JP2017215415A - 現像剤補給装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献1には、特殊色用の現像剤補給装置において、現像剤容器やサブホッパなどを種類の異なる特殊色用のものに変更する場合などに、着脱交換が難しいチューブの清掃をおこなうことを目的として、現像剤容器を取り外した状態で作像プロセスと現像剤補給動作(搬送ポンプの稼働)とをおこないながらチューブの内部を清掃する技術が開示されている。
また、特許文献1の現像剤補給装置は、チューブの清掃をおこなうときに必ず現像剤容器を取り外さなければならず、清掃作業に手間と時間がかかっていた。特に、現像剤容器や貯留部を交換することなく、チューブのみの清掃をおこないたい場合には、現像剤容器を取り外す作業がまったく余分な作業になってしまうことになる。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はそのプロセスカートリッジ6Yの近傍を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の上方の一端側には、種類が異なる5つの略筒状の現像剤容器としてのトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sがそれぞれ着脱可能に設置された現像剤補給装置90Y、90M、90C、90K、90S(トナー補給装置)が並設されている。詳しくは、図1に示すように、左方にはカラー用の3色(イエロー、マゼンタ、シアン)に対応したトナー容器32Y、32M、32C(現像剤補給装置90Y、90M、90C)が、最左方からイエロー、マゼンタ、シアンの順に設置されている。そして、その右方には黒色(ブラック)に対応したトナー容器32K(現像剤補給装置90K)が設置され、最右方には特殊色に対応したトナー容器32S(現像剤補給装置90S)が設置されている。
特に、特殊色に対応したトナー容器32Sは、その内部に収容されたトナーがすべて消費される前に、ユーザーの用途に応じて、他の種類の特殊色用のトナー容器32Sに交換される場合が多く、その交換頻度が他のトナー容器32Y、32M、32C、32Kに比べて多くなるため、その交換作業がしやすい最右方の位置に配置されている。
そして、本実施の形態において、このようなトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sと、現像剤補給装置90Y、90M、90C、90K、90Sと、のそれぞれの並び順は、可変されないように設定している。
また図3、図8等をも参照して、カラー用の3つの現像剤補給装置90Y、90M、90Cは、それぞれ、カラー用のトナー容器32Y、32M、32C(現像剤容器)に収容されたカラー(イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー(現像剤)を、カラー用の現像装置5Y、5M、5Cにそれぞれ補給するためのものである。
図5、図8等をも参照して、特殊色用の現像剤補給装置90Sは、特殊色用のトナー容器32S(現像剤容器)に収容された特殊色のトナー(現像剤)を、特殊色用の現像装置5Sに補給するためのものである。
特に、特殊トナーは、黒色トナーやカラートナーとは異なるもので、ユーザーの用途に合わせて公知のクリアトナー(透明トナー、無色トナー、無彩色トナー、ノーピグメントトナーなどである。)や白色トナーなどを用いることができる。
図1に示すように、5つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6K、6S(現像装置5Y、5M、5C、5K、5S)の基本的な並び順は、中間転写ベルト8の走行方向上流側から、特殊色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)、イエロー用のプロセスカートリッジ6Y(現像装置5Y)、マゼンタ用のプロセスカートリッジ6M(現像装置5M)、シアン用のプロセスカートリッジ6C(現像装置5C)、黒色用のプロセスカートリッジ6K(現像装置5K)、となっている。そして、この並び順は、ユーザーの用途に応じて適宜に変更できるように構成されている。
特に、本実施の形態では、図8(A)及び図8(B)をも参照して、黒色用のプロセスカートリッジ6K(現像装置5K)と、特殊色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)と、の設置位置を入れ替えることができるように構成されている。
