JP2017205319A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上できるスロットマシンを提供することである。
【解決手段】中段ベル入賞が発生したときにおいては、AT中は「ドドド」、非AT中は「ペぺぺ」と入賞報知音が異なり、チェリーリプ入賞が発生したときにおいては、AT中と非AT中とで同じ「キーン」と入賞報知音を同じにする。
【選択図】図21

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示部を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類毎に定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。特別役の入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役の入賞では、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
このようなスロットマシンとして、役の種類に応じてメダルの払出し音を異ならせるスロットマシンがあった(たとえば、特許文献1)。
特開2010−167194号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスロットマシンにおいて、入賞が発生したときの報知制御は一定であり、面白みに欠けていた。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上できるスロットマシンを提供することである。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
所定入賞(たとえば、中段ベル入賞)および特定入賞(たとえば、チェリーリプ入賞)を含む複数種類の入賞について、入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、内部抽選処理)と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L〜8R)と、
通常状態(たとえば、非AT状態)と、前記所定入賞の発生が許容されているときに当該所定入賞を発生させる操作手順を報知する有利状態(たとえば、AT状態)とに制御可能な状態制御手段(たとえば、メイン制御部41による遊技状態を遷移させる処理)と、
入賞が発生したときに報知制御(たとえば、入賞音の制御)を行う入賞報知手段(たとえば、メイン制御部41からのコマンドに基づいてサブ制御部91がスピーカ53、54から入賞音を出力する処理)とを備え、
前記報知制御は、
前記所定入賞(たとえば、中段ベル入賞)が発生したときにおいて、前記通常状態(たとえば、非AT状態)であるときと前記有利状態(たとえば、AT状態)であるときとで異なり(たとえば、図21に示すようにAT中は「ドドド」、非AT中は「ペぺぺ」)、
前記特定入賞(たとえば、チェリーリプ入賞)が発生したときにおいて、前記通常状態(たとえば、非AT状態)であるときと前記有利状態(たとえば、AT状態)であるときとで同じである(たとえば、図21に示すようにAT中と非AT中とで同じ「キーン」)。
このような構成によれば、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上させることができる。また、操作手順の報知の対象である所定入賞の報知制御については操作手順を報知する有利状態に制御されているか否かで異ならせる一方、操作手順の報知の対象でない特定入賞の報知制御については有利状態に制御されているか否かにかかわらず共通とすることで、有利状態の恩恵を受けていることを遊技者に認識させることができる。
(2) 上記(1)のスロットマシンにおいて、
前記複数種類の入賞は、前記所定入賞とともに発生が許容され得る入賞であって、前記所定入賞が発生したときよりも付与される遊技媒体数が少ない特殊入賞(たとえば、変形例に示すような押順ベルを不正解手順で操作したときに払出し枚数が1枚となる上段ベル入賞)を含み、
前記所定入賞(たとえば、中段ベル入賞)と前記特殊入賞(たとえば、上段ベル入賞)との発生が許容されているときに当該所定入賞を発生させる操作手順で操作されなかったときには、前記特殊入賞が発生可能であり(たとえば、押順ベルに当選しているときに不正解手順で操作したときは上段ベル入賞が発生する)、
前記入賞報知手段は、前記特殊入賞が発生したときには、前記報知制御を行わない(たとえば、上段ベル入賞が発生したときは、入賞報知音を出力しない)。
このような構成によれば、所定入賞を発生させる操作手順で操作されなかったときに発生する特殊入賞では報知制御を行わないことで、入賞に合った報知制御を行うことができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。
(3) 上記(1)または(2)のスロットマシンにおいて、
音を出力可能な音出力手段(たとえば、スピーカ53、54)と、
光を発光可能な発光手段(たとえば、リールLED55)とをさらに備え、
前記入賞報知手段は、前記音出力手段および前記発光手段のうちの少なくとも一方を用いて報知制御を行う(たとえば、スピーカ53、54、リールLED55を用いた入賞報知が行われる)。
このような構成によれば、音出力手段や発光手段を用いることにより、報知制御を行うときの演出効果を高めることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
状態制御手段は、前記通常状態(たとえば、RT1)よりも遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、RT2やRT3)に制御可能であり、
入賞の発生が許容されたときに当該入賞を発生させる操作手順を報知する報知演出(たとえば、ナビ演出)を実行可能な報知演出実行手段(たとえば、メイン制御部41からのコマンドに基づいてサブ制御部91がナビ演出を実行する処理)をさらに備え、
前記状態制御手段は、前記通常状態において、特別入賞(たとえば、準備リプ入賞、突入リプ入賞)が発生したときに前記特別状態に制御し、
前記報知制御は、前記通常状態において前記報知演出が実行されていないときに前記特別入賞が発生したときと、前記通常状態において前記報知演出が実行されているときに前記特別入賞が発生したときとで異なる(たとえば、図22に示すようにRT1においてナビ演出が実行されていないときの準備リプ入賞は「トゥルン」、ナビ演出が実行されているときの準備リプ入賞は「ジャキーン」)。
このような構成によれば、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上させることができる。また、操作手順を報知する報知演出が実行されているときと報知演出が実行されていないときとで、特別状態に制御するための特別入賞が発生したときの報知制御を異ならせることで、報知演出の恩恵を受けていることを遊技者に認識させることができる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかのスロットマシンにおいて、
遊技に関する情報を報知する報知部(たとえば、払出数表示部12)と、
前記報知部の報知状態を制御する報知状態制御手段(たとえば、メイン制御部41、図19(b))と、
複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値(たとえば、1〜6の数値)に変更することで有利度を変更可能な設定変更状態に制御する設定変更制御手段(たとえば、メイン制御部41)とを備え、
前記報知状態制御手段は、
遊技がされた結果、前記報知部の報知状態を特定状態(たとえば、払出数表示部12に払出し枚数を表示した状態)に制御可能であり、
スロットマシンの電源投入時においては、前記報知部の報知状態を電断発生時の報知状態(たとえば、電断発生時の払出数表示部12の表示状態と同じ表示状態)に制御し、
前記設定変更状態が終了した後においては、前記報知部の報知状態を所定状態(たとえば、払出数表示部12に「0」を表示した状態)に制御し、
前記報知部の報知状態を前記特定状態(たとえば、払出数表示部12に払出し枚数を表示した状態)に制御したときには、所定時間が経過(たとえば、30秒経過)することにより前記報知部の報知状態を前記所定状態(たとえば、払出数表示部12に「0」を表示した状態)に制御する(たとえば、図19(b),(e))。
このような構成によれば、特定状態において所定時間が経過することにより報知部の報知状態を所定状態に制御することで、店員の作業負担を減らしつつ、仕込みを防止することができる。
(6) 上記(5)のスロットマシンにおいて、
前記報知部は、遊技用価値に関する情報(たとえば、メダルの払出し枚数に関する情報)を報知する。
このような構成によれば、遊技者が容易に仕込みを実行可能な報知部に対して仕込みに対する対策を実行することができる。
(7) 上記(5)または(6)のスロットマシンにおいて、
前記報知状態制御手段は、電源投入時において前記報知部の報知状態を前記特定状態(たとえば、払出数表示部12に払出し枚数を表示した状態)に制御したときには、前記所定時間が経過(たとえば、30秒経過)することにより前記報知部の報知状態を前記所定状態(たとえば、払出数表示部12に「0」を表示した状態)に制御する。
このような構成によれば、電源投入時に報知部が所定状態になっていなくとも、所定時間が経過することにより報知部の報知状態を所定状態に制御することができるので、閉店時に時間経過を待つことなく開店時の電源投入動作により、報知部の報知状態を所定状態に制御することができる。
(8) 上記(5)〜(7)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前回の遊技が終了してから新たな遊技が開始されることなく前記所定時間が経過することにより客待ち状態(たとえば、前回のゲーム終了から30秒経過によりデモ演出が実行される状態)となる。
このような構成によれば、報知部の報知状態を所定状態に制御することと客待ち状態に制御することとに関して時間を共通で管理できる。
(9) 上記(5)〜(8)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前回の遊技が終了してから新たな遊技が開始されることなく前記所定時間が経過することによりスロットマシンの消費電力を抑える節電モード(たとえば、前回のゲーム終了から30秒経過により節電モードとなる)に切替る。
このような構成によれば、報知部の報知状態を所定状態に制御することと節電モードに切替ることとに関して時間を共通で管理できる。
本発明が適用された実施形態のスロットマシンの正面図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 ボーナスの種類、ボーナスの図柄組合せ、及びボーナスに関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 小役の種類、小役の図柄組合せ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。 小役の種類、小役の図柄組合せ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。 出目の種類、出目の図柄組合せ、及び出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 再遊技役当選時のリール制御について説明するための図である。 再遊技役当選時のリール制御について説明するための図である。 小役当選時のリール制御について説明するための図である。 再遊技役当選時のリール制御について説明するための図である。 小役当選時のリール制御について説明するための図である。 各種報知部の報知態様を説明するための図である。 払出数表示部の表示パターンを説明するための図である。 AT中と非AT中とにおける入賞報知音の制御について説明するための図である。 AT中と非AT中とにおける入賞報知音の制御について説明するための図である。 AT中の停止操作音の制御について説明するための図である。 AT中の停止操作に対応する演出音の制御について説明するための図である。
[第1実施形態]
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。以下の実施の形態では、本発明がスロットマシンに適用された場合の一例を説明する。図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域51aを有しており、透視窓3に対応する透過領域51bが透過可能である。これにより、表示領域51aで所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域51aのうち透過領域51bが透過することで透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L〜2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。
また、前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L〜2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56などが設けられている。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12(以下、払出数表示部とも称する)、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(たとえば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L〜2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、1本の入賞ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。本実施の形態では、入賞ラインLNが左下から右斜め上に上がるように形成されている。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(たとえば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L〜2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L〜8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。導出表示される図柄(表示結果)として、選択可能なものは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに入賞ラインLN上に表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。規定数の賭数(たとえば、3)が設定されると、各入賞ラインが有効化されて、ゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
また、図2の各リールの図柄配列については、右リール2Rにおいてチェリー図柄が5コマ以内に必ず配置されている。また、中リール2Cにおいてスイカ図柄が5コマ以内に必ず配置されている。各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内は、5コマ以内であるので、後述するチェリーリプ当選時には、必ず右リール2Rにチェリー図柄を導出することが可能であり、スイカ当選時には、必ず中リール2Cにスイカ図柄を導出することが可能である。
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図4は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。図4の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L〜33Rからの信号に基づき、リールモータ32L〜32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、演出用スイッチ56が接続され、また液晶表示器51などの演出装置(図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。サブ制御部91の回路構成には、たとえば、日および時刻のうちの少なくともいずれか一方を計時するための時計装置97(以下では、RTCともいう)を含む。サブ制御部91は、たとえば、RTC97により計時された日および時刻のうちの少なくともいずれか一方の値や、演出用スイッチ56からの検出信号などに応じて演出制御を実行可能である。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
図5は、ボーナスの種類、ボーナスの図柄組合せ、及びボーナスに関連する技術事項について説明するための図である。入賞役の名称欄には、有利な状態への移行を伴う入賞役であるボーナスの名称を示し、図柄組合せの欄は、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、BBが作動することが示されている。また、備考欄には、入賞により移行されるボーナスの終了条件が示されている。ボーナスは、各々、予め定められたメダル枚数以上払出されることにより終了する。たとえば、BB1に当選・入賞して制御されるボーナスについては、当該ボーナス中に払出されたメダル枚数が441枚以上となったゲームにおいて終了する。
