JP2017213617A - 電動工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受部をケースに対して容易且つ確実に固定可能であり、工具本体の重量化を招くことなくケースの破損を抑制可能な電動工具を提供する。
【解決手段】
モータ2と、モータ2により回転駆動されるハンマ41と、ソケット11を装着可能な装着部42Cを有しハンマ41からの打撃により該ハンマ41の回転方向に回転するアンビル42と、を有する打撃機構4と、を備えるインパクトレンチ1に、打撃機構4を収容するハンマケース7と、アンビル42を回転可能に支持し、ハンマケース7に螺合されて該ハンマケース7に対して固定される軸受メタル10と、を設ける。
【選択図】図3
【解決手段】
モータ2と、モータ2により回転駆動されるハンマ41と、ソケット11を装着可能な装着部42Cを有しハンマ41からの打撃により該ハンマ41の回転方向に回転するアンビル42と、を有する打撃機構4と、を備えるインパクトレンチ1に、打撃機構4を収容するハンマケース7と、アンビル42を回転可能に支持し、ハンマケース7に螺合されて該ハンマケース7に対して固定される軸受メタル10と、を設ける。
【選択図】図3
Description
本発明は、打撃機構を有する電動工具に関する。
モータの回転を打撃機構により回転打撃力に変換して先端工具に伝達するインパクトドライバやインパクトレンチ等の電動工具が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この種の電動工具は、打撃機構として、モータからの回転駆動力により回転するハンマと、先端工具が装着される装着部を有するアンビルとを備え、モータによりハンマが回転駆動されると、ハンマがアンビルを回転打撃する。これにより、装着部に装着された先端工具が回転し、ビスやボルト等の止具の締付作業が行われる。
このような電動工具には、従来、打撃機構を収容するアルミニウム製のケースと、アンビルを回転可能に支持する鉄製の軸受部とが設けられる。ケースは、前方に向かうに従って徐々に径が細くなる略漏斗形状をなし、前端部には開口が形成される。軸受部は、ケース前端部分の内部に固定され、アンビルの回転に伴う摩耗や衝撃に伴う破損等の発生を抑制する。
しかしながら、上記した電動工具では、軸受部をケースの後方から圧入しなければならず、取付作業に手間がかかるうえ、圧入に伴う初期応力により、ケースが破損するおそれがあった。また、連続作業に伴う温度上昇により、アルミニウム製のケースが鉄製の軸受部よりも膨張すると、軸受部がケースから脱落し、ケースが破損するという問題があった。
軸受部の脱落を防ぎ、ケースの強度を上げるためには、ケースを軸受部と同じ鉄製にすることが考えられるが、この場合、工具本体が重量化し、作業性が著しく低下することとなる。また、ケースの厚みを増大させて強度を上げることも考えられるが、この場合、やはり工具本体の重量化を招くとともに、ケースに鬆と呼ばれる空洞部分が生じ、かえって破損しやすくなるという問題があった。
かかる課題に鑑み、本発明は、軸受部をケースに対して容易且つ確実に固定可能であり、工具本体の重量化を招くことなくケースの破損を抑制可能な電動工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る電動工具は、モータと、モータにより回転駆動されるハンマと、先端工具を装着可能な装着部を有しハンマからの打撃により該ハンマの回転方向に回転するアンビルと、を有する打撃機構と、打撃機構を収容するケースと、アンビルを回転可能に支持し、ケースに螺合されて該ケースに対して固定される軸受部と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、軸受部は螺合によりケースに対して固定されるので、容易に取付可能となるとともに、圧入に伴う初期応力に起因するケースの破損を防止可能となる。また、軸受部及びケースの螺合部分に生じる軸力により、軸受部をケースに対して確実に固定可能となるので、連続作業によりケースに温度上昇が生じた場合も、軸受部のケースからの脱落が防止されるとともに、軸受部及びケースの一体性を高めることが可能となる。したがって、工具本体を重量化せずともケースの剛性を高めることが可能となり、ケースの破損を抑制可能となる。
