JP2017204002A - 交換レンズおよびカメラボディ - Google Patents

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Abstract

【課題】フォーカスレンズの位置に対応する撮影距離の信頼性を精度よく得られる交換レンズおよびカメラボディを提供する。
【解決手段】カメラボディが取り付けられる取付部と、焦点調節用のフォーカシングレンズを有する撮影光学系と、前記フォーカシングレンズの光軸方向の位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部により検出された前記フォーカシングレンズの位置に対応する撮影距離を算出する算出部と、前記算出部により算出された撮影距離を、前記フォーカシングレンズの光軸方向の移動範囲を複数の区間に分割した前記区間の数に関する情報と、前記複数の区間のうち前記位置検出部により検出された前記フォーカシングレンズの位置が属する区間とに対応付けて前記カメラボディに送信する送信部と、を備える交換レンズ。
【選択図】図1

Description

本発明は、交換レンズに関する。
従来、レンズ交換可能なカメラシステムにおいて、フォーカシングレンズの現在位置をカメラボディに送信する交換レンズが知られている。例えば特許文献1には、レンズユニットが着脱可能なカメラ装置が記載されている。このカメラ装置は、レンズユニットの初期化時に、レンズユニットからフォーカスポジションの数を取得する。また、現在のフォーカスレンズの位置を、レンズユニットから定期的に取得する。
特開平8−262552号公報
特許文献1に記載のカメラ装置には、フォーカスレンズの位置に対応する撮影距離の信頼性を精度よく知ることができないという問題があった。
請求項1に係る発明は、カメラボディが取り付けられる取付部と、焦点調節用のフォーカシングレンズを有する撮影光学系と、前記フォーカシングレンズの光軸方向の位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部により検出された前記フォーカシングレンズの位置に対応する撮影距離を算出する算出部と、前記算出部により算出された撮影距離を、前記フォーカシングレンズの光軸方向の移動範囲を複数の区間に分割した前記区間の数に関する情報と、前記複数の区間のうち前記位置検出部により検出された前記フォーカシングレンズの位置が属する区間とに対応付けて前記カメラボディに送信する送信部と、を備える交換レンズである。
本発明によれば、フォーカスレンズの位置に対応する撮影距離の誤差情報をより正確に得ることができ、撮影距離の信頼性を精度よく得ることができる。
本発明を適用したレンズ交換式のカメラシステムを示した斜視図である。 本発明を適用したレンズ交換式のカメラシステムを示した断面図である。 保持部102,202の詳細を示す模式図である。 コマンドデータ通信の例を示すタイミングチャートである。 ホットライン通信の例を示すタイミングチャートである。 ROM215に記憶されている撮影距離テーブルの一例を示す図である。 ROM215に記憶されている誤差テーブルの一例を示す図である。 距離ポジション毎の撮影距離および距離ポジションの分割数が異なる複数の交換レンズを示す模式図である。 ROM215に記憶されている撮影距離テーブルの一例を示す図である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明を適用したレンズ交換式のカメラシステムを示した斜視図である。なお、図1では本発明に係わる機器および装置のみを示し、それ以外の機器および装置については図示と説明を省略する。カメラ1は、カメラボディ100と、カメラボディ100に着脱可能な交換レンズ200とから構成される。
カメラボディ100には交換レンズ200が着脱可能に取り付けられるレンズマウント101が設けられている。カメラボディ100のレンズマウント101の近傍(レンズマウント101の内周側)の位置には、レンズマウント101の内周側に部分的に突出する状態で、接点を保持する保持部(電気的な接続部)102が設けられている。この保持部102には複数の接点が設けられている。
また交換レンズ200には、ボディ側のレンズマウント101に対応する、カメラボディ100が着脱可能に取り付けられるレンズマウント201が設けられている。交換レンズ200のレンズマウント201の近傍(レンズマウント201の内周側)の位置には、レンズマウント201の内周側に部分的に突出する状態で、接点を保持する保持部(電気的な接続部)202が設けられている。この保持部202には複数の接点が設けられている。
カメラボディ100に交換レンズ200が装着されると、複数の接点が設けられた保持部102が、複数の接点が設けられた保持部202に電気的に且つ物理的に接続される。両保持部102,202は、カメラボディ100から交換レンズ200への電力供給、および、カメラボディ100と交換レンズ200との信号の送受信に利用される。
カメラボディ100内のレンズマウント101後方には、例えばCMOSやCCDなどの撮像素子104が設けられる。カメラボディ100の上方には、入力装置たるボタン107が設けられている。カメラボディ100が電源オフ状態のとき、ユーザによりボタン107が押下されると、カメラボディ100は電源オン状態になる。また、交換レンズ200の鏡筒側面にも、ボタン107と同様のボタン207が設けられている。カメラボディ100が電源オフ状態のとき、カメラボディ100に取り付けられている交換レンズ200のボタン207がユーザにより押下されると、カメラボディ100は電源オン状態になる。
図2は、本発明を適用したレンズ交換式のカメラシステムを示した断面図である。交換レンズ200は、被写体像を結像させる結像光学系210を備える。結像光学系210は複数のレンズ210a〜210cおよび絞り211により構成されている。これら複数のレンズ210a〜210cには、被写体像のピント位置を制御するためのフォーカシングレンズ210bが含まれている。
