JP2017220924A - 弾性波装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】IDT電極における電極層間の位置精度を高めることができる、弾性波装置の製造方法を提供する。【解決手段】弾性波装置の製造方法は、少なくとも第1、第2の電極層4、5を有するIDT電極を直接的または間接的に圧電基板2(圧電体)上に設ける。圧電基板2上に第1のレジストパターン6Aを形成する工程と、圧電基板2上及び第1のレジストパターン6A上に第1の電極層4用の金属膜を積層する工程と、第1の電極層4用の金属膜上に、開口部6Bcを有する第2のレジストパターン6Bを形成する工程と、第1の電極層4用の金属膜上及び第2のレジストパターン6B上に第2の電極層5用の金属膜を積層する工程と、第1、第2のレジストパターン6A、6Bを剥離する工程とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、弾性波装置の製造方法に関する。
従来、弾性波装置が携帯電話機のフィルタなどに広く用いられている。例えば、下記の特許文献1には、弾性波装置の一例が開示されている。この弾性波装置のIDT電極は、弾性波伝搬方向から見て、隣り合う電極指同士が重なり合っている領域である、交叉領域を有する。交叉領域は、中央領域と、内縁領域とを有する。中央領域は、交叉領域において、電極指が延びる方向における中央に位置する。内縁領域は、中央励起領域の、電極指が延びる方向における両側に位置する。
IDT電極は、圧電基板上に設けられた第1の電極層と、第1の電極層上に、内縁領域において設けられた第2の電極層とを有する。
特表2013−518455号公報
特許文献1のような弾性波装置におけるIDT電極を、リフトオフ法によって形成する場合、第2の電極層の位置ずれが生じることがあった。例えば、第2の電極層が第1の電極層の側面部に形成されたり、第2の電極層が圧電基板上に至るように形成されたりすることがあった。そして、第2の電極層の位置ずれが生じた場合、見かけ上の電極指の幅が広くなるため、周波数のずれが生じ、弾性波装置の特性が劣化することがあった。なお、電極指の幅とは、電極指の横断方向の寸法である。
さらに、第2の電極層の位置ずれを抑制するために、第2の電極層の幅を狭くすると、横モードスプリアスを十分に抑制できないことがあった。
本発明の目的は、IDT電極における電極層間の位置精度を高めることができる、弾性波装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る弾性波装置の製造方法は、少なくとも第1,第2の電極層を有するIDT電極が直接的または間接的に圧電体上に設けられた弾性波装置の製造方法であって、前記圧電体上に第1のレジストパターンを形成する工程と、前記圧電体上及び前記第1のレジストパターン上に第1の電極層用の金属膜を積層する工程と、前記第1の電極層用の金属膜上に、開口部を有する第2のレジストパターンを形成する工程と、前記第1の電極層用の金属膜上及び前記第2のレジストパターン上に第2の電極層用の金属膜を積層する工程と、前記第1,第2のレジストパターンを剥離する工程とを備える。
本発明に係る弾性波装置の製造方法のある特定の局面では、前記第1の電極層用の金属膜及び前記第2の電極層用の金属膜のうち少なくとも一方が、複数の金属膜を積層することにより形成される積層金属膜である。
本発明に係る弾性波装置の製造方法の他の特定の局面では、前記第2のレジストパターンを形成する工程において、平面視したときに、前記第1のレジストパターン上に積層された前記第1の電極層用の金属膜が、前記第2のレジストパターンの前記開口部の内側に位置するように、前記第2のレジストパターンを形成する。この場合には、第2の電極層の側面部における圧電体側の端部を、第1の電極層の側面部における第2の電極層側の端部に効果的に近づけることができる。これにより、弾性波装置における横モードスプリアスの発生を効果的に抑制することができる。
本発明に係る弾性波装置の製造方法のさらに他の特定の局面では、前記第1のレジストパターンが、ネガ型レジスト及びイメージリバーサルレジストのうち一方からなる。この場合には、第1のレジストパターンを剥離し易い。
本発明に係る弾性波装置の製造方法の別の特定の局面では、前記第2のレジストパターンが、ネガ型レジスト及びイメージリバーサルレジストのうち一方からなる。この場合には、第2のレジストパターンを剥離し易い。
