JP2017209639A - 蓄圧式噴射器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の噴射後、噴射パイプ内に残っている液体を除去することができる蓄圧式噴射器を得る。【解決手段】タンク内に空気を送り込んでタンク内を加圧状態にし、圧力により液体を噴射する蓄圧式噴射器であって、タンク内に空気を送り込む空気ポンプと、タンク内に垂下された液体用パイプと、液体用パイプと連通してタンク外に延設された液体用ホースと、タンク内の空気と連通してタンク外に延設された空気用ホースと、液体用ホースと空気用ホースとをそれぞれ開閉する開閉部と、開閉部の、液体用ホースおよび空気用ホースとは反対側に設けられ、開閉部の操作により液体を噴射する噴射パイプと、を備えたものである。【選択図】図1

Description

この発明は、空気ポンプによってタンク内に空気を送り込んでタンク内を加圧状態にし、圧力により液体を噴射する蓄圧式噴射器に関する。
従来から、空気ポンプのピストンを手動で上下させることによって、タンク内に空気を送り込むことにより、タンク内を加圧状態にし、タンク内に垂下された液体用パイプと連通するホースに設けられたレバーを握ることで、ホース先端の噴射パイプから液体を噴射する蓄圧式噴射器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この蓄圧式噴射器は、噴射パイプの先端部に霧吹きノズルを取り付けて、水や薬液を散布したり、噴射パイプの先端部にU字状のノズルを取り付けて、空調機の排水機能を確認したりする際に用いられる。なお、空調機の排水機能を確認する際には、脚立等に上って空調機のドレンパンに注水し、注水後、脚立から下りて別の空調機に移動するという動作を繰り返すことになる。
特開平9−234401号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蓄圧式噴射器では、液体の噴射後、レバーから先の噴射パイプ内に噴射されなかった液体が残っていることがある。そのため、例えば空調機の排水機能確認作業中、別の空調機への移動時に、噴射パイプ内に残った水が垂れる恐れがある。また、水や薬液を散布する際にも、同様に噴射パイプ内に残った液体が垂れる恐れがある。
すなわち、特許文献1に記載の蓄圧式噴射器は、液体の噴射後、噴射パイプ内に液体が残っていることがあるため、サーバルーム等の重要機器がある場所で使いづらく、また、収納する際に床や周囲を汚す恐れがあるという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、液体の噴射後、噴射パイプ内に残っている液体を除去することができる蓄圧式噴射器を得ることを目的とする。
この発明に係る蓄圧式噴射器は、タンク内に空気を送り込んでタンク内を加圧状態にし、圧力により液体を噴射する蓄圧式噴射器であって、タンク内に空気を送り込む空気ポンプと、タンク内に垂下された液体用パイプと、液体用パイプと連通してタンク外に延設された液体用ホースと、タンク内の空気と連通してタンク外に延設された空気用ホースと、液体用ホースと空気用ホースとをそれぞれ開閉する開閉部と、開閉部の、液体用ホースおよび空気用ホースとは反対側に設けられ、開閉部の操作により液体または空気を噴射する噴射パイプとを備えたものである。
この発明に係る蓄圧式噴射器によれば、液体用ホースは、タンク内に垂下された液体用パイプと連通してタンク外に延設され、空気用ホースは、タンク内の空気と連通してタンク外に延設され、開閉部は、液体用ホースと空気用ホースとをそれぞれ開閉し、噴射パイプは、開閉部の、液体用ホースおよび空気用ホースとは反対側に設けられ、開閉部の操作により液体または空気を噴射する。
そのため、液体の噴射後、噴射パイプ内に残っている液体を除去することができる。
この発明の実施の形態1に係る蓄圧式噴射器を示す正面図である。 この発明の実施の形態2に係る蓄圧式噴射器の空気用パイプと液体の水位との関係を示す説明図である。 (a)、(b)は、この発明の実施の形態2に係る蓄圧式噴射器の空気用パイプと液体の水位との関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る蓄圧式噴射器の液体用パイプおよび空気用パイプと液体の水位との関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る蓄圧式噴射器の開閉部の構造を模式的に示す説明図である。
