JP2017203761A - 物体内変状部分検出装置 - Google Patents

物体内変状部分検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】物体の表面温度分布から物体の表面乃至内部に存在する変状部分を検出する従来技術においては、変状部分が存在する位置が定性的、感覚的に検出されているに過ぎず、物体の変状部分の形状、範囲などについての情報提供が不足している。【解決手段】物体の変状部分(例えば、ひび割れ、空洞、浮き、及び剥離など)に特有の空間的特性と、その影響を受けた加熱時の物体の表面温度分布のうちの温度変異部分の形状との相関関係を利用して、着目する物体の変状部分に特有の温度変異部分の形状が生じている箇所を定量的、解析的に検出することにより、その変状部分が存在する位置を見つける。更に、その温度変異部分の形状を分析することにより、変状部分の形状、範囲などを定量的に推定し、更に、その種類を識別するための情報を得る。【選択図】図17

Description

本発明は、概して、物体の表面乃至内部に存在する変状部分の位置、形状、範囲などの空間的特性を物体の表面温度分布又はそれに基づいて描かれた画像(両者を総称して、表面温度分布又は画像と呼ぶことがある)に基づいて検出する装置に関する。
物体の表面乃至内部に、比較的均質な材料特性を有する全体部分とは異なる材料特性の変状部分が存在する場合、外部又は内部から加熱又は冷却すると、物体全体はその変状部分を反映した非定常的な温度分布を経て、最終的に安定した定常的な温度分布を呈するようになる。加熱又は冷却時の物体の表面温度分布には、変状部分を反映した局所的な温度分布である温度変異部分が含まれる。このような場合に、ある時点で物体の表面温度分布を計測すれば、表面温度分布の中での温度変異部分の有無によって、非破壊的又は非接触的に物体の表面乃至内部に存在する変状部分の有無を概略的に検出することができる。
上記内容を実機に応用するものとして、例えば、土木建築技術分野では、コンクリート構造物におけるひび割れ、空洞、浮き、剥離などの変状部分や、鋼コンクリート合成構造における鋼とコンクリートとの境界に存在する空洞などについて、赤外線カメラで測定した表面温度分布を画像化した着色濃淡画像などの中から局所的に色彩又は濃淡の変動の大きい箇所を見つけて、それを検出対象箇所として定性的に検出する技術が一般的に用いられている。赤外線カメラによる方法は、ハンディな小型装置によって対象構造物から離れた所から非接触で行なえる上に、構造物の表面だけでなく内部に存在する変状部分を反映した表面温度分布を利用するので、外部からは判らない内部の変状部分の存在などを検出することができる。そのため、X線などの電磁波を発生させる大型で非常に高価な装置を接触状態で使用する方法、目視やCCDカメラによる非接触だが構造物表面の現象のみしか対象にできない方法に比べて、赤外線カメラによる方法は、不完全ながらもこれらの方法の長所を保持しつつ、短所を改善できる方法であると考えられる。
一方、様々な画像そのものを解析的に扱う画像処置技術の近年の発展にはめざましいものがあり、それらの技術を応用することによって、物体の表面温度分布から変状部分の空間的特性をより解析的及び定量的に検出することの可能性が向上すると考えられる。例えば、非特許文献1に示されるような、比較的大きい画像の中に局所的に含まれる特異点などをそれに固有の局在的な波形特徴として検出するためのウェーブレット変換に基づく波形特徴抽出技術が存在する。土木建築技術分野における構造物を対象に考えると、一般的な構造物の劣化現象の初期段階においては、変状部分は構造物の一部分に局所的に現れ始める。したがって、初期の変状部分に関連する表面温度は、構造物全体の広い範囲の比較的一定の表面温度分布の中に局在する特異な温度変化として現れるので、変状部分が存在するか否かを解析的に検出する場合には、変状部分に対応する波形特徴抽出技術の応用などが有効であると考えられる。
