JP2017211435A - 駆動伝達装置および画像形成装置 - Google Patents

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【課題】部品点数を削減して、回転体を軸方向と直交する方向に着脱することができる【解決手段】駆動モータから駆動力が伝達される第一駆動伝達部材たる感光体ギヤ82、感光体の軸2aの端部に取り付けられた第二駆動伝達部材たるカップリング部材140、感光体ギヤ82とカップリング部材140とを駆動連結する連結部材90、感光体ギヤ82に取り付けられた連結部材90をカップリング部材側へ付勢するコイルスプリング73などを備えている。また、連結部材90と、カップリング部材140との駆動連結を解除する解除部材60を備えている。解除部材60は、軸方向において、感光体ギヤを挟んでカップリング部材140配置側と反対側に配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、駆動伝達装置および画像形成装置に関するものである。
従来から、駆動源たる駆動モータの駆動力を感光体などの回転体に伝達する駆動伝達装置を備えた画像形成装置が知られている。
特許文献1には、この種の駆動伝達装置として、ギヤと、連結部材と、駆動側カップリングと、従動側カップリングとを備えた駆動伝達装置が記載されている。第一駆動伝達部材たるギヤは、駆動モータから駆動力が伝達される。連結部材は、ギヤと第二駆動伝達部材たる駆動側カップリングとを駆動連結する。駆動側カップリングは、第三駆動伝達部材たる従動側カップリングに係合し、従動側カップリングに駆動力を伝達する。連結部材は、ギヤの回転中心に設けられた穴部に挿入される球状の第1挿入部と、駆動側カップリングの回転中心に設けられた穴部に挿入される球状の第2挿入部と、第一挿入部と第二挿入部とを繋ぐ棒状の連結部とを備えている。第1挿入部には、ギヤの穴部の内周面に形成された軸方向に延びる駆動側溝部に係合する駆動側突起部が形成されている。また、第2挿入部には、駆動側カップリングの穴部の内周面に形成された軸方向に延びる従動側溝部に係合する従動側突起部が形成されている。また、第二駆動伝達部材たる駆動側カップリングが軸方向に移動可能に構成されており、この駆動側カップリングを、回転体側へ付勢するコイルスプリングが設けられている。
球状の第一挿入部の外周面がギヤの穴部の内周面と摺動し、かつ、第一挿入部に設けられた駆動側突起部が、駆動側溝部内を軸方向に移動することで、連結部材がギヤに対して傾くことができる。また、球状の第二挿入部の外周面が駆動側カップリングの穴部の内周面と摺動し、かつ、第二挿入部に設けられた従動側突起部が、従動側溝部内を軸方向に移動することで、連結部材が、駆動側カップリング部材に対して傾くことができる。ギヤの回転軸中心に対して、回転体の回転軸中心の位置ずれ(以下、軸心ずれという)があるとき、連結部材が軸方向に対して傾くことで、駆動側カップリングの回転軸中心を、従動側カップリングの回転軸中心(回転体の回転軸中心)に合わせることができ、駆動側カップリングを従動側カップリングに係合させることができる。また、ギヤと連結部材との間で生じたギヤに対する連結部材の傾斜角度に応じた角速度変動を、連結部材と駆動側カップリングとの間で生じる駆動側カップリングに対する連結部材の傾斜角度に応じた角速度変動で相殺することができ、回転体を一定の角速度で回転することができると記載されている。
また、特許文献1に記載の駆動伝達装置において、前記駆動側カップリングが、駆動側カップリングと従動側カップリングとの係合が外れるまで、ギヤ側へ移動できるように構成すれば、回転体が装置本体に装着された状態で、駆動側カップリングと従動側カップリングとの係合を外すことが可能となる。これにより、回転体が回転体の軸方向と直交する方向に着脱可能に構成された画像形成装置にこの駆動伝達装置を用いれば、回転体を装置本体から抜き出すとき、駆動側カップリングを、ギヤ側に動かして従動側カップリングとの係合を外すことで、感光体を軸方向と直交する方向に抜き出すことができる。
しかしながら、この駆動伝達装置においては、部品点数が多く、装置のコストアップに繋がるという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明は、回転中心に穴部を有する第一駆動伝達部材と、回転中心に穴部を有する第二駆動伝達部材と、前記第一駆動伝達部材の穴部に挿入される球状の第一挿入部、前記第二駆動伝達部材の穴部に挿入される球状の第二挿入部、および、前記第一挿入部と前記第二挿入部と繋ぐ連結部を有し、前記第一駆動伝達部材と前記第二駆動伝達部材とを連結する連結部材とを備え、各挿入部の周面に径方向に突出する突起部を有し、各駆動伝達部材の穴部の内周面に、前記連結部材の前記突起部が軸方向に移動可能な溝部を有する駆動伝達装置であって、前記第二駆動伝達部材は、装置本体に対して着脱可能な回転体側に設けられており、前記回転体が装置本体に装着された状態で、軸方向で前記連結部材を前記第一駆動伝達部材側へ移動させ、前記連結部材と前記第二駆動伝達部材との駆動連結を解除する解除機構を備え、前記軸方向において、前記第一駆動駆動部材を挟んで前記第二駆動伝達部材配置側と反対側に前記解除機構の少なくとも一部を配置したことを特徴とするものである。
本発明によれば、部品点数を削減して、回転体を軸方向と直交する方向に着脱することができる。
本実施形態に係るプリンタの全体構成を示す概略構成図。 同プリンタの装置本体の上部カバーを開いた状態を示す構成図。 同プリンタの装置本体の中間カバーを開いた状態を示す構成図。 駆動伝達装置の断面図。 解除部材を除いた同駆動伝達装置の分解斜視図。 駆動伝達装置を解除部材側から見た斜視図。 連結部材の貫通軸の周辺を示す斜視図。 駆動側筒状部と、連結部材との寸法関係を示す概略断面図。 連結部材の斜視図。 図8のA−A断面図。 連結部材の肉抜きの従来例を示す図。 本実施形態の連結部材の成型例を示す図。 感光体ギヤと連結部材とを示す斜視図。 感光体ギヤと連結部材とを示す断面斜視図。 連結部材が感光体ギヤに取り付けられた様子を示す斜視図。 カップリング部材の斜視図。 同カップリング部材の断面斜視図。 カップリング部材の従動側筒状部に連結部材の従動側球状部を挿入した状態を示す断面図。 駆動連結が行われた状態を示す断面斜視図。 連結部材を解除位置に退避させている途中の状態を示す断面斜視図。 連結部材を解除位置に退避させた状態を示す断面斜視図。 カップリング部材と連結部材とを従動側突起部の突出方向と直交する方向に切った断面図。 カップリング部材と連結部材とを従動側突起部の突出方向と平行に切った断面図。 従来の連結部材とカップリング部材との駆動伝達について説明する図。 図24の状態から90°回転させた状態を示す図。 本実施形態の連結部材とカップリング部材との駆動伝達について説明する図。 図26の状態から90°回転させた状態を示す図。 従来の構成において、感光体軸の軸中心を感光体ギヤの回転軸に対して所定量ずらして連結させたときの感光体の速度変動を調べたグラフ。 本実施形態の構成において、感光体軸の軸中心を感光体ギヤの回転軸に対して所定量ずらして連結させたときの感光体ドラムの速度変動を調べたグラフ。 駆動側突起部および従動側突起部の変形例を示す図。
以下、本発明を適用した電子写真方式の画像形成装置の一実施形態であるカラーレザープリンタについて説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの全体構成を示す概略構成図である。図1に示すように、このプリンタの装置本体100には、4つのプロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkが着脱可能に装着されている。各プロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。なお、各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に省略する。
具体的には、各プロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkは、像担持体としてのドラム状の感光体2を備えている。各プロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkは、感光体2の周囲に、感光体2の表面を帯電させる帯電ローラ3、感光体2上の潜像を可視像化する現像手段(現像装置)たる現像ユニット4、感光体2の表面をクリーニングするクリーニングブレード5などを備えている。本実施形態では、プロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkは、感光体2、帯電ローラ3、クリーニングブレード5などを有する感光体ユニット50と、現像ユニット4の二つの大きなモジュールから構成されている。
現像ユニット4は、現像ケース40内に画像形成用の消耗品であるトナーを収容する消耗品収納容器となる。本実施形態に係る現像ユニット4は、トナーを担持する現像ローラ41、現像ローラ41にトナーを供給する供給ローラ42、現像ローラ41上に担持されたトナーの厚さを規制する規制ブレード43などを備えている。現像ローラ41は、現像ケース40の開口部から一部を露出させるようにして感光体2に対向配置され、現像領域を形成している。また、現像ユニット4は、現像ケース40内のトナー残量を検知するトナー残量検知手段を備えている。
各感光体2に対向した位置には、それぞれ、感光体2の表面に潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置6が設けられている。本実施形態では、露光装置6としてLEDユニットを用いている。
各現像ユニット4の上方には、それぞれ、画像形成用の消耗品であるトナーを収容する消耗品収容器となるトナーカートリッジ20が着脱可能に装着されている。各トナーカートリッジ20は、対応する現像ユニット4内のトナーと同じ色のトナーが収容されており、現像ユニット4(現像ケース40)内のトナーが所定量を下回ると、トナーカートリッジ20からトナーが補給されるようになっている。なお、本実施形態では、画像形成用の消耗品(粉体)としてトナーから成る一成分現像剤を用いているが、これに限らず、トナーとキャリアから成る二成分現像剤を用いる構成にも適用可能である。
各感光体2の下方には、転写装置7が配設されている。転写装置7は、無端状のベルトからなる中間転写ベルト8を有する。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9と従動ローラ10に張架されており、駆動ローラ9が図の反時計回りに回転することによって、中間転写ベルト8は図の矢印に示す方向に周回走行(回転)するように構成されている。
