JP2017202452A - フィルタケース及びこのフィルタケースを用いた液体濾過装置 - Google Patents

フィルタケース及びこのフィルタケースを用いた液体濾過装置 Download PDF

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規夫 永井
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晃司 塚本
征幸 牧
Masayuki Maki
征幸 牧
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Abstract

【課題】液体濾過装置としての使用時における容積よりも容積を減らす(減容する)ことが可能なフィルタケース及びこのフィルタケースを用いた液体濾過装置を提供する。【解決手段】液体用フィルタ3が取り出し可能に収容されるフィルタ収容空間を有し、正面板の上端側又は下端側と、背面板の上端側又は下端側と、左側板31の上端側又は下端側と、右側板32の上端側又は下端側とは、それぞれ枠部材25の内側又は底板部材26に形成された枠状部の内側の何れか一方に対して互いに回動可能に連結され、上記正面板、背面板、左側板31及び右側板32を上記枠部材25又は底板26に形成された枠状部との連結位置にて回動操作することにより、該枠部材25と枠状部とが互いに接近される。【選択図】 図20

Description

本発明は、例えば、オイル等の液体に含まれたスラッジ等の異物を濾過するために使用されるフィルタを内部に収容するフィルタケース及びこのフィルタケースを用いた液体濾過装置に関するものである。
上記フィルタケースとしては、これまで多種多様なものが提案されているが、例えば、
実開平5−56205号公報(特許文献1)に開示されたフィルタケースは、略円筒状に成形された側板部(円筒壁8a)と、この側板部(円筒壁8a)の上端に固定された蓋板部(上端板8b)と、上記側板部(円筒壁8a)の下端に固定された底板部(下端板8c)を備えている。そして、上記側板部(円筒壁8a)の内側には、円筒状のフィルタが配置され、この円筒状のフィルタの内側に流入した液体は、該フィルタにより濾過されて外側に排出される。
実開平5−56205号公報
しかしながら、上記特許文献1等に開示されたフィルタケースを有する液体濾過装置では、コンテナやトラック又は貨車等により輸送又は輸出する際、単位容積当たりに収容する数は限られてしまい、液体濾過装置として使用される前に輸送等を行う場合には、輸送コストや保管コスト等を圧縮するため、その減容化が求められている。
そこで、本発明は、上述した従来のフィルタケースやこのフィルタケースを用いた液体濾過装置が有する課題を解決するために提案されたものであって、液体濾過装置としての使用時における容積よりも容積を減らす(減容する)ことが可能なフィルタケース及びこのフィルタケースを用いた液体濾過装置を提供し、ひいては輸送コストや保管コスト等を圧縮することができるフィルタケース及びこのフィルタケースを用いた液体濾過装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、フィルタケースに係るものであって、 内部には液体を濾過する液体用フィルタが取り出し可能に収容されるフィルタ収容空間を有してなるとともに、正面板と、背面板と、左側板と、右側板と、方形状に形成された枠部材と、底板部と該底板部の外周から起立してなる枠状部とを有してなる底板部材と、を備え、上記正面板の上端側又は下端側と、上記背面板の上端側又は下端側と、上記左側板の上端側又は下端側と、上記右側板の上端側又は下端側とは、それぞれ上記枠部材の内側又は上記底板部材に形成された枠状部の内側の何れか一方に対して互いに回動可能に連結され、上記正面板、背面板、左側板及び右側板を上記枠部材又は底板部材に形成された枠状部との連結位置にて回動操作することにより、該枠部材と枠状部とが互いに接近されることを特徴とするものである。
この第1の発明に係るフィルタケースでは、例えば、上記正面板と背面板との下端側をそれぞれ上記底板部材に形成された枠状部の内側に対して回動可能に連結させ、上記左側板と右側板の上端側をそれぞれ上記枠部材の内側に対して回動可能に連結させる構造とし、例えば、上記底板部材の上方に上記正面板と背面板とが重なるように折り畳み、次いで、上記枠部材の内側に上記左側板と右側板とが重なるように折り畳むことにより、上記枠部材と枠状部とが互いに接近される。或いは、上記正面板の下端側を上記底板に形成された枠状部の内側に対して回動可能に連結する一方、上記背面板の上端側を上記枠部材の内側に対して回動可能に連結させ、また、上記左側板の上端側を上記枠状部の内側に対して回動可能に連結させる一方、上記右側板の下端側を上記枠部材の内側に対して回動可能に連結させる構造とし、例えば、上記底板部材の上方に上記正面板と右側板とが互いに重なるように折り畳み、次いで、上記枠部材の内側で上記背面板と左側板とが互いに重なるように折り畳むことにより、上記枠部材と枠状部とが互いに接近される。なお、上記正面板の上端側又は下端側と上記枠部材又は枠状部との連結構造や、上記背面板の上端側又は下端側と上記枠部材又は枠状部との連結構造や、上記左側板の上端側又は下端側と上記枠部材又は枠状部との連結構造、並びに、上記右側板の上端側又は下端側と上記枠部材又は枠状部との連結構造は、それぞれ互いに回動可能に連結されていればよい。例えば、上記枠部材と正面板とが互いに回動可能に連結する構造を例に説明すれば、上記枠部材に対して固定される一方の固定板と、上記正面板の上端側に固定される他方の固定板と、これら一方の固定板と他方の固定板とを回動可能に連結する軸体とを有する蝶番を用いてもよい。或いは、上記枠部材と正面板とにそれぞれ軸体が挿通される挿通用の筒状部を形成し、上記軸体を介して互いに連結されるとともに、上記軸体を介して互いに回動可能とされてなるものであっても良い。
したがって、上述した第1の発明に係るフィルタケースによれば、上記正面板や背面板等をそれぞれ回動操作し、上記枠部材と枠状部とが互いに接近するように折り畳むことによるその容積は、内部に液体用フィルタが収容され液体濾過装置として使用される形態における容積と比較して、フィルタケースの容積を大幅に減らすことが可能となり、輸送時ばかりではなく保管時においても単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となり、ひいては輸送コストや保管コスト等を圧縮することができる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、フィルタケースに係るものであって、内部には液体を濾過するフィルタが取り出し可能に収容されるフィルタ収容空間を有してなるとともに、正面板と、背面板と、左側板と、右側板と、方形状に形成された枠部材と、底板部と該底板部の外周から起立してなる枠状部とを有してなる底板部材と、を備え、上記正面板は、上部正面板と下部正面板とに二分割されてなるとともに、上記背面板は、上部背面板と下部背面板とに二分割され、上記上部正面板と上記上部背面板の上端側は、それぞれ上記枠部材の内側に対して回動可能に連結されてなり、上記下部正面板と上記下部背面板の下端側は、それぞれ上記枠状部の内側に対して回動可能に連結され、上記左側板の上端側と右側板の上端側は、それぞれ上記枠部材の内側に回動自在に連結されてなるとともに、上記枠部材と上記枠状部との両方によって囲まれた内部空間は、互いに重ねられた上記左側板と右側板とが収容される容積と、互いに重ねられた上記上部正面板と下部正面板とが収容される容積と、互いに重ねられた上記上部背面板及び下部背面板とが収容される容積を有し、最縮小時においては、上記枠部材の下面と枠状部の上面とが互いに当接することを特徴とするものである。
この第2の発明に係るフィルタケースでは、上記正面板は、上部正面板と下部正面板とに二分割され、上記背面板は、上部背面板と下部背面板とに二分割されており、上記上部正面板と上部背面板の上端側は、それぞれ上記枠部材の内側に対して回動可能に連結され、上記下部正面板と下部背面板の下端側は、それぞれ上記枠状部の内側に対して回動可能に連結されている。また、この第2の発明では、上記左側板の上端側と右側板の上端側は、それぞれ上記枠部材の内側に回動自在に連結されている。したがって、上記左側板と右側板とをそれぞれ内側に回動操作すると、該左側板と右側板とは上記枠部材内において重なるよう折り畳まれ、また、上下方向に並ぶ上記上部正面板と下部正面板との間を内側に押圧操作し、また、上下方向に並ぶ上記上部背面板と下部背面板との間を内側に押圧操作することにより、上記上部正面板と下部正面板とは互いに上下に重なり合い(積層され)、上記上部背面板と下部背面板とは互いに上下に重なり合う(積層される)とともに、徐々に上記枠部材と枠状部とは互いに接近する。そしてさらに、この第2の発明では、上記枠部材と上記枠状部との両方によって囲まれた内部空間は、互いに重ねられた上記左側板と右側板とが収容される容積と、互いに重ねられた上記上部正面板と下部正面板とが収容される容積と、互いに重ねられた上記上部背面板及び下部背面板とが収容される容積を有しており、該フィルタケースが最も収縮された時には、上記枠部材の下面と枠状部の上面とが互いに当接する。
