JP2017205972A - 処理装置、処理システムの節電方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

処理装置、処理システムの節電方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Kenichi Takahashi
健一 高橋
山田 匡実
Masami Yamada
匡実 山田
勝彦 穐田
Katsuhiko Akita
勝彦 穐田
悠史 岡本
Yuji Okamoto
悠史 岡本
佑樹 浅井
Yuki Asai
佑樹 浅井
小澤 開拓
Kaitaku Ozawa
開拓 小澤
康孝 伊藤
Yasutaka Ito
康孝 伊藤
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Abstract

【課題】休止状態の装置の省電力化を損なうことなく当該休止状態の装置から所望のデータを取得する。【解決手段】処理装置2は、給電線4Bを有する通信ケーブル4を介して、動作用の電源を備えた外部の装置3と通信するための通信インタフェース46と、給電線4Bを介して外部の装置3に電力Pbを供給するための電源回路28と、外部の装置3からのデータDxの取得が必要な特定ジョブの実行が指令されたときに、外部の装置3が電源による給電を停止しまたは給電先を装置内の一部に限定した休止状態である場合に、電源回路28に電力Pbの供給を開始させる電源制御部73と、電力Pbの供給が開始された後に、通信インタフェース46を用いる通信により、外部の装置3からデータDxを取得するデータ取得部75と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、処理装置、処理システムの節電方法、およびコンピュータプログラムに関する。
一般に、プリンタおよびMFP(Multi-functional Peripheral :多機能機または複合機)といった処理装置は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置と通信可能に接続されて使用される。この種の処理装置は、ホスト装置からの指令に従って画像の印刷、画像処理、または他の所定の処理を実行する。処理装置とホスト装置とを接続する手段としては、LAN(Local Area Network)、およびUSB(Universal Serial Bus)がある。
また、一般に、処理装置は、使用されないときの電力の消費を低減する節電機能を有している。すなわち、処理装置は、いわゆる無操作状態が一定時間以上にわたって続くと、スリープモードなどと呼ばれる省電力状態に自動的に移行する。省電力状態では、処理装置内のほとんどの部分への給電が停止される。制御回路についても、復帰指令の入力を検知する最小限の一部を除いて、給電の停止されることが多い。
省電力状態である機器に所定の処理を実行させるための先行技術として、特許文献1、2の技術がある。
特許文献1には、LANインタフェースとUSBインタフェースとを備えた複合機が開示されている。この複合機は、USBインタフェースにパーソナルコンピュータが接続されると、パーソナルコンピュータにより使用されるスキャン機能部を電力節約状態から動作状態に復帰させる。このとき、スキャン機能部に関与しないプリンタ部、操作部、記憶部、主制御部などについては電力節約状態を維持させる。
特許文献2には、USBケーブルによりオーディオ装置と接続されるパーソナルコンピュータが開示されている。このパーソナルコンピュータは、内蔵しているHDDに電力を供給していない状態において、オーディオ装置からHDDを駆動する信号を受信したときに、HDDに電力を供給する。このとき、PC制御部と表示部と操作部とを備える実行部には電力を供給しない。
特開2012−169934号公報 特開2008−217561号公報
互いに通信可能な2台以上の処理装置と1台以上のホスト装置とを有したネットワークにおいて、1台の処理装置(第一装置)に他の処理装置(第二装置)から何らかのデータを取得する必要のある処理(特定ジョブ)を実行させることが考えられる。例えば、第二装置に保存されているドキュメントのデータを第一装置に印刷させたり、1台以上の第二装置から使用実績データなどを第一装置に収集させて管理装置へ送信させたりしたい場合がある。
しかし、従来は、第二装置が省電力状態であるときに第一装置に特定ジョブを実行させるには、第二装置をその全体に電力を供給する通常状態に復帰させるか、または第二装置内の電源に少なくとも特定ジョブに関わる部分に電力を供給させる必要があった。このため、第一装置が特定ジョブを実行することによって、第二装置の省電力化が損なわれてしまう。
加えて、第二装置の電源スイッチがオフとされるなどして電源が停止している電源停止状態である場合には、特定ジョブを実行することができなかった。電源スイッチをオンにすると、電力を消費してしまう。
つまり、電源による給電を停止しまたは給電先を装置内の一部に限定した休止状態である装置の省電力化を損なうことなく特定ジョブを実行することができない、という問題があった。
上に述べた特許文献1、2の技術は、省電力状態の装置の電源回路によって当該装置の一部を動作させるものである。したがって、特許文献1、2の技術によっても、上に述べた問題を解決することができなかった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、休止状態の装置の省電力化を損なうことなく当該休止状態の装置から所望のデータを取得することを目的としている。
