JP2017213163A - 脱臭濾材 - Google Patents

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Abstract

【課題】剥離強度と剛性に優れ、吸着材の脱落が少なく、プリーツ加工性に優れた脱臭濾材を提供する。
【解決手段】本発明の脱臭濾材は、基材層間に、重量10〜150g/mの粒状吸着材とバインダーとが挟持された濾材であって、前記粒状吸着材にはアルデヒド吸着剤が固定化されており、前記基材層と前記バインダーとは、同一の成分から成り、前記バインダーは、平均粒径が100μm以上300μm以下の粒状のものが用いられ、前記粒状吸着材の平均粒径は、前記バインダーの平均粒径に対する比が1以上3.3以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、脱臭濾材、特に、低厚みで剛性が高く、剥離強度に優れた脱臭濾材に関するものである。
近年、空調用、エアコン用、自動車用フィルター等の分野において、濾材の高性能化、多様化の要請が急激に高まっており、脱臭性能を有するフィルターの検討が多くなされている。一般に脱臭性能を付与するには、粒子状または繊維状の吸着材と接着剤とを用いてシート化する方法が多く採用されている。
例えば、基材間に粒状吸着剤と接着剤との混合物を散布し、これを加熱接着してなる濾材が開発されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、かかる濾材は接着強度が弱いため、プリーツ加工等で外力がかかる場合あるいは高風量下に曝した場合、吸着剤が脱落し十分な脱臭機能を発揮できない等実用上の問題を有していた。また接着強度が弱いと濾材の剛性も損なわれるため、プリーツ加工時に蛇行等の不良を引き起こす原因にもなっていた。
そこで、基材間に粒状吸着剤と接着剤とを挟んだ構造体において、基材と接着剤とを同一成分とすることにより、親和性が高く、剥離強度に優れるものとする技術が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平11−5058号公報 特開2013−215251号公報
しかしながら、従来の濾材では、粒状吸着材および接着剤の成分や粒径等によっては、接着剤が粒状吸着材に強く付着し、基材と十分に接触することができず、基材と接着剤との界面において十分な剥離強度が得られない等の問題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みなされ、その目的は、基材層間に粒状吸着材とバインダーとを挟んだ構造体において、バインダーが吸着材への付着に阻害されることなくカバー層と強固に接着し、剥離強度と剛性とに優れた脱臭濾材およびフィルターを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は以下の通りである。
1.基材層間に、重量10〜150g/mの粒状吸着材とバインダーとが挟持された濾材であって、前記粒状吸着材にはアルデヒド吸着剤が固定化されており、前記基材層と前記バインダーとは、同一の成分から成り、前記バインダーは、平均粒径は、100μm以上300μm以下の粒状のものが用いられ、前記粒状吸着材の平均粒径は、前記バインダーの平均粒径に対する比が1〜3.3であることを特徴とする脱臭濾材。
2.前記粒状吸着材は、粒状活性炭であることを特徴とする上記1に記載の脱臭濾材。
3.前記基材層は、ポリエステル系繊維から成るシート状物であることを特徴とする上記1または2に記載の脱臭濾材。
4.前記バインダーは、ポリエステル系樹脂から成ることを特徴とする上記1〜3のいずれか1つに記載の脱臭濾材。
5.前記アルデヒド吸着剤は、テトラヒドロ−1.4−オキサジンであることを特徴とする上記1〜4のいずれか1つに記載の脱臭濾材。
6.上記1〜5のいずれか1つに記載の脱臭濾材を備えたことを特徴とするフィルター。
7.基材層間に粒状吸着材とバインダーとが挟持された濾材の製造方法であって、前記基材層と同一の成分からなり、粒状であり平均粒径が100μm以上300μm以下の前記バインダーと、アルデヒド吸着剤が固定化され、前記バインダーの平均粒径に対する比が1〜3.3である平均粒径を有する前記粒状吸着材と、の混合物を混合する工程と、前記混合物を前記基材層間に挟んで熱処理する工程と、を含む濾材の製造方法。
本発明の脱臭濾材は、上記構成により、濾材の剥離強度と剛性が高く、そのため、粒状吸着材の脱落が少なく、プリーツ加工性に優れた脱臭濾材を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の脱臭濾材は、基材層(カバー層)間に、粒状吸着材とバインダーとが挟持された濾材である。基材層間に粒状吸着材とバインダーとから成る吸着層が積層された濾材ということもできる。