交換レンズ200はいわゆるズームレンズである。すなわち、結像光学系210は焦点距離が可変に構成されており、ユーザは例えば交換レンズ200に設けられた操作環を回転させる、あるいはカメラボディ100に設けられたボタン等の操作部材を操作する、等の所定の操作によって結像光学系210の焦点距離を変化させることができる。
交換レンズ200内部には、交換レンズ200の各部の制御を司るレンズ制御部203が設けられている。レンズ制御部203は不図示のマイクロコンピュータおよびその周辺回路等から構成される。レンズ制御部203には、レンズ側第1通信部217、レンズ側
第2通信部218、フォーカシングレンズ駆動部212、フォーカス位置検出部213、ズーム位置検出部214、ROM215、およびRAM216が接続されている。
レンズ側第1通信部217およびレンズ側第2通信部218は、保持部102、202の各通信接点を介して、カメラボディ100との間で信号の授受が可能に構成されている。このレンズ側第1通信部217とレンズ側第2通信部218はそれぞれ、交換レンズ200側の通信インターフェースである。レンズ制御部203はこれら通信インターフェースを使って、カメラボディ100(後述するボディ制御部103)との間で後述する各データ通信(ホットライン通信、コマンドデータ通信)を行う。受電部230は、カメラボディ100から保持部102、202の電力供給接点を介して、カメラボディ100からレンズ制御部203を含む各部の動作電流を受電する。
フォーカシングレンズ駆動部212は例えばステッピングモータ等のアクチュエータを有し、フォーカシングレンズ駆動部212に入力された信号に応じてフォーカシングレンズ210bを駆動する。フォーカシングレンズ210bは、フォーカシングレンズ駆動部212により光軸方向に駆動される。フォーカス位置検出部213は、例えばフォーカシングレンズ210bに接続されたエンコーダ等により構成され、フォーカシングレンズ210bの光軸方向の位置を検出する。同様に、ズーム位置検出部214は、例えば結像光学系210に含まれるズーミングレンズに接続されたエンコーダ等により構成され、現在のズーム位置を検出する。
ROM215は不揮発性の記憶媒体であり、レンズ制御部203が実行する所定の制御プログラムや、後述する各種テーブル等が予め記憶される。RAM216は揮発性の記憶媒体であり、レンズ制御部203により各種データの記憶領域として利用される。
撮像素子104の前面には、撮像素子104の露光状態を制御するためのシャッター115と、光学的ローパスフィルターや赤外線カットフィルターを組み合わせた光学フィルター116とが設けられている。結像光学系210を透過した被写体光は、シャッター115およびフィルター116を介して撮像素子104に入射する。
カメラボディ100内部には、カメラボディ100の各部の制御を司るボディ制御部103が設けられている。ボディ制御部103は不図示のマイクロコンピュータ、RAMおよびその周辺回路等から構成される。ボディ制御部103には図1に示したボタン107が接続されており、ボタン107の押下操作を検知することが可能である。
ボディ制御部103には、ボディ側第1通信部117およびボディ側第2通信部118が接続されている。ボディ側第1通信部117およびボディ側第2通信部118は共に保持部102に接続されており、交換レンズ200との間で信号の授受が可能である。ボディ側第1通信部117は、保持部102に設けられた複数の通信接点を介して、レンズ側第1通信部217とデータの授受を行うことができる。同様に、ボディ側第2通信部118はレンズ側第2通信部218とデータの授受を行うことができる。換言すれば、ボディ側第1通信部117とボディ側第2通信部118はそれぞれ、ボディ側の通信インターフェースである。ボディ制御部103はこれら通信インターフェースを使って、交換レンズ200(レンズ制御部203)との間で、後述する各通信(ホットライン通信、コマンドデータ通信)を行う。
カメラボディ100の背面には、LCDパネル等により構成される表示装置111が配置される。ボディ制御部103はこの表示装置111に対し、撮像素子104の出力に基づく被写体の画像(いわゆるスルー画)や、撮影条件等を設定するための各種のメニュー画面を表示する。
(保持部102,202の説明)
図3は保持部102,202の詳細を示す模式図である。なお図3において保持部102がレンズマウント101の右側に配置されているのは、実際のマウント構造に倣ったものである。すなわち、本実施形態の保持部102は、カメラボディ100のレンズマウント101のマウント面よりも奥まった場所(図3においてレンズマウント101よりも右側の場所)に配置されている。同様に、保持部202がレンズマウント201の右側に配置されているのは、本実施形態の保持部202が交換レンズ200のレンズマウント201のマウント面よりも突出した場所に配置されていることを表している。保持部102と保持部202がこのように配置されているので、レンズマウント101のマウント面とレンズマウント201のマウント面とを接触させて、カメラボディ100と交換レンズ200とをマウント結合させると、保持部102と保持部202とが接続され、両保持部に設けられている電気接点同士も接続することになる。このようなマウント構造については周知であるのでこれ以上の説明、図示を省略する。
図3に示すように、保持部102にはBP1〜BP12の12個の接点が存在する。また保持部202には、上記の12個の接点にそれぞれ対応する、LP1〜LP12の12個の接点が存在する。
