JP2018167155A - 吸着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低沸点アルデヒド、高沸点アルデヒドおよび炭化水素系ガスの吸着性能に優れる吸着剤であり、かつ、この吸着剤に一旦、吸着された高沸点アルデヒドの吸着剤からの離脱を抑制する性能に優れるものを提供することを課題とする。【解決手段】活性炭と無機多孔質とを有し、活性炭はアミン系化合物を担持しており、無機多孔質体は酸ヒドラジド化合物を担持している、吸着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、吸着剤に関する。
近年、生活環境の改善志向の高まりから、濾材によって空気中に存在する塵埃以外にも揮発性有機化合物(VOC)を除去して、空気を清浄化できることが求められている。特に自動車などの車輌内では、狭い空間中にバインダーや塗料を用いた部品が多数存在するためVOCが高濃度で存在し易く、濾材によるVOCの効率的な除去が求められている。
そして、VOC除去能を有する濾材としては、吸着剤として活性炭を有する濾材が広く知られている。
しかし、VOCの中でもアセトアルデヒドやホルムアルデヒドは沸点が低く、極性も高いので活性炭では除去しにくいことから、酸ヒドラジド化合物を担持したシリカゲルを、活性炭に加えた複合吸着剤が提案されており、この複合吸着剤を用いた濾材が知られている(例えば、特許文献1)。そして、この吸着剤は、低沸点アルデヒド、高沸点アルデヒドおよび炭化水素系ガスの吸着性能に優れたものとなっている。
特開2015−29770号公報
しかし、特許文献1に記載の複合吸着剤は、低沸点アルデヒド、高沸点アルデヒドおよび炭化水素系ガスの吸着性能に優れるものの、この複合吸着剤に一旦吸着されたヘキサナールやノネナールなどの高沸点アルデヒドのこの複合吸着剤からの離脱を抑制する性能に劣るため、この複合吸着剤を用いた濾材においては、複合吸着材に一旦吸着された高沸点アルデヒドの離脱による二次発臭が起こるとの課題がある。
そこで、本発明は上記の課題を背景になされたものであり、低沸点アルデヒド、高沸点アルデヒドおよび炭化水素系ガスの吸着性能に優れ、かつ、吸着剤に一旦、吸着された高沸点アルデヒドの吸着剤からの離脱を抑制する性能に優れる吸着剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、以下のいずれかの構成をとることを特徴とする。
(1)活性炭と無機多孔質とを有し、活性炭はアミン系化合物を担持しており、無機多孔質体は酸ヒドラジド化合物を担持している、吸着剤、
(2)活性炭と無機多孔質体との含有質量比(活性炭/無機多孔質体)が0.05〜0.70である、(1)の吸着剤、
(3)アミン系化合物が、アジピン酸ジヒドラジドを含むものである、(1)または(2)の吸着剤、
(4)無機多孔質体の平均細孔径が、40〜500オングストロームである、(1)〜(3)のいずれかの吸着剤、
(5)(1)〜(4)のいずれかの吸着剤と、2枚以上の不織布とを備えるエアフィルター用濾材であって、吸着剤は、2枚以上の不織布のうちの2つの不織布により形成される層間の少なくとも1つに配置されている、エアフィルター用濾材、
(6)単位面積あたりの吸着剤の合計含有量が30〜120g/mである、(5)のエアフィルター用濾材。
(7)(5)または(6)に記載のエアフィルター用濾材を用いてなる、エアフィルターユニット。
本発明によれば、低沸点アルデヒド、高沸点アルデヒドおよび炭化水素系ガスの吸着性能に優れる吸着剤であり、かつ、この吸着剤に一旦、吸着された高沸点アルデヒドの吸着剤からの離脱を抑制する性能に優れるものを提供することができる。
本発明の吸着剤は、活性炭と無機多孔質体とを有し、活性炭はアミン系化合物を担持しており、無機多孔質体は酸ヒドラジド化合物を担持している。そして、この吸着剤は、低沸点アルデヒド、高沸点アルデヒドおよび炭化水素系ガスの吸着性能に優れる吸着剤であり、かつ、この吸着剤に一旦、吸着された高沸点アルデヒドの吸着剤からの離脱を抑制する性能に優れるものである。
ここで、本発明で採用する無機多孔質体としては、二酸化ケイ素、ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、活性白土、ケイ酸アルミニウム、またはケイ酸マグネシウムである。本発明の吸着剤では、二酸化ケイ素、ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、活性白土、ケイ酸アルミニウム、およびケイ酸マグネシウムからなる群より選ばれる2種以上を併用することもできる。そして、これらの中でもシリカゲルは、酸ヒドラジド化合物と反応することはなく、シリカゲルに担持された酸ヒドラジド化合物の劣化を抑制できる点に加え、シリカゲルは吸湿性が強く、酸ヒドラジド化合物などの薬剤との親和性も高く、吸着剤のアルデヒドの吸着性能をより優れたものとできる点から、無機多孔質体はシリカゲルであることが好ましい。
次に、無機多孔質体の平均粒子径としては、50〜1000μmであることが好ましい。無機多孔質体の平均粒子径が小さいほど、吸着剤のVOCガスの吸着速度は速くなるが、その一方で、無機多孔質体が飛散しやすく、無機多孔質体の取り扱い性や加工性が低下する傾向にあるため、無機多孔質体の平均粒子径は50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。また、無機多孔質体の平均粒子径が大きいと、無機多孔質体の製造が難しく、また強度的にも脆弱となる為、無機多孔質体が破壊されやすくなり、逆に粉塵が発生してしまう傾向にあるため、無機多孔質体の平均粒子径は1000μm以下であることが好ましく、600μm以下であることがより好ましい。ここでいう平均粒子径は、JIS−K1474(2014)活性炭試験方法に規定された質量平均粒子径を指す。
本発明の無機多孔質体の平均細孔径としては、40〜500オングストロームであることが好ましい。無機多孔質体の平均細孔径を500オングストローム以下とすることで、無機多孔質体の機械的強度の低下を抑制しつつ無機多孔質体の比表面積を大きくすることができ、吸着剤の低沸点アルデヒドの除去性能がより優れたものとなる。上記の理由から、無機多孔質体の平均細孔径は300オングストローム以下であることがより好ましい。また、無機多孔質体の平均細孔径を40オングストローム以上とすることで、酸ヒドラジド化合物やVOCガスの粒状無機多孔質体の細孔内部への進入を促進することができる。上記の理由から、無機多孔質体の平均細孔径は50オングストローム以上であることが好ましい。
本発明で定義される平均細孔径はBJH法により得られるピーク直径を意味しており、より詳しくは77ケルビン(液体窒素温度)における窒素吸着法により得られる吸着側等温線を用いて求められる。詳細は実施例の測定方法の項に記載のとおりである。
