JP2017212980A - トマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー、半身萎凋病抵抗性トマト植物、およびそれを用いた半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法 - Google Patents

トマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー、半身萎凋病抵抗性トマト植物、およびそれを用いた半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新たなトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー、半身萎凋病抵抗性トマト植物、及びそれを用いた半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法の提供。【解決手段】第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含み、例えば、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、及びsolcap_snp_sl_12152’から選択された少なくとも1つのSNPマーカーで特定されるトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー。【選択図】なし

Description

本発明は、トマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー、半身萎凋病抵抗性トマト植物、およびそれを用いた半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法に関する。
トマト植物の栽培において、半身萎凋病による病害は、世界的に深刻な問題となっている。半身萎凋病の病原菌に感染した植物体は、下葉の小葉が部分的にしおれ、その部分に黄白色のくさび形の変色部を生じる。その後、ゆっくりと葉全体が黄化して、やがて植物体が褐変枯死する(非特許文献1)。その結果、最大で67%もの果実の減収が生じる(非特許文献2)。
このため、半身萎凋病に対する抵抗性遺伝子(例えば、Ve1遺伝子(verticillium wilt disease resistance gene Ve1)、Ve2遺伝子(verticillium wilt disease resistance gene Ve2))を利用して、半身萎凋病の病原菌に抵抗性を示す品種の育成が試みられている。しかしながら、これらの抵抗性遺伝子を含むトマト植物に対して感染可能な半身萎凋病の病原菌(レース3)が出現し、問題となっている(非特許文献3および4)。
高知の元気の源 こうち農業ネット、"トマト 半身萎凋病"、[online]、[平成28年5月17日検索]、インターネット<http://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/dtl.php?ID=3253> L. J. Ashworth, Jr. et. al., "Verticillium Wilt Disease of Tomato: Influence of Inoculum Density and Root Extension Upon Disease Severity", Phytopathology, 1979, vol.69, pages 490-492 R. G. Grogan et. al., "Verticillium Wilt on Resistant Tomato Cultivars in California: Virulence of Isolates from Plants and Soil and Relationship of Inoculum Density to Disease Incidence", Phytopathology, vol.69, pages 1176-1180 吉野浩平ら、「トマト半身萎凋病の新レース(レース3)について」、日本植物病理学会誌、平成26年11月、第80巻、第4号、252頁(66)
そこで、本発明は、新たなトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー、半身萎凋病抵抗性トマト植物、およびそれを用いた半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー(以下、「抵抗性マーカー」ともいう)は、第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座(以下、「抵抗性遺伝子座」ともいう)を含むことを特徴とする。
本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物(以下、「抵抗性トマト植物」ともいう)は、第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含むことを特徴とする。
本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法(以下、「製造方法」ともいう)は、下記(a)および(b)工程を含むことを特徴とする。
(a)前記本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物と、他のトマト植物とを交雑する工程
(b)前記(a)工程より得られたトマト植物またはその後代系統から、半身萎凋病抵抗性トマト植物を選抜する工程
本発明者らは、鋭意研究の結果、トマト植物について、半身萎凋病抵抗性を示す半身萎凋病抵抗性マーカーとして、新規の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を見出した。また、前記抵抗性マーカーを含むトマト植物は、半身萎凋病抵抗性を示す。このため、本発明のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカーによれば、例えば、半身萎凋病抵抗性トマト植物を簡便にスクリーニングできる。また、本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、例えば、前記抵抗性遺伝子座を含むため、例えば、半身萎凋病抵抗性を示すことが可能である。さらに、前記抵抗性マーカーを含むトマト植物は、例えば、前記先行技術文献の抵抗性遺伝子を含むトマト植物に対して感染可能な半身萎凋病の病原菌(例えば、レース3)に対しても抵抗性を示す。このため、本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、従来のような農薬による防除が不要であるため、例えば、前記農薬散布の労力および費用の問題も回避できる。
図1は、第7染色体におけるSNP(single nucleotide polymorphism)等の相対的な座乗位置を示す模式図である。 図2は、実施例1におけるトマト植物の発病指数の評価基準を示す写真である。 図3は、実施例3における第7染色体における位置とロッドスコアとの関係を示すグラフである。 図4は、実施例5における第7染色体における位置とロッドスコアとの関係を示すグラフである。
1.トマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー
本発明のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカーは、前述のように、第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含むことを特徴とする。本発明の抵抗性マーカーは、前記第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含むことが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。
本発明において、「トマト植物」は、ナス属SolanumのSubgenus Solanum sensu strictoにおけるSection Lycopersiconに分類される植物であり、具体例として、lycopersicumperuvianumarcanum Peraltachilensecorneliomullerihuaylasense Peraltacheesmaniae(L.Riley)Fosberg、chmielewskiigalapagense S.C.Darwin & Peralta、habrochaitesneorickiipennellipimpinellifolium等があげられ、好ましくは、交雑が容易なlycopersicumである。
本発明において、前記半身萎凋病の病原菌(以下、「半身萎凋病菌」ともいう)は、例えば、糸状菌等があげられる。前記糸状菌は、例えば、バーティシリウム ダーリエ(Verticillium dahliae)等があげられる。
本発明において、「半身萎凋病抵抗性」は、例えば、「半身萎凋病耐性」ともいう。前記抵抗性は、例えば、半身萎凋病菌の感染による病害の発生および進行に対する阻害能または抑制能を意味し、具体的に、例えば、病害の未発生、発生した病害の進行の停止、および、発生した病害の進行の抑制(「阻害」ともいう)等のいずれでもよい。
本発明の抵抗性マーカーは、前記第7染色体上の抵抗性遺伝子座を含むが、前記抵抗性遺伝子座を有するトマト植物は、例えば、第7染色体に代えて、第7染色体以外のどの染色体上に、前記第7染色体上の前記抵抗性遺伝子座を有してもよい。つまり、前記抵抗性遺伝子座を有するトマト植物は、第1染色体、第2染色体、第3染色体、第4染色体、第5染色体、第6染色体、第8染色体、第9染色体、第10染色体、第11染色体、第12染色体のいずれかの染色体上に、前記第7染色体上の前記抵抗性遺伝子座を有してもよい。
本発明の抵抗性マーカーは、例えば、前記第7染色体上の抵抗性遺伝子座をヘテロ接合型で含んでもよいし、ホモ接合型で含んでもよい。後者の場合、前記抵抗性トマト植物は、少なくとも一方の抵抗性マーカーを第7染色体以外の染色体上に含んでもよく、例えば、1つの抵抗性遺伝子座を第7染色体以外の染色体上に含んでもよいし、2つの抵抗性遺伝子座を第7染色体以外の染色体上に含んでもよい。2つの抵抗性遺伝子座を第7染色体以外の染色体上に含む場合、前記抵抗性トマト植物は、例えば、前記2つの抵抗性遺伝子座を同じ染色体上に含んでもよいし、異なる染色体上に含んでもよい。
半身萎凋病抵抗性遺伝子座とは、半身萎凋病抵抗性を供与する量的形質遺伝子座または遺伝子領域を意味する。前記量的形質遺伝子座(Quantitative Traits Loci;QTL)は、一般に、量的形質の発現に関与する染色体領域を意味する。QTLは、染色体上の特定の座を示す分子マーカーを使用して規定できる。前記分子マーカーを使用してQTLを規定する技術は、当該技術分野において周知である。
本発明において、前記抵抗性遺伝子座の規定に使用する分子マーカーは、特に制限されない。前記分子マーカーは、例えば、SNPマーカー、AFLP(分子増幅断片長多型、amplified fragment length polymorphism)マーカー、RFLP(restriction fragment length polymorphism)マーカー、マイクロサテライトマーカー、SCAR(sequence-characterized amplified region)マーカーおよびCAPS(cleaved amplified polymorphic sequence)マーカー等があげられる。本発明において、前記SNPマーカーは、例えば、1個のSNPを前記SNPマーカーとしてもよいし、2個以上のSNPの組合せを前記SNPマーカーとしてもよい。
本発明において、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座は、例えば、(1)前記SNPマーカーによって規定(以下、「特定」ともいう)されてもよいし、(2)前記SNPマーカーを含む塩基配列によって規定されてもよいし、(3)2つの前記SNPマーカーの部位間の領域の塩基配列によって規定されてもよいし、これらの組合せにより規定されてもよい。前記組合せによって規定する場合、前記組合せは、特に制限されず、例えば、以下の組合せが例示できる。
前記(1)および前記(2)の組合せ
前記(1)および前記(3)の組合せ
前記(2)および前記(3)の組合せ
前記(1)、前記(2)および前記(3)の組合せ
(1)SNPマーカーによる特定
前記抵抗性遺伝子座は、前記(1)に示すように、例えば、前記SNPマーカーによって規定されてもよい。前記SNPマーカーは、特に制限されず、例えば、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、solcap_snp_sl_12152’等があげられる。前記抵抗性遺伝子座は、例えば、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_55399、およびsolcap_snp_sl_37097’からなる群から選択された少なくとも1つのSNPマーカーで特定される。なお、「solcap_snp_sl_番号」で表されるSNPマーカーの表記は、当該技術分野における当業者であれば、本願の出願時の技術常識から理解可能であり、ナス科植物ゲノム研究国際コンソーシアムのwebサイト(http://solgenomics.net/)で閲覧できる。なお、これらのSNP解析は、例えば、下記文献を参照できる。また、solcap_snp_sl_14174’におけるsolcap_snp_sl_14174以外のSNPマーカー、solcap_snp_sl_7034’におけるsolcap_snp_sl_7034以外のSNPマーカー、solcap_snp_sl_24321’におけるsolcap_snp_sl_24321以外のSNPマーカー、solcap_snp_sl_100293’におけるsolcap_snp_sl_100293以外のSNPマーカー、solcap_snp_sl_100761’におけるsolcap_snp_sl_100761以外のSNPマーカー、solcap_snp_sl_55410’におけるsolcap_snp_sl_55410以外のSNPマーカー、solcap_snp_sl_71138’におけるsolcap_snp_sl_71138以外のSNPマーカー、solcap_snp_sl_37097’におけるsolcap_snp_sl_37097以外のSNPマーカーsolcap_snp_sl_12147’におけるsolcap_snp_sl_12147以外のSNPマーカー、およびsolcap_snp_sl_12152’におけるsolcap_snp_sl_12152以外のSNPマーカーは、本発明者らが新たに同定したSNPマーカーであり、当該技術分野における当業者であれば、後述するこれらのSNPマーカーを含む塩基配列に基づき、前記SNPマーカーの座乗位置を特定できる。
参考文献1:Hamilton JP, Sim SC, Stoffel K, Van Deynze A, Buell CR, et al. (2012) “Single Nucleotide Polymorphism Discovery in Cultivated Tomato via Sequencing by Synthesis.”, The Plant Genome 5.