本発明に係る弾性波装置の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記第1,第2の電極層を有するIDT電極が、対向し合っている、第1及び第2のバスバーと、前記第1のバスバーに一端が接続されている、複数本の第1の電極指と、前記複数本の第1の電極指と間挿し合っており、かつ前記第2のバスバーに一端が接続されている、複数本の第2の電極指とを有し、前記IDT電極において、前記第1及び第2の電極指が、弾性波伝搬方向から視たときに重なり合っている領域を交叉領域とし、前記交叉領域が、弾性波の音速が相対的に高い中央領域と、前記中央領域よりも音速が低くされており、前記中央領域の電極指の延びる方向における両端部に設けられた低音速部とを有し、前記第1の電極層用の金属膜上に前記第2の電極層用の金属膜を積層する工程において、前記低音速部における前記第1の電極層用の金属膜上に、前記第2の電極層用の金属膜を積層する。この場合には、弾性波のエネルギーを効果的に閉じ込めることができる。
本発明に係る弾性波装置の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記第1の電極層用の金属膜を積層する工程の後であり、かつ前記第2のレジストパターンを形成する工程の前に、前記第1の電極層用の金属膜上に、前記第1の電極層用の金属よりも現像液により腐食され難い、保護膜を形成する工程がさらに備えられている。この場合には、第2の電属層の形成不良が生じ難い。
本発明に係る弾性波装置の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記保護膜が金属層である。この場合には、IDT電極の電気抵抗を低くすることができる。
本発明に係る弾性波装置の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記保護膜がTiからなる。
本発明に係る弾性波装置の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記保護膜が酸化ケイ素からなる酸化ケイ素層である。この場合には、第2の電極層の幅のばらつきを抑制することができる。
本発明によれば、IDT電極における電極層間の位置精度を高めることができる、弾性波装置の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の平面図である。 本発明の第1の実施形態におけるIDT電極の正面断面図である。 (a)及び(b)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための平面図である。 (a)〜(d)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための、図3(a)中のI−I線に沿う部分に相当する断面図である。 (a)〜(e)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための、図3(a)中のII−II線に沿う部分に相当する断面図である。 (a)〜(d)は、第2の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の平面図である。
弾性波装置1は、圧電体としての圧電基板2を有する。圧電基板2はLiNbOからなる。なお、圧電基板2は、LiTaOなどの、LiNbO以外の圧電単結晶からなっていてもよく、あるいは、AlN、ZnO、PZTやニオブ酸カリウムナトリウムなどの適宜の圧電材料からなっていてもよい。弾性波装置1の圧電体は、圧電薄膜であってもよい。
圧電基板2は一方主面としての主面2aを有する。主面2a上には、IDT電極3が設けられている。本実施形態では、IDT電極3は、直接的に圧電基板2上に設けられている。なお、圧電基板2とIDT電極3との間に、SiOなどからなる誘電体層が設けられていてもよい。この場合には、例えば、ラブ波を用いることができる。このように、IDT電極3は、間接的に圧電基板2上に設けられていてもよい。
IDT電極3は、第1,第2のバスバー3a1,3b1及び複数の第1,第2の電極指3a2,3b2を有する。第1,第2のバスバー3a1,3b1は対向し合っている。第1のバスバー3a1に複数の第1の電極指3a2の一端が接続されている。第2のバスバー3b1に複数の第2の電極指3b2の一端が接続されている。複数の第1の電極指3a2と複数の第2の電極指3b2とは間挿し合っている。
第1の電極指3a2と第2の電極指3b2とが弾性波伝搬方向から視たときに重なり合っている領域を交叉領域Aとする。このとき、交叉領域Aは、弾性波の音速が相対的に高い中央領域A1を有する。交叉領域Aは、中央領域A1よりも音速が低くされており、中央領域A1の第1,第2の電極指3a2,3b2の延びる方向における両端部に設けられた第1,第2の低音速部A2a,A2bを有する。IDT電極3は、中央領域A1よりも音速が高くされており、交叉領域Aの両側に位置する、第1,第2の高音速部Ba,Bbを有する。より具体的には、第1の高音速部Baは、複数の第2の電極指3b2の先端部と第1のバスバー3a1との間のギャップ領域である。第2の高音速部Bbは、複数の第1の電極指3a2の先端部と第2のバスバー3b1との間のギャップ領域である。
