JP2017205022A - 船上からの採貝・採藻作業システム - Google Patents

船上からの採貝・採藻作業システム Download PDF

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Abstract

【課題】アワビ、ウニ、サザエなどの採貝やワカメ、モズクなどの採藻を船上から便利良く行える作業システムを提供する。
【解決手段】作業者が船(B)上から海底に向かって差し込み使用する作業竿(P)と、海底に居る貝類や海藻類を採取すべく、作業竿の先端部へ着脱・交換自在に取り付けられる採取用具と、海底での採取状況を撮影する光学ズーム機能付きの水中オートフォーカスカメラを内蔵した防水筒(25)と、そのカメラが撮影した映像を表示すべく、船上に設置されるモニターテレビ(M)と、上記カメラとモニターテレビ並びに船搭載バッテリとを電気的に接続する配線ケーブル(11)とから成り、上記カメラとモニターテレビとを作業船の周縁部へ着脱自在の取付台(S)により固定支持して、作業者がモニターテレビを目視しながら、その作業竿を手技操作する作業システムである。
【選択図】図1

Description

本発明はアワビ、ウニ、サザエ、ナマコ、その他の採貝やワカメ、モズク、その他の採藻を船上から便利良く行う作業システムに関する。
従来の沿岸(磯)漁業では、漁師(作業者)が小型ボート上へ不自然な腹這いの姿勢状態となり、足で舵を操作する一方、口に喰えた箱眼鏡で海底を覗きながら、両手に握り持った作業竿を操作して、採貝・採藻作業を行っており、その作業が長時間に及ぶ苛酷な重労働であって、危険も伴なうため、後継者の減少する原因になっている。
他方、海女が潜水して海底から採貝・採藻作業する漁法もあるが、その海女の後継者も減少しており、総じて漁業就労者の減少が社会問題になっている現状である。
その結果、例えば採取されずに増加するウニが、海藻を食べると、同じ海藻を食べるアワビやサザエが減少してしまうというような悪い自然現象を招来する。
この点、本発明者は本発明と同じ名称の「船上からの採貝・採藻作業システム」について、先に特許第5904567号を提案した。
特許第5904567号公報
その特許文献1に記載された特許発明の構成では、水中テレビカメラ(C)が作業竿(P)に取り付け一体化されており、作業船(B)上のモニターテレビ(M)における映像表示画面(39)の中央部に、その作業竿(P)の先端部(各種採取用具)が位置決め固定された状態として、図12のように表示されるようになっているため、その先端部の採取用具(T)を例えば銛として、ナマコを突き刺すだけの採取作業であればともかく、採取目標物(A)を探し出したり、洩れなく掬い入れたりするために、作業竿(P)を頻繁に動かせば動かす程、その背景となる映像だけがめまぐるしく動き変化することになる関係上、採取目標物(A)をすばやく確実に採取し難く、作業者の肉眼も早期に疲労する。
この点、船上から覗く箱眼鏡とは別個に、両手で握り持った作業竿を動かす旧来の採取作業法に慣れた漁師(作業者)にとって、上記のように水中テレビカメラ(C)が作業竿(P)に付属していて、常時一緒に動くことは、却って制約・違和感を受けることとなり、使い難いのである。
更に、上記特許発明の水中テレビカメラ(C)は海底までの深さ変化に拘らず、そこに居る採取目標物(実物)(A)をありのまま撮影するに過ぎず、その採取目標物(A)の多数を広角度に撮影したり、船上からの見やすくズームアップしたりすることができないため、その採取作業性と採取成果が未だ向上せず、このことは海底の深ければ深い程顕著である。
本発明はこのような課題の更なる改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では作業者が作業船上から海底に向かって差し込み使用する作業竿と、
海底に生息する貝類や海藻類を採取すべく、上記作業竿の先端部へ着脱・交換自在に取り付けられる各種採取用具と、
海底での採貝・採藻状況を撮影する光学ズーム機能付きの水中オートフォーカスカメラと、
そのオートフォーカスカメラが撮影した映像をリアルタイムに表示するモニターテレビと、
上記オートフォーカスカメラとそのモニターテレビ並びに作業船の搭載バッテリとを電気的に接続する配線ケーブルとから成り、
上記オートフォーカスカメラとそのモニターテレビとを作業船の周縁部へ着脱自在の取付台により固定支持して、
作業者が作業船上においてモニターテレビを目視しながら、その握り持った作業竿を手技操作することを特徴とする。
また、請求項2では水中オートフォーカスカメラから、そのカメラを内蔵した防水筒の外部へ導出された遠隔操作ロッドを、作業者が作業船上において手動操作することより、
上記オートフォーカスカメラの光学的なズーム倍率を変化させ得るように定めたことを特徴とする。
請求項3では水中オートフォーカスカメラとそのモニターテレビとを共通する1基の取付台へ固定支持することにより、
作業者が上記モニターテレビを目視する作業位置から、そのオートフォーカスカメラの防水筒から外部へ導出されている遠隔操作ロッドを、左右方向へ一定角度だけ回動させることができるように定めたことを特徴とする。
請求項4ではモニターテレビの映像表示画面を覗き窓付きの伸縮可能な防眩フードによって包囲したことを特徴とする。
請求項5では水中オートフォーカスカメラを内蔵した防水筒を取付台へ、作業船からの張り出し距離と前後方向への振り動かし傾斜角度又は/及び左右方向への振り動かし傾斜角度との調整自在に固定支持したことを特徴とする。
更に、請求項6ではモニターテレビを保持したモニターテレビ保持ケースを取付台へ、作業船からの設置高さと垂直軸線廻りの方角又は/及び水平軸線廻りの傾斜角度との調整自在に固定支持したことを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、水中オートフォーカスカメラが作業竿に取り付け一体化されておらず、そのモニターテレビと併せて着脱自在の取付台により、作業船の周縁部(コベリ)に固定支持されているため、作業者が船上においてモニターテレビを目視・観察しながら、海底の採取目標物を探し出し採取すべく、その握り持った作業竿を頻繁に動かしても、上記カメラの撮影映像が一緒にめまぐるしく動き変化するおそれはなく、その結果オートフォーカス(自動焦点)カメラであることとも相俟って、作業者としては常に鮮明な映像を見ることができ、肉眼の疲労なく長時間に及ぶ作業を行えるのである。
しかも、上記オートフォーカスカメラはデジタルズーム機能でなく、光学ズーム機能付きのそれであるため、特に請求項2の構成を採用するならば、その水中カメラからこれを内蔵した防水筒の外部へ導出された遠隔操作ロッドを、作業者が船上において手動操作することにより、上記カメラのズーム倍率を変化させることができ、採取目標物やその見え難さなどに応じてズームアップした望遠状態と、一度に数多く採取すべき領域・範囲を拡大した広角状態を得られるため、採取目標物を効率良く採取できる効果がある。
その場合、請求項3の構成を採用するならば、作業者が船上においてモニターテレビを目視する作業位置から、上記遠隔操作ロッドへ伸ばした片手により、その操作ロッドを左右方向へ一定角度だけ回動させて、上記光学的なズーム倍率の変更・調整を行えるため、採取作業性と採取成果がますます向上する。
また、請求項4の構成を採用するならば、モニターテレビの映像表示画面が太陽光を受けて、眩しく輝くことをその防眩フードによって予防し、作業者の肉眼を保護しながら、上記映像表示画面を覗き窓から目視できる効果がある。
請求項5の構成を採用するならば、防水筒に内蔵されている水中オートフォーカスカメラが作業船から張り出す距離、前後方向への傾斜角度又は/及び左右方向への傾斜角度も変更・調整されることになるため、海底の採取目標物を探し出し採取することの効率と、使用上の利便性がますます向上する。
更に、請求項6の構成を採用するならば、モニターテレビの設置高さ、その指向する方角又は/及び前後方向への傾斜角度を、作業者の体格や希望などに応じて変更・調整することにより、その映像表示画面を誰でも常時安楽に目視・観察できる状態に保てる効果がある。
本発明に係る採貝・採藻作業システムの使用状態を説明するための斜面図である。 同じく海底まで作業竿を差し込んだ採取作業中の断面図である。 作業竿の分解状態を示す斜面図である。 作業竿の接手構造を示す断面図である。 図4の変形実施形態を示す断面図である。 作業竿の先端部にウニ採取用のたも網を取り付けた状態の斜面図である。 作業竿の先端部にアワビ採取用の引っ掛けフックを取り付けた状態の斜面図である。 作業竿の先端部にサザエ採取用の掴みフォークを取り付けた状態の斜面図である。 作業竿の先端部に海藻類採取用のマッカを取り付けた状態の斜面図である。 光学ズーム付きオートフォーカスカメラを内蔵した防水筒の断面図である。 図10の11−11線に沿う拡大断面図である。 図10の12−12線に沿う拡大断面図である。 全体的な電気配線状態を示す説明図である。 上記オートフォーカスカメラの防水筒とモニターテレビを取付台によって作業船の周縁部へ固定した状態の斜面図である。 図14の作業船内側から見た正面図である。 図14の側面図である。 図16の平面図である。 上記取付台側の脚管とモニターテレビ保持ケース並びにモニターテレビ用防眩フードの分解状態を示す斜面図である。 図18の組立状態を示す側断面図である。 防眩フード付きモニターテレビ保持ケースを取付台側の脚管から取りはずした状態の図19に対応する側断面図である。 図20の防眩フードをモニターテレビ保持ケースに締結した状態の斜面図である。 図21の状態から防眩フードを折りたたみ扁平化した手提げ状態の斜面図である。
以下、図面に基いて本発明の実施形態を詳述すると、その本発明に係る船上からの採貝・採藻作業システムは概して図1、2のような1人の作業者が手持ち使用する作業竿(P)と、その先端部へ着脱・交換自在に取り付けられる採取用具(T)と、海底での採貝・採藻状況を撮影する光学ズーム機能付きの水中オートフォーカスカメラ(C)と、そのオートフォーカスカメラ(C)が撮影した映像を作業船(B)上において表示するモニターテレビ(M)と、上記オートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)並びに作業船(B)の搭載バッテリ(10)とを電気的に接続するフレキシブルな配線ケーブル(11)と、同じくオートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)を作業船(B)へ一緒に固定支持させるための共通な取付台(S)とから成り立っている。
