JP2017202427A - 遊技機 - Google Patents

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澤田 盛弘
Morihiro Sawada
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Abstract

【課題】多数の端子および操作部を設けた端子台のサイズを小型化しながらも、各操作部を容易に操作可能とする。【解決手段】複数の操作部が並べられた方向と交差する方向に各操作部を移動可能に設けておき、各操作部が移動することにより、ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とを端子ごとに切り替え可能としておく。ここで、各操作部の移動範囲を、隣の操作部の移動範囲とは異なる範囲に設けておく。こうすれば、操作部を移動させる際には、隣の操作部では固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わる移動範囲が異なることから、一方の操作部を操作したことに起因して隣の操作部が切り替わってしまうことがない。したがって、操作部と操作部とを接近させて設けて端子台を小型化した場合でも、隣の操作部の端子が切り替わってしまう虞を回避して目的の操作部を容易に操作することが可能となる。【選択図】図6

Description

本発明は、電気信号を送信あるいは受信しながら遊技を制御する遊技機に関する。
遊技ホールに設置される弾球遊技機や回胴式遊技機などの遊技機では、遊技を制御するための制御回路や、遊技に伴って種々の演出を実行するための演出制御回路などを備えており、これらの各回路の間で各種の電気信号を送受信しながら遊技を制御する。また、遊技ホールには、各遊技機の情報を取得するいわゆるホールコンピューターが備えられており、遊技機とホールコンピューターとの間で電気信号を送受信することも可能となっている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
こうした電気信号は、遊技機に備えられた端子台を経由して送受信されるようになっており、端子台にケーブルを接続することで、各制御回路を互いに接続したり遊技機とホールコンピューターとを接続することが可能である。また、ケーブルを着脱する際に操作レバーを操作することにより、ドライバー等でネジを回すことなくケーブルを容易に着脱可能としたタイプの端子台も存在している。このタイプの端子台では、端子台の各々の端子に操作レバーがそれぞれ備えられており、操作レバーを操作することで、それぞれの端子ごとにケーブルを容易に着脱することが可能である。
また、近年では、遊技機がより複雑化してきたことに伴って、遊技機の各制御回路の間や、遊技機とホールコンピューターとの間で、多数の種類の電気信号が送受信されるようになってきた。このため、端子台には多数の端子が設けられ、それに伴って端子台が大型化する傾向がある。こうした場合、端子台が大きなスペースを占めることに起因して、遊技機に備える他の装置のレイアウトの自由度が低下してしまうことがある。そこで、操作レバーを操作してケーブルを着脱するタイプの端子台では、各端子や各操作レバーを小型化して端子台が占めるスペースをできるだけ小さくしようとする試みがなされている。
特開2001−198327号公報 特開2006−181087号公報
しかし、端子台を小型化しようとすると、それに伴って操作レバーと操作レバーとの間隔が狭くなるので、操作レバーを個別に操作することが困難になるという問題があった。
この発明は、従来の遊技機が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、端子台のサイズを小型化しながらも、各々の端子の操作レバーを容易に操作可能とする技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
電気信号の送信または電気信号の受信の少なくとも一方を行う遊技機であって、
該遊技機の背面側に設けられ、前記電気信号を搬送するケーブルを固定可能な複数の端子が設けられた端子台と、
該端子台が搭載される板面と、
該板面に沿う方向であって遊技機背面視で横方向に並べて設けられるとともに該並べられた方向に沿った軸を中心に回動可能に設けられ、該並べられた方向と交差する方向に前記端子台に対して移動可能に設けられた第1の操作部および第2の操作部と、
前記第1の操作部および前記第2の操作部の各々ごとに設けられ、該操作部が移動した場合に、該操作部に対応する前記端子に前記ケーブルを固定可能な状態と、該固定が解除される状態とを切り替えるケーブル着脱機構と、