そして、そのような場合に、特殊色トナーの種類に応じて、特殊色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)の並び順を、中間転写ベルト8の走行方向最上流側から走行方向最下流側に変更した方が良い場合がある。例えば、特殊色トナーとしてクリアトナーが用いられる場合には、画像の光沢性を向上させる目的で用いられることが多く、中間転写ベルト8上に最初に1次転写されることが望ましいとされ、図1、図8(A)に示すように、特殊色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)が中間転写ベルト8の走行方向最上流に配置される。これに対して、特殊色トナーとして白色トナーが用いられる場合には、白色ではない有色の記録媒体P上に画像を形成する目的で用いられることが多く、記録媒体P上の最下層に2次転写されることが望ましいとされ、図8(B)に示すように、特殊色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)が中間転写ベルト8の走行方向最下流に配置される。そして、そのような特殊色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)の設置位置の変更にともない、黒色用のプロセスカートリッジ6K(現像装置5K)の設置位置が入れ替えられるように変更されることになる。また、これらの入れ替え作業は、画像形成装置100の外装部に設置された表示パネルに表示される操作マニュアルに基いて、ユーザー(又は、サービスマン)によって手動でおこなわれることになる。
そして、本実施の形態における画像形成装置100(現像剤補給装置)は、このようなプロセスカートリッジ6S、6K(現像装置5S、5K)の設置位置の変更が、トナーの混色などの不具合が生じることなくスムーズにおこなわれるように、特徴的に構成されているが、これについては後で詳しく説明する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7Y(書込み装置)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写する。こうして、中間転写ベルト8上に所望のカラー画像が形成される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、1次転写ローラ(9Y)の1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム(1Y)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙ユニット26には、記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
その後、記録媒体Pは、排出経路K2を経由して排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51、現像ローラ51に対向するドクターブレード52、現像剤収容部に配設された2つの搬送スクリュ55と、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56、現像剤収容部にトナー(現像剤)を補給するためのユニット側開口部57、等で構成される。現像ローラ51は、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
現像ローラ51のスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51上を移動する。
なお、マゼンタ用の現像剤補給装置90Mと、シアン用の現像剤補給装置90Cも、使用されるトナーの色(種類)が異なる以外は、イエロー用の現像剤補給装置90Yとほぼ同様の構成となっているため、それらの現像剤補給装置90M、90Cの説明を適宜に省略して、イエロー用の現像剤補給装置90Yのみの説明をおこなうことにする。
なお、図3(及び、後述する図5)は、理解を容易にするために、トナー容器32Y、現像剤補給装置90Y、現像装置5Yの配置方向などを変えて図示している。実際には、図3において、トナー容器32Yと現像剤補給装置90Yの一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されている(図1を参照できる。)。また、チューブ95(搬送路)の向きや配置も簡略化して図示している。
詳しくは、トナー容器32Yが装置本体100の設置部31にセットされると、トナー容器32Yのボトル・ギア37が装置本体100の駆動ギア110に噛合するとともに、キャップ受部91のキャップ開閉チャック92によってトナー容器32Yからキャップ34(トナー排出口Cを塞ぐための部材である。)が取り外される。これにより、トナー容器32Yのトナー排出口C(開口部)が開放されて、トナー容器32Y内に収容されたトナーの排出が可能になる。
