JP2017213824A - 画像形成装置、画像形成方法、及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】回転多面鏡で反射されたレーザ光の走査速度が、感光体の表面において一定ではない画像形成装置において、低速モードで動作する際にBD信号が間引かれて出力される場合でも、回転多面鏡の各反射面のばらつきを反射面ごとに補正できるようにする。【解決手段】本発明は、回転多面鏡で反射されたレーザ光の走査速度が、感光体の表面において一定ではない画像形成装置であって、前記画像形成装置は、印刷モードとして、通常モードおよび低速モードを有し、プロファイル情報を保持する保持手段と、前記印刷モードに応じて、複数の反射面のうち前記レーザ光の反射に供される1反射面のプロファイル情報を取得し、該取得したプロファイル情報に基づき、画像出力用のビデオクロックの周波数を変調することで、部分倍率を補正する補正手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式を採用した画像形成装置におけるレーザ光の書き込み技術に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、感光体を露光するための光学走査ユニットを有する。光学走査ユニットは、画像データに基づいてレーザ光を出射し、出射したレーザ光を回転多面鏡(例えばポリゴンミラー)である偏向器で反射させ、走査レンズを透過させることで感光体へ照射し露光する。そして、光学走査ユニットは、感光体の表面に形成したレーザ光のスポットを、回転多面鏡を回転させて移動させる走査を行うことで、感光体に潜像を形成する。
走査レンズには、所謂fθ特性を有するレンズもあれば、fθ特性を有さないレンズもある。fθ特性とは、回転多面鏡が等角速度で回転している時に感光体の表面のレーザ光のスポットが感光体の表面上を等速で移動するようにレーザ光を感光体の表面に結像させる光学的特性である。このようなfθ特性を有する走査レンズを用いることにより、適切な露光を行うことができるが、fθ特性を有さない走査レンズを用いた場合に比べて、画像形成装置のサイズが大きくなる。そのため、画像形成装置の小型化を目的として、走査レンズ自体を用いない、もしくは、fθ特性を有さない小型の走査レンズを用いることが考えられている(特許文献1)。
しかし、回転多面鏡の各反射面は完全に平面ではなく、また、その平面度も反射面毎に異なっていることから、fθ特性を有さない走査レンズを用いることで、回転多面鏡の各反射面の先端位置や平面度のばらつきが画像に及ぼす影響が顕著になる。この問題を解決するための技術として、回転多面鏡の各反射面のばらつきを考慮した補正データを用いることで、反射面ごとに露光画素位置を補正する技術が存在する(特許文献2)。
特開昭58−125064号公報 特開2013−20071号公報
画像形成装置には、印刷速度を1/2速や1/3速等、低速にする印刷モード(低速モード)で動作するものがある。画像形成装置は、低速モードで動作する際、主走査同期信号を間引いて出力する。特許文献2では主走査同期信号に合わせて回転多面鏡の各反射面のばらつきを補正するが、主走査同期信号が間引かれた場合、反射に供される1反射面を正確に特定できず、反射面ごとに露光画素位置を正しく補正できないといった課題がある。
本発明は、複数の反射面を持つ回転多面鏡で反射されたレーザ光の走査速度が、感光体の表面において一定ではない画像形成装置であって、前記画像形成装置は、印刷モードとして、基準となる印刷速度で画像を形成する通常モード、及び、該基準となる印刷速度よりも低速な印刷速度で画像を形成する低速モードを有し、印刷対象となる画像データを構成する各画素の部分倍率を補正するためのプロファイル情報であって、前記複数の反射面の各面と対応づけられたプロファイル情報を保持する保持手段と、前記印刷モードに応じて、前記複数の反射面のうち前記レーザ光の反射に供される1反射面のプロファイル情報を取得し、該取得したプロファイル情報に基づき、画像出力用のビデオクロックの周波数を変調することで、前記各画素の部分倍率を補正する補正手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、回転多面鏡で反射されたレーザ光の走査速度が、感光体の表面において一定ではない画像形成装置において、低速モードで動作する際に主走査同期信号が間引かれて出力される場合に、回転多面鏡の各反射面のばらつきを反射面ごとに補正できる。よって、印刷時の画質が改善する。
画像形成装置9の構成概略図 (a)光走査装置400の主走査断面図(b)光走査装置400の副走査断面図 光走査装置400の特性を示すグラフ 光走査装置400の露光制御に関する構成を示す電気ブロック図 (a)各種同期信号と画像信号とのタイミングチャート(b)BD信号及び画像信号のタイミングチャートと、被走査面上でのドットイメージを示す図 出力したい画像と、実際に出力される画像との対比 画像変調部101の詳細図 (a)同期信号とリセット信号と画像信号とのタイミングチャート(b)ビデオクロック(VCLK)の周波数の経時変化を示すグラフ(c)ドットイメージを示す図 各種同期信号と画像信号とビデオクロック(VCLK)との関係を示す図 従来の分周器型SSCGの詳細図 実施例1に係る分周器型SSCG803が生成するVCLKの周波数が格納されたテーブル 実施例1に係る分周器型SSCG803による周波数変調を示すグラフ 実施例1に係る分周器型SSCG803の詳細図 実施例1に係るLPF部1402の詳細図 実施例1に係るVCLKの周波数レンジと、該周波数レンジを網羅する各LPFの周波数レンジとの関係を示す図 (a)通常モード動作時のタイミングチャート(b)低速モード動作時のタイミングチャート 実施例1に係る処理のフローチャート
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、以下で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決に必須のものとは限らない。また、同一の要素に対しては、同一の符号を付与する。
[実施例1]
<画像形成装置>
図1は、本実施例に係る画像形成装置9の構成概略図である。光走査手段である光走査装置400内のレーザ駆動部300は、画像信号生成部100から出力された画像信号および制御部1から出力された制御信号に基づき、走査光(レーザ光)208を感光ドラム4に向けて発する。不図示の帯電手段により帯電された感光ドラム(感光体)4をレーザ光208で走査し、感光ドラム4の表面に潜像を形成する。そうして形成された潜像に不図示の現像手段によってトナーを付着させ、潜像に対応したトナー像を形成する。トナー像は、給紙ユニット8から給送されローラ5で感光ドラム4と接触する位置に搬送された紙等の記録媒体に転写される。記録媒体に転写されたトナー像は、定着器6で記録媒体に熱定着され、排紙ローラ7を経て、機外に排出される。
