JP2017210442A - マトリックスメタロプロテイナーゼを阻害して皮膚の老化を軽減する方法及び関連の相乗的組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの活性を阻害する方法の提供。
【解決手段】相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、皮膚におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの活性を阻害する方法。また、相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、皮膚表面の老化の出現を抑制又は軽減する方法。
【選択図】なし
【解決手段】相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、皮膚におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの活性を阻害する方法。また、相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、皮膚表面の老化の出現を抑制又は軽減する方法。
【選択図】なし
Description
皮膚の老化現象は、同時に生じ得る2種の異なる生物学的過程、すなわち内因性老化と外因性老化とによって決定される。両方の場合とも、構造的保全性及び生理学的機能の欠如を進行的にもたらす。内因性皮膚老化は、遺伝的に決定された経時的な生理学的変化の自然の結果であって、人それぞれ様々であるかもしれないが、決して避けることはできない。内因性老化した皮膚の臨床的特徴は、すべすべしていて欠陥がないとはいえ、皮膚表面が青ざめて見え、かつ小じわとともに時々強調される表情じわが特徴的な老年期までは大抵はっきりとは顕れない。機能的には、内因性老化した皮膚は、乾燥していて、より若い皮膚と比べて弾力に乏しい。
一方、外因性皮膚老化は、環境的な影響、例えば日射、汚染又はニコチンへの曝露、目を細、眉をひそめるような反復的な筋肉運動、及び食事、寝相、そして健康全般といった多方面からの生活様式の要素を含めて、様々な程度に抑えることができる。外因性老化した皮膚は、深く粗いしわ、まだらな過剰色素沈着、そして弾力及び跳ね返りの著しい欠如が良い例である。
皮膚老化に関与する主要な特徴には、活性酸素種(ROS)の発生、色素変質、コラーゲン合成の低下及びマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)の活性の誘導が含まれる。上記マトリックスメタロプロテイナーゼは、最終的にはコラーゲンの破壊を促進し、こうして更により激しいコラーゲンの損失をもたらすこととなる。コラーゲンマトリックスの支えがないと、皮膚は垂れ下がり、しわが現れる。通常の状態では、コラーゲンレベルは、新たなコラーゲンの合成と古いコラーゲンの酵素的分解との間のバランスを確保することによって維持される。老化した皮膚及び/又は光損傷を受けた皮膚においては、線維芽細胞中でのプロコラーゲンの合成は自然に低減され、そしてコラーゲンを分解する酵素の発現が増強される。
マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)を含むメタロプロテイナーゼは、哺乳動物における細胞外基質及び結合組織のほぼ全ての構成成分の触媒的分解の役割を担うことが知られたタンパク質分解酵素のスーパーファミリーである。構造的かつ機能的な考察に基づき、MMPは、種々のファミリー及びサブファミリー、例えばコラゲナーゼ(MMP−1、MMP−8及びMMP−13)、ゼラチナーゼ(MMP−2及びMMP−9)、メタロエラスターゼ(MMP−12)、MT−MMP(MMP−14、MMP−15、MMP−16、MMP−17、MMP−24及びMMP−25)、マトリライシン(MMP−7及びMMP−26)、ストロメライシン(MMP−3、MMP−10及びMMP−11)並びにシェダーゼ、例えばTNF変換酵素(TACE及びACE)へと分類されている。特にMMP−1は、皮膚中のコラーゲンの最も一般的な型のI型コラーゲンの分解の役割を担うと考えられている。
若い皮膚におけるMMPの基礎的発現は比較的低い。MMPは、皮膚に本来存在するプロテイナーゼによって活性化されるか、又はin vitroでは特定の化学試剤、例えばチオール修飾剤(酢酸4−アミノフェニル水銀、HgCl2及びN−エチルマレイミド)、酸化型グルタチオン、カオトロピック剤及び活性酸素によって活性化される。低いpH及び熱処理も活性化を導くことがある。しかしながら、喫煙及び無防備での日光浴等の生活様式の選択は、コラーゲンI遺伝子、コラーゲンIII遺伝子及びコラーゲンVI遺伝子、熱ショックタンパク質47(Hsp47)遺伝子の基礎的発現をダウンレギュレートするとともに、マトリックスメタロプロテイナーゼ1(MMP−1)及びマトリックスメタロプロテイナーゼ9(MMP−9)の基礎的発現も高める。事実、日射によって惹起された損傷は、慢性炎症の状態を促し、こうしてより多量のタンパク質分解酵素の放出が進み、結果として皮膚の基質が破壊される。この「光老化」として知られる過程は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)経路のリン酸化を介して真皮におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)の増加をもたらすことがある。したがって、細胞中のMAPK経路又はマトリックスメタロプロテイナーゼの活性及び/又は発現を阻害することができれば、皮膚の質に関する改善効果/ケア効果を実現することができる。