なお、構造物の表面は、一般に変状部分と無関係な様々な凹凸を含んでおり、更にそれが自然環境下にある場合には汚れなどが付着し、微少な傷も存在する場合が多い。そのような表面温度分布は、変状部分に起因しない温度成分をノイズとして必然的に含んでいる。ノイズを対象表面温度分布から除去することは、変状部分検出という目的のための画像解析効果を向上させる上で望ましい。そのような方法の一つとして、本願と同一の発明者によるウェーブレット変換を利用したノイズ除去方法が特許文献1に記載されており、その内容は本明細書において参照することによって援用される。本発明は、このノイズ除去方法を併用することも含む。
特開2006−250892号公報
ウェーブレットによる信号処理と画像処理、中野宏毅ら、共立出版、1999年
物体の表面乃至内部に存在する変状部分の位置、形状、及び範囲などの空間的特性並びに種類を物体の表面温度分布から検出するには、大きく分けて2つの機能が必要である。第1の機能は、表面温度分布に含まれる温度変異部分を検出して、変状部分の存在する位置を検出することである。第2の機能は、その温度変異部分の特徴と、変状部分の形状、範囲などの空間的特性とを関連付けることにより、その空間的特性をより具体的に捉え、それに基づいて変状の種類まで推定することである。第2の機能については、画像工学の知見だけでなく、伝熱工学及び構造工学の知見をも総合的に利用する必要がある。すなわち、変状部分近傍の表面温度分布の温度変異部分についての、特に、その温度変異部分の形状に関する伝熱工学上の知見からの分析と、変状部分に関する構造工学上の知識とが結合されてはじめて、物体の変状部分の形状、範囲のような空間的特性、ひいてはその種類や原因を想定することができると思われる。何故なら、物体のすべての温度分布は、物体全体及び物体の中に局所的に存在する変状部分の熱特性条件及び空間的特性と、加熱条件とによって決定されるものであり、変状部分の形状、範囲のような空間的特性は、一定の物理法則に従って変状部分近傍の表面温度分布の中の、温度変異部分の形状及び範囲に一意的に反映されるからである。
しかし、例えば、土木建築技術分野における、表面温度分布によって構造物の表面乃至内部に存在する構造的な欠陥部分を検出する従来技術は、その表面温度分布に基づいて可視化された着色濃淡画像などに現れた色彩又は濃淡の変化から、最終的に人が目視で変状部分の存在を推定している。このような着色濃淡画像の中に現れた色彩又は濃淡の変化のみに基づく変状部分の検出方法は、物体の変状部分の存否及びその存在する概略の位置を経験的、感覚的に検出しているに過ぎないとも考えられる。
すなわち、従来の変状部分の検出方法は、表面温度分布の中の温度変異部分の形状が有する特性と、物体の変状部分の形状、範囲などの空間的特性とを理論的、解析的に関連付け、更に変状部分の種類、例えば、ひび割れ、空洞、浮き、及び剥離などを識別する前述した第2の機能を含むまでには至っていない。
上記従来技術の課題を解決するために、本発明に係る物体内変状部分検出装置は、物体の表面温度分布を用いて前記物体の表面乃至内部に存在する変状部分を検出する装置であって、
前記表面温度分布の形状を数値で評価し、その評価結果に基づいて前記表面温度分布のうちの前記変状部分に起因する温度変異部分を検出する検出手段と、
検出された温度変異部分を画面に表示する表示手段と、
を備えたものである。
より具体的には、前記表面温度分布を2次元データとして展開された画像データの特定領域毎にフィルタを用いて前記表面温度分布のうちの前記変状部分に起因する温度変異部分を検出する検出手段と、
検出された2次元データの特定領域を画面に表示する表示手段と、
を備えたものである。
<本発明の解決原理>
本発明は、概説すれば、物体の変状部分に特有の空間的特性と、その影響を受けた加熱時の物体の表面温度分布のうちの温度変異部分の形状との相関関係を利用して、着目する物体の変状部分に特有の温度変異部分の形状が生じている箇所を理論的、解析的に検出することにより、変状部分が存在する位置を見つけるものであるが、それは、次のような解決原理に基づいている。
最初に、検出対象である変状部分に特有の、表面温度分布のうちの温度変異部分の形状について検討する。