次に本発明で採用する無機多孔質体の比表面積は、BET比表面積で30〜1000m/gであることが好ましい。無機多孔質体の比表面積を30m/g以上とすることで、無機多孔質体が担持した酸ヒドラジド化合物の反応場として実効的な面積が向上し、吸着剤と除去しようとするVOCガスとの反応速度がより向上する。上記の理由から、無機多孔質体のBET比表面積は50m/g以上であることがより好ましい。また、無機多孔質体のBET比表面積が1000m/g以下であることで、無機多孔質体の機械的強度の低下による取り扱い性の低下を抑制できるとともに、二次発臭につながるVOCガスの吸着剤への否意図的吸着を抑制することが可能となる。
本発明のエアフィルター用濾材に用いる無機多孔質体は、VOCガス中に含まれる低沸点アルデヒドを除去するために、酸ヒドラジド化合物を担持している。また、この酸ヒドラジド化合物は、無機多孔質体への担持加工のし易さの観点から、水溶性の酸ヒドラジド化合物であることが好ましい。
ここで、水溶性の酸ヒドラジド化合物とは、水(25℃)に対し、0.5質量%以上溶解する酸ヒドラジド化合物をいう。
そして、酸ヒドラジド化合物は、カルボン酸とヒドラジンとから誘導される−CO−NHNHで表される酸ヒドラジド基を有する化合物であり、ヒドラジド末端のα位に、更に非共有電子対を有する窒素原子が結合しており、これにより求核反応性が著しく向上している。この非共有電子対がアルデヒド化合物(アルデヒド化合物とは、低沸点アルデヒドおよび高沸点アルデヒドを含む概念である。)のカルボニル炭素原子を求核的に攻撃して反応し、アルデヒド化合物をヒドラジン誘導体として固定化することにより、アルデヒド化合物の吸着性能を発現できると考えられる。
アルデヒド化合物の中でもアセトアルデヒドは、カルボニル炭素のα位に電子供与性のアルキル基を有するために、カルボニル炭素の求電子性が低く化学吸着されにくいが、本発明に用いるガス吸着剤において採用する酸ヒドラジド化合物は前述のとおり求核反応性が高いため、アセトアルデヒドに対しても良好な化学吸着性能を発現する。
酸ヒドラジド化合物としては、例えば、カルボジヒドラジド、グルタミン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、及びアジピン酸ジヒドラジドからなる群より選ばれる1種以上を含むものを挙げることができる。これらの中でも、とりわけアジピン酸ジヒドラジドがアルデヒド化合物の吸着性能に優れる点で好ましい。また、アルデヒド化合物の吸着性能を上げる目的でアジピン酸ジヒドラジドとコハク酸ジヒドラジドを併用することがより好ましい。
本発明で採用する酸ヒドラジド化合物の担持量は、無機多孔質体100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましい。酸ヒドラジド化合物の含有量を1質量部以上であることで、吸着剤のアルデヒド化合物の吸着性能をより向上させることができる。この理由から、酸ヒドラジド化合物の担持量は3質量部以上であることがより好ましい。そして、酸ヒドラジド化合物の担持量を50質量部以下とすることで、無機多孔質体に担持された酸ヒドラジド化合物の結晶化を抑制することができ、結晶化した酸ヒドラジド化合物が無機多孔質体の細孔を閉塞することを抑制することができる。そして、このことにより、吸着剤のアルデヒド化合物の吸着性能を向上させることができるとともに、本発明の吸着剤を用いたエアフィルター用濾材からの酸ヒドラジド化合物の脱落も抑制することができる。
次に、無機多孔質体への酸ヒドラジド化合物の担持処理法としては、所望の特性が得られる手法であれば特に制限されないが、例えば、酸ヒドラジド化合物を溶解させた水溶液中に無機多孔質体を投入・分散させることで、酸ヒドラジド化合物を無機多孔質体に担持させる方法や、酸ヒドラジド化合物を溶媒中に溶解させた水溶液を無機多孔質体に噴霧・塗布し、次に、この無機多孔質体を乾燥する方法などが挙げられる。また、上記の溶媒としては酸ヒドラジド化合物の特性ならびに作業性を考慮し適当なものを選択することができる。このうち安全性ならびに作業性の観点から水系溶媒を用いることが好ましく、溶媒として純水を用いることがより好ましい。
本発明に用いる酸ヒドラジド化合物を担持する無機多孔質体は、25℃の水100gに5g分散させた際のpHが3.0〜7.5の範囲であることが好ましい。pHが7.5以下であることで、酸ヒドラジド化合物の非共有電子対のアルデヒド化合物のカルボニル炭素原子への求核的攻撃による反応から生成した中間体が、酸性の反応場においてプロトン化されるため脱水し易くなり、前記中間体の誘導体への固定化反応が十分に進む。上記の理由からpHは6.5以下であることがより好ましい。また、pHが3.0以上であることで、酸ヒドラジド化合物の非共有電子対がアルデヒド化合物のカルボニル炭素原子を求核的に攻撃する活性がより高いものとなり、吸着剤のアルデヒド化合物の吸着性能がより優れたものとなる。なおpHは、25℃の純水に酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体が5質量%となるよう浸漬し、軽く攪拌した後10分間放置し、液のpHをpH計にて測定した値をいう。
酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体のpHは、有機酸を添加することにより調整することができる。有機酸としては、それ自体は臭気を発生しないものであり、かつ、吸湿性の低いものを採用することが好ましい。上記のような有機酸の具体的な例としては、アジピン酸、スルファニル酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられ、用いる酸ヒドラジド化合物に応じて適宜選択すればよく、中でもアジピン酸を好ましく採用することができる。アジピン酸は上記分散液のバランスを安定に保ち、また臭気の発生や吸湿性の発現を伴わないため好ましい。
また、本発明のエアフィルター用濾材はアミン系化合物を担持した活性炭を有する。本発明に用いられる活性炭の平均粒子径は50〜1000μmであることが好ましい。活性炭の平均粒子径が小さいほどVOCガスの吸着速度は速くなるが、その一方で、飛散しやすく取り扱い性や加工性が低下する傾向にあるため、活性炭の平均粒子径は50μm以上、好ましくは100μm以上とすることが好ましい。一方、活性炭の平均粒子径が大きいと、フィルターユニットに加工する際にプリーツ頂上部の不織布が破れやすくなる問題が生じる傾向にあるため、エアフィルター用濾材のプリーツ加工性等を考慮して、活性炭の平均粒子径を1000μm以下とすることが好ましく、600μm以下とすることがより好ましい。上記の活性炭の粒子径は、JIS K 1474(2014)活性炭試験方法に基づいた質量平均径を指し、通常の分級機を使用して所定の粒度調整をすることにより、得ることが可能である。