事実、当該技術分野においては、幾つかの物質がMMP活性を調節するのに使用することができることが知られている。例えば、特許文献1は、トルメント酸がMMP活性の優れた阻害効果を有し、更に皮膚を改善及び修復することを見出したと主張している。特許文献2は、今度は、紫外線曝露後のMMP含量の増加を抑えることができる、魚の皮膚のゼラチンから得られたポリペプチドを挙げている。さらに、特許文献3は、皮膚の老化及び他の疾病に役立つMMP阻害特性を有する霊芝キノコ(Ganoderma mushroom)の抽出方法を提供する。
それにもかかわらず、当該産業においては、皮膚における細胞外基質の最も重要な構成成分の一つの分解を担うMMP、特にMMP−1の過剰発現によって媒介される外因性皮膚老化及び皮膚の早期老化の徴候を抑える別の効果的な手法について未だ需要がある。
MMP、特にMMP−1の顕著な阻害能力を有する分子及び分子の組合せについての調査において、本発明の発明者らは、ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量との相乗的に有効な組合せを見出した。MMPの阻害におけるこの水準の相乗作用は、本明細書に記載される方法に従って、これらの特定の分子が一緒に使用されるときにだけ得られる。
本発明は、皮膚におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの活性を阻害する方法であって、相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、方法を含む。幾つかの実施形態においては、ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の重量パーセントの、グリコールの重量パーセントに対する比率(重量パーセントは組成物全体の重量を基準とするものである)は、約1〜1.4の比率、約1〜3の比率、約1〜5の比率から選択される。
また、皮膚表面の老化の出現を抑制又は軽減する方法であって、相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、方法、グリコールの酵素的阻害能力を増大する方法であって、少なくとも1種のグリコールと、相乗的に有効な量のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体とを合わせて、相乗的ブレンドを形成させることを含み、上記相乗的ブレンドの酵素的阻害能力が、上記グリコール単独又は上記ヒドロキサム酸単独の酵素的阻害能力よりも大きい、方法を含む、関連の方法も含まれる。
本発明の範囲内では、相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む、皮膚におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)活性を阻害するアンチエイジング組成物も検討されている。幾つかの実施形態では、比率は、約1〜1.4の重量パーセント比率、約1〜3の重量パーセント比率、約1〜5の重量パーセント比率(重量パーセントは組成物全体の重量を基準とするものである)から選択される。
上記の概要及び以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明は、添付の図面と一緒に読むことでより良く理解されるであろう。本発明を概説する目的のために、本明細書で好ましい実施形態が図面に示されている。しかしながら、本発明は、示された設備及び機器そのものに制限されないと理解されるべきである。
有害な環境因子の結果として、真核細胞、好ましくは結合組織の細胞、更により好ましくは哺乳動物の結合組織の細胞の細胞外基質のコラーゲン及び他の線維の分解は、皮膚の質の低下をもたらすことがあり、それは、深く粗いしわ並びに弾力性及び跳ね返りの著しい損失だけでなく不健康な見た目によって説明される。本明細書に記載される発明は、対応策を提供する。つまりは、本明細書に記載される発明は、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)触媒反応の機能不全から生ずるコラーゲン分解を抑制又は軽減する能力に関連する。具体的には、グリコール及び有機酸の組成物が、驚くべきことに、Kullの式を使用して評価したときに、各々の試剤を別々に使用した場合の3倍、4倍、5倍、6倍及び/又は7倍を上回る効力でMMP−1活性を阻害することに相乗的に作用することが裏付けられている。この水準の相乗作用は、今までは実現されておらず、多くの種々のパーソナルケア製品及び医薬品における産業上利用のために広く有望である。
このように、本明細書に記載される発明には、コラゲナーゼ、例えばMMP、好ましくはMMP−1の活性を調節することによって皮膚コラーゲンの分解を阻害又は軽減することができる組成物、並びに医薬品及びパーソナルケアに向けられる配合物におけるそのような組成物の使用が含まれている。
本明細書に記載される発明は、環境的要因及び生活様式の有害な要因、例えば日射、汚染又はニチコン及び食事等への曝露の後に、哺乳動物の結合組織の細胞外基質の構成成分を保護することができる。
