JP2017205466A - 体圧分散座面 - Google Patents
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Abstract
Description
(背景技術)
例えば特許第4043032号においては、左右に分離して配置された曲線状のフレームの上に弾性材で構成した取付部材を並べ、その取付部材の上にプラスチックや金属あるいは木材で形成された短冊部材を固定し、取付部材の弾性変形によるクッション効果によって体圧分散と座り心地を得ようとするものが提案されている。
また、特開2001−29181号においては、スプリング部材としてコの字上に形成された枠線体に、複数本のバネ鋼線材からなる弾性線体を配置固定し、枠線体の希望する場所を強制的に変形させて弾性線体で支持される座面を体にフィットさせることによって、体圧分散と座り心地を得ようとするものが提案されている。
また、特許第5807311号のように、長時間の着座を前提としているにもかかわらず、体圧分散を考慮していない事例もある。
同図に示す体圧分散座面1は、座面本体10が、周辺部11を折り曲げて立上げた板であって、前記立ち上げ部によって着座者の体重が加わっても座面本体10が屈曲してしまわないだけの強度を持ち、対向している一対の立上げ面12の上端13に、複数個の狭幅かつ薄いリボン状の金属板20を緩みなく張り渡すように載置し、前記リボン状の金属板20の両端を前記立上げ面12に固定して、前記リボン状の金属板20を着座面23とした椅子座面となっている。
また、複数個のリボン状の金属板20が集合して、着座面23を形成している。
また、リボン状の金属板20は、その一部が板幅21や板厚22が変えられている。
また、リボン状の金属板20は、ブラインドリベットやネジなどの締結部品30で、座面本体10の立上げ面12に固定されている。
ベルトグリップ41は、体圧分散座面1を車椅子のシートに載せて使用する時、車椅子のシートを挟み込んで体圧分散座面1を固定するためのものである。車椅子を使用しないときは、取り外す事が出来る。
ストッパー42は、体圧分散座面1を椅子の座面に載せて使用する時、椅子の座面前面に押し当てて、体圧分散座面1の位置ずれを防ぐためのものである。不要なときは、ストッパー42は取り外す事が出来る。
ゴム足43は、体圧分散座面1を木製の座面に載せて使用する時、木部を傷めないように体圧分散座面1を木製座面から浮かせて静置するためのものである。不要なときは、ゴム足43は取り外す事が出来る。
クッションマット40の材質は、高密度ウレタンフォームや独立発泡のネオプレンスポンジ等の弾性材料が好ましく、リボン状の金属板20に接着して固定する。
発泡の弾性材は、クッション性を高めるためには独立発泡であることが好ましい。
クッションマット40は、座面全体を覆う面積で、厚みを5〜20mm程度とすることが好ましいが、リボン状の金属板20で構成された着座面には既に十分なクッション性があることから、特に高いクッション性を必要とする以外の通常用途では、厚みは10mmで十分である。
座面本体10は、アルミや鉄等の金属板の周辺部11を折り曲げて立上げた板であって、立ち上げ部によって、着座者の体重が加わっても座面本体10が屈曲してしまわないだけの強度を持つように構成されている。
座面本体10の矩形の1辺の寸法は概ね350mm〜450mmの範囲であるが、一般的な椅子座面寸法の400mm×400mm程度とするのが好ましく、車椅子に用いるのであればフレームに干渉しないようやや小さめとするのが好ましい。
座面本体10の金属板は、軽量化と強度のバランスから、厚み2.5mmのアルミ板とするのが好ましい。
リボン状の金属板20を固定する立上げ面12の高さは、リボン状の金属板20が着座の荷重によって撓んで下方へ張り出したとしても座面本体10に接触しないようにするため、座面の幅寸法が400mm程度であれば、30mm〜40mmの範囲とするのが妥当である。
立上げ面12には、リボン状の金属板20を固定するための締結部品30が挿入される穴が加工されている。
座面本体10のリボン状の金属板20を取り付けない側の折り曲げ面の高さは、着座者の座り心地を確保するため、隣接するリボン状の金属板20が撓んだ時の高さよりも低く設定するが、概ね立上げ面上端13から15mm〜20mm低くするのが好ましい。
リボン状の金属板20は、板幅21は10mm〜20mm、板厚22は0.4mm〜1mmの範囲で選定するが、立上げ面12へ固定する締結部品30の取付強度を確保するために板幅21は12mm〜20mmとし、着座した時にクッション効果を実感するために板厚22は0.4mm〜0.5mmとするのが好ましい。
リボン状の金属板20は、その両端を直角に折り曲げ、折り曲げた側に座面本体10へ固定するための締結部品30が挿入される穴が加工されている。
リボン状の金属板20の材質は、加工硬化の少ない金属が求められるが、着座者の体重が100kgであったとしても、リボン状の金属板20に加わる引張り応力は最大でも2.5kg/mm2程度と些少であり、冷間圧延鋼板で十分である。
座面本体10の対向している一対の立上げ面12の上端13に、リボン状の金属板20を並べて緩みなく張り渡すためには、座面本体10の立上げ面12の外側寸法とリボン状の金属板20の両端の折り曲げの内側寸法との間で、隙間が0.1mm〜0.2mmとなるように製作時の加工公差を設定する。組合せの構造上、張り渡した時に弛みが大きい場合には、スペーサーを挟んで弛みを調整することが可能である。
座面本体10に配置されたリボン状の金属板20が、それぞれの板幅21と板厚22による引張り強度と、着座者の体重による荷重とのバランスによって、それぞれが個別に撓み、複数のリボン状の金属板20の集合体としては、着座面が座面本体10の幅方向および前後方向に立体的な曲面を生成していることが示されている。
