JP2017219286A - 二重管式内部熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用空調装置の冷凍サイクルに用いられる二重管式の熱交換器に関し、内外間流路を通流する高温高圧冷媒などの流体の通路抵抗を低減し、熱交換効率を向上できる二重管式内部熱交換器を提供する。【解決手段】二重管式内部熱交換器において、外周に螺旋状の溝部を有する内管と、内管が内蔵される外管と、内管と外管との間に形成される螺旋状空間に例えば冷媒のような流体を導入する導入路と、導入路の一部であり螺旋状空間と接続され、流体を通路抵抗の少ない状態で流入させるための導入路下流端部とを有する。【選択図】図1

Description

この発明は、車両用空調装置の冷凍サイクルに用いられる、二重管式の内部熱交換器に関する。
車両用空調装置などの冷凍サイクルの冷凍効率を向上させるために、高温高圧側の冷媒と低温低圧側の冷媒とを熱交換させる内部熱交換器として、二重管を用いることが公知となっている。
例えば、特許文献1の第3実施形態には、外管と内管とを備える二重管で、低温低圧冷媒が流れる内管の長手方向に螺旋状に形成される溝部を有し、内管と外管との間の内外間流路に高温高圧冷媒を流す技術思想が開示されている。このようにすると、内外間流路において、ストレート溝の場合の長手方向の流れに対して螺旋状流れによる渦流(流れの乱れ)が形成されるので、熱伝導率を向上でき、熱交換効率を向上できる。
ここで内外間流路を流れる高温高圧冷媒は、液体状または液体の割合が多い気体と液体混合状(気液混合状)となっており、気体状の低圧冷媒とは異なり、ほとんど圧縮することができないから、通路の形状が不適切な場合、通路抵抗が容易に上昇しやすいことが考えられる。
特開2006−162238号公報
しかしながら、特許文献1に開示される二重管式内部熱交換器では、高温高圧冷媒が二重管に導入される際、導入部分の軸線の方向に従って、外管と内管との間に導入され、その後、螺旋状に形成された溝に沿って通流していくことになるが、導入部分の形状による流れの方向と、溝部による螺旋状の流れの方向とが一致しておらず、通路抵抗の増大を招いており、熱交換効率の低下をもたらしていた。
同様に、高温高圧冷媒は、二重管から導出される際、外管と内管との間を螺旋状に形成された溝に沿って通流していた状態から、導出部分の軸線の方向に従って導出されることになるが、溝部による螺旋状の流れの方向と、導出部分の形状による流れの方向とが一致しておらず、通路抵抗の増大を招いており、熱交換効率の低下をもたらしていた。
そこで、本発明は、内外間流路を通流する高温高圧冷媒などの流体の通路抵抗を低減し、熱交換効率を向上できる二重管式内部熱交換器を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するため、第1の本発明による二重管式内部熱交換器は、外周に螺旋状の溝部を有する内管と、内管が内蔵される外管と、内管と外管との間に形成される螺旋状空間に流体(例えば冷媒)を導入する導入路と、導入路の一部であり螺旋状空間と接続され、流体を通路抵抗の少ない状態で流入させるための導入路下流端部とを有することを特徴とする。
これによれば、螺旋状の溝部に通路抵抗の少ない状態で冷媒が導入されるから、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現することができる。
ここで、第1の本発明の一実施形態による二重管式内部熱交換器は、導入路下流端部の軸線が内管の中心点よりも溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成されたことを特徴としてもよい。
これによって、具体的に通路抵抗の少ない状態を達成することができ、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現できる。
また、第1の本発明の別の実施形態による二重管式熱内部交換器は、導入路下流端部の軸線の方向が、溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴としてもよい。
これによっても、同様に、具体的に通路抵抗の少ない状態を達成することができ、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現できる。
また、第1の本発明の更に別の実施形態による二重管式内部熱交換器は、導入路下流端部の軸線が内管の中心点よりも溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成され、かつ、導入路下流端部の軸線の方向が、溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴としてもよい。
