JP2017205349A - 遊技機 - Google Patents

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昂季 島田
Koki Shimada
昂季 島田
大介 堀井
Daisuke Horii
大介 堀井
充康 熊谷
Mitsuyasu Kumagai
充康 熊谷
賢二 笹岡
Kenji Sasaoka
賢二 笹岡
悟 齋藤
Satoru Saito
悟 齋藤
良太 加藤
Ryota Kato
良太 加藤
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Abstract

【課題】遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を備えたパチンコ遊技機であって、遊技球の発射強度に関する演出が少なくとも実行可能なスピーカと、スピーカを制御する副制御基板と、を備え、遊技球の発射強度に関する演出には、遊技状態が変化することを契機に行われる第1左打ち報知演出と、遊技状態が変化することとは異なることを契機に行われる第2左打ち報知演出と、が含まれ、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とは演出の態様が異なる。
【選択図】図12

Description

この発明は、遊技機に関するものである。
従来、パチンコ遊技機といった遊技機では、大当り抽選に当選したことを契機として、大入賞口の開放を伴う大当り遊技が生起される。
例えば、特許文献1には、表示画面の左側を通る第1経路上に第1始動口を設ける一方で、表示画面の右側を通る第2経路上に、大入賞口と、第2始動電動役物と、普通図柄始動ゲートと、を設けた遊技機が開示されている。特許文献1に開示されている遊技機では、遊技球の発射強度を調節することによって、非時短状態においては第1経路を、時短状態においては第2経路を狙って遊技球を打ち出させる遊技性が実現されている。
そして、特許文献1に開示されている遊技機では、大当り遊技が終了して時短状態へと移行する場合や、時短状態が終了して非時短状態へと移行する場合に、遊技球の適正な発射強度を報知するように構成されている。
特開2009−240339号公報
ところで、特許文献1に開示されている遊技機のように、特定の経路を狙って遊技球を打ち出させる遊技性を備える場合には、遊技球の発射強度に関する演出について工夫を施すことで、遊技者の興趣を向上させることが望まれている。
この発明の目的は、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる遊技機を提供することである。
上記課題を解決する遊技機は、遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を備えた遊技機であって、遊技球の発射強度に関する演出が少なくとも実行可能な演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する制御手段と、を備え、前記遊技球の発射強度に関する演出には、遊技状態が変化することを契機に行われる第1種演出と、遊技状態が変化することとは異なることを契機に行われる第2種演出と、が含まれ、前記第1種演出と前記第2種演出とは演出の態様が異なる。
上記遊技機について、前記遊技球の発射強度に関する演出は、遊技球の発射強度を報知する演出であり、前記第2種演出の契機は、前記第1種演出によって報知された遊技球の発射強度とは異なる発射強度にて遊技球が発射されることである。
上記遊技機について、前記第1種演出の態様及び前記第2種演出の態様は、1又は複数の要素を含んで構成されており、前記複数の要素のうち少なくとも1つの要素が異なる。
上記遊技機について、前記第1種演出は、第1条件が成立しているか否かに応じて演出の態様又は演出の有無が異なり、前記第2種演出は、前記第1条件と同一又は異なる条件である第2条件が成立しているか否かに応じて演出の態様又は演出の有無が異なる。
上記遊技機について、前記第1種演出は、前記演出実行手段が前記第1状態である場合に行われる一方で、前記演出実行手段が前記第2状態である場合に行われないようになっており、前記第2種演出は、前記演出実行手段が第1状態及び第2状態のうち何れの状態であっても行われる。
この発明によれば、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
パチンコ遊技機を模式的に示す正面図。 (a)は、遊技盤を模式的に示す正面図、(b)は、情報表示パネルを拡大して示す正面図。 大当り図柄を説明する説明図。 (a)は、表示演出としての右打ち報知演出の具体的な一例を示す模式図、(b)は、表示演出としての左打ち報知演出の具体的な一例を示す模式図。 音声演出の具体的な一例を示す模式図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 音声データと、音声のチャンネルとの関係を示す模式図。 特別図柄入力処理を示すフローチャート。 特別図柄開始処理を示すフローチャート。 右打ち検知処理を示すフローチャート。 スピーカにおける音声演出の優先度を示す模式図。 音声演出としての報知演出の具体的な実行態様の一例を示す模式図。 (a)は、音声演出としての第1左打ち報知演出の具体的な実行態様の一例を示す模式図、(b)は、音声演出としての第2左打ち報知演出の具体的な実行態様の一例を示す模式図。
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。この明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、遊技店などの島設備に固定される第1枠11aと、該第1枠11aに対して開閉が可能に軸支された第2枠11bと、を備えている。第2枠11bは、各種の遊技部品を搭載するための枠である。パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、発射ハンドル15を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル15の操作量(回動量)に応じた強度にて遊技球が発射される。
パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、装飾ランプ16を備えている。装飾ランプ16は、演出の1つとして、図示しない発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を行う。例えば、発光体は、LEDである。パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、スピーカ17を備えている。スピーカ17は、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を行う。
パチンコ遊技機10は、第2枠11bが第1枠11aに対して開放されていることを検知する扉開放センサSE5を備えている(図6に示す)。例えば、扉開放センサSE5は、第2枠11bを施錠するためのシリンダーに設けるとよい。
図2(a)に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤20を備えている。遊技盤20は、第2枠11bに組み付けられている。遊技盤20は、遊技者から見て前面側に、遊技媒体としての遊技球が流下(転動)する遊技領域21を備えている。発射ハンドル15の操作によって打ち出された遊技球は、遊技領域21を流下(転動)する。
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、遊技盤20のうち、遊技領域21外であって、且つ遊技者から視認可能な位置に設けられている。情報表示パネル22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。
図2(b)に示すように、情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、第1特別図柄変動ゲームを略して「第1特別ゲーム」と示す。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、第2特別図柄変動ゲームを略して「第2特別ゲーム」と示す。また、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて単に「特別ゲーム」と示す場合がある。特別図柄は、後述する内部抽選(大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
この明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。この明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。「確定停止表示」と「導出」は同じ意味である。特別図柄表示部22a,22bにおいて導出可能な特別図柄には、それぞれ大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とが少なくともある。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
この実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されることがなく、且つ第2特別ゲームが第1特別ゲームに優先して実行される。この実施形態では、大当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたのち、該大当りの特別ゲームの終了後に、大当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、大当り遊技は、遊技者が多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって極めて有利な状態である。
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を第1特別保留数と示す。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の第2特別ゲームの回数を第2特別保留数と示す。この実施形態において、第1特別保留数及び第2特別保留数の最大値はそれぞれ4である。
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を導出させる普通図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部22eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とが少なくともある。普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された場合、遊技者は、普通当りを認識可能である。普通ゲームにおいて、普通はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、普通はずれを認識可能である。この実施形態では、内部抽選(普通図柄の当り抽選)に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出されたのち、該普通当りの普通ゲームの終了後に、普通当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、普通当り遊技は、遊技者が第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数を認識可能に表示する。また、情報表示パネル22は、状態表示部22gを備えている。状態表示部22gは、パチンコ遊技機10の状態を認識可能に表示する。その他、例えば、情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。これらの複数の表示部は、同じ情報表示パネル22にある必要はなく、この実施形態とは異なる部分に別々に設けられていてもよい。
パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。また、センター枠23は、左右方向に沿って、遊技球を転動させるためのステージ23bを備えている。なお、パチンコ遊技機10は、センター枠23の開口部23a内において動作する演出用の可動体を備えていてもよい。可動体は、演出の1つとして、初期状態と演出状態との間で位置又は姿勢が変化する演出を行う。
パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよく、プロジェクタとスクリーンとを含んで構成された表示装置であってもよい。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域を視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した絵柄を表示する演出(以下、表示演出と示す)を行う。
パチンコ遊技機10は、センター枠23の下方において、遊技領域21に開口している第1始動入賞口26を備えている。第1始動入賞口26は、遊技球が常時入球可能である。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口26に入賞した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備えている(図6に示す)。例えば、第1始動センサSE1は、第1始動入賞口26に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球が第1始動センサSE1で検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。なお、この明細書において「入賞」とは、遊技球が入賞口へ入球することである。