例えば、図1の数値実験用ひび割れモデルに示すように、物体表面付近にひび割れが存在する場合、開口部近傍の表面温度分布は、概して、ひび割れ面と物体表面とのなす角度δ(以下、傾斜角δと呼ぶ)、ひび割れ面が物体の内部で広がる深さや範囲などによって変化する。図1に示すような数値実験用ひび割れモデルについて、ひび割れが存在する側の表面を加熱したときを想定して、一定条件において伝熱解析を行った。傾斜角δを30°、45°及び60°とした場合において、ひび割れが存在する表面における温度分布は、それぞれ、およそ図2A〜Cのようになる。
図2A〜2Cに示す表面温度分布について、ひび割れ面と物体表面との交線であるひび割れ開口部を1つの線分と考えたとき、その線分の垂直二等分線上に分布する表面温度を示したものが図3である。縦軸はひび割れの影響が小さい箇所の表面温度との温度差、横軸はx方向の距離(この場合、温度分布を画像で捉えたときの画素数)で示している。
この表面温度分布のうちの温度変異部分の形状的な特徴は、ひび割れ開口部を境として最高温点と最低温点とが存在し、開口部を挟んでひび割れ面が広がる側で温度が高く、その反対側で低くなるということである。また、傾斜角δが小さいほど高低の温度差が大きくなり、また、ひび割れ開口部の線分を挟む表面温度の勾配の方向はこの線分とほぼ直角をなしている。従って、このようなひび割れ開口部近傍に特徴的な温度変異部分を解析的に検出すれば、ひび割れ発生箇所を見つけることできると考えられる。
次に、図4の4分の一モデルが示すような、物体内部に直方体形状の空洞が存在する場合の表面温度分布のうちの温度変異部分の形状的な特徴について考える。4分の一モデルが4個合わさった物体全体の表面のうちの1つを加熱したとき、その加熱面における表面温度分布は、およそ図5のようになる。この表面温度分布のうちの温度変異部分は、空洞中央部の直上に最高温点が存在し、空洞の垂直側面の直上に向かって次第になだらかに低くなるという特徴がある。空洞と物体の加熱面との距離が小さいほど空洞直上の表面温度は高くなる。一方、物体表面から垂直方向に測った空洞の厚さについては、空洞と物体を構成する物質との熱伝導率が大きく異なる場合、例えば、コンクリートでできた構造物の中に空気で満たされた空洞が存在する場合、空洞の厚さが小さくとも十分に断熱層として作用するので、空洞の厚さの相違が表面温度分布に及ぼす影響は小さい。したがって、空洞の厚さが小さい場合に相当する浮き、剥離のような変状についても、空洞モデルで代表させることができる。同様に、前述のひび割れにおけるひび割れ面同士の間隔であるひび割れ幅(又は厚さ)は、表面温度分布のうちの温度変異部分に与える影響が小さい。
物体が変状部分を含む場合、例えば、上記のようなひび割れ又は空洞などを含む場合、加熱後の物体の表面温度分布に含まれる温度変異部分を検出するために、例えば、その温度変異部分に類似の形状を有する空間的に局在化した関数からなるフィルタを表面温度分布の特定領域に対して走査させ、表面温度分布の各局所におけるその関数との相関性を求めて、相関性が高い箇所にそのような変状部分が存在する可能性が高いと判断することが考えられる。
この走査に用いる具体的な関数として、例えば、2次元ウェーブレット変換のウェーブレットが考えられる。その場合の基本式は、座標軸を横方向x、縦方向yとすると、式1のようになる。
Figure 2017203761
ここに、t(x,y)は座標(x,y)における表面温度分布に関連する関数であって、表面温度分布そのものだけでなく、表面温度分布に基づく明度画像又はカラー画像を構成する数値などでも代用できる。ψ(x,y)は2次元マザーウェーブレットと呼ばれる関数であり、空間的に局在化した関数である。(x,y)は原点位置のパラメータ、aはψ(x,y)を移動及び縮小・拡大させるための変数である。
2次元ウェーブレット変換を用いて物体の表面温度分布を走査して、特定の温度変異部分を検出するためには、2次元マザーウェーブレットψ(x,y)にその温度変異部分の特徴を適切に特性化できるような関数を設定する必要がある。そのような関数のうち、例えば、信号の局所的な周期性及び方向性を検出するのに有効とされるガボール関数を用いた2次元ガボールウェーブレットを適用する場合をここで説明する。
ψ(x,y)を改めて2次元ガボールウェーブレット(以下、ガボールウェーブレットと略す)と定義し直すと、その一般的なもののひとつは、式2のようになる。これはy方向に振動する複素振動ei(2πfy+φ)に2次元のガウス窓をかけることによって生成されている。2次元のガウス窓をかけることにより、複素振動ei(2πfy+φ)はガウス窓の原点の周りに局在するようになっている。
