JP2015161614A - 腐食検出装置及び腐食検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属表面に発生した腐食摩耗を簡易に検出する、ことを目的とする。
【解決手段】腐食検出装置10は、腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料の表面画像データを取得する画像取得装置12と、画像取得装置12によって取得された表面画像データに対して、二次元フーリエ変換を行う演算装置14と、表面画像データに正弦波状の周期性が生じていた場合、演算装置14による二次元フーリエ変換の変換結果として、正弦波の向きに応じた位置に輝点を表示する画像表示装置16と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、腐食検出装置及び腐食検出方法に関するものである。
腐食環境下にある対摩耗部品に対して腐食状況を評価することは、製品の信頼性や余寿命評価の観点から重要である。
一例として、金属材料で形成されるレシプロエンジンのシリンダライナの温度が硫酸露点以下の温度となると、対摩耗部品であるシリンダライナの摺動面に腐食摩耗が生じる可能性がある。
特許文献1には、金属材料の表面の腐食を検出する金属腐食検査方法として、金属材料表面のデジタル画像を複数の閾値により多値化処理し、多値化処理画像中の同じ値の画素 同士を連結することにより連結領域を決定し、連結領域の隣接関係をもとに腐食領域を判別する方法が開示されている。
また、特許文献2には、鋼材の表面劣化度を複数のクラスタリングされた色で評価するために、鋼材の表面状態を細かい画素の集合であるデジタル画像データで表し、それぞれの画素 についてR、G、Bから輝度信号と色差信号に変換して2次元的に表したデータを用いて、c−means法でクラスタリングする方法が開示されている。
特開2005−149399号公報 特開2002−90308号公報
しかしながら、特許文献1,2に開示されている方法では、画像データを多値化し、特徴量を抽出する必要があり、特徴量を精度良く抽出するための処理が複雑である。
また、従来は、抽出した特徴量と摩耗状態を示す標準画像とのマッチング処理によって摩耗の有無を判定していた。このため、従来は、標準画像を予め用意し、マッチング処理を行う必要があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、金属表面に発生した腐食摩耗を簡易に検出できる、腐食検出装置及び腐食検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の腐食検出装置及び腐食検出方法は以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係る腐食検出装置は、腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料の表面画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された前記表面画像に対して、二次元フーリエ変換を行う演算手段と、前記表面画像に正弦波状の周期性が生じていた場合、前記演算手段による二次元フーリエ変換の変換結果として、前記正弦波の向きに応じた位置に輝点を表示する画像表示手段と、を備える。
本構成によれば、画像取得手段によって、腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料の表面画像が取得される。金属材料に腐食摩耗が生じると、金属材料を形成する金属組織が現れる場合がある。そのような金属組織は、正弦波状の周期性を有しているものがある。金属材料は、例えば、レシプロエンジンのシリンダライナの摺動面を構成し、金属組織は例えばパーライト組織である。
取得された表面画像に対して、演算手段によって二次元フーリエ変換が行われる。表面画像に正弦波状の周期性が生じていた場合、すなわち、金属表面に腐食摩耗が生じていた場合、二次元フーリエ変換の変換結果として、画像表示手段に正弦波の向きに応じた位置に輝点が表示される。
そして、二次元フーリエ変換による変換結果として、画像表示手段に表示される輝点の有無を判定することで、金属表面に腐食摩耗が生じたか否かが判定される。
従って、本構成によれば、金属表面に発生した腐食摩耗を簡易に検出できる。
上記第一態様では、前記画像表示手段に表示される前記輝点が、前記表面画像に占める腐食摩耗の面積に応じて強度が変化することが好ましい。
本構成によれば、輝点の強度に基づいて表面画像に占める腐食摩耗の大きさを容易、かつ定量的に検出できる。
上記第一態様では、前記金属材料が、パーライト組織で形成されることが好ましい。
本構成によれば、パーライト組織で形成される金属材料に発生した腐食摩耗を簡易に検出できる。