各感光体2に対向した位置には、それぞれ、一次転写ローラ11が配設されている。各一次転写ローラ11は、それぞれの位置で中間転写ベルト8の内周面を押圧しており、中間転写ベルト8の押圧された部分と各感光体2とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。各一次転写ローラ11は、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が一次転写ローラ11に印加されるようになっている。
また、駆動ローラ9に対向した位置に、二次転写ローラ12が配設されている。二次転写ローラ12は、中間転写ベルト8の外周面を押圧しており、二次転写ローラ12と中間転写ベルト8とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。また、二次転写ローラ12は、一次転写ローラ11と同様に、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ12に印加されるようになっている。また、中間転写ベルト8の図の右端側の外周面には、中間転写ベルト8の表面をクリーニングするベルトクリーニング装置13が配設されている。
転写装置7の下方には、クリーニングブレード5及びベルトクリーニング装置で除去された排トナーが収容される消耗品収納容器としての排トナー収容器が設けられている。クリーニングブレード5を有する感光体ユニット50のトナー排出口と排トナー収納容器30のトナー受入口とは、排トナー移送ホースで接続される。また、ベルトクリーニング装置13と排トナー収納容器30のトナー受入口とは、排トナー移送ホースで接続されている。
装置本体100の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ15や、給紙トレイ15から用紙Pを給送する給紙ローラ16などが設けられている。ここで、用紙Pには、厚紙、はがき、封筒、普通紙、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙など)、トレーシングペーパなどが含まれる。また、記録媒体として、OHPシートやOHPフィルムなどを用いることも可能である。
装置本体100の上部には、用紙を外部へ排出するための一対の排紙ローラ17と、排紙ローラ17によって排出された用紙をストックするための排紙トレイ18が設けられている。
また、装置本体100内には、用紙Pを給紙トレイ15から二次転写ニップを通って排紙トレイ18へ搬送するための搬送路Rが配設されている。この搬送路Rにおいて、二次転写ローラ12の位置よりも用紙搬送方向上流側には、搬送タイミングを計って用紙を二次転写ニップへ搬送するタイミングローラとしての一対のレジストローラ19が設けられている。また、二次転写ローラ12の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙に画像を定着する定着装置14が設けられている。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkの感光体2が図1の時計回りに回転駆動され、帯電ローラ3によって各感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。画像読取装置によって読み取られた原稿の画像情報や外部の機器から入力される画像情報に基づいて、露光装置6から各感光体2の帯電面にレーザー光が照射されて、各感光体2の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。
このように感光体2上に形成された静電潜像に、各現像ユニット4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。具体的には、現像ケース40内のトナーは、供給ローラ42と現像ローラ41との摺擦により摩擦帯電されて現像ローラ41の表面に供給される。現像ローラ41上に担持されたトナーは、規制ブレード43の規制ニップを通過することにより、トナー層の厚さが規制されると同時に摩擦荷電させられる。そして、現像ローラ41上のトナーが感光体2との対向位置(現像領域)に搬送されると、感光体2と現像ローラ41との間で発生する電界の力によってトナーが感光体2上の静電潜像へ転移して、トナー画像が形成されるようになっている。トナー残量検知手段が現像ユニット4(現像ケース40)内のトナー残量がある閾値を下回ったことを検知すると、トナーカートリッジ20により一定量のトナーが補給される。
また、作像動作が開始されると、中間転写ベルト8を張架する駆動ローラ9が回転駆動することにより、中間転写ベルト8が図中矢印方向に周回走行される。また、各一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ11と各感光体2との間の一次転写部において転写電界が形成される。
その後、各感光体2の回転に伴い、感光体2上の各色のトナー画像が一次転写部に達したときに、一次転写部において形成された上記転写電界によって、各感光体2上のトナー画像が中間転写ベルト8上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト8の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト8に転写しきれなかった各感光体2上のトナーは、クリーニングブレード5によって除去され、除去されたトナーは、排トナー収納容器30へ搬送され回収される。
装置本体100の下部では、給紙ローラ16が回転駆動を開始し、給紙トレイ15から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ19によって搬送を一旦停止される。
その後、所定のタイミングでレジストローラ19の回転駆動を開始し、中間転写ベルト8上のトナー画像が二次転写部に達するタイミングに合わせて、用紙Pを二次転写部へ搬送する。このとき、二次転写ローラ12には、中間転写ベルト8上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写部に転写電界が形成されている。そして、この転写電界によって、中間転写ベルト8上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト8上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置13によって除去され、除去されたトナーは、排トナー収納容器30へ搬送され回収される。
その後、トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置14へと搬送され、定着装置14において用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、一対の排紙ローラ17によって装置外に排出され、排紙トレイ18上にストックされる。
以上の説明は、用紙にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作である。しかし、この実施形態に限定されず、4つのプロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
また、図1に示すように、本実施形態に係るプリンタは、装置本体100の上部に設けられた上部カバー101と、上部カバー101よりも内側(下方)に設けられた中間カバー102とを備える。上部カバー101と中間カバー102は、それぞれ、装置本体100に設けられた支軸103、104を中心に回動することで開閉可能に構成されている。図2は、上部カバー101を開いた状態、図3は、さらに、中間カバー102を開いた状態を示す構成図である。
中間カバー102には、複数のトナーカートリッジ20を装着可能な容器装着部120が形成されている。図2に示すように、上部カバー101を開いた状態にすると、各トナーカートリッジ20を中間カバー102に対して上方から着脱可能な状態となる。
中間カバー102の内側(下方)に形成されたユニット装着部130には、各色のプロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkが収容可能となっている。図3に示すように、中間カバー102を開いた状態にすると、各トナーカートリッジ20をプロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkの上方から一体的に退避させることができる。また、このとき、中間カバー102と一緒に各露光装置6が各感光体2の上方から退避するため、各プロセスユニット1Y、1M、1C、1Bk(現像ユニット4、感光体ユニット50)を上方から着脱可能な状態となる。このように、本実施形態の場合、トナーカートリッジ20を中間カバー102から取り外さなくても、プロセスユニット1Y、1M、1C、1Bkを着脱することができ、交換作業性に優れる。
図4は、駆動伝達装置70の断面図であり、図5は、駆動伝達装置70の解除部材60を除いた分解斜視図である。また、図6は、駆動伝達装置70を解除部材60側から見た斜視図である。なお、図6は、解除部材60により連結を解除した状態を示している。
駆動伝達装置70は、駆動モータから駆動力が伝達される第一駆動伝達部材たる感光体ギヤ82、感光体の軸2aの端部に取り付けられた第二駆動伝達部材たるカップリング部材140、感光体ギヤ82とカップリング部材140とを駆動連結する連結部材90、感光体ギヤ82に取り付けられた連結部材90をカップリング部材側へ付勢するコイルスプリング73などを備えている。また、連結部材90と、カップリング部材140との駆動連結を解除する解除部材60を備えている。
感光体ギヤ82の回転中心には連結部材90の駆動側球状部91が挿入される駆動側穴部87を有する駆動側筒状部82aを有している。駆動側筒状部82aの奥側端部には、連結部材90の貫通軸98が貫通する貫通穴部88を有している。この貫通穴部88の内径は、駆動側筒状部82の駆動側球状部91が挿入される駆動側穴部87の内径より小さくなっている。この駆動側穴部87内には、コイルスプリング73が配置されており、コイルスプリング73の一端は、駆動側筒状部82aの奥側端部の感光体軸2aと直交する面88aで受けられており、他端は、連結部材90のバネ受け96に受けられている。
感光体ギヤ82の駆動側筒状部82aは、仕切り壁100aの穴部に嵌合固定された手前側軸受け120と、奥側側板100bの穴部に嵌合固定された奥側軸受け110とによって、回転自在に支持されている。これにより、感光体ギヤ82が軸受け110,120を介して回転自在に奥側側板100bと仕切り壁100aとに支持される。
カップリング部材140は、感光体軸2aの先端部分が挿入される筒状の軸挿入部140aと、連結部材の90の従動側球状部92が挿入される従動側筒状部140bとを有している。軸挿入部140aには、感光体軸2aに設けられた平行ピン411が貫通する貫通孔412が設けられている。