本発明に用いることのできる活性炭は、JIS K 1474(2014)活性炭試験方法にて硬さ90%以上を有するヤシ殻活性炭であることが好ましい。活性炭の硬さを90%以上とすることで、この活性炭を有するエアフィルター用濾材にプリーツ加工を施す際に発生し得るエアフィルター用濾材からの活性炭の脱落を抑制することができる。
本発明に用いることのできる活性炭の原料としては、ヤシ殻、木質系、石炭系、ピッチ系などが知られているが、ヤシ殻であることが好ましい。ヤシ殻活性炭の細孔は他の原料と比較して小さい細孔の比率が多く、不純物である灰分も少ない。つまり、ヤシ殻活性炭は細孔が小さいために吸着した臭気分子に対して効果的に細孔壁との分子間力が働き、吸着した臭気分子を脱離させにくい、すなわち二次発臭の発生を抑制できる特徴がある。また灰分が少ないことからアミン系化合物を担持させた際、アミン系化合物の分解反応速度を抑制することが可能となる。
次に、本発明に用いる活性炭の比表面積は、BET比表面積で600〜1400m/gであることが好ましく、より好ましくは700〜1300m/gである。600m/g以上とすることで、VOCガス中の炭化水素系ガス類との実効的な反応速度が得られるとともに、担持させるアミン系化合物において、高沸点アルデヒドとアミン系化合物との反応場として実効的な反応速度を得ることが可能となる。また、1400m/g以下とすることで、二次発臭につながる臭気の否意図的吸着を抑制することが可能となる。
本発明の吸着剤は、一旦、吸着したVOCガスの吸着剤からの脱離を抑制し、この吸着剤を用いたエアフィルター用濾材での二次発臭の発生を抑制することができるものである。そして、エアフィルター用濾材からの二次発臭の発生は、エアフィルターを通過する気流の風圧が強いものとなる傾向にある自動車用途での使用時において顕著に発生する。そして、本発明の吸着剤を用いたエアフィルター用濾材は二次発臭を抑制できるものであるので、本発明のエアフィルター用濾材は自動車用途により好適に用いることができる。
そして、自動車の車室内のエアをサンプリングし成分を分析した結果、車室内のエアにはアセトアルデヒドを代表とする低沸点アルデヒドやトルエン、キシレンを代表とする芳香族炭化水素成分に加え、ノネナールやヘキサナールなどの高沸点アルデヒドが含まれることが確認されている。ここで、酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体は通常の活性炭では除去困難な低沸点アルデヒドの吸着性能には優れるが、極性が相対的に低くなる高沸点アルデヒドとの親和性が低いため、エアコン稼動時など温湿度が急激に変化する際に親和性が低い高沸点アルデヒドが脱離するとの課題がある。一方、活性炭は相対的に極性が低い高沸点アルデヒドを吸着はするが、活性炭による吸着は分子間相互作用による物理吸着現象であるため、やはりエアコン稼動時など温湿度の急激な変化に対しては一度吸着した高沸点アルデヒドが脱離してしまうとの課題がある。そこで、上記の課題を解決すべく、鋭意検討の結果、本発明をなした。すなわち、本発明の吸着剤は活性炭と無機多孔質とを有し、活性炭はアミン系化合物を担持しており、無機多孔質体は酸ヒドラジド化合物を担持している。そして、本発明の吸着剤はアミン系化合物を担持している活性炭を有することで、活性炭に一旦、吸着された高沸点アルデヒドが活性炭から離脱するのが抑制され、この吸着剤を用いたエアフィルター濾材においては二次発臭が抑制される。
次に、活性炭に担持されるアミン系化合物としては、第1級アミン系化合物としてアミノ基を有するアニリン、酸ヒドラジド化合物、ベンジルアミン、ナフチルアミン、シクロヘキシルアミン、(イソ)プロパノールアミン、エタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、スチレンメタクリル酸エチルアミン、スチレンアクリル酸アミン等の化合物、モノマー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの化合物から誘導されるアミノ基を含有する誘導体などを用いることができる。
第1級アミン系化合物以外のアミン系化合物、たとえば第2級アミン系化合物としては、エチルアニリン、ジエチルアミン、メチルビニルアミン、スチレンアクリル酸メチルメチルアミン、ビニルベンジルメチルアミン、スチレンメタクリル酸エチルメチルアミン等の化合物、モノマー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの化合物から誘導される第2級アミン系化合物などが挙げられる。
第3級アミン系化合物としては、ビニルベンジルジメチルアミン、ビニルベンジルジエチルアミン、スチレンアクリル酸ジエチルアミン、スチレンメタクリル酸ジエチルアミン、スチレンアクリル酸ジメチルアミン、スチレンメタクリル酸ジメチルアミン、スチレンメタクリル酸エチルジメチルアミン、スチレンアクリル酸エチルジメチルアミン、スチレンメタクリル酸エチルジエチルアミン、スチレンアクリル酸エチルジエチルアミン、トリエチルアミン等の化合物、モノマー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの化合物から誘導される第3級アミン系化合物などが挙げられる。吸着剤の高沸点アルデヒドの脱離抑制性能がより優れたものとなるとの理由から、これらの中では、アミノ基を有する第1級アミン系化合物が好ましく、中でも酸ヒドラジド化合物がより好ましい。そして、吸着剤の高沸点アルデヒドの脱離抑制性能がより一層優れたものとなるとの理由から、酸ヒドラジド化合物の中でもアジピン酸ジヒドラジドが好ましい。
これらのアミン系化合物は活性炭に吸着させるか、あるいは活性炭の表面に残る水酸基やアルカリ金属などの官能基と部分的に反応させながらインターカレーションを行うことによりアミン系化合物を担持した活性炭を得ることができる。
本発明で採用する活性炭へのアミン系化合物の担持量は、活性炭100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。0.5質量部以上とすることで高沸点アルデヒドの吸着性能の向上の実効を得ることができ、吸着剤の高沸点アルデヒドの脱離抑制性能がより優れたものとなる。アミン系化合物を過剰に添加すると結晶化して活性炭の細孔を塞いでしまい、これにより炭化水素系ガスの吸着性能が低下するとともに粉落ちの原因ともなり得るため、添加量は20質量部以下とすることが好ましい。
本発明の吸着剤では、アミン系化合物を担持している活性炭と酸ヒドラジド化合物を担持している無機多孔質体とを併用することが重要であるが、アミン系化合物を担持した活性炭と、前記酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体と、の含有質量比(アミン系化合物を担持した活性炭の含有質量/酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体の含有質量)が0.05〜0.70の範囲であることが好ましい。