本発明の実施形態に係る処理装置は、所定の処理の実行が可能な処理装置であって、給電線を有する通信ケーブルを介して、動作用の電源を備えた外部の装置と通信するための通信インタフェースと、前記給電線を介して前記外部の装置に電力を供給するための電源回路と、前記処理として前記外部の装置からのデータの取得が必要な特定ジョブの実行が指令されたときに、前記外部の装置が前記電源による給電を停止しまたは給電先を装置内の一部に限定した休止状態である場合に、前記電源回路に前記電力の供給を開始させる電源制御部と、前記電力の供給が開始された後に、前記通信インタフェースを用いる通信により、前記外部の装置から前記データを取得するデータ取得部と、を有する。
好ましくは、前記電力の供給が開始された後に、前記外部の装置に対して、前記データに応じた給電先への前記電力の供給を指令する給電指令部を有し、前記データ取得部は、前記電力の供給が指令された後に、前記通信を開始する。
本発明によると、休止状態の装置の省電力化を損なうことなく当該休止状態の装置から所望のデータを取得することができる。
本発明の一実施形態に係る処理装置である第一装置を有した処理システムの構成を示す図である。 第一装置のハードウェア構成の概要を示す図である。 第二装置のハードウェア構成の概要を示す図である。 第一装置の機能的構成を示す図である。 ジョブの区別を示す図である。 第二装置の要部の構成を示す図である。 第一装置における処理の流れの第一例を示す図である。 第二装置の給電の状態の第一例を示す図である。 第一装置における処理の流れの第二例を示す図である。 第二装置の給電の状態の第二例を示す図である。 第一装置における処理の流れの第三例を示す図である。 第二装置の給電の状態の第三例を示す図である。 第二装置における処理の流れを示す図である。
図1には本発明の一実施形態に係る処理装置である第一装置2を有した処理システム1の構成が示されている。
処理システム1は、第一装置2と第二装置3とを有する。第一装置2は、例えばプリンタの機能を有するMFP(Multi-functional Peripheral) である。MFPは、商用電力の供給により画像の印刷および他の種々の処理の実行が可能な処理装置である。第二装置3も第一装置2と同様のMFPである。第一装置2と第二装置3とが同型であってもよいし、同型でなくてもよい。
第一装置2および第二装置3は、これらの間で相互に通信回線5を介して通信することができる。また、それぞれが通信回線5を介してホスト装置6と通信することができる。通信回線5として、有線LAN(Local Area Network)回線、無線LAN回線、または専用回線などが用いられる。通信回線5は、インターネットに接続されていてもよい。
また、第一装置2および第二装置3は、通信ケーブル4によって通信可能に接続することができる。通信ケーブル4としてUSBケーブルが用いられる。USBケーブルは、データをやりとりするための信号線と、USBホストからUSBデバイスへ所定の電力を供給するための給電線(Vbus)とを有している。
なお、以下では、通信回線5を用いる通信を「ネットワーク通信」といい、通信ケーブル4を用いる通信を「USB通信」ということがある。
第二装置3は、無操作状態が一定の時間以上にわたって続いたとき、または設定された時刻が到来したときなどに、通常状態から省電力状態に移行する節電機能を有している。通常状態とは、装置全体にその動作に必要な電力を供給する状態である。省電力状態とは、電力の供給先(給電先)を装置内の一部に限定した状態である。第二装置3は、省電力状態に移行するときに、その旨を例えばネットワーク通信によって第一装置2に通知する。
一方、第一装置2は、第二装置3が省電力状態であるときに、第二装置3に対するホスト装置6からのジョブの入力の受付けを代行する代理応答機能を有している。第二装置3から省電力状態に移行する旨の通知を受信すると、第一装置2は、ジョブの入力の受付けを代行する代理応答モードに移行する。ただし、ユーザまたは管理者などにより、代理応答機能を無効とする動作条件が選択されている場合には、代理応答モードに移行せずに、第二装置3が省電力状態であることを記憶する。
代理応答モードにおいて、第一装置2は、通信回線5を流れるパケットのうちの宛先が第二装置3であるパケットを、自装置宛てのパケットと同様に受け取る。
図2には第一装置2のハードウェア構成の概要が示されている。第一装置2は、操作パネル21、読取り部22、LANユニット23、プリンタ部24、制御基板20、および電源部26などを有する。
操作パネル21は、タッチパネルディスプレイとハードキーパネルとを有し、ユーザによる入力に応じた信号を制御基板20に送る。
読取り部22は、自動原稿送り装置とフラットヘッド型のスキャナとを有し、自動原稿送り装置の原稿トレイまたはスキャナのプラテンガラスに配置された原稿シートから画像を光学的に読み取る。
LANユニット23は、通信回線5を介して外部の機器との間で通信するためのネットワークインタフェースである。
プリンタ部24は、読取り部22によって読み取られた画像のデータまたはLANユニット23による通信によって入力されたドキュメントのデータなどに基づいて、電子写真法によって用紙に画像を形成する。
制御基板20は、制御部20AおよびUSB通信インタフェース46などが実装された電気回路基板である。制御部20Aは、第一装置2の全体的な制御のためのファームウェアを実行するCPU(Central Processing Unit) 41を有している。
USB通信インタフェース46は、USBコントローラ46Aおよびコネクタ部46Bを有する。USBコントローラ46Aは、通信ケーブル4を介して第二装置3と通信する。詳しくは、CPU41からデータが入力されると、そのデータをパケットに組み入れて送信し、第二装置3からパケットを受信すると、パケットからデータを抽出してCPU41に引き渡す。
コネクタ部46Bは、USB3.0またはUSB3.1のタイプCの規格に準拠している。すなわち、コネクタ部46Bには、通信ケーブル4として、タイプCのケーブルが接続される。タイプCの通信ケーブル4を用いる場合には、タイプBのケーブルを用いる場合とは違って、電流値が500mA以上のVbus電力を送ることができる。