連結部材90は、第一挿入部たる駆動側球状部91と、第二挿入部たる従動側球状部92と、駆動側球状部91と従動側球状部92とを繋ぐ連結部93とを有している。また、従動側球状部92には、表面からラジアル方向に突出した従動側突起部95aが、回転方向に180°の間隔を開けて2つ設けられている。また、駆動側球状部91には、表面からラジアル方向に突出した第一駆動側突起部94aが設けられている。また、第一駆動側突起部94aから回転方向に180°の間隔を開けて、第二駆動側突起部94bが設けられている。また、駆動側球状部91の回転中心には、上述した駆動側穴部87内に設けられたコイルスプリング73の他端を受けるバネ受け96が設けられている。また、このバネ受け96から、軸方向に延び出し、感光体ギヤ82を貫通する貫通軸98が設けられており、この貫通軸98の先端には、解除部材60と係合して、解除部材60により感光体ギヤから離間する方向に押される押され部97を有している。
解除部材60は、図4に示すように感光体ギヤ82よりも画像形成装置の外側に配置されている。解除部材60は、奥側側板100bと平行に(図4の矢印P1,図6の矢印P2方向)スライド可能に装置本体100に設けられている。また、解除部材60は、自らのスライド移動方向に長い形状であり、図中下方端には、連結部材90の押され部97の直径よりも大きい取り付け穴部62を有している。連結部材90の押され部97を、この取り付け穴部62から通して、解除部材60よりも外側(奥側)に位置させることで、解除部材60に押され部97を係合させている。
また、解除部材60の図中上方端には、他の箇所よりも肉厚な解除部64を有している。また、解除部材60は、取り付け穴部62から上記解除部64まで延び、押され部97が取り付け穴部62と解除部64との間で解除部材60に対して相対的にスライド移動するための移動穴部61も有している。また、解除部材60は、取り付け穴部62から解除部64に向かうに従って、感光体ギヤ82から離れるように傾斜した傾斜部63も有している。
図7は、連結部材90の貫通軸98の周辺を示す斜視図である。
図7に示す押され部97の直径eは、図6に示す解除部材60の取り付け穴部62の内径bよりも小さくなっている(e<b)。これにより、押され部97を取り付け穴部62から通して、解除部材60よりも奥側へ位置させることができる。また、図6に示す移動穴部61の幅sは、図7に示す貫通軸98の直径fよりも広く、押され部97の直径eよりも狭くなっている(f<s<b)。これにより、解除部材60を移動させたとき、押され部97が移動穴部61から抜け出すことなく、傾斜部63により軸方向に移動せしめられる。
また、図7に示す貫通軸98の長さgは、先の図6に示す解除部材60の解除部64の厚みcよりも長くなっている(c<g)。これにより、押され部97が解除部64に位置するように、連結部材90を軸方向に移動させることができる。
図8は、駆動側筒状部82aと、連結部材90との寸法関係を示す概略断面図である。
図8に示す後述する駆動側筒状部82aの抜け止め部85aから駆動側筒状部82aの奥側端部までの長さrと、解除部材の取り付け穴部62が形成された部分厚みnとの和が、図7に示す駆動側突起部94a,94bのカップリング部材側端部から押され部97のカップリング側端部までの長さmよりも短くなっている(r+n<m)。かかる構成とすることで、駆動側突起部94a,94bが抜け止め部85aに突き当たった状態でも、図8に示すように貫通軸98が、駆動側筒状部82aの奥側端部からk[mm]突き出る。そして、この突き出し長さkは、取り付け穴部62が形成された部分厚みnよりも長くなっている。これにより、連結部材90が、駆動側筒状部82aに取り付けられた状態において、押され部97を常に解除部材60よりも奥側に位置させることができる。
また、図8に示すように、駆動側筒状部82aの貫通穴部88の直径qは、貫通軸98の直径fよりも大きくなっている。かかる寸法関係とすることで、図8に示すように、連結部材90を所定角度傾かせることができる。これにより、連結部材90により軸心ずれを吸収することができる。また、上述した抜け止め部85aから駆動側筒状部82aの奥側端部までの長さrと、解除部材の取り付け穴部62が形成された部分厚みnとの和を、駆動側突起部94a,94bのカップリング部材側端部から押され部97のカップリング側端部までの長さmよりも短く(r+n<m)することにより、図8に示すように、連結部材90が所定角度傾いたときも押され部97を解除部材60よりも奥側に位置させることができる。
また、図7に示すように、バネ受け96と貫通軸98との間には、貫通軸98を補強する補強部98aが設けられている。この補強部98aの直径jは、図8に示す駆動側筒状部82aの貫通穴部88の直径qよりも小さく、先の図6に示す移動穴部61の幅s以上となっている(s≦h<j)。補強部98aを設けることで、貫通軸98の変形を抑制することができる。補強部98aの直径jを駆動側筒状部82aの貫通穴部88の直径qよりも小さくすることで、カップリング部材140と連結部材90との連結を解除するとき、補強部の一部を貫通穴部88に入り込ませることができる。これにより、駆動側筒状部82aの軸方向長さを短くすることができる。また、補強部98aの直径jを移動穴部61の幅sと同じにすることで、補強部98aを移動穴部61に入りこませることができ、より一層、駆動側筒状部82aの軸方向長さを短くすることができる。
図9は、連結部材90の斜視図であり、図10は、図9のA−A断面図である。
以下の説明では、軸方向をX方向、駆動側突起部および従動突起部の突出方向をY方向、X方向およびY方向いずれにも直交する方向をZ方向として説明する。
連結部材90は、樹脂成型品であり、駆動側球状部91、従動側球状部92、連結部93、駆動側突起部94a,94bおよび従動側突起部95aは、樹脂材料からなる一体物である。連結部材90の形成に用いられる樹脂としては、機械的強度に優れ、耐摩耗性、摺動性がよいポリアセタール樹脂(POM)を好適に用いることができる。また、連結部材90は、アルミダイカスト等により製造されたアルミ鋳物でもよい。
駆動側突起部94a,94bは、円柱形状をしており、第一駆動側大円部91a、第二駆動側大円部91bとが交差する箇所に設けられている。第二駆動側突起部94bの高さh2は、従動側突起部95aおよび第一駆動側突起部94aの高さh1よりも高くなっている。本実施形態では、駆動側球状部91を、半球を肉抜きした形状としているが、連結部材90の最大傾斜角度に応じて、適宜決めればよい。また、駆動側球状部91の回転中心には、バネ受け96が設けられている。
従動側突起部95aも、円柱形状をしており、第一従動側大円部92a、第二従動側大円部92bとが交差する箇所に設けられている。従動側球状部の第三従動側大円部92cの第一従動側大円部92aよりもカップリング部材側は、第二従動側大円部92bを基準にしてZ方向一方側(図中左側)にしか形成されておらず、Z方向他方側が切り欠かれたような形状となっている。
連結部材を射出成型などにより成型するためヒケが生じ、そのヒケにより各球状部91、92や連結部が変形し、品質に影響が出るおそれがある。このため、本実施形態では、各球状部91,92、連結部93に肉抜きを施し、ヒケの発生を抑えている。
駆動側球状部91は、X方向に直交する球の大円である第一駆動側大円部91aと、Z方向に直交する球の大円である第二駆動側大円部91bと、Y方向に直交する球の大円である第三駆動側大円部91cとを残して肉抜きした半球形状となっている。また、従動側球状部92は、X方向に直交する球の大円である第一従動側大円部92aと、Z方向に直交する球の大円である第二従動側大円部92bと、Y方向に直交する球の大円である第三従動側大円部92cとを残して肉抜きした球形状となっている。なお、上記大円とは、球の中心を通る平面が球面と交わってできる円のことである。
また、連結部93は、略四角柱形状であり、連結部93の各側面に肉抜きが施された肉抜き部93aがX方向に図中aの間隔を開けて複数設けられている。図10に示すように、肉抜き部93aは、図中Y方向に延びる直線部分と、図中Z方向に延びる直線部分とを残して肉抜きされており、断面十字形状となっている。また、連結部93は、各側面がY方向に対して45°傾くように形成されている。このように、各側面がY方向に対して45°傾くように形成することで、肉抜き部93aの直線部分が、四角形の対角線となり、連結部の側面をY方向に直交する面と、平行な面となるように形成した場合に比べて、肉抜き部の直線部分を長くすることができる。これにより、肉抜きによる連結部の強度低下を抑えることができる。
図11は、連結部材90の肉抜きの従来例を示す図である。
図11(a)に示すように、連結部材90に駆動側球状部91側が開口した穴形状の肉抜き部193を設けて、連結部材90の厚みを抑えてヒケを抑制しようとした場合、金型構造としては、図9(b)に示すようになる。すなわち、Y1方向に移動する第一金型391と、Y2方向に移動する第二金型392と、X1方向に移動する第三金型393とを有する金型構造である。このような肉抜きとした場合、軸方向に長い穴形状の肉抜き部193を形成する第三金型393を、成型された連結部材から引き抜くために、X1方向に大きく移動させる必要が生じる。また、第三金型393の穴形状の肉抜き部193を形成する部分は、強度などの問題で最低φ8mmは必要であり、連結部材90の小型化を図ることが困難である。
また、穴形状の肉抜き部193を設ける従来構成においては、成型された連結部材から第三金型393を良好に引き抜くためには、直径が駆動側に向かうに連れて徐々に大きくなるような形状の肉抜き部193にする必要がある。その結果、図11(c)に示すように、連結部材90が軸方向に長い形状の場合は、従動側球状部92を十分に肉抜きできず、従動側球状部92の厚みt2が厚くなり、従動側球状部92のヒケを十分に抑制できない。従って、図9に示す構成では、従動側球状部92の厚みt2を抑制するには、連結部材の軸方向長さを25mm以下に抑える必要がある。
図12は、本実施形態の連結部材90の成型例を示す図である。
図12(a)は、連結部材90の成型例を示す横断面図であり、図12(b)は、図12(a)のA−A縦断面図であり、図12(c)は、図12(a)のB−B縦断面図である。また、図12(d)は、図12(a)のC−C縦断面図である。