したがって、この第2の発明に係るフィルタケースによる場合であっても、上記正面板や背面板等をそれぞれ回動操作し、上記枠部材の下面と枠状部の上面とを互いに当接させることにより、内部に液体用フィルタが収容され液体濾過装置として使用される形態における容積と比較して、フィルタケースの容積を大幅に減らすことが可能となり、輸送時ばかりではなく保管時においても単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)は、上記第1又は第2の発明に係るフィルタケースを用いた液体濾過装置に係るものであって、該フィルタケース内に収容され中央には液体が流入する液体流入空間が形成された液体用フィルタと、該フィルタケースを構成する前記枠部材に形成された開口を閉塞し、中央には液体が流入する液体流入用開口が形成されてなるとともに、該枠部材に対して着脱可能に取り付けられてなる蓋板と、
この蓋板の裏面に固定され、上記液体流入用開口に連通し、複数の貫通穴が形成されてなるとともに、上記液体用フィルタに形成された液体流入空間内に挿入される液体流入管と、を備えてなることを特徴とするものである。
この第3の発明に係る液体濾過装置では、上記蓋板は、上記枠部材に対して着脱可能に固定されてなることから、この蓋板を該枠部材から取り外すとともに、上記フィルタケース内に収容された液体用フィルタを取り外すことにより、先に説明したように、フィルタケースを折り畳むことが可能となる。換言すれば、この液体濾過装置は、上記フィルタケースと、液体用フィルタと、上記液体流入管が固定された蓋板との3つの部材に分解することが可能であるため、フィルタケースの容積を大幅に減らすことが可能となり、輸送時ばかりではなく保管時においても単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、上記第3の発明において、前記液体用フィルタは、中央には液体が流入する液体流入空間が形成され、それぞれ高さ方向と直交する方向に長さを有してなるとともに上下方向に並列して正面、背面、左側面及び右側面のそれぞれに露出してなる複数の山部と、上記山部の形成位置とは反対側に形成され、それぞれ高さ方向とは直交する方向に長さを有してなるとともに上下方向に並列してなり上記液体流入空間の一部を形成してなる複数の谷部と、を備えてなることを特徴とするものである。
この第4の発明に係る液体濾過装置では、上記フィルタケース内に収容された液体用フィルタは、上述したように、高さ方向と直交する方向に長さを有する山部と谷部とが形成されてなることから、上記フィルタケースから取り出された液体用フィルタは、圧縮することにより収縮し全体の高さを短いものとすることができる。この結果、フィルタケースの減容化ばかりではなく、液体用フィルタ自体の減容化も可能となる。
また、第5の発明(請求項5記載の発明)は、上記第3又は第4の何れかの発明において、前記液体用フィルタは、前記山部及び谷部が形成された折曲状態から展開されることにより方形状のシート体とされるとともに、上記折曲状態において、上記シート体の左側と右側とは重ね合わされており、該折曲状態の平面視における外形形状は四角形状とされてなることを特徴とするものである。
この第5の発明に係る液体濾過装置では、前記液体用フィルタは、前記山部及び谷部が形成された折曲状態から展開されることにより方形状のシート体とされることから、所定時間に亘って液体用フィルタとして使用されることにより内側面に付着された異物を洗浄することができるとともに、展開された状態から上記山部や谷部が形成されるようにシート体を折曲することにより上記折曲状態とし、再び液体用フィルタとして使用することができる。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)は、前記第3、第4又は第5の発明の何れかの発明において、前記液体流入管は、前記蓋板に対して着脱可能とされてなることを特徴とするものである。
この第6の発明に係る液体濾過装置では、液体流入管を蓋板から取り外すことができることから、該液体濾過装置を分解することにより、更に一層単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、第7の発明(請求項7記載の発明)は、前記第3、第4、第5又は第6の発明の何れかにおいて、前記液体流入管の外周には、前記液体用フィルタの中央に形成された前記液体流入空間に挿入された後に回転されることにより、該液体用フィルタに形成された特定の谷部とこの特定の谷部に隣り合う他の谷部との間に先端側が挿入される部位を有する板状のスペーサが、該液体流入管の上端側から下端側にかけて複数固定されてなることを特徴とするものである。
この第7の発明に係る液体濾過装置では、上記液体流入管の外周に上記スペーサが固定されてなり、このスペーサにより液体用フィルタに形成された特定の谷部とこの特定の谷部に隣り合う他の谷部とが接近している場合であっても、その接近状態が強制的に離間されることから、濾過前の液体を上記特定の谷部と他の谷部との間に流入させることができ、より濾過機能を向上させることができる。
なお、上記スペーサの数は、上記液体流入管の外周に複数形成されていればよく、液体用フィルタに形成された谷部の数と同じ数が形成されている必要はない。例えば、全部で16の谷部が形成されている液体用フィルタが収容される場合において、上記スペーサの数は、3つ又は4つとし、隣り合うスペーサ同士の間には、5つから4つの谷部が位置するものであってもよい。また、上記個々のスペーサの平面形状は、前記液体流入空間に挿入された後に回転されることにより、該液体用フィルタに形成された特定の谷部とこの特定の谷部に隣り合う他の谷部との間に先端側が挿入される部位を有する形状であればよく、例えば、上記液体流入空間が平面視において正方形である場合には、これらのスペーサの平面形状の一辺の長さを、該液体流入空間の平面視における一辺の長さよりも僅かに短い寸法とした正方形状としてもよい。個々のスペーサの形状を何れの形状としても、この第7の発明を構成するスペーサは、方形状に成形された液体流入空間の対角線上に位置する部位を有し、回転されることにより、液体用フィルタに形成された谷部と谷部との間に強制的に挿入される部位を有するものであればよい。そして、上記液体用フィルタに形成された谷部と谷部との間に強制的に挿入される部位の(同一平面上における)数は、単数でも複数であってもよい。さらに、個々のスペーサには、上記谷部と谷部との間に挿入される部位の左右両側には、厚みが薄い薄肉部が形成されているものであってもよい。このように、上記谷部と谷部との間に挿入される部位の左右両側に薄肉部を形成することにより、該谷部と谷部との間に挿入し易くなるとともに、薄肉部と薄肉部との間に形成された厚みが厚い部位により、谷部と谷部との間により広い空間を形成することができる。
また、第8の発明(請求項8記載の発明)は、上記第7の発明において、前記液体流入管に複数固定された前記スペーサのうちで最も上方に固定されたスペーサは、前記液体流入空間に挿入された後に回転されることにより、前記蓋板の下面と共同して前記液体用フィルタの内周側の上端側を挟む上面を有してなる部位が4つ形成されてなることを特徴とするものである。
この第8の発明に係る液体濾過装置では、液体流入管と共に液体用フィルタの中央に形成された液体流入空間内に挿入された後に回転されることにより、前記蓋板の下面と共同して前記液体用フィルタの内周側の上端側を挟む上面を有してなる部位が4つ形成されてなるスペーサを備えている。このスペーサは、上記液体流入管の最も上端(最も蓋板に接近した位置)に固定されているスペーサであり、しかも、蓋板の下面と共同して前記液体用フィルタの内周側の上端側を挟む上面を有してなる部位が4つ形成されている。換言すれば、上記スペーサは、上記液体流入空間内に挿入された後に回転されることにより、蓋板の下面と共同して液体用フィルタの上端側の内周側を4カ所において挟む部位を備えている。
したがって、この第8の発明に係る液体濾過装置よれば、液体用フィルタの中央に形成された液体流入空間内に濾過前の液体が流入した際に、該液体の荷重や圧力等により、該液体が液体用フィルタの上面と蓋板の下面との間に侵入し、濾過されることなく外部に流出することを有効に防止することができる。
なお、上記第8の発明を構成するスペーサは、上述したように、液体用フィルタの上端側を蓋板の下面と共同して挟む4つの部位を有してなるものであるが、このスペーサと蓋板との間には、必ずしも1つの谷部が位置している必要性は無く、複数の谷部が位置してなるものであってもよい。
