本発明に係るスロットマシンを実施するための形態の一例を実施の形態に基づいて以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できる。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、その停止を第3停止もしくは最終停止と称する。左リール2Lを第1停止することを左第1停止、左リール2Lを第2停止することを左第2停止、左リール2Lを第3停止することを左第3停止とも称する。中リール2Cを第1停止することを中第1停止、中リール2Cを第2停止することを中第2停止、中リール2Cを第3停止することを中第3停止とも称する。右リール2Rを第1停止することを右第1停止、右リール2Rを第2停止することを右第2停止、右リール2Rを第3停止することを右第3停止とも称する。
本実施の形態では、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する手順(押し順、停止操作順とも称する)には、順押し、順挟み押し、中左押し、中右押し、逆挟み押し、および逆押しが含まれる。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。
前面扉1bには、遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、およびリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、キー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず自動的に精算(返却)する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
投入メダルセンサ31は、メダルを検出可能なセンサを複数(たとえば3つ)備えており、これら複数のセンサが投入されたメダルを所定の順(上流側のセンサから順)に検出可能となるように構成されている。メイン制御部41は、これら複数のセンサによる検出結果が、メダル投入部4から投入されたメダルを所定の順で検出されたときの検出結果(適正な検出結果とも称する)となったことにより、投入メダルセンサ31により投入メダルが検出あるいは投入メダルの通過が検出されたと判定する。
さらに、前面扉1bの内側には、AT(Assist Time)の終了時に打止状態に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aが設けられている。ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。ATには、AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件に制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)に亘り制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。ナビストックは、サブ制御部91によって行われるAT抽選で当選したときに付与される。
筐体1a内部には、図2に示すように、リールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。リールユニット2には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置を各々検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことが検出される。
電源ボックス100の前面には、図4に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
筐体1aの内部にある打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、および電源スイッチ39は、キー操作により前面扉1bを開放しなければ操作できない。このため、筺体1aの内部にあるそれらのスイッチは、遊技場の店員のみが操作可能とされ、遊技者が操作することはできない。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として3枚が定められ、規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが小役や再遊技役などの図柄組合せであるかを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」ともいい、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどとも称する。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するとも称する。
本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
本実施の形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではない。入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(たとえば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも称する)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。入賞が発生すると、その入賞に応じて定められた数のクレジットが加算される。クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルがメダル払出口9(図2参照)から払い出される。入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行する。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示装置を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置を構成してもよい。
本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給される。なお、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としてもよい。
電源基板101には、ホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、およびI/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなる。遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持される。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。メインCPU41aは、割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(メイン)を実行し、一定時間間隔ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡する。
電断処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行われる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。次に、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。このように電断処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納され、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できる。
リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させる。リセット回路49は、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行わなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行われる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われる。
本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これに限らず、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98などが搭載されている。サブ制御部91は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持される。
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
なお、「電源ON」+「設定キーON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。さらに、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キーがOFF操作)が成立するまで前面扉1bの開閉状態にかかわらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉1bが閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
なお、「設定キーON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。さらに、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キーがOFF操作)が成立するまで前面扉1bの開閉状態にかかわらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉1bが閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[電断処理]
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行するごとに、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させる。
サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化する。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化する。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[初期化]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。RAM41cの格納領域は、重要ワーク、特別ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時、設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態での起動時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態であり、設定変更状態へ移行する場合においてその前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワークおよび特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりしてもよい。
[内部抽選]
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、遊技者によりメダルが用いられることなく次のゲームを行うことが可能な賭数が設定される再遊技役とがある。小役と再遊技役をまとめて一般役とも称する。
なお、本実施の形態においては、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選および入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選および入賞の対象となる構成としてもよい。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。特別役を備える構成とした場合には、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越される。
内部抽選は、各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前(実際には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数とに応じて内部抽選が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選する。
いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。
[リールの停止制御]
リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周する。リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)ごとに分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられている。停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できる。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止する。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われる。
本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御を優先し、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わない。
なお、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらずに、必ず再遊技役が揃って入賞する。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞する。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わない。
メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行う。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行う。
本実施の形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止するため、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
メイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させるごとにその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施の形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制して、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制する。
本実施の形態において、メイン制御部41は、停止操作に伴い、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン上に入賞に対応する役が揃ったか否かを判定し、いずれかの入賞に対応する役が揃っていると判定した場合には、入賞時の制御を行う。たとえば、小役が揃っている場合には、揃った小役に応じたメダルを付与する制御を行い、再遊技役が揃っている場合には、リプレイゲームを付与する制御などを行う。
[コマンド]
メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施の形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、および操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなる。サブ制御部91は、種類データに基づいてコマンドの種類を判別する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドである。BETコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるため、サブ制御部91は、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドである。クレジットコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドである。リール回転開始コマンドは、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドである。リール停止コマンドは、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドである。入賞判定コマンドは、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドである。払出開始コマンドは、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが開始されたときに送信される。払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドである。払出終了コマンドは、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払い出しが終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態およびRTの種類、RTの残りゲーム数を特定可能なコマンドである。遊技状態コマンドは、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドである。待機コマンドは、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドである。打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドである。エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドである。復帰コマンドは、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドである。設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了および設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。サブ制御部91は、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドである。設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドである。ドアコマンドは、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのかonからoffに変化したのか、および他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドである。操作検出コマンドは、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンドおよび操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信される。
操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納される。操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路に転送することで、サブ制御部91に送信される。
[コマンド受信時のサブ制御部91による制御]
コマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できる。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターンごとに、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行される。
サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行する。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行される。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する。同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
[入賞役]
本実施の形態のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
なお、ビッグボーナスをBBと称し、レギュラーボーナスをRBとも称する。ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスとも称する。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
図5〜図8は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態およびRTの遷移を説明するための図である。
本実施の形態においては、図9に示すように、通常遊技状態、内部中1、2、ボーナス(RB、BB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常とも称する)においては、RT0〜4のいずれかに制御される。
図5を参照して、入賞役のうち特別役について説明する。特別役には、BB1〜4、RB1、2の6種類のボーナスが含まれる。各々の特別役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。
たとえば、BB1は入賞ラインに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、BB中レギュラーボーナス(以下、BB中RBとも称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに遊技状態が移行する。BB1〜BB4のいずれかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
たとえば、RB1は、入賞ラインに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、レギュラーボーナス(以下、RBとも称する)に遊技状態が移行する。RB1、RB2のいずれかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、6ゲーム消化したことを条件として終了する。
図9に示すように、BB1、BB3、およびRB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中1・RT0に制御され、BB2、BB4、およびRB1のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中2・RT0に制御される。ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスとも称する)が終了した後は、通常・RT4に制御される。なお、RT4は、RT1に制御される前の状態であることから、準備状態とも称する。