<光走査装置>
図2は、本実施例に係る光走査装置400の断面図であり、図2(a)は主走査断面を、図2(b)は副走査断面を示している。本実施例において、光源401から出射したレーザ光(光束)208は、開口絞り402によって楕円形状に整形されてカップリングレンズ403に入射する。カップリングレンズ403を通過した光束は、略平行光に変換されて、アナモフィックレンズ404に入射する。なお、略平行光とは、弱収束光及び弱発散光を含む。
アナモフィックレンズ404は、主走査断面内において正の屈折力を有しており、入射する光束を主走査断面内においては収束光に変換している。また、アナモフィックレンズ404は、副走査断面内において偏向器405の偏向面405aの近傍に光束を集光しており、主走査方向に長い線像を形成している。そして、アナモフィックレンズ404を通過した光束は、偏向器(ポリゴンミラー等の回転多面鏡)405の偏向面(反射面)405aにて反射される。偏向面405aで反射した光束は、走査光208(図1参照)として、結像レンズ406を透過し、感光ドラム4の表面に入射する。結像レンズ406は結像光学素子である。
本実施例においては、偏向器405は4つの偏向面(405a,405b,405c,405d)を持ち、単一の結像光学素子(結像レンズ406)のみで結像光学系が構成されている。結像レンズ406を通過(透過)した光束が入射する感光ドラム4の表面は、光束によって走査される被走査面407である。結像レンズ406によって被走査面407上で光束が結像し、所定のスポット状の像(スポット)を形成する。偏向器405を不図示の駆動部により矢印A方向に一定の角速度で回転させることにより、被走査面407上でスポットが主走査方向に移動し、被走査面407上に静電潜像を形成する。偏向器405が矢印A方向に一定の角速度で回転することで、偏向面を順番に用いた(即ち405a→405b→405c→405d→405a→・・・)走査が行われる。なお、主走査方向とは、感光ドラム4の表面に平行で且つ感光ドラム4の表面の移動方向に直交する方向である。副走査方向とは、主走査方向及び光束の光軸に直交する方向である。
ビームディテクト(BDと称す)センサ409とBDレンズ408は、被走査面407上に静電潜像を書き込むタイミングを決定する同期用光学系である。BDレンズ408を通過した光束は、フォトダイオードを含むBDセンサ409に入射し検知される。BDセンサ409により光束を検知したタイミングに基づいて、書き込みタイミングの制御を行う。
光源401は、半導体レーザチップである。本実施例に係る光源401は1つの発光部11(図4参照)を備えている構成である。しかしながら、光源401として、独立して発光制御可能な複数の発光部を備えていてもよい。複数の発光部を備える場合も、そこから発生する複数の光束は、それぞれカップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、偏向器405、結像レンズ406を経由して被走査面407へ到達する。被走査面407上では副走査方向にずれた位置に各光束に対応するスポットがそれぞれ形成される。なお、光走査装置400は、上述した、光源401、カップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、結像レンズ406、偏向器405等の各種光学部材を、筐体(光学箱)400a(図1参照)に収納した装置である。
<結像レンズ>
図2に示すように、結像レンズ406は、入射面(第1面)406a及び出射面(第2面)406bの2つの光学面(レンズ面)を有する。結像レンズ406は、主走査断面内において、偏向面405aにて偏向された光束を、被走査面407上を所望の走査特性で走査させる構成となっている。また、結像レンズ406は、被走査面407上でのレーザ光208のスポットを所望の形状にする構成となっている。また、結像レンズ406により、副走査断面内においては、偏向面405aの近傍と被走査面407の近傍とが共役の関係となっている。これにより、面倒れを補償(偏向面405aが倒れた際の被走査面407上での副走査方向の走査位置ずれを低減すること)する構成となっている。
なお、本実施例に係る結像レンズ406は、射出成形によって形成されたプラスチックモールドレンズであるが、結像レンズ406としてガラスモールドレンズを採用してもよい。モールドレンズは、非球面形状の成形が容易であり、かつ大量生産に適しているため、結像レンズ406としてモールドレンズを採用することで、生産性及び光学性能の向上を図ることができる。
結像レンズ406は、所謂fθ特性を有していない。つまり、偏向器405が等角速度で回転している時に、結像レンズ406を通過する光束のスポットを被走査面407上で等速に移動させるような走査特性を有していない。このように、fθ特性を有さない結像レンズ406を用いることにより、結像レンズ406を偏向器405に近接して(距離D1が小さい位置に)配置することが可能となる。また、fθ特性を有さない結像レンズ406は、fθ特性を有する結像レンズよりも、主走査方向(幅LW)及び光軸方向(厚みLT)に関して小さくできる。これにより、光走査装置400の筐体400a(図1参照)の小型化を実現できる。また、fθ特性を有するレンズの場合、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化がある場合があり、そのような形状の制約によって良好な結像性能を得られない可能性がある。これに対して、fθ特性を有さない結像レンズ406では、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化が少ない為、良好な結像性能を得ることができる。このようなfθ特性を有さない結像レンズ406の走査特性は、以下の式(1)で表される。
Figure 2017213824
