JP2017215440A - 光学シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光透過部と光吸収部とが交互に並列された光学機能層を備える光学シートにおいて、その製造の際にブロッキングを防止することができる光学シートの製造方法を提供する。【解決手段】透明な基材上に、間隔を有して複数の光透過部を形成する工程と、光透過部の間隔に、光を吸収する材料を含有する硬化前の組成物を供給し、ドクターブレードにより余剰分を掻き取り、その後に組成物を硬化させて光吸収部を形成する工程と、を有し、硬化する工程には、さらにブロッキング防止手段が含まれている。【選択図】なし

Description

本発明は光学シートの製造方法に関する。
液晶表示装置、及びプロジェクションテレビ等の表示装置では、光源よりも観察者側に光学シートが配置されている。この光学シートは、観察者に質の高い映像を提供する役割を有する。
このような光学シートを構成する部材の1つとして、例えば特許文献1には、光を透過する部分(光透過部)と光を吸収する部分(光吸収部)とがシート面に沿って交互に並列された層(光学機能層)が開示されている。そしてこのような光学機能層を作製する方法として、複数の光透過部の間に光吸収部を構成する硬化前の紫外線硬化樹脂を充填し、紫外線硬化樹脂が充填された部位にブレードの先端を接触させて走査し、その後紫外線を照射することが記載されている。
特許第5035482号公報
しかしながら、このような製造方法により作製する際にブロッキングが発生することがあった。「ブロッキング」とは、光吸収部を充填して硬化させた後に光学機能層をラインで搬送するときに光学機能層が搬送に用いられるガイドロールに貼り付いてしまう現象である。
そこで本発明は、光透過部と光吸収部とが交互に並列された光学機能層を備える光学シートにおいて、その製造の際にブロッキングを防止することができる光学シートの製造方法を提供する。
以下、本発明について説明する。
本発明の1つの態様は、透明な基材上に、間隔を有して複数の光透過部を形成する工程と、光透過部の間隔に、光を吸収する材料を含有する硬化前の組成物を供給し、ドクターブレードにより余剰分を掻き取り、その後に組成物を硬化させて光吸収部を形成する工程と、を有し、硬化する工程には、さらにブロッキング防止手段が含まれている、光学シートの製造方法である。
ブロッキング防止手段は、掻き取りにより光吸収部に凹部を形成するとともに、硬化を空気雰囲気中で行うこととすることができる。
又は、ブロッキング防止手段は、硬化を窒素雰囲気中で行うこととしてもよい。
又は、ブロッキング防止手段は、硬化の前に光透過部及び間隔に充填された組成物を平滑ロールに接触させ、該接触させた状態で硬化を行うこととすることもできる。
本発明によれば、光透過部と光吸収部とが交互に並列された光学機能層において、これを製造する際にブロッキングの発生を防止することができる。
光学シート10の斜視図である。 図2(a)は図1に示したII−IIにおける光学シート10の断面図、図2(b)はその一部を拡大した図である。 第一の形態の製造方法を説明する図である。 第一の形態の製造方法を説明する他の図である。 図5(a)は光学シート110の断面図、図5(b)はその一部を拡大した図である。 第三の形態の製造方法を説明する他の図である。
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。なお、各図において、見易さのため、繰り返しとなる符号については省略することがある。また、各図において見易さのため、形状を変形や強調して表すこともある。
初めに第一形態にかかる光学シートの製造方法により製造される光学シート10について説明する。図1は光学シート10の斜視図、図2(a)は図1にII−IIで示した線に沿った断面図、図2(b)には図2(a)の一部を拡大して表した。
図1、図2からわかるように本形態の光学シート10は基材層11及び光学機能層12を有して構成されている。
基材層11は光学機能層12を支持する平板状のシート状の透明な部材である。基材層11をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。この中でも複屈折の少ないTAC樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。さらには、車載用途などのように高い耐熱性が求められる用途では、ガラス転移点が高いポリカーボネート樹脂が望ましい。具体的にはポリカーボネート樹脂のガラス転移点は143℃であり、一般に105℃での耐久性が求められる車載用途に適している。