また、第9の発明(請求項9記載の発明)は、上記第7又は第8の発明の何れかにおいて、前記液体流入管に複数固定された前記スペーサのうちで最も下方に固定されたスペーサは、前記液体流入空間に挿入された後に回転されることにより、前記底板部材を構成する底板部の上面と共同して前記液体用フィルタの内周側の下端側を挟む下面を有してなる部位が4つ形成されてなることを特徴とするものである。
この第9の発明に係る液体濾過装置では、液体流入管と共に液体用フィルタの中央に形成された液体流入空間内に挿入された後に回転されることにより、前記底板部の上面と共同して前記液体用フィルタの内周側の下端側を挟む下面を有してなる部位が4つ形成されてなるスペーサを備えている。このスペーサは、上記液体流入管の最も下端(最も底板部に接近した位置)に固定されているスペーサであり、しかも、底板部の上面と共同して前記液体用フィルタの内周側の下端側を挟む上面を有してなる部位が4つ形成されている。換言すれば、上記スペーサは、上記液体流入空間内に挿入された後に回転されることにより、底板部の上面と共同して液体用フィルタの下端側の内周側を4カ所において挟む部位を備えている。
したがって、この第9の発明によれば、液体用フィルタの中央に形成された液体流入空間内に濾過前の液体が流入した際に、該液体の荷重や圧力等により、該液体が液体用フィルタの下面と底板部の上面との間に侵入し、濾過されることなく外部に流出することを有効に防止することができる。特に、この第9の発明を構成するスペーサと、上記第8の発明を構成するスペーサとをそれぞれ前記液体流入管に固定した液体濾過装置によれば、濾過前の液体が、液体用フィルタの上端側と下端側との両側を通過して濾過されることなく外部に流出する危険性を有効に防止できるばかりではなく、こうした濾過されない液体が外部に流出する危険性を回避する手段として、上記第8の発明を構成するスペーサと蓋板とにより、また、第9の発明を構成するスペーサと底板部とにより、それぞれ共同して液体用フィルタの上端側と下端側とを挟む構成を採用しており、液体用フィルタの上面を蓋板の下面に固定したり該液体用フィルタの下面を底板部の上面に固定したりする構成を採用していないことから、所定時間に亘って使用され内周面に異物が付着した液体用フィルタのみをフィルタケースから独立して取り外すことができ、該液体用フィルタを洗浄して異物を取り除き、再度上記フィルタケースに収容することができる。すなわち、上記第8の発明を引用した第9の発明に係る液体濾過装置によれば、液体用フィルタとしての基本的・一般的な機能である濾過性を損なうことなく、且つ、先に説明した第5の発明に係る液体濾過装置の最も特徴的な機能である洗浄可能性と再利用性との両方の機能を実現することができるとともに、第1ないし第3の発明に係るフィルタケースの特徴である減容化を損ねることもない。
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係るフィルタケースによれば、上記正面板や背面板等をそれぞれ回動操作し、上記枠部材と枠状部とが互いに接近するように折り畳むことによるその容積は、内部に液体用フィルタが収容され液体濾過装置として使用される形態における容積と比較して、フィルタケースの容積を大幅に減らすことが可能となり、輸送時ばかりではなく保管時においても単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)に係るフィルタケースによれば、上記正面板や背面板等をそれぞれ回動操作し、上記枠部材の下面と枠状部の上面とを互いに当接させることにより、内部に液体用フィルタが収容され液体濾過装置として使用される形態における容積と比較して、フィルタケースの容積を大幅に減らすことが可能となり、輸送時ばかりではなく保管時においても単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)に係る液体濾過装置によれば、上記フィルタケースと、液体用フィルタと、上記液体流入管が固定された蓋板との3つの部材に分解することが可能であるため、フィルタケースの容積を大幅に減らすことが可能となり、輸送時ばかりではなく保管時においても単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、第4の発明(請求項4記載の発明)に係る液体濾過装置によれば、液体用フィルタは、圧縮することにより収縮し全体の高さを短いものとすることができることから、上記フィルタケースの減容化ばかりではなく、液体用フィルタ自体の減容化も可能となる。
また、第5の発明(請求項5記載の発明)に係る液体濾過装置によれば、所定時間に亘って液体用フィルタとして使用されることにより内側面に付着された異物を洗浄することができるとともに、展開された状態から上記山部や谷部が形成されるようにシート体を折曲することにより上記折曲状態とし、再び液体用フィルタとして使用することができる。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)に係る液体濾過装置によれば、該液体濾過装置を分解することにより、更に一層単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、第7の発明(請求項7記載の発明)に係る液体濾過装置によれば、上記スペーサにより液体用フィルタに形成された特定の谷部とこの特定の谷部に隣り合う他の谷部とが接近している場合であっても、その接近状態が強制的に離間されることから、濾過前の液体を上記特定の谷部と他の谷部との間に流入させることができ、より濾過機能を向上させることができる。
また、第8の発明(請求項8記載の発明)に係る液体濾過装置によれば、液体用フィルタの中央に形成された液体流入空間内に濾過前の液体が流入した際に、該液体の荷重や圧力等により、該液体が液体用フィルタの上面と蓋板の下面との間に侵入し、濾過されることなく外部に流出することを有効に防止することができる。
また、第9の発明(請求項9記載の発明)に係る液体濾過装置によれば、液体用フィルタの中央に形成された液体流入空間内に濾過前の液体が流入した際に、該液体の荷重や圧力等により、該液体が液体用フィルタの下面と底板部の上面との間に侵入し、濾過されることなく外部に流出することを有効に防止することができる。特に、上記第8の発明を引用した第9の発明に係る液体濾過装置によれば、液体用フィルタとしての基本的・一般的な機能である濾過性を損なうことなく、且つ、先に説明した第5の発明に係る液体濾過装置の最も特徴的な機能である洗浄可能性と再利用性との両方の機能を実現することができるとともに、第1ないし第3の発明に係るフィルタケースの特徴である減容化を損ねることもない。
液体濾過装置を示す側断面図である。 液体用フィルタの平面図である。 液体用フィルタを上下方向に伸長した状態を示す左側面図である。 液体用フィルタを上下方向に伸長した状態を示す正面図である。 シート体の展開図である。 スリットが形成された状態を拡大して示す平面図である。 シート体が液体用フィルタの正面側で重ね合わされている状態を拡大して示す側断面図である。 上側のフィルタと下側のフィルタとが連結片により互いに連結された状態を示す左側面図である。 上側のフィルタと下側のフィルタとが連結片により互いに連結された状態を示す断面図である。 ケース本体と蓋板とを分解して示す斜視図である。 図10に示すケース本体と蓋板の正面図である。 ケース本体の右側面図である。 互いに連結した上部正面板部と下部正面板部とを示す正面図である。 互いに連結した上部正面板部と下部正面板部とを示す右側面図である。 フィルタケースを示す左側面図である。 底板部材を示す平面図である。 上部正面板と下部正面板との連結構造を拡大して示す正面図である。 上部正面板と下部正面板との連結構造を拡大して示す斜視図である。 右側板と左側板とを折り畳む過程を示すフィルタケースの正面図である。 上部正面板及び下部正面板と上部背面板及び下部背面板をそれぞれ折り畳む過程を示すフィルタケースの左側面図である。 折り畳まれたフィルタケースを示す正面図である。 折り畳まれたフィルタケースを示す左側面図である。 互いに分解された液体流入管と底板部とを拡大して示す断面図である。 液体流入管が底板部に固定された管接続部に接続された状態を拡大して示す断面図である。 液体用フィルタと蓋板及びスペーサの位置を模式的に示す平面図である。 図25に示す状態から蓋板を45度回転させた後の状態を模式的に示す平面図である。 蓋板と最も上部に配置されたスペーサとによりフィルタの一部が挟持された状態を拡大して示す側断面図である。 底板部と最も下部に配置されたスペーサとによりフィルタの一部が挟持された状態を拡大して示す側断面図である。 フィルタとスペーサとの位置関係を拡大して示す側断面図である。 図29に示す状態から液体がフィルタケース内に流入した後の状態を拡大して側断面図である。 蓋板と液体流入管との接続構造の要部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る液体濾過装置を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施の形態に係る液体濾過装置1は、図1に示すように、フィルタケース2と、このフィルタケース2内に収容された複数の液体用フィルタ(以下、単に「フィルタ」と言う。)3とから構成されている。そこで、先ず、上記フィルタ3に関して詳細に説明し、その後に上記フィルタケース2に関して説明する。
