JP2017214606A - 透明導電膜付き基板及びその製造方法 - Google Patents

透明導電膜付き基板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比抵抗の低い透明導電膜が得られる、透明導電膜付き基板を提供する。
【解決手段】本発明の透明導電膜付き基板は、一方の面側に粗面を有する透明基体と、前記粗面を覆うように透明導電膜が配されてなる透明導電膜付き基板であって、前記粗面の表面粗さRms[nm]が0.5以上2.0以下であり、X線回折法により取得される、前記透明導電膜の(222)面の回折ピーク強度を(400)面の回折ピーク強度により除した値が20以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、比抵抗の低い透明導電膜付き基板及びその製造方法に関する。
近年、液晶表示装置(LCD)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)や、タッチパネル、太陽電池などの電極として、透明導電膜が多用されている。透明導電膜の材料としては、酸化インジウム(In23)に酸化スズ(SnO2 )を1〜40質量%添加したスズ添加酸化インジウム(ITO:Indium Tin Oxide)が好適に用いられている。
前記ITOを透明導電膜として用いる場合、成膜時に非晶質の状態で膜を形成し、成膜後に100℃を超える加熱処理(後加熱処理)を施すことにより、膜の抵抗値が改善(低下)することが知られている(特許文献1)。
一方、前記ITOをタッチパネルの電極膜として用いる場合、パターニングされたITO膜のパターン形状が目立って見えてしまう、所謂「骨見え現象」が生じ、視認性が低下する課題があった(特許文献2)。この現象を低減するために、ITOからなる電極膜の下地に、光学調整層としてインデックス・マッチング層(Index Matching Layer:IM層)を設ける手法が採用されている(特許文献3)。
しかしながら、IM層の上にITOからなる電極膜を形成し、後加熱処理を行った場合、IM層を設けない場合に比べて、ITOからなる電極膜の比抵抗の成膜後の値に対する後加熱処理後の値の低下率(比抵抗値の改善率)が劣化する現象が生じることを、本発明者らは実験により確認した。
また、近年のタッチパネルはその需要拡大に伴い、On−Cell型、In−Cell型、またはOGS(One Glass Solution)型の高機能製品が求められている(特許文献4)。On−Cell型やIn−Cell型のようなカラーフィルターに隣接してタッチセンサーが形成されるものでは、タッチセンサーとしてITOを利用する場合、カラーフィルターの耐熱性の問題があり、一般的にITOを低抵抗化することのできる高温プロセスを採用することが難しい。
したがって、低温プロセスにおいて製造が可能であり、比抵抗の低い透明導電膜付き基板及びその製造方法の開発が期待されていた。中でも、透明導電膜を載置する下地材料(たとえば、IM層、ガラス等の基体表面)に依存しない手法が求められていた。
特開平06−88973号公報 特開2013−140229号公報 特開2014−67236号公報 特開2014−44501号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、低温プロセスにより製造可能な、低い比抵抗を有する透明導電膜付き基板を提供することを第一の目的とする。
また、本発明は、低温プロセスにおいて低い比抵抗を有する透明導電膜付き基板が得られる、透明導電膜付き基板の製造方法を提供することを第二の目的とする。