参考文献2:Sim S-C, Durstewitz G, Plieske J, Wieseke R, Ganal MW, et al., (2012) “Development of a Large SNP Genotyping Array and Generation of High-Density.”, Genetic Maps in Tomato. PLoS ONE 7(7)
参考文献3:Blanca J, Can izares J, Cordero L, Pascual L, Diez MJ, et al., (2012) “Variation Revealed by SNP Genotyping and Morphology Provides Insight into the Origin of the Tomato.”, PLoS ONE 7(10)
前記solcap_snp_sl_14174’(以下、「SNP(a)」ともいう)は、solcap_snp_sl_14174およびその近傍の2つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号1の塩基配列における、2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号1の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_14174に対応するSNPである。以下、下記配列番号1の塩基配列における、1〜3番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(a)、SNP(a)、およびSNP(a)ともいう。前記SNP(a)は、例えば、配列番号1におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜3番目の塩基が、それぞれ、G、G、およびGである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(a)におけるSNP(a)、SNP(a)、およびSNP(a)が、それぞれ、G、G、およびGの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、C、A、およびAの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号1の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号1
5’-CACCACCA[G]TACCTGACCCACTCCCTACTCCAACACCTTTGCCAGCTCCA[G]CACCAACACCAACTCCAATACCAATTCCAATTCCAACTCCGAT[G]CCTCCA-3’
前記SNP(a)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号12の塩基配列は、例えば、前記SNP(a)を除き、ハインツ(品種名、Heinz 1706)の塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(a)に対応する多型である。また、下記配列番号12における、1〜3番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(a)、SNP(a)、およびSNP(a)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(a)におけるSNP(a)、SNP(a)、およびSNP(a)が、それぞれ、G、G、およびGの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、C、A、およびAの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(a)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号12
5’-CACCACCA[G]TACCTGACCCACTCCCTACTCCAACACCTTTGCCAGCTCCA[G]CACCAACACCAACTCCAATACCAATTCCAATTCCAACTCCGAT[G]CCTCCA-3’
前記solcap_snp_sl_7034’(以下、「SNP(b)」ともいう)は、solcap_snp_sl_7034およびその近傍の4つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号2の塩基配列における、5番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号2の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_14174に対応するSNPである。以下、下記配列番号2の塩基配列における、1〜5番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(b)〜SNP(b)およびSNP(b)ともいう。前記SNP(b)は、例えば、配列番号2におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜5番目の塩基が、それぞれ、G、G、A、C、およびTである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(b)におけるSNP(b)〜SNP(b)、よびSNP(b)が、それぞれ、G、G、A、C、およびTの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、T、A、A、T、およびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号2の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号2
5’-T[G]AGATC[G]AT[A]ATCAATGGAAGTTTCTATGATCTCCGATACG[C]TAACGGC[T]GTGGTAACCACTCAAGGCTTAGGTGTTTCAAAGTTTCTGCTGAATCGCAA-3’
前記SNP(b)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号13の塩基配列は、例えば、前記SNP(b)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(b)に対応する多型である。また、下記配列番号13における、1〜5番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(b)〜SNP(b)、およびSNP(b)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(b)におけるSNP(b)〜SNP(b)およびSNP(b)が、それぞれ、G、G、A、C、およびTの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、T、A、A、T、およびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(b)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号13
5’-T[G]AGATC[G]AT[A]ATCAATGGAAGTTTCTATGATCTCCGATACG[C]TAACGGC[T]GTGGTAACCACTCAAGGCTTAGGTGTTTCAAAGTTTCTGCTGAATCGCAA-3’
前記solcap_snp_sl_24321’(以下、「SNP(c)」ともいう)は、solcap_snp_sl_24321およびその近傍の1つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号3の塩基配列における、2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号3の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_24321に対応するSNPである。以下、下記配列番号3の塩基配列における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(c)およびSNP(c)ともいう。前記SNP(c)は、例えば、配列番号3におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜2番目の塩基が、それぞれ、CおよびAである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(c)におけるSNP(c)およびSNP(c)が、それぞれ、CおよびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、TおよびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号3の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号3
5’-TGACTTGTCCTATTCCATCAAGGCATTTCACTGCAATCTTTGTGCCATC[C][A]CTAAGCACCCTTCAAAAACTGA-3’
前記SNP(c)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号14の塩基配列は、例えば、前記SNP(c)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(c)に対応する多型である。また、下記配列番号14における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(c)およびSNP(c)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(c)におけるSNP(c)およびSNP(c)が、それぞれ、CおよびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、TおよびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(c)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号14
5’-TGACTTGTCCTATTCCATCAAGGCATTTCACTGCAATCTTTGTGCCATC[C][A]CTAAGCACCCTTCAAAAACTGA-3’
前記solcap_snp_sl_100293’(以下、「SNP(d)」ともいう)は、solcap_snp_sl_100293およびその近傍の3つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号4の塩基配列における、1番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号4の101番目の塩基)が、solcap_snp_sl_100293に対応するSNPである。以下、下記配列番号4の塩基配列における、1〜4番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(d)〜SNP(d)およびSNP(d)ともいう。前記SNP(d)は、例えば、配列番号4におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜4番目の塩基が、それぞれ、G、C、G、およびAである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(d)におけるSNP(d)〜SNP(d)およびSNP(d)が、それぞれ、G、C、G、およびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、A、A、A、およびTの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号4の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号4
5’-GATTCCTGGTCTTGATCTAGCTACCTCTGTGAAGTTGTATAGTCTGTTCCAGGAAAAGGATTTTGTTGATACAAAAGGTTTCATGAGAAATGACGGGCGT[G]CAATACAATGGAAGG[C]AGCTCTCAA[G]GAGAGAGAGATTATTCTCCC[A]GACAAGTCCATAGCAAATCACATTCAAGAAGAAATGAACCTTGCGTTTGCTTA-3’
前記SNP(d)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号15の塩基配列は、例えば、前記SNP(d)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(d)に対応する多型である。また、下記配列番号15における、1〜4番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(d)〜SNP(d)およびSNP(d)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(d)におけるSNP(d)〜SNP(d)およびSNP(d)が、それぞれ、G、C、G、およびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、A、A、A、およびTの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(d)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号15
5’-GATTCCTGGTCTTGATCTAGCTACCTCTGTGAAGTTGTATAGTCTGTTCCAGGAAAAGGATTTTGTTGATACAAAAGGTTTCATGAGAAATGACGGGCGT[G]CAATACAATGGAAGG[C]AGCTCTCAA[G]GAGAGAGAGATTATTCTCCC[A]GACAAGTCCATAGCAAATCACATTCAAGAAGAAATGAACCTTGCGTTTGCTTA-3’
前記solcap_snp_sl_100761’(以下、「SNP(e)」ともいう)は、solcap_snp_sl_100761およびその近傍の2つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号5の塩基配列における、1番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号5の50番目の塩基)が、solcap_snp_sl_100761に対応するSNPである。以下、下記配列番号5の塩基配列における、1〜3番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(e)、SNP(e)、およびSNP(e)ともいう。前記SNP(e)は、例えば、配列番号5におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜3番目の塩基が、それぞれ、A、G、およびGである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(e)におけるSNP(e)、SNP(e)、およびSNP(e)が、それぞれ、A、G、およびGの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、C、T、およびCの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号5の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号5
5’-TCTCTCTTTTCAGCTCTGTTCCTTCAAAACAGAGTTTTTAAGCATTAGC[A]ATATAGGA[G]TGAGTAGTAGCAACATGATACAGAAGGTGATTCTTCATGT[G]-3’
前記SNP(e)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号16の塩基配列は、例えば、前記SNP(e)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(e)に対応する多型である。下記配列番号16の塩基配列では、例えば、前記配列番号5の塩基配列における10番目の塩基(T)と11番目の塩基(C)との間、または11番目の塩基(C)と12番目の塩基(A)との間に、塩基(C)の挿入が生じている。また、下記配列番号16における、1〜3番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(e)、SNP(e)、およびSNP(e)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(e)におけるSNP(e)、SNP(e)、およびSNP(e)が、それぞれ、A、G、およびGの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、C、T、およびCの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(e)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号16
5’-TCTCTCTTTTCCAGCTCTGTTCCTTCAAAACAGAGTTTTTAAGCATTAGC[A]ATATAGGA[G]TGAGTAGTAGCAACATGATACAGAAGGTGATTCTTCATGT[G]-3’
前記solcap_snp_sl_55410’(以下、「SNP(f)」ともいう)は、solcap_snp_sl_55410およびその近傍の1つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号6の塩基配列における、1番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号6の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_55410に対応するSNPである。以下、下記配列番号6の塩基配列における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(f)およびSNP(f)ともいう。前記SNP(f)は、例えば、配列番号6におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜2番目の塩基が、それぞれ、GおよびTである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(f)におけるSNP(f)およびSNP(f)が、それぞれ、GおよびTの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、TおよびCの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号6の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号6
5’-AGCATTAGCTGCTCGAGGGACTTGCAAGTCTTTAGGCCATAAGGGATATT[G]CC[T]GACAACTTGTTAGACCCGAGGCTCAGGAATGTTAACTTCTGAAACTG-3’