このように構成された現像剤補給装置90Yにおいて、駆動モータ115によって駆動ギア110が駆動されるとトナー容器32Yの容器本体33が所定方向に回転駆動されて、トナー容器32Yのトナー排出口Cからトナーが排出される。トナー容器32Yから排出されたトナーは、落下経路部82を落下して貯留部81に貯留される。貯留部81に貯留されたトナーは、搬送ポンプ60Yが稼働することで、吸引口83から吸引されてチューブ95を介して搬送ポンプ60Yからサブホッパ70Yに向けて搬送される。そして、サブホッパ70Yに搬送されたトナーは、垂直方向に延在する搬送管98を介して、現像装置5Y内に補給される。すなわち、トナー容器32Y内のトナーは、図3中の破線矢印方向に搬送されることになる。なお、本実施の形態において、サブホッパ70Yと現像装置5Yとを中継する搬送管98(搬送パイプ)は、チューブ95とは異なり、変形しにくい硬質な樹脂材料や金属材料で形成されている。
図4を参照して、本実施の形態における搬送ポンプ60Yは、ダイヤフラムポンプ(容積式ポンプ)であって、ダイヤフラム61(ゴム部材)、ケース62、モータ67、回転板68、逆止弁63、64、シール部材65、66(弾性部材)、等で構成されている。このように構成された搬送ポンプ60Yは、比較的小型かつ低コストのものである。
ケース62は、剛性を有する樹脂材料又は金属材料からなり、ポンプ本体の主部(ハウジング)として機能する。ケース62(ポンプ本体)には、内部に向けて現像剤を空気とともに流入するための流入口Aと、内部から現像剤を空気とともに流出するための流出口Bと、が形成されている。
ダイヤフラム61は、親トナー性が低く弾性を有するゴム材料で形成されていて、椀状に形成された部分の内部が容積可変部Wとして機能して、その外周部に起立するようにアーム部61a(その穴部に回転板68の偏心軸68aが嵌合している。)が形成されている。ダイヤフラム61はケース62に対して隙間が生じないように接合されていて、ダイヤフラム61の容積可変部Wと、ケース62の内部と、がポンプ本体の内部において1つの閉空間として形成されている。そして、ポンプ本体61、62は、後述する回転板68(偏心軸68a)の回転にともなうダイヤフラム61の伸縮動作によって、内部の容積を増減させて正圧と負圧とを交互に発生させることになる。
このような構成により、制御部120に制御されてモータ67が駆動されることで、回転板68(偏心軸68a)が回転して、それにともないダイヤフラム61が容積可変部Wの容積を周期的に増減するように伸縮することになる。そして、このようなダイヤフラム61の伸縮動作にともない、ポンプ本体61、62の内部に正圧と負圧とが交互に発生されることになる。
他方、ポンプ本体(ケース62)の流出口Bには、流出側逆止弁64が設置されている。この流出側逆止弁64は、ポンプ本体61、62の内部に負圧が発生したときに流出口Bを閉鎖して、ポンプ本体61、62の内部に正圧が発生したときに流出口Bを開放するものである。流出側逆止弁64は、ポンプ本体61、62の外側から流出口Bに対向するように配設されている。搬送ポンプ60Yにおける流出口Bの側には、サブホッパ70Yが接続されている。
このような構成・動作により、先に図3を用いて説明したように、搬送ポンプ60Yが稼働することで、貯留部81内に貯留されたトナーが吸引口83から吸引されてチューブ95を搬送された後に、サブホッパ70Y内にトナーが搬送されることになる。詳しくは、サブホッパ70Yのホッパ残量センサ76がサブホッパ70内におけるトナー量の不足を検知すると、搬送ポンプ60Y(モータ67)を駆動して、貯留部81からサブホッパ70Yへのトナー補給をおこなう。
なお、搬送ポンプ60Y(モータ67)は、ホッパ残量センサ76がサブホッパ70内におけるトナー量が所定量に達しておらず不足状態を検知したときに、公知のものと同様に、比較的短い周期で間欠的に駆動される。これにより、サブホッパ70Yにおける搬送スクリュ71、72によるトナー搬送量が、搬送ポンプ60Yから供給されるトナー量に追いつかずに、サブホッパ70Yの一部でトナーが滞留する不具合が防止されることになる。
ホッパ残量センサ76は、上述したように、サブホッパ70Y(被補給部)に収容されたトナー(現像剤)が所定量に達していない不足状態を検知する検知手段として機能するものである。
そして、サブホッパ70Y内に補給されたトナーは、補給モータ121によって回転駆動される搬送スクリュ71、72によって、サブホッパ70Y内の第1搬送経路、第2搬送経路の順に搬送されて、その後にサブホッパ70Yから搬送管98を介して現像装置5Y内に補給される。詳しくは、現像装置5Yの濃度検知センサ56が現像剤収容部(搬送スクリュ55による循環経路である。)におけるトナー濃度の不足を検知すると、制御部120による制御によってサブホッパ70Yの搬送スクリュ71、72を回転駆動して、サブホッパ70Yから現像装置5Yへのトナー補給をおこなう。