本明細書で使用される「コラーゲンの分解」は、タンパク質分解酵素、例えばMMPの関与する機構による、特にこれらの酵素が外的な原因及び/又は要因によって活性化及び/又は調節されたときのコラーゲンタンパク質線維の分解を意味する。さらに、本明細書で使用される「MMP活性の阻害」は、MMPのタンパク質分解活性をダウンレギュレートするための、化合物又は化合物の組成物の使用、従って該化合物又は化合物の組成物のコラーゲン線維を分解するための能力を意味する。
MMP活性の阻害/非阻害は、当該技術分野で既知の任意の分析法又は当該技術分野で開発されるべき任意の分析法を使用して定量化することができる。適切な技法には、MMPタンパク質分解速度を計測する技法が含まれる。適切な技法は、Sigma Aldrich(セントルイス、ミズーリ州)によって提供される反応キット、つまりMMP−1インヒビタースクリーニングキット(MMP-1 Inhibitor Screening Kit)において見出される。
本発明の方法に含まれるものには、相乗的活性をもたらす量の2種の成分の混合物が含まれる。本発明のグリコール及び有機酸は、特定された比率で共に存在する場合に相乗的に作用する。
具体的には、有機酸は、ヒドロキサム酸又は2種以上のヒドロキサム酸の混合物である。本発明において使用するためには、上記ヒドロキサム酸は、アルキルヒドロキサム酸を含んでよい。上記ヒドロキサム酸は、それらの遊離(中和されていない)形又は塩(中和された)形で存在し得るばかりでなく、それらの塩及び/又は錯体(又はそれらの組合せ)で存在し得る。また、そのような化合物、塩及び錯体の前駆体であって、添加することで反応して、そのような化合物、塩及び錯体を形成する材料も含まれる。
上述のように、上記ヒドロキサム酸(複数の場合もあり)は、アルキルヒドロキサム酸(複数の場合もあり)であってよい。適切なアルキルヒドロキサム酸(複数の場合もあり)は、炭素数約2〜約22の、好ましくは炭素数約6〜約12の直鎖状又は分枝鎖状の炭素鎖を有し得る。上記炭素鎖は、二重結合、すなわち不飽和の領域を含んでよく、また官能性(所望の最終用途及び特性に応じて、該炭素鎖に沿った水素原子に対する官能基の置換によって)も有してよい。
例えば、ヒドロキシ基は、選択されたヒドロキサム酸の鎖上にある、より良好な水相溶性をもたらす有益な側鎖置換基又は末端置換基であってよい。パーソナルケア配合物及び/又は医薬配合物での使用に適合した、及び/又はその使用に提案される基準を満たす他の類似の官能基は、1つ又は複数の水素原子に対して置換されていてよい。そのような置換がされた化合物の例は、限定されるものではないが、ヘキサノヒドロキサム酸、カプリロヒドロキサム酸、カプロヒドロキサム酸、ラウロヒドロキサム酸を含む。
幾つかの実施形態においては、本発明での使用のために選択された、置換された又は非置換のヒドロキサム酸は、1種又は複数種の天然油から、例えばリパーゼ触媒反応を使用しても、当該技術分野で既知の又は当該技術分野で開発されるべき他のヒドロキサム酸合成技法を使用しても合成することができる。
幾つかの実施形態においては、相乗的作用比率が維持される限り、上記のヒドロキサム酸、塩又は錯体は、それぞれ組成物全体の重量に対して、約0.001%〜約50%の量で、約0.10%〜45%の量で、約3%〜約30%の量で、又は約1%〜約20%の量で存在することが好ましいことがある。前駆体材料が本発明の一態様による成分として使用される場合に、その重量パーセントは、該組成物中に望まれる形成された化合物の最終量を示すものとする。
本発明の方法及び組成物は、或る量のグリコールを含む。パーソナルケア、医薬品又はヒト若しくは動物の消費のために適した任意のグリコール又はグリコールの組合せを使用することができる。好適な例としては、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘプチレングリコール、カプリリルグリコール、グリセリン、エチルヘキシルグリセリン、1,2−ヘキサンジオール、プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ソルビトール、レゾルシノール等、又はそれらのうちの2つ以上の混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態において、上記グリコールは、相乗的作用比率が維持される限り、該組成物の全重量に対して、全体で約0.001%〜約50.0%の量で、約5.0%〜約40.0%の量で、約15.0%〜約35%の量で、そして約20.0%〜約28.0%の量で存在することが好ましいことがある。
上述の組成物全体の重量に対する提案された量にかかわらず、ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体、並びにグリコールは、該組成物中に互いに対して相乗的に有効な比率で存在する。本明細書で使用される場合に、用語「相乗的に有効な比率」は、それぞれの試剤が、それらの試剤のいずれか単独から得られるMMP活性の阻害よりも大きなMMP活性の阻害をもたらすような互いに対する量(比率)で存在することを意味する。
そのような相乗的作用は、当該技術分野で既知の又は当該技術分野で開発されるべき任意の手段によって測定又は評価され得る。しかしながら、本明細書において相乗的と判断されるいかなる作用も、Kullの式を使用して評価されている。F. C. Kullら; Applied Microbiology Vol. 9, pp. 538-541 (1961); David C. Steinberg, Cosmetics & Toiletries Vol. 115 (No. 110), pp. 59-62, November 2000を参照のこと。2つの化合物の間の又はそれらの化合物の組合せの相乗的作用とは、これらの化合物又はこれらの化合物の組合せが、同時に評価した場合に、互いの本来の活性を高めるか、又はその活性を増すという独特の能力として理解される(相乗性指数<1.0)。2つの異なる化合物又は2つの異なる化合物の組合せの混合物が活性に向上をもたらさない場合に、相乗的作用とはみなされない(相乗性指数=1.0)。他方で、同じ混合物が本来の活性の低下又は阻害をもたらす場合には、該混合物は、アンタゴニストとして特徴付けられる(相乗性指数>1.0)。
