JP2017213530A - 膜パターン描画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布中に不良ノズルが発生した場合でも欠陥ムラを抑えることができ、ノズルの数を必要以上に増やすことなく膜パターンを形成することができる膜パターン描画方法を提供する。
【解決手段】ヘッドを主走査方向に走査しつつ液滴を吐出してノズル位置に応じた初期膜を形成する初期膜形成工程と、自身の隣に位置するノズルのノズル位置を超えてヘッドを主走査方向と直交する副走査方向に移動させるメインシフト移動工程と、メインシフト移動工程から、さらにノズルの配列ピッチより小さい移動量だけ移動させるサブシフト移動工程と、メインシフト移動工程及びサブシフト移動工程後のシフトノズル位置で、ヘッドを主走査方向に走査しつつ各ノズルから液滴を吐出してシフトノズル位置に応じた膜を形成するシフト膜形成工程と、初期膜形成工程後、メインシフト移動工程と、サブシフト工程と、シフト膜形成工程とをこの順に繰り返して膜パターンを形成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、インクジェット塗布装置において、不吐出ノズルが発生した場合でも、精度のよい膜パターンを形成することができる膜パターン描画方法に関するものである。
ガラスやフィルム等の基板上にインクジェット法により液滴を吐出し、線分、矩形状等、様々な形状の塗布膜(膜パターンという)を形成することが望まれている。例えば、プリント基板やパッケージ基板のような配線基板における配線パターン、パワー半導体の絶縁膜パターンは、従来では、フォトリソグラフィにより形成されていた。ところが、フォトリソグラフィでは、塗布、露光、エッチングなど多くの工程が必要であり、さらに、エッチング工程では多量の塗布材料を消費していたため、インクジェット法を用いることにより、少ない工程で塗布材料を無駄にすることなく膜パターンを形成することが検討されている。
このインクジェット塗布は、図11(a)に示すようなインクジェット塗布装置により行われる。すなわち、インクジェット塗布装置は、基板Wを載置するステージ100と、塗布材料である液滴を吐出する複数のノズル103aを有する塗布ユニット101とが備えられており、この塗布ユニット101がステージ100上の基板Wに対して移動しつつ液滴を吐出することにより塗布膜Cが形成されるようになっている(図11(b))。
具体的には、塗布ユニット101は、基板Wに対して相対的に主走査方向(図の例ではX軸方向)に移動するガントリ部101aを有しており、このガントリ部101aに複数のノズル103aを有するヘッドユニット102が設けられている。このヘッドユニット102は、図12(a)に示すように、複数のノズル103aを有するヘッドモジュール103が配列されて形成されている。このヘッドモジュール103は、主走査方向(X軸方向)と直交する副走査方向(Y軸方向)に所定の配列ピッチでノズル103aが配列されている。すなわち、X軸方向から見て、ノズル103aがY軸方向に等間隔で配列されるようになっている(図12(b))。
そして、すべてのノズル103aには、インクを吐出すべき着弾位置が予め設定されており、それぞれのノズル103aが、設定された着弾位置(設定着弾位置)に位置した時にインクが吐出されるようになっている。具体的には、例えば平面状の膜パターンを形成する場合には、設定着弾位置は、基板W上に格子状に設定されており、X軸方向には所定間隔毎であって、Y軸方向にはノズル103aの個数に対応する数に設定されている。すなわち、それぞれのヘッドモジュール103が、ある設定着弾位置のX軸方向位置に位置したときにインクが吐出されることにより、そのX軸方向位置において、Y軸方向に亘って一様な直線状のインク集合体C’が形成される。すなわち、基板Wに対してガントリ部101aを相対的に特定方向に1回移動させて設定着弾位置にインクを吐出させることにより、直線状の塗布膜がX軸方向に連続的に形成されて、基板W上に一様で平坦な膜パターンが形成される。
近年では、配線基板、有機EL、パワー半導体等の高性能化、用途拡大に応じて膜パターン形状の薄膜化、細線化による塗布の高精度化が求められている。仮に、ヘッドユニット102に不良ノズル103a(不吐出、吐出不良含む)が存在すると、図13に示すように、不良ノズル103aが存在した位置での塗布材料が不足することから、主走査方向に材料が不足する領域(未塗布領域f)が形成されてしまう。この未塗布領域fが形成されると、筋ムラの要因となったり、部分的に薄膜の厚さ寸法基準をクリアできないという欠陥ムラの問題が生じる。そのため、下記特許文献1に示されるように、塗布前にノズル103a検査が行われる。すなわち、各ノズル103aから液滴を吐出し、吐出状態から不吐出ノズル103aを検出する。そして、不吐出ノズル103aが存在している場合には、不吐出ノズル103aを交換したり、また、本来、不吐出ノズル103aで塗布する部分をヘッドユニット102内の他のノズル103aで塗布するように走査パターンを変更したりして精度のよい膜パターンが形成されていた。