内部抽選においてBB1〜BB4、RB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。
図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役、右上がりベル、右上がりベベリ、右上がりリベベが含まれる。各々の小役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される。
たとえば、中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となり、3枚のメダルが払い出される。内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる。
上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル1〜8のうちいずれかに入賞すると、3枚のメダルが払い出される。内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
その他の小役についても、図6に示す図柄組合せが揃ったときに入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される。
図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ、SP(スペシャル)リプレイが含まれる。各々の再遊技役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、メダルを消費することなく賭数が自動設定されて次のゲームが開始される(つまり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される)。
たとえば、通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲームが付与される。その他の再遊技役についても、図7に示す図柄組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲームが付与される。なお、小役が入賞したときには賭数設定に用いたメダル枚数以上のメダルが払い出され得るのに対して、再遊技役が入賞したときにはメダルが払い出されずにリプレイゲームが付与される点では、純増枚数を増やすことができる小役の方が、再遊技役よりも有利度が高い役であるともいえる。
図9に示すように、通常・RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。通常・RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、通常・RT0に制御される。昇格リプレイは、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しない。通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4から通常・RT0に制御されず、通常・RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、該通常・RT1からのみ通常・RT0に制御される。
通常・RT1、通常・RT3において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT2に制御される。特殊リプレイは、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しない。通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT1、通常・RT4においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT2に制御されず、通常・RT0、通常・RT3であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、該通常・RT0、通常・RT3からのみ通常・RT2に制御される。なお、通常・RT2において特殊リプレイが入賞した場合には、通常・RT2が維持される。
通常・RT2においてSPリプレイに入賞した後は、通常・RT3に制御される。SPリプレイは、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しない。通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役とSPリプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4においてはSPリプレイに入賞しない。その結果、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT3に制御されず、通常・RT2であるときにのみSPリプレイ入賞し、該通常・RT2からのみ通常・RT3に制御される。なお、通常・RT3において特殊リプレイが入賞した場合には、通常・RT3が維持される。
図8を参照して、移行出目について説明する。入賞を発生させる出目以外の出目には、移行出目と、外れ出目とが設けられている。移行出目は、「リプレイ−オレンジ−ベル」などからなる20種類の組合せである。外れ出目は、何らの入賞を発生させたり、遊技用価値を付与したり、遊技状態を変更させたり、遊技者にとって有利な制御または不利な制御が行われたりする出目ではない。押し順ベル以外の当選役が当選したときにおいても、該当選した当選役が入賞しなかったときには、外れ出目が導出される。
図9に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。なお、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持される。RT1と、RT0、RT2、およびRT3とを比較すると、メダル払出率が低い点でRT1の方がRT0、RT2、およびRT3よりも有利度は低い。したがって、RT0、RT2、またはRT3において、移行出目が導出されることは、遊技者にとって不利になる。一方、RT0、RT2、またはRT3において、外れ出目が導出されたとしても、そのことによってRT1に制御されることがない。このため、外れ出目が導出されたときには、移行出目が導出されたときよりも、遊技者にとって有利である。
[抽選対象役]
次に、図10〜図14を参照して、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。図10、図11、および図14においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図10〜図13においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、該遊技状態であるときに該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、該遊技状態であるときに該抽選対象役が読み出されないこと、すなわち抽選の対象外であることを示す。○印の下に示す数値は、所定の設定値(たとえば設定値1)の判定値数を示す。該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「360」が設定されている抽選対象役の当選確率は、360/65536となる。
図10および図11は、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される特別役の組合せを示し、図12は、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図13は、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示し、図14は、図10〜図13に示す同時当選役を構成する役の組合せを示す。
図10〜図13に示すように、遊技状態が、通常遊技状態、内部中1(BB1、BB3、RB2が当選している状態)、内部中2(BB2、BB4、RB1が当選している状態)、BB(RB)、およびRBのいずれであるかによって、内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率が通常遊技状態および内部中よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
遊技状態が内部中である場合には、内部中1および内部中2のいずれであるかによって、内部抽選の対象役は変わらないが、内部中1および内部中2のいずれであるかによって、対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
遊技状態が通常遊技状態である場合には、RT0〜RT4のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜RT4のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役およびその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
図14に示すように、内部抽選において複数種類の入賞役が同時に抽選対象役として読み出される。
たとえば、弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカである。強スイカとは、中段スイカ+右下がりスイカである。すなわち中段スイカが入賞した場合に、強スイカであることを認識できる。弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリーでは、中段に「BAR−BAR−BAR」の組合せが導出可能に制御されるのに対して、強チェリーでは、中段に「BAR−BAR−BAR」の組合せが導出可能に制御される。遊技者は、左リール2Lの下段にチェリーが停止し、かつ中段に「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃うことで強チェリーであることを認識できる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8+1枚役であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7+1枚役である。中ベル5とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8であり、中ベル6とは、右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7であり、中ベル7とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8+1枚役であり、中ベル8とは、右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7+1枚役である。
右ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7+1枚役であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8+1枚役である。右ベル5とは、右下がりベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7であり、右ベル6とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8であり、右ベル7とは、右下がりベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7+1枚役であり、右ベル8とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8+1枚役である。
なお、中ベル1〜8を総称して中ベルとも称し、右ベル1〜8を総称して右ベルとも称する。これら中ベル1〜8、右ベル1〜8を総称して押し順ベルとも称する。
全役とは、右上がりベベリ以外の全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベである。
RBベル1とは、右上がりベル+右上がりリベベであり、RBベル2とは、右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリであり、RBベル3とは、全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベである。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+通常リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR16とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+通常リプレイである。
リプレイGR21とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR22とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR23とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR24とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR25とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR31とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR32とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR33とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR34とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR35とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR36とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイである。
なお、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜16、リプレイGR21〜25、およびリプレイGR31〜36を総称して押し順リプとも称する。
通常・RT0〜RT4などにおいて、BB1〜BB4、RB1、RB2のいずれかと同時当選し得る弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイの判定値数は、内部中1・RT0、内部中2・RT0においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイに加算されているため、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
[RBベル1〜3当選時のリール制御]
本実施の形態においては、当選したRBベルの種類および停止操作順に応じて、予め定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図15は、RBベル1〜3当選時のリール制御を説明するための図である。
RBベル1(右上がりベル+右上がりリベベ)が当選し、左第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中第1停止または右第1停止で操作された場合には、右上がりリベベの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
RBベル2(右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリ)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止で操作された場合には、右上がりベベリの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、右第1停止で操作された場合には、右上がりリベベの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
RBベル3(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベ)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、右上がりベベリの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
図3に示すように、右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されている。このため、RBベル1〜4が当選した場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリのいずれかの組合せが入賞ラインLNに揃って10枚のメダルが払い出されるが、1/3の割合でのみ、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右上がりに揃う。
なお、図示は省略するが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、停止操作順および停止操作のタイミングにかかわらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せを停止させる制御が行われる。全役(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベ)が当選した場合には、停止操作順および停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右上がりに揃う制御が行われる。
[押し順リプ当選時のリール制御]
本実施の形態においては、当選した押し順リプの種類および停止操作順に応じて、予め定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図16は、押し順リプ当選時のリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左中右以外の順番で操作された場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左右中以外の順番で操作された場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中左右以外の順番で操作された場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中右左以外の順番で操作された場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、右左中以外の順番で操作された場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、右中左以外の順番で操作された場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、および通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されている。このため、ストップスイッチの停止操作タイミングにかかわらず、停止操作順に応じて、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜リプレイGR6の各々においては、昇格リプレイ1または昇格リプレイ2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、リプレイGR1〜リプレイGR6が内部抽選の対象となる通常・RT1において、リプレイGR1〜リプレイGR6のいずれかが当選していれば、1/6の確率で昇格リプレイが入賞して、通常・RT0に移行する。
リプレイGR11(転落リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、左中右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左中右以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR12(転落リプレイ+昇格リプレイ2+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左右中以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR13(転落リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、中左右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中左右以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR14(転落リプレイ+昇格リプレイ1+通常リプレイ)が当選し、中右左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中右左以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR15(転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、右左中以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR16(転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+通常リプレイ)が当選し、右中左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、右中左以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、および転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されている。このため、ストップスイッチの停止操作タイミングにかかわらず、停止操作順に応じて、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、または転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜リプレイGR16の各々においては、昇格リプレイ1または昇格リプレイ2に入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、リプレイGR11〜リプレイGR16が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR11〜リプレイGR16のいずれかが当選していれば、1/6の確率で昇格リプレイが入賞して通常・RT0を維持する一方で、5/6の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行する。