電源部26は、主電源回路27、USB電源28、およびDC−DC電源29を有している。電源部26は、電源コード92を介して商用電源9と接続される。
主電源回路27は、商用電源9から供給される商用電力を、第一装置2の内部の複数の供給先に、各供給先に適した所定電圧の直流または交流の電力に変換して供給する。主電源回路27からの電力の供給先は、第一装置2における電力によって動作するほぼすべての構成要素である。つまり、第一装置2の全体を動作させるには、主電源回路27からの電力の供給が不可欠である。
USB電源28は、通信ケーブル4を介して外部の装置である第二装置3に例えば5ボルトの直流電力(Vbus電力)を供給するための電源回路である。USB電源28には、第二装置3に対する給電に必要な電力が主電源回路27から供給される。
DC−DC電源29は、通信ケーブル4を介して接続されたUSBホストからVbus電力が供給される場合に、そのVbus電力を降圧して出力する。
図3には第二装置3のハードウェア構成の概要が示されている。図2と見比べて分かる通り、第二装置3のハードウェア構成は、基本的には第一装置2のハードウェア構成と同様である。すなわち、第二装置3は、操作パネル31、読取り部32、LANユニット33、プリンタ部34、制御基板30、および電源部36などを有する。
操作パネル31は、ユーザによる入力に応じた信号を制御基板30に送る。読取り部32は、原稿シートから画像を光学的に読み取る。プリンタ部34は、電子写真法によって用紙に画像を形成する。
LANユニット33は、通信回線5を介して外部の機器との間で通信するためのネットワークインタフェースである。
制御基板30は、制御部30AおよびUSB通信インタフェース53などが実装された電気回路基板である。制御部30Aは、第二装置3の全体的な制御を受け持つ。USB通信インタフェース53は、通信ケーブル4を介して第一装置2と通信する。
電源部36は、主電源回路37、USB電源38、およびDC−DC電源39を有している。電源部36は、電源コード93を介して商用電源9と接続される。
主電源回路37は、第二装置3における動作用の電源であり、商用電源9から供給される商用電力を、第二装置3の内部の複数の供給先に、各供給先に適した所定電圧の直流または交流の電力に変換して供給する。主電源回路37からの電力の供給先は、第二装置3における電力によって動作するほぼすべての構成要素である。つまり、第二の処理装置2の全体を動作させるには、主電源回路37からの電力の供給が不可欠である。
主電源回路37は、省電力状態において、操作パネル31、読取り部32、LANユニット33、プリンタ部34、制御部30A、USB電源38、およびDC−DC電源39への電力の供給を停止する。また、主電源回路37は、電源スイッチ(図示せず)がオフとされるか、電源コード93が商用電源9から外されるか、または商用電源9自体が停電になるなどして、商用電力の入力が断たれると、電力の供給をすべて停止する。主電源回路37による給電が停止した状態が、第二装置3における電源停止状態である。
USB電源38は、通信ケーブル4を介して接続されたUSBデバイスにVbus電力を供給するための電源回路である。
DC−DC電源39は、第一装置2から通信ケーブル4を介して供給されるVbus電力を降圧して出力する。
なお、以下において、省電力状態および電源停止状態を総称して「休止状態」ということがある。第二装置3の内部において主電源回路37により商用電力に基づいて生成される電力を「内部電力」ということがある。また、通信ケーブル4を介して第一装置2から第二装置3に供給されるVbus電力およびそれを第二装置3において変圧した電力を総称して「外部入力電力」ということがある。
図4には第一装置2の機能的構成が、図5にはジョブJ の区別が、それぞれ示されている。
図4に示すように、第一装置2は、ジョブ実行部71、判別部72、電源制御部73、給電指令部74、およびデータ取得部75を有する。これらの機能は、制御基板20のハードウェアおよびCPU41が制御用のファームウェアを実行することによって実現される。
ジョブ実行部71は、通信ユニット23または操作パネル21を介してジョブJが入力されると、ジョブJに応じた1以上の処理を行うように所定の制御対象を制御する。例えば、ジョブJがドキュメントを印刷するプリントジョブである場合には、ドキュメントのデータに基づいて印刷用のラスタデータを生成するようにデータ生成処理部を制御し、ラスタデータに基づいて画像を形成するようにプリンタ部24を制御する。
ジョブ実行部71は、第二装置3からの何らかのデータDxの取得が必要なジョブJである特定ジョブJ10が入力された場合には、この特定ジョブJ10を実行する過程において、データ取得部75に対して取得指令CDxを与える。そして、データ取得部75により取得されたデータDxがデータ取得部75から引き渡されると、データDxについて特定ジョブJ10により指定された処理(例えば、印刷、保存、転送など)を行うように第一装置2を制御して特定ジョブJ10を完了させる。
判別部72は、上に述べた代理応答モードにおいて、第一装置2が第二装置3に対するジョブJの入力を受け付けるごとに、受け付けたジョブJが代行可能ジョブJ12であるか否か、および代行可能特定ジョブJ14であるか否かを判別する。代行可能ジョブJ12とは、その実行の代行が可能なジョブJである。代行可能特定ジョブJ14とは、代行可能ジョブJ12でありかつ特定ジョブJ10でもある、というジョブJである。
また、判別部72は、第一装置2が自装置に対するジョブJの入力を受け付けるごとに、受け付けたジョブJが特定ジョブJ10であるか否かを判別する。
