JP2017203381A - 排気ガス浄化装置及びその製造方法 - Google Patents

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淳 深井
道弘 川村
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道弘 川村
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Hiroshi Mogi
比呂志 茂木
知士 川島
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知士 川島
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隆 篠崎
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Abstract

【課題】排気ガスから所定の物質を十分除去することができ、かつ、コストを抑えることができる排気ガス浄化装置を提供する。【解決手段】内部に排気ガスを通すことで、触媒によって該排気ガスに含まれる所定の物質を除去する排気ガス浄化装置10であって、筒状部材20と、該筒状部材20の内部21に配設されて触媒が担持されたロール状部材30とを有しており、ロール状部材30は、金属板状部材50と金網部材40を重ねて巻回したものであり、その巻軸方向Lが筒状部材20の軸方向Mと略同一となるようにして筒状部材20に嵌め込まれている排気ガス浄化装置10とした。【選択図】図2

Description

本発明は、排気ガス浄化装置に関し、特に、触媒によって所定の物質を除去する排気ガス浄化装置に関するものである。
従来、エンジンから排出される排気ガスには、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等が含まれており、これらを触媒反応を用いて除去する排気ガス浄化装置としてのキャタライザが設けられる。このキャタライザの排気ガス浄化用の触媒としては、セラミックで形成したハニカム状のセラミック担体に貴金属等からなる触媒を担持したセラミック触媒や、メタル板で形成したハニカム状のメタル担体に触媒を担持させたメタルハニカム触媒等がある(特許文献1参照)。
特開平9−300031号公報
しかしながら、前記したような板状の部材等で形成したハニカム状の担体では、排気ガスが前方から後方に向けて直線的に流れるため、排気ガスと触媒との接触機会が小さくなってしまい、十分な浄化効果を得られない場合があった。そして、これを補うために、高価な貴金属等からなる触媒を担持させる量を増やす等の処置をする必要があり、コストが嵩むという問題が生じていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、排気ガスから所定の物質を十分除去することができ、かつ、コストを抑えることができる排気ガス浄化装置を提供することを課題としている。
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、内部に排気ガスを通すことで、触媒によって該排気ガスに含まれる所定の物質を除去する排気ガス浄化装置であって、筒状部材と、該筒状部材の内部に配設されて前記触媒が担持されたロール状部材とを有しており、前記ロール状部材は、金属板状部材と金網部材を重ねて巻回したものであり、その巻軸方向が前記筒状部材の軸方向と略同一となるようにして前記筒状部材に嵌め込まれている排気ガス浄化装置としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記金網部材は、金属線材をメリヤス編みして形成したものであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記金網部材は、波形に形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の構成に加え、前記金属板状部材には、複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加え、前記金属板状部材は、該金属板状部材を切り起こした複数の切り起こし部を有しており、当該切り起こし部によって前記貫通孔が形成されており、前記切り起こし部による前記貫通孔を通じて、前記金属板状部材における前記切り起こし部が突出している一面側から他面側へ前記排気ガスを案内するように構