アミン系化合物を担持した活性炭と、酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体と、の含有質量比を0.05以上とすることで炭化水素系ガスの吸着性能および高沸点アルデヒドの吸着性能がより優れたものとなり、一旦吸着剤に吸着された高沸点アルデヒドの吸着剤からの離脱の抑制がより優れたものとなる。一方で、上記の含有質量比が0.70以下であることで低沸点アルデヒドの吸着性能がより優れたものとなり、一旦吸着剤に吸着された低沸点アルデヒドの吸着剤からの離脱の抑制がより優れたものとなる。
本発明の吸着剤を用いたエアフィルター用濾材としては以下のものを挙げることができる。すなわち、2枚以上の不織布と本発明の吸着剤を備え、上記の2枚以上の不織布のうちの2枚の不織布により形成される層間の少なくとも1つに本発明の吸着剤が配置されているエアフィルター用濾材である。なお、このエアフィルター用濾材においては、本発明の吸着剤に加えて、さらに、吸着剤のエアフィルター用濾材からの脱離を抑制するために熱可塑性樹脂(バインダー)が上記の層間に分散された状態で配置されていてもよい。
また、エアフィルター用濾材における、本発明の吸着材のエアフィルター用濾材単位面積あたりの含有量は、30〜120g/mであることが好ましい。30g/m以上、好ましくは35g/m以上とすることでアルデヒドや炭化水素類のガス吸着性能の実向を得ることができる。また、上記の合計含有量を120g/m以下とすることで、この吸着剤をもちいた上記のエアフィルター用濾材において目詰まりの発生を抑制することができ、このことによって、上記のエアフィルター用濾材の目詰まりによる通気性の低下を抑えることができる。
そして、熱可塑性樹脂(バインダー)の材料としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、エチレン−アクリル共重合体、ポリアクリレート、ポリアーレン、ポリアクリル、ポリジエン、エチレン−酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂が挙げられ、中でも加熱時の臭気発生が少ない材料としてポリエステルやポリオレフィンが好ましい。
エアフィルター用濾材の製造工程において、熱可塑性樹脂(バインダー)が2枚の不織布によって形成される層間に均一に分散した状態で配置されるように、エアフィルター用濾材に用いられる前の熱可塑性樹脂(バインダー)の形状は、粉末状等であれば形状は特に規定しないが、球状、破砕状、繊維状等があげられる。
熱可塑性樹脂の融点は、移動車両等の室内の環境温度等考慮すると80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。
熱可塑性樹脂の含有量は、吸着剤(アミン系化合物を担持した活性炭と、酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体との合計)の含有質量に対して5〜40質量%であることが好ましく、10〜35質量%であることがより好ましい。かかる範囲内であれば、不織布との接着力がより向上し、さらに、エアフィルター用濾材の通気抵抗、脱臭性能もより向上する。
上記の不織布を形成する繊維としては、天然繊維、合成繊維、ガラス繊維や金属繊維等の無機繊維が使用でき、中でも溶融紡糸が可能な熱可塑性樹脂の合成繊維が好ましい。合成繊維を形成する熱可塑性樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル、ビニロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ乳酸等を挙げることができ、用途等に応じて選択できる。また、複数種を組み合わせて使用してもよい。
不織布を形成する繊維としては、たとえば異型断面形状や、繊維表面に多数の孔やスリットを有する形状のものなども好ましく使用される。そのような形状とすることにより、繊維の表面積を大きくし、本発明のエアフィルター用濾材においては、吸着剤の担持性を向上させることができる。ここでいう異型断面形状とは、円形以外の断面形状を指し、例えば扁平型、略多角形、楔型等を挙げることができる。かかる異型断面形状の繊維は、異型孔を有する口金を用いて紡糸することにより得ることができる。また、繊維表面に多数の孔やスリットを有する繊維は、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上のポリマーをアロイ化して紡糸し、溶解性の高い方のポリマーを溶剤で溶解除去することにより得ることができる。
不織布の製造方法としては乾式法、湿式法、スパンボンド法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、スパンレース法(水流絡合法)、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布が使用できる。2枚の不織布のうち少なくとも1枚の不織布は目付けや厚みが均一にできることから抄紙法による湿式不織布が好ましい。
不織布を構成する繊維の繊維径としては、エアフィルター濾材として使用する用途において目標とする通気性や集塵性能に応じて選択すればよいが、好ましくは1〜2000μmである。繊維径を1μm以上、より好ましくは2μm以上とすることで、ガス吸着剤が繊維構造物表面で目詰まりするのを防ぎ、通気性の低化を防ぐことができる。また、繊維径を2000μm以下、より好ましくは100μm以下とすることで、繊維表面積の減少による該吸着剤の担持能力の低下や処理エアとの接触効率の低下を防ぐことができる。
不織布の目付としては、10〜500g/mが好ましい。目付けを10g/m以上とすることで、吸着剤を担持するための加工に耐える十分な強度が得られ、エアを通気させた際にフィルター構造を維持するのに必要な剛性が得られる。また目付けを500g/m以下、より好ましくは200g/m以下とすることで、不織布の内部までガス吸着剤を均一に担持させることができ、また、エアフィルター用濾材をプリーツ形状やハニカム形状に二次加工する際の取扱い性にも優れる。
不織布の厚みは0.10mm〜0.60mmであることが好ましい。薄いと吸着剤粒子が飛び出して不織布を破る可能性があり、厚いと取り扱い性が悪くなる可能性がある。
不織布の少なくとも1枚はエレクトレット処理されていることが好ましい。エレクトレット処理がされていることにより、通常では除去しにくいサブミクロンサイズやナノサイズの微細塵を静電気力により捕集することができる。
