JP2017223036A - 電気錠システム - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動源の動力で動かなくなったデッドボルトを室外側から動かすことが可能であっても、電気錠のコストを低減することが可能な電気錠システムを提供する。
【解決手段】この電気錠システムでは、デッドボルト移動部材5は、駆動源の動力で施錠位置から解錠位置へデッドボルト4を動かすとき、待機位置と、デッドボルト4に接触して解錠位置へ向かうデッドボルト4の移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルト4が解錠位置に到達する解錠完了位置とに移動する。デッドボルト移動部材5が待機位置にある状態では、デッドボルト4が動かないように規制部材22と第2規制部材36とが接触して手動操作部材11の動作範囲が規制され、デッドボルト移動部材5が解錠開始位置にある状態では、解錠位置へのデッドボルト4の移動が可能となるように手動操作部材11の動作範囲の規制が解除されている。デッドボルト4は、退室後に自動で施錠位置に移動する。
【選択図】図12
【解決手段】この電気錠システムでは、デッドボルト移動部材5は、駆動源の動力で施錠位置から解錠位置へデッドボルト4を動かすとき、待機位置と、デッドボルト4に接触して解錠位置へ向かうデッドボルト4の移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルト4が解錠位置に到達する解錠完了位置とに移動する。デッドボルト移動部材5が待機位置にある状態では、デッドボルト4が動かないように規制部材22と第2規制部材36とが接触して手動操作部材11の動作範囲が規制され、デッドボルト移動部材5が解錠開始位置にある状態では、解錠位置へのデッドボルト4の移動が可能となるように手動操作部材11の動作範囲の規制が解除されている。デッドボルト4は、退室後に自動で施錠位置に移動する。
【選択図】図12
Description
本発明は、電気錠を備える電気錠システムに関する。
従来、扉に取り付けられて使用されるモータ駆動式の電気錠が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の電気錠は、デッドボルトと、デッドボルトを移動させるデッドカムと、デッドカムを回動させるためのモータとを備えている。デッドカムは、モータに連結された駆動ギアと噛み合うセクタギアと、駆動アームとを備えている。デッドボルトには、駆動アームが係合する従動切欠が形成されており、デッドボルトは、駆動アームの動きに応じて移動する。デッドカムには、室内側に配置されるサムターンと室外側に配置されるシリンダとが連結されるクラッチ孔が形成されている。シリンダの内周側には、鍵孔が形成されている。
特許文献1に記載の電気錠では、たとえば、所定の認証装置による認証が完了すると、施錠状態の電気錠が解錠状態となるように、モータが駆動してデッドカムが回動し、デッドボルトが移動する。ここで、たとえば、経年変化等の影響によって、扉枠に形成されるストライク孔とデッドボルトとの相対位置にずれが生じると、ストライク孔とデッドボルトとの間の摩擦抵抗が大きくなり、施錠状態の電気錠において、モータが駆動してもデッドボルトが動かない場合が生じうる。この場合、一般に、室外側からは、シリンダの鍵孔に鍵を差し込み、鍵孔に差し込まれた鍵を利用して手動でデッドカムを回動させて、施錠状態の電気錠を解錠状態にする。また、室内側からは、サムターンを利用して手動でデッドカムを回動させて、施錠状態の電気錠を解錠状態にする。
シリンダの内周側には複雑な形状の鍵孔が形成されており、また、鍵孔に差し込まれる鍵も必要になるため、シリンダは、サムターンと比較して高価になる。したがって、特許文献1に記載の電気錠のように、モータの動力でデッドボルトが動かなくなったときに室外側からデッドボルトを動かす手段としてシリンダが設けられている電気錠は高価になる。なお、シリンダに代えて扉の室外側にサムターンを取り付ければ、モータの動力でデッドボルトが動かなくなったときに室外側からデッドボルトを動かすことは可能になるが、扉の室外側にサムターンを単純に取り付けたのでは、第三者がいつでも電気錠を解錠状態にすることが可能になるため、この電気錠は錠としての機能を果たさない。
そこで、本発明の課題は、駆動源の動力で動かなくなったデッドボルトを室外側から動かすことが可能であっても、電気錠のコストを低減することが可能な電気錠システムを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の電気錠システムは、扉に取り付けられる電気錠と、扉が開いている開状態と扉が閉じている閉状態とを検知する開閉検知機構とを備え、電気錠は、本体ケースと、本体ケースから突出する施錠位置と本体ケースに収容される解錠位置との間で移動可能なデッドボルトと、デッドボルトに係合してデッドボルトを動かすデッドボルト移動部材と、デッドボルト移動部材を移動させるための駆動源と、駆動源の動力をデッドボルト移動部材に伝達する動力伝達機構と、デッドボルトが解錠位置にあることを検知する解錠検知機構と、施錠位置にあるデッドボルトを手動で解錠位置へ動かすために扉の室外側に配置される手動操作部材と、手動操作部材が連結される手動解除機構と、手動操作部材の動作を規制するためにデッドボルト移動部材に形成または固定される規制部材と、施錠位置にあるデッドボルトを手動で解錠位置に動かすために扉の室内側に配置される第2手動操作部材とを備え、デッドボルト移動部材は、駆動源の動力によって施錠位置から解錠位置へデッドボルトを動かすときに、待機位置と、デッドボルト移動部材がデッドボルトに接触して解錠位置へ向かうデッドボルトの移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルトが解錠位置に到達する解錠完了位置とに順次、移動し、手動解除機構は、手動操作部材が連結されるとともに規制部材に接触して手動操作部材の動作を規制する第2規制部材と、デッドボルト移動部材に係合してデッドボルト移動部材を少なくとも解錠開始位置から解錠完了位置へ移動させるとともに手動操作部材の動作によって移動する解除部材とを備え、デッドボルト移動部材が待機位置にある状態で手動操作部材が操作される場合、デッドボルトが動かないように、規制部材と第2規制部材とが接触して手動操作部材の動作範囲が規制され、デッドボルト移動部材が解錠開始位置にある状態では、解錠位置へのデッドボルトの移動が可能となるように、手動操作部材の動作範囲の規制が解除されており、解除部材には、第2手動操作部材が連結され、第2規制部材は、解除部材と別体で形成されるとともに解除部材から切り離されており、手動操作部材が操作されると、解除部材を移動させ、第2手動操作部材が操作されて施錠位置にあるデッドボルトが解錠位置に移動しデッドボルトが解錠位置にあることを解錠検知機構が検知した後、開閉検知機構が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動することを特徴とする。
また、上記の課題を解決するため、本発明の電気錠システムは、扉に取り付けられる電気錠と、扉が開いている開状態と扉が閉じている閉状態とを検知する開閉検知機構とを備えるとともに、室内側で電気錠を施錠状態から解錠状態にするための解錠ボタンおよび室内側から扉に人間が接近したことを検知する人体検知機構の少なくともいずれか一方を備え、電気錠は、本体ケースと、本体ケースから突出する施錠位置と本体ケースに収容される解錠位置との間で移動可能なデッドボルトと、デッドボルトに係合してデッドボルトを動かすデッドボルト移動部材と、デッドボルト移動部材を移動させるための駆動源と、駆動源の動力をデッドボルト移動部材に伝達する動力伝達機構と、施錠位置にあるデッドボルトを手動で解錠位置へ動かすために扉の室外側に配置される手動操作部材と、手動操作部材が連結される手動解除機構と、手動操作部材の動作を規制するためにデッドボルト移動部材に形成または固定される規制部材とを備え、デッドボルト移動部材は、駆動源の動力によって施錠位置から解錠位置へデッドボルトを動かすときに、待機位置と、デッドボルト移動部材がデッドボルトに接触して解錠位置へ向かうデッドボルトの移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルトが解錠位置に到達する解錠完了位置とに順次、移動し、手動解除機構は、手動操作部材が連結されるとともに規制部材に接触して手動操作部材の動作を規制する第2規制部材と、デッドボルト移動部材に係合してデッドボルト移動部材を少なくとも解錠開始位置から解錠完了位置へ移動させるとともに手動操作部材の動作によって移動する解除部材とを備え、デッドボルト移動部材が待機位置にある状態で手動操作部材が操作される場合、デッドボルトが動かないように、規制部材と第2規制部材とが接触して手動操作部材の動作範囲が規制され、デッドボルト移動部材が解錠開始位置にある状態では、解錠位置へのデッドボルトの移動が可能となるように、手動操作部材の動作範囲の規制が解除されており、解錠ボタンが押されると、または、人体検知機構によって室内側から扉に人間が接近したことが検知されると、あるいは、人体検知機構によって室内側から扉に人間が接近したことが検知されかつ解錠ボタンが押されると、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動することを特徴とする。
本発明の電気錠システムでは、デッドボルト移動部材は、駆動源の動力によって施錠位置から解錠位置へデッドボルトを動かすときに、待機位置と、デッドボルト移動部材がデッドボルトに接触して解錠位置へ向かうデッドボルトの移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルトが解錠位置に到達する解錠完了位置とに順次、移動する。また、本発明では、デッドボルト移動部材が待機位置にある状態で手動操作部材が操作される場合、デッドボルトが動かないように規制部材と第2規制部材とが接触して手動操作部材の動作範囲が規制されている。そのため、本発明では、たとえば、手動操作部材がサムターンであっても、所定の認証装置での認証が完了して駆動源が起動しなければ、手動操作部材を動作させて施錠位置にあるデッドボルトを動かすことはできない。したがって、本発明の電気錠は、手動操作部材がサムターンであっても、錠としての機能を果たす。
また、本発明では、デッドボルト移動部材は、駆動源の動力によって施錠位置から解錠位置へデッドボルトを動かすときに、待機位置と、デッドボルト移動部材がデッドボルトに接触して解錠位置へ向かうデッドボルトの移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルトが解錠位置に到達する解錠完了位置とに順次、移動するため、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で動かなくなっている状況であっても、認証装置での認証が完了して駆動源が起動すると、デッドボルト移動部材は解錠開始位置まで移動する。また、本発明では、デッドボルト移動部材が解錠開始位置にある状態では、解錠位置へのデッドボルトの移動が可能となるように、手動操作部材の動作範囲の規制が解除されているため、手動操作部材を動作させれば、解錠位置へデッドボルトを動かすことが可能になる。
このように、本発明の電気錠は、扉の室外側に配置される手動操作部材がサムターンであっても、錠としての機能を果たす。また、本発明では、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で動かなくなっている状況であっても、扉の室外側に配置される手動操作部材を動作させれば、解錠位置へデッドボルトを動かすことが可能になる。したがって、本発明では、駆動源の動力で動かなくなったデッドボルトを室外側から動かすことが可能であっても、電気錠のコストを低減することが可能になる。
また、本発明の電気錠システムでは、第2手動操作部材が操作されて施錠位置にあるデッドボルトが解錠位置に移動しデッドボルトが解錠位置にあることを解錠検知機構が検知した後、開閉検知機構が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動する。あるいは、本発明の電気錠システムでは、室内側で電気錠を施錠状態から解錠状態にするための解錠ボタンが押されると、または、人体検知機構によって室内側から扉に人間が接近したことが検知されると、あるいは、人体検知機構によって室内側から扉に人間が接近したことが検知されかつ解錠ボタンが押されると、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動する。すなわち、本発明では、使用者が扉を開けて室外に出た退室後に、解錠位置にあるデッドボルトが自動で施錠位置に移動する。そのため、本発明では、退室時の電気錠の施錠し忘れを防止して、退室後の電気錠を確実に施錠状態とすることが可能になる。