接点BP1および接点BP2は、カメラボディ100内の送電部130に接続されている。送電部130は、接点BP1に、アクチュエータ等の駆動系を有し消費電力が比較的大きい回路(フォーカシングレンズ駆動部212等)を除く交換レンズ200内の各部の動作電圧を供給する。すなわち、接点BP1および接点LP1からは、上記の各駆動部を除く交換レンズ200内の各部の動作電圧が供給される。この接点BP1に供給可能な電圧値は、最小電圧値〜最大電圧値の範囲(例えば3V台での電圧幅)をもつが、標準的に供給される電圧値はその最大電圧値と最小電圧値の中間値近傍の電圧値である。そしてこれにより、カメラボディ100側から交換レンズ200側に供給される電流値は、電源ON状態において、約数10mA〜数100mAの範囲内の電流値である。
接点BP2は、接点BP1に与えられる上記動作電圧に対応する接地端子である。すなわち、接点BP2および接点LP2は、上記の動作電圧に対応する接地端子電圧である。接点LP1および接点LP2は、交換レンズ200内の受電部230に接続されている。受電部230は、カメラボディ100から供給された電力を、レンズ制御部203を含む交換レンズ200内の各部に供給する。
以下の説明では、接点BP1および接点LP1により構成される信号線を、信号線V33と呼ぶ。また、接点BP2および接点LP2により構成される信号線を、信号線GNDと呼ぶ。これらの接点LP1,LP2、BP1,BP2は、カメラボディ100側から交換レンズ200側へ電源供給するための、電源系接点を構成する。
接点BP3,BP4,BP5,およびBP6は、ボディ側第1通信部117に接続されている。これらの接点に対応する交換レンズ200側の接点LP3,LP4,LP5,およびLP6は、レンズ側第1通信部217に接続されている。ボディ側第1通信部117とレンズ側第1通信部217は、これらの接点(通信系接点)を用いて、互いにデータの送受信を行う。ボディ側第1通信部117とレンズ側第1通信部217が行う通信の内容については、後に詳述する。
なお以下の説明では、接点BP3および接点LP3により構成される信号線を、信号線CLKと呼ぶ。同様に、接点BP4および接点LP4により構成される信号線を信号線BDATと、接点BP5および接点LP5により構成される信号線を信号線LDATと、接
点BP6および接点LP6により構成される信号線を信号線RDYと呼ぶ。
接点BP7,BP8,BP9,およびBP10は、ボディ側第2通信部118に接続されている。これらの接点に対応する交換レンズ200側の接点LP7,LP8,LP9,およびLP10は、レンズ側第2通信部218に接続されている。レンズ側第2通信部218は、これらの接点(通信系接点)を用いて、ボディ側第2通信部118にデータの送信を行う。ボディ側第2通信部118とレンズ側第2通信部218が行う通信の内容については、後に詳述する。
なお以下の説明では、接点BP7および接点LP7により構成される信号線を、信号線HREQと呼ぶ。同様に、接点BP8および接点LP8により構成される信号線を信号線HANSと、接点BP9および接点LP9により構成される信号線を信号線HCLKと、接点BP10および接点LP10により構成される信号線を信号線HDATと呼ぶ。
接点BP11および接点BP12は、カメラボディ100内の電源回路140に接続されている。電源回路140は、接点BP12に、アクチュエータ等の駆動系を有し消費電力が比較的大きい回路(フォーカシングレンズ駆動部212等)の駆動電圧を供給する。すなわち、接点BP12および接点LP12からは、フォーカシングレンズ駆動部212の駆動電圧が供給される。この接点BP12に供給可能な電圧値は、最小電圧値〜最大電圧値の範囲をもつが、その範囲はいずれも、前述した接点BP1に供給可能な電圧値範囲よりも大きい電圧値である(例えば、接点BP12に供給可能な最大電圧値は、接点BP1に供給可能な最大電圧値の数倍程度)。即ち接点BP12に供給される電圧値は、上述の接点BP1に供給される電圧値とは、その大きさが異なる電圧値である。なお接点BP12に標準的に供給される電圧値は、接点BP12に供給可能な最大電圧値と最小電圧値の中間値近傍の電圧値である。そしてこれにより、カメラボディ100側から交換レンズ200側に供給される電流は、電源ON状態において、約10mA〜数Aの電流値となる。
接点BP11は、接点BP12に与えられる上記駆動電圧に対応する接地端子である。すなわち、接点BP11および接点LP11は、上記駆動電圧に対応する接地端子である。
以下の説明では、接点BP11および接点LP11により構成される信号線を、信号線PGNDと呼ぶ。また、接点BP12および接点LP12により構成される信号線を、信号線BATと呼ぶ。これらの接点LP11,LP12、BP11,BP12は、カメラボディ100側から交換レンズ200側へ電源供給するための、電源系接点を構成する。
なお、上述の接点BP12、接点LP12に供給される電圧値(電流値)と、接点BP1,LP1に供給される電圧値(電流値)との大小関係から明らかなように、それら各接点に供給される電圧にそれぞれに対する接地端子となる接点BP11および接点LP11を流れる電流の最大値と最小値との差は、接点BP2および接点LP2を流れる電流の最大値と最小値との差よりも大きくなっている。これは、アクチュエータ等の駆動系を有する各駆動部が消費する電力が、交換レンズ200内のレンズ制御部203等の電子回路に比べて大きいこと、ならびに、被駆動部材を駆動する必要がない場合には各駆動部が電力を消費しないことに拠る。
(コマンドデータ通信の説明)
レンズ制御部203は、レンズ側第1通信部217を制御して、接点LP3〜LP6、すなわち信号線CLK,BDAT,LDAT,およびRDYを介して、ボディ側第1通信部117からの制御データの受信と、ボディ側第1通信部117への応答データの送信と
を並行して、第1の所定周期(本実施形態では例えば16ミリ秒)で行う。以下、レンズ側第1通信部217とボディ側第1通信部117との間で行われる通信の詳細を説明する。