エレクトレット処理を施された不織布(エレクトレット不織布)を構成する材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の高い電気抵抗率を有する材料が好ましい。
また、不織布は抗菌剤、防カビ剤、抗アレルゲン剤、抗ウイルス剤、ビタミン剤、難燃剤等の付随的機能を有する成分等を含めて構成してもよい。これらの成分は繊維類や不織布中に練りこんでも、後加工で添着および担持して付与してもよい。例えば、任意の方法により不織布を作製後、難燃剤と樹脂バインダーを含む水溶液を作製し、含浸乾燥し、難燃剤を固着することで不織布を得ることができる。
次に、エアフィルター用濾材の製造方法の一例について説明する。まず、片方の不織布上に充分に混合攪拌した2種の吸着剤(アミン系化合物を担持した活性炭と、酸ヒドラジド化合物を担持した無機多孔質体)および接着剤を散布し、熱処理して接着剤を溶融する。加熱方法としては加熱炉が利用できる。熱処理されたものに、もう一方の不織布を被せ合わせ加圧し、一体化することができる。
最終的に熱プレスしシート製造するにはよく使用されるロール間熱プレス法、あるいは上下ともフラットな熱ベルトコンベヤー間にはさみこむフラットベッドラミネート法等が挙げられる。
次に、エアフィルターユニットは、エアフィルター用濾材と、エアフィルター用濾材を納める枠体とを備えるものが例示できる。エアフィルターユニットにおけるエアフィルター用濾材の形状としては、そのまま平面状で使用してもよいが、限られた寸法内により多くの濾材を入れるためにプリ−ツ型やハニカム型を採用することが好ましい。プリーツ型は直行流型フィルターとしての使用において、またハニカム型は平行流型フィルターとしての使用において、処理エアの接触面積を大きくして捕集効率を向上させるとともに、低圧損化を同時に図ることができる。
プリーツ加工の方法としては、レシプロ方式やロータリー方式などがあり、山谷状に加工する方法であればいずれの方法でもよい。また、プリーツ形状を保持するためセパレータ加工を行うことが望ましく、生産効率の観点からビード加工やリボン加工のような熱可塑性樹脂を溶融加工する方式が望ましい。ここで、熱可塑性樹脂の融点は90℃以上のポリオレフィン樹脂を使用することが好ましい。自動車車室内のエアコンシステム周辺では夏場に80℃前後まで上昇することが想定されるため、融点が90℃以上のポリオレフィン樹脂を使用することで、低コストでプリーツ形状保持可能なフィルターユニットを提供することが可能となる。
本発明のフィルターユニットのひだ山頂点間隔は、2〜30mmが好ましい。2mm未満ではひだ山間が密着しすぎでデッドスペースが多く、効率的にシートを活用できなくなるため好ましくない。一方、30mmを越えると濾材折り込み面積が小さくなるためフィルター厚みに応じた除去効果を得ることができなくなるため好ましくない。
また、本発明のエアフィルターユニットは、枠体に納めて使用することが、エアの処理効率や取扱い性の点で好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。なお本実施例における濾材の各特性の評価方法を下記する。
[測定方法]
(1)平均粒子径(μm)
活性炭および無粒多孔質体については、JIS K 1474(2014)活性炭試験方法に基づいた質量平均径を平均粒子径とした。
(2)目付(g/m
25cm×25cmにカットした不織布の質量について質量計(エー・アンド・ディ社製FY−300)を用いて4枚分計測し、その平均値から1mあたりの質量に換算し、小数点以下第2位を四捨五入し、目付とした。なお、エアフィルター用濾材の目付についても上記の測定方法と同様の方法により測定した。
(3)厚み(mm)
10cm×10cmにカットした不織布について、厚み計(大栄科学精機社製、型式FS−60DS、測定子面積2500mm、測定荷重0.5KPa)を使用しランダムに10点測定し、平均値を算出し、厚みとした。なお、エアフィルター用濾材の厚みについても上記の測定方法と同様の方法により測定した。
(4)BET比表面積
活性炭および無機多孔質体の比表面積はユアサアイオニクス社製NOVA2200eを用い、JIS R 1626−1996に規定のBET多点法に従って測定した。試料は100mgを採取し100℃で4時間真空脱気し、Nを吸着質とし、定容法にて測定した。なお、比表面積は小数点以下2桁まで測定し、小数点以下2桁を四捨五入して小数点以下1桁まで算出した。
(5)平均細孔径
無機多孔質体の細孔の形状を円筒状と仮定し、BET比表面積測定の際に得られた比表面積(S)、細孔容積(V)から次式により平均細孔径(D)を算出した。
D=4V/S
(6)酸ヒドラジド化合物やアミン系化合物の担持量
酸ヒドラジド化合物およびアミン系化合物を分散もしくは溶解させた液に無機多孔質体および活性炭を含浸させて、無機多孔質体および活性炭を乾燥させた後の吸着剤の質量と、無機多孔質体および活性炭の含浸・乾燥前の無機多孔質体および活性炭の質量と、の差から酸ヒドラジド化合物およびアミン系化合物の総担持量を算出し、当該総担持量に酸ヒドラジド化合物およびアミン系化合物の仕込み量比を掛け、酸ヒドラジド化合物担持総量およびアミン系化合物担持総量を得た。次に、酸ヒドラジド化合物担持総量を用い無機多孔質体を100質量部としたときの酸ヒドラジド化合物の担持量(部)を得た。アミン系化合物担持総量を用い活性炭を100質量部としたときのアミン系化合物の担持量(部)を得た。
(7)吸着剤や熱可塑性樹脂の含有量
吸着剤及び熱可塑性樹脂を混合攪拌した混合粉体を不織布に散布した後、さらに他の不織布を重ね合わせて熱プレスを行い一体化し、その総目付を測定し、総目付から2枚の不織布の目付を差し引いた値に、吸着剤および熱可塑性樹脂の仕込み量比を掛け、濾材全体に対する吸着剤や熱可塑性樹脂の含有量を算出した。
(8)圧力損失(Pa)
平面状のエアフィルター用濾材を有効間口面積0.1mのホルダーにセットし、面風速6.5m/minで鉛直方向に空気を通過させ、フィルター上下流の圧力差をMODUS社製デジタルマノメータMA2−04P差圧計で測定した。測定は1検体から任意に5箇所をサンプリングして行い、その平均値をエアフィルター用濾材の圧力損失とした。
(9)トルエン吸着性能
100℃で2時間、乾燥庫で加熱前処理した平板状のエアフィルター用濾材を直径16mmのガラス製カラムに取り付け、カラムに温度23℃、湿度50%RHの空気を0.2m/secの速度で送風した。さらに上流側から、パーミエーターによりトルエンを揮発させ上流濃度80ppmとなるように添加し、濾材の上流側と下流側とにおいてエアをサンプリングし、赤外吸光式連続モニターを使用してそれぞれのトルエン濃度を経時的に測定し、次式にて除去効率を算出した。
トルエン除去効率(%)=[(C0−C)/C0]×100
C0:上流側のトルエン濃度(=80ppm)
C :下流側のトルエン濃度(ppm)