また、基板Wの表面形状も複雑化しており、凹凸形状や狭細部分に吐出すると、吐出した塗布材料が弾かれることにより、その部分での塗布材料が不足し欠陥ムラを生じる場合がある。このような場合には、ヘッドユニット102のノズル103aの配列ピッチを密にして液滴が吐出される解像度を高め、十分な塗布材料を適切な位置に供給することにより、欠陥ムラの発生を抑えていた。例えば、図14に示すように、主走査方向にヘッドユニット102を複数段設け、それぞれのヘッドユニット102のノズル103aが半ピッチずれた状態で配置する。図14の例では、t/2ずれてて配置されている。すなわち、X軸方向から見て、ノズル103aがY軸方向にt/2の等間隔で配列される。これにより、解像度が向上し、より密に液滴を吐出することができるため、ある領域における塗布材料不足を解消し,欠陥ムラの発生を抑えていた。
特開2013−110236号公報
しかし、上記インクジェット塗布装置では、欠陥ムラを完全には解消することができないという問題があった。すなわち、上記インクジェット塗布装置では、欠陥ムラの発生を抑えるためノズル103a検査を行っているが、このノズル103a検査は、膜パターン形成工程前に行われるため、膜パターン形成工程中に不良ノズル103aが発生した場合、欠陥ムラが形成されるのを抑えることが不可能になる。
また、基板Wの表面が複雑な凹凸形状であったり狭細部分を有する場合に、ノズル103aの配列ピッチを密にすると、1つのヘッドモジュール103でノズル103aを密にするには物理的に限界がある。そのため、図14に示すような主走査方向にヘッドモジュール103を重複させることによりノズル103aの配列ピッチを密にすることができるが、ヘッドモジュール103は非常に高価であるため、インクジェット塗布装置のイニシャルコスト、ランニングコストが共に高くなってしまう問題がある。また、ヘッドモジュール103の数が増大すると、ヘッドユニット102全体の重量が増大するため、ノズル103aの吐出位置制御に影響を及ぼす虞があり、塗布の高精度化を十分に図ることができないという問題があった。
そこで、本発明は、塗布中に不良ノズルが発生した場合でも欠陥ムラを抑えることができ、ノズルの数を必要以上に増やすことなく高精度に膜パターンを形成することができる膜パターン描画方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の膜パターン描画方法は、所定の配列ピッチで配列された複数のノズルを有するヘッドを主走査方向に走査しつつ、前記ノズルから液滴を吐出して膜パターンを形成する膜パターン描画方法であって、前記ヘッドをノズル位置から主走査方向に走査しつつ前記各ノズルから液滴を吐出して前記ノズルのノズル位置に応じた初期膜を形成する初期膜形成工程と、自身の隣に位置するノズルのノズル位置を超えて前記ヘッドを主走査方向と直交する副走査方向に移動させるメインシフト移動工程と、前記メインシフト移動工程から、さらに前記ノズルの配列ピッチより小さい移動量だけ移動させるサブシフト移動工程と、前記メインシフト移動工程及び前記サブシフト移動工程後のシフトノズル位置で、前記ヘッドを主走査方向に走査しつつ前記各ノズルから液滴を吐出して前記シフトノズル位置に応じた膜を形成するシフト膜形成工程と、前記初期膜形成工程後、前記メインシフト移動工程と、前記サブシフト工程と、前記シフト膜形成工程とをこの順に繰り返して膜パターンを形成することを特徴としている。
上記膜パターン描画方法によれば、初期膜形成工程でヘッドを主走査方向に走査してノズル位置(初期)に応じた初期膜を形成した後、メインシフト移動工程において、各ノズルは、自身の隣に位置するノズル位置を超えて副走査方向に移動するため、不吐出領域が副走査方向に並んで形成されることを回避できる。すなわち、仮に不良ノズルが存在している場合に、メインシフト移動工程が行われることにより、不良ノズルは、その不良ノズルの隣に位置する正常ノズルを超えた位置に移動させられるため、次に不吐出領域が形成されても、これらの不吐出領域の間に必ず初期膜が存在する状態にすることができる。
そして、サブシフト移動工程、及び、シフト膜形成工程が行われることにより、ノズルがノズルの配列ピッチより小さい移動量だけ副走査方向に移動した後、主走査方向にシフト膜が形成される。これにより、先に形成された膜(初期膜、シフト膜含む)の間にシフト膜が形成されるため、先に形成された膜の間を埋めるように膜が形成される。これにより、凹凸形状や狭細部分に吐出した塗布材料が弾かれて、その部分での塗布材料が不足し欠陥ムラを生じるのを抑えて一様な膜パターンを形成することができ、物理的にノズルを増やして解像度を上げることなく、高精度に膜パターンを形成することができる。