本発明の濾材の基材層は、粒状吸着材とバインダーとを挟持する二つの層(上流層と下流層)であり、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維等の繊維から成るシート状物である。基材層の製造方法は、特に限定されず、メルトブローン法、スパンボンド法、エアレイド法、ニードルパンチ法、水流交絡法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法を単独であるいは組み合わせて利用することができる。
基材層の材料は、特に限定されるものではないが、ポリエステル系繊維が好ましい。ポリエステル系繊維であると、剛性が比較的高いため、濾材の強度が高まり、プリーツ加工が容易となる。また高温での加工が可能となるため、基材層間のバインダーを十分に溶融させることができ、濾材の剥離強度を高めることができる。
基材層とバインダーとは、同一の成分から成るのが好ましい。同一の成分で成ることで、基材層とバインダーとの界面が強固に接着され、高い剥離強度が得られるためである。吸着材およびバインダーを挟む二つの基材層のうち、いずれか一方の成分がバインダーの成分と同一でも効果は得られるが、二つの基材層およびバインダーの全て同一成分である方が、当然ながら高い剥離強度の濾材が得られる。
本発明の濾材の基材層の目付は、5〜100g/mが好ましく、10〜80g/mがより好ましい。目付が5g/m未満では剛性が弱いばかりか、基材層とバインダーとが接着する面積が少なく、十分な剥離強度が得られない。他方、100g/mを超えると、基材層を成す繊維本数の増加に伴い圧力損失が高くなるばかりか、繊維間の粉塵保持空間が減少し、粉塵保持量が低下する。
本発明の濾材の基材層を構成する繊維の繊維径は、3〜100μmが好ましく、5〜80μmがより好ましく、10〜60μmがさらに好ましい。かかる範囲であれば、バインダーが基材層から漏れることなく基材層間に存在し、十分な剥離強度を得ることができる。
本発明の濾材のバインダーは、熱可塑性樹脂から成ることが好ましく、この熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−アクリル共重合体樹脂等が挙げられる。バインダーの成分は特に限定されるものではないが、ポリエステル系樹脂が好ましい。基材層の材質としてポリエステル系繊維が好ましいのは先に述べた通りであるが、これらと同一の成分となるポリエステル系樹脂の方が、基材層とバインダーとの界面が強固に接着され、高い剥離強度が得られるためである。
本発明の濾材のバインダーに使用する熱可塑性樹脂は、粉末状(粒状)で、その大きさが平均粒子径で100〜300μmであるものが好ましい。粒状の熱可塑性樹脂(粒状バインダー)が100μm未満であると、粒状吸着材と熱可塑性樹脂との間にファンデルワールス力や静電気力による付着力が働き、熱可塑性樹脂が基材層と積極的に接触することができず、十分な剥離強度が得られない。他方、300μmを超えると、濾材の厚みが大きくなり、フィルターとした場合の構造抵抗が増加し、実用上好ましくない。
本発明の濾材に用いられる粒状バインダーは、粒状吸着材に対して10〜80重量%使用するのが好ましく、20〜60重量%使用するのがより好ましい。かかる範囲内であれば、基材層との接着力、圧力損失、脱臭性能に優れる脱臭濾材が得られるからである。
本発明の濾材の粒状吸着材としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、セパオライト等の無機物の他、スチレン−ジビニルベンゼン架橋体に代表される有機系の多孔質体が使用可能である。特に、極めて大きな比表面積を持っているため、活性炭が好ましい。
粒状吸着材として活性炭を用いる場合、例えば、ヤシガラ系、木質系、石炭系、ピッチ系等の活性炭が好適である。表面観察によって見られる内部への導入孔いわゆるマクロ孔数は多い方がよい。マクロ孔数が多いと、活性炭と粒状バインダーとから成る混合粉粒体を製造する際に、バインダーが活性炭表面を被覆しても、熱プレス加工時に細孔内部からのガス脱着により、吸着可能な孔を開放することができる。また、活性炭表面はある程度粗い方が溶融したバインダー樹脂の流動性も悪くなり、吸着性能低下を抑えることができる。
粒状吸着材の平均粒径は、粒状バインダーの平均粒径に対する比が1〜3.3であるのが好ましい。上記比が1未満であると、粒状吸着材は基材層から抑えられる力が弱くなり、から脱落しやすくなり、実用上好ましくない。上記比が3.3を超えると、濾材の厚みが大きくなり、フィルター(またはフィルターユニット)とした場合の構造低下が増加する。