リプレイGR21(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左中右以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR22(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左右中以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR23(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中左右以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR24(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中右左以外の順番で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR25(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右第1停止、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で操作された場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様、または中第1停止、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で操作された場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
図3に示すように、特殊リプレイおよび転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されている。このため、ストップスイッチの停止操作タイミングにかかわらず、停止操作順に応じて、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜リプレイGR25の各々においては、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、リプレイGR21〜リプレイGR25が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR21〜リプレイGR25のいずれかが当選していれば、1/5の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行する一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行する。
リプレイGR31(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左右中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中押しまたは右押しで操作された場合には、特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR32(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左右中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左中右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中押しまたは右押しで操作された場合には、特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR33(特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中右左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR34(特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ+転落リプレイ)が当選し、中右左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、中左右の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR35(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、右左中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、右中左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
リプレイGR36(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイ)が当選し、右中左の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、右左中の順番で操作された場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
図3に示すように、SPリプレイ、特殊リプレイ、および通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されている。このため、ストップスイッチの停止操作タイミングにかかわらず、停止操作順に応じて、SPリプレイ、特殊リプレイ、または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR31〜リプレイGR36の各々においては、SPリプレイを入賞させる操作態様として異なる操作態様が設定され、さらにSPリプレイか通常リプレイを入賞させて、かつ特殊リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、リプレイGR31〜リプレイGR36が内部抽選の対象となる通常・RT2において、リプレイGR31〜リプレイGR36のいずれかが当選していれば、1/6の確率でSPリプレイが入賞して通常・RT3へ移行する一方で、5/6の確率で通常リプレイまたは特殊リプレイが入賞して通常・RT2を維持する。
さらに、SPリプレイが入賞すると、遊技者にとって有利なナビストックが1つ以上必ず付与されるため、通常・RT2において、リプレイGR31〜36のいずれかが当選していれば、1/6の確率でSPリプレイが入賞してナビストックが1つ以上付与され、かつSPリプレイに入賞しやすい、すなわちナビストックが付与される可能性の高い通常・RT3へ移行する。リプレイGR31〜リプレイGR36が内部抽選の対象となる通常・RT3において、リプレイGR31〜リプレイGR36のいずれかが当選していれば、1/6の確率でSPリプレイが入賞してナビストックが1つ以上付与される一方で、1/6の確率で通常リプレイが入賞して通常・RT3を維持し、4/6の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2へ移行する。
[押し順ベル当選時のリール制御]
本実施の形態においては、当選した押し順ベルの種類および停止操作順に応じて、予め定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図17は、押し順ベル当選時のリール制御を説明するための図である。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル8、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル7、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
中ベル3(中段ベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8+1枚役)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル8、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、中ベル3の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
中ベル4(中段ベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7+1枚役)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル7、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、中ベル4の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
中ベル5(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル8、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
中ベル6(右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル7、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
中ベル7(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル8+1枚役)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル8、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、中ベル7の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
中ベル8(右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル7+1枚役)が当選し、中第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル7、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、中ベル8の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
図3に示すように、中段ベルおよび右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されている。このため、中ベル1〜4が当選した場合に、中第1停止で操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われ、中ベル5〜8が当選した場合に、中第1停止で操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる。一方、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所がある。このため、中ベル1〜8が当選した場合でも、左第1停止または右第1停止で操作された場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで操作されなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできない。さらに、中ベル1、中ベル2、中ベル5、または中ベル6が当選したときにおいて、上段ベルが揃えられないときには、移行出目または外れ出目が入賞ラインLNに揃うように制御される一方、中ベル3、中ベル4、中ベル7、または中ベル8が当選したときにおいて、上段ベルが揃えられないときには、外れ出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル7、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
右ベル2(中段ベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル8、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
右ベル3(中段ベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7+1枚役)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル7、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、右ベル3の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8+1枚役)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル8、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、右ベル4の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
右ベル5(右下がりベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル7、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
右ベル6(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル8、移行出目、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。
右ベル7(右下がりベル+上段ベル1+上段ベル3+上段ベル5+上段ベル7+1枚役)が当選し、右第1停止で操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル1、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル7、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、右ベル7の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
右ベル8(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4+上段ベル6+上段ベル8+1枚役)が当選し、右押しで操作された場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われ、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、上段ベル2、上段ベル4、上段ベル6、上段ベル8、または外れ出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御が行われる。なお、右ベル8の1枚役は、他の抽選対象役と区別するための制御用の役であるため、入賞しない。
図3に示すように、中段ベルおよび右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されている。このため、右ベル1〜4が当選した場合に、右第1停止で操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われ、右ベル5〜8が当選した場合に、中第1停止で操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる。一方、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所がある。このため、右ベル1〜8が当選した場合でも、左第1停止または中第1停止で操作された場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで操作されなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできない。さらに、右ベル1、右ベル2、右ベル5、または右ベル6が当選したときにおいて、上段ベルが揃えられないときには、移行出目または外れ出目が入賞ラインLNに揃うように制御される一方、右ベル3、右ベル4、右ベル7、または右ベル8が当選したときにおいて、上段ベルが揃えられないときには、外れ出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように、本実施の形態においては、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたときには、中段ベルまたは右下がりベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で操作されたときには、3/4で上段ベルが揃うが、1/4で上段ベルが揃わずに移行出目または外れ出目(当選役によっては、外れ出目)が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないため、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに3/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
以下では、各当選役(内部抽選の結果)に対応する操作手順を「対応操作手順」とも称し、対応操作手順とは異なる操作手順を「非対応操作手順」とも称する。中ベル1〜8の対応操作手順は中第1停止であり、右ベル1〜8の対応操作手順は右第1停止となる。さらに、押し順ベルに当選したときにおいて、対応操作手順で操作されたときに導出される小役を「主役」といい、対応操作手順以外の非対応操作手順で操作されたときに導出され得る小役を「副役」という。中ベル1〜4、右ベル1〜4の主役は「中段ベル」であり、中ベル5〜8、右ベル5〜8の主役は「右下がりベル」である。中ベル1、3、5、7の副役は「上段ベル2、3、5、8」であり、中ベル2、4、6、8の副役は「上段ベル1、4、6、7」であり、右ベル1、3、5、7の副役は「上段ベル1、3、5、7」であり、右ベル2、4、6、8の副役は「上段ベル2、4、6、8」である。なお、1枚役は制御用の役であり入賞しないことから、副役には含まれない。
主役の出目を「主役出目」と称し、副役の出目を「副役出目」とも称する。主役および副役のいずれもが入賞されなかったときに導出される出目を「取りこぼし出目」とも称する。中ベル1、2、5、6、右ベル1、2、5、6の取りこぼし出目は、移行出目および外れ出目であり、中ベル3、4、7、8、右ベル3、4、7、8の取りこぼし出目は、外れ出目である。
ここで、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかに当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作されたときに主役である中段ベルが入賞して8枚のメダルが払い出されるのに対して、中ベル5〜8、右ベル5〜8のいずれかに当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作されたときに主役である右下がりベルが入賞して3枚のメダルが払い出される。このため、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかに当選したときには、中ベル5〜8、右ベル5〜8のいずれかに当選したときよりも、対応操作手順で操作されたときに払い出されるメダルの枚数が多くなるため、中ベル1〜4、右ベル1〜4は、中ベル5〜8、右ベル5〜8よりも有利度が高い役であるといえる。
なお、押し順ベルのうち、有利度が高い役である中ベル1〜4、右ベル1〜4を第1押し順ベルと称し、第1押し順ベルよりも有利度が低い役であるベル5〜8、右ベル5〜8を第2押し順ベルとも称する。
以上のように、押し順ベルに当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作されたときに主役出目が導出して主役が入賞するのに対して、非対応操作手順で操作されたときに副役出目が導出して副役が入賞するか、もしくは取りこぼし出目が導出する。さらに、押し順ベルの中でも、第1押し順ベルに当選したゲームにおいては、第2押し順ベルに当選したゲームに比べて、対応操作手順で操作されたときに有利度が高くなる。
[第1押し順ベル当選時または第2押し順ベル当選時に導出される表示結果]
図18を参照しながら、第1押し順ベル当選時または第2押し順ベル当選時に導出される表示結果について説明する。図18においては、第1押し順ベルの一例として中ベル1当選時の表示結果を示し、第2押し順ベルの一例として中ベル5当選時の表示結果を示す。
中ベル1の対応操作手順は、中ベル5の対応操作手順と同じ「中第1停止」であり、両者の対応操作手順は同じである。中ベル1の副役は、中ベル5の副役と同じ「上段ベル2、3、5、8」であり、両者の副役(副役出目)は同じである。中ベル1の取りこぼし出目は、中ベル5の取りこぼし出目と同じ「移行出目または外れ出目」であり、両者の取りこぼし出目は同じである。一方、中ベル1の主役は8枚払い出しの「中段ベル」であるのに対して、中ベル5の主役は3枚払い出しの「右下がりベル」であり、両者の主役(主役出目)は異なる。
つまり、中ベル1および中ベル5は、「副役出目」、「取りこぼし出目」、「対応操作手順」、および「非対応操作手順」が同一であり、「主役出目」および「主役が入賞したときのメダル払出枚数」が異なる関係(以下、「所定の関係」とも称する)にあるといえる。なお、中ベル1および中ベル5の他に、「中ベル2および中ベル6」、「中ベル3および中ベル7」、「中ベル4および中ベル8」、「右ベル1および右ベル5」、「右ベル2および右ベル6」、「右ベル3および右ベル7」、「右ベル4および右ベル8」も所定の関係にあるといえる。以下では、「中ベル1および中ベル5」を所定の関係にある抽選対象役の一例として説明するが、所定の関係にある他の抽選対象役(たとえば、中ベル2および中ベル6)についての主役、副役などの説明も、「中ベル1および中ベル5」についての説明と同様である。
図18に示すように、中ベル1が当選したゲームにおいて、対応操作手順(中第1停止)で操作されたときには、主役(中段ベル)が入賞する。中ベル1が当選して非対応操作手順(左・右第1停止)、かつ副役図柄を引き込めるタイミングで操作されたときには、副役(上段ベル2または上段ベル5)(図18の例では、上段ベル2)が入賞し、非対応操作手順、かつ副役図柄を引き込めないタイミングで操作されたときには、取りこぼし出目(図示は省略)が導出される。
一方、中ベル5が当選したゲームにおいて、対応操作手順(中第1停止)で操作されたときには、中ベル1の主役とはメダル払出枚数が異なる(少ない)主役(右下がりベル)が入賞する。中ベル5が当選したときにおいて、中ベル1が当選したときに副役が導出される操作手順と同一の操作手順で操作されたときには、該副役と同じ副役(図18の例では、上段ベル2)が導出される。中ベル5が当選したゲームにおいて、中ベル1が当選したときに取りこぼし出目が導出される操作手順と同一の操作手順で操作された場合には、中ベル1の取りこぼし出目と同じ取りこぼし出目(図示は省略)が導出される。
本実施の形態においては、中ベル1または中ベル5が当選したゲームにおいては、対応操作手順(中第1停止)で操作されたときに、中ベル1当選時と中ベル5当選時とで異なる停止制御テーブルが参照されてリール制御が実行される。
具体的には、中ベル1当選時において、対応操作手順で操作されたときには、操作タイミングにかかわらず、中段ベルが必ず入賞する停止制御テーブルが参照される。一方、中ベル5当選時において、対応操作手順で操作されたときには、操作タイミングにかかわらず、右下がりベルが必ず入賞する停止制御テーブルが参照される。
中ベル1および中ベル5のいずれに当選したゲームであっても、非対応操作手順(右第1停止または左第1停止)で操作されたときに、中ベル1当選時と中ベル5当選時とで同一の停止制御テーブルが参照されてリール制御が実行される。なお、停止制御テーブルは、停止操作位置に応じた滑りコマ数が規定されているものである。たとえば、中ベル1および中ベル5のうちいずれに当選したときであっても、左リール2Lの領域番号11のチェリーが入賞ラインLN上に位置したときに、左第1停止(非対応操作手順)されたときには、双方とも2コマ滑って「リプレイ(副役図柄)」が入賞ラインLN上に導出する。本実施形態においては、中ベル1および中ベル5いずれに当選したゲームであっても、同一の非対応操作手順で操作されたときには、同一の表示結果が導出される(同一の副役出目または同一の取りこぼし出目が導出される)。