上記した電動工具において、ケースには、内周面に雌ねじ部が形成され、軸受部には、外周面に雌ねじ部と螺合する雄ねじ部が形成されることが好ましい。
かかる構成によれば、軸受部をケースに容易に取付可能となるとともに、雌ねじ部及び雄ねじ部間に生じる軸力により、軸受部をケースに対して確実に固定可能となり、ケースの破損を抑制可能となる。
また、雌ねじ部は、ケースの先端工具側端部に形成され、軸受部は、先端工具側端部の開口部からケース内方に螺合されることが好ましい。
かかる構成によれば、軸受部をケースに容易に取付可能となる。
また、軸受部は、径方向に突出しケースの先端工具側端部の開口部に当接する鍔部を有することが好ましい。
かかる構成によれば、鍔部により軸受部がケースに対して位置決めされるので、軸受部のケースからの脱落が防止されるとともに、先端工具側から軸受部の先端部分に強い力が加わった場合も、ケースの破損を抑制可能となる。
また、雌ねじ部及び雄ねじ部間に接着剤が塗布されることが好ましい。
かかる構成によれば、軸受部をケースに対して更に強固に固定可能となり、ケースの破損の更なる抑制が可能となる。
本発明の別の観点に係る電動工具は、モータと、モータにより回転駆動されるハンマと、先端工具を装着可能な装着部を有しハンマからの打撃により該ハンマの回転方向に回転するアンビルと、を有する打撃機構と、打撃機構を収容し、先端工具側端部に開口部が形成されたケースと、アンビルを回転可能に支持し、開口部からケースに対して固定される軸受部と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、軸受部は、先端工具側からケース内方に固定されるので、容易に取付可能となるとともに、圧入に伴う初期応力に起因するケースの破損を防止可能となる。したがって、工具本体を重量化せずともケースの剛性を高めることが可能となり、ケースの破損を抑制可能となる。
上記した電動工具において、軸受部は、ケース内方に螺合されて該ケースに対して固定されることが好ましい。
かかる構成によれば、軸受部及びケースの螺合部分に生じる軸力により、軸受部をケースに対して確実に固定可能となるので、連続作業によりケースに温度上昇が生じた場合も、軸受部のケースからの脱落が防止されるとともに、軸受部及びケースの一体性を高めることが可能となる。したがって、工具本体を重量化せずともケースの剛性を高めることが可能となり、ケースの破損を抑制可能となる。
上記した電動工具において、軸受部は、径方向に突出しケースの先端工具側端部の開口部に当接する鍔部を有することが好ましい。
かかる構成によれば、鍔部により軸受部がケースに対して位置決めされるので、軸受部のケースからの脱落が防止されるとともに、先端工具側から軸受部の先端部分に強い力が加わった場合も、ケースの破損を抑制可能となる。
また、ケース及び軸受部間に接着剤が塗布されることが好ましい。
かかる構成によれば、軸受部をケースに対して更に強固に固定可能となり、ケースの破損の更なる抑制が可能となる。
本発明に係る電動工具によれば、軸受部をケースに対して容易且つ確実に固定可能となり、工具本体を重量化せずともケースの破損を防止可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。ここでは、本発明をインパクトレンチに適用した場合を例に、説明を行う。
図1は、本発明の実施の形態に係るインパクトレンチ1の構成を示す中央断面図である。インパクトレンチ1は、図1に示されるように、モータ2、ギヤ機構3、打撃機構4及び制御部5を含んで構成される。
インパクトレンチ1の外郭は、モータ2を収容するハウジング6と、ギヤ機構3及び打撃機構4を収容するハンマケース7と、ハンマケース7の外周面の一部を覆うカバー8とによって構成されている。ハウジング6は、樹脂製であり、胴体部6A、ハンドル部6B及び基板収容部6Cから構成されている。胴体部6Aは略筒状をなしており、ハンマケース7と共同して、モータ2、ギヤ機構3及び打撃機構4を、当該順序で収容している。以下の説明においては、打撃機構4側を前側、モータ2側を後側と定義する。また、胴体部6Aに対してハンドル部6Bが延出している方向を下方と定義し、逆を上方と定義する。