本発明の濾材が含有する粒状吸着材の重量は、10〜150g/mが好ましく、20〜100g/mがより好ましい。かかる範囲であれば、圧力損失の大幅な上昇を抑えつつ、十分な脱臭性能を得ることができる。また、かかる範囲であれば、粒状吸着材が濾材の厚み方向に複数個重なる確率が小さくなり、基材層間で粒状吸着材が単層で存在する割合が増えるため、結果としてバインダーは基材層と接触する確率が高くなり、高い剥離強度が得られる。
本発明の濾材では、粒状吸着材に、極性物質やアルデヒド類の吸着性能を向上することを目的として、薬品処理を施して用いてもよい。薬品処理に用いられる薬品としては、吸着対象が、アルデヒド系ガスやNOx等の窒素化合物、SOx等の硫黄化合物、酢酸等の酸性の極性物質である場合には、例えばエタノールアミン、ポリエチレンイミン、アニリン、P−アニシジン、スルファニル酸、テトラヒドロ−1.4−オキサジン、ヒドラジド化合物等のアミン系薬剤が挙げられる。アミン系薬剤としてはテトラヒドロ−1.4−オキサジンが好ましい。比較的容易に入手でき、また水に溶けやすいため、添着加工が容易である。またそれ以外には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸グアニジン、リン酸グアニジン、アミノグアニジン硫酸塩、5.5−ジメチルヒダントイン、ベンゾグアナミン、2.2−イミノジエタノール、2.2.2−ニトロトリエタノール、エタノールアミン塩酸塩、2−アミノエタノール、2.2−イミノジエタノール塩酸塩、P−アミノ安息香酸、スルファニル酸ナトリウム、L−アルギニン、メチルアミン塩酸塩、セミカルバジド塩酸塩、ヒドラジン、ヒドロキノン、硫酸ヒドロキシルアミン、過マンガン酸塩、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が好適に用いられる。吸着対象が、アンモニア、メチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン等の塩基性の極性物質である場合には、例えば、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酒石酸等が好適に用いられる。これらの薬品にて処理した吸着材は、単独あるいは薬品処理していない吸着材と混合して用いてもよい。
なお、薬品処理は、例えば、吸着材に薬品を担持させたり、添着したりすることにより行う。また、吸着材に直接薬品を処理する以外に、濾材表面付近に通常のコーティング法等で添着加工する方法や濾材全体に含浸添着することも可能である。この際、アルギン酸ソーダやポリエチレンオキサイド等の増粘剤を混入した薬品水溶液を作り、これを担持、添着を実施する方法も可能である。この方法では水への溶解度が低い薬品を担持、添着し、さらに薬品の脱落を抑制するのにも有効である。
本発明の濾材は、抗菌剤、抗かび剤、抗ウイルス剤、難燃剤等の付随的機能を有する成分等を含めて構成してもよい。これらの成分は基材層を成す繊維類や不織布中に練り込んでも、後加工で添着、及び担持して付与してもよい。例えば、濾材を難燃剤を含めて構成することにより、FMVSS.302で規定されている遅燃性の基準やUL難燃規格に合致した脱臭濾材を製造することが可能である。
本発明の濾材の厚みは、0.1〜1.5mmが好ましく、0.2〜1.0mmがより好ましい。厚みが0.1mm未満であれば粉塵捕集空間が小さいため、粉塵負荷時の圧力損失の上昇が早く、目詰まりが発生する。また1.0mmを超えるとシート全体の厚みが厚すぎるため、プリーツ状ユニットとした場合に構造抵抗が大きくなり、結果としてユニット全体での圧力損失が高くなり過ぎ実用上問題がある。
本発明の濾材の目付は、30〜200g/mであることが好ましい。目付が30g/m未満であれば、濾材の剛性が弱いため、そのような濾材から形成されたフィルターは通風負荷時に変形しやすく、圧力損失が増大する。目付けが200g/mを超えると、濾材の厚みが厚くなるため、そのような濾材からプリーツ状フィルターを形成した場合、構造抵抗が大きくなり実用上問題となる。
本発明の濾材は、必要な寸法とした後に、単体もしくは他の濾材や枠材等と組み合わせてフィルター(またはフィルターユニット)として用いることができる。本発明のフィルターは、本発明の濾材を備えていればよく、例えば、プリーツ加工、支持体や枠などへの取付加工などが施されていてもよい。また、本発明のフィルターは、本発明の濾材に他の材料を組み合わせて形成されていてもよい。本発明のフィルターは、例えば、エアコン、空気清浄機、自動車用等に取り付けられ、公共の場を含む室内、車両内といった空間内の空気を浄化するのに使用される。