式(1)では、偏向器405による走査角度(走査画角)をθ、光束の被走査面407上での主走査方向の集光位置(像高)をY[mm]、軸上像高における結像係数をK[mm]、結像レンズ406の走査特性を決定する係数(走査特性係数)をBとしている。なお、本実施例において、軸上像高は、光軸上の像高(Y=0=Ymin)を指し、走査角度θ=0に対応する。また、軸外像高は、中心光軸(走査角度θ=0の時)よりも外側の像高(Y≠0)を指し、走査角度θ≠0に対応している。さらに、最軸外像高とは、走査角度θが最大(最大走査画角)となる時の像高(Y=+Ymax、−Ymax)を指す。なお、被走査面407上の潜像を形成可能な所定の領域(走査領域)の主走査方向の幅である走査幅WはW=|+Ymax|+|−Ymax|で表される。所定の領域の中央部が軸上像高で端部が最軸外像高となる。
ここで、結像係数Kは、結像レンズ406に平行光が入射する場合の走査特性(fθ特性)Y=fθにおけるfに相当する係数である。すなわち、結像係数Kは、結像レンズ406に平行光以外の光束が入射する場合に、fθ特性と同様に集光位置Yと走査角度θとを比例関係にするための係数である。
走査特性係数について補足すると、B=0の時の式(1)は、Y=Kθとなるため、従来の光走査装置に用いられるfθ特性を有する結像レンズの走査特性Y=fθに相当する。また、B=1の時の式(1)は、Y=Ktanθとなるため、撮像装置(カメラ)などに用いられるレンズの射影特性Y=ftanθに相当する。すなわち、式(1)において、走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=ftanθとfθ特性Y=fθとの間の走査特性を得ることができる。ここで、式(1)を走査角度θで微分すると、次式(2)に示すように走査角度θに対する被走査面407上での光束の走査速度が得られる。
Figure 2017213824
さらに、式(2)を軸上像高における速度dY/dθ=Kで除すると、次式(3)に示すようになる。
Figure 2017213824
式(3)は、軸上像高の走査速度に対する各軸外像高の走査速度のずれ量を表現している。式(3)から、本実施例に係る光走査装置400は、B=0の場合以外においては、軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が異なっていることが分かる。
図3は、被走査面407上での走査位置をY=Kθの特性でフィッティングした際の、像高と部分倍率との関係を示している。本実施例においては、式(1)に示した走査特性を結像レンズ406に与えたことで、図3に示すように、像高Yが軸上像高から離れて最軸外像高に近づくに連れて(像高Yの絶対値が大きくなる程)、部分倍率が大きくなっている。これは、像高Yが軸上像高から離れて最軸外像高に近づくにつれて、走査速度が速くなるためである。例えば、部分倍率30%は、単位時間だけ光照射した場合、被走査面407での主走査方向の照射長が、1.3倍となることを意味している。従って、画像クロックの周期によって決めた一定の時間間隔で主走査方向の画素幅を決めると、軸上像高と軸外像高とで画素密度が異なってしまう。
像高Yが軸上像高から離れて最軸外像高に近づくに連れて(像高Yの絶対値が大きくなる程)、走査速度は徐々に速くなる。従って、被走査面407上の像高が軸上像高付近の時に単位長さを走査する為に要する時間よりも、像高が最軸外像高付近の時に単位長さを走査する為に要する時間の方が短い。これは、光源401の発光輝度が一定の場合、像高が軸上像高付近の時の単位長さ辺りの総露光量よりも、像高が最軸外像高付近の時の単位長さ辺りの総露光量の方が少ないことを意味する。
このように、上述のような光学構成を有する場合、主走査方向に関する部分倍率、及び、単位長さ辺りの総露光量のばらつきが、良好な画質を維持する為に適切でない可能性がある。そこで本実施例では、良好な画質を得る為に、部分倍率の補正と、単位長さ辺りの総露光量を補正する為の輝度補正とを行う。
特に、偏向器405から感光ドラム4までの光路長が短くなる程、画角が大きくなるため、上述した軸上像高と最軸外像高との間における走査速度の差が大きくなる。発明者の検討によれば、最軸外像高における走査速度が軸上像高におけるそれの120%以上であるような走査速度の変化率が20%以上の光学構成となる。このような光学構成の場合、主走査方向に関する部分倍率、及び、単位長さ辺りの総露光量のばらつきの影響を受け良好な画質の維持が難しくなる。
なお、走査速度の変化率C(%)は、最も遅い走査速度をVmin、最も速い走査速度をVmaxとすると、C=((Vmax−Vmin)/Vmin)*100で表される値である。本実施例の光学構成では、軸上像高(走査領域の中央部)で最も遅い走査速度となり、最軸外像高(走査領域の端部)で最も速い走査速度となる。
なお、発明者の検討により、画角が52°以上の光学構成の場合、走査速度の変化率Cが35%以上となることがわかっている。画角が52°以上となる条件としては以下に示す通りである。例えば、主走査方向に関してA4シートの短辺の幅の潜像を形成する光学構成の場合、走査幅W=214mm、走査画角が0°の時の偏向面405aから被走査面407までの光路長D2(図2参照)=125mm以下である。主走査方向に関してA3シートの短辺の幅の潜像を形成する光学構成の場合、走査幅W=300mm、走査画角が0°の時の偏向面405aから被走査面407までの光路長D2(図2参照)=247mm以下である。このような光学構成を有する画像形成装置では、以下に説明する本実施例の構成を採用することで、fθ特性を有さない結像レンズを使用した場合であっても、良好な画質を得ることが可能となる。
<露光制御構成>
図4は、画像形成装置9における露光制御に関する構成を示す電気ブロック図である。画像信号生成部100は、CPU102による制御の元、種々の動作を行うように構成されており、CPU102と画像変調部101とはバス103により接続されている。画像信号生成部100は、不図示のホストコンピュータより印刷ジョブ等の情報を受け取り、印刷対象となる画像データ(画像信号)に対応するVDO信号110を生成する。また、画像信号生成部100は画素幅補正手段としての機能も有する。制御部1は、画像形成装置9を制御し、また、輝度補正手段として作用し図2の光源401の光量を制御する。レーザ駆動部300は、VDO信号110に基づいて電流を光源401に供給することにより、光源401を発光させる。
画像信号生成部100は、画像形成のための画像信号の出力の準備が整った段階で、シリアル通信113を介して、印刷開始を指示する信号を制御部1に送信する。制御部1は、同期信号出力手段として機能する。具体的に制御部1は、印刷の準備が整った段階で、用紙先端の位置情報を通知するための副走査同期信号であるTOP信号112と、用紙左端の位置情報を通知するための主走査同期信号であるBD信号111とを画像信号生成部100に送信する。画像信号生成部100は、同期信号受信手段および画像信号出力手段として機能する。具体的に画像信号生成部100は、これら2種類の同期信号を受信すると、所定のタイミングで画像信号であるVDO信号110をレーザ駆動部300に送信する。