パチンコ遊技機10は、センター枠23及び第1始動入賞口26の下方において、遊技領域21に開口している第2始動入賞口27を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備えている(図6に示す)。例えば、第2始動センサSE2は、第2始動入賞口27に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球が第2始動センサSE2で検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口27を開閉する第1可変部材28を備えている。第1可変部材28は、遊技球が第2始動入賞口27へ入賞し易い開状態と、遊技球が第2始動入賞口27に入賞し難い、又は入賞できない閉状態と、に動作可能である。パチンコ遊技機10は、第1可変部材28を開状態と閉状態とに動作させる第1アクチュエータA1を備えている(図6に示す)。第1可変部材28は、普通当り遊技において開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、センター枠23の右下方において、遊技領域21に開口している大入賞口29を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口29に入賞した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備えている(図6に示す)。例えば、カウントセンサSE3は、大入賞口29に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球がカウントセンサSE3で検知されると、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、大入賞口29を開閉する第2可変部材30を備えている。第2可変部材30は、所謂大入賞口扉である。第2可変部材30は、遊技球が大入賞口29へ入賞できる開状態と、遊技球が大入賞口29に入賞できない閉状態と、に動作可能である。パチンコ遊技機10は、第2可変部材30を開状態と閉状態とに動作させる第2アクチュエータA2を備えている(図6に示す)。第2可変部材30は、大当り遊技において開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠23の右方において、遊技球が通過(入球)可能なゲート31を備えている。ゲート31は、遊技球の流下方向における大入賞口29の上流側にある。ゲート31は、ゲート31を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(図6に示す)。この実施形態では、遊技球がゲートセンサSE4で検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。パチンコ遊技機10は、アウト口32を備えている。この実施形態では、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球は、アウト口32から機外へと排出される。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口26,27,29とは異なる入賞口を備えていてもよい。また、パチンコ遊技機10は、釘や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための部材を備えている。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域21において、遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を備えている。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。この実施形態において、複数通りの経路には、センター枠23(演出表示装置25)の左側を通ってアウト口32へと至る第1経路R1と、センター枠23の右側を通ってアウト口32へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2とは、一部が重複していてもよく、全部が重複していなくてもよい。第1経路R1上には、始動入賞口26,27のうち、少なくとも第1始動入賞口26がある。この実施形態において、第1経路R1には、第2始動入賞口27がある。この実施形態において、第2経路上には、第2始動入賞口27と、大入賞口29と、ゲート31とがある。
したがって、この実施形態において、遊技球は、第1経路R1を流下する場合、大入賞口29やゲート31に入球する可能性が低い。また、遊技球は、第2経路R2を流下する場合、第1始動入賞口26に入球する可能性が低い。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち、遊技球が第1経路R1を流下するように発射される発射強度を第1発射強度と示し、遊技球が第2経路R2を流下するように発射される発射強度を第2発射強度と示す。以下の説明では、第1発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示し、第2発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り確率は、内部抽選(大当り抽選)において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当り抽選に当選する可能性が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動入賞口27に入賞する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。高ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口27に入賞する確率が高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
例えば、高ベース状態は、次に説明する4つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態(入球率向上状態)」となる。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
図3に示すように、この実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、大当り図柄Zaと大当り図柄Zbと大当り図柄Zcとに分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。複数種類の大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。即ち、この実施形態において、大当り図柄は、遊技者に付与する特典を定めた大当りの種類に相当する。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29を開放するラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入賞する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
大当り図柄Za,Zcに分類されている大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数が10回である大当り遊技が定められている。大当り図柄Zbに分類されている大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数が4回である大当り遊技が定められている。また、大当り図柄Za,Zbに分類されている大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、次回の大当り遊技が付与される迄の間の高確率状態と、次回の大当り遊技が付与される迄の間の高ベース状態と、が定められている。大当り図柄Zcに分類されている大当り図柄には、大当り遊技の終了後に付与する遊技状態として、低確率状態と、予め定めた上限回数(例えば50回)の特別ゲームが終了される迄の間、又は上限回数の特別ゲームが終了される前に大当り遊技が付与される迄の間の低ベース状態と、が定められている。
この実施形態では、ラウンド遊技の上限回数が多いか少ないかの観点によれば、大当り図柄Zb<大当り図柄Za,Zcの順に有利な大当り図柄となる。また、高確率状態が付与されるか否かの観点によれば、大当り図柄Zc<大当り図柄Za,Zbの順に有利な大当り図柄となる。したがって、大当り図柄Zaは、ラウンド遊技の上限回数が多く、且つ高確率状態が付与されるために、最も有利な大当り図柄といえる。
例えば、大当り抽選に当選した場合における大当り図柄Zaの選択率は、第2特別ゲームでは45%であり、第1特別ゲームでは10%である。即ち、この実施形態において、大当り抽選に当選した場合における大当り図柄Zaの選択率は、第2特別ゲームのほうが、第1特別ゲームに比して高く設定されている。したがって、この実施形態では、第2特別ゲームのほうが、第1特別ゲームに比して、遊技者に有利な変動ゲームといえる。
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10における遊技性について説明する。
低ベース状態において、第2発射強度にて遊技球が発射された場合(右打ちされた場合)には、第2経路R2を流下する遊技球がゲート31を通過しても、第2始動入賞口27へ遊技球が入球し難く、且つ第1始動入賞口26へも入球し難い。その一方で、第1発射強度にて遊技球が発射された場合(左打ちされた場合)、第1経路R1を流下する遊技球は、少なくとも第1始動入賞口26へ入球する可能性がある。したがって、低ベース状態において、第1発射強度は、第2発射強度に比して遊技者にとっての利益が大きくなり易い特定の発射強度に相当する。また、低ベース状態において、第2発射強度は、非特定の発射強度に相当する。第1発射強度は、低ベース状態における推奨強度となり、第2発射強度は、低ベース状態における非推奨強度となる。
一方、高ベース状態において、第2発射強度にて遊技球が発射された場合(右打ちされた場合)には、第2経路R2を流下する遊技球がゲート31を通過することにより、第2始動入賞口27へ遊技球が容易に入球する。したがって、高ベース状態において、第2発射強度は、第1発射強度に比して遊技者にとっての利益が大きくなり易い特定の発射強度に相当する。また、高ベース状態において、第1発射強度は、非特定の発射強度に相当する。第2発射強度は、高ベース状態における推奨強度となり、第1発射強度は、高ベース状態における非推奨強度となる。
次に、パチンコ遊技機10が実行可能な演出の一例について説明する。
この実施形態において、演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームがある。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。この実施形態において、演出ゲームは、複数の図柄列を縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、演出ゲームでは、特別ゲームで導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による大当り図柄が導出される。例えば、演出図柄による大当り図柄は、「333」や「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれ図柄が導出される。例えば、演出図柄によるはずれ図柄は、「787」や「556」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。この明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態を意味している。
演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を含む場合がある。リーチは、複数列のうち特定の列(この実施形態では左列と右列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(この実施形態では中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。例えば、リーチ演出には、登場させるキャラクタや図柄列の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。
また、パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、遊技球の発射強度に関する演出として、右打ちを促すための右打ち報知演出と、左打ちを促すための左打ち報知演出と、がある。右打ち報知演出と左打ち報知演出とは、何れも遊技球の発射強度を報知する演出である。
図4(a)に示すように、右打ち報知演出は、演出表示装置25における表示演出として実行される場合がある。例えば、表示演出としての右打ち報知演出は、「右打ちして下さい!!」の文字列や右向きの矢印を模した画像を表示するなどの態様により行われる。表示演出としての右打ち報知演出は、第2経路R2を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。例えば、「左打ちしないで下さい」のような否定的な表現である文字列を模した画像を表示してもよい。
図4(b)に示すように、左打ち報知演出は、演出表示装置25における表示演出として実行される場合がある。例えば、表示演出としての左打ち報知演出は、「左打ちに戻して下さい!!」の文字列や左向きの矢印を模した画像を表示するなどの態様により行われる。表示演出としての左打ち報知演出は、第1経路R1を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。例えば、「右打ちしないで下さい」のような否定的な表現である文字列を模した画像を表示してもよい。
図5に示すように、右打ち報知演出は、スピーカ17における音声演出として実行される場合がある。例えば、音声演出としての右打ち報知演出は、「右打ちして下さい」の文字列を読み上げた声を出力するなどの態様により行われる。音声演出としての右打ち報知演出は、第2経路R2を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。例えば、「左打ちしないで下さい」のような否定的な表現である文字列を読み上げた声を出力してもよい。この実施形態において、表示演出としての右打ち報知演出と、音声演出としての右打ち報知演出とは、同時に行なわれる。即ち、この実施形態において、右打ち報知演出の態様は、音声を含んで構成されている。
この実施形態において、左打ち報知演出は、スピーカ17における音声演出として実行される場合がある。この実施形態において、音声演出としての左打ち報知演出には、第1左打ち報知演出と、第2左打ち報知演出とがある。例えば、第1左打ち報知演出は、「左打ちに戻して下さい」を1回読み上げた声を出力する態様により行われる。例えば、第2左打ち報知演出は、「左打ちに戻して下さい」を2回読み上げた声を出力する態様により行われる。例えば、第2左打ち報知演出は、第1左打ち報知演出に比して大きな音量で音声を出力する態様により行われる。
このように、第1左打ち報知演出と、第2左打ち報知演出とでは、遊技球の発射強度として同じ強度が報知される。その一方で、第1左打ち報知演出と、第2左打ち報知演出とは、演出の態様が異なる。より具体的には、第1左打ち報知演出の態様及び第2左打ち報知演出の態様は、音声の内容、演出時間(再生時間)の長さ、繰り返し回数、及び音量などのように、1又は複数の要素を含んで構成されており、これら複数の要素のうち少なくとも1つの要素が異なる。なお、音声による左打ち報知演出は、第2経路R2を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。例えば、「右打ちしないで下さい」のような否定的な表現である文字列を読み上げた声を出力してもよい。この実施形態において、表示演出としての左打ち報知演出と、音声演出としての各左打ち報知演出とは、同時に行なわれる。即ち、この実施形態において、左打ち報知演出の態様は、音声を含んで構成されている。