前記SNP(f)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号17の塩基配列は、例えば、前記SNP(f)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(f)に対応する多型である。また、下記配列番号17における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(f)およびSNP(f)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(f)におけるSNP(f)およびSNP(f)が、それぞれ、GおよびTの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、TおよびCの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(f)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号17
5’-AGCATTAGCTGCTCGAGGGACTTGCAAGTCTTTAGGCCATAAGGGATATT[T]CC[C]GACAACTTGTTAGACCCGAGGCTCAGGAATGTTAACTTCTGAAACTG-3’
前記solcap_snp_sl_55399(以下、「SNP(g)」ともいう)は、例えば、配列番号7におけるかっこで囲んだ下線部の塩基が、Tである多型を示す。つまり、例えば、前記下線部の塩基が、Tの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、T以外の塩基(例えば、C)の場合、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号7の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号7
5’-TCTCATAAGCATAAAACCAGCTATAGTACCCAATCAACGCAATATCCACA[T]AACCAAAATTATCTCCTCCAAAGTAAGGCTTCTCTCCAAGTGCTCCCTCT-3’
前記SNP(g)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号18の塩基配列は、例えば、前記SNP(g)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(g)に対応する多型である。つまり、例えば、前記下線部の塩基が、Tの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、T以外の塩基(例えば、C)の場合、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(g)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号18
5’-TCTCATAAGCATAAAACCAGCTATAGTACCCAATCAACGCAATATCCACA[T]AACCAAAATTATCTCCTCCAAAGTAAGGCTTCTCTCCAAGTGCTCCCTCT-3’
前記solcap_snp_sl_71138’(以下、「SNP(h)」ともいう)は、solcap_snp_sl_71138およびその近傍の2つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号8の塩基配列における、1番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号8の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_71138に対応するSNPである。以下、下記配列番号8の塩基配列における、1〜3番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(h)、SNP(h)、およびSNP(h)ともいう。前記SNP(h)は、例えば、配列番号8におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜3番目の塩基が、それぞれ、T、A、およびAである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(h)におけるSNP(h)、SNP(h)、およびSNP(h)が、それぞれ、T、A、およびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、C、G、およびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号8の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号8
5’-CCATCAGAGTGGCTAGTCCAAAATCAGATACTCGAGCCTCCATGTTATGA[T]CCAACAAGATATT[A]CTTGACTTTATATCTCTGTGGATGAT[A]TGAGGGATG-3’
前記SNP(h)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号19の塩基配列は、例えば、前記SNP(h)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(h)に対応する多型である。また、下記配列番号19における、1〜3番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(h)、SNP(h)、およびSNP(h)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(h)におけるSNP(h)、SNP(h)、およびSNP(h)が、それぞれ、T、A、およびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、C、G、およびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(h)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号19
5’-CCATCAGAGTGGCTAGTCCAAAATCAGATACTCGAGCCTCCATGTTATGA[T]CCAACAAGATATT[A]CTTGACTTTATATCTCTGTGGATGAT[A]TGAGGGATG-3’
前記solcap_snp_sl_37097’(以下、「SNP(i)」ともいう)は、solcap_snp_sl_37097およびその近傍の1つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号9の塩基配列における、2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号9の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_37097に対応するSNPである。以下、下記配列番号9の塩基配列における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(i)およびSNP(i)ともいう。前記SNP(i)は、例えば、配列番号9におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜2番目の塩基が、それぞれ、TおよびGである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(i)におけるSNP(i)およびSNP(i)が、それぞれ、TおよびGの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、CおよびAの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号9の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号9
5’-GTGAGGCTACTGTCGGGTTACCCGGTGGGTGTGACATTGGGGCCCGACC[T][G]TTGATTTTTACATTCATGGTCTACGTGCTCTTGGTGCTACGGTTGAGTTG-3’
前記SNP(i)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号20の塩基配列は、例えば、前記SNP(i)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(i)に対応する多型である。また、下記配列番号20における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(i)およびSNP(i)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(i)におけるSNP(i)およびSNP(i)が、それぞれ、TおよびGの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、CおよびAの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(i)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号20
5’-GTGAGGCTACTGTCGGGTTACCCGGTGGGTGTGACATTGGGGCCCGACC[T][G]TTGATTTTTACATTCATGGTCTACGTGCTCTTGGTGCTACGGTTGAGTTG-3’
前記solcap_snp_sl_12147’(以下、「SNP(j)」ともいう)は、solcap_snp_sl_12147およびその近傍の3つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号10の塩基配列における、2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号10の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_12147に対応するSNPである。以下、下記配列番号10の塩基配列における、1〜4番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(j)〜SNP(j)およびSNP(j)ともいう。前記SNP(j)は、例えば、配列番号10におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜4番目の塩基が、それぞれ、A、C、T、およびAである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(j)におけるSNP(j)〜SNP(j)およびSNP(j)が、それぞれ、A、C、T、およびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、T、A、C、およびTの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号10の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号10
5’-CAATGGACTACAGGAAGCC[A]TTGTCTGCTTTCCAAGCGTTTGCAATTTGC[C]TGACCAGTTTTGG[T]AC[A]AAATTGGCCTGTGAATAGATTCTTTAGAACTTG-3’
前記SNP(j)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号21の塩基配列は、例えば、前記SNP(j)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(j)に対応する多型である。また、下記配列番号21における、1〜4番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(j)〜SNP(j)およびSNP(j)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(j)におけるSNP(j)〜SNP(j)およびSNP(j)が、それぞれ、A、C、T、およびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、T、A、C、およびTの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(j)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号21
5’-CAATGGACTACAGGAAGCC[A]TTGTCTGCTTTCCAAGCGTTTGCAATTTGC[C]TGACCAGTTTTGG[T]AC[A]AAATTGGCCTGTGAATAGATTCTTTAGAACTTG-3’
前記solcap_snp_sl_12152’(以下、「SNP(k)」ともいう)は、solcap_snp_sl_12152およびその近傍の1つのSNPを含むSNPマーカーセットである。また、下記配列番号11の塩基配列における、1番目のかっこで囲んだ下線部の塩基(配列番号11の51番目の塩基)が、solcap_snp_sl_12152に対応するSNPである。以下、下記配列番号11の塩基配列における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基を、それぞれ、SNP(k)およびSNP(k)ともいう。前記SNP(k)は、例えば、配列番号11におけるかっこで囲んだ下線部の塩基において、1〜2番目の塩基が、それぞれ、CおよびAである多型を示す。つまり、例えば、前記SNP(k)におけるSNP(k)およびSNP(k)が、それぞれ、CおよびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、AおよびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。また、前記配列番号11の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号11
5’-CTCGGGTACTACTTTATCACCGACAGCTGGGACATGTCTGATCTCGGAAG[C]GGGTGGTGGAGCCCTCTGCTTTTGAACTAATGGG[A]GCTCAACTTCATCTT-3’
前記SNP(k)は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号22の塩基配列は、例えば、前記SNP(k)を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記SNP(k)に対応する多型である。また、下記配列番号22における、1〜2番目のかっこで囲んだ下線部の塩基が、それぞれ、SNP(k)およびSNP(k)に対応する塩基である。つまり、例えば、前記SNP(k)におけるSNP(k)およびSNP(k)が、それぞれ、CおよびAの場合、トマト植物は、半身萎凋病抵抗性であり、前記塩基の組合せ以外の塩基の組合せの場合(例えば、AおよびGの場合)、トマト植物は、半身萎凋病罹病性であることを示す。このように、前記SNP(k)は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号22
5’-CTCGGGTACTACTTTATCACCGACAGCTGGGACATGTCTGATCTCGGAAG[C]GGGTGGTGGAGCCCTCTGCTTTTGAACTAATGGG[A]GCTCAACTTCATCTT-3’
前記染色体における前記SNPマーカーの座乗位置は、特に制限されない。前記SNPマーカーは、図1に示すように、例えば、トマト植物の第7染色体上において、上流側(solcap_snp_sl_5840側)から下流側(solcap_snp_sl_70781側)にかけて、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_12147’、solcap_snp_sl_12152’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_37097’が、この順序で座乗している。なお、solcap_snp_sl_5840およびsolcap_snp_sl_70781は、トマト植物の第7染色体におけるsolcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’の座乗位置を示すのに使用している。solcap_snp_sl_5840およびsolcap_snp_sl_70781については、後述する。
前記抵抗性遺伝子座が有する前記SNPマーカーの個数は、特に制限されず、例えば、前記SNPマーカーのうち、いずれか1個、または2個以上、すなわち、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個または11個全てであってもよい。なお、これら11種類の多型(SNPマーカー)と半身萎凋病抵抗性との関連性は、これまでに報告されておらず、本発明者らにより初めて見出された、半身萎凋病抵抗性に関与する新規の多型である。
前記SNPマーカーの組合せは、特に制限されず、例えば、以下の組合せが例示できる。
SNP(a)およびSNP(b)の組合せ
SNP(a)およびSNP(c)の組合せ
SNP(b)およびSNP(c)の組合せ
SNP(d)およびSNP(g)の組合せ
SNP(d)およびSNP(i)の組合せ
SNP(g)およびSNP(i)の組合せ
SNP(d)、SNP(g)、およびSNP(i)の組合せ
SNP(a)、SNP(b)、およびSNP(c)の組合せ
前記組合せのうち、半身萎凋病抵抗性との相関性がより高いことから、好ましくは、例えば、以下の組合せである。
SNP(a)、SNP(b)、およびSNP(c)の組合せ
SNP(d)、SNP(g)、およびSNP(i)の組合せ
SNP(a)〜SNP(j)およびSNP(k)の組合せ
本発明において、SNP(a)〜(f)および(h)〜(k)は、例えば、各SNPマーカーセットを構成するSNPのうち、いずれか1つまたは2つ以上のSNPを、SNP(a)〜(f)および(h)〜(k)としてもよいし、いずれか1つまたは2つ以上のSNPを、他のSNPマーカーセットまたはそれを構成するSNPと組合せてもよい。具体例として、前記SNP(d)は、前記SNP(d)〜SNP(d)を含むが、本発明は、これに限定されず、前記SNP(d)〜SNP(d)のいずれか1つ、2つ、または3つを、前記SNP(d)としてもよい。また、この場合、前記SNP(d)は、例えば、さらに、前述のように、前記SNP(a)〜SNP(c)およびSNP(e)〜SNP(k)からなる群から選択された少なくとも一つ、または前記SNP(g)およびSNP(i)の少なくとも一方と組合せてもよい。また、本発明において、前記SNP(i)は、前記SNP(i)およびSNP(i)を含むが、本発明は、これに限定されず、前記SNP(i)およびSNP(i)のいずれか1つを、前記SNP(i)としてもよい。また、この場合、前記SNP(i)は、例えば、さらに、前述のように、前記SNP(a)〜SNP(h)、SNP(j)、およびSNP(k)からなる群から選択された少なくとも一つ、または前記SNP(d)およびSNP(g)の少なくとも一方と組合せてもよい。
(2)SNPマーカーを含む塩基配列による特定