これによれば、重ねて通路抵抗の少ない状態を達成することができるため、更に熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現できる。
更に、第1の本発明の他の実施形態による二重管式内部熱交換器は、これまでに述べたいずれかの特徴に加えて、溝部は複数の条数を有する複数条の溝部であり、導入路下流端部は複数条の溝部のうち少なくとも2条以上の溝部に跨るように構成されたことを特徴としてもよい。
これによれば、複数条の溝部のうち、少なくとも2条以上、好適にはすべての条の溝部に、導入路下流端部を跨ぐように構成したから、冷媒が、複数条の溝部の各々にほぼ均等に分配され、更に熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現できる。
次に、第2の本発明の二重管式内部熱交換器は、外周に螺旋状の溝部を有する内管と、内管が内蔵される外管と、内管と外管との間に形成される螺旋状空間から流体(例えば冷媒)を導出する導出路と、導出路の一部であり螺旋状空間と接続され、冷媒を通路抵抗の少ない状態で流出させるための導出路上流端部とを有することを特徴とする。
これによれば、第1の本発明の導入路側と同様の技術思想で、導出路側において通路抵抗を少なくするようにしたから、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現できる。
また、第2の本発明の一実施形態の二重管式内部熱交換器は、導出路上流端部の軸線が内管の中心点よりも溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成されたこと、及び/または、導出路上流端部の軸線の方向が、溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴としてもよい。
これによれば、導入路において得られた効果と同様の効果を導出路側でも得ることができ、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現できる。
また、第2の本発明の他の実施形態の二重管式内部熱交換器は、これまでに述べたいずれかの特徴に加えて、溝部は複数の条数を有する複数条の溝部であり、導出路上流端部は複数条の溝部のうち少なくとも2条以上の溝部に跨るように構成されたことを特徴としてもよい。
これによれば、導入路において得られた効果と同様の効果を導出路側でも得ることができ、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現できる。
次に、第3の本発明の二重管式内部熱交換器は、第1の本発明で述べた導入路側の発明事項と第2の本発明で述べた導出路側の発明事項とを併せて有することを特徴とする。
これによれば、導入路側及び導出路側の両方で、通路抵抗の少なく、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器の提供を実現することができる。
以上のように、本発明によれば、二重管式内部熱交換器において、通流する冷媒の通路抵抗の上昇を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。 本発明の二重管式内部熱交換器を用いた車両用空調装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。 本発明の一実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。 従来の二重管式内部熱交換器の断面図である。 本発明の一実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。 本発明の別の実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。 本発明の一実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。 本発明の別の実施形態に係る二重管式内部熱交換器の断面図である。
以下、この発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図2は、本発明に係る二重管式内部熱交換器を用いた車両用空調装置100の説明図であり、この車両用空調装置100において、装置内に封止された冷媒は、下記a)からf)の経路で循環する。これを冷凍サイクルと呼ぶ。なお、装置内に封止される冷媒には、R−134a、R−1234yfなどの、周知の冷媒が用いられる。
a)冷媒は圧縮機2によって圧縮され、高温高圧の気体の状態で凝縮器3に向かう。
b)圧縮機2により圧縮された冷媒は、凝縮器3において図示しないファンの風などにより冷却され(凝縮器3において放熱し)、液化が進み、気体と液体の混合状態(気液混合状態)となって凝縮器3から流出する。