荷重の大きな臀部を支える部分でリボン状の金属板20が大きく撓んで、体圧を分散させて広い面で着座者の臀部を包み込んでいる様子を示しているものである。
リボン状の金属板20が座面本体10の平面板部に接触せずに浮いていることから、着座者は底突き感がなく、良好なクッション効果を感じることができる。
座面本体10の立上げ面12の上端13が加工の容易な直線であっても、その上に密着して並べて固定したリボン状の金属板20の中央部が、荷重に応じた撓みによって着座者の体型に沿った包絡線を形成している様子を示しているものである。
この場合、座面本体10の前面の立上げ面12は、下方へ折り曲げている。
10mm厚のクッションマット40を加えた体圧分散座面1を装備した起立補助椅子座面50と、体圧分散座面1を装備しない起立補助椅子座面に、厚み50mmの市販のクッションマットを付加した場合とで、体圧を分散させるクッション効果は体圧分散座面1を装備した起立補助椅子座面50の方が大きく、かつ、クッションマットが潰された後の着座状態での床面から着座面までの実効高さは、体圧分散座面1を装備した起立補助椅子座面50の方が低いので、着座面の高さの変化が少なく、活動し易く座り心地もよい。起立補助椅子座面50に体圧分散座面1を装備することは利用者により良い利便性をもたらすものである。
10 座面本体
11 周辺部
12 立上げ面
13 上端
20 リボン状の金属板
21 板幅
22 板厚
23 着座面
30 締結部品
40 クッションマット
41 ベルトグリップ
42 ストッパー
43 ゴム足
50 起立補助椅子座面
Claims (6)
- 座面本体が、周辺部を折り曲げて立上げた板であって、前記立ち上げによって着座者の体重が加わっても座面本体が屈曲してしまわないだけの強度を持ち、対向している一対の立上げ面の上端に、複数個の狭幅かつ薄いリボン状の金属板を緩みなく張り渡すように配置し、前記リボン状の金属板の両端を前記立上げ面に固定して、前記リボン状の金属板を着座面としたことを特徴とする椅子座面。
- 請求項1の椅子座面において、配置された複数の狭幅かつ薄い前記リボン状の金属板は、配置された位置に応じて幅や厚みを変えていることを特徴とする椅子座面。
- 請求項1ないし請求項2の椅子座面において、着座者の体重が他の部分よりも大きく加わる部分では、前記リボン状の金属板の板幅や板厚を他の部分よりも小さくして撓みやすくすることを特徴とする椅子座面。
- 請求項1ないし請求項3の椅子座面において、着座者の膝の裏側にあたる椅子座面の最前部分の前記リボン状の金属板の板幅や板厚を小さくして撓みやすくしたことを特徴とする椅子座面。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかの椅子座面において、複数個が配置された狭幅かつ薄い前記リボン状の金属板の上に、弾性材で形成されたクッションマットを載置し、更に、前記クッションマットも含めた椅子座面全体を、弾性シートや布地で形成した座面カバーで覆ったことを特徴とする椅子座面。
- 前端部が共通の回転支点を介して回動可能に組み合わされた椅子座面と底板とを有し、着座によって折り畳まれた状態においては前記椅子座面の上面と前記底板の下面とがほぼ平行な厚みの薄い外観を成し、前記椅子座面と前記底板とに挟まれた空間には、一端が前記座面の前記回転支点近傍に回動可能に取り付けられ、他端が前記底板の後端部に回動可能に取り付けられて、前記椅子座面の後端部と前記底板の後端部の距離を押し広げるように付勢する少なくとも1個のガススプリングと、一方のアームの先端が前記椅子座面に接し、他方のアームの先端が前記底板に接して、自由状態から圧縮されて装着されることで前記ガススプリングと協働して前記椅子座面の後端部と前記底板の後端部との距離を押し広げるように付勢する少なくとも1個のねじりばねと、ねじりばね位置調節板と位置調節板押さえ金具とを有し、前記ねじりばねは、前記ねじりばね位置調節板と前記位置調節板押さえ金具によって前記ねじりばねのコイル中心軸から前記回転支点までの距離を変更調節して固定できるように構成され、前記折り畳まれた状態において前記回転支点を中心とした前記椅子座面の押し広げモーメントを調節設定し、前記ガススプリングと前記ねじりばねとの合力による前記椅子座面持上げ力が発揮されるように構成した単体ユニットであることを特徴とする起立補助椅子座面において、その椅子座面が請求項1ないし請求項5の特徴を備えたものであることを特徴とする起立補助椅子座面。
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---|---|---|---|---|
JPS60117748U (ja) * | 1984-01-20 | 1985-08-09 | 三上 正夫 | 自動車のシ−トスプリング |
US20070040311A1 (en) * | 2003-10-10 | 2007-02-22 | Maas Patrick J | Double spring function upholstered furniture spring assemblies |
JP2011147671A (ja) * | 2010-01-22 | 2011-08-04 | Toyota Motor Corp | 着座シート |
JP2014128532A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Hoyu Co Ltd | 起立補助機能をもった椅子座面、及び、それを用いた椅子 |
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