JP2017205013A - 蓄電池用変換装置、電力供給システムおよび電力供給制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 蓄電池用変換装置は、蓄電池からの直流電圧を変換して線路に供給する放電動作、および前記線路からの直流電圧を変換して前記蓄電池に供給する充電動作を行なうことが可能な電圧変換部と、前記電圧変換部の前記充電動作および前記放電動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部が、前記蓄電池の蓄電量が増加して蓄電量上限値以上になると前記充電動作を回避する第1制御を開始し、前記蓄電池の前記蓄電量が減少して蓄電量目標値以下になると前記第1制御を停止し、前記蓄電池の蓄電量が減少して蓄電量下限値以下になると前記放電動作を回避する第2制御を開始し、前記蓄電池の前記蓄電量が増加して前記蓄電量目標値以上になると前記第2制御を停止する。
【選択図】図1
Description
一般家庭およびオフィス等において、各種電気機器に供給する電力は、通常、電力系統からの交流電力である。
(1)ある観点から見た本発明の実施形態に係る蓄電池用変換装置は、蓄電池からの直流電圧を変換して線路に供給する放電動作、および線路からの直流電圧を変換して前記蓄電池に供給する充電動作を行なうことが可能な電圧変換部と、電圧変換部の充電動作および放電動作を制御する制御部と、を備え、制御部が、蓄電池の蓄電量に対する蓄電量目標値、蓄電量上限値および蓄電量下限値を保持し、蓄電池の蓄電量が増加して蓄電量上限値を上回ると充電動作を回避する第1制御を開始し、蓄電池の蓄電量が減少して蓄電量目標値を下回ると第1制御を停止し、蓄電池の蓄電量が減少して蓄電量下限値を上回ると放電動作を回避する第2制御を開始し、蓄電池の蓄電量が増加して蓄電量目標値を下回ると第2制御を停止する。
本構成によれば、蓄電量目標値が可変であることにより、蓄電量目標値と蓄電量上限値との差、または、蓄電量目標値と蓄電量下限値との差を適宜設定することができる。従って、制御部が上記第1制御(上記第2制御)を行う期間、即ち、蓄電池の充放電が繰り返されない期間の長さを適宜設定することができる。
本構成によれば、蓄電量上限値または蓄電量下限値を変化させることにより、蓄電量が推移する範囲を適宜設定することができる。
本構成によれば、蓄電池の蓄電量を、蓄電池の種類に応じた最適な範囲で推移させることができるので、蓄電池の劣化を抑制することができる。
本構成によれば、蓄電池用変換装置が第1制御を行う期間と、制御部が第2制御を行う期間とが生じる。そして、蓄電池用変換装置が第1制御または第2制御を行う期間では、充電動作または放電動作を回避することから、蓄電池の充放電が繰り返されることがない。これにより、蓄電池の充放電の繰り返し頻度を低減することができるので、蓄電池の長寿命化を図ることができる。
本構成によれば、発電装置で発電される電力の利用率を向上させることができるとともに、交流電源から供給される電力の利用率を低減できる。
本構成によれば、電力供給システムが、天候の経時変化に基づいて蓄電量目標値を変化させるので、太陽光発電装置から構成される発電装置で生成される電力の使用効率向上を図ることができる。また、上記交流電源から供給される電力が、蓄電池の充電に使用される期間を短縮することにより、自然エネルギの利用率の向上を図ることができる。
本構成によれば、電力供給システムが、天候予測装置によって予測された天候の経時変化に基づいて蓄電量目標値を変化させるので、蓄電量目標値を、各時刻における天候にとって最適な値に設定することができる。従って、太陽光発電装置から構成される発電装置で生成される電力の使用効率向上を図ることができる。
蓄電池用変換装置が第1制御を行っている場合、蓄電池の充電が行われない。従って、線路の電圧が、目標電圧よりも高めで推移していると、蓄電池の充電により線路の電圧を低下させることができず、線路の電圧と目標電圧との差圧が増大する虞がある。
これに対して、本構成によれば、蓄電池用変換装置が第1制御を行っている場合、発電装置用変換装置および交流電源用変換装置から上記線路に供給される電力量の和が、上記負荷装置の消費電力よりも小さくなるように出力抑制制御を行うので、線路の電圧と目標電圧との差圧を低減できる。
本構成によれば、蓄電池用変換装置が上記第1制御を行っている場合において、交流電源用変換装置が、発電装置用変換装置に優先して出力抑制を行うことにより、発電装置から供給される電力の利用率が増加する。従って、自然エネルギの利用率の向上を図ることができる。