主要な上記構成部材のうち、先ず作業竿(P)について言えば、これはガラス繊維クロスや好ましくは剛性に富むカーボン繊維クロスなどのFRPクロスに、フェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が含浸されたプリプレグを素材として、そのFRPクロスプリプレグの加熱硬化により、数プライの積層状態に製管されたFRPコンポジット品であり、その作業船(B)上から沿岸(磯)の海底まで届く一定な作用長さ(例えば約5m〜約10m)の一本物を使用してもさしつかえないが、図3のような悉く同じ太さの元竿(P1)と少なくとも1本の中継ぎ竿(P2)並びに先竿(P3)と、その先竿(P3)のABS樹脂製やナイロン製などの先端アタッチメント(P4)とから着脱自在に連結一本化することによって、その作用長さを海底までの水深やその他の諸条件に応じて長く又は短かく調整できるものを使用することが好ましい。
つまり、元竿(P1)と中継ぎ竿(P2)並びに先竿(P3)としては、その単位長さが例えば1500mm〜4000mmの範囲内で異なり、太さ(直径)が例えば25mm〜34mmの範囲内で異なる数種を各々準備しておくと共に、先端アタッチメント(P4)としてはその後述する取付ベースの断面形状が異なり、長さ(例えば450mm)がすべて同じで、太さ(直径)がすべて上記先竿(P3)と同じ数種を用意しておき、これらを取捨選択し、適当に組み合わせて連結一本化することにより、水深の変化や希望に応じた全体長さ(先に例示した約5m〜約10m)の作業竿(P)に仕上げるのである。
この点、図4は上記元竿(P1)と中継ぎ竿(P2)、先竿(P3)並びに先端アタッチメント(P4)との合計4本から成る作業竿(P)における隣り合う竿同士の連結部分並びに先竿(P3)と先端アタッチメント(P4)との連結部分に悉く共通する接手構造を抽出して示しており、(12)はその隣り合う一方の竿の雄側となる端部に形成された細い差込み接手、(13)はその差込み接手(12)の中空内部に切り離し一端部が固着された円弧状の板バネであって、その板バネ(13)の自由な切り離し他端部からは差込み接手(12)を貫通する連結ピン(14)が、径方向への一体的に植立されている。
して、その連結ピン(14)は板バネ(13)の背圧を受けて、常時細い差込み接手(12)の円周面から突出する状態に保たれており、そのためその弾圧力に抗して上記差込み接手(12)を、隣り合う他方の竿の雌側となる端部へ差し込み操作すれば、その一旦没入した連結ピン(14)が、その他方の竿の雌側となる端部に対応形成されているピン受け入れ孔(15)へ、自づと受け入れ係止されることとなり、ここに隣り合う竿同士や先竿(P3)と先端アタッチメント(P4)とを、その円周面が連続する面一状態に連結一本化し得るのである。
その場合、図4の接手構造では上記連結ピン(14)に板バネ(13)での背圧を付与しているが、その図4と対応する図5の変形実施形態に示す如く、上記板バネ(13)に代る圧縮コイルバネ(16)を採用して、これにより連結ピン(14)を常時突出する方向へ弾圧付勢しても良い。(17)はその圧縮コイルバネ(16)を上記差込み接手(12)の中空内部に封入するためのバネリテーナーである。
次に、上記作業竿(P)の先端部に取り付けられる採取用具(T)としては、そのウニ、アワビ、サザエ、ナマコなどの貝類やワカメ、モズクなどの海藻類における採取目標物(A)に適応した各種の形態品が、取捨選択して使用されることになる。
その場合、上記作業竿(P)における先竿(P3)の先端部へ連結使用される先端アタッチメント(P4)として、その採取用具(T)の取付ベース(18)となる先端部の断面形状が、例えば図6のような円形や図7のようなD字形、図8(a)のような三角形、図8(b)のような四角形、図9のような楕円形などに造形された異なる数種を準備しておき、これらを上記先竿(P3)の先端部へ互換的に連結一本化すると共に、その取付ベース(18)の断面形状が円形の先端アタッチメント(P4)には図6のようなウニの採取用具(T)となるたも網(掬い網)(19)を、同じく断面形状がD字形の先端アタッチメント(P4)には図7のようなアワビの採取用具(T)となる引っ掛けフック(20)を、上記断面形状が三角形や四角形の先端アタッチメント(P4)には図8のようなサザエの採取用具(T)となる弾力性がある掴みフォーク(21)を、同じく上記断面形状が楕円形の先端アタッチメント(P4)には図9のような海藻類の採取用具(T)となるマッカ(22)を、各々結束線材(23)などにより安定良く締め付け固定することができるように設定して、その取り付け上の利便性と取付状態の強度アップを図ることが望ましい。
また、水中オートフォーカスカメラ(C)は光学ズーム機能付きとして、図外のズムーレンズを内蔵しており、そのズームレンズ支持枠に設置されたズーム用の変換凸片(24)を、後述するようにカメラ(C)の外部から左右方向へ回動操作すれば、上記ズームレンズが光軸に沿って前後方向へ移動し、その光学的なズーム倍率が変化するようになっている。図示実施形態のオートフォーカスカメラ(C)では10倍までの拡大映像を得られるようになっている。
(25)は上記オートフォーカスカメラ(C)を水中へ浸漬させるための防水筒であって、好ましくは繊維強化プラスチック(FRP)から図10〜12のような一定長さ(L)(例えば700mm)と一定太さ(D)(例えばφ115mm)の円筒状に造形されている。(26)はその防水筒(25)の内部に敷設固定されたカメラ据付けベースであって、前後方向への細長く延在する金属板から成り、その前端部(先端部)に上記オートフォーカスカメラ(C)が据え付け固定されている。
(27)は上記防水筒(25)の前端部(先端部)に被着一体化された補強リングであり、これに前方から透明のレンズ保護板(28)と水密用のOリング(29)を介して、ヘッドカバー(30)が螺合締結されている。レンズ保護板(28)はアクリル樹脂から成り、上記オートフォーカスカメラ(C)の直前を遮蔽する状態にある。尚、補強リング(27)とヘッドカバー(30)との締結面に介在する水密用のOリングは、図示省略してある。
そして、先に一言したフレキシブルな配線ケーブル(11)は電源用ケーブル(11a)と映像用ケーブル(11b)とから成り、図10〜13に示す如く、その上記オートフォーカスカメラ(C)から接続端子(ジャック)(31)を介して後方へ配線された電源用ケーブル(11a)が、上記防水筒(25)のテールカバー(32)から外部へ導出され、作業船(B)の搭載バッテリ(10)と接続されるようになっている。(33)はその電源用ケーブル(11a)の後端部(根元部)に付属している一対の接続端子(ワニ口クリップ)である。
その場合、電源用ケーブル(11a)の途中に介在するスイッチングレギュレータ(DC/DCコンバーター)(34)が、図10に示すように、上記防水筒(25)内にあるカメラ据付けベース(26)の途中に固定設置されており、そのスイッチングレギュレータ(34)によって上記バッテリ(10)の入力電圧(DC12V)をオートフォーカスカメラ(C)側の出力電圧(DC5.3V)に降圧変換するようになっている。
他方、上記配線ケーブル(11)における映像用ケーブル(11b)は同じくオートフォーカスカメラ(C)から上記電源用ケーブル(11a)との言わば左右対称な位置関係として、やはり接続端子(ジャック)(35)を介して後方へ配線され、上記防水筒(25)のテールカバー(32)から外部へ導出した後端部(根元部)が、図13のようにモニターテレビ(M)と接続されるようになっている。(36)は上記配線ケーブル(11)の電源用ケーブル(11a)と映像用ケーブル(11b)とを併せて受け持つゴムブッシュであり、テールカバー(32)に嵌め付け固定されている。
(37)は上記オートフォーカスカメラ(C)側のズーム用変換凸片(24)を左右方向へ回動させるための遠隔操作ロッドであって、硬質な合成樹脂から成り、その前端部(先端部)に取り付け固定された二股フォーク片(38)が、図12のように上記ズーム用変換凸片(24)を挟む状態に保たれている。(39)はその硬質な合成樹脂製の二股フォーク片(38)を遠隔操作ロッド(37)に固定するための押圧ビスである。
しかも、その遠隔操作ロッド(37)は上記防水筒(25)の内部を後方に向かって延長されており、その防水筒(25)のテールカバー(32)から外部へ導出された後端部(根元部)がノブ(40)として、ここを握り持った作業者が、遠隔操作ロッド(37)を左右方向へ回動させるようになっている。
その場合、上記防水筒(25)内にあるカメラ据付けベース(26)の途中からは、門字形の金属枠柱(41)が一体的に起立されており、これによって遠隔操作ロッド(37)の途中が安定良く支持されている。(42a)(42b)はその遠隔操作ロッド(37)に通し込まれた上、押圧ビス(43)によって固定された前後一対の軸受ブッシュであり、硬質な合成樹脂から成るが、その何れか一方(図例では前側)の軸受ブッシュ(42a)には、図11のような一定開度(α)(例えば約30度)のストッパーピン受け入れ凹溝(44)が切り欠かれている。
そして、そのストッパーピン受け入れ凹溝(44)の中心位置に向かって、上記金属枠柱(41)の背後から回動角度規制用のストッパーピン(45)が差し込み係合されており、これによって上記遠隔操作ロッド(37)が左右方向へ過度に回動操作されず、図例では左右方向へ約15度づつしか回動しないように規制されている。
この点、図例では上記ストッパーピン(45)をビスとして、金属枠柱(41)の背後から軸受ブッシュ(42a)のストッパーピン受け入れ凹溝(44)に向かって螺入しているが、そのビスに代るピンなどを打ち込み固定しても勿論良い。(46)は上記遠隔操作ロッド(37)を受け持つゴムブッシュであり、防水筒(25)のテールカバー(32)に嵌め付け一体化されている。尚、防水筒(25)の内部には防水材や衝撃吸収材、結露防止用の乾燥材などが充填されているが、図示省略してある。