また、具体的な態様としては、前記メインシフト移動工程と前記サブシフト工程とが同時に行われる構成にしてもよく、前記サブシフト移動工程における前記配列ピッチより小さい移動量は、複数回に亘って行われるすべてのサブシフト移動工程において等しい構成にしてもよい。
また、前記シフト膜形成工程は、先に形成された膜に重なり合う位置に液滴が着弾される構成にしてもよい。
この構成によれば、この構成によれば、着弾した液滴が必ず先に形成された膜に重なるため、欠陥ムラが発生するのを抑えて一様な膜を形成することができる。
また、前記ヘッドには、一方向に配列されたノズルが主走査方向に複数段並べて設けられており、これら複数のノズルは、主走査方向から見て、前記所定ピッチで配列されている構成にしてもよい。
この構成によれば、ヘッドの解像度が向上するため、凹凸形状や狭細部分等、基板の表面形状の影響により欠陥ムラが生じるのを抑えることができる。
本発明によれば、塗布中に不良ノズルが発生した場合でも欠陥ムラを抑えることができ、ノズルの数を必要以上に増やすことなく高精度に膜パターンを形成することができる。
本発明の膜パターン描画方法を実行するための一実施形態におけるインクジェット塗布装置を概略的に示す側面図である。 上記インクジェット塗布装置を概略的に示す上面図である。 基板上に塗布膜が形成された状態を示す図である。 ヘッドをノズル側から見た図であり、第1ノズルユニットと第2ノズルユニットとが隣接されて構成されている図である。 上記ヘッドの一部を拡大した図である。 基板上に塗布材料を塗布する状況を時系列的にを示す図であり、(a)はヘッドが初期ノズル位置に配置された状態を示す図、(b)は初期膜形成工程を示す図、(c)はメインシフト移動工程を示す図、(d)はサブシフト移動工程を示す図である。 基板上に塗布材料を塗布する状況を時系列的にを示す図であり、(a)はシフト膜形成工程を示す図、(b)はメインシフト移動工程を示す図、(c)はサブシフト移動工程を示す図、(d)はシフト膜形成工程を示す図である。 基板上に塗布材料を塗布する状況を時系列的にを示す図であり、(a)はメインシフト移動工程を示す図、(b)はサブシフト移動工程を示す図、(c)はシフト膜形成工程を示す図である。 不良ノズルが発生した場合の塗布材料を塗布する状況を時系列的にを示す図であり、(a)は初期膜形成工程を示す図、(b)は1回目のメインシフト移動工程、サブシフト移動工程、シフト膜形成工程が行われた後の状態を示す図、(c)は2回目のメインシフト移動工程、サブシフト移動工程、シフト膜形成工程が行われた後の状態を示す図、(d)は塗布工程が終了した状態を示す図である。 上記インクジェット塗布装置の動作を示すフローチャートである。 従来のインクジェット塗布装置を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。 従来のインクジェット塗布装置のノズルユニットを示す図であり、(a)は、ノズル側から見た図、(b)は、ヘッドモジュールの配列を示す図である。 従来のインクジェット塗布装置で不吐出ノズルが存在した場合の塗布状態を示す図であり、(a)は、基板全体に形成された塗布膜を示す図、(b)未塗布領域が存在する塗布膜の断面図である。 従来のインクジェット塗布装置においてノズルユニットが主走査方向に2段設けられたヘッドを示す図であり、(a)は、ノズル側から見た図、(b)は、ヘッドモジュールの配列を示す図である。
本発明のインクジェット塗布装置に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、インクジェット塗布装置の一実施形態を示す側面図であり、図2は、インクジェット塗布装置の上面図である。
インクジェット塗布装置は、図1、図2に示すように、基板Wを載置するステージ10と、基板Wに液滴(塗布材料)を塗布する塗布ユニット2とを有しており、塗布ユニット2がステージ10に載置された基板W上を移動しつつ、液滴を所定の着弾位置に吐出することにより、基板W上に平坦状の塗布膜Cが形成される。本実施形態では、図3に示すように、塗布膜C付きの基板W(製品基板)が複数枚形成されるように、1枚の基板W上に複数箇所、平坦状の塗布膜Cが形成される。
この塗布膜Cは、液晶表示パネルの配向膜、タッチパネルの絶縁膜等であり、このインクジェット塗布装置は、基板W上に平坦な塗布膜Cを形成する用途であれば、あらゆる塗布膜Cを形成することができる。例えば、有機EL、配線パターン、パワー半導体等の塗布膜Cを形成することができる。
なお、以下の説明では、この塗布ユニット2が移動する方向をX軸方向(本実施形態の主走査方向)、これと水平面上で直交する方向をY軸方向(本実施形態の副走査方向)、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
インクジェット塗布装置は、基台1を有しており、この基台1上にステージ10、塗布ユニット2が設けられている。具体的には、基台1上に直方体形状のステージ10が設けられており、このステージ10をY軸方向に跨ぐように塗布ユニット2が設けられている。