以下、本実施例で行われる、画質を改善するための輝度補正について説明する。図4の制御部1は、CPU2と、8ビットのデジタル信号をアナログ信号に変換するDAコンバータ21と、レギュレータ22とを内蔵したIC3を有し、レーザ駆動部300と合わせて輝度補正手段を構成する。レーザ駆動部300は、メモリ304と、電圧を電流に変換するVI変換回路306と、レーザドライバIC90とを有し、光源401のレーザダイオードである発光部11へ駆動電流を供給する。メモリ304には、部分倍率特性情報、発光部11に供給する補正電流の情報、及びプロファイル情報が保存されている。部分倍率特性情報は、主走査方向における各像高に対応する部分倍率から成る情報である。なお、部分倍率情報に代えて、被走査面上での各走査位置に対応する走査速度から成る走査速度特性情報が保存されていても良い。プロファイル情報は、部分倍率を補正するために用いられる情報であり、メモリ304は、偏向器405の反射面ごとのプロファイル情報を保持している。
続いて、レーザ駆動部300の動作を説明する。CPU2の制御に基づき、メモリ304に格納された値は、シリアル通信307を介してIC3に通知される。メモリ304に格納された発光部11に供給する補正電流の情報に従って、IC3はレギュレータ22から出力される電圧23(VrefH)を調整する。電圧23はDAコンバータ21の基準電圧となる。次に、IC3は、DAコンバータ21の入力データを設定し、BD信号111に同期して、輝度補正用のアナログ電圧(以下、輝度補正アナログ電圧と称す)312を出力する。主走査区間内で増加ないし減少する輝度補正アナログ電圧312は、後段のVI変換回路306で電流313(電流値Id)に変換され、レーザドライバIC90に出力される。なお、本実施例では、制御部1に実装されたIC3が輝度補正アナログ電圧312を出力したが、レーザ駆動部300にDAコンバータを実装し、レーザドライバIC90の近傍で輝度補正アナログ電圧312を生成しても良い。
レーザドライバIC90は、VDO信号110に応じて、電流値ILの電流を発光部11に流すか、ダミー抵抗10に流すかを切換回路14により切り換えることで、光源401の発光のON/OFFを制御する。発光部11に供給するレーザ電流(第3電流、電流値IL)は、定電流回路15で設定した第1電流(電流値Ia)からVI変換回路306によって出力される第2電流(電流値Id)を差し引いた電流となる。定電流回路15を流れる電流(電流値Ia)は、レーザドライバIC90の内部回路によりフィードバック制御され、発光部11の光量をモニタリングする目的で光源401に設けたフォトディテクタ12が検知する輝度が所定輝度となるように自動調整される。この自動調整は所謂APC(Auto Power Controlの略称)である。電流値Iaの自動調整による発光部11の輝度調整は、主走査毎の印刷領域外でBD信号を検知するために発光部11を発光させている間に実施する。可変抵抗13の値は、発光部11が所定輝度で発光している場合に、所定の電圧がレーザドライバIC90に入力されるように、工場組立て時に調整される。
図5(a)は、記録媒体1ページ分に相当する画像形成動作を行った際の上記2種類の同期信号と、画像信号とのタイミングチャートである。図中左から右に向かって時間が経過する。副走査同期信号であるTOP信号112の「HIGH」は、記録媒体の先端が所定の位置に到達したことを表す。画像信号生成部100はTOP信号112の「HIGH」を受信すると、主走査同期信号であるBD信号111に同期して、画像信号であるVDO信号110をレーザ駆動部300に送信する。VDO信号110に基づいて光源401が発光し、感光ドラム4に潜像が形成される。
なお、図5(a)では簡略化の為、VDO信号110が複数のBD信号111を跨いで連続的に出力されているように示している。しかしながら、実際には、VDO信号110はBD信号111が出力されてから次のBD信号111が出力されるまでの間のうちの所定の期間に出力されるものである(図5(b)参照)。
<部分倍率の補正方法>
次に部分倍率を補正する方法について説明する。その説明に先立ち、部分倍率の要因及び補正原理について、図5(b)を用いて説明する。図5(b)は、BD信号111とVDO信号110とのタイミング、及び、被走査面407上の潜像に応じたトナー像により形成したドットイメージを示す図である。図中左から右に向かって時間が経過する。
画像信号生成部100はBD信号111の立ち上がりエッジを受信すると、感光ドラム4の左端から所定の距離だけ離れた位置に潜像を形成できるよう、所定タイミング後にVDO信号110を送信する。そして、VDO信号110に基づき光源401が発光し、被走査面407上にVDO信号110に応じた潜像が形成される。
ここでは、VDO信号110に基づき、軸上像高及び最軸外像高において同じ期間だけ光源401を発光させてドット形状の潜像を形成した場合について説明する。ここで、ドットのサイズは600dpiの1ドット(主走査方向42.3umの幅)に相当する。光走査装置400は、上述したように、被走査面407上の中央部(軸上像高)に比べて、端部(最軸外像高)の走査速度は速い特性を有する。従って、何ら補正しない場合、潜像(トナー像)Aに示すように、軸上像高の潜像dot2に比べて、最軸外像高の潜像dot1が主走査方向に肥大する。そこで本実施例では、VDO信号110を出力するための画像生成用クロックの周波数を変調させ、主走査方向の位置に応じてVDO信号110の周期や時間幅を補正する。即ち潜像(トナー像)Bに示すように、軸上像高の潜像dot4に比べて、最軸外像高の潜像dot3が主走査方向に肥大しないように制御するのである。具体的には、主走査方向に関して、主走査の両端では各画素の実質的周期を短く、主走査の中央においては各画素の実質的周期を長くすることにより、fθ特性を有さない走査レンズを用いた場合であっても、正常な画像形成が可能になる。
<画像変調部101の詳細>