本発明の請求項1に記載の透明導電膜付き基板は、一方の面側に粗面を有する透明基体と、前記粗面を覆うように透明導電膜が配されてなる透明導電膜付き基板であって、前記粗面の表面粗さRms[nm]が0.5以上2.0以下であり、X線回折法により取得される、前記透明導電膜の(222)面の回折ピーク強度を(400)面の回折ピーク強度により除した値が20以上である、ことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の透明導電膜付き基板は、請求項1において、前記透明導電膜に含まれる水素の含有量[atoms/cm3 ]が、1×1021以上である、ことを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の透明導電膜付き基板は、請求項1又は2において、前記透明導電膜の比抵抗[μΩ・cm]が350以下である、ことを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の透明導電膜付き基板は、請求項1乃至3のいずれか一項において、前記粗面が、前記透明基体の一方の面であり、前記透明導電膜と接する面である、ことを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の透明導電膜付き基板は、請求項1乃至3のいずれか一項において、前記粗面が、前記透明基体の一方の面と前記透明導電膜との間に配された、光学調整層の該透明導電膜と接する面である、ことを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の透明導電膜付き基板の製造方法は、一方の面側に粗面を有する透明基体と、前記粗面を覆うように透明導電膜が配されてなる透明導電膜付き基板の製造方法であって、所望のプロセスガス雰囲気とした成膜空間において、前記透明導電膜の母材をなすターゲットにスパッタ電圧を印加してスパッタを行い、所定の温度とされた前記透明基体の一方の面側にある前記粗面上に前記透明導電膜を成膜するステップAを少なくとも備え、前記プロセスガスとして、水素を含むガスを用いるとともに、前記透明導電膜の温度[℃]を、60以下の範囲としたことを特徴とする。
本発明の透明導電膜付き基板では、一方の面側に粗面を有する透明基体を用い、前記粗面を覆うように透明導電膜が配されてなる。前記粗面の表面粗さRms[nm]が0.5以上2.0以下であり、X線回折法により取得される、前記透明導電膜の(222)面の回折ピーク強度を(400)面の回折ピーク強度により除した値が20以上である。これにより、透明導電膜を載置する下地材料(たとえば、IM層、ガラス)に依存することなく、比抵抗の低い透明導電膜付き基板が提供できる。本発明の透明導電膜付き基板は、タッチパネル用途に好適である。
本発明の透明導電膜付き基板の製造方法では、透明基体の一方の面側にある粗面上に透明導電膜を成膜するステップAにおいて、プロセスガスとして水素を含むガスを用いるとともに、前記透明導電膜の温度[℃]を60以下の範囲とする。これにより、透明導電膜を載置する下地材料(たとえば、IM層、ガラス)に依存することなく、比抵抗の低い透明導電膜付き基板の製造方法が提供できる。本発明は、タッチパネル用途に好適な透明導電膜付き基板の製造に寄与する。
本発明の透明導電性基板およびその製造方法の一例を示す模式断面図。 本発明の透明導電性基板およびその製造方法の他の一例を示す模式断面図。 本発明の透明導電性基板およびその製造方法の他の一例を示す模式断面図。 本発明の製造装置の一例を示す概略構成図。 本発明の製造装置の他の一例を示す概略構成図。 水添加量とシート抵抗の改善率および配向性との関係を示すグラフ。 条件1における酸素分圧と比抵抗との関係を示すグラフ。 条件2における酸素分圧と比抵抗との関係を示すグラフ。
以下では、本発明に係る透明導電性基板およびその製造方法の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の透明導電膜付き基板の一構成例を模式的に示す図であり、透明導電膜がIM層の上に形成される場合である。
本例の透明導電膜付き基板は、ガラス基板からなる透明基体2の一方の面2a(図1では上面)側に、IM層3を介して、透明導電膜4が配される構成である。つまり、本例において、透明基体2が一方の面2a側に有する粗面は、IM層3の表面(図1では上面)である。