本発明の第二態様に係る腐食検出方法は、腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料の表面画像を取得する第1工程と、前記第1工程によって取得された前記表面画像に対して、二次元フーリエ変換を行う第2工程と、前記表面画像に正弦波状の周期性が生じていた場合、前記第2工程による二次元フーリエ変換の変換結果として、前記正弦波の向きに応じた位置に輝点を表示する第3工程と、を含む。
本発明によれば、金属表面に発生した腐食摩耗を簡易に検出できる、という優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る腐食検出装置の構成図である。 腐食摩耗が生じたシリンダライナの摺動面の例である。 本発明の実施形態に係る演算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る腐食検出処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る正弦波の角度が10度の場合の表面画像データ及び周波数分析データを示し、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る正弦波の角度が30度の場合の表面画像データ及び周波数分析データを示し、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る正弦波の角度が50度の場合の表面画像データ及び周波数分析データを示し、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る正弦波の角度が70度の場合の表面画像データ及び周波数分析データを示し、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る表面画像データの一部に腐食領域がある場合を模した場合であって、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る表面画像データの一部に腐食領域があり、その他の領域に振幅が腐食領域と同程度のノイズがある場合を模した場合であって、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る表面画像データの一部に腐食領域があり、その他の領域に振幅が腐食領域と約10倍のノイズがある場合を模した場合であって、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る表面画像データの一部により小さな腐食領域があり、その他の領域に振幅が腐食領域と同程度のノイズがある場合を模した場合であって、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る表面画像データの一部により小さな腐食領域があり、その他の領域に振幅が腐食領域と同程度のノイズがある場合を模した場合であって、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 本発明の実施形態に係る表面画像データの一部に2つの腐食領域があり、その他の領域に振幅が腐食領域と同程度のノイズがある場合を模した場合であって、(A)は表面画像データ、(B)は周波数分析データ、(C)は極座標表示された周波数分析データを示す。 図12に示されるデータの立体図であり、(A)は表面画像データの立体図、(B)は極座標表示された周波数分析データの立体図である。 図12(C)に示される極座標表示された周波数分析データの強度分布であり、(A)はy=15(1/mm)上の強度分布を示し、(B)はx=45(deg)上の強度分布を示す。 図13に示されるデータの立体図であり、(A)は表面画像データの立体図、(B)は極座標表示された周波数分析データの立体図である。 図13(C)に示される極座標表示された周波数分析データの強度分布であり、(A)はy=15(1/mm)上の強度分布を示し、(B)はx=45(deg)上の強度分布を示す。 図14に示されるデータの立体図であり、(A)は表面画像データの立体図、(B)は極座標表示された周波数分析データの立体図である。 図14(C)に示される極座標表示された周波数分析データの強度分布であり、(A)はy=15(1/mm)上の強度分布を示し、(B)はx=45(deg)上の強度分布を示し、(C)はx=80(deg)上の強度分布を示す。
以下に、本発明に係る腐食検出装置及び腐食検出方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る腐食検出装置10の構成図である。
本実施形態に係る腐食検出装置10は、画像取得装置12、演算装置14、及び画像表示装置16を備える。
画像取得装置12は、腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料(母材)の表面画像を取得する。なお、この表面画像は、デジタルデータであり、以下「表面画像データ」という。また、以下の説明において、腐食摩耗を単に「腐食」ともいう。
腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料とは、例えば、レシプロエンジンのシリンダライナの摺動面である。対摩耗部品であるシリンダライナの温度が硫酸露点以下の温度になると、シリンダライナに腐食摩耗(硫酸露点腐食)が生じる可能性がある。
シリンダライナには、例えば、ねずみ鋳鉄が用いられる。ねずみ鋳鉄は、母地がパーライト組織(Fe3C+αFeの縞状組織)で形成されるため、正弦波状の周期性(「縞状模様」ともいう。)を有している。
図2は、腐食摩耗が生じたシリンダライナの摺動面の例である。
摺動面に腐食摩耗が生じると、シリンダライナを構成する金属組織であるパーライト組織が摺動面に観察されるようになる(図2の領域A)。そして、腐食摩耗の進行と共に、このパーライト組織が現れる面積が広がる。
そこで、検査員がシリンダライナの摺動面の腐食摩耗の検出を行う場合、摺動面のレプリカ18を採取する。このレプリカ18を画像取得装置12で撮像することで表面画像データが取得される。なお、表面画像データは、例えば光学顕微鏡を用いて、腐食摩耗の発生の有無を判定できる程度の倍率にレプリカ18の表面が拡大されて取得される。
演算装置14は、画像取得装置12によって取得された表面画像データに対して、二次元フーリエ変換を行う。
図3は、本実施形態に係る演算装置14の電気的構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る演算装置14は、演算装置14全体の動作を司るCPU(Central Processing Unit)20、各種プログラム及び各種データ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)22、CPU20による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)24、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶手段としてのHDD(Hard Disk Drive)26を備えている。
HDD26には、画像取得装置12によって取得された表面画像データが記憶される。
さらに、演算装置14は、キーボード及びマウス等から構成され、各種操作の入力を受け付ける操作入力部28、及び通信回線を介して画像取得装置12等との間で各種データの送受信を行う外部インタフェース30を備えている。また、演算装置14は、各種画像を表示する、例えば液晶ディスプレイ装置等の画像表示装置16とも接続される。
これらCPU20、ROM22、RAM24、HDD26、操作入力部28、画像表示装置16、及び外部インタフェース30は、システムバス32を介して相互に電気的に接続されている。従って、CPU20は、ROM22、RAM24、及びHDD26へのアクセス、操作入力部28に対する操作状態の把握、画像表示装置16に対する画像の表示、並びに外部インタフェース30を介した画像取得装置12との表面画像データの送受信等を各々行なうことができる。
次に、演算装置14による腐食検出処理について説明する。
図4は、演算装置14によって実行される腐食検出処理の流れを示すフローチャートである。腐食検出処理は、プログラムの形式でHDD26に記憶されており、このプログラムをCPU20がRAM24に読み出して実行する。
まず、ステップ100では、画像取得装置12によって取得された表面画像データをHDD26から読み出す。
次のステップ102では、表面画像データに対して二次元フーリエ変換を実行する。
ここで、二次元フーリエ変換は、画像の周期性を解析するために用いられており、画像の周期性を空間周波数(1/λ)に変換する。
二次元フーリエ変換は、下記(1)式で示される。
(1)式におけるf(x,y)は表面画像データのx列及びy列の成分である。また、F(u,v)はf(x,y)の2次元周波数スペクトラムであり、uはx成分の周波数であり、vはy成分の周波数である。
なお、演算装置14では、二次元フーリエ変換として高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform :FFT、以下「二次元FFT」という。)が用いられる。
図5から図8は、表面画像データを模した波形データ、及びこの波形データに対して二次元FFTを行った変換結果(以下「周波数分析データ」という。)を示す。
各図(A)は表面画像データであり、x軸及びy軸は長さ(mm)を示す。なお、各図(A)は、全面が正弦波状の周期性を有し、腐食領域を模擬した波形データとなっている。腐食領域の空間周波数は一例として、15(1/mm)である。空間周波数は、パーライト組織の縞状模様の間隔を表しており、この間隔の一般的な値は既知である。
各図(B)はx軸及びy軸を周波数の逆数(1/mm)として表示した周波数分析データである。
各図(C)はx軸を角度(deg)とし、y軸を空間周波数の逆数(1/mm)とし手表示した周波数分析データであり、(C)については極座標表示という。