本発明において、第2手動操作部材が操作されて施錠位置にあるデッドボルトが解錠位置に移動しデッドボルトが解錠位置にあることを解錠検知機構が検知した後、開閉検知機構が所定時間を経過するまで継続的に閉状態を検知していると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動することが好ましい。
また、本発明において、解錠ボタンが押されて、または、人体検知機構によって室内側から扉に人間が接近したことが検知されて、あるいは、人体検知機構によって室内側から扉に人間が接近したことが検知されるとともに解錠ボタンが押されて、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で解錠位置に移動した後、開閉検知機構が所定時間を経過するまで継続的に閉状態を検知していると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動することが好ましい。
このように構成すると、施錠位置にあるデッドボルトが解錠位置に移動して電気錠が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合に、解錠位置にあるデッドボルトが自動で施錠位置に移動する。したがって、施錠位置にあるデッドボルトが解錠位置に移動して電気錠が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合の、電気錠の施錠し忘れを防止することが可能になる。
本発明において、電気錠システムは、2個の電気錠を備え、電気錠は、デッドボルトが施錠位置にあることを検知する施錠検知機構を備え、2個の電気錠のうちの一方の電気錠において、第2手動操作部材が操作されて施錠位置にあるデッドボルトが解錠位置に移動しデッドボルトが解錠位置にあることを解錠検知機構が検知した後、他方の電気錠の施錠検知機構が所定時間を経過するまで継続的にデッドボルトが施錠位置にあることを検知していると、解錠位置にある一方の電気錠のデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動することが好ましい。このように構成すると、一方の電気錠において、施錠位置にあるデッドボルトが解錠位置に移動して一方の電気錠が解錠状態となった後、使用者が他方の電気錠を解錠状態とせずに退室しなかった場合に、解錠位置にある一方の電気錠のデッドボルトが自動で施錠位置に移動する。したがって、施錠位置にある一方の電気錠のデッドボルトが解錠位置に移動して一方の電気錠が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合の、一方の電気錠の施錠し忘れを防止することが可能になる。
本発明において、電気錠システムは、たとえば、室外側で電気錠を施錠状態から解錠状態にするための認証装置を備え、認証装置での認証が完了すると、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で解錠位置に移動する。
本発明において、認証装置での認証が完了してから、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動することが好ましい。このように構成すると、使用者が扉を開けて室内に入った入室後に、解錠位置にあるデッドボルトが自動で施錠位置に移動する。そのため、入室時の電気錠の施錠し忘れを防止して、入室後の電気錠を確実に施錠状態とすることが可能になる。
また、本発明において、電気錠システムは、室内側で電気錠を解錠状態から施錠状態にするための施錠ボタンを備え、認証装置での認証が完了してから、施錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で解錠位置に移動し、その後、施錠ボタンが押されると、解錠位置にあるデッドボルトが駆動源の動力で施錠位置に移動しても良い。この場合には、入室後に電気錠が自動で施錠状態になるのを防止することが可能になる。したがって、たとえば、短時間で入退室が繰り返される場合の退室時に毎回、電気錠を解錠状態にする必要がなくなり、電気錠システムの使い勝手が良くなる。
以上のように、本発明では、駆動源の動力で動かなくなったデッドボルトを室外側から動かすことが可能であっても、電気錠のコストを低減することが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(電気錠システムの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる電気錠システム100の概略構成を説明するためのブロック図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかる電気錠システム100の概略構成を説明するためのブロック図である。
本形態の電気錠システム100は、扉2が開かないように扉2をロックするためのシステムであり、扉2に取り付けられる電気錠1と、電気錠1を制御する制御部101と、電気錠1に電力を供給する電力供給部102とを備えている。また、電気錠システム100は、電力供給部102から電気錠1への電力供給が途絶えたときに電気錠1に電力を供給するための非常用給電部103と、室外側で電気錠1を施錠状態から解錠状態にするための認証装置104と、扉2の開閉状態を検知する開閉検知機構105とを備えている。電気錠1と制御部101と電力供給部102と非常用給電部103と認証装置104と開閉検知機構105とは電気的に接続されている。
扉2は、開き戸であり、扉枠50に開閉可能に取り付けられている。この扉2は、扉2の室外側に取り付けられる扉ハンドル(取手)2aを備えている。また、扉2は、扉2の室内側に取り付けられる扉ハンドル(図示省略)を備えている。本形態の電気錠システム100は、2個の電気錠1を備えている。2個の電気錠1は、扉2の室内側に取り付けられる扉ハンドルおよび扉ハンドル2aを上下方向で挟むように配置されている。また、2個の電気錠1は、扉2に内蔵されている。2個の電気錠1には、共通の制御部101、電力供給部102、非常用給電部103、認証装置104および開閉検知機構105が電気的に接続されている。
認証装置104は、扉2に取り付けられている。また、認証装置104は、扉2の室外側に配置されている。本形態の認証装置104は、生体認証装置であり、使用者(人間)の身体的特徴や行動的特徴の情報を用いて認証を行う。たとえば、認証装置104は、虹彩、指紋、顔、静脈あるいは声紋等の使用者の身体的特徴の情報を用いて認証を行う。認証装置104での認証が完了すると、施錠状態の電気錠1が所定の動作を行って解錠状態になる。
開閉検知機構105は、扉枠50に取り付けられる検知用の磁石106と、扉2に取り付けられる磁気センサ107とを備えている。磁気センサ107は、たとえば、ホールICである。磁石106と磁気センサ107とは、扉2が閉じているときに所定の隙間を介して対向配置されている。開閉検知機構105は、磁気センサ107の出力信号に基づいて、扉2が開いている開状態と扉2が閉じている閉状態とを検知する。
電力供給部102は、扉2に内蔵される電池108を備えている。電池108は、電池ボックスに収容された状態で扉2に内蔵されている。本形態では、扉2を開かないと、電池108を取り出すことができないように電池108が扉2に内蔵されている。また、電力供給部102は、電池108への電流の流入を阻止するダイオード109を備えている。電力供給部102は、2個の電気錠1と制御部101と認証装置104と磁気センサ107とに電力を供給する。
非常用給電部103は、扉2の室外側に配置されている。具体的には、扉ハンドル2aの内部に、非常用給電部103が収容される収容部2bが形成されており、非常用給電部103は、収容部2bに収容されている。収容部2bに収容された非常用給電部103は、扉ハンドル2aに着脱自在に取り付けられるカバーによって覆われており、このカバーを取り外すと、収容部2bに収容された非常用給電部103が露出する。
本形態の非常用給電部103は、給電端子を備えている。この給電端子には、外部の電源や発電機等が接続可能となっており、電力供給部102からの電力供給が途絶えたときには(すなわち、電池108が切れたときには)、給電端子に接続される外部の電源や発電機等から電気錠1、制御部101、認証装置104および磁気センサ107に電力を供給することが可能となっている。なお、非常用給電部103は、給電端子を備える電池ボックスであっても良い。この場合には、電池ボックスである非常用給電部103に電池を取り付けることで電気錠1等に電力を供給することが可能になる。
(電気錠の全体構成)
図2は、図1に示す電気錠1の構成を説明するための正面図である。図3は、図2のE−E方向から電気錠1の構成を説明するための側面図である。
図2は、図1に示す電気錠1の構成を説明するための正面図である。図3は、図2のE−E方向から電気錠1の構成を説明するための側面図である。
電気錠1は、本体ケース3と、本体ケース3に対して出入りするデッドボルト4と、デッドボルト4に係合してデッドボルト4を動かすデッドボルト移動部材5と、デッドボルト移動部材5を移動させるための駆動源であるモータ6と、モータ6の動力をデッドボルト移動部材5に伝達する動力伝達機構7と、デッドボルト4を案内するガイド部材8とを備えている。
デッドボルト4は、本体ケース3からデッドボルト4が突出する(具体的には、デッドボルト4の一部が突出する)施錠位置(図6に示す位置)と、本体ケース3にデッドボルト4が収容される(具体的には、デッドボルト4の全体が収容される)解錠位置(図4に示す位置)との間で移動可能となっており、デッドボルト移動部材5は、施錠位置と解錠位置との間でデッドボルト4を移動させる。また、デッドボルト4は、ガイド部材8に案内されて、施錠位置と解錠位置との間を直線的に移動する。電気錠1は、デッドボルト4が施錠位置にあることを検知する施錠検知機構9と、デッドボルト4が解錠位置にあることを検知する解錠検知機構10とを備えている(図1参照)。
また、電気錠1は、施錠位置にあるデッドボルト4を手動で解錠位置へ動かすために扉2の室外側に配置される手動操作部材としてのサムターン11と、施錠位置にあるデッドボルト4を手動で解錠位置へ動かすために扉2の室内側に配置される第2手動操作部材としてのサムターン12と、サムターン11、12が連結される手動解除機構13とを備えている。図3に示すように、サムターン11は、つまみ11aと、つまみ11aから伸びる軸部11bとを備えている。サムターン12も同様に、つまみ12aと、つまみ12aから伸びる軸部12bとを備えている。なお、図2では、サムターン11、12の図示を省略している。
以下の説明では、図2、図3等のX1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「前」側、Y2方向側を「後(後ろ)側」、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。また、図2の時計回りの方向を「時計方向」とし、図2の反時計回りの方向を「反時計方向」とする。本形態では、前側が扉2の室外側となっており、後ろ側が扉2の室内側となっている。
本体ケース3は、前後方向の厚さが薄い扁平な略直方体の箱状に形成されており、前面側が開口する扁平な略直方体の箱状に形成されるケース体15と、ケース体15の開口部を覆う略長方形の平板状のカバー部材(図示省略)とから構成されている。ケース体15の後面部15aの前面には、デッドボルト4、デッドボルト移動部材5、モータ6、動力伝達機構7、ガイド部材8および手動解除機構13等を取り付けるための取付プレート16が固定されている。
デッドボルト4は、デッドボルト4の左側部分を構成するデッドボルト本体17と、デッドボルト本体17を支持するとともにデッドボルト4の右側部分を構成する支持プレート18とから構成されている。デッドボルト本体17は、直方体のブロック状に形成されており、支持プレート18の左端面に固定されている。施錠位置にデッドボルト4があるときには、デッドボルト本体17は、本体ケース3の左側面から左側へ突出し、支持プレート18は、本体ケース3に収容されている。また、解錠位置にデッドボルト4があるときには、デッドボルト本体17および支持プレート18は、本体ケース3に収容されている。
支持プレート18の右端側には、支持プレート18の下端面から上側に向かって窪む凹部18aが形成されている。凹部18aは、前後方向で支持プレート18を貫通するように形成されている。また、凹部18aは、前後方向から見たときの形状が略長方形状となるように形成されている。凹部18aの下端(すなわち、凹部18aの開口端)には、面取り加工が施されている。凹部18aには、デッドボルト移動部材5の一部を構成する後述の第1アーム部5aが係合する。
上下方向における支持プレート18の中心位置には、左右方向を長手方向とする長孔状のガイド孔18bが前後方向に貫通するように形成されている。ガイド孔18bには、取付プレート16に固定されるガイドピン19が挿通されている。ガイド部材8は、取付プレート16に固定されている。このガイド部材8は、左右の両端が開口する略四角筒状に形成されており、デッドボルト本体17を左右方向へ案内する。デッドボルト4は、ガイド部材8とガイドピン19によって案内されて左右方向へ移動する。なお、図2等では、ガイド部材8の前面部の図示を省略している。