透明基体2としては、たとえば、ガラス基板のような、透明な基体が好適に用いられる。ただし、ガラス基板に限定されるものではなく、たとえば、PET等の耐熱透明プラスチック基板等が挙げられる。
IM層3としては、酸化膜または窒化膜や酸窒化膜等が用いられ、たとえば酸化ニオブ膜(NbOx)や酸化シリコン(SiOx)、酸化チタン(TiOx)等の金属酸化物や、窒化シリコン膜(SiNx)、酸窒化シリコン膜(SiOxy)等の金属窒化膜、金属酸窒化膜等が挙げられる。また、これらを積層した多層膜をIM層として用いてもよい。本発明におけるIM層3は、前記粗面の表面粗さの範囲を満たすものであれば、IM層3は単層であってもよいし、多層であってもよく、限定されない。
透明基体2がPET等の耐熱透明プラスチック基板の場合、IM層3を構成する膜は、基板からの放出ガスを抑制する構造としても機能する。
IM層3の表面粗さは通常、IM層を構成する材料や成膜条件、積層回数などの影響により変化する。しかしながら、本発明の条件である、IM層3の表面粗さが所定の範囲内(Rms[nm]が0.5以上2.0以下)を満たすことにより、その上に形成された透明導電膜が、IM層を設けない場合と同レベルの低い比抵抗とすることができる。また透明基体2上にIM層3が形成されることにより、IM層3の上に形成される透明導電膜4の「骨見え現象」を低減することも可能となり、光学調整層としての役割も果たすことが可能となる。
本例(図1に示す構成)の透明導電膜付き基板、すなわち、透明導電膜がIM層の上に形成されてなる透明導電膜付き基板は、たとえば、図4に示すような成膜装置を用いて、透明基体2上にIM層3と透明導電膜4をスパッタ法により形成することで製造することができる。
以下では、IM層3が2層構造[酸化ニオブ膜(NbOx)/酸化シリコン(SiOx)]からなる場合について説明する。すなわち、本例では、透明基体2の上に、IM層3として、まず酸化ニオブ膜(NbOx)を形成し、次いで酸化シリコン(SiOx)を形成した後、透明導電膜4を設けた。
(1)IM層及び透明導電膜の作製
透明な基体上に、IM層と透明導電膜を形成するための成膜装置としては、たとえば図4に示すようなインターバック式のスパッタリング装置が用いられる。
図4の製造装置10においては、基板18(透明基体2に相当)は、不図示の搬送手段により、仕込取出室(L/UL)11、加熱室(H)12、第一成膜室(S1)13、第二成膜室(S2)14、及び、第三成膜室(S3)15の内部を移動可能とされている。
上記の各室11、12、13、14および15には個別に、その内部空間を減圧可能とするための排気手段11P、12P、13P、14Pおよび15Pが配されている。
まず、基板18は製造装置10から外部(大気雰囲気)から大気圧とされた仕込取出室11へ導入される。その後、仕込取出室11は排気手段11Pを用いて減圧雰囲気とされる。次いで、基板18は減圧雰囲気とされた仕込取出室11から加熱室12へ搬送され、加熱手段19により所望の熱処理が施される。ここで行う熱処理は、基板18とこれを保持する不図示の搬送手段の表面に、製造装置10の外部において吸着した水分等を脱離させるために行われるのが主な目的であるが、基板18を所望の温度に調整するために行われるものであってもよい。
次に、熱処理後の基板18は、加熱室12から第一成膜室13(の位置α1)へ搬送される。その後、第一成膜室13の内面13b側に配された、酸化ニオブ膜用のターゲット32の前を通過させる(位置α1から位置α2へ移動させる)ことにより、基板18上に第一酸化膜として酸化ニオブ膜を形成する。その際、第一成膜室13の内面13bと対向する内面13a側に設けた温度調整手段31により、基板18は所望の温度とされる。ターゲット32はバッキングプレート33に載置されており、スパッタ時にはガス供給源35から所望のプロセスガスが導入されるとともに、バッキングプレート33には電源34から所望の電力が供給される。