図6および図7は、再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。図6および図7の入賞役の名称欄には、その入賞役の名称として、再遊技役の名称リプ1〜リプ16が示されている。また、図柄組合せの欄は、その入賞役(再遊技役)が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、メダルを用いることなく次のゲームの賭数を自動で設定する(メダルを用いることなく次のゲームを行うことが可能となる)再遊技が付与されることが示されている。また、備考欄には、各リプレイ1〜16のその他の呼び方が示されている。たとえば、リプ1は、図柄の停止時にリールの中段にリプレイが揃うことから中段リプレイと称される。また、備考欄には、遊技状態を移行させる契機となるリプレイについて、移行先の遊技状態(RT1〜RT3)が示されている。なお、以下では、リプレイのことを単に“リプ”と称することもある。
図8、図9は、小役の種類、小役の図柄組合せ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。図8、図9の入賞役の名称欄には、その入賞役の名称として小役の種類が示されている。また、図柄組合せの欄は、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、入賞時に払出されるメダルの枚数が示されている。図10は、出目の種類、出目の図柄組合せ、及び出目に関連する技術事項について説明するための図である。図10の出目は、後述する9枚ベル左1〜8、9枚ベル中1〜8、9枚ベル右1〜8のいずれかに当選しているときであって、当選している9枚ベルの種類に応じた操作手順で操作せずに当選している入賞役を取りこぼしたときにのみ導出される特定の出目である。このような特定の出目は、メダルが払出されない。また、図8の備考欄には、入賞役のその他の呼び方と対応する指標図柄等が示されている。指標図柄とは、入賞を発生させる図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止したときに、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄および揃う可能性がある図柄をいう。たとえば、ベル1、ベル2、AT1〜AT32の指標図柄は「ベル」であり、スイカの指標図柄は「スイカ」である。本実施の形態では、後述する抽選対象役に当選したときに対応する指標図柄を報知する告知演出(以下、入賞示唆演出とも称する)を実行する。
また、入賞役のうちスイカについては、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄および揃う可能性がある図柄ではないが、右下がりベル、中段ベル、上段ベルの指標図柄と同じ「ベル」が特定入賞図柄として定められている。特定入賞図柄とは、右下がりスイカの入賞図柄の組合せのうち、右リール2Rに対応する図柄であり、右下がりスイカに当選・入賞するときに入賞ラインLN上に停止され得る図柄である。スイカに当選しているときには、指標図柄を用いた演出と、特定入賞図柄を用いた演出とを実行可能である。告知演出では、指標図柄および特定入賞図柄に相当する図柄のキャラクタ画像が表示される。
図11は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率で当選するRT0〜RT4と、小役の当選確率がRT0〜RT4中であるときよりも向上するボーナスとを含む複数種類の遊技状態のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかの遊技状態に制御される(図11の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照)。具体的には、通常(遊技の大半)は、RT1で制御される。そして、RT1において準備リプ(リプ4)に入賞したときは、RT1よりも再遊技役の当選確率が高いRT2へ移行する。さらに、RT2において突入リプ(リプ5)に入賞したときは、RT2よりも再遊技役の当選確率の高いRT3へ移行する。また、RT2において、転落リプ(リプ2,リプ3)入賞またはベルこぼし(右取りこぼし,中取りこぼし,左取りこぼし)したときにはRT1へ移行する。また、RT3において、ベルこぼし(右取りこぼし,中取りこぼし,左取りこぼし)したときにはRT1へ移行する。RT2やRT3は、再遊技役の当選確率がRT1よりも高く遊技者にとって有利な遊技状態である。
BB1〜BB5のいずれかに当選したときには、RT4に制御される。BB1〜BB5のいずれかが当選したときに設定される当選フラグは、当選しているBBの入賞が発生するまで持ち越される。また、RT4についても、BB当選からBB入賞発生まで継続して制御される。RT4中においてBB入賞が発生すると、ボーナスに制御されて、図5で説明したメダル枚数以上払出されることによりボーナス終了となり、RT0へ制御される。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図12参照)。ボーナス中においては、操作タイミングおよび操作手順にかかわらず、極めて高い確率でベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
図12および図13は、遊技状態毎に抽選対象役(以下、当選した抽選対象役を当選役ともいう)として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、入賞役の組合せ欄には、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示している。たとえば、図12に示すリーチ目リプは、RT0〜RT3のいずれの状態においても抽選対象となるがRT4では抽選されない。また、RT4では、はずれ、通リプ、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および、弱チェリーリプ以外のリプレイは、当選しないように設定されている。その代わりに中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および、弱チェリーリプの当選確率は、他のRT状態よりRT4の状態となっているときの方が高く設定されている。
また、図12によりリプレイについてさらに具体的に説明すると、たとえば、RT1の遊技状態において、抽選対象役毎に、リプ4を入賞させる操作手順(以下、正解手順ともいう)が異なるように定められている。たとえば、準備リプ1については、左リール2Lを第1停止したときにリプ4を入賞させ、左リール2L以外を第1停止させたときにはリプ4以外のリプ(リプ1)を入賞させるように設定されている。RT1の遊技状態において、準備リプ1〜6のいずれかに当選し操作手順に正解すると、リプ4が入賞し遊技状態がRT1より有利なRT2へ移行する。また、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および、弱チェリーリプは、操作タイミングと操作手順とにより導出される入賞役の種類(リプレイの種類)が決定する。具体的な内容については、後述する。
また、図13に示すように、RT4以外の遊技状態では、ボーナスが他の入賞役と同時当選することがある。たとえば、BB1は、BB1のみが単独当選する場合と、BB1とリーチ目リプ、BB1と中段チェリーリプ、BB1と強チェリーリプ、BB1と弱チェリーリプ、BB1とチャンス1、BB1とチャンス2、および、BB1とスイカとのうちいずれかの組合せで当選する場合とがある。また、ボーナス中においては、たとえば、共通ベルが抽選対象役に設定されており、極めて高い確率で当選するように定められている。共通ベルは、操作タイミングにかかわらず入賞を発生し得る役である。このため、ボーナス中においては、操作タイミングおよび操作手順にかかわらず、極めて高い確率で共通ベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
また、ボーナスと同時当選する入賞役の割合は、リーチ目>中段チェリーリプ>強チェリーリプ>弱チェリーリプ>スイカ>チャンス1>チャンス2となっている。そして、ボーナスに単独当選する割合は、同時当選する割合よりも低く設定されてある。よって、遊技者は、何らかの抽選対象役に当選されることが示唆される後述する告知演出(入賞示唆演出)が実行された場合には、ボーナス当選に期待を持つことができる。
また、9枚ベル左1〜8,9枚ベル中1〜8,9枚ベル右1〜8は、抽選対象役毎に、取りこぼしのないベル1またはベル2を入賞させる操作手順(正解手順)が異なるように定められている。たとえば、9枚ベル中1では、中リール2Cを第1停止させたときには、確実にベル2を入賞させるようにリール制御が行われ、中リール2C以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選している押し順ベル(上段ベル、AT1,AT12,AT23,AT30)を入賞させ、引き込み不可能な場合に中取りこぼしの出目を導出させるようにリール制御が行われる。
また、図12および図13に示す抽選対象役については、内部抽選において当該抽選対象役に当選する当選確率にかかわる判定値数が定められている。たとえば、共通ベルは、RT0〜RT4のいずれの状態においても判定値数としてたとえば「360」が定められており、360/65536で当選する。抽選対象役のうち、ボーナスや小役に相当する抽選対象役各々の判定値数は、いずれのRTであっても当選確率が同じとなるように定められている。一方、抽選対象役のうち、再遊技役に相当する抽選対象役各々の判定値数は、RTの種類に応じて当選確率が異なるように定められている。
ここで、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L〜2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。
賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理(図12,図13など参照)が行われる。乱数回路は、所定の数値範囲(0〜65535)内の数値を所定の更新規則にしたがって更新する。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに乱数回路が更新している数値を乱数値として抽出する。内部抽選において抽選対象役に当選したときには、当該抽選対象役に含まれる入賞役の当選フラグがRAMの所定領域に設定される。たとえば、BB1に当選したときには、BB1当選フラグが設定され、スイカに当選したときには、スイカの当選フラグが設定される。BB1〜BB5の当選フラグについては、当選したBBに入賞するまで持ち越される一方、BB1〜BB5以外の入賞役に対応する当選フラグは、入賞の発生の有無にかかわらず、当選したゲームが終了したときに消去される。
内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。なお、リール回転処理では、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L〜8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズ演出を実行するためのフリーズ演出処理を実行した後に、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化して通常ゲームに移行させるようにしてもよい。
リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理(図6〜図10など参照)が行われる。また、入賞ライン上の図柄組合せに応じて、図11で示した状態に制御する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算や、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ボーナス中のメダル払出枚数を計数してボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグ(小役・再遊技役等の当選フラグ)の消去など)が行われる。また、BB1〜BB5のいずれかに入賞したと判定されたときには、入賞したBBの当選フラグを消去する。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理(図11など参照)を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[ATに関する処理について]
メイン制御部41は、ボーナスやRT2,RT3などの有利な状態に加えて、AT(アシストタイム)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御するか否かのAT抽選を実行する。また、メイン制御部41は、AT抽選でATに制御すると決定した場合にATに制御し、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行するための処理を実行する。
メイン制御部41は、非AT中においては、特定の抽選対象役(本実施形態では、図12,図13に示す、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、BB1〜BB5、共通ベル)が当選した場合に、ATに制御するか否かを決定するAT抽選処理を行う。AT抽選処理は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
AT抽選処理では、ATに制御するか否かを決定するとともに、ATに制御すると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数を決定する。ATゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶する。また、メイン制御部41は、ATを開始するタイミングを抽選する。メイン制御部41は、たとえば、AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始すること(ATを開始するタイミング)を乱数値の抽選により決定する。
遊技者にとっての有利度である、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度やATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)は、特定の抽選対象役の種類に応じて異なるように定められており、たとえば、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、共通ベルの順となり、共通ベルが最も低くなるようにAT抽選が行われる。また、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度、および、ATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値は、同じ特定の抽選対象役に当選しているときであっても、当該特定の抽選対象役がBB1〜BB5と同時当選していないとき(たとえば、強チェリーリプ当選時)よりも、BB1〜BB5と同時当選しているとき(たとえば、BB1+強チェリーリプ当選時)の方が高くなるようにAT抽選が行われる。
サブ制御部91は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。当選示唆演出としては、たとえば、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出が設けられている。所定画像を表示させる演出には、たとえば、キャラクタA演出、キャラクタB演出、ボタン演出、連打演出、などが含まれる。このような所定画像を表示させる演出は、スピーカ53、54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御とともに行われる。なお、いずれかの制御が単独で行われてもよいし、2つ以上の組合せ(たとえば、所定画像と音とが実行され、LEDの点灯が実行されない等)で実行されるようにしてもよい。
キャラクタA演出とは、キャラクタAを表示させる演出である。キャラクタB演出とは、キャラクタBを表示させる演出である。ボタン演出とは、ボタン画像を表示させて演出用スイッチ56への操作を促し、演出用スイッチ56への操作に応じてBB当選あるいはAT当選の信頼度を示唆する所定画像を表示させる演出である。連打演出とは、演出用スイッチ56への連打操作を促し、所定操作期間内における演出用スイッチ56への連打操作に応じて所定のメータ画像を増加させて、MAXに到達することなどによりBB当選あるいはAT当選している旨を示唆する演出である。
サブ制御部91は、BB当選およびAT当選しているか、BB当選あるいはAT当選のいずれか一方だけ当選しているか、あるいは、BB当選もAT当選もしていないかに応じて異なる割合で、当選示唆演出を実行するか否か、および、実行する当選示唆演出の種別をいずれにするかを決定するための当選示唆演出抽選処理を実行する。
当選示唆演出抽選処理では、少なくともBB当選あるいはAT当選しているときには必ず当選示唆演出を実行する旨を決定し、BB当選もAT当選もしていないときでも所定割合で当選示唆演出を実行する旨を決定する。所定割合は、たとえばBB当選の信頼度が高い小役当選であるとき程、高い割合に設定されている。これにより、当選示唆演出は、BB当選あるいはAT当選している場合だけでなく、BB当選もAT当選もしていないときでも実行される。