なお、本実施形態において、レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217と、ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117との間で行われる通信を「コマンドデータ通信」と称する。また、コマンドデータ通信に利用される4つの信号線(信号線CLK,BDAT,LDAT,およびRDY)から成る伝送路を第1伝送路と称する。
図4は、コマンドデータ通信の例を示すタイミングチャートである。ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117は、コマンドデータ通信の開始時(T1)、まず信号線RDYの信号レベルを確認する。信号線RDYの信号レベルはレンズ側第1通信部217の通信可否を表している。つまり、信号線RDYにはレンズ側第1通信部217から、データ通信の可否を表す通信可否信号が出力される。レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217は、通信できない状態である場合には、接点LP6からH(High)レベルの信号を出力する。すなわち、信号線RDYの信号レベルをHレベルにする。ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117は、信号線RDYがHレベルである場合、これがLレベルになるまで通信開始しない。また通信中の次の処理を実行しない。
信号線RDYがL(Low)レベルであれば、ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117は接点BP3からクロック信号401を出力する。すなわち、信号線CLKを介してレンズ側第1通信部217にクロック信号401を伝送する。ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117はこのクロック信号401に同期して、接点BP4から制御データの前半部分であるボディ側コマンドパケット信号402を出力する。すなわち、信号線BDATを介してレンズ側第1通信部217にボディ側コマンドパケット信号402を伝送する。
また、信号線CLKにクロック信号401が出力されると、レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217は、クロック信号401に同期して接点LP5から応答データの前半部分であるレンズ側コマンドパケット信号403を出力する。すなわち、信号線LDATを介してボディ側第1通信部117にレンズ側コマンドパケット信号403を伝送する。
レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217は、レンズ側コマンドパケット信号403の送信完了に応じて、信号線RDYの信号レベルをHレベルにする(T2)。レンズ制御部203は、受信したボディ側コマンドパケット信号402の内容に応じた処理である第1制御処理404(後述)を開始する。
レンズ制御部203は第1制御処理404が完了すると、レンズ側第1通信部217に第1制御処理404の完了を通知する。レンズ側第1通信部217はこの通知に応じて、接点LP6からLレベルの信号を出力する。すなわち、信号線RDYの信号レベルをLレベルにする(T3)。ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117はこの信号レベルの変化に応じて、接点BP3からクロック信号405を出力する。すなわち、信号線CLKを介してレンズ側第1通信部217にクロック信号405を伝送する。
ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117はこのクロック信号405に同期して、接点BP4から制御データの後半部分であるボディ側データパケット信号406を出力する。すなわち、信号線BDATを介してレンズ側第1通信部217にボディ側データパケット信号406を伝送する。
また、信号線CLKにクロック信号405が出力されると、レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217はクロック信号405に同期して接点LP5から応答データの後半部分であるレンズがデータパケット信号407を出力する。すなわち、信号線LDATを介してボディ側第1通信部117にレンズ側データパケット信号407を伝送する。
レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217は、レンズ側データパケット信号407の送信完了に応じて、信号線RDYの信号レベルを再びHレベルにする(T4)。レンズ制御部203は、受信したボディ側データパケット信号406の内容に応じた処理である第2制御処理408(後述)を開始する。
以上のように、レンズ側第1通信部217は、カメラボディ100からクロック信号が出力される信号線CLKと、カメラボディ100からクロック信号に同期してデータ信号が出力される信号線BDATと、レンズ側第1通信部217からクロック信号に同期してデータ信号が出力される信号線LDATと、レンズ側第1通信部217からレンズ側第1通信部217のデータ通信の可否を表す通信可否信号が出力される信号線RDYと、を用いてカメラボディ100とのデータ通信を行う。
ここで、レンズ制御部203が行う第1制御処理404、および第2制御処理408について述べる。
