JP2017202560A - 打撃工具 - Google Patents

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Yuki Mizukoshi
祐樹 水越
和博 櫻井
Kazuhiro Sakurai
和博 櫻井
哲也 下岡
Tetsuya Shimooka
哲也 下岡
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Abstract

【課題】打撃子を用いて先端工具を所定の軸方向に直線状に駆動するように構成された打撃工具において、工具本体の小型化に資する技術を提供する。
【解決手段】ハンマドリル1は、本体ハウジング11と、ツールホルダ13と、ピストンシリンダ35と、ストライカ51と、運動変換機構3とを備えている。ツールホルダ13は、先端工具9を打撃軸A1方向に移動可能に保持する。ピストンシリンダ35は、本体ハウジング11内に打撃軸A1と同軸状に配置されている。ストライカ51は、ピストンシリンダ35の内周面に沿って打撃軸A1方向に摺動可能に構成されている。運動変換機構3は、モータの回転運動をピストンシリンダ35の打撃軸A1方向の往復運動に変換することで、ストライカ51を介して先端工具9を打撃軸A1方向に直線状に駆動する。ピストンシリンダ35の内径D1は、ツールホルダ13の内径D2の2倍以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、打撃子を用いて先端工具を所定の軸方向に直線状に駆動するように構成された打撃工具に関する。
円筒部材の内部を直線状に移動する打撃子を用いて先端工具の一端を間欠的に打撃することで、先端工具を長軸方向に直線状に駆動するように構成された打撃工具が知られている。例えば、特許文献1には、打撃子と、モータの回転運動を打撃子の往復運動に変換して、打撃子を先端工具の後端に間欠的に打ち付ける打撃力発生機構を備えた打撃工具が開示されている。
特開2006−123025号公報
前述の例のような、コンクリート等の被加工物に対して打撃作業を行う従来の打撃工具では、必要な打撃力を確保するために、工具本体は比較的大型である。一方で、打撃工具が使用される様々な作業環境を考慮して、工具本体の小型化が望まれている。
本発明は、打撃子を用いて先端工具を所定の軸方向に直線状に駆動するように構成された打撃工具において、工具本体の小型化に資する技術を提供することを課題とする。
本発明の一態様によれば、先端工具を所定の打撃軸方向に直線状に駆動するように構成された打撃工具が提供される。この打撃工具は、工具本体と、先端工具保持部と、円筒部材と、打撃子と、駆動機構とを備えている。先端工具保持部は、工具本体に設けられ、先端工具を打撃軸方向に移動可能に保持するように構成されている。円筒部材は、工具本体に収容され、打撃軸と同軸状に配置されている。打撃子は、円筒部材の内部に配置され、円筒部材の内周面に沿って打撃軸方向に摺動可能に構成されている。駆動機構は、打撃子を打撃軸方向に直線状に移動させることで、打撃子を介して先端工具を打撃軸方向に直線状に駆動するように構成されている。そして、円筒部材の内径は、先端工具保持部の内径の2倍以下である。
従来の打撃工具では、先端工具保持部の内径に対して円筒部材の内径が比較的大きく設定されていることに起因して、狭いスペース(例えば壁に囲まれた角部)での先端工具の使用が困難な場合がある。これに対し、円筒部材の内径を先端工具保持部の内径の2倍以下とすることで、工具本体の円筒部材を収容する部分のサイズ(特に、打撃軸(円筒部材の軸)から工具本体外面までの径方向の長さ)も確実に小さくすることができる。これにより、前述のような狭いスペースでの先端工具の使用可能範囲を拡大することができる。なお、工具本体の更なる小型化の観点から、円筒部材の内径は、先端工具保持部の内径の1.8倍以下であることがより好ましい。