肉抜き部93aをY方向に延びる直線部分とZ方向に延びる直線部分とからなる断面十字形状とすることにより、図12(c)に示すように、第一金型391と第二金型392とで形成することができる。また、図12(b),図12(d)に示すように、各球状部91,92の第二大円部91b,92b、第三大円部91c,92cを、連結部の肉抜き部と同様にして第一金型391と第二金型392とにより成型することができる。これにより、図12(a)に示すように、Y1方向に移動する第一金型391と、Y2方向に移動する第二金型392とで、連結部材90を成型することができ、図11に示す従来例よりも少ない金型で連結部材90を成型することができる。また、図11に示した構成に比べて、連結部材の小型化が可能となる。また、連結部材の軸方向長さが長くなっても、従動側球状部、連結部、駆動側球状部の肉厚を均等にすることができる。これにより、連結部材を軸方向に長い形状としても、ヒケの影響による精度低下を抑制することができる。
本実施形態では、先の図9に示すように、各球状部の各大円部の厚み、連結部の肉抜き部の厚み、図10に示すように、肉抜き部の厚みをを等しくa[mm]としている。これにより、各部のヒケによる影響を抑えることができ、連結部材90を精度よく成型することができる。
図13は、感光体ギヤ82と連結部材90を示す斜視図であり、図14は、感光体ギヤ82と連結部材90とを示す断面斜視図である。
感光体ギヤ82は、ポリアセタール樹脂(POM)からなる樹脂成型品であり、回転中心に駆動側筒状部82aを有している。駆動側筒状部82aには、連結部材90の駆動側球状部91が挿入される駆動側穴部87を有している。また、駆動側筒状部82aには、連結部材90の駆動側突起部94a,94bが挿入される駆動側溝部85が回転方向に180°の間隔を開けて2つ設けられている。また、駆動側筒状部82aには、一方の駆動側溝部85に回転方向で隣接して、第一駆動側突起部94aを案内する第一案内溝部86aと、他方の駆動側溝部85に回転方向で隣接して第二駆動側突起部94bを案内する位相合わせ用溝部たる第二案内溝部86bとを有している。一方の駆動側溝部85と第一案内溝部86aとは、奥側で連通部84により連通しており、同様に他方の駆動側溝部85と第二案内溝部86bも奥側で連通部84により連通している。
図13に示すように、第二案内溝部86bの溝深さd2は、第二駆動側突起部94bの高さh2よりも若干深くなっている。一方、第一案内溝部86aの溝深さd1は、第一駆動側突起部94aの高さh1よりも深く、第二駆動側突起部94bの高さh2よりも浅くなっている(h1<d1<h2)。
駆動側溝部85のカップリング部材側端部には、抜け止め部85aが設けられており、連結部材90が、駆動側穴部87のカップリング側端部から抜け出そうとすると、各駆動側突起部94a,94bが、抜け止め部85aに突き当たる。これにより、連結部材90が、駆動側穴部87のカップリング側端部から抜け出るのを防止することができる。
次に、連結部材90の感光体ギヤ82への取り付けについて説明する。
まず、コイルスプリング73を、駆動側筒状部82aの駆動側穴部87に入れ込む。次に、図13に示すように、第一駆動側突起部94aが第一案内溝部86aに挿入され、第二駆動側突起部94bが第二案内溝部86bに挿入されるように、感光体ギヤ82に対して連結部材の回転方向位置を調整する。
本実施形態では、位相合わせ用突起部たる第二駆動側突起部94bの高さh2を第一駆動側突起部94aの高さh1よりも高くし、第一案内溝部86aの溝深さd1を、位相合わせ用溝部たる第二案内溝部86bの溝深さd2よりも浅くし、第二駆動側突起部94bの高さh2よりも溝深さを浅くしている。これにより、第二駆動側突起部94bが、第一案内溝部86aに挿入することができず、第一駆動側突起部94aのみ、第一案内溝部86aに挿入することができる。これにより、感光体ギヤ82に対して規定の位相で連結部材90を感光体ギヤ82に取り付けることができる。すなわち、本実施形態では、第二駆動側突起部94bと、第二案内溝部86bとで、第一位相合わせ部を構成している。
また、位相合わせ突起部たる第二駆動側突起部94bの直径を、第一駆動側突起部94aの直径よりも大きくし、第一案内溝部86aの溝幅を、第二駆動側突起部94bの直径よりも狭くする構成としてもよい。かかる構成とすることでも、第二駆動側突起部94bが、第二案内溝部86bにのみ挿入可能となり、感光体ギヤに対して規定の位相で連結部材90を感光体ギヤに取り付けることができる。
また、位相合わせ突起部たる第二駆動側突起部94bの直径を、第一駆動側突起部の直径よりも小さくし、第二案内溝部86bの溝幅を、第一駆動側突起部94aの直径よりも短くする構成としてもよい。かかる構成とすることでも、第二駆動側突起部94bが、第二案内溝部86bにのみ挿入可能となり、感光体ギヤ82に対して規定の位相で連結部材90を感光体ギヤ82に取り付けることができる。
また、第二駆動側突起部94bの駆動伝達に支障をきたさない箇所に凹部を設け、第二案内溝部86bにこの凹部に嵌る凸部を設けることで、第二案内溝部86bの凸部によって、第一駆動側突起部94aが第二案内溝部86bに挿入できなくしてもよい。これにより、第二駆動側突起部94bが、第二案内溝部86bにのみ挿入可能となり、感光体ギヤ82に対して規定の位相で連結部材90を感光体ギヤ82に取り付けることができる。また、第二駆動側突起部94bの駆動伝達に支障をきたさない箇所に凸部を設け、第二案内溝部86bにこの凸部が嵌る凹部を設けてもよい。
次に、連結部材90の貫通軸98を先の図4に示した貫通穴部88を貫通させ、押され部97を解除部材60の取り付け穴部から通して解除部材60よりも外側(奥側)に位置させる。また、駆動側球状部91を駆動側穴部87に挿入し、第一駆動側突起部94aを第一案内溝部86aに挿入し、第二駆動側突起部94bを第二案内溝部86bに挿入する。すると、連結部材90のバネ受け96がコイルスプリング73に嵌り込み、連結部材90にコイルスプリング73の他端が取り付けられる。そして、図14に示すように、第一,第二駆動側突起部94a,94bが、案内溝部と駆動側溝部85とを連通する連通部84に位置するまで、コイルスプリング73の付勢力に抗して連結部材90を駆動側筒状部82a内に押し入れていく。図14に示すように、第一,第二駆動側突起部94a,94bが、案内溝部と駆動側溝部85とを連通する連通部84に位置するまで連結部材90を押し入れたら、図中矢印に示すように、連結部材90を回転させる。すると、各駆動側突起部94a,94bが、連通部84を通って、駆動側溝部85へ移動する。各駆動側突起部94a,94bが、駆動側溝部85の側面に当接して、連結部材90の回転が規制されたら、連結部材90から手を離す。すると、コイルスプリング73の付勢力により、連結部材90がカップリング部材側へ移動し、各駆動側突起部94a,95bが、駆動側溝部85に挿入される。これにより、図14に示すように、連結部材90が感光体ギヤ82に取り付けられる。
本実施形態では、上述したように、第一駆動側突起部94aの高さと第二駆動側突起部94bの高さとを異ならせ、第一案内溝部86aの溝深さを浅くして、第一案内溝部86aに、第二駆動側突起部94bを挿入できないようにしている。これにより、感光体ギヤに対して規定の位相で連結部材90が感光体ギヤに取り付けられる。その結果、図15に示すように、第一案内溝部86aに対し、常に図中時計周りに角度γ回転した位置に、従動側球状部の第三従動側大円部92cが位置するように、連結部材90が、感光体ギヤ82に取り付けられる。
各駆動側突起部94a,94bが、駆動側溝部85に挿入されると、各駆動側突起部94が抜け止め部85aと対向し、上述したように連結部材90が感光体ギヤ82から抜け出すのが防止される。
本実施形態では、感光体ギヤに抜け止め部85aを設けたので、感光体ギヤとは別体で抜け止め部材を設ける場合に比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることができる。また、組み立て工数の削減を図ることができ、製造コストダウンを図ることができる。
また、本実施形態では、連結部材の駆動側には、貫通軸98が設けられており、形状的に明確に駆動側と従動側の区別がつく。従って、従動側球状部92を駆動側穴部87に誤挿入するような事態が生じるのを抑制することができる。
図16は、カップリング部材140の斜視図であり、図17は、カップリング部材140の断面斜視図である。
第二駆動伝達部材であるカップリング部材140は、軸挿入部140a、従動側筒状部140bを備えている。カップリング部材140としては、機械的強度に優れ、耐摩耗性、摺動性がよいポリアセタール樹脂(POM)で形成するのが好適である。
カップリング部材140の従動側筒状部140bは、駆動側のみ開口した形状であり、連結部材90の従動側球状部92が挿入される従動側穴部143を有している。また、従動側筒状部140bには、連結部材90の従動側突起部95aが挿入される従動側溝部142が回転方向に180°の間隔を開けて2つ設けられている。従動側溝部142の溝深さd1は、従動側突起部95aの高さh1よりも若干、深くなっている。また、従動側球状部92の底面には、回転中心に対してずれた位置に位相合わせ凸部144が形成されている。
位相合わせ凸部144は、図17に示すように、中央部から外側へ向かうに連れて徐々に高さが低くなるような山型形状をしている。また、位相合わせ凸部144は、図16に示すように、従動側溝部142の位置よりも長さemm後退した位置まで形成されている。
図18は、カップリング部材140の従動側筒状部140bに連結部材90の従動側球状部92を挿入した状態を示す断面図である。
位相合わせ凸部144が、図中下側に位置する状態で、カップリング部材140と連結部材90とを連結しようとすると、従動側球状部92の第三従動側大円部92cが位相合わせ凸部144に突き当たる。その結果、従動側球状部92が、カップリング部材140の従動側筒状部140bに挿入できず、従動側突起部95aが従動側溝部142に挿入されず、駆動連結できない。すなわち、位相合わせ凸部144が、従動側球状部92の第三従動側大円部92cが切りかかれた部分と回転方向の位相が合っているときに、従動側球状部92が従動側筒状部140bに挿入され、従動側突起部95aが従動側溝部142に挿入され、駆動連結が行われる。すなわち、本実施形態では、位相合わせ凸部144と、従動側球状部92の第三従動側大円部92cが切りかかれた切り欠き部分とで、第二位相合わせ部を構成している。
このように、本実施形態では、感光体ギヤ82と連結部材90とが規定の位相で取り付けられ、連結部材90とカップリング部材140とが規定の位相で駆動連結される結果、感光体ギヤ82とカップリング部材140とを規定の位相で駆動連結することができる。
感光体ギヤ82は、上述したように、樹脂成型品であり、ヒケなどの関係上、どうしても真円とはならず、わずかながら楕円形状となってしまう。その結果、感光体ギヤ82は、1回転周期の速度変動が生じてしまう。各色でこの感光体ギヤの速度変動の位相が異なると、その位相に応じた色ずれが生じてしまい、カラー画像に影響が及んでしまう。具体的に説明すると、感光体ギヤ82に速度変動があると、この速度変動に応じて、感光体2も速度変動してしまい、この速度変動に応じて画像が伸び縮みする。すなわち、感光体2の速度が速いときに、書き込みや転写が行われた画像は伸び、感光体2の速度が遅いときに、書き込みや転写が行われた画像は縮むのである。各色の画像の伸びている部分同士、縮んでいる部分同士が重ね合わせられるように、各色の感光体ギヤ82の速度変動の位相を合わせることで色ずれを抑制できる。各色の感光体ギヤ82の位相合わせは、例えば、感光体ギヤ82の最大径となる箇所に印を付け、その印を目印にして各色の感光体ギヤ82を奥側側板に取り付けることで行われている。