そして、この実施形態において、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25は、1又は複数の演出装置を含んで構成され、且つ遊技球の発射強度に関する演出が少なくとも実行可能な演出実行手段を構成している。即ち、演出実行手段は、スピーカ17を含んで構成されている。
また、パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、発生したエラーを報知するための演出として、エラー報知演出がある。例えば、エラーには、第2枠11bが開放されている扉開放エラーがある。エラー報知演出は、スピーカ17における音声演出として実行される場合がある。例えば、音声演出としてのエラー報知演出のうち、扉開放エラー報知演出は、「扉が開いています」の文字列を読み上げた声を出力するなどの態様により行われる。
また、パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、表示演出としてのリーチ演出に伴わせるリーチ用演出がある。リーチ用演出は、スピーカ17における音声演出として実行される場合がある。例えば、音声演出としてのリーチ用演出は、「リーチ!」の文字列を読み上げた声を出力するなどの態様により行われる。即ち、この実施形態におけるリーチ用演出は、演出ゲームにおいてリーチが形成されることを報知する演出である。また、パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、演出ゲームに伴わせるBGM(背景音楽)演出がある。例えば、BGM演出には、楽曲M1を出力する第1BGM演出、楽曲M2を出力する第2BGM演出、及び楽曲M3を出力する第3BGM演出、などがある。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図6に示すように、パチンコ遊技機10は、機裏側に、主制御基板40を備えている。主制御基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御情報としての制御信号(制御コマンド)を出力する。パチンコ遊技機10は、機裏側に、副制御基板41を備えている。副制御基板41は、主制御基板40から入力する制御信号に基づいて、各種の処理を行う。例えば、副制御基板41は、装飾ランプ16による発光演出、スピーカ17による音声演出、及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。主制御用CPU40aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主制御用ROM40bは、主制御用のプログラムや、所定の抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。また、主制御用ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の変動時間を特定可能な情報である。また、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の間に行われる演出ゲームの演出内容について、その一部又は全部を特定可能な情報であってもよい。
例えば、変動パターンには、大当り変動パターンとはずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。はずれ変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで、又はリーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。
主制御用RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、この実施形態の主制御基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主制御基板40に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成してもよく、主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE4と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE4が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、扉開放センサSE5と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、扉開放センサSE5が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、アクチュエータA1,A2と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、アクチュエータA1,A2の動作を制御可能に構成されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能に構成されている。
次に、副制御基板41について詳しく説明する。
副制御基板41は、主制御基板40と接続されている。副制御基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。例えば、副制御用CPU41aは、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副制御用ROM41bは、副制御用のプログラムや、抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、装飾ランプ16における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、スピーカ17における音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンを記憶している。
また、副制御用RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御用RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、この実施形態の副制御基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副制御基板41に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成してもよく、副制御用CPU41aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
副制御基板41は、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置25と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置25の表示態様を制御可能に構成されている。副制御基板41は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ16と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ16の点灯態様を制御可能に構成されている。
また、副制御基板41は、音声制御部42を備えている。音声制御部42は、副制御用CPU41aからの命令に基づいてスピーカ17を駆動し、音声演出を実行させる。即ち、副制御用CPU41aは、音声制御部42を制御することにより、スピーカ17の出力態様を制御可能に構成されている。以上のように、この実施形態の副制御基板41は、演出実行手段を制御する制御手段に相当する。
次に、音声制御部42について詳しく説明する。
音声制御部42は、デコーダ42aと、音声データ用ROM42bと、を備えている。デコーダ42aは、圧縮された音声データを音声データ用ROM42bから読み出すとともに、読み出した音声データをデコード(復号化)する。デコーダ42aは、デコードした音声を再生してスピーカ17から出力させるためのチャンネルとして複数のチャンネル(出力系統)を備えている。この実施形態のデコーダ42aは、チャンネルCH00からチャンネルCH15までの全部で16のチャンネルを備えている。1つのチャンネルでは、1つの音声データを再生可能である。したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10では、16の音声データを同時に再生してスピーカ17から出力することが可能である。なお、1つのチャンネルでは、複数の音声データを同時に再生することができない。また、チャンネルCH00〜CH15では、再生音量を個別に変更することができる。以下の説明において、音量[0](消音)、音量[小]、音量[中]、音量[大]は、この順に大きな音量を示すものとする。
デコーダ42aは、図示しない駆動回路を介して、スピーカ17に接続されている。この駆動回路は、チャンネルCH00〜CH15のそれぞれにおいて再生された音声(デジタル信号)を合成(ミックス)した後にアナログ信号に変換し、さらに増幅してスピーカ17から出力させる。
例えば、図7に示すように、チャンネルCH00,CH01には、BGM演出が割り当てられている。チャンネルCH02,CH03には、効果音が割り当てられている。チャンネルCH11には、所定の声が割り当てられている。具体的に、この実施形態のチャンネルCH11には、第1左打ち報知の音声、右打ち報知の音声、及びリーチ用演出の音声が少なくとも割り当てられている。即ち、第1左打ち報知演出を行なうための音声を出力させるためのチャンネルと、リーチ用演出として所定の音声を出力させるためのチャンネルとは、同じチャンネルである。また、チャンネルCH15には、エラーなどの音声が割り当てられている。具体的に、この実施形態のチャンネルCH15には、第2左打ち報知演出の音声、及び扉開放エラー報知の音声が少なくとも割り当てられている。
また、音声データ用ROM42bには、サンプリングした音声を所定の形式で圧縮した複数の音声データが記憶されている。複数の音声データには、第1左打ち報知に用いる音声データSD1、第2左打ち報知に用いる音声データSD2、右打ち報知に用いる音声データSD3が含まれている。複数の音声データには、扉開放エラー報知に用いる音声データSD4、リーチ用演出に用いる音声データSD5、第1BGM演出に用いる音声データSD10、第2BGM演出に用いる音声データSD11、及び第3BGM演出に用いる音声データSD12が含まれている。
次に、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。最初に、主制御用CPU40aが主制御用プログラムに基づいて行う各種の処理について説明する。
まず、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う特別図柄入力処理について説明する。
図8に示すように、主制御用CPU40aは、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動入賞口26に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。第1始動入賞口26に遊技球が入賞していない場合(ステップS101:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS105の処理へ移行する。その一方で、第1始動入賞口26に遊技球が入賞している場合(ステップS101:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS102)。第1特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS102:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS105の処理へ移行する。
その一方で、第1特別保留数が上限数未満である場合(ステップS102:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1加算して更新する(ステップS103)。ステップS103の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。
次に、主制御用CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させる(ステップS104)。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数、大当り図柄の決定に用いる乱数、変動パターンの決定に用いる乱数である。ステップS104の処理において、主制御用CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。この実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。ステップS104の処理が終了すると、主制御用CPU40aは、ステップS105の処理へ移行する。
ステップS105の処理において、主制御用CPU40aは、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動入賞口27に遊技球が入賞したか否かを判定する。第2始動入賞口27に遊技球が入賞していない場合(ステップS105:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。その一方で、第2始動入賞口27に遊技球が入賞している場合(ステップS105:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS106)。第1特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
その一方で、第2特別保留数が上限数未満である場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1加算して更新する(ステップS107)。ステップS107の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。
次に、主制御用CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させる(ステップS108)。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数、大当り図柄の決定に用いる乱数、変動パターンの決定に用いる乱数である。ステップS108の処理において、主制御用CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。この実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。ステップS108の処理が終了した場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う特別図柄開始処理について説明する。
