JP2017218330A - 無機材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機組成物のガラス化をより短時間でおこなうことができ、製造時間を短縮することが可能な無機材料の製造方法を提供する。【解決手段】2種以上の無機化合物を機械的処理により化学反応させることにより得られる無機材料を製造するための製造方法であって、2種以上の無機化合物を含む無機組成物を準備する工程と、上記無機組成物を加熱することにより上記無機組成物を結晶化する工程と、結晶化した上記無機組成物を機械的処理することにより、2種以上の上記無機化合物を化学反応させながら上記無機組成物をガラス化する工程と、を含む無機材料の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、無機材料の製造方法に関する。
リチウムイオン電池は、一般的に、携帯電話やノートパソコン等の小型携帯機器の電源として使用されている。また、最近では小型携帯機器以外に、電気自動車や電力貯蔵等の電源としてもリチウムイオン電池は使用され始めている。
現在市販されているリチウムイオン電池には、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されている。一方、電解液を固体電解質に変えて、電池を全固体化したリチウムイオン電池(以下、全固体型リチウムイオン電池とも呼ぶ。)は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。このような固体電解質に用いられる固体電解質材料としては、例えば、硫化物系固体電解質材料が知られている。
例えば、特許文献1(特開2016−27545号)には、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.86°±1.00°の位置にピークを有し、Li2y+3PS(0.1≦y≦0.175)の組成を有することを特徴とする硫化物系固体電解質材料が記載されている。
特開2016−27545号
特許文献1に記載されているような硫化物系の無機固体電解質材料は、一般的に、無機固体電解質材料の原料となる2種以上の無機化合物を含有する無機組成物を、メカニカルミリング法等の方法を用いて機械的処理することによりガラス化する工程を経て得られる。
しかし、本発明者らの検討によれば、無機組成物を機械的処理することによりガラス化する工程は非常に時間がかかり生産性が悪いことが明らかになった。すなわち、上記のような無機組成物を機械的処理することによりガラス化する工程を含む無機材料の製造方法は工業的生産には向いていなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、無機組成物のガラス化をより短時間でおこなうことができ、製造時間を短縮することが可能な無機材料の製造方法を提供するものである。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた。その結果、無機組成物をガラス化する工程の前に、無機組成物を加熱して結晶化することにより、無機組成物のガラス化工程を短縮することができることを見出して本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
2種以上の無機化合物を機械的処理により化学反応させることにより得られる無機材料を製造するための製造方法であって、
2種以上の無機化合物を含む無機組成物を準備する工程と、
上記無機組成物を加熱することにより上記無機組成物を結晶化する工程と、
結晶化した上記無機組成物を機械的処理することにより、2種以上の上記無機化合物を化学反応させながら上記無機組成物をガラス化する工程と、
を含む無機材料の製造方法が提供される。
本発明によれば、無機組成物のガラス化をより短時間でおこなうことができ、製造時間を短縮することが可能な無機材料の製造方法を提供することができる。
実施例および比較例において、メカノケミカル処理前の無機組成物のX線回折スペクトルを示す図である。 実施例および比較例において、メカノケミカル処理を100時間おこなった後の無機組成物のX線回折スペクトルを示す図である。 実施例および比較例において、メカノケミカル処理を200時間おこなった後の無機組成物のX線回折スペクトルを示す図である。 実施例において、メカノケミカル処理を所定時間おこなった後の無機組成物のX線回折スペクトルを示す図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。数値範囲の「A〜B」は特に断りがなければ、A以上B以下を表す。
はじめに、本実施形態に係る無機材料の製造方法について説明する。