また、カップリング部材140が取り付けられる回転体たる感光体2においても、感光体2の偏心などにより一回転周期の速度変動が生じる。そのため、感光体2についても各色の感光体2の速度変動の位相を合わせて、感光体2を装置本体に組み付ける必要がある。
本実施形態においては、従動側突起部95aは、回転方向に180°の間隔を開けて設けられている。そのため、従動側突起部95aと従動側溝部142との回転方向の位相が合っている状態から、カップリング部材を180°回転させても、従動側突起部95aと従動側溝部142との回転方向の位相が合う。その結果、感光体2は、規定の位相に対して180°位相がずれた状態で、装置本体に組みつけられるおそれがあり、色ずれが生じるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、位相合わせ凸部144を有しているため、従動側突起部95aと従動側溝部142との回転方向の位相が合っていても、第三従動側大円部92cが位相合わせ凸部144に対向しているときは、駆動連結されない。その状態からカップリング部材140を連結部材90に対して180°相対的に回転させて、始めて、従動側球状部92が、従動側筒状部140bに挿入され、駆動連結が行われる。これにより、感光体2を規定の位相で装置本体に組みつけることができ、色ずれを抑制することができる。
また、駆動側突起部94a,94bも回転方向に180°の間隔を開けて設けられている。そのため、各駆動側突起部の高さおよび案内溝部86a,86bの溝深さを同等とした場合、駆動側突起部と案内溝部との回転方向の位相が合っている状態から、連結部材を180°感光体ギヤに対して回転させても、従動側突起部95aと従動側溝部142との回転方向の位相が合う。そのため、カップリング部材140を規定の位相で連結部材90に連結し、各感光体2の速度変動位相を合わせたとしても、感光体ギヤ82の速度変動の位相が、規定の位相に対して180°ずれてしまうおそれがある。しかし、本実施形態においては、各駆動側突起部94a,94bの高さを異ならせて、第二駆動側突起部94bを、第一案内溝部86aには、挿入できないようにしている。これにより、感光体ギヤ82の回転速度位相が、他の感光体ギヤ82の速度変動に対して、180°位相がずれてしまうのを防止することができ、色ずれを抑制することができる。
本実施形態においては、先の図3に示すように、感光体2を備えたプロセスユニット1は、感光体の軸方向に対して直交する方向に移動させて、装置本体100に対して着脱するものである。従って、プロセスユニット1を、装置本体100から取り出すときは、連結部材90の従動側球状部92をカップリング部材140の従動側筒状部140bから抜き出して、駆動側と回転体側との駆動連結を解除しておく必要がある。また、プロセスユニット1を、装置本体に挿入するときは、連結部材90の従動側球状部92が、カップリング部材140とぶつからないように、連結部材90を退避させておく必要がある。
このため、本実施形態では、解除部材60を設けて、プロセスユニット1を装置本体から着脱するとき、解除部材60により連結部材90を、感光体ギヤ側へ移動させる。そして、連結部材90とカップリング部材140との駆動連結が解除される解除位置に連結部材を退避させるようにしている。
図19は、連結部材90の従動側球状部92が、カップリング部材140の従動側筒状部140bに挿入され、駆動連結が行われた状態を示す断面斜視図である。図20は、解除部材60を矢印P1方向へ移動させて、連結部材を解除位置に退避させている途中の状態を示す断面斜視図である。図21は、連結部材90を解除位置に退避させた状態を示す断面斜視図である。
解除部材60にはリンク機構が取り付けられており、中間カバー102(図3参照)の開閉に連動して、解除部材60を移動させるように構成されている。
中間カバー102が閉じられているときは、図19に示すように、解除部材60の取り付け穴部62に連結部材90の貫通軸98が貫通する位置に、解除部材60が位置している。このときは、図19に示すように連結部材90の従動側球状部92が、カップリング部材140の従動側筒状部140bに挿入され、駆動連結が行われた状態となっている。
中間カバー102を開いていくと、解除部材60が先の図19に示す矢印P2方向へ移動する。すると、連結部材90の押され部97が傾斜部63に接触する。さらに、解除部材60が、矢印P2方向へ移動すると、貫通軸98が移動穴部61に入り込み、押され部97は、傾斜部63によりコイルスプリング73の付勢力に抗して、カップリング部材140から離間する方向へ押し込まれる。これにより、連結部材90は、図20に示すように、矢印W1方向へと移動し、従動側球状部92がカップリング部材140の従動側筒状部140bから抜き出されていく。
中間カバー102を図3に示す開位置まで移動すると、図21や先の図6に示すように、貫通軸98が移動穴部61の図中上端に突き当たり、押され部97が解除部64に到達する。解除部64の厚みc(図6参照)分、連結部材90は、図20に示す矢印W1方向へ移動する。解除部64の厚みcは、カップリング部材140の従動側筒状部140bの長さv1よりも厚くなっている。従って、押され部97が、解除部材60の解除部64に到達し、連結部材90が解除位置に位置すると、従動側球状部92がカップリング部材140の従動側筒状部140bから抜け出し、カップリング部材140と連結部材90との駆動連結が解除される。これにより、駆動側と回転体側との駆動連結が解除され、プロセスユニット1を、軸方向と直交する方向に移動させて、プロセスユニット1を装置本体100から抜き出すことができる。
また、プロセスユニット1を装置本体100に装着するときも、中間カバー102は、開位置に位置するため、連結部材90は、解除部材60によって解除位置に位置しており、退避している。よって、プロセスユニット1を装置本体100に装着するとき、カップリング部材140が、連結部材90の従動側球状部92にぶつかることなく、プロセスユニット1を装着することができる。
また、駆動側溝部85の軸方向長さ(抜け止め部85aから連通部84までの長さ)を、解除部64の厚みc(図6参照)よりも長くするのが好ましい。これにより、連結部材90が解除位置に位置しても、駆動側突起部94a,94bを駆動側溝部85内に留めることができる。これにより、連結部材90が解除位置にあるときに、何らかの要因により、連結部材90を回転させる力が働いても、駆動側溝部85内の駆動側突起部94a,94bが連通部84を通って、案内溝部へ移動することがない。これにより、連結部材90が解除位置にあるときに、連結部材90が感光体ギヤ82から抜け出すことがない。
プロセスユニット1を装着して、中間カバー102を閉じていくと、解除部材60が、図21の下方へ移動する。これにより、押され部97が解除部材60の傾斜部63へと相対移動する。押され部97が、傾斜部63へと移動すると、コイルスプリング73に付勢力により、連結部材90が、カップリング部材140側へ移動し、従動側球状部92がカップリング部材140の従動側筒状部140bに挿入されていく。そして、中間カバー102が閉じ位置に位置すると、先の図19に示すように貫通軸98が、取り付け穴部62に位置する。
連結部材90の従動側球状部92をカップリング部材140の従動側筒状部140bへ挿入する際、カップリング部材140と連結部材90との位相が合っていないときは、カップリング部材140の従動側筒状部140bの縁部に従動側突起部95aが突き当たったり、第三従動側大円部92cが位相合わせ凸部144に突き当たったりして、カップリング部材140と連結部材90との駆動連結が行われない。しかし、連結部材90が感光体ギヤ82とともに回転駆動すると、従動側突起部95aと従動側溝部142との位相が合い、第三従動側大円部92cと位相合わせ凸部144との当接が外れて、連結部材90とカップリング部材140との位相が合う。すると、連結部材90がコイルスプリング73の付勢力によりカップリング部材側へ移動し、従動側球状部92が、従動側穴部143に入り込み、従動側突起部95aが従動側溝部142に入り込む。これにより、連結部材90とカップリング部材140とが規定の位相で駆動連結され、連結部材90からカップリング部材140へ駆動力が伝達される。
仕切り壁100aよりも装置内部側は、感光体2の他に露光装置6などの各装置や、現像ローラの軸と駆動連結するためのジョイントなどが配設されており、解除部材60をスライド移動させるための十分な空きスペースがない。解除部材60を仕切り壁100aよりも装置内部側に配置する場合は、解除部材60をスライド移動させるためのスペースを確保する必要があり、画像形成装置が大型化してしまう。
一方、本実施形態では、先の図4に示すように、解除部材60を、奥側側板100bの外側に配置して、感光体ギヤ82よりも軸方向外側に解除部材60を配置している。奥側側板100bより外側には、通常、駆動モータなどしか配置されておらず、十分な空きスペースを有している。従って、このような空きスペースに、解除部材60をスライド移動可能に配置することができる。これにより、解除部材60を仕切り壁100aよりも装置内部側に配置する場合に比べて、画像形成装置が大型化するのを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、解除部材60に、軸方向と直交する方向において、徐々に感光体ギヤ82から離間する傾斜部を設け、この傾斜部で連結部材の押され部97を軸方向に移動させる構成としている。これにより、解除部材60を軸方向と直交する方向にスライドさせるだけで、連結部材90を解除位置に位置させることができる。また、解除部材60に傾斜部と、押され部が解除部材60のスライド方向に相対的に移動可能な穴とを設けるだけで、連結部材を軸方向に移動させることができ、簡単な構成で、解除機構を構成することができる。