前記第1の操作部および前記第2の操作部の各々ごとに設けられ、該各々の操作部を該操作部の移動方向に対して互いに異なる初期位置に移動させる付勢手段と
を備え、
前記第1の操作部は、前記初期位置では、前記並べられた方向および当該初期位置における移動方向のいずれにも交差する方向である遊技機の後方側に、前記第2の操作部よりも突出し、前記初期位置よりも高い側に移動可能に設けられ、
前記第2の操作部は、遊技機の上方側に突出する形状とされ、前記初期位置よりも遊技機の前方側に移動可能に設けられ、
1つの前記第2の操作部を間に挟んで配置された2つの前記第1の操作部であって、当該2つの第1の操作部の間に遊技機の後方側及び上下方向側が開放された所定の隙間を形成する前記2つの第1の操作部が設けられ、
当該2つの第1の操作部に対して遊技機の左右方向に沿った方向側に、複数の前記第2の操作部が遊技機の上方側に突出して設けられ、当該複数の第2の操作部に対して遊技機の前方側に左右方向に連続する空間が形成される構成とされていることを要旨とする。
本発明によれば、端子台のサイズを小型化しながらも、各々の端子の操作レバーを容易に操作可能とした遊技機を提供することができる。
本実施例の遊技機10が配置された遊技ホールの全体構成を示した説明図である。 遊技ホール内に設置された本実施例の遊技機10の大まかな構成を示した説明図である。 各種の情報をホールコンピューター100に向けて出力するための端子台200が備えられた遊技機10の背面側の構成を示した説明図である。 端子台200の端子にケーブルを接続する様子を示した説明図である。 本実施例の遊技機10に搭載された第1実施例の端子台200の構成を示した斜視図である。 第1実施例の端子台200にケーブルを装着する様子を示した説明図である。 第1実施例の操作レバー240aを動かして操作レバー240aに対応する端子220にケーブルを装着する様子を示した説明図である。 操作レバーを端子台200の横方向に移動可能に設けた第1変形例の端子台を例示した説明図である。 第1変形例の端子台200にケーブルを着脱する様子を示した説明図である。 一方の隣の操作レバーと異なる高さに操作レバーを設けた第2変形例の端子台200を例示した説明図である。 操作レバー240の表面に凹部を設けた第3変形例の端子台200を示した説明図である。 第2実施例の端子台200を示した説明図である。 第2実施例の端子台200にケーブルを着脱する様子を示した説明図である。 第3実施例の端子台200を示した説明図である。 第3実施例の端子台200を搭載した遊技機10の背面のケーブルを纏めた様子を例示した説明図である。 立設した操作レバー240bの隣に、操作レバー240bの立設方向に交差する方向に操作レバー240aを立設することで、操作レバー240bに沿う方向へのケーブルの移動を規制する様子を示した説明図である。
端子台を小型化しようとすると、それに伴って操作レバーと操作レバーとの間隔が狭くなるので、操作レバーを個別に操作することが困難になるという問題があった。例えば、操作レバーを操作してケーブルを接続しようとすると、隣の操作レバーがすぐ近傍にあるので隣の操作レバーも動かしてしまい、その結果、すでに接続したケーブルが外れてしまう等の不都合が生じる。かといって、操作レバーを個別に操作し易いように操作レバーと操作レバーとの間隔を空ければ、今度はその分だけ端子台が大型化してしまうので、装置のレイアウトの自由度を確保することが困難になってしまう。
かかる課題の少なくとも一部を解決するために、次の構成を採用しても良い。すなわち、
電気信号の送信または電気信号の受信の少なくとも一方を行いながら遊技を制御する遊技機であって、
前記電気信号を搬送するケーブルを固定可能な複数の端子が設けられた端子台と、
前記端子台に並べて設けられるとともに、該並べられた方向と交差する方向に該端子台に対して移動可能に設けられた複数の操作部と、
前記複数の操作部の各々ごとに設けられ、該操作部の移動に連動して駆動することにより、該操作部に対応する前記端子に前記ケーブルを固定可能な状態と、該固定が解除された状態とを切り替える複数のケーブル着脱機構と
を備え、
前記複数の操作部は、前記端子に前記ケーブルを固定可能な状態と該固定が解除された状態とが切り替わる間に移動する移動範囲が、少なくとも一方の隣の操作部とは、該操作部の移動方向に対して異なる範囲に設けられた操作部であることを要旨とする。
かかる遊技機では、複数の端子が設けられた端子台を備えており、端子台には、それぞれの端子に対応する複数の操作部が並べて設けられている。これらの操作部は、並べられた方向と交差する方向に移動可能に設けられており、この移動方向に移動することにより、ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とを端子ごとに切り替えることが可能である。ここで、各操作部は、ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わる間に移動する移動範囲が、隣の操作部の移動範囲とは異なる範囲に設けられている。