c)凝縮器3により気液混合状態とされた冷媒は、図示しない気液分離器によって気体と液体とが分離され、高温高圧の液状の冷媒のみが膨張装置4に向かう。この経路をAとする。
d)気液分離器により液状に分離された冷媒は、膨張弁などの膨張装置4により断熱膨張され、低温低圧の気体状の冷媒となり、蒸発器5に向かう。
e)膨張装置4により気体状とされた冷媒は、蒸発器5において図示しないファンにより送風される空気と熱交換し、送風された空気から熱を奪って(吸熱して)蒸発器5から流出する。蒸発器5から流出する冷媒は、蒸発器5に流入する冷媒よりもエネルギーが(エンタルピが)高くはなるが、依然として低温低圧である。
f)蒸発器5から流出した冷媒は、圧縮機2へと戻る。この経路をBとする。
ここで、経路Aと経路Bとで二重管式内部熱交換器1を構成する。すなわち、経路Aの高圧高温冷媒を二重管の内外間流路に通し、経路Bの低圧低温冷媒を内管に通すようにする。このようにすると、両方の冷媒の間で熱交換が行われ、高温高圧の冷媒のエネルギーの低下と、低温低圧の冷媒のエネルギーの上昇が達成される。そして、特に高温高圧の冷媒のエネルギーを低下することで、膨張装置4を経由して蒸発器5に流入する冷媒のエネルギーを低下することができ、蒸発器5に送風される空気から、より多くの熱を奪う(吸熱する)ことができる。
図3は、第1の本発明の一実施形態の二重管式内部熱交換器1の、内・外管の軸線(円筒形の中心線)を含む断面の断面図である。ここで、円筒形の外管11と、外管11に内蔵される内管12を示しており、ここでは、外管11、内管12のいずれも真っ直ぐな管(直管)で、内管12は両端が開放され、冷媒などの流体が通流できるようになっている。
また、内管12の両端部近くで、外管11の内径と内管12の外径とが等しくなるように外管11が絞られており、溶接や蝋付けなどの周知の手法により気密状態で固着されている。或は、図示しないが、内管12の両端部近くで、内管12の外径を膨らませて、周知の手法により気密状態で固着されていてもよい。
更に、内管12には、両端部を除いて螺旋状の凹凸部が形成されており、凸部(山部)121の外径がほぼ外管11の内径と等しくなっており、また、凹部(溝部)122が冷媒などの流体の通路となる内外間通路を形成している。
冷媒の進行方向は、内管12の中を通流する低温低圧冷媒は、図中の白矢印で、また、螺旋状の溝部122を通流する高温高圧冷媒は、図中の黒矢印で示される。
螺旋状の溝部122は、冷媒の進行方向に対して、右巻きとなっているが、これに限定されるものではない。また、螺旋の条数は1条であってもよいが、多条である方が、冷媒の流れが円滑になるため、好適には3条とするが、その数に限定されるものではない。
内管12の螺旋状の凹凸部の形成については、ハイドロフォーミングなどの周知の手法を用いればよい。
外管11は、一方の端部において、外管11の外側から、冷媒が導入されるための導入路13が設けられる。すなわち、外管11の外周部に略円形の孔部を形成し、そこに、冷媒の通流するパイプ状の導入路13を気密状態で固着するものであり、導入路13の最下流部である導入路下流端部131を経て、冷媒が導入される。なお、外管11の外周部に形成する導入路下流端部に対応した孔部は、略円形に限らず、外管11の延伸方向に径が長い長孔であってもよい。
なお、これまでの説明で、外管11、内管12は直管であるとしたが、全域にわたって直管である必要はなく、図示を省略した範囲で、屈曲していてもよく、また、屈曲の有無にかかわらず、部分的に螺旋状溝部が存在しなくてもよい。
図4は、第1の本発明の一実施形態の二重管式内部熱交換器1の、外管11の延伸方向に垂直な、螺旋状溝部の存在する断面Y−Yでの断面図で、螺旋状溝部の進行方向に見たものである。ここで、外管11と内管12との間には、3条の螺旋状溝部122の断面が示されており、図中に示す矢印のごとく、冷媒は右巻きに通流している。
図5は、従来の二重管式内部熱交換器1Aの、外管11Aの延伸方向に垂直な、螺旋状溝部122が存在しない断面X−Xでの断面図で、螺旋状溝部122の進行方向に見たものである。ここで、外管11Aと内管12Aとは同心の円筒状となっており、導入路下流端部131Aの軸線の方向は、外管11A・内管12A共通の中心点Oに向かっている。
このような状態であると、導入路下流端部131Aから導入される冷媒は、図中の矢印で示すように、導入直後に、内外間経路の左右いずれの方向にも向かうことができる。従って、右側に向かう冷媒は、螺旋状溝部122に進入する際に、流れの方向が一致しているため、通路抵抗が少ない状態で進入していく。
一方、左側に向かう冷媒は、螺旋状溝部122に進入する際に、流れの方向が反対になっているため、通路抵抗が大きくなる。それによって、熱交換効率の悪化を招いている。