また、当選示唆演出抽選処理では、当選示唆演出を実行すると決定したときには、少なくともBB当選あるいはAT当選しているかいずれにも当選していないかに応じて異なる割合で当選示唆演出の種別を決定する。具体的に、遊技者にとっての有利度であって、実行されたときにBB当選あるいはAT当選している信頼度が、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、当選示唆演出の種別が決定されるように割合が定められている。なお、実行する演出としては、一の当選示唆演出が決定されるものに限らず、複数の当選示唆演出が決定され得るようにしてもよい。
サブ制御部91は、後述する内部当選コマンド、AT抽選時コマンドにより、特定の抽選対象役に内部当選したこと、ATの当選または非当選、ATゲーム数、AT開始タイミングを特定する。当選示唆演出を実行する所定タイミングは、ATを開始するタイミングの抽選(AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始することの抽選)で決定されたAT開始タイミングの前ゲームである。たとえば、AT開始タイミングが0ゲーム後と決定されたなら当該ゲーム(AT当選ゲームにてAT当選が報知される)に当選示唆演出が実行される。また、AT開始タイミングが32ゲーム経過後と決定されたなら31ゲーム間は、前兆演出(AT当選を煽る演出)を実行し、32ゲーム目に当選示唆演出を実行し、AT当選を報知する。
ここで、サブ制御部91は、ATに非当選したことをAT抽選時コマンドにより特定した場合にもガセの演出として当選示唆演出(ATが非当選であることを報知する演出)を実行する。たとえば、サブ制御部91は、内部当選コマンドによりチェリーリプに当選し、AT抽選時コマンドによりATに非当選であることを特定することができるが、ATを開始するタイミングは、メイン制御部41では決定されていない。このような場合には、サブ制御部91が0〜32ゲームからガセの当選示唆演出を実行するゲーム数の抽選を行い、ガセの当選示唆演出のゲーム数を決定する。
メイン制御部41は、BB当選せずにAT当選しているときにはAT開始タイミングとなったときに、ATフラグを設定してATに制御する。一方、メイン制御部41は、BB当選とともにAT当選しているときには、BB入賞してボーナスが終了したときにATフラグを設定し、ボーナス終了後の次のゲームからATに制御する。ここで、ATへの制御は、たとえばAT開始タイミングが10ゲームと決定されている場合には、10ゲームが0ゲームとなったタイミングで制御されるようにしてもよいし、0ゲームとなった次のゲームのタイミングで制御されるようにしてもよい。
ATフラグは、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶し、ATゲーム数が0に到達したときにクリアされる。メイン制御部41は、ATフラグに基づいてAT中であるか否かを特定する。AT中においては、後述するようにナビ演出が実行される結果、RT3に制御可能となる。AT開始後におけるATゲーム数の減算は、たとえば、RT2において突入リプに当選(減算開始契機が成立)した次のゲームから開始する。BB終了後に開始されるATについても同様である。これにより、メイン制御部41は、決定したATゲーム数にわたりAT+RT3に制御可能となる。
メイン制御部41は、AT中においては、特別の抽選対象役(本実施形態では、BAR揃いリプ、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、チャンス1、チャンス2、スイカ。)が当選した場合に、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
上乗せ抽選では、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せすると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定する。決定された上乗せゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶されているATゲーム数に加算される。これにより、メイン制御部41は、ATに制御するゲーム数を上乗せする。
サブ制御部91は、上乗せ抽選が行われたときには、上乗せ当選したか否かを示唆する上乗せ示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。上乗せ示唆演出としては、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出など、どのようなものであってもよい。
また、サブ制御部91は、いずれかの抽選対象役に当選したときおよびいずれかの入賞役の入賞が発生したときに対応する指標図柄を報知する告知演出(入賞示唆演出)を実行する。たとえば、図8に示すように、右下ベル、中段ベル、上段ベルの指標図柄は、ベルである。また、スイカについては、無効ラインLM4に揃う図柄および揃う可能性がある図柄ではないが、ベルの指標図柄と同じ「ベル」が特定入賞図柄として定められている。特定入賞図柄とは、スイカに含まれる右下スイカの入賞図柄の組合せのうち、右リール2Rに対応する図柄であり、右下スイカに入賞するときに入賞ラインLN上に停止され得る図柄である。スイカに当選しているときには、指標図柄を用いた演出と、特定入賞図柄を用いた演出とを実行可能である。告知演出では、指標図柄および特定入賞図柄に相当する図柄のキャラクタ画像が表示される。また、チェリーリプに当選しているときは、チェリーに当選したことを示す告知演出(入賞示唆演出)が実行される。たとえば、チェリーリプに当選したとき(強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれかに当選したとき)には、チェリー図柄に対応するキャラクタ画像が表示される。
[各種コマンドについて]
メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じた遊技の進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、内部当選コマンド、押し順コマンド、ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンド、遊技状態コマンド、AT抽選時コマンド、AT中コマンド、ATゲーム数コマンド、などを含む複数種類のコマンドを送信する。
内部当選コマンドは、内部抽選の結果に応じて当選した抽選対象役が属するグループを特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信することにより、スタートスイッチ7の操作、および当選した抽選対象役が属するグループを特定可能である。
押し順コマンドは、内部抽選において当選した抽選対象役に応じて、遊技者にとって有利となる図柄組合せを停止させるための操作手順(正解手順ともいう)を特定可能なコマンドである。押し順コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。AT中においては、正解手順を特定可能な押し順コマンドが送信されるのに対して、非AT中においては、正解手順を特定可能な押し順コマンドは送信されない。このため、サブ制御部91は、AT中においては押し順コマンドを受信することにより、正解手順を特定可能となる一方で、非AT中においては正解手順を特定できないようになっている。
ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンドはストップスイッチやスタートスイッチが操作されたことを示すコマンドであり、各操作時に送信される。遊技状態コマンドは遊技状態が移行したときに送信される。具体的にはRTが移行したときやボーナスに制御されたときに送信される。
AT抽選時コマンドは、AT抽選が行われたときに送信され、AT抽選に当選したか否か、当選したATゲーム数が何ゲームであるか、および、AT開始タイミングが何ゲーム目(AT当選から何ゲーム目)であるかなどを特定可能なコマンドである。
AT中コマンドは、ゲームが開始したときに送信され、当該ゲームがAT中におけるゲームであるか否かを特定可能なコマンドである。たとえば、ATゲーム数が付与されていてもATフラグがセットされておらずATが開始されていなければ、非ATを特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が付与されておりかつATフラグがセットされておりATが開始されているときには、ATを特定可能なコマンドが送信される。
ATゲーム数コマンドは、メイン制御部41が管理するATゲーム数を特定可能なコマンドであって、ゲームが開始したときに送信される。たとえば、ATゲーム数が0であるときには、0を特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が100であるときには、100を特定可能なコマンドが送信される。
サブ制御部91は、当選示唆演出抽選によって、当選示唆演出を実行する旨およびその種別を決定したときには、BB抽選・AT抽選の結果などに応じた当選示唆演出を次ゲーム開始時に実行した後に、BB抽選およびAT抽選の結果を報知する。
BB抽選およびAT抽選の結果としては、いずれも非当選であったときには「残念!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選であったときには「BB確定!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、AT当選であったときには「AT確定!」といったメッセージとともに「100ゲーム獲得!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選かつAT当選であったときには「BB・AT確定!」といったメッセージとともに「BB終了後100ゲームに亘りAT!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行される。なお、BB当選したゲームにおいてBB入賞した場合には、サブ制御部91は、BB当選を報知するための当選示唆演出を実行しない。
また、サブ制御部91は、ATゲーム数コマンドに基づき、ATゲーム数のみならず、前回受信時のATゲーム数との差数を算出することでAT当選あるいは上乗せ当選により獲得したATゲーム数を特定し、上乗せゲーム数を報知する。
本実施の形態では、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などをサブ制御部91が所定の報知手段を制御することにより実行する例について説明した。しかし、これらサブ制御部91の制御に替えてあるいは加えて、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などについては、メイン制御部41に接続された報知手段を当該メイン制御部41が制御することにより実行するようにしてもよい。たとえば、状態に応じた背景画像による演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、状態に対応する情報を表示することにより実行するようにしてもよい。また、ナビ演出については、図4に示す左・中・右停止有効LED22L〜22Rを用いて、停止すべきストップスイッチに対応するLEDのみを点灯させることにより実行するようにしてもよい。なお、左・中・右停止有効LED22L〜22Rとは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部に設けられ、通常時においては対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知するLEDである。また、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、抽選結果に応じた情報を表示し、AT当選あるいは上乗せ当選しているときには獲得したATゲーム数を表示するようにしてもよい。
[ゲームの流れ]
ここで、図11を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。まず、RT4およびボーナス以外のRT0〜RT3におけるゲームの流れを説明する。RT0〜3においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。まず、非AT中のゲームの流れについて説明する。
設定変更状態が終了した後において、RT0に制御される。設定変更状態に制御されることにより非ATとなるため、RT0ではATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT0においてナビ演出が実行されることがないため、RT0においてベル当選時における操作手順(操作順序、操作タイミング)によっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出される(図10参照)。よって、いつまでも移行出目が導出されずにRT1に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。
RT1では、準備リプに入賞することにより、RT2に移行する。準備リプに入賞するためには、図11および図12で示したように、準備リプ1〜6の何れかに当選しかつ準備リプを入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。
また、RT2に制御された場合でも、当該RT2への制御を維持することが困難となるように設定されている。すなわち、図11および図12で示したように、RT2では、維持リプ1〜3に当選する可能性があり、維持リプ1〜3のいずれかに当選しているときには、当選している維持リプの種類に応じて定められた所定の押し順(所定の操作手順。たとえば、維持リプ1当選時は左第1停止、維持リプ2当選時は中第1停止、維持リプ3当選時は右第1停止)で停止操作したときにリプ1が入賞してRT2を維持できる一方、所定の押し順以外の押し順で停止操作したときには転落リプレイ(リプ2,リプ3)が入賞してRT1に転落してしまう。
さらに、RT2で9枚ベル左1〜8、9枚ベル中1〜8、9枚ベル右1〜8のいずれかに当選しているときには、操作手順によってRT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出されてRT1に転落してしまう。また、図11および図12で示したように、RT2では、突入リプに当選する可能性があり、このときに、所定の押し順で停止操作すると突入リプ(リプ5)が入賞してRT3に制御される可能性がある。しかし、RT3に制御された場合でも、ベル当選時の押し順や操作タイミングによっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出されてRT1に転落してしまう。その結果、非AT中のときの遊技の大部分は、RT1において消化されることとなる。
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、準備リプ1〜6の何れかに当選したときに、準備リプを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、準備リプの入賞によりRT2に移行させることができる。RT2では、維持リプ1〜3の何れかに当選したときに、通常リプレイ(通リプ)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ入賞によりRT2を維持することができる。また、RT2では、ベル(9枚ベル)当選時に、右下ベル(ベル1)または中段ベル(ベル2)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT2を維持させることができる。さらに、RT2では、突入リプ1〜6の何れかに当選したときに、突入リプ(リプ5)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、突入リプ(リプ5)入賞によりRT3に移行させることができる。
RT3では、ベル当選時に、右下ベル(ベル1)または中段ベル(ベル2)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT3を維持させることができる。なお、RT3のベル当選時において、操作手順を誤るなどしてベルこぼし停止となったときには、RT1に転落する。
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT3に制御されるように、かつRT3が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT3において消化されることとなる。なお、ATはATゲーム数が0になると終了する。ATのゲーム数は、RT3+AT(本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT3においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。)に制御することが可能になったゲームの次ゲーム、すなわちRT3で突入リプ1〜6のいずれかに当選し、突入リプ(リプ5)が入賞可能となったゲームの次ゲームからカウント開始される。これにより、実質的にはARTでATゲーム数分のゲームを消化するとATが終了する。そして、ATの終了によりARTが終了することとなる。