ステージ10は、基板Wを載置するものであり、載置された基板Wが水平な姿勢を維持した状態で載置されるようになっている。具体的には、ステージ10の表面は、平坦に形成されており、その表面には、吸引孔が複数形成されている。この吸引孔には真空ポンプが接続されており、ステージ10の表面に基板Wを載置した状態で真空ポンプを作動させることにより、吸引孔に吸引力が発生し、基板Wが水平な姿勢でステージ10の表面に吸着保持できるようになっている。そして、基板Wには、アライメントマークが付されており、このアライメントマークをカメラ(不図示)で撮像することにより、後述の制御装置で記憶された設定着弾位置がアライメントマークに基づいた設定着弾位置に補正される。すなわち、補正されることにより、各ノズル31a,41a毎の設定着弾位置と、ステージ10上の基板Wの実際の着弾位置とが一致するようになっており、それぞれの設定着弾位置に塗布材料が吐出されることにより、基板W上の所定の位置に平坦状の塗布膜Cが精度よく形成されるようになっている。
また、塗布ユニット2は、基板W上に塗布材料を着弾させて塗布するものであり、塗布材料を吐出するヘッド21と、このヘッド21を支持するガントリ部22とを有している。このガントリ部22は、ステージ10のY軸方向両外側に配置される脚部22aと、これらの脚部22aを連結しY軸方向に延びる石材製のビーム部材22bとを有する略門型形状に形成されている。そして、このビーム部材22bにヘッド21が取付けられており、ガントリ部22は、ステージ10をY軸方向に跨いだ状態でX軸方向に移動可能に取り付けられている。本実施形態では、基台1のY軸方向両端部分にはそれぞれX軸方向に延びるレール(不図示)が設置されており、脚部22aがこのレールにスライド自在に取り付けられている。そして、脚部22aにはリニアモータが取り付けられており、このリニアモータを駆動制御することにより、ガントリ部22がX軸方向に移動し、任意の位置で停止できるようになっている。
また、ビーム部材22bは、両脚部22aを連結する柱状部材であり、石材で形成されている。このビーム部材22bには、ヘッド21が取付けられている。具体的には、ビーム部材22bのX軸方向一方側の側面に、ヘッド21が取り付けられており、このヘッド21に設けられたノズル31a,41aがステージ10の表面に向く姿勢で取付けられている。したがって、ガントリ部22がX軸方向に移動又は停止するにしたがって、ヘッド21もそれに付随して移動又は停止を行うことができ、ガントリ部22の移動量を調節することにより、ステージ10の表面に載置された基板W上にヘッド21を位置させて基板W上に塗布材料を吐出できるようになっている。
また、ヘッド21は、図4に示すように、複数のノズル31a,41aを一体化させたものであり、第1ノズルユニット30と、第2ノズルユニット40とを有している。本実施形態では、第1ノズルユニット30と第2ノズルユニット40とがX軸方向に互いに隣接して配置された状態で固定されている。すなわち、図4に示す例では、第1ノズルユニット30は、第2ノズルユニット40対して進行方向前側に配置されており、X軸方向に移動して塗布する際に最初に基板Wと対面する側に配置されている。そして、ヘッド21は、Y軸方向(副走査方向)に移動できるように形成されており、X軸方向に対する着弾位置をY軸方向にずらすことができるようになっている。具体的には、ビーム部材22bには、レール(不図示)が設けられており、このレールにヘッド21がスライド自在に取り付けられている。そして、ヘッド21にはリニアモータが取り付けられており、このリニアモータを駆動制御することにより、ヘッド21がX軸方向に移動し、任意の位置で停止できるようになっている。本実施形態では、ノズル31a,41aの配列ピッチよりも小さい移動量で制御可能になっており、1/4ピッチ、1/8ピッチ等、精度よく位置決めできるように構成されている。
この第1ノズルユニット30は、複数のノズル31aを有しており、これらのノズル31aが一方向に所定の配列ピッチで整列した状態で配置されている。具体的には、第1ノズルユニット30は、ピエゾ素子を駆動させて塗布材料を吐出する複数のヘッドモジュール31を備えて形成されており、このヘッドモジュール31が一方向に配列された複数のノズル31aを有している。本実施形態では、これらのノズル31aは、配列ピッチtで配列されている。そして、ヘッドモジュール31は、それぞれが互いに重複する部分を有するようにずらして配置されている。図4の例では、隣接するヘッドモジュール31がX軸方向に交互にずらして配置されている。すなわち、これらのヘッドモジュール31は、ノズル配置間隔とヘッドモジュール31の両端部分とでは寸法が異なっているため、図5に示すように、この両端部分の寸法分を相殺できるようにX軸方向にずらしつつY軸方向に配列される。具体的には、ヘッドモジュール31の複数のノズル31aの配列方向をY軸方向に揃えて、ヘッドモジュール31の両端部分の寸法分(寸法s)を相殺できるようにヘッドモジュール31が配置されている。すなわち、第1ノズルユニット30は、X軸方向に見てノズル31aがY軸方向に等間隔(寸法t)で配置されており、ヘッド21全体としてX軸方向に見て、すべてのノズル31aがY軸方向に沿って配列ピッチtで配列され、X軸方向から見てY軸方向に亘って等間隔で配置されている。