例えば、受信したボディ側コマンドパケット信号402が、交換レンズ側の特定のデータを要求する内容であった場合について述べる。レンズ制御部203は、第1制御処理404として、コマンドパケット信号402の内容を解析処理すると共に、当該要求されている特定データを生成する処理を実行する。更にレンズ制御部203は、第1制御処理404として、コマンドパケット信号402に含まれているチェックサムデータを用いて、コマンドパケット信号402の通信にエラーがないか否かをデータバイト数から簡易的にチェックする通信エラーチェック処理をも実行する。この第1制御処理404で生成された特定データの信号は、レンズ側データパケット信号407としてボディ側に出力される。なお、この場合においてコマンドパケット信号402の後でボディ側から出力されるボディ側データパケット信号406は、レンズ側にとっては特に意味をなさないダミーデータ信号(チェックサムデータは含む)となっている。この場合にはレンズ制御部203は、第2制御処理408として、ボディ側データパケット信号406に含まれるチェックサムデータを用いた、上述の如き通信エラーチェック処理を実行する。
また例えば、受信したボディ側コマンドパケット信号402が、レンズ側の被駆動部材を駆動する指示であった場合について述べる。例えば、コマンドパケット信号402がフォーカシングレンズ210bの駆動指示であり、受信したボディ側データパケット信号406がフォーカシングレンズ210bの駆動量であった場合について述べる。レンズ制御部203は、第1制御処理404として、コマンドパケット信号402の内容を解析処理すると共に、その内容を理解したことを表す了解信号を生成する。更にレンズ制御部203は、第1制御処理404として、コマンドパケット信号402に含まれているチェックサムデータを用いて、上述の如き通信エラーチェック処理をも実行する。この第1制御処理404で生成された了解信号は、レンズ側データパケット信号407としてボディ側に出力される。またレンズ制御部203は、第2制御処理408として、ボディ側データパケット信号406の内容の解析処理を実行すると共に、ボディ側データパケット信号406に含まれるチェックサムデータを用いた上述の如き通信エラーチェック処理を実行する。
レンズ制御部203は第2制御処理408が完了すると、レンズ側第1通信部217に第2制御処理408の完了を通知する。これによってレンズ制御部203は、レンズ側第
1通信部217に、接点LP6からLレベルの信号を出力させる。すなわち、信号線RDYの信号レベルをLレベルにする(T5)。
なお受信したボディ側コマンドパケット信号402が、上述のようなレンズ側の被駆動部材(たとえばフォーカシングレンズ)を駆動する指示であった場合、レンズ制御部203は、レンズ側第1通信部217に信号線RDYの信号レベルをLレベルにさせつつ、フォーカシングレンズ駆動部212に対して、フォーカシングレンズ210bを当該駆動量だけ駆動する処理を実行させる。
上述した時刻T1〜時刻T5に行われた通信が、1回のコマンドデータ通信である。上述のように、1回のコマンドデータ通信では、ボディ制御部103およびボディ側第1通信部117により、ボディ側コマンドパケット信号402およびボディ側データパケット信号406がそれぞれ1つずつ送信される。すなわち、処理の都合上2つに分割されて送信されるものの、ボディ側コマンドパケット信号402およびボディ側データパケット信号406は2つ合わせて1つの制御データを構成する。
同様に、1回のコマンドデータ通信では、レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217によりレンズ側コマンドパケット信号403およびレンズ側データパケット信号407がそれぞれ1つずつ送信される。すなわち、レンズ側コマンドパケット信号403およびレンズ側データパケット信号407は2つ合わせて1つの応答データを構成する。
以上のように、レンズ制御部203およびレンズ側第1通信部217は、ボディ側第1通信部117からの制御データの受信と、ボディ側第1通信部117への応答データの送信とを並行して行う。コマンドデータ通信に利用される接点LP6および接点BP6は、他のクロック信号に同期しない非同期信号(信号線RDYの信号レベル/H(High)レベル、またはL(Low)レベル)が伝送される接点である。
(ホットライン通信の説明)
レンズ制御部203は、レンズ側第2通信部218を制御して、接点LP7〜LP10、すなわち信号線HREQ,HANS,HCLK,およびHDATを介して、ボディ側第2通信部118へレンズ位置データを送信する。以下、レンズ側第2通信部218とボディ側第2通信部118との間で行われる通信の詳細を説明する。
なお、本実施形態において、レンズ制御部203およびレンズ側第2通信部218と、ボディ制御部103およびボディ側第2通信部118との間で行われる通信を「ホットライン通信」と称する。また、ホットライン通信に利用される4つの信号線(信号線HREQ,HANS,HCLK,およびHDAT)から成る伝送路を第2伝送路と称する。
図5は、ホットライン通信の例を示すタイミングチャートである。本実施形態のボディ制御部103は、ホットライン通信を第2の所定周期(本実施形態では例えば1ミリ秒)毎に開始するように構成されている。この周期は、コマンドデータ通信を行う周期よりも短い。図5(a)は、ホットライン通信が所定周期Tn毎に繰り返し実行されている様子を示す図である。繰り返し実行されるホットライン通信のうち、ある1回の通信の期間Txを拡大した様子が図5(b)に示されている。以下、図5(b)のタイミングチャートに基づいて、ホットライン通信の手順を説明する。
ボディ制御部103およびボディ側第2通信部118は、ホットライン通信の開始時(T6)、まず接点BP7からLレベルの信号を出力する。すなわち、信号線HREQの信号レベルをLレベルにする。レンズ側第2通信部218は、この信号が接点LP7に入力されたことをレンズ制御部203に通知する。レンズ制御部203はこの通知に応じて、
レンズ位置データを生成する生成処理501の実行を開始する。生成処理501とは、レンズ制御部203が不図示のフォーカシングレンズ位置検出部にフォーカシングレンズ210bの位置を検出させ、検出結果を表すレンズ位置データを生成する処理である。