ARTが終了した後においてはナビ演出が実行されなくなるが、移行出目が導出するまでRT3への制御が維持される。しかし、ARTが終了した後のRT3中は、非AT中であるため、ベル当選時に、タイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、ARTが終了した後のRT3中においては、ARTが終了してから極めて早い段階で移行出目が停止することによりRT1に移行される。
次に、BB1〜BB5に当選した後のゲームの流れについて説明する。いずれのRTに制御されているかにかかわらず、BB1〜BB5に当選したときには、図11で示したとおり、RT4へ制御される。また、BB当選ゲーム終了後の次ゲームにおいて当選示唆演出が実行されてBB当選している旨が報知されて、遊技者はBB1〜BB5に当選したことを把握することができる。BB入賞が発生すると、対応するボーナスに移行されて、所定の終了枚数払出されたときに終了して、RT0へ移行される。
[小役当選時のリール制御について]
図14〜図18は、再遊技役または小役当選時のリール制御について説明するための図である。本実施の形態では、チェリーリプ(強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプ)やスイカ等の抽選対象役に当選したときに、告知演出(入賞示唆演出)が実行される。告知演出(入賞示唆演出)が実行されることにより、いずれの抽選対象役に当選したかを示唆することが可能となる。これらの演出が実行されているにも関わらず、告知演出(入賞示唆演出)で表示されるキャラクタ画像(たとえば、チェリーを示す図柄やスイカを示す図柄)が入賞ライン上ではなく、無効ライン上の表示結果を示すものである場合、無効ライン上の表示結果を遊技の結果であると誤認させてしまう虞がある。
本実施の形態では、このような告知演出(入賞示唆演出)で表示される画像に対する遊技者の誤認を防止するために、入賞ラインLN上に実際に表示される図柄との関係において、以下のようなリール制御を実行している。図14は、強チェリーリプまたは弱チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図14では、左、中、右の停止順で停止操作が実行されている。左、中、右の停止順で停止操作する場合は、左リール2Lにおいて図2に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内(枠の上段の位置)に狙いストップスイッチ8Lを停止させる。このような位置でストップスイッチを押せば、チェリーやスイカの取りこぼしを抑えることができる。強チェリーリプに当選した場合には、チェリーのキャラクタ画像を液晶表示器51の表示領域51aに表示する告知演出(入賞示唆演出)が実行される。
図14(a)〜(c)は、目押し成功となるタイミングで操作された場合を示し、図14(d)〜(f)は、目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。目押し成功となるタイミング、目押し失敗となるタイミングについて、図2を用いて具体的に説明する。たとえば、強チェリーリプ当選時に左リール2Lを第1停止させるとき、図2の2番のチェリー図柄を左リール2Lの下段に停止できたときが目押し成功となるタイミングである。2番のチェリー図柄から4コマ先にある図柄までが引き込み可能な範囲であるため、18番のブランク図柄、19番のリプレイ図柄、20番のベル図柄、1番のスイカ図柄が左リール2Lの下段の位置にある場合および、2番のチェリー図柄が左リール2Lの下段の位置にある場合にストップスイッチ8Lの停止操作が実行されるとチェリー図柄を左リール2Lの下段の位置に停止させることが可能となる。このような場合が目押し成功となるタイミングである。また、3番の赤7図柄〜17番のバー図柄を左リール2Lの下段の位置にある場合にストップスイッチ8Lの停止操作が実行されるとチェリー図柄は、左リール2Lの下段の位置に停止させることが不可能となる。このような場合が目押し失敗となるタイミングである。
強チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図14(a)に示すように左リール2Lの下段にチェリー図柄が停止する。次いで、中リール2Cにおいて図2に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内に狙いストップスイッチ8Cを停止させる。目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図14(b)に示すように中リールの中段にチェリー図柄が停止する。また、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、強チェリーリプ当選時は、図14(c)に示すように上段に必ずチェリー図柄が停止する。図14(c)に示すように、入賞ラインLN上には、チェリー図柄が3つ停止し、再遊技役が入賞する。これは、図12に示す強チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
また、強チェリーリプ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図14(d)に示すように左リール2Lの下段にリプレイ図柄が停止する。次いで、中リール2Cにおいて、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図14(e)に示すように中リールの中段にリプレイ図柄が停止する。しかし、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、目押し失敗のタイミングであるか否かに関わらず、強チェリーリプ当選時に右リール2Rには、図14(f)に示すように上段に必ずチェリー図柄が停止する。図14(f)に示すように、入賞ラインLN上には、リプレイ−リプレイ−チェリーとなる図柄組合せで図柄が停止し、再遊技役が入賞する。これは、図12に示す強チェリーリプ当選時のリプ16の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
なお、左リール2Lについては目押しが成功し、中リール2Cは目押しが失敗した場合には、チェリー−リプレイ−チェリー図柄組合せが入賞ラインLN上に表示される。また、左リール2Lについては目押しが失敗し、中リール2Cは目押しが成功した場合には、リプレイ−チェリー−チェリー図柄組合せが入賞ラインLN上に表示される。いずれにしても入賞ラインLN上(右リール2Rの上段)には、チェリー図柄が表示されることとなる。
サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図14(a)〜(c)に示すように、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときは、左リール2Lと中リール2Cとを含む入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う。また、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図14(d)〜(f)に示すように、目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が揃う一方、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。このように、成功タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときであっても、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリーリプ当選を示す表示結果が導出される。つまり、告知演出(入賞示唆演出)で表示される図柄が、入賞ラインLN上に必ず表示されることになる。よって、目押し成功となるタイミングでも、目押し失敗となるタイミングでも入賞ラインLN上に表示された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に表示された表示結果が遊技の結果ではないという誤認を防止することができる。
また、図14(c)に示すように、強チェリーリプ当選時に、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときには、入賞ラインLN上の左リール2L、中リール2Cのみならず右リール2Rにもチェリー図柄が揃う。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されているか否かに関わらず、右リール2Rにもチェリー図柄を導出することができるので、図14(c),(f)に示すように、右リール2Rに対する制御内容を共通化することができる。
また、図14(c),(f)に示すように、目押しを成功し全てのリールにチェリー図柄が導出された場合であっても、目押しを失敗し左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されず、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出された場合であっても、強チェリーリプの入賞として再遊技役が入賞する。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されなくても入賞が発生するので、遊技の興趣が向上する。
また、図14(g)に示すように、弱チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにチェリー図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリー図柄が導出されない。その代わり、右リールにおいては、無効ラインLM4上(右リール2R下段)にチェリー図柄が導出される。よって、チェリーリプ当選を示唆する入賞示唆演出が実行され、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、右リール2Rにおけるチェリー図柄の位置により、強チェリーリプ当選であるのか弱チェリーリプ当選であるのかを確認することができる。なお、図14(g)は、弱チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
また、図14(h)に示すように、弱チェリーリプ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rに、チェリー図柄が導出される。この入賞ラインLN上の図柄組合せ(リプレイ−リプレイ−チェリー)は、強チェリーリプ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが停止操作された場合の入賞ラインLN上の図柄組合せと同じである。よって、入賞ラインLN上に表示された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に表示された表示結果の誤認を防止することができる。なお、図14(f)と図14(h)とは同じ表示結果が導出されることから、チェリーリプ当選したことは判断できるが、チェリーリプの強弱までは、判断できない。
なお、弱チェリーリプ当選時に、左リール2Lまたは、中リール2Cのいずれか一方のみ目押しが成功した場合には、目押しが成功したリールの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出させ、失敗したリールにはリプレイ図柄を導出させるリール制御が行われる。そして、右リール2Rについては、入賞ラインLN上(右リール2R上段)にチェリー図柄を導出させる制御が行われる。
図15は、中段チェリーリプに当選したときを示している。図15では、中、左、右の停止順で停止操作が実行されている。中リール2Cを第1停止する際には、図2に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内に狙いストップスイッチ8Lを停止させる。赤7図柄は、チェリー図柄と赤色の態様という点で共通する図柄である。
中段チェリーリプ当選時に中リール2Cを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図15(a)に示すように、中リール2Cの中段に赤7図柄が停止する。さらに、左リール2Lを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図15(b)に示すように、左リール2Lの中段にチェリー図柄が停止する。さらに、右リール2Rを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図15(c)に示すように、右リール2Rの上段にチェリー図柄が停止するとともに右リール2Rの下段に赤7図柄が停止する。なお、図15(c)は、中段チェリー入賞とともにBB5が同時当選している場合の図柄組合せである。このように、右リール2Rのチェリー図柄の配列のみではなく、中リール2Cの赤7図柄によってもチェリーリプ当選を示唆することができ、チェリー当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
なお、左リール2Lおよび中リール2Cのいずれも目押し失敗となるタイミングでストップスイッチを操作したときは、左リール2Lおよび中リール2Cには、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が導出され、右リール2Rの上段にチェリー図柄が導出される。つまり、図14(f)や図14(h)と同じ制御が実行される。このように、弱チェリーリプ、強チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれに当選していても目押し失敗となるタイミングで実行されたときの制御を共通化することができる。また、左リール2Lまたは、中リール2Cのいずれか一方のみ目押しが成功した場合には、目押しが成功したリールの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出させ、失敗したリールにはリプレイ図柄を導出させるリール制御が行われる。そして、右リール2Rについては、入賞ラインLN上(右リール2R上段)にチェリー図柄を導出させる制御が行われる。
図16は、スイカに当選したときを示している。図16では、左、中、右の停止順で停止操作が実行されている。図16(a)〜(c)は、目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。目押し失敗となるタイミングについて、図2を用いて具体的に説明する。たとえば、スイカ当選時に左リール2Lを第1停止させるとき、図2の1番のスイカ図柄、6番のスイカ図柄、11番のスイカ図柄を左リール2Lの上段に停止できたときが目押し成功となるタイミングである。そして、12番のベル図柄〜16番のバー図柄までを左リール2Lの上段に停止させるタイミングで停止させたときが、目押し失敗となるタイミングである。
スイカ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図16(a)に示すように左リール2Lの上段にBAR図柄が停止する。なお、BAR図柄は、スイカを構成する図柄として使用される図柄である。次いで、中リール2Cにおいては、5コマ以内に必ずスイカ図柄が配置されているため、目押しのタイミングに関わらず、スイカ当選時に中リール2Cには、図16(b)に示すように中段に必ずスイカ図柄が停止する。また、スイカ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Rが停止操作された場合には、図16(c)に示すように右リール2Rの下段にブランク図柄a(ブラa)が停止する。
中リール2Cにおいては、5コマ以内に必ずスイカ図柄が配置されているため、図16に示すように、スイカ当選時には、中リール2Cにおいて必ずスイカ図柄が中段に表示されるようにリール制御を実行することができる。このようにすれば、入賞ライン上にスイカ図柄が表示されることで、告知演出(入賞示唆演出)で表示される図柄が、入賞ラインLN上に必ず表示されることになる。よって、スイカ当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
図17は、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、あるいは中段チェリーリプに当選したときを示している。図17では、右、中、左の停止順で停止操作が実行されている。図17(a)に示すようにリールが回転しているときから右リール2Rを第1停止させる。図17(b)に示すように、右リール2Rを第1停止させた場合、チェリーリプに当選したときには、入賞ライン上にある右リール2Rの上段に必ずチェリー図柄が出現する。よって、第1停止の段階でチェリーリプ当選を示唆することができる。しかし、この時点では、左リール2Lと中リール2Cとには、どのような図柄が停止されるかが不明であるので、チェリーリプが強、弱、中段のいずれであるかまでは分からない。
目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合に、強チェリーリプ当選時は、図17(c)に示すように、入賞ライン上にチェリー図柄が揃う。また、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合に、弱チェリーリプ当選時は、図17(d)に示すように、入賞ライン上にリプレイ−チェリー−チェリーとなる図柄が揃う。また、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合に、中段チェリーリプ当選時は、図17(e)に示すように、無効ラインLM2上(左リール2Lの中段)にチェリー図柄が導出される。なお、図17(e)は、ボーナスと中段チェリーリプとが同時当選しているときを示している。中段チェリーリプ当選単独の場合は、右下がりに赤7図柄が揃うことはない。