図9に示すように、主制御用CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201の処理において、主制御用CPU40aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、大当り遊技中、又は特別ゲーム中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合(ステップS201:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、特別ゲームの実行条件が成立している場合(ステップS202:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する(ステップS202)。第2特別保留数が1以上ではない場合(ステップS202:NO)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるか否かを判定する(ステップS203)。第1特別保留数が1以上ではない場合(ステップS203:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が1以上である場合(ステップS203:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する(ステップS204)。ステップS204の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。次に、主制御用CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから読み出す(ステップS205)。なお、主制御用CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから消去する。
次に、主制御用CPU40aは、ステップS205の処理において読み出した乱数情報と、主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値とをもとに、大当りに当選とするか否かを判定する(ステップS206)。ステップS206の処理は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)に相当する。例えば、大当りに当選とするか否かの判定は、乱数情報の値と大当り判定値とが一致するか否かにより判定してもよい。例えば、大当りに当選とするか否かの判定は、乱数情報の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。
大当りに当選とする場合(ステップS206:YES)、主制御用CPU40aは、第1特別ゲームで導出させる大当り図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する(ステップS207)。例えば、主制御用CPU40aは、ステップS205の処理において読み出した乱数情報を用いた抽選により、大当り図柄や変動パターンを決定するとよい。ステップS207の処理において、主制御用CPU40aは、決定した大当り図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。この実施形態において、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降の割り込み処理において副制御基板41へ出力される。ステップS207の処理において、主制御用CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報(以下、ゲーム開始コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
大当りに当選としないはずれの場合(ステップS206:NO)、主制御用CPU40aは、第1特別ゲームで導出させるはずれ図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する(ステップS208)。例えば、主制御用CPU40aは、ステップS205の処理において読み出した乱数情報を用いた抽選により、はずれ図柄や変動パターンを決定するとよい。ステップS208の処理において、主制御用CPU40aは、決定したはずれ図柄を特定可能な図柄コマンドを生成し、出力バッファに格納する。ステップS208の処理において、主制御用CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するゲーム開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別保留数が1以上である場合(ステップS202:YES)、主制御用CPU40aは、ステップS204〜S208における第1特別ゲームに関する処理と同様にして、第2特別ゲームに関するステップS209〜S213の処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、第2特別ゲームについて大当りに当選とするか否かの判定を行う(ステップS211)。主制御用CPU40aは、第2特別ゲームで導出させる特別図柄を決定するとともに、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンドを生成し、出力バッファに格納する(ステップS212,S213)。主制御用CPU40aは、第2特別ゲームの変動パターンを決定するとともに、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するゲーム開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する(ステップS212,S213)。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御用CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御用CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを導出させるためのゲーム終了コマンドを生成し、出力バッファに格納する。
次に、主制御用CPU40aが行う大当り処理について説明する。
大当り処理において、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主制御用CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始するとともに、所定の制御情報を出力するための処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。
主制御用CPU40aは、大当りの特別ゲームが終了すると、最初にオープニング演出の実行を指示する制御情報(以下、オープニングコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように、第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御用CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御用CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主制御用CPU40aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド演出の実行を指示する制御情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示する制御情報(以下、エンディングコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、主制御用CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の終了後に付与する遊技状態を特定する。主制御用CPU40aは、低確率状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、低確率状態に制御することを特定可能な値を、主制御用RAM40cに記憶されている確率状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、高確率状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、高確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。
主制御用CPU40aは、低ベース状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、低ベース状態に制御することを特定可能な値を、主制御用RAM40cに記憶されているベース状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、高ベース状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、高ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。また、主制御用CPU40aは、遊技状態が高ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、高ベース状態コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、上限回数を定めた高ベース状態の付与を特定した場合、上記上限回数に相当する回数を、高ベース状態を付与する特別ゲームの残り回数として主制御用RAM40cに記憶させる。
主制御用CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、主制御用RAM40cに記憶されている残り回数を1減算する。主制御用CPU40aは、残り回数が0となった場合、残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。即ち、主制御用CPU40aは、高ベース状態を終了させ、低ベース状態へ移行させる。また、主制御用CPU40aは、遊技状態が低ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。
そして、主制御用CPU40aは、高ベース状態が開始されてから終了される迄の間、第2発射強度で遊技球を発射することが推奨されていることを認識可能な情報を表示するように、情報表示パネル22の状態表示部22gを制御する。なお、主制御用CPU40aは、大当り遊技が付与された場合、低確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。また、主制御用CPU40aは、低ベース状態コマンドを生成し、出力バッファに格納する。
主制御用CPU40aが割り込み処理として行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU40aは、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート31を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。遊技球がゲート31を通過した場合、主制御用CPU40aは、遊技球がゲート31を通過したことを特定可能な制御情報(以下、ゲート通過コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。
次に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主制御用CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。
次に、主制御用CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させる。この場合、主制御用CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
主制御用CPU40aが割り込み処理として行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主制御用CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御用CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
その一方で、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるか否かを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主制御用CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。次に、主制御用CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから読み出す。なお、主制御用CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから消去する。
次に、主制御用CPU40aは、読み出した乱数情報と、主制御用ROM40bに記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通当りに当選とするか否かを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通当り抽選(普通当り判定)に相当する。例えば、上述した普通図柄の確率変動制御を採用する場合、主制御用CPU40aは、高ベース状態においては、低ベース状態に比して、普通当りに当選と判定する確率が高くなるように、普通当りに当選とするか否かの判定を行うとよい。
普通当りに当選とする場合、主制御用CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間とを決定する。例えば、普通図柄の変動時間短縮制御を採用する場合、主制御用CPU40aは、低ベース状態においては第1変動時間を決定し、高ベース状態においては第1変動時間よりも短い第2変動時間を決定するとよい。その後、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主制御用CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。