先に一言したモニターテレビ(M)は映像表示画面(47)を有し、適当な長さのフレキシブル配線ケーブル(11)における就中映像用ケーブル(11b)を介して、図10〜13から明白なように、上記防水筒(25)内にあるオートフォーカスカメラ(C)と接続される一方、同じく配線ケーブル(11)の電源用ケーブル(11a)を介して、作業船(B)の搭載バッテリ(10)と接続されることにより、上記オートフォーカスカメラ(C)が撮影した海底の採取目標物(A)やその採取状況の映像を、その映像表示画面(47)へリアルタイムに表示する。
その場合、モニターテレビ(M)に電源オン・オフスイッチ(図示省略)を設置しておき、その手動操作によってモニターテレビ(M)と上記オートフォーカスカメラ(C)とを一挙同時にオン・オフ作用させてもさしつかえないが、そのモニターテレビ(M)とオートフォーカスカメラ(C)とを常時通電状態に接続しておき、上記電源用ケーブル(11a)における接続端子(ワニ口クリップ)(33)の一対を、作業船(B)の搭載バッテリ(10)へ着脱自在に取り付ければ、電源の自動的にスイッチオン作用して、そのカメラ(C)による撮影とモニターテレビ(M)による表示とが、すばやく立ち上がるように定めることが好ましい。尚、図示実施形態ではモニターテレビ(M)として16インチの液晶カラーテレビを採用している。
更に、上記水中オートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)を作業船(B)へ、一緒に固定支持させるための取付台(S)について説明すると、これは剛性な金属製品(望ましくはステンレス鋼板からの加工品)であって、図14〜17に示すような一定間隔(W)を保つ左右一対の万力(48a)(48b)と、その何れか一方に固定された状態として前後方向へ延在する水平な防水筒用軸受け管(49)と、その両万力(48a)(48b)の左右相互間に介挿固定された垂直のモニターテレビ用軸受け管(50)とを備えており、上記万力(48a)(48b)となる回動ネジハンドル(51a)(51b)の進退操作によって、作業船(B)の周縁部(コベリ)(52)へ着脱自在に挟み付け固定されるようになっている。
その場合、水平な防水筒用軸受け管(49)は一定長さの角筒から成り、これには押圧ボルト(53)が進退自在に螺入されている。また、垂直のモニターテレビ用軸受け管(50)にも押圧ボルト(54)が進退自在に螺入されている。(55a)(55b)は上記回動ネジハンドル(51a)(51b)の筒状軸受けナット、(56a)(56b)は同じく回動ネジハンドル(51a)(51b)の先端部(前端部)をなす押圧座金である。
上記取付台(S)の防水筒用軸受け管(49)は回動ネジハンドル(51a)(51b)と平行に延在しており、その前方から防水筒(25)の支軸(57)を抜き差し自在に差し込み、その差し込まれた支軸(57)を上記押圧ボルト(53)によって固定するようになっている。上記防水筒(25)が作業船(B)の周縁部(52)から海側へ張り出す距離(d)を、その押圧ボルト(53)によって長く(遠く)又は短かく(近く)調整セットできるようになっているのである。
また、上記防水筒(25)の支軸(57)は丸棒であるため、これをその上記軸受け管(49)へ差し込む時、図15の鎖線で示す如く、自からの水平な軸線廻りに左右方向へ振り動かして傾斜させることができ、その適当な角度(β)に傾斜した状態も上記押圧ボルト(53)によって固定し得るのである。
更に言えば、上記支軸(57)の海側へ張り出す前端部(先端部)には、金属板から成る挟持片(58)が付属一体化されており、これに対して上記防水筒(25)の根元側へ片寄った途中には、やはり金属板から成るクランプバンド(59)が巻き付け一体化されている。
そして、そのクランプバンド(59)の後方へ張り出す連結片(60)と、これを挟持する上記支軸(57)側の挟持片(58)とが、図14、16、17から明白なように、固定ボルト(61)とナット(62)によって締結されている。その固定ボルト(61)は左右方向に沿って上記連結片(60)と挟持片(58)とを貫通しているため、これを弛緩させることによって、上記クランプバンド(59)に保持されている防水筒(25)を、図16の鎖線で示す如く、その固定ボルト(61)の水平な軸線廻りに前後方向へ振り動かして傾斜させることもでき、その適当な角度(γ)に傾斜した状態を上記ナット(62)の締め付けによって固定し得るのである。
他方、上記取付台(S)のモニターテレビ用軸受け管(50)はモニターテレビ(M)の保持ケース(63)から垂下する脚管(64)を受け入れる。その脚管(64)をモニターテレビ用軸受け管(50)へ上方から抜き差し自在に差し込み、その差し込まれた脚管(64)を上記押圧ボルト(54)によって固定できるようになっている。上記モニターテレビ保持ケース(63)に保持されたモニターテレビ(M)の設置高さを押圧ボルト(54)によって、その作業者の見やすい適度な高さ(h)に昇降調整セットし得るようになっているのである。
また、上記脚管(64)をモニターテレビ用軸受け管(50)へ差し込む時、自らの垂直軸線を中心として360度回動(首振り)させることもでき、その映像表示画面(47)が作業者にとって見やすい適当な方角に指向された状態を、上記押圧ボルト(54)によって固定し得るようになっている。
上記モニターテレビ保持ケース(63)は硬質な合成樹脂製品であって、防水性を有し、モニターテレビ用軸受け管(50)への差し込み脚管(64)と別個独立しており、その脚管(64)側から取りはずすこともできるようになっている。
即ち、モニターテレビ保持ケース(63)とその取付台(S)側の軸受け管(50)に対する差し込み脚管(64)との分解状態を示した図18から明白なように、上記モニターテレビ保持ケース(63)の下面にはリップチャンネル溝形の取付ベース(65)が付属一体化されている。
(66)はモニターテレビ(M)の傾斜角度(θ)をその映像表示画面(47)の見やすく調整するためのフラットトルクヒンジであって、その枢軸(ステンレス鋼棒)(67)を介して連結された一方の羽根板(68a)が、上記差し込み脚管(64)の上端部に取り付け固定6れており、他方の羽根板(68b)に上記取付ベース(65)のチャンネル溝と嵌合し得る対応的な台座(69)が取り付け固定されている。(70)はそのフラットトルクヒンジ(66)におけるトルク値の調整ナットであり、これによって調整された傾斜角度(θ)に、上記モニターテレビ(M)が固定保持されることとなる。
そして、上記モニターテレビ(M)を保持したケース(63)は図19、20に示す如く、その下面の取付ベース(65)を上記脚管(64)側の台座(69)へ抜き差し自在に差し込むことにより、取付台(S)側の脚管(64)へ取り付け使用することができ、その使用状態においてモニターテレビ(M)の傾斜角度(θ)を上記フラットトルクヒンジ(66)の調整ナット(70)によって、作業者がその映像表示画面(47)の見やすい適度に調整すれば良いのである。
更に、(71)は上記モニターテレビ(M)の映像表示画面(47)を包囲する防眩フードであって、そのモニターテレビ保持ケース(63)に嵌合する合成樹脂の取付枠(72)と、覗き窓(73)を備えた合成樹脂のトップカバー(74)と、そのトップカバー(74)と取付枠(72)との相互間に介在する伸縮膜(ジャバラ)(75)とから成り、その取付枠(72)が上記モニターテレビ保持ケース(63)へ嵌め込まれた上、施錠金具(パッチン錠)(76)を介して締結されるようになっており、その締結状態を解錠することもできる。
上記防眩フード(71)の伸縮膜(75)を図19のように背高く引き伸ばして、そのトップカバー(74)の覗き窓(73)から作業者がモニターテレビ(M)の映像表示画面(47)を目視するのであり、そうすればその映像表示画面(47)が太陽光を受けて眩しく輝くことを予防することができる。
しかも、その防眩フード(71)のトップカバー(74)には手提げハンドル(77)が起伏的な回動自在に枢着されているため、これを採貝・採藻の作業中には図21に示唆する如く伏倒させておき、その作業終了後には図22のように防眩フード(71)の伸縮膜(75)を背低く押し縮めると共に、手提げハンドル(77)を起立させて、上記モニターテレビ保持ケース(63)との締結状態にある防眩フード(71)を携帯することができる。その場合、上記取付台(S)側の脚管(64)からモニターテレビ保持ケース(63)を取りはずしておくことは言うまでもない。
尚、上記オートフォーカスカメラ(C)を内蔵した防水筒(25)は、FRPなどの硬質な合成樹脂から成り、その先端部を水中へ浸漬させる時浮力が働くため、その浮力とのバランスを保つべく、上記防水筒(25)の先端部付近へ図13に示すように、鉛やその他の重錘(ウエイト)(78)を取り付けておくことが好ましい。
本発明の図示実施形態に係る採貝・採藻作業システムは上記した構成を備えており、その使用に当っては船外機(図示省略)付きの小型ボート(例えば長さが約8m〜約10m、幅が約2m〜約2.5m)を作業船(B)として、図1、2や図14〜17に示すように、その作業船(B)における周縁部(コベリ)(52)の適当な個所へ、上記取付台(S)を万力(48a)(48b)によって安定良く挟み付け固定する。
そして、オートフォーカスカメラ(C)が内蔵されている防水筒(25)の支軸(57)を、上記取付台(S)側の水平な防水筒用軸受け管(49)へ前方から差し込み固定する一方、モニターテレビ(M)が保持されたモニターテレビ保持ケース(63)と、これから垂下する状態の脚管(64)を、同じく取付台(S)側の垂直なモニターテレビ用軸受け管(50)へ上方から差し込み固定すると共に、上記オートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)並びに作業船(B)の搭載バッテリ(10)とを適当な長さの配線ケーブル(11)によって電気的に接続する。