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記金属板状部材は、前記切り起こし部以外の位置に打ち抜きによって形成された前記貫通孔も有していることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、内部に排気ガスを通すことで触媒によって該排気ガスに含まれる所定の物質を除去し、筒状部材と、該筒状部材の内部に配設されて前記触媒が担持されたロール状部材とを有する排気ガス浄化装置の製造方法であって、芯材に金属板状部材と金網部材を重ねたものを係止し、前記芯材を回転させて前記金属板状部材と前記金網部材を重ねた状態で巻回させて前記ロール状部材を形成する排気ガス浄化装置の製造方法としたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、金属板状部材と金網部材を重ねて巻回すると共に触媒が担持されたロール状部材が、筒状部材に嵌め込まれているため、金網部材により、排気ガスとの接触面積を増やすことができ、高価な貴金属を始めとする触媒を担持させる量を増やすことなく、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。その結果、コストを抑えることができる。また、金属板状部材と金網部材が交互に介在するように重ねて巻回しているため、剛性の低い金網部材が金属板状部材に絡んでロール状部材全体の剛性を保つことができ、耐熱強度を維持することができる。
請求項2に記載の発明によれば、金網部材を1本の金属線材を編んで形成するメリヤス編みにすることで、金属線材の端が金網部材の途中にない状態とすることができ、金網部材が他の部位に引っ掛かり難い状態とすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、金網部材が波形に形成されているため、金網部材と排気ガスとの接触面積をより増やすことができ、高価な触媒を担持させる量がより少ない状態で、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。
請求項4に記載の発明によれば、金属板状部材に複数の貫通孔が形成されているため、当該貫通孔を通して金属板状部材の一面側から他面側に排気ガスを移動させることができる。これにより、排気ガス浄化装置内の圧力を均等にさせることができ、その結果、排気ガスを排気ガス浄化装置内において広く均一な分布で通過させることができ、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。
請求項5に記載の発明によれば、金属板状部材が当該金属板状部材を切り起こした複数の切り起こし部を有しており、その切り起こし部によって貫通孔が形成されているため、切り起こし部が突出した一面側から他面側へ貫通孔を通じて排気ガスを誘導することができ、より効率的に金属板状部材の一面側から他面側に排気ガスを移動させることができる。これにより、排気ガス浄化装置内の圧力をより効率的に均等にさせることができ、その結果、排気ガスを排気ガス浄化装置内においてより効率的に広く均一な分布で通過させることができ、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。また、隣接する金網部材が切り起こし部に引っ掛かって、互いに位置ずれしないように保持できるため、排気ガスで高温となって金網部材が柔らかくなったり、排気ガスの圧力で金網部材が押されたりして、金網部材がずれていくのを防止することができる。
請求項6に記載の発明によれば、金属板状部材が切り起こし部以外の位置で打ち抜きによって形成された貫通孔も有しているため、切り起こし部による貫通孔によって金属板状部材の切り起こし部が突出した一面側から他面側に排気ガスを移動させ、切り起こし部以外の位置の打ち抜きの貫通孔によって、切り起こし部による貫通孔による排気ガスの移動の調整用として他面側から一面側に排気ガスを移動させることができる。これにより、排気ガス浄化装置内の圧力をさらに効率的に均等にさせることができ、その結果、排気ガスを排気ガス浄化装置内においてさらに効率的に広く均一な分布で通過させることができ、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。
請求項7に記載の発明によれば、芯材に金属板状部材と金網部材を重ねたものを係止し、芯材を回転させて金属板状部材と金網部材を重ねた状態で巻回させてロール状部材を形成するため、金属板状部材と金網部材をまとめやすく、簡単に重ねた状態で巻回させることができる。これにより、効率的にロール状部材を形成することができ、結果的に効率良く排気ガス浄化装置を製造することができる。