Figure 2017203761
ここに、fは中心周波数、σ、σは窓幅、及びφは位相をそれぞれ示す。
このようなガボールウェーブレットを用いることによって、温度分布t(x,y)のガボールウェーブレット変換Ψ(x,y)は式3で与えられる。
Figure 2017203761
また、式2のフーリエ変換F(u,v)は式4のように求められる。
Figure 2017203761
ここに、A=2πσ、σ=1/(2πσ)、σ=1/(2πσ)である。このように、ガボールウェーブレット変換は周波数領域で中心周波数fを中心とするバンドパスフィルタになっており、帯域幅はσ及びσによって決定される。
しかし、式2のウェーブレットはy方向にのみ振動する関数であるので、任意の方向に進む変化の検出に対応するためには、原点の周りに回転させる必要がある。そこで、ψ(x,y)を原点の反時計回りに角度θだけ回転させたψ(x,y,θ)を式5、6及7で定義する。
Figure 2017203761
Figure 2017203761
Figure 2017203761
以上のようにして得られたガボールウェーブレットψ(x,y)を原点の反時計回りに適当な間隔で設けた角度θriだけ回転させたψ(x,y,θ)によって温度分布t(x,y)のガボールウェーブレット展開係数Ψriを求める。例えば、その展開係数Ψriの絶対値の二乗和が最大となる角度θriの値θroを求める。
θroに対応するガボールウェーブレット展開級数の絶対値を大きい順に並べて、例えば、上位p%(展開係数残存比率)の展開係数のみ残して他を0にする操作を行った後に逆変換して戻すと、複素振動ei(2πfy+φ)と相似の変状部分に特有の温度変異部分が強調された状態で含まれる表面温度分布が得られる。展開係数の選択の方法は、これに限定されない。
次に、ひび割れに特有の温度変異部分を検出するために好適な複素振動ei(2πfy+φ)がどのようなものであるかについて検討する。図3に示した温度変異部分の1つの特徴は、前述のように、ひび割れ開口部に原点におくと、原点を境界として温度の正負が逆転することである。これは、原点を境界として値の正負が逆転する正弦関数の特徴と類似している。また、図3に示すように、温度変異部分の全体的な温度分布は、この正弦関数類似のパターンがピークにおける温度を若干変化させながらひび割れ開口部に沿ってほぼ一様な形で一方向に積層するようにして構成されている。従って、このような温度変異部分の検出に適した複素振動ei(2πfy+φ)は、例えば、実部のみにsin(2πfy)なる正弦関数及びそれに類似する関数を有するものが適していると思われる。以上の特性を有するガボールウェーブレットψ(x,y,θ)に基づくガボールウェーブレット変換Ψの値は、温度分布t(x,y)における大きさσ、σの周辺領域についての、角度θ方向に進行する周波数fの正弦関数及びそれに類似する関数に相関した値になる。
更に、空洞の直上部分の表面温度分布に含まれる特徴的な温度変異部分を検出するために好適な複素振動ei(2πfy+φ)について検討する。図4に示したような直方体形状の空洞が内在する箇所の表面温度分布に含まれる温度変異部分は、前述のように、空洞中央部の直上に最高温点が存在し、空洞の垂直側面の直上に向かって次第になだらかに低くなるという特徴がある。この温度変異部分は、空洞中央部に原点をおくと、原点に値の頂点があり、原点を離れるに従って値がなだらかに低下する余弦関数の特徴と類似する。従って、このような温度変異部分の検出に適した複素振動ei(2πfy+φ)は、例えば、実部のみにcos(2πfy)なる余弦関数及びそれに類似する関数を有するものが適していると思われる。