また、第2ノズルユニット40は、複数のノズル41aを有しており、一方向(本実施形態ではY軸方向)に所定ピッチで整列した状態で配置されている。本実施形態では、上述の第1ノズルユニット30と同様の構成を有しており、ノズル41aの配置は第1ノズルユニット30のノズル31a配置と同一に形成されている。すなわち、隣接するヘッドモジュール41は、ヘッドモジュール41の両端部分の寸法分(寸法s)を相殺できるようにX軸方向に交互にずれるように配置されている。一方、この第2ノズルユニット40の各ノズル41aは、ヘッド21に搭載された状態では、各ノズル41aが第1ノズルユニット30の各ノズル31aの間に位置するように取り付けられている。すなわち、第2ノズルユニット40のノズル41aは、X軸方向に見て、第1ノズルユニット30のノズル位置に対してt/2だけずれて配置されており、第1ノズルユニット30及び第2ノズルユニット40の各ノズル31a、41aのピッチは同じ配列ピッチtであるため、すべてのノズル41aは、ノズル31aに対して、それぞれt/2ずれて配置されている。これにより、ノズル41aとノズル31aとは、X軸方向に見て、それぞれt/2だけずれて配置されており、第1ノズルユニット30単体の構成に比べて解像度を向上させることができる。
また、本実施形態のインクジェット塗布装置は装置全体の動作を統括する制御装置(不図示)を有している。この制御装置は、予め記憶されたプログラムに従って一連の塗布動作を実行すべく、各ユニットのサーボモータ、リニアモータ等の駆動装置を駆動制御するとともに塗布動作に必要な各種演算を行うものである。
この制御装置には、各ノズル31a、41aから吐出される塗布材料の吐出位置(設定着弾位置)が記憶されており、この設定着弾位置がそれぞれのノズル31a、41a毎に設定されている。本実施形態では、図3に示すように、製品基板の多面取りに対応するように基板W上に複数の塗布膜Cが形成されるように設定されており、塗布膜Cが形成されるべき塗布領域にアライメントマークを基準とした設定着弾位置が設定されている。
この設定着弾位置は、塗布領域に対して格子状に設定されており、各ノズル31a、41aから適当量の液滴を格子点に着弾させることにより、一様な塗布膜Cが形成されるようになっている。そして、本実施形態では、設定着弾位置に対して着弾させるべきノズル位置が設定されており、このノズル位置に応じて液滴を吐出することにより、仮に不良ノズルが発生しても一様な塗布膜Cが形成できるようになっている。
具体的には、格子状の各設定着弾位置に対して複数回、第1ノズルユニット30及び第2ノズルユニット40を主走査方向に走査させることにより塗布膜Cが形成されるように設定されており、初期膜形成処理、メインシフト移動処理、サブシフト移動処理、シフト膜形成処理が行われることにより、一様な塗布膜Cが形成されるようになっている。なお、本実施形態では、主走査方向に4回走査することにより塗布膜Cが形成されるように設定されている。そして、一様な塗布膜Cを完成させるのに必要な主走査方向への走査回数は、設定スキャン回数と呼ぶ。
初期膜形成処理は、基板Wに対して各ノズル31a、41aから塗布材料を吐出させることにより、最初にノズル位置から主走査方向に液滴を着弾させる処理である。ここでノズル位置とは、ヘッド21を主走査方向に移動させると各ノズル31a,41aが設定着弾位置を通過できる走査開始位置のことである。この処理により、最初に配置されたノズル位置(特に初期ノズル位置という)に応じた初期膜が形成される。すなわち、基板Wに対して位置決めされた位置から主走査方向にヘッド21を1回だけ移動させつつ、設定着弾位置に液滴を吐出する。吐出された塗布材料は、基板W表面の親液性と液滴の粘度等の関係により、主走査方向に延びる列状に形成される場合や、隣接する列状の膜同士が液滴の広がりにより互いに結合し合う場合がある。また、この初期膜形成処理では、液適量は、1回の走査で塗布膜Cが完成される場合に吐出される液適量に比べて少ない量に設定されている。すなわち、液適量は、主走査方向に走査する毎に等しい量が吐出されるように設定されており、本実施形態では、設定スキャン回数が4回に設定されているため、液適量は、1回の走査で塗布膜Cを形成する場合に必要な液適量の1/4の量が設定されている。すなわち、ヘッド21が主走査方向に4回走査することにより塗布膜Cに必要な量の塗布材料が吐出されるようになっている。
