JP2017214509A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットグリップ性能およびその持続性、並びに耐摩耗性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】芳香族ビニル−共役ジエンゴムを含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを120質量部以上、カーボンブラックを20質量部未満、アルミニウムアルコキシドを1〜30質量部配合してなることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウェットグリップ性能、その持続性能および耐摩耗性を改良するタイヤ用ゴム組成物に関する。
サーキット等を走行する高性能自動車向けの空気入りタイヤには、極めて高いレベルの性能が求められる。例えば競技用ウェットタイヤには、湿潤路面での安定性(ウェットグリップ性能)および耐摩耗性を高いレベルで優れることが要求される。ウェットグリップ性能を向上させるため、カーボンブラックおよびシリカを共に配合したタイヤ用ゴム組成物が知られている。しかし、カーボンブラックの一部をシリカに置き換えると、耐摩耗性が低下するという問題がある。
特許文献1は、ジエン系ゴム100重量部に対し、水酸化アルミニウムを5〜150重量部、ならびにカーボンブラックおよび/またはシリカを配合したゴム組成物によりウェットグリップ性能の向上を図ることを提案する。しかしながら、このゴム組成物も、同様に耐摩耗性を改良することができないという問題がある。
特開2005−213353号公報
本発明の目的は、ウェットグリップ性能およびその持続性、並びに耐摩耗性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、芳香族ビニル−共役ジエンゴムを含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを120質量部以上、カーボンブラックを20質量部未満、アルミニウムアルコキシドを1〜30質量部配合してなることを特徴とする。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上記構成の通り芳香族ビニル−共役ジエンゴムを含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを120質量部以上、カーボンブラックを20質量部未満、アルミニウムアルコキシドを1〜30質量部配合するようにしたので、ウェットグリップ性能、その持続性、および耐摩耗性を従来レベル以上に向上することができる。
タイヤ用ゴム組成物は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、軟化点が60〜180℃である炭化水素樹脂を10〜60質量部配合するとよく、ウェットグリップ性能をより一層優れたものにすることができる。
上述したタイヤ用ゴム組成物は空気入りタイヤのトレッドを形成するのに好適である。このタイヤ用ゴム組成物からなる空気入りタイヤは、ウェットグリップ性能、その持続性および耐摩耗性を従来以上の高いレベルで両立することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、ゴム成分は、芳香族ビニル共役ジエンゴムを含むジエン系ゴムである。芳香族ビニル共役ジエンゴムとしては、例えばスチレンブタジエンゴムが挙げられる。スチレンブタジエンゴムは、溶液重合スチレンブタジエンゴム、乳化重合スチレンブタジエンゴムのいずれでもよい。
スチレンブタジエンゴムのスチレン量は、特に制限されるものではないが、好ましくは10〜50質量%、好ましくは15〜45質量%である。スチレンブタジエンゴムのスチレン量が10質量%未満であると、ゴム強度が低くなり、またグリップ性能も低下する虞がある。またスチレンブタジエンゴムのスチレン量が50質量%を超えると、耐摩耗性が悪化する虞がある。なおスチレンブタジエンゴムのスチレン量は1H−NMRにより測定するものとする。
スチレンブタジエンゴムのビニル量は、特に制限されるものではないが、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは8〜70質量%である。スチレンブタジエンゴムのビニル量が5質量%未満であると、グリップ性能が低下する虞がある。またスチレンブタジエンゴムのビニル量が80質量%を超えると、硬くなりすぎてグリップ性能が低下する虞がある。なおスチレンブタジエンゴムのビニル量は1H−NMRにより測定するものとする。
スチレンブタジエンゴムのTgは、特に制限されるものではないが、好ましくは−40℃以上、好ましくは−35〜0℃である。スチレンブタジエンゴムのTgが−40℃より低いと、ウェットグリップ性能が低下する。またスチレンブタジエンゴムのTgが0℃より高いと、耐摩耗性が悪化する。なお本明細書においてスチレンブタジエンゴムのTgは示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、転移域の中点の温度とする。またスチレンブタジエンゴムが油展品であるときは、油展成分(オイル)を含まない状態におけるスチレンブタジエンゴムのガラス転移温度とする。
スチレンブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)は50万〜200万、好ましくは60万〜180万である。スチレンブタジエンゴムのMwが50万未満であると、ゴム強度が低下する。またMwが200万を超えると、ゴム組成物の加工性が悪化する。なお本明細書においてスチレンブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