更に、温度変異部分の存在の検出精度を向上させ、変状部分の空間的特性をより詳細に特定する方法としては、例えば、いわゆるパターン認識又は機械学習の手法を採用することができる。すなわち、事前に、様々な変状部分を有する物体モデルについて、物体の熱特性条件、周辺環境条件、境界条件、加熱条件などを考慮した数値実験又は試験体実験を行って、変状部分に起因して生じる物体の表面温度分布の中の温度変異部分の特性を教師データとして得ておく。次に、変状部分を有する物体の表面温度分布の測定データと教師データとを照合して、教師データとの相関性が高い温度変異部分が存在する箇所を検出する。最終的に、その箇所には、教師データを生じさせた物体モデルの変状部分と相関性が高い変状部分が存在する可能性が高いと判断する。
変状部分の空間的特性としては、ひび割れについては、ひび割れの開口部長さ、幅、傾斜角、先端部の物体表面からの深さなどが含まれ、空洞については、物体表面側から見た平面的な形状及び面積、上面及び下面の物体表面からの深さなどが含まれる。ただし、これらに限定されるものではない。
ところで、前述のように、現実の物体の表面温度分布にはノイズが存在しているので、ノイズの影響を受けて表面温度分布が乱される。工学的に一般に用いられる方法として、変状部分を有する物体の表面温度分布の標準偏差をσとして、図2Bに示す数値実験用ひび割れモデルについての表面温度分布に標準偏差σが2σのガウス性白色ノイズを付加した表面温度分布を図6に示す。ノイズは、変状部分に特徴的な温度変異部分の形状をも乱すので、表面温度分布の中から温度変異部分を検出することを困難にする大きな要因となる。
以上の方法において、前出の特開2006−250892号に記載のノイズ除去法を表面温度分布に適用してノイズを低減させた表面温度分布に対して、上記の変状部分検出方法を適用する方が検出精度は向上する。
なお、本発明においては、変状部分の存在に起因する特徴的な温度変異部分の形状を正弦関数又は余弦関数並びにそれらに類似した関数を用いて表現する場合について説明したが、特徴的な温度変異部分の形状を数値で評価することにより、例えば、3次元曲率などによって類似された関数との相関性から変状部分の存在を検出し、変状部分の空間的特性の詳細を推定し、更には変状の種類を分類することも考えられる。
本発明によれば、構造物の表面乃至内部に存在する構造的な欠陥部分を人間の経験と感に頼らずに自動的に検出することができる。しかも、物体の表面温度分布から構造物内部の欠陥部分を検出するから、橋脚、道路、トンネル等の非破壊検査装置として極めて有用性が高い。
中央部付近にひび割れを有するコンクリート版についての有限要素解析に用いた数値実験用ひび割れモデルである。 図1のひび割れモデルのひび割れの傾斜角δが30°の場合について、一定条件下で伝熱解析を行った結果におけるひび割れ直上での表面温度分布を示す。 図1に示すひび割れモデルのひび割れの傾斜角δが45°の場合について、図2Aの場合と同じ条件下での伝熱解析結果におけるひび割れ直上での表面温度分布を示す。 図1のひび割れモデルのひび割れの傾斜角δが60°の場合について、図2Aの場合と同じ条件下での伝熱解析結果におけるひび割れ直上での表面温度分布を示す。 図2A〜2Cに示す表面温度分布について、ひび割れ面と物体表面との交線であるひび割れ開口部をひとつの線分と考えたときの、その線分の垂直二等分線上に分布する表面温度を示す。 中央の内部付近に直方体形状の空洞が存在するコンクリート版についての有限要素解析に用いた数値実験用空洞モデルの4分の1の部分を示す。 図4の中空モデルについて一定条件下で伝熱解析を行った結果における空洞直上の表面温度分布を示す。 図2Bに示すひび割れモデルについての表面温度分布にガウス性白色ノイズを付加した表面温度分布を示す。 図1に示すひび割れモデルのひび割れの傾斜角δが45°の場合のひび割れ部の等温線画像であって、ノイズが含まない場合の画像を示す。 図7Aの画像にノイズが付加された場合の画像を示す。 図7Aに示すノイズを含まない表面温度分布に対して、正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果を示す。 図7Bに示すノイズを含む表面温度分布に対して、正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果を示す。 画像範囲を4等分したうちの右下の範囲の中央付近にδ=30°、左上の範囲にδ=45°、左下の範囲にδ=60°のひび割れが存在し、右上の範囲にはひび割れが存在していない場合のノイズを含む画像を示す。 