上記それぞれのフィルタ3は、何れも同一形状に成形されてなるものであり、後述する連結片3cを介してそれぞれ高さ方向に連結されており、アクリル繊維等の合成繊維等からなる不織布であって、通水性を有する一方、液体に含まれた異物を捕捉するものである。そして、このフィルタ3は、図2に示すように、平面形状は正方形状に成形されてなるものであり、図3に示すように、左側面視においては、山部3aと谷部3bとが交互に形成され、また、図4に示すように、正面視においても山部3aと谷部3bとが交互に形成されている。これらの山部3a及び谷部3bは、このフィルタ3の高さ方向と直交する方向に長さを有してなるものである。また、このフィルタ3の上端には、連結片3cが形成されている。また、図2に示すように、上記フィルタ3は、平面視において、四角形状に成形されてなるものであり、該フィルタ3の中央には、正方形状の液体流入空間3dが形成されている。この液体流入空間3dは、濾過する液体が流入する部位である。
そして、上記フィルタ3は、図5に示すように、長方形状に成形されたシート体5を、折曲することにより成形してなるものである。そこで、以下、このシート体5の折曲方法を簡単に説明する。なお、図5中において、破線で示す部位は、それぞれ折曲される部位(以下、これら折曲される部位を「折曲線」と言う。)である。そして、これら折曲線の中で、最も下方に位置には、左右方向に長さを有する第1の水平折曲線5aが位置し、この第1の水平折曲線5aの上方には該第1の水平折曲線5aと平行となされた第2の水平折曲線5bが位置し、またこの第2の水平折曲線5bの上方には第1の水平折曲線5aが位置するというように、このシート体5の下方から上方にかけて、上記第1の水平折曲線5aと第2の水平折曲線5bが、等間隔にて交互に位置している。そして、上記第1の水平折曲線5aは、それぞれ該シート体5が(後に一部山折りされる部位を除いて)谷折りされる部位であり、上記第2の水平折曲線5bは、それぞれ該シート体5が山折りされる部位である。すなわち、上記方形状に成形されたシート体5を折曲することにより、上記フィルタ3を製造・成形する過程においては、上記第1の水平折曲線5aと第2の水平折曲線5bがそれぞれ交互に位置する部位にて、谷折りと山折りを交互に繰り返し、該第1の水平折曲線5aから第2の水平折曲線5bまでの幅とされたプリーツ状の図示しない折曲体を作る。なお、上記連結片3cとなる部位は、このシート体5の最も上端側に形成され山折りされる第2の水平折曲線5bを介して連続してなり、上記第2の水平折曲線5aと第1の水平折曲線5bとの間隔よりも幅が狭い部位である。また、上記シート体5の左端から右端方向であって、上記谷折りされる折曲線5aが位置する個所には、図5及び図6に示すように、それぞれスリット5cが形成されている。これらのスリット5cの長さは、後述する重ね合わせ代5hの幅よりも短いものとされている。
そして、上記プリーツ状の折曲体が完成した後には、再び上記シート体5を展開し、該シート体5の長さ方向に互いに平行に形成された4つの(第1ないし第4の)垂直折曲線5d・・・5gの位置でそれぞれ全て同じ方向に折曲する。すなわち、上記シート体5の左右両端を、図5中において手前側で重なるように、上記第1ないし第4の垂直折曲線5d・・・5gの部位で折曲した場合には、図5中に示されたシート体5の面は、完成されたフィルタ3の内側面となり、反対方向に全て折曲した場合には、図5に示されたシート体5の面の反対の面は、完成されたフィルタ3の外側面となる。この例では、上記第1ないし第4の垂直折曲線5d・・・5gの折曲の仕方として、前者を採用して説明する。そして、上記第1ないし第4の垂直折曲線5d・・・5gの内、最も左側に位置する第1の垂直折曲線5dから該垂直第1の折曲線5dの右側に位置する第2の垂直折曲線5eまでの部位(この部位は、本例では、フィルタ3の左側面を形成する部位である)の幅、この第2の垂直折曲線5eから該第2の垂直折曲線5eの右側に位置する第3の垂直折曲線5fまでの部位(この部位は、本例では、フィルタ3の背面を形成する部位である)の幅、上記第3の垂直折曲線5fから該第3の垂直折曲線5fの右側に位置する第4の垂直折曲線5gまでの部位(この部位は、本例では、フィルタ3の右側面を形成する部位である)の幅は、それぞれ同じ間隔とされている。なお、上記シート体5の左端から上記第1の垂直折曲線5dまでに位置する一方の正面形成部3f(図5参照)と、該シート体5の右端から上記第4の垂直折曲線5gまでに位置する他方の正面形成部3g(図5参照)は、本例では、それぞれフィルタ3の正面に位置する部位であるとともに、該一方の正面形成部3fの幅と他方の正面形成部3gの幅との和は、該フィルタの3の正面の幅よりも長いものとされているとともに、該和からフィルタ3の正面の幅の差は、該一方の正面形成部3fと他方の正面形成部3gとが、フィルタ3の正面において互いに重ね合わされた際における重ね合わせ代3hの幅(図4参照)である。なお、この例では、上記一方の正面形成部3fの内側に、上記他方の正面形成部3gの先端側が位置するように、該一方の正面形成部3fと他方の正面形成部3g部位とが重ね合わされている。そして、これら一方の正面形成部3fと他方の正面形成部3gとが互いに重ね合わされる重ね合わせ代3hの幅は、上記スリット5cの長さよりも短いものとされている。
そして、上記第1ないし第4の垂直折曲線5d・・・5gのそれぞれの位置にて山折りする作業が終了すると、次いで、該第1ないし第4の垂直折曲線5d・・・5gをそれぞれ約90度山折りに折曲するとともに、上記第1の垂直折曲線5dと第2の垂直折曲線5eとの中間位置であって、それまで谷折りされた第1の水平折曲線5aの中央を中心とした所定の幅を山折りに折り返すとともに、この折り返されて山折りされた第1の水平折曲線5aの左端から、上記山折りされた第2の水平折曲線5bと該第1の垂直折曲線5dとが交わる位置までに至る直線状の第1の傾斜折曲線5j(図5参照)をそれぞれ谷折りする。これら第1の傾斜折曲線5j全体は、90度の角度で方向が変更されて蛇行した折曲線として現れる。また、上記折り返して山折りとされた第1の水平折曲線5aの右端から上記山折りされた第2の水平折曲線5bと該第2の垂直折曲線5eとが交わる位置までに至る直線状の第2の傾斜折曲線5k(図5参照)を谷折りする。これら第2の傾斜折曲線5j全体は、90度の角度で方向が変更されて蛇行した折曲線として現れる。また、上記第3の垂直折曲線5fと第4の垂直折曲線5gとの中間位置であって、それまで谷折りされた第1の水平折曲線5aの中央を中心とした所定の幅を山折りに折り返すとともに、この折り返して山折りとされた第1の水平折曲線5aの左端から上記山折りされた第2の水平折曲線5bと該第3の垂直折曲線5fとが交わる位置までに至る直線状の第3の傾斜折曲線5m(図5参照)をそれぞれ谷折りに折曲する。これら第3の傾斜折曲線5m全体は、90度の角度で方向が変更されて蛇行した折曲線として現れる。また、上記折り返して山折りとされた第1の水平折曲線5aの右端から上記山折りされた第2の水平折曲線5bと該第4の垂直折曲線5gとが交わる位置までに至る直線状の第4の傾斜折曲線5n(図5参照)をそれぞれ谷折りに折曲する。これら第4の傾斜折曲線5n全体は、90度の角度で方向が変更されて蛇行した折曲線として現れる。
そして、上記シート体5を上述した要領でそれぞれの折曲線(符号は省略する。)にて折曲する作業がなされると、全体として筒状に近い立体形状となる。特に、上記シート体5は、上記第1ないし第4の垂直折曲線5d・・・5gにてそれぞれ90度折曲されていることから、上記シート体5の左端と右端とは不規則に重なり合った外観を呈する。そこで、次に、先に説明した一方の正面形成部3fが外側に、上記他方の正面形成部3gが該一方の正面形成部3fの内側に位置するように、該一方の正面形成部3fと他方の正面形成部3gとを互いに重ね合わせる。この際、上記シート体5の左端から右端方向には、上記第1の水平折曲線5aに沿ってそれぞれスリット5cが形成されていることから、作業者はこのスリット5cを利用してシータ体5の一部を捲りあげて外側(手前側)に逃がし、この逃がされた部位により空いた空間を利用して、上記他方の正面形成部3gの一部を一方の正面形成部3fの内側に位置させる(図7参照)。換言すれば、上記シート体5を折曲することにより、上記フィルタ3を成形・製造する過程においては、上記シート体5に上記スリット5cが形成されていることから、上記他方の正面形成部3gの一部を一方の正面形成部3fの内側に位置させる作業が迅速となる。
