JP2017206361A - 整列収容装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄物の被搬送物に対して、収容確実性の高い安価な整列収容装置を提供すること。【解決手段】長さ方向に複数の孔11をあけた無端ベルト10と、無端ベルト10を掛けて回転させるローラ20と、無端ベルト10が形成する輪の内側から無端ベルト10に所定の長さ当接する開口溝32を有する吸引器30と、吸引器30内部を減圧する吸引ポンプ40と、吸引器30の溝32部分の両外側に対称に配された、移送方向に向かって下に傾斜した下辺51を有する傾斜板50と、を具備し、被搬送物は、無端ベルト10の孔11に吸着して移送され、その進行に伴って傾斜板50により下に押しやられ吸着が剥がされることを特徴とする整列収容装置1。【選択図】図2

Description

本発明は、薄物の被搬送物をスタッカその他の整列容器に積み重ねて整列させる整列収容装置に関する。
PTPシートなどの薄物の被搬送物を、後工程により個別包装したり、何枚かを単位として繰りだしたりする場合、一旦整列させるため、スタッカその他の整列容器に積み重ねる必要がある。
従来では、たとえば、被搬送物をコンベアで移送させ、そのまま端部から放り出し、下に包装容器で待ち受けて収容する方法が知られていた。
また、ロボットアームにより、下降→吸着→上昇→水平移動→下降→吸着解除→原点復帰を繰り返し、収容する方法も知られている。
この他、無端ベルトに等間隔に据え付けられた、対となった爪の群によるチャック装置により、連続的に、挟み込み→開放をおこない、収容する方法も知られている。
しかしながら、従来の技術では以下の問題点があった。
端部から放り出す方法は、最も簡便でありコストもほとんどかからないため、極めて魅力的であるが、PTPシートのように形が複雑であり、内部の錠剤も十分に固定されていない被搬送物である場合には、ばらつきにより収容の確実性が十分でないという問題点があった。
ロボットアームは、確実性や信頼性が高く、細かな制御も可能であるが、装置が大がかりとなり、また、導入コストが高くなるという問題点があった。
チャック装置は、高速処理が可能となるというメリットを有するが、流れてくる被搬送物が正確に等間隔でないと挟み込みができない、という問題点があった。また、同期が一旦狂うと以降は収容不良が続いてしまうという問題点があった。
特開2012−1356 特開2005−231653 特開2004−359323
上記特許文献は、特許情報プラットフォームを用いた公開特許公報の検索により抽出した。具体的には、公報テキスト検索をおこなった(検索日:2013年2月12日))。
テーマコードは3E003に該当するため、このテーマコードを用いて公報テキスト検索をおこなった。
検索式=(要約+請求の範囲:吸着or負圧)&(公報全文:真空orポンプor吸引)&(Fターム:3D003?)
ヒット件数は87件であり、これらの公報を目視し、本件に近似していると考えられる上記先行技術文献3件を抽出した。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、薄物の被搬送物に対して、装置構成を大がかりとすることなく、既存のラインに簡便に介在させることができ、収容確実性の高い安価な整列収容装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の整列収容装置は、少なくとも片面が吸引力により上から吸着保持可能な高さ方向に扁平である被搬送物を、スタッカその他の整列容器に積み重ねて収容する整列収容装置であって、被搬送物を上から吸着して引き取り移送する吸着移送手段と、被搬送物の吸着を離脱して下方に配された前記整列容器に自由落下させる離脱手段と、を具備し、吸着移送手段が、長さ方向に複数の孔をあけた無端ベルトと、無端ベルトを掛けて回転させるローラと、無端ベルトが形成する輪の内側から無端ベルトに所定の長さ当接する開口溝、を有し、当該開口溝が中空である内部と連通した吸引体と、吸引体内部を減圧する吸引ポンプと、を備え、離脱手段が、吸引体の開口溝部分の両外側に対称に配された、移送方向に向かって下に傾斜した辺を有するスライド体であり、被搬送物は、無端ベルトの孔に吸着して移送され、その進行に伴ってスライド体により下に押しやられ吸着が剥がされることを特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明は、機械的な駆動部を用いることなく吸着と離脱を実現し、薄物の被搬送物に対して、装置構成を大がかりとすることなく、既存のラインに簡便に介在させることができ、収容確実性の高い安価な整列収容装置を提供することができる。