前記抵抗性遺伝子座は、前記(2)に示すように、例えば、前記SNPマーカーを含む塩基配列によって規定されてもよい。前記抵抗性遺伝子座は、例えば、前記塩基配列からなるものでもよいし、前記塩基配列を含むものでもよい。
前記SNPマーカーを含む塩基配列は、特に制限されず、例えば、後述する(a)〜(j)および(k)のポリヌクレオチド等があげられる。前記抵抗性遺伝子座は、例えば、下記(d)、(g)および(i)からなる群から選択された少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される。前記(a)〜(j)および(k)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記SNP(a)〜SNP(j)およびSNP(k)のSNPマーカーを含む塩基配列に相当する。
前記(a)のポリヌクレオチドは、前記SNP(a)、すなわち、solcap_snp_sl_14174’を含む塩基配列であり、例えば、下記(a1)、(a2)、または(a3)のポリヌクレオチドである。前記(a2)および(a3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(a1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(a2)または(a3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(a) 下記(a1)、(a2)、または(a3)のポリヌクレオチド
(a1)配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(a2)前記(a1)の9番目の塩基(G)、51番目の塩基(G)、および95番目の塩基(G)が保存され、前記(a1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(a3)前記(a1)の9番目の塩基(G)、51番目の塩基(G)、および95番目の塩基(G)が保存され、前記(a1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(a1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号1におけるかっこで囲んだ下線部の9番目の塩基(G)、51番目の塩基(G)、および95番目の塩基(G)が、それぞれ、前記SNP(a)のSNP(a)、SNP(a)、およびSNP(a)の多型に対応する塩基である。また、前記(a1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(a2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。本発明において、塩基数等の個数の数値範囲は、例えば、その範囲に属する正の整数を全て開示するものである。つまり、例えば、「1〜5個」との記載は、「1、2、3、4、5個」の全ての開示を意味する(以下、同様)。
前記(a3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。前記同一性は、2つの塩基配列をアライメントすることによって求めることができる(以下、同様)。具体的には、前記同一性は、例えば、BLAST、FASTA等の解析ソフトウェアを用いて、デフォルトのパラメータにより算出できる(以下、同様)。
前記(b)のポリヌクレオチドは、前記SNP(b)、すなわち、solcap_snp_sl_7034’を含む塩基配列であり、例えば、下記(b1)、(b2)、または(b3)のポリヌクレオチドである。前記(b2)および(b3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(b1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(b2)または(b3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(b) 下記(b1)、(b2)、または(b3)のポリヌクレオチド
(b1)配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(b2)前記(b1)の2番目の塩基(G)、8番目の塩基(G)、11番目の塩基(A)、43番目の塩基(C)、および51番目の塩基(T)が保存され、前記(b1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(b3)前記(b1)の2番目の塩基(G)、8番目の塩基(G)、11番目の塩基(A)、43番目の塩基(C)、および51番目の塩基(T)が保存され、前記(b1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(b1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号2におけるかっこで囲んだ下線部の2番目の塩基(G)、8番目の塩基(G)、11番目の塩基(A)、43番目の塩基(C)、および51番目の塩基(T)が、それぞれ、前記SNP(b)のSNP(b)〜SNP(b)、およびSNP(b)の多型に対応する塩基である。また、前記(b1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(b2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(b3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(c)のポリヌクレオチドは、前記SNP(c)、すなわち、solcap_snp_sl_24321’を含む塩基配列であり、例えば、下記(c1)、(c2)、または(c3)のポリヌクレオチドである。前記(c2)および(c3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(c1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(c2)または(c3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(c) 下記(c1)、(c2)、または(c3)のポリヌクレオチド
(c1)配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(c2)前記(c1)の50番目の塩基(C)および51番目の塩基(A)が保存され、前記(c1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(c3)前記(c1)の50番目の塩基(C)および51番目の塩基(A)が保存され、前記(c1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(c1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号3におけるかっこで囲んだ下線部の50番目の塩基(C)および51番目の塩基(A)が、それぞれ、前記SNP(c)のSNP(c)およびSNP(c)の多型に対応する塩基である。また、前記(c1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(c2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜15個、1〜7個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(c3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(d)のポリヌクレオチドは、前記SNP(d)、すなわち、solcap_snp_sl_100293’を含む塩基配列であり、例えば、下記(d1)、(d2)、または(d3)のポリヌクレオチドである。前記(d2)および(d3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(d1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(d2)または(d3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(d) 下記(d1)、(d2)、または(d3)のポリヌクレオチド
(d1)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(d2)前記(d1)の101番目の塩基(G)、117番目の塩基(C)、127番目の塩基(G)、および148番目の塩基(A)が保存され、前記(d1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(d3)前記(d1)の101番目の塩基(G)、117番目の塩基(C)、127番目の塩基(G)、および148番目の塩基(A)が保存され、前記(d1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(d1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号4におけるかっこで囲んだ下線部の101番目の塩基(G)、117番目の塩基(C)、127番目の塩基(G)、および148番目の塩基(A)が、それぞれ、前記SNP(d)のSNP(d)〜SNP(d)およびSNP(d)の多型に対応する塩基である。また、前記(d1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(d2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜40個、1〜30個、1〜20個、1〜10個、1〜8個、1〜6個、1〜4個、1個または2個である。
前記(d3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(e)のポリヌクレオチドは、前記SNP(e)、すなわち、solcap_snp_sl_100761’を含む塩基配列であり、例えば、下記(e1)、(e2)、または(e3)のポリヌクレオチドである。前記(e2)および(e3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(e1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(e2)または(e3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(e) 下記(e1)、(e2)、または(e3)のポリヌクレオチド
(e1)配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(e2)前記(e1)の50番目の塩基(A)、59番目の塩基(G)、および100番目の塩基(G)が保存され、前記(e1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(e3)前記(e1)の50番目の塩基(A)、59番目の塩基(G)、および100番目の塩基(G)が保存され、前記(e1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(e1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号5におけるかっこで囲んだ下線部の50番目の塩基(A)、59番目の塩基(G)、および100番目の塩基(G)が、それぞれ、前記SNP(e)のSNP(e)、SNP(e)、およびSNP(e)の多型に対応する塩基である。また、前記(e1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(e2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(e3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(f)のポリヌクレオチドは、前記SNP(f)、すなわち、solcap_snp_sl_55410’を含む塩基配列であり、例えば、下記(f1)、(f2)、または(f3)のポリヌクレオチドである。前記(f2)および(f3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(f1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(f2)または(f3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(f) 下記(f1)、(f2)、または(f3)のポリヌクレオチド
(f1)配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(f2)前記(f1)の51番目の塩基(G)および54番目の塩基(T)が保存され、前記(f1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(f3)前記(f1)の51番目の塩基(G)および54番目の塩基(T)が保存され、前記(f1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(f1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号6におけるかっこで囲んだ下線部の51番目の塩基(G)および54番目の塩基(T)が、それぞれ、前記SNP(f)のSNP(f)およびSNP(f)の多型に対応する塩基である。また、前記(f1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(f2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(f3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(g)のポリヌクレオチドは、前記SNP(g)、すなわち、solcap_snp_sl_55399を含む塩基配列であり、例えば、下記(g1)、(g2)、または(g3)のポリヌクレオチドである。前記(g2)および(g3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(g1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(g2)または(g3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(g) 下記(g1)、(g2)、または(g3)のポリヌクレオチド
(g1)配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(g2)前記(g1)の51番目の塩基(T)が保存され、前記(g1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(g3)前記(g1)の51番目の塩基(T)が保存され、前記(g1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(g1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号7におけるかっこで囲んだ下線部の51番目の塩基(T)が、前記solcap_snp_sl_55399の多型に対応する塩基である。また、前記(g1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(g2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(g3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(h)のポリヌクレオチドは、前記SNP(h)、すなわち、solcap_snp_sl_71138’を含む塩基配列であり、例えば、下記(h1)、(h2)、または(h3)のポリヌクレオチドである。前記(h2)および(h3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(h1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(h2)または(h3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(h) 下記(h1)、(h2)、または(h3)のポリヌクレオチド
(h1)配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(h2)前記(h1)の51番目の塩基(T)、65番目の塩基(A)、および92番目の塩基(A)が保存され、前記(h1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(h3)前記(h1)の51番目の塩基(T)、65番目の塩基(A)、および92番目の塩基(A)が保存され、前記(h1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(h1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号8におけるかっこで囲んだ下線部の51番目の塩基(T)、65番目の塩基(A)、および92番目の塩基(A)が、それぞれ、前記SNP(h)のSNP(h)、SNP(h)、およびSNP(h)の多型に対応する塩基である。また、前記(h1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(h2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(h3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(i)のポリヌクレオチドは、前記SNP(i)、すなわち、solcap_snp_sl_37097’を含む塩基配列であり、例えば、下記(i1)、(i2)、または(i3)のポリヌクレオチドである。前記(i2)および(i3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(i1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(i2)または(i3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(i) 下記(i1)、(i2)、または(i3)のポリヌクレオチド
(i1)配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(i2)前記(i1)の50番目の塩基(T)および51番目の塩基(G)が保存され、前記(i1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(i3)前記(i1)の50番目の塩基(T)および51番目の塩基(G)が保存され、前記(i1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(i1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号9におけるかっこで囲んだ下線部の50番目の塩基(T)および51番目の塩基(G)が、それぞれ、前記SNP(i)のSNP(i)およびSNP(i)の多型に対応する塩基である。また、前記(i1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(i2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(i3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(j)のポリヌクレオチドは、前記SNP(j)、すなわち、solcap_snp_sl_12147’を含む塩基配列であり、例えば、下記(j1)、(j2)、または(j3)のポリヌクレオチドである。前記(j2)および(j3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(j1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(j2)または(j3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(j) 下記(j1)、(j2)、または(j3)のポリヌクレオチド