ここで、中央領域における音速をV1、第1,第2の低音速部A2a,A2bにおける音速をV2、第1,第2の高音速部Ba,Bbにおける音速をV3とする。図1においては、音速を表す実線が右側に位置するほど音速が速いことを示す。図1に示すように、V3>V1>V2の関係が成り立っていることがわかる。
詳細は後述するが、図1中の破線Xは、製造工程において用いられる第2のレジストパターンの開口部に相当する位置の一例を示す。IDT電極3において、第2のレジストパターンの開口部に重なる部分が、第1,第2の低音速部A2a,A2bとなる。
図2は、第1の実施形態におけるIDT電極の正面断面図である。IDT電極3は、圧電基板2の主面2a上に設けられている第1の電極層4を有する。本実施形態では、第1の電極層4は、圧電基板2上に、NiCr層、Pt層、Ti層、Al層及びTi層が、圧電基板2側からこの順序に設けられた積層金属膜である。上記各層の厚みは、上記の順序で、NiCr層が10nm、Pt層が200nm、Ti層が10nm、Al層が300nm、Ti層が10nmである。
第1の電極指3a2は、第1の電極層4上に設けられている第2の電極層5を有する。第2の電極層5は、第1の電極層4上に、Ti層、Pt層及びTi層が、この順序で設けられた積層金属膜である。第2の電極層5における上記各層の厚みは、上記の順序で、圧電基板2側のTi層が10nm、Pt層が50nm、Ti層が10nmである。
なお、第1,第2の電極層4,5における各層の厚みは上記に限定されない。第1,第2の電極層4,5の材料も上記に限定されない。例えば、第1の電極層4は、圧電基板2側から、Ti層、Al層及びMo層が、この順序で設けられた積層金属膜であってもよい。あるいは、第1の電極層4が、圧電基板2側から、Ti層、Cu層及びTi層が、この順序で設けられた積層金属膜であり、かつ第2の電極層5が、第1の電極層4側から、Ti層、Cu層及びTi層が、この順序で設けられた積層金属膜であってもよい。第1,第2の電極層4,5は、それぞれ単層の金属膜からなっていてもよい。
第1,第2の電極層4,5は、それぞれ側面部4a,5aを有する。各側面部4a,5aは、圧電基板2の法線方向に対して傾斜している。なお、各側面部4a,5aは、圧電基板2の法線方向に対して傾斜していなくともよい。
本実施形態では、第2の電極層5は、図1に示す第1,第2の低音速部A2a,A2bに設けられており、中央領域A1には設けられていない。それによって、中央領域A1における音速よりも第1,第2の低音速部A2a,A2bの音速が遅い。
他方、第1の高音速部Baには、複数の第1の電極指3a2が設けられており、第2の電極指3b2は設けられていない。第2の高音速部Bbには、複数の第2の電極指3b2が設けられており、第1の電極指3a2は設けられていない。図2に示した第2の電極層5は、第1,第2の外部領域Ba,Bbには設けられていない。よって、第1,第2の外部領域Ba,Bbにおける音速は、中央領域A1及び第1,第2の低音速部A2a,A2bの音速よりも速い。中央領域A1の外側に第1,第2の低音速部A2a,A2bが設けられており、第1,第2の低音速部A2a,A2bの外側に第1,第2の高音速部Ba,Bbが設けられている。それによって、弾性波のエネルギーを効果的に閉じ込めることができる。
なお、第2の電極層5が設けられている位置は、上記に限定されない。第2の電極層5は、IDT電極3の少なくとも一部に設けられていればよく、例えば、第1,第2の低音速部A2a,A2b以外の部分に設けられていてもよい。
弾性波装置1は、後述するように、リフトオフ法により製造することができる。本発明に係る弾性波装置1の製造方法によれば、IDT電極3における第1,第2の電極層4,5間の位置精度を高くすることができる。これを、以下において説明する。
図3(a)及び(b)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための平面図である。図4(a)〜(d)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための、図3(a)中のI−I線に沿う部分に相当する断面図である。図5(a)〜(e)は、第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための、図3(a)中のII−II線に沿う部分に相当する断面図である。なお、図3(b)においては、後述する第1のレジストパターン上に積層された第1の電極層用の金属膜を斜線のハッチングで示す。