正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果であって、展開係数残存比率pが3%の場合を示す。 正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果であって、展開係数残存比率pが1%の場合を示す。 正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果であって、展開係数残存比率pが0.5%の場合を示す。 試験体実験用ひび割れモデルを示す。 図11に示すひび割れモデルの加熱後の表面温度分布を示す画像を示す。 図12に示す画像に対して、正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果であって、展開係数残存比率pが100%の場合を示す。 図13Aと同様の検出処理であって、展開係数残存比率pが10%の場合の結果を示す。 図13Bと同様に展開係数残存比率pを10%とした検出処理の結果であって、事前にノイズ除去を行なった場合を示す。 図4に示す直方体形状の空洞を有する空洞モデルにおける表面温度分布がノイズを含む場合の画像を示す。 図15に示す画像に対して、余弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果であって、展開級数比率pが5%の場合を示す。 装置の構成ブロック図を示す。
以下、図17の構成ブロック図に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
図17において、物体内変状部分検出装置1は、構造物の外表面を撮像してその表面温度を画像データとして出力する赤外線カメラ2と、入力した画像データに基づいて後述の演算処理を実行するコンピュータ3と、そのコンピュータ3の処理結果を表示する表示手段4とを備える。また、コンピュータ3と接続された記憶手段5には、入力された画像データを二次元の画像データとして記憶しておくエリアと、前述のフィルタや教師データが記憶されている。なお、入力手段6からは、使用するフィルタの指定や、その他の各種データが入力される。
コンピュータ3には、前述の解決原理を実行するプログラムが記憶されており、それを実行することにより、入力した画像データから表面温度分布の形状を数値で評価し、その評価結果に基づいて前記表面温度分布のうちの変状部分に起因する温度変異部分を検出する。より具体的には、二次元に展開された画像データの特定領域毎にフィルタを用いて表面温度分布のうちの変状部分に起因する温度変異部分を検出する検出手段31としての機能を実現する。ここで使用するフィルタは、特定領域の画像データを前述の数式1〜7に入力して演算処理するものである。さらに、変状部分を表面乃至内部に有する物体モデルについての表面温度分布に関する教師データの表面温度分布と前記物体の表面温度分布とを比較して、両者の相関性を評価する評価手段32や、評価した相関性が大きい教師データから変状部分を推定する推定手段33としての機能も実現する。
このコンピュータ3を使用して、表面温度分布の中に含まれる、変状部分の存在に起因する特徴的な温度変異部分を検出するかどうかを検証した。
最初に、図2Bに示す数値実験用ひび割れモデルのひび割れの傾斜角δが45°の場合の表面温度分布を対象にした検証結果を示す。図2Bに示すノイズを含まないときの表面温度分布及び図6に示すノイズを含むときの表面温度分布について、それぞれの表面温度分布を等温線で表示したものが図7A及び7Bである。図7Aに示すノイズを含まない場合は、等温線が、中央にある直線のひび割れ開口部の位置の両側にほぼ円弧状に規則正しく描かれている。一方、図7Bが示すノイズを含む場合は、その規則的な等温線が乱されてノイズの中に埋没し、ひび割れの存在を明確に視認することが困難になっている。実際に、ひび割れが生じた物体の表面温度分布から描かれた赤外線画像は、図7Bのものに近く、ひび割れの存在を視認することは容易ではない。
図8A及び8Bは、図7A及び7Bに示す表面温度分布について、ひび割れに特有の温度変異部の検出のために、正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果を示す。ノイズの有無に関係なく、ひび割れ開口部付近に特徴的な温度変異部分の存在位置が細長い長方形によって明確に示されている。