判別部72は、これらの判別を行うにあたって、設定情報Fmとコマンド属性情報Taとを参照する。設定情報Fmは、第一装置2の現在のモードを示す。コマンド属性情報Taは、入力が想定される各種のジョブのコマンドごとに代行の可否および外部からのデータの取得の要否を示す。コマンド属性情報Taは、予めファームウェアの一部または付随データとして制御部20Aにおいて記憶されている。判別部72は、設定情報Fmに基づいて、代理応答モードであるか否かを判断し、属性情報Taに基づいて、ジョブJを判別する。
判別部72は、代行可能ジョブJ12であると判別したときには、この判別結果R12をジョブ実行部71に通知し、代行可能ジョブJ12ではないと判別したときには、この判別結果R13をジョブ実行部71および電源制御部73の両方に通知する。代行可能ジョブJ12ではない場合の1つとして、ジョブJがプリントジョブである場合がある。第一装置2は印刷を行うことが可能であるが、第一装置2が印刷をすると、第二装置3から印刷物を受け取るつもりのユーザが混乱するおそれがあるので、第一装置2はプリントジョブの実行を代行しない。
判別部72は、代行可能特定ジョブJ14であると判別したときには、この判別結果R14を電源制御部73に通知し、特定ジョブJ10であると判別したときには、この判別結果R10を電源制御部73に通知する。
なお、ジョブ実行部71は、代理応答モードにおいては、ジョブJに応じた処理を開始せずに、判別結果R12または判別結果R13が通知されるのを待つ。判別結果R12が通知されると、上に述べたように第一装置2にジョブJを実行させる。これに対して、判別結果R13が通知されると、代行可能ジョブJ12ではないジョブJを引き渡すために第二装置3を通常状態に復帰させる処理を行う。
電源制御部73は、判別結果R10が通知されたときに第二装置3が休止状態である場合に、USB電源28に信号S12を入力することにより、第二装置3へのVbus電力の供給をUSB電源28に開始させる。このVbus電力は、第二装置3における外部入力電力Pbである。
判別結果R14が通知されたときにも、電源制御部73は、Vbus電力の供給を開始させる。
つまり、電源制御部73は、第一装置2に対して特定ジョブJ10の実行が指令されたときに第二装置3が休止状態である場合、および代行可能可能ジョブJ14の実行が指令された場合に、USB電源28にVbus電力の供給を開始させる。
このように判別結果R10,R14の通知を契機としてVbus電力の供給を開始させると、電源制御部73は、供給を開始させたことの通知C12を給電指令部74に送る。
また、電源制御部73は、代理応答モードにおいて判別結果R13が通知されたときにも、Vbus電力の供給を開始させる。これにより、後に述べるように第二装置3のUSBインタフェース53とのデータのやりとりが可能になる。つまり、休止状態の第二装置3に対して通常状態への復帰を指令することが可能になる。
給電指令部74は、Vbus電力の供給が開始された後に、第二装置3に対して、第二装置3から取得すべきデータDxに応じた給電先への電力(外部入力電力Pb)の供給を指令する。具体的には、供給指令CPbをUSBインタフェース46のUSBコントローラ46Aに入力する。
給電指令部74は、外部入力電力Pbの供給を指令するときに、給電先を特定する情報Djとして、取得すべきデータDxが第二装置3により保有されている既存データである場合には、当該既存データの所在を特定する情報を通知する。取得すべきデータDxが第二装置3により新たに生成される非既存データである場合には、当該非既存データを生成する処理を特定する情報を通知する。
例えば、取得すべきデータDxが第二装置3の内部のストレージに保存されているドキュメントのデータである場合には、そのストレージの識別情報またはそのストレージからデータDxを読み出す処理の識別情報を通知する。また、取得すべきデータDxがファイル形式の変換といったデータ処理の結果物である場合には、そのデータ処理の識別情報を通知する。データ処理の元データが既存データであれば、その所在の情報をも通知する。
情報Djを通知するために、給電指令部74は、ジョブ実行部71からジョブJの指定内容を示すジョブ情報DJを取得する。そして、ジョブ情報DJから必要な情報Djを抽出する。
データ取得部75は、Vbus電力の供給が開始された後にジョブ実行部71から入力される取得指令CDxに従って、USB通信インタフェース46を用いる通信により、第二装置3からデータDxを取得する。そして、取得したデータDxをジョブ実行部71に引き渡し、取得が終わったことを電源制御部73に通知する。この通知を受けると、電源制御部73は、USB電源28に信号S13を入力することにより、Vbus電力の供給を停止させる。
図6には第二装置3の要部の構成が示されている。
第二装置3において、制御基板30は、CPU51、サブCPU52、USB通信インタフェース53、画像処理回路54、フラッシュメモリ55、SSD(Solid State Drive) 56、DMAコントローラ57、および電源切替え回路58を有している。これらの要素のうち、電源切替え回路58を除いた要素は、内部バス61を介して他の要素との間で各種のデータのやりとりをすることができる。
CPU51は、図示しない周辺デバイスとともに、第二装置3の全体的な制御を受け持つ制御部30Aを構成する。
CPU51は、並行して動作可能な例えば4つのCPUコアを有している。これら4つのCPUコアには内部電力Paが供給される。また、いずれか1つのCPUコアには、電源切替え回路58を介してDC−DC電源39から外部入力電力Pbが供給される。つまり、CPU51に対する給電の配線は、内部電力Paの供給が停止した状態においても1つのCPUコアを動作させることができるように構成されている。
なお、制御基板30のCPU51以外の要素についても、内部電力Paの供給が停止した状態において外部入力電力Pbの供給が可能なように、給電の配線が構成されている。