図6は、出力したい画像と、実際に出力される画像との対比を示す図である。図6(a)は出力したい画像を示す。図6(a)に示すように、文字Aが適切に出力されている。これに対し図6(b)は、画像信号生成部により生成されたビデオクロック(周波数一定)に基づき、反射面のばらつきが無い回転多面鏡、及び、fθ特性を有さないレンズを備えた光学走査ユニットを用いて出力した画像を示す。図6(b)に示すように、用紙の左右両端に近づくにつれて文字の線幅が広がった画像が出力されてしまう。図6(c)は、画像信号生成部により生成されたビデオクロック(周波数一定)に基づき、反射面のばらつきが大きい回転多面鏡、及び、fθ特性を有さないレンズを備えた光学走査ユニットを用いて出力した画像を示す。図6(c)に示すように、図6(b)と同様、用紙の左右両端に近づくにつれて文字の線幅が広がる。さらに、回転多面鏡の反射面のばらつきの影響が画像に現れ、用紙の左右両端に近づくにつれてエッジがギザギザした画像が出力されてしまう。本実施例では、画像変調部101で補正を行うことにより、図6(b)や図6(c)に示すような画像が出力されることを防ぎ、図6(a)に示すような画像を出力する。
図7は、画像変調部101の詳細な構成を示すブロック図である。水晶発振器801は、ある特定の周波数のクロックを発振し、画像出力のための原振クロックを生成する。分周器802は、後段のSSCG(Spread Spectrum Clock Generatorの略称)803で用いられる基準クロック(以下REFCLK)を生成する。SSCG803は、スペクトラム拡散用のクロック生成装置である。
以下、分かり易くするために具体的な数値例を用いて説明する。水晶発振器801が発振するクロックの周波数を24MHzとし、分周器802の分周比をN=24とする。この場合、分周器802が生成するREFCLKの周波数は1MHzになる。本実施例のSSCG803の特徴は、入力されるリセット信号(以下nRST信号)が「True」になると、生成するクロックの周波数が発振開始時の周波数に戻ることである。言い換えると、SSCG803が生成するクロックの周波数は、BD信号111に同期して、用紙両端の位置に応じた周波数に戻る(詳細は図8を用いて後述する)。レジスタ804は、SSCG803で用いる変調周波数や掃引速度等を決定するためのパラメータを格納する。
画像出力部805は、画像を形成するための画像信号を出力する。具体的に説明すると、例えば、画像出力部805は、画像出力のためのビデオクロック(VCLKとする)の周波数が一定であれば、該一定の周波数に応じた一定の速さで画像信号であるVDO信号110を出力する。また例えば、画像出力部805は、VCLKの周波数が変調した場合、該変調した周波数に応じた速さでVDO信号110を出力する。
面毎プロファイル情報取得部807は、BD信号111の受信毎に、制御部1からシリアル通信113を介して、1ライン分の主走査で用いる偏向器405の1反射面のプロファイル情報を取得し、該取得したプロファイル情報をパラメータ算出部806に送信する。パラメータ算出部806は、偏向器405の1反射面のプロファイル情報に基づき、SSCG803で用いる変調周波数や掃引速度等を決定するためのパラメータを算出し、該算出したパラメータをレジスタ804に通知する。そして、該通知されたパラメータによりレジスタ804に格納されているパラメータが書き換えられる。以上の処理により、偏向器405の反射面毎のプロファイル情報に応じて、用いる反射面毎に(1ライン分の主走査毎に)VCLKの周波数変調が微調整され、画像出力部805がVDO信号110を出力する速さも反射面毎に微調整される。
図8(a)は、主走査同期信号(BD信号)の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの区間(1BD区間とする)における、BD信号111と、リセット信号(nRST信号)114と、画像信号(VDO信号)110とのタイミングチャートである。上述した通り、nRST信号114は、SSCG803が生成するクロックの周波数を、発振開始時の周波数に戻すために用いられる信号であり、BD信号111の立ち上がり毎にnRST信号114のリセットパルスが発生する。また、VDO信号110は、1BD区間のうちの所定の区間に出力される。
図8(b)は、1BD区間における、画像出力用のビデオクロック(VCLK)の周波数の経時変化を示すグラフであり、VCLKの周波数が、BD信号111に同期して1BD区間の中で変調されることを表している(周波数変調処理)。図中、符号810は、周波数変調が行われない場合のVCLKの周波数を示す。一方、符号811,812は、本実施例に係る周波数変調が行われた場合のVCLKの周波数を示す。具体的に符号811は、偏向器405が持つ反射面のうちの3面(405a,405b,405c)の何れかに対応して周波数変調が行われた場合のVCLKの周波数を示す。また符号812は、偏向器405が持つ反射面のうちの1面(405d)に対応して周波数変調が行われた場合のVCLKの周波数を示す。ここで本例では、偏向器405が持つ反射面のうち、面405a,405b,405cが概同一の特性を有し、面405dが他の3面と比べて特異な特性を有するものとする。
符号811、812が示すように、本実施例に係る周波数変調が行われた場合の1BD区間におけるVCLKは、以下の特性を有する。
開始時(nRST信号114のリセットパルス受信時)に最も周波数が高く、その後徐々に周波数は下がる。そして、1BD区間の真ん中辺り(即ち用紙の中央辺り)で周波数が最低になり、その後徐々に周波数が上がり、終了時(nRST信号114の次のリセットパルス受信時)に最も周波数が高くなる。符号811が示すように、反射面405a,405b,405cの何れかに対応して周波数変調が行われた場合のVCLKは、1BD区間のほぼ真ん中(用紙の中央付近)で周波数が最低になる。一方、符号812が示すように、反射面405dに対応して周波数変調が行われた場合のVCLKは、1BD区間の真ん中より少し後(用紙の中央より右側)で周波数が最低になる。
図8(c)は、本実施例に係るVCLKに応じて出力されるドットイメージを示す図である。図8(c)に示すように、周波数変調が行われない場合、VCLKの周波数は常に一定であるから、1dotの幅は常に一定である。これに対し、本実施例に係る周波数変調が行われた場合、用紙の左右両端に近づくにつれてVCLKの周波数は高くなることから、1dotを形成するために要する時間は短くなり、1dotの幅が小さくなる。
図9は、複数ライン分に相当する画像形成動作を行った際の、同期信号と、画像信号と、各主走査で用いられるVCLKとの関係を示す図である。副走査同期信号であるTOP信号112は、印刷開始を通知するために用いられる信号であり、TOP信号112の「HIGH」は、記録媒体の先端が所定の位置に到達したことを表す。また本実施例のTOP信号112は、偏向器405のどの面を用いて走査が行われるかを示しており、制御部1は、偏向器405が有する4面の反射面のうち、必ず面405aから始まるようにTOP信号を制御する。主走査同期信号であるBD信号111は、1ライン毎に出力され、偏向器405の反射面のうちの1面を用いた主走査が行われると、1ライン分の画像が形成される。VDO信号110はBD信号111が出力されてから次のBD信号111が出力されるまでの間の所定の期間に出力され、偏向器405の各反射面に応じて周波数変調されたVCLKに基づき、1ライン分の主走査が行われる。