本実施形態に係る無機材料の製造方法は、2種以上の無機化合物を機械的処理により化学反応させることにより得られる無機材料を製造するための製造方法であって、2種以上の無機化合物を含む無機組成物を準備する工程(A)と、上記無機組成物を加熱することにより上記無機組成物を結晶化する工程(B)と、結晶化した上記無機組成物を機械的処理することにより、2種以上の上記無機化合物を化学反応させながら上記無機組成物をガラス化する工程(C)と、を含む。
本実施形態に係る無機材料の製造方法によれば、従来の製造方法に比べて、無機組成物をガラス化する工程を大幅に短縮することができ、その結果、無機材料の製造時間を短縮することが可能である。この理由については明らかではないが、以下の理由が推察される。
まず、ガラス状態の無機組成物は準安定状態である。一方、結晶状態の無機組成物は安定状態にある。また、2種以上の無機化合物を含む無機組成物を加熱すると活性化エネルギー以上のエネルギーを簡単に与えることができるので、エネルギーの放出とともに低いエネルギー状態である結晶状態の無機組成物が短時間で得られる。そして、安定状態の自由エネルギーと準安定状態の自由エネルギーは近いため、より小さなエネルギーで安定状態の結晶状態から準安定状態のガラス状態にすることができる。
以上の理由から、上記無機組成物をガラス化する工程(C)の前に、無機組成物を結晶化する工程(B)をおこない、あらかじめ無機組成物を安定状態である結晶状態とすることにより、より小さなエネルギーで準安定状態のガラス状態にすることができ、従来の製造方法に比べて、無機組成物をガラス化する工程を大幅に短縮することができると考えられる。
以下、各工程について詳細に説明する。
(無機組成物を準備する工程(A))
はじめに、2種以上の無機化合物を含む無機組成物を準備する。
無機化合物としては機械的処理により互いに化学反応して新たな無機材料を生成する化合物を2種以上用いる。これらの無機化合物は、生成させる無機材料に応じて適宜選択することができる。
なお、本実施形態において、「機械的処理により互いに化学反応して新たな無機材料を生成する」とは、機械的処理によって、共存する2種以上の無機化合物が化学反応して、新たな無機材料が生成することを意味する。
上記無機組成物は、例えば、生成させる無機材料が所望の組成比になるように、原料である2種以上の無機化合物を所定のモル比で混合することにより得ることができる。
2種以上の無機化合物を混合する方法としては各無機化合物を均一に混合できる混合方法であれば特に限定されないが、例えば、ボールミル、ビーズミル、振動ミル、打撃粉砕装置、ミキサー(パグミキサー、リボンミキサー、タンブラーミキサー、ドラムミキサー、V型混合器等)、気流粉砕機等を用いて混合することができる。
各無機化合物を混合するときの攪拌速度や処理時間、温度、反応圧力、混合物に加えられる重力加速度等の混合条件は、混合物の処理量によって適宜決定することができる。
生成させる無機材料としては特に限定されないが、例えば、無機固体電解質材料、正極活物質、負極活物質等が挙げられる。
生成させる無機固体電解質材料としては特に限定されないが、硫化物系無機固体電解質材料、酸化物系無機固体電解質材料、その他のリチウム系無機固体電解質材料等を挙げることができる。これらの中でも、硫化物系無機固体電解質材料が好ましい。
また、生成させる無機固体電解質材料としては特に限定されないが、例えば、全固体型リチウムイオン電池を構成する固体電解質層に用いられるものが挙げられる。
生成させる硫化物系無機固体電解質材料としては、例えば、LiS−P材料、LiS−SiS材料、LiS−GeS材料、LiS−Al材料、LiS−SiS−LiPO材料、LiS−P−GeS材料、LiS−LiO−P−SiS材料、LiS−GeS−P−SiS材料、LiS−SnS−P−SiS材料、LiS−P−LiN材料、Li2+X−P材料、LiS−P−P材料等が挙げられる。
これらの中でも、リチウムイオン伝導性に優れ、かつ広い電圧範囲で分解等を起こさない安定性を有する点から、LiS−P材料が好ましい。ここで、例えば、LiS−P材料とは、少なくともLiS(硫化リチウム)とPとを含む無機組成物を機械的処理により互いに化学反応させることにより得られる無機材料を意味する。
ここで、本実施形態において、硫化リチウムには多硫化リチウムも含まれる。
上記酸化物系無機固体電解質材料としては、例えば、LiTi(PO、LiZr(PO、LiGe(PO等のNASICON型、(La0.5+xLi0.5−3x)TiO等のペロブスカイト型等が挙げられる。
その他のリチウム系無機固体電解質材料としては、例えば、LiPON、LiNbO、LiTaO、LiPO、LiPO4−x(xは0<x≦1)、LiN、LiI、LISICON等が挙げられる。
さらに、これらの無機固体電解質の結晶を析出させて得られるガラスセラミックスも無機固体電解質材料として用いることができる。
本実施形態に係る硫化物系無機固体電解質材料は、構成元素として、Li、P、およびSを含んでいるものが好ましい。