トルエン添加開始から3分後の除去効率を初期除去効率とし、初期除去効率の比較を行った。3分後以降の除去効率を経時的に測定した。また、上流側の濃度と下流側の濃度との差が5%になるまでの吸着量を吸着容量として評価した。
(10)アセトアルデヒド吸着性能
12cm角サイズの平板状のエアフィルター用濾材を10cm角サイズの実験用のダクトに取り付け、ダクトに温度23℃、湿度50%RHの空気を0.2m/secの速度で送風した。さらに上流側から、標準ガスボンベによりアセトアルデヒドを上流濃度10ppmとなるように添加し、エアフィルター用濾材の上流側と下流側とにおいてエアをサンプリングし、赤外吸光式連続モニターを使用してそれぞれのアセトアルデヒド濃度を経時的に測定し、次式にて除去効率を算出した。
アセトアルデヒド除去効率(%)=[(C0−C)/C0]×100
C0:上流側のアセトアルデヒド濃度(=10ppm)
C:下流側のアセトアルデヒド濃度(ppm)
アセトアルデヒドの添加開始から100秒後の除去効率を初期除去効率とし、100秒後以降の除去効率を経時的に測定した。また、上流側の濃度と下流側の濃度との差が5%になるまでの吸着量を吸着容量として評価した。
(11)高沸点アルデヒドの脱離評価
吸着剤を有するエアフィルター用濾材のサンプルであって、臭気成分である高沸点アルデヒド(ヘキサナール)吸着しているものからのヘキサナールの脱離を以下の方法にて評価した。すなわち、容積9Lのデシケータ内に乾燥シリカゲルと12cm角にカットしたエアフィルター用濾材のサンプルと50ccのヘキサナールを入れ、デシケータ内が相対湿度20RH%、ヘキサナールの飽和蒸気圧状態となった状態で48時間静置した。そして、48時間経過後に、サンプルをデシケータから取り出し、10cm角サイズの実験用のダクトに取り付け、ダクトに温度23℃、湿度50%RHの外気を0.1m/secの速度で送風した。そして、サンプルの下流の吹き出しエアの臭気強度を、5人のモニターが、表1に示す判断基準を用いた6段階臭気判定法にて判定し、5人の判定結果の算術平均値を高沸点アルデヒドの脱離評価の結果とした。なお、算術平均が小さいほど、エアフィルター用濾材の二次発臭はより高度に抑制されているといえる。
Figure 2018167155
[活性炭Aの作製]
(活性炭)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径250μm、比表面積1100m/g、硬度96%のヤシ殻活性炭を用いた。
(アミン系化合物)
水(25℃)に対し、8.0質量%溶解するアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)を用いた。
(活性炭A)
前記アジピン酸ジヒドラジド8.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記活性炭40質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で5時間乾燥し、活性炭Aを得た。
[活性炭Bの作製]
(活性炭)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径250μm、比表面積1200m/g、硬度96%のヤシ殻活性炭を用いた。
(アミン系化合物)
水(25℃)に対し、8.0質量%溶解するアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)を用いた。
(活性炭B)
前記アジピン酸ジヒドラジド8.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記活性炭40質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で5時間乾燥し、活性炭Bを得た。
[活性炭Cの作製]
(活性炭)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径250μm、比表面積1100m/g、硬度96%のヤシ殻活性炭を用いた。
(アミン系化合物)
水(25℃)に対し、110.0質量%溶解するスルファミン酸グアニジン(三和ケミカル社製)を用いた。
(活性炭C)
前記スルファミン酸グアニジン10.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記活性炭40質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で5時間乾燥し、活性炭Cを得た。
[活性炭Dの作製]
(活性炭D)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径250μm、比表面積1100m/g、硬度96%のヤシ殻活性炭を活性炭Dとして用い、アミン系化合物は使用しなかった。
[無機多孔質体Aの作製]
(無機多孔質体)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径220μm、比表面積480m/g、平均細孔径120オングストロームのシリカゲル(AGCエスアイテック社製)を用いた。
(酸ヒドラジド化合物)
水(25℃)に対し、8.0質量%溶解するアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)を用いた。
(無機多孔質体A)
前記アジピン酸ジヒドラジド8.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記無機多孔質体に80質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で5時間乾燥し、無機多孔質体Aを得た。
[無機多孔質体Bの作製]
(無機多孔質体)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径220μm、比表面積330m/g、平均細孔径200オングストロームのシリカゲル(AGCエスアイテック社製)を用いた。
(酸ヒドラジド化合物)
水(25℃)に対し、8.0質量%溶解するアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)を用いた。
(無機多孔質体B)
前記アジピン酸ジヒドラジド8.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記無機多孔質体に80質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で5時間乾燥し、無機多孔質体Bを得た。
[無機多孔質体Cの作製]
(無機多孔質体)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径220μm、比表面積650m/g、平均細孔径60オングストロームのシリカゲル(AGCエスアイテック社製)を用いた。