<従来の分周器型SSCG>
本実施例に係る分周器を用いたSSCG(分周器型SSCG)803を説明するのに先立ち、従来の分周器型SSCGを説明する。図10は、従来の分周器型SSCGの詳細な構成を示すブロック図である。
分周器型SSCGは、周波数位相比較器1101と、ローパスフィルタ(LPF)部1102と、電圧制御発振器(VCO)1103と、分周器1104とから構成される。ここで本例では、周波数位相比較器1101に入力される基準クロック(REFCLK)の周波数を1MHz、VCO1103から出力されるビデオクロック(VCLK)の周波数を945MHz〜720MHzの範囲内の任意の一値とする。また、周波数変調の特性を設定するための1BD区間を32分割した区間を定義し、各区間に応じた周波数変調を行うものとする。
周波数位相比較器1101は、基準クロック(REFCLK)と、フィードバックがかかったクロック(FBCLK)とを比較し、2つのクロック間に位相差がある場合に誤差信号パルスを発生させる。誤差信号パルスは、低域周波数の信号のみを通過させるLPF部1102を通過する。誤差信号パルスは、LPF部1102で不要なノイズ成分が除去され、直流電圧に変換されて、VCO1103に入力される。VCO1103に入力される直流電圧の値に基づき、周波数を上げるか或いは下げるかが決定される。図10に示す回路は、分周器の分周比Mが一定のときは、PLL回路として機能する一方、分周比Mが所定間隔で変更されたときは、基準クロックの周波数のM倍の周波数を有するクロックを生成するSSCGとして機能する。
<本実施例に係る分周器型SSCGによる周波数変調>
図11は、本実施例に係る分周器型SSCGで生成するクロック(VCLK)の周波数が区間毎に格納されたテーブルであり、区間毎に、M値と、後述するLPF部1102の設定値と、VCLKの周波数とが保持されている。図11(a)は、偏向器405の面405a、面405b、又は面405cを用いた主走査で設定されるパラメータが格納されたテーブルであり、図11(b)は、偏向器405の面405dを用いた主走査で設定されるパラメータが格納されたテーブルである。上述したように本例では、1BD区間を32個の区間に分割しており、該分割した区間を所定時間毎に切り替えていく(即ち区間1→区間2→区間3・・・)。また、REFCLKの周波数は1MHzであるため、M値がそのままVCLKの周波数となる。主走査位置に対応する区間におけるM値に基づき、VCO1103が出力するVCLKの周波数が決定される。図11(a)に示すように、最初の区間で周波数は最も高く(945MHz)、その後、区間が進むにつれてM値が低下するとともに周波数は下がる。そして、用紙の中央辺りで周波数は最低になる(720MHz)。その後、区間が進むにつれてM値が増加するとともに周波数は上がる。また、用紙の中央辺りでは周波数は緩やかに変化するのに対し、用紙の両端に近づくにつれて周波数は急峻に変化する。なお、区間に応じたLPF値を用いる必要があり、本例では800MHzを跨る所で(例えば区間6から区間7への切り替えにおいて)LPF値が変更する(詳細は後述する)。
図12は、本実施例に係る分周器型SSCGによる周波数変調を示すグラフであり、図12(a)は、面405a、面405b、又は面405cを用いた主走査における周波数変調を示し、図12(b)は、面405dを用いた主走査における周波数変調を示す。本実施例では、図中に太線で示すように、M値を一定間隔で変更することにより、同一周波数のVCLKを所定時間続けて発生させ、1BD区間におけるVCLKの周波数を段階的に変更していく。
図13は、本実施例に係るSSCG803の詳細な構成を示すブロック図である。SSCG803は、周波数位相比較器1101と、LPF部1402と、VCO1103と、分周器1104と、パラメータ取得部1405と、タイムカウンタ1406とから構成される。周波数位相比較器1101、VCO1103、及び分周器1104は、上述した従来の分周器型SSCGで用いるものと同じである(図10参照)。以下、従来の分周器型SSCGと異なる要素について説明する。
LPF部1402は、2個のローパスフィルタと、該2個のローパスフィルタの何れかを選択するセレクターとで構成され、VCLKの周波数に応じて、内部回路の切り替えが行われる(詳細は図14を用いて後述する)。LPF部1402を構成する各ローパスフィルタは抵抗とコンデンサとで構成されるが、抵抗の値とコンデンサの容量とはVCO1103で生成するVCLKの周波数特性に応じて決定される。ここで本実施例では、fθ特性を有さない結像レンズの特性を踏まえて、VCLKの周波数を約30%程度変動させる必要がある。そのため、VCLKの周波数レンジが広すぎて複数のローパスフィルタを用いないとVCLKの周波数レンジをカバーできない。従って、LPF部1402に2個のローパスフィルタを設け、周波数変調の際にLPF部1402の設定値を動的に変更することで、用いるローパスフィルタを切り替える必要が生じる。
パラメータ取得部1405は、レジスタ804に格納されたテーブルを所定のタイミングで参照することでM値およびLPF値を取得し、取得したM値を分周器1104に通知し、取得したLPF値をLPF部1402に通知する。本実施例では、パラメータ取得部1405が分周器1104に送信する信号は10ビットの信号である。パラメータ取得部1405は、1〜1024の範囲内の一値を分周器1104に通知できるため、分周器1104が用いる全てのM値(720〜945)を通知できる。一方、パラメータ取得部1405がLPF部1402に送信する信号は1ビットの信号であり、パラメータ取得部1405は、C又はDの何れか一値をLPF部1402に通知できる。なお、ここで説明するパラメータ取得部が送信する信号のビット数は例示であり、分周器で用いるM値の数やLPF部を構成するローパスフィルタの数が変化すれば、当然異なってくる。パラメータ取得部1405にnRST信号が印加されると、パラメータ取得部1405は、1BD区間を32分割した区間のうち最初の区間(本実施例では、図11の区間1)に対応するM値およびLPF値を取得する。