以下、この発明に係る蓄圧式噴射器の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る蓄圧式噴射器を示す正面図である。図1において、蓄圧式噴射器100は、タンク10内に空気を送り込んでタンク10内を加圧状態にし、圧力により液体を噴射するものである。
タンク10には、開口部が設けられ、開口部は、キャップ11により閉塞されている。キャップ11には、タンク10内に空気を送り込む空気ポンプ20が設けられている。空気ポンプ20は、ピストン21とシリンダ22とから構成され、シリンダ22内でピストン21を上下させることにより、タンク10内に空気を送り込むことができる。
タンク10内には、液体用パイプ30が垂下され、タンク10の底部近傍で開口している。液体用パイプ30は、キャップ11からタンク10外に延設された液体用ホース40と連通している。また、タンク10内には、空気側に開口した空気用パイプ50が設けられ、キャップ11からタンク10外に延設された空気用ホース60と連通している。
液体用ホース40および空気用ホース60の、キャップ11とは反対側には、液体用ホース40と空気用ホース60とをそれぞれ開閉する開閉部70が設けられている。開閉部70の、液体用ホース40および空気用ホース60とは反対側には、開閉部70の操作により液体または空気を噴射する噴射パイプ80が設けられている。また、噴射パイプ80の先端部には、U字状のノズル81が設けられている。
ここで、開閉部70は、液体用ホース40および空気用ホース60のそれぞれに設けられた2つのレバーコックで構成されている。液体用ホース40に設けられたレバーコックを引くと、噴射パイプ80から液体が噴射され、空気用ホース60に設けられたレバーコックを引くと、噴射パイプ80から空気が噴射される。
なお、図1では、キャップ11に液体用パイプ30、液体用ホース40、空気用パイプ50および空気用ホース60が設けられている状態を示したが、これに限定されず、液体用パイプ30、液体用ホース40、空気用パイプ50および空気用ホース60は、タンク10に設けられてもよい。
以下、上記構成の蓄圧式噴射器100の操作方法について説明する。まず、利用者は、空気ポンプ20のピストン21を上下させて、タンク10内に空気を送り込み、タンク内を加圧状態にする。
続いて、利用者は、噴射パイプ80を例えば空調機等の目標に向けて、液体用ホース40に設けられたレバーコックを引く。これにより、噴射パイプ80から液体が噴射され、例えば空調機のドレンパンに注水される。
注水後、利用者は、空気用ホース60に設けられたレバーコックを引き、空気を噴射させることで、噴射パイプ80内に残った液体が除去される。その後、利用者は、再び空気ポンプ20を操作して、タンク10内に空気を送り込み、タンク内を加圧状態にする。
以上のように、実施の形態1によれば、液体用ホースは、タンク内に垂下された液体用パイプと連通してタンク外に延設され、空気用ホースは、タンク内の空気と連通してタンク外に延設され、開閉部は、液体用ホースと空気用ホースとをそれぞれ開閉し、噴射パイプは、開閉部の、液体用ホースおよび空気用ホースとは反対側に設けられ、開閉部の操作により液体または空気を噴射する。
そのため、液体の噴射後、噴射パイプ内に残っている液体を除去することができる。
すなわち、液体用ホース40とは別に空気用ホース60を設け、噴射パイプ80から液体を噴射した後、空気用ホース60から加圧された空気を噴射させることにより、噴射パイプ80に残った液体を除去することで、噴射パイプ80から液体が垂れることを防止することができる。
また、空気用ホース60に設けられたレバーコックを引き、噴射パイプ80から空気を噴射することにより、タンク10に設けられた図示しない減圧弁を操作してタンク10内の圧力を抜く必要がなくなり、例えば脚立上でも容易に減圧操作を行うことができる。
さらに、空気用ホース60に設けられたレバーコックを引いて、噴射パイプ80から空気を噴射し、タンク10内の圧力を抜くことにより、誤って液体用ホース40に設けられたレバーコックを引いた場合であっても、タンク10内の液体が噴射パイプ80から漏れ出てしまうことを防止することができる。