次に、主制御用CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当りに当選した場合、主制御用CPU40aは、普通ゲームが終了すると、第2始動入賞口27の開放パターンを決定するとともに、該決定した開放パターンにしたがって第2始動入賞口27を開放するように、第1アクチュエータA1を制御する。例えば、上述した開放時間延長制御を採用する場合、主制御用CPU40aは、低ベース状態においては第1開放パターンを選択し、高ベース状態においては、第1開放パターンよりも1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長い第2開放パターンを決定するとよい。
次に、主制御用CPU40aが行うエラー処理について説明する。
エラー処理において、主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の実行中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の実行中であることを示す情報(以下、扉開放エラーフラグと示す)が主制御用RAM40cに記憶されている場合に肯定判定する一方で、記憶されていない場合に否定判定する。
扉開放エラー報知の実行中である場合、主制御用CPU40aは、第2枠11bが開放中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、扉開放センサSE5から検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、扉開放センサSE5から検知信号を入力していない場合に否定判定する。第2枠11bが開放中である場合、主制御用CPU40aは、エラー処理を終了する。その一方で、第2枠11bが開放中ではない場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている扉開放エラーフラグを消去(クリア)する。また、主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の終了を指示する制御情報(以下、エラー報知終了コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、エラー処理を終了する。
また、扉開放エラー報知の実行中ではない場合、主制御用CPU40aは、第2枠11bが開放中であるか否かを判定する。第2枠11bが開放中ではない場合、主制御用CPU40aは、エラー処理を終了する。その一方で、第2枠11bが開放中である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに扉開放エラーフラグを記憶する。また、主制御用CPU40aは、扉開放エラー報知の開始を指示する制御情報(以下、エラー報知開始コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、エラー処理を終了する。
次に、副制御用CPU41aが副制御用プログラムに基づいて行う各種の処理について説明する。最初に、副制御用CPU41aが行う状態処理について説明する。
副制御用CPU41aは、低ベース状態コマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されているベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、高ベース状態コマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されているベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されているベース状態フラグを参照することにより、現在の遊技状態が高ベース状態であるか、低ベース状態であるかを特定できる。
副制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されている大当り状態フラグに、大当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、エンディングコマンドを入力してからゲーム開始コマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されている大当り状態フラグに、大当り遊技中ではないことを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている大当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技中であるか否かを特定できる。
次に、副制御用CPU41aが行う大当り演出処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副制御用CPU41aは、オープニング演出として、表示演出としての右打ち報知演出を行なうように、演出表示装置25を制御するとよい。例えば、副制御用CPU41aは、オープニング演出として、音声演出としての右打ち報知演出を行なうように、スピーカ17を制御してもよい。副制御用CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副制御用CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。
次に、副制御用CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副制御用CPU41aは、演出ゲームや、該演出ゲームに付随する演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。即ち、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて導出させる図柄組み合わせを決定する。副制御用CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な図柄が大当り図柄である場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副制御用CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な図柄がはずれ図柄である場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立していることにより、今回の演出ゲームにおいてリーチ演出を行う場合には、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定するとよい。例えば、リーチ条件としては、はずれ変動パターンのなかでも、リーチ演出用の変動パターンが指定されたことを定めてもよく、副制御用CPU41aが所定の乱数を用いた演出抽選を行い、該演出抽選に当選したことを定めてもよい。
また、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、演出ゲームを開始させる。また、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、所定の演出が実行されるように、装飾ランプ16、スピーカ17、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、所定の演出としては、大当り予告演出や、遊技状態を示唆する示唆演出などがある。
そして、副制御用CPU41aは、所定のタイミングが到来すると、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを導出させる。なお、副制御用CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを導出させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
次に、低ベース状態における右打ちを検知するための右打ち検知処理について説明する。右打ち検知処理は、割り込み処理として実行される。なお、副制御用CPU41aは、大当り遊技中ではないことを条件として、右打ち検知処理を実行してもよい。
図10に示すように、副制御用CPU41aは、低ベース状態中であるか否かを判定する(ステップS301)。低ベース状態ではない場合(ステップS301:NO)、副制御用CPU41aは、右打ち検知処理を終了する。
その一方で、低ベース状態中である場合(ステップS301:YES)、副制御用CPU41aは、主制御用RAM40cに記憶されている準備タイマが0か否かを判定する(ステップS302)。準備タイマが0ではない場合(ステップS302:YES)、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている準備タイマを減算して更新する(ステップS303)。次に、副制御用CPU41aは、遊技球がゲート31を通過したか否かを判定する(ステップS304)。ステップS304の処理において、副制御用CPU41aは、ゲート通過コマンドを入力している場合に肯定判定する一方で、ゲート通過コマンドを入力していない場合に否定判定する。
遊技球がゲート31を通過している場合(ステップS304:YES)、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている右打ちカウンタを1加算して更新する(ステップS305)。右打ちカウンタは、準備タイマが設定されてから終了する迄の間に、遊技球がゲート31を通過した回数(以下、通過回数と示す)を特定可能な情報となる。次に、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている右打ちカウンタの値から特定可能な遊技球の通過回数が規定回数(この実施形態では2回)であるか否かを判定する(ステップS306)。遊技球の通過回数が規定回数ではない場合(ステップS306:NO)、副制御用CPU41aは、右打ち検知処理を終了する。その一方で、遊技球の通過回数が規定回数である場合(ステップS306:YES)、副制御用CPU41aは、右打ち検知フラグを副制御用RAM41cに記憶させる(ステップS307)。詳しくは後述するが、この実施形態では、右打ち検知フラグが設定されると、スピーカ17において第2左打ち報知演出が行われる。次に、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている準備タイマを0にリセットする(ステップS308)。その後、副制御用CPU41aは、右打ち検知処理を終了する。
また、遊技球がゲート31を通過していない場合(ステップS304:NO)、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている準備タイマが0であるか否かを判定する(ステップS309)。準備タイマが0ではない場合(ステップS309:NO)、右打ち検知処理を終了する。その一方で、準備タイマが0である場合(ステップS309:YES)、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている右打ちカウンタを0にリセットする(ステップS310)。その後、副制御用CPU41aは、右打ち検知処理を終了する。
また、準備タイマが0である場合(ステップS302:NO)、副制御用CPU41aは、遊技球がゲート31を通過したか否かを判定する(ステップS311)。遊技球がゲート31を通過している場合(ステップS311:YES)、副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている準備タイマに所定の時間Tに相当する値を設定する(ステップS312)。例えば、この実施形態において、所定の時間Tは10秒である。その後、副制御用CPU41aは、右打ち検知処理を終了する。その一方で、遊技球がゲート31を通過していない場合(ステップS311:NO)、副制御用CPU41aは、右打ち検知処理を終了する。
このような右打ち検知処理では、準備タイマの非設定中において、遊技球がゲート31を通過したことを契機として、準備タイマの計測が開始される(ステップS311)。そして、準備タイマが設定されてから、該準備タイマが0になる迄の間に、ゲート31における遊技球の通過回数が規定回数に達すると、右打ち検知フラグが設定され、第2左打ち報知演出が行われる。例えば、規定回数を2回とした場合には、遊技球がゲート31を最初に通過してから所定の時間T(例えば10秒)以内に、2球の遊技球がゲート31を通過することで、第2左打ち報知演出の実行条件が成立することになる。したがって、この実施形態において、準備タイマが設定されてから準備タイマが0になる迄の間は、第2左打ち報知演出についての演出保留状態(準備状態)に相当する。
即ち、第2左打ち報知演出の契機は、遊技球が第2発射強度にて発射されることである。より好ましくは、第2左打ち報知演出の契機は、副制御用CPU41a(ゲートセンサSE5)により遊技球が検知されたことを契機に移行される演出保留状態において、副制御用CPU41a(ゲートセンサSE5)により1以上の遊技球が検知されることである。なお、この実施形態において、低ベース状態における第2発射強度は、非特定の発射強度に相当する。そして、演出保留状態は、該演出保留状態に移行されてから予め定めた時間Tが経過することを契機に終了されるようになっている。この実施形態では、副制御用CPU41aが右打ち検知処理を実行することにより、第2発射強度にて発射された遊技球を検知することが可能な検知手段としての機能が実現されている。
次に、副制御用CPU41a及び音声制御部42が行う処理のうち、音声演出を実行させるための処理について詳しく説明する。
図7に示すように、この実施形態の音声演出には、それぞれ優先度が設定されている。例えば、この実施形態において、扉開放エラー報知演出には、最も高い優先度[最高]が設定されており、第2左打ち報知演出には、2番目に優先度が高い優先度[高]が設定されており、リーチ用演出には、3番目に優先度が高い優先度[中]が設定されている。また、この実施形態において、第1左打ち報知演出、右打ち報知演出、第1BGM演出、第2BGM演出、及び第3BGM演出には、4番目に優先度が高い優先度[低]が設定されている。
そして、図11に示すように、副制御用CPU41aは、複数種類の音声演出について実行条件が成立している場合には、各音声演出に設定された優先度にしたがって、音声演出を行なわせる。以下、優先度ごとに区分して、詳細に説明する。
最初に、優先度[最高]の音声演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[最高]が設定された音声演出を実行させる場合には、優先度[低],[中],[高]が設定された音声演出の全てについて実行を制限するとともに、優先度[最高]が設定された音声演出を実行させる。この実施形態において、優先度[最高]の音声演出には、扉開放エラー報知演出がある。