図3(a)、図4(a)及び図5(a)に示すように、圧電基板2を用意する。次に、圧電基板2の主面2a上に、フォトリソグラフィ法により、第1のレジストパターン6Aを形成する。ここで、レジストパターンとは、パターニングされたレジスト層である。
第1のレジストパターン6Aは、後述する工程において、上記第1,第2のバスバー及び上記複数の第1,第2の電極指が形成される開口部を有する。図4(a)には、該開口部における、各第1,第2の電極指が形成される部分が示されている。図4(a)中の幅Wは、開口部における各第1,第2の電極指が形成される部分の、横断方向に沿う寸法である。第1のレジストパターン6Aには、ネガ型レジストやイメージリバーサルレジストを用いることが好ましい。それによって、圧電基板2に近づくほど、幅Wが広くなるように、第1のレジストパターン6Aの側面部が傾斜し易い。この場合には、後述する工程において、第1のレジストパターン6Aを圧電基板2から剥離し易い。もっとも、第1のレジストパターン6Aには、ポジ型レジストなどを用いてもよい。
次に、図4(b)及び図5(b)に示すように、圧電基板2の主面2a上及び第1のレジストパターン6A上に、第1の電極層4用の金属膜を積層する。この金属膜は、本実施形態においては、複数の金属膜を積層することにより形成される積層金属膜である。より具体的には、複数の金属膜としての、NiCr層、Pt層、Ti層、Al層及びTi層を、圧電基板2側からこの順序で積層する。上記複数の金属膜は、例えば、真空蒸着法により積層することができる。これにより、圧電基板2上に第1の電極層4が形成される。
次に、図3(b)及び図5(c)に示すように、フォトリソグラフィ法により、第1の電極層4用の金属膜上に、複数の開口部6Bcを有する第2のレジストパターン6Bを形成する。より具体的には、本実施形態では、第2のレジストパターン6Bは、図1に示した第1,第2の低音速部A2a,A2bに相当する部分に、開口部6Bcを1つずつ有する。なお、開口部6Bcの個数及び位置は上記に限定されず、第2の電極層を設ける位置により、開口部6Bcの個数や位置を決定すればよい。
図3(b)では、第1の電極層4用の金属膜における、第1のレジストパターン6A上に積層された部分を強調して斜線のハッチングで示している。詳細は後述するが、図3(b)中の斜線のハッチングで示すように、平面視したときに、第1のレジストパターン6A上に積層された第1の電極層4用の金属膜が、各開口部6Bcの内側に位置するように、第2のレジストパターン6Bを設けることが好ましい。
第2のレジストパターン6Bは、第1の電極層4用の金属膜上に積層されている。なお、第2のレジストパターン6Bは、圧電基板2上に直接積層された部分を有していてもよい。
次に、図4(c)及び図5(d)に示すように、第1の電極層4用の金属膜上及び第2のレジストパターン6B上に、第2の電極層5用の金属膜を積層する。本実施形態では、第2の電極層5用の金属膜は、積層金属膜である。複数の金属膜としての、Ti層、Pt層及びTi層を、この順序で積層する。上記複数の金属膜は、例えば、真空蒸着法により積層することができる。これにより、第1の電極層4上に第2の電極層5が形成される。
次に、第1,第2のレジストパターン6A,6Bを、図4(d)及び図5(e)に示すように、圧電基板2から剥離する。これにより、図1に示した弾性波装置1を得ることができる。
本実施形態の特徴は、第1のレジストパターン6Aが設けられた状態において、第2のレジストパターン6Bを形成することにある。平面視において、圧電基板2は、第1の電極層4が形成されている部分以外の部分は、第1のレジストパターン6Aに覆われている。それによって、第1の電極層4の圧電基板2側とは反対側の面上に、第2の電極層5をより確実に形成することができる。加えて、第2の電極層5は第1の電極層4の側面部に至り難い。このように、第1,第2の電極層4,5間の位置精度を効果的に高めることができる。
ここで、電極指の横断方向に沿う寸法を電極指の幅とする。このとき、上記のように第1,第2の電極層4,5間の位置精度を高めることができるため、電極指の見かけ上の幅の精度を効果的に高めることができる。よって、周波数のずれが生じ難く、弾性波装置の特性の劣化を抑制することができる。