その後、第一酸化膜が形成された基板18は、第一成膜室13から第二成膜室14(の位置β1)へ搬送される。その後、第二成膜室14の内面14b側に配された、酸化シリコン膜用のターゲット42の前を通過させる(位置β1から位置β2へ移動させる)ことにより、第一酸化膜[酸化ニオブ(NbOx)]上に、第二酸化膜として酸化シリコン膜を形成する。その際、第二成膜室14の内面14bと対向する内面14a側に設けた温度調整手段41により、基板18は所望の温度とされる。ターゲット42はバッキングプレート43に載置されており、スパッタ時にはガス供給源45から所望のプロセスガスが導入されるとともに、バッキングプレート43には電源44から所望の電力が供給される。
そして、第一酸化膜と第二酸化膜からなる2層構造[酸化ニオブ膜/酸化シリコン]のIM層3が形成された基板18は、第二成膜室14から第三成膜室15(の位置γ1)へ搬送される。その後、第三成膜室15の内面15b側に配された、透明導電膜用のターゲット52の前を通過させる(位置γ1から位置γ2へ移動させる)ことにより、第二酸化膜[酸化シリコン膜]上に、透明導電膜を形成する。その際、第三成膜室15の内面15bと対向する内面15a側に設けた温度調整手段51により、基板18は所望の温度とされる。ターゲット52はバッキングプレート53に載置されており、スパッタ時にはガス供給源55から所望のプロセスガスとして「水素を含むガス」が導入されるとともに、バッキングプレート53には電源54から所望の電力が供給される。
プロセスガスとして水素を含むガスとは、不活性ガスであるアルゴン(Ar)ガスに酸素(O2)を導入した状態で水(H2O)を添加し導入してもよいし、アルゴンガスに酸素と水素(H2)を添加した形で導入してもよい。さらに、アルゴンガスに酸素を添加した状態で、水および水素を添加し導入してもよい。
そして、第一酸化膜と第二酸化膜からなる2層構造[酸化ニオブ膜(NbOx)/酸化シリコン(SiOx)]のIM層3を覆うように透明導電膜4が形成された基板18は、第三成膜室15から仕込取出室11へ搬送され、製造装置10から外部(大気雰囲気)へ取り出される。
次いで、IM層と透明導電膜が形成された基板18に対して、後加熱処理(大気雰囲気、120℃、60minのアニール処理)を行う。このような後加熱処理を施すことにより、比抵抗の低い透明導電膜が得られる。
なお、製造装置10の各成膜室において、温度調整手段を用いて基板を所望の温度としているが、温度調整手段は、基板を加熱するための加熱手段であるのみではなく、基板を所望の温度まで冷却するための冷却手段であってもよい。また、加熱、冷却いじれの作用も可能である温度調整手段であってもよい。このような温度調整手段を設けることで、成膜中の基板の温度を所望の値に調整することができるので、安定した成膜が可能となる。
<第二実施形態>
図2は、本発明の透明導電膜付き基板の他の一構成例を模式的に示す図であり、透明導電膜が透明基体の上に形成される場合である。
本例の透明導電膜付き基板は、ガラス基板からなる透明基体2の一方の面2a(図2では上面)に接して、透明導電膜4が配される構成が基本となる。この構成(図2)に関する作製条件および評価結果は、後述する表1の実験例1に示す。
この構成(図2)では、透明基体2の一方の面2aが粗面化されていない。
一方、本例では図3に示す構成を採用した。すなわち、図3に示す構成とは、透明基体2として一面(図3では上面)にスリミング処理(SP:slimming process)が施されたガラス基板を用い、このスリミング処理された一面xを覆うように透明導電膜4を形成したものである。符号yは、透明基体2の他面(図3では下面)であり、未処理の面である。
つまり、図3の場合、透明基体2が一方の面2a側に有する粗面は、透明基体2の一方の面2aに対してスリミング処理(SP:slimming process)が施された面である。
透明基体2としては、たとえば、無アルカリガラス基板が好適に用いられる。ただし、ガラス単体である必要はなく、スリミング処理する一面がガラスからなる構成とした基板であっても構わない。
