JP2017206912A - 耐震装置及びその設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造物振動を抑制できると共に、設置箇所への搬入及び取付を容易に実施できること。【解決手段】実施形態の耐震装置は、復水器10と床面との間に設置される耐震装置20であって、床面に固定される台座21と、台座21に取り付けられる耐震受け部材23と、構造物における床面に対向する底板に取り付けられて耐震受け部材23に嵌合可能な耐震キー部材22と、を有し、耐震受け部材23は、一列に隣接する複数の受け部材ピース35を備え、耐震キー部材22は、一列に隣接する複数のキー部材ピース25を備えるものである。【選択図】 図5

Description

本発明の実施形態は、構造物に設置されてこの構造物の振動を抑制する耐震装置、及びこの耐震装置の設置方法に関する。
近年、発電プラントへの耐震要求が強化され、地震時の揺れによる加速度に対しても構造物が破損しないように、耐震強度を向上させた発電プラントが要請されている。既存の構造物(例えば既存の復水器)において十分な耐震強度を得るためには、この既存の構造物に耐震装置を取り付ける必要がある。
特開2015−121369号公報
発電プラントの構造物、例えば復水器は、地震時の揺れによる加速度に対しても構造物が破損しないように十分な耐震強度を備えたものに改善する必要がある。また、復水器等の発電プラント内の構造物は他の構造物と相互に接合されており、地震によって復水器等の構造物がそれぞれ異なった振動をすると、接続部分が損傷する可能性がある。そのため、地震によって生じる構造物の振動を抑制する必要がある。その際、復水器本体の移動(振動)を規制するために、復水器本体下部に大型の耐震装置を設けることが考えられる。しかしながら、既存の復水器の底部のような狭隘な箇所に耐震装置を取り付ける場合には、耐震装置を大型化すると、この耐震装置の搬入や取付が困難になる恐れがある。
本発明における実施形態の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、地震によって生じる構造物の振動を抑制できると共に、設置箇所への搬入及び取付を容易に実施できる耐震装置及びその設置方法を提供することにある。
本発明の実施形態における耐震装置は、基礎を介して床面または地面に設置された構造物と前記床面または前記地面との間に設置される耐震装置であって、前記床面または前記地面に固定される台座と、前記台座に取り付けられる台座側耐震部材と、前記構造物における前記床面または前記地面に対向する底板に取り付けられて前記台座側耐震部材に嵌合可能な構造物側耐震部材と、を有し、前記台座側耐震部材は、一列に隣接する複数の台座側耐震ピースを備え、前記構造物側耐震部材は、一列に隣接する複数の構造物側耐震ピースを備えることを特徴とするものである。
本発明の実施形態における耐震装置の設置方法は、基礎を介して床面または地面に設置された構造物と前記床面または前記地面との間に設置される耐震装置の設置方法であって、前記耐震装置は、前記床面または前記地面に固定される台座と、前記台座に取り付けられる台座側耐震部材と、前記構造物における前記床面または前記地面に対向する底板に取り付けられて前記台座側耐震部材に嵌合可能な構造物側耐震部材と、を有し、台座側耐震部材が、一列に隣接する複数の台座側耐震ピースを備え、前記構造物側耐震部材が、一列に隣接する複数の構造物側耐震ピースを備えたものであり、第1の構造物側耐震ピースを前記底板に取り付ける第1の工程と、第1の工程後に、前記第1の構造物側耐震ピースに連続するように第2の構造物側耐震ピースを隣接させて前記底板に仮止めして取り付ける第2の工程と、前記第2の工程後に第1の台座側耐震ピースに、前記第1の構造物側耐震ピース及び前記第2の構造物側耐震ピースを嵌合させる嵌合工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、地震によって生ずる構造物の振動を抑制できると共に、設置箇所への搬入及び取付を容易に実施できる。