タイムカウンタ1406は、一定間隔で信号を発し、該信号はパラメータ取得部1405に入力される。パラメータ取得部1405は、該信号を受信したタイミングで、1BD区間を32分割した各区間に対応するM値およびLPF値を順次取得する。このようにタイムカウンタ1406は、1BD区間を32分割した各区間に対応するM値およびLPF値を、パラメータ取得部1405が順次取得するタイミングを決めるためのものである。
図14は、本実施例に係るSSCG803を構成するLPF部1402の部分的な構成を示す図である。図14に示すように、LPF部1402は、2個のローパスフィルタC,Dと、該2個のローパスフィルタC,Dのどちらかを選択するセレクターとで構成されている。2個のローパスフィルタC,Dは夫々、抵抗とコンデンサとで構成され、各ローパスフィルタの抵抗の値は異なり、各ローパスフィルタのコンデンサの容量は異なる。各ローパスフィルタの抵抗の値およびコンデンサの容量は、必要なVCLKの周波数に応じて任意に決めて良い。本実施例では、VCLKの周波数に応じて、2個のローパスフィルタC,Dのどちらを用いるかを、主走査の区間毎に決定する。つまり、主走査の区間に応じたLPF値を用いて、該区間毎にローパスフィルタC,Dの何れかを選択する。具体的には、図11に示したように、600〜800MHzのVCLKを出力する場合はローパスフィルタCを、800〜1000MHzのVCLKを出力する場合はローパスフィルタDを用いる。なお、LPF部1402は、3個以上のローパスフィルタで構成されていても良い。
図15は、本実施例で生成するVCLKの周波数レンジ(720〜945MHz)を網羅するために、2個のローパスフィルタを用いることを説明する図である。図15に示すように、ローパスフィルタCは、600〜800MHzの信号を出力するのに適する一方、ローパスフィルタDは、800〜1000MHzの信号を出力するのに適する。従って、VCLKの周波数が800MHzを跨いで変化する場合に、用いるローパスフィルタをCからDに、又は、DからCに切り替える。これにより、所定の周波数(720〜945MHz)のVCLKを安定的に供給することが可能となる。
以上のような方法により、例えば図12に示したように、VCLKの周波数を、波形がサインカーブではなく階段状となるように変調することが可能になる。
<低速モード>
図16は、同期信号(TOP信号およびBD信号)と、画像信号(VDO信号)とのタイミングチャートである。図16(a)は、一般的な記録媒体に画像を形成する通常モード動作時のタイミングチャートであり、図16(b)は、印刷速度を低速にする(本実施例では1/2速にする)低速モード動作時のタイミングチャートである。なお低速モードとは、インクがのりにくい特殊な記録媒体(厚紙など)に画像を形成する際などに使われる印刷モードであり、本実施例に係る画像形成装置9は、通常モード又は低速モードで動作する。
はじめに、図16(a)を用いて通常モード動作時について説明する。図5を用いて上述したように、画像信号生成部100の画像変調部101は、TOP信号の「HIGH」を受信すると、主走査毎のBD信号に同期してVDO信号を出力する。通常モードでは、BD信号は夫々、各ラインの主走査で用いる反射面405a,405b,405c,405dの何れかに対応している。また、本実施例では、偏向器405が有する4面の反射面のうち、必ず面405aから始まるようにTOP信号が制御される。従って、画像変調部101がTOP信号の「HIGH」を受信した以後で最初に受信するBD信号に対応する反射面405aを用いた主走査が行われ、該BD信号に同期して出力されるVDO信号(図中Line1)に従って、1ライン目の画像が形成される。そして、2番目に受信するBD信号に対応する反射面405bを用いた主走査が行われ、該BD信号に同期して出力されるVDO信号(Line2)に従って、2ライン目の画像が形成される。以降同様に、反射面405cによる主走査により3ライン目の画像が形成され、反射面405dによる主走査により4ライン目の画像が形成される。
続いて、図16(b)を用いて低速モード動作時について説明する。図16(b)に示すように、画像変調部101がTOP信号の「HIGH」を受信すると、反射面405aに対応するBD信号に同期して、1ライン目の画像を形成するためのVDO信号(Line1)を出力している。この点は、通常モードと同じである。しかし、通常モードと異なり、低速モードでは、低速モードへの切り替え指示を画像信号生成部100から受信した制御部1は、BD信号を間引いて(ここでは2回の1回の頻度で)出力するようになる。つまり制御部1は、反射面405aに対応するBD信号を出力した後、反射面405bに対応するBD信号を出力せず、反射面405cに対応するBD信号を出力し、反射面405dに対応するBD信号を出力せず、反射面405aに対応するBD信号を出力する。このように本実施例では、制御部1は、偏向器405が有する4個の反射面のうち反射面405aと反射面405cとの何れかに対応するBD信号のみを出力する。これにより、低速モードでは通常モードと比較してVDO信号を出力する間隔が2倍となり、印刷速度が1/2速になる。
<画像形成処理>
図17は、本実施例に係る画像形成装置9が実行する画像形成処理のフローチャートである。
ステップS1701において、画像信号生成部100のCPU102は、処理対象の印刷ジョブについて、低速モードで処理する印刷ジョブであるかを判定する。該判定の結果が真の場合、ステップS1702に進む一方、該判定の結果が偽の場合、ステップS1704に進む。ステップS1701では、ユーザーが画像形成装置9の操作部を操作し、低速モードでの印刷を指示した場合や、印刷ジョブに含まれる設定情報にて、特殊な記録媒体(例えば厚紙)を用いた印刷が指定されている場合等に、真と判定される。
ステップS1702において、画像信号生成部100は、処理対象の印刷ジョブが低速モードで処理する印刷ジョブである旨を、制御部1に通知する。即ち、画像信号生成部100は、通常モードから低速モードへの切り替え指示を、シリアル通信113を介して制御部1に送信する。この切り替え指示を受信した制御部1は、BD信号を間引いて(通常モードの半分の頻度で)出力するようIC3を制御する。
ステップ1703において、画像変調部101は、使用する反射面を特定する手法を、低速モードに応じた手法に切り替える。例えば、画像形成装置9が動作する印刷モードに応じた、反射に供する反射面の組み合わせを予め決めておき、印刷モードに応じて組み合わせを切り替えることが考えられる。具体的に説明すると、通常モードでは、TOP信号112の「HIGH」を受信して以降、最初のBD信号111を受信したときに、使用する反射面が面405aに特定される。その後、BD信号111を受信する度に、面405b→面405c→面405d→面405a・・・と、順番に反射面が特定されていく。これに対し、低速モードでは、TOP信号112の「HIGH」を受信して以降、最初のBD信号111を受信したときに、使用する反射面が面405aに特定される。その後、BD信号111を受信する度に、面405c→面405a・・・と、1面おきの反射面が特定されていく。