ハンドル部6Bは、胴体部6Aの下面前端位置から下方に向けて延出し、胴体部6Aと一体に構成されている。ハンドル部6Bの内部には、制御部5を構成するスイッチ機構51及びノイズ除去機構52が内蔵されると共に、その延出方向先端位置に、商用交流電源に接続可能な電源コード9が延出している。ハンドル部6Bにおいて、胴体部6Aからの根元部分であって前側位置には、作業者の操作箇所となるトリガ53が設けられている。トリガ53は、スイッチ機構51と接続しており、モータ2への駆動電力の供給と遮断とを切り替えると共に、モータ2の回転方向を切り替えるために用いられる。本実施の形態のインパクトレンチ1では、トリガ53はタンブラスイッチである。
基板収容部6Cは、ハンドル部6Bの下端位置から前方に向けて突出し、ハンドル部6Bと一体に構成されている。基板収容部6Cの内部には、制御部5を構成する制御回路基板54が収容されている。制御回路基板54は、トリガ53がその上下方向の中央部分を支点として上側又は下側を操作、すなわち押圧されることに基づき、モータ2の回転方向を切り替える。また、トリガ53の操作量に応じてモータ2に供給する電力量を調整することにより、モータ2の回転速度を制御する。
ハンマケース7は、アルミニウム製であり、胴体部6Aの前方に設けられ、接続部7A、筒部7B及び縮径部7Cから構成される。ハンマケース7は、本発明のケースの一例である。
接続部7Aは、胴体部6Aの前端部分及びハンドル部6Bの根元部分に接続する部分である。筒部7Bは、接続部7Aの前端部に連続的に接続し、縮径部7Cは、筒部7Bの前端部に連続的に接続する。縮径部7Cの前端部には開口部7aが形成され、縮径部7Cの内部には鉄製の軸受メタル10が配置される。軸受メタル10は、本発明の軸受部の一例である。ハンマケース7及び軸受メタル10の詳細な形状については、後述する。
カバー8は、樹脂製であり、ハンマケース7の前側外周面を覆うように配置される。カバー8の前端部には、開口部8aが形成される。
モータ2は、ブラシレスモータであり、図1に示されるように、出力軸21、ロータ22及びステータ23を備えている。出力軸21は、軸方向が前後方向に一致するように胴体部6A内に配置され、ロータ22の前後に突出しており、その突出した箇所において胴体部6Aに支持されたボールベアリング61及びハンマケース7に支持されたボールベアリング72により回転可能に支承されている。出力軸21において、前側に突出している箇所には、出力軸21と同軸一体に回転する冷却ファン24が設けられている。ロータ22は、出力軸21に固定され、図示せぬ複数の永久磁石を有する。ステータ23は、図示せぬ複数のコイルを備え、ロータ22を囲むように配置されている。
モータ2の下方には、制御部5を構成する電源回路基板55が配置される。電源回路基板55は、ステータ23から引き出された図示せぬコイルによりモータ2に接続されるとともに、スイッチ機構51、ノイズ除去機構52及び制御回路基板54に接続される。
ギヤ機構3は、複数の歯車を備える遊星歯車機構で構成された減速機構であり、モータ2の出力軸21の回転を減速して、打撃機構4に伝達する。
打撃機構4は、ハンマ41と、ハンマ41の前方に配置されるアンビル42とを含んで構成される。
ハンマ41は、ハンマケース7内に回転可能に配置され、ハンマ本体部41Aと、当該ハンマ本体部41Aの前端に突設される一対の爪部41Bとを備える。ハンマ41は、スプリング43により前方に付勢され、当該付勢力に抗して後方に移動することも可能に配置されている。
アンビル42は、ハンマケース7内に配置され、アンビル本体部42A、一対の羽根部42B及び装着部42Cを備える。アンビル本体部42Aは、前後方向に延び、その前端部分を軸受メタル10に嵌挿されて回転可能に支持される。また、アンビル本体部42Aの後端部には、一対の羽根部42Bが設けられる。羽根部42Bは、アンビル本体部42Aと一体に構成され、アンビル本体部42Aの回転中心に対して対極に配置される。また、装着部42Cは、アンビル本体部42Aの前端に設けられ、ハンマケース7の開口部7a及びカバー8の開口部8aから露出する。装着部42Cには、先端工具であるソケット11が装着される。