本発明の濾材を備えたプリーツ状フィルターの厚みは、10〜400mmが好ましい。カーエアコンに内蔵装着をはじめとする車載用途や家庭用空気清浄機であれば、通常の内部スペースの関係から、10〜60mm程度、ビル空調用途へよく設置される大型のフィルターであれば40〜400mm程度が収納スペースから考えると好ましい。
次に、本発明の濾材の製法について説明する。まずは、粒状吸着材と粒状バインダーとを所定の重量秤量し、攪拌機に入れ攪拌する(例えば、約10分間回転速度30rpm)。次にこの混合粉末を基材層に散布し、さらにその上から別の基材層を重ね合わせ、熱プレス処理を行なう。熱プレスの際の濾材表面温度は粒状バインダーの融点の3〜30℃、好ましくは5〜20℃高いのが好ましい。
本発明の濾材を熱プレス処理してシート化する方法としては、よく使用されるロール間熱プレス法、あるいは上下ともフラットな熱ベルトコンベヤー間に挟み込むフラットベッドラミネート法等が挙げられる。より均一な厚み、接着状態を作り出すには後者の方がより好ましい。また、上記の基材層と上記製法との組み合わせにより、粒状吸着材同志の過度の結着を抑制することができると同時に、粒状吸着材と基材層との実用上充分な接着強力を得ることができる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。後段の実施例および比較例に示す特性は以下の方法で測定した。なお、本発明は実施例に記載されたものに限定されない。
(圧力損失)
濾材をダクト内に設置し、空気濾過速度が50cm/秒になるよう大気を通気させ、濾材の上流および下流の静圧差を差圧計にて読み取り、圧力損失(Pa)を測定した。
(剥離強度)
上流側および下流側の基材層間の平均剥離強度を測定した。試験片のサイズは巾50mm、長さ200mmとして、引張強度100mm/分で実施した。
(剛性)
JIS L−1096 A法(ガーレ法)に準拠し、MD方向の剛軟度を測定した。
(アセトアルデヒド除去効率)
濾材をダクト内に設置し、空気濾過速度が20cm/秒になるよう大気を通気させ、濾材の上流側の濃度が3ppmになるようにアセトアルデヒドガスを注入する。測定開始から1分後の上下流側濃度をガスクロマトグラフィーにて測定し、次式にてアセトアルデヒドガスの初期除去効率を算出した。
アセトアルデヒド除去効率(%)=[1−(下流側濃度/上流側濃度)]×100
〔実施例1〕
目付50g/mのポリエチレンテレフタレート不織布からなる基材層に、テトラヒドロ−1.4−オキサジンを添着した平均粒径200μmのヤシ殻活性炭および平均粒径200μmのポリエステル系熱可塑性樹脂の重量比が1:0.5である混合粉末を、目付90g/mになるように散布した。さらに、その上から基材層として目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を重ね合わせ、140℃の加熱処理にてシート化を行ない、実施例1の濾材を形成した。実施例1の濾材の評価について後段の表1に示す。なお、評価において、目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を下流側とした。以下の実施例2−4、および比較例1−3も同様である。
〔実施例2〕
目付50g/mのポリエチレンテレフタレート不織布からなる基材層に、テトラヒドロ−1.4−オキサジンを添着した平均粒径200μmのヤシ殻活性炭および平均粒径150μmのポリエステル系熱可塑性樹脂の重量比が1:0.5である混合粉末を、目付90g/mになるように散布した。さらに、その上から基材層として目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を重ね合わせ、140℃の加熱処理にてシート化を行ない、実施例2の濾材を形成した。実施例2の濾材の評価について後段の表1に示す。
〔実施例3〕
目付50g/mのポリエチレンテレフタレート不織布からなる基材層に、テトラヒドロ−1.4−オキサジンを添着した平均粒径200μmのヤシ殻活性炭および平均粒径100μmのポリエステル系熱可塑性樹脂の重量比が1:0.5である混合粉末を、目付90g/mになるように散布した。さらに、その上から基材層として目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を重ね合わせ、140℃の加熱処理にてシート化を行ない、実施例3の濾材を形成した。実施例3の濾材の評価について後段の表1に示す。
〔実施例4〕