このように、本実施の形態では、貯留部81Yから搬送ポンプ60Yに至るトナーの搬送経路をフレキシブルなチューブ95で形成している。そのため、貯留部81Yと搬送ポンプ60Yとの間の空間に種々の部材が設置されている場合であっても、それらの部材を避けるようにチューブ95をはい回してトナーの搬送経路を形成することができる。したがって、トナー容器32Yの設置部31を現像装置5Yから離れた位置に比較的自由にレイアウトすることができる。
先に説明したように、トナー容器32Yは、主として、容器本体33と、そのトナー排出口Cに着脱可能に設けられたキャップ34(栓部材)と、で構成される。
容器本体33の頭部には、容器本体33と一体的に回転するボトル・ギア37と、トナー排出口Cと、が設けられている。ボトル・ギア37は、装置本体100の駆動ギア110と噛合して容器本体33を所定方向に回転駆動するためのものである。また、トナー排出口Cは、容器本体33内に収容された現像剤としてのトナー(粉体)を落下経路部82に向けて排出するためのものである。
容器本体33には、外周面から内周面にかけて、螺旋状の突起33aが設けられている。この螺旋状の突起33aは、容器本体33を回転駆動してトナー排出口Cからトナーを排出するためのものである。
なお、このように構成された容器本体33は、ボトル・ギア37とともにブロー成形にて製造することができる。
キャップ受部91には、トナー容器32Yの着脱動作に連動してキャップ34の開閉動作をおこなうキャップ開閉チャック92や、キャップ開閉チャック92を駆動する開閉駆動部が設けられていて、落下経路部82などとともに、貯留部81Yの一部として設けられている。そして、設置部31上に載置されたトナー容器32Yがキャップ受部91に向けてスライド移動されて、キャップ34がキャップ開閉チャック92の位置に達すると、さらにトナー容器32Yをスライド移動させて押し込む動作に連動して、キャップ開閉チャック92がキャップ34を挟んだ状態でトナー排出口Cからキャップ34を離脱させるように開閉駆動部が稼働する。これにより、トナー容器32Yのトナー排出口Cが開放された状態になって、トナー排出口Cからのトナー排出が可能になる。また、このようなトナー容器32Yの装着動作に連動して、ロック機構が稼働してトナー容器32Yの頭部側が設置部31から取り外されないようにロックされる。このとき、トナー容器32Yは、現像剤補給装置90Y(設置部31)に対して、そのトナー排出口C(頭部)の側が回転可能に固定されて、容器本体33が設置部31上において回転可能に保持されることになる。
また、設置部31(トナー容器受台)に対してトナー容器32Yが離脱されるときには、上述した装着時の動作と逆の動作がおこなわれることになる。
すなわち、トナー容器32Yは、図6(A)の白矢印方向に示すように移動されて、現像剤補給装置90Yに対して着脱されることになる。
このように、本実施の形態では、トナー容器32Yから排出されたトナーを搬送ポンプ60Yによって直接的に吸引するのではなくて、トナー容器32Yから排出されて貯留部81Yにある程度貯留されたトナーのうち、必要な量だけ搬送ポンプ60Yで吸引するように構成しているため、搬送ポンプ60Yで吸引するトナー量に不足が生じてしまう不具合を確実に軽減することができる。
詳しくは、トナー検知センサ86としては、圧電センサ、透過光センサなどを用いることができる。本実施の形態では、トナー検知センサ86として圧電センサを用いている。トナー検知センサ86の検知面の高さは、吸引口83の上方に堆積されるトナー量(堆積高さ)が狙いの値になるように設定されている。
そして、トナー検知センサ86の検知結果に基いて、制御部120による制御によって、トナー容器32Y(容器本体33)を回転駆動する駆動モータ115の駆動タイミングや駆動時間が制御される。具体的に、トナー検知センサ86によってその位置にトナーがないものと判別された場合には駆動モータ115が所定時間だけ駆動されて、トナー検知センサ86によってその位置にトナーがあるものと判別された場合には駆動モータ115の駆動が停止されることになる。
なお、特殊色用の現像剤補給装置90S(及び、黒色用の現像剤補給装置90K)は、使用されるトナーの色(種類)が異なる点と、チューブが2つの分岐された搬送路としてのチューブ95S、96S(95K、96K)で構成されている点と、チューブに開閉バルブ97が設置されている点と、を除いて、図3を用いて説明したイエロー用の現像剤補給装置90Y(及び、マゼンタ用の現像剤補給装置90M、シアン用の現像剤補給装置90C)とほぼ同様の構成となっているため、双方の共通する構成や動作の説明を適宜に省略することにする。