また、本実施形態に係る硫化物系無機固体電解質材料は、当該固体電解質材料中の上記Pの含有量に対する上記Liの含有量のモル比(Li/P)が好ましくは1.0以上10.0以下であり、より好ましくは2.0以上5.0以下であり、さらに好ましくは3.0以上4.5以下であり、特に好ましくは3.2以上4.2以下である。また、上記Pの含有量に対する上記Sの含有量のモル比(S/P)が好ましくは1.0以上10.0以下であり、より好ましくは2.0以上6.0以下であり、さらに好ましくは3.0以上5.0以下であり、特に好ましくは3.2以上4.5以下である。
ここで、本実施形態の固体電解質材料中のLi、P、およびSの含有量は、例えば、ICP発光分光分析またはX線光電子分光法により求めることができる。
無機固体電解質材料の形状としては、例えば粒子状を挙げることができる。本実施形態の粒子状の無機固体電解質材料は特に限定されないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が、好ましくは1μm以上40μm以下であり、より好ましくは2μm以上30μm以下、さらに好ましくは3μm以上20μm以下である。
無機固体電解質材料の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、得られる固体電解質膜のリチウムイオン伝導性をより一層向上させることができる。
生成させる正極活物質としては特に限定されず、例えば、リチウムイオン電池の正極層に使用可能な正極活物質が挙げられる。例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン酸化物(LiMn)、固溶体酸化物(LiMnO−LiMO(M=Co、Ni等))、リチウム−マンガン−ニッケル酸化物(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)、オリビン型リチウムリン酸化物(LiFePO)等の複合酸化物;CuS、Li−Cu−S化合物、TiS、FeS、MoS、V、Li−Mo−S化合物、Li−Ti−S化合物、Li−V−S化合物、Li−Fe−S化合物等の硫化物系正極活物質;等が挙げられる。
これらの中でも、より高い放電容量密度を有し、かつ、サイクル特性により優れる観点から、硫化物系正極活物質が好ましく、Li−Mo−S化合物、Li−Ti−S化合物、Li−V−S化合物がより好ましい。
ここで、Li−Mo−S化合物は構成元素としてLi、Mo、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるモリブデン硫化物および硫化リチウムを含む無機組成物を機械的処理により互いに化学反応させることにより得ることができる。
また、Li−Ti−S化合物は構成元素としてLi、Ti、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるチタン硫化物および硫化リチウムを含む無機組成物を機械的処理により互いに化学反応させることにより得ることができる。
Li−V−S化合物は構成元素としてLi、V、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるバナジウム硫化物および硫化リチウムを含む無機組成物を機械的処理により互いに化学反応させることにより得ることができる。
生成させる負極活物質としては特に限定されず、例えば、リチウムイオン電池の負極層に使用可能な負極活物質が挙げられる。例えば、リチウム合金、スズ合金、シリコン合金、ガリウム合金、インジウム合金、アルミニウム合金等を主体とした金属系材料;リチウムチタン複合酸化物(例えばLiTi12)等が挙げられる。
(無機組成物を結晶化する工程(B))
つづいて、準備した上記無機組成物を加熱することにより上記無機組成物を結晶化する。
上記無機組成物を加熱する際の温度としては特に限定されず、生成させる無機材料に応じて適宜設定することができる。
例えば、生成させる無機材料が構成元素として、Li、P、およびSを含む硫化物系無機固体電解質材料の場合は、加熱温度は200℃以上400℃以下の範囲内であることが好ましく、220℃以上300℃以下の範囲内であることがより好ましい。
上記無機組成物を加熱する時間は、上記無機組成物を結晶化できる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば、1分間以上24時間以下の範囲内であり、好ましくは0.1時間以上10時間以下である。加熱の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。なお、このような加熱する際の温度、時間等の条件は、本実施形態の無機材料の特性を最適なものにするため適宜調整することができる。