具体的には、中ベル1および中ベル5のいずれに当選したゲームであっても、中リール以外が第1停止されたときには副役図柄を引込み、第2停止されたときも副役図柄を引き込む。その後、第3停止については副役図柄を引込可能な範囲で引込み、副役図柄を引込むことができない場合には、取りこぼし図柄を引き込むというリール制御が行われる。
このように、本実施の形態においては、対応操作手順で操作されたときに当選した押し順ベルが第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるかに応じて、払い出しの多い主役が入賞するか、もしくは払い出しの少ない主役が入賞するかが異なるため、対応操作手順で操作されたときに導出された表示結果の種類について遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、押し順ベルに当選したゲームにおいて、主役出目が導出されずに主役の入賞を取りこぼしたときには、副役出目が導出されて主役よりもメダルの払い出しが少ない副役に入賞するか、もしくは取りこぼし出目が導出されてメダルが払い出されない。このため、押し順ベルに当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作する意欲を遊技者に掻き立てることができる。
第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したゲームであっても、非対応操作手順で操作されたときには(主役を取りこぼしたときには)、副役出目または取りこぼし出目が導出される。さらに、第1押し順ベルまたは第2押し順ベルが当選したときにおいて同一の非対応操作手順で操作されたときには、双方とも同一の副役出目または同一の取りこぼし出目が導出される。これにより、導出された副役出目や取りこぼし出目を手掛かりにして、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを、遊技者が判別できない。
仮に、導出された副役出目や取りこぼし出目を手掛かりにして、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを遊技者が判別できる場合には、有利度の高い第1押し順ベルに当選したときの主役を取りこぼしたことを遊技者が認識してしまうことによって、残念感を遊技者に与えてしまい、遊技の興趣が低下する虞がある。しかし、本実施の形態においては、導出された副役出目や取りこぼし出目を手掛かりにして、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを遊技者が判別できない。これにより、有利度の高い第1押し順ベルに当選したゲームにおいて、主役を取りこぼした場合であっても、このような残念感を遊技者に与えることを防止することができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。
さらに、本実施の形態においては、非AT中においては、いずれの押し順ベルに当選したときでも、共通した通常の演出(通常演出とも称する)が実行される。このため、通常演出の態様を手掛かりにして、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを遊技者が判別できない。よって、有利度の高い第1押し順ベルに当選したゲームにおいて、主役を取りこぼした場合であっても、残念感を遊技者に与えることを防止することができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。
第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したゲームであっても、非対応操作手順で操作されたときには、同一の停止制御テーブルが参照されて(つまり、同一の滑りコマ数滑らせて)リール制御が行われる。したがって、第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれかに当選したゲームにおいて、非対応操作手順で操作されたときでも、滑りコマ数を目視することにより第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したのかを遊技者が判別することは不可能である。このため、残念感を与えないようにすることができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。
さらに、図17に示すように、主役である中段ベルが入賞する、中ベル1〜4の対応操作手順と右ベル1〜4の対応操作手順とが異なる(中ベル1〜4の対応操作手順は中第1停止であるのに対し、右ベル1〜4の対応操作手順は右第1停止である)。仮に、中ベル1〜4および右ベル1〜4において対応操作手順が同じ中第1停止である場合、遊技者は、主役を入賞させるために何ら緊張感を持たずに中第1停止する可能性が高くなり、遊技の興趣を低下させてしまう。しかし、本実施の形態においては、中ベル1〜4および右ベル1〜4において対応操作手順が異なるため、停止操作に対する緊張感を遊技者に抱かせることができる。
さらに、図17に示すように、主役である右下がりベルが当選する、中ベル5〜8の対応操作手順と右ベル5〜8の対応操作手順とが異なる(中ベル中ベル5〜8の対応操作手順は中第1停止であるのに対し、右ベル5〜8の対応操作手順は右第1停止である)。仮に、中ベル5〜8および右ベル5〜8において対応操作手順が同じ中第1停止である場合、遊技者は、主役を入賞させるために何ら緊張感を持たずに中第1停止する可能性が高くなり、遊技の興趣を低下させてしまう。しかし、本実施の形態においては、中ベル5〜8および右ベル5〜8において対応操作手順が異なるため、停止操作に対する緊張感を遊技者に抱かせることができる。
[押し順ベル当選時のリール制御処理]
図19を参照しながら、メイン制御部41が実行する押し順ベル当選時のリール制御処理について説明する。図19は、押し順ベル当選時のリール制御処理を説明するために、処理の内容を概念化したフローチャートである。なお、図19においては、主役出目を構成する各リールの図柄を「主役図柄」と称し、副役出目を構成する各リールの図柄を「副役図柄」、取りこぼし出目を構成する各リールの図柄を「取りこぼし出目図柄」、外れ出目を構成する各リールの図柄を「外れ出目図柄」、移行出目を構成する各リールの図柄を「移行出目図柄」と称する。
メイン制御部41は、第1停止されたか否かを判定する(S10)。メイン制御部41は、第1停止されると(S10でY)、第1停止が対応操作手順であるか否かを判定する(S20)。メイン制御部41は、第1停止が、対応操作手順であるときには(S20でY)、操作タイミングにかかわらず、主役図柄を入賞ラインLN上に導出する(S30)。その後、メイン制御部41は、第2停止以降の操作手順(操作タイミング、操作順序)にかかわらず、主役出目を入賞ラインLN上に導出し(S40)、リール制御処理を終了する。この場合、第1押し順ベルが当選しているときには中段ベルが入賞し、第2押し順ベルが当選しているときには右下がりベルが入賞する。
一方、メイン制御部41は、対応操作手順で操作されなかったときには(S20でN)、副役図柄を入賞ラインLN上に導出する(S50)。メイン制御部41は、第2停止されたか否かを判定し(S60)、第2停止されたと判定したときには(S60でY)、副役図柄を入賞ラインLN上に導出する(S70)。このように、押し順ベル当選時に、対応操作手順とは異なる操作手順で操作されたとしても、第1停止および第2停止では必ず、副役図柄が導出される。
メイン制御部41は、第3停止されたか否かを判定し(S80)、第3停止されたと判定したときには(S80でY)、第3停止が副役図柄引込タイミングで行われたか否かを判定する(S90)。
なお、副役図柄引込タイミングとは、副役図柄を引き込むことができるタイミングである。たとえば、中リールの副役図柄が「オレンジ」であるときの副役図柄引込タイミングは、「オレンジ」を引き込めるタイミングである。具体的には、最大、4図柄を滑らして引き込むことができるため、「オレンジ」を引き込めるタイミングとは、図柄番号が0〜11、17〜20である図柄が入賞ラインLN上に位置したときに、中ストップスイッチ8Cが操作されるタイミングである。このタイミングで中リール2Cが操作されたときには、「オレンジ」を引き込むことができる。一方、図柄番号が12〜16である図柄が入賞ラインLN上に位置したときに、中ストップスイッチ8Cが操作されるタイミングは副役図柄引込タイミングとは異なるタイミングであり、副役図柄引込タイミングとは異なるタイミングで中ストップスイッチ8Cが操作されたとしても、「オレンジ」を引き込むことはできない。
メイン制御部41は、第3停止が副役図柄引込タイミングで行われたと判定されたときには(S90でY)、第3停止されたリールの入賞ラインLN上に副役図柄を導出して、入賞ラインLN上に副役出目を導出する(S100)。
一方、メイン制御部41は、第3停止が副役図柄引込タイミング以外のタイミングで行われたと判定したときには(S90でN)、当選した押し順ベルが移行出目導出可能役か否かを判定する(S110)。
なお、移行出目導出可能役とは、主役および副役を取りこぼしてしまう場合に、移行出目も外れ出目も導出可能な押し順ベルのことである。本実施の形態においては、移行出目導出可能役は、中ベル1、2、5、6、および右ベル1、2、5、6である。
メイン制御部41は、当選した押し順ベルが移行出目導出可能役であると判定したときには(S110でY)、第3停止が移行出目導出タイミングで操作されたか否かを判定する(S115)。
ここで、移行出目導出タイミングとは、移行出目を構成する図柄を引き込むことができるタイミングである。
メイン制御部41は、移行出目導出タイミングで第3停止されたときには(S115でY)、入賞ラインLN上に移行出目を導出させる一方、移行出目導出タイミング以外のタイミングで第3停止されたときには(S115でN)、入賞ラインLN上に外れ出目を導出させる(S130)。一方、メイン制御部41は、当選した押し順ベルが移行出目導出可能役ではない(移行出目導出不可能役である)と判定したときには(S110でN)、入賞ラインLN上に外れ出目を導出させる(S130)。
このように、移行出目導出可能役(たとえば、中ベル1)が当選したときにおいて、副役を入賞させることができない場合には、外れ出目または移行出目が導出される。一方、移行出目導出不可能役(たとえば、中ベル3)が当選したときにおいて、副役を入賞させることができない場合には、移行出目が導出されることなく、外れ出目が導出される。
なお、S115の処理については、行わないようにしてもよい。つまり、S110で移行出目導出可能役であると判定されれば、S120で入賞ラインLN上に移行出目を導出するようにしてもよい。
[中ベル1または中ベル5に当選したときの導出結果の流れ]
図20〜図23を参照しながら、移行出目導出可能役であり、かつ第1押し順ベルの一例である中ベル1、または移行出目導出可能役であり、かつ第2押し順ベルの一例である中ベル5が当選したゲームにおいて、主役の入賞を取りこぼしたときの導出結果の流れについて説明する。なお、図20〜図23は、主役が取りこぼされた後(つまり、図19のS50以降の処理)について示したものである。
図20を参照しながら、中ベル1または中ベル5が当選したときにおいて、対応操作手順(中第1停止)とは異なる右第1停止、左第2停止、中第3停止されたときの導出結果の流れを説明する。
図20(A)に示すように、右第1停止されたときには、操作タイミングにかかわらず右リール2Rに副役図柄(図20(A)の例ではBAR)が入賞ラインLN上に導出する。図20(B)に示すように、左第2停止されたときには、副役図柄である「リプレイ」が入賞ラインLN上に引き込まれる。
図20(D)に示すように、副役図柄引込タイミングで中第3停止がされたときには、中リール2Cに副役図柄であるオレンジが引き込まれ、副役出目(上段ベル2)が入賞ラインLN上に導出する。
一方、副役図柄引込タイミング以外のタイミングで中第3停止がされたときにおいては、当選した押し順ベルが移行出目導出可能役であるか否かが判定されると共に、第3停止が移行出目導出タイミングで操作されたか否かが判定される。図20(C)に示すように、当選した押し順ベルは中ベル1であり移行出目導出可能役であることから、移行出目導出タイミングで第3停止されたときには、移行出目が入賞ラインLN上に導出し、移行出目導出タイミング以外のタイミングで第3停止されたときには、外れ出目が入賞ラインLN上に導出する。
図21を参照しながら、中ベル1または中ベル5が当選したときにおいて、対応操作手順(中第1停止)とは異なる右第1停止、中第2停止、左第3停止されたときの導出結果の流れを説明する。
図21(A)に示すように、右第1停止されたときには、操作タイミングにかかわらず右リール2Rに副役図柄(図21(A)の例ではBAR)が入賞ラインLN上に導出する。図21(B)に示すように、中第2停止されたときには、副役図柄である「オレンジ」が入賞ラインLN上に引き込まれる。なお、副役図柄引込タイミングで中第2停止されたときには、上段ベルがテンパイする。
図21(D)に示すように、副役図柄引込タイミングで左第3停止がされたときには、左リール2Lに副役図柄であるリプレイが引き込まれ、副役出目(上段ベル2)が入賞ラインLN上に導出する。
一方、副役図柄引込タイミング以外のタイミングで左第3停止がされたときにおいては、当選した押し順ベルが移行出目導出可能役であるか否かが判定される。図21(C)に示すように、当選した押し順ベルは中ベル1であり、移行出目導出可能役であることから、移行出目導出タイミングで第3停止されたときには、移行出目が入賞ラインLN上に導出し、移行出目導出タイミング以外のタイミングで第3停止されたときには、外れ出目が入賞ラインLN上に導出する。
このように、移行出目導出可能役が当選したときにおいて、主役を取りこぼしたときには、移行出目導出タイミングで第3停止されたか否かにより、外れ出目または移行出目が導出される。
図22を参照しながら、中ベル1または中ベル5が当選したときにおいて、対応操作手順(中第1停止)とは異なる左第1停止、中第2停止、右第3停止されたときの導出結果の流れを説明する。
図22(A)に示すように、左第1停止されたときには、操作タイミングにかかわらず左リール2Lに副役図柄(図22(A)の例ではリプレイ)が入賞ラインLN上に導出する。図22(B)に示すように、中第2停止されたときには、副役図柄である「オレンジ」が入賞ラインLN上に引き込まれる。
図22(D)に示すように、副役図柄引込タイミングで右第3停止がされたときには、右リール2Rに副役図柄であるBARが引き込まれ、副役出目(上段ベル2)が入賞ラインLN上に導出する。
一方、副役図柄引込タイミング以外のタイミングで右第3停止がされたときにおいては、当選した押し順ベルが移行出目導出可能役であるか否かが判定される。図22(C)に示すように、当選した押し順ベルは中ベル1であり、移行出目導出可能役であることから、移行出目導出タイミングで第3停止されたときには、移行出目が入賞ラインLN上に導出し、移行出目導出タイミング以外のタイミングで第3停止されたときには、外れ出目が入賞ラインLN上に導出する。
図23を参照しながら、中ベル1または中ベル5が当選したときにおいて、対応操作手順(中第1停止)とは異なる左第1停止、右第2停止、中第3停止されたときの導出結果の流れを説明する。
図23(A)に示すように、左第1停止されたときには、操作タイミングにかかわらず左リール2Lに副役図柄(図23(A)の例ではリプレイ)が入賞ラインLN上に導出する。
図23(B)に示すように、右第2停止されたときには、副役図柄である「BAR」が入賞ラインLN上に引き込まれる。図23(D)に示すように、副役図柄引込タイミングで中第3停止がされたときには、中リール2Cに副役図柄であるオレンジが引き込まれ、副役出目(上段ベル2)が入賞ラインLN上に導出する。
一方、副役図柄引込タイミング以外のタイミングで中第3停止がされたときにおいては、当選した押し順ベルが移行出目導出可能役であるか否かが判定される。図23(C)に示すように、当選した押し順ベルは右ベル1であり、移行出目導出可能役であることから移行出目導出タイミングで第3停止されたときには、移行出目が入賞ラインLN上に導出し、移行出目導出タイミング以外のタイミングで第3停止されたときには、外れ出目が入賞ラインLN上に導出する。
このように、押し順ベルのうち、移行出目導出可能役である中ベル1または中ベル5が当選したときには、対応操作手順以外の操作手順で操作されたことにより主役出目を導出させることができなかったときでも、第3停止が副役図柄引込タイミングでされたときには、副役出目を導出させることができる。第3停止が副役図柄引込タイミング以外のタイミングであって、移行出目導出タイミングで操作されたときには、移行出目が導出され、第3停止が副役図柄引込タイミング以外のタイミングであって、移行出目導出タイミング以外のタイミングで操作されたときには、外れ出目が導出される。したがって、主役を取りこぼし、さらに、副役を取りこぼしたとしても、必ず移行出目が導出されるわけではなく、移行出目が導出されるときと外れ出目が導出されるときとがあることから、遊技の興趣を向上させることができる。
図20〜図23において、中ベル1が当選したときでも、中ベル5が当選したときでも、同一の非対応操作手順で操作されたときには、同一の副役出目、移行出目、または外れ出目が導出されることから、遊技者により中ベル1および中ベル5のいずれが当選したかを判別されることがない。
[中ベル3または中ベル7に当選したときの導出結果の流れ]
移行出目導出不可能役であり、かつ第1押し順ベルの一例である中ベル3、または移行出目導出不可能役であり、かつ第2押し順ベルの一例である中ベル7が当選したゲームにおいて、主役の入賞を取りこぼしたときの導出結果の流れについて説明する(図示は省略する)。なお、中ベル3および中ベル7は所定の関係にある。
移行出目導出不可能役が当選したときにおいて、主役および副役が取りこぼされたときには、移行出目が導出せず、外れ出目が入賞ラインLN上に導出する。たとえば、図20〜図23の(C)の例とは異なり、移行出目が導出せずに、外れ出目が導出する。つまり、中ベル3または中ベル7が当選したときにおいては、外れ出目が導出される。
このように、移行出目導出不可能役である中ベル3または中ベル7が当選したときには、主役を取りこぼしたときでも、第3停止が副役図柄引込タイミングでされたときには、副役出目を導出させることができる。さらに、第3停止のタイミングが、副役図柄引込タイミング以外のタイミングであるには、移行出目は導出せずに外れ出目が入賞ラインLN上に導出する。
なお、図20〜図23においては「中ベル1または中ベル5が当選したとき」または「中ベル3または中ベル7が当選したとき」の導出結果の流れについて説明したが、他の移行出目導出可能役が当選したときも中ベル1または中ベル5が当選したときと同様なリール制御が行われ、他の移行出目導出不可能役が当選したときも中ベル3または中ベル7が当選したときと同様なリール制御が行われる。
このように、押し順ベルに当選した場合において、当選役に応じた対応操作手順で操作されたときには、8枚のメダルが払い出される中段ベルや3枚のメダルが払い出される右下がりベルといった主役が入賞するのに対して、対応操作手順以外の操作手順で操作されときには、1枚のメダルが払い出される上段ベルといった副役が入賞するか、もしくはメダルが払い出されない取りこぼし出目が導出される。これにより、対応操作手順で操作する意欲を遊技者に掻き立てることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
第1押し順ベルに当選した場合において、対応操作手順で操作されたときには主役として8枚のメダルが払い出される中段ベルが入賞するのに対して、第2押し順ベルに当選した場合において、対応操作手順で操作されたときには主役として中段ベルよりも少ない3枚のメダルが払い出される右下がりベルが入賞する。このように、対応操作手順で操作されたときに、当選した押し順ベルが第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるかに応じて、有利度の異なる主役が入賞するため、対応操作手順で操作されたときに入賞した主役の種類について遊技者の関心を集めることができる。
さらに、第1押し順ベルに当選したときの主役である中段ベルは、第2押し順ベルに当選したときの主役である右下がりベルよりも払い出し枚数が多い点で有利度が高いため、第1押し順ベルに当選したゲームで中段ベルが入賞したときには遊技者を喜ばせることができる。一方、第2押し順ベルに当選したゲームで右下がりベルが入賞したときでも、1ゲームが開始可能となる賭数を設定可能なメダル枚数と同じメダル3枚が付与されるため、遊技者が損することはない。
右下がりベルが入賞したゲームでは、3枚のメダルを用いて賭数が設定されたのに対して、3枚のメダルが払い出されるため、遊技者が獲得する1ゲーム当たりの純増枚数は変わらない。しかし、右下がりベルを入賞させるためには、第2押し順ベルに当選したゲームにおいて対応操作手順で操作しなければならず、取りこぼす場合もある。すなわち、第2押し順ベルに当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作したときには右下がりベルが入賞して純増枚数が変わらないのに対して、非対応操作手順で操作したときには右下がりベルが入賞せずに純増枚数が減ることになる。よって、第2押し順ベルに当選したゲームにおいて対応操作手順で操作させるか否かをナビ演出で制御することによって、1ゲーム当たりの純増枚数を、再遊技役の入賞と同様に変わらないようにしたりも、減らすようにしたりもできる。したがって、再遊技役の代わりに第2押し順ベルを用いれば、遊技全体の中でのある特定の期間の払出率を0に保つものに限らず、該特定の期間の払出率を0以下にすることもできる。その結果、遊技全体の払出率を抑えることができ、払出率に関する設計の自由度を向上させることができる。
当選した押し順ベルが移行出目導出可能役であったときにおいては、副役が入賞されなかったとしても(副役を取りこぼしたとしても)、必ず移行出目が導出されるわけではなく、移行出目が導出されるときと、当該移行出目が導出されたときとは有利度が異なる外れ出目が導出されるときとがある。たとえば、RT0、2、3に制御されているときに移行出目導出可能役が当選して、遊技者が主役および副役を取りこぼしたとしても、必ず遊技者にとって不利となる移行出目(RT0、2、3よりも不利なRT1に制御される出目)が必ず導出されることはなく、遊技状態が変化しない(遊技状態が維持される)外れ出目が導出される可能性がある。これにより、RT0、2、3の制御中に移行出目導出可能役が当選したときに、副役を取りこぼしたとしても、遊技状態が不利な状態(つまりRT1)に制御されることを免れることができる。これにより、遊技者に対する敗者復活の意味合いを持たせることがき、遊技の興趣を向上させることができる。
押し順ベルに当選したときにおいて、遊技者により対応操作手順で操作されたときには、主役を入賞させることができる一方、非対応操作手順で操作されたときには、主役を入賞させることはできない。しかしながら、主役を入賞させることができなかったとしても、遊技者が、副役図柄引込タイミングであり、かつ非対応操作手順で操作したときには、副役を入賞させることができる。これにより、遊技者に対する敗者復活の意味合いを持たせることがき、遊技の興趣を向上させることができる。
RT4に制御されているときにおいて、移行出目導出可能役が当選して、遊技者が、主役および副役を取りこぼしたとしても、遊技者にとって有利となる移行出目(RT4よりも有利なRT1に移行される出目)が必ず導出されることはなく、遊技状態が変化しない(RT4の制御が維持される)外れ出目が導出される可能性もある。したがって、RT4の制御中に移行出目導出可能役が当選したときに、副役を取りこぼしたとしても、必ずRT1に制御されるということはないので、導出される出目に対して遊技者に緊張感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