本実施形態に係る耐震装置が適用された復水器を示す正面図。 図1の復水器を示す側面図。 図2のIII−III線を基準に目視した概略矢視図。 図3の耐震装置の他の設置状況を示す図3に対応する概略図。 図1〜図4における耐震装置を示し、(A)が側面図、(B)が図5(A)のV−V線に沿う断面図。 図5の耐震キー部材を示し、(A)が平面図、(B)が図6(A)のVI矢視図。 図5の耐震受け部材を示し、(A)が部分平面図、(B)が図7(A)のVII矢視図。 (A)、(B)及び(C)は、本実施形態に係る耐震装置の設置方法における耐震キー部材の取付工程を順次示す工程図。 (A)及び(B)は、図8の耐震キー部材の取付工程の後に行う耐震受け部材の取付工程を順次示す工程図。 図5に示す耐震装置の変形形態を示す側面図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る耐震装置が適用された復水器を示す正面図である。また、図2は、図1の復水器を示す側面図である。これらの図1及び図2に示す構造物としての復水器10は、原子力発電プラントまたは火力発電プラントに用いられるものであり、基礎11を介して床面または地面1に設置され、下部本体12及び上部本体13を備える。
下部本体12は、図3にも示すように、平断面形状が長方形状であり、その底板12Aの四隅が基礎11に載置されて支持される。この下部本体12における対向する辺からそれぞれ一対の側板12Bと一対の端板12Cが立設され、これらの側板12B及び端板12Cの上端に上部本体13が接合される。下部本体12の内部に伝熱管14が配置されている。
下部本体12における一対の端板12Cのそれぞれに管板15が設置される。これらの管板15には、伝熱管14の端部が接続されると共に、水室16が取り付けられる。一方の水室16から冷却水が流入すると、この冷却水は一方の管板15を経て伝熱管14内を流れ、他方の管板15を経て他方の水室16から流出する。
この下部本体12に接合された上部本体13は、接続片17を介して、蒸気タービンのタービンケーシングに接続される。蒸気タービンにて仕事終了した蒸気は、接続片17を経て復水器10内に流入し、下部本体12の伝熱管14内を流れる冷却水と熱交換して凝縮水となる。
上述の復水器10には、地震に対する高い耐震性が要求されることから、この復水器10と床面または地面1との間に、復水器10の耐震強度を高めるための耐震装置20が設置されている。この耐震装置20は、図5にも示すように、床面または地面1に固定される台座21と、この台座21に取り付けられる台座側耐震部材としての耐震受け部材23と、復水器10の下部本体12の底板12Aに取り付けられる構造物側耐震部材としての耐震キー部材22と、を有して構成され、耐震キー部材22のキー24が耐震受け部材23のキー溝34に嵌合可能に構成される。
台座21は、図1〜図3に示すように、床面または地面1における復水器10の直下に固定して設置され、その長手方向が下部本体12の端板12Cと平行な方向(矢印A方向)に設けられる。但し、この台座21は、図4に示すように、その長手方向が下部本体12の側板12Bと平行な方向(矢印B方向)に設けられてもよい。更に、台座21は、図3に示すように、長手方向が端板12Cと平行に設けられた台座21Xと、この台座21Xの両側に設置されて長手方向が側板12Bと平行に設けられた台座21Yと、を有して構成されてもよい。従って、この台座21の方向に従って、耐震装置20は、復水器10の下部本体12に対し、下部本体12の端板12Cに平行なA方向と、側板12Bに平行なB方向との少なくとも一方向に延設される。
耐震キー部材22は、図5及び図6に示すように、平板状の固着プレート28から下方にキー24が突設されて構成される。更に、この耐震キー部材22は、複数の構造物側耐震ピースから構成される。以下、構造物側耐震ピースをキー部材ピースと呼称する。耐震キー部材22は、一列に連続するよう隣接した複数のキー部材ピース25から構成される。耐震キー部材22は、キー部材ピース25同士が突き当てられて組み付けられて形成される。図6中の符号26は、隣接するキー部材ピース25同士の隣接部であり、且つ組み付け時に突き当てられる組付部位26である。各キー部材ピース25では、固着プレート28の外周において組付部位26を除く部位は、復水器10の下部本体12の底板12Aに固着(本実施形態では溶接による固着)される固着部位27である。
なお、固着プレート28は、四角形の平板の対向する外周部分がコの字型に切り欠かれた形状である。この切り欠かれた部分があるため、固着部位27は、固着プレート28が単に四角形のときよりも溶接長が長く設けられる。なお、固着プレート28の切り欠かれた部分を切り欠き部29と呼称し、切り欠き部29の形状はコの字以外であってもよい。例えば、切り欠き部29は、L字型やV字型、U字型であってもよい。