図1は、第1の本発明の一実施形態の二重管式内部熱交換器1の、外管11の延伸方向に垂直な、螺旋状溝部122が存在しない断面X−Xでの断面図で、螺旋状溝部122の進行方向に見たものである。ここでは、導入路下流端部131の軸線の方向は、内管12の中心点Oよりも螺旋状溝部122の回転方向に沿った側を通過するように構成される。すなわち、螺旋状溝部122が、冷媒の通流方向に対して右巻きで構成されているため、断面図では、軸線の向かう方向を右側にずらしてある。
このような構成での、二重管式内部熱交換器1の動作について説明する。この状態であると、導入部13から導入部下流端部131を経由して外管11と内管12との間に導入させられる冷媒は、ほぼ全量が図中で右側に向かうことになり、螺旋状溝部122に進入する際に、流れの方向が一致しているため、通路抵抗が少ない状態で導入されることになる。
すなわち、導入される冷媒の流れが内管12の表面に到達したときに、流れの軸線が螺旋の回転方向に沿っているので、冷媒の大部分が螺旋の回転方向に沿って流れる。これにより、冷媒は二重管式内部熱交換器1に導入されるときの勢いを保持したまま、螺旋状溝部122に導入され、通路抵抗の上昇を抑制することができる。
図6は、第1の本発明の別の実施形態の二重管式内部熱交換器1の、外管11の延伸方向に垂直な、螺旋溝部122が存在しない断面X−Xでの断面図で、螺旋状溝部122の進行方向に見たものである。この実施形態においては、外管11Bの中心点O1と内管12Bの中心点O2とは、一致しておらず、O1に対してO2が図中で左方にずれている。
この状態で、導入路下流端部131Bの軸線が外管11の中心点O1に向かうようにしておく。このようにすると、図の右側に広く空間が生じるため、冷媒は右側に多く通流する。その後、右巻きの螺旋状溝部122へと冷媒が向かうことになる。そのため、先の実施形態で述べたのと同様の、通路抵抗を低減する効果がある。
図7は、第1の本発明の更に別の実施形態の二重管式内部熱交換器1の、内・外管の軸線を含む断面の断面図である。冷媒の進行方向は、内管12の中を通流する低温低圧冷媒は、図中の白矢印で、また、螺旋状の溝部122を通流する高温高圧冷媒は、図中の黒矢印で示される。
ここで、導入路13C及び導入路下流端部131Cは、導入路下流端部131Cの軸線の方向が、螺旋状溝部122の進行方向に沿った成分を含むようになっている。すなわち、軸線の方向が、内・外管の軸線の方向に垂直ではなく、軸線が延伸する方向への成分を有する斜めの状態で、冷媒が導入されるようになっている。
このようにすると、導入路下流端部131Cの軸線の方向が内・外管の軸線の方向に垂直である場合に比べて、螺旋状溝部122に向かって滑らかに冷媒が導入されるため、通路抵抗の上昇を抑えることができ、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器が実現できる。
なお、第1の本発明による二重管式内部熱交換器は、冷媒を通路抵抗の少ない状態で流入させるための導入路下流端部を有することとしているが、このような導入路下流端部131は、これまでに例示した実施形態に限定されるものではなく、これ以外の実施形態であっても実質的に冷媒を通路抵抗の少ない状態で流入させるような導入路下流端部131を有するものであれば、どのようなものでもよい。
次に、第1の本発明の他の実施形態について図面を用いて説明する。図8は第1の本発明の他の実施形態による二重管式内部熱交換器1の内・外管の軸線を含む断面の断面図である。これまでに述べた、冷媒を通路抵抗の少ない状態で流入させるための導入路下流端部に加えて、この実施形態における導入路下流端部131Dは、螺旋状溝部122の存在する場所に直接冷媒が導入されるようになっている。更に、螺旋状溝部122は、3条からなる溝部であり、導入路下流端部131Dは、3条の螺旋状溝部の全ての条に気密状態で跨るように構成されている。
このような構成で、冷媒が導入されると、冷媒は、3条の螺旋状溝部122のそれぞれに、ほぼ均等に分配されて流入させられる。このようにすれば、条毎に冷媒の流量のばらつきが少ないため、更に熱交換効率のよい熱交換器を実現できる。
なお、螺旋状溝部122は、3条に限定せず、1条、あるいは2条以上であればよく、また、導入路下流端131Dは全ての条に跨らなくても、螺旋状溝部122の条数より少ない条に跨るようになっていてもよい。
次に、第2の本発明について図面を用いて説明する。第1の本発明と共通の部分は説明を省略する。図3は、第1の本発明と共通の図面であり、第2の本発明の一実施形態の二重管式内部熱交換器1の、内・外管の軸線を含む断面の断面図である。ここで、外管11の一方の端部において、外管11の外側へ、冷媒が導出されるための導出路14が設けられる。すなわち、外管11の外周部に略円形の孔部を形成し、そこに、冷媒の通流するパイプ状の導出路14を気密状態で固着するものであり、導出路14の最上流部である導出路上流端部141を経て、冷媒が導出される。なお、外管11の外周部に形成する導出路上流端部に対応した孔部は、略円形に限らず、外管11の延伸方向に径が長い長孔であってもよい。