また、メインシフト移動処理は、ノズル31a、41aを副走査方向に移動させる処理であり、各ノズル31a、41a自身の隣に位置するノズル31a、41aのノズル位置を超えて副走査方向に移動させる処理である。ここで、自身の隣に位置するノズル位置とは、X軸方向に見てすぐ隣に位置するノズル位置のことである。すなわち、図5に示す例では、ノズル31a1の隣に位置するノズル位置は、ノズル41a1のノズル位置である。仮に、第2ノズルユニット40が設けられていない第1ノズルユニット30のみの構成では、ノズル31a1の隣に位置するノズル位置は、ノズル31a2のノズル位置である。このメインシフト移動処理では、ノズル31a、41aが、隣に位置するノズル位置を超えたノズル位置に位置するように、ヘッド21全体を副走査方向に移動させる処理である。このメインシフト移動処理が行われることにより、仮に不良ノズルが発生した場合に、この不良ノズルのノズル位置に再度不良ノズルが位置することを防止することができる。すなわち、不良ノズルが何度も同じ領域を走査して基板上に形成された未塗布領域fに塗布材料が塗布されず、欠陥ムラが形成されてしまうのを抑えることができる。
また、サブシフト移動処理は、メインシフト移動工程後、さらにノズル31a、41aの配列ピッチより小さい移動量(サブシフト移動量)だけ副走査方向に移動させる処理である。本実施形態では、サブシフト移動量は、ノズル31a,41aの配列ピッチを設定スキャン回数で除した量だけ移動されるように設定されている。すなわち、サブシフト移動量は、t/8に設定されている。
また、シフト膜形成処理は、メインシフト移動工程及び前記サブシフト移動工程後のノズル位置(シフトノズル位置)からヘッド21を主走査方向に移動させつつ各ノズル31a,41aから液滴を吐出してシフトノズル位置から主走査方向に液滴を着弾させる処理である。この処理により、シフトノズル位置に応じたシフト膜が形成される。すなわち、基板Wに対して位置決めされたシフトノズル位置から主走査方向にヘッド21を1回だけ移動させつつ、設定着弾位置に液滴を吐出する。吐出された塗布材料は、基板W表面の親液性と液滴の粘度等の関係により、主走査方向に延びる列状に形成される場合や、隣接する列状の膜同士が液滴の広がりにより互いに重なり合う場合がある。また、このシフト膜形成処理における液適量は、初期膜形成処理と同様に、1回の走査で塗布膜Cを形成する場合の液適量の1/4の量が設定されている。
このサブシフト移動処理及びシフト膜形成処理が行われると、初期膜形成処理で形成された初期膜同士の間に、t/8ピッチ間隔でシフト膜が形成される。本実施形態では、初期膜がt/2ピッチで形成されているため、隣り合う初期膜同士の間に等ピッチで3つのシフト膜が形成される。すなわち、初期膜、シフト膜を形成するために吐出された液滴が、それぞれ流動することにより連結されて一体化されるようにサブシフト移動量が設定されている。これにより、仮に不良ノズルが発生した場合に未塗布領域fが形成された場合でも、t/8離れた両隣の膜(初期膜、シフト膜)を形成する着弾した液滴が流動することにより未塗布領域fが埋められて欠陥ムラが生じるのを抑えることができる。
次にこのインクジェット塗布装置の動作について図7のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1により基板Wが搬入される。具体的には、ロボットハンド等により基板Wがステージ10上に載置される。基板Wがステージ10に載置され基板Wが保持されると、基板Wのアライメントマークが取り込まれ、このアライメントマークを基準に設定着弾位置が補正される。すなわち、ステージ10上の基板Wに対して、各ノズル31a、41a毎に設定着弾位置、及び、吐出量(本実施形態では1回の走査で塗布膜Cを形成する場合に必要な液適量の1/4)が設定されている。
なお、次の第1塗布工程に入る前に、テスト基板上に各ノズル31a、41aから吐出を行って不吐出ノズルの有無の確認が行われる。
次に、ステップS2により塗布工程が行われる。この塗布工程は、初期膜形成工程、メインシフト移動工程、サブシフト移動工程、シフト膜形成工程で構成されている。
まず、ステップS21により初期膜形成工程が行われる。具体的には、各ノズル31a,41aが主走査方向の設定着弾位置に吐出できるように初期ノズル位置に配置される。ここで、図6は、塗布工程を簡略的に説明する図であり、第1ノズルユニット30及び第2ノズルユニット40それぞれの3つのノズル31a、41aに着目して説明する。図6(a)に示されるように、各ノズル31a,41aが初期ノズル位置に配置される。すなわち、ヘッド21がX軸方向に移動すれば各ノズル31a,41aが設定着弾位置(破線)上を通過するようにヘッド21が位置決めされる。そして、その初期ノズル位置からヘッド21が主走査方向に移動し、各ノズル31a、41aが設定着弾位置に位置すると液滴を行い、設定着弾位置に設定された液滴量の塗布材料が吐出される(図6(b))。なお、図における破線で描かれた丸印は、設定着弾位置を示しており、塗りつぶされた丸印は、着弾されたことを示している。