基材層11の厚さは特に限定されないが、25μm以上300μm以下であることが好ましい。基材層11の厚さがこの範囲を外れると、加工性に問題を生じる虞がある。例えば、基材層11が25μmより薄くなるとしわが生じやすくなる。また、基材層11が300μmより厚くなると、製造時において光学機能層12を積層した後の巻き取りが困難になる虞がある。
光学機能層12は基材層11の一方の面に積層された層で、層面に沿って光透過部13と光吸収部14とが交互に配列されている。光学機能層35は、入光側から入射した光の進行方向を変化させて入光側とは反対側となる出光側から出射させ、正面方向(法線方向)の輝度を集中的に向上させる機能(集光機能)、又は、光を拡散して均一化する機能を有している。この機能の違いは光透過部13と光吸収部14との界面の傾斜角度によって適宜調整することができる。
さらに、当該正面方向に対して大きな角度で進行した光を吸収する機能(光吸収機能)を備えている。
光学機能層12は、図1からわかるように、図2(a)、図2(b)に示した断面を有して紙面奥/手前側に延びる形状を備える。すなわち、図2(a)に表れる断面において、略台形である光透過部13と、隣り合う2つの光透過部13の間に形成された断面が略台形の光吸収部14と、を具備している。
光透過部13は光を透過させることを主要の機能とする部位であり、本形態では図2(a)、図2(b)に表れる断面において、基材層11側に長い下底、その反対側に短い上底を有する略台形の断面形状を有する要素である。光透過部13は、基材層11の層面に沿って当該断面を維持して上記した方向に延びるとともに、この延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配列される。そして、隣り合う光透過部13の間には、略台形断面を有する間隔が形成されている。従って、当該間隔は、光透過部13の上底側に長い下底を有し、光透過部13の下底側に短い上底を有する台形断面を有し、ここに後述する必要な材料が充填されることにより光吸収部14が形成される。なお、本形態では隣り合う光透過部13は長い下底側で土台部12aにより連結されている。
光透過部13は屈折率がNtとされている。このような光透過部13は、光透過部13を構成する組成物を硬化させることにより形成することができる。詳しくは後で説明する。屈折率Ntの値は特に限定されることはないが、台形断面の斜面における光吸収部13との界面で適切に光を反射(全反射を含む。)する観点から屈折率は1.55以上であることが好ましい。ただし、屈折率が高すぎる材料は割れやすい場合が多いので屈折率は1.61以下であることが好ましい。より好ましくは1.56以下である。
光吸収部14は隣り合う光透過部13の間に形成された上記した間隔に形成される間部として機能する。従って短い上底が基材層11側を向き、長い下底がその反対側を向く形状となる。ただし、本形態では、長い下底側が窪むように凹部14aが形成されている。この凹部14aにより後述するように空気中で光吸収部14を形成してもブロッキングを防止することができる。
光吸収部14は、屈折率がNrとされるとともに、光を吸収することができるように構成されている。具体的には屈折率がNrであるバインダー15に光吸収粒子16が分散される。屈折率Nrは、光透過部13の屈折率Ntよりも低い屈折率とされる。このように、光吸収部14の屈折率を光透過部13の屈折率より小さくすることにより、所定の条件で光透過部13に入射した光を光吸収部14との界面で適切に全反射させることができる。また、全反射条件を満たさない場合にも一部の光は当該界面で反射する。
屈折率Nrの値は特に限定されることはないが、当該全反射を適切に行う観点から1.50以下であることが好ましく、その中でも入手性の観点から1.47以上が好ましい。より好ましく1.49以上である。
光透過部13の屈折率Ntと光吸収部14の屈折率Nrとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0.05以上0.14以下であることが好ましい。屈折率差を大きくすることにより、より多くの光を全反射させることができる。