副制御用CPU41aは、扉開放エラーが発生すると、扉開放エラー報知演出を行うように、スピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、エラー報知開始コマンドを入力すると、扉開放エラー報知演出用の音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、扉開放エラー報知演出の音声データSD4を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD4を、既に再生中である他の音声データに代えて、チャンネルCH15を用いて再生し、スピーカ17から音量[大]にて出力させる。なお、この実施形態において、扉開放エラー報知演出は、パチンコ遊技機10における最大音量で出力される。
このような構成により、スピーカ17では、仮にチャンネルCH15を用いて、優先度[高]である第1左打ち報知演出が行なわれている場合であっても、扉開放エラーの発生を契機に第1左打ち報知演出が終了されるとともに、第1左打ち報知演出に代えて、優先度[最高]である扉開放エラー報知演出が行なわれるようになっている。
また、副制御用CPU41aは、第2枠11bが閉鎖されて扉開放エラーが解消すると、扉開放エラー報知演出を終了するように、スピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、エラー報知終了コマンドを入力すると、扉開放エラー報知演出用の音声の出力停止を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、扉開放エラー報知演出の音声データSD4の再生を終了する。
また、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出の実行中、同じチャンネルCH15を用いる音声演出であって、優先度[高]である第1左打ち報知演出の実行条件が成立した場合であっても、第1左打ち報知演出を行なわせない。具体的に、副制御用CPU41aは、第1左打ち報知演出用の音声の出力開始を音声制御部42に指示しない。
また、副制御用CPU41aは、エラー報知開始コマンドを入力してからエラー報知終了コマンドを入力する迄の間、即ち扉開放エラー報知演出の実行中、チャンネルCH15を除くチャンネルCH00〜CH14の音量を、音量[0](消音)とすることを音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、チャンネルCH00〜CH14の音量を音量[0]に設定する。以上のように、副制御用CPU41aは、優先度[最高]である扉開放エラー報知演出の実行中、優先度[低],[中],[高]である音声演出を行わないようにスピーカ17を制御するようになっている。
次に、優先度[高]の音声演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[高]が設定された音声演出を実行させる場合には、優先度[中],[低]が設定された音声演出の全てについて実行を制限するとともに、優先度[高]が設定された音声演出を実行させる。その一方で、副制御用CPU41aは、優先度[最高]が設定された音声演出の実行中には、優先度[高]が設定された音声演出の実行を制限する。この実施形態において、優先度[高]の音声演出には、第2左打ち報知演出がある。
副制御用CPU41aは、右打ち検知フラグが記憶されると(低ベース状態において右打ちがなされると)、スピーカ17の制御状態とは関係なく、表示演出としての左打ち報知演出を行なうように、演出表示装置25を制御する。なお、副制御用CPU41aは、表示演出としての左打ち報知演出を、第2左打ち報知演出用の音声データSD2の再生時間(演出時間)が終了する迄の期間にかけて行なわせる。
副制御用CPU41aは、低ベース状態において右打ちがなされた場合であって、扉開放エラー報知演出を実行させていないときには、第2左打ち報知演出を行うように、スピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、右打ち検知フラグが記憶されると、第2左打ち報知演出用の音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、第2左打ち報知演出に用いる音声データSD2を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD2を、チャンネルCH15を用いて再生し、スピーカ17から音量[中]にて出力させる。
このような構成により、スピーカ17では、同じチャンネルCH15を用いて扉開放エラー報知演出が行なわれていないことを条件として、優先度[高]である第2左打ち報知演出が行なわれるようになっている。このように、第2左打ち報知演出は、扉開放エラー報知演出が行われている第2条件が成立しているか否かに応じて、演出の有無(実行の可否)が異なっている。
また、副制御用CPU41aは、第2左打ち報知演出用の音声データの再生時間が終了する迄の間、即ち第2左打ち報知演出の実行中、チャンネルCH00〜CH14の音量を、音量[0](消音)とすることを音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、チャンネルCH00〜CH14を音量[0]に設定する。
このような構成により、スピーカ17では、優先度[低]である第1左打ち報知演出が行なわれている場合、低ベース状態において右打ちがなされたことを契機に、優先度[低]である音声演出が終了され、これに代えて、優先度[高]である第2左打ち報知演出が行なわれる。また、スピーカ17では、優先度[中]であるリーチ用演出が行なわれている場合、低ベース状態において右打ちがなされたことを契機に、優先度[中]である音声演出が終了され、これに代えて、優先度[高]である第2左打ち報知演出が行なわれる。
以上のように、副制御用CPU41aは、優先度[高]である第2左打ち報知演出の実行中、優先度[低],[中]である音声演出を行わないようにスピーカ17を制御する。即ち、第2左打ち報知演出(優先度[高]の演出)は、スピーカ17において所定の演出に相当するリーチ用演出が行なわれている場合、該リーチ用演出を制限して行なわれる。リーチ用演出は、扉開放エラー報知演出のようなエラーを報知するための演出とは異なる演出である。異なる観点によれば、第2左打ち報知演出は、スピーカ17がリーチ用演出を行っていない第1状態、及びリーチ用演出を行っている第2状態のうち何れの状態であっても行われるようになっている。そして、この実施形態において、第2左打ち報知演出は、低ベース状態において、第2発射強度にて遊技球が発射されるという、遊技状態が変化することとは異なることを契機に行われる。したがって、この実施形態の第2左打ち報知演出は、第2種演出、通常の演出、及び特定の演出に相当する。
次に、優先度[中]の音声演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[中]が設定された音声演出を実行させる場合には、優先度[低]が設定された音声演出の全てについて実行を制限するとともに、優先度[中]が設定された音声演出を実行させる。その一方で、副制御用CPU41aは、優先度[高],[最高]が設定された音声演出の実行中には、優先度[中]が設定された音声演出の実行を制限する。この実施形態において、優先度[中]の音声演出には、リーチ用演出がある。
副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立した場合であって、第2左打ち報知演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないときには、リーチ用演出を行うように、スピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、第2左打ち報知演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、リーチ条件が成立すると、リーチ用演出の音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、リーチ用演出に用いる音声データSD5を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD5を、既に再生中である他の音声データに代えて、チャンネルCH11を用いて再生し、スピーカ17から音量[小]にて出力させる。
このような構成により、スピーカ17では、優先度[低]である第1左打ち報知演出や右打ち報知演出がチャンネルCH11を用いて行なわれている場合、リーチ条件の成立を契機に、優先度[低]である音声演出が終了され、これに代えて、優先度[中]であるリーチ用演出が行なわれる。以上のように、副制御用CPU41aは、優先度[中]であるリーチ用演出の実行中、優先度[低]である音声演出を行わないようにスピーカ17を制御する。
なお、副制御用CPU41aは、リーチ用演出の音声データSD5の再生時間が終了する迄の間、即ちリーチ用演出の実行中、チャンネルCH00,CH01の音量を、音量[0](消音)とすることを音声制御部42に指示しない。したがって、優先度[低]である音声演出の中でも、第2BGM演出や第3BGM演出については、優先度[中]であるリーチ用演出が実行されるときでも制限されないようになっている。
次に、優先度[低]の音声演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[低]が設定された音声演出を実行させる場合には、他の音声演出の全てについて実行を制限しない。副制御用CPU41aは、優先度[中],[高],[最高]が設定された音声演出の実行中には、優先度[低]が設定された音声演出のうち少なくとも一部の実行を制限する。この実施形態において、優先度[低]の音声演出には、第1左打ち報知演出、右打ち報知演出、第1〜第3BGM演出がある。
最初に、第1BGM演出を行わせる処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技中、第1BGM演出を行うようにスピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、オープニングコマンドを入力すると、第1BGM演出用の音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、第1BGM演出に用いる音声データSD10を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD10を、既に再生中である他の音声データに代えて、チャンネルCH00、CH01を用いて再生し、スピーカ17から音量[小]にて出力させる。
このような構成により、スピーカ17では、同じ優先度[低]である第2BGM演出や第3BGM演出が同じチャンネルCH00,CH01を用いて行なわれている場合、大当り遊技の開始を契機に、第1BGM演出に切り替えられる。なお、扉開放エラー報知演出の実行中には、チャンネルCH00,CH01の音量が音量[0]に設定されることから、スピーカ17では、第1BGM演出が行なわれない。
第2BGM演出を行わせる処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技が終了して高ベース状態へと移行すると、第2BGM演出を行なうようにスピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、大当り遊技の終了後にゲーム開始コマンドを入力すると、第2左打ち報知演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、第2BGM演出用の音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、第2BGM演出に用いる音声データSD11を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD11を、既に再生中である他の音声データに代えて、チャンネルCH00,CH01を用いて再生し、スピーカ17から音量[小]にて出力させる。
このような構成により、スピーカ17では、同じ優先度[低]である第1BGM演出が、同じチャンネルCH00,CH01を用いて出力されている場合であっても、大当り遊技が終了して高ベース状態へと移行したことを契機に、第2BGM演出に切り替えられる。なお、第2左打ち報知演出又は扉開放エラー報知演出の実行中には、チャンネルCH00,CH01の音量が音量[0]に設定されることから、スピーカ17では、第2BGM演出が行なわれない。
第3BGM演出を行わせる処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技の終了後、上限回数の特別ゲームが終了して低ベース状態へと移行すると、第2左打ち報知演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、第3BGM演出を行なうようにスピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、オープニングコマンドを伴わないで低ベース状態コマンドを入力すると、第2左打ち報知演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、第3BGM演出に用いる音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、第3BGM演出に用いる音声データSD12を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD12を、既に再生中である他の音声データに代えて、チャンネルCH00,CH01を用いて再生し、スピーカ17から音量[小]にて出力させる。
このような構成により、スピーカ17では、同じ優先度[低]である第1BGM演出や第2BGM演出が、同じチャンネルCH00,CH01を用いて出力されている場合であっても、上限回数の特別ゲームの終了を契機に、第3BGM演出に切り替えられる。なお、第2左打ち報知演出又は扉開放エラー報知演出の実行中には、チャンネルCH00,CH01の音量が音量[0]に設定されることから、スピーカ17では、第3BGM演出が行なわれない。
第1左打ち報知演出を行わせる処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技の終了後、上限回数の特別ゲームが終了して低ベース状態へと移行すると、スピーカ17の制御状態とは関係なく、表示演出としての左打ち報知演出を行なうように、演出表示装置25を制御する。なお、副制御用CPU41aは、表示演出としての左打ち報知演出を、第1左打ち報知演出用の音声データSD1の再生時間(演出時間)が終了する迄の期間にかけて行なわせる。
また、副制御用CPU41aは、大当り遊技の終了後、上限回数の特別ゲームが終了して低ベース状態へと移行すると、リーチ用演出、第2左打ち報知演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、音声演出としての第1左打ち報知演出を行なうようにスピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、オープニングコマンドを伴わないで低ベース状態コマンドを入力すると、リーチ用演出、第2左打ち報知演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、第1左打ち報知演出用の音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、第1左打ち報知演出に用いる音声データSD1を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD1を、チャンネルCH11を用いて再生し、スピーカ17から音量[小]にて出力させる。