レンズ制御部203が生成処理501を実行完了すると、レンズ制御部203およびレンズ側第2通信部218は接点LP8からLレベルの信号を出力する(T7)。すなわち、信号線HANSの信号レベルをLレベルにする。ボディ制御部103およびボディ側第2通信部118は、この信号が接点BP8に入力されたことに応じて、接点BP9からクロック信号502を出力する。すなわち、信号線HCLKを介してレンズ側第2通信部218にクロック信号を伝送する。
レンズ制御部203およびレンズ側第2通信部218は、このクロック信号502に同期して、接点LP10からレンズ位置データを表すレンズ位置データ信号503を出力する。すなわち、信号線HDATを介してボディ側第2通信部118にレンズ位置データ信号503を伝送する。
レンズ位置データ信号503の送信が完了すると、レンズ制御部203およびレンズ側第2通信部218は接点LP8からHレベルの信号を出力する。すなわち、信号線HANSの信号レベルをHレベルにする(T8)。ボディ側第2通信部118は、この信号が接点BP8に入力されたことに応じて、接点LP7からHレベルの信号を出力する。すなわち、信号線HREQの信号レベルをHレベルにする(T9)。
上述した時刻T6〜時刻T9に行われた通信が、1回のホットライン通信である。上述のように、1回のホットライン通信では、レンズ制御部203およびレンズ側第2通信部218により、レンズ位置データ信号503が1つ送信される。ホットライン通信に利用される接点LP7、LP8、BP7、およびBP8は、他のクロック信号に同期しない非同期信号が伝送される接点である。つまり接点LP7およびBP7は、非同期信号(信号線HREQの信号レベル/H(High)レベル、またはL(Low)レベル)が伝送される接点であり、接点LP8およびBP8は、非同期信号(信号線HANSの信号レベル/H(High)レベル、またはL(Low)レベル)が伝送される接点である。
なお、コマンドデータ通信とホットライン通信は、同時にも或いは一部並行的にも実行することが可能である。すなわち、レンズ側第1通信部217とレンズ側第2通信部218との一方は、その他方がカメラボディ100と通信を行っている場合であってもカメラボディ100と通信を行うことが可能である。
(距離ポジションの説明)
図6は、ROM215に記憶されている撮影距離テーブルの一例を示す図である。交換レンズ200内のROM215には、図6に示すように、結像光学系210のズームポジションと、フォーカシングレンズ210bの距離ポジションと、の複数の組み合わせからなる撮影距離テーブル10が記憶されている。また、各々の距離ポジションには、その距離ポジションに対応する撮影距離(例えば距離ポジション1に対して撮影距離2m、等)が記憶されている。撮影距離テーブル10の個々のマス目11には、フォーカス位置検出部213により検知されるフォーカシングレンズ210bの位置を表す値が格納されている。この値は例えば、無限端の位置からの距離を、フォーカシングレンズ210bに接続されたエンコーダが出力するパルス数により表した値である。
ズーム位置検出部214は、結像光学系210の焦点距離の変更可能範囲を複数の区間に分割し、検出された現在のズーム位置がそれらの区間のうちどの区間に該当するかを検出する。例えば図6に示す例では、焦点距離の変更可能範囲は28mm〜150mmであ
り、この範囲を7つの区間に分割して扱っている。このとき、個々の区間をズームポジションと称し、広角側から順に0から始まる通し番号を付して個々の区間を識別する。例えば現在の焦点距離が35mmより大きく50mm以下(50mmちょうどを含む)であれば、図6に示す撮影距離テーブル10より、ズームポジションは「2」となる。
レンズ制御部203は、フォーカシングレンズ210bの無限端から至近端までの移動範囲を、無限端から複数の区間に分割し、フォーカス位置検出部213により検出された現在の位置がそれらの区間のうちどの区間に該当するかを判別する。例えば図6に示す例では、フォーカシングレンズ210bの移動範囲を5つの区間に分割して扱っている。このとき、個々の区間を距離ポジションと称し、無限端から順に0から始まる通し番号を付して個々の区間を識別する。
距離ポジションは、結像光学系210の撮影距離(ピントが合う被写体距離)に基づいて分割されている。例えば図6に示す例では、5つの距離ポジションがそれぞれ無限遠、2m、1m、0.75m、および0.5mに対応するように無限端から至近端までの範囲を分割している。フォーカス位置検出部213により検出されるフォーカシングレンズ210bの位置は、ズームポジションに応じて変化する。従って、図6の撮影距離テーブル10においても、ズームポジション毎に、各距離ポジションに対応するレンズ位置が異なっている。例えば、距離ポジション2(1mの撮影距離)に対応するレンズ位置は、ズームポジションが0(28mm)のとき「20」となっている。すなわち、フォーカス位置検出部213により検知されたレンズ位置が0より大きく20以下(20を含む)の場合、距離ポジションは2であると判別される。他方、ズームポジションが3(75mm)に変化すると、同じ距離ポジション2に対応するレンズ位置が「80」に変化する。従って、フォーカス位置検出部213により検知されたレンズ位置が40より大きく80以下(80を含む)の場合、距離ポジションは2であると判別される。このように、図6の例では、焦点距離が長くなるほどフォーカス位置検出部213により検出されるレンズ位置の値が大きくなる。すなわち、焦点距離が長くなるほど、無限端から至近端までの移動範囲が大きくなる。
なお、ズームポジションおよび距離ポジションの分割数は、交換レンズ200のモデル毎に異なっていてもよい。例えば一方の交換レンズの距離ポジションの分割数が、他方の交換レンズの距離ポジションの分割数よりも多くなっていてもよい。