また、感光体ギヤ82の回転中心と、感光体軸2aの回転中心とにずれ(以下、軸心ずれという)があるときは、連結部材90が傾くことで駆動連結することができる。本実施形態では、連結部材90の感光体ギヤ82の駆動側筒状部82aに挿入される第一挿入部、カップリング部材140の従動側筒状部140bに挿入される第二挿入部を、球状としている。これにより、軸心ずれがあった場合、連結部材90をスムーズに傾けさせることができ、良好に軸心ずれを吸収できる。具体的には、感光体ギヤ82の駆動側筒状部82aに挿入される駆動側球状部91の第一,第二,第三駆動側大円部91a,91b,91cの円弧状の表面が駆動側穴部87の内周面をスムーズに摺動し、感光体ギヤ82に対してスムーズに連結部材90が傾く。また、カップリング部材140の従動側筒状部140bに挿入される従動側球状部92の第一,第二,第三従動側大円部92a,92b,92cの円弧状の表面が、従動側穴部143の内周面や従動側筒状部の底面をスムーズに摺動し、カップリング部材140に対してスムーズに連結部材90が傾く。これにより、連結部材90がスムーズに傾き、軸心ずれを吸収することができる。また、第一挿入部、第二挿入部を球状とすることで、感光体の回転速度ムラを抑制することができる。
また、先の図19に示すように、連結部材90とカップリング部材140とが駆動連結しているときは、解除部材60の取り付け穴部62に連結部材90の貫通軸98が貫通している。先の図6〜図8を用いて説明したように、この取り付け穴部62の直径bは、貫通軸98の直径fよりも大きくなっている。また、貫通軸98が貫通する駆動筒状部82aの貫通穴部88の直径qも、貫通軸98の直径fよりも大きくなっている。これにより、連結部材90が傾いても、貫通軸98が取り付け穴部62の内周面や、貫通穴部88の内周面に当たることがなく、連結部材90をスムーズに傾けることができる。
図22は、カップリング部材140と連結部材90とを従動側突起部95aの突出方向と直交する方向に切った断面図である。
図22(a)に示すように、位相合わせ凸部144の高さは、連結部材90が傾いていないとき第一従動側大円部92aの側面に対して所定の隙間を有するような高さとなっている。この隙間は、図22(b)に示すように、連結部材90の従動側突起部95aの突出方向と直交する方向の最大傾斜角度+θ1傾いても、第一従動側大円部92aが、位相合わせ凸部144に接触しない隙間となっている。
また、先の図16に示すように、位相合わせ凸部144は、従動側溝部142の側面と面一となる箇所まで形成せず、従動側溝部142の側面に対してemm後退している。そのため、図22(a)に示すように、連結部材90が傾いていないとき、位相合わせ凸部144の側面と第二従動側大円部92bの側面との間に所定の隙間が形成される。この隙間は、図22(c)に示すように、連結部材90の従動側突起部95aの突出方向と直交する方向の最大傾斜角度−θ1傾いても、第二従動側大円部92bが、位相合わせ突起部の側面に接触しない隙間となっている。
図23は、カップリング部材140と連結部材90とを従動側突起部95aの突出方向と平行に切った断面図である。
位相合わせ凸部144は、図23(a)に示すように、断面が中央から端部に向かうにつれて高さが低くなるような山型形状をしている。そして、位相合わせ凸部144の傾斜面の傾斜角度θ3を、図23(b)や、図23(c)に示すように、連結部材90が、従動側突起部95aの突出方向と平行な方向に最大傾斜角度θ2で傾いたときに、第一従動側大円部92aの側面が位相合わせ凸部144に当接しないような角度に設定さている。
このように、本実施形態においては、位相合わせ凸部144が、連結部材90の傾きを阻害しないので、連結部材90で軸心ずれを良好に吸収することができる。なお、連結部材90の最大傾斜角度は、連結部材90の連結部93が、カップリング部材140の従動側筒状部の縁部に突き当たったり、感光体ギヤの駆動側筒状部の縁部に突き当たったりすることにより、傾斜が規制されるときの角度である。
また、従動側(カップリング部材140と連結部材90と)の位相を合わせる構成を、駆動側(感光体ギヤと連結部材と)の位相を合わせの構成と同じとしてもよい。すなわち、従動側突起部95aの長さを互いに異ならせ、従動側溝部142の溝深さを互いに異ならせて、従動側突起部95aを決められた従動側溝部142以外に挿入できなくようにする構成である。
また、本実施形態においては、連結部材90の感光体ギヤから駆動力が伝達される駆動側突起部94a,94b、カップリング部材に駆動力を伝達する従動側突起部95aの形状を円柱状としている。これにより、駆動側突起部および従動側突起部を半球状とした従来構成に比べて、角速度変動を抑制することができるという利点を得ることができる。以下に、図面を用いて具体的に説明する。
図24は、従来の連結部材とカップリング部材との駆動伝達について説明する図であり、(a)は、連結部材の傾き方向に対して直交する方向見た概略図であり、(b)は、図24(a)の上から見た概略図であり、(c)は、軸方向見た概略図である。また、図25は、図24の状態から90°回転させた状態を示す図であり、(a)は、連結部材の傾き方向に対して直交する方向見た概略図であり、(b)は、図25(a)の上から見た概略図であり、(c)は、軸方向見た概略図である。
従動側突起部195が半球状の場合、図24(c)に示すように、従動側溝部142の側面に当接する溝部当接箇所である従動側突起部195の回転方向下流端が、頂部に向かうにつれて、回転方向上流側に位置するような円弧形状となる。図24に示すように従動側突起部195の突出方向が、軸心ずれ方向に対して直交する方向のときは、従動側突起部195のほぼ全体が従動側溝部に入り込んでいる。そのため、このときは、図24(c)に示すように、従動側突起部195の従動側球状部側が、従動側溝部142の側面に当接している。
この状態から図24(c)の矢印F方向に回動すると、図24(c)の左側の従動側突起部195が感光体ギヤから離間する方向に従動側溝部内を軸方向に移動し、図24(c)の右側の従動側突起部195が感光体ギヤに近づく方向に従動側溝部内を軸方向に移動する。このとき、従動側突起部195の従動側溝部への入り込み量が減少し、従動側突起部195の従動側溝部側面との当接位置が頂部側へと変化していく。従動側突起部195が半球状の場合は、上述したように、従動側溝部142と当接する従動側突起部195の回転方向下流端は、頂部に向うにつれて、回転方向上流側に位置する。このため、図25(c)に示すように、連結部材190が90°回転しても、カップリング部材140は90°回転しておらず、回転方向でδθ後退した位置に位置し、カップリング部材140の角速度が連結部材90の角速度よりも遅くなる。
そして、図25の状態からさらに、図25(c)の矢印F方向に回転すると、図25(a)において上側に位置する従動側突起部195が、感光体ギヤに近づくように従動側溝部内を軸方向に移動する。また、図25(a)において下側に位置する従動側突起部195が、感光体ギヤから遠ざかるように従動側溝部内を軸方向に移動する。このとき、従動側突起部195の従動側溝部側面との当接位置が頂部側から従動側球状部側へと変化し、図26の状態から90°回転し、トータルで180°回転すると、従動側突起部195と従動側溝部との位置が入れ替わる以外は、図24と同じ状態となる。このとき、カップリング部材140の遅れがなくなっており、連結部材90と同様、180°回転している。すなわち、図26の状態から90°回転する間は、カップリング部材は、δθ多く回転しており、連結部材90に対して角速度が速まるのである。このように、従動側突起部を半球状とした場合は、1/2回転周期の角速度変動が生じてしまう。
上述では、連結部材とカップリング部材との間の速度変動について説明したが、駆動側突起部が、半球状の場合は、感光体ギヤと連結部材との間において、連結部材が、1/2周期で速度変動が生じてしまう。
図26は、本実施形態の連結部材90とカップリング部材140との駆動伝達について説明する図であり、(a)は、連結部材90の傾き方向に対して直交する方向見た概略図であり、(b)は、図26(a)の上から見た概略図であり、(c)は、軸方向見た概略図である。また、図27は、図26の状態から90°回転させた状態を示す図であり、(a)は、連結部材の傾き方向に対して直交する方向見た概略図であり、(b)は、図27(a)の上から見た概略図であり、(c)は、軸方向見た概略図である。
本実施形態においては、従動側突起部95aを円柱状としている。これにより、図26(c)に示すように、従動側突起部95aの従動側溝部の側面に当接する溝部当接箇所である回転方向下流側端部が、径方向に真直ぐ延びる直線形状となる。その結果、従動側突起部95aの従動側溝部142に当接する箇所が、従動側球状部92側から頂部まで、回転方向において同じ位置となる。図26に示す状態から、図26(c)の矢印F方向に回転すると、従動側突起部95aの従動側溝部の入り込みが減少し、図27(c)に示すように、90°回転すると、従動側突起部95aの頂部側のみ従動側溝部142に入り込んだ状態となる。その結果、従動側突起部の頂部の回転方向下流側端部のみ従動側溝部の側面に当接する状態となる。しかし、従動側突起部の回転方向下流側端部が径方向に真直ぐ延びる直線状である。従って、従動側突起部の頂部の回転方向下流側端部のみ従動側溝部の側面に当接する状態となっても、カップリング部材140は、連結部材90の回転に対して遅れることなく、連結部材と同じ角度回転する。これにより、軸心ずれがあっても、カップリング部材140を等速度で回転させることができる。
同様に、駆動側突起部94a,94bも円柱形状としているので、感光体ギヤから連結部材への駆動伝達において、連結部材90が速度変動することなく、連結部材を等速度で回転させることができる。
また、本実施形態では、駆動側突起部94a,94b、従動側突起部95aを円柱形状とすることで、溝部の側面に当接する溝部当接箇所である回転方向下流側端部が、回転方向に突出するような円弧面となる。その結果、突起部と溝部の側面との当接が、径方向から見たとき、点接触となり、図26(a)に示すように、突起部の突出方向と直交する方向にスムーズに連結部材90を傾けることができる。なお、上記点接触とは、設計上の理想な状態であり、実際においては、多少接触幅を有する状態を含む。
図28は、駆動側突起部および従動側突起部が半球形状の従来の連結部材を用い、感光体軸2aの軸中心を感光体ギヤの回転軸に対して所定量ずらして連結させたときの感光体の速度変動を調べたグラフである。図29に示すように、感光体が、所定の周期で速度変動が生じていることがわかる。
図29は、駆動側突起部および従動側突起部を円柱形状の本実施形態の連結部材を用い、感光体軸2aの軸中心を感光体ギヤの回転軸に対して所定量ずらして連結させたときの感光体の速度変動を調べたグラフである。
図29に示すように、従来構成の場合に比べて、感光体の速度変動を十分に抑制できていることがわかる。
また、駆動側突起部94a,94bや従動側突起部95aは、少なくとも溝部(142,85)の側面と当接する溝部当接箇所が、径方向に真直ぐのび、回転方向に突出した形状であればよい。よって、例えば、図30に示すような断面角丸長方形状の柱形状や、断面楕円形状の柱形状でもよい。