目付50g/mのポリエチレンテレフタレート不織布からなる基材層に、テトラヒドロ−1.4−オキサジンを添着した平均粒径200μmのヤシ殻活性炭および平均粒径400μmのポリエステル系熱可塑性樹脂の重量比が1:0.5である混合粉末を、目付90g/mになるように散布した。さらに、その上から基材層として目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を重ね合わせ、140℃の加熱処理にてシート化を行ない、実施例4の濾材を形成した。実施例4の濾材の評価について後段の表1に示す。
〔比較例1〕
目付50g/mのポリエチレンテレフタレート不織布からなる基材層に、テトラヒドロ−1.4−オキサジンを添着した平均粒径200μmのヤシ殻活性炭および平均粒径50μmのポリエステル系熱可塑性樹脂の重量比が1:0.5である混合粉末を、目付90g/mになるように散布した。さらに、その上から基材層として目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を重ね合わせ、140℃の加熱処理にてシート化を行ない、比較例1の濾材を形成した。比較例1の濾材の評価について後段の表1に示す。
〔比較例2〕
目付50g/mのポリエチレンテレフタレート不織布からなる基材層に、テトラヒドロ−1.4−オキサジンを添着した平均粒径200μmのヤシ殻活性炭および平均粒径10μmのポリエステル系熱可塑性樹脂の重量比が1:0.5である混合粉末を目付90g/mになるように散布した。さらに、その上から基材層として目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を重ね合わせ、140℃の加熱処理にてシート化を行ない、比較例2の濾材を形成した。比較例2の濾材の評価について後段の表1に示す。
〔比較例3〕
目付50g/mのポリエチレンテレフタレート不織布からなる基材層に、テトラヒドロ−1.4−オキサジンを添着した平均粒径200μmのヤシ殻活性炭および平均粒径10μmのEVA系熱可塑性樹脂の重量比が1:0.5である混合粉末を、目付90g/mになるように散布した。さらに、その上から基材層として目付20g/mのポリエチレンテレフタレート不織布を重ね合わせ、140℃の加熱処理にてシート化を行ない、比較例1の濾材を形成した。比較例3の濾材の評価について後段の表1に示す。
表1からわかるように、基材層とバインダーとが同一の成分から成り、バインダーの平均粒径が100μm以上300μm以下であり、粒状吸着材の平均粒径がバインダーの平均粒径に対する比が1〜3.3である実施例1〜4の濾材は、比較例〜3の濾材に対して、濾材の剥離強度と剛性が高く、プリーツ加工性に優れている。
本発明の脱臭濾材は、濾材の剥離強度と剛性が高いため、活性炭の脱落が少なく、プリーツ加工性に優れる。そこで、例えば、自動車、空気清浄機やエアコン、コピー機、プリンター、多機能OA機器やトイレ脱臭機など幅広い分野で用いることができ、産業界に大きく寄与することが可能である。

Claims (7)

  1. 基材層間に、重量10〜150g/mの粒状吸着材とバインダーとが挟持された濾材であって、
    前記粒状吸着材にはアルデヒド吸着剤が固定化されており、
    前記基材層と前記バインダーとは、同一の成分から成り、
    前記バインダーは、平均粒径が100μm以上300μm以下の粒状のものが用いられ、
    前記粒状吸着材の平均粒径は、前記バインダーの平均粒径に対する比が1〜3.3であることを特徴とする脱臭濾材。
  2. 前記粒状吸着材は、粒状活性炭であることを特徴とする請求項1に記載の脱臭濾材。
  3. 前記基材層は、ポリエステル系繊維から成るシート状物であることを特徴とする請求項1または2に記載の脱臭濾材。
  4. 前記バインダーは、ポリエステル系樹脂から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の脱臭濾材。
  5. 前記アルデヒド吸着剤は、テトラヒドロ−1.4−オキサジンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の脱臭濾材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の脱臭濾材を備えたことを特徴とするフィルター。
  7. 基材層間に粒状吸着材とバインダーとが挟持された濾材の製造方法であって、
    前記基材層と同一の成分からなり、粒状であり平均粒径が100μm以上300μm以下の前記バインダーと、アルデヒド吸着剤が固定化され、前記バインダーの平均粒径に対する比が1〜3.3である平均粒径を有する前記粒状吸着材と、の混合物を混合する工程と、
    前記混合物を前記基材層間に挟んで熱処理する工程と、
    を含む濾材の製造方法。
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