また、円筒部材の内径は、円筒部材内を摺動する打撃子の外径とほぼ同一である。よって、従来に比べ、打撃子の外径も小さくすることができる。打撃子の摺動面の面積は、打撃軸方向の長さが同じであれば外径が小さいほど減少する。よって、打撃子の外径を小さくすることで、摺動移動時の摩擦損失を低減することができる。
本発明に係る打撃工具の一態様として、打撃子は、打撃子全体としての比重が10以上であってもよい。なお、打撃子全体としての比重が10以上である場合とは、打撃子全体が、比重が10以上の単一の材料で形成されている場合と、打撃子は夫々比重の異なる複数の材料で形成された複数の部位から形成されているが、全体としてみるとその比重が10以上である場合とを含むものである。打撃軸方向の長さを保ったまま、打撃子の外径を小さくした場合、打撃子の質量が低下するため、打撃力が低下する可能性がある。これに対し、打撃子全体の比重を10以上とすることで、打撃子を打撃軸方向に大きくすることなく、つまり、円筒部材ひいては工具本体を打撃軸方向に大型化することなく、打撃子の打撃力を維持することができる。
本発明に係る打撃工具の一態様として、打撃工具は、更に、先端工具を打撃軸周りに回転駆動するように構成されていてもよい。そして、先端工具保持部は、滑り軸受によって打撃軸周りに回転可能に工具本体に支持されていてもよい。滑り軸受は、一般的に内輪、外輪、転動体、保持器を含む転がり軸受に比べ、径を小さくすることができる。よって、先端工具保持部が配置されている部分において、打撃軸から工具本体外面までの径方向の長さを、転がり軸受が使用される場合よりも小さくすることができ、工具本体の更なる小型化を実現することができる。
本発明に係る打撃工具の一態様として、円筒部材は、打撃軸方向に往復移動可能に構成された有底円筒状のピストンシリンダであって、ピストンシリンダの底部と打撃子との間に空気室を有してもよい。そして、駆動機構は、ピストンシリンダを打撃軸方向に往復移動させることで空気室内の空気の圧力変動を生じさせ、打撃子を打撃軸方向に直線状に移動させるように構成されていてもよい。この場合、円筒部材の内部に別体のピストンを配置してピストンを往復移動させることで打撃子を移動させる構成に比べ、打撃軸方向における円筒部材の長さを短縮することができる。
本発明に係る打撃工具の一態様として、打撃工具は、モータを更に備えてもよい。そして、駆動機構は、モータの出力シャフトの回転運動をピストンシリンダの往復運動に変換するように構成された揺動部材を備えていてもよい。この場合、揺動部材によってモータの回転運動をピストンシリンダの往復運動に変換し、打撃子を介して先端工具を駆動することができる。
ハンマドリルの縦断面図である。 図1のハンマドリルの前半部分の拡大図である。 変形例に係るツールホルダの軸受の説明図である。 別の変形例に係るストライカの断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。実施形態では、先端工具を所定の打撃軸方向に駆動するように構成された打撃工具の一例として、電動式のハンマドリル1を挙げて説明する。
まず、図1を参照して、ハンマドリル1の全体構成について簡単に説明する。図1に示すように、ハンマドリル1は、本体部10と、ハンドル17とを備えている。本体部10は長尺状に形成されており、その長軸方向の一端部に円筒状のバレル部12を有する。ハンドル17は長尺状に形成されており、本体部10の長軸方向においてバレル部12とは反対側の端部から、本体部10の長軸と交差する方向に延在する。
バレル部12の内部には、先端工具9を着脱可能に構成されたツールホルダ13が配置されている。本実施形態のハンマドリル1は、ツールホルダ13に装着された先端工具9を、所定の打撃軸A1に沿って直線状に駆動させる動作(打撃動作)や、先端工具9を打撃軸A1周りに回転駆動させる動作(ドリル動作)を行うように構成されている。作業者は、実際に行う加工作業に応じて、適切な種類および長さの先端工具9を選択し、その軸方向と打撃軸A1とが一致するようにツールホルダ13に先端工具9を装着する。なお、本実施形態のハンマドリル1では、打撃軸A1は、本体部10の長軸方向に延在する。