次に、図2A〜Cに示すような傾斜角δが30°、45°及び60°のひび割れが、1つの面に混在する場合の表面温度分布を対象にした場合についての検証結果を示す。図9は、図7Bに示すノイズを含む場合であって、画像全体の範囲を4等分したうちの右下の範囲の中央付近にδ=30°、左上の範囲にδ=45°、左下の範囲にδ=60°のひび割れが存在し、右上の範囲にはひび割れが存在していない場合の画像を示す。図10A、B、及びCは、正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した結果であって、それぞれ前述の展開係数残存比率pを3%、1%及び0.5%と変化させた場合を示す。p=3%の場合は、傾斜角の大きさに関係なく、ひび割れに特徴的な温度変異部分の存在位置が明確に示されている。更に、展開係数残存比率pを小さくするほど、傾斜角が小さいひび割れのみを検出できるようになることがわかる。
次に、ひび割れ試験体実験によって測定した表面温度分布についての検証結果を示す。試験体は、図11に示すような大きさが450×600×200mmのコンクリート製のものであって、表面となす角度が30°及び60°であるように厚さ1mm(幅250mm、長さ200mm及び150mm)のひび割れを模擬するアクリル板を挿入したものである。図12は模擬ひび割れを設けた面を真上にして快晴の日の日中に日射により加熱したときの加熱後のその面における表面温度分布の画像である。
図12に示す画像に対して、正弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数による検出処理を施した。展開係数残存比率pを100%として検出処理を行なった結果を図13Aに示す。この場合、シミ状の微小な温度変化の影響が多く残るため、ひび割れ開口部近傍の温度変化がそれらに隠れて明瞭に現れていない。そこで、展開係数残存比率pを10%にすると図13Bに示す結果が得られる。微小な温度変化の影響がほとんど除去され、特に傾斜角δ=30°のひび割れの開口部の存在が明瞭に検出できている。
傾斜角δ=60°のひび割れ開口部の存在を明瞭にするには、傾斜角δ=30°のひび割れの開口部の温度変異部分を除去するか、又はガボールウェーブレットの周波数fを変化させて走査することが有効である。
ここで、前述のウェーブレット変換を利用したノイズ除去法を表面温度分布の前処理として用いる効果を検証する。本ノイズ除去法は、直交ウェーブレットによる多重解像度解析を利用したウェーブレット縮退によるものである。このノイズ除去を行なった後に、展開係数残存比率pを10%とした検出処理を行なった結果を図14に示す。図13Bにおいて残っていた微小なノイズの影響が完全に除去されており、ひび割れに関係する等温線のみが描かれている。この場合も、傾斜角δ=30°のひび割れの開口部の温度変異部分を除去するか、又はガボールウェーブレットの周波数fを変化させて走査すれば、傾斜角δ=60°のひび割れ開口部を更に強調することができる。
次に、図4に示す数値実験用空洞モデルの表面温度分布を対象にした検証結果を示す。空洞の存在に起因する特徴的な温度変異部分を、余弦関数を含む2次元ガボールウェーブレットをベースにした関数によって検出できることを検討した。図15は、空洞モデルの表面温度分布がノイズを含む場合の画像を示し、画像の中央部付近の直下の位置に空洞が存在している。この場合、ノイズのために、画像からは空洞の存在が明確に視認できなくなっている。図16は、展開級数残存比率p=5%の場合についての検出結果を示す。図16において、空洞に特徴的な温度変異部分の存在位置が検出されて、ほぼ楕円形状の線で囲まれた領域として表示されている。
1 物体内変状部分検出装置
2 赤外線カメラ
3 コンピュータ
4 表示手段
5 記憶手段
31 検出手段
32 評価手段
33 推定手段
51 ひび割れ開口部
52 ひび割れ面
53 コンクリート表面
54 ひび割れ面
55 ひび割れ開口部
56 アクリル板

Claims (17)