腐食摩耗によって現れるパーライト組織は、正弦波(縞状模様)の角度(方向)が一定ではない。このため、図5から図9を用いて、正弦波の向きが異なる複数の例を図示している。図5は正弦波の角度が10度、図6は正弦波の角度が30度、図7は正弦波の角度が50度、図8は正弦波の角度が70度である。
各図(B)に示されるように、周波数分析データの(x,y)=(15,0)と(x,y)=(0,15)とを結ぶ円弧上に、正弦波の角度に応じた(x,y)座標に輝点(領域B内)が表示される。また、各図(C)に示される極座標表示とされた周波数分析データには、(x,y)=(0,15)の直線上に、正弦波の角度に応じたx座標に輝点(領域B内)が表示される。
これらの輝点が、上記(1)式で求められるF(u,v)に相当し、正弦波の角度に応じて輝点の位置が異なることが分かる。
すなわち、周波数分析データに輝点が現れた場合に、金属表面の腐食摩耗が検出されることとなる。
図9から図14は、表面画像データの一部に腐食領域Aがある場合を模した波形データである。正弦波の角度は45度であり、空間周波数は一例として、15(1/mm)である。
一例として、図9から図11の腐食領域Aは、x,y方向の長さが表面画像データの1/5程度であり、表面画像データ全体に対する面積が1/25である。
図9は、腐食領域A以外の領域には、何ら振幅はなく、一定である。
図9(B),(C)に示されるように、腐食領域Aの面積が表面画像データ全体の1/25でも、周波数分析データに輝点が現れる。
図10,11は、腐食領域A以外の領域にノイズが生じている場合である。このノイズは、金属表面の粗さ(凹凸)又はパーライト組織とは異なる金属組織を模擬している。図10の例は、ノイズの振幅が腐食領域Aの振幅と同程度であり、図11の例は、ノイズの振幅が腐食領域Aの振幅の10倍程度である。
図10,11の例でも、周波数分析データのバックグラウンドにノイズが現れるものの、腐食領域Aに基づく輝点も現れる。これにより、本実施形態に係る腐食検出処理では、金属表面に腐食領域の振幅以上の大きな振幅の凹凸が生じていても、腐食領域Aを検出できる。特に図11の例は、腐食領域Aが他の組織に埋もれていたとしても、本実施形態に係る腐食検出処理によって腐食摩耗が検出可能であることを示している。
図12は、腐食領域Aのx,y方向の長さが表面画像データの1/10程度(面積で1/100)であり、ノイズの振幅が腐食領域Aの振幅と同程度の場合である。図13は、腐食領域Aのx,y方向の長さが表面画像データの1/20程度(面積で1/400)であり、ノイズの振幅が腐食領域Aの振幅と同程度の場合である。
図12,14の例でも、腐食領域Aの面積の減少と共に、周波数分析データのバックグラウンドに現れるノイズが相対的に大きくなるものの、腐食領域Aに基づく輝点も現れる。
図14は、腐食領域Aのx,y方向の長さが表面画像データの1/20程度、ノイズの振幅が腐食領域Aの振幅と同程度、かつ角度が45°と80°の腐食領域Aが2つある場合である。
図14の例では、ノイズが大きいものの腐食領域Aに基づく輝点が2つ現れる。
図10から図14に示されるように、表面画像データにおける腐食領域Aが小さくても、周波数分析データには輝点が現れる。このため、金属表面の腐食領域が小さく、腐食の初期状態であっても、金属表面に発生した腐食摩耗を検出可能である。
すなわち、低い倍率で取得した金属表面を示す表面画像データからでも、腐食摩耗を検出可能である。
また、金属表面の凹凸が比較的大きい状態であっても、腐食摩耗を検出可能である。
次のステップ104では、二次元FFTの周波数分析データを画像表示装置16に表示させる。検査員は、画像表示装置16に表示される周波数分析データに基づいて、腐食摩耗の有無を判定する。すなわち、検査員は、周波数分析データに輝点が生じているか否かを判定するだけで、腐食摩耗を検出できる。
次に、図15から図20を参照して、腐食摩耗が生じた面積に応じて輝点の強度が変化することについて説明する。
図15は、図12に示されるデータの立体図であり、(A)は表面画像データの立体図、(B)は極座標表示された周波数分析データの立体図である。図16は、図12(C)に示される極座標表示された周波数分析データの強度分布であり、(A)はy=15(1/mm)上の強度分布を示し、(B)はx=45(deg)上の強度分布を示す。なお、図16(A),(B)のy軸は、規格化された強度である。
図15(A)に示されるように、腐食領域Aはノイズに埋もれているにもかかわらず、図15(B)の領域B、図16(A)のθ=45(deg)、及び図16(B)の1/λ=15(1/mm)近辺にピークが現れており、輝点はノイズに埋もれることなく現れていることが分かる。
図17は、図13に示されるデータの立体図であり、(A)は表面画像データの立体図、(B)は極座標表示された周波数分析データの立体図である。図18は、図13(C)に示される極座標表示された周波数分析データの強度分布であり、(A)はy=15(1/mm)上の強度分布を示し、(B)はx=45(deg)上の強度分布を示す。上述のように、図13に示される表面画像データの腐食領域Aの面積は、図12に示される腐食領域Aの面積に比べて1/4である。