また、黒色用の現像剤補給装置90Kは、使用されるトナーの色(種類)が異なる以外は、特殊色用の現像剤補給装置90Sとほぼ同様の構成となっているため、その説明を適宜に省略して、特殊色用の現像剤補給装置90Sのみの説明をおこなうことにする。
これに対して、図6(A)に示すように、黒色用の現像剤補給装置90Kは、カラー用の現像剤補給装置90Y、90M、90Cと同様に、トナー容器32Kが貯留部81K(現像剤補給装置90K)に対して着脱できるように構成されている。
なお、いずれの現像剤補給装置90Y、90M、90C、90K、90Sにおいても、チューブ95(又は、第1チューブ95S、96S、第2チューブ96S、96K)は、先に説明したように、種々の部材が密集する空間にはい回されていて、その交換作業が困難であるため、原則的に画像形成装置本体100からユーザーが取り外さなくても良いように固定されている。
なお、本実施の形態では、図7に示すように、搬送ポンプ60Sとサブホッパ70Sとが一体化されたユニットに、現像装置5Sの着脱動作に連動して排出口74を開閉するシャッタ79が設けられている。これにより、搬送ポンプ60Sとサブホッパ70Sとが一体化されたユニットに対して、現像装置5Sが取り外された場合であっても、サブホッパ70Sの排出口74からトナーが漏出する不具合を防止することができる。
また、本実施の形態では、黒色用の現像剤補給装置90Kも、特殊色用の現像剤補給装置90Sと同様に、図7に示すように搬送ポンプ60Kとサブホッパ70Kとが一体化されたユニットと、現像装置5Kと、がそれぞれ別々に着脱されるように構成されている。
具体的に、開閉バルブ97がオフ状態にあるときには、第1チューブ95S(第1搬送路)が開放されて、その上流側と下流側との間でトナーや空気の流動が可能になる。これに対して、開閉バルブ97がオン状態にあるときには、第1チューブ95S(第1搬送路)が閉鎖されて、その上流側と下流側との間でのトナーや空気の流動が遮断されることになる。
特に、本実施の形態では、開閉バルブ97としてピンチバルブが用いられていて、開閉バルブ97の内部にトナーが入り込んでバルブ機能が低下してしまう不具合を生じにくくしている。
また、本実施の形態では、開閉バルブ97がオン状態にあるかオフ状態にあるかを制御部120によって制御できるとともに、その状態を検知できるように構成されている。具体的に、ユーザー(又は、サービスマン)は、装置本体100の外装部に設置された操作パネルを操作して、開閉バルブ97をオフ状態からオン状態に可変したり、オン状態からオフ状態に可変したりすることになる。
フィルタとしての第2チューブ用フィルタ142は、第2チューブ96Sの先端開口96aを覆うように設置されている(図9をも参照できる)。また、第2チューブ用フィルタ142は、第2チューブ用開閉部材141とは別に、第2チューブ96Sの先端開口96aを手動で開閉できるように設置されている。第2チューブ用フィルタ142は、トナー(現像剤)を捕集して空気を通過できるように構成されたものであって、公知のトナーフィルタを用いることができる。
第1搬送路用フィルタとしての第1チューブ用フィルタ144は、第1チューブ95Sの下流側開口95aを覆うように設置されている(図9を参照できる)。また、第1チューブ用フィルタ144は、第1チューブ用開閉部材143とは別に、第1チューブ95Sの下流側開口95aを手動で開閉できるように設置されている。第1チューブ用フィルタ144は、トナー(現像剤)を捕集して空気を通過できるように構成されたものであって、公知のトナーフィルタを用いることができる。
このとき、図9(A)に示すように、第2チューブ96Sの先端開口96aは、第2チューブ用開閉部材141(開閉部材)によって閉鎖されているため、第1チューブ95Sにおけるトナー搬送の妨げになることはない。また、第1チューブ95Sの下流側開口95aは、第1チューブ用開閉部材143も第1チューブ用フィルタ144も干渉しないように開放された状態で搬送ポンプ60Sに接続されているため、第1チューブ95Sにおけるトナー搬送の妨げになることはない。
なお、本実施の形態では、開閉可能な第2チューブ用フィルタ142を設置して、清掃モード時に、第2チューブ96Sの先端開口96aを第2チューブ用フィルタ142で覆うように構成したが、清掃モード時には第2チューブ96Sの先端開口96aから空気が吸引されて積極的にトナーが漏出しにくい状況ではあるため、そのようなトナーの漏出が無視できるような場合には第2チューブ用フィルタ142の設置を省略することができる。このことは、後述する第2清掃モード時における第1チューブ用フィルタ144についても同様である。