  1. 物体の表面温度分布を用いて前記物体の表面乃至内部に存在する変状部分を検出する物体内変状部分検出装置であって、
    前記表面温度分布の形状を数値で評価し、その評価結果に基づいて前記表面温度分布のうちの前記変状部分に起因する温度変異部分を検出する検出手段と、
    検出された温度変異部分を画面に表示する表示手段と、
    を備えた、物体内変状部分検出装置。
  2. 物体の表面温度分布を用いて前記物体の表面乃至内部に存在する変状部分を検出する物体内変状部分検出装置であって、
    前記表面温度分布を2次元データとして展開された画像データの特定領域毎にフィルタを用いて前記表面温度分布のうちの前記変状部分に起因する温度変異部分を検出する検出手段と、
    検出された2次元データの特定領域を画面に表示する表示手段と、
    を備えた、物体内変状部分検出装置。
  3. 前記フィルタは、前記変状部分に起因する温度変異部分を抽出する特性を有するフィルタである、請求項2に記載の物体内変状部分検出装置。
  4. 前記フィルタは、前記温度変異部分に類似させた空間的に局在化した関数からなるフィルタである、請求項2又は3に記載の物体内変状部分検出装置。
  5. 前記空間的に局在化した関数は、2次元マザーウェーブレットである、請求項4に記載の物体内変状部分検出装置。
  6. 前記変状部分がひび割れである場合、該ひび割れに対応する前記2次元マザーウェーブレットは、正弦関数を含む、請求項5に記載の物体内変状部分検出装置。
  7. 前記変状部分が空洞、浮き又は剥離である場合、該空洞、浮き又は剥離に対応する前記2次元マザーウェーブレットは、余弦関数を含む、請求項5に記載の物体内変状部分検出装置。
  8. 前記変状部分がひび割れである場合、前記正弦関数の角度を変化させることによって、前記ひび割れの面が前記物体の表面となす傾斜角を推定することを更に含む、請求項6に記載の物体内変状部分検出装置。
  9. 前記変状部分が空洞、浮き又は剥離である場合、前記余弦関数の角度を変化させることによって、前記空洞、浮き又は剥離の前記物体の表面からの深さを推定することを更に含む、請求項7に記載の物体内変状部分検出装置。
  10. 前記2次元マザーウェーブレットは、2次元ガボールウェーブレットである、請求項5〜9の何れかに記載の物体内変状部分検出装置。
  11. 前記変状部分がひび割れである場合、前記2次元ガボールウェーブレットの展開係数残存比率を変化させることによって、前記ひび割れの面が前記物体の表面となす傾斜角を推定することを更に含む、請求項6又は8に記載の物体内変状部分検出装置。
  12. 前記展開された2次元データの特定領域の範囲を変化させることによって、前記変状部分が生じている範囲を推定することを更に含む、請求項2〜11の何れかに記載の物体内変状部分検出装置。
  13. 前記変状部分を検出することは、前記表面温度分布からノイズを除去することを含む、請求項1〜12の何れかに記載の物体内変状部分検出装置。
  14. 前記表面温度分布からノイズを除去することは、
    前記表面温度分布をウェーブレット変換して展開級数を求めることと、
    前記展開係数の一部分のみを残してそれ以外の展開係数を除去することと、
    除去後に残った展開係数をウェーブレット逆変換して表面温度分布を再構成することと、を含む、請求項13に記載の物体内変状部分検出装置。
  15. 変状部分を表面乃至内部に有する物体モデルについての表面温度分布に関するデータを教師データとして蓄積した記憶手段を備え、
    前記教師データの表面温度分布と前記物体の表面温度分布とを比較して、両者の相関性を評価する手段を備え、
    評価した前記相関性が大きい前記教師データから変状部分を推定する推定手段を更に備える、請求項1〜14の何れかに記載の物体内変状部分検出装置。
  16. 前記物体の表面温度分布は、前記表面温度分布に基づいて描かれた画像を含む、請求項1〜15の何れかに記載の物体内変状部分検出装置。
  17. 物体の表面温度分布を計測する赤外線カメラを備えている、請求項1〜16の何れかに記載の物体内変状部分検出装置。
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