このような構成により、スピーカ17では、優先度[中],[高],[最高]である音声演出が行われていないことを条件に、優先度[低]である第1左打ち報知演出が行なわれる。即ち、第1左打ち報知演出(優先度[低]の演出)は、スピーカ17において所定の演出に相当するリーチ用演出が行なわれている場合には制限される。異なる観点によれば、第1左打ち報知演出は、スピーカ17がリーチ用演出を行っていない第1状態である場合に行われる一方で、リーチ用演出を行っている第2状態である場合に行われないようになっている。さらに、第1左打ち報知演出は、扉開放エラー報知演出やリーチ用演出が行われている第1条件が成立しているか否かに応じて、演出の有無(実行の可否)が異なっている。この実施形態において、第1条件は、扉開放エラー報知演出に関しては第2条件と同一の条件であり、リーチ用演出に関しては第2条件とは異なる条件である。
また、第1左打ち報知演出は、上限回数の特別ゲームが終了し、高ベース状態から低ベース状態へと遊技状態が変化することを契機に行われる。したがって、この実施形態の第1左打ち報知演出は、第1種演出、非特定の演出、及び特別の演出の1つに相当する。この実施形態では、第1左打ち報知演出によって、低ベース状態においては左打ちが推奨されていることが報知される。したがって、上述した第2左打ち報知演出の契機は、第1左打ち報知演出によって報知された遊技球の発射強度とは異なる発射強度にて遊技球が発射されることといえる。
また、この実施形態において、第1左打ち報知演出は、音量[小]にて行なわれる一方で、第2左打ち報知演出は、相対的に大きい音量[中]にて行なわれる。このように、この実施形態において、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とは、音声の音量が異なることにより、演出(報知)の強度が異なる。より詳しくは、第2左打ち報知演出は、第1左打ち報知演出に比して、演出の強度が強い。したがって、この実施形態では、第2左打ち報知演出を第1左打ち報知演出よりも、遊技者に認識し易くできる。
また、上述したように、第2左打ち報知演出は、エラー報知開始コマンドの入力を契機に行なわれる。即ち、第2左打ち報知演出は、低ベース状態である1つめの条件、遊技球がゲート31を通過する2つめの条件、1球目の遊技球がゲート31を通過してから所定の時間Tが経過する迄の間に2球の遊技球がゲート31を通過する3つめの条件が全て成立しなければ、実行可能とはならない。その一方で、第1左打ち報知演出は、上限回数の特別ゲームが終了して高ベース状態から低ベース状態へと移行した1つの条件が成立すれば、実行可能になる。即ち、この実施形態では、第2左打ち報知演出(第2種演出)が実行可能となるための条件の数は、第1左打ち報知演出(第1種演出)が実行可能となるための条件の数に比して多い。
したがって、第2左打ち報知演出(第2種演出)が実行可能となるための条件は、第1左打ち報知演出(第1種演出)が実行可能となるための条件に複雑であり、成立し難い。異なる観点によれば、第2左打ち報知演出は、低ベース状態中に右打ちするという遊技者の行為によって実行可能になる一方で、第1左打ち報知演出は、遊技状態の移行という、遊技者の行為とは直接的に関係しないことを契機に実行可能になるともいえる。
右打ち報知演出を行わせる処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技が終了して高ベース状態へと移行すると、スピーカ17の制御状態とは関係なく、表示演出としての右打ち報知演出を行なうように、演出表示装置25を制御する。なお、副制御用CPU41aは、表示演出としての右打ち報知演出を、右打ち報知演出用の音声データSD3の再生時間(演出時間)が終了する迄の期間にかけて行なわせる。
副制御用CPU41aは、大当り遊技が終了して高ベース状態へと移行すると、リーチ用演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、右打ち報知演出を行なうようにスピーカ17を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、大当り遊技の終了後にゲーム開始コマンドを入力すると、リーチ用演出及び扉開放エラー報知演出を実行させていないことを条件に、右打ち報知演出用の音声の出力開始を音声制御部42に指示する。音声制御部42のデコーダ42aは、音声データ用ROM42bから、右打ち報知演出に用いる音声データSD3を読み出す。そして、デコーダ42aは、読み出した音声データSD3を、チャンネルCH11を用いて再生し、スピーカ17から音量[小]にて出力させる。
このような構成により、スピーカ17では、優先度[中],[高],[最高]である音声演出が行われていないことを条件に、優先度[低]である第1左打ち報知演出が出力されるようになっている。また、右打ち報知演出は、大当り遊技が終了し、遊技状態が低ベース状態から高ベース状態へと変化することを契機に行われる。したがって、この実施形態の右打ち報知演出は、第1種演出、非特定の演出、及び特別の演出の1つに相当する。以上のように、この実施形態の第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とは、報知の優先度が異なっている。第1左打ち報知演出の優先度[低]は、第1優先度に相当し、第2左打ち報知演出の優先度[高]は、第1優先度としての優先度[低]よりも高い第2優先度に相当する。
以下、この実施形態のパチンコ遊技機10における報知演出の具体的な実行態様の一例について説明する。
図12に示すように、時点t1において大当り遊技が終了し、遊技状態が低ベース状態から高ベース状態へと変化すると、スピーカ17では、リーチ用演出や扉開放エラー報知演出が行なわれていないことを条件に、チャンネルCH11を用いて、音量[小]にて右打ち報知演出が行なわれる(時点t2〜t3)。なお、右打ち報知演出は、第1BGM演出から第2BGM演出への切り替わりと同時(又は略同時)に開始されてもよく、切り替わりから所定時間の経過後に開始されてもよい。
また、演出表示装置25では、右打ち報知演出の音声データSD3の再生時間にかけて、表示演出としての右打ち報知演出が行なわれる(時点t2〜t3)。表示演出としての右打ち報知演出は、スピーカ17において、リーチ用演出が行なわれている場合であっても、制限されることなく行なわれる。なお、演出表示装置25においては、リーチ演出用の画像と、右打ち報知演出用の画像とを重ね合わせて表示することで、両演出を視認可能に行うとよい。
例えば、大当り遊技の終了後、2回目の特別ゲームにおいて、リーチ条件が成立すると、スピーカ17では、扉開放エラー報知演出が行なわれていないことを条件に、表示演出としてのリーチ演出に伴わせるように、リーチ用演出が行なわれる(時点t4〜t5)。
また、大当り遊技の終了後、時点t6において50回目の特別ゲームが終了し、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態へと変化すると、スピーカ17では、リーチ用演出や扉開放エラー報知演出が行なわれていないことを条件に、チャンネルCH11を用いて、音量[小]にて第1左打ち報知演出が行われる(時点t6〜t7)。また、演出表示装置25では、音声演出としての第1左打ち報知演出用の音声データSD1の再生時間にかけて、表示演出としての左打ち報知演出が行なわれる。
ここで、図13(a)に示すように、時点t11から第1左打ち報知演出が行なわれている状態において、リーチ条件が成立し、リーチ演出の開始タイミングである時点t12が到来すると、スピーカ17では、チャンネルCH11を用いた第1左打ち報知演出に代えて、同じチャンネルCH11を用いて、音量[小]にてリーチ用演出が行なわれる。即ち、優先度[低]である第1左打ち報知演出は、優先度[中]であるリーチ用演出が行なわれる場合、第1左打ち報知演出の音声データSD1の再生時間(時点t11〜t13)と、リーチ用演出の音声データSD5の再生時間(時点t12〜t14)とが重複する時点t12〜時点t13にかけて、その実行が制限される。即ち、リーチ用演出は、第1左打ち報知演出に優先して行なわれる。
なお、表示演出としての左打ち報知演出は、スピーカ17において、リーチ用演出が行なわれている場合であっても、制限されることなく行なわれる。なお、演出表示装置25においては、リーチ演出用の画像と、左打ち報知演出用の画像とを重ね合わせて表示することで、両演出を視認可能に行うとよい。
また、図12に示すように、低ベース状態における時点t9において、右打ちが行われると、スピーカ17では、扉開放エラー報知演出が行われていないことを条件に、チャンネルCH15を用いて、音量[中]にて第2左打ち報知演出が行われる(時点t9〜t10)。また、第2左打ち報知演出が行なわれている期間中、第3BGM演出を含む他の音声演出の音量が音量[0]に変更され、制限される。既に詳しく説明した通り、この実施形態において、第2左打ち報知演出は、時点t8において、遊技球がゲート31を通過したことを契機に移行する演出保留状態(時点t8〜t8a)において、1以上(この実施形態では2)の遊技球が検知されることを契機に行われる。
また、演出表示装置25では、音声演出としての第2左打ち報知演出用の音声データSD2の再生時間にかけて、表示演出としての左打ち報知演出が行なわれる。なお、この実施形態では、演出保留状態へと移行してから時間T(この実施形態では10秒)が経過する迄に、ゲート31における遊技球の通過回数が規定回数に達しない場合には、演出保留状態が終了される。
ここで、図13(b)に示すように、時点t21からリーチ用演出が行なわれている状態において、時点t23において右打ちが検知されると、スピーカ17では、チャンネルCH00〜CH14の音量を音量[0]に変更するとともに、チャンネルCH15を用いて、音量[中]にて第2左打ち報知演出が行なわれる。このため、優先度[中]であるリーチ用演出は、優先度[高]である第2左打ち報知演出が行なわれる場合、リーチ用演出の音声データSD5の再生時間(時点t21〜t24)と、第2左打ち報知演出の音声データSD2の再生時間(時点t23〜t26)とが重複する時点t23〜t24にかけて、その実行が制限される。即ち、第2左打ち報知演出は、リーチ用演出に優先して行なわれる。
したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10は、次の効果を奏する。
(1)この実施形態によれば、遊技状態の変化があるか否かという遊技の状況に応じて、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とを行うとともに、これらの演出の態様を異ならせることで、両演出を区別して認識させることができる。したがって、この実施形態によれば、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
(2)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出は、遊技状態が変化することを契機に行われる一方で、第2左打ち報知演出は、報知された発射強度とは異なる発射強度で遊技球が発射されたことを契機に行われるため、遊技の状況に応じて、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
(3)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とでは、演出の態様を構成する複数の要素のうち少なくとも1つの要素が異なることから、さらに両演出を区別して認識させることができる。
(4)この実施形態によれば、条件が成立しているか否かに応じて、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出のそれぞれについて演出の有無(実行の可否)が異なることから、演出の態様のバリエーションを増やし、演出が単調になることを抑制できる。
(5)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出及び第2左打ち報知演出について、演出の有無(実行の可否)を異ならせる条件が相互に異なっているため、さらに演出の態様のバリエーションを増加できる。
(6)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とは、スピーカ17の状態に応じて演出が行われるか否かが異なることから、遊技の状況に応じて、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
(7)この実施形態によれば、遊技状態の変化があるか否かという遊技の状況に応じて、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とを行うとともに、これらの演出の強度を異ならせることで、両演出にメリハリをつけることができる。したがって、この実施形態によれば、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
(8)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とでは、音声の音量が異なることから、さらに両演出にメリハリをつけることができる。
(9)この実施形態によれば、遊技状態の変化があるか否かという遊技の状況に応じて、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とを行うとともに、これらの優先度を異ならせることで、メリハリをつけた報知を行うことができる。この実施形態によれば、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
(10)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とは、スピーカ17の状態に応じて報知が行われるか否かが異なることから、遊技の状況及び演出の優先度に応じて、遊技球の発射強度に関する演出をより適切に実行できる。
(11)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出は、遊技状態が変化することを契機に行われる一方で、第2左打ち報知演出は、報知された発射強度とは異なる発射強度で遊技球が発射されたことを契機に行われるため、遊技の状況及び演出の優先度に応じて、遊技球の発射強度に関する演出をより適切に実行できる。