以下、図1および図2を参照して、本体部10およびハンドル17の詳細構成について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、本体部10の長軸方向(打撃軸A1方向、または先端工具9の軸方向とも言い換えられる)をハンマドリル1の前後方向と規定し、バレル部12が設けられている側をハンマドリル1の前側、ハンドル17が接続されている側を後側と規定する。また、本体部10の長軸方向に直交し、ハンドル17の延在方向に対応する方向を上下方向と規定し、ハンドル17が本体部10と接続されている側を上側、ハンドル17の先端(自由端)が配置される側を下側と規定する。
図1に示すように、本体部10は、本体ハウジング11と、支持体15と、モータ2と、ツールホルダ13と、運動変換機構3と、ピストンシリンダ35と、打撃要素5と、回転伝達機構7とを備えている。まず、本体ハウジング11と、支持体15と、モータ2について説明する。
本体ハウジング11は、本体部10の外郭を形成するハウジングであり、支持体15、ツールホルダ13、モータ2、運動変換機構3、打撃要素5、および回転伝達機構7をその内部に収容している。本実施形態では、本体ハウジング11は、本体部10の前側部分の外郭を形成するギアハウジング111と、後側部分の外郭を形成するモータハウジング112の2つの部分から構成されている。但し、本体ハウジング11は、単一部材として構成されていてもよい。また、本実施形態では、本体ハウジング11は、剛性と衝撃強度に優れた長繊維強化樹脂で形成されている。なお、長繊維強化樹脂としては、例えば、ポリプロピレンまたはポリアミドをベースとし、ガラスまたはカーボンを強化繊維として含有するものが挙げられる。本体ハウジング11の軽量化という観点からは、より比重が小さいポリプロピレンをベースの樹脂とすることが好ましい。
支持体15は、本体ハウジング11内に配置されている。本実施形態では、支持体15は、モータ2、運動変換機構3、回転伝達機構7等の内部構造を支持するように構成されている。
本実施形態では、先端工具9の駆動源として機能するモータ2として、交流モータが採用されている。モータ2は、モータ2の出力シャフト21の回転軸が打撃軸A1(先端工具9の軸)と平行となるように(つまり前後方向に延在するように)配置されている。また、図2に示すように、出力シャフト21の前端部には、第一駆動ギア22が設けられている。モータ2の回転動力は、第一駆動ギア22を介して運動変換機構3および回転伝達機構7に伝達される。
ここで、ハンドル17について説明する。図1に示すように、ハンドル17は、ハンドル17の外郭を形成するハンドルハウジング171と、電源ケーブル172と、トリガ173とを備える。本実施形態では、ハンドルハウジング171は、モータハウジング112と一体的に形成された前側部分と、別体として形成された後側部分とを含む。なお、後側部分は、スイッチ等のハンドル17の内部部品が組み付けられた後に、モータハウジング112および前側部分に連結されている。ハンドルハウジング171は、本体ハウジング11と同様、長繊維強化樹脂で形成されている。外部の交流電源に接続するための電源ケーブル172は、ハンドルハウジング171の下端部から延びている。トリガ173は、ハンドルハウジング171の前側上部に設けられている。作業者がトリガ173を引くことで、トリガ173に接続されたスイッチがONとされ、モータ2が通電されて駆動される。
以下、本体部10の説明に戻り、図2を参照して、ツールホルダ13と、運動変換機構3と、ピストンシリンダ35と、打撃要素5と、回転伝達機構7について説明する。