(酸ヒドラジド化合物)
水(25℃)に対し、8.0質量%溶解するアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)と、水(25℃)に対し、27.3質量%溶解するコハク酸ジヒドラジド(日本ファインケム社製)用いた。
(無機多孔質体C)
前記アジピン酸ジヒドラジド8.0質量%と前記コハク酸ジヒドラジド8.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記無機多孔質体に80質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で5時間乾燥し、無機多孔質体Cを得た。
[無機多孔質体Dの作製]
(無機多孔質体)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径220μm、比表面積30m/g、平均細孔径1200オングストロームのシリカゲル(AGCエスアイテック社製)を用いた。
(酸ヒドラジド化合物)
水(25℃)に対し、8.0質量%溶解するアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)を用いた。
(無機多孔質体D)
前記アジピン酸ジヒドラジド8.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記無機多孔質体に40質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で4時間乾燥し、無機多孔質体Dを得た。
[無機多孔質体Eの作製]
(無機多孔質体)
JIS K1474(2014)法 による平均粒子径220μm、比表面積480m/g、平均細孔径60オングストロームのシリカゲル(AGCエスアイテック社製)を用いた。
(酸ヒドラジド化合物)
水(25℃)に対し、110.0質量%溶解するスルファミン酸グアニジン(三和ケミカル社製)を用いた。
(無機多孔質体E)
前記スルファミン酸グアニジン10.0質量%を純水100質量%に完全に溶解した水溶液を調製した。その後、該水溶液を前記無機多孔質体に80質量%に対しスプレーにて噴霧して添着した後に110℃で5時間乾燥し、無機多孔質体Eを得た。
[実施例1]
(不織布a)
傾斜ワイヤー方式の湿式抄紙方法により、0.4dtexのポリエステル繊維を15質量%、7dtexのビニロン繊維を30質量%、17dtexのビニロン繊維を40質量%、2dtexの熱融着のポリエステル繊維を15質量%から構成された目付30g/mの繊維集積体を作製した。その後、該繊維集積体をスチレンアクリル重合体固形分15%と難燃剤(リン酸メラミン)固形分15%の分散液に含浸後、乾燥熱処理して目付け50g/m、厚み0.42mmの不織布aを作製した。
(不織布b)
熱可塑性樹脂として、温度230℃で21.18N負荷時におけるMFRが860g10分、融点163℃のポリプロピレン樹脂を用い、これに“キマソーブ”(登録商標)944を1質量%添加したポリプロピレン樹脂組成物を使用し、押出機およびギヤポンプ、メルトブロー口金、圧縮空気発生装置および空気加熱機、捕集コンベア、および巻取機からなる装置を用いて、メルトブロー不織布の製造を行った。
メルトブロー繊維流を捕集ドラムに対し、シート進行方向側に傾けて捕集するように噴射流量を調整しシート化した後、純水サクション法によってエレクトレット加工を行い、目付けが30g/m、平均繊維径が6.2μm、厚みが0.20mmの不織布bを得た。
(積層濾材)
前記活性炭Aおよび無機多孔質体Aを含む吸着剤と、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))と、を15.4:61.5:23.1(活性炭A:無機多孔質体A:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量65g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Aを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[実施例2]
(積層濾材)
前記活性炭Bおよび無機多孔質体Bを含む吸着剤と、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))と、を23.1:53.8:23.1(活性炭B:無機多孔質体B:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量65g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Bを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[実施例3]
(積層濾材)
前記活性炭Aおよび無機多孔質体Cを含む吸着剤と、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))と、を11.1:66.7:22.2(活性炭A:無機多孔質体C:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量45g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Cを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[実施例4]
(積層濾材)
前記活性炭Bおよび無機多孔質体Dを含む吸着剤と、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))を16.7:53.3:25.0(活性炭B:無機多孔質体D:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量60g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Dを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[実施例5]
(積層濾材)
前記活性炭Cおよび無機多孔質体Aを含む吸着剤と、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))を30.7:46.2:23.1(活性炭C:無機多孔質体A:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量65g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Eを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[比較例1]
(積層濾材)