被搬送物の載置間隔がバラバラであっても収容確実性は損なわれない。
装置の上流から被搬送物が移送されてくる態様は特に限定されないが、ベルトコンベア上に載置されて流れてくる例を挙げることができる。
無端ベルトにあける孔は、陰圧による吸着を実現するのであれば特に限定されず、たとえば、3mmφ、間隔15mmとすることができる。なお、この孔の大きさや間隔は、被搬送物の大きさ、重さ、移送されてくる大まかな載置間隔に依存するが、ベルトを掛け替えるだけで簡便かつ容易に対応できる。なお、無端ベルトは、孔以外は気密性がある素材であるものとする。
開口溝の溝幅は、無端ベルトの幅よりも狭ければ特に限定されないが、たとえば無端ベルトの幅を30mmとした場合、溝幅は3mmとすることできる。また、溝長さは40cmとする例を挙げることができる。
吸引ポンプは、吸引体筐体にあけられた接続口に適宜取り付ける。
スライド体は、板体でも棒体でもよく、被搬送物が当接していき下に押しやるように傾いた辺を有すれば特に限定されない。
スライド体については、全体が対称である必要はなく、被搬送物に作用する下辺部分が対称であればよい。
請求項2に記載の整列収容装置は、請求項1に記載の整列収容装置において、離脱手段が、スライド体に代え、開口溝の両外側に対称に配され前記整列容器上空にて上下に往復するまたは回動する打叩体であり、被搬送物は、無端ベルトの孔に吸着して移送され、所定位置にて打叩体により叩き落とされることを特徴とする。
すなわち、請求項2に係る発明は、簡単な駆動機構により被搬送物のベルトからの剥離を実現する。
左右の打叩体は連結されており単一の駆動部により往復または回転するようにするのが好ましい。往復には、直線往復運動だけでなく、一端を軸とした棒体が所定の中心角にて他端を上下(孤運動)させる態様が含まれる。回転には、機関車の車軸配置のように、回転に孤運動が組み合わさる態様も含まれる。なお、対称とは、全体が対称である必要はなく、被搬送物に作用する部分が対称に上下往復または回動すればよい。
請求項3に記載の整列収容装置は、請求項2に記載の整列収容装置において、上流にて被搬送物の間隔を検出する間隔検出手段と、間隔検出手段により検出された間隔に基づき、打叩体の駆動タイミングを制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
すなわち、請求項3に係る発明は、確実な打叩を実現する。
請求項4に記載の整列収容装置は、請求項3に記載の整列収容装置において、制御手段が、所定間隔以下にて吸着している被搬送物が移送されてきた場合、または、装置のおかれるライン上に不具合が生じた場合には、打叩体の駆動をスキップする制御をおこなうことを特徴とする。
すなわち、請求項4に係る発明は、必要な部分だけ系外排出し、ライン中の律速となることを回避する。
本発明によれば、薄物の被搬送物に対して、装置構成を大がかりとすることなく、既存のラインに簡便に介在させることができ、収容確実性の高い安価な整列収容装置を提供することができる。
本発明の整列収容装置を含めた整列収容ラインの説明図である。 整列収容装置1の説明図である。 他の離脱手段(摺動アーム)の動きの時系列を示した部分拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面は説明の便宜上適宜構成を省略し、また、必ずしも同一の縮尺としていない。
ここでは、まず、離脱手段として固定されたスライド体(以下では傾斜板)により吸着を剥がす整列収容装置について説明する。被搬送物はPTPシートであるものとする。図1は、本発明の整列収容装置を含めた整列収容ラインの説明図である。
整列収容ラインLは、上流から、移送コンベアMと、整列収容装置1と、整列容器Cと、により構成される。