耐震受け部材23は、図5及び図7に示すように、アンカーボルト30を用いて台座21に固着されるベース部31と、このベース部31にキー溝34を設けるための溝部としての一対の突起部32と、ベース部31から台座21側(つまり、突起部32と反対側)へ突設された取付強化部33と、を有して構成される。更に、この耐震受け部材23は、台座側耐震ピースとしての複数個(例えば4個)の受け部材ピース35が、台座21の長手方向に突き当てられて組み付けられて形成される。
各受け部材ピース35における一対の突起部32は、互いに対向して、台座21の長手方向に延在して形成される。このため、これらの突起部32は、台座21の設置方向(長手方向)によって、図3及び図4に示すように、復水器10の下部本体12の端板12Cに平行なA方向と、側板12Bに平行なB方向との少なくとも一方向に延在される。従って、これらの突起部32により形成されるキー溝34に耐震キー部材22のキー24が嵌合することで、地震の揺れによる加速度は、耐震キー部材22のキー24と耐震受け部材23の突起部32とにより受け止められることになる。
図5及び図7に示すように、各受け部材ピース35のベース部31には、アンカーボルト30挿通用の挿通孔36が適宜位置に貫通して形成されると共に、補強リブ37が設けられる。この補強リブ37は、各受け部材ピース35のベース部31における上面に、突起部32に当接して設けられて、この突起部32を補強する。また、取付強化部33は、各受け部材ピース35のベース部31の下面から突設される。この取付強化部33は、耐震受け部材23(受け部材ピース35)が台座21に取り付けられる際にこの台座21に埋設されることで、アンカーボルト30による耐震受け部材23(受け部材ピース35)の台座21への取付強度を更に強化する。
図5〜図7に示すように、耐震受け部材23は、前述のように、複数個の受け部材ピース35が突き当てられて組み付けられて形成される。このとき、隣接する受け部材ピース35同士が隣接する隣接部であり、且つ組み付け時に突き当てられる部位が、組付部位38である。ここで、受け部材ピース35の組付部位38が突き当てられて組み付けられた位置を組付位置38Aと呼称し、キー部材ピース25の組付部位26が突き当てられて組み付けられた位置を組付位置26Aと呼称する。耐震受け部材23と耐震キー部材22が嵌合されたとき、組付位置38Aと組付位置26Aは、耐震キー部材22の長手方向において、所定距離離間する。すなわち、耐震受け部材23は、耐震キー部材22を形成するキー部材ピース25の組付部位26が組み付けられる組付位置26Aを跨ぐ形状の受け部材ピース35を有して構成されることになる。
つまり、耐震キー部材22を形成する複数のキー部材ピース25はいずれも、キー24の長手方向において、長さLに設定される。これに対し、耐震受け部材23を形成する受け部材ピース35は、例えば一端(図5の左端)の受け部材ピース35が長さLよりも寸法tだけ長く設定され、この一端の受け部材ピース35に順次隣接する受け部材ピース35が長さLと略同一に設定され、耐震受け部材23の他端(図5の右端)の受け部材ピース35が長さLよりも寸法tだけ短く設定されている。なお、キー24の長手方向は耐震キー部材22の長手方向と同一である。
上述のように、耐震受け部材23の隣接する受け部材ピース35(他端の受け部材ピース35を除く)は、耐震受け部材23の長手方向の長さが、耐震キー部材22のキー部材ピース25の長さLよりも寸法tだけ長くまたは上記長さLと略等しく設定されて、耐震キー部材22におけるキー部材ピース25の組付位置26Aを跨ぐ形状に設けられる。
従って、キー部材ピース25を復水器15の下部本体12の底板12Aに順次組み付けて耐震キー部材22を形成する耐震キー部材の取付工程の際に、位置合せ済みと位置合せ前の隣接するキー部材ピース25のキー24に、キー部材ピース25の長さLよりも寸法tだけ長いまたは上記長さLと略等しい長さの受け部材ピース35を同時に嵌合させることで、上記位置合せ前のキー部材ピース25を位置合せすることが可能になる。この位置合せによって、耐震キー部材22の隣接するキー部材ピース22は、耐震キー部材22の長手方向に直交する方向(図5(B)の矢印P方向)の横ずれが防止される。
次に、上述の耐震キー部材22の取付工程を含む耐震装置20の設置方法を、図8及び図9を用いて説明する。図8は、耐震キー部材22の取付工程を示し、図9は耐震受け部材23の取付工程を示す。