(j1)配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(j2)前記(j1)の20番目の塩基(A)、51番目の塩基(C)、65番目の塩基(T)、および68番目の塩基(A)が保存され、前記(j1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(j3)前記(j1)の20番目の塩基(A)、51番目の塩基(C)、65番目の塩基(T)、および68番目の塩基(A)が保存され、前記(j1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(j1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号10におけるかっこで囲んだ下線部の20番目の塩基(A)、51番目の塩基(C)、65番目の塩基(T)、および68番目の塩基(A)が、それぞれ、前記SNP(j)のSNP(j)〜SNP(j)およびSNP(j)の多型に対応する塩基である。また、前記(j1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(j2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(j3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記(k)のポリヌクレオチドは、前記SNP(k)、すなわち、solcap_snp_sl_12152’を含む塩基配列であり、例えば、下記(k1)、(k2)、または(k3)のポリヌクレオチドである。前記(k2)および(k3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、前記抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(k1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチドである。前記同等の機能は、例えば、前記(k2)または(k3)のポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示すことを意味する。
(k) 下記(k1)、(k2)、または(k3)のポリヌクレオチド
(k1)配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチド
(k2)前記(k1)の51番目の塩基(C)および86番目の塩基(A)が保存され、前記(k1)の塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入および/または付加された塩基配列からなるポリヌクレオチド
(k3)前記(k1)の51番目の塩基(C)および86番目の塩基(A)が保存され、前記(k1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチド
前記(k1)のポリヌクレオチドにおいて、配列番号11におけるかっこで囲んだ下線部の51番目の塩基(C)および86番目の塩基(A)が、それぞれ、前記SNP(k)のSNP(k)およびSNP(k)の多型に対応する塩基である。また、前記(k1)のポリヌクレオチドは、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
前記(k2)のポリヌクレオチドにおいて、前記1もしくは数個は、例えば、1〜20個、1〜15個、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1個または2個である。
前記(k3)のポリヌクレオチドにおいて、前記同一性は、例えば、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上である。
前記抵抗性遺伝子座が有する、前記SNPマーカーを含む塩基配列の個数は、特に制限されず、例えば、前記(a)〜(j)および(k)のポリヌクレオチドのうち、いずれか1個、または2個以上、すなわち、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個または11個全てであってもよい。
前記SNPマーカーを含む塩基配列の組合せは、特に制限されず、例えば、以下の組合せが例示できる。
前記(a)および(b)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(a)および(c)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(b)および(c)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(d)および(g)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(d)および(i)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(d)および(i)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(d)、(g)、および(i)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(a)、(b)、および(c)のポリヌクレオチドの組合せ
前記組合せのうち、半身萎凋病抵抗性との相関性がより高いことから、好ましくは、例えば、以下の組合せである。
前記(a)、(b)、および(c)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(d)、(g)、および(i)のポリヌクレオチドの組合せ
前記(a)〜(j)および(k)のポリヌクレオチドの組合せ
本発明において、(a)〜(f)および(h)〜(k)のヌクレオチドにおける(a2)〜(f2)および(h2)〜(k2)ならびに(a3)〜(f3)および(h3)〜(k3)のポリヌクレオチドは、それぞれ、各ポリヌクレオチドに含まれるSNPマーカーセットが保存されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、各ポリヌクレオチドにおいて、SNPマーカーのうち、いずれか1個または2個以上が保存されてもよい。具体例として、本発明において、前記(d)のポリヌクレオチドにおける(d2)および(d3)のポリヌクレオチドは、前記(d1)の101番目の塩基(G)、117番目の塩基(C)、127番目の塩基(G)、および148番目の塩基(A)が保存されているが、本発明はこれに限定されず、前記(d2)および(d3)のポリヌクレオチドにおいて、前記4個の塩基のうちいずれか1個、2個または3個の塩基が保存されてもよい。また、この場合、前記(d)のポリヌクレオチドは、例えば、さらに、前述のように、前記(a)〜(c)および(e)〜(k)のポリヌクレオチドからなる群から選択された少なくとも一つ、または前記(g)および(i)のポリヌクレオチドの少なくとも一方と組合せてもよい。また、前記(i)のポリヌクレオチドにおける(i2)および(i3)のポリヌクレオチドは、前記(i1)の50番目の塩基(T)および51番目の塩基(G)が保存されているが、本発明はこれに限定されず、前記(i2)および(i3)のポリヌクレオチドにおいて、前記2個の塩基のうちいずれか1個の塩基が保存されてもよい。また、この場合、前記(i)のポリヌクレオチドは、例えば、さらに、前述のように、前記(a)〜(h)、(j)、および(k)のポリヌクレオチドからなる群から選択された少なくとも一つ、または前記(d)および(g)のポリヌクレオチドの少なくとも一方と組合せてもよい。
(3)2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列による特定
前記抵抗性遺伝子座は、前記(3)に示すように、例えば、前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列によって規定されてもよい。前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列は、特に制限されず、例えば、前記染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、solcap_snp_sl_12152’、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列等があげられる。前記抵抗性遺伝子座は、例えば、前記染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_37097’、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列を含む。前記SNP(a)〜(f)および(h)〜(k)により領域の塩基配列を規定する場合、例えば、各SNPマーカーセットを構成するSNPのうち、いずれか1つをSNP(a)〜(f)および(h)〜(k)として用いてもよく、好ましくは、各SNPマーカーセットにおける「solcap_snp_sl_番号」で表されるSNPマーカーをSNP(a)〜(f)および(h)〜(k)として用いる(以下、同様)。前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物(以下、「寄託系統」ともいう)における対応する2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列を参照できる。前記寄託系統の塩基配列を参照する場合、前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列は、例えば、前記寄託系統の塩基配列と完全または部分的に一致する。後者の場合、前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列は、例えば、前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列で特定される抵抗性遺伝子座を有するトマト植物が、半身萎凋病抵抗性を示せばよい。前記抵抗性遺伝子座が前記(3)で特定される場合、前記抵抗性遺伝子座は、例えば、前記2つのSNPマーカーの部位間の領域に座乗しているということもできる。
前記solcap_snp_sl_5840(以下、「SNP(l)」ともいう)は、例えば、配列番号23におけるかっこで囲んだ下線部の塩基の多型を示す。後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物において、前記solcap_snp_sl_5840は、Aである多型を示すが、前記solcap_snp_sl_5840は、例えば、A以外の塩基、すなわち、T、G、またはCでもよい。また、前記配列番号23の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号23
5’-TGGCCACAATATATGCAAATCAAGGACTCGAGCCCTCTGAGAAGCCTACC[A]TGGCAGTGCTTACAGCGGAGATAGGGTGGAGAAGGATCGAAGGCGGCGAC-3’
前記solcap_snp_sl_5840は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号24の塩基配列は、例えば、前記solcap_snp_sl_5840を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記solcap_snp_sl_5840に対応する多型である。このように、前記solcap_snp_sl_5840は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号24
5’-TGGCCACAATATATGCAAATCAAGGACTCGAGCCCTCTGAGAAGCCTACC[A]TGGCAGTGCTTACAGCGGAGATAGGGTGGAGAAGGATCGAAGGCGGCGAC-3’
前記solcap_snp_sl_70781(以下、「SNP(m)」ともいう)は、例えば、配列番号25におけるかっこで囲んだ下線部の塩基の多型を示す。後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物において、前記solcap_snp_sl_70781は、Gである多型を示すが、前記solcap_snp_sl_70781は、例えば、G以外の塩基、すなわち、A、T、またはCでもよい。また、前記配列番号25の塩基配列は、例えば、後述する受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物から得ることができる。
配列番号25
5’-ACCGGAGCAGCAAGAGGACTTGCATACTTGCATGAAACGGCTAATCCTCC[G]GTGATTTATCGGGACTTTAAATCATCCAACATACTTCTAGATGAGAACTT-3’
前記solcap_snp_sl_70781は、例えば、前述のwebサイト等のデータベース上の公知の情報からも特定できる。配列番号26の塩基配列は、例えば、前記solcap_snp_sl_70781を除き、ハインツの塩基配列であり、かっこで囲んだ下線部の塩基が、前記solcap_snp_sl_70781に対応する多型である。このように、前記solcap_snp_sl_70781は、例えば、公知のハインツの塩基配列の情報から、その位置を特定できる。
配列番号26
5’-ACCGGAGCAGCAAGAGGACTTGCATACTTGCATGAAACGGCTAATCCTCC[G]GTGATTTATCGGGACTTTAAATCATCCAACATACTTTTAGATGAGAACTT-3’
前記領域は、前述のように、例えば、前記2つのSNPマーカーの部位によって、上流側端部と下流側端部とを特定できる。前記領域は、例えば、前記2つのSNPマーカーの部位間であればよく、例えば、前記2つのSNPマーカーの部位の両方または一方を含んでもよいし、含まなくてもよい。また、前記領域が、前記SNPマーカーの部位を含む場合、前記領域の前記上流側端部と前記下流側端部とは、前記SNPマーカーの部位となるが、前記上流側端部と前記下流側端部との塩基は、例えば、前述した塩基配列における下線部の塩基でもよいし、それ以外の塩基でもよい。
前記領域を規定する前記2つのSNPマーカーは、特に制限されず、例えば、以下の組合せが例示できる。
SNP(c)および(l)の組合せ
SNP(d)および(g)の組合せ
SNP(d)および(i)の組合せ
SNP(d)および(l)の組合せ
SNP(d)および(m)の組合せ
SNP(g)および(i)の組合せ
SNP(g)および(l)の組合せ
SNP(g)および(m)の組合せ
SNP(i)および(l)の組合せ
SNP(i)および(m)の組合せ
SNP(l)および(m)の組合せ
前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列によって、前記抵抗性遺伝子座を規定する場合、前記抵抗性遺伝子座は、さらに、前記領域の塩基配列において、前記領域に座乗する前記SNPマーカーを有することが好ましい。具体的には、前記抵抗性遺伝子座は、前記領域の塩基配列において、例えば、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’からなる群から選択された少なくとも1つのSNPマーカー、またはsolcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_55399、およびsolcap_snp_sl_37097’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーを有することが好ましい。
前記領域に座乗する前記SNPマーカーは、例えば、前記染色体上において、前記領域を規定する前記2つのSNPマーカーの部位のうち一方または両方の部位でもよいし、前記領域を規定する前記2つのSNPマーカーの部位間に座乗するSNPマーカーでもよい。前者を、前記領域の末端のSNPマーカーともいい、後者を、前記領域の内部のSNPマーカーともいう。前記領域に座乗する前記SNPマーカーは、例えば、前記領域の末端のSNPマーカーおよび前記領域の内部のSNPマーカーの両方であってもよい。
前記領域の内部のSNPマーカーは、例えば、前記領域を規定する上流側の前記SNPマーカーの部位と下流側の前記SNPマーカーの部位との間に座乗しているSNPマーカーがあげられ、例えば、図1に示す前記SNPマーカーの座乗位置に基づき、適宜決定できる。前記2つのSNPマーカーの部位間における前記SNPマーカーの個数は、例えば、1個以上であればよく、具体例としては、前記領域を規定するSNPマーカーの部位間に座乗する全てのSNPマーカーである。
前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列と前記領域の塩基配列における前記SNPマーカーとの組合せは、特に制限されず、例えば、下記条件(i)、(ii)、(iii)、または(iv)があげられる。
条件(i)
前記染色体における、solcap_snp_sl_5840およびsolcap_snp_sl_70781の部位間の領域の塩基配列を含み、且つ、
前記領域の塩基配列において、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_55399、およびsolcap_snp_sl_37097’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーを有する
条件(ii)
前記染色体における、solcap_snp_sl_5840およびsolcap_snp_sl_70781の部位間の領域の塩基配列を含み、且つ、
前記領域の塩基配列において、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーを有する
条件(iii)
前記染色体における、solcap_snp_sl_5840およびsolcap_snp_sl_70781の部位間の領域の塩基配列を含み、且つ、
前記領域の塩基配列において、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、およびsolcap_snp_sl_24321’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーを有する
条件(iv)
前記染色体における、solcap_snp_sl_5840およびsolcap_snp_sl_24321’の部位間の領域の塩基配列を含み、且つ、