その際には必要性や希望などに応じて、上記カメラ(C)が内蔵されている防水筒(25)の支軸(57)を前後方向へ進退させたり、自から回動して防水筒(25)を左右方向へ傾斜させたり、或いは同じく防水筒(25)を前後方向へ振り動かし傾斜させたりする一方、モニターテレビ(M)を昇降させたり、そのモニターテレビ保持ケース(63)の脚管(64)を回動(首振り)操作して、モニターテレビ(M)の方角を変えたり、或いはモニターテレビ(M)の傾斜角度(θ)をその映像表示画面(47)の見やすく調整したりすれば良い。
但し、上記電気的な接続配線や作業船(B)への取り付け固定、防水筒(25)並びにモニターテレビ(M)の各種調整は、如何なる順序に行っても良く、その作業順序を問わない。例えば、同一作業者(漁師)が繰り返し採貝・採藻作業を行うような場合に、その各種調整や作業船(B)への取付位置などを一旦決定セットしたならば、その後の調整や変更を行わず、そのままの状態で使用することもあり得る。
上記防水筒(25)内の先端部にあるオートフォーカスカメラ(C)は、水面から少なくとも(浅くとも)約10cmの深さまで浸漬させることが望ましい。また、採取目標物(A)の見え難い場所であるような場合には、水中オートフォーカスカメラ(C)の光学的なズーム倍率を適当にアップしたそれとして、予じめ調整セットしておけば良い。
更に、上記オートフォーカスカメラ(C)の防水筒(25)やモニターテレビ(M)と別個に準備した作業竿(P)の先端部へ、ウニやアワビ、サザエ、ナマコ、ワカメ、モズクなどの採取7標物(A)毎にふさしわしい形態の採取用具(T)を取り付け固定する。
その採取用具(T)を今図6に例示したウニのたも網(掬い網)(19)として、そのウニの採取作業について説明すると、1人の作業者(漁師)が図1、2のような作業船(B)上の作業しやすい適当な場所へ、好ましくは腰掛ける(坐る)姿勢状態に乗り、電源オン操作するほか、作業者が握り持った作業竿(P)を船上から海底に向かって差し込み、その先端部の上記たも網(19)を動かして、海底に生息しているウニを採取するのであるが、その作業過程では水中オートフォーカスカメラ(C)の撮影しているライブ映像が、上記モニターテレビ(M)の映像表示画面(47)に表示されるため、これを作業者が目視・観察しながら、ウニを次々と適確に探し出し、作業竿(P)とその先端部のたも網(19)を手技での巧みに動かして、洩れなく掬い入れれば良い。
その場合、作業竿(P)は耐久強度と軽量さを兼ね備えたFRPコンポジット製品であるため、その巧みな手技操作に役立つ。その作業竿(P)として、特に上記のような単位長さが各々異なる数種の元竿(P1)と中継ぎ竿(P2)並びに先竿(P3)とから着脱自在に連結一本化する構成を採用するならば、その船上から海底への差し込み操作時に、万一水深と対応せず、使い難いことが起ったとしても、すぐに手元側から継ぎ足して長くしたり、逆に引き抜いて短かくしたりする調整を行えるため、著しく便利である。
そして、上記たも網(19)の内部に一定量(例えば約20個〜約30個)のウニが入ったことを、モニターテレビ(M)の映像表示画面(47)から目視確認できた時には、上記作業竿(P)を海底から船上まで引き上げ操作して、その先端部のたも網(19)から作業船(B)内へウニを取り込み、適当な容器(図示省略)へ収納すれば良い。
また、上記採取用具(T)を図7に例示したアワビの引っ掛けフック(20)や、図8(a)(b)に例示したサザエの掴みフォーク(21)として、そのアワビやサザエの採取作業について説明すると、これらの作業中でも作業者(漁師)はやはり船上でのモニターテレビ(M)に表示された水中オートフォーカスカメラ(C)の撮影映像をリアルタイムに目視・観察しながら、海底に生息しているアワビやサザエを次々と探し出し、作業竿(P)とその先端部の引っ掛けフック(20)や掴みフォーク(21)を船上から巧みに手技操作して、これらを確実に採取することができる。但し、アワビやサザエの採取作業は上記ウニのそれと異なり、その1個づつを採取するたび毎に、作業竿(P)を海底から引き上げ操作して、作業船(B)内へ取り込まなければならない。
何れにしても、水中オートフォーカスカメラ(C)は作業竿(P)に取り付け一体化されておらず、その作業竿(P)と別個に防水筒(25)を介して作業船へ固定された状態にあるため、作業者がその握り持った作業竿(P)を頻繁に動かしても、上記カメラ(C)の撮影映像がめまぐるしく動き変化することはない。
しかも、上記水中オートフォーカスカメラ(C)は光学ズーム機能付きとして、防水筒(25)に内臓されており、そのカメラ(C)から防水筒(25)を経て外部へ導出された遠隔操作ロッド(37)を、作業者が船上から左右方向へ振り動かし操作することによって、その光学的なズーム倍率を広角状態と望遠状態に変化させることができるようになっているため、その撮影した映像を常時鮮明に目視・観察することができると共に、採取目標物(A)やその見え難さなどに応じてズームアップしたり、一度に数多く採取すべく、その領域・範囲を広角度に拡大したりして、効率良く採取し得る効果がある。
その場合、上記オートフォーカスカメラ(C)を内蔵した防水筒(25)と、モニターテレビ(M)を保持したモニターテレビ保持ケース(63)とは、その共通する一基の取付台(S)によって、作業船(B)の周縁部(コベリ)(52)へ取り付け固定されるようになっているため、モニターテレビ(M)の見やすい位置へ上記のように腰掛けた(坐った)姿勢状態の作業者が、その作業位置から片手を伸ばすことにより、上記オートフォーカスカメラ(C)の遠隔操作ロッド(37)を容易に振り動かすことができ、殊更高齢者にとって長時間の採取作業中における安楽な姿勢状態の維持に役立つ。
更に、上記モニターテレビ(M)はその設置高さや指向する方角、傾斜角度(θ)を調整セットすることができるため、その映像表示画面(47)を作業者にとって常時見やすい姿勢状態に保てるのであり、誰でも優れた採取作業性と採取成果を得られる。
当日の採取作業を終えたならば、上記配線ケーブル(11)における電源用ケーブル(11a)の接続端子(ワニ口クリップ)(33)を、作業船(B)の搭載バッテリ(10)から取りはずしたり、上記防水筒(25)をその取付台(S)側の防水筒用軸受け筒(49)から取りはずしたり、その他の必要性や翌日以降の都合などに応じた後片付け作業を行った上、取付台(S)側の脚管(64)から取りはずした防眩フード(71)付きのモニターテレビ保持ケース(63)を、その防眩フード(71)における伸縮膜(75)が押し縮められた扁平状態として、その手提げハンドル(77)を持って帰宅すれば良い。
尚、翌日以降の繰り返し採取作業を行う必要性や希望などがない場合には、上記脚管(64)も取付台(S)側のモニターテレビ用軸受け管(50)から抜き出したり、その取付台(S)さえも作業船(B)の周縁部(52)から取りはずしたりすることができる。
(10)・搭載バッテリ
(11)・配線ケーブル
(11a)・電源用ケーブル
(11b)・映像用ケーブル
(24)・ズーム用変換凸片
(25)・防水筒
(27)・カメラ据付けベース
(27)・補強リング
(28)・レンズ保護板
(29)・Oリング
(30)・ヘッドカバー
(31)(33)(35)・接続端子
(32)・テールカバー
(34)・スイッチングレギュレータ
(37)・遠隔操作ロッド
(38)・二股フォーク片
(39)・押圧ビス
(40)・ノブ
(41)・金属枠柱
(42a)(42b)・軸受ブッシュ
(43)・押圧ビス
(44)・ストッパーピン受け入れ凹溝
(45)・ストッパーピン
(47)・映像表示画面
(48a)(48b)・万力
(49)・防水筒用軸受け管
(50)・モニターテレビ用軸受け管
(51a)(51b)・回動ネジハンドル
(52)・周縁部(コベリ)
(53)(54)・押圧ボルト
(55a)(55b)・軸受けナット
(56a)(56b)・押圧座金
(57)・支軸
(58)・挟持片
(59)・クランプバンド
(60)・連結片
(61)・固定ボルト
(62)・ナット
(63)・モニターテレビ保持ケース
(64)・脚管
(65)・取付ベース
(66)・フラットトルクヒンジ
(67)・枢軸
(68a)(68b)・羽根板
(69)・台座
(70)調整ナット
(71)・防眩フード
(73)・覗き窓
(75)・伸縮膜
(76)・施錠金具
(77)・手提げハンドル
(A)・採取目標物
(B)・作業船
(C)・オートフォーカスカメラ
(M)・モニターテレビ
(P)・作業竿
(P1)・元竿
(P2)・中継ぎ竿
(P3)・先竿
(P4)・先端アタッチメント
(S)・取付台
(T)・採取用具
(W)・間隔
(d)・張り出し距離
(h)・設置高さ
(α)・開度
(β)(γ)(θ)・傾斜角度
また、水中オートフォーカスカメラ(C)は光学ズーム機能付きとして、図外のズームレンズを内蔵しており、そのズームレンズ支持枠に設置されたズーム用の変換凸片(24)を、後述するようにカメラ(C)の外部から左右方向へ回動操作すれば、上記ズームレンズが光軸に沿って前後方向へ移動し、その光学的なズーム倍率が変化するようになっている。図示実施形態のオートフォーカスカメラ(C)では10倍までの拡大映像を得られるようになっている。
また、上記防水筒(25)の支軸(57)は丸棒であるため、これをその上記軸受け管(49)へ差し込む時、図15の鎖線で示す如く、自からの水平な軸線廻りに防水筒(25)を左右方向へ振り動かして傾斜させることができ、その適当な角度(β)に傾斜した状態も上記押圧ボルト(53)によって固定し得るのである。
(66)はモニターテレビ(M)の傾斜角度(θ)をその映像表示画面(47)の見やすく調整するためのフラットトルクヒンジであって、その枢軸(ステンレス鋼棒)(67)を介して連結された一方の羽根板(68a)が、上記差し込み脚管(64)の上端部に取り付け固定れており、他方の羽根板(68b)に上記取付ベース(65)のチャンネル溝と嵌合し得る対応的な台座(69)が取り付け固定されている。(70)はそのフラットトルクヒンジ(66)におけるトルク値の調整ナットであり、これによって調整された傾斜角度(θ)に、上記モニターテレビ(M)が固定保持されることとなる。
更に、上記オートフォーカスカメラ(C)の防水筒(25)やモニターテレビ(M)と別個に準備した作業竿(P)の先端部へ、ウニやアワビ、サザエ、ナマコ、ワカメ、モズクなどの採取標物(A)毎にふさしわしい形態の採取用具(T)を取り付け固定する。