以上の方法により、上記シート体5は、図3又は図4に示すフィルタ3として完成する。そして、この実施の形態に係る液体濾過装置1内には、上述したフィルタ3が、複数上下に連結した状態で収容されている。図8及び図9は、それぞれ下側に位置するフィルタ3(本発明を構成する特定のフィルタ)と、この下側に位置するフィルタ3の上端側に下端側が連結した上側のフィルタ3(本発明を構成する他のフィルタ)との連結状態を示すものであり、上記下側に位置するフィルタ3の上部に形成された上記連結片3cの先端が、上側のフィルタ3の最も下方に形成された谷部3b側に位置している。上記下側のフィルタ3に形成された連結片3cの基端は、該下側のフィルタ3の最も上方に形成された山部3aであるとともに、図5に示すシート体5の最も上方に位置する第2の水平折曲線5bに相当する部位でもある。一方、上記上側のフィルタ3の最も下端は、図9に示すように、該上側のフィルタ3の最も下端側に位置する山部3aの直下に位置してなり、この下端は上記シート体5の下端である。そして、この上側のフィルタ3の下端は、上記下側のフィルタ3の最も上方に形成された山部3aの内側に位置している。したがって、上記連結片3cは、上記上側のフィルタ3の下端の外周全体を外側から囲っている。
次に、上記フィルタケース2について詳細に説明する。このフィルタケース2は、図10に示すように、上方に正方形状の開口21aを有してなるケース本体21と、このケース本体21の開口21aを上方から閉塞する蓋板22と、この蓋板22の下面に上端が固定された液体流入管23と、を備えている。
そして、上記ケース本体21は、それぞれ樹脂により一体成形されてなる以下の部材から構成されている。すなわち、このケース本体21は、図10に示すように、最も上部に位置し内側には正方形状の上記開口21aが形成された枠部材25と、このケース本体21の下部に配置された底板部材26と、上記ケース本体21の正面に位置する上部正面板27及び下部正面板28と、上記ケース本体21の背面に位置する上部背面板29及び下部背面板30と、上記ケース本体21の左側面に位置する左側板31と、上記ケース本体21の右側面に位置する右側板32と、を備えている。なお、上記上部正面板27、下部正面板28、上部背面板29、下部背面板30、左側板31、右側板32には、濾過された液体が排出される貫通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記上部正面板27と下部正面板28とは、何れも正面板であり、この例では該正面板はこれら上部正面板27と下部正面板28に二分割されている。また、上記上部背面板29と下部背面板30とは、何れも背面板であり、本例では該背面板はこれら上部背面板29と下部背面板30とに二分割されている。
そして、上記枠部材25は、図10、図11、又は図12に示すように、正面板部25a、背面板部25b、左側板部25c及び右側板部25dを備え、上記上面の角部には、上記蓋板22を固定するために用いられるネジ穴25eが形成されている。そして、上記枠部材25に形成された左側板部25cの正面側であって下端側中途部には、後述する上部正面板27を構成する上部左起立板部27bの上端側の左側面に形成された第1の回動軸27d(図13又は図19参照)が挿通される第1の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記右側板部25dの正面側の下端側には、後述する上部正面板27を構成する上部右起立板部27cの上端側中途部に形成された第2の回動軸27e(図12参照)が挿入される第1の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記枠部材25に形成された左側板部25cの背面側であって下端側中途部には、後述する上部背面板29を構成する左起立板部29bの上端側左側面に形成された第3の回動軸29d(図20参照)が挿通される第3の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記枠部材25に形成された右側板部25dの背面側であって下端側中途部には、後述する上部背面板29を構成する右起立板部29cの上端側右側面に形成された第4の回動軸29e(図10参照)が挿通される第4の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記枠部材25に形成された正面側板25aの左側中途部には、後述する左側板31に形成された正面板部31bの上端側中途部に形成された第5の回動軸31d(図10又は図19参照)が挿通される第5の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記枠部材25に形成された背面側板25bの左側中途部には、図示しない左側板31に形成された背面板部の上端側中途部に形成された図示しない第6の回動軸が挿通される第6の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記枠部材25に形成された正面側板25aの右側中途部には、後述する右側板32に形成された正面板部31bの上端側中途部に形成された第7の回動軸32d(図10又は図19参照)が挿通される第7の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記枠部材25に形成された背面側板25bの右側中途部には、後述する右側板32に形成された背面板部32cの上端側中途部に形成された第8の回動軸32eが挿通される第8の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。なお、上記第7の回動軸32dが挿通される第7の軸挿通穴及び第8の回動軸32eが挿通される第8の軸挿通穴の形成位置は、上記第5の軸挿通穴及び第6の軸挿通穴の形成位置よりも上方位置とされてなるとともに、後述するように、上記上部正面板27や上部背面板29がそれぞれ水平に折り畳まれた位置よりも上方とされている。
また、上記ケース本体21を構成する上記底板部材26は、図15又は図16に示すように、正方形状に成形された底板部26aと、この底板部26aの正面から起立してなる正面板部26bと、上記底板部26aの背面から起立してなる背面板部26cと、上記底板部26aの左端から起立してなる左側板部26dと、上記底板部26aの右端から起立してなる右側板部26eとを備えている。そして、上記正面板部26b、背面板部26c左側板部26d及び右側板部26eのそれぞれの高さは同一の高さとされ、全体で枠状に成形されている。なお、上記正面板部26b、背面板部26c左側板部26d及び右側板部26eは、本発明を構成する枠状部である。そして、上記底板部26aの中央には、先に説明した蓋板22下面に上端が取り付けられた液体流入管23の下端内に回動可能に挿入される円柱状の管接続部26fが形成されている。また、この底板部26aの上面の左側中央には、図16に示すように、左係止部26gが形成され、底板部26aの上面の右側中央には、右係止部26hが形成されている。上記左係止部26gは、後述する左側板31が垂下された際に、該左側板31の下端が係止され、該左側板31が垂下された状態を保持しこのケース本体21の内側に回転されることを防止する部位である。また、上記右係止部26hは、後述する右側板32が垂下された際に、該右側板32の下端が係止され、該右側板32が垂下された状態を保持しこのケース本体21の内側に回転されることを防止する部位である。
また、上記左側板部26dの正面側には、後述する下部正面板28の左側の下端側に形成された第9の回動軸28d(図13又は図20参照)が挿通される図示しない第9の軸挿通穴が形成され、該左側板部26dの背面側には、後述する下部背面板30の左側の下端側に形成された第10の回動軸30dが挿通される第10の軸挿通穴(符号は省略する。)が形成されている。また、上記右側板部26eの正面側には、後述する下部正面板28の右側の下端側に形成された第11の回動軸28e(図13又は図12参照)が挿通される図示しない第11の軸挿通穴が形成され、該右側板部26eの背面側には、後述する下部背面板30の右側の下端側に形成された第12の回動軸30eが挿通される図示しない第12の軸挿通穴が形成されている。
そして、上記上部正面板27は、図13に示すように、横方向に長さを有する長方形状に成形されてなる上部正面板部27aと、この上部正面板部27aの左端から正面側に起立してなる上部左起立板部27bと、上記上部正面板部27aの右端から正面側に起立してなる上部右起立板部27cとを備えている。そして、上記上部左起立板部27bの上端側の左側面には、第1の回動軸27dが立設されている。この第1の回動軸27dは、上記第1の軸挿通穴に挿通される部位である。また、上記上部右起立板部27cの上端側の右側面には、第2の回動軸27eが立設されている。この第2の回動軸27eは、上記第2の軸挿通穴に挿通される部位である(図10参照)。なお、これらが図示された図13は、上部正面板27と下部正面板28とを図示するものであるが、図15に示すように、該上部背面板29と下部背面板30は、該上部正面板27と下部正面板28と対照形状に成形されている。したがって、この上部背面板29にも、上部背面板部29a、図示しない上部左起立板部と上部右起立板部29cとがそれぞれ形成され、上部左起立板部には、先に説明した第3の回動軸29d(図20参照)が形成され、上部右起立板部29cには、先に説明した第4の回動軸29e(図10参照)が形成されている。上記第3の回動軸29dは、上記枠部材25に形成された第3の軸挿通穴に挿通される部位であり、上記第4の回動軸29eは、上記枠部材25に形成された第4の軸挿通穴に挿通される部位である。