ステップS1704において、画像信号生成部100のCPU102は、画像変調部101がBD信号を受信したかを判定する。該判定の結果が真の場合、ステップS1705に進む一方、該判定の結果が偽の場合、BD信号を受信するまで待機する。ステップS1705において、CPU102は、画像形成装置9の印刷モードに応じた手法に従って、偏向器405が有する4面の反射面の中で使用する反射面を特定する。ステップS1706において、CPU102は、ステップS1705で特定した反射面に対応するテーブル(図11参照)をレジスタ804に書き込む。
ステップS1707において、SSCG803は、使用する反射面に対応するテーブルを参照することでパラメータ取得部1405が取得するパラメータに基づく周波数変調を行う。これにより、SSCG803はVCLKを生成し、画像出力部805に出力する。ステップS1708において、画像出力部805は、ステップS1707で生成されたVCLKに基づきVDO信号110を生成し、レーザ駆動部300に出力する。VDO信号110に基づき、レーザ駆動部300が光源401を発光させることで、感光ドラム4上に潜像が形成される。ステップS1709において、CPU2は、印刷ジョブの処理が完了したかを判定する。該判定の結果が真の場合、一連の処理は終了する一方、該判定の結果が偽の場合、ステップS1704に戻る。
以上に述べたように、本実施例の画像形成装置は、BD信号を間引いて出力することで印刷速度を低下させる低速モードで動作可能であり、低速モードで画像を形成するにあたって、使用する反射面を特定する手法を切り替える。これにより、低速モードにおける、使用する反射面に対応した周波数変調の適切な設定が可能となるので、偏向器の反射面の特性にばらつきがある場合であっても、画像を適切に形成することが可能となる。
[実施例2]
実施例1では、制御部1は、偏向器405が有する4面の反射面のうち、必ず面405aから始まるようにTOP信号を制御する。これにより、画像信号生成部100のCPU102は、偏向器405が有する4面の反射面の中のどの反射面を使用して走査が行われるかを特定することが可能となる。偏向器405が有する反射面の中のどの反射面を使用するかを特定するための別の方法として、画像信号生成部100側で、BD信号の周期をカウントし、通常モードと低速モードとのBD信号の周期の違いを利用する方法を採用しても良い。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
405・・・偏向器(回転多面鏡)
405a,405b,405c,405d・・・偏向面(反射面)
4・・・感光ドラム
9・・・画像形成装置
304・・・メモリ
101・・・画像変調部

Claims (7)

  1. 複数の反射面を持つ回転多面鏡で反射されたレーザ光の走査速度が、感光体の表面において一定ではない画像形成装置であって、
    前記画像形成装置は、印刷モードとして、基準となる印刷速度で画像を形成する通常モード、及び、該基準となる印刷速度よりも低速な印刷速度で画像を形成する低速モードを有し、
    印刷対象となる画像データを構成する各画素の部分倍率を補正するためのプロファイル情報であって、前記複数の反射面の各面と対応づけられたプロファイル情報を保持する保持手段と、
    前記印刷モードに応じて、前記複数の反射面のうち前記レーザ光の反射に供される1反射面のプロファイル情報を取得し、該取得したプロファイル情報に基づき、画像出力用のビデオクロックの周波数を変調することで、前記各画素の部分倍率を補正する補正手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記印刷モードに応じた、前記レーザ光の反射に供される反射面の組み合わせが予め定められていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 主走査同期信号および副走査同期信号を出力する同期信号出力手段を更に有し、
    前記画像形成装置が低速モードで動作する際、前記同期信号出力手段は、前記主走査同期信号を間引いて出力することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記出力した主走査同期信号および副走査同期信号を受信する同期信号受信手段と、
    前記受信した主走査同期信号および副走査同期信号に基づき、画像信号を出力する画像信号出力手段と、
    を更に有し、
    前記同期信号受信手段が前記主走査同期信号を受信するたびに、前記補正手段は、前記1反射面を特定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記同期信号受信手段が、前記副走査同期信号を受信した後に、前記主走査同期信号を始めて受信した場合、前記補正手段が前記1反射面として特定する反射面は、常に同一であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 複数の反射面を持つ回転多面鏡で反射されたレーザ光の走査速度が、感光体の表面において一定ではない画像形成装置で実行される画像形成方法であって、
    前記画像形成装置は、印刷モードとして、基準となる印刷速度で画像を形成する通常モード、及び、該基準となる印刷速度よりも低速な印刷速度で画像を形成する低速モードを有し、
    印刷対象となる画像データを構成する各画素の部分倍率を補正するためのプロファイル情報であって、前記複数の反射面の各面と対応づけられたプロファイル情報を保持するステップと、
    前記印刷モードに応じて、前記複数の反射面のうち前記レーザ光の反射に供される1反射面のプロファイル情報を取得し、該取得したプロファイル情報に基づき、画像出力用のビデオクロックの周波数を変調することで、前記各画素の部分倍率を補正するステップと、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  7. コンピュータに、請求項6に記載の方法を実行させるための、プログラム。
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