こうすれば、ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わるまで操作部を移動させても、隣の操作部は、固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わる移動範囲が異なることから、一方の操作部を操作したことに起因して隣の操作部が切り替わってしまうことがない。したがって、操作部と操作部とを接近させて設けることによって端子台を小型化した場合でも、接近させて設けた隣の操作部の端子が切り替わってしまう虞を回避することができる。これにより、端子台を小型化しながらも、他の操作部を操作してしまう虞を回避して目的の操作部を容易に操作することが可能となる。
尚、上述したように、本発明における操作部の「移動範囲」とは、その操作部に対応する端子にケーブルを固定可能な状態と、該固定が解除される状態とが切り替わる間に、その操作部が移動する範囲である。したがって、操作部がある位置Aからある位置Bまで移動することによって、ケーブルを固定可能な状態と該固定が解除される状態とが切り替われば、位置Aと位置Bとの間の範囲が「移動範囲」に相当する。そして、固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わるこうした移動範囲を隣の操作部と異ならせておけば、状態が切り替わる際の操作部の移動範囲が異なることから、一方の操作部を操作したことに起因して隣の操作部が切り替わってしまう事態を回避することが可能となる。
尚、隣り合う操作部の移動範囲は、完全に離して設けておく必要は必ずしもなく、移動範囲の一部が重なっていてもよい。すなわち、操作部の移動範囲の一部が重なっている場合、一方の操作部を移動させることに伴って隣の操作部を移動させてしまう場合があるが、こうした場合でも、隣の操作部は、移動範囲の一部を移動するだけであり、移動範囲の全体(ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わる移動範囲)を移動するのではない。移動範囲の一部を移動しただけでは、固定状態と固定が解除された状態とが切り替わることはないので、こうした場合でも、隣の操作部については、ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わってしまう虞を回避することが可能である。もちろん、操作部の移動範囲を完全に離して設けてもよく、こうすれば、隣の操作部を移動させることなく目的の操作部だけを移動させることも可能となるので、隣の操作部が操作されてしまう虞をより確実に回避することが可能となる。
また、操作部は、操作部が並べられた方向と交差する方向に移動可能であれば、どのような態様で設けてもよい。例えば、操作部が並べられた方向と交差する方向に直線的に延設されたガイドレールを備えておき、操作部をガイドレールに沿って直線的に移動可能としてもよい。こうすれば、操作部が並べられた方向と交差する方向に操作部が移動可能な構成を、簡素な構成で実現することができる。もちろん、操作部は必ずしも直線的に移動する必要はなく、曲線的に移動してもよい。例えば、ガイドレールを円弧状に曲げておくことで、操作部を円弧状に移動させるものとしてもよい。あるいは、ガイドレールを設けておくのではなく、操作部が並べられた方向に沿って回転軸を設けておき、回転軸と操作部とを接続しておくことで、操作部を回転軸のまわりを円弧状に移動させるものとしてもよい。いずれの態様を用いても、操作部が並べられた方向と交差する方向に操作部を移動可能に設けることが可能である。
また、ケーブル着脱機構は、ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とを、操作部の移動に連動して切り替えることができれば、どのような機構であってもよい。例えば、操作部に機械的に連結された部材が操作部の移動に連動して駆動することで、その部材でケーブルを押さえ付けてケーブルを固定したり、その部材がケーブルから離れることでケーブルの固定を解除するものとしてもよい。あるいは、操作部に電気的に接続された部材が操作部の移動に連動して駆動することで、ケーブルが固定されたり固定が解除されたりするものとしてもよい。例えば、操作部の移動に連動して電気回路のスイッチが切り替わることで、アクチュエーターに電力を供給したり電力の供給を停止することで、ケーブルの固定や解除が行われるものでもよい。あるいは、操作部に可変抵抗器を接続しておき、操作部の移動に連動して可変抵抗器の抵抗値が変化して電気回路の抵抗値が変化することで、サーボモーター等の電動アクチュエーターが電気回路の抵抗値の変化に応じて駆動してケーブルの固定や解除が行われるものとしてもよい。このように、操作部の移動に連動してケーブルの固定や解除が行われる機構であれば、種々の機構を用いることが可能である。いずれの機構を用いた場合でも、固定可能な状態と固定が解除される状態とが切り替わる間の操作部の移動範囲を、隣の操作部と異ならせておけば、状態が切り替わる間の操作部の移動範囲が異なることから、一方の操作部を操作したことに起因して隣の操作部が切り替わってしまう事態を回避することが可能である。