また、上記下部正面板28は、図13に示すように、上記上部正面板部27aと同一形状に成形されてなる下部正面板部28aと、この下部正面板部28aの左端から正面側に起立してなる下部左起立板部28bと、上記下部正面板部28aの右端から正面側に起立してなる下部右起立板部28cとを備えている。そして、上記下部左起立板部28bの下端側の左側面には、第9の回動軸28dが立設されている。この第9の回動軸28dは、上記底板部材26を構成する左側板部26dに形成された第9の軸挿通穴に挿通される部位である。また、上記下部右起立板部28cの下端側の右側面には、第11の回動軸28eが立設されている。この第11の回動軸28eは、上記底板部材26を構成する右側板部26eに形成された第11の軸挿通穴に挿通される部位である。
また、上記上部背面板29と下部背面板30とは、図12又は図15に示すように、上記上部正面板27と下部正面板28と対称に成形されてなるものである。そして、上記上部背面板29は、上部背面板部29a(図15参照)と、この上部背面板部29aの左端から背面側に起立してなる上部左起立板部29b(図20参照)と、上記上部背面板部29aの右端から背面側に起立してなる上部右起立板部29c(図15参照)とを備えている。そして、上記上部左起立板部29bの上端側の左側面には、第3の回動軸29d(図20参照)が立設されており、また、上記上部右起立板部29cの上端側の右側面には、第4の回動軸29e(図12参照)が立設されている。上記第3の回動軸29dは、上記第3の軸挿通穴に挿通される部位であり、上記第4の回動軸29eは上記第4の軸挿通穴に挿通される部位である。また、上記下部背面板30は、下部背面板部30a(図15参照)と、この下部背面板部30aの左端から背面側に起立してなる下部左起立板部30b(図20参照)と、上記下部背面板部30aの右端から背面側に起立してなる下部右起立板部30c(図12参照)とを備えている。そして、上記下部左起立板部30bの下端側の左側面には、第10の回動軸30d(図20参照)が立設されており、また、上記下部右起立板部30cの下端側の右側面には、第11の回動軸30e(図12参照)が立設されている。上記第10の回動軸30dは、上記底板部材26の左側板部26dに形成された第10の軸挿通穴に挿通される部位であり、上記第11の回動軸30eは、上記底板部材26の右側板部26eに形成された第11の軸挿通穴に挿通される部位である。
そして、図13又は図14に示すように、上述した上部正面板27と下部正面板28とは、互いに回動自在に連結されてなるとともに、上記上部背面板29と下部背面板30とは、互いに回動自在に連結されている。なお、上記上部正面板27と下部正面板28との連結構造と、上記上部背面板29と下部背面板30との連結構造とは、それぞれ同一のものであり、該上部正面板27と下部正面板28とは、左右両側において互いに連結されていることから、以下では、上部正面板27の右側と下部正面板28の右側との連結構造について説明する。そこで、図17又は図18にそれぞれ拡大して示すように、上記下部正面板28を構成する下部正面板部28a上端の右端には、水平方向に長さを有する円筒部28tが、該下部正面板部28aの上端よりも上方に突出した状態で形成され、この円筒部28tの中心には、回動軸41が挿通される挿通空間が形成されている。一方、上記上部正面板27を構成する上部正面板部27aの右下角部には、上記円筒部28tの左端面と対向するとともに上記回動軸41に左端を支持する左支持板部27tと、上記回動軸41に右端を支持する右支持板部27uとが互いに面対向した状態で形成されている。上記右支持板部27uの一部は、上記上部右起立板部27cの下端側であり、該上部右起立板部27cの正面端から更に正面側に円弧状の膨出した一方の膨出部(符号は省略する。)を有している。また、上記左支持板部27tは、上部右起立板部27cの下端側中途部から左側に突出してなる中間板部27vの先端に基端を有してなるものであり、上記円弧状に膨出してなる一方の膨出部と同じ形状に膨出してなる他方の膨出部(符号は省略する。)を備えている。そして、上記一方及び他方の膨出部の中央には、それぞれ円形状の貫通穴(符号は省略する。)が形成され、これらの貫通穴には、上記回動軸41が挿通されている。こうした連結構造は、上記上部正面板27と下部正面板28との左側においても形成され、また、上記上部背面板29と下部背面板30との左右両側においても形成されている。
また、上記左側板31は、図19に示すように、ケース本体21の左側に配置されてなるものであり、方形状に成形された左側板本体31aと、この左側板本体31aの正面側に形成され該左側板本体31aから左側に起立してなる正面板部31bと、上記左側板本体31aの背面側に形成され該左側板本体31aから左側に起立してなる図示しない背面板部とを備えている。そして、上記正面板部31bの上端側中途部には、該正面板部31bの正面側に立設された第5の回動軸31d(図19参照)が設けられている。また、上記背面板部の上端側中途部には、該背面板部の背面側に立設された図示しない第6の回動軸が設けられている。上記第5の回動軸31dは、先に説明した枠部材25に形成された第5の軸挿通穴に挿通される部位であり、上記第6の回動軸は上記第6の軸挿通穴に挿通される部位である。
また、上記右側板32は、図12又は図19に示すように、ケース本体21の右側に配置されてなるものであり、方形状に成形された右側板本体32aと、この右側板本体32aの正面側に形成され該右側板本体32aから右側に起立してなる正面板部32bと、上記右側板本体32aの背面側に形成され該右側板本体32aから右側に起立してなる図示しない背面板部とを備えている。そして、上記正面板部32bの上端側中途部には、該正面板部32bの正面側に立設された第7の回動軸32d(図10参照)が設けられている。また、上記右側板32に形成された図示しない背面板部の上端側中途部には、該背面板部の背面側に立設された図示しない第8の回動軸32eが設けられている。上記第7の回動軸32dは、先に説明した枠部材25に形成された第7の軸挿通穴に挿通される部位であり、上記第8の回動軸32eは上記第8の軸挿通穴に挿通される部位である。
また、上記蓋板22の中央には、図10に示すように、円形状の開口22aが形成されている。この開口22aは、図示しないホース又はチューブ若しくはパイプの先端側が挿入され又は接続される部位であり濾過される液体が流入する部位である。また、この蓋板22の下面の中央には、上記開口22aと連通してなるとともに、該開口22aの内径よりも大径の内径が形成された液体流入管23の上端が固定されている。この液体流入管23の長さは、図15に示すように、上記蓋板22の下面から上記底板部26aの上面までの長さよりも僅かに短いものとされている。また、この液体流入管23には、該液体流入管23内に流入した液体が該液体流入管23の外側に流出される図示しない複数の流出孔が形成されている。したがって、液体はこの流出孔を介して、上記ケース本体21内に収容されたフィルタ3の液体流入空間3dに流入する。
そして、上記液体流入管23の外周には、複数のスペーサ45が固定されている。これらのスペーサ45は、それぞれ同一形状に成形され板体であり、それぞれ図2に示すフィルタ3に形成された液体流入空間3dの平面形状である正方形状に成形されてなり、該液体流入空間3d内に該フィルタ3の上方から挿入される外形形状に成形されている。但し、これら複数のスペーサ45に形成された各辺は、上記蓋板22にそれぞれ形成された各辺よりも、上記液体流入管23の中心から45度回転した位置とされている。したがって、後述するように、上記ケース本体21内に収容されたフィルタ3の上方から上記液体流入空間3d内に上記液体流入管23の下端側を挿入するとともに、上記スペーサ45を該液体流入空間3d内に挿入する際には、上記蓋板22を45度回転させた状態で行われる。
また、上記複数のスペーサ45の内で、上記蓋板22の下面に最も近い位置に固定されたスペーサ45Aと該蓋板22の下面との距離は、先に説明したフィルタ3に形成された複数の谷部3bの中で最も上方に形成された谷部3b又は該谷部3bとその直下に形成された谷部3bとの二つの谷部3b、3bが液体流入管23の外周近傍に位置することができる距離とされている。また、上記複数のスペーサ45の内で、上記底板部材26を構成する底板部26aの上面に最も近い位置に固定されたスペーサ45Bと該底板部26aの上面との距離は、先に説明したフィルタ3に形成された複数の谷部3bの中で最も下方に形成された谷部3b又は該谷部3bとその直上に形成された谷部3bとの二つの谷部3b、3bが液体流入管23の外周近傍に位置することができる距離とされている。