透明基体2に対するスリミング処理は、フッ酸を主成分とする溶液を用いて、透明基体2の厚みを減少させる処理である。これにより、表面粗さが所定の範囲内(Rms[nm]が0.5以上2.0以下)を満たす粗面(図3では上面x)が形成され、かつ、薄板化とともに軽量化も図れた透明基体2sが得られる。
スリミング処理が施された透明基体2sを適宜、洗浄した後、図4に示すような成膜装置を用いて、透明基体2sのスリミング処理が施された一面x上に、透明導電膜4をスパッタ法により形成することにより、第一実施形態と同様の作用・効果が得られることが分かった。
すなわち、上述した本発明に係る作用・効果は、「前記粗面が、前記透明基体の一方の面と前記透明導電膜との間に配された、光学調整層(IM層)の該透明導電膜と接する面である場合」に限定されるものではなく、「前記粗面が、前記透明基体の一方の面であり、前記透明導電膜と接する面である場合」にも有効である。
<実験例1−3>
本発明に係る効果を確認するため、表1に示す異なる作製条件により、透明導電膜付き基板を作製した。以下では、実験例1−3により作製した透明導電膜付き基板を、試料1−3と呼ぶ。
実験例1では、ガラス基板上に直接、透明導電膜(ITO)が積層された構成の透明導電膜付き基板を作製した(図2の構成)。透明導電膜の成膜時に水素を含むガスを用いていない。つまり、プロセスガスは、不活性ガスであるArに反応性ガスであるO2を添加したものである。実験例1により作製した透明導電膜付き基板を、試料1と呼ぶ。
実験例2および3では、ガラス基板上にIM層を介して、透明導電膜(ITO)が積層された構成の透明導電膜付き基板を作製した(図1の構成)。
実験例2は、透明導電膜の成膜時に水素を含むガスを用いていない。つまり、プロセスガスは、不活性ガスであるArに反応性ガスであるO2を添加したものである。実験例2により作製した透明導電膜付き基板を、試料2と呼ぶ。
実験例3は、透明導電膜の成膜時に水素を含むガスを用いている。水素を含むガスは、
不活性ガスであるArに反応性ガスであるO2を添加し、さらにH2Oを添加してなる混合ガスであり、実験例3の水の添加量は、Arに対する水(H2O)の分圧[Pa]で9.0×10-3である。実験例3により作製した透明導電膜付き基板を試料3と呼ぶ。
作製した試料1−3について、成膜後と後加熱処理後におけるシート抵抗Rs[Ω/□]を測定し、これを元に比抵抗ρ[μΩ・cm]を求め、後加熱処理による比抵抗値の改善率[%]を計算した。
また、X線回折法により得られたプロファイルから、(222)面の回折ピーク強度aと(400)面の回折ピーク強度bを求め、強度比a/bの値を算出し、これにより透明導電膜の結晶性を評価した。
さらに、作製した試料1−3を構成する透明導電層の水素含有量は、SIMS(二次イオン質量分析:Secondary Ion-microprobe Mass Spectrometer)等の既知の定量測定法を用いて評価した。
上述したIM層および透明導電膜の作製条件および評価結果は、後述する表1に示す。
透明導電膜の成膜はDCスパッタ法で行い、所望の膜厚および膜質を得られるように、バッキングプレートに電源から投入される電力を調整した。
ここで、表中の「Glass」はガラス基板を意味し、「ITO」とはITOからなる透明導電膜を意味する。ITO膜の形成には、酸化スズ(SnO2)を5質量%含有したITOターゲットを利用した。また「IM」はIM層を意味しており、本実験例のIM層は、酸化ニオブ(NbOx)と酸化シリコン(SiOx)を積層させた多層膜である。
なお、透明導電膜の成膜時には、加熱手段による基板加熱は行わず、室温(25℃)の状態で成膜を開始した。このとき、透明導電膜(すなわち透明導電膜を形成する透明基体)の温度は60℃を超えなかった。
また、プロセスガスに添加する酸素の量は、後加熱処理後の比抵抗が最小になる条件を選択している。すなわち表1に示した後加熱処理後の比抵抗の値を得た際の条件であり、Arに対する酸素(O2)の分圧[Pa]の値を表1に示した。