このように、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび中リール2Cの操作前に入賞ラインLN上に表示される表示結果がチェリー当選であることを示唆することができる。つまり、告知演出(入賞示唆演出)で表示される図柄が、入賞ラインLN上に表示されることが第1停止の時点で示唆されることになる。よって、チェリー当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
図18は、スイカに当選したときを示している。図18では、中、右、左の停止順で停止操作が実行されている。図18(a)に示すようにリールが回転しているときから中リール2Cを第1停止させる。図18(b)に示すように、中リール2Cを第1停止させた場合、スイカに当選しているときには、入賞ライン上にある中リール2Cの中段に必ずスイカ図柄が出現する。よって、第1停止の段階でスイカ当選を示唆することができる。
このように、スイカ当選時に中リール2Cが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の中リール2Cにスイカ図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび右リール2Rの操作前に入賞ライン上に表示される表示結果の誤認を防止することができる。
[各種報知部の報知態様について]
本実施の形態のスロットマシン1には、遊技に関する各種の情報を報知する複数の報知部が設けられている。各種報知部は、小役入賞時に報知態様を変化させる。図19は、各種報知部の報知態様を説明するための図である。スロットマシン1の報知部としては、図19(a)に示すような、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16(以下、BET表示部と称する)がある。また、スロットマシン1の報知部としては、図19(b)に示すような、メダルの払出枚数を表示する払出数表示部(遊技補助表示器)12がある。また、スロットマシン1の報知部としては、図19(c)に示すような、小役が入賞しときにリールLED55を点灯させ、小役が入賞したことを報知する透視窓3に対応する透過領域51b(以下、入賞表示部と称する)がある。
図19(a)〜(c)は、遊技(ゲーム)がされた結果、小役入賞として中段ベルの入賞が発生したときの各種報知部の報知状態を示している。また、図19(d)〜(f)は、各種の条件の成立により、初期状態となったときの各種報知部の報知状態を示している。たとえば、中段ベルの入賞が発生した際には、図8に示すように9枚のメダルの払出しがある。中段ベルの入賞が発生した場合には、図19(a)に示すように、BET表示部が点灯状態に維持される。また、中段ベルの入賞が発生した場合には、図19(b)に示すように、払出数表示部12が9枚を示す値で表示される。払出数表示部12は、セグメント表示により表示される。また、中段ベルの入賞が発生した場合には、図19(c)に示すように、中段ベルが入賞したことがリールLED55の点灯により示される。リール2L〜2Rの中段に示されるベル図柄(図8に示す指標図柄)に対応する部分が発光することが、入賞表示部により確認できる。
また、図19(a)〜(c)のように、中段ベルの小役入賞が発生してからBET操作されることなく所定時間として30秒が経過すると、各種報知部は、図19(d)〜(f)のような初期状態へと表示態様が変化する。たとえば、BET表示部は、図19(a)の状態から30秒が経過すると、図19(d)に示すLEDの消灯状態へとBET表示部の表示態様が変化する。また、払出数表示部12は、図19(b)に示す「09」の表示から図19(e)に示す「00」の状態へと変化する。また、入賞表示部は、図19(c)に示すリールLED55の点灯状態から図19(f)に示すリールLED55の消灯状態へと変化する。
ここで、30秒の経過時間は、遊技制御基板40側に設けた小役の払出しによる表示が実行されてから計時が開始されるタイマ(図示省略)により、計時されるようにすればよい。また、リールLED55の点灯時間に関しては、メイン制御部41からサブ制御部91に送信されるタイマの計時に関する情報に基づいて消灯の制御が実行されるようにすればよい。なお、小役入賞時の計時の開始時点は、3つのリール2L、2C、2Rが停止した時点からでもよく、メダルの払出しが完了した時点からでもよい。
ここで、所定時間として示した30秒は、特定モードへの移行時間と同じ時間である。特定モードとは、デモ演出(デモンストレーション演出)を実行するモードのことである。デモ演出では、たとえば、液晶表示器51の表示領域51aにスロットマシン1の演出で登場するキャラクタやストーリーの内容、実行される演出を説明する映像等が流れる。特定モードとしてのデモ演出を解除するには、メダルを投入したり、BET操作があればよい。
なお、特定モードでは、所定時間として30秒経過することにより節電モードに移行するようにしてもよい。節電モードとは、遊技者が遊技をしていないときのスロットマシン1における消費電力を抑えるために、光量や音量を遊技中よりも減少させるモードのことである。たとえば、節電モードでは、液晶表示器51の表示領域51aの光量が減少されるとともに、音量が無しに設定される。また、表示領域51aには、現在節電モードであることを示す「節電モード」の文字が表示される。特定モードとしての節電モードを解除するには、メダルを投入したり、BET操作があればよい。
このように、前回のゲーム終了から30秒経過によりデモ演出が実行される状態となる。よって、小役入賞から30秒を計時するためのタイマと前回のゲーム終了から30秒経過によりデモ演出が実行される状態となることを計時するためのタイマとを共通化することができる。また、前回のゲーム終了から30秒経過により節電モードとしてもよい。このようにすれば、小役入賞から30秒を計時するためのタイマと前回のゲーム終了から30秒経過により節電モードとなることを計時するためのタイマとを共通化することができる。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、設定変更状態となることにより、各種報知部の表示状態が図19(a)〜(c)で示す表示状態から図19(d)〜(f)で示す初期状態の表示状態へと変化する。設定変更状態とは、リセット/設定スイッチ38により設定値を変更できる状態である。筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100には、電源投入時(起動時)に設定変更状態に切り替えるために、店員が設定キーを挿入する鍵穴が設けられている。店員が所有する設定キーを鍵穴に挿入したまま右に回す鍵操作をしたときには、設定キースイッチ37がON状態になる。設定キースイッチ37がON状態となった状態が設定変更状態である。一方、設定キーを鍵穴に挿入したまま左に回す鍵操作をしたときには、設定キースイッチ37がOFF状態になる。
設定キースイッチ37は、前面扉1bを解錠して開放しなければ操作できないため、ドアキーを所有する店員以外の者は、外部から設定キースイッチ37を操作不可能である。さらに、設定キースイッチ37は、設定キーを鍵穴に挿入しなければ操作できないため、設定キーを所有する店員以外の者は、設定キースイッチ37を操作不可能である。
また、電源ボックス100には、設定変更状態において内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。ここで、設定値とは、内部抽選における当選確率を特定する値である。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も遊技者にとっての有利度合いが高く(メダル払出率が高く)、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度合いは低くなる(メダル払出率が低くなる)。すなわち、設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。ここで、設定値表示器24にRAMから読み出された設定値が設定値表示器24に表示されることで設定値を確認可能な状態のことを設定確認状態という。
小役入賞時の図19(a)〜(c)に示す各種報知部の表示状態は、設定変更状態となることにより、初期状態としての図19(d)〜(f)の表示状態へと変化する。
また、精算スイッチ10を押すことにより、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる精算操作があった場合、図19(a)〜(c)に示す各種報知部の表示状態が、図19(d)〜(f)の初期状態の表示状態へと変化する。また、MAXBETスイッチ6の操作などにより賭数を設定するBET操作により、BET表示部は、図19(a)の点灯状態から図19(d)の消灯状態となった後、すぐに図19(a)の点灯状態となる。また、払出数表示部12および入賞表示部は、BET操作により、図19(b),(c)のような表示状態から図19(e),(f)のような初期状態となる。
また、スロットマシン1は、バックアップ電源を有している。よって、突然の電断(たとえば、停電)が発生した場合であっても、バックアップ電源がメイン制御部41およびサブ制御部91に供給されることにより、所定期間、バックアップ領域に記憶されている情報を保持できる。メイン制御部41およびサブ制御部91は、電断から復帰したときには、バックアップ領域に退避された情報およびフラグに基づいて、電断前の図19(a)〜(c)に各種報知部の表示状態から、電源再投入による電断復帰後に、再度図19(a)〜図19(c)の状態へと制御する。そして、各種報知部は、電断から復帰する電断復帰処理が終了してゲームを開始するためのゲーム処理が開始されてから30秒の時間経過により、図19(d)〜(f)の表示状態となる。また、リールの回転中に電断が発生した場合には、復帰後にリールを初期位置に戻し、各種報知部は、電断から復帰する電断復帰処理が終了してゲームを開始するためのゲーム処理が開始されてから30秒の時間経過により、図19(d)〜(f)の表示状態となる。
ここで、設定値が前日のホール(遊技場)の閉店から変更されていたか否かを翌日の営業開始時に知るために従来実行されていた仕込みについて説明する。仕込みとは、前日の閉店時に払出しのある役を入賞させ、払出数表示部12に「1」以上の数が表示された状態(図19(b)の状態)で遊技を終了する行為である。このような行為により、翌日の営業開始時にその値が維持されていれば(図19(b)の状態)、設定変更が行われておらず、表示内容が「0」となっていれば(図19(e)の状態)設定変更が行われたことが判明する。また、BET表示部や入賞表示部が翌日の営業開始時に点灯状態が維持されていれば、設定変更されていないことが容易に理解されてしまっていた。
このような仕込みの対策として、ホールの店員は、払出数表示部12の表示を「0」にするために閉店後に複数回ゲームを実行しなければならなかった。また、精算操作やBET操作により、払出数表示部12の表示を「0」にできるような場合であっても、閉店後に精算操作やBET操作を実行しなければならず、手間が掛かっていた。
本実施の形態では、このようなホールの店員の作業負担を減らしつつ、仕込みを防止するために、小役入賞が発生し、払出数表示部12にメダルの払出し枚数が表示された状態から30秒が経過することにより、払出数表示部12の表示を初期状態である「0」へと変化する制御を実行している。また、BET操作部や入賞表示部についても同様に、小役入賞から30秒が経過することにより点灯状態から初期状態の消灯状態へ変化するように制御している。
[払出数表示部の表示パターンについて]
図20は、払出数表示部(遊技補助表示器)12の表示パターンを説明するための図である。払出数表示部12の表示パターンとして、図20のようなパターンにより表示することができる。図20の表において、左側のリプレイ入賞時等の欄は、スロットマシン1における状態を示している。また、払出数表示部12の表示パターンであるA〜Cのパターンにおいて、「初期」は、払出数表示部12の表示の初期状態(たとえば、図19(e))を示しており、「維持」は、払出数表示部12の表示が維持される状態(たとえば、図19(b))を示している。払出数表示部12は、スロットマシン1の状態において、表中の「○」で示される「初期」または「維持」の状態に制御される。表中の「×」は、制御されない状態を示している。また、表中の「−」は、BET操作からレバー操作への一連のゲームを開始する操作においてBET操作時に払出数表示部12が初期状態へと変化したので、レバー操作時には、初期状態であることが示されている。なお、初期状態として払出数表示部12に「0」表示される場合を示したが、初期状態は、0以外の記号で示すようにしてもよいし、0と記号との組合せ(たとえば、「0.」)でもよいし、表示が消灯されるようにしてもよい。
図20に示すように、A〜Cパターンのいずれのパターンでも、再遊技役としてのリプレイ入賞時には、払出数表示部12が初期状態となる。また、精算操作時には、AパターンおよびBパターンは、払出数表示部12が初期状態となるが、Cパターンでは、払出数表示部12の表示が維持される。また、BET操作からレバー操作にかけての一連の操作において、Aパターンでは、BET操作時には、払出数表示部12の表示が維持されるが、レバー操作時に払出数表示部12が初期状態となる。また、BパターンおよびCパターンでは、BET操作時に払出数表示部12が初期状態となり、レバー操作時には、初期状態のままである。
また、遊技を停止してから30秒が経過するとAパターンでは、払出数表示部12が初期状態となり、BパターンおよびCパターンでは、払出数表示部12の表示が維持される。また、設定変更状態後(デフォルト後)には、A〜Cパターンのいずれのパターンでも、払出数表示部12が初期状態(デフォルト状態)となる。また、電断復帰後には、A〜Cパターンのいずれのパターンでも払出数表示部12の表示が電断前の状態で維持される。なお、払出数表示部12の表示状態は、A〜Cのパターンに限らず、各状態で初期状態または表示が維持される状態のいずれかになるものの組合せであればよい。
[入賞報知の態様について]
図21は、AT中と非AT中とにおける入賞報知音の制御について説明するための図である。図21(a),(b)は、ナビ演出の対象役である9枚ベルに当選したときにおいて、AT中と非AT中とにおける入賞報知に関する制御を説明するための図である。また、図21(c),(d)は、ナビ演出の対象役でない強チェリーリプに当選したときにおいて、AT中と非AT中とにおける入賞報知に関する制御を説明するための図である。ここで、ナビ演出の対象役(以下、ナビ対象役とも称する)とは、AT中にナビ演出として、入賞を発生させる操作手順を報知する役のことである。ナビ演出の対象役でない役(以下、ナビ非対象役とも称する)とは、AT中にナビ演出として、入賞を発生させる操作手順が報知されない役のことである。なお、強チェリーリプ等は、操作手順は直接的に報知されないが、チェリー当選を示唆する演出(たとえば、赤色のキャラクタを表示する演出)が実行される。
図21(a)に示すように、AT中にナビ対象役である9枚ベルに当選したときにおいて、中段ベル入賞を発生させることができると、「ドドド」という入賞に伴う入賞報知音が、スピーカ53、54から出力される。スピーカ53、54は、メイン制御部41からのコマンドに基づいてサブ制御部91が制御している。また、このときリールLED55が点灯して、中段ベル入賞が発生したことが報知される。
図21(b)に示すように、非AT中にナビ対象役である9枚ベルに当選したときにおいて、中段ベル入賞を発生させることができると、「ペペペ」という入賞に伴う入賞報知音が、スピーカ53、54から出力される。また、このときリールLED55の点灯はない。このように、ナビ対象役である中段ベル入賞が発生したときにおいて、遊技状態がAT中であるときと、非AT中であるときとでは、入賞報知音が異なるように制御される。また、リールLED55の点灯制御も異なるように制御される。
次に、ナビ非対象役であるチェリーリプ入賞が発生したときの報知制御について説明する。図21(c)に示すように、AT中にナビ非対象役である強チェリーリプに当選したときにおいて、チェリーリプ入賞を発生させることができると、「キーン」という入賞に伴う入賞報知音が、スピーカ53、54から出力される。また、このときリールLED55が点灯して、チェリーリプ入賞が発生したことが報知される。
また、図21(d)に示すように、非AT中にナビ非対象役である強チェリーエリーリプに当選したときにおいて、チェリーリプ入賞を発生させることができると、AT中にチェリーリプ入賞が発生したときと同じ「ペペペ」という入賞に伴う入賞報知音が、スピーカ53、54から出力される。また、このときリールLED55が点灯して、チェリーリプ入賞が発生したことが報知される。このように、ナビ非対象役であるチェリーリプ入賞が発生したときにおいて、遊技状態がAT中であるときと、非AT中であるときとでは、共通の入賞報知音が出力されるように制御される。また、リールLED55の点灯制御も共通となるように制御される。