上述したように、第1の電極層4用の金属膜が、上記開口部6Bcの内側に位置するように、第2のレジストパターン6Bを設けることが好ましい。この場合には、電極指の横断方向においては、第1のレジストパターン6Aを用いて、第2の電極層5を形成することができる。それによって、第2の電極層5の側面部5aにおける圧電基板2側の端部を、第1の電極層4の側面部4aにおける第2の電極層5側の端部に効果的に近づけることができる。これにより、弾性波装置における横モードスプリアスの発生を効果的に抑制することができる。
図6(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための正面断面図である。なお、図6(a)〜(d)は、図3(a)中のI−I線に沿う部分に相当する断面図である。
本実施形態は、図6(a)に示すように、第1の電極層4用の金属膜上に、第1の電極層4用の金属膜よりも現像液により腐食され難い、保護膜17を形成する工程を有する点において、第1の実施形態と異なる。なお、第1の電極層4用の金属膜を積層する工程の後であり、かつ第2のレジストパターンを形成する工程の前に、保護膜17を形成する。本実施形態の上記以外の工程は、第1の実施形態における工程と同様である。
より具体的には、図4(b)に示す、圧電基板2の第1の主面2a上に第1の電極層4用の金属膜を形成する工程までは、第1の実施形態と同様に行う。なお、本実施形態においては、第1の電極層4は、NiCr層、Al層を圧電基板2側から積層した積層金属膜からなる。上記各層の厚みは、NiCr層は10nmであり、Al層は500nmである。
次に、図6(a)に示すように、第1の電極層4用の金属膜上に、真空蒸着法などにより保護膜17を形成する。保護膜17は酸化ケイ素からなる酸化ケイ素層。なお、酸化ケイ素は、SiOにより表すことができる。本実施形態においては、保護膜17はSiOからなる。
次に、第1の実施形態と同様に、第2のレジストパターンを形成する。より具体的には、第2のレジストパターンを形成するに際し、圧電基板2の第1の主面2a上に、保護膜17を覆うように、レジスト層を形成する。次に、該レジスト層を露光する。しかる後、現像液を用いて現像を行う。現像液には、適宜のアルカリ液などを用いることができる。これにより、第2のレジストパターンを形成することができる。
図6(b)に示すように、第2のレジストパターン6Bは、圧電基板2上に、第1の電極層4と第1のレジストパターン6Aとの間に位置するように形成される。ここで、第1のレジストパターン6A上に形成された第1の電極層4用の金属層が、現像液により腐食されることがある。これに対して、保護膜17は、上記現像に際し、腐食され難い。それによって、第2の電極層を形成するためのパターンを、保護膜17により、より一層確実に形成することができる。
次に、図6(c)に示すように、第1の電極層4用の金属層上に、保護膜17を介して第2の電極層5用の金属膜を形成する。同時に、図5(d)に示した工程と同様に第2のレジストパターン6B上にも第2の電極層5用の金属膜を形成する。本実施形態においては、第2の電極層5用の金属膜は、圧電基板2側から、Ti層、Pt層及びTi層が積層された積層金属膜である。上記各層の厚みは、圧電基板2側から、Ti層は10nmであり、Pt層は60nmであり、Ti層は10nmである。
次に、第1のレジストパターン6A及び第2のレジストパターン6Bを、図6(d)に示すように、圧電基板2から剥離する。
ここで、上述したように、第1のレジストパターン6A上の第1の電極層4用の金属膜が現像液により腐食される場合がある。このとき、保護膜17を形成していない場合には、第2の電極層5用の金属膜は、図6(c)に示す工程において、第1の電極層4上から第2のレジストパターン6B上に至るように形成される傾向がある。この場合には、第2の電極層5にバリが生じるおそれがある。あるいは、図6(d)に示す工程において第2の電極層5に剥がれが生じるおそれがある。あるいは、第2のレジストパターン6Bが現像により図6(b)に示す場合よりも減退している場合や、第1の電極層4と第1のレジストパターン6Aとの間からほぼ全て除去されている場合は、第2の電極層5が第1の電極層4の側面部に至るおそれもある。この場合には、第2の電極層5が形成された部分における電極指間距離が短くなる。
これに対して、本実施形態においては、保護膜17を形成するため、第2の電極層を形成するためのパターンの形成不良は生じ難い。よって、図6(c)に示す工程において、第2の電極層5用の金属膜は第1のレジストパターン6A上や第1の電極層4の側面部には至り難い。従って、第2の電極層5の形成不良が生じ難い。電極指間距離が短くなることも生じ難い。