デッドボルト移動部材5は、略円板状に形成されており、デッドボルト移動部材5の厚さ方向と前後方向とが一致するように配置されている。このデッドボルト移動部材5は、固定軸20に回動可能に支持されている。固定軸20は、固定軸20の軸方向と前後方向とが一致するように本体ケース3に固定されている。すなわち、デッドボルト移動部材5は、固定軸20を介して本体ケース3に回動可能に保持されており、前後方向を回動の軸方向とするデッドボルト移動部材5の回動が可能となっている。また、デッドボルト移動部材5は、デッドボルト4の下側に配置されている。
デッドボルト移動部材5には、デッドボルト移動部材5の径方向の外側へ突出する第1アーム部5aおよび第2アーム部5bが形成されている。第1アーム部5aは、デッドボルト4の凹部18aに係合可能な形状に形成され、凹部18aに係合可能な位置に配置されている。第2アーム部5bは、第1アーム部5aに対して時計方向へ90°程度ずれた位置に形成されている。デッドボルト移動部材5の回動範囲において、第1アーム部5aは、デッドボルト移動部材5の上端側に配置され、第2アーム部5bは、デッドボルト移動部材5の右端側に配置されている。
また、デッドボルト移動部材5には、デッドボルト移動部材5の径方向の外側へ突出するストッパ部5cが形成されている。ストッパ部5cは、第1アーム部5aに対して反時計方向へ120°程度ずれた位置に形成されている。また、ストッパ部5cは、本体ケース3に固定されるストッパピン24に当接可能な形状に形成されている。ストッパピン24は、ストッパピン24の軸方向と前後方向とが一致するように本体ケース3に固定されている。また、ストッパピン24は、デッドボルト移動部材5の左側に配置されている。本形態では、ストッパピン24とストッパ部5cとによって時計方向におけるデッドボルト移動部材5の回動範囲が規制され、ストッパピン24と第1アーム部5aとによって反時計方向におけるデッドボルト移動部材5の回動範囲が規制されている。
デッドボルト移動部材5は、第2アーム部5bの先端側部分(デッドボルト移動部材5の径方向の外側端部分)に固定されるガイドピン21を備えている。ガイドピン21は、第2アーム部5bから後ろ側へ突出するように第2アーム部5bに固定されている。取付プレート16には、ガイドピン21の後端側部分が挿通される円弧状のガイド孔16aが取付プレート16を貫通するように形成されている。
また、デッドボルト移動部材5には、サムターン11の動作を規制する規制部材としての規制ピン22と、動力伝達機構7を構成する後述の歯車部材29に係合する係合ピン23(図11参照)とが固定されている。規制ピン22は、デッドボルト移動部材5の前面から前側に向かって突出するようにデッドボルト移動部材5に固定されている。また、規制ピン22は、デッドボルト移動部材5の径方向において、第1アーム部5aと重なる位置に配置されている。係合ピン23は、デッドボルト移動部材5の後面から後ろ側に向かって突出するようにデッドボルト移動部材5に固定されている。本形態では、4本の係合ピン23が90°ピッチで配置されている。
施錠検知機構9は、デッドボルト移動部材5の前面に固定される検知用の磁石25(図2参照)と、磁気センサ(図示省略)とを備えている。解錠検知機構10は、デッドボルト移動部材5の前面に固定される検知用の磁石26(図2参照)と、磁気センサ(図示省略)とを備えている。施錠検知機構9の磁気センサおよび解錠検知機構10の磁気センサは、たとえば、ホールICであり、回路基板(図示省略)に実装されている。磁気センサが実装される回路基板は、デッドボルト移動部材5の前側に配置されており、ケース体15に固定されている。なお、図4〜6および図12〜14では、磁石25、26の図示を省略している。
(動力伝達機構の構成および動作)
図4〜図6は、図2に示す電気錠1の、モータ6による施錠動作および解錠動作を説明するための図である。
図4〜図6は、図2に示す電気錠1の、モータ6による施錠動作および解錠動作を説明するための図である。
モータ6は、モータ6の出力軸が上側へ突出するように取付プレート16に固定されている。モータ6および動力伝達機構7は、デッドボルト4の下側に配置されている。動力伝達機構7は、モータ6の出力軸に固定されるねじ歯車(ウォーム)27と、2個の歯車部材28、29とを備えている。歯車部材28は、本体ケース3に固定される固定軸に回動可能に支持されており、前後方向を回動の軸方向とする歯車部材28の回動が可能となっている。歯車部材28には、ねじ歯車27と噛み合うはす歯歯車(ウォームホイール)28aと、平歯車28b(図7等参照)とが形成されている。はす歯歯車28aと平歯車28bとは、同軸上に配置されている。
歯車部材29は、前後方向への移動が可能となるように固定軸20に支持されている。また、歯車部材29は、固定軸20に回動可能に支持されており、デッドボルト移動部材5と同軸上に配置されている。すなわち、歯車部材29は、デッドボルト移動部材5の回動の軸方向となる前後方向においてデッドボルト移動部材5と重なるように配置されている。具体的には、歯車部材29は、デッドボルト移動部材5の後ろ側に配置されている。
歯車部材29には、平歯車28bと噛み合う平歯車29aが形成されている。また、歯車部材29には、平歯車29aの後面から後ろ側に向かって突出する円柱状のボス29bが形成されており、ボス29bの後端には、鍔部29cが形成されている。鍔部29cは、ボス29bの後端からボス29bの径方向の外側に広がる円環状に形成されている。ケース体15の後面部15aと歯車部材29との間には、前側に向かって歯車部材29を付勢する圧縮コイルバネ30が配置されている。ボス29bの後面には、圧縮コイルバネ30の前端側部分が配置される凹部(図示省略)が前側に向かって窪むように形成されている。
また、歯車部材29には、平歯車29aの前面から前側に向かって突出する円柱状のボス29dが形成されており、ボス29dの前端側には、ボス29dの前端面から後ろ側に向かって窪む複数の凹部29eがボス29dの外周面に沿って形成されている。凹部29eは、ボス29dの外周面に通じるように形成されるとともに、ボス29dの周方向において一定の間隔で形成されている。また、凹部29eは、前側から見たときの形状が半円形状となるように形成されている。
上述のように、歯車部材29は、圧縮コイルバネ30によって前側に付勢されており、ボス29dの前端面は、デッドボルト移動部材5の後面に接触している。この状態では、凹部29eの中に係合ピン23が配置されている(図11(A)参照)。すなわち、係合ピン23と凹部29eとが係合しており、歯車部材29からデッドボルト移動部材5への動力の伝達が可能となっている。このように、圧縮コイルバネ30は、係合ピン23と凹部29eとが係合してデッドボルト移動部材5と歯車部材29とが一緒に回転するように歯車部材29を付勢している。なお、歯車部材29は、圧縮コイルバネ30以外のバネ部材によって付勢されても良い。
デッドボルト4が解錠位置にあり、電気錠1が解錠状態であるときには、図4(A)に示すように、デッドボルト移動部材5の第1アーム部5aは、デッドボルト4の凹部18aの右側面よりも右側に配置されている。このときには、デッドボルト移動部材5のストッパ部5cは、時計方向側からストッパピン24に接触している。この状態で、モータ6が起動してモータ6の動力でデッドボルト移動部材5が反時計方向に所定量、回動すると、図4(B)に示すように、第1アーム部5aが凹部18aの左側面に接触する。
第1アーム部5aが凹部18aの左側面に接触すると、施錠位置に向かうデッドボルト4の移動が始まり、その後、さらに、モータ6の動力でデッドボルト移動部材5が反時計方向に回動すると、図5に示すように、デッドボルト4が第1アーム部5aに押されて施錠位置に移動して電気錠1が施錠状態になる。また、デッドボルト4が施錠位置に移動した後も、反時計方向側からストッパピン24に第1アーム部5aが接触するまで、デッドボルト移動部材5がわずかに反時計方向へ回動し、最終的に、図6に示す位置で停止する。
また、デッドボルト4が施錠位置にあり、電気錠1が施錠状態であるときには、図6に示すように、第1アーム部5aは、凹部18aの左側面よりも左側に配置されている。このときには、第1アーム部5aは、反時計方向側からストッパピン24に接触している。この状態で、モータ6が起動してモータ6の動力でデッドボルト移動部材5が時計方向に所定量、回動すると、第1アーム部5aが凹部18aの右側面に接触する。
第1アーム部5aが凹部18aの右側面に接触すると、解錠位置に向かうデッドボルト4の移動が始まり、その後、さらに、モータ6の動力でデッドボルト移動部材5が時計方向に回動すると、デッドボルト4が第1アーム部5aに押されて解錠位置に移動して電気錠1が解錠状態になる。また、デッドボルト4が解錠位置に移動した後も、時計方向側からストッパピン24にストッパ部5cが接触するまで、デッドボルト移動部材5がわずかに時計方向へ回動し、最終的に、図4(A)に示す位置で停止する。
このように、デッドボルト移動部材5は、モータ6の動力によって解錠位置から施錠位置へデッドボルト4を動かすときに、図4(A)に示す解錠側の待機位置と、図4(B)に示すように、デッドボルト移動部材5がデッドボルト4に接触して施錠位置へ向かうデッドボルト4の移動が始まる施錠開始位置と、図5(B)に示すように、デッドボルト4が施錠位置に到達する施錠完了位置と、図6に示す施錠側の待機位置とに順次、移動(回動)する。また、デッドボルト移動部材5は、モータ6の動力によって施錠位置から解錠位置へデッドボルト4を動かすときに、図6に示す施錠側の待機位置と、デッドボルト移動部材5がデッドボルト4に接触して解錠位置へ向かうデッドボルト4の移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルト4が解錠位置に到達する解錠完了位置と、図4(A)に示す解錠側の待機位置とに順次、移動(回動)する。
デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときには、施錠検知機構9の磁気センサと磁石25とが前後方向で対向配置されており、施錠検知機構9は、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあることを検知する。本形態の施錠検知機構9は、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあることを検知することで、デッドボルト4が施錠位置にあることを検知する。また、デッドボルト移動部材5が解錠側の待機位置にあるときには、解錠検知機構10の磁気センサと磁石26とが前後方向で対向配置されており、解錠検知機構10は、デッドボルト移動部材5が解錠側の待機位置にあることを検知する。本形態の解錠検知機構10は、デッドボルト移動部材5が解錠側の待機位置にあることを検知することで、デッドボルト4が解錠位置にあることを検知する。
なお、デッドボルト4の、凹部18aの左右の両側のそれぞれには、プランジャが取り付けられている。2個のプランジャのうちの一方のプランジャの作用によって、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときの第1アーム部5aと施錠位置にあるデッドボルト4との間に付勢力が作用し、デッドボルト4は左側へ付勢されている。また、他方のプランジャの作用によって、デッドボルト移動部材5が解錠側の待機位置にあるときの第1アーム部5aと解錠位置にあるデッドボルト4との間に付勢力が作用し、デッドボルト4は右側へ付勢されている。そのため、施錠位置にあるデッドボルト4のがたつき、および、解錠位置にあるデッドボルト4のがたつきを防止することが可能となっている。
(手動解除機構の構成および動作)
図7、図8は、図2に示す電気錠1の、サムターン12による解錠動作を説明するための図である。図9(A)は、図7(A)の電気錠1の状態を側面から説明するための図であり、図9(B)は、図7(A)と図7(B)との間の電気錠1の状態を側面から説明するための図である。図10(A)は、図7(B)の電気錠1の状態を側面から説明するための図であり、図10(B)は、図8(A)の電気錠1の状態を側面から説明するための図である。図11(A)は、図9(A)のF部の拡大図であり、図11(B)は、図9(B)のG部の拡大図である。図12〜図14は、図2に示す電気錠1の、サムターン11による解錠動作を説明するための図である。
図7、図8は、図2に示す電気錠1の、サムターン12による解錠動作を説明するための図である。図9(A)は、図7(A)の電気錠1の状態を側面から説明するための図であり、図9(B)は、図7(A)と図7(B)との間の電気錠1の状態を側面から説明するための図である。図10(A)は、図7(B)の電気錠1の状態を側面から説明するための図であり、図10(B)は、図8(A)の電気錠1の状態を側面から説明するための図である。図11(A)は、図9(A)のF部の拡大図であり、図11(B)は、図9(B)のG部の拡大図である。図12〜図14は、図2に示す電気錠1の、サムターン11による解錠動作を説明するための図である。