前記領域の塩基配列において、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、およびsolcap_snp_sl_24321’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーを有する
本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーによれば、例えば、トマト植物に対して、半身萎凋病抵抗性を付与することができる。本発明において、トマト植物の前記半身萎凋病抵抗性の程度は、例えば、下記参考情報4に記載の方法に準じて、トマト植物の発病指数を評価し、前記発病指数から算出する発病度により表わすことができる。この方法による前記発病度の算出は、後述する実施例1の説明を援用でき、例えば、発病度2未満を耐病性、発病度2以上を罹病性と設定できる。前記発病度により前記半身萎凋病抵抗性を判断する場合、前記発病度は、例えば、1株のトマト植物の発病度でもよいし、2株以上のトマト植物の平均の発病度でもよいが、後者が好ましい。後者の場合、前記半身萎凋病抵抗性の判断に使用するトマト植物の数は、特に制限されず、例えば、半身萎凋病罹病性トマト植物との統計学的な検定が可能な数であり、具体例として、8〜20株である。
参考情報4:栃木県農業試験場成果報告、“トマト台木品種の萎凋病(レース2)に対する抵抗性検定”、[online]、[平成28年5月17日検索]、インターネット<http://www.agrinet.pref.tochigi.lg.jp/nousi/seikasyu/seika21/sep_021_2_06.pdf>
2.半身萎凋病抵抗性トマト植物
本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、前述のように、第7染色体上に半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有することを特徴とする。本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、第7染色体上に半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有することが特徴であり、その他の構成および条件は、特に制限されない。本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含む前記本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーを有することから、例えば、前記本発明のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカーの説明を援用できる。本発明において、前記第7染色体上の前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座は、例えば、本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーと読み替え可能である。
本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、半身萎凋病に抵抗性を示す。本発明の抵抗性トマト植物は、例えば、レース3の半身萎凋病菌の感染による病害に対し抵抗性を示すが、レース1およびレース2等の他のレースの半身萎凋病菌の感染による病害に対し抵抗性を示してもよい。
本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物において、前記半身萎凋病抵抗性は、前述のように、第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座によってもたらされる。本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、前記抵抗性遺伝子座を第7染色体上に有するが、例えば、第7染色体に代えて、第7染色体以外のどの染色体上に、前記第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有してもよい。つまり、本発明の抵抗性トマト植物は、例えば、第1染色体、第2染色体、第3染色体、第4染色体、第5染色体、第6染色体、第8染色体、第9染色体、第10染色体、第11染色体、第12染色体のいずれかの染色体上に前記第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有してもよい。
本発明の抵抗性トマト植物は、例えば、前記抵抗性遺伝子座を1つ含んでもよいし、2つ以上含んでもよく、具体例として、1対の染色体において、一方の染色体が前記抵抗性遺伝子座を含んでもよく(ヘテロ接合型)、両方の染色体が前記抵抗性遺伝子座を含んでもよいが(ホモ接合型)、後者が好ましい。
本発明の抵抗性トマト植物において、前記抵抗性遺伝子座は、例えば、前記本発明のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカーにおける半身萎凋病抵抗性遺伝子座の説明を援用できる。
本発明の抵抗性トマト植物は、一例として、受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物(lycopersicum)またはその後代系統があげられる。前記後代系統は、例えば、前記抵抗性遺伝子座を有する。寄託の情報を以下に示す。
寄託の種類:国際寄託
寄託機関名:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許生物寄託センター
あて名:日本国 〒292−0818 千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 120号室
受託番号:FERM BP−22308
識別のための表示:Takii9
原寄託日:2016年5月19日
本発明の抵抗性トマト植物は、例えば、トマト植物に、前記抵抗性遺伝子座を導入することによっても製造できる。前記トマト植物への前記抵抗性遺伝子座の導入方法は、特に制限されず、例えば、従来公知の遺伝子工学的手法があげられる。導入する前記抵抗性遺伝子座は、前述の抵抗性遺伝子座が例示できる。
本発明の抵抗性トマト植物について、半身萎凋病抵抗性以外の特徴、例えば、形質的、生態的特徴等は、特に限定されない。
本発明の抵抗性トマト植物は、さらに、他の抵抗性を有してもよい。
本発明において、「植物体」は、植物全体を示す植物個体および前記植物個体の部分のいずれの意味であってもよい。前記植物個体の部分は、例えば、器官、組織、細胞または栄養繁殖体等があげられ、いずれでもよい。前記器官は、例えば、花弁、花冠、花、葉、種子、果実、茎、根等があげられる。前記組織は、例えば、前記器官の部分である。前記植物体の部分は、例えば、一種類の器官、組織および/または細胞でもよいし、二種類以上の器官、組織および/または細胞でもよい。
3.半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法
つぎに、本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法について説明する。なお、以下の方法は、例示であって、本発明は、これらの方法に制限されない。本発明において、製造方法は、例えば、育成方法ということもできる。また、本発明において、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座は、前記本発明の抵抗性マーカーと言いかえることができ、その説明を援用できる。
本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法は、前述のように、下記(a)および(b)工程を含むことを特徴とする。
(a)本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物と、他のトマト植物とを交雑する工程
(b)前記(a)工程より得られたトマト植物またはその後代系統から、半身萎凋病抵抗性を備えるトマト植物を選抜する工程
本発明の製造方法は、前記本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物を親として使用することが特徴であって、その他の工程および条件は、何ら制限されない。本発明の製造方法は、例えば、前記本発明の抵抗性マーカー、抵抗性トマト植物等の説明を援用できる。
前記(a)工程において、第一の親として使用する半身萎凋病抵抗性トマト植物は、前記本発明の抵抗性トマト植物であればよい。前記抵抗性トマト植物は、例えば、前述のような受託番号FERM BP−22308で寄託されたトマト植物またはその後代系統が好ましい。前記(a)工程において、第一の親として使用する半身萎凋病抵抗性トマト植物は、例えば、後述する本発明のスクリーニング方法により得ることもできる。このため、前記半身萎凋病抵抗性トマト植物は、例えば、前記(a)工程に先立って、例えば、被検トマト植物(候補トマト植物ともいう)から、下記(x)工程により選抜して準備してもよい。
(x)被検トマト植物から、前記本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物を選抜する工程
前記(x)工程において、前記半身萎凋病抵抗性トマト植物の選抜は、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜ということができる。このため、前記(x)工程は、例えば、下記(x1)工程および(x2)工程により行うことができる。
(x1)前記被検トマト植物の染色体上における、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座の有無を検出する検出工程
(x2)前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座の存在により、前記被検トマト植物を、半身萎凋病抵抗性トマト植物として選抜する選抜工程
前記(x)工程における前記選抜は、前述のように、例えば、前記抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜であり、具体的には、前記被検トマト植物について、前記抵抗性遺伝子座を検出することによって、前記抵抗性トマト植物を選抜できる。前記(x2)工程において、例えば、一対の染色体における一方の染色体において前記抵抗性遺伝子座が存在する場合に、前記被検トマト植物を、前記抵抗性トマト植物として選抜してもよいし、一対の染色体における両方の染色体において前記抵抗性遺伝子座が存在する場合、前記被検トマト植物を、前記抵抗性トマト植物として選抜してもよいが、後者が好ましい。前記(x1)工程における前記抵抗性遺伝子座の検出は、例えば、前記本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーにおいて説明したように、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座を規定する、(1)前記SNPマーカー、(2)前記SNPマーカーを含む塩基配列、(3)前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列、およびこれらの組合せを用いて検出できる。
前記(x)工程における前記選抜について、以下の具体例をあげるが、本発明は、これらには限定されない。また、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座に関しては、前記本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーにおける説明を援用できる。
(1)SNPマーカーによる特定
前記(x)工程における前記選抜は、例えば、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜である。前記(x)工程における前記選抜は、例えば、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_55399、およびsolcap_snp_sl_37097’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜であってもよい。前記選択されるSNPマーカーは、特に制限されず、例えば、前記本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーにおける「(1)SNPマーカーによる特定」の説明を援用できる。
(2)SNPマーカーを含む塩基配列による特定
前記(x)工程における前記選抜は、例えば、前記(a)〜(j)および(k)からなる群から選択された少なくとも一つのポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜である。前記(x)工程における前記選抜は、例えば、前記(d)、(g)および(i)からなる群から選択された少なくとも一つのポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜であってもよい。前記(a)〜(j)および(k)のポリヌクレオチドは、例えば、前記本発明の抵抗性マーカーにおける「(2)SNPマーカーを含む塩基配列による特定」の説明を援用でききる。
(3)2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列による特定
前記(x)工程における前記選抜は、例えば、前記染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、solcap_snp_sl_12152’、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列を含む半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜である。前記(x)工程における前記選抜は、例えば、前記染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_37097’、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列を含む半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜であってもよい。前記2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列は、例えば、前記本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーにおける「(3)2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列による特定」の説明を援用できる。
具体例として、前記(x)工程における前記選抜は、例えば、前記領域の塩基配列において、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーを有する半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜があげられる。前記(x)工程における前記選抜は、例えば、前記領域の塩基配列において、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_55399、およびsolcap_snp_sl_37097’からなる群から選択された少なくとも一つのSNPマーカーを有する半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜でもよい。
また、前記(x)工程における前記選抜は、例えば、前記条件(i)、(ii)、(iii)、または(iv)を満たす半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有するトマト植物の選抜でもよい。
前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座の有無を検出する染色体は、好ましくは、第7染色体である。
また、前記(a)工程において、他方の親として使用するトマト植物は、特に制限されず、例えば、既知の半身萎凋病抵抗性遺伝子を有するまたは有さないトマト植物でもよいし、他の抵抗性を有するまたは有さないトマト植物でもよいし、前記本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物でもよい。
前記(a)工程において、前記半身萎凋病抵抗性トマト植物と前記他のトマト植物との交雑方法は、特に制限されず、公知の方法が採用できる。
前記(b)工程において、半身萎凋病抵抗性トマト植物を選抜する対象は、例えば、前記(a)工程より得られたトマト植物でもよいし、さらに、そのトマト植物から得られた後代系統でもよい。具体的に、前記対象は、例えば、前記(a)工程の交雑によって得られたF1のトマト植物でもよいし、その後代系統でもよい。前記後代系統は、例えば、前記(a)工程の交雑によって得られたF1のトマト植物の自殖交雑後代または戻し交雑後代でもよいし、前記F1のトマト植物と他のトマト植物とを交雑することによって得られたトマト植物であってもよい。
前記(b)工程において、半身萎凋病抵抗性トマト植物の選抜は、例えば、半身萎凋病抵抗性を、直接的または間接的に確認することにより行うことができる。
前記(b)工程において、前記直接的な確認は、得られた前記F1のトマト植物またはその後代系統について、例えば、半身萎凋病抵抗性を、前述のような発病度によって評価することで行える。具体的には、例えば、前記F1のトマト植物またはその後代系統に対して、例えば、半身萎凋病菌を接種して、半身萎凋病抵抗性を、前記発病度によって評価することで確認できる。この場合、例えば、2未満の発病度を示す前記F1のトマト植物またはその後代系統を、半身萎凋病抵抗性トマト植物として選抜できる。
また、前記(b)工程において、前記間接的な確認による選抜は、例えば、下記(b1)および(b2)工程によって行うことができる。
(b1)前記(a)工程より得られたトマト植物またはその後代系統について、染色体上における、半身萎凋病抵抗性遺伝子座の有無を検出する検出工程
(b2)前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座の存在により、前記(a)工程により得られたトマト植物またはその後代系統を、半身萎凋病抵抗性トマト植物として選抜する選抜工程
前記(b)工程における半身萎凋病抵抗性トマト植物の間接的な確認による選抜は、例えば、前記(x)工程において説明した方法と同様であり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座の有無の検出によって、より具体的には、前記分子マーカーを使用した前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座の有無の検出によって、行うことができる。
本発明の製造方法は、前記(b)工程において選抜された半身萎凋病抵抗性トマト植物を、さらに育成することが好ましい。
このように、前記半身萎凋病抵抗性が確認された前記トマト植物またはその後代系統を、半身萎凋病抵抗性トマト植物として選抜できる。
本発明の製造方法は、さらに、交雑により得られた前記後代系統から、種子を採取する採種工程を含んでもよい。
4.半身萎凋病抵抗性トマト植物のスクリーニング方法
本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物のスクリーニング方法(以下、「スクリーニング方法」ともいう。)は、交雑により半身萎凋病抵抗性トマト植物を生産するための親として、被検トマト植物から、トマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカーとして第7染色体上に半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含むトマト植物を選抜する工程を含むことを特徴とする。