また、突起部(95a,94a,94b)の溝部(42,85)の側面と当接する溝部当接箇所が円弧面の場合、円弧の中心角θyを、連結部材90の突起部の突出方向と直交する方向の最大傾斜角度θ1の2倍以上にする。これにより、連結部材90が最大傾斜角度θ1で傾いたときも、突起部(95a、94a,94b)の円弧面を、溝部(142,85)の側面に当接させることができる。これにより、連結部材90が最大傾斜角度θ1で傾いたときも、突起部の突出方向からみたときの溝部と突起部との接触を点接触にすることができスムーズに連結部材90を傾かせることができる。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
回転中心に駆動側穴部87などの穴部を有する感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材と、回転中心に従動側穴部143などの穴部を有するカップリング部材140などの第二駆動伝達部材と、前記第一駆動伝達部材の穴部に挿入される球状の駆動側球状部91などの第一挿入部、前記第二駆動伝達部材の穴部に挿入される球状の従動側球状部92などの第二挿入部、および、前記第一挿入部と前記第二挿入部と繋ぐ連結部93を有し、前記第一駆動伝達部材と前記第二駆動伝達部材とを連結する連結部材90とを備え、各挿入部の周面に径方向に突出する突起部(駆動側突起部、従動側突起部)を有し、各駆動伝達部材の穴部の内周面に、前記連結部材の前記突起部が軸方向に移動可能な溝部(駆動側溝部85、従動側溝部142)を有する駆動伝達装置であって、前記第二駆動伝達部材は、装置本体に対して着脱可能な回転体側に設けられており、前記回転体が装置本体に装着された状態で、軸方向で前記連結部材を前記第一駆動伝達部材側へ移動させ、前記連結部材と前記第二駆動伝達部材との駆動連結を解除する解除機構を備え、前記軸方向において、前記第一駆動駆動部材を挟んで前記第二駆動伝達部材配置側と反対側に前記解除機構の少なくとも一部(本実施形態では、解除部材60)を配置した。
これによれば、感光体2などの回転体が装置本体に装着された状態で、装置本体側と回転体側との駆動連結を解除することができる。具体的には、連結部材90を第二駆動伝達部材に対し、第一駆動伝達部材側へ移動させることで、従動側球状部92などの第二挿入部が第二駆動伝達部材の従動側筒状部140bなどの穴部から抜き出され、装置本体側と回転体側との駆動連結を解除することができる。これにより、装置本体に対して回転体の回転軸方向と直交する方向に回転体を着脱させることができる。
また、第二駆動伝達部材と連結部材との間で駆動連結を解除することにより、第二駆動伝達部材を、回転体側に配置することができる。これにより、第二駆動伝達部材を装置本体側に設け、第二駆動伝達部材と駆動連結する回転体側の従動側カップリングとの間で駆動連結を解除する構成に比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることができる。
この駆動伝達装置が搭載される画像形成装置などの装置は、上記第一駆動伝達部材よりも回転体配置側に上記回転体とは別の複数の回転体や、ユニットなどが配置されており、上記解除機構の駆動部材が配置可能な十分な空きスペースがない。一方、駆動伝達装置が搭載ざれる装置の第一駆動伝達部材を挟んで、第二駆動伝達配置側と軸方向反対側は、一般的にモータなどの駆動源程度しか配置されておらず、十分な空きスペースが開いている。態様1では、解除機構の少なくとも一部を、第二駆動伝達部材配置側と軸方向反対側に配置することで、駆動伝達装置が搭載される装置の空きスペースに解除機構の少なくとも一部を配置することが可能となり、駆動伝達装置が搭載される装置の大型化を避けることができる。
(態様2)
態様1において、前記連結部材90には、感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材を貫通し前記解除機構と係合する係合部(本実施形態では、貫通軸98と押され部97とで構成)を備える。
かかる構成を備えることで、感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材の軸方向外側に配置された解除機構(本実施形態では、解除部材60やリンク機構などで構成)が、この係合部を軸方向に押し込んで、連結部材90をカップリング部材140などの第二駆動伝達部材との駆動連結が外れる方向へ移動させることができる。これにより、解除機構により駆動連結を解除することができる。
(態様3)
(態様2)において、前記解除機構は、前記連結部材90をカップリング部材140などの第二駆動伝達部材側へ付勢するコイルスプリング73などの付勢手段と、前記係合部を、前記軸方向外側へ押し込む解除部材60などの押し込み部材とを備える。
これによれば、解除部材60などの押し込み部材により連結部材90の貫通軸98と押され部で構成された係合部を押し込むことで、コイルスプリング73などの付勢手段に付勢力に抗して連結部材90第二駆動伝達部材から離間する方向へ移動する。これにより、従動側球状部92などの第二挿入部をカップリング部材140などの第二駆動伝達部材の従動側筒状部140bなどの穴部から抜き出して、第二駆動伝達部材と連結部材90との駆動連結を解除することができる。押し込み部材による押し込みを解除すると、連結部材90が付勢手段の付勢力により、連結部材が第二駆動伝達部材側へ移動して、第二挿入部を第二駆動伝達部材の穴部に入り込ませることができ、連結部材90と第二駆動伝達部材とを駆動連結することができる。
(態様4)
態様3において、解除部材60などの押し込み部材は、前記軸方向と直交する方向にスライド移動可能に設けられ、前記押し込み部材は、係合部と係合し、自らのスライド移動方向において、感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材から徐々に離間するような傾斜部63を備える。
これによれば、実施形態で説明したように、解除部材60をスライド移動させるだけで、係合部が傾斜部63により連結部材90の貫通軸98と押され部で構成された係合部を押し込んで、連結部材90を第二駆動伝達部材から離間する方向へ移動させることができる。よって、簡単な構成で駆動連結の解除を行うことができる。
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、軸方向をX方向、X方向に直交する方向のうちある特定の方向をY方向、X方向およびY方向いずれにも直交する方向をZ方向としたとき、駆動側球状部91および従動側球状部92などの各挿入部を、球のX方向と直交する大円部分(第一駆動側大円部91a,第一従動側大円部92a)と、球のY方向と直交する大円部分(第三駆動側大円部91c,第三従動側大円部92c)と、球のZ方向と直交する大円部分(第二駆動側大円部91b,第二従動側大円部92b)とを残して肉抜きした球形状とした。
これによれば、図12を用いて説明したように、各挿入部のヒケを抑制することができ、精度よく各挿入部を成型することができる。また、一方向(Y1方向)に移動する第一金型391と、第一金型391とは逆方向に移動する第二金型392とを用いて連結部材90を成型することができ、図11に示した各挿入部の内部を肉抜きする構成に比べて、金型の数を少なくすることができる。また、連結部材の連結部が長くても、各挿入部を、均等に肉抜きすることができる。これにより、連結部材の連結部が長くても、各挿入部のヒケを良好に抑制でき、各挿入部を精度よく成型することができる。また、各挿入部の内部を肉抜きする構成に比べて、連結部の直径を小さくすることができ、連結部材の小型化を図ることができる。
(態様6)
態様5において、連結部93を、前記Y方向に延びる直線部分と前記Z方向に延びる直線部分とからなる断面十字形状の肉抜き部と、断面矩形状の補強部とが、前記X方向に交互に形成された形状にした。
これによれば、実施形態で説明したように、上記第一金型391と、上記第二金型392とを用いて連結部の肉抜きを行うことができ、連結部のヒケを抑制し、連結部93を精度よく成型することができる。
(態様7)
態様1乃至6いずれかにおいて、感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材と、カップリング部材などの第二駆動伝達部材との回転方向の位相を合わせる位相合わせ手段を有する。
これによれば、実施形態で示したように、感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材の一回転周期の速度変動とカップリング部材などの第二駆動伝達部材と同じ軸に取り付けられた感光体などの回転体の一回転周期の速度変動とにより生じる、回転体の速度変動を常に同じにできる。これにより、回転体の速度変動の抑制制御のためのデータとり(回転体一回転の速度変動を、エンコーダなどを用いて計測)や、色ずれ抑制制御のためのデータ取り(パッチパターンを形成し、それを光学センサで検知して、色ずれ度合いを把握する)を、感光体などの回転体の着脱の都度、実施する必要がなくなり、装置の制御を簡素化することができる。
(態様8)
態様7において、上記位相合わせ手段は、連結部材90と感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材との回転方向の位相を合わせる第一位相合わせ部(本実施形態では、第二駆動側突起部94b,第二案内溝部86bとで構成)と、連結部材90とカップリング部材140などの第二駆動伝達部材との位相を合わせる第二位相合わせ部(本実施形態では、従動側球状部92と位相合わせ凸部144とで構成)とを有する。
これによれば、感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材に連結部材90が回転方向で規定の位相で取り付けられる。そして、カップリング部材140などの第二駆動伝達部材が、第一駆動伝達部材に規定の位相で取り付けられた連結部材90に規定の位相で取り付けられる。これにより、連結部材90を介して、第一駆動伝達部材と第二駆動伝達部材とを規定の位相にすることができる。
(態様9)
態様8において、前記第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方は、挿入部の周面から径方向に突出する第二駆動側突起部94bなどの位相合わせ用突起部と、位相合わせ用突起部を有する挿入部が挿入される駆動伝達部材の穴部に、その挿入部を穴部に挿入するときに前記位相合わせ用突起部が挿入される第二案内溝部86bなどの位相合わせ用溝部とで構成され、位相合わせ突起部の形状を第一駆動側突起部94aなどの突起部の形状と異ならせ、位相合わせ用溝部の形状を、挿入部を穴部に挿入するときに前記突起部が挿入される第一案内溝などの溝部の形状と異ならせて、位相合わせ突起部を、位相合わせ溝部にのみ挿入可能な構成とした。