本発明の実施の形態に係るキャタライザを備えた排気装置を示す縦断面図である。 同実施の形態に係るキャタライザを示す斜視図である。 同実施の形態に係るキャタライザを示す正面図である。 同実施の形態に係るキャタライザのロール状部材の説明図である。 同実施の形態に係る金網部材の拡大図である。 同実施の形態に係る金属板状部材を示す図で(a)は平面図、(b)は拡大斜視図である。 同実施の形態に係るキャタライザにおける排気ガスの流れの説明図である。 同実施の形態に係る金属板状部材の別例を示す平面図である。 同実施の形態に係るキャタライザの製造装置を示す正面図である。 同実施の形態に係るキャタライザのロール状部材を作製するための芯材の一例を示す斜視図である。 同実施の形態に係るキャタライザのロール状部材を作製するための芯材の一例を示す正面図である。 同実施の形態に係るキャタライザのロール状部材を作製するための芯材の一例で金網部材及び金属板状部材を挟持した状態を示す正面図である。 同実施の形態に係るキャタライザのロール状部材を作製するための芯材の他の例を示す正面図である。 同実施の形態に係るキャタライザのロール状部材を作製するための芯材の他の例で金網部材及び金属板状部材を挟持した状態を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図14を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るキャタライザ10を備えた排気装置1を示す縦断面図である。なお、以下の説明及び図面に示す「上流側」及び「下流側」は、排気ガスの流れの上流側及び下流側を示すものとする。
排気装置1は、エンジンから排出される排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置としてのキャタライザ10を備え、エンジンのシリンダヘッドに接続される接続管2と、接続管2に一端が接続された上流側テーパ管3と、上流側テーパ管3の他端に接続されたキャタライザ10と、キャタライザ10の下流側端部に接続された下流側テーパ管4とからなり、下流側テーパ管4の後端部には、例えば排気管、消音器等が接続される。
キャタライザ10は、図2,図3に示すように、円筒形状で金属製の筒状部材20と、当該筒状部材20の内部21に配設された、所定の触媒が担持されたロール状部材30とを有して構成されている。なお、詳細な説明は後述する。
また、接続管2は、図1に示すように、シリンダヘッドに排気装置1をボルトで取付ける際のボルト穴2b,2bが開けられたフランジ部2aと、フランジ部2aに取付けられた管部2cとからなる。上流側テーパ管3は、接続管2の管部2cの外周面に取付けられた小径管部3aと、キャタライザ10の筒状部材20(後述)の内面に取付けられた大径管部3bと、小径管部3a及び大径管部3bのそれぞれを一体に繋ぐテーパ部3cとからなる。なお、上流側テーパ管3の小径管部3aは、接続される接続管2の形状に合わせて断面視略円形状となっており、大径管部3bも、接続される筒状部材20の形状に合わせて断面視略円形状となっている。
下流側テーパ管4は、図1に示すように、筒状部材20の内面に取付けられた大径管部4aと、大径管部4aよりも小径に形成された小径管部4bと、大径管部4a及び小径管部4bのそれぞれを一体に繋ぐテーパ部4cとからなる。なお、下流側テーパ管4の大径管部4aは、接続される筒状部材20の形状に合わせて断面視略円形状となっており、小径管部4bも、接続される排気管、消音器等の形状に合わせて断面視略円形状となっている。
以下、本実施の形態のキャタライザ10について説明する。
キャタライザ10の筒状部材20は、図2,図3に示すように、円筒形状の部材であり、所定の厚みと直径と長さ(ここでは、厚み1mm程度、外径47mm程度、内径45mm程度、長さ60mm程度)に形成され、ステンレス等の高温に耐え得るもの、かつ、熱伝導性の良いもので構成されている。また、筒状部材20の内部21には、ロール状部材30が配設されている。本実施の形態では、筒状部材20の内部21にロール状部材30(後述)を差し込んで、当該ロール状部材30の周囲の一部を筒状部材20に対してろう付け又は溶接等することで、ロール状部材30を内部21に保持するようになっている。このロール状部材30は、図4に示すように、長尺で巻回可能な程度の薄さの金属板状部材50と同じく長尺で巻回可能な柔軟性を有する金網部材40を重ねて巻回して所定長さ及び所定径(ここでは、長さ50mm程度、直径45mm程度)の略円柱形状にしたものであり、図2に示すように、その巻軸方向Lが筒状部材20の双方の開口部22,23を結ぶ軸方向Mと略同一となるような向きで、筒状部材20に嵌め込まれている。