つまり、移行出目導出可能役が当選したときに、主役および副役を取りこぼしたとしても、移行出目が導出されるときと、移行出目が導出されたときとは有利度が異なる外れ出目が導出されるときとがあるため、遊技の興趣を向上させることができる。
押し順ベルの当選役(当選フラグ)においては、移行出目導出可能役と移行出目導出不可能役とがある。したがって、副役を取りこぼしたときでも、移行出目または外れ出目が導出される当選役と、移行出目が導出されず外れ出目が導出される当選役とがあることから、遊技の興趣を向上させることができる。
図19のS70やS90に示すように、主役の入賞を取りこぼした後においては、第3停止が副役図柄引込タイミングで行われたか、あるいは副役図柄引込タイミング以外のタイミングで行われたかによって、副役出目、移行出目、外れ出目のうちいずれかが導出される。したがって、主役を取りこぼした後であっても、導出される出目への期待感を遊技者に対して抱かせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
外れ出目は、ボーナス入賞、リプレイ入賞、小役入賞のいずれも発生させない出目であり、かつ移行出目以外の出目である。したがって、主役および副役を取りこぼし、かつ移行出目が導出されなかったとしても、当該移行出目が導出されなかった旨を遊技者に対して判別し難くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[推奨操作手順]
本実施の形態においては、遊技者に対して推奨する推奨操作手順が設けられている。推奨操作手順とは、3つのリール2L、2C、2Rを停止させる順番のことであり、遊技者に対して推奨するストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順のことをいう。
非AT中のゲームにおける推奨操作手順としては、順押しが設定されている。AT中にナビ演出が実行されたゲームにおける推奨操作手順としては、対応操作手順が設定されている。AT中にナビ演出が実行されなかったゲームにおける推奨操作手順としては、順押しが設定されている。
推奨操作手順と異なる手順である非推奨操作手順で操作されたときには、遊技者が不利となるペナルティ期間に制御される。ペナルティ期間に制御されると、AT抽選条件が成立してもナビストックを付与するか否かのAT抽選が行われない。このため、ペナルティ期間に制御されてしまうと、遊技者にとって有利なATに制御されにくくなる。このため、遊技者は推奨操作手順で操作するようになる。
本実施の形態においては、いずれの押し順ベルに対しても、主役を入賞させるための対応操作手順には、順押しが設けられていない。このため、非AT中のゲームで押し順ベルに当選し、かつ推奨操作手順である順押しで操作されたときには、主役出目ではなく、必ず副役出目または取りこぼし出目が導出する。このため、非AT中においては、第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したときでも、推奨操作手順で操作される限り、同一の副役出目または同一の取りこぼし出目が必ず導出する。
たとえば、非AT中のゲームで中ベル1に当選したときには、推奨操作手順である順押しで操作されると上段ベル2、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル8のいずれかに入賞するか、もしくは取りこぼし出目が導出する。同様に、非AT中のゲームで中ベル5に当選したときにも、推奨操作手順である順押しで操作されると上段ベル2、上段ベル3、上段ベル5、上段ベル8のいずれかに入賞するか、もしくは取りこぼし出目が導出する。
よって、非AT中においては、推奨手順で操作される限り、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを、遊技者が判別できないため、第1押し順ベルに当選したゲームにおいて、メダル払出枚数が多い主役を取りこぼした場合であっても、残念感を遊技者に与えることを防止することができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。
[AT抽選]
サブ制御部91は、AT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行う。サブ制御部91は、AT抽選処理において、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定の抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選を実行する。AT抽選では、ナビストック数を付与するか否か、および付与するナビストック数が決定される。
なお、本実施の形態においては、ナビストックを付与するか否かの抽選と、付与するナビストック数(有利度合い)を決定するための抽選とが1回の抽選で行われる例について説明するが、これに限らず、たとえば、まずナビストックを付与するか否かの第1抽選を行い、第1抽選によってナビストックを付与すると決定されたときに付与するナビストック数を決定するための第2抽選を行うといったように、2回の抽選で構成されるものであってもよい。
さらに、本実施の形態においては、AT抽選の抽選モードを、通常モードおよび高確率モードのいずれにするかを決定する抽選モード抽選が行われる。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定の抽選条件(本実施例では、通常・RT0〜4において弱チェリー、強チェリー当選するか、AT終了時)が成立したか否かを判定し、成立したときに抽選モード抽選を実行する。
抽選モードとは、AT抽選に適用するナビストック数の当選確率を示す。通常モードよりも高確率モードの方がより多くのナビストック数の獲得が期待できる。通常・RT0〜4において弱チェリーに当選することにより抽選モード抽選条件が成立したときには、乱数抽選などにより抽選モード抽選が行われる。
図24は、AT抽選を実行する契機となる抽選条件の一例を説明するための図である。図25は、AT抽選において参照されるテーブルの一例を説明するための図である。AT抽選条件は、RT0〜RT4において、チェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイが当選したときに成立する。
通常・RT0〜4であり、抽選モードが通常モードであるときに(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイが当選してAT抽選条件が成立したときには、図25(a)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。
通常・RT0〜4であり、抽選モードが高確率モードであるときにチェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイが当選してAT抽選条件が成立したときには、図25(b)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。
BBの終了によりAT抽選条件が成立したときには、図25(c)に示すテーブルを参照してAT抽選が行われる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行われるAT抽選処理により、抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときにはAT抽選が行われる。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、AT抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数を獲得したときには、ATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行われる場合には、AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
サブ制御部91は、通常・RT1〜4であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行うことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、通常・RT1において、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。すなわち、ナビストックが残っているときには、ATの制御を開始する。通常・RT1から通常・RT0に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
ATに制御されているときであって、通常・RT1から通常・RT0に制御されるときまたは通常・RT0または通常・RT2において所定ゲーム数経過したときには、ナビストック数を1消費(減算)することによるATへの開始条件が成立し、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)のナビ演出が実行されるまでの間、再遊技役の当選確率が高いRTかつATであるARTに制御する。なお、ナビストック数を1消費したときには、1減算したナビストック数を示すATフラグに更新される。
サブ制御部91は、AT管理処理においてナビストックを1消費したとき、すなわち通常・RT1から通常・RT0に移行したときまたは通常・RT0または通常・RT2において所定ゲーム数経過したときに、所定のATゲーム数だけATに制御する。本実施の形態においては、ナビストック1つ当たり50ゲームのATゲーム数に制御されるが、他のATゲーム数であってもよい。
サブ制御部91は、AT管理処理を行うことにより、ARTであるときには、残りゲーム数が0となったときには非ATに制御する。このときに、ATフラグが示すナビストック数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。すなわち、一連のATの終了条件は、ATから非ATに制御するときのATフラグがナビストック数0であるときに成立する。
非ATに制御されたときのATフラグからATでない旨が特定されたときには、再度ATに制御されず、ナビ演出が実行されない。これにより、通常・RT0または通常・RT2であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、通常・RT1に制御される可能性が高まる。
一方、非ATに制御されたときのATフラグから特定されるナビストック数が1以上であれば、ナビ演出の対象役が当選したときに、ナビストック数を1消費し、50ゲームにわたりナビ演出が行われるまでATに制御される。そしてナビストック数も0となり、ナビ回数も0となることでATが終了する。
サブ制御部91は、AT管理処理を行うことにより、ATフラグからATである旨が特定されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。本実施の形態においては、ナビ対象役は押し順ベルおよび押し順リプである。たとえば、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための対応操作手順が報知される。
さらに、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、SPリプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイ入賞回避させることができる。
[AT関連処理]
図26を参照しながら、RT4(準備状態)に制御されているときのAT関連処理について説明する。AT関連処理は、1ゲーム中の遊技を進行させるタイミング(スタートスイッチ7が操作されたとき、第1停止あるいは第2停止されたときなど)に、サブ制御部91により実行される処理である。
サブ制御部91は、ナビストックが獲得されている(ATフラグが格納されている)か否かを判定する(S410)。サブ制御部9は、ナビストックを獲得しているときには(S410でY)、ナビ対象役に当選したか否かを判定する(S420)。一方、サブ制御部91は、ナビストックを獲得していないときには(S410でN)、AT関連処理を終了する。
サブ制御部91は、ナビ対象役に当選したときには(S420でY)、当選したと判定されたナビ対象役が移行出目導出可能役であるか否かを判定する(S430)。一方、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選していないときには(S420でN)、AT関連処理を終了する。
サブ制御部91は、当選したと判定されたナビ対象役が移行出目導出可能役ではないと判定したときには(S430でN)、ナビ演出を実行する。たとえば、当選したと判定されたナビ対象役が移行出目導出不可能役であるときには、該移行出目導出不可能役の主役を入賞させるための対応操作手順を報知する。一方、サブ制御部91は、当選したと判定されたナビ対象役が移行出目導出可能役ではあると判定したときには(S430でY)、AT関連処理を終了する。
ここで、RT4に制御され、かつナビストックを獲得している場合に、当選したナビ対象役が移行出目導出不可能役であるときにはナビ演出が実行され、当選したナビ対象役が移行出目導出可能役であるときにはナビ演出が実行されない理由について説明する。
一般的に、移行出目導出可能役が当選した場合、ナビ演出が実行されないときには、主役を入賞させる確率は1/6であるため、主役を入賞させることは困難である。仮に、当選したナビ対象役が移行出目導出可能役である場合に、主役を入賞させるナビ演出を実行すると、ナビ演出で報知された操作手順で操作されることにより主役が入賞する。この場合、移行出目が導出されないため、いつまでたってもRT4からRT1に制御されない。RT1に制御されないと、RT0、2、3にも制御されないため、遊技者にとって不利である。
上記のことを鑑みて、本実施の形態においては、RT4に制御され、かつナビストックを獲得している場合には、移行出目導出可能役が当選したとしてもナビ演出を実行しない。これにより、遊技者に主役および副役を取りこぼさせるとともに、移行出目を導出させてRT1に移行させることができ、遊技者が不利益を被ることを防止することができる。
一方、RT4に制御され、かつナビストックを獲得している場合に、移行出目導出不可能役が当選したときには、主役を入賞させたか否かにかかわらず、移行出目は導出されることはない。つまり、移行出目導出不可能役が当選したゲームにおいては、RT1に移行されることがない。このため、RT4に制御され、かつナビストックを獲得している場合に、移行出目導出不可能役が当選したときには、ナビ演出を実行することにより、遊技者に主役を入賞させて、遊技の興趣を向上させる。
このように、RT4に制御され、かつナビストックを獲得している場合に、移行出目導出可能役が当選したときにはナビ演出を実行せずに移行出目を導出させる一方、移行出目導出不可能役が当選したときには、ナビ演出を実行して主役を入賞させる。これにより、移行出目導出可能役が当選したときには、RT4からRT1に移行されることがないという不利益を被ることがなく、かつ、移行出目導出不可能役が当選したときには、遊技者に主役を入賞させて、遊技の興趣を向上させることができる。
[ナビ演出]
図27を参照しながら、本実施の形態におけるナビ演出について説明する。
まず、図27(a−1)および(a−2)を用いて、AT中に中ベルに当選したゲームにおけるナビ演出の態様および対応操作手順で操作されたときの演出制御の態様について説明する。
本実施の形態においては、対応操作手順で操作されたときに有利度の高い中段ベルが入賞する第1押し順ベルのうちの中ベル1〜4と、対応操作手順で操作されたときに中段ベルよりも有利度の低い右下がりベルが入賞する第2押し順ベルのうちの中ベル5〜8とでは、ナビ演出の態様および対応操作手順時で操作されたときの演出制御の態様が異なる。
たとえば、図27(a−1)に示すように、AT中に中ベル1〜4のいずれかに当選したときには、液晶表示器51の画面上に停止操作順を示す丸で囲まれた数字の画像が表示される。中ベル1〜4のいずれかに当選した場合は、中左右の停止操作順を示す数字画像が、「3」、「1」、「2」の順に並んで表示される。さらに、少し遅れたタイミングで、スピーカ53、54から中第1停止を促す「中!!」の音声が出力される。
ナビ演出通りに第1停止操作されたときには、停止操作されたことを報知する星型の報知画像が「1」の数字画像に重なって表示されるとともに、画面の右上に「Nice!!」の文字画像が表示される。その後、「1」の数字画像の表示が消えるとともに星型の報知画像および「Nice!!」の文字画像の表示も消える。さらに、少し遅れたタイミングで、スピーカ53、54から右第2停止を促す「右!!」の音声が出力される。
ナビ演出通りに第2停止操作されたときには、星型の報知画像が「2」の数字画像に重なって表示されるとともに、画面の右上に「Nice!!」の文字画像が表示される。その後、「2」の数字画像の表示が消えるとともに星型の報知画像および「Nice!!」の文字画像の表示も消える。さらに、少し遅れたタイミングで、スピーカ53、54から左第3停止を促す「左!!」の音声が出力される。
ナビ演出通りに第3停止操作されたときには、星型の報知画像が「3」の数字画像に重なって表示されるとともに、画面の右上に「Nice!!」の文字画像が表示される。その後、「3」の数字画像の表示が消えるとともに星型の報知画像および「Nice!!」の文字画像の表示も消える(図示は省略)。
なお、ナビ演出通りに停止操作されなかったときには、星型の報知画像および「Nice!!」の文字画像は表示されなくてもよい。
一方、図27(a−2)に示すように、AT中に中ベル5〜8のいずれかに当選したときには、液晶表示器51の画面上に停止操作順を示す丸で囲まれた数字の画像が表示される。中ベル1〜4のいずれかに当選した場合は、中左右の停止操作順を示す数字画像が、「3」、「1」、「2」の順に並んで表示される。このとき表示される数字画像は、図27(a−1)で示した中ベル1〜4のいずれかに当選したときに表示される数字画像よりも小さい。さらに、少し遅れたタイミングで、スピーカ53、54から中第1停止を促す「中」の音声が出力される。このとき報知される音声は、図27(a−1)で示した中ベル1〜4のいずれかに当選したときに報知される音声よりも音量が小さい。
ナビ演出通りに第1停止操作されたときには、図27(a−1)で示した中ベル1〜4のいずれかに当選したときのような星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることなく、「1」の数字画像の表示が消える。さらに、少し遅れたタイミングで、スピーカ53、54から右第2停止を促す「右」の音声が出力される。このとき出力される音声は、図27(a−1)で示した中ベル1〜4のいずれかに当選したときに出力される音声よりも音量が小さい。
ナビ演出通りに第2停止操作されたときには、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることなく、「2」の数字画像の表示が消える。さらに、少し遅れたタイミングで、スピーカ53、54から左第3停止を促す「左」の音声が出力される。このとき出力される音声は、中ベル1〜4のいずれかに当選したときに出力される音声よりも音量が小さい。
ナビ演出通りに第3停止操作されたときには、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることなく、「3」の数字画像の表示が消える(図示は省略)。
図27(a−1)に示すように、第1押し順ベルである中ベル1〜4に当選したときのナビ演出は、液晶表示器51の画面上に停止操作順を示す数字画像が大きく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が大きな音量で出力される演出態様で行われる。これに対して、図27(a−2)に示すように、第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したときのナビ演出では、液晶表示器51の画面上に停止操作順を示す数字画像が中ベル1〜4に当選したときよりも小さく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が中ベル1〜4に当選したときよりも小さな音量で出力される演出態様で行われる。このため、遊技者は、ナビ演出が実行されたときに、該ナビ演出の演出態様を確認することによって、有利度の高い主役が入賞する第1押し順ベルである中ベル1〜4に当選したのか、あるいは有利度の低い主役が入賞する第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したのかを認識することができる。
このように、押し順ベルの種類、すなわち第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したかに応じて異なる態様でナビ演出が実行されるため、ナビ演出の演出態様に対して遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣が向上する。
第1押し順ベルである中ベル1〜4に当選したときのナビ演出は、第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したときのナビ演出よりも、数字画像が大きく表示されるとともに、停止操作を促す音声が大きな音量で出力されるため、対応操作手順が強調して報知される。これにより、遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣が向上する。
この一方で、ナビ演出が実行されない非AT中においては、いずれの押し順ベルに当選したときでも、共通する通常演出が実行され、かつ導出された副役出目や取りこぼし出目を手掛かりにして、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを遊技者が判別できない。このように、AT中においては、ナビ演出の態様によって、有利度の高い主役が入賞する第1押し順ベルである中ベル1〜4に当選したのか、もしくは有利度の低い主役が入賞する第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したのかを認識することができるのに対して、非AT中においては、第1押し順ベルに当選したのか、もしくは第2押し順ベルに当選したのかを認識することができないため、状態に応じて遊技性が変わり、遊技の興趣が向上する。
仮に、導出された副役出目や取りこぼし出目を手掛かりにして、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを遊技者が判別できる場合には、第1押し順ベルに当選したときの主役を取りこぼしたことを遊技者が認識してしまうことによって、残念感を遊技者に与えてしまい、遊技の興趣が低下する虞がある。しかし、本実施の形態においては、導出された副役出目や取りこぼし出目を手掛かりにして、当選役が第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれであるのかを遊技者が判別できない。これにより、第1押し順ベルに当選したゲームにおいて、主役を取りこぼした場合であっても、このような残念感を遊技者に与えることを防止することができ、遊技の興趣の低下を防止することができる。