レンズ制御部203はこのように、ズーム位置検出部214により検出された焦点距離(ズームポジション)と、フォーカス位置検出部213により検出されたフォーカシングレンズ210bの位置とを、ROM215に記憶されている撮影距離テーブル10から検索することにより、撮影距離(距離ポジション)を算出する。
図7は、ROM215に記憶されている誤差テーブルの一例を示す図である。図6において説明した撮影距離テーブル10と同様に、ROM215には、結像光学系210のズームポジションと、フォーカシングレンズ210bの距離ポジションと、の複数の組み合わせからなる誤差テーブル20が記憶されている。
誤差テーブル20の構造は、図6に示した撮影距離テーブル10と同様であるが、各々のマス目21にはフォーカシングレンズ210bの位置を表す値ではなく、距離ポジションに対する誤差情報が格納されている。誤差情報とは、その撮影距離(距離ポジション)における結像光学系210の撮影距離の誤差範囲を表す情報である。例えば撮影距離テーブル10から、撮影距離が2mであることが判明したとしても、実際には撮影距離は光学的要因(被写界深度等)および機械的要因(ガタ等)により、1m〜3mのように一定の揺らぎが存在する。誤差テーブル20には、これらの要因に基づいた撮影距離(距離ポジ
ション)毎の誤差範囲が格納されており、レンズ制御部203はズーム位置検出部214により検出されたズームポジションと、レンズ制御部203が判別した距離ポジションとを、ROM215に記憶されている誤差テーブル20から検索することにより、撮影距離の誤差範囲を特定する。例えば図7において、ズームポジションが2、距離ポジションが3であった場合、撮影距離の誤差範囲は0.6m〜0.8mと特定することができる。
レンズ制御部203は、上述した撮影距離と、距離ポジションの通し番号と、距離ポジションの分割数と、誤差情報とを、コマンドデータ通信により定期的に(例えば10ミリ秒毎に)カメラボディ100に送信する。カメラボディ100のボディ制御部103は、ボディ側第1通信部117を介してこれらの情報を受信し、例えばフォーカシングレンズ210bの距離ポジションの表示や、外部光源の調光制御等に利用する。
撮影距離と距離ポジション(通し番号)とが共に送信されるのは、同一の撮影距離に対する距離ポジションの値(通し番号)が、交換レンズにより異なることがあるためである。例えばあるレンズにおいて距離ポジション「1」は2mの撮影距離を表し、別のレンズにおいて距離ポジション「1」が10mの撮影距離を表すとすれば、距離ポジションだけが分かったとしても撮影距離を特定することができない。また、撮影距離や距離ポジションと共に距離ポジションの分割数が送信されるのは、撮影距離が同一であっても、距離ポジションの全分割数における相対位置が異なっている場合には、その距離ポジションの信頼性(精度)が異なるためである。以下、これらの点について、図8を用いて詳述する。
図8は、距離ポジション毎の撮影距離および距離ポジションの分割数が異なる複数の交換レンズを示す模式図である。図8(a)〜(c)は、それぞれ異なる3種の交換レンズにおけるフォーカシングレンズ210bの移動範囲を示している。図8ではいずれの交換レンズにおいても、フォーカシングレンズ210bは3mの撮影距離に対応する距離ポジションに位置している。
図8(a)および図8(b)の交換レンズは共に、距離ポジションの分割数が7つとなっているが、各々の距離ポジションに対応する撮影距離が異なっている。図8ではどちらも撮影距離が3mとなっているが、距離ポジションの値(無限端から順に割り当てられた通し番号)は、図8(a)では「1」、図8(b)では「4」である。一般に、無限端に近づくほど、区間の大きさ(撮影距離換算)は大きくなり、撮影距離の精度は落ちる。従って、撮影距離だけでなく距離ポジションの値を送信する事で、カメラボディは図8(a)の状況が図8(b)の状況よりも撮影距離の精度が低いと判断することが可能になる。
次に、図8(a)と図8(c)について検討する。図8(a)の交換レンズと図8(c)の交換レンズは、距離ポジションの分割数が異なっている。具体的には、図8(a)の交換レンズは分割数が7であるのに対し、図8(c)の交換レンズは分割数が4となっている。つまり、図8(a)の交換レンズには、図8(c)より細かい距離ポジションが設定されている。
図8(a)と図8(c)の交換レンズはそれぞれ、いずれも撮影距離が3m、距離ポジションの値は「1」となっている。しかしながら、図8(c)の交換レンズの方が距離ポジションの分割数が少ないため、各区間の広さは図8(a)の交換レンズに比べて大きくなっている。つまり、撮影距離の精度は図8(a)の交換レンズに比べて低くなっている。距離ポジションの分割数が送信されることにより、カメラボディ100はこのようなケースの区別をする(撮影距離の精度の違いを把握する)ことが可能となる。
また、距離ポジションの分割数は更に、現在の距離ポジションが至近端か否かを判定するためにも利用される。例えば図8(a)の交換レンズから、現在の撮影距離が0.3m
であるという情報が得られたとしても、カメラボディ100には、更に至近寄りの0.2mという撮影距離が存在するか否かは判断できない。現在の距離ポジションの値が「6」であるという情報が得られたとしても同様に、更に至近寄りの「7」や「8」という距離ポジションが存在するか否かを判断することができない。交換レンズからカメラボディ100に距離ポジションの分割数を送信すれば、カメラボディ100は現在の距離ポジションが至近端か否かを判定することが可能となる。
これらの情報を受信したボディ制御部103は、表示装置111の表示画面に、例えば図8のような形で現在の撮影距離や距離ポジションを模式的に表示する。