まず、図8に示す耐震キー部材22の取付工程では、図8(A)に示すように、例えば図5の左端のキー部材ピース25(第1キー部材ピース25−1)を復水器10の下部本体12の底板12Aにおける所定位置に位置合せして仮止めする。
次に、キー24が一列に連続するように、第2キー部材ピース25−2を第1キー部材ピース25−1に隣接させて底板12Aに仮止めする。
そして、図8(B)に示すように、第1キー部材ピース25−1に嵌合合するよう作成された受け部材ピース35(例えば図5の左端の第1受け部材ピース35−1)を、移動体40を用いて所定位置まで搬送し上昇させ、第1受け部材ピース35−1を第1キー部材ピース25−1に嵌合させる。このとき、図5に示すように、第1受け部材ピース35−1と第1キー部材ピース25−1の左端は一致させる。第1受け部材ピース35−1が第1キー部材ピース25−1よりも寸法tだけ長いため、第1受け部材ピース35−1は第2キー部材ピース25−2のキー24にも嵌合する。
ここで、第1受け部材ピース35−1に第2キー部材ピース25−2が嵌合しない場合には、第2キー部材ピース25−2の仮止めを外し、第2キー部材ピース25−2が第1キー部材ピース25−1に隣接し、かつ、第1受け部材ピース35−1に嵌合するよう位置を調節し、この位置調整された第2キー部材ピース25−2を再び底板12Aに仮止めする。この仮止め後、第1受け部材ピース35−1を移動体40により下降させる。
次に、図8(C)に示すように、キー24が一列に連続するよう、第3キー部材ピース25−3を第2キー部材ピース25−2に隣接させて、底板12Aに仮止めする。
そして、第2キー部材ピース25−2に嵌合するよう作成された受け部材ピース35(例えば図5(A)の左端から2番目の第2受け部材ピース35−2)を、移動体40を用いて所定位置まで搬送し上昇させ、第2受け部材ピース35−2を第2キー部材ピース25−2に嵌合させる。ここで、第2受け部材ピース35−2は、図5(A)において、第2キー部材ピース25−2の左端から寸法tの位置から嵌合させる。また、第2受け部材ピース35−2と第2キー部材ピース25−2は、キー24の長手方向の寸法が寸法Lで等しいため、第2受け部材ピース35−2は寸法tだけ第3キー部材ピース25−3と嵌合する。
ここで、第2受け部材ピース35−2に第3キー部材ピース25−3が嵌合しない場合には、第3キー部材ピース25−3の仮止めを外し、第3キー部材ピース25−3が第2キー部材ピース25−2に隣接し、かつ、第2受け部材ピース35−2に嵌合するよう調節し、この位置調整された第3キー部材ピース25−3を再び仮止めする。この仮止め後、第2受け部材ピース35−2を移動体40により下降させる。
次に、第4キー部材ピース25−4についても、第3キー部材ピース25−3の場合と同様に、仮止めした第4キー部材ピース25−4を第3受け部材ピース35−3により位置あわせし、必要な場合には位置調整して再度仮止めを行う。なお、第4受け部材ピース35−4は位置を確認すべきキー部材ピースが無いため、必ずしも移動体40により昇降させる必要は無い。
その後、上述のようにして仮止めされた第1キー部材ピース25−1、第2キー部材ピース25−1、第3キー部材ピース25−1、第4キー部材ピース25−4のそれぞれの固着部位27を、復水器10の下部本体12の底板12Aに例えば溶接して固着して取り付ける。
ここで、移動体40は、台車41に昇降機構42を介して昇降台43が配置され、この昇降台43に設置された支持ブロック44が、第1受け部材ピース35−1を含む受け部材ピース35を載置して支持する。また、この移動体40に支持される受け部材ピース35(第1受け部材ピース35を含む)には、アンカーボルト30が挿通されて取り付けられている。これは、復水器10の下部本体12の底板12Aと床面または地面1とのスペースが、アンカーボルト30を受け部材ピース35に挿通させるのに十分なスペースでない場合に、復水器10の外側領域で受け部材ピース35にアンカーボルト30を挿通させて取り付けたからである。
次に、耐震受け部材23の取付工程について説明する。図9(A)に示すように、複数個の受け部材ピース35(第1受け部材ピース35−1、第2受け部材ピース35−2、第3受け部材ピース35−3、第4受け部材ピース35−4)を、吊りワイヤ45を用いて復水器10の下部本体12の底板12Aに懸吊する。この懸吊は、例えば複数個の受け部材ピース35のそれぞれに挿通されて取り付けられたアンカーボルト30に、吊りワイヤ45の一端を固定することでなされる。