ギヤ機構3から回転が伝達されると、ハンマ41は回転を行う。この回転に伴い、一方の爪部41Bと一方の羽根部42Bとが衝突すると同時に、他方の爪部41Bと他方の羽根部42Bとが衝突して、ハンマ41とアンビル42とが噛み合う。これにより、羽根部42Bに打撃が与えられ、ハンマ41の回転力がアンビル42に伝達される。また、爪部41Bと羽根部42Bとの衝突後、ハンマ41はスプリング43の付勢力に抗して回転しながら後退する。そして、爪部41Bが羽根部42Bを乗り越えると、ハンマ41とアンビル42との噛み合いが解除され、ハンマ41がアンビル42から離脱する。その後、スプリング43に蓄えられた弾性エネルギーが解放されて、ハンマ41は前方に移動し、再び爪部41Bと羽根部42Bとが衝突し、ハンマ41の回転力がアンビル42に伝達される。このように、ハンマ41からの回転打撃により、アンビル42は装着部42Cに装着されたソケット11と共に回転し、インパクトレンチ1は、ソケット11によるビスやボルト等の止具の締付作業を行う。
制御部5は、上述したスイッチ機構51、ノイズ除去機構52、トリガ53、制御回路基板54及び電源回路基板55を備え、インパクトレンチ1全体の制御を行う。
続いて、本実施の形態に係るインパクトレンチ1におけるハンマケース7及び軸受メタル10の形状について、図2及び図3に基づき詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態に係るインパクトレンチ1における各部の形状を示す側断面図である。図2(a)は、アンビル42を示し、図2(b)は、ハンマケース7を示す。また、図2(c)は、軸受メタル10を示し、図2(d)は、ソケット11を示す。図3は、本発明の実施の形態に係るインパクトレンチ1におけるハンマケース7及び軸受メタル10の形状を示す分解斜視図である。
アンビル42は、図2(a)に示されるように、アンビル本体部42A、一対の羽根部42B及び装着部42Cを備える。アンビル本体部42Aは、前後方向に延びる略円筒形状をなす。一対の羽根部42Bは、アンビル本体部42Aの後端部に設けられ、アンビル本体部42Aの回転中心に対して対極に配置される。装着部42Cは、ソケット11等の先端工具が装着される部分であり、アンビル本体部42Aの前端部に設けられ、前後方向に延びる多角柱形状をなす。本実施の形態では、装着部42Cは四角柱形状をなす。装着部42Cは、断面の対角線の長さがアンビル本体部42Aの外径よりも小さくなるように形成される。
ソケット11は、図2(d)に示されるように、円筒部11A及びソケット部11Bを備える。円筒部11Aの外周面は、前後方向に延びる略円筒形状をなし、円筒部11Aの内周面は、前後方向に延びて断面が装着部42Cと略同形状の多角柱形状、すなわち四角柱形状をなす。円筒部11Aは、ソケット11の装着部42Cへの装着時に、装着部42Cに外嵌される部分である。ソケット部11Bは、円筒部11Aの前端部に設けられ、前後方向に延び断面が六角形の筒形状をなす。ソケット部11Bは、インパクトレンチ1による止具の締付作業時に、止具に係合する部分である。なお、ソケット部11Bの形状はこれに限定されない。止具の形状に応じて、様々な形状のソケット部を有するソケットを装着部42Cに装着して、使用可能である。
ハンマケース7は、図2(b)及び図3に示されるように、接続部7A、筒部7B及び縮径部7Cを備える。接続部7Aは、前後方向に延びる略円筒形状をなし、その外周面に径方向外方に突出する複数の突起部71Aが設けられる。各突起部71Aには、前後方向に貫通する貫通孔が形成され、当該貫通孔に接続用止具(不図示)を嵌挿して、ハンマケース7をハウジング6の胴体部6A及びハンドル部6Bに接続する。
筒部7Bは、接続部7Aの前端部に接続し、前後方向に延びる略円筒形状をなしている。筒部7Bの後端部分は略同一の内径を有し、筒部7Bの前端部分は前方に向かうに従って徐々に縮径する。
縮径部7Cは、筒部7Bの前端部に連続的に接続し、前後方向に延びる略円筒形状をなす。縮径部7Cの前端部には、開口部7aが形成されるとともに、径方向外方に突出するフランジ部71Cが設けられる。フランジ部71Cは、中心に開口部7aが形成された円環形状をなす。また、縮径部7Cの前端部分内周面には、図3に示されるように、雌ねじ部7bが形成される。
軸受メタル10は、図2(d)及び図3に示されるように、筒部10A及びフランジ部10Bを備える。筒部10Aは、前後方向に延びる略円筒形状をなす。筒部10Aは、アンビル42のアンビル本体部42Aの外径と略同一の内径を有し、アンビル本体部42Aを回転可能に支持する部分である。また筒部10Aは、ハンマケース7の縮径部7Cの内径と略同一の外径を有し、その外周面には、図3に示されるように、雄ねじ部10aが形成される。雄ねじ部10aは、縮径部7Cの内周面に形成される雌ねじ部7bと対をなす。また、筒部10Aの前端部分には、開口部10bが形成されるとともに、径方向外方に突出するフランジ部10Bが設けられる。フランジ部10Bは、円環形状をなし、ハンマケース7の前端部に設けられたフランジ部71Cと略同一の外径を有する。フランジ部10Bは、本発明の鍔部の一例である。