Kullの式は、以下の通りである:
SI=C×D/A+C×E/B
(式中、
「A」は、物質A又は物質Aの組成物についての、時間「t」における応答を表し、
「B」は、物質B又は物質Bの組成物についての、時間「t」における応答を表し、
「C」は、混合物A+Bについての、時間「t」における応答を表し、
「D」は、C中のAの量を表し、かつ、
「E」は、C中のBの量を表す)。
SI=C×D/A+C×E/B
(式中、
「A」は、物質A又は物質Aの組成物についての、時間「t」における応答を表し、
「B」は、物質B又は物質Bの組成物についての、時間「t」における応答を表し、
「C」は、混合物A+Bについての、時間「t」における応答を表し、
「D」は、C中のAの量を表し、かつ、
「E」は、C中のBの量を表す)。
「〜の量」とは、試験で使用された単独で使用される量(A又はBで使用される量)を、組み合わせて使用される量(Cで使用される量)で割ったものを意味する。
幾つかの実施形態においては、ヒドロキサム酸のグリコールに対する相乗的に有効な比率が、約1〜1.4の重量パーセント比率、約1〜3の重量パーセント比率、約1〜5の重量パーセント比率から選択されるヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の重量パーセントの、グリコールの重量パーセントに対する比率(重量パーセントは組成物全体の重量を基準とするものである)であることが望ましいことがある。幾つかの実施形態において、ヒドロキサム酸のグリコールに対する上記比率は、約1:2〜約1:10、約1:3〜約1:7、約1:4〜約1:5である。
本発明の幾つかの実施形態においては、ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体と抗酸化剤との混合物は、該混合物を皮膚へと局所的に若しくは他の表面に直接的に適用することを可能にし、及び/又は或る量の該組成物を二次配合物へと、例えばパーソナルケア配合物若しくは医薬配合物へと簡単に送達可能にする送達担体中で保持される。好適な担体の例としては、水、蒸留水又は精製水、アルコール、ジオール、グリコール、エステル、ポリエステル、植物油、鉱物油、シリコーン油、トリグリセリド、ジメチルイソソルビド、ワックス、タルク、コーンスターチ、シリカ、キトサン、セルロース、タピオカ、塩、及びそれらの組合せを挙げることができるが、これらに限定されない。幾つかの実施形態においては、上記担体は、水とポリマー又はエマルションとの混合物であることが好ましいことがある。
本発明の組成物中のグリコール(複数の場合もあり)及びアルキルヒドロキサム酸(複数の場合もあり)の溶解度及び他の物理化学的特性に応じて、本明細書に記載される組成物中には可溶化剤及び/又は乳化剤が必要とされることがある。適切な可溶化剤及び/又は乳化剤の例としては、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、エチルヘキシルグリセリン、メチルプロパンジオール、プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、グリセリルカプリレート、グリセリルウンデシレネート、プロピレングリコールジベンゾエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート、エタノール、フェノキシエタノール、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、ポリソルベート−20、ポリソルベート−60、ポリソルベート−80、アルキルグルコシド、コカミド、及びジメチルイソソルビドが挙げられるが、これらに限定されない。
好ましくは、上記可溶化剤及び/又は乳化剤は、本発明の組成物全体の重量に対して、0.001%〜50.000%の量で、又はより好ましくは0.01%〜20.00%の量で存在する。
本発明の組成物は、MMP活性の阻害又は軽減のために、皮膚表面へと、好ましくは哺乳動物の皮膚表面へと局所的に適用してよく(又は他には真皮内へと直接的に導入してよい)。代替的には、本発明の組成物は、二次配合物中に、例えばパーソナルケア配合物(化粧用及びトイレタリーを含む)、及び医療用配合物、医薬配合物中に導入することができる。
そのような配合物は、本発明の組成物以外の成分を含む。該配合物中に存在し得る成分は、該配合物の最終用途に応じて様々であろうが、着色剤、香料、有効成分、レオロジー調節剤、顔料、界面活性剤、シリカ、キトサン、アルコール、シリコーン、植物エキス、ゴム、ワセリン、ワックス、エステル、テクスチャ付与剤、紫外線フィルタリング剤、紫外線遮断剤、保存剤、ビタミン、デンプン及びグリセリンを含んでよい。