また、上述の懸吊状態では、隣接する受け部材ピース35は、それぞれの組付部位38が突き当てられて組み付けられ、更に、それぞれのキー溝34が、復水器10の下部本体12の底板12Aに取り付けられた耐震キー部材22のキー24に嵌合した状態になって位置合せされる。なお、吊りワイヤ45の一端の固定位置は必ずしもアンカーボルト30でなくてもよく、受け部材ピース35を懸吊することができれば、受け部材ピース35のいずれの部位であってもよい。
つまり、受け部材ピース35が吊りワイヤ45により懸吊された状態では、第1受け部材ピース35−1と第2受け部材ピース35−2のそれぞれの組付部位38が突き当てられ、第2受け部材ピース35−2と第3受け部材ピース35−3のそれぞれの組付部位38が突き当てられ、第3キー部材ピース35−3と第4受け部材ピース35−4のそれぞれの組付部位38が突き当てられて、これらの第1受け部材ピース35−1〜第4受け部材ピース35−4が組み付けられる。
更に、この懸吊状態では、第1受け部材ピース35−1のキー溝34が第1キー部材ピース25−1及び第2キー部材ピース25−2のキー24に、第2受け部材ピース35−2のキー溝34が第2キー部材ピース25−2及び第3キー部材ピース25−3のキー24に、第3受け部材ピース35−3のキー溝34が第3キー部材ピース25−3及び第4キー部材ピース25−4のキー24に、第4受け部材ピース35−4のキー溝34が第4キー部材ピース25−4のキー24に、それぞれ嵌合した状態になって位置合せされる。
次に、図9(B)に示すように、複数個の受け部材ピース35を吊りワイヤ45により懸吊した状態で、これらの受け部材ピース35と床面または地面1との間に、例えば鋼材を用いて支持部材46をフレーム状に組み立てる。そして、この支持部材46を介して、懸吊状態の複数の受け部材ピース35を床面または地面1に支持させる。
その後、支持部材46の周囲に型枠47を配置し、この型枠47の内側に配筋を施し、更に型枠47の内側に、支持部材46を埋設しつつコンクリートを打設して台座21を形成する。このとき、複数個の受け部材ピース35のそれぞれの取付強化部33と、これらの受け部材ピース35にそれぞれ取り付けられたアンカーボルト30とが台座21に埋設されることで、それぞれの受け部材ピース35が台座21に固定して取り付けられると同時に、これらの受け部材ピース35によって耐震受け部材23が形成される。
上述の耐震キー部材22及び耐震受け部材23のそれぞれの取付工程によって、耐震装置20の設置が完了する。但し、耐震キー部材22の取付工程においては、複数個のキー部材ピース25の全てを復水器10の下部本体12の床板12Aに仮止めした後に、これらのキー部材ピース25を下部本体12の床板12Aに、例えば溶接により一括して取り付ける場合を述べたが、キー部材ピース25の仮止めが完了する毎に、このキー部材ピース25を復水器10の下部本体12の底板12Aに溶接等により順次取り付けてもよい。
また、耐震キー部材22の取付工程において、キー部材ピース25の横ずれを防止して位置合せするためにガイドとして機能する受け部材ピース35には、アンカーボルト30が取り付けられていなくてもよい。同様に、耐震受け部材23の取付工程において、吊りワイヤ45を用いて複数個の受け部材ピース35を懸吊して位置合せする場合においても、これらの受け部材ピース35にアンカーボルト30が取り付けられていなくてもよい。このとき、受け部材ピース35を懸吊させるには、それぞれの受け部材ピース35の貫通孔36に吊りピース(不図示)を取り付け、この吊りピースに吊りワイヤ45の一端を固定して受け部材ピース35を懸吊してもよい。
受け部材ピース35の取付工程において、この受け部材ピース35の位置合せ時にアンカーボルト30が取り付けられていない場合には、複数個の受け部材ピース35を支持部材46により支持させた後で且つコンクリート打設の前に、複数個の受け部材ピース35のそれぞれにアンカーボルト30を挿通して取り付ける。
以上のように構成されたことから、本実施形態によれば、次の効果(1)〜(4)を奏する。