また、空気用ホース60に設けられたレバーコックを引いて、噴射パイプ80から空気だけを噴射させることができるので、この蓄圧式噴射器100を簡易的なエアブローとして用いることもできる。
なお、上記実施の形態1では、開閉部70は、液体用ホース40および空気用ホース60のそれぞれに設けられた2つのレバーコックで構成されていると説明したが、これに限定されない。開閉部は、引くと噴射パイプ80から液体が噴射され、押すと噴射パイプ80から空気が噴射されるような1つのレバーコックであってもよい。
また、開閉部は、例えば右にひねると液体用ホース40が選択され、左にひねると空気用ホース60が選択されるような切り換えスイッチと、1つのレバーコックとを組み合わせたものであってもよい。このとき、空気用ホース60を定位とすることにより、タンク10内が加圧された状態で、誤ってレバーコックを引いた場合であっても、タンク10内の液体が噴射パイプ80から漏れ出てしまうことを防止することができる。
また、上記実施の形態1では、噴射パイプ80の先端部に、U字状のノズル81が設けられていると説明したが、これに限定されず、用途に応じて、噴射パイプ80の先端部に霧吹きノズル等を取り付けることができる。
また、同じ圧力であれば、液体の噴射速度よりも空気の噴射速度の方が速くなるので、噴射パイプ80から空気を噴射させると、噴射パイプ80に残った液体が飛び散る恐れがある。そのため、液体用ホース40の径よりも、空気用ホース60の径の方を大きくすることにより、空気の噴射速度を抑え、液体が飛び散ることを防止することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、タンク10内の液体の量が多い場合や、タンク10が傾いた場合に、タンク10内で空気側に開口した空気用パイプ50が、液体に浸かってしまうことがある。この場合には、空気用ホース60から空気を噴射しようとしたときに、液体が噴射される恐れがある。
そのため、このような場合には、空気用パイプ50を塞ぐことが望ましい。そこで、この発明の実施の形態2では、空気用パイプ50が液体に浸かっていることを検出し、空気用パイプ50を塞ぐ構成について説明する。
図2は、この発明の実施の形態2に係る蓄圧式噴射器の空気用パイプと液体の水位との関係を示す説明図である。図2において、空気用パイプ50には、タンク10内の液体の水位によって空気用パイプ50を開閉するボールタップ51が設けられている。
ここで、液体の水位が上昇すると、ボールタップ51が上昇し、図示しない弁が空気用パイプ50を塞ぐ。これにより、空気用パイプ50が液体に浸かってしまった場合に、空気用パイプ50を塞いで、空気用ホース60から液体が噴射されることを防止することができる。
図3は、この発明の実施の形態2に係る蓄圧式噴射器の空気用パイプと液体の水位との関係を示す説明図である。図3(a)は、水位が低い場合を示し、図3(b)は、水位が高い場合を示している。
図3において、空気用パイプ50には、タンク10内の液体の水位によって空気用パイプ50を開閉する浮き52が設けられている。この浮き52は、メッシュ状の空気吸い込み口と、パイプ閉塞部と、フロート部とから構成されている。
ここで、液体の水位が上昇すると、図3(b)のようにフロート部が上昇し、パイプ閉塞部が空気用パイプ50を塞ぐ。これにより、空気用パイプ50が液体に浸かってしまった場合に、空気用パイプ50を塞いで、空気用ホース60から液体が噴射されることを防止することができる。
図4は、この発明の実施の形態2に係る蓄圧式噴射器の液体用パイプおよび空気用パイプと液体の水位との関係を示す説明図である。図2において、液体用パイプ30および空気用パイプ50には、電極31および電極53が設けられている。
ここで、液体の水位が上昇すると、液体によって電極31と電極53とが通電し、これに伴って、図示しない弁が電気的に駆動して空気用パイプ50を塞ぐ。これにより、空気用パイプ50が液体に浸かってしまった場合に、空気用パイプ50を塞いで、空気用ホース60から液体が噴射されることを防止することができる。
なお、タンク10内で空気側に開口した空気用パイプ50が、液体に浸かってしまうことを防止するために、空気用パイプ50を設けず、キャップ11に空気用ホース60と連通する穴のみを設けてもよい。
実施の形態3.