本発明のスクリーニング方法は、被検トマト植物から、半身萎凋病抵抗性マーカーとして第7染色体上に半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有する植物を選抜する工程を含むことが特徴であって、その他の工程および条件は、何ら制限されない。本発明のスクリーニング方法によれば、前記本発明の半身萎凋病抵抗性マーカーによって、半身萎凋病抵抗性の親を得ることができる。本発明のスクリーニング方法は、例えば、前記本発明の抵抗性マーカー、抵抗性トマト植物および製造方法等の説明を援用できる。
前記親の選抜は、例えば、前記本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法における前記(x)工程の説明を援用できる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に記載された態様に限定されるものではない。
[実施例1]
新規な半身萎凋病抵抗性トマト植物について、レース3の半身萎凋病菌に対し抵抗性を示すことを確認した。
半身萎凋病抵抗性を示す新規トマト植物を開発するために、タキイ種苗株式会社農場で継代育種により採取された大量のトマト系統の種子について、育種を行い、半身萎凋病抵抗性の試験を行った。その結果、半身萎凋病抵抗性を示す、新規の半身萎凋病抵抗性トマト系統(lycopersicum)を得た。この新規半身萎凋病抵抗性トマト植物は、受託番号FERM BP−22308で寄託した。以下、この半身萎凋病抵抗性トマト植物を寄託系統という。
前記寄託系統に対し、レース2の半身萎凋病に対して抵抗性を示すトマト植物に感染可能な、レース3の半身萎凋病菌を用いて接種試験を行なった。半身萎凋病菌の接種試験は、前記参考情報4に記載の方法に準じて、以下のように行った。
半身萎凋病菌は、岐阜県内のトマト栽培圃場において、自然発病した半身萎凋病罹病トマトに由来するものを使用した。前記半身萎凋病菌は、下記の接種試験により、レース1の半身萎凋病菌に対して抵抗性を示すトマト植物「グリーンフォース(タキイ種苗株式会社、lycopersicum)」、ならびにレース1および2の半身萎凋病菌に抵抗性のトマト植物「がんばる根カリス(愛三種苗株式会社、lycopersicum)」に感染可能な病原菌であること、すなわち、レース3の病原菌であることを確認した。また、トマト植物としては、前記寄託系統、グリーンフォース、およびがんばる根カリスを、それぞれ8個体(株)ずつ用いた。
まず、前記半身萎凋病菌を、下記組成のショ糖加用ジャガイモ煎汁液体培地で5日間振とう培養し、2重ガーゼでろ過した。回収した分生胞子を1.0×10個/mLになるように殺菌水で調整することにより胞子懸濁液を調製し、これを接種に供試した。また、前記接種に供試するトマト植物は、本葉2枚が展開した幼苗を用いた。前記幼苗の根を水道水で洗浄して土壌を除去後、1分間、前記胞子懸濁液に浸根することにより、前記半身萎凋病菌を接種した。前記接種後、滅菌土壌を詰めた50穴セルトレイに、各株をそれぞれ移植し、20℃、12時間日長の条件下で3週間生育させた。
(ショ糖加用ジャガイモ煎汁液体培地)
ジャガイモ(300.0g煎汁) 1000mL
Ca(NO・4HO 0.5g
NaHPO・12HO 2.0g
ペプトン 5.0g
ショ糖 20.0g
pH6.8〜7.0
発病調査は、前記参考情報4の方法に準じて行い、発病指数を、以下の基準にしたがって評価した。また、発病指数の評価基準として発病指数0〜4の個体の代表例を図2の写真に示す。
発病指数0:健全
発病指数1:子葉の落葉
発病指数2:下葉の黄化および部分的な萎凋と生育減退
発病指数3:植物体全体の萎凋
発病指数4:枯死
そして、各個体について、それぞれ、前記基準に従って発病指数を調査し、下記式より、各系統の発病度を求めた。
発病度(N)=[(0×n)+(1×n)+(2×n)+(3×n)+(4×n)]/調査個体数
前記式において、「0、1、2、3、4」は、それぞれ発病指数を示し、「n、n、n、n、n」は、それぞれ、発病指数0、発病指数1、発病指数2、発病指数3、発病指数4の個体数を示す。
これらの結果を、下記表1に示す。下記表1に示すように、前記寄託系統では、発病度が2未満であるのに対し、レース1に抵抗性のグリーンフォースおよびレース1および2に抵抗性のがんばる根カリスでは、発病度が2以上であった。これらの結果から、本発明の抵抗性トマト植物は、既知の半身萎凋病抵抗性遺伝子を含むトマト植物に対して感染可能な半身萎凋病菌であるレース3の半身萎凋病菌に対しても有効であることがわかった。
[実施例2]
新規な半身萎凋病抵抗性トマト植物について、半身萎凋病抵抗性遺伝子座の遺伝様式の解析を行った。
前記寄託系統のトマト植物(受託番号FERM BP−22308)と、グリーンフォースとを交雑することによって、72個体のF2分離集団(以下、「72系統」ともいう)を得た。
そして、前記72系統に対し、前記実施例1と同様にして、半身萎凋病菌の接種試験を行い、各個体の発病指数を評価した。また、8個体の寄託系統および8個体のグリーンフォースについて、同様にして各個体の発病指数を評価した。
これらの結果を、下記表2に示す。下記表2に示すように、前記72系統の一部の個体が2未満の発病指数を示した。また、2未満の発病指数の個体数および2以上の発病指数の個体数の比から、前記寄託系統(受託番号FERM BP−22308)の半身萎凋病抵抗性は、少数の抵抗性遺伝子を含む抵抗性遺伝子座によって支配されていると推察された。なお、上記推察は、本発明を何ら制限しない。
[実施例3]
前記実施例2におけるF2分離集団の前記72系統について、新規な半身萎凋病抵抗性遺伝子座の特定を行った。
前記72系統からそれぞれ抽出したDNAについて、SOLCAPのSNPアッセイ(前記参考文献1〜3を参照)でジェノタイピングを行い、ソフトウェア(Join Map)を用いた連鎖地図の作成、およびソフトウェア(QTL cartographer、NC STATE University製)を用いた連鎖解析をおこなった。
この結果を、図3に示す。図3は、第7染色体における位置とロッドスコアとの関係を示すグラフである。図3において、図中の左端の数値は、第7染色体における位置を示し、染色体の左側の矢印の横の数値は、各位置間の距離を示し、下側の矢印は、ロッドスコアを示す。図3に示すように、第7染色体において、ロッドスコアのピーク値として13.44を示す、発病指数と相関の高い領域が1箇所特定された。前記領域は、solcap_snp_sl_100293、solcap_snp_sl_55399、およびsolcap_snp_sl_37097で特定されるSNPを含む領域である。この結果から、新規な半身萎凋病抵抗性遺伝子座は、第7染色体に座乗することが明らかとなった。
[実施例4]
solcap_snp_sl_55399を用いて、半身萎凋病抵抗性トマト植物を選抜できることを確認した。
前記寄託系統と、半身萎凋病罹病性トマト植物「桃太郎エイト(タキイ種苗株式会社、lycopersicum)」とを交雑することによって、80個体のF2分離集団(以下、「80系統」ともいう)を得た。そして、前記80系統について、前記実施例3と同様の方法により、SNPアッセイを行い、SNPマーカーsolcap_snp_sl_55399に対応する多型の塩基を特定した。そして、solcap_snp_sl_55399を抵抗性のホモ接合型で含む15個体(抵抗性系統)と、solcap_snp_sl_55399を罹病性のホモ接合型で含む18個体(罹病性系統)を特定した。そして、前記抵抗性系統および前記罹病性系統について、前記実施例1と同様にして発病指数を評価し、各系統の発病度を算出した。
これらの結果を下記表3に示す。下記表3に示すように、前記抵抗性系統では、発病度が2未満であるのに対し、前記罹病性系統では、発病度が2以上であった。また、前記抵抗性系統と前記罹病性系統の発病指数について、等分散のt検定を行なったところ、p<0.001であり、前記抵抗性系統は、前記罹病性系統に対し、有意に発病指数が低下していた。これらの結果から、solcap_snp_sl_55399を用いて、半身萎凋病抵抗性トマト植物を選抜できることがわかった。
[実施例5]
前記実施例2におけるF2分離集団の前記72系統について、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_14174、solcap_snp_sl_7034、solcap_snp_sl_24321、solcap_snp_sl_100293、solcap_snp_sl_100761、solcap_snp_sl_55410、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138、solcap_snp_sl_37097、solcap_snp_sl_12147、solcap_snp_sl_12152、およびsolcap_snp_sl_70781を用いて、連鎖解析を行ない、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’が抵抗性遺伝子座と連鎖すること、ならびにこれらのSNPマーカーにより特定される領域に、抵抗性遺伝子座が座乗していることを確認した。
前記実施例3と同様にして、前記72系統からそれぞれ抽出したDNAについて、SOLCAPのSNPアッセイでジェノタイピングを行い、ソフトウェア(Join Map)を用いた連鎖地図の作成、およびソフトウェア(QTL cartographer、NC STATE University製)を用いた連鎖解析をおこなった。
この結果を、図4に示す。図4は、第7染色体における位置とロッドスコアとの関係を示すグラフである。図4において、図中の左端の数値は、第7染色体における位置を示し、染色体の左側の矢印の横の数値は、各位置間の距離を示し、下側の矢印は、ロッドスコアを示す。図4に示すように、ロッドスコアのピーク値として14.44を示した。また、solcap_snp_sl_14174、solcap_snp_sl_7034、solcap_snp_sl_24321、solcap_snp_sl_100293、solcap_snp_sl_100761、solcap_snp_sl_55410、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138、solcap_snp_sl_37097、solcap_snp_sl_12147、およびsolcap_snp_sl_12152で特定される領域は、ロッドスコアが、3.3以上であり、発病指数と相関の高い領域であることが確認された。この結果から、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’が、抵抗性遺伝子座に座乗する抵抗性遺伝子と連鎖すること、ならびにこれらのSNPマーカーにより特定される領域、すなわち、第7染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_14174、solcap_snp_sl_7034、solcap_snp_sl_24321、solcap_snp_sl_100293、solcap_snp_sl_100761、solcap_snp_sl_55410、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138、solcap_snp_sl_37097、solcap_snp_sl_12147、solcap_snp_sl_12152、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域に、抵抗性遺伝子が座乗していることがわかった。
この出願は、2016年5月30日に出願された日本出願特願2016−107236を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
以上、実施形態および実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上のように、本発明のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカーによれば、例えば、半身萎凋病抵抗性トマト植物を簡便にスクリーニングできる。また、本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、例えば、前記抵抗性遺伝子座を含むため、例えば、半身萎凋病抵抗性を示すことが可能である。さらに、前記抵抗性マーカーを含むトマト植物は、例えば、前記先行技術文献の抵抗性遺伝子を含むトマト植物に対して感染可能な半身萎凋病の病原菌(例えば、レース3)に対しても抵抗性を示す。このため、本発明の半身萎凋病抵抗性トマト植物は、従来のような農薬による防除が不要であるため、例えば、前記農薬散布の労力および費用の問題も回避できる。このため、本発明は、例えば、育種等の農業分野において極めて有用である。

Claims (17)

  1. 第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含むことを特徴とする、トマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー。
  2. 前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座が、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’からなる群から選択された少なくとも1つのSNPマーカーで特定される、請求項1記載のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー。
  3. 前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座が、下記(a)〜(j)および(k)からなる群から選択された少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項1または2記載のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー。
    (a) 下記(a1)または(a3)のポリヌクレオチド
    (a1)配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (a3)前記(a1)の9番目の塩基(G)、51番目の塩基(G)、および95番目の塩基(G)が保存され、前記(a1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(a1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (b) 下記(b1)または(b3)のポリヌクレオチド
    (b1)配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (b3)前記(b1)の2番目の塩基(G)、8番目の塩基(G)、11番目の塩基(A)、43番目の塩基(C)、および51番目の塩基(T)が保存され、前記(b1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(b1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (c) 下記(c1)または(c3)のポリヌクレオチド
    (c1)配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (c3)前記(c1)の50番目の塩基(C)および51番目の塩基(A)が保存され、前記(c1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(c1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (d) 下記(d1)または(d3)のポリヌクレオチド
    (d1)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (d3)前記(d1)の101番目の塩基(G)、117番目の塩基(C)、127番目の塩基(G)、および148番目の塩基(A)が保存され、前記(d1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(d1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (e) 下記(e1)または(e3)のポリヌクレオチド
    (e1)配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (e3)前記(e1)の50番目の塩基(A)、59番目の塩基(G)、および100番目の塩基(G)が保存され、前記(e1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(e1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (f) 下記(f1)または(f3)のポリヌクレオチド
    (f1)配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (f3)前記(f1)の51番目の塩基(G)および54番目の塩基(T)が保存され、前記(f1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(f1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (g) 下記(g1)または(g3)のポリヌクレオチド
    (g1)配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (g3)前記(g1)の51番目の塩基(T)が保存され、前記(g1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(g1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (h) 下記(h1)または(h3)のポリヌクレオチド
    (h1)配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (h3)前記(h1)の51番目の塩基(T)、65番目の塩基(A)、および92番目の塩基(A)が保存され、前記(h1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(h1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (i) 下記(i1)または(i3)のポリヌクレオチド
    (i1)配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (i3)前記(i1)の50番目の塩基(T)および51番目の塩基(G)が保存され、前記(i1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(i1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (j) 下記(j1)または(j3)のポリヌクレオチド