何れにしても、水中オートフォーカスカメラ(C)は作業竿(P)に取り付け一体化されておらず、その作業竿(P)と別個に防水筒(25)を介して作業船(B)へ固定された状態にあるため、作業者がその握り持った作業竿(P)を頻繁に動かしても、上記カメラ(C)の撮影映像がめまぐるしく動き変化することはない。
本発明はアワビ、ウニ、サザエ、ナマコ、その他の採貝やワカメ、モズク、その他の採藻を船上から便利良く行う作業システムに関する。
従来の沿岸(磯)漁業では、漁師(作業者)が小型ボート上へ不自然な腹這いの姿勢状態となり、足で舵を操作する一方、口に喰えた箱眼鏡で海底を覗きながら、両手に握り持った作業竿を操作して、採貝・採藻作業を行っており、その作業が長時間に及ぶ苛酷な重労働であって、危険も伴なうため、後継者の減少する原因になっている。
他方、海女が潜水して海底から採貝・採藻作業する漁法もあるが、その海女の後継者も減少しており、総じて漁業就労者の減少が社会問題になっている現状である。
その結果、例えば採取されずに増加するウニが、海藻を食べると、同じ海藻を食べるアワビやサザエが減少してしまうというような悪い自然現象を招来する。
この点、本発明者は本発明と同じ名称の「船上からの採貝・採藻作業システム」について、先に特許第5904567号を提案した。
特許第5904567号公報
その特許文献1に記載された特許発明の構成では、水中テレビカメラ(C)が作業竿(P)に取り付け一体化されており、作業船(B)上のモニターテレビ(M)における映像表示画面(39)の中央部に、その作業竿(P)の先端部(各種採取用具)が位置決め固定された状態として、図12のように表示されるようになっているため、その先端部の採取用具(T)を例えば銛として、ナマコを突き刺すだけの採取作業であればともかく、採取目標物(A)を探し出したり、洩れなく掬い入れたりするために、作業竿(P)を頻繁に動かせば動かす程、その背景となる映像だけがめまぐるしく動き変化することになる関係上、採取目標物(A)をすばやく確実に採取し難く、作業者の肉眼も早期に疲労する。
この点、船上から覗く箱眼鏡とは別個に、両手で握り持った作業竿を動かす旧来の採取作業法に慣れた漁師(作業者)にとって、上記のように水中テレビカメラ(C)が作業竿(P)に付属していて、常時一緒に動くことは、却って制約・違和感を受けることとなり、使い難いのである。
更に、上記特許発明の水中テレビカメラ(C)は海底までの深さ変化に拘らず、そこに居る採取目標物(実物)(A)をありのまま撮影するに過ぎず、その採取目標物(A)の多数を広角度に撮影したり、船上からの見やすくズームアップしたりすることができないため、その採取作業性と採取成果が未だ向上せず、このことは海底の深ければ深い程顕著である。
本発明はこのような課題の更なる改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では作業者が作業船上から海底に向かって差し込み使用する作業竿と、
海底に生息する貝類や海藻類を採取すべく、上記作業竿の先端部へ着脱・交換自在に取り付けられる各種採取用具と、
海底での採貝・採藻状況を撮影する水中オートフォーカスカメラと、
そのオートフォーカスカメラが撮影した映像をリアルタイムに表示するモニターテレビと、
上記オートフォーカスカメラとそのモニターテレビ並びに作業船の搭載バッテリとを電気的に接続する配線ケーブルとから成り、
上記オートフォーカスカメラとそのモニターテレビとを作業船の周縁部へ着脱自在の取付台により固定支持して、
作業者が作業船上においてモニターテレビを目視しながら、その握り持った作業竿を手技操作する船上からの採貝・採藻作業システムにおいて、
上記オートフォーカスカメラを光学ズーム機能付きのものとして、そのカメラからこれを内蔵した防水筒の外部へ導出された遠隔操作ロッドを、作業者が作業船上において手動操作することより、
上記オートフォーカスカメラの光学的なズーム倍率を変化させ得るように定めたことを特徴とする。
請求項では水中オートフォーカスカメラとそのモニターテレビとを共通する1基の取付台へ固定支持することにより、
作業者が上記モニターテレビを目視する作業位置から、そのオートフォーカスカメラの防水筒から外部へ導出されている遠隔操作ロッドを、左右方向へ一定角度だけ回動させることができるように定めたことを特徴とする。
請求項ではモニターテレビの映像表示画面を覗き窓付きの伸縮可能な防眩フードによって包囲したことを特徴とする。
請求項では水中オートフォーカスカメラを内蔵した防水筒を取付台へ、作業船からの張り出し距離と前後方向への振り動かし傾斜角度又は/及び左右方向への振り動かし傾斜角度と調整できるように固定支持したことを特徴とする。
更に、請求項ではモニターテレビを保持したモニターテレビ保持ケースを取付台へ、作業船からの設置高さと垂直軸線廻りの方角又は/及び水平軸線廻りの傾斜角度と調整できるように固定支持したことを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、水中オートフォーカスカメラが作業竿に取り付け一体化されておらず、そのモニターテレビと併せて着脱自在の取付台により、作業船の周縁部(コベリ)に固定支持されているため、作業者が船上においてモニターテレビを目視・観察しながら、海底の採取目標物を探し出し採取すべく、その握り持った作業竿を頻繁に動かしても、上記カメラの撮影映像が一緒にめまぐるしく動き変化するおそれはなく、その結果オートフォーカス(自動焦点)カメラであることとも相俟って、作業者としては常に鮮明な映像を見ることができ、肉眼の疲労なく長時間に及ぶ作業を行えるのである。
しかも、上記オートフォーカスカメラはデジタルズーム機能でなく、光学ズーム機能付きのそれであるため、その水中カメラからこれを内蔵した防水筒の外部へ導出された遠隔操作ロッドを、作業者が船上において手動操作することにより、上記カメラのズーム倍率を変化させることができ、採取目標物やその見え難さなどに応じてズームアップした望遠状態と、一度に数多く採取すべき領域・範囲を拡大した広角状態を得られるため、採取目標物を効率良く採取できる効果がある。
その場合、請求項の構成を採用するならば、作業者が船上においてモニターテレビを目視する作業位置から、上記遠隔操作ロッドへ伸ばした片手により、その操作ロッドを左右方向へ一定角度だけ回動させて、上記光学的なズーム倍率の変更・調整を行えるため、採取作業性と採取成果がますます向上する。
また、請求項の構成を採用するならば、モニターテレビの映像表示画面が太陽光を受けて、眩しく輝くことをその防眩フードによって予防し、作業者の肉眼を保護しながら、上記映像表示画面を覗き窓から目視できる効果がある。
請求項の構成を採用するならば、防水筒に内蔵されている水中オートフォーカスカメラが作業船から張り出す距離、前後方向への傾斜角度又は/及び左右方向への傾斜角度も変更・調整されることになるため、海底の採取目標物を探し出し採取することの効率と、使用上の利便性がますます向上する。
更に、請求項の構成を採用するならば、モニターテレビの設置高さ、その指向する方角又は/及び前後方向への傾斜角度を、作業者の体格や希望などに応じて変更・調整することにより、その映像表示画面を誰でも常時安楽に目視・観察できる状態に保てる効果がある。
本発明に係る採貝・採藻作業システムの使用状態を説明するための斜面図である。 同じく海底まで作業竿を差し込んだ採取作業中の断面図である。 作業竿の分解状態を示す斜面図である。 作業竿の接手構造を示す断面図である。 図4の変形実施形態を示す断面図である。 作業竿の先端部にウニ採取用のたも網を取り付けた状態の斜面図である。 作業竿の先端部にアワビ採取用の引っ掛けフックを取り付けた状態の斜面図である。 作業竿の先端部にサザエ採取用の掴みフォークを取り付けた状態の斜面図である。 作業竿の先端部に海藻類採取用のマッカを取り付けた状態の斜面図である。 光学ズーム付きオートフォーカスカメラを内蔵した防水筒の断面図である。 図10の11−11線に沿う拡大断面図である。 図10の12−12線に沿う拡大断面図である。 全体的な電気配線状態を示す説明図である。 上記オートフォーカスカメラの防水筒とモニターテレビを取付台によって作業船の周縁部へ固定した状態の斜面図である。 図14の作業船内側から見た正面図である。 図14の側面図である。 図16の平面図である。 上記取付台側の脚管とモニターテレビ保持ケース並びにモニターテレビ用防眩フードの分解状態を示す斜面図である。 図18の組立状態を示す側断面図である。 防眩フード付きモニターテレビ保持ケースを取付台側の脚管から取りはずした状態の図19に対応する側断面図である。 図20の防眩フードをモニターテレビ保持ケースに締結した状態の斜面図である。 図21の状態から防眩フードを折りたたみ扁平化した手提げ状態の斜面図である。
以下、図面に基いて本発明の実施形態を詳述すると、その本発明に係る船上からの採貝・採藻作業システムは概して図1、2のような1人の作業者が手持ち使用する作業竿(P)と、その先端部へ着脱・交換自在に取り付けられる採取用具(T)と、海底での採貝・採藻状況を撮影する光学ズーム機能付きの水中オートフォーカスカメラ(C)と、そのオートフォーカスカメラ(C)が撮影した映像を作業船(B)上において表示するモニターテレビ(M)と、上記オートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)並びに作業船(B)の搭載バッテリ(10)とを電気的に接続するフレキシブルな配線ケーブル(11)と、同じくオートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)を作業船(B)へ一緒に固定支持させるための共通な取付台(S)とから成り立っている。