このロール状部材30における金網部材40は、図2,図5に示すように、所定径(例えば、直径0.1〜1mm程度)のステンレス等の金属線材40aからなる金網の幅方向Hを所定長さ(ここでは、50mm程度)に形成したものであり、本実施の形態の金網部材40は、1本の金属線材40aをメリヤス編みして金網に形成したものである。また、この金網部材40は、図4に示すように波形に形成されている。この波形は、金属線材40aを編んで形成された平形の金網を波形の型でプレスする等により形成されるものである。ここでは、図2,図3に示すように、巻軸方向L(金網の幅方向H)と直交する方向に複数の波形が形成されるようになっている。
また、この金網部材40を担体として、プラチナ(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等で構成された貴金属を有する所定の触媒が担持されている。本実施の形態では、所謂ウォッシュコートによって金網部材40に所定量の触媒が担持されている。
また、ロール状部材30の金属板状部材50は、図6(a)に示すように、幅方向Hが所定長さで厚みが所定厚み(ここでは、幅方向Hの幅50mm程度、厚み0.3mm程度)のステンレス等の金属板で構成されており、本実施の形態では、その板面上に複数の貫通孔52,53が形成されている。このうち、第1貫通孔52は、図6(b)に示すように、治具等を用いて断面視略V字状の切り起こし部51を形成することで、略三角形状の開口を有するように設けられるものである。一方、第2貫通孔53は、打ち抜き加工等によって金属板状部材50を打ち抜くことで形成されたものである。切り起こし部51は、金属板状部材50のうちの一面側50a(ここでは巻回したときの内側)に突出するようになっており、かつ、切り起こし部51による第1貫通孔52がキャタライザ10の上流側を向くように形成されている。これにより、図7に示す矢印のように、内側の排気ガスが、当該内側である一面側50aに突出した切り起こし部51とこれによって上流側に向けて開口した第1貫通孔52によって、金属板状部材50の内側である一面側50aから外側である他面側50bに誘導され、これを繰り返すことでロール状部材30の内側を通っていた排気ガスが外側へ促されるようになっている。これにより、圧力が高くなり易い内側(中心部に近い方)の圧力を下げてキャタライザ10内の圧力を均等にさせることができ、その結果、排気ガスをキャタライザ10内において広く均一な分布で通過させることができ、より物質の除去が行われ易くなる。また、隣接する金網部材40が切り起こし部51に引っ掛かって、金網部材40と金属板状部材50とが互いに位置ずれしないように保持されている。このため、排気ガスで高温となって金網部材40が柔らかくなったり、排気ガスの圧力で金網部材40が押されたりしても、金属板状部材50に対して金網部材40がずれていかないように保持することができる。
また、切り起こし部51以外の位置の打ち抜き孔である第2貫通孔53は、切り起こし部51による第1貫通孔52による排気ガスの移動の調整用として主に金属板状部材50の外側である他面側50bの排気ガスを内側である一面側50aに誘導するようになり、これにより、キャタライザ10内の圧力をさらに効率的に均等にさせることができ、その結果、排気ガスをキャタライザ10内においてさらに効率的に広く均一な分布で通過させることができ、さらに物質の除去が行われ易くなるようになっている。
次に、このように構成されたキャタライザ10の作用について説明する。
まず、キャタライザ10の上流側(開口部22)から下流側(開口部23)に向けて、排気ガスを通すと、ロール状部材30の金網部材40と金属板状部材50によって所定の物質が除去された状態で排出されるようになっている。このとき、切り起こし部51が金属板状部材50の一面側50aである内側に突出した第1貫通孔52によって排気ガスを内側である一面側50aから外側である他面側50bに誘導することで、内側の圧力が高くなり易いキャタライザ10内の圧力を均等にさせることができる。
また、打ち抜き加工された第2貫通孔53を通して金属板状部材50の他面側50bである外側の排気ガスを一面側50aである内側に移動可能となっていることで、第1貫通孔52によって外側に誘導し過ぎた排気ガスを内側に戻して圧力を調整することができ、これにより、キャタライザ10内の圧力をさらに効率的に均等にさせることができ、その結果、排気ガスをキャタライザ10内においてさらに効率的に広く均一な分布で通過させることができる。