図2に示すように、ツールホルダ13は、ギアハウジング111の前端部(より詳細にはバレル部12)の内部に設けられている。ツールホルダ13は、先端工具9を打撃軸A1方向に移動可能に保持するように構成されている。より詳細には、ツールホルダ13は、打撃軸A1方向に延在する挿入孔135に挿入された先端工具9を、ツールホルダ13に対して打撃軸A1方向に移動可能、且つ、打撃軸A1周りに回転不能な状態で保持する。更に、ツールホルダ13の後端には、円筒状のピストンスリーブ37がツールホルダ13と同軸状に設けられている。本実施形態では、ツールホルダ13およびピストンスリーブ37は一体的に形成されており、軸受131、132によって、打撃軸A1周りに回転可能に支持されている。軸受131、132は、夫々、バレル部12の内部に配置された支持スリーブ137と、前述の支持体15の前端部に保持されている。なお、本実施形態では、軸受131として玉軸受が採用され、軸受132としてメタル軸受が採用されている。
運動変換機構3は、モータ2の出力シャフト21の回転運動をピストンシリンダ35の往復運動に変換するように構成されている。本実施形態では、運動変換機構3は、中間シャフト34と、第一被動ギア38と、回転体31と、揺動部材33とを含む。中間シャフト34は、ギアハウジング111の下部に配置され、モータ2の出力シャフト21の回転軸と平行に(つまり、打撃軸A1と平行に)、前後方向に延在する。中間シャフト34の前端部および後端部は、夫々、軸受341、342によって回転可能に支持されている。第一被動ギア38は、中間シャフト34の後端部に固定されており、第一駆動ギア22に噛合している。よって、モータ2の駆動によって出力シャフト21が回転すると、中間シャフト34も回転する。回転体31は中間シャフト34の外周に配置されており、後述のハンマモードまたはハンマドリルモードが選択されている場合に、中間シャフト34と一体的に回転するように構成されている。回転体31の外周部に相対回転可能に装着された揺動部材33は、中間シャフト34および回転体31の回転に伴ってハンマドリル1の前後方向に揺動されるように構成されている。
ピストンシリンダ35は、有底円筒状に形成されており、打撃軸A1方向に往復移動可能に構成されている。より詳細には、ピストンシリンダ35は、打撃軸A1と同軸状に配置されたピストンスリーブ37に収容されている。ピストンシリンダ35は、ピストンスリーブ37の内部を打撃軸A1方向に(つまり、前後方向に)移動可能である。ピストンシリンダ35の後端部は、回動可能なシャフトを介して揺動部材33に接続されている。これにより、ピストンシリンダ35は、揺動部材33が前後方向に揺動されるのに伴ってピストンスリーブ37の内周面に沿って前後方向に往復移動される。つまり、揺動部材33は、モータ2の出力シャフト21の回転運動をピストンシリンダ35の往復運動に変換するように構成されている。
また、ピストンシリンダ35の内径D1は、ツールホルダ13の内径D2の2倍以下に設定されている。本実施形態では、ピストンシリンダ35の内径D1は、ツールホルダ13の内径D2の1.8倍である。なお、ツールホルダ13の内径D2とは、先端工具9の基端部(被加工物に対して作業を行う先端部とは反対側の端部)を保持する部分の内径をいい、本実施形態では、挿入孔135の径に相当する。
打撃要素5は、ストライカ51と、インパクトボルト53とを含む。ストライカ51は、ピストンシリンダ35の内部に配置され、ピストンシリンダ35の内周面に沿って打撃軸A1方向に摺動可能に構成されている。より詳細には、ストライカ51は、ピストンシリンダ35の内径D1とほぼ同一の外径を有する円柱状に形成され、その外周面がピストンシリンダ35の内周面を摺動する摺動面として機能する。また、本実施形態では、ストライカ51は、全体の比重が10以上となるように、比重が10以上の単一の材料で形成されている。なお、比重が10以上の材料は特に限定されないが、例えば、タングステンが採用可能である。
ストライカ51とピストンシリンダ35の底部351との間には、ピストンシリンダ35の往復移動によって生じる空気の圧力変動を介してストライカ51を直線状に移動させるための空気室353が形成されている。ストライカ51の後端部には周方向に環状の溝が形成されており、シール部材としてのOリング512が装着されている。これにより、空気室353の気密性が保たれている。
インパクトボルト53は、ストライカ51の前方でツールホルダ13の内部に保持されている。インパクトボルト53は、ストライカ51の運動エネルギを先端工具9に伝達する中間子として構成されている。