なお、本図では、導入路13の軸線と導出路14の軸線とが同一平面上にあるように示されているが、同一平面上でなくてもよい。これについては図7及び図8も同様である。
また、図4も、第1の本発明と共通の図面であり、第2の本発明の一実施形態の二重管式内部熱交換器1の、外管11の延伸方向に垂直な、螺旋状溝部の存在する断面Y−Yでの断面図であって、冷媒の通流方向を示している。
図9は、第2の本発明の一実施形態の二重管式内部熱交換器1の、外管11の延伸方向に垂直な、螺旋状溝部122が存在しない断面Z−Zでの断面図で、螺旋状溝部122の進行方向に見たものである。ここでは、導出路上流端部141の軸線の方向は、内管12の中心点Oよりも螺旋状溝部122の回転方向に沿った側を通過するように構成される。すなわち、螺旋状溝部122が、冷媒の通流方向に対して右巻きで構成されているため、断面図では、軸線の向かう方向を右側にずらしてある。
このようにすると、冷媒が、螺旋状溝部122から導出路14へと流出する際に、流れの方向が一致しているため、通路抵抗が少ない状態で導出されることになる。
図10は、第2の本発明の別の実施形態の二重管式内部熱交換器1の、外管11の延伸方向に垂直な、螺旋溝部122が存在しない断面X−Xでの断面図で、螺旋状溝部122の進行方向に見たものである。この実施形態においては、外管11Bの中心点O1と内管12Bの中心点O2とは、一致しておらず、O1に対してO2が図中で左方にずれている。
この状態で、導出路上流端部141Bの軸線が外管11の中心点O1に向かうようにしておく。このようにすると、図の右側に広く空間が生じるため、右巻きの螺旋状溝部からの冷媒の流出が滑らかとなる。そのため、先の実施形態で述べたのと同様の、通路抵抗を低減する効果がある。
図7は、第1の本発明と共通の図面であり、第2の本発明の更に別の実施形態の二重管式内部熱交換器1の、内・外管の軸線を含む断面の断面図である。
ここで、導出路14C及び導出路上流端部141Cは、導出路上流端部141Cの軸線の方向が、螺旋状溝部122の進行方向に沿った成分を含むようになっている。すなわち、軸線の方向が、内・外管の軸線の方向に垂直ではなく、軸線が延伸する方向への成分を有する斜めの状態で、冷媒が導出されるようになっている。
このようにすると、導出路上流端部141Cの軸線の方向が内・外管の軸線の方向に垂直である場合に比べて、滑らかに冷媒が導出されるため、通路抵抗の上昇を抑えることができ、熱交換効率のよい二重管式内部熱交換器が実現できる。
なお、第2の本発明による二重管式内部熱交換器は、冷媒を通路抵抗の少ない状態で流出させるための導出路上流端部141を有することとしているが、このような導出路上流端部141は、これまでに例示した実施形態に限定されるものではなく、これ以外の実施形態であっても実質的に冷媒を通路抵抗の少ない状態で流出させるような導出路上流端部141を有するものであれば、どのようなものでもよい。
次に、第2の本発明の他の実施形態について図面を用いて説明する。図8は、第1の本発明と共通の図面であり、第2の本発明の他の実施形態による二重管式内部熱交換器1の内・外管の軸線を含む断面の断面図である。ここで、冷媒の進行方向は、内管12の中を通流する低温低圧冷媒は、図中の白矢印で、また、螺旋状の溝部122を通流する高温高圧冷媒は、図中の黒矢印で示される。
これまでに述べた、冷媒を通路抵抗の少ない状態で流出させるための導出路上流端部に加えて、この実施形態における導出路上流端部141Dは、螺旋状溝部122の存在する場所から直接冷媒が導出されるようになっている。更に、螺旋状溝部122は、3条からなる溝部であり、導出路上流端部141Dは、3条の螺旋状溝部の全ての条に気密状態で跨るように構成されている。
このような構成で、冷媒が導出されると、冷媒は、3条の螺旋状溝部122のそれぞれから、ほぼ均等に合流されて流出させられる。このようにすれば、各条からの滑らかな導出が可能となり、更に熱交換効率のよい熱交換器を実現できる。
なお、螺旋状溝部122は、3条に限定せず、1条、あるいは2条以上であればよく、また、導出路上流端部141Dは全ての条に跨らなくても、螺旋状溝部122の条数より少ない条に跨るようになっていてもよい。
次に、第3の本発明は、第1の発明の導入路側の発明事項と第2の本発明の導出路側の発明事項とを併せて有する発明であり、これによれば、導入路側及び導出路側の両方で、通路抵抗を少なくすることができ、更に熱交換効率のよい熱交換器を実現することができる。
なお、ここで、第3の本発明の実施形態としては、第1の本発明のいずれか1以上の実施形態と、第2の本発明のいずれか1以上の実施形態とを組み合わせたものであればよく、図3、図7または図8の実施形態に限定されるものではない。
本発明の二重管式内部熱交換器は、内外間流路を通流する高温高圧冷媒などの流体の通路抵抗を低減し、熱交換効率を向上できるものであり、工業的に生産できることは明白で産業上利用できるものである。