以上がこの実施の形態に係る液体濾過装置1を構成するフィルタ3とフィルタケース2の説明である。そこで、以下では、上記フィルタケース2を分解し、ケース本体21を折り畳む方法、完成されたフィルタケース2内に複数のフィルタ3を収容し、上記蓋板22を固定する方法等を順に説明する。
先ず、完成されたフィルタケース2を分解する方法から説明する。図1に示すように、液体濾過装置1として完成された状態からフィルタケース2を分解するには、それまで図示しないネジにより4か所にてケース本体21の枠部材25の上面に固定されていた蓋板22を取り外すとともに、該蓋板22を45度回転させ、該蓋板22を上方に移動させる。こうした操作により、それまでフィルタ3の液体流入空間3d内に挿入されていた液体流入管23及び上記複数のスペーサ45を取り外すことができる。次いで、上記複数のフィルタ3を上記ケース本体21内から外部に取り出す。なお、こうした蓋板22やフィルタ3を外部に取り外す方法は、該蓋板22を回転させることなく、上記フィルタ3と一体的に上方に移動させ、その後に、該蓋板22を45度回転させて、液体流入管23及び上記複数のスペーサ45を複数のフィルタ3から取り外してもよい。なお、このように取り出されたフィルタ3を洗浄する場合には、それぞれ連結したフィルタ3を分離し、それぞれのフィルタ3を図5に示すように展開して洗浄水等を用いて洗浄すればよい。
一方、上記フィルタ3が取り除かれたケース本体21を折り畳むには、先ず、上記右側板32の下端側を該ケース本体21の内側に押圧し、上記第7の回動軸32dと第8の回動軸32eとを中心にして、図19中において該右側板32を時計回り方向に回転させる。こうした操作により、それまで上記右側板32の下端側と、図16に示す上記右係止部26hとの係合状態は解除される。こうした操作により、それまで上記左側板31の下端と、図16に示す上記左係止部26gとの係合状態は解除されるとともに、さらに該左側板31を反時計回り方向に回転させると、上記右側板32の下端は上記左側板31の内側面に当接するとともに、左側板31の内側面に沿って右側板32の下端は摺接しながら、更に右側板32は時計回り方向に回転させられ、最終的には、図20に示すように、上記枠部材25内の上方に上記右側板32は収容され、この右側板32の下方に上記左側板31が収容される。このように、枠部材25内の上方に上記右側板32が収容され、この右側板32の下方に重ね合わされるように上記左側板31が収容されるのは、図19に示すように、右側板32の回動中心である第5の回動軸31dと第6の回動軸は、上記左側板31の回動中心である上記第7の回動軸32dと第8の回動軸32eの配置位置よりも上方に位置しているからである。
また、図20に示すように、上記上部正面板27と下部正面板28との間と、上記上部背面板29と下部背面板30との間が互いに接近するように押圧すると、上記上部正面板27は上記第1の回動軸27dと第2の回動軸27eを中心にケース本体21の内側に回転し、下部正面板28は第9の回動軸28dと第11の回動軸28eを中心にケース本体21の内側に回転するとともに、該上部正面板27と下部正面板28とは互いに上記回動軸41を中心に回動する。また、上記上部背面板29と下部背面板30との間をケース本体21の内側に移動するように押圧すると、上記上部背面板29は、第3の回動軸29d(図12参照)と第4の回動軸29e(図10参照)を中心にケース本体21の内側に回転し、上記下部背面板30は上記第10の回動軸30dと第12の回動軸30eとを中心にケース本体21の内側に回転するとともに、該上部背面板29と下部背面板30とは互いに上記回動軸41に相当する部位を中心に回動する。そして、このように折り畳まれた上記上部正面板27と上部背面板29とは、図21又は図22に示すように、それぞれ上記枠部材25内であって上記左側板31の下方に折り畳まれ、また、上記下部正面板28と下部背面板30とは、それぞれ上記底板部26aの上方であって全体で枠状に成形された部位の内側に折り畳まれる。したがって、このように折り畳まれた上記ケース本体21の容積は、図12に示す状態における容積に比べて格段に小さなものとなる。なお、このように折り畳まれた上記下部正面板28と下部背面板30との間には、上記底板部26aの中央に固定された管接続部26fが位置している。
なお、図21又は図22に示すように、折り畳まれたケース本体21を用いて図1に示すように液体濾過装置1として使用する場合には、上記ケース本体21の折り畳み方法とは全く逆の操作し、図10又は図11にそれぞれ示す状態とすればよい。そして、図10又は図11に示す状態に復元されたケース本体21内に、上記連結片3cを介して上下互いに連結された複数のフィルタ3を収容する。次いで、このフィルタ3の上方から、図25に示すように、フィルタ3の外形に対して蓋板22を45度回転させた状態とし、この状態で上記フィルタ3の上方から上記液体流入空間3d内に上記液体流入管23の下端側を挿入するとともに、上記スペーサ45を該液体流入空間3d内に挿入する。そして、上記液体流入管23を、図23に示す状態まで下降させ、次いで、図24に示すように、該液体流入管23の下端から上記底板部26aの中央に固定された円柱状の管接続部26fを挿入させる。そして、こうした作業が終了すると、次いで、上記蓋板22を45度回転させる。こうした蓋板22の回転操作により、図26に示すように、正方形状に成形されたフィルタ3の4つの辺と、上記蓋板22の4つの辺(及び底板部26aの4つの辺)とは、それぞれ互いに平行とされるとともに、上記それぞれのスペーサ45は、上記フィルタ3に形成された液体流入空間3dに対して45度回転した状態となる。なお、図23及び図24において、フィルタ3は図示を省略する。
そしてさらに、上記蓋板22が45度回転されると、図27に示すように、上記蓋板22の下面に最も近い位置に固定されたスペーサ45Aに形成された4つの角部は、フィルタ3の最も上方に形成された谷部3bよりも山部3a側(或いは、この谷部3bの下側に形成された谷部3bよりも山部3a側)にそれぞれ移動し、蓋板22の下面と上記スペーサ45Aの上面とによってフィルタ3の上端側の内側を挟持する。また、同時に、上記蓋板22が45度回転されると、図28に示すように、上記底板部26aの上面に最も近い位置に固定されたスペーサ45Bに形成された4つの角部は、フィルタ3の最も下方に形成された谷部3bよりも山部3a側(或いは、この谷部3aの上側に形成された谷部3bよりも山部3a側)にそれぞれ移動し、底板部26aの上面と上記スペーサ45Bの下面とによってフィルタ3の下端側の内側を挟持する。また、上記蓋板22が45度回転されると、図29に示すように、上記スペーサ45Aとスペーサ45Bとの間に配置されたそれぞれのスペーサ45は、フィルタ3の中途部に形成された谷部3bよりも山部3a側に移動するとともに、上下に隣り合うスペーサ45とスペーサ45との間には、幾つかの谷部3bが位置することとなる。なお、この状態における上記フィルタ3であって、上下に隣り合うスペーサ45とスペーサ45との間に位置するフィルタ3の中途部は、それぞれの自重により、図29に示すように、各山部3a及び各谷部3bがそれぞれ近接した状態とされている。
このように上記蓋板22を45度回転する操作が終了すると、該蓋板22を上記枠部材25の上面に上記図示しないネジを用いて固定することにより、冒頭で説明した液体濾過装置1が完成する。そして、このように完成された液体濾過装置1内に、上記蓋板22に形成された開口22a及び上記液体流入管23内に図示しない液体を流入させると、該液体流入管23に形成された流出孔を介して上記フィルタ3の中央に形成された液体流入空間3d内に流入する。こうした液体の流入により、それまで互いに近接していた上記山部3a及び谷部3bは、上記液体の流入圧力により、上下に隣り合う山部3aと山部3aとの間に液体が流入し、図30に示すように、それぞれ離間する。この結果、上記液体は、それぞれの山部3aと山部3aとの間から該フィルタ3を通過して該フィルタ3の外側に流出し、該液体の流出過程において、該液体に含まれた異物は、該フィルタ3の内側で捕捉される。
また、上下に連結したフィルタ3同士は、図8に示すように、それぞれのフィルタ3の上端に形成された上記連結片3cを介して連結されてなるとともに、該連結片3cは、上方に位置するフィルタ3の下端側を周回り方向に囲っていることから、フィルタ3とフィルタ3との間から濾過される前の液体がフィルタケース2の外側に排出されることがない。また、最も上方位置に収容されたフィルタ3の上端側は、上記最も上方に配置されたスペーサ45Aと蓋板22とにより挟持されていることから、該フィルタ3の上方と蓋板22の下面との間から濾過される前の液体がフィルタケース2の外側に排出されることがなく、また、最も下方位置に収容されたフィルタ3の下端側は、上記最も下方に配置されたスペーサ45Bと底板部26aとにより挟持されていることから、該フィルタ3の上方と蓋板22の下面との間から濾過される前の液体がフィルタケース2の外側に排出されることがない。