モータ2が駆動され、ピストンシリンダ35が運動変換機構3によって前方に向けて移動されると、空気室353の空気が圧縮されて内圧が上昇する。このため、ストライカ51は、高速に前側に押し出されてインパクトボルト53に衝突し、運動エネルギを先端工具9に伝達する。これにより、先端工具9は打撃軸A1に沿って直線状に駆動され、被加工物を打撃する。一方、ピストンシリンダ35が運動変換機構3によって後方へ移動されると、空気室353の空気が膨張して内圧が低下し、ストライカ51が後方へ引き込まれる。ハンマドリル1は、運動変換機構3および打撃要素5にこのような動作を繰り返させることで、打撃動作を行う。
回転伝達機構7は、モータ2の出力シャフト21の回転運動をツールホルダ13に伝達するように構成されている。本実施形態では、回転伝達機構7は、前述の中間シャフト34および第一被動ギア38と、第二駆動ギア72と、第二被動ギア73とを含む。第二駆動ギア72は、中間シャフト34の前端部の外周に配置されており、後述のドリルモードまたはハンマドリルモードが選択されている場合に、中間シャフト34と一体的に回転するように構成されている。第二被動ギア73は、ピストンスリーブ37の外周に固定されており、第二駆動ギア72に噛合している。よって、モータ2の駆動に伴って中間シャフト34と共に第二駆動ギア72が回転すると、第二被動ギア73を介してピストンスリーブ37が打撃軸A1周りに回転される。これにより、ピストンスリーブ37に一体的に連結されたツールホルダ13と、ツールホルダ13によって保持された先端工具9も、打撃軸A1周りに回転する。ハンマドリル1は、このようにしてドリル動作を行う。なお、回転伝達機構7は減速機構として構成されており、出力シャフト21の回転は、適宜減速された上でツールホルダ13に伝達される。
本実施形態のハンマドリル1は、ギアハウジング111の下部に設けられたモード切替ダイアル16の操作により、ハンマモード、ドリルモード、ハンマドリルモードの3つのモードのうち何れかが選択可能に構成されている。ハンマモードは、回転伝達機構7における動力の伝達が遮断され、運動変換機構3のみが駆動されることで、打撃動作のみが行われるモードである。ドリルモードは、運動変換機構3における動力の伝達が遮断され、回転伝達機構7のみが駆動されることで、ドリル動作のみが行われるモードである。ハンマドリルモードは、運動変換機構3および回転伝達機構7が駆動されることで、打撃動作およびドリル動作が行われるモードである。ギアハウジング111内部には、モード切替ダイアル16の操作に応じて動作するモード切替機構75が設けられているが、モード切替機構75の構成自体については公知であるため、ここでの説明は省略する。
以上に説明したように、本実施形態のハンマドリル1は、本体ハウジング11と、ツールホルダ13と、ピストンシリンダ35と、ストライカ51と、運動変換機構3とを備えている。ツールホルダ13は、本体ハウジング11に設けられ、先端工具9を打撃軸A1方向に移動可能に保持するように構成されている。ピストンシリンダ35は、本体ハウジング11に打撃軸A1と同軸状に配置されている。ストライカ51は、ピストンシリンダ35の内部に配置され、ピストンシリンダ35の内周面に沿って打撃軸A1方向に摺動可能に構成されている。運動変換機構3は、ストライカ51を打撃軸A1方向に直線状に移動させることで、ストライカ51を介して先端工具9を打撃軸A1方向に直線状に駆動するように構成されている。
従来の打撃工具では、ツールホルダの内径に対してピストンシリンダ(または内部で別体のピストンが摺動する円筒部材)の内径が比較的大きく設定されている。これに起因して、従来の打撃工具は、狭いスペース(例えば壁に囲まれた角部)での先端工具の使用が困難な場合がある。