また、このように金属板状部材50の内側と外側を排気ガスが行き来するようになっていることで、金網部材40との接触面積が増加して所定の物質が除去され易くなる。それと共に、排気ガスの熱が、一部の金属板状部材50や金網部材40のみに集中することがなくなるため、従来の触媒が担持された金属部材を渦巻き状に形成した触媒装置と比べて、触媒が担持された金網部材40を有するロール状部材30が、熱変形等を起こすことを防止でき、継続的に使用可能なキャタライザ10とすることができる。
次に、本実施の形態のキャタライザ10の製造方法について、図9〜図14を用いて説明する。ここでは、特にキャタライザ10におけるロール状部材30の巻取り工程について説明し、その他の工程の説明は従来の製造方法と同様であるため省略する。
まず、ロール状部材30の巻取り工程に使用する巻取り装置100について説明する。この巻取り装置100は、図9に示すように、ハンドル101を電動又は手動で回すことでギア102,103が回転し、さらに当該ギア102,103と歯合するギア104,105が回転するものであり、当該ギア104,105の回転によって回転するように構成された巻取り部106を有している。この巻取り部106には、ロール状部材30の芯材60が配設されるようになっている。
次に、この巻取り装置100を用いた巻取り工程について説明する。この巻取り工程においては、まず、図10に示すような芯材60に対して、図11に示すようにロール状部材30の金属板状部材50と金網部材40とからなる長尺な部材を重ねて、芯材60の本体部61から突出した突出部62の根元部分63に先端がきて突出部62に沿うように配置する。その際、ロール状部材30の先端を突出部62に対してスポット溶接や接着等によって固定しておくと、巻取りが安定するため、好ましい。そして、図12に示すように、突出部62を本体部61側に折り曲げて、当該突出部62と本体部61とで金属板状部材50と金網部材40を挟持する。
この状態にした芯材60と金属板状部材50と金網部材40を、巻取り装置100の巻取り部106に取り付け、ハンドル101を回転させて芯材60に金属板状部材50と金網部材40を巻き取って行くものである。その後、所定の大きさ(ここでは、径45mm程度)まで巻き取って形成されたロール状部材30を形状保持具(図示省略)で形状を維持しながら、筒状部材20の内部21に嵌め込むことで、ロール状部材30が多少膨らんで筒状部材20に保持される。さらに、溶接等でロール状部材30の一部を筒状部材20に固定することで、より強固に保持するようにして、当該工程を終了する。なお、ロール状部材30が膨らむ力だけで筒状部材20から外れない程度の圧力が得られれば、溶接等を行う必要はない。
なお、芯材60としては、前記した形状のものに限らず、金属板状部材50と金網部材40を重ねた状態で挟持して巻取り装置100に配置可能なものであれば、適宜のものを使用すれば良い。例えば、図13に示すような形状の芯材70を使用しても良い。この場合は、図13に示すように金属板状部材50と金網部材40を重ねた状態で挟持部71の奥部72まで突っ込み、図14に示すように一端部73を湾曲させて金属板状部材50と金網部材40を挟持することで、芯材70に金属板状部材50と金網部材40を保持するものである。また、巻取りが可能であれば、直方体形状等、さらに他の形状の芯材を用いても良い。
以上のように、前記した実施の形態のキャタライザ10によれば、金属板状部材50と金網部材40を重ねて巻回すると共に触媒が担持されたロール状部材30が、筒状部材20に嵌め込まれているため、金網部材40により、排気ガスとの接触面積を増やすことができ、高価な貴金属を始めとする触媒を担持させる量を増やすことなく、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。その結果、コストを抑えることができる。また、金属板状部材50と金網部材40が交互に介在するように重ねて巻回しているため、剛性の低い金網部材40が金属板状部材50に絡んでロール状部材30全体の剛性を保つことができ、耐熱強度を維持することができる。
また、前記した実施の形態によれば、金網部材40を1本の金属線材40aを編んで形成するメリヤス編みにすることで、金属線材40aの端が金網部材40の途中にない状態とすることができ、金網部材40が他の部位に引っ掛かり難い状態とすることができる。