また、上記無機組成物が結晶化したかどうかは、例えば、線源としてCuKα線を用いたX線回折により得られるスペクトルにおいて、新たな結晶ピークが生成したか否かで判断することができる。
(上記無機組成物をガラス化する工程(C))
つづいて、結晶化した上記無機組成物を機械的処理することにより、2種以上の上記無機化合物を化学反応させながら上記無機組成物をガラス化する。
ここで、機械的処理は、2種以上の上記無機化合物を機械的に衝突させることにより、化学反応させながら上記無機組成物をガラス化させることができるものであり、例えば、メカノケミカル処理等が挙げられる。
ここで、メカノケミカル処理とは、混合対象に、せん断力、衝突力または遠心力のような機械的エネルギーを加えつつガラス化する方法である。メカノケミカル処理によるガラス化をおこなう装置としては、ボールミル、ビーズミル、振動ミル、ターボミル、メカノフュージョン、ディスクミル等の粉砕・分散機や、削岩機や振動ドリル、インパクトドライバ等で代表される回転、押出しおよび打撃を組み合わせた機構からなる打撃粉砕装置等が挙げられる。これらの中でも、非常に高い衝撃エネルギーを効率良く発生させることができる観点から、ボールミルおよびビーズミルが好ましく、ボールミルが特に好ましい。また、連続生産性に優れている観点から、削岩機やインパクトドライバ等で代表される回転、押出しおよび打撃を組み合わせた機構からなる打撃粉砕装置が好ましい。
また、メカノケミカル処理は非活性雰囲気下でおこなうことが好ましい。これにより、無機組成物と、水蒸気や酸素等との反応を抑制することができる。
また、上記非活性雰囲気下とは、真空雰囲気下または不活性ガス雰囲気下のことである。上記非活性雰囲気下では、水分の接触を避けるために露点が−50℃以下であることが好ましく、−60℃以下であることがより好ましい。上記不活性ガス雰囲気下とは、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下のことである。これらの不活性ガスは、製品への不純物の混入を防止するために、高純度である程好ましい。混合系への不活性ガスの導入方法としては、混合系内が不活性ガス雰囲気で満たされる方法であれば特に限定されないが、不活性ガスをパージする方法、不活性ガスを一定量導入し続ける方法等が挙げられる。
また、結晶化した上記無機組成物をガラス化するときに、ヘキサン、トルエン、またはキシレン等の非プロトン性有機溶媒を添加して、溶媒に各原料を分散させた状態でガラス化してもよい。
結晶化した上記無機組成物をガラス化するときの回転速度や処理時間、温度、反応圧力、無機組成物に加えられる重力加速度等の混合条件は、無機組成物の種類や処理量によって適宜決定することができる。一般的には、回転速度が速いほど、ガラスの生成速度は速くなり、処理時間が長いほどガラスヘの転化率は高くなる。
通常は、線源としてCuKα線を用いたX線回折分析をしたとき、結晶化した上記無機組成物の回折ピークが消失または低下していたら、上記無機組成物はガラス化され、所望の無機材料が得られていると判断することができる。
ここで、生成させる無機材料が構成元素として、Li、P、およびSを含む硫化物系無機固体電解質材である場合、上記無機組成物をガラス化する工程(C)では、線源としてCuKα線を用いたX線回折により得られるスペクトルにおいて回折角2θ=15.7±0.3°の位置に存在する回折ピークの回折強度をバックグラウンド強度Iとし、回折角2θ=26.9±0.9°の位置に存在する回折ピークの回折強度をIとしたとき、I/Iの値が5.5以下となるまで機械的処理をおこなうことが好ましい。
/Iを上記上限値以下とすることにより、硫化物系無機固体電解質材のリチウムイオン伝導性を向上させることができる。さらに、このような硫化物系無機固体電解質材を用いると、入出力特性に優れた全固体型リチウムイオン電池を得ることができる。
ここで、回折角2θ=15.7±0.3°の位置に存在する回折ピークは、基準の回折ピークであり、回折角2θ=26.9±0.9°の位置に存在する回折ピークは硫化リチウム由来の回折ピークである。
したがって、I/Iは、硫化物系無機固体電解質材中の硫化リチウムの含有量の指標を表している。I/Iが小さいほど、硫化物系無機固体電解質材に含まれる硫化リチウムの量が少ないことを意味する。
LiSはリチウムイオン伝導性が低いため、LiSの含有量が少ないほど硫化物系無機固体電解質材のリチウムイオン伝導性は向上するものと考えられる。
また、生成させる無機材料が構成元素として、Li、P、およびSを含む硫化物系無機固体電解質材である場合、上記無機組成物をガラス化する工程(C)では、27.0℃、印加電圧10mV、測定周波数域0.1Hz〜7MHzの測定条件における交流インピーダンス法によるリチウムイオン伝導度が1.0×10−4S・cm−1以上となるまで機械的処理をおこなうことが好ましい。これにより、リチウムイオン伝導性により一層優れた硫化物系無機固体電解質材を得ることができる。