次に、ステップS22によりメインシフト移動工程が行われる。具体的には、ヘッド21を副走査方向に移動させ、各ノズル31a、41a自身の隣に位置するノズル31a、41aのノズル位置を超えて別のノズル位置にノズル31a、41aが配置される。すなわち、ノズル31a、41aは、自身のノズル31a、41aの隣のノズル位置以外のノズル位置に配置される(図6(c))。
次に、ステップS23により、サブシフト移動工程が行われる。具体的には、図6(d)に示すように、メインシフト移動工程で位置するノズル位置からt/8だけ副走査方向に移動する。
次に、ステップS24により、シフト膜形成工程が行われる。具体的には、サブシフト移動工程で位置するノズル位置からヘッド21を主走査方向に移動させつつ、各ノズル31a、41aから設定着弾位置に液滴を着弾させてシフト膜を形成する。形成されたシフト膜(状況によっては着弾した液滴)は、先に形成された初期膜と馴染んだ膜が形成される(図7(a))。
次に、ステップS25により、設定スキャン回数が確認される。仮にスキャン回数が設定スキャン回数に満たない場合には、ステップS25において、Noの方向に進み、メインシフト移動工程、サブシフト移動工程、シフト膜形成工程がこの順で繰り返される。すなわち、メインシフト移動工程により、再度、各ノズル31a、41a自身の隣に位置するノズル31a、41aのノズル位置を超えて別のノズル位置にノズル31a、41aが配置され(図7(b))、サブシフト移動工程により、さらに、先のメインシフト移動工程で位置するノズル位置からt/8だけ副走査方向に移動する(図7(c))。そして、シフト膜形成工程により、ヘッド21を主走査方向に移動させつつ、各ノズル31a、41aから設定着弾位置に液滴を着弾させてシフト膜を形成する(図7(d))。本実施形態では、再度、メインシフト移動工程(図8(a))、サブシフト移動工程(図8(b))、シフト膜形成工程(図8(c))を繰り返し、ヘッド21を主走査方向に4回走査させて液滴を吐出することにより基板W上に一様な膜パターンを形成する。
ここで、当初又は塗布動作の途中で不良ノズルが発生した場合、すなわち、初期膜形成工程において、ノズル41a2が不良ノズル(不吐出ノズル)であった場合、図9(a)に示すように、ノズル41a2が走査した領域には、塗布材料が塗布されず、未塗布領域fが形成される。
次に、メインシフト移動工程が行われることにより、各ノズル31a、41a自身の隣に位置するノズル31a、41aのノズル位置を超えて別のノズル位置にノズル31a、41aが配置される。すなわち、不良ノズルであるノズル41a2自身の隣に位置するノズル位置には、ノズル41a2は配置されず、ノズル41a2自身の隣に位置するノズル位置以外のノズル位置に配置される。これにより、ノズル41a2の初期ノズル位置、及び、ノズル41a2の初期ノズル位置の隣に位置するノズル位置にはノズル41a2が配置されることが防止されるため、ヘッド21を複数回走査しているにもかかわらず未塗布領域fが同じ場所に形成されたり、未塗布領域fの近くに新たに未塗布領域fが形成され、未塗布領域fが一定箇所に集中的に形成されるのを抑えることができる。
そして、サブシフト移動工程、シフト膜形成工程が行われることにより、初期ノズル位置からt/8ずれた位置にシフト膜が形成され(図9(b))る。そして、これらメインシフト移動工程、サブシフト移動工程、シフト膜形成工程を繰り返し行われると、未塗布領域fがその両側に他工程で吐出された液滴によって補い合って埋められることにより、未塗布領域fが起因する欠陥ムラが形成されるのが抑えられ、最終的に一様な膜パターンが形成される。
そして、スキャン回数が設定スキャン回数を満たした場合には、ステップS25においてYesの方向に進み、ステップS26により塗布工程が終了する。
次に、ステップS3により、基板Wの排出が行われる。具体的には、ロボットハンド等によりステージ10に載置された基板Wが排出され、基板Wは後工程である乾燥装置に搬送される。
このように、上記実施形態における膜パターン描画方法によれば、初期膜形成工程でヘッドを主走査方向に走査してノズル位置(初期)に応じた初期膜を形成した後、メインシフト移動工程において、各ノズルは、自身の隣に位置するノズル位置を超えて副走査方向に移動するため、不吐出領域が副走査方向に並んで形成されることを回避できる。すなわち、仮に不良ノズルが存在している場合に、メインシフト移動工程が行われることにより、不良ノズルは、その不良ノズルの隣に位置する正常ノズルを超えた位置に移動させられるため、次に不吐出領域が形成されても、これらの不吐出領域の間に必ず初期膜が存在する状態にすることができる。そして、サブシフト移動工程、及び、シフト膜形成工程が行われることにより、ノズルがノズルの配列ピッチより小さい移動量だけ副走査方向に移動した後、主走査方向にシフト膜が形成される。これにより、先に形成された膜(初期膜、シフト膜含む)の間にシフト膜が形成されるため、先に形成された膜の間を埋めるように膜が形成される。これにより、凹凸形状や狭細部分に吐出した塗布材料が弾かれて、その部分での塗布材料が不足し欠陥ムラを生じるのを抑えて一様な膜パターンを形成することができ、物理的にノズルを増やして解像度を上げることなく、高精度に膜パターンを形成することができる。