配合物は、任意の所望の製品、例えば、スキントナー、スキンクレンザー、ナイトクリーム、スキンクリーム、シェービングクリーム、スキンケアローション、アンチエイジング皮膚用製品、若しくは化粧品製剤;化粧品(make-up)、例えば、ファンデーション、リキッド及びパウダーベースの化粧品、マスカラ、リップスティック、ほお紅、グロス、アイライナー等;又は他のパーソナルケア及び/又は医薬組成物、例えば、軟膏、ゲルクリーム、ローション、サンスクリーン、リップバーム、香水、マッサージオイル、シャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、ヘアスタイリングジェル、毛髪補修剤、ヘアトニック、毛髪定着剤(hair fixatives)、ヘアムース、バスアンドシャワージェル、液体石けん、保湿スプレー、メーキャップ(makeup)、プレストパウダー配合物、入浴剤、眼用製剤、フォーミングソープ及びボディウォッシュ、サンスクリーン、消毒用ワイプ、ハンドサニタイザー、ぬれナプキン、ワイプ等に作製することができる。
本発明の組成物が水を基礎とする二次配合物中に導入されるべき場合には、該組成物を親水性希釈液として調製し、それを該二次配合物の水相へと添加することが好ましいことがある。
油又はシリコーンを基礎とする配合物に関しては、該組成物を疎水性希釈液として調製し、それを該配合物の油相又はシリコーン相へと添加することが好ましいことがある。固体配合物においては、上記組成物は、粉末基材、例えば、それらに限定されるものではないが、シリカ、タルク、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、デンプン、変性デンプン等へと吸着され得る。代替的には、上記組成物は、乳化された系として、又は親水性の系として、又は疎水性の系として調製され、製造方法の最終工程で、好ましくは35℃〜45℃で添加される。そのような配合物は、当該技術分野で既知の操作、又は開発されるべき操作を使用して調製することができる。
上記二次配合物のいずれかに存在する組成物の量は、必要に応じて該配合物の最終用途に応じて様々となる。しかしながら、幾つかの実施形態においては、該組成物を、上記配合物全体の重量に対して、約0.01%〜約50%の量で、約0.50%〜約20%の量で、又は約0.1%〜約5%の量で含むことが好ましいことがある。本発明の組成物が配合物へと添加される場合に、該組成物は予備混合されて、該配合物へと添加され得る。代替的には、該組成物のそれぞれの成分は、別々に該配合物へと添加してよい。
本発明は、また、グリコールの酵素的阻害能力を、少なくとも1種のグリコールと、相乗的に有効な量のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体とを合わせて、相乗的ブレンドを形成することによって高める方法であって、該相乗的ブレンドの阻害能力が該グリコール単独の阻害能力よりも高い、方法を含む。得られた生成物は、医薬品及び消費者製品の用途で使用することができる。
上記の構成要素の全ての順列は、構成要素の存在又は不在を含めて、本発明の組成物、配合物及び/又は方法の実施形態において検討されている。
実施例1−MMP−1活性の阻害
試験組成物1は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)を含有するように調製した。試験組成物2は、試験組成物1と同じ溶剤中に希釈されたブチレングリコール(5.0% w/w)を含有した。最後に、試験組成物3は、試験組成物1及び2と同様に希釈された、カプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)及びブチレングリコール(5.0% w/w)の両方を含有するように調製した。
試験組成物1は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)を含有するように調製した。試験組成物2は、試験組成物1と同じ溶剤中に希釈されたブチレングリコール(5.0% w/w)を含有した。最後に、試験組成物3は、試験組成物1及び2と同様に希釈された、カプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)及びブチレングリコール(5.0% w/w)の両方を含有するように調製した。
MMP−1活性の阻害は、試験組成物1〜3のそれぞれについて、Sigma Aldrich(セントルイス、ミズーリ州)によって提供されるMMP−1インヒビタースクリーニングキット(カタログ番号 MAK212)に記載される方法を用いて評価した。
手短に言うと、試験組成物を、室温で貯蔵し、そして0.4%(v/v)の最終濃度で25倍希釈(エタノール中)して、三重反復でアッセイした。エタノールをネガティブコントロールとして使用した。GM6001、つまり強力なメタロプロテイナーゼインヒビター(上記キット中に含まれる)を13nMでポジティブコントロールとして使用した。加水分解されるFRETタグが付いた基質の放出速度を、3時間にわたり2分間の間隔をおいて、485nm/530nmの励起/放出波長を使用してApplied BioSystems社製のCytofluor 4000マイクロプレートフルオロメーターで感度(ゲイン)40において測定した。その後に、数値信号をプロットし、線形回帰線を作成し、そして傾き(b)を以下の式:
(式中、x及びyは、それぞれ試料座標及び時間座標である)を使用して計算した。
%MMP−1活性を、キットの製造業者の指示に従って定めた:
%MMP−1活性={[コントロール(b)−試料(b)]/コントロール(b)}×100%
%MMP−1活性={[コントロール(b)−試料(b)]/コントロール(b)}×100%