(上記無機組成物の少なくとも一部を結晶化する工程(D))
つづいて、得られたガラス状態の無機材料を加熱することにより、上記無機材料の少なくとも一部を結晶化して、ガラスセラミックス状態の無機材料を生成してもよい。こうすることにより、例えば、より一層リチウムイオン伝導性に優れた無機固体電解質材料を得ることができる。
ガラス状態の無機材料を加熱する際の温度としては、200℃以上500℃以下の範囲内であることが好ましく、220℃以上350℃以下の範囲内であることがより好ましい。
ガラス状態の無機材料を加熱する時間は、所望の無機材料が得られる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば、1分間以上24時間以下の範囲内であり、好ましくは0.5時間以上3時間以下である。加熱の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。なお、このような加熱する際の温度、時間等の条件は、本実施形態の無機材料の特性を最適なものにするため適宜調整することができる。
また、ガラス状態の無機材料の加熱は、例えば、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。これにより、無機材料の劣化(例えば、酸化)を防止することができる。
ガラス状態の無機材料を加熱するときの不活性ガスとしては、例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガス等が挙げられる。これらの不活性ガスは、製品への不純物の混入を防止するために、高純度である程好ましく、また、水分の接触を避けるために、露点が−50℃以下であることが好ましく、−60℃以下であることが特に好ましい。混合系への不活性ガスの導入方法としては、混合系内が不活性ガス雰囲気で満たされる方法であれば特に限定されないが、不活性ガスをパージする方法、不活性ガスを一定量導入し続ける方法等が挙げられる。
(粉砕、分級、または造粒する工程(E))
本実施形態の無機材料の製造方法では、必要に応じて、得られた無機材料を粉砕、分級、または造粒する工程をさらにおこなってもよい。例えば、粉砕により微粒子化し、その後、分級操作や造粒操作によって粒子径を調整することにより、所望の粒子径を有する無機材料を得ることができる。上記粉砕方法としては特に限定されず、ミキサー、気流粉砕、乳鉢、回転ミル、コーヒーミル等公知の粉砕方法を用いることができる。また、上記分級方法としては特に限定されず、篩等公知の方法を用いることができる。
これらの粉砕または分級は、空気中の水分との接触を防ぐことができる点から、不活性ガス雰囲気下または真空雰囲気下で行うことが好ましい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<評価方法>
はじめに、以下の実施例、比較例における評価方法を説明する。
(1)X線回折分析
X線回折装置(リガク社製、RINT2000)を用いて、X線回折分析法により、実施例および比較例で得られた無機固体電解質材料の回折スペクトルをそれぞれ求めた。なお、線源としてCuKα線を用いた。ここで、回折角2θ=15.7±0.3°の位置に存在する回折ピークの回折強度をバックグラウンド強度Iとし、回折角2θ=26.9±0.9°の位置に存在する回折ピークの回折強度をIとしI/Iを求めた。得られた結果を表1に示す。
(2)リチウムイオン伝導度の測定
実施例および比較例で得られた固体電解質材料に対して、交流インピーダンス法によるリチウムイオン伝導度の測定をおこなった。
リチウムイオン伝導度の測定は北斗電工社製、ポテンショスタット/ガルバノスタットSP−300を用いた。試料の大きさはφ9.5mm、厚さ約1.3mm、測定条件は、印加電圧10mV、測定温度27.0℃、測定周波数域0.1Hz〜7MHz、電極はLi箔とした。
<実施例1>
硫化物系無機固体電解質材料であるLiS−P材料を以下の手順で作製した。
原料には、LiS(シグマアルドリッチジャパン製、純度99.9%)、P(関東化学製試薬)を使用した。
LiS粉末とP粉末(LiS:P=80:20(モル%))の合計30gをボールミル(400mLポット、φ10mmボール500g使用)にて120rpmで1時間混合した。
次いで、得られた混合物(無機組成物)をアルミナるつぼに5.0g入れ、グローブボックス内の加熱炉で240℃、1時間加熱し、無機組成物を結晶化した。
次いで、結晶化した無機組成物2.5gをボールミル(400mLポット、φ10mmボール500g使用)にて120rpmで200時間メカノケミカル処理し、硫化物系無機固体電解質材料を得た。
ここで、100時間ごとにサンプリングし、X線回折分析およびリチウムイオン伝導度の測定をおこなった。
得られた結果を図1〜3および表1に示す。