主要な上記構成部材のうち、先ず作業竿(P)について言えば、これはガラス繊維クロスや好ましくは剛性に富むカーボン繊維クロスなどのFRPクロスに、フェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が含浸されたプリプレグを素材として、そのFRPクロスプリプレグの加熱硬化により、数プライの積層状態に製管されたFRPコンポジット品であり、その作業船(B)上から沿岸(磯)の海底まで届く一定な作用長さ(例えば約5m〜約10m)の一本物を使用してもさしつかえないが、図3のような悉く同じ太さの元竿(P1)と少なくとも1本の中継ぎ竿(P2)並びに先竿(P3)と、その先竿(P3)のABS樹脂製やナイロン製などの先端アタッチメント(P4)とから着脱自在に連結一本化することによって、その作用長さを海底までの水深やその他の諸条件に応じて長く又は短かく調整できるものを使用することが好ましい。
つまり、元竿(P1)と中継ぎ竿(P2)並びに先竿(P3)としては、その単位長さが例えば1500mm〜4000mmの範囲内で異なり、太さ(直径)が例えば25mm〜34mmの範囲内で異なる数種を各々準備しておくと共に、先端アタッチメント(P4)としてはその後述する取付ベースの断面形状が異なり、長さ(例えば450mm)がすべて同じで、太さ(直径)がすべて上記先竿(P3)と同じ数種を用意しておき、これらを取捨選択し、適当に組み合わせて連結一本化することにより、水深の変化や希望に応じた全体長さ(先に例示した約5m〜約10m)の作業竿(P)に仕上げるのである。
この点、図4は上記元竿(P1)と中継ぎ竿(P2)、先竿(P3)並びに先端アタッチメント(P4)との合計4本から成る作業竿(P)における隣り合う竿同士の連結部分並びに先竿(P3)と先端アタッチメント(P4)との連結部分に悉く共通する接手構造を抽出して示しており、(12)はその隣り合う一方の竿の雄側となる端部に形成された細い差込み接手、(13)はその差込み接手(12)の中空内部に切り離し一端部が固着された円弧状の板バネであって、その板バネ(13)の自由な切り離し他端部からは差込み接手(12)を貫通する連結ピン(14)が、径方向への一体的に植立されている。
して、その連結ピン(14)は板バネ(13)の背圧を受けて、常時細い差込み接手(12)の円周面から突出する状態に保たれており、そのためその弾圧力に抗して上記差込み接手(12)を、隣り合う他方の竿の雌側となる端部へ差し込み操作すれば、その一旦没入した連結ピン(14)が、その他方の竿の雌側となる端部に対応形成されているピン受け入れ孔(15)へ、自づと受け入れ係止されることとなり、ここに隣り合う竿同士や先竿(P3)と先端アタッチメント(P4)とを、その円周面が連続する面一状態に連結一本化し得るのである。
その場合、図4の接手構造では上記連結ピン(14)に板バネ(13)での背圧を付与しているが、その図4と対応する図5の変形実施形態に示す如く、上記板バネ(13)に代る圧縮コイルバネ(16)を採用して、これにより連結ピン(14)を常時突出する方向へ弾圧付勢しても良い。(17)はその圧縮コイルバネ(16)を上記差込み接手(12)の中空内部に封入するためのバネリテーナーである。
次に、上記作業竿(P)の先端部に取り付けられる採取用具(T)としては、そのウニ、アワビ、サザエ、ナマコなどの貝類やワカメ、モズクなどの海藻類における採取目標物(A)に適応した各種の形態品が、取捨選択して使用されることになる。
その場合、上記作業竿(P)における先竿(P3)の先端部へ連結使用される先端アタッチメント(P4)として、その採取用具(T)の取付ベース(18)となる先端部の断面形状が、例えば図6のような円形や図7のようなD字形、図8(a)のような三角形、図8(b)のような四角形、図9のような楕円形などに造形された異なる数種を準備しておき、これらを上記先竿(P3)の先端部へ互換的に連結一本化すると共に、その取付ベース(18)の断面形状が円形の先端アタッチメント(P4)には図6のようなウニの採取用具(T)となるたも網(掬い網)(19)を、同じく断面形状がD字形の先端アタッチメント(P4)には図7のようなアワビの採取用具(T)となる引っ掛けフック(20)を、上記断面形状が三角形や四角形の先端アタッチメント(P4)には図8のようなサザエの採取用具(T)となる弾力性がある掴みフォーク(21)を、同じく上記断面形状が楕円形の先端アタッチメント(P4)には図9のような海藻類の採取用具(T)となるマッカ(22)を、各々結束線材(23)などにより安定良く締め付け固定することができるように設定して、その取り付け上の利便性と取付状態の強度アップを図ることが望ましい。
また、水中オートフォーカスカメラ(C)は光学ズーム機能付きとして、図外のズームレンズを内蔵しており、そのズームレンズ支持枠に設置されたズーム用の変換凸片(24)を、後述するようにカメラ(C)の外部から左右方向へ回動操作すれば、上記ズームレンズが光軸に沿って前後方向へ移動し、その光学的なズーム倍率が変化するようになっている。図示実施形態のオートフォーカスカメラ(C)では10倍までの拡大映像を得られるようになっている。
(25)は上記オートフォーカスカメラ(C)を水中へ浸漬させるための防水筒であって、好ましくは繊維強化プラスチック(FRP)から図10〜12のような一定長さ(L)(例えば700mm)と一定太さ(D)(例えばφ115mm)の円筒状に造形されている。(26)はその防水筒(25)の内部に敷設固定されたカメラ据付けベースであって、前後方向への細長く延在する金属板から成り、その前端部(先端部)に上記オートフォーカスカメラ(C)が据え付け固定されている。
(27)は上記防水筒(25)の前端部(先端部)に被着一体化された補強リングであり、これに前方から透明のレンズ保護板(28)と水密用のOリング(29)を介して、ヘッドカバー(30)が螺合締結されている。レンズ保護板(28)はアクリル樹脂から成り、上記オートフォーカスカメラ(C)の直前を遮蔽する状態にある。尚、補強リング(27)とヘッドカバー(30)との締結面に介在する水密用のOリングは、図示省略してある。
そして、先に一言したフレキシブルな配線ケーブル(11)は電源用ケーブル(11a)と映像用ケーブル(11b)とから成り、図10〜13に示す如く、その上記オートフォーカスカメラ(C)から接続端子(ジャック)(31)を介して後方へ配線された電源用ケーブル(11a)が、上記防水筒(25)のテールカバー(32)から外部へ導出され、作業船(B)の搭載バッテリ(10)と接続されるようになっている。(33)はその電源用ケーブル(11a)の後端部(根元部)に付属している一対の接続端子(ワニ口クリップ)である。
その場合、電源用ケーブル(11a)の途中に介在するスイッチングレギュレータ(DC/DCコンバーター)(34)が、図10に示すように、上記防水筒(25)内にあるカメラ据付けベース(26)の途中に固定設置されており、そのスイッチングレギュレータ(34)によって上記バッテリ(10)の入力電圧(DC12V)をオートフォーカスカメラ(C)側の出力電圧(DC5.3V)に降圧変換するようになっている。
他方、上記配線ケーブル(11)における映像用ケーブル(11b)は同じくオートフォーカスカメラ(C)から上記電源用ケーブル(11a)との言わば左右対称な位置関係として、やはり接続端子(ジャック)(35)を介して後方へ配線され、上記防水筒(25)のテールカバー(32)から外部へ導出した後端部(根元部)が、図13のようにモニターテレビ(M)と接続されるようになっている。(36)は上記配線ケーブル(11)の電源用ケーブル(11a)と映像用ケーブル(11b)とを併せて受け持つゴムブッシュであり、テールカバー(32)に嵌め付け固定されている。
(37)は上記オートフォーカスカメラ(C)側のズーム用変換凸片(24)を左右方向へ回動させるための遠隔操作ロッドであって、硬質な合成樹脂から成り、その前端部(先端部)に取り付け固定された二股フォーク片(38)が、図12のように上記ズーム用変換凸片(24)を挟む状態に保たれている。(39)はその硬質な合成樹脂製の二股フォーク片(38)を遠隔操作ロッド(37)に固定するための押圧ビスである。
しかも、その遠隔操作ロッド(37)は上記防水筒(25)の内部を後方に向かって延長されており、その防水筒(25)のテールカバー(32)から外部へ導出された後端部(根元部)がノブ(40)として、ここを握り持った作業者が、遠隔操作ロッド(37)を左右方向へ回動させるようになっている。
その場合、上記防水筒(25)内にあるカメラ据付けベース(26)の途中からは、門字形の金属枠柱(41)が一体的に起立されており、これによって遠隔操作ロッド(37)の途中が安定良く支持されている。(42a)(42b)はその遠隔操作ロッド(37)に通し込まれた上、押圧ビス(43)によって固定された前後一対の軸受ブッシュであり、硬質な合成樹脂から成るが、その何れか一方(図例では前側)の軸受ブッシュ(42a)には、図11のような一定開度(α)(例えば約30度)のストッパーピン受け入れ凹溝(44)が切り欠かれている。
そして、そのストッパーピン受け入れ凹溝(44)の中心位置に向かって、上記金属枠柱(41)の背後から回動角度規制用のストッパーピン(45)が差し込み係合されており、これによって上記遠隔操作ロッド(37)が左右方向へ過度に回動操作されず、図例では左右方向へ約15度づつしか回動しないように規制されている。
この点、図例では上記ストッパーピン(45)をビスとして、金属枠柱(41)の背後から軸受ブッシュ(42a)のストッパーピン受け入れ凹溝(44)に向かって螺入しているが、そのビスに代るピンなどを打ち込み固定しても勿論良い。(46)は上記遠隔操作ロッド(37)を受け持つゴムブッシュであり、防水筒(25)のテールカバー(32)に嵌め付け一体化されている。尚、防水筒(25)の内部には防水材や衝撃吸収材、結露防止用の乾燥材などが充填されているが、図示省略してある。
先に一言したモニターテレビ(M)は映像表示画面(47)を有し、適当な長さのフレキシブル配線ケーブル(11)における就中映像用ケーブル(11b)を介して、図10〜13から明白なように、上記防水筒(25)内にあるオートフォーカスカメラ(C)と接続される一方、同じく配線ケーブル(11)の電源用ケーブル(11a)を介して、作業船(B)の搭載バッテリ(10)と接続されることにより、上記オートフォーカスカメラ(C)が撮影した海底の採取目標物(A)やその採取状況の映像を、その映像表示画面(47)へリアルタイムに表示する。