吸着剤として無機多孔質体Aのみを使用し、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))を使用し72.7:27.3(無機多孔質体A:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量55g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Fを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[比較例2]
(積層濾材)
吸着剤として活性炭Aのみを使用し、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))を使用し66.7:33.3(活性炭A:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量45g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Gを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[比較例3]
(積層濾材)
前記活性炭Dおよび無機多孔質体Aを含む吸着剤と、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))と、を15.4:61.5:23.1(活性炭D:無機多孔質体A:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量65g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Hを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
[比較例4]
(積層濾材)
前記活性炭Aおよび無機多孔質体Eを含む吸着剤と、ホットメルト接着剤として低密度ポリエチレン(融点98℃、MI200g/10min(JIS K7210(1999))を18.2:54.5:27.3(活性炭A:無機多孔質体E:低密度ポリエチレン)の質量比にて秤量し、シェーカーにて攪拌後、前記不織布aの上に総量55g/mとなるように均一に散布した。150℃の乾燥オーブンでホットメルト接着剤を溶かした状態でその上から不織布bをかぶせ熱プレスしてエアフィルター用濾材Iを作製した。吸着剤の構成を表2に示し、濾材物性および性能を表3に示す。
実施例1〜5の吸着剤は酸ヒドラジド化合物を添着した無機多孔質体を有しているため、無機多孔質体を有していない比較例2の吸着剤に比べて、アセトアルデヒドの初期除去効率、吸着容量ともに優れる結果が得られている。中でも、実施例3の吸着剤は酸ヒドラジド化合物として、アジピン酸ジヒドラジドとコハク酸ジヒドラジドを併用することで吸着容量が大幅に向上している。
また、比較例1の吸着剤は、酸ヒドラジド化合物を添着した無機多孔質体のみを有するものであり、炭化水素系ガスの代表成分であるトルエンの初期除去効率、吸着容量ともに充分な性能が得られていない。
比較例4の吸着剤では無機多孔質体に担持する薬剤がアミン系化合物ではあるものの、酸ヒドラジド化合物ではないため、充分なアセトアルデヒドの除去性能が得られていない。
比較例3では吸着剤として無機多孔質体と活性炭を併用しているため、アセトアルデヒドおよびトルエンの両方に対し充分な除去性能が得られているが、高沸点アルデヒドのヘキサナールを吸着飽和させた後の脱離臭気が6段階臭気判定法で3.8と強い臭いが放たれていた。一方、実施例1〜5は活性炭にアミン系薬剤が担持されることで、ヘキサナールの脱離臭気2.2以下に低減されていた。活性炭に添着したアミン系化合物がヘキサナールを化学吸着し、放出しづらくなったためと推測される。
また、実施例1〜3、5のいずれかの吸着剤では、平均細孔径が500オングストローム以下のシリカゲルを用いている。そして、実施例4の吸着剤では、平均細孔径が1200オングストロームのシリカゲルを用いている。よって、実施例1〜3、5のいずれかの吸着剤やこれらの吸着剤を用いたエアフィルター用濾材の低沸点アルデヒドの除去性能は、実施例4の吸着剤やこの吸着剤を用いたエアフィルター用濾材の低沸点アルデヒドの除去性能に比して優れたものとなっている。
また、実施例1〜4のいずれかの吸着剤では、活性炭に担持させるアミン系化合物として酸ヒドラジド化合物であるアジピン酸ヒドラジドを用いている。そして、実施例5の吸着剤では、活性炭に担持させるアミン系化合物としてスルファミン酸グアニジンを用いている。よって、実施例1〜4のいずれかの吸着剤やこれらの吸着剤を用いたエアフィルター用濾材の高沸点アルデヒドの脱離の抑制性能は、実施例5の吸着剤やこの吸着剤を用いたエアフィルター用濾材の高沸点アルデヒドの脱離の抑制性能に比して優れたものとなっている。
Figure 2018167155
Figure 2018167155
本発明によるエアフィルター用濾材およびエアフィルターはアルデヒド化合物と炭化水素系ガス類を含むVOC吸着性能に優れ、かつ車室内から発生する高沸点アルデヒドの吸着剤からの脱離量が少ないため、特に自動車や鉄道車両等の車室内の空気を清浄化するためのエアフィルターとして好ましく使用される。

Claims (7)

  1. 活性炭と無機多孔質とを有する吸着剤であって、
    前記活性炭はアミン系化合物を担持しており、
    前記無機多孔質体は酸ヒドラジド化合物を担持している、吸着剤。
  2. 前記活性炭と前記無機多孔質体との含有質量比(活性炭の含有質量/無機多孔質体の含有質量)が0.05〜0.70である、請求項1記載の吸着剤。
  3. 前記アミン系化合物が、アジピン酸ジヒドラジドを含むものである、請求項1または2記載の吸着剤。
  4. 前記無機多孔質体の平均細孔径が、40〜500オングストロームである、請求項1〜3のいずれかに記載の吸着剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の吸着剤と、2枚以上の不織布とを備えるエアフィルター用濾材であって、
    吸着剤は、2枚以上の不織布のうちの2つの不織布により形成される層間の少なくとも1つに配置されている、エアフィルター用濾材。
  6. エアフィルター用濾材単位面積あたりの吸着剤の含有量が30〜120g/mである、請求項5に記載のエアフィルター用濾材。
  7. 請求項5または6に記載のエアフィルター用濾材を用いてなる、エアフィルターユニット。
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KR20220153577A (ko) 2020-03-27 2022-11-18 도레이 카부시키가이샤 여과재
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