本実施形態においては、保護膜17は酸化ケイ素からなる酸化ケイ素層である。そのため、保護膜17は、第1の電極層4用の金属膜とは反対の符号の熱膨張係数を有する。上述したように、第1の電極層4用の金属膜及び保護膜17は真空蒸着法により形成することができる。この真空蒸着後の冷却時において、保護膜17が形成されていることにより、第1のレジストパターン6A上に形成された第1の電極層4用の金属膜が反ることを抑制することができる。それによって、第2の電極層5の幅が広くなることや、第2の電極層5の幅のばらつきを抑制することができる。
なお、保護膜17は金属層であってもよい。この場合には、第1の電極層4と第2の電極層5とは、保護膜17を介して電気的に接続される。それによって、IDT電極の電気抵抗を低くすることができる。例えば、保護膜17はTiからなっていてもよい。
1…弾性波装置
2…圧電基板
2a…主面
3…IDT電極
3a1,3b1…第1,第2のバスバー
3a2,3b2…第1,第2の電極指
4,5…第1,第2の電極層
4a,5a…側面部
6A…第1のレジストパターン
6B…第2のレジストパターン
6Bc…開口部
17…保護膜

Claims (10)

  1. 少なくとも第1,第2の電極層を有するIDT電極が直接的または間接的に圧電体上に設けられた弾性波装置の製造方法であって、
    前記圧電体上に第1のレジストパターンを形成する工程と、
    前記圧電体上及び前記第1のレジストパターン上に第1の電極層用の金属膜を積層する工程と、
    前記第1の電極層用の金属膜上に、開口部を有する第2のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第1の電極層用の金属膜上及び前記第2のレジストパターン上に第2の電極層用の金属膜を積層する工程と、
    前記第1,第2のレジストパターンを剥離する工程と、
    を備える、弾性波装置の製造方法。
  2. 前記第1の電極層用の金属膜及び前記第2の電極層用の金属膜のうち少なくとも一方が、複数の金属膜を積層することにより形成される積層金属膜である、請求項1に記載の弾性波装置の製造方法。
  3. 前記第2のレジストパターンを形成する工程において、平面視したときに、前記第1のレジストパターン上に積層された前記第1の電極層用の金属膜が、前記第2のレジストパターンの前記開口部の内側に位置するように、前記第2のレジストパターンを形成する、請求項1または2に記載の弾性波装置の製造方法。
  4. 前記第1のレジストパターンが、ネガ型レジスト及びイメージリバーサルレジストのうち一方からなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性波装置の製造方法。
  5. 前記第2のレジストパターンが、ネガ型レジスト及びイメージリバーサルレジストのうち一方からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性波装置の製造方法。
  6. 前記第1,第2の電極層を有するIDT電極が、対向し合っている、第1及び第2のバスバーと、前記第1のバスバーに一端が接続されている、複数本の第1の電極指と、前記複数本の第1の電極指と間挿し合っており、かつ前記第2のバスバーに一端が接続されている、複数本の第2の電極指とを有し、
    前記IDT電極において、前記第1及び第2の電極指が、弾性波伝搬方向から視たときに重なり合っている領域を交叉領域とし、
    前記交叉領域が、弾性波の音速が相対的に高い中央領域と、前記中央領域よりも音速が低くされており、前記中央領域の電極指の延びる方向における両端部に設けられた低音速部とを有し、
    前記第1の電極層用の金属膜上に前記第2の電極層用の金属膜を積層する工程において、前記低音速部における前記第1の電極層用の金属膜上に、前記第2の電極層用の金属膜を積層する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性波装置の製造方法。
  7. 前記第1の電極層用の金属膜を積層する工程の後であり、かつ前記第2のレジストパターンを形成する工程の前に、前記第1の電極層用の金属膜上に、前記第1の電極層用の金属よりも現像液により腐食され難い、保護膜を形成する工程をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の弾性波装置の製造方法。
  8. 前記保護膜が金属層である、請求項7に記載の弾性波装置の製造方法。
  9. 前記保護膜がTiからなる、請求項8に記載の弾性波装置の製造方法。
  10. 前記保護膜が酸化ケイ素からなる酸化ケイ素層である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の弾性波装置の製造方法。
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