その場合、モニターテレビ(M)に電源オン・オフスイッチ(図示省略)を設置しておき、その手動操作によってモニターテレビ(M)と上記オートフォーカスカメラ(C)とを一挙同時にオン・オフ作用させてもさしつかえないが、そのモニターテレビ(M)とオートフォーカスカメラ(C)とを常時通電状態に接続しておき、上記電源用ケーブル(11a)における接続端子(ワニ口クリップ)(33)の一対を、作業船(B)の搭載バッテリ(10)へ着脱自在に取り付ければ、電源の自動的にスイッチオン作用して、そのカメラ(C)による撮影とモニターテレビ(M)による表示とが、すばやく立ち上がるように定めることが好ましい。尚、図示実施形態ではモニターテレビ(M)として16インチの液晶カラーテレビを採用している。
更に、上記水中オートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)を作業船(B)へ、一緒に固定支持させるための取付台(S)について説明すると、これは剛性な金属製品(望ましくはステンレス鋼板からの加工品)であって、図14〜17に示すような一定間隔(W)を保つ左右一対の万力(48a)(48b)と、その何れか一方に固定された状態として前後方向へ延在する水平な防水筒用軸受け管(49)と、その両万力(48a)(48b)の左右相互間に介挿固定された垂直のモニターテレビ用軸受け管(50)とを備えており、上記万力(48a)(48b)となる回動ネジハンドル(51a)(51b)の進退操作によって、作業船(B)の周縁部(コベリ)(52)へ着脱自在に挟み付け固定されるようになっている。
その場合、水平な防水筒用軸受け管(49)は一定長さの角筒から成り、これには押圧ボルト(53)が進退自在に螺入されている。また、垂直のモニターテレビ用軸受け管(50)にも押圧ボルト(54)が進退自在に螺入されている。(55a)(55b)は上記回動ネジハンドル(51a)(51b)の筒状軸受けナット、(56a)(56b)は同じく回動ネジハンドル(51a)(51b)の先端部(前端部)をなす押圧座金である。
上記取付台(S)の防水筒用軸受け管(49)は回動ネジハンドル(51a)(51b)と平行に延在しており、その前方から防水筒(25)の支軸(57)を抜き差し自在に差し込み、その差し込まれた支軸(57)を上記押圧ボルト(53)によって固定するようになっている。上記防水筒(25)が作業船(B)の周縁部(52)から海側へ張り出す距離(d)を、その押圧ボルト(53)によって長く(遠く)又は短かく(近く)調整セットできるようになっているのである。
また、上記防水筒(25)の支軸(57)は丸棒であるため、これをその上記軸受け管(49)へ差し込む時、図15の鎖線で示す如く、自からの水平な軸線廻りに防水筒(25)を左右方向へ振り動かして傾斜させることができ、その適当な角度(β)に傾斜した状態も上記押圧ボルト(53)によって固定し得るのである。
更に言えば、上記支軸(57)の海側へ張り出す前端部(先端部)には、金属板から成る挟持片(58)が付属一体化されており、これに対して上記防水筒(25)の根元側へ片寄った途中には、やはり金属板から成るクランプバンド(59)が巻き付け一体化されている。
そして、そのクランプバンド(59)の後方へ張り出す連結片(60)と、これを挟持する上記支軸(57)側の挟持片(58)とが、図14、16、17から明白なように、固定ボルト(61)とナット(62)によって締結されている。その固定ボルト(61)は左右方向に沿って上記連結片(60)と挟持片(58)とを貫通しているため、これを弛緩させることによって、上記クランプバンド(59)に保持されている防水筒(25)を、図16の鎖線で示す如く、その固定ボルト(61)の水平な軸線廻りに前後方向へ振り動かして傾斜させることもでき、その適当な角度(γ)に傾斜した状態を上記ナット(62)の締め付けによって固定し得るのである。
他方、上記取付台(S)のモニターテレビ用軸受け管(50)はモニターテレビ(M)の保持ケース(63)から垂下する脚管(64)を受け入れる。その脚管(64)をモニターテレビ用軸受け管(50)へ上方から抜き差し自在に差し込み、その差し込まれた脚管(64)を上記押圧ボルト(54)によって固定できるようになっている。上記モニターテレビ保持ケース(63)に保持されたモニターテレビ(M)の設置高さを押圧ボルト(54)によって、その作業者の見やすい適度な高さ(h)に昇降調整セットし得るようになっているのである。
また、上記脚管(64)をモニターテレビ用軸受け管(50)へ差し込む時、自らの垂直軸線を中心として360度回動(首振り)させることもでき、その映像表示画面(47)が作業者にとって見やすい適当な方角に指向された状態を、上記押圧ボルト(54)によって固定し得るようになっている。
上記モニターテレビ保持ケース(63)は硬質な合成樹脂製品であって、防水性を有し、モニターテレビ用軸受け管(50)への差し込み脚管(64)と別個独立しており、その脚管(64)側から取りはずすこともできるようになっている。
即ち、モニターテレビ保持ケース(63)とその取付台(S)側の軸受け管(50)に対する差し込み脚管(64)との分解状態を示した図18から明白なように、上記モニターテレビ保持ケース(63)の下面にはリップチャンネル溝形の取付ベース(65)が付属一体化されている。
(66)はモニターテレビ(M)の傾斜角度(θ)をその映像表示画面(47)の見やすく調整するためのフラットトルクヒンジであって、その枢軸(ステンレス鋼棒)(67)を介して連結された一方の羽根板(68a)が、上記差し込み脚管(64)の上端部に取り付け固定されており、他方の羽根板(68b)に上記取付ベース(65)のチャンネル溝と嵌合し得る対応的な台座(69)が取り付け固定されている。(70)はそのフラットトルクヒンジ(66)におけるトルク値の調整ナットであり、これによって調整された傾斜角度(θ)に、上記モニターテレビ(M)が固定保持されることとなる。
そして、上記モニターテレビ(M)を保持したケース(63)は図19、20に示す如く、その下面の取付ベース(65)を上記脚管(64)側の台座(69)へ抜き差し自在に差し込むことにより、取付台(S)側の脚管(64)へ取り付け使用することができ、その使用状態においてモニターテレビ(M)の傾斜角度(θ)を上記フラットトルクヒンジ(66)の調整ナット(70)によって、作業者がその映像表示画面(47)の見やすい適度に調整すれば良いのである。
更に、(71)は上記モニターテレビ(M)の映像表示画面(47)を包囲する防眩フードであって、そのモニターテレビ保持ケース(63)に嵌合する合成樹脂の取付枠(72)と、覗き窓(73)を備えた合成樹脂のトップカバー(74)と、そのトップカバー(74)と取付枠(72)との相互間に介在する伸縮膜(ジャバラ)(75)とから成り、その取付枠(72)が上記モニターテレビ保持ケース(63)へ嵌め込まれた上、施錠金具(パッチン錠)(76)を介して締結されるようになっており、その締結状態を解錠することもできる。
上記防眩フード(71)の伸縮膜(75)を図19のように背高く引き伸ばして、そのトップカバー(74)の覗き窓(73)から作業者がモニターテレビ(M)の映像表示画面(47)を目視するのであり、そうすればその映像表示画面(47)が太陽光を受けて眩しく輝くことを予防することができる。
しかも、その防眩フード(71)のトップカバー(74)には手提げハンドル(77)が起伏的な回動自在に枢着されているため、これを採貝・採藻の作業中には図21に示唆する如く伏倒させておき、その作業終了後には図22のように防眩フード(71)の伸縮膜(75)を背低く押し縮めると共に、手提げハンドル(77)を起立させて、上記モニターテレビ保持ケース(63)との締結状態にある防眩フード(71)を携帯することができる。その場合、上記取付台(S)側の脚管(64)からモニターテレビ保持ケース(63)を取りはずしておくことは言うまでもない。
尚、上記オートフォーカスカメラ(C)を内蔵した防水筒(25)は、FRPなどの硬質な合成樹脂から成り、その先端部を水中へ浸漬させる時浮力が働くため、その浮力とのバランスを保つべく、上記防水筒(25)の先端部付近へ図13に示すように、鉛やその他の重錘(ウエイト)(78)を取り付けておくことが好ましい。
本発明の図示実施形態に係る採貝・採藻作業システムは上記した構成を備えており、その使用に当っては船外機(図示省略)付きの小型ボート(例えば長さが約8m〜約10m、幅が約2m〜約2.5m)を作業船(B)として、図1、2や図14〜17に示すように、その作業船(B)における周縁部(コベリ)(52)の適当な個所へ、上記取付台(S)を万力(48a)(48b)によって安定良く挟み付け固定する。
そして、オートフォーカスカメラ(C)が内蔵されている防水筒(25)の支軸(57)を、上記取付台(S)側の水平な防水筒用軸受け管(49)へ前方から差し込み固定する一方、モニターテレビ(M)が保持されたモニターテレビ保持ケース(63)と、これから垂下する状態の脚管(64)を、同じく取付台(S)側の垂直なモニターテレビ用軸受け管(50)へ上方から差し込み固定すると共に、上記オートフォーカスカメラ(C)とそのモニターテレビ(M)並びに作業船(B)の搭載バッテリ(10)とを適当な長さの配線ケーブル(11)によって電気的に接続する。
その際には必要性や希望などに応じて、上記カメラ(C)が内蔵されている防水筒(25)の支軸(57)を前後方向へ進退させたり、自から回動して防水筒(25)を左右方向へ傾斜させたり、或いは同じく防水筒(25)を前後方向へ振り動かし傾斜させたりする一方、モニターテレビ(M)を昇降させたり、そのモニターテレビ保持ケース(63)の脚管(64)を回動(首振り)操作して、モニターテレビ(M)の方角を変えたり、或いはモニターテレビ(M)の傾斜角度(θ)をその映像表示画面(47)の見やすく調整したりすれば良い。
但し、上記電気的な接続配線や作業船(B)への取り付け固定、防水筒(25)並びにモニターテレビ(M)の各種調整は、如何なる順序に行っても良く、その作業順序を問わない。例えば、同一作業者(漁師)が繰り返し採貝・採藻作業を行うような場合に、その各種調整や作業船(B)への取付位置などを一旦決定セットしたならば、その後の調整や変更を行わず、そのままの状態で使用することもあり得る。