(1)図1〜図4に示すように、耐震装置20は、台座21、耐震キー部材22及び耐震受け部材23を有して構成され、復水器10の下部本体12に対して、この下部本体12の端板12Cに平行なA方向と、下部本体12の側板12Bに平行なB方向との少なくとも一方向に延設されている。そして、図5に示すように、耐震装置20における耐震キー部材22のキー24が耐震受け部材23のキー溝24に嵌合することで、これらの耐震キー部材22及び耐震受け部材23が地震の揺れにより復水器10に作用する加速度を受け止める。このため、復水器10が、床面や床面に取り付けられた他の機器と異なった振動を抑制することができ、他の機器との接合部が破断することを防ぐことができる。また、復水器10の振動を抑制することで復水器10の振動による損傷を防ぐことができる。
(2)図1、図2及び図5に示すように、耐震装置20は、復水器10と床面または地面1との間に、複数個のキー部材ピース25を搬入して耐震キー部材22を形成し、複数個の受け部材ピース35を搬入して耐震受け部材23を形成する。そのため、復水器10の底板12Aと床面や地面1との狭隘部であっても、耐震装置20を設置することが可能になる。
(3)図5及び図8に示すように、耐震受け部材23と耐震キー部材22は、それぞれ一列に隣接する複数の受け部材ピース35とキー部材ピース25から構成され、受け部材ピース35同士の隣接点(組付位置38A)とキー部材ピース25同士の隣接点(組付位置26A)は、耐震キー部材22の長手方向に寸法tだけ離間している。このため、例えば左側から順にキー部材ピース25を底板12Aに取り付ける際、n番目に取り付けるキー部材ピース25は、(n−1)番目のキー部材ピース25と(n−1)番目の受け部材ピース35によって位置を調節させることができる。そのため、複数のキー部材ピース25を用いて、耐震受け部材23に嵌合可能であってキー部材ピース25同士の横ずれが抑制された耐震キー部材22を構成することができる。
また、受け部材ピース35は、既に底板12に取り付けられた耐震キー部材22によって位置あわせして台座21に固定される。このため、複数の受け部材ピース35を用いて、耐震キー部材22に嵌合可能であって受け部材ピース35同士の横ずれが抑制された耐震受け部材23を構成することができる。
(4)図6に示すように、キー部材ピース25の固着プレート28は単に四角形の板ではなく、組付部位26以外の固着部位27が、四角形の板の対向位置にコの字型の切り欠き部29を備える。このため、固着部位27は、固着プレート28が単に四角形の板であるときよりも長くなる。つまり、固着プレート28が切り欠き部29を有することで、溶接長が長くなる。そのため、キー部材ピース25の取付強度を増大でき、耐震キー部材22の耐震裕度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、図10に示すように、耐震受け部材23の一端(図中の左端)の受け部材ピース35が、耐震キー部材22を形成するキー部材ピース25の長さLよりも、耐震受け部材23の長手方向において寸法uだけ短く設定され、この一端のキー部材ピース25に順次隣接する受け部材ピース35が上記長さLと略同一長さに設定され、耐震受け部材23の他端(図10の右端)の受け部材ピース35が上記長さLよりも長く設定されてもよい。これにより、耐震受け部材23は、耐震キー部材22を形成するキー部材ピース25の組付部位26が組み付けられる組付位置26Aを跨ぐ形状の受け部材ピース35を有して構成されることになる。
また、本実施形態において、耐震キー部材及び耐震受け部材は、それぞれ4個ずつのキー部材ピース及び受け部材ピースから構成されているが、キー部材ピース及び受け部材ピースの数は4個に限られない。耐震キー部材及び耐震受け部材を構成する耐震キー部材及び耐震受け部材は、少なくともそれぞれ2個ずつであればよい。このとき、キー部材ピースは長手方向の長さがいずれも等しい。耐震受け部材は、長手方向の長さが構造物側耐震ピースの長手方向の長さよりも寸法tだけ長い台座側耐震ピースと、長手方向の長さが構造物側耐震ピースの長手方向の長さよりも寸法tだけ短い台座側耐震ピースとを備える。
1…床面または地面、10…復水器(構造物)、11…基礎、12A…底板、20…耐震装置、21…台座、22…耐震キー部材(構造物側耐震部材)、23…耐震受け部材(台座側耐震部材)、24…キー、25…キー部材ピース(構造物側耐震ピース)、26A…組付位置、27…固着部位、31…ベース部、32…突起部、33…取付強化部、34…キー溝、35…受け部材ピース(台座側耐震ピース)、38A…組付位置、46…支持部材。

Claims (11)