Figure 2017214606
表1から、以下の点が明らかとなった。
(A1)水素を含むガスを用いずにIM層上に透明導電膜を作製した場合、IM層が無い場合に比べて、透明導電膜の成膜後のシート抵抗は増加する(85.6→95.2[Ω/□])。後加熱処理後におけるシート抵抗も増加した(60.4→71.6[Ω/□])。比抵抗においても同じ傾向が確認された。これにより、IM層が無い場合と比べて、後加熱処理による比抵抗値の改善率も低下する(29.4→24.8[%])ことが分かった。また、回折ピーク強度比a/bも減少する(27.5→18.7)ことが分かった。ここで、文中の矢印は、実験例1→実験例2の比較を意味する。
(A2)水素を含むガスを用いてIM層上に透明導電膜を作製した場合、水素を含むガスを用いない場合に比べて、透明導電膜の成膜後のシート抵抗は増加する(95.2→100.6[Ω/□])が、後加熱処理後におけるシート抵抗は大幅に減少し(71.6→63.4[Ω/□])、IM層が無い場合(実験例1の60.4[Ω/□])と同レベルになる。比抵抗においても同じ傾向が確認された。その結果、後加熱処理による比抵抗値の改善率が増加した(37.0[%])。同様に、回折ピーク強度比a/bも増加し(18.7→27.9)、IM層が無い場合(実験例1の27.5)と同レベルとなることが確認された。ここで、文中の矢印は、実験例2→実験例3の比較を意味する。
(A3)水素を含むガスを用いてIM層上に透明導電膜を作製した場合(実験例3)、透明導電膜に含まれる水素の含有量[atoms/cm3]は1.6×1021となった。これに対して、水素を含むガスを用いない場合(実験例2)は、透明導電膜に含まれる水素の含有量は[atoms/cm3]は3.4×1020となった。このように、透明導電膜の成膜中に水素を含むガスを用いることで、透明導電膜の水素の含有量を適度に制御する(1×1021[atoms/cm3]以上)ことにより、水素を含むガスを用いない場合に比べて、後加熱処理による比抵抗値の改善率の高い透明導電膜を得ることができた。
以上の結果(A1)〜(A3)より、本発明によれば、透明導電膜を載置する下地材料(たとえば、IM層、ガラス等の基体表面)に依存することなく、比抵抗の低い透明導電膜付き基板が提供できる。
回折ピーク強度比a/bは、(222)面と(400)面の回折ピークの強度比を示しており、この値が大きいと、同じ向きに成長する結晶の割合が多い状態を示していると考えられることから、より大きな結晶粒を有する透明導電膜を得ることができていると考えされる。透明導電膜を構成する結晶粒が大きくなった結果、導電性が向上する(比抵抗が低くなる)ことになる。
表1の実験例3に示すような、2層の酸化膜(第一酸化膜、第二酸化膜)からなるIM層と透明導電膜の代表的な作製条件は、図4の製造装置に限定されるものではなく、たとえば、図5に示すようなマルチチャンバ型の製造装置でも達成することができる。
図5は、本発明に係る製造装置の他の一例を示す概略構成図である。図5の製造装置は、第一酸化膜と第二酸化膜と透明導電膜の各成膜工程が、別々の成膜室(チャンバ)の独立した成膜空間室内において行われる場合に対応している。
このようなマルチチャンバの製造装置を用いて、第一酸化膜と第二酸化膜と透明導電膜の各成膜工程を行う場合における、基板の搬送経路について説明する。まず、基板は、外部からロード室(L)101に搬入される。そして、ロード室において減圧下で一定時間待機した後に、加熱室(H)102内に搬送され、所望の温度にて熱処理が行われる。ここで行う熱処理は、図4の製造装置10の加熱室12において加熱手段19によって施されたものと同じ目的のものである。
次に、加熱処理された基板は、加熱室(H)102から第一成膜室(S1)103内に搬送され、第一成膜空間sp1において第一酸化膜の成膜が行われる。その後、第一酸化膜が形成された基板は、第一成膜室(S1)103から第二成膜室(S2)104内に搬送され、第二成膜空間sp2において第二酸化膜の成膜が行われる。さらに、第一酸化膜上に第二酸化膜が形成された基板は、第二成膜室(S2)104から第三成膜室(S3)105内に搬送され、第三成膜空間sp3において透明導電膜の成膜が行われる。