移送コンベアMは、長手が進行方向に直交しアルミ蒸着面が上になって載置されたPTPシートSを順次下流へと連続的に移送する装置である。
整列容器Cは、以降に説明する傾斜板の下に位置させ、PTPシートSの落下を待ち受け積み重ねて収容する容器である。PTPシートSの着地位置が常に同じとなるように、底面が順次下降する容器であっても良い。
整列収容装置1は、無端ベルト10と、ローラ20と、吸引器30と、吸引ポンプ40と、傾斜板50と、サーボモータ60と、を基本構成としている。図2に、整列収容装置1の説明図を示した。なお、図2aは、正面図を、図2bは、平面図を、図2bは底面図を、図2dは、無端ベルトを透過した吸引器30の底面図を、それぞれ示している。
無端ベルト10は、幅30mm、厚み2.5mm、長さ900mmのゴム製の帯ベルトであり、若干の張力を持って張られている。また、無端ベルト10には、直径3mmの孔11が、12mm間隔であけられている。この孔11を介して吸引器30の陰圧によりPTPシートSが吸着される。
ローラ20は、上流側と下流側に配された直径12cmの2つの円筒体であって、その周面21に無端ベルト10が掛けられている。また、周面21の両端にはリブ22が設けられ、無端ベルト10のずれが生じないようにしている。
なお、ローラ20の一方がサーボモータ60により駆動され、これにより無端ベルト10が回転する。
吸引器30は、一方向に長手である箱形の中空容器であって、無端ベルト10が形成する輪の内側に配され、下側の無端ベルト10に対して底面31が押しあたるようにしている。底面31の上流および下流は、無端ベルト10を迎えるまたは送るに際しアタリを滑らかにすべく、若干の傾斜と曲率が設けてある。
底面31中央には、長さ方向に沿って下方に開口した溝32が設けられており、この溝32は、内部の中空部分に連通している。また、吸引器30の側面には、吸引ポンプ40からのチューブ41を接続する接続口35が設けられ、この接続口35も内部の中空部分に連通している。溝32と接続口35以外は吸引器30は閉じており気密な中空容器である。
無端ベルト10が溝32を塞ぐため、孔11の吸引力が高まり、PTPシートSが効率的に吸着される。なお、溝32上を移動していく孔11は、総てPTPシートSにより塞がれている必要はなく、開放したままの(PTPシートSが着いていない)孔11があってもよい。吸引ポンプ40の排気速度を調整することにより吸着が可能である。
なお、底面31の両側には、ローラ20と同様に背の低いリブ33が設けられており、無端ベルト10のずれが生じないようにしている。
吸引ポンプ40は、接続口35に繋げるチューブ41を介して吸引器30を陰圧にする。排気方式は特に限定されない。
傾斜板50は、底面31の両側に対称に配置された板であって、移送方向に向かって下方に傾斜した下辺51を有する。下辺51の移送上流側は、無端ベルト10より高い位置にあり、移送下流側は低い位置としている。下辺51と無端ベルト10とが同じ高さとなる位置の若干下流の位置の下に整列容器Cが配されている。下辺51が徐々に無端ベルト10から離れていくため、移送に伴ってPTPシートSは進行方向左右2箇所から物理的に押しやられついには離脱し、そのまま自由落下して整列容器Cに収容される。
整列収容装置1では、吸引器30の中空内部を吸引し、かつ、ローラ20を回転するだけで、PTPシートSの移送間隔がバラバラであっても、その吸着と離脱とを十全および確実におこなうことができ、整列容器Cに積み重ねて収容可能となる。
なお、孔11については、吸着力にばらつきがないように、たとえば、直径1mmφで1mmおきにあけられた態様であっても、また、幅1mm長さ5mmの縦長の孔で6mmおき(穴と孔の間隔1mm)とする態様であっても良い。
以上の例では、PTPシートSは、長手を進行方向に直交させた状態で移送されてくる例について説明したが、PTPシートSが、傾斜板50より幅広であれば、長手を進行方向に平行に配向した状態で移送されてくる態様であってもよい。すなわち、傾斜板50からのはみ出し部分があるのであればしごき落とせるので、PTPシートSの向きは限定されない。
なお、PTPシートSの離脱は固定的な傾斜板に限らない。図3は、他の離脱体(摺動アーム)の例を示した部分拡大正面図である。図では、一連の周回動作を示している。