  1. 基礎を介して床面または地面に設置された構造物と前記床面または前記地面との間に設置される耐震装置であって、
    前記床面または前記地面に固定される台座と、
    前記台座に取り付けられる台座側耐震部材と、
    前記構造物における前記床面または前記地面に対向する底板に取り付けられて前記台座側耐震部材に嵌合可能な構造物側耐震部材と、を有し、
    前記台座側耐震部材は、一列に隣接する複数の台座側耐震ピースを備え、
    前記構造物側耐震部材は、一列に隣接する複数の構造物側耐震ピースを備えることを特徴とする耐震装置。
  2. 前記台座側耐震部材と前記構造物側耐震部材が嵌合した状態において、前記台座側耐震ピース同士の隣接部と前記構造物側耐震ピース同士の隣接部は、前記構造物側耐震部材の長手方向において離間していることを特徴とする請求項1に記載の耐震装置。
  3. 前記台座側耐震部材は、長手方向の長さが前記構造物側耐震ピースの長手方向の長さよりも長い台座側耐震ピース、及び長手方向の長さが前記構造物側耐震ピースの長手方向の長さよりも短い台座側耐震ピースを備える請求項1または2に記載の耐震装置。
  4. 前記台座側耐震部材は、長手方向の長さが前記構造物側耐震ピースの長手方向の長さと等しい台座側耐震ピースを備える請求項3に記載の耐震装置。
  5. 前記構造物側耐震ピースは、切り欠き部を有する板状の固着プレートと、前記固着プレートから突出するキーとを備え、
    前記台座側耐震ピースは、前記台座に固定されるベース部と、前記キーが嵌合可能な溝部とを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の耐震装置。
  6. 前記構造物が、発電プラントにおける既設の復水器であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の耐震装置。
  7. 基礎を介して床面または地面に設置された構造物と前記床面または前記地面との間に設置される耐震装置の設置方法において、
    前記耐震装置は、
    前記床面または前記地面に固定される台座と、
    前記台座に取り付けられる台座側耐震部材と、
    前記構造物における前記床面または前記地面に対向する底板に取り付けられて前記台座側耐震部材に嵌合可能な構造物側耐震部材と、を有し、
    前記台座側耐震部材が、一列に隣接する複数の台座側耐震ピースを備え、
    前記構造物側耐震部材が、一列に隣接する複数の構造物側耐震ピースを備えたものであり、
    第1の構造物側耐震ピースを前記底板に取り付ける第1の工程と、
    前記第1の工程後に、前記第1の構造物側耐震ピースに連続するように第2の構造物側耐震ピースを隣接させて前記底板に仮止めして取り付ける第2の工程と、
    前記第2の工程後に第1の台座側耐震ピースに、前記第1の構造物側耐震ピース及び前記第2の構造物側耐震ピースを嵌合させる嵌合工程と、
    を有することを特徴とする耐震装置の設置方法。
  8. 前記嵌合工程は、
    昇降機能を有する台車に積載された前記第1の台座側耐震ピースを、前記第1の構造物側耐震ピース及び前記第2の構造物側耐震ピースの下に移動させる移動工程と、
    前記移動工程後に、前記第1の台座側耐震ピースを上昇させる工程と、を有することを特徴とする請求項7に記載の耐震装置の設置方法。
  9. 前記第2の工程後に、前記第1の台座側耐震ピースに嵌合するよう前記第2の構造物側耐震ピースの取り付け位置を調節する調節工程を有することを特徴とする請求項7または8に記載の耐震装置の設置方法。
  10. 前記嵌合工程後に、前記台座側耐震ピースを、前記底板に取り付けられた前記構造物側耐震ピースに嵌合させ、且つ、複数の前記台座側耐震ピースを連続するように一列に隣接させた状態で、複数の前記台座側耐震ピースを支持部材により前記床面または前記地面に支持させる支持工程と、
    前記支持工程後に、前記支持部材を埋設しつつコンクリート打設して前記台座を形成する台座形成工程と、を有することを特徴とする請求項7に記載の耐震装置の設置方法。
  11. 前記構造物が、発電プラントにおける既設の復水器であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の耐震装置の設置方法。
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