有意性閾値は、任意に最低値20%のモジュレーション(modulation)として定義した。統計学的有意性は、両側t検定で計算し、p値の有意閾値は、0.05に定めた(0.05を下回るp値を有する差は、統計学的有意とみなした)。
そのデータを使用して、Kullの式を用いて試験組成物3についての相乗性指数を計算した。図1は、MMP−1阻害についての相乗性指数の結果を表す。
実施例2−MMP−1活性の阻害
この実施例において、試験組成物4は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)を含有するように調製した。試験組成物5は、試験組成物4と同じ溶剤中に希釈されたカプリリルグリコール(5.0% w/w)を含有した。最後に、試験組成物6は、試験組成物4及び5と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)及びカプリリルグリコール(5.0% w/w)の両方を含有するように調製した。
この実施例において、試験組成物4は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)を含有するように調製した。試験組成物5は、試験組成物4と同じ溶剤中に希釈されたカプリリルグリコール(5.0% w/w)を含有した。最後に、試験組成物6は、試験組成物4及び5と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)及びカプリリルグリコール(5.0% w/w)の両方を含有するように調製した。
MMP−1活性の評価は実施例1と同様に実施した。作成されたデータを使用して、Kullの式を用いて試験組成物6についての相乗性指数を計算した。図2は、MMP−1阻害についての相乗性指数の結果を表す。
実施例3−MMP−1活性の阻害
試験組成物7は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)を含有するように調製した。試験組成物8は、試験組成物7と同じ溶剤中に希釈されたカプリリルグリコール(5.0% w/w)を含有した。最後に、試験組成物9は、試験組成物7及び8と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)及びカプリリルグリコール(10.0% w/w)の両方を含有するように調製した。
試験組成物7は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)を含有するように調製した。試験組成物8は、試験組成物7と同じ溶剤中に希釈されたカプリリルグリコール(5.0% w/w)を含有した。最後に、試験組成物9は、試験組成物7及び8と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(3.5% w/w)及びカプリリルグリコール(10.0% w/w)の両方を含有するように調製した。
MMP−1活性の評価は実施例1と同様に実施した。作成されたデータを使用して、Kullの式を用いて試験組成物9についての相乗性指数を計算した。図3は、MMP−1阻害についての相乗性指数の結果を表す。
実施例4−MMP−1活性の阻害
試験組成物10は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(2.0% w/w)を含有するように調製する。試験組成物11は、試験組成物10と同じ溶剤中に希釈されたエチルヘキシルグリセリン(2.0% w/w)、メチルプロパンジオール(2.0% w/w)、プロパンジオール(2.0% w/w)、1,2−ヘキサンジオール(2.0% w/w)及びヘキシレングリコール(2.0% w/w)を含むグリコールのプールを含有するように調製する。最後に、試験組成物12は、試験組成物10及び11と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(2.0% w/w)及び上記グリコールのプール(10.0% w/w)の両方を含有するように調製する。
試験組成物10は、エタノール(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(2.0% w/w)を含有するように調製する。試験組成物11は、試験組成物10と同じ溶剤中に希釈されたエチルヘキシルグリセリン(2.0% w/w)、メチルプロパンジオール(2.0% w/w)、プロパンジオール(2.0% w/w)、1,2−ヘキサンジオール(2.0% w/w)及びヘキシレングリコール(2.0% w/w)を含むグリコールのプールを含有するように調製する。最後に、試験組成物12は、試験組成物10及び11と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(2.0% w/w)及び上記グリコールのプール(10.0% w/w)の両方を含有するように調製する。
MMP−1活性の評価は実施例1と同様に実施した。作成されたデータを使用して、Kullの式を用いて試験組成物12についての相乗性指数を計算した。図4は、MMP−1阻害についての相乗性指数の結果を表す。
実施例5−MMP−1活性の阻害
試験組成物13は、1:2水アルコール性溶液(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(1.5% w/w)を含有するように調製する。試験組成物14は、試験組成物13と同じ溶剤中に希釈されたソルビトール(5.0% w/w)を含有するように調製する。最後に、試験組成物15は、試験組成物13及び14と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(1.5% w/w)及びソルビトール(5.0% w/w)の両方を含有するように調製する。