ジエン系ゴム100質量%中のスチレンブタジエンゴムの含有量は、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%である。スチレンブタジエンゴムの含有量が50質量%未満であると、ウェット性能が悪化する。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム以外の他のジエン系ゴムを含むことができる。他のジエン系ゴムとして例えば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(低シスBR)、高シスBR、高トランスBR(ブタジエン部のトランス結合含有量70〜95%)、スチレン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、溶液重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、乳化重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、高ビニルSBR−低ビニルSBRブロック共重合ゴム、ポリイソプレン−SBRブロック共重合ゴム、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体等を挙げることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に、アルミニウムアルコキシドを1〜30質量部配合する。アルミニウムアルコキシドを配合することにより、耐摩耗性を維持しながら、ウェットグリップ性能を従来レベル以上に向上することができる。アルミニウムアルコキシドの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、好ましくは4〜26質量部、より好ましくは8〜22質量部であるとよい。アルミニウムアルコキシドの配合量が1質量部未満であると、ウェットグリップ性能を改良する作用が十分に得られない。またアルミニウムアルコキシドの配合量が30質量部を超えると、ウェットグリップ性能が却って低下する。
アルミニウムアルコキシドは白色粉体であり、有機合成において反応試剤、触媒として用いられる。アルミニウムアルコキシドのアルコキシ基は、炭素数が好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6である。アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、s−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソアミルオキシ、t−アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘキシルメチルオキシ、テトラヒドロフラニルオキシ、テトラヒドロピラニルオキシ、2−メトキシエチルオキシ、3−メトキシプロピルオキシ、4−メトキシブチルオキシ、2−ブトキシエチルオキシ、メトキシエトキシエチルオキシ、メトキシエトキシエトキシエチルオキシ、3−メトキシブチルオキシ、2−メチルチオエチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ等が挙げられる。
またアルミニウムアルコキシドとして例えばアルミニウムアルキルアルコキシド、環状アルミニウムオリゴマー、アルミニウムキレート等が挙げられる。アルミニウムアルキルアルコキシドとしては、例えばアルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、アルミニウム−t−ブトキシド、アルミニウム−n−ヘキシル、アルミニウム−n−オクチル、アルミニウム−n−デシル、アルミニウム−n−ドデシル、アルミニウム−シクロヘキシル等が挙げられる。またアルミニウムキレートとしては、例えばジイソプロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセタト)アルミニウム等が挙げられる。なかでも炭素数2〜5のアルキルアルコキシ基を有するものが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、カーボンブラックおよびシリカを配合する。カーボンブラックおよびシリカを配合することにより、ウェットグリップ性能、耐摩耗性を含むゴム組成物の特性を優れたものにすることができる。
カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、20質量部未満、好ましくは0〜19質量部、より好ましくは0〜18質量部である。カーボンブラックの配合量を20質量部未満にすることによりウェットグリップ性能を維持、向上することができる。
シリカの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、120質量部以上、好ましくは120〜250質量部、より好ましくは125〜220質量部である。シリカの配合量を120質量部以上にすることによりウェットグリップ性能を維持、向上することができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は好ましくは200〜400m2/g、より好ましくは210〜390m2/gである。カーボンブラックのN2SAが200m2/g未満であると、グリップ性能が低下する。またカーボンブラックのN2SAが400m2/gを超えると、耐摩耗性が悪化する。カーボンブラックのN2SAはJIS K6217−2に準拠して求めるものとする。
シリカのN2SAは、好ましくは100〜300m2/g、より好ましくは110〜290m2/gであるとよい。シリカのN2SAが100m2/g未満であると、グリップ性能が低下する。またシリカのN2SAが300m2/gを超えると、加工が困難になる。シリカのN2SAはJIS K6217−2に準拠して求めるものとする。
シリカとしては、タイヤ用ゴム組成物に通常使用されるシリカ、例えば湿式法シリカ、乾式法シリカあるいは表面処理シリカなどを使用することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、シリカと共にシランカップリング剤を配合することにより、シリカの分散性を向上しジエン系ゴムとの補強性をより高くすることができる。シランカップリング剤は、シリカ配合量に対して好ましくは2〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%配合するとよい。シランカップリング剤の配合量がシリカ質量の2質量%未満の場合、シリカの分散性を向上する効果が十分に得られない。また、シランカップリング剤が20質量%を超えると、シランカップリング剤同士が重合してしまい、所望の効果を得ることができなくなる。