手動解除機構13は、サムターン12の軸部12bが挿入されて係合する係合孔33aが一端側に形成されるレバー部材33と、レバー部材33の他端側が係合するとともに上下方向へ移動可能(スライド可能)なスライド部材34と、サムターン11の軸部11bが挿入されて係合する係合孔35aが一端側に形成されるレバー部材35と、レバー部材35の他端側が係合するとともに上下方向へ移動可能(スライド可能)なスライド部材36とを備えている。レバー部材33は、本体ケース3に回動可能に保持されており、サムターン12の回動動作によって回動する。また、レバー部材35は、本体ケース3に回動可能に保持されており、サムターン11の回動動作によって回動する。
レバー部材33は、直線状に形成されている。このレバー部材33は、上述のように、本体ケース3に回動可能に保持されている。具体的には、前後方向を回動の軸方向とするレバー部材33の回動が可能となるように、サムターン12の軸部12bが挿入されるレバー部材33の一端側が本体ケース3に回動可能に保持されている。レバー部材33の一端側は、デッドボルト4よりも上側に配置されている。
レバー部材33は、レバー部材33の他端側に固定されるガイドピン37を備えている。ガイドピン37が固定されるレバー部材33の他端側は、レバー部材33の一端側よりも右側に配置されている。ガイドピン37は、後ろ側に向かって突出するようにレバー部材33に固定されている。ガイドピン37の後端側部分は、取付プレート16に形成される円弧状のガイド孔16b(図2等参照)に挿通されている。ガイド孔16bは、取付プレート16を貫通するように形成されている。
スライド部材34は、デッドボルト移動部材5と別体で形成されるとともにデッドボルト移動部材5から切り離されている。このスライド部材34は、上下方向に細長い金属板を所定形状に折り曲げることで形成されており、前後方向に直交する平板状の3個の平面部34a〜34cを備えている。平面部34aは、平面部34bより上側に配置されるとともに前側に配置されている。平面部34cは、平面部34bより下側に配置されるとともに前側に配置されている。平面部34aの下端と平面部34bの上端の一部とは、左右方向から見たときに前後方向に対して傾斜する平板状の傾斜面部34dによって繋がれている。平面部34bの下端の一部と平面部34cの上端とは、左右方向から見たときに前後方向に対して傾斜する平板状の傾斜面部34eによって繋がれている。
平面部34aには、ガイドピン37が挿通されるスライド孔34fが形成されている。スライド孔34fは、平面部34aを前後方向で貫通するように形成されている。また、スライド孔34fは、左右方向を長手方向とする長孔状に形成されている。ガイドピン37は、スライド部材34に対してスライド孔34fに沿って左右方向へ相対移動可能となっている。また、スライド部材34は、ガイド孔16bに挿通されるとともにスライド孔34fに挿通されるガイドピン37に押されて上下方向へスライドする。このように、ガイドピン37が固定されるレバー部材33の他端側はスライド部材34に係合している。また、上述のように、レバー部材33の一端側には、サムターン12の軸部12bが係合している。すなわち、サムターン12とスライド部材34とは、レバー部材33を介して連結されている。
平面部34bの右端側には、上下方向に細長い長孔状のガイド孔34gが形成されている。ガイド孔34gは、スライド孔34fの下側に形成されている。また、ガイド孔34gは、スライド部材34を前後方向で貫通するように形成されている。ガイド孔34gには、取付プレート16に固定されるガイドピン38が挿通されている。ガイドピン38は、取付プレート16から前側に突出するように取付プレート16に固定されている。スライド部材34は、ガイド孔34gに挿通されるガイドピン38に案内されて上下方向へスライドする。
平面部34bの右端には、前側に向かって折れ曲がった平板状の折曲部34hが形成されている。折曲部34hは、左右方向に直交する平板状に形成されている。また、折曲部34hは、ガイド孔34gの右側に形成されている。折曲部34hの下端側には、前側に向かって突出する凸部34jが形成されている。平面部34bの、ガイド孔34gおよび折曲部34hの下側には、前側に向かって折れ曲がった平板状の折曲部34kが形成されている。折曲部34kは、上下方向に直交する平板状に形成されている。折曲部34kは、ガイドピン21の上側に配置されている。
ガイド孔34gおよび折曲部34kの左側には、歯車部材29のボス29bが挿通される貫通孔34nが形成されている。貫通孔34nは、前後方向でスライド部材34を貫通するように形成されるとともに、上下方向に細長い長孔状に形成されている。また、貫通孔34nは、平面部34bの下端側部分、傾斜面部34eおよび平面部34cの上端側部分に亘って形成されている。貫通孔34nの幅(左右方向の幅)は、歯車部材29の鍔部29cの外径よりも小さくなっている。
平面部34cには、圧縮コイルバネ39(図2参照)の上端側を保持するバネ保持部材40が固定されている。バネ保持部材40は、貫通孔34nの下側に固定されるとともに、平面部34cの前面に固定されている。バネ保持部材40は、上下方向に細長い略直方体状に形成されている。バネ保持部材40の下面には、上側に向かって窪む凹部が形成されており、この凹部の中に圧縮コイルバネ39の上端側部分が挿入されている。圧縮コイルバネ39の下端は、取付プレート16の下端側部分に接触している。
圧縮コイルバネ39は、スライド部材34を上側へ付勢している。圧縮コイルバネ39の付勢力によって付勢されたスライド部材34が上限位置にあるときには、サムターン12は、図7(A)の二点鎖線で示す原点位置にある。なお、スライド部材34は、圧縮コイルバネ39以外のバネ部材によって付勢されても良い。
取付プレート16の下端側には、スライド部材34と一緒にスライドするバネ保持部材40を上下方向へ案内するガイド部材41が固定されている。ガイド部材41は、ネジ42によって取付プレート16に固定されている。ガイド部材41には、上下の両端が開口するガイド溝41a(図2参照)がガイド部材41の後面から前側に向かって窪むように形成されている。スライド部材34が上限位置まで上昇しているときには、バネ保持部材40の下端側部分がガイド溝41aの中に配置されている。また、ガイド溝41aの中には、圧縮コイルバネ39が配置されている。なお、平面部34cには、ネジ42との干渉を防止するための貫通孔34pが形成されている。貫通孔34pは、上下方向に細長い長孔状に形成されるとともに左右方向に間隔をあけた状態で2箇所に形成されている。
スライド部材34が上限位置にあるときには、貫通孔34nの下端部に歯車部材29のボス29bが配置されている(図7(A)参照)。また、このときには、平面部34bの前面は、ボス29bの鍔部29cの前面よりも後ろ側にあり、平面部34cの後面は、鍔部29cの前面よりも前側にあり、スライド部材34は、鍔部29cに接触していない(図7(A)、図9(A)参照)。この状態で、スライド部材34が下側へ移動すると、傾斜面部34eの後面および平面部34bの後面が順次、鍔部29cの前面に接触し(図7(B)、図8、図9(B)、図10参照)、歯車部材29が圧縮コイルバネ30の付勢力に抗して、後ろ側へ移動する。
また、歯車部材29が後ろ側へ移動すると、図11(B)等に示すように、歯車部材29の凹部29eから係合ピン23が外れて、歯車部材29に対するデッドボルト移動部材5の相対回動が可能になる。本形態では、平面部34bの下端側部分と傾斜面部34eとによって凹部29eと係合ピン23との係合状態を解除するためのカム部34rが構成されている。なお、凹部29eと係合ピン23との係合状態が解除されるまで歯車部材29が後ろ側へ移動しても、平歯車28bと平歯車29aとは噛み合っている。
デッドボルト4が施錠位置にあり、電気錠1が施錠状態であるときに、サムターン12を回すことで、室内側からデッドボルト4を解錠位置に移動させて、電気錠1を解錠状態にすることが可能になっている。デッドボルト4が施錠位置にあって、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあり、スライド部材34が上限位置にあって、サムターン12が原点位置にあるときには、図7(A)、図9(A)に示すように、折曲部34kは、ガイドピン21から離れた状態で、ガイドピン21の上側に配置されている。
この状態で、サムターン12を回すと(具体的には、図7、図8の反時計回りの方向へ回すと)、スライド部材34が下側へ移動し、まず、カム部34rが鍔部29cに接触して、歯車部材29が圧縮コイルバネ30の付勢力に抗して後ろ側へ移動し、歯車部材29の凹部29eから係合ピン23が外れる(図9(B)参照)。その後、さらに、サムターン12を回してスライド部材34を下側へ移動させると、図7(B)、図8および図10に示すように、ガイドピン21に折曲部34kが接触し、ガイドピン21が上側から折曲部34kに押されて、デッドボルト移動部材5が回動し、デッドボルト4が施錠位置から解錠位置へ移動する。このときには、歯車部材29は停止している。すなわち、動力伝達機構7およびモータ6は動かない。
このように、デッドボルト4が施錠位置にあるときに、サムターン12が操作されると(すなわち、サムターン12が回されると)、スライド部材34がデッドボルト移動部材5のガイドピン21に係合してデッドボルト移動部材5を回動させる前にカム部34rが鍔部29cに係合して、凹部29eと係合ピン23との係合状態が解除される。また、デッドボルト4が施錠位置にあるときに、サムターン12が操作されると、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置へ移動するように、スライド部材34がデッドボルト移動部材5のガイドピン21に係合してデッドボルト移動部材5を移動させる。
レバー部材35は、前後方向から見たときの形状が略C形状となる曲線状に形成されている。このレバー部材35は、上述のように、本体ケース3に回動可能に保持されている。具体的には、前後方向を回動の軸方向とするレバー部材35の回動が可能となるように、サムターン11の軸部11bが挿入されるレバー部材35の一端側が本体ケース3に回動可能に保持されている。レバー部材35の一端側は、デッドボルト4よりも上側に配置されている。また、レバー部材35の一端側は、レバー部材33の一端側の左斜め下側に配置されている。レバー部材35は、レバー部材35の他端側に固定されるガイドピン44を備えている。ガイドピン44は、前側に向かって突出するように、レバー部材35に固定されている。
スライド部材36は、スライド部材34と別体で形成されるとともにスライド部材34から切り離されている。スライド部材36は、金属板を所定形状に折り曲げることで形成されており、前後方向に直交する平板状の2個の平面部36a、36bを備えている。平面部36bは、平面部36aより左側に配置されるとともに前側に配置されている。平面部36aの左端の一部と平面部36bの右端の一部とは、上下方向から見たときに左右方向に対して傾斜する平板状の傾斜面部36cによって繋がれている。スライド部材36は、スライド部材34よりも前側に配置されている。
平面部36aの上端側には、ガイドピン44が挿通されるスライド溝36dが形成されている。スライド溝36dは、平面部36aの左端から右側に向かって直線状に形成されるとともに平面部36aを前後方向で貫通するように形成されている。ガイドピン44は、スライド部材36に対してスライド溝36dに沿って左右方向へ相対移動可能となっている。また、スライド部材36は、スライド溝36dに挿通されるガイドピン44に押されて上下方向へスライドする。このように、ガイドピン44が固定されるレバー部材35の他端側はスライド部材36に係合している。また、上述のように、レバー部材35の一端側には、サムターン11の軸部11bが係合している。すなわち、サムターン11とスライド部材36とは、レバー部材35を介して連結されている。
平面部36aの右端側には、上下方向に細長い長孔状のガイド孔36eが形成されている。ガイド孔36eは、スライド部材36を前後方向で貫通するように形成されている。ガイド孔36eには、ガイドピン38が挿通されている。スライド部材36は、ガイド孔36eに挿通されるガイドピン38に案内されて上下方向へスライドする。
平面部36aの右端には、後ろ側に向かって折れ曲がった平板状の折曲部36fが形成されている。折曲部36fは、左右方向に直交する平板状に形成されている。また、折曲部36fは、ガイド孔36eの右側に形成されている。折曲部36fは、スライド部材34の折曲部34hの右側に配置されており、折曲部36fの根本部分(平面部36aと折曲部36fとの境界部分)は、スライド部材34の凸部34jの上側に配置されている。スライド部材34およびスライド部材36が上限位置にあるときには、折曲部36fの根本部分の下端は、凸部34jの上端面との間にわずかな隙間をあけた状態で、凸部34jの上側に配置されている。
平面部36aの上端側には、引張りコイルバネ45の一端が取り付けられている。引張りコイルバネ45の他端は、取付プレート16の上端に形成されるバネ保持部16cに取り付けられている(図2等参照)。引張りコイルバネ45は、スライド部材36を上側へ付勢している。引張りコイルバネ45の付勢力によって付勢されたスライド部材36が上限位置にあるときには、サムターン11は、図13(A)の二点鎖線で示す原点位置にある。なお、スライド部材36は、引張りコイルバネ45以外のバネ部材によって付勢されても良い。