蓄電池用変換装置が第2制御を行っている場合、蓄電池の放電が行われない。従って、線路の電圧が、目標電圧よりも低めで推移していると、蓄電池の放電により線路の電圧を上昇させることができず、線路の電圧と目標電圧との差圧が増大する虞がある。
これに対して、本構成によれば、蓄電池用変換装置が第2制御を行っている場合、発電装置用変換装置および交流電源用変換装置から上記線路に供給される電力量の和が、上記負荷装置の消費電力よりも大きくなるように出力抑制制御を解除するので、線路の電圧と目標電圧との差圧を低減できる。
本構成によれば、蓄電池用変換装置が上記第2制御を行っている場合において、発電装置用変換装置が、交流電源用変換装置に優先して出力抑制を解除することにより、発電装置から供給される電力の利用率が増加する。従って、自然エネルギの利用率の向上を図ることができる。
本構成によれば、第1制御を行う期間と、制御部が第2制御を行う期間とが生じる。そして、第1制御または第2制御を行う期間では、充電動作または放電動作を回避することから、蓄電池の充放電が繰り返されることがない。これにより、蓄電池の充放電の繰り返し頻度を低減することができるので、蓄電池の長寿命化を図ることができる。
<1>構成
図1は、本実施形態に係る電力供給システム201の構成を示す図である。
電力供給システム201は、蓄電池用変換装置101と、発電装置102と、発電装置用変換装置103と、交流電源104と、交流電源用変換装置105と、蓄電池106と、負荷用変換装置107とを備える。
蓄電池用変換装置101は、測定部11と、制御部12と、設定部14と、電圧変換部13と、電圧測定器36,37と、電流測定器38とを備える。
制御部12は、コンピュータを有して構成されている。そして、制御部12の各機能は、コンピュータが所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されている。ここで、コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、I/Oインターフェースおよびこれらを互いに接続するバス等からなる。なお、制御部11は、必ずしも1つのコンピュータから構成されているものに限定されるものではなく、複数のコンピュータから構成されているものであってもよい。制御部12は、PI演算部20と、充放電判定部21と、電池残量算出部22と、蓄電量制御部25と、を含む。
電圧変換部13は、PWM(Pulse Width Modulation)回路23と、昇降圧チョッパ回路24とを含む。昇降圧チョッパ回路24は、キャパシタ31,35と、コイル32と、トランジスタ33,34とを含む。
なお、昇降圧チョッパ回路24は、トランジスタの代わりに他の種類のスイッチング素子を含む構成であってもよい。
する。
蓄電池106は、例えば一般始動用またはサイクル用の液式鉛蓄電池から構成される。蓄電池106は、蓄電量(充電率)が100%のときの電池電圧即ち起電力が12.72Vであり、蓄電量が下がるにつれて起電力が小さくなり、蓄電量が25%のときの起電力が11.82Vとなる。
蓄電量制御部25が、蓄電量制御を回避する(蓄電量制御OFF)。この場合、蓄電量制御部25は、充放電判定部21の判断結果をそのままPI演算部20へ出力する。一方、蓄電量制御部25が、蓄電量制御を行う(蓄電量制御ON)とする。この場合、蓄電量制御部25は、充放電判定部21から入力される、充電動作開始の指令および放電動作開始の指令のいずれか一方を、強制的に充放電停止の指令に変換して、PI演算部20へ出力する。また、蓄電量制御部25は、蓄電量制御に関する情報を発電装置用変換装置103および交流電源用変換装置105に入力する。
PWM回路23は、PI演算部20から入力されるデューティ比に従って、昇降圧チョッパ回路24におけるトランジスタ33,34用のPWM制御信号をそれぞれ生成し、トランジスタ33,34へ出力する。
ここにおいて、制御部12は、蓄電池106の充電動作において、トランジスタ33を常時オフし、蓄電池106の入力電流Ibdcが所定値になるようにトランジスタ34をスイッチングさせる。また、制御部12は、蓄電池106の放電動作において、トランジスタ34を常時オフし、蓄電池106の出力電流Ibdcが所定値になるようにトランジスタ33をスイッチングさせる。