前者の場合には、トナー容器32S(及び、貯留部81S)が交換される前であっても交換された後であっても、搬送ポンプ60S、サブホッパ70S、現像装置5Sが交換される前におこなうことができる。そして、そのような場合に、いずれにしても、トナー容器32Sや貯留部81Sに残留するトナーを吸い取ってしまうことなく、第1チューブ95Sの内部の清掃が比較的短時間に充分かつ効率的におこなわれることになる。
また、後者の場合には、トナー容器32S(及び、貯留部81S)を取り外すことなくおこなうことができて、トナー容器32Sや貯留部81Sに残留するトナーを吸い取ってしまうことなく、第1チューブ95Sの内部の清掃が比較的短時間に充分かつ効率的におこなわれることになる。
このとき、操作パネルの操作によって「清掃モード」の実行が選択されても、開閉バルブ97の閉鎖が制御部120によって検知されなかったり、開閉部材141、143の開閉状態を検知するセンサ(例えば、プッシュ型センサである。)やフィルタ142、144の開閉状態を検知するセンサ(例えば、プッシュ型センサである。)によって図9(B)の状態が検知されなかったりした場合には、正常に清掃モードがおこなわれないものとして、「清掃モード」は実行されないことになる。
このような制御は、後述する「第2清掃モード」においても同様におこなわれることになる。
このように構成することで、トナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sと、現像剤補給装置90Y、90M、90C、90K、90Sと、の並び順を変えることなく、図8(B)に示すような、現像装置5Y、5M、5C、5K、5Sと、サブホッパ70Y、70M、70C、70K、70Sと、搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sと、の並び順で画像形成プロセスをおこなうことが可能になる。このような並び順で画像形成プロセスをおこなう場合としては、先に説明したように、例えば、特殊色トナーとして白色トナーが用いられる場合である。
また、図6(A)に示すように、黒色用、カラー用のトナー容器32Y、32M、32C、32Kには、トナーの種類などに関する情報が記憶された電子基板35が設置されている。また、キャップ受部91(画像形成装置本体100)には、トナー容器32Y、32M、32C、32Kが正常にセットされた場合に、電子基板35に記憶された情報を読み取って制御部120に送るアンテナ基板130が設置されている。
これらの構成により、特殊色用のトナー容器32S(及び、貯留部81S)が所望の種類のものに正常に交換された状態を検知することが可能になる。
さらに、現像装置5Sには、トナーの種類などに関する情報が記憶された電子基板135が設置されている。また、画像形成装置本体100には、現像装置5Sが正常にセットされた場合に、電子基板135に記憶された情報を読み取って制御部120に送るアンテナ基板134が設置されている。
これらの構成により、特殊色用の搬送ポンプ60S、サブホッパ70S、現像装置5Sがそれぞれ所望の種類のものに正常に交換された状態を検知することが可能になる。
このような制御は、後述する「第2清掃モード」が実行された後にも同様におこなわれることになる。
そして、「第2清掃モード」が実行された後に、特殊色用のトナー容器32S(及び、貯留部81S)がさらに所望の種類のものに交換されて、特殊色用の搬送ポンプ60S、サブホッパ70S、現像装置5Sも同様に所望の種類のものに交換された後であって、後述する「初期補給モード」が実行された後に、図9(A)等を用いて説明した「補給モード」が再びおこなわれることになる。
これにより、清掃モードが実行されて、第1チューブ95S内に残留したトナーが一気にサブホッパ70Sに流入して、サブホッパ70Sからトナーが噴き出す不具合が防止される。
これにより、清掃モードが実行されて、第1チューブ95S内に残留したトナーがサブホッパ70Sを介して現像装置5Sに流入して、現像装置5Sからトナーが噴き出す不具合が防止される。
なお、これらのような制御は、先に説明した「第2清掃モード」が実行されるときにも、同様におこなわれることになる。
具体的に、本実施の形態では、「清掃モード」が実行された後に、ホッパ残量センサ76によって不足状態が検知されると、直ちに搬送ポンプ60S(モータ67)が駆動停止されるのではなくて、搬送ポンプ60S(モータ67)が所定回数だけ一定間隔で間欠駆動されて、その後に搬送ポンプ60S(モータ67)の回転数を上げてトナー搬送力が高められた状態で所定時間だけさらに連続駆動される。
このように、サブホッパ70S内にトナーが無い状態が検知された後にも、さらに搬送ポンプ60S(モータ67)を駆動させることで、第1チューブ95Sの内部に残留していたトナーがさらに確実に清掃されることになる。