平面部36bは、上下方向に細長い略長方形の平板状に形成されている。平面部36bの下端は、平面部36aの下端よりも下側へ突出している。平面部36bは、デッドボルト移動部材5よりも前側に配置されている。また、平面部36bは、固定軸20よりも左側に配置されている。
図12(A)に示すように、スライド部材36が上限位置にあり、かつ、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときには、平面部36bは、規制ピン22の上側にある。そのため、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときには、スライド部材36は、図12(B)に示すように、平面部36bの下端が規制ピン22に接触するまでは下側へ移動可能であるがそれ以上は下側へ移動しない。すなわち、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときに、サムターン11を回すと(具体的には、時計方向へ回すと)、サムターン11は、平面部36bの下端が規制ピン22に接触するまでは回るが、平面部36bの下端が規制ピン22に接触すると、それ以上は回らない。
平面部36bの下端が規制ピン22に接触する状態までスライド部材36が下側へ移動するときには、折曲部36fの根本部分にスライド部材34の凸部34jが押されて、スライド部材34も下側へ移動する。すなわち、サムターン11が操作されると(具体的には、サムターン11が時計方向へ回されると)、スライド部材36は、スライド部材34を下側へ移動させる。一方、平面部36bの下端が規制ピン22に接触する状態までスライド部材36が下側へ移動しても、図12(B)に示すように、デッドボルト移動部材5のガイドピン21にスライド部材34の折曲部34kが接触するまでスライド部材34は下側へ移動しない。
すなわち、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときには、平面部36bと規制ピン22とによってサムターン11の動作範囲が規制されており、規制された動作範囲内でサムターン11を回してもデッドボルト移動部材5は回動しない。また、デッドボルト移動部材5が回動しないため、デッドボルト4は動かない。なお、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にある状態でサムターン11を回して、平面部36bの下端が規制ピン22に接触するまでスライド部材36を下側へ移動させたときに、スライド部材34が下側へ移動しないように、スライド部材34、36が上限位置にあるときの折曲部36fの根本部分の下端と凸部34jの上端面との間に隙間が形成されていても良い。
一方、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置から解錠開始位置まで回動すると、図13(A)に示すように、平面部36bよりも右側に規制ピン22が配置される。そのため、デッドボルト移動部材5が解錠開始位置にあるときには、スライド部材36は、図13(B)、図14に示すように、ガイドピン21に折曲部34kが接触してデッドボルト移動部材5が解錠側の待機位置に移動するまで、スライド部材34と一緒に下側へ移動可能となる。すなわち、デッドボルト移動部材5が解錠開始位置にあるときには、サムターン11を時計方向へ回すことで、デッドボルト移動部材5を解錠開始位置から解錠側の待機位置まで移動させて、デッドボルト4を解錠位置に移動させることが可能になる。
本形態では、たとえば、経年変化等の影響によって、扉枠50に形成されたストライク孔(図示省略)と施錠位置にあるデッドボルト4との相対位置にずれが生じて、ストライク孔とデッドボルト4との間の摩擦抵抗が大きくなり、モータ6が駆動しても施錠位置にあるデッドボルト4を動かすことができなくなったときに、サムターン11を回すことで、室外側からデッドボルト4を解錠位置に移動させることが可能となっている。
すなわち、モータ6の動力で施錠位置にあるデッドボルト4を動かすことができなくなっても、施錠側の待機位置から解錠開始位置までの間は、第1アーム部5aがデッドボルト4の凹部18aの右側面に接触しないため、モータ6の動力によってデッドボルト移動部材5を施錠側の待機位置から解錠開始位置まで回動させることができる。また、モータ6の動力によってデッドボルト移動部材5を施錠側の待機位置から解錠開始位置まで回動させることができるため、モータ6の動力でデッドボルト移動部材5を解錠開始位置まで回動させた後に、サムターン11を回すことで室外側からデッドボルト4を解錠位置に移動させることが可能となる。
このように、本形態では、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にある状態でサムターン11が操作される場合、デッドボルト4が動かないように、スライド部材36の平面部36bと規制ピン22とが接触してサムターン11の動作範囲が規制されている。また、デッドボルト移動部材5が解錠開始位置にある状態では、解錠位置へのデッドボルト4の移動が可能となるように、サムターン11の動作範囲の規制が解除されており、デッドボルト4が施錠位置にあるときに、動作範囲の規制が解除されたサムターン11が操作されると(すなわち、サムターン11が回されると)、スライド部材34がデッドボルト移動部材5のガイドピン21に係合してデッドボルト移動部材5を解錠開始位置から解錠完了位置へ移動させる。さらに、デッドボルト4が施錠位置にあるときに、動作範囲の規制が解除されたサムターン11が操作されると、スライド部材34がデッドボルト移動部材5のガイドピン21に係合してデッドボルト移動部材5を回動させる前にカム部34rが鍔部29cに係合して、凹部29eと係合ピン23との係合状態が解除される。
本形態のスライド部材34は、デッドボルト移動部材5に係合してデッドボルト移動部材5を少なくとも解錠開始位置から解錠完了位置へ移動させるとともにサムターン11の動作によって移動する解除部材である。また、スライド部材36は、サムターン11が連結されるとともに規制部材である規制ピン22に接触してサムターン11の動作を規制する第2規制部材である。
(電気錠システムの概略動作)
図15は、図1に示す電気錠システム100の入室時の動作の一例を説明するためのフローチャートである。図16は、図1に示す電気錠システム100の退室時の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図15は、図1に示す電気錠システム100の入室時の動作の一例を説明するためのフローチャートである。図16は、図1に示す電気錠システム100の退室時の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
扉2を開けて室内に入る入室時には、図15に示すように、認証装置104での認証が完了すると、2個の電気錠1において、モータ6が起動して、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に向かって移動を始める(ステップS1)。2個の電気錠1において、施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置まで移動して、デッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されると(ステップS2において“Yes”になると)、モータ6が停止する(ステップS3)。
その後、開閉検知機構105によって扉2の開閉が検知されたのか否かが判断される(ステップS4)。すなわち、閉状態を検知していた開閉検知機構105が開状態を検知し、その後再び、閉状態を検知しているのか否かが判断される。ステップS4において、扉2の開閉が検知されると、扉2が閉じてから(すなわち、開閉検知機構105が開状態を検知した後に閉状態を検知してから)所定時間T1が経過したのか否かが判断される(ステップS5)。なお、所定時間T1は、数秒である。
ステップS5において、所定時間T1が経過していると、2個の電気錠1において、モータ6が起動して、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置に向かって移動を始める(ステップS6)。また、2個の電気錠1において、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置まで移動して、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されると(ステップS7において“Yes”になると)、モータ6が停止する(ステップS8)。
すなわち、認証装置104での認証が完了してから、施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構105が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。また、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されて電気錠1の施錠動作が完了する。
一方、ステップS4において、扉2の開閉が検知されていない場合には、ステップS3においてモータ6が停止してから所定時間T2が経過したのか否かが判断される(ステップS9)。ステップS9において、所定時間T2が経過していない場合には、ステップS4に戻る。また、ステップS9において、所定時間T2が経過していると、ステップS6に進んで、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置へ移動する。
すなわち、認証装置104での認証が完了して施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動した後、開閉検知機構105が所定時間T2を経過するまで継続的に閉状態を検知していると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。また、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されて電気錠1の施錠動作が完了する。なお、所定時間T2は、数秒である。また、所定時間T2は、所定時間T1よりも長い。
また、扉2を開けて室外に出る退室時には、図16に示すように、2個の電気錠1のううちの一方の電気錠1において、室内側からサムターン12が回されて、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置へ移動し、デッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されると(ステップS11)、他方の電気錠1において、デッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されたのか否かが判断される(ステップS12)。
他方の電気錠1において、室内側からサムターン12が回されて、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置へ移動し、ステップS12で、他方の電気錠1のデッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されると、開閉検知機構105によって扉2の開閉が検知されたのか否かが判断される(ステップS13)。ステップS13において、扉2の開閉が検知されると、開閉検知機構105が開状態を検知した後に閉状態を検知してから所定時間T1が経過したのか否かが判断される(ステップS14)。
ステップS14において、所定時間T1が経過していると、2個の電気錠1において、モータ6が起動して、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置に向かって移動を始める(ステップS15)。また、2個の電気錠1において、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置まで移動して、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されると(ステップS16において“Yes”になると)、モータ6が停止する(ステップS17)。
すなわち、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動しデッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知した後、開閉検知機構105が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。また、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されて電気錠1の施錠動作が完了する。