これに対し、本実施形態のハンマドリル1では、ピストンシリンダ35の内径がツールホルダ13の内径の2倍以下とされているため、本体ハウジング11のピストンシリンダ35を収容する部分のサイズ(打撃軸A1(ピストンシリンダ35の軸)から本体ハウジング11の外面までの径方向の距離)も確実に小さくすることができる。なお、打撃軸A1から本体ハウジング11の外面までの上下方向の高さを、一般的に、センターハイトという。センターハイトを小さくすることで、前述のような狭いスペースでの先端工具9の使用可能範囲を拡大することができる。この観点から、ツールホルダ13とピストンシリンダ35は、ツールホルダ13の内径に対するピストンシリンダ35の内径の比が2以下の所定値に設定されることで定義されるセンターハイト低減領域14(図1参照)を構成するということもできる。
また、本実施形態では、ピストンシリンダ35の内径とほぼ同一であるストライカ51の外径も、従来に比べて小さくすることができる。ストライカ51の摺動面の面積は、打撃軸A1方向の長さが同じであれば外径が小さいほど減少する。よって、ストライカ51の外径を小さくすることで、摺動移動時の摩擦損失を低減することができる。
本実施形態では、特に、ピストンシリンダ35の内径がツールホルダ13の内径の1.8倍とされている。このため、打撃軸A1から本体ハウジング11の外面までの径方向の長さ(特に、センターハイト)を更に小さくすることができ、ストライカ51の外径も更に小さくすることができる。
更に、本実施形態では、ストライカ51は、全体の比重が10以上となるように、比重が10以上の単一の材料で形成されている。打撃軸A1方向の長さを保ったまま、ストライカ51の外径を小さくした場合、ストライカ51の質量が低下するため、打撃力が低下する可能性がある。これに対し、ストライカ51全体の比重を10以上とすることで、ストライカ51を打撃軸A1方向に大きくすることなく、つまり、ピストンシリンダ35ひいては本体ハウジング11を打撃軸A1方向に大型化することなく、ストライカ51の打撃力を維持することができる。
ハンマドリル1のような打撃工具では、一般的に、着脱可能な先端工具9のサイズ(径)に関連して出力値が規定されることが多い。これに対し、本実施形態のように、ピストンシリンダ35の内径をツールホルダ13の内径の2倍以下とし、且つ、ストライカ51全体の比重を10以上とすることで、規定された出力値を維持しつつ、本体ハウジング11のピストンシリンダ35を収容する部分のサイズを小さくすることができる。つまり、ハンマドリル1のコンパクト化と出力確保の要請を同時に充足することができる。
また、円筒部材であるピストンシリンダ35は、打撃軸A1方向に往復移動可能な有底円筒状の部材として構成されており、その底部351とストライカ51との間に空気室353を有する。そして、運動変換機構3は、ピストンシリンダ35を打撃軸A1方向に往復移動させることで空気室353内の空気の圧力変動を生じさせ、ストライカ51を打撃軸A1方向に直線状に移動させるように構成されている。よって、底部を有しない円筒部材の内部に別体のピストンを配置して、ピストンを往復移動させることでストライカを往復移動させる構成を採用した場合に比べ、打撃軸A1方向における円筒部材の長さを短縮することができる。
上記実施形態は単なる例示であり、本発明に係る打撃工具は、例示されたハンマドリル1の構成に限定されるものではない。例えば、下記に例示される変更を加えることができる。なお、これらの変更は、これらのうちいずれか1つのみ、あるいは複数が、実施形態に示すハンマドリル1、あるいは各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
打撃軸A1周りに回転可能にツールホルダ13を本体ハウジング11に支持する構造は、軸受131、132によるものに限られない。例えば、図3の変形例に示すように、前述の実施形態の軸受131(図2参照)に代えて軸受133を採用することができる。なお、図3では、図の簡単化のため、ツールホルダ13およびピストンスリーブ37とその周辺部分のみが図示され、本体ハウジング11、軸受132等の変更のない他の部分の図示は省略されている。本変形例の軸受133は、滑り軸受として構成されている。よって、軸受133の径は、内輪、外輪、転動体、および保持器を含む玉軸受として構成された軸受131に比べて小さく、軸受133に外装された支持スリーブ138の径も、前述の実施形態の支持スリーブ137(図2参照)の径よりも小さい。これにより、図示は省略されているが、支持スリーブ138が嵌合されているバレル部12の径も小さくできるため、本体ハウジング11の更なる小型化を実現することができる。また、本変形例の軸受133は、樹脂製である。これにより、軸受133を金属製とする場合に比べて軽量化でき、更に、軸受133に対する潤滑も不要とすることができる。なお、軸受132(図2参照)についても、同様の変更が可能である。