サブCPU52は、制御基板30における内部電力Paおよび外部入力電力Pbのそれぞれの給電の制御、および第二装置3が休止状態であるときの第一装置2からの指令に対する応答を受け持つ。サブCPU52は、制御ためのプログラムおよびデータを記憶するメモリを内蔵している。
USB通信インタフェース53は、USBコントローラ53Aおよびコネクタ部53Bを有する。USBコントローラ561は、通信ケーブル4の信号線4Aを介して第一装置2と通信する。コネクタ部53Bは、上に述べたタイプCの通信ケーブル4の接続が可能である。
画像処理回路54は、第二装置3が実行可能なジョブJに関わる各種の画像処理を受け持つ。画像処理回路54は、例えば画像データの圧縮・伸張、およびドキュメントのファイル形式の変換などに用いられる。
フラッシュメモリ55は、シリアル・ペリフェラル・インタフェース(Serial Peripheral Interface: SPI)によってCPU51などとの間でデータをやりとりする。フラッシュメモリ55は、CPU51が実行するファームウェア、および累積印刷枚数といった使用の実績を示す管理情報などの記憶に用いられる。
SSD56は、補助記憶装置として用いられる。SSD56には、ドキュメントを保存するための1以上のボックス(Box)560が設けられている。ボックス560は、個々のユーザまたはグループに割り当てられる記憶領域であり、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当する。
DMAコントローラ57は、SSD56とUSBコントローラ53Aとの間およびSSD56と画像処理回路54のの間におけるDMA(Direct Memory Access)によるデータ転送を制御する。
電源切替え回路58は、第二装置3が休止状態であるときに、DC−DC電源39から供給される外部入力電力Pbを、制御基板30のうちの供給が不可欠である一部分に対してのみ供給する。このとき、DC−DC電源39には、第一装置2から給電線4Bと内部給電線4EとノーマルオンのスイッチSW2とを介してVbus電力が供給される。
電源切替え回路58が外部入力電力Pbを供給すべき供給先(給電先)は、サブCPU52からの信号S1によって指定される。電源切替え回路58は、後に例示するように、特定ジョブJ10に応じて指定される給電先に外部入力電力Pbを供給する。供給先を最小限の一部分に限定することにより、処理システム1の全体の省電力化を図ることができる。
なお、第二装置3が通常状態であってかつUSBホストとして動作する場合には、内部給電線4EとUSB電源38との間に設けられているノーマルオフのスイッチSW1が、USBコントローラ53Aによってオンに切り替えられる。
次に、特定ジョブJ10が入力されたときの第一装置2の動作の3つの例および各例に対応した第二装置3の給電の状態を、図7〜13を参照して説明する。図8、図10、および図12においては、外部入力電力Pbが供給されない構成要素を一点鎖線で示している。
〔第一例〕
図7には第一装置2における処理の流れの第一例が、図8には第二装置3の給電の状態の第一例が、それぞれ示されている。
第一例では、ジョブJとしてプルプリントジョブが第一装置2に入力される。このプルプリントジョブは、第二装置3からボックス560に保存されているドキュメントのデータD10を取得してこのドキュメントを印刷する特定ジョブJ10である。
プルプリントジョブが入力される以前において、処理システム1の状態は次の(A)かつ(B)であるものとする。
(A)第一装置2と第二装置3とが通信ケーブル4により接続され、第二装置3は休止状態である。
(B)第二装置3の制御基板30において、図6に示した構成要素には電力が供給されていない。すなわち、CPU51、サブCPU52、USB通信インタフェース53、画像処理回路54、フラッシュメモリ55、SSD56、DMAコントローラ57、および電源切替え回路58は、動作を停止している。
さて、図7に示すように、第一装置2は、プルプリントジョブが入力されると(#101でYES)、第二装置3が休止状態であるか否かを判断する(#102)。このとき、通信ユニット23により通信回線5を用いて第二装置3にアクセスする。そして、第二装置3から応答がない場合に、第二装置3が休止状態であると判断する。
第二装置3が休止状態であると判断すると(#102でYES)、第二装置3へのVbus電力の供給を開始する(#103)。
図8をも参照して、第二装置3においては、第一装置2からのVbus電力が外部入力電力PbとしてDC−DC電源39に供給され、降圧されて電源切替え回路58に入力される。電源切替え回路58は、予め最初の給電先として定められているサブCPU52とUSBコントローラ53Aとに外部入力電力Pbを供給する。すなわち、まず、サブCPU52とUSBコントローラ53Aとを動作させる。
図7に戻って、第一装置2のUSBコントローラ46Aは、第二装置3のUSBコントローラ53Aとの間で互いの構成を認識し合うエニュメレーション(Enumeration) を行う(#104)。
エニュメレーションが終わると、第一装置2は、第二装置3に対して、ドキュメントのデータD10が格納されているストレージをMSC(Mass Storage Class)のUSBデバイスとして提供せよという指令を与える(#105)。この指令は、上に述べた供給指令CPbの一例である。この指令をするとき、給電先を特定する情報Djとして、プリントジョブから抽出した印刷対象のパス(path)を通知する。
第二装置3において、サブCPU52は、USBコントローラ53Aを介して第一装置2からの供給指令CPbおよび情報Djを受け取り、供給指令CPbおよび情報Djに基づいて、外部入力電力Pbを供給すべき給電先を次の通り判断する。