この一定値は、例えばユーザによって予め設定される。そして、制御部12は、蓄電池106の充電動作および放電動作において、測定部11によって測定される電流Ibdcが予め設定された一定値となるようにトランジスタ33,34を制御する。
発電装置用変換装置103は、測定部41と、制御部42と、電圧変換部43と、電圧測定器66,67と、電流測定器68とを備える。電圧変換部43は、PWM回路51と、昇圧チョッパ回路52とを含む。昇圧チョッパ回路52は、キャパシタ61,65と、コイル62と、トランジスタ63と、ダイオード64とを含む。
制御部42は、例えば、測定部41から入力される電圧Vdc、発電電圧Vgおよび発電電流Igの測定値に基づいてPI(比例積分)演算を行ない、トランジスタ63のスイッチングのデューティ比を算出して電圧変換部43へ出力する。また、制御部42は、蓄電池用変換装置101から入力される蓄電量制御に関する情報に基づいて、MPPT制御を行う。
トランジスタ63は、例えばIGBTであり、PWM回路51から入力されるPWM制御信号に基づいてスイッチングする。これにより、例えば、発電装置102の発電電圧Vgが昇圧されて線路151に供給される。
<2−1>基本動作
まず、本実施形態に係る蓄電池用変換装置101の基本動作について説明する。
ここでは、蓄電池用変換装置が、充電不許可モードで蓄電量制御を行う場合と、充電不許可モードで蓄電量制御を行う場合とに分けて説明する。ここで、「充電不許可モード」とは、蓄電池106の放電は行うが充電は回避する動作方式を意味する。また、「放電不許可モード」とは、蓄電池106の充電は行うが放電は回避する動作方式を意味する。
まず、蓄電池用変換装置が、充電不許可モードで蓄電量制御を行う場合について説明する。
図5は、本実施形態に係る蓄電池用変換装置101の充放電動作の一例を示す図である。ここで、Qloは、蓄電値106の蓄電量Qの下限値を示し、Qhiは、蓄電量Qの上限値を示す。
まず、蓄電池用変換装置101が、蓄電量制御を停止した状態(OFF状態)で動作していたとする。
そして、線路151の電圧(以下、「線路電圧」と称する。)Vdcが目標電圧Vdc0よりも大きい場合、蓄電池用変換装置101が蓄電池106の充電を行うことにより、蓄電池106の蓄電量Qが増加していく(時刻T10〜時刻T12)。
一方、発電電力と系統電力の和が、負荷装置108の消費電力よりも小さい場合、線路電圧Vdcが下降する(時刻T11〜時刻T12)。つまり、線路電圧Vdcは、発電電力と系統電力の和と、負荷装置108の消費電力との大小関係に応じて、上昇したり下降したりする。
時刻T12以降における線路電圧Vdcの上昇または下降の原理は、時刻T10〜時刻T12における線路電圧Vdcの上昇または下降の原理と同じなので以下説明を適宜省略する。
そして、蓄電池106の蓄電量Qが蓄電量上限値Qhiに到達すると、蓄電池用変換装置101は、充電不許可モードで蓄電量制御を開始(ON)する(時刻T15)。ここで、「蓄電量上限値Qhiに到達する」とは、厳密に蓄電量上限値Qhiに等しくなることまでを意味するものではなく、蓄電量上限値Qhi近傍の所定の範囲内に到達することをいう。
そして、蓄電池106の蓄電量Qが蓄電量目標値Q0に到達すると、蓄電池用変換装置101は、蓄電量制御を停止(OFF)する(時刻T21)。
次に、蓄電池用変換装置101が、充電不許可モードで蓄電量制御を行う場合について説明する。
図6は、本実施形態に係る蓄電池用変換装置の充放電動作の一例を示す図である。
ここで、図6中の記号の意味は、図5と同じである。
そして、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも小さい場合、蓄電池用変換装置101は、蓄電池106の放電を行い、蓄電池106の蓄電量Qが減少していく(時刻T50〜時刻T52)。
そして、蓄電池106の蓄電量Qが蓄電量下限値Qloに到達すると、蓄電池用変換装置101は、放電不許可モードで蓄電量制御を開始(ON)する(時刻T55)。ここで、「蓄電量下限値Qloに到達する」とは、厳密に蓄電量下限値Qloに等しくなることまでを意味するものではなく、蓄電量下限値Qlo近傍の所定の範囲内に到達することをいう。
そして、蓄電池106の蓄電量Qが蓄電量目標値Q0に到達すると、蓄電池用変換装置101は、蓄電量制御を停止(OFF)する(時刻T61)。
次に、蓄電池用変換装置101の動作の詳細について説明する。
図7〜図10は、本実施形態に係る蓄電池用変換装置101による電力供給動作の手順を示すフローチャートである。