また、前記した実施の形態によれば、金網部材40が波形に形成されているため、金網部材40と排気ガスとの接触面積をより増やすことができ、高価な触媒を担持させる量がより少ない状態で、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。
また、前記した実施の形態によれば、金属板状部材50に複数の貫通孔52,53が形成されているため、当該貫通孔52,53を通して金属板状部材50の一面側50aから他面側50bに排気ガスを移動させることができる。これにより、キャタライザ10内の圧力を均等にさせることができ、その結果、排気ガスをキャタライザ10内において広く均一な分布で通過させることができ、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。
また、前記した実施の形態によれば、金属板状部材50が当該金属板状部材50を切り起こした複数の切り起こし部51を有しており、その切り起こし部51によって第1貫通孔52が形成されているため、切り起こし部51が突出した一面側50aから他面側50bへ第1貫通孔52を通じて排気ガスを誘導することができ、より効率的に金属板状部材50の一面側50aから他面側50bに排気ガスを移動させることができる。これにより、キャタライザ10内の圧力をより効率的に均等にさせることができ、その結果、キャタライザ10内においてより効率的に広く均一な分布で通過させることができ、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。また、隣接する金網部材40が切り起こし部51に引っ掛かって、互いに位置ずれしないように保持できるため、排気ガスで高温となって金網部材40が柔らかくなったり、排気ガスの圧力で金網部材40が押されたりして、金網部材40がずれていくのを防止することができる。
また、前記した実施の形態によれば、金属板状部材50が切り起こし部51以外の位置で打ち抜きによって形成された第2貫通孔53も有しているため、切り起こし部51による第1貫通孔52によって、切り起こし部51による第1貫通孔52による排気ガスの移動の調整用として他面側50bから一面側50aに排気ガスを移動させることができる。これにより、キャタライザ10内の圧力をさらに効率的に均等にさせることができ、その結果、排気ガスをキャタライザ10内においてさらに効率的に広く均一な分布で通過させることができ、排気ガスから所定の物質を十分除去することができる。
また、前記した実施の形態によれば、芯材60に金属板状部材50と金網部材40を重ねたものを係止し、芯材60を回転させて金属板状部材50と金網部材40を重ねた状態で巻回させてロール状部材30を形成するため、金属板状部材50と金網部材40をまとめやすく、簡単に重ねた状態で巻回させることができる。これにより、効率的にロール状部材30を形成することができ、結果的に効率良くキャタライザ10を製造することができる。
なお、以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、筒状部材20の材質はステンレスに限定されず、高温に耐え得るもので、熱伝導性の良いものであれば、他の金属で構成されていても良い。また、筒状部材20は断面視略円形状の筒形状に限定されるものではなく、断面視略方形状の角筒形状であっても良いし、他の筒形状であっても良い。
また、金属板状部材50の材質もステンレスに限定されず、巻取り加工がし易く、高温に耐え得るもので、熱伝導性の良いものであれば、他の金属で構成されていても良い。
また、金網部材40の金属線材40aの材質もステンレスに限定されるものではなく、触媒の担体となり、高温に耐え得るものであれば、他の材質のものであっても良い。
また、前記した実施の形態では、金網部材40が波形に形成されていたが、これに限るものではなく、金網部材40の厚みや材質等によっては平形若しくは他の形状に形成されていても良い。また、金網部材40は、金属線材をメリヤス編みしたものに限るものではなく、金属線材を他の編み方で形成されたものであっても良い。