図8に示すように、ドキュメントのデータD10は、SSD56のボックス560に格納されている。つまり、第一装置2に提供すべきストレージは、SSD56である。そして、ドキュメントのようにボックス560に保存されるデータ(BOXデータ)についてはDMA転送を行う。したがって、外部入力電力Pbを供給すべき給電先は、SSD56およびDMAコントローラ57である。
サブCPU52は、SSD56とDMAコントローラ57とを指定する値の信号S1を電源切替え回路58に与える。電源切替え回路58は、信号S1に従って、SSD56とDMAコントローラ57とに外部入力電力Pbを供給する。CPU51、画像処理回路54、およびフラッシュメモリ55には外部入力電力Pbを供給しない。
また、サブCPU52は、供給指令CPbとして与えられた「ストレージを提供せよ」の指令に対する応答として、例えばSSD56の管理情報(ファイルシステム)を第一装置2に開放する。
再び図7に戻って、第一装置2は、第二装置3のSSD56をストレージとして認識し(#106)、SSD56からドキュメントのデータD10をデータDxとして取得する(#107)。このとき、第一装置2は、第二装置3のDMAコントローラ57にSSD56のブロックを指定して読出しを指令する。DMAコントローラ57は、指定されたブロックからデータDxを読み出してUSBコントローラ53Aへ転送する。
データD10を取得すると、第一装置2は、データD10に基づいてドキュメントを印刷する(#108)。
以上のように、第二装置3が休止状態である場合には、第一装置2は、第二装置3を休止状態としたままで制御基板30の一部のみを動作させてドキュメントのデータD10を取得し、プリントジョブを完了させる。
一方、第二装置3が休止状態ではない場合には(#102でNO)、第一装置2は、ネットワーク通信によって第二装置3に対してドキュメントのデータD10を要求し(#109)、ネットワーク通信によってデータD10を取得する(#110)。そして、データD10に基づいてドキュメントを印刷する(#108)。この場合における第二装置3の動作は、CPU51によって制御される。
〔第二例〕
図9には第一装置2における処理の流れの第二例が、図10には第二装置3の給電の状態の第二例が、それぞれ示されている。
第二例は、代理応答モードにおける処理の例である。代理応答により第一装置2にジョブJが入力される以前の処理システム1の状態は、上に述べた(A)かつ(B)であるものとする。
図9に示すように、第一装置2は、代理応答によりジョブJを受信すると(#201でYES)、第二装置3へのVbus電力の供給を開始する(#202)。これにより、第一例と同様に、第二装置3において、サブCPU52とUSBコントローラ53Aとに外部入力電力Pbが供給される。第一装置2は、USBコントローラ53Aとの間でエニュメレーションを行う(#203)。
続いて、第二装置3を通常状態に復帰させなくてよいか否かを判断する(#204)。すなわち、ジョブJが代行可能ジョブJ12であるか否かを判別する。代行可能ジョブJ12であれば、復帰させなくてよい。
復帰させなくてよいと判断すると(#204でYES)、第二装置3に対して、ジョブJ(この場合は代行可能ジョブJ12)に応じた所定の給電先への給電を行うよう供給指令CPbを与える(#205)。
ここでの説明においては、代行可能ジョブJ12が、第二装置3のフラッシュメモリ55に格納されているマシン情報D20をリモートサービスセンターへアップロードするジョブJであるものとする。マシン情報D20は、消耗品の残量、自動診断の結果、または累積使用実績などといった第二装置3の保守または管理のための情報である。
第一装置2は、供給指令CPbを与えるときに、給電先を特定する何らかの情報Djを通知する。例えば、マシン情報D20の所在そのものを示すパス、またはマシン情報D20を送信すべきことを示すリモートサービスの識別子などを情報Djとして通知する。
第二装置3のサブCPU52は、第一装置2から供給指令CPbおよび情報Djを受け取ると、情報Djに基づいて、フラッシュメモリ55に給電すべきであると判断し、フラッシュメモリ55に外部入力電力Pbを供給するように電源切替え回路58を制御する。これにより、図10に示すように、フラッシュメモリ55に外部入力電力Pbが供給される。CPU51、画像処理回路54、SSD56、およびDMAコントローラ57には外部入力電力Pbは供給されない。
第一装置2は、第二装置3のサブCPU52にフラッシュメモリ56からマシン情報D20を読み出して送信するように要求することによって、マシン情報D20をデータDxとして取得する(#206)。そして、取得したマシン情報D20をリモートサービスセンターの管理装置へ送信する処理を行って代行可能ジョブJ12を完了させる(#207)。なお、送信先の管理装置は、代行可能ジョブJ12により指定された装置であり、代行可能ジョブJ12を入力したホスト装置であってもよいし、ホスト装置でなくてもよい。
このようなステップ#205〜#207の処理とは違って、第二装置3を通常状態に復帰させなくてはならないと判断すると(#204でNO)、第一装置2は、USB通信によって、通常状態への復帰を第二装置3に対して指令する(#208)。この場合に、第二装置3のサブCPU52は、復帰の指令を受けると、制御基板30の全体に内部電力Paを供給する処理を行う。その後、第二装置3が通常状態に復帰すると、第一装置2は、例えばネットワーク通信によってジョブJを第二装置3に引き渡す(#209)。
〔第三例〕
図11には第一装置2における処理の流れの第三例が、図12には第二装置3の給電の状態の第三例が、それぞれ示されている。
第三例では、ジョブJとしてデータ処理ジョブが第一装置2に入力される。このデータ処理ジョブは、第二装置3に画像処理回路54によるデータ処理を実行させて、処理後のデータD30をホスト装置へ送信する特定ジョブJ10である。ホスト装置へ送信する代わりに印刷しまたは第一装置2内で保存する場合もある。