光学機能層12では、特に限定されることはないが、例えば次のように光透過部13及び光吸収部14が形成される。すなわち、図2(b)にPで表した光透過部13及び光吸収部14のピッチは20μm以上100μm以下であることが好ましい。また、図2(b)にθで示した光吸収部14と光透過部13との斜辺における界面と、光学機能層12の層面の法線と、の成す角は1°以上10°以下であることが好ましい。そして図2(b)にDで示した光吸収部14の厚さは50μm以上150μm以下であることが好ましい。これらの範囲内とすることにより、光の透過と光の吸収とのバランスをより適切にすることができる。
本形態では光透過部13と光吸収部14との界面が断面において一直線状となる例を示したが、これに限らず折れ線状、凸である曲面状、凹である曲面状等であってもよい。また、複数の光透過部13及び光吸収部14で断面形状が同じであってもよいし、所定の規則性を有して異なる断面形状であってもよい。
次に第一の形態にかかる製造方法について説明する。ここでは光学シート10を製造することを例に説明する。図3、図4に説明するための図を表した。
はじめに基材層11の一方の面に光透過部13を形成する。これは、図3に示したように、光透過部13の形状が転写できる形状を表面に有する金型ロール20と、これに対向するように配置されたニップロール21との間に、基材層11となる基材シート11’を挿入する。このとき、基材シート11’と金型ロール20との間に光透過部を構成する組成物13’を供給しながら金型ロール20及びニップロール21を図3に矢印で示したように回転させる。これにより金型ロール20の表面に形成された光透過部に対応する溝(光透過部形状を反転した形状)に光透過部を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの表面形状に沿ったものとなる。
ここで、光透過部を構成する組成物としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等の電離放射線硬化型の樹脂を挙げることができる。
金型ロール20と基材シート11’との間に挟まれ、ここに充填された光透過部を構成する組成物13’に対し、基材シート11’側から光照射装置23により硬化させるための光を照射する。これにより、組成物を硬化させ、その形状を固定させることができる。そして、離型ロール24により金型ロール20から基材シート11’および成形された光透過部13からなる中間シート10’を離型する。
次に、光吸収部14を形成する。光吸収部14を形成するには、図4に示したように、上記形成した隣り合う光透過部13の間隔13aに光吸収部を構成する組成物14’を過剰に供給する。その後、余剰分の当該組成物14’をドクターブレード25等で掻き落とす。そして、残った組成物14’に組成物を硬化させる光線(紫外線等)を照射することによって硬化させ、光吸収部14を形成することができる。
ここで光吸収部14の形成は空気中で行うとともに、ドクターブレード25を光透過部13の上面(上底側の面)に押し当てる圧力を調整して、光吸収部14に凹部14aが形成されるようにする。本形態ではこの工程がブロッキング防止手段となる。
これによれば、光吸収部14の表面が光透過部13より突出することが無いので、光吸収部14が搬送ローラ(ガイドローラ)等に接触することがないため、ブロッキングを防止することができる。この態様では、空気雰囲気中での製造が可能となる。
光吸収部14を構成する組成物14’として用いられる材料は特に限定されないが、例えば、バインダーとしてウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等の光硬化型樹脂を用いることができ、ここに着色された光吸収粒子が分散されている組成物を挙げることができる。
また光吸収粒子を分散させる代わりに顔料や染料により光吸収部全体を着色することもできる。
光吸収粒子を用いる場合には、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましい。
これにより光学シート10が作製される。シート状である光学シート10は必要に応じて打ち抜きなどにより適切な大きさとされる。
次に、第二形態について説明する。第二形態にかかる光学シートの製造方法により製造される光学シート110の形状を図5に示した。図5(a)は光学シート110の断面図で図2(a)に相当する図、図5(b)は図5(a)の一部を拡大して表した図である。
図5からわかるように本形態の光学シート110は基材層11及び光学機能層112を有して構成されている。