一方、ステップS13において、扉2の開閉が検知されていない場合には、ステップS12において他方の電気錠1のデッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されてから所定時間T3が経過したのか否かが判断される(ステップS18)。ステップS18において、所定時間T3が経過していない場合には、ステップS13に戻る。また、ステップS18において、所定時間T3が経過していると、ステップS15に進み、2個の電気錠1において、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置へ移動する。
すなわち、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動しデッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知した後、開閉検知機構105が所定時間T3を経過するまで継続的に閉状態を検知していると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。また、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されて電気錠1の施錠動作が完了する。なお、所定時間T3は、数秒である。また、所定時間T3は、所定時間T1よりも長い。
また、ステップS12において、他方の電気錠1のデッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されている場合には、ステップS11において一方の電気錠1のデッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されてから所定時間T4が経過したのか否かが判断される(ステップS19)。ステップS19において、所定時間T4が経過していない場合には、ステップS12に戻る。
一方、ステップS19において、所定時間T4が経過していると、一方の電気錠1において、モータ6が起動して、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置に向かって移動を始める(ステップS20)。また、一方の電気錠1において、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置まで移動して、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されると(ステップS21において“Yes”になると)、モータ6が停止する(ステップS22)。
すなわち、2個の電気錠1のうちの一方の電気錠1において、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動しデッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知した後、他方の電気錠1の施錠検知機構9が所定時間T4を経過するまで継続的にデッドボルト4が施錠位置にあることを検知していると、解錠位置にある一方の電気錠1のデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。また、一方の電気錠1において、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されて電気錠1の施錠動作が完了する。なお、所定時間T4は、数秒である。また、所定時間T4は、所定時間T1よりも長い。
また、入室時に、認証装置104での認証が完了してモータ6が起動したが、施錠位置にあるデッドボルト4が動かない場合には、上述のように、モータ6の動力でデッドボルト移動部材5が解錠開始位置まで回動しているため、室外側からサムターン11が回されて、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置へ移動する。施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置へ移動して、デッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されると、ステップS4へ進む。
なお、使用者がサムターン12のつまみ12aをつまんでサムターン12を回し、デッドボルト4を解錠位置へ移動させた後に、使用者が図7(A)の二点鎖線で示す原点位置までサムターン12を戻さなくても、使用者がつまみ12aを離すと、圧縮コイルバネ39の付勢力でスライド部材34が上限位置まで上昇して、サムターン12が原点位置まで戻る。また、使用者がサムターン11のつまみ11aをつまんでサムターン11を回し、デッドボルト4を解錠位置へ移動させた後に、使用者が図13(A)の二点鎖線で示す原点位置までサムターン11を戻さなくても、使用者がつまみ11aを離すと、引張りコイルバネ45の付勢力でスライド部材36が上限位置まで上昇して、サムターン11が原点位置まで戻る。また、このときには、圧縮コイルバネ39の付勢力でスライド部材34が上限位置まで上昇する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、デッドボルト移動部材5は、モータ6の動力で施錠位置から解錠位置へデッドボルト4を動かすときに、図6に示す施錠側の待機位置と、デッドボルト移動部材5がデッドボルト4に接触して解錠位置へ向かうデッドボルト4の移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルト4が解錠位置に到達する解錠完了位置と、図4(A)に示す解錠側の待機位置とに順次、回動する。また、本形態では、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときに、平面部36bと規制ピン22とによってサムターン11の動作範囲が規制されており、規制された動作範囲内でサムターン11を回してもデッドボルト移動部材5は移動せず、デッドボルト4は動かない。そのため、本形態では、室外側にサムターン11が配置されていても、認証装置104での認証が完了してモータ6が起動しなければ、サムターン11を回して施錠位置にあるデッドボルト4を動かすことはできない。したがって、本形態の電気錠1は、シリンダの代わりに室外側にサムターン11が配置されていても、錠としての機能を果たす。
以上説明したように、本形態では、デッドボルト移動部材5は、モータ6の動力で施錠位置から解錠位置へデッドボルト4を動かすときに、図6に示す施錠側の待機位置と、デッドボルト移動部材5がデッドボルト4に接触して解錠位置へ向かうデッドボルト4の移動が始まる解錠開始位置と、デッドボルト4が解錠位置に到達する解錠完了位置と、図4(A)に示す解錠側の待機位置とに順次、回動する。また、本形態では、デッドボルト移動部材5が施錠側の待機位置にあるときに、平面部36bと規制ピン22とによってサムターン11の動作範囲が規制されており、規制された動作範囲内でサムターン11を回してもデッドボルト移動部材5は移動せず、デッドボルト4は動かない。そのため、本形態では、室外側にサムターン11が配置されていても、認証装置104での認証が完了してモータ6が起動しなければ、サムターン11を回して施錠位置にあるデッドボルト4を動かすことはできない。したがって、本形態の電気錠1は、シリンダの代わりに室外側にサムターン11が配置されていても、錠としての機能を果たす。
また、本形態では、認証装置104での認証完了後に、モータ6の動力で施錠位置にあるデッドボルト4を動かすことができなくなっていても、上述のように、モータ6の動力でデッドボルト移動部材5を施錠側の待機位置から解錠開始位置まで回動させることができるため、モータ6の動力でデッドボルト移動部材5を解錠開始位置まで移動させた後に、サムターン11を回すことで室外側からデッドボルト4を解錠位置へ動かすことができる。
このように、本形態の電気錠1は、シリンダの代わりに室外側にサムターン11が配置されていても、錠としての機能を果たす。また、本形態では、施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で動かなくなっている状況であっても、室外側に配置されるサムターン11を回せば、解錠位置へデッドボルト4を動かすことが可能になる。したがって、本形態では、モータ6の動力で動かなくなったデッドボルト4を室外側から動かすことが可能であっても、電気錠1のコストを低減することが可能になる。
本形態では、スライド部材34は、スライド部材36と別体で形成されるとともにスライド部材36から切り離されている。そのため、本形態では、モータ6の動力によってデッドボルト移動部材5を施錠側の待機位置から解錠開始位置まで回動させなくても、サムターン12を回すことで、上述のように、施錠位置にあるデッドボルト4を解錠位置へ動かすことができる。したがって、本形態では、施錠位置にあるデッドボルト4を室内側に配置されるサムターン12によって容易に動かすことが可能になる。
本形態では、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動しデッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知した後、開閉検知機構105が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。すなわち、本形態では、退室後に、解錠位置にあるデッドボルト4が自動で施錠位置に移動する。そのため、本形態では、退室時の電気錠1の施錠し忘れを防止して、退室後の電気錠1を確実に施錠状態とすることが可能になる。
本形態では、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動しデッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知した後、開閉検知機構105が所定時間T3を経過するまで継続的に閉状態を検知していると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。すなわち、本形態では、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動して電気錠1が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合に、解錠位置にあるデッドボルト4が自動で施錠位置に移動する。そのため、本形態では、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動して電気錠1が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合の、電気錠1の施錠し忘れを防止することが可能になる。
本形態では、2個の電気錠1のうちの一方の電気錠1において、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動しデッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知した後、他方の電気錠1の施錠検知機構9が所定時間T4を経過するまで継続的にデッドボルト4が施錠位置にあることを検知していると、解錠位置にある一方の電気錠1のデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。すなわち、本形態では、一方の電気錠1において、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動して一方の電気錠1が解錠状態となった後、使用者が他方の電気錠1を解錠状態とせずに退室しなかった場合に、解錠位置にある一方の電気錠1のデッドボルト4が自動で施錠位置に移動する。したがって、本形態では、施錠位置にある一方の電気錠1のデッドボルト4が解錠位置に移動して一方の電気錠1が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合の、一方の電気錠1の施錠し忘れを防止することが可能になる。
本形態では、認証装置104での認証が完了してから、施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構105が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。すなわち、本形態では、入室後に、解錠位置にあるデッドボルト4が自動で施錠位置に移動する。そのため、本形態では、入室時の電気錠1の施錠し忘れを防止して、入室後の電気錠1を確実に施錠状態とすることが可能になる。
(電気錠システムの退室時の動作の変形例)
図17は、本発明の他の実施の形態にかかる電気錠システム100の退室時の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図17は、本発明の他の実施の形態にかかる電気錠システム100の退室時の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