さらに、図27(a−1)に示すように、第1押し順ベルである中ベル1〜4に当選したゲームにおいては、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときに、停止操作されたことを報知する星型の報知画像が数字画像に重なって表示されるとともに、画面の右上に「Nice!!」の文字画像が表示されるといった演出が実行される。これに対して、図27(a−2)に示すように、第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したゲームにおいては、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときでも、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることがない。このため、遊技者は、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作したときの演出の制御態様を確認することによって、有利度の高い主役が入賞する第1押し順ベルである中ベル1〜4に当選したのか、もしくは有利度の低い主役が入賞する第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したのかを認識することができる。また、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作したときに、星型の報知画像が数字画像に重なって表示されるとともに、画面の右上に「Nice!!」の文字画像が表示されるといった演出が実行されることを遊技者に期待させ、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、対応操作手順で操作されたときに、当選している押し順ベルの種類、すなわち第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したかに応じて演出の制御態様が異なるため、演出の制御態様に対して遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣が向上する。
次に、図27(b−1)および(b−2)を用いて、AT中に右ベルに当選したゲームにおけるナビ演出の態様および対応操作手順で操作されたときの演出制御の態様について説明する。
本実施の形態においては、対応操作手順で操作されたときに有利度の高い中段ベルが入賞する第1押し順ベルのうちの右ベル1〜4と、対応操作手順で操作されたときに中段ベルよりも有利度の低い右下がりベルが入賞する第2押し順ベルのうちの右ベル5〜8とでは、ナビ演出の態様が同じであるが、対応操作手順時で操作されたときの演出制御の態様は第3停止時のみ異なる。
たとえば、図27(b−1)および(b−2)に示すように、AT中に右ベル1〜4および右ベル5〜8のいずれに当選したときでも、液晶表示器51の画面上に停止操作順を示す丸で囲まれた数字画像が小さく表示される。さらに、スピーカ53、54から対応操作手順での停止操作を促す音声が小さな音量で出力される。
ナビ演出通りに第1停止操作されたときには、右ベル1〜4および右ベル5〜8のいずれに当選したときでも、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることなく、「1」の数字画像の表示が消える。
ナビ演出通りに第2停止操作されたときには、右ベル1〜4および右ベル5〜8のいずれに当選したときでも、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることなく、「2」の数字画像の表示が消える。
ナビ演出通りに第3停止操作されたときには、右ベル1〜4のいずれかに当選していれば、星型の報知画像が「3」の数字画像に重なって表示されるとともに、画面の右上に「Nice!!」の文字画像が表示される。その後、「3」の数字画像の表示が消えるとともに星型の報知画像および「Nice!!」の文字画像の表示も消える(図示は省略)。一方、右ベル5〜8のいずれかに当選していれば、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることなく、「3」の数字画像の表示が消える(図示は省略)。
図27(b−1)および(b−2)に示すように、第1押し順ベルである右ベル1〜4に当選したときのナビ演出と、第2押し順ベルである右ベル5〜8に当選したときのナビ演出とでは、ナビ演出の態様が同じである。このため、遊技者は、ナビ演出が実行されたときでも、該ナビ演出の態様を手掛かりに有利度の高い主役が入賞する第1押し順ベルである右ベル1〜4に当選したのか、あるいは有利度の低い主役が入賞する第2押し順ベルである右ベル5〜8に当選したのかを認識することができない。
さらに、第1押し順ベルである右ベル1〜4に当選したゲームと、第2押し順ベルである右ベル5〜8に当選したゲームとでは、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されても、第2停止までは演出の制御態様が同じである。このため、遊技者は、ナビ演出によって報知された対応操作手順で第2停止まで操作したときでも、操作時の演出の制御態様を手掛かりに有利度の高い主役が入賞する第1押し順ベルである右ベル1〜4に当選したのか、あるいは有利度の低い主役が入賞する第2押し順ベルである右ベル5〜8に当選したのかを認識することができない。
その一方で、第1押し順ベルである右ベル1〜4に当選したゲームにおいては、ナビ演出によって報知された対応操作手順で第3停止操作されたときに、停止操作されたことを報知する星型の報知画像が数字画像に重なって表示されるとともに、画面の右上に「Nice!!」の文字画像が表示されるといった演出が実行される。これに対して、第2押し順ベルである右ベル5〜8に当選したゲームにおいては、ナビ演出によって報知された対応操作手順で第3停止操作されたときでも、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることがない。このため、遊技者は、ナビ演出によって報知された対応操作手順で第3停止まで操作したときの演出の制御態様を確認することによって、ようやく有利度の高い主役が入賞する第1押し順ベルである中ベル1〜4に当選したのか、もしくは有利度の低い主役が入賞する第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したのかを認識することができる。
このように、対応操作手順で第3停止までされたときに、当選している押し順ベルの種類、すなわち第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したかに応じて演出の制御態様がようやく異なる。このため、入賞を発生させる表示結果が最終的に導出されるときの停止操作時まで、遊技者に緊張感を持たせて停止操作させることができるとともに、最終停止時の演出の制御態様に対して遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、当選役の種類によっては、ナビ演出の演出態様や対応操作手順で操作されたときの演出の制御態様を手掛かりに第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したかを判別できないものであってもよい。このようにすれば、AT中であっても、副役出目や取りこぼし出目が導出されることで、第1押し順ベルおよび第2押し順ベルのいずれに当選したかを遊技者に判別されず、残念感を与えることを防止することができる。
[入賞演出関連処理]
図28を参照しながら、サブ制御部91により実行される入賞演出関連処理について説明する。サブ制御部91は、遊技者により第3停止されたときに入賞演出関連処理を実行する。具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41から左リール、中リール、右リール各々のリール停止コマンドを受信したとき(つまり、1ゲームが終了したとき)に、入賞演出関連処理を実行する。
サブ制御部91は、推奨操作手順(非AT中は順押し、AT中かつナビ演出時は報知された対応操作手順、AT中かつ非ナビ演出時は順押し)で操作されたか否かを判定する(S510)。
サブ制御部91は、推奨操作手順で操作されたときには(S510でY)、小役入賞が発生したか否かを判定する(S520)。サブ制御部91は、小役入賞が発生していないときには(S520でN)、入賞演出関連処理を終了する。一方、サブ制御部91は、小役入賞が発生したときには(S520でY)、推奨操作手順で操作した結果で小役入賞が発生したことを報知する入賞報知処理を実行する(S530)。その後、サブ制御部91は、推奨操作時態様で払出情報を報知する(S540)。
具体的には、サブ制御部91は、小役入賞の発生によるメダルの払い出しに応じて、液晶表示器51の画面上においてカウントアップしながら獲得枚数を表示する。たとえば、中段ベルに入賞したときには、「1枚」「2枚」・・・「7枚」「8枚」というように、獲得枚数を更新しながら表示する。さらに、サブ制御部91は、更新されるごとに、スピーカ53、54から所定音を出力する。このように、推奨操作時態様で払出情報を報知することにより、推奨操作手順で操作した結果、小役入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。その後、サブ制御部91は、入賞演出関連処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、推奨操作手順で操作されなかったとき(非推奨操作手順で操作されたとき)には(S510でN)、ペナルティ期間に制御されているか否かを判定する(S550)。サブ制御部91は、ペナルティ期間に制御されているか否かを、S570の処理においてペナルティフラグがRAM91cに格納されたか否かで判定する。
サブ制御部91は、ペナルティ期間に制御されていないときには(S550でN)、ペナルティ期間に制御するか否かを決定するためのペナルティ抽選を実行する(S560)。ペナルティ抽選では、乱数抽選によりペナルティ期間に制御させるか否かが決定される。本実施の形態においては、95%の確率でペナルティ期間に制御されることに決定され、5%の確率でペナルティ期間に制御されないことに決定される。なお、これらの確率は他の値でもよく、非推奨操作手順で操作されたときには、必ずペナルティ期間に制御してもよい。なお、ナビ演出が実行されたゲームにおいては、非推奨操作手順で操作されると、ペナルティ期間に制御されるばかりでなく、主役入賞を取りこぼすという点でも遊技者は不利である。
サブ制御部91は、ペナルティ期間に制御することを決定したか否かを判定する(S570)。サブ制御部91は、ペナルティ期間に制御することを決定したときには(S570でY)、ペナルティ期間に制御するとともに、ペナルティフラグをRAM91cの所定領域に格納してS590の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、ペナルティ期間に制御されているとき(S550でY)、あるいはペナルティ期間に制御しないことを決定したときには(S570でN)、S590の処理に移行する。
サブ制御部91は、小役入賞が発生したか否かを判定する(S590)。サブ制御部91は、小役入賞が発生していないときには(S590でN)、入賞演出関連処理を終了する。一方、サブ制御部91は、小役入賞が発生したときには(S590でY)、入賞報知処理を実行することなく、非推奨操作時態様で払出情報を報知する(S540)。
具体的には、サブ制御部91は、小役入賞の発生によるメダルの払い出しに応じて、液晶表示器51の画面上においてカウントアップすることなく獲得枚数を表示する。たとえば、中段ベルに入賞したときには、「8枚」という獲得枚数のみを表示する。さらに、推奨操作時態様とは異なり、スピーカ53、54から所定音を出力しない。このように、非推奨操作時態様で払出情報を報知したときには、推奨操作時態様で払出情報を報知したときよりも、小役入賞したことを遊技者に対して認識させ難くなる。その後、サブ制御部91は、入賞演出関連処理を終了する。
さらに、非推奨操作手順で操作されたときには、推奨操作手順で操作されたときに実行されたような小役入賞時の入賞報知処理が実行されない。このように、非推奨操作手順で操作されたゲームにおいては、入賞報知処理の実行が規制(禁止)されるため、推奨操作手順で操作されたときのように小役入賞したことを遊技者に印象付けてしまうことを防止できる。このため、推奨操作手順で操作させるように遊技者を導くことができる。
[入賞報知処理]
図29を参照しながら、入賞報知処理について説明する。
図29(a)は、ナビ演出が実行されないゲームで中ベル1に当選したときにおける入賞時の演出態様を示す。
図29(a−1)に示すように、ナビ演出が実行されないゲームにおいて推奨操作手順である順押しされた結果、上段ベル2に入賞したときには、入賞報知処理が実行される。入賞報知処理が実行されると、上段ベル2が入賞したことを直接的に遊技者に認識させることができる図柄(つまり、上段ラインLM上に並んだベル−ベル−ベル)に対応するリールLED55が点灯するとともに、スピーカ53、54から所定音が出力する。このような入賞報知処理を実行することにより、遊技者に対して明確に上段ベル2が入賞したことを認識させることができる。
一方、図29(a−2)に示すように、ナビ演出が実行されないゲームにおいて非推奨操作手順である変則押し(順押しとは異なる停止操作)された結果、中段ベルに入賞したときには、入賞報知処理が実行されない。これにより、遊技者に対して中段ベルが入賞したことを極力認識させないように(認識させ難く)することができる。
図29(b)は、ナビ演出が実行されたゲームで中ベル1に当選したときにおける入賞時の演出態様を示す。
図29(b−1)に示すように、ナビ演出が実行されたゲームにおいて推奨操作手順である報知された対応操作手順で操作された結果、中段ベルに入賞したときには、入賞報知処理が実行される。入賞報知処理が実行されると、中段ベルが入賞したことを直接的に遊技者に認識させることができる図柄(つまり、入賞ラインLN上に並んだベル−ベル−ベル)に対応するリールLED55が点灯するとともに、スピーカ53、54から所定音が出力する。このような入賞報知処理を実行することにより、遊技者に対して明確に中段ベルが入賞したことを認識させることができる。
一方、図29(b−2)に示すように、ナビ演出が実行されたゲームにおいて非推奨操作手順である非対応操作手順で操作された結果、上段ベル2に入賞したときには、入賞報知処理が実行されない。これにより、遊技者に対して上段ベル2が入賞したことを極力認識させないように(認識させ難く)することができる。
このように、非推奨操作手順で操作された結果、小役入賞しても、入賞報知処理の実行が規制されることから、推奨操作手順で操作されたときのように小役入賞したことを遊技者に印象付けてしまうことを防止できる。このため、推奨操作手順で操作させるように遊技者を導くことができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[遊技状態について]
本実施形態のスロットマシン1は、図9に示したように、遊技状態として、RT0〜RT4および、内部中1、2、ボーナス状態を備えるものであった。しかしながら、これに限られるものではなく、2つのRT状態を備えるものであってもよい。図30は、2つのRT状態と、CB状態を備えるスロットマシン1において、遊技状態の遷移を示したものである。図30を用いて、変形例における遊技状態の遷移について説明する。
RT1は、遊技が進行可能な状態であって、かつ予め定められた設計値に基づくメダルの払出率が担保される状態である。たとえば、RT1においては、設定値1〜6それぞれについて、メダルの払出率が、98%、100%、102%、104%、106%、108%となるように定められている。なお、本変形例のスロットマシン1では、RT1は、殆どのゲームをRT1に制御されている状態で遊技者に遊技させることから、「適正状態」ともいう。
RT0は、RT1と同様に、遊技が進行可能な状態であって、かつ予め定められた設計値に基づくメダルの払出率が担保される状態であるが、RT1のときのメダルの払出率までは担保されていない。たとえば、RT0においては、設定値1〜6それぞれについて、メダルの払出率が、88%、90%、92%、94%、96%、98%となるように定められている。このように、本変形例においては、RT1は、RT0よりも、いずれの設定値においてもメダルの払出率が高くなるように設定されている。なお、RT0は、RT1とは異なる状態であり、RT1(適正状態)のように殆どのゲームで制御される状態ではないため、「非適正状態」ともいう。
CBは、CBゲームが行われる状態である。CBゲームとは全ての小役が当選するゲームであって、所定の終了条件が成立するまで行われるゲームである。所定の終了条件とは、たとえば、CBゲーム中において所定枚数のメダルが払い出されることにより成立する条件や、CBゲームが所定ゲーム消化されることにより成立する条件である。CBゲームにおいては、設定値1〜6のいずれの場合であっても、メダルの払出率は100%である。つまり、本変形例におけるCBにおいては、賭数の設定に用いたメダル枚数と、払い出されたメダル枚数とが同じであり、CB中の純増枚数は変化しない。なお、CBは、「特別遊技状態」ともいう。
RT0において、CB当選する確率は、たとえば1/10とされる。RT0においてCBに当選し、かつCBを入賞させることができなかったときには遊技状態がRT0からRT1へ移行する。その後、RT1においては、次ゲーム以降でCB当選が持ち越される。
RT1において当選しているCBに入賞したときには、遊技状態がRT1からCBへ移行する。RT1においては、RT1の全ての当選役のうちいずれにも当選しないときにのみCBを入賞させることができる。ここで、RT1の全ての当選役のうちいずれにも当選しない確率は、たとえば、1/65536などの非常に小さな値であり、RT1においては、滅多にCBを入賞させることができない。
CBにおいて所定の終了条件が成立してCBゲームの実行が終了したときには、遊技状態がCBからRT0へ移行する。
RT1やCBにおいて店員によりリセットスイッチ23が操作されてRAMクリアされると、遊技状態がRT0へ移行する。なお、RT0においてRAMクリアされた場合には、遊技状態はRT0に維持される。
本変形例のスロットマシン1は、殆どのゲームをRT1で遊技者に遊技させるものである。一方、RT0やCBにおいては、滅多に遊技者に遊技させないようになっている。具体的には、遊技店の開店前では前日の遊技情報などを消去するため、店員がRAMクリアを行う場合がある。そのため、開店前のスロットマシン1では、RAMクリア直後なので遊技状態がRT0に制御される。よって、店員は、RT0からRT1に移行させるため、CBに当選するまで複数回ゲームを行う。その後、CBに当選してRT1に制御されると、その状態で遊技店を開店し、遊技者に遊技させる。これにより、遊技者は、殆どのゲームをRT1で遊技するようになる。なお、RT1においてCBに入賞してしまうことでCBに移行し、そのCB終了後にRT0に移行することがあるが、このような状況は極稀である。
このように、本変形例のスロットマシン1は、殆どのゲームをCBの当選が持ち越されている状態(つまりRT1)で遊技者に遊技させることから斬新な遊技性を有するものであり、遊技状態に応じて再遊技役の当選確率を向上させることで有利に遊技を進めるような遊技性を有するものではない。
ここで、本変形例のスロットマシン1は、殆どのゲームがRT1という一つの遊技状態の中でゲームが進行するものであるため、遊技状態の移行を頻繁に行って再遊技役の当選確率の高低差を出すことで、遊技者間での有利度合いを変化させるものではないが、その分、ATに制御されることは遊技者にとって非常に重要となる。つまり、再遊技役の当選確率が遊技状態に応じて変化しないスロットマシン1では、AT中のナビ演出によって中段ベルなどの主役を入賞させてメダルの純増枚数を増やすことで有利に遊技を進めることが、勝敗を分ける重要な要素となる。
なお、本変形例において、サブ制御部91は、次ゲームの状態がRT0であることが特定される状態コマンドまたはリセットスイッチ23の操作が検出されたことが特定される操作検出コマンドをメイン制御部41から受信したときに、次ゲームの状態がRT0であることを特定する。
本変形例においては、RT0においてCBに当選してRT1に遊技状態が移行するときに、遊技状態の移行を示唆する示唆演出が実行される。本変形例においては、スピーカ53、54からCB当選を示唆するような音声(たとえば、通常、RT1においてゲームを進行させているときには出力されない特殊な音声)が出力されるとともに、リールLED55が点滅する示唆演出が行われる。これにより、店員などがRT0からRT1への遊技状態の移行を容易に判別可能となる。
このような変形例のスロットマシン1において、RT0ではAT抽選されず、RT1ではAT抽選されない。このため、RT0ではATに制御されず、RT1ではATに制御される。
仮に、RT0でAT抽選される場合には、RT0からRT1に移行させるためにCB当選するまで店員により消化される複数回のゲームの間にAT当選する場合がある。店員がAT当選に気付かずに、店舗を開店させると(この場合、AT当選かつRT1に制御された状態である)、AT当選した状態(有利な状態)、いわゆるモーニングサービス(店員がホール開店前に有利な状態になるように仕込むサービス)の状態で、遊技者に遊技させることになり、設計通りの払出率とならない場合がある。
そこで、本変形例では、RT0でAT抽選されないように構成されている。したがって、RT0中にAT当選することを防止することができ、モーニングサービスのような状態を防ぐことができる。
なお、RT0でAT抽選するようにしてもよいが、必ずAT当選しないようにしてもよい。このような構成であっても、RT0中にAT当選することを防止することができ、モーニングサービスのような状態を防ぐことができる。
[ナビ演出の態様について]
本実施の形態においては、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときに有利度が高まる第1押し順ベルに対するナビ演出は、数字画像が大きく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が大きな音量で出力されるといった演出態様であった。一方、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときに第1押し順ベルよりも有利度が高まらない第2押し順ベルに対するナビ演出は、数字画像が小さく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が小さな音量で出力されるといった演出態様であった。しかし、有利度の高い役と有利度の低い役とにおける演出態様の異ならせ方は、これに限らない。
たとえば、有利度の高い役に当選したときと有利度の低い役に当選したときとで、液晶表示器51の画面上におけるナビ演出の数字画像の色の種類や濃さ、使用する色の数を異ならせてもよい。有利度の高い役に当選したときと有利度の低い役に当選したときとで、異なるキャラクタ画像を表示してもよい。有利度の高い役に当選したときにのみキャラクタ画像を表示してもよい。有利度の高い役に当選したときと有利度の低い役に当選したときとで、停止操作を促す音声の種類を異ならせてもよい。有利度の高い役に当選したときと有利度の低い役に当選したときとで、LEDによる演出の種類を異ならせてもよい。有利度の高い役に当選したときにのみLEDによる演出を実行してもよい。
さらに、有利度の高い役に当選したときには、液晶表示器51の画面上による演出、スピーカ53、54からの音声出力による演出、およびLEDによる演出の3種類の演出によるナビ演出が実行されるのに対して、有利度の低い役に当選したときには、このうちの2種類以下の演出によるナビ演出が実行されるものであってもよい。有利度の高い役に当選したときには、有利度の低い役に当選したときよりも、多くの回数、ナビ演出の演出態様を派手なものにしてもよい。有利度の高い役に当選したときには、有利度の低い役に当選したときよりも、対応操作手順を強調するなど、ナビ演出の演出態様を派手なものにして、遊技者に印象付けやすいものにすればよい。その他、当選役が、有利度の高い役に当選したのか、あるいは有利度の低い役に当選したのかを、遊技者に認識させることができる演出態様であれば、ナビ演出はいかなる演出態様で行われてもよい。