なお、これらのような制御は、先に説明した「第2清掃モード」が実行されるときにも、同様におこなわれることになる。
具体的に、「初期補給モード」は、「清掃モード」が終了した直後であって、補給モード(通常の画像形成プロセス)がおこなわれる前に、実行される。初期補給モード時には、ホッパ残量センサ76(検知手段)によってサブホッパ70S内に所定量を超えるトナーが収容された状態が検知されるまで、補給モータ121によって搬送スクリュ71、72を回転駆動させてサブホッパ70S内のトナーを循環させながら、搬送ポンプ60S(モータ67)を駆動することになる。また、初期補給モード時には、補給モード時と同様に、図9(A)に示すように、第1チューブ95Sが搬送ポンプ60Sに接続され、第2チューブ96Sが第2チューブ用開閉部材141によって閉鎖された状態になっている。
このように初期補給モードをおこなうことで、その後におこなわれる補給モード(通常の画像形成プロセス)において、現像装置5Yに補給されるトナーが不足することなく、良好な画像形成動作をおこなうことができる。
なお、これらのような制御は、先に説明した「第2清掃モード」が終了した後にも、同様におこなわれることになる。
これにより、現像剤補給装置90Sに設置されたチューブ95Sの内部の清掃を、トナー容器32S(現像剤容器)を取り外すことなく、比較的短時間に充分かつ効率的におこなうことができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部(帯電装置)と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置(現像部)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置(クリーニング部)とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
そして、それらのような場合であっても、チューブ95Sの内部の清掃を、トナー容器32S(現像剤容器)を取り外すことなく、比較的短時間に充分かつ効率的におこなうことができる。
また、本実施の形態では、搬送ポンプ60Sに接続された被補給部を、現像装置5Sに接続されたサブホッパ70Sとした。これに対して、搬送ポンプ60Sに接続された被補給部を、現像装置5Yとすることもできる。すなわち、サブホッパを介在しないで搬送ポンプ60Sから現像装置5Sに直接的にトナー補給されるように構成することもできる。
また、本実施の形態では、開閉バルブ97としてピンチバルブを用いたが、開閉バルブはこれに限定されることなく、第1チューブ95S、95K(第1搬送路)を開閉できるものであればよい。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
6Y、6M、6C、6K、6S プロセスカートリッジ、
32Y、32M、32C、32K、32S トナー容器(現像剤容器)、
60Y、60M、60C、60K、60S 搬送ポンプ、
70Y、70M、70C、70K、70S サブホッパ(被補給部)、
76 ホッパ残量センサ(検知手段)、
81Y、81M、81C、81K、81S 貯留部、
90Y、90M、90C、90K、90S 現像剤補給装置、
95 チューブ(搬送管)、
95S、95K 第1チューブ(第1搬送路)、
95a 下流側開口、
96S、96K 第2チューブ(第2搬送路)、
96a 先端開口、
97 開閉バルブ、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
141 第2チューブ用開閉部材(開閉部材)、
142 第2チューブ用フィルタ(フィルタ)、
143 第1チューブ用開閉部材(第1搬送路用開閉部材)、
144 第1チューブ用フィルタ(第1搬送路用フィルタ)。
Claims (10)
- 現像剤容器に収容された現像剤を被補給部に向けて補給する現像剤補給装置であって、
現像剤が搬送される第1搬送路と、
前記第1搬送路の下流側開口に着脱可能に接続された搬送ポンプと、
前記第1搬送路の搬送路中に設置されて、その搬送路を開閉する開閉バルブと、
前記開閉バルブに対して下流側の位置で前記第1搬送路に対して分岐するように接続された第2搬送路と、
前記第2搬送路の先端開口を開閉する開閉部材と、
を備え、
前記被補給部に向けて現像剤を補給する補給モードが実行されるときには、前記開閉バルブによって前記第1搬送路が開放されるとともに、前記開閉部材によって前記第2搬送路の前記先端開口が閉鎖された状態で、前記搬送ポンプが稼働され、
前記第1搬送路の内部を清掃する清掃モードが実行されるときには、前記開閉バルブによって前記第1搬送路が閉鎖されるとともに、前記開閉部材によって前記第2搬送路の前記先端開口が開放された状態で、前記搬送ポンプが稼働されることを特徴とする現像剤補給装置。 - 前記第1搬送路の前記下流側開口を開閉する第1搬送路用開閉部材を備え、