上記実施の形態1、2では、液体用ホース40とは別に空気用ホース60を設け、噴射パイプ80から液体を噴射した後、空気用ホース60から加圧された空気を噴射させることにより、噴射パイプ80に残った液体を除去することで、噴射パイプ80から液体が垂れることを防止することができると説明した。
しかしながら、噴射パイプ80から液体を噴射した後、空気用ホース60から加圧された空気を噴射させることを忘れてしまうと、噴射パイプ80内に残った液体が垂れる恐れがある。そこで、この発明の実施の形態3では、噴射パイプ80から液体を噴射した後、常に空気を噴射させる構成について説明する。
なお、噴射パイプ80から液体を噴射した後、常に空気を噴射させる構成とは、具体的には、開閉部70を構成するレバーコックを引いて、噴射パイプ80から液体を噴射した後、レバーコックから手を離したときに、噴射パイプ80から空気が噴射されるような構成である。
図5は、この発明の実施の形態3に係る蓄圧式噴射器の開閉部の構造を模式的に示す説明図である。図5において、開閉部70は、ばね等の力により、図示しないレバーコックの操作に対応して反時計回りの一方向に回転する回転体71に構成されている。
回転体71は、液体用ホース40および空気用ホース60の位置に対応して設けられた開口72および開口73により、液体用ホース40および空気用ホース60を開閉する。また、回転体71は、定位置において液体用ホース40および空気用ホース60をともに閉じているものとする。
ここで、レバーコックを引くと、回転体71が定位置から回転して、開口72が液体用ホース40と重なり、噴射パイプ80から液体が噴射される。その後、レバーコックを離すと、回転体71が定位置に戻るまでの一定期間、開口73が空気用ホース60と重なり、噴射パイプ80から空気が噴射される。
これにより、噴射パイプ80から液体を噴射した後、常に空気用ホース60から加圧された空気が噴射されるので、確実に噴射パイプ80に残った液体を除去することができ、噴射パイプ80から液体が垂れることを防止することができる。
また、このとき、開口73の大きさを、噴射パイプ80に残った液体を除去するのに十分な量の空気が噴射される大きさに設定することにより、タンク10内の圧力を不要に減圧することがない。そのため、断続的に噴射パイプ80から液体を噴射したい場合でも、その都度空気ポンプ20を操作することなく、作業を継続することができる。
また、回転体71の回転と連動して空気用パイプ50を開閉する弁を設け、噴射パイプ80から液体の噴射が開始された後、噴射パイプ80から空気の噴射が終了するまでの間、この弁を閉じておくことにより、より確実にタンク10内の圧力が減圧されることを防止することができる。
10 タンク、11 キャップ、20 空気ポンプ、21 ピストン、22 シリンダ、30 液体用パイプ、31 電極、40 液体用ホース、50 空気用パイプ、51 ボールタップ、52 浮き、53 電極、60 空気用ホース、70 開閉部、71 回転体、72 開口、73 開口、80 噴射パイプ、81 U字状ノズル、100 蓄圧式噴射器。

Claims (7)

  1. タンク内に空気を送り込んで前記タンク内を加圧状態にし、圧力により液体を噴射する蓄圧式噴射器であって、
    前記タンク内に空気を送り込む空気ポンプと、
    前記タンク内に垂下された液体用パイプと、
    前記液体用パイプと連通して前記タンク外に延設された液体用ホースと、
    前記タンク内の空気と連通して前記タンク外に延設された空気用ホースと、
    前記液体用ホースと前記空気用ホースとをそれぞれ開閉する開閉部と、
    前記開閉部の、前記液体用ホースおよび前記空気用ホースとは反対側に設けられ、前記開閉部の操作により液体または空気を噴射する噴射パイプと、
    を備えた蓄圧式噴射器。
  2. 前記噴射パイプの先端部に、U字状のノズルが設けられている
    請求項1に記載の蓄圧式噴射器。
  3. 前記液体用ホースの径よりも、前記空気用ホースの径の方が大きい
    請求項1または請求項2に記載の蓄圧式噴射器。
  4. 前記タンク内の空気側に開口し、前記空気用ホースと連通する空気用パイプをさらに備え、
    前記空気用パイプに、前記タンク内の液体の水位によって前記空気用パイプを開閉するボールタップを設けた
    請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の蓄圧式噴射器。
  5. 前記タンク内の空気側に開口し、前記空気用ホースと連通する空気用パイプをさらに備え、
    前記空気用パイプに、前記タンク内の液体の水位によって前記空気用パイプを開閉する浮きを設けた
    請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の蓄圧式噴射器。
  6. 前記タンク内の空気側に開口し、前記空気用ホースと連通する空気用パイプをさらに備え、
    前記液体用パイプおよび前記空気用パイプに電極を設け、前記液体用パイプの電極と、前記空気用パイプとが前記タンク内の液体により通電した場合に、前記空気用パイプを閉じる弁をさらに設けた
    請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の蓄圧式噴射器。
  7. 前記開閉部は、前記液体用ホースおよび前記空気用ホースの位置に対応してそれぞれ設けられた開口を有し、一方向に回転する回転体で構成されている
    請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の蓄圧式噴射器。
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