また、前記した実施の形態では、金属板状部材50として、切り起こし部51によって形成された第1貫通孔52と切り起こし部51以外によって形成された第2貫通孔53(パンチ孔等)とが交互に設けられたものについて説明したが、これに限るものではなく、図8に示す金属板状部材150のように切り起こし部151によって形成された第1貫通孔152のみを有する場合や、切り起こし部以外によって形成された第2貫通孔のみを有する場合(図示省略)があっても良い。また、さらに異なる形状の貫通孔を有していたり、複数種類の貫通孔を有している場合があっても良い。さらには、貫通孔がない場合があっても良い。但し、貫通孔を有していない場合には、金属板状部材の一面側と他面側の間を排気ガスが移動し難い構造となる可能性が高いため、十分な排気ガス浄化性能を発揮させるために触媒を多めに担持する等の対策を講じる必要が生じる可能性がある。
また、前記した実施の形態では、金属板状部材50には平板状の板材を用いていたが、これに限るものではなく、1枚の板材で構成されるものであれば、波板状の板材等、他の形状の板材からなっていても良い。
また、前記した実施の形態では、担体に触媒を担持する方法としては、所謂ウォッシュコートによっていたが、これに限るものではなく、電気メッキ等の他の方法によって触媒を担持するようになっていても良い。また、前記した実施の形態では、触媒としてプラチナ(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の貴金属を有するものが用いられていたが、これに限るものではなく、他の貴金属や貴金属以外の金属を有する触媒を担持するようになっていても良い。さらに、非金属のものを有する触媒を担持するようになっていても良い。
また、前記した実施の形態では、二輪車用の排気装置に本発明のキャタライザを適用したものについて説明したが、これに限るものではなく、二輪車以外の車(例えば四輪車)の排気装置に適用しても良いし、車以外の装置に使用するエンジンの排気装置に適用しても良い。
また、キャタライザの大きさについても、前記した実施の形態に限るものではなく、適用するものや他の条件に応じて、適宜の大きさに形成したものとすれば良い。
1 排気装置
10 キャタライザ(排気ガス浄化装置)
20 筒状部材
21 内部
22,23 開口部
30 ロール状部材
40 金網部材
40a 金属線材
50,150 金属板状部材
50a 一面側
50b 他面側
51,151 切り起こし部
52,152 第1貫通孔(貫通孔)
53 第2貫通孔(貫通孔)
60,70 芯材
100 巻取り装置
H 幅方向
L 巻軸方向
M 軸方向

Claims (7)

  1. 内部に排気ガスを通すことで、触媒によって該排気ガスに含まれる所定の物質を除去する排気ガス浄化装置であって、
    筒状部材と、該筒状部材の内部に配設されて前記触媒が担持されたロール状部材とを有しており、
    前記ロール状部材は、金属板状部材と金網部材を重ねて巻回したものであり、その巻軸方向が前記筒状部材の軸方向と略同一となるようにして前記筒状部材に嵌め込まれていることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 前記金網部材は、金属線材をメリヤス編みして形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  3. 前記金網部材は、波形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化装置。
  4. 前記金属板状部材には、複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の排気ガス浄化装置。
  5. 前記金属板状部材は、該金属板状部材を切り起こした複数の切り起こし部を有しており、当該切り起こし部によって前記貫通孔が形成されており、
    前記切り起こし部による前記貫通孔を通じて、前記金属板状部材における前記切り起こし部が突出している一面側から他面側へ前記排気ガスを案内するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の排気ガス浄化装置。
  6. 前記金属板状部材は、前記切り起こし部以外の位置に打ち抜きによって形成された前記貫通孔も有していることを特徴とする請求項5に記載の排気ガス浄化装置。
  7. 内部に排気ガスを通すことで触媒によって該排気ガスに含まれる所定の物質を除去し、筒状部材と、該筒状部材の内部に配設されて前記触媒が担持されたロール状部材とを有する排気ガス浄化装置の製造方法であって、
    芯材に金属板状部材と金網部材を重ねたものを係止し、前記芯材を回転させて前記金属板状部材と前記金網部材を重ねた状態で巻回させて前記ロール状部材を形成することを特徴とする排気ガス浄化装置の製造方法。
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