データ処理ジョブが入力される以前における処理システム1の状態は、上に述べた(A)かつ(B)であるものとする。
図11に示すように、第一装置2は、データ処理ジョブが入力されると(#301でYES)、第二装置3が休止状態であるか否かを判断する(#302)。判断の方法は、上に述べた第一例における方法と同様でよい。
第二装置3が休止状態であると判断すると(#302でYES)、第二装置3へのVbus電力の供給を開始する(#303)。これにより、第二装置3においては、サブCPU52、およびUSBコントローラ53Aに外部入力電力Pbが供給される。
第一装置2のUSBコントローラ46Aは、第二装置3のUSBコントローラ53Aとの間でエニュメレーションを行う(#304)。
エニュメレーションが終わると、第一装置2は、第二装置3に対して、例えばドキュメントのファイル形式を変換するデータ処理の実行を要求する(#305)。データ処理の対象であるドキュメント(元データ)は、第二装置3のSSD56に予め保存されているものとする。ただし、これに限らず、元データを第一装置2から第二装置3に転送する場合もある。データ処理の実行を要求は、供給指令CPbおよび情報Djに相当する。
第二装置3のサブCPU52は、第一装置2からの要求を受けると、画像処理回路54、SSD56、およびDMAコントローラ57とに給電するように電源切替え回路58を制御する。続いて、SSD56から元データを画像処理回路54に転送して処理後のデータD30をSSD56に保存するように、DMAコントローラ57および画像処理回路54を制御する。そして、データD30の保存が終わると、データ処理の完了を第一装置2に通知する。なお、この時点で画像処理回路54への給電を停止するようにしてもよい。
第一装置2は、データ処理の完了の通知を受信すると(#306でYES)、第二装置3に対して、処理後のデータD30が格納されているストレージをUSBデバイスとして提供せよという指令を与える(#307)。この指令を受けると、第二装置3のサブCPU52は、SSD56の管理情報を第一装置2に開放する。
第一装置2は、第二装置3のSSD56をストレージとして認識し(#308)、SSD56から処理後のデータD30をデータDxとして取得する(#309)。そして、取得したデータD30についてジョブJの指定する処理(本例ではホスト装置への送信)を実行してジョブJを完了させる(#310)。
このようなステップ#303〜#310の処理とは違って、第二装置3が休止状態ではないと判断すると(#302でNO)、第一装置2は、ネットワーク通信によって第二装置3に対してデータ処理の実行を要求する(#311)。そして、処理後のデータD30をネットワーク通信により第二装置3から取得し(#312)、ジョブJを完了させる(#312)。
次に、以上の第一例〜第三例に対応する第二装置3の処理を説明する。図13には第二装置3における処理の流れが示されている。
第二装置3は、第一装置2からVbus電力の供給が始まると(#401でYES)、サブCPU52およびUSBコントローラ53Aに外部入力電力Pbを供給する(#402)。USBデバイスとしてエニュメレーションを行い、第一装置2からの供給指令CPbおよび情報Djを受信する(#403)。
供給指令CPbおよび情報Djに基づいて、給電の必要な給電先を判断し(#404)、
そのような給電先に外部入力電力Pbを供給する(#405)。その後に、第一装置2からの指令に従ってデータDxを第一装置2へ出力する(#406)。
以上の実施形態によると、第一装置2は、休止状態の第二装置3の主電源回路37による給電量を増大させることなく第二装置3からデータDxを取得して特定ジョブJ10を完了することができる。第一装置2が特定ジョブJ10を実行しても、それによって第二装置3の省電力化は損なわれない。したがって、例えば第二装置3について所定期間における商用電力の消費電力量の上限値が決められていたとしても、特定ジョブJ10が実行されることによって消費電力量が上限値を超えることはなく、所望の省電力化を達成することができる。
また、一般に、停止しまたは出力を抑えている電源が定常になる過渡期には定常時以上の電力が消費されるので、第一装置2の定常状態の電源から第二装置3へ給電する方が第二装置3の電源を起動して給電するよりも消費電力量が少ない。つまり、上に述べた実施形態によると、第二装置3の省電力化とともに処理システム1の全体的な省電力化を図ることができる。
第二装置3は、従来とは違って、省電力状態において第一装置2からの指令に応答するためのサブCPU51にその動作に必要な電力を供給し続けておく必要がない。これにより、省電力化の効果を高めることができる。
さらに、情報Djを第二装置3に通知するので、第2装置3において外部入力電力Pbの供給先をジョブJに応じた必要最小限に限定することができ、それによって第2装置3による外部入力電力Pbの消費を抑えることができる。
上に述べた実施形態では、第二装置3が省電力状態であるときに第一装置2がジョブJの入力の受付けを代行する代理応答を行うものとして説明した。しかし、第二装置3が電源停止状態であるときにも代理応答を行うようにすることができる。例えば、第一装置2に所定の周期(例えば30〜60秒程度)で第二装置3にアクセスさせ、第二装置3からの応答がなかったときに、休止状態であると判断して代理応答モードに移行させる。または、第二装置3に商用電力で充電される小容量の電池を設けておき、電源スイッチがオフとされたときに、電源停止状態になることを第一装置2に通知するようにしておく。第一装置2は、この通知を受けたときに、代理応答モードに移行すればよい。