このように、ナビ対象役について入賞が発生したときにおいて、非AT状態であるときとAT状態であるときとで入賞報知に関する制御が異なる。また、ナビ非対象役について入賞が発生したときにおいて、非AT状態であるときとAT状態であるときとで入賞報知に関する制御が共通である。よって、入賞した役の種類により入賞報知制御を変化させることができるので、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上させることができる。また、操作手順の報知の対象であるナビ対象役の報知制御については操作手順を報知するAT状態に制御されているか否かで異ならせる一方、操作手順の報知の対象でないナビ非対象役の報知制御についてはATに制御されているか否かにかかわらず共通とすることで、AT状態の恩恵を受けていることを遊技者に認識させることができる。
また、報知制御は、音を出力可能なスピーカ53,54、光を発光可能なリールLED55を用いて行われる。このようにすれば、報知制御を行うときの演出効果を高めることができる。なお、報知制御は、音または光の少なくともいずれか一方を用いて実行されるようにすればよい。たとえば、光のみを用いた報知制御を行う場合には、ナビ対象役について入賞が発生したときにはAT中か否かで光の発光態様を異ならせ、ナビ非対象役について入賞が発生したときにはAT中か否かで光の発光態様を共通とすればよい。なお、演出効果LED53や液晶表示器51等の他の報知手段を用いて報知制御を行ってもよい。
なお、入賞報知の報知制御を異ならせるときには、AT中は「ドドド」、非AT中は「ペぺぺ」のように音色を異ならせるのではなく、同じ音色で音量を異ならせるようにしてもよい。また、ナビ対象役について、AT中に正解手順で操作せず、不正解手順で操作し、入賞が発生しなかった場合には、報知制御を行わない(たとえば、入賞音を出力しない)ようにしてもよい。また、ナビ対象役について、AT中に正解手順で操作せず、不正解手順で操作し、正解手順と異なる入賞が発生した場合には、報知制御を行わない(たとえば、入賞音を出力しない)ようにしてもよい。また、正解手順と異なる入賞が発生した場合には、非AT中においてナビ対象役が入賞したときと同じ報知制御を行ってもよい。
図22は、AT中と非AT中とにおける入賞報知音の制御について説明するための図である。図22(a)は、AT中において、RT1から遊技者にとって有利なリプレイ確率の高まるRT2に遊技状態を制御するための準備リプが入賞したときの入賞報知について説明するための図である。また、図22(b)は、非AT中において、準備リプが入賞したときの入賞報知について説明するための図である。
図22(a)に示すように、AT中は、液晶表示器51の画面上で操作手順を報知するナビ演出が実行される。ナビ演出では、数字の1〜3によりストップスイッチ8L〜8Rの操作手順が報知される。そして、正解手順でストップスイッチ8L〜8Rが操作された場合には、図22(a)に示すように準備リプが入賞する。準備リプが入賞することで、遊技状態がRT1からRT2へ移行する。RT1においてナビ演出が実行されているときの準備リプ入賞時には、「ジャキーン」という入賞報知音が、スピーカ53、54から出力される。また、このときリールLED55が点灯して、準備リプ入賞が発生したことが報知される。なお、説明のために図22(a)では、ナビ演出とリプ入賞とを同時に示した図面としているが、実際は、数字に対応するストップボタンを操作すると数字が消去されるとともに数字に対応するリールが停止し、他のリールは回転したまま、次の数字が大きく表示される。
また、図22(b)に示すように、非AT中は、液晶表示器51の画面上で操作手順を報知するナビ演出が実行されない。そして、ナビ演出が実行されていない状態でたまたま正解手順でストップスイッチ8L〜8が操作された場合には、図22(b)に示すように準備リプが入賞する。しかし、非AT中における準備リプ入賞時には、AT中における準備リプ入賞時と異なる「トゥルン」という入賞報知音が、スピーカ53、54から出力される。また、このときリールLED55は点灯しない。なお、このとき「トゥルン」という入賞報知音を発生させないようにしてもよい。
このように、RT1においてナビ演出が実行されていないときの準備リプ入賞時には「トゥルン」の入賞報知音が出力され、ナビ演出が実行されているときの準備リプ入賞時には「ジャキーン」の入賞報知音が出力され、同じ準備リプ入賞時であっても入賞報知音が異なる。また、リールLED55の点灯制御も異なる。このように、ナビ演出が実行中であるか否かにより(AT中であるか否かにより)、遊技者にとって有利なRTに制御するための入賞が発生したときの入賞報知制御を変化させることができるので、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上させることができる。また、操作手順を報知するナビ演出が実行されているときとナビ演出が実行されていないときとで、遊技者に有利なRTに制御するための入賞が発生したときの報知制御を異ならせることで、ナビ演出の恩恵を受けていることを遊技者に認識させることができる。
なお、図22に示すような報知制御をRT2からRT3へ移行するための突入リプ入賞時に行ってもよい。具体的には、RT2においてナビ演出が実行されていないときの突入リプ入賞時には「トゥルン」の入賞報知音が出力され、ナビ演出が実行されているときの突入リプ入賞時には「ジャキーン」の入賞報知音が出力され、同じ突入リプ入賞時であっても入賞報知音を異ならせてもよい。なお、突入リプ入賞時には、準備リプ入賞時と温室や音量が異なる入賞報知音による報知が行われるようにしてもよい。
ここで、図22に示すように、RT1においてナビ演出が実行されているときに準備リプに入賞したときの「ジャキーン」の入賞報知音は、RT1においてナビ演出が実行されていないときに準備リプに入賞したときの「トゥルン」の入賞報知音よりも強調した音である。強調した音とは、遊技者に驚きを与えられるような音である。このようにすれば、ナビ演出が実行されているときの準備リプ入賞の発生をナビ演出が実行されていないときの準備リプ入賞の発生よりも注目させることができる。なお、強調した音の例として、通常は一か所からしか出力されない音が複数個所から出力されるようにしてもよい。
[停止操作音の態様について]
図23は、AT中の停止操作音の制御について説明するための図である。図23(a)は、AT中にナビ演出の対象役である9枚ベル(押順ベル)に当選したときにおいて操作手順が報知されているときの停止操作音を示す図である。また、図23(b)は、AT中にナビ演出の非対象役である中段リプレイに当選したときにおいて操作手順が報知されていないときの停止操作音を示す図である。
図23(a)に示すように、AT中にナビ対象役である9枚ベル(押順ベル)に当選したときにおいて、正解手順でストップスイッチの停止操作を行った場合には、「ドゥン」という停止操作音が、スピーカ53、54から出力される。ここで、停止操作音とは、リールを停止するためにストップスイッチの停止操作を行った場合に出力される音である。また、図23(b)に示すように、AT中にナビ非対象役である中段リプレイに当選したときにおいて、ストップスイッチの停止操作を行った場合には、「トン」という停止操作音が、スピーカ53、54から出力される。
このように、操作手順が報知されるAT状態において、操作手順が報知されているときと、操作手順が報知されていないときとで停止操作音の出力制御を異ならせることで、停止操作音の出力制御に関して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図23に示すように、AT状態において押順ベル当選時に操作手順が報知されているときの停止操作音「ドゥン」は、AT状態において中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの停止操作音「トン」と比べ、音質が異なるとともに大きな音である。このようにすれば、報知手順が報知されているAT状態における遊技の興趣を向上させることができる。なお、音質が異なることと、大きな音で出力することとのいずれか一方により停止操作音の出力制御が行われるようにしてもよい。
また、AT状態中のみではなく、非AT状態中においても停止操作音は、出力される。このとき、AT状態においてナビ非対象役である中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの停止操作音「トン」と、非AT中の中段リプレイ当選時の停止操作音「トン」とを同じにしてもよい。このようにすれば、AT状態における操作手順が報知されていないときの停止操作音と、AT状態でないときの停止操作音とが同一の音で出力されるので、停止操作音に関するデータ容量の増加を防ぐことができる。なお、非AT中の中段リプレイ以外の停止操作音は一律に「トン」としてもよいし、一部の抽選対象役に当選した場合や一部の入賞が発生した場合のみ停止操作音を変更してもよい。
また、AT状態において、操作手順が報知されていないときには強チェリーリプ等のATゲーム数の上乗せ抽選に関する遊技者にとって有利な役の発生が許容されているときと許容されていないときとがある。そして、たとえば、強チェリーリプの発生が許容されているときとはずれの発生が許容されているときとで、停止操作音を異ならせるようにしてもよい。このような場合には、強チェリーリプの発生が許容されているときの停止操作音を「ドゥン」とし、はずれの発生が許容されているときの停止操作音を「トン」としてもよい。また、強チェリーリプの発生が許容されているときの停止操作音は、他の役が当選しているときの停止操作音よりも強調された音としてもよい。このようにすれば、停止操作音により強チェリーリプ等のレア役に当選したことを報知することができる。また、強チェリーリプに当選したのみではなく、チェリーリプを入賞させることができた場合の停止操作音(たとえば、第3停止の停止操作音)を強調した態様としてもよい。
ここで、停止操作音については、以下ように制御されるようにしてもよい。AT中のナビ演出実行時に正解手順で停止操作が行われたときの停止操作音を第1音とし、AT中にナビ演出が実行されていない場合に停止操作が行われたときの停止操作音を第2音として、AT中のナビ演出実行時に不正解手順で停止操作が行われたときの停止操作音を第3音としてもよい。また、非AT中の停止操作音は、第2音と同じでもよいし、第3音と同じでもよい。また、第2音と第3音とが同じであってもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態では、停止操作に対応する演出の態様について説明する。停止操作音に対応する演出音とは、ストップスイッチの停止操作を行った場合に出力される音とは別に出力される停止操作が行われることに伴って出力される音である。停止操作に対応する演出音は、たとえば、停止操作が実行されるときに、液晶表示器51の画面上で停止操作による演出が実行されるときに出力される。以下、図24により、停止操作音に対応する演出音の制御について説明する。
[停止操作に対応する演出音の態様について]
図24は、AT中の停止操作音に対応する演出音の制御について説明するための図である。図24(a)は、AT中にナビ演出の対象役である9枚ベル(押順ベル)に当選したときにおいて操作手順が報知されているときの停止操作に対応する演出音を示す図である。また、図24(b)は、AT中にナビ演出の非対象役である中段リプレイに当選したときにおいて操作手順が報知されていないときの停止操作に対応する演出音を示す図である。
図24(a)に示すように、AT中にナビ対象役である9枚ベル(押順ベル)に当選したときにおいて、正解手順でストップスイッチの停止操作を行った場合には、液晶表示器51の画面上で、数字を切断するような演出が実行される。このような演出により、ナビ演出時に正解手順で停止操作が実行されたことが示される。そして、停止操作が実行されたときには、停止操作に対応する「バシッ」の演出音が、スピーカ53、54から出力される。また、停止操作に対応する演出音とは別に停止操作音として「トン」という音がスピーカ53、54から出力される。なお、停止操作音自体は出力されないようにしてもよい。
また、図24(b)に示すように、AT中にナビ非対象役である中段リプレイに当選したときにおいて、ストップスイッチの停止操作を行った場合には、液晶表示器51の画面上では、ナビ対象役で実行されたような演出は実行されない。このとき、停止操作が実行されたときには、停止操作に対応する「タン」の演出音が、スピーカ53、54から出力される。なお、AT中にナビ非対象役である中段リプレイに当選したときにおいて、ストップスイッチの停止操作を行った場合には、停止操作に対応する演出音を出力しないようにしてもよい。また、このとき、停止操作音のみ出力してもよいし、停止操作音も出力されないようにしてもよい。
このように、操作手順が報知されるAT状態において、操作手順が報知されているときと、操作手順が報知されていないときとで停止操作に対応する演出音の出力制御を異ならせることで、演出音の出力制御に関して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図24に示すように、AT状態において押順ベル当選時に操作手順が報知されているときの演出音「バシッ」は、AT状態において中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの演出音「タン」と比べ、音質が異なるとともに大きな音である。このようにすれば、報知手順が報知されているAT状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、AT状態中のみではなく、非AT状態中においても演出音は、出力される。このとき、AT状態においてナビ非対象役である中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの演出音「タン」と、非AT中の中段リプレイ当選時の演出音「タン」とを同じにしてもよい。このようにすれば、AT状態における操作手順が報知されていないときの演出音と、AT状態でないときの演出音とが同一の音で出力されるので、演出音に関するデータ容量の増加を防ぐことができる。なお、非AT中の中段リプレイ以外の演出音は一律に「タン」としてもよいし、一部の抽選対象役に当選した場合や一部の入賞が発生した場合のみ演出音を変更してもよい。
また、AT状態において、操作手順が報知されていないときには強チェリーリプ等のATゲーム数の上乗せ抽選に関する遊技者にとって有利な役の発生が許容されているときと許容されていないときとがある。そして、たとえば、強チェリーリプの発生が許容されているときとはずれの発生が許容されているときとで、演出音を異ならせるようにしてもよい。このような場合には、強チェリーリプの発生が許容されているときの演出音を「バシッ」とし、はずれの発生が許容されているときの演出音を「タン」としてもよい。また、強チェリーリプの発生が許容されているときの演出音は、他の役が当選しているときの演出音よりも強調された音としてもよい。このようにすれば、演出音により強チェリーリプ等のレア役に当選したことを報知することができる。また、強チェリーリプに当選したのみではなく、チェリーリプを入賞させることができた場合の演出音(たとえば、第3停止の演出音)を強調した態様としてもよい。
ここで、演出音については、以下ように制御されるようにしてもよい。AT中のナビ演出実行時に正解手順で停止操作が行われたときの演出音を第1音とし、AT中にナビ演出が実行されていない場合に停止操作が行われたときの演出音を第2音として、AT中のナビ演出実行時に不正解手順で停止操作が行われたときの演出音を第3音としてもよい。また、非AT中の演出音は、第2音と同じでもよいし、第3音と同じでもよい。また、第2音と第3音とが同じであってもよい。
なお、AT中にナビ演出が実行されていない場合に停止操作が行われたときには、演出音を出力しないようにしてもよい。また、非AT中には、停止操作が行われたときに演出音を出力しないようにしてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、図21に示すように、ナビ対象役である中段ベル賞が発生したときにおいて、非AT状態であるときとAT状態であるときとで入賞報知に関する制御が異なる。また、ナビ非対象役であるチェリーリプ入賞が発生したときにおいて、非AT状態であるときとAT状態であるときとで入賞報知に関する制御が共通である。よって、入賞した役の種類により入賞報知制御を変化させることができるので、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上させることができる。また、操作手順の報知の対象であるナビ対象役の報知制御については操作手順を報知するAT状態に制御されているか否かで異ならせる一方、操作手順の報知の対象でないナビ非対象役の報知制御についてはATに制御されているか否かにかかわらず共通とすることで、AT状態の恩恵を受けていることを遊技者に認識させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図21に示すように、報知制御は、音を出力可能なスピーカ53,54、光を発光可能なリールLED55を用いて行われる。このようにすれば、報知制御を行うときの演出効果を高めることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図22に示すように、RT1においてナビ演出が実行されていないときの準備リプ入賞時には「トゥルン」の入賞報知音が出力され、ナビ演出が実行されているときの準備リプ入賞時には「ジャキーン」の入賞報知音が出力され、同じ準備リプ入賞時であっても入賞報知音が異なる。また、リールLED55の点灯制御も異なる。このように、ナビ演出が実行中であるか否かにより(AT中であるか否かにより)、遊技者にとって有利なRTに制御するための入賞が発生したときの入賞報知制御を変化させることができるので、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上させることができる。また、操作手順を報知するナビ演出が実行されているときとナビ演出が実行されていないときとで、遊技者に有利なRTに制御するための入賞が発生したときの報知制御を異ならせることで、ナビ演出の恩恵を受けていることを遊技者に認識させることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、図22に示すように、RT1においてナビ演出が実行されているときに準備リプに入賞したときの「ジャキーン」の入賞報知音は、RT1においてナビ演出が実行されていないときに準備リプに入賞したときの「トゥルン」の入賞報知音よりも強調した音である。よって、ナビ演出が実行されているときの準備リプ入賞の発生をナビ演出が実行されていないときの準備リプ入賞の発生よりも注目させることができる。
