が、減速装置21を介して伝達されて、ねじ軸28が回転すると、ボールナット30が、ボールナット軸方向X(アキシャル方向ST)に移動する。このとき、キー19による案内によって、ピストン17が、ボールナット30とともにアキシャル方向STに一体に移動する。
図3は、ボールねじ装置22の概略断面図である。図3に示すように、ボールねじ装置22の複数のボール29は、雌ねじ溝33および雄ねじ溝34間に形成される軌道路Kに沿って並ぶボール列Lを構成している。ボール列Lは、第1端部Laと第2端部Lbとを備える。
図3は、ボールねじ装置22の概略断面図である。図3に示すように、ボールねじ装置22の複数のボール29は、雌ねじ溝33および雄ねじ溝34間に形成される軌道路Kに沿って並ぶボール列Lを構成している。ボール列Lは、第1端部Laと第2端部Lbとを備える。
軌道路Kは、ボール29の軌道に使用される使用領域KSと、ボール29の軌道に使用されない非使用領域KHとを含む。ボールナット30の圧入部37は、非使用領域KHの径方向外方に配置されている。具体的には、圧入部37は、ボールナット30の第1端部301(ディスク側の端部)の端面301aからボールナット軸方向Xに所定長さの範囲で設けられている。
ボールナット30の外周30aにおいて、圧入部37を除く部分は、例えばルーズフィットで、ピストン17の内周17bに嵌合されている。
ボールねじ装置22は、軌道路K内に突出してボール列Lの第1端部Laのボール29aと係合することにより、ボール29aの変位を規制するストッパとしての凸部40を備える。
ボールねじ装置22は、軌道路K内に突出してボール列Lの第1端部Laのボール29aと係合することにより、ボール29aの変位を規制するストッパとしての凸部40を備える。
図4は、図3のIV−IV線に沿って切断された断面図である。図4に示すように、凸部40は、ボールナット30を貫通する固定孔41に圧入されたストッパピン400の部分であって、雌ねじ溝33内に突出する部分により構成されている。固定孔41は、雌ねじ溝33の接線方向Tに延びている。
図3に示すように、ボールねじ装置22は、少なくとも一部が軌道路Kの非使用領域KHに収容されたばね部材としてのコイルスプリング50を備える。コイルスプリング50は、ボール列Lの第2端部Lbのボール29bに係合する第1端部51と、ボールナット30の内周30bに設けられたストッパとしての凹部60によって直接受けられる第2端部52とを含む。
図3に示すように、ボールねじ装置22は、少なくとも一部が軌道路Kの非使用領域KHに収容されたばね部材としてのコイルスプリング50を備える。コイルスプリング50は、ボール列Lの第2端部Lbのボール29bに係合する第1端部51と、ボールナット30の内周30bに設けられたストッパとしての凹部60によって直接受けられる第2端部52とを含む。
図5は、図3のV−V線に沿って切断された断面図である。図5に示すように、凹部60は、雌ねじ溝33の接線方向Tに延びている。凹部60は、コイルスプリング50の第2端部52を受ける座面としての第1面61と、第1面61と交差する第2面62とを含む。第1面61および第2面62は、ボールナット軸方向X(図5において紙面とは直交する方向)に延びていてもよい。凹部60は、ボールナット素材の端面側からの鍛造加工により形成されていてもよい。
低い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング50は収縮しないので、ボール列Lのボール29とボールナット30とは相対移動しない。したがって、ボール列Lのボール29とボールナット30の雌ねじ溝33との間に滑りを生じながら、ボールナット30がストロークする。
一方、高い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング50が収縮するので、ボール列Lのボール29が、ボールナット30およびねじ軸28の双方に対して転動しつつ、ボールナット30がストロークする。これにより高効率のねじ伝動が達成される。
一方、高い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング50が収縮するので、ボール列Lのボール29が、ボールナット30およびねじ軸28の双方に対して転動しつつ、ボールナット30がストロークする。これにより高効率のねじ伝動が達成される。
本実施形態によれば、ハウジング(ピストン17)の内周17bの被圧入部36に圧入される、ボールナット30の圧入部37が、軌道路Kの非使用領域KH(ボール29の軌道に使用されない領域)の径方向外方に配置されている。したがって、ハウジング(ピスト17)へのボールナット30の圧入固定が、ボール29の転動に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
また、ボール列Lの第2端部Lbとストッパ(凹部60)との間に介在するばね部材(コイルスプリング50)の少なくとも一部を、軌道路Kの非使用領域KHに収容することにより、非使用領域KHを有効利用することができる。
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態のボールねじ装置22Pの要部の概略断面図である。図6の第2実施形態のボールねじ装置22Pが、図3の第1実施形態のボールねじ装置22と主に異なるのは下記である。