上に述べた第一装置2の処理の第二例においては、代行可能ジョブJ12がマシン情報D20をアップロードするジョブJであり、第二装置3のフラッシュメモリ56に外部入力電力Pbを供給するものとして説明した。しかし、これに限らない。例えば、代行可能ジョブJ12がBOXデータをホスト装置へ送信するジョブJであってもよい。その場合には、第二装置3がSSD56およびDMAコントローラ57に給電するように電源切替え回路58を制御し、第一装置2がSSD56からBOXデータをデータDxとして取得するように構成すればよい。
上に述べた実施形態において、第二装置3のサブCPU52は、供給指令CPbに対する応答として、必要に応じてCPU51に外部入力電力Pbを供給するように電源切替え回路58を制御することができる。
その他、第一装置2および第二装置3のそれぞれの全体または各部の構成、処理の内容、順序、またはタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 処理システム
2 第一装置(処理装置)
3 第二装置(外部の装置)
4 通信ケーブル
4B 給電線
28 USB電源(電源回路)
37 主電源回路(電源)
46 USB通信インタフェース(通信インタフェース)
73 電源制御部
74 給電指令部
75 データ取得部
D10 データ(既存データ)
D20 マシン情報(既存データ)
D30 処理後のデータ(非既存データ)
Dj 情報(給電先を特定する情報)
Dx データ
J ジョブ
J10 特定ジョブ
J14 代行可能特定ジョブ
Pb 外部入力電力(電力)

Claims (7)

  1. 所定の処理の実行が可能な処理装置であって、
    給電線を有する通信ケーブルを介して、動作用の電源を備えた外部の装置と通信するための通信インタフェースと、
    前記給電線を介して前記外部の装置に電力を供給するための電源回路と、
    前記処理として前記外部の装置からのデータの取得が必要な特定ジョブの実行が指令されたときに、前記外部の装置が前記電源による給電を停止しまたは給電先を装置内の一部に限定した休止状態である場合に、前記電源回路に前記電力の供給を開始させる電源制御部と、
    前記電力の供給が開始された後に、前記通信インタフェースを用いる通信により、前記外部の装置から前記データを取得するデータ取得部と、
    を有することを特徴とする処理装置。
  2. 前記電力の供給が開始された後に、前記外部の装置に対して、前記データに応じた給電先への前記電力の供給を指令する給電指令部を有し、
    前記データ取得部は、前記電力の供給が指令された後に、前記通信を開始する、
    請求項1記載の処理装置。
  3. 前記給電指令部は、前記電力の供給を指令するときに、前記給電先を特定する情報として、
    前記データが前記外部の装置により保有されている既存データである場合には、当該既存データの所在を特定する情報を通知し、
    前記データが前記外部の装置により新たに生成される非既存データである場合には、当該非既存データを生成する処理を特定する情報を通知する、
    請求項1または2記載の処理装置。
  4. 前記休止状態である前記外部の装置に対するジョブの入力の受付けを代行する代理応答モードにおいて、受け付けた前記ジョブが、その実行の代行が可能なジョブでありかつ前記特定ジョブでもある代行可能特定ジョブであるか否かを判別する判別部を有し、
    電源制御部は、前記代行可能特定ジョブであると判別されたときに、前記電源回路に前記電力の供給を開始させる、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の処理装置。
  5. 前記通信インタフェースは、USB3.0またはUSB3.1のタイプCの規格に準拠したケーブルを前記通信ケーブルとして接続することが可能である、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の処理装置。
  6. 所定の処理の実行が可能な処理装置において用いられるコンピュータプログラムであって、
    給電線を有する通信ケーブルを介して、動作用の電源を備えた外部の装置に接続された前記処理装置に、
    前記処理として前記外部の装置からのデータの取得が必要な特定ジョブの実行が指令されたときに、前記外部の装置が前記電源による給電を停止しまたは給電先を装置内の一部に限定した休止状態である場合に、前記給電線を介して前記外部の装置に電力を供給するための電源回路に当該電力の供給を開始させる電源制御処理を実行させ、
    前記電力の供給が開始された後に、前記通信ケーブルを介して前記外部の装置と通信するための通信インタフェースを用いる通信により、前記外部の装置から前記データを取得するデータ取得処理を実行させる、
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  7. 商用電力の供給により所定の処理の実行が可能な複数の装置を有する処理システムの節電方法であって、
    前記複数の装置のいずれかである第一装置と他のいずれかである第二装置とを、給電線を有する通信ケーブルにより接続しておき、
    前記第二装置を、自装置内の給電先への前記商用電力の給電を停止しまたは給電先を自装置内の一部に限定した休止状態としておき、
    前記第一装置は、前記処理として前記第二装置からのデータの取得が必要な特定ジョブの実行が指令されたときに、前記給電線を介して前記第二装置にその一部のみの動作が可能な電力を供給し、
    前記第二装置は、前記休止状態のままで前記一部を供給された前記電力により動作させて前記第一装置と通信し、
    前記第一装置は、前記休止状態の前記第二装置との通信により前記データを取得して前記特定ジョブを完了させる、
    ことを特徴とする処理システムの節電方法。
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