<実施例2〜4、比較例1>
加熱炉での加熱時間を表1のように変更した以外は実施例1と同様にして硫化物系無機固体電解質材料をそれぞれ作製し、得られた硫化物系無機固体電解質材料について各評価をおこなった。得られた結果を図1〜3および表1に示す。
<実施例5〜8>
メカノケミカル処理の時間を表2のように変更した以外は実施例1と同様にして硫化物系無機固体電解質材料をそれぞれ作製し、得られた硫化物系無機固体電解質材料について各評価をおこなった。得られた結果を図4および表2に示す。
Figure 2017218330
Figure 2017218330
図1から、無機組成物を加熱することにより新たな結晶ピークが生成することがわかった。すなわち、無機組成物を加熱することにより無機組成物を結晶化できていることが確認できた。
また、図2および3から、結晶化した無機組成物をメカノケミカル処理することにより、結晶ピークが消失するまたは低下することがわかった。すなわち、結晶化した無機組成物をガラス化できていることが確認できた。ここで、図2から、結晶化処理をおこなった実施例1〜4の方が、結晶化処理をおこなっていない比較例1よりも、より短時間で結晶ピークが消失または低下していることから、より短時間でガラス化できていることが理解できる。このことは、表1のリチウムイオン伝導度からも理解できる。
また、図4および表2から、ガラス化工程前に結晶化工程をおこなう本実施形態に係る無機材料の製造方法によれば、6時間のメカノケミカル処理でも十分にガラス化され、高いリチウムイオン伝導度を実現できていることがわかる。
一方、表1から、比較例1のようにガラス化工程前に結晶化工程をおこなわない場合は十分に高いリチウムイオン伝導度を得るには、200時間のメカノケミカル処理が必要であることがわかる。
以上から、本実施形態に係る無機材料の製造方法によれば、無機組成物のガラス化をより短時間でおこなうことができ、製造時間を短縮することが可能であることが理解できる。

Claims (9)

  1. 2種以上の無機化合物を機械的処理により化学反応させることにより得られる無機材料を製造するための製造方法であって、
    2種以上の無機化合物を含む無機組成物を準備する工程と、
    前記無機組成物を加熱することにより前記無機組成物を結晶化する工程と、
    結晶化した前記無機組成物を機械的処理することにより、2種以上の前記無機化合物を化学反応させながら前記無機組成物をガラス化する工程と、
    を含む無機材料の製造方法。
  2. 請求項1に記載の無機材料の製造方法において、
    前記機械的処理はメカノケミカル処理を含む無機材料の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の無機材料の製造方法において、
    前記無機材料が、無機固体電解質材料、正極活物質、または負極活物質である無機材料の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の無機材料の製造方法において、
    前記無機材料が硫化物系無機固体電解質材料を含む無機材料の製造方法。
  5. 請求項4に記載の無機材料の製造方法において、
    前記硫化物系無機固体電解質材料は構成元素として、Li、P、およびSを含む無機材料の製造方法。
  6. 請求項5に記載の無機材料の製造方法において、
    前記硫化物系無機固体電解質材料中の前記Pの含有量に対する前記Liの含有量のモル比(Li/P)が1.0以上10.0以下であり、前記Pの含有量に対する前記Sの含有量のモル比(S/P)が1.0以上10.0以下である無機材料の製造方法。
  7. 請求項4乃至6いずれか一項に記載の無機材料の製造方法において、
    前記無機材料が全固体型リチウムイオン電池を構成する固体電解質層に用いられる無機固体電解質材料である無機材料の製造方法。
  8. 請求項4乃至7いずれか一項に記載の無機材料の製造方法において、
    前記無機組成物をガラス化する工程では、
    線源としてCuKα線を用いたX線回折により得られるスペクトルにおいて回折角2θ=15.7±0.3°の位置に存在する回折ピークの回折強度をバックグラウンド強度Iとし、回折角2θ=26.9±0.9°の位置に存在する回折ピークの回折強度をIとしたとき、I/Iの値が5.5以下となるまで前記機械的処理をおこなう無機材料の製造方法。
  9. 請求項4乃至8いずれか一項に記載の無機材料の製造方法において、
    27.0℃、印加電圧10mV、測定周波数域0.1Hz〜7MHzの測定条件における交流インピーダンス法による、前記無機材料のリチウムイオン伝導度が1.0×10−4S・cm−1以上である無機材料の製造方法。
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