続いて、ハンマケース7への軸受メタル10の取付方法について、説明する。軸受メタル10は、ハンマケース7の前方から、開口部7a内方に挿入される。その際、筒部10Aの雄ねじ部10aが縮径部7Cの雌ねじ部7bに螺合するように、軸受メタル10は、ハンマケース7の内方へ螺入される。軸受メタル10のフランジ部10Bの後面がハンマケース7のフランジ部71Cの前面に当接すると、軸受メタル10のハンマケース7への取り付けが完了する。軸受メタル10は、雄ねじ部10aがハンマケース7の雌ねじ部7bに螺合して、縮径部7C内に固定される。このとき、軸受メタル10のフランジ部10Bは、ハンマケース7のフランジ部71Cの前面を覆うように配置される。
なお、軸受メタル10の取り付けに先立ち、軸受メタル10の雄ねじ部10aとハンマケース7の雌ねじ部7bとに、嫌気性の接着剤を塗布しても良い。雄ねじ部10a及び雌ねじ部7bが螺合すると、接着剤が塗布された面への空気が遮断されるため、軸受メタル10は、温度上昇等の影響を受けることなく、ハンマケース7に対して強固に固定されることとなる。
軸受メタル10が取り付けられたハンマケース7の前側外周面には、図1に示されるように、カバー8が取り付けられる。カバー8は、開口部8aが軸受メタル10の開口部10bに重なるように、ハンマケース7に取り付けられる。
また、アンビル42は、ハンマケース7の後方から、軸受メタル10に挿入される。アンビル42は、アンビル本体部42Aを軸受メタル10の筒部10A内に嵌挿され、装着部42Cを開口部10bから前方へ突出させる。この状態で、アンビル42は軸受メタル10により回転可能に軸支される。
上記のように、軸受メタル10及びアンビル42がハンマケース7に取り付けられ、インパクトレンチ1が組み立てられる。
インパクトレンチ1の使用時、アンビル42の装着部42Cには、ソケット11が装着される。ソケット11は、円筒部11Aが装着部42Cに外嵌された状態で、インパクトレンチ1に対して固定される。電源コード9が商用交流電源に接続され、ソケット11のソケット部11Bを止具に係合させた状態で、トリガ53が操作されると、モータ2が駆動を開始し、ハンマ41からの回転打撃によりアンビル42がソケット11と共に回転する。これにより、止具の締付作業が行われる。
以上のように、本実施の形態に係るインパクトレンチ1によれば、軸受メタル10は、ハンマケース7前方の開口部分から、雄ねじ部10aをハンマケース7の雌ねじ部7bに螺合させることにより、ハンマケース7に対して固定されるので、工具本体の重量化を招くことなく、簡易な構成によりハンマケース7の強度を向上することが可能となる。また、圧入作業が不要となるので、容易に取付可能となるとともに、圧入に伴う初期応力が生じないため、初期応力に起因するハンマケース7の破損を防止可能となる。また、雄ねじ部10a及び雌ねじ部7bを螺合させることにより、軸受メタル10及びハンマケース7間に軸力が生じるため、軸受メタル10とハンマケース7との一体性を増し、軸受メタル10をハンマケース7に対して確実に固定可能となる。したがって、連続作業によりハンマケース7に温度上昇が生じた場合も、軸受メタル10のハンマケース7からの脱落が防止されるとともに、全体として剛性を高めることが可能となるため、ハンマケース7の破損が抑制される。
また、軸受メタル10の前端部には、フランジ部10Bが設けられ、軸受メタル10のハンマケース7への螺合時に、フランジ部10Bがハンマケース7の前端部を覆うように配置されるので、軸受メタル10のハンマケース7に対する位置を確実に固定可能となり、ハンマケース7の後方への軸受メタル10の脱落が防止される。また、ソケット11側から工具本体の前端部に強い力が加わった場合も、鉄製の軸受メタル10のフランジ部10Bがハンマケース7を保護するため、ハンマケース7の破損を抑制可能となる。