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態のボールねじ装置22Pの要部の概略断面図である。図6の第2実施形態のボールねじ装置22Pが、図3の第1実施形態のボールねじ装置22と主に異なるのは下記である。
すなわち、図6に示すように、ボールねじ装置22Pは、ボールナット30の内周30bの凹部60Pに保持された介在部材としてのストッパボール70を備える。ストッパボール70は、ばね部材としてのコイルスプリング50の第2端部52と、ボールナット30Pの内周30bの凹部60Pとの間に介在している。
ばね部材としてのコイルスプリング50の第2端部52は、ボールナット30Pの凹部60Pによって、ストッパボール70を介して間接的に受けられている。
ばね部材としてのコイルスプリング50の第2端部52は、ボールナット30Pの凹部60Pによって、ストッパボール70を介して間接的に受けられている。
図7は図6のVII−VII線に沿って切断された軸直角断面図である。図7に示すように、凹部60Pは、ボールナット軸方向X(図7において、紙面とは直交する方向)に延びる円筒面の一部であってもよい。
図6および図7の第2実施形態の構成要素において、図3および図5の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図3および図5の第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
図6および図7の第2実施形態の構成要素において、図3および図5の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図3および図5の第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同じ効果を奏することができる。さらに、ストッパボール70が、ばね部材としてのコイルスプリング50の第2端部52を受けるので、コイルスプリング50の第2端部52の姿勢を安定させて、コイルスプリング50全体の姿勢を安定させることができる。これにより、コイルスプリング50とねじ軸28との間の摩耗発生を抑制することができる。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態のボールねじ装置22Qの概略軸直角断面図である。図8の第3実施形態のボールねじ装置22Qが、図7の第2実施形態のボールねじ装置22Pと主に異なるのは、下記である。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態のボールねじ装置22Qの概略軸直角断面図である。図8の第3実施形態のボールねじ装置22Qが、図7の第2実施形態のボールねじ装置22Pと主に異なるのは、下記である。
すなわち、図8に示すように、ボールナット30Qに、雌ねじ溝33の接線方向Tに延びる貫通孔65が形成されている。貫通孔65の一端が、ピストン17の内周17bに設けられたストッパとしてのストッパ領域80に対向している。貫通孔65内にストッパボール70Qが遊嵌されている。コイルスプリング50の第2端部52は、ストッパボール70Qを介して、ピストン17の内周17bのストッパ領域80によって間接的に受けられている。
図8の第3実施形態の構成要素において、図7の第2実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図7の第2実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。第3実施形態によれば、第2実施形態と同じ効果を奏することができる。
(第4実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態のボールねじ装置22Rの概略断面図である。図9の第4実施形態のボールねじ装置22Rが、図1の第1実施形態のボールねじ装置22と主に異なるのは、下記である。
(第4実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態のボールねじ装置22Rの概略断面図である。図9の第4実施形態のボールねじ装置22Rが、図1の第1実施形態のボールねじ装置22と主に異なるのは、下記である。
すなわち、図9に示すように、図1の第1実施形態で採用していた、ボール列Lの第2端部Lbのボール29bを受けるコイルスプリング50と、コイルスプリング50の第2端部52を受けるボールナット30の凹部60とが廃止されている。これにより、軌道路Kの非使用領域KHは、ボール29やコイルスプリング等が収容されない空の領域となる。
また、図9に示すように、ボール列Lの第2端部Lbのボール29bは、図1の第1実施形態の凸部40の同じ構成の凸部40Rによって、変位を規制されている。
また、図9に示すように、図1の第1実施形態で採用されていた凸部40が廃止されている。ボール列Lの第1端部Laのボール29aとボールナット30Rの内周30bの凹部60Rとの間の軌道路Kに、ばね部材としてのコイルスプリング50Rが収容されている。コイルスプリング50Rは、ボール列Lの第1端部Laのボール29aに係合する第1端部51Rと、ボールナット30Rの内周30bの凹部60Rによって直接受けられる第2端部52Rとを含む。
また、図9に示すように、図1の第1実施形態で採用されていた凸部40が廃止されている。ボール列Lの第1端部Laのボール29aとボールナット30Rの内周30bの凹部60Rとの間の軌道路Kに、ばね部材としてのコイルスプリング50Rが収容されている。コイルスプリング50Rは、ボール列Lの第1端部Laのボール29aに係合する第1端部51Rと、ボールナット30Rの内周30bの凹部60Rによって直接受けられる第2端部52Rとを含む。