(12)この実施形態によれば、第2左打ち報知演出が実行可能となるための条件の数は、第1左打ち報知演出のそれと比較して多いことから、第2左打ち報知演出が実行可能となるための条件は相対的に複雑である。このため、報知演出が実行可能となるための条件の複雑さ、及び演出の優先度により、遊技球の発射強度に関する演出をより適切に実行できる。
(13)この実施形態によれば、遊技状態が変化することとは異なることを契機として第2左打ち報知演出を行うとともに、該第2左打ち報知演出は、スピーカ17において所定の演出としてリーチ用演出が行われている場合であっても、該リーチ用演出を制限して行われる。したがって、遊技の状況に応じて、遊技球の発射強度に関する演出をより適切に実行できる。
(14)この実施形態によれば、第2左打ち報知演出は、エラーを報知するための演出(この実施形態では扉開放エラー報知演出)とは異なる演出が行われている場合に、該演出を制限して行われる。したがって、他の演出を制限しても差し支えない状態において、遊技の状況に応じて、遊技球の発射強度に関する演出をより適切に実行できる。
(15)この実施形態によれば、遊技状態が変化することを契機として第1左打ち報知演出を行うとともに、該第1左打ち報知演出は、スピーカ17において所定の演出としてのリーチ用演出が行われている場合には制限される。したがって、演出の種類に応じて優先度を定め、遊技球の発射強度に関する演出をより適切に実行できる。
(16)この実施形態によれば、低ベース状態において、遊技球が第2発射強度にて発射される場合(右打ちされる場合)、遊技者が気付かないままに不利益を蒙ってしまう可能性がある。この実施形態では、所定の演出としてのリーチ用演出を制限してでも第2左打ち報知演出を行うことで、遊技者の利益を保護し、その興趣を向上させることができる。
(17)この実施形態によれば、副制御用CPU41aにより最初の遊技球が検知されたことを契機に第2左打ち報知演出を行わず、第2左打ち報知演出は、その後の演出保留状態において1以上の遊技球が検知されたことを契機に行われる。したがって、低ベース状態において、誤って第2発射強度で遊技球を発射してしまった場合や、偶発的に第2発射強度で遊技球が発射されてしまった場合にまで第2左打ち報知演出が行われることで、却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまうことが抑制される。
(18)この実施形態によれば、遊技状態が変化することを契機として第1左打ち報知演出を行うとともに、該第1左打ち報知演出は、スピーカ17において所定の演出としてのリーチ用演出が行われている場合には制限される。したがって、遊技の状況に応じて、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
(19)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出を行うためのチャンネルと、リーチ用演出の音声を出力するためのチャンネルとが同じチャンネルであっても、リーチ用演出の音声が出力されている場合に第1左打ち報知演出を制限することで、該リーチ用演出の音声を優先的に出力できる。したがって、遊技の状況に応じて、遊技球の発射強度に関する演出を適切に実行できる。
(20)この実施形態によれば、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出とで、遊技球の発射強度として同じ強度を報知する場合であっても、遊技の状況に応じて、遊技球の発射強度を適切に報知できる。
例えば、上述した実施形態は、次のような別の実施形態に変更してもよい。
・第1左打ち報知演出に関する第1条件、及び第2左打ち報知演出に関する第2条件は、変更してもよい。例えば、第1条件及び第2条件のうち少なくとも一方は、所定の変動内容の特別ゲーム中であることとしてもよい。また、両条件は、異なる条件であってもよく、同一条件であってもよい。
・第1左打ち報知演出は、第1条件が成立しているか否かに応じて、演出の態様が異なっていてもよい。例えば、副制御用CPU41aは、第1左打ち報知演出を開始させてからの経過時間が所定時間に達する第1条件が成立する迄は第1の態様(例えば音量[小])とし、第1条件が成立した以降は、第1の態様とは異なる第2の態様(例えば音量[中])となるように、スピーカ17を制御するとよい。
第2左打ち報知演出は、第2条件が成立しているか否かに応じて、演出の態様が異なっていてもよい。例えば、副制御用CPU41aは、演出保留状態において規定個数の遊技球がゲート31を通過してから、さらに遊技球がゲート31を通過する第2条件が成立する迄は第1の態様(例えば音量[小])とし、第2条件が成立した以降は、第1の態様とは異なる第2の態様(例えば音量[中])となるように、スピーカ17を制御するとよい。
この実施形態によれば、条件が成立しているか否かに応じて、第1左打ち報知演出と第2左打ち報知演出のそれぞれについて演出の態様(強度)及び演出の有無(実行の可否)の少なくとも一方が異なることから、演出の状態のバリエーションを増やし、報知が単調になることを抑制できる。
・副制御用CPU41aは、高ベース状態において、遊技球が第1発射強度にて発射されたことを契機に、第2の右打ち報知演出を行なわせるように構成してもよい。例えば、主制御用CPU40aは、第1始動センサSE1から検知信号を入力するごとに、第1特別保留数が4であるか否かに関係なく、所定の制御情報(以下、始動入賞コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。副制御用CPU41aは、図10に示す右打ち検知処理において、「低ベース状態」を「高ベース状態」に、「ゲート31」を「第1始動入賞口26」に、「ゲート通過コマンド」を「始動入賞コマンド」に読み替えた処理を行うとよい。そして、副制御用CPU41aは、第2の右打ち報知演出を、優先度[高]の演出として取り扱うとよい。この実施形態では、通常の右打ち報知演出が第1種演出、非特定の演出、及び特別の演出に相当し、第2の右打ち報知演出が第2種演出、特定の演出、及び通常の演出に相当する。この実施形態によれば、高ベース状態において、遊技球が第1発射強度にて発射される場合(左打ちされる場合)、遊技者が気付かないままに不利益を蒙ってしまう可能性がある。この実施形態では、所定の演出としてのリーチ用演出を制限してでも第2の右打ち報知演出を行うことで、遊技者の利益を保護し、その興趣を向上させることができる。
・右打ち報知演出、第1左打ち報知演出、及び第2左打ち報知演出が実行可能となるための条件の数は、適宜変更してもよい。
・副制御用CPU41aは、演出保留状態へと移行させる構成を省略し、1球の遊技球がゲート31を通過したことを条件に、第2左打ち報知演出を行わせるように構成してもよい。副制御用CPU41aは、演出保留状態において、1球の遊技球がゲート31を通過したことを条件に第2左打ち報知演出を行なわせてもよく、3球以上の遊技球がゲート31を通過したことを条件に第2左打ち報知演出を行わせてもよい。
・右打ち報知演出は、第2経路R2を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様で行われてもよい。同様に、左打ち報知演出は、第1経路R1を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様で行われてもよい。例えば、右打ち報知演出の態様及び左打ち報知演出の態様は、装飾ランプ16による発光演出を含んで構成されていてもよく、演出表示装置25による表示演出を含んでいなくてもよい。この場合、演出の強度は、装飾ランプ16の明るさ(輝度)や点灯時間の長さなどが相当する。また、右打ち報知演出の態様及び左打ち報知演出の態様は、可動体を動作させる可動体演出を含んで構成されていてもよい。この場合、演出の強度は、可動体の移動量や移動速度などが相当する。
・副制御用CPU41aは、表示演出としての第1左打ち報知演出及び第2左打ち報知演出を行うように、演出表示装置25を制御してもよい。この場合、演出の強度は、左打ち報知演出として表示する画像の大きさや、表示領域のうち左打ち報知演出を行なう領域の面積などが相当する。
・遊技球の発射強度に関する演出は、右打ち報知演出や左打ち報知演出のように、遊技球の発射強度を報知する演出でなくてもよい。例えば、遊技球の発射強度に関する演出は、遊技球の発射強度を示唆する演出であってもよい。
・副制御用CPU41aは、表示演出としての扉開放エラー報知演出を行なうように、演出表示装置25を制御してもよい。この場合、表示演出としての扉開放エラー報知演出には、表示演出としての右打ち報知演出や左打ち報知演出よりも高い優先度を定めるとよい。そして、副制御用CPU41aは、エラー報知開始コマンドを入力してから、エラー報知終了コマンドを入力する迄の間、演出表示装置25において、他の演出を制限するとともに扉開放エラー報知演出を行なわせるとよい。
・副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出及び第2左打ち報知演出を実行させている間、チャンネルCH00〜CH14の音量を音量[小]より小さい音量に設定してもよい。即ち、副制御用CPU41aは、扉開放エラー報知演出及び第2左打ち報知演出を実行させている間、他の音声演出に何らかの制限を加えた状態であれば、並行して実行させてもよい。
・所定の演出に相当する優先度[中]の演出は、適宜変更できる。例えば、高ベース状態の残り回数を報知する演出であってもよく、例えば大当りの告知演出のように、大当り予告演出のうち特定の大当り予告演出であってもよい。即ち、優先度[中]の演出は、所定の報知をするための演出であることが好ましい。
・第2左打ち報知演出は、第2経路R2に普通入賞口を設け、該普通入賞口に入賞した遊技球が検知されたことを契機に行ってもよい。また、パチンコ遊技機10は、第2経路R2を流下する遊技球を検知する専用のセンサを備えていてもよい。
・エラー報知演出によって報知するエラーは適宜変更できる。例えば、副制御用CPU41aは、乱数生成回路による乱数の更新に異常が発生したことや、所定の磁気を検知したこと、所定の電波を検知したことなどをエラー報知演出によって報知してもよい。
・音声制御部42(デコーダ42a)のチャンネル(出力系統)の数は、単数でもよく、2〜15であってもよく、17以上であってもよい。
・報知演出を装飾ランプ16による発光演出として行う場合、装飾ランプ16のチャンネル(出力系統)のうち、同じチャンネルに右打ち報知演出、第1左打ち報知演出、及びリーチ用演出を割り当てる一方で、異なるチャンネルに第2左打ち報知演出を割り当てるとよい。
・複数のスピーカ17を備え、チャンネルごとに異なるスピーカ17を割り当ててもよい。
・パチンコ遊技機10は、左打ち報知演出及び右打ち報知演出を実行するための専用の演出実行手段を備えていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、これらの報知演出を行なう専用のスピーカを備えていてもよい。
・音声制御部42は、副制御基板41とは別体の基板であってもよい。
・遊技領域21は、遊技球が流下する経路として、3つ以上の経路を備えていてもよい。即ち、遊技状態に応じて、推奨経路と非推奨経路とが設定されておればよく、経路の数は適宜変更してもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置25にて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。
・第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、交互に実行してもよい。また、第2特別ゲームを省略してもよい。
・パチンコ遊技機10は、主制御基板40の機能と副制御基板41の機能とを統合した単一の制御基板を備えていてもよい。また、主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御用CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・主制御用CPU40a、主制御用ROM40b、及び主制御用RAM40cは、ワンチップマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。
・副制御基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を専門に制御する表示基板、装飾ランプ16を専門に制御するランプ基板、及びスピーカ17を専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
CH00〜CH15…チャンネル、R1…第1経路、R2…第2経路、10…パチンコ遊技機、16…装飾ランプ(演出実行手段)、17…スピーカ(演出実行手段)、25…演出表示装置(演出実行手段)、40…主制御基板、41…副制御基板(制御手段)、41a…副制御用CPU(検知手段)、42…音声制御部、42a…デコーダ。

Claims (5)

  1. 遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を備えた遊技機であって、
    遊技球の発射強度に関する演出が少なくとも実行可能な演出実行手段と、
    前記演出実行手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記遊技球の発射強度に関する演出には、遊技状態が変化することを契機に行われる第1種演出と、遊技状態が変化することとは異なることを契機に行われる第2種演出と、が含まれ、
    前記第1種演出と前記第2種演出とは演出の態様が異なることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技球の発射強度に関する演出は、遊技球の発射強度を報知する演出であり、
    前記第2種演出の契機は、前記第1種演出によって報知された遊技球の発射強度とは異なる発射強度にて遊技球が発射されることである請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1種演出の態様及び前記第2種演出の態様は、1又は複数の要素を含んで構成されており、前記複数の要素のうち少なくとも1つの要素が異なる請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第1種演出は、第1条件が成立しているか否かに応じて演出の態様又は演出の有無が異なり、前記第2種演出は、前記第1条件と同一又は異なる条件である第2条件が成立しているか否かに応じて演出の態様又は演出の有無が異なる請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記第1種演出は、演出実行手段が第1状態である場合に行われる一方で、演出実行手段が第2状態である場合に行われないようになっており、前記第2種演出は、演出実行手段が前記第1状態及び前記第2状態のうち何れの状態であっても行われる請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。
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