図17(B)及び図18(A),(B)に示されるように、輝点とノイズとの区別は可能であるものの、腐食領域Aの面積が小さくなっていることに伴い、輝点の強度は小さくなっている。
図19は、図14に示されるデータの立体図であり、(A)は表面画像データの立体図、(B)は極座標表示された周波数分析データの立体図である。図20は、図14(C)に示される極座標表示された周波数分析データの強度分布であり、(A)はy=15(1/mm)上の強度分布を示し、(B)はx=45(deg)上の強度分布を示し、(C)はx=80(deg)上の強度分布を示す。上述のように、図14に示される表面画像データは、腐食領域Aが2つある。
図19(B)及び図20(A),(B),(C)に示されるように、2つの輝点とノイズとの区別は可能であり、2つの腐食領域Aの面積が小さくなっていることに伴い、輝点の強度は小さくなっている。
このように、輝点は、表面画像データに占める腐食領域Aの面積の大小に応じて強度が変化する。従って、検査員は、輝点の強度に基づいて、表面画像に占める腐食摩耗の大きさを容易、かつ定量的に検出できる。
以上説明したように、本実施形態に係る腐食検出装置10は、腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料の表面画像データを取得する画像取得装置12と、画像取得装置12によって取得された表面画像データに対して、二次元FFTを行う演算装置14と、表面画像データに正弦波状の周期性が生じていた場合、演算装置14による二次元FFTの変換結果として、正弦波の向きに応じた位置に輝点を表示する画像表示装置16と、を備える。
検査員は、二次元FFTによる変換結果として、画像表示装置16に表示される輝点の有無を判定することで、金属表面に腐食摩耗が生じたか否を判定できる。従って、腐食検出装置10は、金属表面に発生した腐食摩耗を簡易に検出できる。
また、腐食検出装置10は、従来のような、表面画像データを二値化して摩耗状態を示す標準画像とのマッチング処理を行う必要がなく、標準画像データに対して二次元FFTを実行するのみなので、腐食摩耗の判定に要する演算処理が簡易となる。
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記実施形態を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態では、正弦波状の周期性を有する金属組織をパーライト組織とする形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、正弦波状の周期性を有する金属組織であれば他の組織としてもよい。
また、上記実施形態では、腐食摩耗の有無を検査員が最終的に判定する形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、演算装置14が、二次元FFTによって現れた輝点の強度が所定値以上の場合に、腐食摩耗が生じていると判定し、判定結果を画像表示装置16に表示させる形態としてもよい。また、輝点の強度に応じて、演算装置14が、腐食摩耗の大きさを検出してもよい。
また、上記実施形態で説明した腐食検出処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
10 腐食検出装置
12 画像取得装置
14 演算装置
16 画像表示装置

Claims (4)

  1. 腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料の表面画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段によって取得された前記表面画像に対して、二次元フーリエ変換を行う演算手段と、
    前記表面画像に正弦波状の周期性が生じていた場合、前記演算手段による二次元フーリエ変換の変換結果として、前記正弦波の向きに応じた位置に輝点を表示する画像表示手段と、
    を備える腐食検出装置。
  2. 前記画像表示手段に表示される前記輝点は、前記表面画像に占める腐食摩耗の面積に応じて強度が変化する請求項1記載の腐食検出装置。
  3. 前記金属材料は、パーライト組織で形成される請求項1又は請求項2記載の腐食検出装置。
  4. 腐食摩耗が生じる環境下にある金属材料の表面画像を取得する第1工程と、
    前記第1工程によって取得された前記表面画像に対して、二次元フーリエ変換を行う第2工程と、
    前記表面画像に正弦波状の周期性が生じていた場合、前記第2工程による二次元フーリエ変換の変換結果として、前記正弦波の向きに応じた位置に輝点を表示する第3工程と、
    を含む腐食検出方法。
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