本実施の形態においては、AT中に有利度の高い役(たとえば、中ベル1〜4)に当選したゲームにおいては、必ず数字画像が大きく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が大きな音量で出力される演出態様でナビ演出が実行されるものであった。一方、AT中に有利度の低い役(たとえば、中ベル5〜8)に当選したゲームにおいては、必ず数字画像が小さく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が小さな音量で出力される演出態様でナビ演出が実行されるものであった。しかし、これに限らない。
たとえば、AT中に有利度の高い役に当選したゲームにおいては、AT中に有利度の低い役に当選したゲームよりも高い確率で派手な演出態様(たとえば、数字画像が大きく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が大きな音量で出力される演出態様)でナビ演出が実行されるものであってもよい。一方、AT中に有利度の低い役に当選したゲームにおいては、AT中に有利度の高い役に当選したゲームよりも高い確率で地味な演出態様(たとえば、数字画像が小さく表示されるとともに、スピーカ53、54から停止操作を促す音声が小さな音量で出力される演出態様)でナビ演出が実行されるものであってもよい。このようにしても、遊技者は、ナビ演出が実行されたときに、該ナビ演出の演出態様を確認することによって、有利度の高い役に当選した可能性が高いのか、あるいは有利度の低い役に当選した可能性が高いのかを認識することができる。
このように、当選役の種類に応じて異なる演出態様でナビ演出が実行されるため、ナビ演出の演出態様に対して遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣が向上する。
[対応操作手順で操作時の演出の制御態様について]
本実施の形態においては、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときに有利度が高まる第1押し順ベルに対するナビ演出時に対応操作手順で操作されたときには、星型の報知画像が表示されるとともに、「Nice!!」の文字画像が表示されるといった演出が実行されるものであった。一方、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときに第1押し順ベルよりも有利度が高まらない第2押し順ベルに対するナビ演出時に対応操作手順で操作されたときには、星形の報知画像も「Nice!!」の文字画像も表示されることがなかった。しかし、有利度の高い役と有利度の低い役とにおける対応操作手順で操作時の演出の制御態様の異ならせ方は、これに限らない。
たとえば、有利度の高い役に当選したときには操作時の演出を実行して、有利度の低い役に当選したときには操作時の演出を実行しないものに限らず、いずれの役に当選したときでも操作時の演出を実行してもよい。この場合においては、有利度の高い役に当選したときには、有利度の低い役に当選したときよりも、操作時の演出を派手なものにして、遊技者に印象付けやすいものにすればよい。
さらに、有利度の高い役に当選したときには、第1停止操作時〜第3停止操作時までの全ての操作時において演出を行うのに対して、有利度の低い役に当選したときには、第1停止操作時〜第3停止操作時までの一部の操作時において演出を行うものであってもよい。有利度の高い役に当選したときには、有利度の低い役に当選したときよりも、多くの回数、操作時の演出を行うものであってもよい。有利度の高い役に当選したときには、有利度の低い役に当選したときとは異なり、対応操作手順で操作時において、操作時の演出を実行したり、もしくは操作時の演出態様を派手なものにして、遊技者に印象付けやすいものにすればよい。その他、当選役が、有利度の高い役に当選したのか、あるいは有利度の低い役に当選したのかを、遊技者に認識させることができる操作時の演出制御態様であれば、いかなる制御態様であってもよい。
本実施の形態においては、AT中に有利度の高い役(たとえば、中ベル1〜4)に当選したゲームにおいては、必ず操作時の演出を実行するのに対して、AT中に有利度の低い役(たとえば、中ベル5〜8)に当選したゲームにおいては、必ず操作時の演出を実行しないものであった。しかし、これに限らない。
たとえば、AT中に有利度の高い役に当選したゲームにおいては、AT中に有利度の低い役に当選したゲームよりも高い確率で操作時の演出を実行する制御が行われるものであってもよい。一方、AT中に有利度の低い役に当選したゲームにおいては、AT中に有利度の高い役に当選したゲームよりも高い確率で操作時の演出を実行しない制御が行われるものであってもよい。あるいは、AT中に有利度の高い役に当選したゲームにおいては、AT中に有利度の低い役に当選したゲームよりも高い確率で、派手な演出態様(たとえば、星型の報知画像が表示されるとともに、「Nice!!」の文字画像が表示される演出態様)で操作時の演出を実行する制御が行われるものであってもよい。一方、AT中に有利度の低い役に当選したゲームにおいては、AT中に有利度の高い役に当選したゲームよりも高い確率で地味な演出態様(たとえば、星型の報知画像のみが表示される演出態様)で操作時の演出を実行する制御が行われるものであってもよい。
このように、当選役の種類に応じて演出の制御態様が異なるため、演出の制御態様に対して遊技者の関心を集めることができ、遊技の興趣が向上する。
[ナビ演出の演出態様および対応操作手順で操作時の演出制御態様が異なる役について]
本実施の形態においては、第1押し順ベルのうちの中ベル1〜4に当選したときと、第2押し順ベルのうちの中ベル5〜8に当選したときとで、ナビ演出の演出態様および対応操作手順で操作時の制御態様を異ならせるものであった。さらに、第1押し順ベルのうちの右ベル1〜4に当選したときと、第2押し順ベルのうちの右ベル5〜8に当選したときとで、対応操作手順で操作時の制御態様を異ならせるものであった。このように、本実施の形態においては、主役を入賞させるための対応操作手順が同一である小役同士を比較して、有利度の高い小役と、有利度の低い小役とで、ナビ演出の演出態様および対応操作手順で操作時の制御態様を異ならせるものであった。しかし、これに限らない。
たとえば、第1押し順ベルのうちの右ベル1〜4に当選したときには、対応操作手順を強調する派手な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作時に演出を実行する制御を行うのに対して、第2押し順ベルのうちの右ベル5〜8に当選したときには、右ベル1〜4に当選したときよりも地味な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作しても操作時の演出を実行しない制御が行われるものであってもよい。このようにしても、有利度の高い主役が入賞する右ベル1〜4に当選したのか、あるいは有利度の低い主役が入賞する第2押し順ベルである中ベル5〜8に当選したのかを、ナビ演出の演出態様および操作時の制御態様によって遊技者に認識させることができ、ナビ演出の演出態様および操作時の制御態様に対して遊技者の関心を集めることができる。
小役に限らず、再遊技役に当選したときに、当選役の種類に応じてナビ演出の演出態様および対応操作手順で操作時の制御態様を異ならせてもよい。たとえば、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときに有利な遊技状態に移行する昇格リプレイが入賞する第1押し順リプと、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときに有利な遊技状態に移行しない(たとえば、遊技状態を維持する)維持リプレイが入賞する第2押し順リプとを抽選対象役に備えてもよい。この場合、第1押し順リプに当選したときには、対応操作手順を強調する派手な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作時に演出を実行する制御を行うのに対して、第2押し順リプに当選したときには、第1押し順リプに当選したときよりも地味な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作しても操作時の演出を実行しない制御が行われるものであってもよい。
特定小役に当選したときと、特定再遊技役に当選したときとで、ナビ演出の演出態様および対応操作手順で操作時の制御態様を異ならせてもよい。たとえば、特定小役に当選したゲームにおいて、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときには、特典(たとえば、ナビストックの付与、AT当選確率の向上、特典演出、外部のサーバ装置に携帯端末を用いて通信することにより特典を獲得可能なポイントの付与など)が付与されるのに対して、特定再遊技役に当選したゲームにおいて、ナビ演出によって報知された対応操作手順で操作されたときには、特典が付与されないもの、もしくは特定小役に当選したときよりも有利度の低い特典(たとえば、ナビストックの付与が少ない、AT当選確率の向上が小さい、特典演出の一部を実行、ポイントの一部を付与など)が付与されるものであってもよい。この場合、有利度の高い特典が付与される特定小役に当選したときには、対応操作手順を強調する派手な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作時に演出を実行する制御を行うのに対して、特典が付与されない、もしくは有利度の低い特典が付与される特定再遊技役に当選したときには、特定小役に当選したときよりも地味な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作しても操作時の演出を実行しない制御が行われるものであってもよい。
特定小役と特定再遊技役との関係は、上記とは逆であってもよい。つまり、有利度の高い特典が付与される特定再遊技役に当選したときには、対応操作手順を強調する派手な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作時に演出を実行する制御を行うのに対して、特典が付与されない、もしくは有利度の低い特典が付与される特定小役に当選したときには、特定再遊技役に当選したときよりも地味な演出態様でナビ演出を実行し、かつ対応操作手順で操作しても操作時の演出を実行しない制御が行われるものであってもよい。
なお、有利度の高い第1押し順ベルには、中ベルおよび右ベルの両方が含まれ、有利度の低い第2押し順ベルにも、中ベルおよび右ベルの両方が含まれていたが、これに限らない。たとえば、有利度の高い第1押し順ベルには、中ベルおよび右ベルのいずれか一方のみが含まれるのに対して、有利度の低い第2押し順ベルには、中ベルおよび右ベルの両方が含まれるものであってもよい。あるいは、有利度の高い第1押し順ベルには、中ベルおよび右ベルの両方が含まれるのに対して、有利度の低い第2押し順ベルには、中ベルおよび右ベルのいずれか一方のみが含まれるものであってもよい。さらに、左第1停止を対応操作手順に設定された左ベルが、第1押し順ベルや第2押し順ベルに含まれるものであってもよい。
本実施の形態においては、第1押し順ベルは、主役が入賞したときに3枚よりも多い8枚のメダルが払い出される点で、第2押し順ベルよりも有利度の高い役であった。しかし、これに限らない。たとえば、第1押し順ベルの主役は、第2押し順ベルの主役よりも、メダル払出枚数少ない、もしくは同じ枚数であってもよい。この場合、メダル払出枚数の点においては、第1押し順ベルは、第2押し順ベルよりも有利度が低いか、有利度が同じ役となる。しかし、第1押し順ベルは、主役が入賞したときに特典(たとえば、ナビストックの付与、AT当選確率の向上、特典演出を実行など)が付与されるのに対して、第2押し順ベルは、主役が入賞しても特典が付与されない点で、第1押し順ベルは、第2押し順ベルよりも有利度が高いものであってもよい。
[主役について]
本実施の形態においては、第1押し順ベルに当選したときと、第2押し順ベルに当選したときとで、主役のメダル払出枚数が異なるものであった。たとえば、中ベル1の主役(中段ベル)が入賞したときのメダル払出枚数は8枚であるのに対し、中ベル5の主役(右下がりベル)が入賞したときのメダル払出枚数は3枚であり、メダル払出枚数の差分により有利度が異なるものであった。しかしながら、第1押し順ベルに当選したときと、第2押し順ベルに当選したときとで、主役入賞時の有利度が異なるものであれば、これに限らない。
たとえば、メダル払出枚数が多い中段ベルが入賞したときに所定の特典を付与し、メダル払出枚数が少ない右下がりベルが入賞したときには所定の特典を付与しない構成であってもよい。このような構成の場合には、中段ベル入賞時と右下がりベル入賞時との有利度の差をより拡大することができ、遊技に対してメリハリ感を付けることができる。
たとえば、メダル払出枚数が少ない右下がりベルが入賞したときには、所定の特典(たとえば、AT抽選の実行や特典演出の実行)が付与される一方、メダル払出枚数が多い中段ベルが入賞しても当該所定の特典は付与されないとする構成にしてもよい(以下、「第1の構成」という。)。このような構成の場合には、メダル払出枚数が少ない右下がりベルが入賞しても特典が付与されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
たとえば、中段ベル入賞時と、右下がりベル入賞時のメダル払出枚数を同数とし、中段ベル入賞時および右下がりベル入賞時のうちどちらかのときに、所定の特典を付与することにより、有利度の差を設けるようにしてもよい。
なお、押し順ベルの当選確率は、比較的高く設定されていることから、付与される特典の有利度は、あまり高くない方が好ましい。たとえば、特典がAT抽選である場合には、付与されるナビストックの数が「0」になる確率を「95%」とし、付与されるナビストックの数が「1」になる確率を「5%」などとすればよい。
本実施の形態においては、第1押し順ベルと第2押し順ベルとで、主役は異なるものであった。たとえば、中ベル1の主役は中段ベルであるのに対し、中ベル5の主役は右下がりベルであった。しかしながら、第1押し順ベルと第2押し順ベルとで、主役の表示結果が異なり、かつ主役が導出されたときの有利度が異なるのであれば、第1押し順ベルと第2押し順ベルとで、主役は同一であってもよい。
本実施の形態のスロットマシン1は、複数の入賞ラインを有するものであってもよい。入賞ラインは直線に限らず、たとえば、山型をなすラインや谷型をなすラインなどであってもよい。たとえば、第1押し順ベルの主役は、3ラインに跨って揃えられるものであるのに対し、第2押し順ベルの主役は、第1押し順ベルの主役と同一であり、かつ1ラインに跨って揃えられるものとしてもよい。たとえば、同一の主役をベル−ベル−ベルとすると、第1押し順ベルの主役は、3ラインに跨って「ベル−ベル−ベル」が揃う役であり、第2押し順ベルの主役は、1ラインに跨って「ベル−ベル−ベル」が揃う役である。なお、3ラインに跨って「ベル−ベル−ベル」が揃うと9枚のメダルが払い出されるのに対して、1ラインに跨って「ベル−ベル−ベル」が揃うと3枚のメダルが払い出されるものであってもよい。このように、第1押し順ベルの主役と、第2押し順ベルの主役とにおいて、入賞役を同一とさせる一方、導出されるライン数を異ならせるようにしてもよい。
第1押し順ベルおよび第2押し順ベルは、当選役の組合せが異なるものであればよい。たとえば、第1押し順ベルは、第2押し順ベルの主役を当選させるものであってもよく、第2押し順ベルは、第1押し順ベルの主役を当選させるものであってもよい。
たとえば、N(Nは自然数)本の入賞ラインを備えるスロットマシンにおいて、特定の当選役に当選した場合に、対応操作手順で操作されたときには、主役として、S(Sは、S≦Mを満たす自然数)本の入賞ライン上に入賞を発生させる図柄を揃えるようにし、非対応操作手順で操作されたときには、副役として、T(Tは、T≦Sを満たす自然数)本の入賞ライン上に入賞を発生させる図柄を揃えるようにしてもよい。つまり、主役として、S個の入賞を発生させるようにし、副役として、T個の入賞を発生させてもよい。さらに、主役が入賞したときの方が、副役が入賞したときよりも払い出されるメダル枚数が少ない構成であってもよい。さらに、このような構成であっても、副役を取りこぼしたときには、移行出目または外れ出目が導出されてもよい。
S個の入賞とT個の入賞を全て同じ(たとえば、ベル−ベル−ベルが揃うベル入賞)としてもよい。つまり、特定の当選役に当選したときにおいて対応操作手順で操作されたときには、S個のベル入賞が発生され、対応操作手順とは異なる操作手順で操作されたときには、T個のベル入賞が発生される。このような構成にしたときには、副役の概念はなくなる。S個のベル入賞が発生されたときには、T個のベル入賞が発生されたときよりもメダル払出枚数が多い。このような構成であれば、遊技者に対して、対応操作手順で操作されたか否かをベル入賞の個数で認識させることができることから、遊技の興趣を向上させることができる。非対応操作手順で操作されてT個のベル入賞が発生しなかったときでも、移行出目または外れ出目が導出される。
[副役について]
本実施の形態においては、押し順ベルに当選したゲームにおいて、対応操作手順で操作されたときには必ず主役が入賞し、対応操作手順以外の非対応操作手順のうちの特定操作手順で操作されたときには副役が入賞し、非対応操作手順のうちの特定操作手順以外の操作手順で操作されたときには取りこぼし出目が導出するものであった。つまり、押し順ベルが当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作されたときには必ず主役が入賞し、非対応操作手順で操作されたときにおいて、副役図柄引込タイミングで操作されたときにのみ副役が入賞し、副役図柄引込タイミング以外のタイミングで操作されたときには取りこぼし出目が導出するものであった。しかしながら、これに限らない。
たとえば、押し順ベルに当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作されたときに必ず主役が入賞するのに対して、非対応操作手順で操作されたときに必ず副役が入賞するものであってもよい。あるいは、押し順ベルに当選したゲームにおいては、対応操作手順で操作されたときに必ず主役が入賞するのに対して、非対応操作手順で操作されたときに必ず取りこぼし出目が導出するものであってもよい。
本実施の形態においては、たとえば、中ベル1および中ベル5のうちのいずれに当選したとしても、同一の非対応操作手順で操作されたときには、同一の副役出目または同一の取りこぼし出目が導出されるとして説明した。しかしながら、取りこぼし出目のみが同一であり、副役出目は異なっていてもよい。
副役出目が導出されたときには、所定枚数のメダルが払い出されるため、導出された副役出目から当選役が遊技者に把握されたとしても、残念感は低減される。一方、取りこぼし出目が導出されたときには、メダルは払い出されないため、導出された取りこぼし出目から、当選役が遊技者に把握されて残念感を与えてしまう。よって、中ベル1または中ベル5が当選したときにおいて、同一の非対応操作手順で操作されたときに導出される取りこぼし出目は同一であるが、導出される副役出目は異なるようにしてもよい。
なお、このような構成を備えるスロットマシンを実現するためには、たとえば、以下に示す停止制御テーブルを参照するようにしてもよい。遊技者により、たとえば、中ベル1または中ベル5が当選したときにおいて、副役図柄引込タイミングであり、かつ非対応操作手順で操作されたときには、当選した役の種類に応じて異なる副役出目を導出させ、副役図柄引込タイミングとは異なるタイミングであり、かつ非対応操作手順で操作されたときには、当選した役の種類にかかわらず同一の取りこぼし出目を導出させる停止制御テーブルが参照されるようにしてもよい。
本実施の形態においては、押し順ベルが当選したときにおいて、非対応操作手順で操作されたときの第1停止時および第2停止時には、必ず副役図柄を引き込む一方、第3停止時の操作タイミングに応じて、副役出目および取りこぼし出目のうちいずれかを導出させるようにしたが、これに限られるものではない。たとえば、第1停止時には、必ず副役図柄を引き込み、第2停止時または第3停止時の操作タイミングに応じて、副役出目および取りこぼし出目のうちいずれかを導出させるようにしてもよい。
[所定の関係にある当選役について]
以下では、互いに所定の関係にある抽選対象役を抽選対象役α、βとする。当該抽選対象役α、βは、それぞれ、中ベル1、中ベル5に該当する。抽選対象役α、βは、それぞれ主役、副役を備えるものである。本実施の形態においては、所定の関係にある抽選対象役α、βの副役は完全に同一であるとして説明した。たとえば、中ベル1の副役および中ベル5の副役は、双方とも上段ベル2および上段ベル5であり完全に同一である。しかしながら、抽選対象役α、βの副役は完全に同一である必要はなく、共通の副役を備えてさえいればよい。たとえば、抽選対象役αが備えている副役を「副役Xおよび副役Y」とし、抽選対象役βが備えている副役を「副役Xと副役Z」としてもよい。つまり、抽選対象役α、βは、共通の副役Xを備えることになる。このような構成において、抽選対象役αが当選しているときであっても、抽選対象役βが当選しているときであっても、非対応操作手順でありかつ副役図柄引込タイミングで操作されたときには、必ず共通の副役Xを入賞させるようにし、副役Yまたは副役Zを入賞させないようなリール制御を実行する。
このように、抽選対象役α、βにおいて、共通の副役Xを備えるとともに、抽選対象役αが副役Yを備え、抽選対象役βが副役Zを備えるような構成にしても、抽選対象役αまたは抽選対象役βが当選しているときにおいて、非対応操作手順でありかつ副役図柄引込タイミングで操作されたときには、共通の副役Xを必ず入賞させ、副役Y、Zを必ず入賞させないようにする。このようにしても、遊技者に抽選対象役が把握されることがなく、残念感を与えることを防止できる。
共通の副役Xを必ず入賞させ、副役Y、Zを必ず入賞させないようにする手法については、以下の手法がある。たとえば、抽選対象役αまたは抽選対象役βが当選しているときにおいて、副役Y、Zの構成図柄を引き込めるタイミングで非対応操作手順で操作されたときには、必ず、副役Xの構成図柄を引き込めるような図柄配列にする。このような図柄配列にすることにより、抽選対象役αまたはβが当選したとしても、副役Y、Zの構成図柄を入賞ラインLN上に導出させず、副役Xの構成図柄を入賞ラインLN上に導出させるようにすることができる。
本実施の形態においては、抽選対象役の「対応操作手順」および「非対応操作手順」が複数の当選役において完全に同一である、たとえば、中ベル1および中ベル5の対応操作手順は双方とも中第1停止であり、非対応操作手順は、双方とも左第1停止または右第1停止である。しかしながら、抽選対象役の非対応操作手順は、共通の手順を含んでいれば、完全に同一でなくてもよい。たとえば、抽選対象役αおよび抽選対象役βの対応操作手順および非対応操作手順を以下の通りに設定してもよい。
抽選対象役αの対応操作手順は右第1停止、非対応操作手順は左第1停止および中第1停止とする。抽選対象役βの対応操作手順は中第1停止、非対応操作手順は左第1停止および右第1停止とする。このように構成したときには、抽選対象役αおよび抽選対象役βの非対応操作手順は、共通の操作手順として左第1停止を含み、抽選対象役αの非対応操作手順は中第1停止を含み抽選対象役βの非対応操作手順は右第1停止を含む。
ここで、推奨操作手順が左第1停止とされている場合には、通常の遊技者であれば、ペナルティを避けるために推奨操作手順でストップスイッチを操作する。つまり、抽選対象役に応じた情報(たとえば、抽選対象役の対応操作手順)が報知されない(たとえば、非ATに制御されている)限り、遊技者は推奨操作手順で操作するため、副役が導出され得る。さらに、抽選対象役αおよび抽選対象役βのうちのいずれに当選したときであっても、同一の非対応操作手順で操作されたときに導出される副役は同一である。したがって、抽選対象役αおよび抽選対象役βのうちのいずれに当選したであっても、非対応操作手順である推奨操作手順で操作されたときには、同一の副役が導出されることから、遊技者により抽選対象役αまたは抽選対象役βのうちのいずれに当選したのかを判別させないようにすることができる。この場合には、抽選対象役αおよび抽選対象役βの対応操作手順も異なることになる。