低い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング50Rは収縮しないので、ボール列Lのボール29とボールナット30Rとは相対移動しない。したがって、ボール列Lのボール29とボールナット30Rの雌ねじ溝33との間に滑りを生じながら、ボールナット30Rがストロークする。
一方、高い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング50Rが収縮するので、ボール列Lのボール29が、ボールナット30Rおよびねじ軸28の双方に対して転動しつつ、ボールナット30Rがストロークする。これにより高効率のねじ伝動が達成される。
一方、高い軸力が負荷される状態でねじ軸28が回転駆動されるときには、コイルスプリング50Rが収縮するので、ボール列Lのボール29が、ボールナット30Rおよびねじ軸28の双方に対して転動しつつ、ボールナット30Rがストロークする。これにより高効率のねじ伝動が達成される。
第4実施形態においても、第1実施形態と同じ効果を奏することができる。図示していないが、コイルスプリング50Rの第2端部52Rが、ストッパボールを介して、凹部60Rによって間接的に受けられてもよい。
本発明は各前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、コイルスプリングに代えて、棒状弾性部材からなるばね部材を用いてもよい。その他、本発明は特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
本発明は各前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、コイルスプリングに代えて、棒状弾性部材からなるばね部材を用いてもよい。その他、本発明は特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…ブレーキ装置、2…ディスク、3…キャリパ、4…第1バックアッププレート、5…第2バックアッププレート、6…第1パッド、7…第2パッド、8…第1ボディ、9…第2ボディ、13…シリンダ、17…ピストン(ハウジング)、17b…内周、20…電動モータ、21…減速装置、22;22P;22Q;22R…ボールねじ装置、28…ねじ軸、28a…外周、29,29a,29b…ボール、30;30P;30Q;30R…ボールナット、30a…外周、30b…内周、301…第1端部、302…第2端部、33…雌ねじ溝、34…雄ねじ溝、35…位置決め段部、36…被圧入部、37…圧入部、41…固定孔、400…ストッパピン、50…コイルスプリング(ばね部材)、51…第1端部、52…第2端部、60;60P…凹部(ストッパ)、65…貫通孔、70…ストッパボール、80…ストッパ領域(ストッパ)、K…軌道路、KS…使用領域、KH…非使用領域、L…ボール列、La…第1端部、Lb…第2端部、ST…アキシャル方向、X…ボールナット軸方向
Claims (3)
- 圧入部を有する外周と、内周と、前記内周に形成された雌ねじ溝と、を含むボールナットと、
外周と、前記外周に形成された雄ねじ溝と、を含み、前記ボールナットに挿通されたねじ軸と、
前記雌ねじ溝および前記雄ねじ溝の間に形成された軌道路に収容された複数のボールを含むボール列と、
前記ボールナットの外周が嵌合した内周を含み、その内周は前記圧入部が圧入された被圧入部を有するハウジングと、を備え、
前記軌道路は、前記ボールの軌道に使用される使用領域と、前記ボールの軌道に使用されない非使用領域と、を含み、
前記圧入部は、非使用領域の径方向外方に配置されているボールねじ装置。 - 請求項1において、前記ボール列の端部に係合する第1端部と、前記ボールナットまたは前記ハウジングに設けられたストッパに直接またはストッパボールを介して間接的に係合する第2端部とを含み、少なくとも一部が前記軌道路の非使用領域に収容された、ばね部材を備えるボールねじ装置。
- 請求項2において、前記ばね部材は、コイルスプリングであるボールねじ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014159748A JP2016037980A (ja) | 2014-08-05 | 2014-08-05 | ボールねじ装置 |
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JP2014159748A JP2016037980A (ja) | 2014-08-05 | 2014-08-05 | ボールねじ装置 |
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JP (1) | JP2016037980A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017223342A (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-21 | 株式会社ジェイテクト | ボールねじ装置 |
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2014
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