続いて、第一酸化膜上に第二酸化膜、透明導電膜が形成された基板は、第三成膜室(S3)105からアンロード室(UL)106に搬送され、一定時間待機した後に、アンロード室(UL)106から外部へ搬出される。各室間の間で基板を搬送する手段としては、トランスファ室(T)107に設置されたロボット(不図示)が用いられる。なお、各室においてプロセス処理中および搬送中は、トランスファ室(T)107を含めて各成膜室103〜105は全て減圧下にある。
つまり、図5に示す製造装置においては、第一酸化膜を形成する第一成膜空間sp1、第二酸化膜を形成する第二成膜空間sp2、及び、透明導電膜を形成する第三成膜空間sp3を少なくとも備え、基板はトランスファ室(T)107を介して個々の成膜空間に出し入れされる。各成膜空間とトランスファ室(T)107の間には、両者の連通状態を遮断する機構(たとえば、ドアバルブ等)が設けられている。
これにより、各成膜空間は他の成膜空間から隔絶された雰囲気(独立した雰囲気)において、所望の被膜を形成することができる。特に、水素を含むガスを用いる透明導電膜を形成する第三成膜空間sp3は、第一酸化膜を形成する第一成膜空間sp1や第二酸化膜を形成する第二成膜空間sp2の影響を確実に回避できる。
ゆえに、図5に示す製造装置は、本発明に係る透明導電膜付き基板の製造方法を実施するにあたり、再現性が高く、量産性にも優れた、製造ラインの構築に寄与する。
図6は、各実験例における比抵抗値の改善率および回折ピーク強度比を示すグラフである。左側の縦軸が後加熱処理による比抵抗値の改善率[%]である。右側の縦軸がX線回折法により取得される、前記透明導電膜の(222)面の回折ピーク強度を(400)面の回折ピーク強度により除した値であり、「回折ピーク強度比(222)/(400)」と呼ぶ。
なお、図6の横軸に示した「水添加:あり/なし」は、透明導電膜の成膜の際に、水素を含むガスを用いたか/用いなかったかを示している。
図6のグラフから、上述した(A2)の結果、すなわち、水素を含むガスを用いてIM層上に透明導電膜を作製した場合、水素を含むガスを用いない場合に比べて、後加熱処理による比抵抗値の改善率が、IM層が無い場合と同等以上となる。回折ピーク強度比a/bも、IM層が無い場合と同等となることが明確に分かる。
以上より、X線回折法により取得される、前記透明導電膜の(222)面の回折ピーク強度を(400)面の回折ピーク強度により除した値(回折ピーク強度比a/b)が20以上であることから、従来技術である実験例2の透明導電膜より後加熱処理による比抵抗値の改善率の高い透明導電膜が得られることが明らかとなった。
図7および図8は何れも、透明導電膜を成膜する際の酸素分圧と比抵抗との関係を示すグラフであり、図7は実験例2の場合、図8は実験例3の場合である。各図において、符号▲は成膜後の結果、符号△は後加熱処理後の結果を表わしている。各図において点線により示した比抵抗値(350[μΩ・cm])は目標値である。
図7および図8から、以下の点が明らかとなった。
(B1)実験例2では、酸素分圧の全域において、比抵抗は、成膜後に比べて後加熱処理後の方が小さくなる。後加熱処理後の比抵抗値は、酸素分圧が増えるに連れて、目標とする比抵抗値に近づく単調減少の傾向を示すが、目標とする比抵抗値を下回る領域は確認できなかった。
(B2)実験例3では、酸素分圧の全域において、比抵抗は、成膜後に比べて後加熱処理後の方が小さくなる。後加熱処理後の比抵抗値は、酸素分圧が増えるに連れて、目標とする比抵抗値を下回る領域が観測された。酸素分圧がさらに増加すると、目標とする比抵抗値を超えることが分かった。つまり、酸素分圧に対して、後加熱後の比抵抗値は下に凸をなす曲線を描く。ゆえに、実験例3において、比抵抗値が極小値となる酸素分圧が予め確定できれば、この酸素分圧値を指標として、安定した量産プロセスを構築できる。