試験組成物13は、1:2水アルコール性溶液(100% w/wとするのに十分な量)中に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(1.5% w/w)を含有するように調製する。試験組成物14は、試験組成物13と同じ溶剤中に希釈されたソルビトール(5.0% w/w)を含有するように調製する。最後に、試験組成物15は、試験組成物13及び14と同様に希釈されたカプリロヒドロキサム酸(1.5% w/w)及びソルビトール(5.0% w/w)の両方を含有するように調製する。
MMP−1活性の評価は実施例1と同様に実施した。作成されたデータを使用して、Kullの式を用いて試験組成物15についての相乗性指数を計算した。図5は、MMP−1阻害についての相乗性指数の結果を表す。
当業者は、広範な本発明の概念を逸脱しなければ、上記の実施形態を変更することができることが認められる。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の趣旨及び範囲内の変更形態を含むように意図されることが理解される。
Claims (33)
- 相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、皮膚におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの活性を阻害する方法(但し、医療行為を除く)。
- ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の重量パーセントの、グリコールの重量パーセントに対する比率(重量パーセントは組成物全体の重量を基準とするものである)は、約1〜1.4、約1〜3、約1〜5から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記皮膚表面は、ヒトの顔の皮膚表面、ヒトの手の皮膚表面、ヒトのデコルタージュの皮膚表面、ヒトの耳の皮膚表面、ヒトの脚の皮膚表面、及びヒトの首の皮膚表面から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記マトリックスメタロプロテイナーゼは、MMP−1である、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、アルキルヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体である、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、炭素数2〜22の鎖及び炭素数6〜12の鎖から選択される炭素鎖を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、分枝鎖状の炭素鎖を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、直鎖状の炭素鎖を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、少なくとも1つの不飽和領域を含む炭素鎖を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、少なくとも1つの置換領域を含む炭素鎖を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記置換領域における水素原子が、前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体に対して高められた水相溶性をもたらす置換基で置換されている、請求項10に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、天然油から合成される、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、ヘキサノヒドロキサム酸、カプリロヒドロキサム酸、カプロヒドロキサム酸、ラウロヒドロキサム酸、及びそれらの組合せから選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記グリコールは、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘプチレングリコール、カプリリルグリコール、グリセリン、エチルヘキシルグリセリン、1,2−ヘキサンジオール、プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ソルビトール、レゾルシノール、及びそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
- 相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む組成物を皮膚表面へと局所適用することを含む、皮膚表面の老化の出現を抑制又は軽減する方法(但し、医療行為を除く)。
- ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の重量パーセントの、グリコールの重量パーセントに対する比率(重量パーセントは組成物全体の重量を基準とするものである)は、約1〜1.4、約1〜3、約1〜5の比率から選択される、請求項15に記載の方法。