また、上記実施形態では、メインシフト工程とサブシフト工程とがこの順に行われる例について説明したが、メインシフト工程とサブシフト工程とを同時に行う構成であってもよい。すなわち、初期膜形成工程後、メインシフト工程で必要な副走査方向への移動量と、サブシフト工程で必要な副走査方向への移動量とを合算した移動量を一度に移動させる構成であってもよい。
また、上記実施形態では、サブシフト移動工程における移動量がすべて等しい移動量である場合について説明したが、サブシフト移動工程毎に異なる移動量が設定されていてもよい。すなわち、基板Wの形状に応じて、塗布材料が弾かれやすい箇所に対して移動量を小さくすることにより、塗布材料を密に供給して欠陥ムラが発生するのを抑えることができる。
また、上記実施形態では、シフト膜形成工程では、先に形成された膜(初期膜、シフト膜)に液滴が重なり合うように着弾させる例について説明したが、塗布材料の粘度、基板Wの親液度との関係で、独立した位置に液滴を着弾させる構成であってもよい。
また、上記実施形態では、主走査方向に第1ノズルユニット30と第2ノズルユニット40とを並べて設けられる例について説明したが、解像度を要しない場合には、第1ノズルユニット30のみの構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、塗布ユニット2が移動することによりヘッド21が主走査方向に移動する例について説明したが、ステージ10が移動することによりヘッド21が基板Wに対して主走査方向に相対的に移動するように構成してもよい。いずれにせよ、ヘッド21と基板Wとが相対的に主走査方向、及び、副走査方向に移動できる構成であればよい。
なお、上記実施形態では、ヘッド21を主走査方向に4回走査することにより膜パターンを形成する例について説明したが、一様な膜パターンが形成されるように適宜設定すればよい。
2 塗布ユニット
10 ステージ
21 ヘッド
22 ガントリ部
30 第1ノズルユニット
31a ノズル(第1ノズルユニット)
40 第2ノズルユニット
41a ノズル(第2ノズルユニット)
W 基板
C 塗布膜
f 未塗布領域

Claims (5)

  1. 所定の配列ピッチで配列された複数のノズルを有するヘッドを主走査方向に走査しつつ、前記ノズルから液滴を吐出して膜パターンを形成する膜パターン描画方法であって、
    前記ヘッドをノズル位置から主走査方向に走査しつつ前記各ノズルから液滴を吐出して前記ノズルのノズル位置に応じた初期膜を形成する初期膜形成工程と、
    自身の隣に位置するノズルのノズル位置を超えて前記ヘッドを主走査方向と直交する副走査方向に移動させるメインシフト移動工程と、
    前記メインシフト移動工程から、さらに前記ノズルの配列ピッチより小さい移動量だけ移動させるサブシフト移動工程と、
    前記メインシフト移動工程及び前記サブシフト移動工程後のシフトノズル位置で、前記ヘッドを主走査方向に走査しつつ前記各ノズルから液滴を吐出して前記シフトノズル位置に応じた膜を形成するシフト膜形成工程と、
    前記初期膜形成工程後、前記メインシフト移動工程と、前記サブシフト工程と、前記シフト膜形成工程とをこの順に繰り返して膜パターンを形成することを特徴とする膜パターン描画方法。
  2. 前記メインシフト移動工程と前記サブシフト工程とが同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の膜パターン描画方法。
  3. 前記サブシフト移動工程における前記配列ピッチより小さい移動量は、複数回に亘って行われるすべてのサブシフト移動工程において等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の膜パターン描画方法。
  4. 前記シフト膜形成工程は、先に形成された膜に重なり合う位置に液滴が着弾されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜パターン描画方法。
  5. 前記ヘッドには、一方向に配列されたノズルが主走査方向に複数段並べて設けられており、これら複数のノズルは、主走査方向から見て、前記所定ピッチで配列されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の膜パターン描画方法。
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