100 車両用空調装置
1 二重管式内部熱交換器
11 外管
12 内管
122 螺旋状溝部
13 導入路
131 導入路下流端部
14 導出路
141 導出路上流端部

Claims (13)

  1. 外周に螺旋状の溝部を有する内管と、前記内管が内蔵される外管と、前記内管と前記外管との間に形成される螺旋状空間に流体を導入する導入路と、前記導入路の一部であり前記螺旋状空間と接続され、前記流体を通路抵抗の少ない状態で流入させるための導入路下流端部とを有することを特徴とする二重管式内部熱交換器。
  2. 前記導入路下流端部の軸線が前記内管の中心点よりも前記溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の二重管式内部熱交換器。
  3. 前記導入路下流端部の軸線の方向が、前記溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の二重管式内部熱交換器。
  4. 前記導入路下流端部の軸線が前記内管の中心点よりも前記溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成され、かつ、前記導入路下流端部の軸線の方向が、前記溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の二重管式内部熱交換器。
  5. 前記溝部は複数の条数を有する複数条の溝部であり、前記導入路下流端部は前記複数条の溝部のうち少なくとも2条以上の溝部に跨るように構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の二重管式内部熱交換器。
  6. 外周に螺旋状の溝部を有する内管と、前記内管が内蔵される外管と、前記内管と前記外管との間に形成される螺旋状空間から流体を導出する導出路と、前記導出路の一部であり前記螺旋状空間と接続され、前記流体を通路抵抗の少ない状態で流出させるための導出路上流端部とを有することを特徴とする二重管式内部熱交換器。
  7. 前記導出路上流端部の軸線が前記内管の中心点よりも前記溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の二重管式内部熱交換器。
  8. 前記導出路上流端部の軸線の方向が、前記溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴とする請求項6に記載の二重管式内部熱交換器。
  9. 前記導出路上流端部の軸線が前記内管の中心点よりも前記溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成され、かつ、前記導出路上流端部の軸線の方向が、前記溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴とする請求項6に記載の二重管式内部熱交換器。
  10. 前記溝部は複数の条数を有する複数条の溝部であり、前記導出路上流端部は前記複数条の溝部のうち少なくとも2条以上の溝部に跨るように構成されたことを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の二重管式内部熱交換器。
  11. 外周に螺旋状の溝部を有する内管と、前記内管が内蔵される外管と、前記内管と前記外管の間に形成される螺旋状空間に流体を導入する導入路と、前記導入路の一部であり前記螺旋状空間と接続され、前記流体を通路抵抗の少ない状態で流入させるための導入路下流端部と、前記螺旋状空間から流体を導出する導出路と、前記導出路の一部であり前記螺旋空間と接続され、前記流体を通路抵抗の少ない状態で流出させるための導出路上流端部とを有することを特徴とする二重管式内部熱交換器。
  12. 前記導入路下流端部の軸線が前記内管の中心点よりも前記溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成され、及び/または、前記導入路下流端部の軸線の方向が、前記溝部の進行方向に沿った成分を含み、かつ、前記導出路上流端部の軸線が前記内管の中心点よりも前記溝部の回転方向に沿った側を通過するように構成され、及び/または、前記導出路上流端部の軸線の方向が、前記溝部の進行方向に沿った成分を含むことを特徴とする請求項11に記載の二重管式内部熱交換器。
  13. 前記溝部は複数の条数を有する複数条の溝部であり、前記導入路下流端部及び/または前記導出路上流端部は、前記複数条の溝部のうち少なくとも2条以上の溝部に跨るように構成されたことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の二重管式内部熱交換器。
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