すなわち、この液体濾過装置1は、上記スペーサ45Aと蓋板22とによりフィルタ3の上端側を挟持するとともに、スペーサ45Bと底板部26aとのよりフィルタ3の下端側を挟持してなる構造を採用すること、上下方向に位置するフィルタ3同士を、上記連結片3cを介して連結する構造を採用することにより、フィルタケース2内に収容されたフィルタ3の上下両端側及び互いに連結されたフィルタ3とフィルタ3との間から濾過される前の液体がフィルタケース2の外側に排出されることが防止されており、こうしたそれぞれの構造の採用により、輸送時等における液体濾過装置1全体の容積・容量の減少化(減容化)を実現している。
また、上記フィルタ3は、上記山部3a及び谷部3bのそれぞれ長さ方向が、該フィルタ3の高さ方向と直交する方向とされていることから、山部等が高さ方向に形成された図示しないフィルタに比べて、単位容積当たりに多数のフィルタ3を収容することができ、この結果、この液体濾過装置1によれば、高い濾過機能を実現することができる。特に、上述したフィルタ3は、展開することにより方形状のシート体5とすることができることから、該フィルタ3をフィルタケース2から取り出し、内側に付着した異物を洗浄し、折曲状態に折り戻してフィルタ3とし、ケース本体21内に収容し、液体濾過装置1として使用することができることから、極めて経済性に優れたものとすることができる。
なお、上述した実施の形態に係る液体濾過装置1では、上記液体流入管23は上記蓋板22の下面に上端が固定されているが、本発明を構成する液体流入管23は、図31に示すように、該蓋板22の下面に着脱自在とされてなるものであってもよい。すなわち、この図31に示す蓋板22の下面には、外周の一方のネジ52aが螺刻された接続管52の上端が固定され、また、上記液体流入管23の内周には上記一方のネジ52aに螺着される他方のネジ23aが形成されている。上記接続管52の内径は、上記蓋板22の中央に形成された開口22aに連通してなるとともに、内径は該開口22aと同じものとされている。したがって、上記蓋板22と液体流入管23とを上述した構成とし、互いに着脱自在とすることにより、上記液体濾過装置1の分解時には、これら蓋板22と液体流入管23とを分解することができ、この結果、輸送時ばかりではなく保管時においても単位容積当たりで多くのフィルタケースを輸送・収容・保管することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る液体濾過装置1を構成するケース本体21では、上記枠部材25に対する上部正面板27の連結構造、該枠部材25に対する上部背面板29との連結構造、また、上記底板部材26に対する下部正面板28の連結構造、該底板部材26に対する下部背面板30の連結構造、さらには、上記枠部材25と左側板31との連結構造、及び上記枠部材25に対する右側板32の連結構造は、それぞれ上記第1の回動軸27d等の回動軸(符号は省略する。)とこの回動軸が挿通される挿通穴(符号は省略する。)とから構成されたものであるが、上記連結構造は、例えば、上記枠部材25に対して上記左側板31が回動可能に連結されているものであれば、例えば、蝶番を介して互いに連結されている構造等、他の構造であってもよい。
また、上記実施の形態に係る液体濾過装置1を構成するケース本体21は、正面板が上記上部正面板27と部正面板28とに二分割され、また、同様に、背面板が上記上部背面板29と下部背面板30とに二分割されたものを説明したが、上記ケース本体21は、このように二分割されておらず一つの部材からなる正面板や背面板より構成されたものであってもよい。
1 液体濾過装置
2 フィルタケース
3 フィルタ
3a 山部
3b 谷部
3c 連結片
5 シート体
21 ケース本体
22 蓋板
22a 開口
23 液体流入管
25 枠部材
26 底板部材
26a 底板部
27 上部正面板
28 下部正面板
29 上部背面板
30 下部背面板
31 左側板
32 右側板
45 スペーサ

Claims (9)

  1. 内部には液体を濾過する液体用フィルタが取り出し可能に収容されるフィルタ収容空間を有してなるとともに、正面板と、背面板と、左側板と、右側板と、方形状に形成された枠部材と、底板部と該底板部の外周から起立してなる枠状部とを有してなる底板部材と、を備え、
    上記正面板の上端側又は下端側と、上記背面板の上端側又は下端側と、上記左側板の上端側又は下端側と、上記右側板の上端側又は下端側とは、それぞれ上記枠部材の内側又は上記底板部材に形成された枠状部の内側の何れか一方に対して互いに回動可能に連結され、上記正面板、背面板、左側板及び右側板を上記枠部材又は底板部材に形成された枠状部との連結位置にて回動操作することにより、該枠部材と枠状部とが互いに接近されることを特徴とするフィルタケース。
  2. 内部には液体を濾過するフィルタが取り出し可能に収容されるフィルタ収容空間を有してなるとともに、正面板と、背面板と、左側板と、右側板と、方形状に形成された枠部材と、底板部と該底板部の外周から起立してなる枠状部とを有してなる底板部材と、を備え、
    上記正面板は、上部正面板と下部正面板とに二分割されてなるとともに、上記背面板は、上部背面板と下部背面板とに二分割され、
    上記上部正面板と上記上部背面板の上端側は、それぞれ上記枠部材の内側に対して回動可能に連結されてなり、上記下部正面板と上記下部背面板の下端側は、それぞれ上記枠状部の内側に対して回動可能に連結され、
    上記左側板の上端側と右側板の上端側は、それぞれ上記枠部材の内側に回動自在に連結されてなるとともに、
    上記枠部材と上記枠状部との両方によって囲まれた内部空間は、互いに重ねられた上記左側板と右側板とが収容される容積と、互いに重ねられた上記上部正面板と下部正面板とが収容される容積と、互いに重ねられた上記上部背面板及び下部背面板とが収容される容積を有し、最縮小時においては、上記枠部材の下面と枠状部の上面とが互いに当接することを特徴とするフィルタケース。
  3. 前記請求項1又は2記載の何れかのフィルタケースを用いた液体濾過装置であって、
    上記フィルタケース内に収容され中央には液体が流入する液体流入空間が形成された液体用フィルタと、
    該フィルタケースを構成する前記枠部材に形成された開口を閉塞し、中央には液体が流入する液体流入用開口が形成されてなるとともに、該枠部材に対して着脱可能に取り付けられてなる蓋板と、
    この蓋板の裏面に固定され、上記液体流入用開口に連通し、複数の貫通穴が形成されてなるとともに、上記液体用フィルタに形成された液体流入空間内に挿入される液体流入管と、を備えてなることを特徴とする液体濾過装置。
  4. 前記液体用フィルタは、中央には液体が流入する液体流入空間が形成され、それぞれ高さ方向と直交する方向に長さを有してなるとともに上下方向に並列して正面、背面、左側面及び右側面のそれぞれに露出してなる複数の山部と、上記山部の形成位置とは反対側に形成され、それぞれ高さ方向とは直交する方向に長さを有してなるとともに上下方向に並列してなり上記液体流入空間の一部を形成してなる複数の谷部と、を備えてなることを特徴とする請求項3記載の液体濾過装置。
  5. 前記液体用フィルタは、前記山部及び谷部が形成された折曲状態から展開されることにより方形状のシート体とされるとともに、上記折曲状態において、上記シート体の左側と右側とは重ね合わされており、該折曲状態の平面視における外形形状は四角形状とされてなることを特徴とする請求項3又は4記載の何れかの液体濾過装置。
  6. 前記液体流入管は、前記蓋板に対して着脱可能とされてなることを特徴とする請求項3,4又は5記載の何れかの液体濾過装置。
  7. 前記液体流入管の外周には、前記液体用フィルタの中央に形成された前記液体流入空間に挿入された後に回転されることにより、該液体用フィルタに形成された特定の谷部とこの特定の谷部に隣り合う他の谷部との間に先端側が挿入される部位を有する板状のスペーサが、該液体流入管の上端側から下端側にかけて複数固定されてなることを特徴とする請求項3,4,5又は6記載の何れかの液体濾過装置。
  8. 前記液体流入管に複数固定された前記スペーサのうちで最も上方に固定されたスペーサは、前記液体流入空間に挿入された後に回転されることにより、前記蓋板の下面と共同して前記液体用フィルタの内周側の上端側を挟む上面を有してなる部位が4つ形成されてなることを特徴とする請求項7記載の液体濾過装置。
  9. 前記液体流入管に複数固定された前記スペーサのうちで最も下方に固定されたスペーサは、前記液体流入空間に挿入された後に回転されることにより、前記底板部材を構成する底板部の上面と共同して前記液体用フィルタの内周側の下端側を挟む下面を有してなる部位が4つ形成されてなることを特徴とする請求項7又は8記載の何れかの液体濾過装置。
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