ステップS2において、蓄電量Qが蓄電量上限値Qhiを上回ったと判定されると(ステップS2:Yes)、蓄電池用変換装置101が、充電不許可モードで蓄電量制御を行う(蓄電量制御ON)(ステップS3)。
図9に示すように、ステップS3における蓄電池用変換装置101の動作は、図8に示す動作と略同じであり、ステップS11において、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも大きいと判定されると(ステップS11:Yes)、蓄電池用変換装置101が停止モードとなる(ステップS22)点が相違する。蓄電池用変換装置101は、充電不許可モードで蓄電量制御を行う場合、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0より大きくても充電は回避する。
ステップS4において、蓄電量Qが蓄電量目標値Q0を下回らないと判定されると(ステップS4:No)、蓄電池用変換装置101は、充電不許可モードで蓄電量制御を継続する(ステップS3)。一方、ステップS4において、蓄電量Qが蓄電量目標値Q0を下回ったと判定されると(ステップS4:Yes)、蓄電池用変換装置101は、蓄電量制御を停止する(ステップS1)。
図10に示すように、ステップS6における蓄電池用変換装置101の動作は、図8に示す動作と略同じであり、ステップS13において、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも小さいと判定されると(ステップS13:Yes)、蓄電池用変換装置101が停止モードとなる(ステップS22)点が相違する。蓄電池用変換装置101は、放電不許可モードで蓄電量制御を行う場合、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0より小さくても放電は回避する。
次に、本実施形態に係る蓄電池用変換装置101における蓄電量目標値の設定方法について説明する。
蓄電量目標値Q0は、ユーザが設定部14を使用して変更することができる。これにより、蓄電量目標値Q0と蓄電量上限値Qhiとの差、または、蓄電量目標値Q0と蓄電量下限値Qloとの差を適宜設定することができる。従って、制御部12が充電不許可モード(放電不許可モード)で蓄電量制御を行う期間、即ち、蓄電池106の充放電が繰り返されない期間の長さをユーザが所望する長さに適宜設定することができる。
発電装置102が太陽光発電装置から構成される場合、発電装置102の発電電力は、天候によって異なる。例えば、「晴れ」の場合は、発電電力が大きくなり、「雨」の場合は発電電力が小さくなる。そこで、蓄電量目標値Q0を発電装置102の発電電力に基づいて変化させるのが好ましい。
ここにおいて、自然エネルギの利用率の向上を図るためには、交流電源104から供給される電力が蓄電池106の充電に用いられる期間が短いほうが有利である。従って、放電不許可モードで蓄電量制御を行う期間を短縮することにより、交流電源104から供給される電力により蓄電池106を充電する期間を短縮するのが好ましい。そこで、蓄電量目標値Q0を比較的低めの25%に設定し、充電不許可モードで蓄電量制御を行う期間を短縮している。
また、交流電源104から供給される電力が、蓄電池106の充電に使用される期間を短縮することにより、自然エネルギの利用率の向上を図ることができる。
次に、発電装置用変換装置103および交流電源用変換装置105の出力抑制制御について説明する。
ここでは、発電装置用変換装置103および交流電源用変換装置105が、発電電力および系統電力の和と、負荷装置108の消費電力とのいずれか一方が他方よりも大きくなるように、出力抑制制御を行う。
蓄電池用変換装置101が、蓄電量制御を停止(蓄電量制御OFF)しているとする。そして、発電装置102の発電電力が大きく、発電電力および系統電力の和が負荷装置108の消費電力よりも大きいとする。この場合、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも大きくなり、蓄電池用変換装置101が蓄電池106の充電を行う。すると、蓄電池106の蓄電量Qは、増加していく。