これによれば、実施形態で説明したように、連結部材90と感光体ギヤ82などの駆動伝達部材が規定の位相のときに、第一駆動側突起部94aなどの突起部と、形状が異なる第二駆動側突起部94bなどの位相合わせ突起部が、第二案内溝部86bなどの位相合わせ用溝部にのみに挿入することができ、連結部材90と駆動伝達部材との位相を規定の位相に合わせることができる。
なお、ここで言う「形状が異なる」とは、形または大きさが異なる(非合同)ことを言う。
(態様10)
態様8または態様9において、前記第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方を、従動側穴部143などの穴部の底面に設けた軸方向に突出する位相合わせ凸部144などの凸形状部と、従動側球状部92などの挿入部をこの穴部に挿入したときに前記凸形状部と非接触となるように前記挿入部に形成された切り欠き部(第三従動側大円部92cが切りかかれた部分)とで構成した。
これによれば、カップリング部材140などの駆動伝達部材と、連結部材90とが規定の位相のとき、位相合わせ凸部144などの凸形状部が、従動側球状部92などの挿入部の第三従動側大円部92cが切りかかれた部分である切り欠き部に入り込み、駆動伝達部材の穴部に連結部材90の従動側球状部92などの挿入部を挿入することができ、連結部材と駆動伝達部材とを駆動連結できる。
(態様11)
態様1乃至10いずれかにおいて、駆動側溝部85などの第一駆動伝達部材の溝部には、駆動側突起部94a,94bなどの突起部が溝部から抜けるのを止める抜け止め部85aを有し、駆動側筒状部82aなどの第一駆動伝達部材の穴部には、溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置に開口を有し、軸方向に延びて第一挿入部を穴部に挿入するときに、突起部を穴部内部へ案内する案内溝部86a,86bと、案内溝部と溝部とを連通する連通部84とを有する
これによれば、連結部材90がカップリング部材などの第二駆動伝達部材側へ移動したとき、駆動側突起部94a,94bなどの突起部が抜け止め部85aに突き当たり、連結部材90の駆動側球状部などの第一挿入部が、感光体ギヤ82などの第一駆動伝達部材から抜けるのを防止することができる。
また、案内溝部86a,86bに突起部を挿入し、案内溝部86a,86bと溝部との連通部84に位置するまで、突起部を案内溝部86a,86bに挿入する。そして、連結部材90を回転させることで、案内溝部86a,86b内の突起部を、連通部84を通って第一溝部へ移動させることができ、穴部内で、突起部を溝部に位置させることができる。抜け止め部85aが、第一駆動伝達部材の一体成型で成型されたものであっても、突起部を溝部に位置させることができ、第一挿入部を穴部に挿入できる。これにより、第一駆動伝達部材とは別部材の抜け止め部材を設けて、連結部材を第一駆動伝達部材に取り付けた後、抜け止め部材を第一駆動伝達部材に組み付ける構成に比べて、部品点数を削減することができる。これにより、装置のコストダウンや、組み立て工数の削減を図ることができる。
(態様12)
態様1乃至11いずれかにおいて、突起部の駆動伝達時に溝部と当接する溝部当接箇所が、回転方向に突出し、かつ、径方向に真直ぐ延びる形状とした。
これによれば、図24〜図27を用いて説明したように、回転速度変動を抑制することができる。
(態様13)
画像形成装置は、態様1乃至態様12いずれかの駆動伝達装置を備えている。
これによれば、駆動伝達装置により伝達される感光体2などの回転速度変動を抑制することができ、良好な画像を形成することができる。また、画像形成装置のコストダウンを図ることができる。
(態様14)
(態様13)において、感光体2などの回転体は、回転体の軸に対して直交する方向に着脱可能に構成されている。
これにより、回転体の軸方向において、回転体を着脱するためのスペースを確保する必要がないため、回転体の軸方向において、装置の小型化を図ることができる。
1:プロセスユニット
2:感光体
2a:感光体軸
60:解除部材
61:移動穴部
62:取り付け穴部
63:傾斜部
64:解除部
70:駆動伝達装置
73:コイルスプリング
82:感光体ギヤ
82a 駆動側筒状部
84:連通部
85:駆動側溝部
85a:抜け止め部
86a:第一案内溝部
86b:第二案内溝部
87:駆動側穴部
88:貫通穴部
90:連結部材
91:駆動側球状部
91a:第一駆動側大円部
91b:第二駆動側大円部
91c:第三駆動側大円部
92:従動側球状部
92a:第一従動側大円部
92b:第二従動側大円部
92c:第三従動側大円部
93:連結部
93a:肉抜き部
94a:第一駆動側突起部
94b:第二駆動側突起部
94a 第二駆動側突起部
95a:従動側突起部
96:バネ受け
97:押され部
98:貫通軸
98a:補強部
100 装置本体
100a:仕切り壁
100b:奥側側板
102:中間カバー
140:カップリング部材
140a:軸挿入部
140b:従動側筒状部
142:従動側溝部
143:従動側穴部
144:位相合わせ凸部
特開2010−191027号公報

Claims (14)

  1. 回転中心に穴部を有する第一駆動伝達部材と、回転中心に穴部を有する第二駆動伝達部材と、
    前記第一駆動伝達部材の穴部に挿入される球状の第一挿入部、前記第二駆動伝達部材の穴部に挿入される球状の第二挿入部、および、前記第一挿入部と前記第二挿入部と繋ぐ連結部を有し、前記第一駆動伝達部材と前記第二駆動伝達部材とを連結する連結部材とを備え、
    各挿入部の周面に径方向に突出する突起部を有し、
    各駆動伝達部材の穴部の内周面に、前記連結部材の前記突起部が軸方向に移動可能な溝部を有する駆動伝達装置であって、
    前記第二駆動伝達部材は、装置本体に対して着脱可能な回転体側に設けられており、
    前記回転体が装置本体に装着された状態で、軸方向で前記連結部材を前記第一駆動伝達部材側へ移動させ、前記連結部材と前記第二駆動伝達部材との駆動連結を解除する解除機構を備え、
    前記軸方向において、前記第一駆動駆動部材を挟んで前記第二駆動伝達部材配置側と反対側に前記解除機構の少なくとも一部を配置したことを特徴とする駆動伝達装置。
  2. 請求項1に記載の駆動伝達装置において、
    前記連結部材には、前記第一駆動伝達部材を貫通し前記解除機構と係合する係合部を備えることを特徴とする駆動伝達装置。
  3. 請求項2に記載の駆動伝達装置において、
    前記解除機構は、前記連結部材を前記第二駆動伝達部材側へ付勢する付勢手段と、
    前記係合部と係合し、前記係合部を前記軸方向外側へ押し込む押し込み部材とを備えることを特徴とする駆動伝達装置。
  4. 請求項3に記載の駆動伝達装置において、
    前記押し込み部材は、前記軸方向と直交する方向にスライド移動可能に設けられ、
    前記押し込み部材は、前記係合部との係合し、自らのスライド移動方向において、第一駆動伝達部材から徐々に離間するような傾斜部を備えることを特徴とする駆動伝達装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の駆動伝達装置において、
    軸方向をX方向、前記X方向に直交する方向のうちある特定の方向をY方向、前記X方向および前記Y方向いずれにも直交する方向をZ方向としたとき、
    各挿入部を、球のX方向と直交する大円部分と、球のY方向と直交する大円部分と、球のZ方向と直交する大円部分とを残して肉抜きした球形状としたことを特徴とする駆動伝達装置。
  6. 請求項5に記載の駆動伝達装置において、
    前記連結部を、前記Y方向に延びる直線部分と前記Z方向に延びる直線部分とからなる断面十字形状の肉抜き部と、断面矩形状の補強部とが、前記X方向に交互に形成された形状にしたことを特徴とする駆動伝達装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の駆動伝達装置において、
    前記第一駆動伝達部材と、前記第二駆動伝達部材との回転方向の位相を合わせる位相合わせ手段を有することを特徴とする駆動伝達装置。
  8. 請求項7に記載の駆動伝達装置において、
    前記位相合わせ手段は、前記連結部材と前記第一駆動伝達部材との回転方向の位相を合わせる第一位相合わせ部と、前記連結部材と前記第二駆動伝達部材との位相を合わせる第二位相合わせ部とを有することを特徴とする駆動伝達装置。
  9. 請求項8に記載の駆動伝達装置において、
    前記第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方は、挿入部の周面から径方向に突出する位相合わせ用突起部と、前記位相合わせ用突起部を有する挿入部が挿入される駆動伝達部材の穴部に、その挿入部を前記穴部に挿入するときに前記位相合わせ用突起部が挿入される位相合わせ用溝部とで構成され、
    前記位相合わせ突起部の形状を前記突起部の形状と異ならせ、前記位相合わせ用溝部の形状を、挿入部が前記穴部に挿入するときに前記突起部が挿入される溝部の形状と異ならせて、前記位相合わせ突起部を、前記位相合わせ溝部にのみ挿入可能な構成としたことを特徴とする駆動伝達装置。
  10. 請求項8または9に記載の駆動伝達装置において、
    前記第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方を、前記穴部の底面の回転中心に対してずれた位置に設けた軸方向に突出する凸形状部と、挿入部をこの穴部に挿入したときに前記凸形状部と非接触となるように挿入部に形成された切り欠き部とで構成したことを特徴とする駆動伝達装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかに記載の駆動伝達装置において、
    前記第一駆動伝達部材の溝部には、前記突起部が溝部から抜けるのを止める抜け止め部を有し、
    前記第一駆動伝達部材の穴部には、溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置に開口を有し、軸方向に延びて前記第一挿入部を穴部に挿入するときに、突起部を穴部内部へ案内する案内溝部と、該案内溝部と前記溝部とを連通する連通部とを有することを特徴とする駆動伝達装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の駆動伝達装置において、
    前記突起部の駆動伝達時に溝部と当接する溝部当接箇所が、回転方向に突出し、かつ、径方向に真直ぐ延びる形状としたことを特徴とする駆動伝達装置。
  13. 請求項1乃12いずれかに記載の駆動伝達装置を備えた画像形成装置。
  14. 請求項13に記載の画像形成装置において、
    前記回転体は、前記回転体の軸に対して直交する方向に着脱可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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