上述した第1の実施の形態によるカメラシステムによれば、次の作用効果が得られる。(1)レンズ制御部203は、フォーカス位置検出部213により検出されたフォーカシングレンズ210bの位置に対応する撮影距離を算出する。レンズ制御部203は更に、フォーカシングレンズ210bの光軸方向の無限端から至近端までの移動範囲を、無限端から複数の区間に分割し、それらの区間のうちフォーカシングレンズ210bの位置が属する区間を判別する。その後、レンズ制御部203は、レンズ側第1通信部217に、撮影距離と、判別した区間を特定する区間情報と、区間の総数と、をカメラボディ100に送信させる。このようにしたので、フォーカスレンズの位置に対応する撮影距離の誤差情報をより正確に得ることができ、撮影距離の信頼性を精度よく得ることができる。
(2)レンズ制御部203は、算出した撮影距離の誤差範囲を特定し、レンズ側第1通信部217に、撮影距離と、区間情報と、区間の総数とに加えて、特定した誤差範囲を表す誤差情報をカメラボディ100に送信させる。このようにしたので、撮影距離がどの程度の幅を持った値であるのかを的確に把握することが可能となる。
(3)ROM215には、ズームポジションと、フォーカス位置検出部213により検出されるフォーカシングレンズ210bの光軸方向の位置と、距離ポジションと、の組み合わせが複数含まれる撮影距離テーブル10が記憶される。レンズ制御部203は、結像光学系210の焦点距離とフォーカシングレンズ210bの位置とをROM215内の撮影距離テーブル10から検索することにより、撮影距離を算出する。このようにしたので、撮影距離を高速に算出することが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明を適用した第2の実施の形態のカメラシステムは、第1の実施の形態のカメラシステムと同様の構成を有するが、第1の実施の形態とは異なる構成の撮影距離テーブルを利用する。以下、この第2の実施の形態において利用される撮影距離テーブルを説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同様の各部については、第1の実施の形態と同一の符号を付し説明を省略する。
図9は、第2の実施の形態に係る撮影距離テーブルの一例を示す図である。この新たな撮影距離テーブル30は、複数の区間の分割数が、結像光学系210の焦点距離により変動するように構成されている。具体的には、結像光学系210の焦点距離が長くなるほど区間の分割数が多くなるようになっている。撮影距離テーブル30aには、焦点距離が28mm(ズームポジションが0)である場合の、フォーカシングレンズ210bの位置と撮影距離と距離ポジションとの組み合わせが格納されている。同様に、撮影距離テーブル30b〜30fにはそれぞれ、焦点距離が35mm(ズームポジションが1)、50mm(ズームポジションが2)、75mm(ズームポジションが3)、100mm(ズームポジションが4)、125mm(ズームポジションが2)である場合の、フォーカシングレンズ210bの位置と撮影距離と距離ポジションとの組み合わせが格納されている。
例えば焦点距離が28mmであれば、無限端から至近端までの移動範囲は全部で5個の区間に分割され、フォーカス位置検出部213により検出されたレンズ位置が30であれば、対応する距離ポジションは3、撮影距離は(上から4つ目のマス目より)0.75mであることがわかる。
上述した第2の実施の形態によるカメラシステムによれば、第2の実施の形態によるカメラシステムの作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
(1)レンズ制御部203は、結像光学系210の焦点距離に応じて区間の総数を変化させる。このようにしたので、撮影距離をより細かく算出することが可能となる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
撮影距離や距離ポジション、距離ポジションの分割数、誤差情報等は、上述した各実施形態のようにテーブルを参照することなく求めてもよい。例えば所定の多項式による演算等、種々の方法によりこれらの各情報を取得してカメラボディに送信する事が可能である。
(変形例2)
距離ポジションおよびズームポジションの表現は、0から始まる通し番号に限定されない。また、フォーカス位置検出部213により検出されるフォーカシングレンズ210bの位置は、必ずしもエンコーダにより出力されるパルス数を単位としていなくてもよい。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1…カメラ、100…カメラボディ、103…ボディ制御部、117…ボディ側第1通信部、118…ボディ側第2通信部、200…交換レンズ、203…レンズ制御部、210…結像光学系、210b…フォーカシングレンズ、212…フォーカシングレンズ駆動部、213…フォーカス位置検出部、214…ズーム位置検出部、215…ROM、216…RAM、217…レンズ側第1通信部、218…レンズ側第2通信部
本発明は、交換レンズおよびカメラボディに関する。

Claims (1)

  1. カメラボディが取り付けられる取付部と、
    焦点調節用のフォーカシングレンズを有する撮影光学系と、
    前記フォーカシングレンズの光軸方向の位置を検出する位置検出部と、
    前記位置検出部により検出された前記フォーカシングレンズの位置に対応する撮影距離を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された撮影距離を、前記フォーカシングレンズの光軸方向の移動範囲を複数の区間に分割した前記区間の数に関する情報と、前記複数の区間のうち前記位置検出部により検出された前記フォーカシングレンズの位置が属する区間とに対応付けて前記カメラボディに送信する送信部と、
    を備える交換レンズ。
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