上記防水筒(25)内の先端部にあるオートフォーカスカメラ(C)は、水面から少なくとも(浅くとも)約10cmの深さまで浸漬させることが望ましい。また、採取目標物(A)の見え難い場所であるような場合には、水中オートフォーカスカメラ(C)の光学的なズーム倍率を適当にアップしたそれとして、予じめ調整セットしておけば良い。
更に、上記オートフォーカスカメラ(C)の防水筒(25)やモニターテレビ(M)と別個に準備した作業竿(P)の先端部へ、ウニやアワビ、サザエ、ナマコ、ワカメ、モズクなどの採取目標物(A)毎にふさしわしい形態の採取用具(T)を取り付け固定する。
その採取用具(T)を今図6に例示したウニのたも網(掬い網)(19)として、そのウニの採取作業について説明すると、1人の作業者(漁師)が図1、2のような作業船(B)上の作業しやすい適当な場所へ、好ましくは腰掛ける(坐る)姿勢状態に乗り、電源オン操作するほか、作業者が握り持った作業竿(P)を船上から海底に向かって差し込み、その先端部の上記たも網(19)を動かして、海底に生息しているウニを採取するのであるが、その作業過程では水中オートフォーカスカメラ(C)の撮影しているライブ映像が、上記モニターテレビ(M)の映像表示画面(47)に表示されるため、これを作業者が目視・観察しながら、ウニを次々と適確に探し出し、作業竿(P)とその先端部のたも網(19)を手技での巧みに動かして、洩れなく掬い入れれば良い。
その場合、作業竿(P)は耐久強度と軽量さを兼ね備えたFRPコンポジット製品であるため、その巧みな手技操作に役立つ。その作業竿(P)として、特に上記のような単位長さが各々異なる数種の元竿(P1)と中継ぎ竿(P2)並びに先竿(P3)とから着脱自在に連結一本化する構成を採用するならば、その船上から海底への差し込み操作時に、万一水深と対応せず、使い難いことが起ったとしても、すぐに手元側から継ぎ足して長くしたり、逆に引き抜いて短かくしたりする調整を行えるため、著しく便利である。
そして、上記たも網(19)の内部に一定量(例えば約20個〜約30個)のウニが入ったことを、モニターテレビ(M)の映像表示画面(47)から目視確認できた時には、上記作業竿(P)を海底から船上まで引き上げ操作して、その先端部のたも網(19)から作業船(B)内へウニを取り込み、適当な容器(図示省略)へ収納すれば良い。
また、上記採取用具(T)を図7に例示したアワビの引っ掛けフック(20)や、図8(a)(b)に例示したサザエの掴みフォーク(21)として、そのアワビやサザエの採取作業について説明すると、これらの作業中でも作業者(漁師)はやはり船上でのモニターテレビ(M)に表示された水中オートフォーカスカメラ(C)の撮影映像をリアルタイムに目視・観察しながら、海底に生息しているアワビやサザエを次々と探し出し、作業竿(P)とその先端部の引っ掛けフック(20)や掴みフォーク(21)を船上から巧みに手技操作して、これらを確実に採取することができる。但し、アワビやサザエの採取作業は上記ウニのそれと異なり、その1個づつを採取するたび毎に、作業竿(P)を海底から引き上げ操作して、作業船(B)内へ取り込まなければならない。
何れにしても、水中オートフォーカスカメラ(C)は作業竿(P)に取り付け一体化されておらず、その作業竿(P)と別個に防水筒(25)を介して作業船(B)へ固定された状態にあるため、作業者がその握り持った作業竿(P)を頻繁に動かしても、上記カメラ(C)の撮影映像がめまぐるしく動き変化することはない。
しかも、上記水中オートフォーカスカメラ(C)は光学ズーム機能付きとして、防水筒(25)に内臓されており、そのカメラ(C)から防水筒(25)を経て外部へ導出された遠隔操作ロッド(37)を、作業者が船上から左右方向へ振り動かし操作することによって、その光学的なズーム倍率を広角状態と望遠状態に変化させることができるようになっているため、その撮影した映像を常時鮮明に目視・観察することができると共に、採取目標物(A)やその見え難さなどに応じてズームアップしたり、一度に数多く採取すべく、その領域・範囲を広角度に拡大したりして、効率良く採取し得る効果がある。
その場合、上記オートフォーカスカメラ(C)を内蔵した防水筒(25)と、モニターテレビ(M)を保持したモニターテレビ保持ケース(63)とは、その共通する一基の取付台(S)によって、作業船(B)の周縁部(コベリ)(52)へ取り付け固定されるようになっているため、モニターテレビ(M)の見やすい位置へ上記のように腰掛けた(坐った)姿勢状態の作業者が、その作業位置から片手を伸ばすことにより、上記オートフォーカスカメラ(C)の遠隔操作ロッド(37)を容易に振り動かすことができ、殊更高齢者にとって長時間の採取作業中における安楽な姿勢状態の維持に役立つ。
更に、上記モニターテレビ(M)はその設置高さや指向する方角、傾斜角度(θ)を調整セットすることができるため、その映像表示画面(47)を作業者にとって常時見やすい姿勢状態に保てるのであり、誰でも優れた採取作業性と採取成果を得られる。
当日の採取作業を終えたならば、上記配線ケーブル(11)における電源用ケーブル(11a)の接続端子(ワニ口クリップ)(33)を、作業船(B)の搭載バッテリ(10)から取りはずしたり、上記防水筒(25)をその取付台(S)側の防水筒用軸受け筒(49)から取りはずしたり、その他の必要性や翌日以降の都合などに応じた後片付け作業を行った上、取付台(S)側の脚管(64)から取りはずした防眩フード(71)付きのモニターテレビ保持ケース(63)を、その防眩フード(71)における伸縮膜(75)が押し縮められた扁平状態として、その手提げハンドル(77)を持って帰宅すれば良い。
尚、翌日以降の繰り返し採取作業を行う必要性や希望などがない場合には、上記脚管(64)も取付台(S)側のモニターテレビ用軸受け管(50)から抜き出したり、その取付台(S)さえも作業船(B)の周縁部(52)から取りはずしたりすることができる。
(10)・搭載バッテリ
(11)・配線ケーブル
(11a)・電源用ケーブル
(11b)・映像用ケーブル
(24)・ズーム用変換凸片
(25)・防水筒
(27)・カメラ据付けベース
(27)・補強リング
(28)・レンズ保護板
(29)・Oリング
(30)・ヘッドカバー
(31)(33)(35)・接続端子
(32)・テールカバー
(34)・スイッチングレギュレータ
(37)・遠隔操作ロッド
(38)・二股フォーク片
(39)・押圧ビス
(40)・ノブ
(41)・金属枠柱
(42a)(42b)・軸受ブッシュ
(43)・押圧ビス
(44)・ストッパーピン受け入れ凹溝
(45)・ストッパーピン
(47)・映像表示画面
(48a)(48b)・万力
(49)・防水筒用軸受け管
(50)・モニターテレビ用軸受け管
(51a)(51b)・回動ネジハンドル
(52)・周縁部(コベリ)
(53)(54)・押圧ボルト
(55a)(55b)・軸受けナット
(56a)(56b)・押圧座金
(57)・支軸
(58)・挟持片
(59)・クランプバンド
(60)・連結片
(61)・固定ボルト
(62)・ナット
(63)・モニターテレビ保持ケース
(64)・脚管
(65)・取付ベース
(66)・フラットトルクヒンジ
(67)・枢軸
(68a)(68b)・羽根板
(69)・台座
(70)調整ナット
(71)・防眩フード
(73)・覗き窓
(75)・伸縮膜
(76)・施錠金具
(77)・手提げハンドル
(A)・採取目標物
(B)・作業船
(C)・オートフォーカスカメラ
(M)・モニターテレビ
(P)・作業竿
(P1)・元竿
(P2)・中継ぎ竿
(P3)・先竿
(P4)・先端アタッチメント
(S)・取付台
(T)・採取用具
(W)・間隔
(d)・張り出し距離
(h)・設置高さ
(α)・開度
(β)(γ)(θ)・傾斜角度

Claims (6)

  1. 作業者が作業船上から海底に向かって差し込み使用する作業竿と、
    海底に生息する貝類や海藻類を採取すべく、上記作業竿の先端部へ着脱・交換自在に取り付けられる各種採取用具と、
    海底での採貝・採藻状況を撮影する光学ズーム機能付きの水中オートフォーカスカメラと、
    そのオートフォーカスカメラが撮影した映像をリアルタイムに表示するモニターテレビと、
    上記オートフォーカスカメラとそのモニターテレビ並びに作業船の搭載バッテリとを電気的に接続する配線ケーブルとから成り、
    上記オートフォーカスカメラとそのモニターテレビとを作業船の周縁部へ着脱自在の取付台により固定支持して、
    作業者が作業船上においてモニターテレビを目視しながら、その握り持った作業竿を手技操作することを特徴とする船上からの採貝・採藻作業システム。
  2. 水中オートフォーカスカメラから、そのカメラを内蔵した防水筒の外部へ導出された遠隔操作ロッドを、作業者が作業船上において手動操作することより、
    上記オートフォーカスカメラの光学的なズーム倍率を変化させ得るように定めたことを特徴とする請求項1記載の船上からの採貝・採藻作業システム。
  3. 水中オートフォーカスカメラとそのモニターテレビとを共通する1基の取付台へ固定支持することにより、
    作業者が上記モニターテレビを目視する作業位置から、そのオートフォーカスカメラの防水筒から外部へ導出されている遠隔操作ロッドを、左右方向へ一定角度だけ回動させることができるように定めたことを特徴とする請求項2記載の船上からの採貝・採藻作業システム。
  4. モニターテレビの映像表示画面を覗き窓付きの伸縮可能な防眩フードによって包囲したことを特徴とする請求項1記載の船上からの採貝・採藻作業システム。
  5. 水中オートフォーカスカメラを内蔵した防水筒を取付台へ、作業船からの張り出し距離と前後方向への振り動かし傾斜角度又は/及び左右方向への振り動かし傾斜角度との調整自在に固定支持したことを特徴とする請求項1記載の船上からの採貝・採藻作業システム。
  6. モニターテレビを保持したモニターテレビ保持ケースを取付台へ、作業船からの設置高さと垂直軸線廻りの方角又は/及び水平軸線廻りの傾斜角度との調整自在に固定支持したことを特徴とする請求項1記載の船上からの採貝・採藻作業システム。
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