摺動アーム70は、底面31の両側に対称に配置され連結した棒である。摺動アーム70は、回転部75とこれと連動した往復部76とにより、基端側が円周上を回転すると共に先願側が一定の中心角で往復する複合運動をおこなう。これにより、摺動アーム70は、上から振りかぶるように降りつつ基端側が下回りに回転し、PTPシートSを引きながらはたき落とす動作となる。移送方向に沿って離脱させるので、PTPシートSに負荷がかかりにくく、より正確かつ確実な収容が可能となる。
なお、上流にはセンサを配置し(図示せず)、PTPシートSの間隔ないし位置または通過時刻を検出する。このデータを回転部75と往復部76の制御部(図示せず)に送り、駆動タイミングを制御する。
また、この制御部は、センサにより、PTPシートSの間隔が詰まっていると検知された場合には、送られてくるPTPシートSの片方のみを落とす制御をおこなう。仕様の態様によりPTPシートSを二枚とも下流に流し(その間摺動アーム70を駆動せず)、系外排出するようにしても良い。また、ラインLの他の装置、たとえば、移送コンベアMやそれより上流の装置に不具合が生じたことを受けて、PTPシートSを系外排出してもよい。
系外排出については、別途コンベアで受けて下流に流すようにしてもよいし、整列容器Cより下流に、回収箱をおき、ここで自由落下させて受けるようにしてもよい(図示せず)。
以上説明したように、本発明によれば、重心が一定していない薄物であっても、かつ、移送間隔がばらついていても、同じ場所へ安定的に落下させることができる。
本発明は、PTPシートに限らず、ある程度強度があり、上からの吸着が可能なものであれば被搬送物に限定はない。たとえば、おしぼりの入った袋や、板チョコレートや、個別包装された煎餅などの薄物であってもよい。
1 整列収容装置
10 無端ベルト
11 孔
20 ローラ
21 周面
22 リブ
30 吸引器
31 底面
32 溝
33 リブ
35 接続口
40 吸引ポンプ
41 チューブ
50 傾斜板
51 下辺
60 サーボモータ
70 摺動アーム
75 回転部
76 往復部76
76 センサ
C 整列容器

Claims (4)

  1. 少なくとも片面が吸引力により上から吸着保持可能な高さ方向に扁平である被搬送物を、スタッカその他の整列容器に積み重ねて収容する整列収容装置であって、
    被搬送物を上から吸着して引き取り移送する吸着移送手段と、
    被搬送物の吸着を離脱して下方に配された前記整列容器に自由落下させる離脱手段と、
    を具備し、
    吸着移送手段は、
    長さ方向に複数の孔をあけた無端ベルトと、
    無端ベルトを掛けて回転させるローラと、
    無端ベルトが形成する輪の内側から無端ベルトに所定の長さ当接する開口溝、を有し、当該開口溝が、中空である内部と連通した吸引体と、
    吸引体内部を減圧する吸引ポンプと、
    を備え、
    離脱手段は、
    吸引体の開口溝部分の両外側に対称に配された、移送方向に向かって下に傾斜した辺を有するスライド体であり、
    被搬送物は、無端ベルトの孔に吸着して移送され、その進行に伴ってスライド体により下に押しやられ吸着が剥がされることを特徴とする整列収容装置。
  2. 離脱手段は、スライド体に代え、
    開口溝の両外側に対称に配され前記整列容器上空にて上下に往復するまたは回動する打叩体であり、
    被搬送物は、無端ベルトの孔に吸着して移送され、所定位置にて打叩体により叩き落とされることを特徴とする請求項1に記載の整列収容装置。
  3. 上流にて被搬送物の間隔を検出する間隔検出手段と、
    間隔検出手段により検出された間隔に基づき、打叩体の駆動タイミングを制御する制御手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項2に記載の整列収容装置。
  4. 制御手段は、所定間隔以下にて吸着している被搬送物が移送されてきた場合、または、装置のおかれるライン上に不具合が生じた場合には、打叩体の駆動をスキップする制御をおこなうことを特徴とする請求項3に記載の整列収容装置。
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