上述した形態において、電気錠システム100は、室内側で電気錠1を施錠状態から解錠状態にするための解錠ボタン115(図1参照)を備えていても良い。解錠ボタン115は、室内側の所定の位置に配置されるとともに、電気錠1および制御部101等と電気的に接続されている。また、デッドボルト4が施錠位置にあることを施錠検知機構9が検知しているときに、解錠ボタン115が押されると、2個の電気錠1において、モータ6が起動して施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置へ移動する。
電気錠システム100が解錠ボタン115を備えている場合には、退室時において、電気錠システム100は、以下のように動作しても良い。すなわち、図17に示すように、解錠ボタン115が操作されると(具体的には、解錠ボタン115が押されると)、2個の電気錠1において、モータ6が起動し、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に向かって移動を始める(ステップS31)。また、2個の電気錠1において、施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置まで移動して、デッドボルト4が解錠位置にあることが解錠検知機構10によって検知されると(ステップS32において“Yes”になると)、モータ6が停止する(ステップS33)。
その後、開閉検知機構105によって扉2の開閉が検知されたのか否かが判断され(ステップS34)、ステップS34において、扉2の開閉が検知されると、扉2が閉じてから所定時間T1が経過したのか否かが判断される(ステップS35)。ステップS35において、所定時間T1が経過していると、2個の電気錠1において、モータ6が起動して、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置に向かって移動を始める(ステップS36)。また、2個の電気錠1において、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置まで移動して、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されると(ステップS37において“Yes”になると)、モータ6が停止する(ステップS38)。
すなわち、解錠ボタン115が押されると、施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構105が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。また、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されて電気錠1の施錠動作が完了する。
一方、ステップS34において、扉2の開閉が検知されていない場合には、ステップS33においてモータ6が停止してから所定時間T3が経過したのか否かが判断される(ステップS39)。ステップS39において、所定時間T3が経過していない場合には、ステップS34に戻り、ステップS39において、所定時間T3が経過していると、ステップS36に進んで、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置へ移動する。
すなわち、解錠ボタン115が押されて施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動した後、開閉検知機構105が所定時間T3を経過するまで継続的に閉状態を検知していると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。また、デッドボルト4が施錠位置にあることが施錠検知機構9によって検知されて電気錠1の施錠動作が完了する。
なお、電気錠システム100は、解錠ボタン115に代えて、あるいは、解錠ボタン115に加えて、室内側から扉2に人間が接近したことを検知する人体検知機構116(図1参照)を備えていても良い。この人体検知機構116は、たとえば、赤外線、超音波あるいは可視光等を用いて人間を検知する人感センサであり、室内側に配置されている。また、人体検知機構116は、たとえば、扉2の室内側の扉ハンドルを人間が握ったことまたは触れたことを検知する圧力センサ等であり、扉2の室内側の扉ハンドルに取り付けられている。
この場合には、上述のステップS31において、人体検知機構116によって室内側から扉2に人間が接近したことが検知されると、あるいは、人体検知機構116によって室内側から扉2に人間が接近したことが検知されかつ解錠ボタン115が押されると、2個の電気錠1において、モータ6が起動し、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に向かって移動を始め、ステップS32へ進む。
この変形例であっても、退室後に、解錠位置にあるデッドボルト4が自動で施錠位置に移動するため、上述した形態と同様に、退室時の電気錠1の施錠し忘れを防止して、退室後の電気錠1を確実に施錠状態とすることが可能になる。また、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動して電気錠1が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合に、解錠位置にあるデッドボルト4が自動で施錠位置に移動するため、上述した形態と同様に、施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動して電気錠1が解錠状態となった後、使用者が退室しなかった場合の、電気錠1の施錠し忘れを防止することが可能になる。
(電気錠システムの入室時の動作の変形例)
上述した形態において、電気錠システム100は、室内側で電気錠1を解錠状態から施錠状態にするための施錠ボタン117(図1参照)を備えていても良い。施錠ボタン117は、室内側の所定の位置に配置されるとともに、電気錠1および制御部101等と電気的に接続されている。また、デッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知しているときに、施錠ボタン117が押されると、2個の電気錠1において、モータ6が起動して解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置へ移動する。
上述した形態において、電気錠システム100は、室内側で電気錠1を解錠状態から施錠状態にするための施錠ボタン117(図1参照)を備えていても良い。施錠ボタン117は、室内側の所定の位置に配置されるとともに、電気錠1および制御部101等と電気的に接続されている。また、デッドボルト4が解錠位置にあることを解錠検知機構10が検知しているときに、施錠ボタン117が押されると、2個の電気錠1において、モータ6が起動して解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置へ移動する。
電気錠システム100が施錠ボタン117を備えている場合には、たとえば、入室時において、認証装置104での認証が完了してから、施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動し、その後、施錠ボタン117が押されると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動する。この場合には、施錠ボタン117が押されないと、解錠位置にあるデッドボルト4が施錠位置に移動しないため、入室後に電気錠1が自動で施錠状態になるのを防止することが可能になる。したがって、たとえば、短時間で入退室が繰り返される場合の退室時に毎回、電気錠1を解錠状態にする必要がなくなり、電気錠システム1の使い勝手が良くなる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動した後、開閉検知機構105が所定時間T3を経過するまで継続的に閉状態を検知していると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動しているが、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動した後、開閉検知機構105が所定時間T3を経過するまで継続的に閉状態を検知しているときに、解錠位置にあるデッドボルト4が移動しなくても良い。
また、上述した形態では、2個の電気錠1のうちの一方の電気錠1において、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動した後、他方の電気錠1の施錠検知機構9が所定時間T4を経過するまで継続的にデッドボルト4が施錠位置にあることを検知していると、解錠位置にある一方の電気錠1のデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動しているが、2個の電気錠1のうちの一方の電気錠1において、サムターン12が操作されて施錠位置にあるデッドボルト4が解錠位置に移動した後、他方の電気錠1の施錠検知機構9が所定時間T4を経過するまで継続的にデッドボルト4が施錠位置にあることを検知しているときに、解錠位置にある一方の電気錠1のデッドボルト4が移動しなくても良い。
上述した形態では、認証装置104での認証が完了してから施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構105が開状態を検知してから閉状態を検知すると、解錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で施錠位置に移動しているが、認証装置104での認証が完了してから施錠位置にあるデッドボルト4がモータ6の動力で解錠位置に移動し、その後、開閉検知機構105が開状態を検知してから閉状態を検知したときに、解錠位置にあるデッドボルト4が移動しなくても良い。
上述した形態では、ステップS4において扉2の開閉が検知された後、扉2が閉じてから所定時間T1が経過すると、ステップS6へ進んでいるが、電気錠システム100が人感センサを室内側に備えている場合には、ステップS4において扉2の開閉が検知された後、この人感センサで使用者が検知されなくなったときに、ステップS6へ進んでも良い。また、電気錠システム100が、扉2の室内側の扉ハンドルを使用者が握ったことまたは触れたことを検知する圧力センサ等を備えている場合には、ステップS4において扉2の開閉が検知された後、室内側の扉ハンドルを使用者が握ったことまたは触れたことが検知されたときに、ステップS6へ進んでも良い。
同様に、上述した形態では、ステップS13において扉2の開閉が検知された後、扉2が閉じてから所定時間T1が経過すると、ステップS15へ進んでいるが、電気錠システム100が人感センサを室外側に備えている場合には、ステップS13において扉2の開閉が検知された後、この人感センサで使用者が検知されなくなったときに、ステップS15へ進んでも良い。また、電気錠システム100が、扉ハンドル2aを使用者が握ったことまたは触れたことを検知する圧力センサ等を備えている場合には、ステップS13において扉2の開閉が検知された後、扉ハンドル2aを使用者が握ったことまたは触れたことが検知されたときに、ステップS15へ進んでも良い。
上述した形態では、施錠検知機構9は、磁石25と磁気センサとを備え、解錠検知機構10は、磁石26と磁気センサとを備えているが、施錠検知機構9および解錠検知機構10は、モータ6の回転位置を検知するエンコーダであっても良い。また、上述した形態では、認証装置104は、生体認証装置であるが、認証装置104は、暗証番号入力装置であっても良いし、非接触式ICカードリーダ等のカードリーダであっても良い。また、上述した形態では、認証装置104は、扉2に取り付けられているが、認証装置104は、扉枠50側に取り付けられても良い。
上述した形態において、電力供給部102は、電池108に代えて、扉枠50側に配置される電源を備えていても良いし、非接触給電装置であっても良い。また、上述した形態において、非常用給電部103は、給電端子に代えて、非接触給電装置の受電部を備えていても良いし、手動式の発電機を備えていても良い。また、上述した形態において、非常用給電部103が収容される収容部は、扉2の室外側の、扉ハンドル2a以外の箇所に形成されても良い。なお、非常用給電部103が収容される収容部が扉2の室外側に形成されていなくても良い。
上述した形態では、デッドボルト移動部材5に規制ピン22が固定されているが、規制ピン22に相当する規制部材がデッドボルト移動部材5に一体で形成されても良い。また、上述した形態では、デッドボルト移動部材5に係合ピン23が固定されているが、係合ピン23に相当する係合部材がデッドボルト移動部材5に一体で形成されても良い。また、上述した形態では、デッドボルト移動部材5に係合ピン23が固定され、係合ピン23が係合する凹部29eが歯車部材29に形成されているが、歯車部材29に係合ピンが形成または固定され、この係合ピンが係合する凹部がデッドボルト移動部材5に形成されても良い。