シランカップリング剤としては、特に制限されるものではないが、硫黄含有シランカップリング剤が好ましく、例えばビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、およびエボニック社製のVP Si363等の特開2006−249069号公報に例示されているメルカプトシラン化合物等、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−プロピオニルチオプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどを例示することができる。また、シランカップリング剤は有機ケイ素化合物であり、有機ケイ素化合物としてポリシロキサン、ポリシロキサンの側鎖又は両末端又は片末端又は側鎖と両末端両方にアミノ基又はエポキシ基又はカルビノール基又はメルカプト基又はカルボキシル基又はハイドロジェン基又はポリエーテル基又はフェノール基又はシラノール基又はアクリル基又はメタクリル基又は長鎖アルキル基などの有機基を1つ以上導入したシリコーンオイル、1種以上の有機シランを縮合反応させて得られるシリコーンオリゴマーなども例示することができる。なかでもビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、軟化点が好ましくは60〜180℃の炭化水素樹脂(レジン)を配合することによりウェットグリップ性能をより優れたものにすることができる。炭化水素樹脂の軟化点は、より好ましくは80〜170℃である。炭化水素樹脂の軟化点が60℃未満であると、グリップ性能を改良する作用が得られない。また炭化水素樹脂の軟化点が180℃を超えると、ゴム中に分散させることが困難となる。炭化水素樹脂の軟化点はJIS K6220−1(環球法)に準拠し測定したものとする。
炭化水素樹脂の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し好ましくは10〜60質量部、好ましくは10〜40質量部である。炭化水素樹脂の配合量が10質量部未満であると、グリップ性能を十分に改良することができない。また炭化水素樹脂の配合量が60質量部を超えると、発熱が過大になりグリップ持続性が低下する。
炭化水素樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば例えば、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂などの天然樹脂、石油系樹脂、石炭系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂などの合成樹脂及びこれらの変性物が例示される。なかでもテルペン系樹脂および/または石油系樹脂が好ましく、特にテルペン系樹脂の変性物が好ましい。
テルペン系樹脂としては、例えばα−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、リモネン樹脂、水添リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペンスチレン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂等が好適に挙げられる。なかでも芳香族変性テルペン樹脂が好ましい。
芳香族変性テルペン樹脂は、テルペンと芳香族化合物とを重合することにより得られる。テルペンとしては、例えばα−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネンなどが例示される。芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデンなどが例示される。なかでも芳香族変性テルペン樹脂としてスチレン変性テルペン樹脂が好ましい。このような芳香族変性テルペン樹脂は、ジエン系ゴムとの相溶性が良好であるため、ゴム組成物の動的粘弾性を改質し、ウェットグリップ性能および発熱性を改良することができる。
石油系樹脂としては、芳香族系炭化水素樹脂あるいは飽和または不飽和脂肪族系炭化水素樹脂が挙げられ、例えばC5系石油樹脂(イソプレン、1,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、メチルブテン、ペンテンなどの留分を重合した脂肪族系石油樹脂)、C9系石油樹脂(α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエンなどの留分を重合した芳香族系石油樹脂)、C5−C9共重合石油樹脂などが例示される。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、カーボンブラック、シリカ以外の他の充填剤を配合することができる。他の充填剤としては、例えばクレイ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機フィラーや、セルロース、レシチン、リグニン、デンドリマー等の有機フィラーを例示することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、上記成分以外に、常法に従って、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、加工助剤、可塑剤、液状ポリマー、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種配合剤を配合することができる。このような配合剤は一般的な方法で混練してタイヤ用ゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの配合剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。タイヤトレッド用タイヤ用ゴム組成物は、公知のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって調製することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッド用ゴム組成物として好適に使用することができる。このゴム組成物でトレッド部を構成した空気入りタイヤは、サーキット等における高速走行時のウェットグリップ性能および耐摩耗性のバランスを従来レベル以上に向上することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表2に示す配合剤を共通配合とし、表1に示す配合からなる11種類のタイヤ用ゴム組成物(実施例1〜4、比較例1〜7)を、硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.8Lの密閉式バンバリーミキサーを用いて6分間混合し、150℃でミキサーから放出後、室温まで冷却した。その後、再度1.8リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて3分間混合し、放出後、オープンロールにて硫黄および加硫促進剤を混合することによりタイヤ用ゴム組成物を調製した。