このように、抽選対象役αおよび抽選対象役βの双方の非対応操作手順が、共通の操作手順として、たとえば推奨操作手順を含んでいれば、当該双方の非対応操作手順が完全に同一でなくとも、遊技者により抽選対象役αまたは抽選対象役βのうちいずれに当選したのかを判別させないようにすることができる。
また、抽選対象役αおよび抽選対象役βのうちいずれが当選したときにおいても、推奨操作手順で操作された場合に限り、同じ表示結果を導出し、対応操作手順および推奨操作手順のうちいずれでもない操作手順で操作されたときには、異なる表示結果を導出するようにしてもよい。
本実施の形態においては、所定の関係にある抽選対象役の組合せ数は、「中ベル1および中ベル5」、「中ベル2および中ベル6」、「中ベル3および中ベル7」、「中ベル4および中ベル8」、「右ベル1および右ベル5」、「右ベル2および右ベル6」、「右ベル3および右ベル7」、「右ベル4および右ベル8」の8組であるとして説明したが、これに限らない。たとえば、所定の関係にある抽選対象役の組合せ数は、8組以外でもよく、1組でもよい。
本実施の形態においては、所定の関係にある抽選対象役は2つの抽選対象役α、βから構成される。たとえば、中ベル1および中ベル5により1組の所定の関係にある抽選対象役が構成される。これに限らず、3以上の抽選対象役により1組の所定の関係にある抽選対象役を構成してもよい。複数の当選役を備える場合には、複数の抽選対象役のうち少なくとも1つの対応抽選対象役の構成数を他の対応抽選対象役と異なるようにしてもよい。
[リール制御について]
以下では、本実施の形態で説明した所定の関係を有する抽選対象役を「対応抽選対象役」ともいう。本実施の形態においては、対応抽選対象役を構成する抽選対象役αまたは抽選対象役βのうちのいずれかに当選したときにおいて、非対応操作手順で操作されたときには、同一の停止制御テーブルが参照されてリール制御が行われる。しかしながら、非対応操作手順で操作されたときに導出される出目により、抽選対象役αまたは抽選対象役βのうちのいずれに当選したかが、遊技者に把握されなければ、いかなるリール制御を行ってもよい。
たとえば、抽選対象役α、抽選対象役βが当選したときにおいて、それぞれの抽選対象役に応じた停止制御テーブルを参照してリール制御を実行するようにしてもよい。たとえば、抽選対象役αが当選したときにおいて非対応操作手順で操作されたときには停止制御テーブルAが参照され、抽選対象役βが当選したときにおいて非対応操作手順で操作されたときには停止制御テーブルBが参照されるようにしてもよい。本変形例のスロットマシン1の前提として、抽選対象役αおよび抽選対象役βの対応操作手順を中第1停止とし、非対応操作手順を左第1停止および右第1停止とする。抽選対象役αおよび抽選対象役βにおいて共通している左リールの副役図柄を「ベル」とし、図柄配列は図3に示したものであるとする。
このような構成のスロットマシン1において、領域番号が16の左リールの図柄「リプレイ」が入賞ラインLNに位置したタイミングで遊技者により左第1停止(非対応操作手順)で操作されたときには、停止制御テーブルAが参照されていれば1コマずらして領域番号17のベルが導出され、停止制御テーブルBが参照されていれば4コマずらして領域番号20のベルが導出される。つまり、抽選対象役αが当選したときと抽選対象役βが当選したときとで、同じタイミングで非対応操作手順で操作されたときには、異なる滑りコマ数で同一の副役図柄であるベルが導出される。リールは高速で回転しており、通常の遊技者であれば、滑りコマ数を計測することは困難であることから、滑りコマ数から、抽選対象役α、βのうちいずれが当選したかを判別するのも非常に困難である。したがって、このようなリール制御を行った場合であっても、対応抽選対象役のいずれに当選したかが、遊技者に把握されることはない。
以下のようなリール制御を行うようにしてもよい。抽選対象役αおよび抽選対象役βの共通する副役を副役S1、S2とし、抽選対象役αおよび抽選対象役βの共通する非対応操作手順を非対応操作手順Pとする。以下に、本変形例のスロットマシン1の操作手順と、本変形例のリール制御により導出される副役の関係を示す。抽選対象役αの当選時に操作タイミングXおよび非対応操作手順Pで操作されたときには、副役S1を導出する。抽選対象役αの当選時に操作タイミングYおよび非対応操作手順Pで操作されたときには、副役S2を導出する。抽選対象役βの当選時に操作タイミングXおよび非対応操作手順Pで操作されたときには、副役S2を導出する。抽選対象役βの当選時に操作タイミングYおよび非対応操作手順Pで操作されたときには、副役S1を導出する。
このような構成に加え、「抽選対象役αが当選したときには導出されるが抽選対象役βに当選したときには導出されない副役」や、「抽選対象役βが当選したときには導出されるが抽選対象役αが当選したときには導出されない副役」が存在しないようにする。これにより、抽選対象役αに当選したときには、操作タイミングに応じて副役S1または副役S2が導出され得る一方、抽選対象役βに当選したときでも、操作タイミングに応じて副役S1または副役S2が導出され得る。したがって、非対応操作手順Pで操作されたときには、抽選対象役αが当選したときまたは抽選対象役βが当選したときどちらの場合でも、副役S1または副役S2が導出され得ることから、抽選対象役αおよび抽選対象役βのうちどちらが当選したかを、遊技者により判別されることはない。
[AT抽選について]
本実施の形態においては、AT抽選が実行される条件は、図24に示すAT抽選役に当選することにより成立する条件であるとして説明したが、これに限らない。たとえば、AT抽選役を他の当選役としてもよい。AT抽選が実行される条件は、所定役が入賞することにより成立する条件としてもよい。AT抽選が実行される条件は、所定ゲームごとに乱数抽選を行うことにより所定範囲の乱数が生成されることで成立する条件としてもよい。さらに、AT抽選で当選することによりナビストックが付与されるものに限らず、ATゲーム数が付与されるものであってもよい。
[推奨操作手順について]
本実施の形態においては、非ナビ演出時のゲームにおける推奨操作手順は、左第1停止(順押し)であるとして説明した。しかしながら、他の操作手順を、推奨操作手順としてもよい。
たとえば、入賞ライン上に特定図柄が位置したときに左第1停止させる操作手順を推奨操作手順としてもよい。特定図柄とは、入賞ラインLN上に引き込み可能なタイミング(たとえば、入賞ラインLN上に位置したタイミング)で操作されたときには、当該特定図柄以外の図柄よりも高い割合で、いずれかの小役を入賞させることができる図柄のことである。たとえば、特定図柄は、図3の左リール2Lに配列された図柄のうち、図柄番号10のチェリーであってもよい。遊技者が、左リールのチェリーを入賞ラインLN上に引き込み可能なタイミングで操作することにより、当選状況に応じた図柄を入賞ラインLN上に導出させることが可能である。たとえば、中段スイカに当選しているときには、図柄番号14の「スイカ」を入賞ラインLN上に停止させるリール制御が行われる。中段チェリーに当選しているときには、図柄番号10の「チェリー」を入賞ラインLN上に停止させるリール制御が行われる。
このように、左リールのチェリーを入賞ラインLN上に引き込み可能なタイミングで操作することにより、当選状況に応じて、当選している入賞役を構成する図柄を入賞ラインLN上に停止させ、その結果、小役を入賞させる割合を高めることができる。
つまり、全ての入賞役のうちの当選した入賞役を構成する図柄を少なくとも左リールに導出させることができる(いわゆるDDT打法またはKKK打法)。特定図柄は他の図柄であってもよい。たとえば、図柄番号11のBARとしてもよい。
このように、推奨操作手順を入賞ライン上に特定図柄が位置したときに左第1停止させる操作手順としても、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
本実施の形態においては、非ナビ演出時のゲームでの推奨操作手順は、左第1停止(順押し)であり、ナビ演出時のゲームでの推奨操作手順は、報知された対応操作手順であるとして説明した。しかしながら、設計通りの遊技性を実現できれば、推奨操作手順は、他の操作手順であってもよい。たとえば、非ナビ演出時のゲームでの推奨操作手順を中第1停止、または右第1停止としてもよい。非ナビ演出時のゲームの推奨操作手順を、左第1停止とする一方、特定期間に制御された非ナビ演出ゲームの推奨操作手順を、中第1停止または右第1停止としてもよい。ここで、特定期間とは、制御されることによりAT当選確率が向上する期間などであってもよい。
[払出情報について]
本実施の形態においては、払出情報の表示態様として、推奨操作時態様はメダルの払い出しに応じて、カウントアップ方式で、メダル払出枚数を更新表示する態様であるのに対し、非推奨操作時態様は更新表示させないようにメダル払出枚数を表示する態様であった。しかしながら、非推奨操作時態様は、推奨操作時態様よりも払出情報を遊技者に認識させ難い態様であれば、推奨操作時態様および非推奨操作時態様は如何なる態様でもよい。
たとえば、推奨操作時態様は、払出情報にエフェクトをかけた態様である一方、非推奨操作時態様は、払出情報にエフェクトをかけない態様としてもよい。エフェクトとは、たとえば、払出情報を点滅させる態様で表示させたり、払出情報が光る態様で表示させたりすることである。推奨操作時態様は、払出情報を不透明にして表示させる態様である一方、非推奨操作時態様は、払出情報を透明にして表示させる態様としてもよい。推奨操作時態様は、所定のキャラクタと共に、払出情報を表示するよう態様である一方、非推奨操作時態様は、所定のキャラクタを表示しない態様としてもよい。推奨操作時態様は、特定の音を出力すると共に、払出情報を表示するよう態様である一方、非推奨操作時態様は、当該特定の音を出力せずに払出情報を表示するよう態様としてもよい。ここで、特定の音とは、所定の音楽(BGM)や払い出されるメダルの枚数を報知する音声(たとえば、「8枚!」という音声)などである。
払出情報の報知は、液晶表示器51に表示させるまたは液晶表示器51に表示させずに、他の演出手段(演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55など)で実行するようにしてもよい。スロットマシン1においては、演出効果LED52、スピーカ53、54リールLED55の3個の演出手段を備える。推奨操作時態様は、N個(Nは1以上の整数)の演出手段で演出すると共に払出情報を表示する一方、非推奨操作時態様は、M個(Nは0以上の整数)の演出手段で演出すると共に払出情報を表示する。ただし、N>Mとする。非推奨操作時態様においては、推奨操作時態様と比較して、演出を実行する演出手段の数を減少させるのみではなく、推奨操作時態様での演出効果を減少させるようにしてもよい。演出効果の減少とは、演出手段が、たとえば、スピーカ53、54である場合には、非推奨操作時態様では推奨操作時態様よりもスピーカの音量を減少させたりすることである。
本実施の形態においては、払出情報は、メダル払出枚数を特定できるメッセージであった。しかしながら、これに限らず、メダル払出枚数を特定できる情報であれば、如何なる情報であってもよい。たとえば、メダル払出枚数が連想できるキャラクタなどであってもよい。液晶表示器51に払出情報を表示させた上、または、液晶表示器51に払出情報を表示させずに、他の演出手段により、払出情報を報知するようにしてもよい。たとえば、スピーカ53、54からメダルの枚数を報知する音声(たとえば、「8枚!」という音声)を出力するようにしてもよい。
払出情報を表示させる表示器は、サブ制御部91が制御する液晶表示器51に限らず、メイン制御部が制御する表示器(以下、「メイン制御表示器」と称する。)であってもよい。メイン制御表示器とは、クレジット表示器11や遊技補助表示器12などの7セグ形式の表示器である。メイン制御表示器で払出情報を表示する構成の場合には、推奨操作時態様または非推奨操作時態様で払出情報を表示する必要があるため、推奨操作手順および非推奨操作手順のうちのいずれの操作手順で操作されたかを、メイン制御部41が特定する必要がある。ところが、メイン制御部41は、遊技されているゲームがナビ演出時のゲームであるか非ナビ演出時のゲームであるかを特定することができないため、メイン制御部41は、推奨操作手順および非推奨操作手順のうちのいずれの操作手順で操作されたかを特定できない。
以下に、メイン制御部41がナビ演出ゲームでおよび非ナビ演出ゲームのうちのいずれのゲームであるかを特定する手法の一例を説明する。メイン制御部41のROM41bには、所定の当選状況(ハズレも含む)に対して、1以上のAT判定用操作手順が対応付けられた対応情報(テーブル)が格納されている。メイン制御部41は、内部抽選を行った後、当該抽選結果が所定の当選状況であるときに、所定の当選状況に対応付けられた1以上のAT判定用操作手順から、1のAT判定用操作手順を決定し、該1のAT判定用操作手順を特定できる操作手順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、ナビ演出ゲームであるとき(たとえば、AT中であるとき)に、送信された操作手順コマンドから特定される1のAT判定用操作手順を報知する。報知された1のAT判定用操作手順(つまり、メイン制御部41が決定したAT判定用操作手順)で操作された特定ゲームの数を、メイン制御部41は計数する。当該特定ゲーム数の計数結果が、所定数に到達したと、メイン制御部41が判断することにより、メイン制御部41は、到達したゲームをナビ演出時のゲームであると判断する。所定数は、1であってもよく、2以上の値であってもよい。
このような手法を用いることにより、メイン制御部41は、第3停止されたゲームが、ナビ演出ゲームおよび非ナビ演出ゲームのうちのいずれであるかを特定できることから、ゲームが推奨操作手順および非推奨操作手順のうちのいずれで操作されたかも特定できる。メイン制御部41は、推奨操作時態様および非推奨操作時態様のうちのいずれかの態様で、メイン制御表示器に払出情報を表示できる。
ところで、一般的に、遊技者は、7セグのメイン制御表示器をあまり目視せず、液晶表示器51を頻繁に目視する傾向にある。そこで、推奨操作時態様を液晶表示器51での表示とし、非推奨操作時態様を7セグのメイン制御表示器での表示としてもよい。つまり、推奨操作手順で操作された結果、入賞したときには、液晶表示器51に払出情報を表示することにより、当該払出情報を認識させ易くすることができ、非推奨操作手順で操作された結果、入賞したときには、7セグのメイン制御表示器に払出情報を表示することにより、払出情報を認識させ難くすることができる。
[入賞報知処理について]
本実施の形態においては、入賞報知処理は、入賞した入賞役を構成する図柄に対応するリールLED55を点灯させると共に、所定の音を出力する処理であった。しかしながら、入賞報知処理は、入賞したことを遊技者に対して認識させることができれば、どのような処理を行ってもよい。たとえば、入賞報知処理は、所定のキャラクタを液晶表示器51に表示させることにより入賞したことを遊技者に報知する処理であってもよい。所定のキャラクタは、入賞した役を連想させるキャラクタなどであってもよい。入賞報知処理は、リールLED55を点灯させる処理、所定の音を出力する処理、所定のキャラクタを液晶表示器51に表示させる処理、演出効果LEDを点灯させる処理、のうちの少なくとも1つの処理を実行するものであってもよい。
本実施の形態においては、非推奨操作手順で操作されたときには、入賞報知処理を実行しないものであった。しかしながら、非推奨操作手順で操作されたときには、入賞報知処理とは異なる特定処理を実行してもよい。ここで、特定処理とは、非推奨操作手順で操作されたことを遊技者に対して積極的に報知する処理であってもよい。この場合の特定処理とは、たとえば、非推奨操作手順で操作されたことを連想させるキャラクタ、たとえば、否定的なキャラクタ(たとえば、ドクロなどのキャラクタ)を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。非推奨操作手順で操作されたことを連想させる音、つまり否定的な音(たとえば、「ブー」などの音)をスピーカ53、54から出力するようにしてもよい。このような特定処理を実行することにより、非推奨操作手順で操作されたことを遊技者に対して積極的に認識することができる。
特定処理は、入賞したことを入賞報知処理よりも遊技者が認識し難い態様の処理であってもよい。たとえば、入賞報知処理がリールLED55を点灯させる処理を含むものであれば、特定処理は、入賞報知処理よりも発光量を低くしてリールLED55を点灯させる処理としてもよい。入賞報知処理が、スピーカ53、54から所定の音を出力する処理を含むものであれば、特定処理は、入賞報知処理よりも音レベルを低くして所定の音を出力する処理としてもよい。
本実施の形態においては、押し順ベルに当選したゲームを例示して入賞演出関連処理および入賞報知処理を説明した。しかしながら、押し順リプに当選したゲームにおいても、入賞演出関連処理および入賞報知処理を実行してもよい。この場合、図28のS520においては、押し順リプに当選したゲームにおいて推奨操作手順で操作されたときに入賞する役(たとえば、AT中にリプレイGR3が当選したときには昇格リプレイ1、非AT中にリプレイGR3が当選したときには通常リプレイ)について、入賞判定をすればよい。さらに、全ての役に当選したゲームに対して入賞演出関連処理および入賞報知処理を実行してもよい。
入賞報知処理は、入賞の種類に応じて異なる処理であってもよい。たとえば、中段ベルが入賞したときには、「中段ベル入賞!」などといったメッセージを液晶表示器51に表示させるようにする一方、「昇格リプレイ1」が入賞したときには「昇格リプレイ入賞!」などといったメッセージを液晶表示器51に表示させる。このように、入賞の種類に応じた入賞報知処理を実行することにより、推奨操作手順で操作された結果入賞したことに加えて、入賞の種類も遊技者に認識させることができる。
本実施の形態においては、図28のS520やS590の判断処理では、小役が入賞したか否かを判断するものとして説明した。しかしながら、S104やS118の判断処理では、再遊技役やボーナスに入賞したか否かを判断するものであってもよい。つまり、S520やS590の判断処理では、全ての入賞役のいずれかが入賞したか否かを判断するようにしてもよい。このような構成によれば、推奨操作手順で操作された結果、たとえば、ボーナスに入賞した場合には、S530において入賞報知処理が実行される一方、非推奨操作手順で操作された結果、ボーナスに入賞した場合には、入賞報知処理が実行されない。したがって、非推奨操作手順で操作された結果、ボーナスが発生したことを遊技者に印象付けてしまうことを防止できる。
非推奨操作手順で操作された結果、ボーナスに入賞した場合には、入賞報知処理を実行する構成としてもよい。このような構成の場合には、ボーナス状態に移行されることを報知できることから、遊技の興趣を向上させることができる。非推奨操作手順で操作された結果、ボーナスに入賞した場合には、入賞報知処理を実行する構成としてもよい。このような構成の場合には、ボーナス状態に移行されることを報知できることから、遊技の興趣を向上させることができる。
非推奨操作手順で操作された結果、再遊技役に入賞した場合には、入賞報知処理を実行する構成としてもよい。このような構成の場合には、メダルを消費することなく、次のゲームを遊技できることを遊技者に対して報知できることから、遊技の興趣を向上させることができる。
図29の例では、推奨操作手順で操作されたときと非推奨操作手順で操作されたときとで、導出される表示結果が異なるものを説明した。しかしながら、これに限らず、少なくとも一部の当選状況においては、推奨操作手順で操作されたときと非推奨操作手順で操作されたときとで、同一の表示結果を導出するようにしてもよい。
本実施の形態においては、小役または再遊技役が入賞したときに入賞報知処理が実行され、入賞した小役に対応する枚数のメダルが払い出されたり、再遊技役の入賞に基づいてメダルを消費することなく次のゲームを遊技できるといった特典が付与されるとして説明した。しかしながら、このような報知処理が実行される対象は、小役または再遊技役の入賞に限らず、特典も他のものであってもよい。たとえば、報知処理が実行される対象を、所定表示結果の導出としてもよい。所定表示結果は、外れの表示結果であってもよい。所定表示結果は、導出されることにより特典が付与される表示結果としてもよい。所定表示結果は、導出されることにより、特典が付与されるか否かを決定する抽選が実行される表示結果としてもよい。所定表示結果は、導出されることにより、特典が付与される可能性がある表示結果としてもよい。
推奨操作手順および非推奨操作手順のうちのいずれで操作されたかにかかわらず、所定表示結果が導出されたときには、導出された表示結果に対応して付与される特典を遊技者が特定可能な特典情報を報知する構成としてもよい。このような構成である場合において、推奨操作手順で操作された結果、所定表示結果が導出されたときには、推奨操作時態様で特典情報を報知し、非推奨操作手順で操作された結果、所定表示結果が導出されたときには、非推奨操作時態様で特典情報を報知するようにしてもよい。
推奨操作態様で操作されたときには、特典情報を報知する一方、非推奨操作態様で操作されたときには、特典情報を報知しない構成としてもよい。一般的に、遊技者は、特典が付与されたときには特典が付与されたことを認識するため、特典情報が報知されることを所望する。したがって、このような構成によれば、特典情報が報知される推奨操作手順で操作させるように、遊技者を導くことができる。推奨操作手順および非推奨操作手順のうちのいずれで操作されたかにかかわらず、特典情報を報知しない構成としてもよい。
[ペナルティについて]
本実施の形態においては、遊技者にとって不利となる不利制御として、ペナルティ期間に制御させるか否かを決定するペナルティ抽選を実行するとして説明した(図28のS560)。しかし、これに限らず、たとえば、非推奨操作手順で操作された回数を計数し、当該回数が所定回数(たとえば、5回)に到達すると、ペナルティ期間に制御させるようにしてもよい。非推奨操作手順での停止操作が1回でもされると、必ず、ペナルティ期間に制御させるようにしてもよい。非推奨操作手順で操作された事象に関連する処理によりペナルティ期間に制御させる処理であれば、いかなる処理であってもよい。
ペナルティは、ペナルティ期間に制御されることにより、AT抽選条件が成立したとしても、AT抽選が行われないものであった。しかしながら、ペナルティはこれに限らない。たとえば、なお、ペナルティ期間に制御されたときには、AT抽選において、当選確率が低下したり、付与されるナビストック数の期待値が低下したりするものであってもよく、遊技者が不利益を被るものであれば、いずれのものであってもよい。
たとえば、ペナルティは、ペナルティが付与されていないときと比較して、所定の入賞役の当選確率が減少するものとしてもよい。ペナルティは、ペナルティが付与されていないときと比較して、特別演出が実行される確率を減少するものとしてもよい。特別演出とは、遊技者にとって有利な特典が付与されたときに、実行される演出である。つまり、特別演出とは、特典が付与されたか否かの期待感を遊技者に抱かせる演出である。特別演出とは、たとえば、フリーズ演出である。フリーズが実行されている期間は、ゲーム進行操作を有効化させるタイミングが強制的に遅延される。
本実施の形態においては、ナビ演出ゲームが実行されたときにおいて、非推奨操作手順で操作されたときには、ペナルティ抽選が実行されるものであったが、ペナルティ抽選を実行せずに、ペナルティ期間に制御させないようにしてもよい。なぜなら、ナビ演出ゲームにおいて、推奨操作手順で操作されたときに払い出されるメダルを、非推奨操作手順で操作されたときには払い出さないという遊技者にとって不利となる不利制御を実行しており、ペナルティ抽選を実行せずとも、不利制御を実行することになるからである。
[その他の変形例]
上述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。