ここでは、まず、交流電源用変換装置105が定電流制御を停止することにより、出力抑制を行う。この状態で、発電装置用変換装置103は、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも小さくなっているか否かを判定する。そして、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも大きいと判定されると、発電装置用変換装置103は、MPPT制御を停止することにより、出力抑制を行う。つまり、発電装置用変換装置103および交流電源用変換装置105は、発電装置用変換装置103、交流電源用変換装置105の優先順位で出力抑制制御を行う。
これに対して、前述のように、発電電力および系統電力の和が、負荷装置108の消費電力よりも小さくなるように出力抑制制御を行うので、線路電圧Vdcと目標電圧Vdc0との差圧を低減できる。
そして、発電電力および系統電力の和が、負荷装置108の消費電力よりも小さいと、蓄電池用変換装置101は蓄電池106の放電を行い、蓄電池106の蓄電量Qが減少していく。
ここでは、まず、発電装置用変換装置103がMPPT制御を開始することにより、出力抑制を解除する。この状態で、交流電源用変換装置105は、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも大きくなっているか否かを判定する。そして、線路電圧Vdcが目標電圧Vdc0よりも小さいと判定されると、交流電源用変換装置103は、定電流制御を開始することにより、出力抑制を解除する。つまり、発電装置用変換装置103および交流電源用変換装置105は、発電装置用変換装置103、交流電源用変換装置105の優先順位で出力抑制制御の解除を行う。
これに対して、本実施形態に係る発電装置用変換装置103および交流電源用変換装置105は、前述のように、発電電力および系統電力の和が負荷装置108の消費電力よりも大きくなるように出力抑制制御を解除する。従って、線路電圧Vdcと目標電圧Vdc0との差圧を低減できる。
結局、本実施形態に係る蓄電池用変換装置101によれば、制御部12が充電不許可モードで蓄電量制御(第1制御)を行う期間と、制御部12が放電不許可モードで蓄電量制御(第2制御)を行う期間とが生じる。そして、制御部12が充電不許可モードまたは放電不許可モードで蓄電量制御を行う期間では、充電動作または放電動作を回避することから、蓄電池106の充放電が繰り返されることがない。これにより、蓄電池106の充放電の繰り返し頻度を低減することができるので、蓄電池106の長寿命化を図ることができる。
(1)実施形態では、蓄電量目標値を、天候によって変化させる例について説明したが、蓄電量目標値Q0を変化させる基準は、天候に限定されるものではなく、例えば、時間帯によって変化させてもよい。
蓄電池106は、その種類によって蓄電量Qを推移させる最適範囲が異なる。例えば、蓄電池106が鉛電池から構成される場合、蓄電量Qは100%(満充電)近傍で推移するのが好ましい。一方、蓄電池106がリチウムイオン電池等から構成される場合、蓄電量Qが100%近傍で推移するのは好ましくない。
蓄電池106の種類が鉛蓄電池であれば、蓄電池106の蓄電量を100%に近い状態で推移させるのが好ましい。そこで、蓄電池106の種類が鉛蓄電池の場合、蓄電量目標値を75%とし、蓄電量上限値を100%に設定している。
本構成によれば、蓄電池用変換装置101が、天候予測装置によって予測された天候の経時変化に基づいて蓄電量目標値を変化させるので、太陽光発電装置から構成される発電装置102で生成される電力の使用効率向上を図ることができる。
12,42 制御部
13,43 電圧変換部
14 設定部
20 PI演算部
21 充放電判定部
22 電池残量算出部
23,51 PWM回路
24,52 昇降圧チョッパ回路
25 蓄電量制御部
31,35,61,65 キャパシタ
32,62 コイル
33,34,63 トランジスタ
36,37,66,67 電圧測定器
38,68 電流測定器
64 ダイオード
101 蓄電池用変換装置
102 発電装置
103 発電装置用変換装置
104 交流電源
105 交流電源用変換装置
106 蓄電池
107 負荷用変換装置
201 電力供給システム
Claims (13)
- 蓄電池からの直流電圧を変換して線路に供給する放電動作、および前記線路からの直流電圧を変換して前記蓄電池に供給する充電動作を行なうことが可能な電圧変換部と、
前記電圧変換部の前記充電動作および前記放電動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記蓄電池の蓄電量に対する蓄電量目標値、蓄電量上限値および蓄電量下限値を保持し、