なお、前述の実施形態および本変形例では、打撃工具の一例として、打撃動作に加えてドリル動作が可能なハンマドリル1が挙げられているが、打撃工具は、打撃動作のみが可能な(つまり、軸受131〜133や回転伝達機構7を備えない)電動ハンマであってもよい。
ストライカ51は、打撃軸A1方向の長尺化を抑えつつ十分な打撃力を確保するために、全体の比重が10以上であることが好ましいが、必ずしもそうである必要はない。また、ストライカ51は必ずしも単一の材料で形成されている必要はない。例えば、図4の変形例に示すように、異なる材料で形成された外側部材521と内側部材522とから構成されたストライカ52が採用されてもよい。外側部材521は、後端から前方へ凹んだ凹部を有するカップ状に形成されている。内側部材522は、外側部材521の凹部に嵌合されている。この場合、外側部材521と内側部材522とは、夫々比重の異なる材料で形成され、ストライカ51全体としての比重が10以上であることが好ましい。この場合、インパクトボルト53との衝突による磨耗や破損を抑制するために、外側部材521をより強度の高い材料で形成し、内側部材522をより比重の高い材料で形成することが更に好ましい。例えば、外側部材521を鋼材で形成し、内側部材522を、タングステンで形成することができる。
また、前述の実施形態では、ストライカ51は、直線状に移動してインパクトボルト53を介して先端工具9の軸方向の一端(後端)に間接的に衝突することで、先端工具9を打撃軸A1方向に直線状に移動させる。しかしながら、ストライカ51は、先端工具9の一端に直接衝突することで、先端工具9を移動させるように構成されていてもよい。
本体ハウジング11に打撃軸A1と同軸状に配置され、内部にストライカ51を摺動可能に収容する円筒部材は、有底円筒状のピストンシリンダ35に限られない。ピストンシリンダ35に代えて、本体ハウジング11内に打撃軸A1と同軸状に配置された円筒部材と、円筒部材とは別体として構成され、円筒部材の内部に打撃軸A1方向に往復移動可能に配置されたピストンとが採用されてもよい。この場合、運動変換機構3によってピストンが打撃軸A1方向に駆動されればよい。かかる構成によっても、ピストンとストライカ51との間に空気室を形成することで、前述の実施形態と同様、ストライカ51を介して先端工具9を打撃軸A1方向に直線状に駆動することができる。
モータ2や運動変換機構3の配置や構成は、前述の実施形態の例に限られない。例えば、モータ2に代えて、直流モータが採用されてもよい。運動変換機構3に代えて、モータの回転運動をピストンシリンダ35またはピストンの往復運動に変換可能ないかなる構成が採用されてもよい。また、打撃工具は、モータ2を駆動源とするものに限られず、例えば、エアコンプレッサで生成された圧縮空気を駆動源として、円筒部材内に摺動可能に配置された打撃子を、打撃軸方向に直線状に移動させるように構成された駆動機構を備えた打撃工具であってもよい。
上記実施形態および変形例の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。ハンマドリル1は、本発明の「打撃工具」に対応する構成例である。本体ハウジング11、支持スリーブ137、138、支持体15は、本発明の「工具本体」に対応する構成例である。ツールホルダ13は、本発明の「先端工具保持部」に対応する構成例である。ピストンシリンダ35は、本発明の「円筒部材」および「ピストンシリンダ」に対応する構成例である。ストライカ51は、本発明の「打撃子」に対応する構成例である。モータ2は、本発明の「モータ」に対応する構成例である。運動変換機構3は、本発明の「駆動機構」および「運動変換機構」に対応する構成例である。軸受133は、本発明の「滑り軸受」に対応する構成例である。