(5) 前述した実施の形態においては、図23に示すように、操作手順が報知されるAT状態において、操作手順が報知されているときの停止操作音を「ドゥン」とし、操作手順が報知されていないときの停止操作音を「トン」とすることで、停止操作音の出力制御を異ならせている。このようにすれば、停止操作音の出力制御に関して、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、図23に示すように、AT状態において押順ベル当選時に操作手順が報知されているときの停止操作音「ドゥン」は、AT状態において中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの停止操作音「トン」と比べ、大きな音である。このようにすれば、報知手順が報知されているAT状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、AT状態中のみではなく、非AT状態中においても停止操作音が出力される。このとき、AT状態においてナビ非対象役である中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの停止操作音「トン」と、非AT中の中段リプレイ当選時の停止操作音「トン」とを同じにしてもよい。このようにすれば、AT状態における操作手順が報知されていないときの停止操作音と、AT状態でないときの停止操作音とが同一の音で出力されるので、停止操作音に関するデータ容量の増加を防ぐことができる。
(8) 前述した実施の形態においては、強チェリーリプの発生が許容されているときとはずれの発生が許容されているときとで、停止操作音を異ならせるようにしてもよい。このような場合には、強チェリーリプの発生が許容されているときの停止操作音を「ドゥン」とし、はずれの発生が許容されているときの停止操作音を「トン」としてもよい。このようにすれば、停止操作音により強チェリーリプ等のレア役に当選したことを報知することができる。
(9) 前述した実施の形態においては、図24に示すように、操作手順が報知されるAT状態において、操作手順が報知されているときの演出音を「バシッ」とし、操作手順が報知されていないときの演出音を「トン」とし、停止操作に対応する演出音の出力制御を異ならせている。このようにすれば、演出音の出力制御に関して、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 前述した実施の形態においては、図24に示すように、AT状態において押順ベル当選時に操作手順が報知されているときの演出音「バシッ」は、AT状態において中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの演出音「タン」と比べ、大きな音である。このようにすれば、報知手順が報知されているAT状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、AT状態中のみではなく、非AT状態中においても演出音が出力される。このとき、AT状態においてナビ非対象役である中段リプレイ当選時に操作手順が報知されていないときの演出音「タン」と、非AT中の中段リプレイ当選時の演出音「タン」とを同じにしてもよい。このようにすれば、AT状態における操作手順が報知されていないときの演出音と、AT状態でないときの演出音とが同一の音で出力されるので、演出音に関するデータ容量の増加を防ぐことができる。
(12) 前述した実施の形態においては、AT状態において、操作手順が報知されていないときには強チェリーリプ等のATゲーム数の上乗せ抽選に関する遊技者にとって有利な役の発生が許容されているときと許容されていないときとがある。そして、たとえば、強チェリーリプの発生が許容されているときとはずれの発生が許容されているときとで、演出音を異ならせるようにしてもよい。このような場合には、強チェリーリプの発生が許容されているときの演出音を「バシッ」とし、はずれの発生が許容されているときの演出音を「タン」としてもよい。このようにすれば、演出音により強チェリーリプ等のレア役に当選したことを報知することができる。
(13) 前述した実施の形態においては、図19に示すように、小役入賞が発生し、払出数表示部12にメダルの払出し枚数が表示された状態から30秒が経過することにより、払出数表示部12の表示を初期状態である「0」へと変化する制御を実行している。BET表示部、入賞表示部についても同様に、小役入賞から30秒が経過することにより点灯状態を初期状態の消灯状態へ変化するように制御している。このようにすれば、ホールの店員の作業負担を減らしつつ、仕込みを防止することができる。
(14) 前述した実施の形態においては、図19(b),(e)に示すように、払出数表示部12においてメダルの払出し枚数に関する情報が報知される。このようにすれば、遊技者が容易に仕込みを実行可能な払出数表示部12に対して仕込みに対する対策を実行することができる。
(15) 前述した実施の形態においては、図19に示すように、払出数表示部12に払出し枚数が表示された状態で、スロットマシン1の電源が切られ、再度電源が投入された場合には、30秒が経過することにより、払出数表示部12の表示態様が「0」を表示した状態に制御される。このようにすれば、閉店時に時間経過を待つことなく開店時の電源投入動作により、払出数表示部12の報知状態を「0」を表示した状態に制御することができる。
(16) 前述した実施の形態においては、前回のゲーム終了から30秒経過によりデモ演出が実行される状態となる。よって、小役入賞から30秒を計時するためのタイマと前回のゲーム終了から30秒経過によりデモ演出が実行される状態となることを計時するためのタイマとを共通化することができる。
(17) 前述した実施の形態においては、前回のゲーム終了から30秒経過により節電モードとしてもよい。このようにすれば、小役入賞から30秒を計時するためのタイマと前回のゲーム終了から30秒経過により節電モードとなることを計時するためのタイマとを共通化することができる。
(18) 前述した実施の形態においては、図19(b),(e)に示すように、払出数表示部12に払出し枚数を表示した状態で30秒が経過すると、払出数表示部12に「0」を表示した状態に制御される。このようにすれば、30秒が経過することを待つことで、店員の操作なしに払出数表示部12の表示状態を設定変更状態の終了後の表示態様の同一の状態とすることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[入賞報知の態様について]
前述した実施の形態における各種の入賞報知は一例であり、図21に対応する条件を満たす報知態様であればどのような入賞報知であってもよい。たとえば、図21のように操作手順の報知の対象であるナビ対象役の報知制御について操作手順を報知するAT状態に制御されているか否かで異ならせる場合に、AT状態に制御されているときは入賞報知を行うが、非AT状態に制御されているときは入賞報知を行わない(たとえば、音を出力しない)ようにしてもよい。また、操作手順の報知の対象であるナビ対象役の報知制御について操作手順を報知するAT状態に制御されているか否かで異ならせる場合に一の報知手段(たとえば、スピーカ53,54)と一の報知手段とは異なる他の報知手段(たとえば、リールLED55)とを用いることで入賞報知を異ならせるようにしてもよい。
前述した実施の形態における各種の入賞報知は一例であり、図22に対応する条件を満たす報知態様であればどのような入賞報知であってもよい。たとえば、図22のように操作手順を報知するナビ演出が実行されているときとナビ演出が実行されていないときとで、遊技者に有利なRTに制御するための入賞が発生したときの報知制御を異ならせる場合に、ナビ演出が実行されているときに入賞が発生したときには入賞報知を行うが、ナビ演出が実行されていないときに入賞が発生したときには入賞報知を行わない(たとえば、音を出力しない)ようにしてもよい。また、操作手順を報知するナビ演出が実行されているときとナビ演出が実行されていないときとで、遊技者に有利なRTに制御するための入賞が発生したときの報知制御を異ならせる場合に、一の報知手段(たとえば、スピーカ53,54)と一の報知手段とは異なる他の報知手段(たとえば、リールLED55)とを用いることで入賞報知を異ならせるようにしてもよい。
[停止操作音、演出音の態様について]
前述した実施の形態における各種の停止操作音、演出音は一例であり、図23、図24に対応する条件を満たす音であればどのような音であってもよい。
[払出し枚数の異なる役についての入賞報知音]
前述した実施の形態では、図13に示すように押順ベル(9枚ベル)に当選したときにおいて、正解手順でストップスイッチが操作されたときには、図8に示すような右下ベルまたは中段ベルが入賞する。そして、不正解手順でストップスイッチが操作されたときには、上段ベルが入賞する可能性がある。このようなときに、不正解手順での払出し枚数を正解手順の払出し枚数より少なくしてもよい。たとえば、押順ベルを不正解手順で操作したときに払出し枚数が1枚となる上段ベル入賞が発生したとする。そして、このような不正解手順により上段ベル入賞が発生したときは、入賞報知音を出力しないように制御してもよい。このようにすれば、中段ベルを入賞させる正解手順で操作されなかったときに発生する上段ベル入賞で報知制御を行わないことで、入賞に合った報知制御を行うことができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。なお、不正解手順により上段ベル入賞が発生したときは、入賞報知音を正解手順により中段ベルが入賞したときの入賞報知音と異ならせてもよい。
[上乗せ特化ゾーンでの入賞報知音]
前述した実施の形態では、図11に示す遊技者にとって有利なRT3よりもさらに有利な遊技状態を設けてもよい。たとえば、特別の抽選対象役(RT3中においてBAR揃いリプ1〜3)が当選し、上乗せ特化ゾーンの抽選に当選することでATゲーム数を上乗せする上乗せ特化ゾーンに制御してもよい。上乗せ特化ゾーンとは、ATゲーム数の上乗せ数が通常のAT状態よりも多い状態のことである。BAR揃いリプ当選時には、リプ7を入賞させてRT4へ制御するとともに上乗せ特化ゾーンに制御される。RT4中においては、BAR揃いリプおよびBAR聴牌リプの当選確率が高まるように制御する。上乗せ特化ゾーンにおいては、BAR揃いリプ当選することにより(リプ7入賞が発生することにより)ATゲーム数などの特典を付与する処理を行う一方、BAR聴牌リプ当選することにより(リプ8またはリプ9入賞が発生することにより)当該上乗せ特化ゾーンを終了する。
このような上乗せ特化ゾーンを備えたスロットマシンにおいて、RT3に制御されているときに上乗せ特化ゾーンの抽選にはずれナビ演出が実行されていないときのリプ7入賞時の報知制御と、上乗せ特化ゾーンの抽選に当選しナビ演出が実行されているときのリプ7入賞時の報知制御とを異ならせてもよい。このようにすれば、入賞が発生したときの報知制御に関し、遊技の興趣を向上させることができる。また、ナビ演出が実行されているときとナビ演出が実行されていないときとで、上乗せ特化ゾーンに制御するためのリプ7入賞が発生したときの報知制御を異ならせることで、ナビ演出の恩恵を受けていることを遊技者に認識させることができる。
なお、上乗せ特化ゾーンは非常に有利な遊技状態であるため、上乗せ特化ゾーンに関する報知制御は、前述したRT2やRT3へ移行するときの報知制御よりも強調した態様にすることが好ましい。たとえば、RT3に制御されているときに上乗せ特化ゾーンの抽選に当選しナビ演出が実行されているときのリプ7入賞時の入賞報知音を「ドカーン」とし、RT2へ移行するときの準備リプ入賞時の「ジャキーン」という入賞報知音よりも強調した音とすればよい。なお、上乗せ特化ゾーンに関する報知制御は、前述したRT2やRT3へ移行するときの報知制御と同じであってもよい。また、入賞報知音以外の液晶表示器51の画面やリールLED56の発光等により報知制御が異なるようにしてもよい。
また、ナビ演出が実行されていない場合に、RT1、RT2、RT3、さらにはRT4へ移行する場合も考えられる。このような場合の各遊技状態を移行するためのリプレイ(RTが昇格するリプレイ入賞)の入賞報知は、通常時のリプレイ入賞時と同じ報知制御としてもよい(たとえば、「トゥルン」の入賞報知音)。それに対し、ナビ演出が実行されている場合には、RT1からRT2へ移行するときに「ジャキーン」とし、RT2からRT3へ移行するときに「カーキーン」とし、RT3からRT4へ移行するときに「ドカーン」としてもよい。このように、ナビ演出が実行されないときは、通常時と同じ様にあまり強調されない入賞報知をし、ナビ演出が実行されているときは、RTの移行に連れて段階的に強調した態様の入賞報知が行われるようにしてもよい。
[リール配列について]
前述した実施の形態では、図2に示すように、右リール2Rにおいてチェリー図柄が引き込み可能な範囲内である5コマ以内に必ず配置されていた。よって、チェリーリプ当選時は、入賞ラインLN上の右リール2Rに必ずチェリー図柄を導出させることが可能であった。しかしながら、右リール2Rに加え、左リール2Lまたは中リール2Cのうち少なくともいずれか一方のリールにおいて、チェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置するようにしてもよい。このようなリール配列にすることで、様々な制御に対応することができる。
たとえば、中リール2Cと右リール2Rとにおいて、チェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置するようにしてもよい。このようなリール配列にすれば、強チェリーリプ当選時に左図柄を取りこぼした場合、リプレイ−チェリー−チェリーの図柄組合せを導出させることができる。このようにすれば、チェリーリプ当選をより明確に示すことができる。また、弱チェリーリプ当選時に左図柄を取りこぼした場合、リプレイ−リプレイ−チェリーの図柄組合せを導出させることで、強チェリーリプを取りこぼしたことを示すことができる。また、たとえば、無効ラインLM4にリプレイ図柄が揃いそうな場合に、中リール2C中段にチェリー図柄を導出させることで、チェリーリプ入賞していることを分かりやすくすることができる。このように、図柄配列を変更することで、様々な導出表示に対応させることができ、臨機応変に機械にあった制御を実行することができる。
[告知演出(入賞示唆演出)について]
前述した実施の形態では、告知演出(入賞示唆演出)として、キャラクタ画像を用いた演出を実行することを説明した。しかし、告知演出(入賞示唆演出)は、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御を行い、その点灯色によって示されるようにしてもよい。また、告知演出(入賞示唆演出)は、スタートスイッチ7の操作時に実行されるものではなく、1ゲームにおけるどのタイミングで実行されるようにしてもよい。たとえば、全てのリールが停止後にチェリーリプに当選したことをLEDを赤色に発光させることで示唆するようにしてもよい。
[押し順について]
前述した実施の形態では、図14に示すように、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとのいずれかのタイミングにより、同じ抽選対象役が当選したときであっても、導出される図柄組合せが異なっていた。しかしながら、同じ抽選対象役が当選したときに、押し順(操作手順)により導出される図柄組合せが異なるようにしてもよい。
たとえば、強チェリーリプ当選時の図柄組合せとしてリプレイ−リプレイ−チェリーとチェリー−チェリー−チェリーとを入賞役として設定する。そして、押し順として左第1停止を正解手順として、中および右第1停止を不正解手順とする。このような場合において、強チェリーリプ当選時に左第1停止が実行された場合には、チェリー−チェリー−チェリーを優先的に引込み、中または右第1停止が実行された場合には、リプレイ−リプレイ−チェリーを優先的に引込むようにしてもよい。なお、全てのリールにおいてチェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置すれば、正解手順で操作された場合に、必ずチェリー−チェリー−チェリーを導出させることができる。また、左リール2Lのチェリー図柄の位置においてチェリーリプ入賞が確定するとともに、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれの入賞役であるかが確定するようにしてもよい。
また、図柄の変動表示を特定の押し順で停止させる操作であって、かつ、当該操作が特定のタイミングで操作されたときにのみ正解手順となる表示結果が導出されるようにしてもよい。
[払出し枚数について]