光学シート110は、光学機能層112の光吸収部114が凹部を備えていないことにおいて光学シート10と異なる。その他の形態については上記した光学シート10と同じように考えることができる。
次に第二の形態にかかる製造方法について説明する。ここでは光学シート110を製造することを例に説明する。本形態の製造方法も、上記した第一の形態にかかる製造方法と同様に、はじめに基材層11の一方の面に光透過部13を形成する。
次に、光吸収部114を形成する。光吸収部114を形成する際にも、図4に示したように、隣り合う光透過部13の間隔14aに光吸収部を構成する組成物を過剰に供給し、余剰分の当該組成物をドクターブレード25等で掻き落とす。そして、残った組成物に組成物を硬化させる光線(紫外線等)を照射することによって硬化させ、光吸収部114を形成することができる。
ただし、本形態では光吸収部114の硬化を窒素雰囲気中で行う。本形態ではこの工程がブロッキング防止手段となる。これによれば、酸素(O)が存在しないことにより、硬化が阻害され難く粘着性を有することなくブロッキングを防止することができる。酸素が存在する雰囲気では硬化が阻害され、十分な硬化をする前に次の工程に進んでしまい、粘着性を有していることからブロッキングが起こりやすい。
例えば、特にアクリレート系に代表されるようなラジカル重合により硬化する紫外線硬化樹脂の場合には、硬化速度が速いことから、製造の高効率化の観点から好ましく用いられる。しかしながら一方で、このような樹脂は上記したように酸素の存在により硬化が阻害され、後硬化も起こり難い。すなわち、樹脂中の開始剤(硬化開始剤)に紫外線を照射すると、ラジカルが発生して反応しやすくなるが、ここに酸素があると、発生したラジカルを酸素が捕捉して安定化することから、重合反応を阻害して反応が非常に遅くなると考えられる。
これに対して、酸素を含まない窒素雰囲気であればこれを回避することができ、硬化が確実に効率よく行われる。
この際には、例えば光吸収部に硬化のために光を照射する空間を形成して、この空間を窒素で充填することを挙げることができる。
このような製造方法によれば、光吸収部114の面が搬送ロールに貼り付くことが防止されるので、光吸収部に凹部を設けなくてもブロッキングを防ぐことができる。従って、光透過部13の上底側と光吸収部114の下底側とが概ね面一になるような光学シート110を作製することができる。
これにより光学シート110が作製される。シート状である光学シート110は必要に応じて打ち抜きなどにより適切な大きさとされる。
次に第三の形態について説明する。第三の形態にかかる光学シートの製造方法により製造される光学シートは上記した光学シート110と同じである。そこでこの形態でも光学シート110を製造することを例に説明する。本形態の製造方法も、上記した第一の形態にかかる製造方法と同様に、はじめに基材層11の一方の面に光透過部13を形成する。
次に、光吸収部114を形成する。この形態で光吸収部114を形成する際にも、図4に示したように、隣り合う光透過部13の間隔14aに光吸収部を構成する組成物を過剰に供給し、余剰分の当該組成物をドクターブレード25等で掻き落とす。
本形態では、図6に示したように、組成物を硬化する前に、平滑面を有するロール220の表面に光学機能層112のうち、基材層11が積層された側とは反対側の面(すなわち、ドクターブレード25で掻いた側の面)を接触させる。その後、基材層11側から組成物を硬化させる光線(紫外線等)を照射して組成物を硬化させて光吸収部114を形成し、離型ロール224を用いて離型する。従って本形態ではこのような平滑ロールに接触させた状態で硬化させる工程により、酸素(空気)との接触を回避することができ、上記した通り、酸素による硬化の阻害がないので、ブロッキング防止手段となる。
これによれば、硬化の完了まで、確実に組成物が光透過部13間の間隔に封止されているので、光透過部13の上底側と光吸収部114の下底側とが概ね面一になり、光吸収部114の面が搬送ロールに貼り付くことが防止されるブロッキングが防がれる
これにより光学シート110が作製される。シート状である光学シート110は必要に応じて打ち抜きなどにより適切な大きさとされる。
実施例では、上記した第一〜第三の形態にかかる製造方法により光学シートを作製し、ブロッキングの発生の有無を確認した。
(実施例1)
実施例1では、第一の形態の製造方法に倣って、次のように光学シートの作製をおこなった。
(1)金型ロールの作製