- 前記皮膚表面は、ヒトの顔の皮膚表面、ヒトの手の皮膚表面、ヒトのデコルタージュの皮膚表面、ヒトの耳の皮膚表面、ヒトの脚の皮膚表面、及びヒトの首の皮膚表面から選択される、請求項15に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、アルキルヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体である、請求項15に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、炭素数2〜22の鎖及び炭素数6〜12の鎖から選択される炭素鎖を有する、請求項15に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、分枝鎖状の炭素鎖を有する、請求項15に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、直鎖状の炭素鎖を有する、請求項15に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、少なくとも1つの不飽和領域を含む炭素鎖を有する、請求項15に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、少なくとも1つの置換領域を含む炭素鎖を有する、請求項15に記載の方法。
- 前記置換領域における水素原子が、前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体に対して高められた水相溶性をもたらす置換基で置換されている、請求項23に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、天然油から合成される、請求項15に記載の方法。
- 前記ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体が、ヘキサノヒドロキサム酸、カプリロヒドロキサム酸、カプロヒドロキサム酸、ラウロヒドロキサム酸、及びそれらの組合せから選択される、請求項15に記載の方法。
- 前記グリコールは、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘプチレングリコール、カプリリルグリコール、グリセリン、エチルヘキシルグリセリン、1,2−ヘキサンジオール、プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ソルビトール、レゾルシノール、及びそれらの混合物から選択される、請求項15に記載の方法。
- 相乗的に有効な比率の少なくとも1種のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、少なくとも1種のグリコールの量とを含む哺乳動物の皮膚に適用するためのアンチエイジング組成物であって、MMP活性の阻害と、結果的に哺乳動物の組織におけるコラーゲンの破壊、細胞外基質の破壊及びしわの形成の阻害とに使用する、アンチエイジング組成物。
- 前記比率は、約1〜1.4の重量パーセント比率、約1〜3の重量パーセント比率、約1〜5の重量パーセント比率(重量パーセントは組成物全体の重量を基準とするものである)から選択される、請求項28に記載の方法。
- グリコールの酵素的阻害能力を増大する方法であって、少なくとも1種のグリコールと、相乗的に有効な量のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体とを合わせて、相乗的ブレンドを形成させることを含み、前記相乗的ブレンドの酵素的阻害能力は、前記グリコール単独又は前記ヒドロキサム酸単独の酵素的阻害能力よりも大きい、方法。
- 皮膚におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)活性を阻害するアンチエイジング組成物であって、相乗的に有効な比率のヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の量と、グリコールの量とを含む、アンチエイジング組成物。
- ヒドロキサム酸、その塩及び/又は錯体の重量パーセントの、グリコールの重量パーセントに対する比率(重量パーセントは組成物全体の重量を基準とするものである)は、約1〜1.4、約1〜3、約1〜5の比率から選択される、請求項31に記載の組成物。
- パーソナルケア配合物であって、請求項31又は32に記載の組成物と、着色剤、香料、有効成分、レオロジー調節剤、顔料、界面活性剤、シリカ、キトサン、アルコール、シリコーン、植物エキス、ガム類、ワセリン、ワックス、エステル、テクスチャ付与剤、紫外線フィルタリング剤、紫外線遮断剤、保存剤、ビタミン、デンプン、グリセリン、水、蒸留水又は精製水、アルコール、ジオール、グリコール、ポリエステル、植物油、鉱油、シリコーン油、トリグリセリド、ジメチルイソソルビド、タルク、コーンスターチ、セルロース、タピオカ、塩、及びそれらの水、蒸留水又は精製水、アルコール、ジオール、グリコール、エステル、ポリエステル、植物油、鉱油、シリコーン油、トリグリセリド、ジメチルイソソルビド、ワックス、タルク、コーンスターチ、シリカ、キトサン、セルロース、タピオカ、塩の組み合わせ、及びそれらの組合せから選択される成分とを含む、パーソナルケア配合物。
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