前記第2搬送路は、前記先端開口が、前記被補給部とは別の被補給部に現像剤を補給するための前記搬送ポンプとは異なる別の搬送ポンプに接続可能に構成され、
前記清掃モードが実行された後に、前記第1搬送路と前記搬送ポンプとの接続が解除されて、前記第1搬送路用開閉部材によって前記第1搬送路の前記下流側開口が閉鎖されるとともに、前記開閉部材によって前記第2搬送路の前記先端開口が開放された状態で前記先端開口が前記別の搬送ポンプに接続されて、その後に前記開閉バルブによって前記第1搬送路が開放された状態で前記別の被補給体に向けて現像剤を補給する第2補給モードが実行されることを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給装置。 - 前記第2搬送路の前記先端開口を覆うように設置されるとともに、現像剤を捕集して空気を通過できるように構成されて、前記開閉部材とは別に前記第2搬送路の前記先端開口を開閉できるように設置されたフィルタを備え、
前記清掃モードが実行された後に、前記第1搬送路と前記搬送ポンプとの接続が解除されて、前記第1搬送路用開閉部材によって前記第1搬送路の前記下流側開口が閉鎖されるとともに、前記開閉部材によって前記第2搬送路の前記先端開口が開放されて、前記フィルタが前記先端開口を開放した状態で前記先端開口が前記別の搬送ポンプに接続されて、その後に前記開閉バルブによって前記第1搬送路が開放された状態で前記別の被補給体に向けて現像剤を補給する第2補給モードが実行されることを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給装置。 - 前記第1搬送路の前記下流側開口を覆うように設置されるとともに、現像剤を捕集して空気を通過できるように構成されて、前記第1搬送路用開閉部材とは別に前記第1搬送路の前記下流側開口を開閉できるように設置された第1搬送路用フィルタを備え、
前記第2搬送路の内部を清掃する第2清掃モードが実行されるときには、前記開閉バルブによって前記第1搬送路が閉鎖されて、前記第1搬送路用開閉部材によって前記第1搬送路の前記下流側開口が開放されるとともに、前記第1搬送路用フィルタが前記下流側開口を閉鎖した状態で、前記第2搬送路に接続された状態の前記別の搬送ポンプが稼働されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の現像剤補給装置。 - 前記開閉バルブは、前記第1搬送路の最上流部又はその近傍に設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像剤補給装置。
- 前記清掃モードが実行されているときに、前記被補給部から現像剤を排出するように制御することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像剤補給装置。
- 前記被補給部に収容された現像剤が所定量に達していない不足状態を検知する検知手段を備え、
前記清掃モードが実行されているときに、前記検知手段によって前記不足状態が検知されてから、さらに所定条件にて前記搬送ポンプを稼働した後に前記搬送ポンプを停止して前記清掃モードを終了することを特徴とする請求項6に記載の現像剤補給装置。 - 前記被補給部に収容された現像剤が所定量に達していない不足状態を検知する検知手段を備え、
前記清掃モードが終了した後に、前記開閉バルブによって前記第1搬送路が開放された状態で、前記検知手段によって前記不足状態が検知されなくなるまで、前記現像剤容器から前記被補給体に向けて現像剤が補給されるように初期補給モードが実行されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像剤補給装置。 - 前記被補給体は、像担持体に形成された潜像を現像する現像装置、又は、前記現像装置に接続されたサブホッパであり、
前記搬送ポンプは、当該現像剤補給装置に対して前記被補給体とともに一体的に着脱可能に構成され、
前記第1搬送路の上流側開口に対して着脱可能に接続されて、前記現像剤容器から排出された現像剤が貯留される貯留部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像剤補給装置。 - 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の現像剤補給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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