以上の結果(B1)および(B2)より、本発明によれば、水素を含むガスを用いてIM層上に透明導電膜を作製することにより、目標とする比抵抗値を下回る透明導電膜が、安定して得られることが分かった。このときの、透明導電膜に含まれる水素の含有量[atoms/cm3 ]は1×1021以上の範囲である。
上述した本発明に係る作用・効果は、水素を含むガスを用いて透明導電膜を成膜した後、後加熱処理した場合に生じる。本発明において、成膜時における透明導電膜の温度は60℃以下の範囲である。透明導電膜の温度が60℃を上回ると、成膜中に透明導電膜が結晶化する可能性が高まり、後加熱処理による比抵抗値の改善率が低下する可能性が高まる。また、透明基体や透明導電膜付き基板を構成する材料に耐熱性の劣るものを用いる場合に不具合が生じる。
以上、本発明の透明導電膜付き基板及びその製造方法について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
たとえば、図4や図5に示した製造装置を用いて製造する方法を例示したが、図4と同様の構成において、被処理体である基板が一方向に流れる通過型の製造装置を用いてもよい。透明導電膜の温度を60℃以下とするために、スパッタ搬入室内あるいは前室に、強制冷却手段を設けることにより、基体を冷却してもよい。
また、上述した実施形態では、ITOからなる透明導電膜を成膜した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば酸化亜鉛系の透明導電膜を成膜する際にも適用可能である。
本発明は、透明導電膜付き基板及びその製造方法に広く適用可能である。このような透明導電膜付き基板は、例えばタッチパネル製品全体に好適に用いられる。
2 透明基体、2a 一方の面、3 IM層、4 透明導電膜。

Claims (6)

  1. 一方の面側に粗面を有する透明基体と、前記粗面を覆うように透明導電膜が配されてなる透明導電膜付き基板であって、
    前記粗面の表面粗さRms[nm]が0.5以上2.0以下であり、
    X線回折法により取得される、前記透明導電膜の(222)面の回折ピーク強度を(400)面の回折ピーク強度により除した値が20以上である、
    ことを特徴とする透明導電膜付き基板。
  2. 前記透明導電膜に含まれる水素の含有量[atoms/cm3 ]が、1×1021以上である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜付き基板。
  3. 前記透明導電膜の比抵抗[μΩ・cm]が350以下である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電膜付き基板。
  4. 前記粗面が、前記透明基体の一方の面であり、前記透明導電膜と接する面である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の透明導電膜付き基板。
  5. 前記粗面が、前記透明基体の一方の面と前記透明導電膜との間に配された、光学調整層の該透明導電膜と接する面である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の透明導電膜付き基板。
  6. 一方の面側に粗面を有する透明基体と、前記粗面を覆うように透明導電膜が配されてなる透明導電膜付き基板の製造方法であって、
    所望のプロセスガス雰囲気とした成膜空間において、前記透明導電膜の母材をなすターゲットにスパッタ電圧を印加してスパッタを行い、所定の温度とされた前記透明基体の一方の面側にある前記粗面上に前記透明導電膜を成膜するステップAを少なくとも備え、
    前記プロセスガスとして、水素を含むガスを用いるとともに、
    前記透明導電膜の温度[℃]を、60以下の範囲としたことを特徴とする透明導電膜付き基板の製造方法。
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