更に、本発明および上記実施形態の趣旨に鑑み、以下の態様が構築される。以下の態様が、実施形態に示すハンマドリル1、あるいは各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
[態様1]
前記円筒部材と前記先端工具保持部は、前記先端工具保持部の前記内径に対する前記円筒部材の前記内径の比が2以下の所定値に設定されることで定義されるセンターハイト低減領域を構成してもよい。
1:ハンマドリル
10:本体部
11:本体ハウジング
111:ギアハウジング
112:モータハウジング
12:バレル部
13:ツールホルダ
131:軸受
132:軸受
133:軸受
137:支持スリーブ
138:支持スリーブ
135:挿入孔
14:センターハイト低減領域
15:支持体
16:モード切替ダイアル
17:ハンドル
171:ハンドルハウジング
172:電源ケーブル
173:トリガ
2:モータ
21:出力シャフト
22:第一駆動ギア
3:運動変換機構
31:回転体
33:揺動部材
34:中間シャフト
341:軸受
342:軸受
35:ピストンシリンダ
351:底部
353:空気室
37:ピストンスリーブ
38:第一被動ギア
5:打撃要素
51、52:ストライカ
512:Oリング
521:外側部材
522:内側部材
53:インパクトボルト
7:回転伝達機構
72:第二駆動ギア
73:第二被動ギア
75:モード切替機構
9:先端工具

Claims (5)

  1. 先端工具を所定の打撃軸方向に直線状に駆動するように構成された打撃工具であって、
    工具本体と、
    前記工具本体に設けられ、前記先端工具を前記打撃軸方向に移動可能に保持するように構成された先端工具保持部と、
    前記工具本体に収容され、前記打撃軸と同軸状に配置された円筒部材と、
    前記円筒部材の内部に配置され、前記円筒部材の内周面に沿って前記打撃軸方向に摺動可能に構成された打撃子と、
    前記打撃子を前記打撃軸方向に直線状に移動させることで、前記打撃子を介して前記先端工具を前記打撃軸方向に直線状に駆動するように構成された駆動機構とを備え、
    前記円筒部材の内径は、前記先端工具保持部の内径の2倍以下であることを特徴とする打撃工具。
  2. 請求項1に記載の打撃工具であって、
    前記打撃子は、前記打撃子全体としての比重が10以上であることを特徴とする打撃工具。
  3. 請求項1または2に記載の打撃工具であって、
    前記打撃工具は、更に、前記先端工具を前記打撃軸周りに回転駆動するように構成されており、
    前記先端工具保持部は、滑り軸受によって前記打撃軸周りに回転可能に前記工具本体に支持されていることを特徴とする打撃工具。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の打撃工具であって、
    前記円筒部材は、前記打撃軸方向に往復移動可能に構成された有底円筒状のピストンシリンダであって、前記ピストンシリンダの底部と前記打撃子との間に空気室を有し、
    前記駆動機構は、前記ピストンシリンダを前記打撃軸方向に往復移動させることで前記空気室内の空気の圧力変動を生じさせ、前記打撃子を前記打撃軸方向に直線状に移動させるように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  5. 請求項4に記載の打撃工具であって、
    前記工具本体に収容されたモータを更に備え、
    前記駆動機構は、前記モータの出力シャフトの回転運動を前記ピストンシリンダの往復運動に変換するように構成された揺動部材を備えることを特徴とする打撃工具。
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