光学機能層の作製に供される金型ロール(図2の金型ロール20に相当)を作製した。金型ロールは、円柱状であり、その外周部には銅メッキが施され、当該銅メッキ部分をバイトにより切削して光透過部に対応する溝を形成した。バイトとしてはダイヤモンドバイトを用い、その形状は先端幅が29μm、深さ102μmのときに幅が35μmとなるような台形である。このようなダイヤモンドバイトを用いて、ロール軸線に沿った方向の溝間のピッチが39μmとなるように、金型ロールの銅メッキ層の外周を切削して螺旋状に溝を形成した。これにより、深さ102μm、溝底幅が29μm、溝上幅35μmの溝が形成された。切削後に金型ロールの表面にクロムメッキを施した。
(2)基材層の準備
基材層としては、ポリカーボネートフィルム(カーボグラスフィルムC110C−LR、旭硝子株式会社、厚さ100μm)を準備した。
(3)光透過部の形成
次に、紫外線硬化型ウレタンアクリレート屈折率1.560を基材層に127μm塗布し、上記金型ロールと接触させ、基材層側から高圧水銀灯により1000mJ/cmの紫外線を照射して光透過部構成組成物を硬化させて光透過部を形成した。これにより基材層上に光透過部が積層された中間部材を得た。
(4)光吸収部の形成
次に、紫外線硬化型ウレタンアクリレート屈折率1.490に平均粒子径4μmの光吸収ビーズ(ガンツパール(登録商標)、アイカ工業株式会社)を20質量%混合させ、上記(3)で作製した中間部材上に供給装置から供給した。また、中間部材の進行方向と略垂直に配置されたドクターブレード(図4のドクターブレード25に相当)を用いて、中間部材上に供給した光吸収部構成組成物を、光透過部間に形成された間隔(図4の間隔13aに相当)内に充填するとともに、余剰分の光吸収部構成組成物を掻き落とした。
その後、空気中で高圧水銀灯により1000mJ/cmの紫外線を照射して光吸収部構成組成物を硬化させ、硬化した光吸収部構成組成物によって光吸収部を形成した。本例では、光吸収部の凹部(図2の凹部14aに相当)の深さが3μmとなった。
(実施例2)
実施例2では、第二の形態の製造方法に倣って、光学シートの作製をおこなった。すなわち、実施例1の(3)まで同じ工程とし、(4)の工程にて凹部が形成されないようにドクターブレードの押し圧力を調整し、光吸収部の硬化を窒素パージ下で行った。
(実施例3)
実施例3では、第三の形態の製造方法に倣って、光学シートの作製をおこなった。
すなわち、実施例1の(3)まで同じ工程とし、(4)の工程にて、光吸収部を掻き取り後、硬化させる前に、掻き取り面を平滑ロール(図6の平滑ロール220に相当)に接触させ、基材層側から高圧水銀灯により1000mJ/cmの紫外線を照射して光吸収部構成組成物を硬化させ光吸収部を形成した。
(比較例)
比較例として実施例1の(3)まで同じ工程とし、実施例1の(4)において、光吸収部の凹部を形成しない例の光学シートを作製した。
以上、実施例1〜実施例3及び比較例にかかる光学シートを搬送ロール上を移動させた。その結果、実施例1〜実施例3の光学シートは搬送ロールに貼り付かず、ブロッキングが生じなかった。これに対して、比較例1の光学シートは搬送ロールに貼り付き、ブロッキングが発生した。
10、110 光学シート
11 基材層
12、112 光学機能層
13 光透過部
14、114 光吸収部
15 バインダー
16 光吸収粒子
20 金型ロール
21 ニップロール
23、223 光(紫外線)照射機
24、224 離型ロール
220 平滑ロール

Claims (4)

  1. 透明な基材上に、間隔を有して複数の光透過部を形成する工程と、
    前記光透過部の前記間隔に、光を吸収する材料を含有する硬化前の組成物を供給し、ドクターブレードにより余剰分を掻き取り、その後に前記組成物を硬化させて光吸収部を形成する工程と、を有し、
    前記硬化する工程には、さらにブロッキング防止手段が含まれている、光学シートの製造方法。
  2. 前記ブロッキング防止手段は、前記掻き取りにより前記光吸収部に凹部を形成するとともに、前記硬化を空気雰囲気中で行うことである請求項1に記載の光学シートの製造方法。
  3. 前記ブロッキング防止手段は、前記硬化を窒素雰囲気中で行うことである請求項1に記載の光学シートの製造方法。
  4. 前記ブロッキング防止手段は、前記硬化の前に前記光透過部及び前記間隔に充填された前記組成物を平滑ロールに接触させ、該接触させた状態で前記硬化を行うことである請求項1に記載の光学シートの製造方法。
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