    (j1)配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (j3)前記(j1)の20番目の塩基(A)、51番目の塩基(C)、65番目の塩基(T)、および68番目の塩基(A)が保存され、前記(j1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(j1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (k) 下記(k1)または(k3)のポリヌクレオチド
    (k1)配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (k3)前記(k1)の51番目の塩基(C)および86番目の塩基(A)が保存され、前記(k1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(k1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  4. 前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座が、前記染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、solcap_snp_sl_12152’、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のトマト植物の半身萎凋病抵抗性マーカー。
  5. 第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含むことを特徴とする、半身萎凋病抵抗性トマト植物。
  6. 前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座が、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’からなる群から選択された少なくとも1つのSNPマーカーで特定される、請求項5記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物。
  7. 前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座が、下記(a)〜(j)および(k)からなる群から選択された少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される、請求項5または6記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物。
    (a) 下記(a1)または(a3)のポリヌクレオチド
    (a1)配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (a3)前記(a1)の9番目の塩基(G)、51番目の塩基(G)、および95番目の塩基(G)が保存され、前記(a1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(a1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (b) 下記(b1)または(b3)のポリヌクレオチド
    (b1)配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (b3)前記(b1)の2番目の塩基(G)、8番目の塩基(G)、11番目の塩基(A)、43番目の塩基(C)、および51番目の塩基(T)が保存され、前記(b1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(b1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (c) 下記(c1)または(c3)のポリヌクレオチド
    (c1)配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (c3)前記(c1)の50番目の塩基(C)および51番目の塩基(A)が保存され、前記(c1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(c1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (d) 下記(d1)または(d3)のポリヌクレオチド
    (d1)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (d3)前記(d1)の101番目の塩基(G)、117番目の塩基(C)、127番目の塩基(G)、および148番目の塩基(A)が保存され、前記(d1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(d1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (e) 下記(e1)または(e3)のポリヌクレオチド
    (e1)配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (e3)前記(e1)の50番目の塩基(A)、59番目の塩基(G)、および100番目の塩基(G)が保存され、前記(e1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(e1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (f) 下記(f1)または(f3)のポリヌクレオチド
    (f1)配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (f3)前記(f1)の51番目の塩基(G)および54番目の塩基(T)が保存され、前記(f1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(f1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (g) 下記(g1)または(g3)のポリヌクレオチド
    (g1)配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (g3)前記(g1)の51番目の塩基(T)が保存され、前記(g1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(g1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (h) 下記(h1)または(h3)のポリヌクレオチド
    (h1)配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (h3)前記(h1)の51番目の塩基(T)、65番目の塩基(A)、および92番目の塩基(A)が保存され、前記(h1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(h1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (i) 下記(i1)または(i3)のポリヌクレオチド
    (i1)配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (i3)前記(i1)の50番目の塩基(T)および51番目の塩基(G)が保存され、前記(i1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(i1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (j) 下記(j1)または(j3)のポリヌクレオチド
    (j1)配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (j3)前記(j1)の20番目の塩基(A)、51番目の塩基(C)、65番目の塩基(T)、および68番目の塩基(A)が保存され、前記(j1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(j1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (k) 下記(k1)または(k3)のポリヌクレオチド
    (k1)配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (k3)前記(k1)の51番目の塩基(C)および86番目の塩基(A)が保存され、前記(k1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(k1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  8. 前記抵抗性遺伝子座が、前記染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、solcap_snp_sl_12152’、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列を含む、請求項5から7のいずれか一項に記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物。
  9. 前記半身萎凋病抵抗性トマト植物が、受託番号FERM BP−22308で特定されるトマト植物またはその後代系統である、請求項5から8のいずれか一項に記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物。
  10. 前記半身萎凋病抵抗性トマト植物が、植物体またはその部分である、請求項5から9のいずれか一項に記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物。
  11. 前記半身萎凋病抵抗性トマト植物が、種子である、請求項5から10のいずれか一項に記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物。
  12. 下記(a)および(b)工程を含むことを特徴とする、半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法。
    (a)請求項5から11のいずれか一項に記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物と、他のトマト植物とを交雑する工程
    (b)前記(a)工程より得られたトマト植物またはその後代系統から、半身萎凋病抵抗性トマト植物を選抜する工程
  13. 前記(a)工程に先立って、下記(x)工程を含む、請求項12記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法。
    (x)被検トマト植物から、請求項5から11のいずれか一項に記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物を選抜する工程
  14. 前記(x)工程における前記選抜が、第7染色体上の半身萎凋病抵抗性遺伝子座を含む半身萎凋病抵抗性トマト植物の選抜である、請求項13記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法。
  15. 前記(x)工程における前記選抜が、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、およびsolcap_snp_sl_12152’からなる群から選択された少なくとも1つのSNPマーカーで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有する半身萎凋病抵抗性トマト植物の選抜である、請求項14記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法。
  16. 前記(x)工程における前記選抜が、下記(a)〜(j)および(k)からなる群から選択された少なくとも1つのポリヌクレオチドで特定される半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有する半身萎凋病抵抗性トマト植物の選抜である、請求項14または15記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法。
    (a) 下記(a1)または(a3)のポリヌクレオチド
    (a1)配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (a3)前記(a1)の9番目の塩基(G)、51番目の塩基(G)、および95番目の塩基(G)が保存され、前記(a1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(a1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (b) 下記(b1)または(b3)のポリヌクレオチド
    (b1)配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (b3)前記(b1)の2番目の塩基(G)、8番目の塩基(G)、11番目の塩基(A)、43番目の塩基(C)、および51番目の塩基(T)が保存され、前記(b1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(b1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (c) 下記(c1)または(c3)のポリヌクレオチド
    (c1)配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (c3)前記(c1)の50番目の塩基(C)および51番目の塩基(A)が保存され、前記(c1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(c1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (d) 下記(d1)または(d3)のポリヌクレオチド
    (d1)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (d3)前記(d1)の101番目の塩基(G)、117番目の塩基(C)、127番目の塩基(G)、および148番目の塩基(A)が保存され、前記(d1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(d1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (e) 下記(e1)または(e3)のポリヌクレオチド
    (e1)配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (e3)前記(e1)の50番目の塩基(A)、59番目の塩基(G)、および100番目の塩基(G)が保存され、前記(e1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(e1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (f) 下記(f1)または(f3)のポリヌクレオチド
    (f1)配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (f3)前記(f1)の51番目の塩基(G)および54番目の塩基(T)が保存され、前記(f1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(f1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (g) 下記(g1)または(g3)のポリヌクレオチド
    (g1)配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (g3)前記(g1)の51番目の塩基(T)が保存され、前記(g1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(g1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (h) 下記(h1)または(h3)のポリヌクレオチド
    (h1)配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (h3)前記(h1)の51番目の塩基(T)、65番目の塩基(A)、および92番目の塩基(A)が保存され、前記(h1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(h1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (i) 下記(i1)または(i3)のポリヌクレオチド
    (i1)配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (i3)前記(i1)の50番目の塩基(T)および51番目の塩基(G)が保存され、前記(i1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(i1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (j) 下記(j1)または(j3)のポリヌクレオチド
    (j1)配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (j3)前記(j1)の20番目の塩基(A)、51番目の塩基(C)、65番目の塩基(T)、および68番目の塩基(A)が保存され、前記(j1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(j1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
    (k) 下記(k1)または(k3)のポリヌクレオチド
    (k1)配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (k3)前記(k1)の51番目の塩基(C)および86番目の塩基(A)が保存され、前記(k1)の塩基配列に対して、80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、前記半身萎凋病抵抗性遺伝子座において、前記半身萎凋病抵抗性に関して前記(k1)のポリヌクレオチドと同等の機能を有するポリヌクレオチド
  17. 前記(x)工程における前記選抜が、前記染色体における、solcap_snp_sl_5840、solcap_snp_sl_14174’、solcap_snp_sl_7034’、solcap_snp_sl_24321’、solcap_snp_sl_100293’、solcap_snp_sl_100761’、solcap_snp_sl_55410’、solcap_snp_sl_55399、solcap_snp_sl_71138’、solcap_snp_sl_37097’、solcap_snp_sl_12147’、solcap_snp_sl_12152’、およびsolcap_snp_sl_70781からなる群から選択された2つのSNPマーカーの部位間の領域の塩基配列を含む半身萎凋病抵抗性遺伝子座を有する半身萎凋病抵抗性トマト植物の選抜である、請求項14から16のいずれか一項に記載の半身萎凋病抵抗性トマト植物の製造方法。
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