前述した実施の形態では、図14に示すように、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとのいずれのタイミングであっても、入賞が発生することを示した。しかし、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとで、メダルの払出し枚数が異なるようにしてもよい。たとえば、目押し成功となるタイミングで図柄が導出された場合には、目押し失敗となるタイミングで図柄が導出された場合よりも払出し枚数を多くしてもよい。また、押し順についても正解手順では不正解手順よりも払出し枚数を多くしてもよい。また、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとで、メダルの払出し枚数が同じになるようにしてもよい。
[所定入賞について]
前述した実施の形態では、所定入賞として、チェリーリプなどの再遊技役を例示したが、これに限らず、メダルの付与を伴う小役であってもよい。この場合、所定入賞としての小役は、前述した実施の形態において示したチェリーリプやスイカと同じ図柄組合せで構成されるものであってもよい。このような場合、タイミングや押し順に関わらず、複数の可変表示部のうちの特定可変表示部である右リール2Rの表示結果として入賞ラインLN上の識別情報が特定識別情報(チェリー図柄)となる表示結果を導出するようにしてもよい。たとえば、所定入賞としての小役であるチェリーに当選したときに、チェリーの入賞示唆演出を実行する。そして、目押し成功となるタイミングで左リール2Lが停止された場合には、左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出し、3枚のメダルを払出せばよい。また、目押し失敗となるタイミングで左リール2Lが停止された場合(左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を取りこぼした場合)には、メダルの払出しが無いようにすればよい。しかしながら、左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を取りこぼした場合であっても、右リール2Rの入賞ラインLN上にはタイミングに関係なくチェリー図柄を停止させることができる(例えば、リプレイ−リプレイ−チェリーが入賞ラインLNに揃う)ので、チェリー当選の入賞示唆演出と表示結果との誤認が生じることを防止することができる。なお、小役を取りこぼした場合であっても、小役を取りこぼしていない場合に比べ少なからずメダルの払出しがあるようにしてもよい。また、小役を取りこぼした場合であっても、小役を取りこぼしていない場合であっても、同じ枚数のメダルの払出しがあるようにしてもよい。
[所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報について]
前述した実施の形態では、所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報として、チェリーリプを発生させる図柄組合せのうちの右リールの図柄である例について説明した。しかし、所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報は、所定入賞の発生に関わらない図柄であってもよい。すなわち、所定入賞は、一部のリールに特定識別情報が停止することにより、他のリールに停止した識別情報に関わらず発生するものであってもよく、この場合に所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報は他のリールに停止する図柄であってもよい。より具体的に、たとえば、所定入賞は、チェリー−ANY−ANYと、リプ−ANY−ANYとのいずれでも入賞が発生するものであってもよい。この場合でも、当該所定入賞に当選している場合には、右リール2Rのチェリー図柄を必ず入賞ラインLN上に引き込むようなリール制御を行うようにして、入賞ラインLN上に表示された表示結果が無効ライン上に表示された表示結果として誤認されることを防止することができる。
[所定ラインについて]
前述した実施の形態では、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、所定ラインとしての入賞ラインLN上に特定の図柄(チェリー図柄)が表示され、目押し失敗となるタイミングで停止操作が実行された場合には、右リールのみ入賞ラインLN上に特定の図柄(チェリー図柄)が表示されていた。しかし、所定ラインは、入賞ラインではなく無効ラインであってもよい。そして、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、無効ライン上に特定の図柄が表示され、目押し失敗となるタイミングで停止操作が実行された場合には、無効ライン上に特定の図柄が表示されるようにしてもよい。
[リール停止タイミングについて]
前述した実施の形態では、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合に、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出されていた。しかし、右リール2Rが最初に停止されない場合であっても入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出されるようにしてもよい。たとえば、第1停止で目押しを失敗し、右リール2Rが第2停止された場合であっても入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄を導出するようにしてもよい。
[当選示唆演出について]
前述した実施の形態では、サブ制御部91が当選示唆演出を決定するのではなく、メイン制御部41が当選示唆演出を決定するようにしてもよい。たとえば、メイン制御部41は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行うようにしてもよい。当選示唆演出としては、たとえば、スタートスイッチ7を操作したときにゲームの進行を所定期間に亘って遅延させるフリーズ演出が設けられていてもよい。フリーズ演出中においては、リール2L〜2Rを所定態様で回転させて、特定の図柄組合せを仮停止させる擬似遊技を実行する。擬似遊技は、フリーズ演出中において複数回実行可能である。なお、フリーズ演出は、スタートスイッチ7を操作したときに実行されるものに限らず、第1停止操作されたときや、第3停止操作されたとき、表示結果が導出されて1ゲームが終了したときなどに実行されるものであってもよい。
また、BB当選あるいはAT当選している信頼度は、フリーズ演出が最も高く、続いて、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、当選示唆演出の種別が決定されるように割合が定められていてもよい。なお、実行する演出としては、一の当選示唆演出が決定されるものに限らず、複数の当選示唆演出が決定され得るようにしてもよい。また、当選示唆演出を実行する所定タイミングは、これに限らず、複数タイミングからメイン制御部41により決定されるもの(より具体的に、メイン制御部41は、AT当選示唆演出による結果報知を行うタイミングを、特定の抽選対象役が当選したゲームから何ゲーム目(たとえば、0〜32ゲームのうちいずれか)とするかを乱数抽選などにより決定するもの)であってもよい。メイン制御部41は、当選示唆演出を実行する所定タイミングで、当選示唆演出の種別を特定するためのコマンドをサブ制御部91へ出力するとともに、当該当選示唆演出がフリーズ演出である場合には当該フリーズ演出用の処理を実行するようにしてもよい。なお、フリーズ演出以外の当選示唆演出については、前述した実施の形態で説明したように、サブ制御部91により決定されるように構成してもよい。
[赤7図柄について]
前述した実施の形態では、いずれかのチェリーリプ当選時は、入賞ラインLNのいずれかにチェリー図柄が停止する場合を説明した。しかし、チェリーリプ当選時に、入賞ラインLNのいずれかにチェリー図柄が導出させなくてもよい。たとえば、中段チェリーリプ当選時の図15(c)において有効ライン上にチェリー図柄が停止しない場合(右リールの上段にチェリー図柄が導出されない場合)を設けてもよい。このような場合、赤7図柄は、チェリー図柄と赤色の態様という点で共通する図柄である。よって、赤7図柄が入賞ラインLN上に停止した場合には、チェリー図柄が導出されていない場合であっても、チェリーリプ当選時にチェリーリプ当選を示唆する入賞示唆演出(たとえば、赤色のキャラクタ画像や赤色のLEDでの報知)を実行することができる。このように、入賞ラインLN上に関連する図柄(色が共通する図柄)があることで、入賞示唆演出を実行しても遊技者の誤認を防止することができる。
[RT3での状態について]
前述した実施の形態では、RT3中においては、さらに維持リプ1〜3を抽選対象役として読み出して内部抽選されるようにしてもよい。これにより、たとえば非ATであるにもかかわらずRT3に制御された場合などにおいて、維持リプ1〜3に当選したときに操作手順によって転落リプに入賞させてRT1へ転落させやすくすることができる。
[報知部について]
前述した実施の形態では、報知部としてBET表示部、払出数表示部12、入賞表示部を示した。しかしながら、報知部は、スロットマシン1における別の部分で示されるようにしてもよい。たとえば、演出効果LED52を用いて、その点灯色により小役入賞を報知し、所定時間経過により、当該点灯が消去されるようにしてもよい。
また、前述した実施の形態をいずれか1つの報知部のみに適用するようにしてもよい。たとえば、報知部として払出数表示部12のみにおいて、前述した実施の形態を適用するようにしてもよい。
[初期状態について]
前述した実施の形態では、報知部の初期状態として、表示が「0」を示す表示ものや、点灯が消去されるものを示した。しかしながら、報知部の表示状態の初期状態は、「0」を示すものではなく、通常状態では表示されない表示でもよい。また、完全に消灯させるのではなく、表示の輝度を低下させ、薄暗く表示するものでもよい。
[電断について]
前述した実施の形態では、スロットマシン1に電断が発生した場合、電断復帰後に電断が発生する前の報知部の表示態様で表示され、30秒の経過で表示態様が初期状態となる場合を示した。しかし、電断が発生する前の時間をカウントし、カウントしたタイマ値と電断復帰後のタイマ値を合計した値が30秒となったことに基づいて、報知部の表示態様が初期状態となるようにしてもよい。
[特定モードについて]
前述した実施の形態では、特定モードに移行する時間と、小役入賞時から報知部の表示態様が初期状態となる時間とが同じであった。しかし、これらの2つの期間は、同じでなくてもよい。
[設定確認状態について]
前述した実施の形態では、リセット/設定スイッチ38により設定値を変更できる状態である設定変更状態となったときに、各種報知部の表示状態が初期状態に変化する場合を示した。しかし、設定変更状態後の設定値を確認可能な設定確認状態となったときに、各種報知部の表示状態を初期状態に変化させるようにしてもよい。
[はずれについて]
前述した実施の形態では、はずれとなった場合に以下のような制御を実行してもよい。はずれの場合には、図19のうち払出数表示部12および入賞表示部は初期状態のままであるが、BET操作部は、点灯表示状態が維持されるようにしてもよい。そして、はずれとなってから30秒経過によりBET操作部の表示態様が消灯されるようにしてもよい。なお、BET操作部が点灯状態であるときに、電断発生時は、復帰後に点灯状態が維持され、設定変更状態後、精算操作後、BET操作後は、消灯状態となるようにすればよい。
[再遊技役について]
前述した実施の形態では、再遊技役に入賞した場合に以下のような制御を実行してもよい。たとえば、再遊技役であるリプレイ入賞が発生した場合には、払出数表示部12は初期状態のままであるが、BET操作部は、一旦消灯した後、すぐに点灯状態に制御される。また、入賞表示部は点灯状態に制御される。このような状態のとき、30秒経過により入賞表示部を消灯状態とするようにしてもよい。なお、BET操作部は30秒経過の際にも点灯状態に制御するのが好ましい。また、設定変更状態では、BET操作部および入賞表示部を初期状態に制御すればよい。また、リプレイ入賞時は、BET操作および精算操作は受付けないように制御されるようにすればよい。なお、リプレイ入賞時に、BET操作および精算操作を受付けることができるように制御してもよい。また、リプレイ入賞時に電断が発生した場合には、電断前の点灯状態が維持されるようにすればよい。なお、リプレイ入賞時に電断が発生した場合には、消灯状態で復帰するようにしてもよい。このような場合には、遊技者がメダルを投入した際(1枚検知した際)またはBET操作を実行した際に1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16のLEDを点灯状態に制御するようにしてもよい。このようにすれば、閉店時にリプレイ入賞をさせて遊技を終了したとしても、開店時には消灯状態に制御されるので、仕込みを防止することができる。
[特典について]
前述した例では、特典として、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的に、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、特典の一例としてATゲーム数を例示したが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
[有利状態について]
前述した例では、有利状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やATを例示したが、遊技者にとって有利な状態であればこれに限るものではなく、以下においてスロットマシンの例を説明する。
有利状態は、たとえば、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
また、有利な状態とは、たとえば、特典を付与するか否かを決定する特典付与抽選において、「特典が付与される確率」、および「特典が付与されることが決定されたときに付与される特典の価値(または特典量の期待値)」のうちの少なくとも一方が、通常の状態(有利な状態とは異なる状態)よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、特典付与抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。また、有利な状態とは、特典を付与させるために消化することが必要な消化必要ゲーム数が、通常の状態よりも少なくなる状態としてもよい。たとえば、特典をATゲーム数とした場合には、有利な状態とは、通常の状態よりも、「AT抽選でのAT当選確率」、および「AT抽選でのAT当選した場合に付与されるATゲーム数の価値」のうちの少なくとも一方が、通常の状態よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、AT抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。たとえば、通常の状態でのAT抽選の実行契機が、第1役当選および第2役当選とした場合には、有利な状態でのAT抽選の実行契機は、第1役当選および第2役当選に加えて第3役当選としてもよい。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。さらに、メイン制御部41は、たとえばAT抽選の高確率状態に制御するときなど抽選確率を向上させるときに、その旨をランプやLED(たとえば、遊技補助表示器12など)の点灯制御によって報知するようにしてもよい。より具体的に、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ演出を所定回数実行することによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。あるいは、メイン制御部41は、サブ制御部91にナビ演出を所定回数実行させることによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[スロットマシンの変形例について]
上記実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筐体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、12 払出数表示部、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、51 液晶表示器、90 演出制御基板、91 サブ制御部。

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    所定入賞および特定入賞を含む複数種類の入賞について、入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
    通常状態と、前記所定入賞の発生が許容されているときに当該所定入賞を発生させる操作手順を報知する有利状態とに制御可能な状態制御手段と、
    入賞が発生したときに報知制御を行う入賞報知手段とを備え、
    前記報知制御は、
    前記所定入賞が発生したときにおいて、前記通常状態であるときと前記有利状態であるときとで異なり、
    前記特定入賞が発生したときにおいて、前記通常状態であるときと前記有利状態であるときとで同じである、スロットマシン。
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