上記で得られたタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッド部に使用して、タイヤサイズ195/55R15の空気入りタイヤを製造した。これらの空気入りタイヤについて、ウェットグリップ性能、ウェットグリップ性能の持続性および耐摩耗性を以下の方法で評価した。
ウェットグリップ性能
得られた空気入りタイヤを、それぞれサイズ15×6Jのリムに組み、空気圧200kPaを充填し、テスト車両の4輪に装着し、テストドライバーがウェット条件のサーキットコース(1周約2km)を10周連続走行させたときの周回毎のラップタイムを計測した。得られた結果は、平均ラップタイムの逆数を算出し、比較例1の値を100とする指数として、表1の「ウェットグリップ性能」に示した。この指数が大きいほど、平均ラップタイムが速く、ウェットグリップ性能が優れることを意味する。
またウェット条件のサーキットコースを周回したとき、3〜4周目の平均ラップタイムに対し、9〜10周目の平均ラップタイムが遅くなった時間を計測し、その逆数を算出した。得られた結果を比較例1の値を100とする指数として、表1の「グリップ持続性」に示した。この指数が大きいほど、平均ラップタイムの低下が少なく、ウェットグリップ性能の持続性が優れることを意味する。
耐摩耗性
上記で得られた空気入りタイヤを、それぞれサイズ15×6Jのリムに組み、空気圧200kPaを充填し、テスト車両の4輪に装着し、テストドライバーがウェット条件のサーキットコース(1周約2km)を10周連続走行させた後、空気入りタイヤのトレッドにおける溝深さを計測した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として、表1の「耐摩耗性」に示した。この指数が大きいほど、ウェット条件の耐摩耗性が優れることを意味する。
Figure 2017214509
表1において、使用した原材料の種類は、以下の通りである。
・SBR:乳化重合スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol 1739、スチレン量が40質量%、ビニル含有量が14%、ガラス転移温度が−31℃、重量平均分子量が72万、スチレンブタジエンゴム00質量部にオイル成分37.5質量部を添加した油展品
・シリカ:ローディア社製Zeosil 1165MP、N2SA=165m2/g
・カーボンブラック、東海カーボン社製シースト9、N2SA=142m2/g
・水酸化アルミ:昭和電工社製 ハイジライトH−43
・アルミニウムアルコキシド−1:アルミニウムエトキシド、川研ファインケミカル社製アルミニウムエトキサイド
・アルミニウムアルコキシド−2:アルミニウムイソプロポキシド、川研ファインケミカル社製PADM
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニック社製Si69
・樹脂:軟化点が145℃の芳香族変性テルペン樹脂、ヤスハラケミカル社製YSレジンT−145
・オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
Figure 2017214509
なお、表2において使用した原材料の種類を下記に示す。
・亜鉛華:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
・ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸YR
・老化防止剤:フレキシス社製6PPD
・硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄
・加硫促進剤−1:加硫促進剤CBS、大内新興化学工業社製ノクセラーCZ−G
・加硫促進剤−2:加硫促進剤DPG、大内新興化学工業社製ノクセラーD
表1から明らかなように実施例1〜4のタイヤ用ゴム組成物は、ウェットグリップ性能、その持続性および耐摩耗性に優れることが確認された。
比較例2のタイヤ用ゴム組成物は、アルミニウムアルコキシドの代わりに水酸化アルミを配合したので、耐摩耗性が劣る。またウェットグリップ性能の持続性も低い。
比較例3,4のタイヤ用ゴム組成物は、シリカの配合量が120質量部未満であるので、ウェットグリップ性能が劣る。
比較例5,6のタイヤ用ゴム組成物は、カーボンブラックの配合量が20質量部を超えるので、ウェットグリップ性能が劣る。
比較例7のタイヤ用ゴム組成物は、アルミニウムアルコキシドの配合量が30質量部を超えるので、ウェットグリップ性能が却って低下する。

Claims (4)

  1. 芳香族ビニル−共役ジエンゴムを含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを120質量部以上、カーボンブラックを20質量部未満、アルミニウムアルコキシドを1〜30質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記ジエン系ゴム100質量部に対し、軟化点が60〜180℃である炭化水素樹脂を10〜60質量部配合してなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 空気入りタイヤのトレッドを形成してなることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物からなることを特徴とする空気入りタイヤ。
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