上述した形態では、スライド部材34は、スライド部材36から切り離されているが、スライド部材34は、スライド部材36に連結されていても良い。この場合には、手動解除機構13は、レバー部材33を備えていなくても良い。手動解除機構13がレバー部材33を備えていない場合には、たとえば、レバー部材35の一端側に後ろ側からサムターン12の軸部12bが係合する。また、上述した形態では、スライド部材34は、デッドボルト移動部材5から切り離されているが、スライド部材34は、デッドボルト移動部材5に連結されていても良い。
上述した形態では、スライド部材34およびスライド部材36が上限位置にあるときに、折曲部36fの根本部分の下端は、凸部34jの上端面との間にわずかな隙間をあけた状態で凸部34jの上側に配置されているが、スライド部材34、36が上限位置にあるときに、折曲部36fの根本部分の下端は、凸部34jの上端面に接触していても良い。この場合には、圧縮コイルバネ39の付勢力によって、スライド部材36を上限位置に移動させることが可能になるととともに、サムターン11を原点位置に戻すことが可能になるため、引張りコイルバネ45が不要になる。
上述した形態では、デッドボルト移動部材5は、本体ケース3に回動可能に保持されており、モータ6の動力で回動するが、デッドボルト移動部材5は、本体ケース3にスライド可能に保持されるとともに、モータ6の動力で直線的に移動しても良い。また、上述した形態では、デッドボルト移動部材5を移動させるための駆動源は、モータ6であるが、デッドボルト移動部材5を移動させるための駆動源は、たとえば、ソレノイドであっても良い。また、上述した形態では、扉2の室外側にサムターン11が取り付けられているが、サムターン11に代えて、取手等の手動操作部材が扉2の室外側に取り付けられても良い。また、上述した形態では、扉2は、開き戸であるが、扉2は、引き戸や折れ戸であっても良い。
1 電気錠
2 扉
3 本体ケース
4 デッドボルト
5 デッドボルト移動部材
6 モータ(駆動源)
7 動力伝達機構
9 施錠検知機構
10 解錠検知機構
11 サムターン(手動操作部材)
12 サムターン(第2手動操作部材)
13 手動解除機構
22 規制ピン(規制部材)
34 スライド部材(解除部材)
36 スライド部材(第2規制部材)
100 電気錠システム
104 認証装置
105 開閉検知機構
115 解錠ボタン
116 人体検知機構
117 施錠ボタン
2 扉
3 本体ケース
4 デッドボルト
5 デッドボルト移動部材
6 モータ(駆動源)
7 動力伝達機構
9 施錠検知機構
10 解錠検知機構
11 サムターン(手動操作部材)
12 サムターン(第2手動操作部材)
13 手動解除機構
22 規制ピン(規制部材)
34 スライド部材(解除部材)
36 スライド部材(第2規制部材)
100 電気錠システム
104 認証装置
105 開閉検知機構
115 解錠ボタン
116 人体検知機構
117 施錠ボタン
Claims (8)
- 扉に取り付けられる電気錠と、前記扉が開いている開状態と前記扉が閉じている閉状態とを検知する開閉検知機構とを備え、
前記電気錠は、本体ケースと、前記本体ケースから突出する施錠位置と前記本体ケースに収容される解錠位置との間で移動可能なデッドボルトと、前記デッドボルトに係合して前記デッドボルトを動かすデッドボルト移動部材と、前記デッドボルト移動部材を移動させるための駆動源と、前記駆動源の動力を前記デッドボルト移動部材に伝達する動力伝達機構と、前記デッドボルトが前記解錠位置にあることを検知する解錠検知機構と、前記施錠位置にある前記デッドボルトを手動で前記解錠位置へ動かすために前記扉の室外側に配置される手動操作部材と、前記手動操作部材が連結される手動解除機構と、前記手動操作部材の動作を規制するために前記デッドボルト移動部材に形成または固定される規制部材と、前記施錠位置にある前記デッドボルトを手動で前記解錠位置に動かすために前記扉の室内側に配置される第2手動操作部材とを備え、
前記デッドボルト移動部材は、前記駆動源の動力によって前記施錠位置から前記解錠位置へ前記デッドボルトを動かすときに、待機位置と、前記デッドボルト移動部材が前記デッドボルトに接触して前記解錠位置へ向かう前記デッドボルトの移動が始まる解錠開始位置と、前記デッドボルトが前記解錠位置に到達する解錠完了位置とに順次、移動し、
前記手動解除機構は、前記手動操作部材が連結されるとともに前記規制部材に接触して前記手動操作部材の動作を規制する第2規制部材と、前記デッドボルト移動部材に係合して前記デッドボルト移動部材を少なくとも前記解錠開始位置から前記解錠完了位置へ移動させるとともに前記手動操作部材の動作によって移動する解除部材とを備え、
前記デッドボルト移動部材が前記待機位置にある状態で前記手動操作部材が操作される場合、前記デッドボルトが動かないように、前記規制部材と前記第2規制部材とが接触して前記手動操作部材の動作範囲が規制され、
前記デッドボルト移動部材が前記解錠開始位置にある状態では、前記解錠位置への前記デッドボルトの移動が可能となるように、前記手動操作部材の動作範囲の規制が解除されており、
前記解除部材には、前記第2手動操作部材が連結され、
前記第2規制部材は、前記解除部材と別体で形成されるとともに前記解除部材から切り離されており、前記手動操作部材が操作されると、前記解除部材を移動させ、
前記第2手動操作部材が操作されて前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記解錠位置に移動し前記デッドボルトが前記解錠位置にあることを前記解錠検知機構が検知した後、前記開閉検知機構が前記開状態を検知してから前記閉状態を検知すると、前記解錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記施錠位置に移動することを特徴とする電気錠システム。 - 前記第2手動操作部材が操作されて前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記解錠位置に移動し前記デッドボルトが前記解錠位置にあることを前記解錠検知機構が検知した後、前記開閉検知機構が所定時間を経過するまで継続的に前記閉状態を検知していると、前記解錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記施錠位置に移動することを特徴とする請求項1記載の電気錠システム。
- 2個の前記電気錠を備え、
前記電気錠は、前記デッドボルトが前記施錠位置にあることを検知する施錠検知機構を備え、
2個の前記電気錠のうちの一方の前記電気錠において、前記第2手動操作部材が操作されて前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記解錠位置に移動し前記デッドボルトが前記解錠位置にあることを前記解錠検知機構が検知した後、他方の前記電気錠の前記施錠検知機構が所定時間を経過するまで継続的に前記デッドボルトが前記施錠位置にあることを検知していると、前記解錠位置にある一方の前記電気錠の前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記施錠位置に移動することを特徴とする請求項1または2記載の電気錠システム。 - 扉に取り付けられる電気錠と、前記扉が開いている開状態と前記扉が閉じている閉状態とを検知する開閉検知機構とを備えるとともに、室内側で前記電気錠を施錠状態から解錠状態にするための解錠ボタンおよび室内側から前記扉に人間が接近したことを検知する人体検知機構の少なくともいずれか一方を備え、
前記電気錠は、本体ケースと、前記本体ケースから突出する施錠位置と前記本体ケースに収容される解錠位置との間で移動可能なデッドボルトと、前記デッドボルトに係合して前記デッドボルトを動かすデッドボルト移動部材と、前記デッドボルト移動部材を移動させるための駆動源と、前記駆動源の動力を前記デッドボルト移動部材に伝達する動力伝達機構と、前記施錠位置にある前記デッドボルトを手動で前記解錠位置へ動かすために前記扉の室外側に配置される手動操作部材と、前記手動操作部材が連結される手動解除機構と、前記手動操作部材の動作を規制するために前記デッドボルト移動部材に形成または固定される規制部材とを備え、
前記デッドボルト移動部材は、前記駆動源の動力によって前記施錠位置から前記解錠位置へ前記デッドボルトを動かすときに、待機位置と、前記デッドボルト移動部材が前記デッドボルトに接触して前記解錠位置へ向かう前記デッドボルトの移動が始まる解錠開始位置と、前記デッドボルトが前記解錠位置に到達する解錠完了位置とに順次、移動し、
前記手動解除機構は、前記手動操作部材が連結されるとともに前記規制部材に接触して前記手動操作部材の動作を規制する第2規制部材と、前記デッドボルト移動部材に係合して前記デッドボルト移動部材を少なくとも前記解錠開始位置から前記解錠完了位置へ移動させるとともに前記手動操作部材の動作によって移動する解除部材とを備え、
前記デッドボルト移動部材が前記待機位置にある状態で前記手動操作部材が操作される場合、前記デッドボルトが動かないように、前記規制部材と前記第2規制部材とが接触して前記手動操作部材の動作範囲が規制され、
前記デッドボルト移動部材が前記解錠開始位置にある状態では、前記解錠位置への前記デッドボルトの移動が可能となるように、前記手動操作部材の動作範囲の規制が解除されており、
前記解錠ボタンが押されると、または、前記人体検知機構によって室内側から前記扉に人間が接近したことが検知されると、あるいは、前記人体検知機構によって室内側から前記扉に人間が接近したことが検知されかつ前記解錠ボタンが押されると、前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記解錠位置に移動し、その後、前記開閉検知機構が前記開状態を検知してから前記閉状態を検知すると、前記解錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記施錠位置に移動することを特徴とする電気錠システム。 - 前記解錠ボタンが押されて、または、前記人体検知機構によって室内側から前記扉に人間が接近したことが検知されて、あるいは、前記人体検知機構によって室内側から前記扉に人間が接近したことが検知されるとともに前記解錠ボタンが押されて、前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記解錠位置に移動した後、前記開閉検知機構が所定時間を経過するまで継続的に前記閉状態を検知していると、前記解錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記施錠位置に移動することを特徴とする請求項4記載の電気錠システム。
- 室外側で前記電気錠を施錠状態から解錠状態にするための認証装置を備え、
前記認証装置での認証が完了すると、前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記解錠位置に移動することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の電気錠システム。 - 前記認証装置での認証が完了してから、前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記解錠位置に移動し、その後、前記開閉検知機構が前記開状態を検知してから前記閉状態を検知すると、前記解錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記施錠位置に移動することを特徴とする請求項6記載の電気錠システム。
- 前記室内側で前記電気錠を解錠状態から施錠状態にするための施錠ボタンを備え、
前記認証装置での認証が完了してから、前記施錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記解錠位置に移動し、その後、前記施錠ボタンが押されると、前記解錠位置にある前記デッドボルトが前記駆動源の動力で前記施錠位置に移動することを特徴とする請求項6記載の電気錠システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016118741A JP2017223036A (ja) | 2016-06-15 | 2016-06-15 | 電気錠システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019210619A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | 株式会社Lixil | 建具 |
-
2016
- 2016-06-15 JP JP2016118741A patent/JP2017223036A/ja active Pending
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JP2019210619A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | 株式会社Lixil | 建具 |
JP7086727B2 (ja) | 2018-05-31 | 2022-06-20 | 株式会社Lixil | 建具 |
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