例えば、前後方向の長さが長いソケット11(ロングソケット)を装着部42Cに装着し、円筒部11Aを少し曲げた状態で締付作業を行う場合がある。このとき、装着部42Cに装着された円筒部11Aの後端部分から、ハンマケース7及び軸受メタル10の前端部分に大きな力(抉りの力)が加わることとなる。特に、打撃機構4による回転打撃を長時間継続した場合、従来のインパクトレンチでは、ソケット側から加わる抉りの力と回転打撃によりアンビル42側から加わる衝撃とにより、ハンマケースの前端部分が破損することがあった。本実施の形態に係るインパクトレンチ1では、ハンマケース7の前端部分は、鉄製の軸受メタル10のフランジ部10Bにより覆われているため、抉りの力や衝撃が加わった場合も、ハンマケース7の破損を防止可能となる。
以上、本発明の実施の形態に基づき説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変更が可能である。例えば、上述の実施の形態では、電動工具としてインパクトレンチを例に説明を行ったが、本発明はこれに限定されない。インパクトドライバやハンマドリル等、打撃機構を有する任意の電動工具にも、同様に本発明を適用可能である。
1 インパクトレンチ
2 モータ
4 打撃機構
7 ハンマケース
7a 開口部
7b 雌ねじ部
10 軸受メタル
10a 雄ねじ部
10b 開口部
10B フランジ部
41 ハンマ
42 アンビル
42C 装着部
2 モータ
4 打撃機構
7 ハンマケース
7a 開口部
7b 雌ねじ部
10 軸受メタル
10a 雄ねじ部
10b 開口部
10B フランジ部
41 ハンマ
42 アンビル
42C 装着部
Claims (9)
- モータと、
前記モータにより回転駆動されるハンマと、先端工具を装着可能な装着部を有し前記ハンマからの打撃により該ハンマの回転方向に回転するアンビルと、を有する打撃機構と、
前記打撃機構を収容するケースと、
前記アンビルを回転可能に支持し、前記ケースに螺合されて該ケースに対して固定される軸受部と、を備えることを特徴とする電動工具。 - 前記ケースには、内周面に雌ねじ部が形成され、
前記軸受部には、外周面に前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部が形成されることを特徴とする請求項1記載の電動工具。 - 前記雌ねじ部は、前記ケースの前記先端工具側端部に形成され、
前記軸受部は、前記先端工具側端部の開口部から前記ケース内方に螺合されることを特徴とする請求項2記載の電動工具。 - 前記軸受部は、径方向に突出し前記ケースの前記先端工具側端部の前記開口部に当接する鍔部を有することを特徴とする請求項3記載の電動工具。
- 前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部間に接着剤が塗布されることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の電動工具。
- モータと、
前記モータにより回転駆動されるハンマと、先端工具を装着可能な装着部を有し前記ハンマからの打撃により該ハンマの回転方向に回転するアンビルと、を有する打撃機構と、
前記打撃機構を収容し、前記先端工具側端部に開口部が形成されたケースと、
前記アンビルを回転可能に支持し、前記開口部から前記ケースに対して固定される軸受部と、を備えることを特徴とする電動工具。 - 前記軸受部は、前記ケース内方に螺合されて該ケースに対して固定されることを特徴とする請求項6記載の電動工具。
- 前記軸受部は、径方向に突出し前記ケースの前記先端工具側端部の前記開口部に当接する鍔部を有することを特徴とする請求項7記載の電動工具。
- 前記ケース及び前記軸受部間に接着剤が塗布されることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載の電動工具。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023008021A1 (ja) * | 2021-07-30 | 2023-02-02 | 工機ホールディングス株式会社 | 作業機 |
-
2016
- 2016-05-30 JP JP2016107774A patent/JP2017213617A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023008021A1 (ja) * | 2021-07-30 | 2023-02-02 | 工機ホールディングス株式会社 | 作業機 |
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