前記蓄電池の前記蓄電量が増加して前記蓄電量上限値を上回ると前記充電動作を回避する第1制御を開始し、前記蓄電池の前記蓄電量が減少して前記蓄電量目標値を下回ると前記第1制御を停止し、
前記蓄電池の前記蓄電量が減少して前記蓄電量下限値を下回ると前記放電動作を回避する第2制御を開始し、前記蓄電池の前記蓄電量が増加して前記蓄電量目標値を上回ると前記第2制御を停止する
蓄電池用変換装置。 - 前記制御部が保持する前記蓄電量目標値は、可変である
請求項1記載の蓄電池用変換装置。 - 前記制御部は、更に、前記蓄電量上限値および前記蓄電量下限値の少なくとも一方を変化させる
請求項1または請求項2記載の蓄電池用変換装置。 - 前記制御部は、前記蓄電池の種類に基づいて前記蓄電量上限値および前記蓄電量下限値の少なくとも一方を変化させる
請求項3記載の蓄電池用変換装置。 - 発電装置からの直流電圧を変換して線路に供給する発電装置用変換装置と、
交流電源からの交流電圧を直流電圧に変換して前記線路に供給する交流電源用変換装置と、
前記線路から供給される直流電圧を変換して負荷装置に供給する負荷用変換装置と、
蓄電池からの直流電圧を変換して前記線路に供給する放電動作、および前記線路からの直流電圧を変換して前記蓄電池に供給する充電動作を行なうことが可能な蓄電池用変換装置と、を備える電力供給システムであって、
前記蓄電池用変換装置は、
前記蓄電池の蓄電量が増加して蓄電量上限値以上になると前記充電動作を回避する第1制御を開始し、前記蓄電池の前記蓄電量が減少して蓄電量目標値以下になると前記第1制御を停止し、
前記蓄電池の蓄電量が減少して蓄電量下限値以下になると前記放電動作を回避する第2制御を開始し、前記蓄電池の前記蓄電量が増加して前記蓄電量目標値以上になると前記第2制御を停止する
電力供給システム。 - 前記蓄電池用変換装置は、前記発電装置の発電電力に基づいて前記蓄電量目標値を変化させる
請求項5記載の電力供給システム。 - 前記発電装置は、1つ以上の太陽光発電装置および1つ以上の風力発電装置の少なくとも一方から構成され、
前記蓄電池用変換装置は、天候の経時変化に基づいて前記蓄電量目標値を変化させる
請求項6記載の電力供給システム。 - 天候の経時変化を予測する天候予測装置を更に備え、
前記蓄電池用変換装置は、前記天候予測装置から天候の経時変化に関する情報を取得する
請求項7記載の電力供給システム。 - 前記発電装置用変換装置および前記交流電源用変換装置は、前記蓄電池用変換装置が前記第1制御を行っている場合、前記発電装置用変換装置および前記交流電源用変換装置から前記線路に供給される電力量の和が、前記負荷装置の消費電力よりも小さくなるように出力抑制制御を行う
請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載の電力供給システム。 - 前記発電装置用変換装置および前記交流電源用変換装置は、前記交流電源用変換装置、前記発電装置用変換装置の優先順位で出力抑制制御を行う
請求項9記載の電力供給システム。 - 前記発電装置用変換装置および前記交流電源用変換装置は、前記蓄電池用変換装置が前記第2制御を行っている場合、前記発電装置用変換装置および前記交流電源用変換装置から前記線路に供給される電力量の和が、前記負荷装置の消費電力よりも大きくなるように出力抑制解除(供給)制御を行う
請求項5〜請求項10のいずれか1項に記載の電力供給システム。 - 前記発電装置用変換装置および前記交流電源用変換装置は、前記発電装置用変換装置、前記交流電源用変換装置の優先順位で出力抑制制御を解除する
請求項11記載の電力供給システム。 - 蓄電池からの直流電圧を変換して線路に供給する放電動作、および前記線路からの直流電圧を変換して前記蓄電池に供給する充電動作を行なうことが可能な蓄電池用変換装置における電力供給制御方法であって、
前記蓄電池の蓄電量が増加して蓄電量上限値以上になると前記充電動作を回避する第1制御を開始するステップと、
前記蓄電池の前記蓄電量が減少して蓄電量目標値以下になると前記第1制御を停止するステップと、
前記蓄電池の蓄電量が減少して蓄電量下限値以下になると前記放電動作を回避する第2制御を開始するステップと、
前記蓄電池の前記蓄電量が増加して前記蓄電量目標値以上になると前記第2制御を停止するステップとを含む
電力供給制御方法。
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