尚、「ケーブルを固定可能な状態と、該固定が解除された状態を切り替える」とは、「ケーブルを固定可能な状態」から「固定が解除された状態」への切り替え、及び「固定が解除された状態」から「ケーブルを固定可能な状態」への切り替えの少なくとも一方を行うものを意味する。
ここで、「ケーブルを固定可能な状態」とは、ケーブルが固定された状態に加えて、ケーブルを固定することができる状態も含むものである。したがって、「固定が解除された状態」から「ケーブルを固定可能な状態」に切り替える態様には、「ケーブルを固定可能な状態」に切り替えるとケーブルが直ちに固定される態様だけでなく、「ケーブルを固定可能な状態」に切り替えた後に別の操作がされることで、ケーブルが固定される態様も、本発明の「ケーブルを固定可能な状態と、該固定が解除された状態を切り替える」に含まれる。例えば、「ケーブルを固定可能な状態」に切り替えると、ケーブルが固定されていない端子(「固定が解除された状態」に対応)を覆っていたカバーが移動したり端子が外部に突出するなどしてその端子にアクセスすることが可能となることで、端子にケーブルを固定することが可能となるものも含まれる。こうした場合も、隣り合う操作部の移動範囲を異ならせておけば、一方の操作部を移動させたことに起因して他方の操作部に対応する端子のカバーが移動したり端子が外部に露出したりしてしまう虞を回避することができるので、隣り合う操作部を接近させて設けることで端子台を小型化しても、隣の操作部の端子が切り替わってしまう事態を回避して目的の操作部を容易に操作することが可能である。したがって、これらの態様も、本発明の「固定が解除された状態」から「ケーブルを固定可能な状態」に切り替える態様に該当する。
尚、このような例からも分かるように、ケーブルの固定は、ケーブル着脱機構によって行われるものに限られず、ケーブル着脱機構以外の手段によって行われるものとしてもよい。例えば、上述した例では、「ケーブルを固定可能な状態」に切り替えて端子にアクセス可能となった後に作業者が端子にケーブルを固定するものとしてもよい。また、ケーブルの固定はケーブル着脱機構によって行われるものに限られないことは、この例のように「ケーブルを固定可能な状態」へと切り替えた場合だけでなく、これとは逆に、「ケーブルを固定可能な状態」から「固定が解除された状態」へと切り替える場合についても同様である。例えば、端子とケーブルとにそれぞれコネクターを設けておき、「ケーブルを固定可能な状態」において作業者がコネクターを接続することでケーブルの固定が行われ、そして、「固定が解除された状態」へと切り替わると、コネクターとコネクターとが離間されることでケーブルの固定が解除されるものとしてもよい。こうした場合も、隣り合う操作部の移動範囲を異ならせておけば、操作部の移動範囲が異なることから、一方の操作部を移動させたことに起因して他方の操作部に対応するケーブルの固定が解除されてしまう虞を回避することが可能である。
尚、「固定が解除された状態」に切り替わった際には、ケーブルと端子とが完全に離間される必要は必ずしもなく、ケーブルを端子から容易に離間可能な状態になれば良い。例えば、一方のコネクターと他方のコネクターとを固定するツメが外れるなどして、コネクターとコネクターとを容易に外せる状態になればよい。こうした場合も、操作部を移動することでケーブルを容易に取り外すことが可能となるので、本願発明の「固定が解除された状態に切り替える」に該当する。
また、次のような態様を採用することも可能である。すなわち、端子台にラッチング機構などの状態保持機構を設けておき、操作者がケーブルを端子に接続すると、ラッチング機構によって、ケーブルが端子に固定された状態を維持する。そして、操作部が移動するとそれに連動してラッチングが解除されることによって、ケーブルの固定が解除される。こうした場合も、隣り合う操作部の移動範囲を異ならせておけば、操作部の移動範囲が異なることから、一方の操作部を移動させたことに起因して他方の操作部に対応するケーブルの固定が解除されてしまう虞を回避することが可能である。
尚、本発明において、「電気信号の送信または電気信号の受信の少なくとも一方を行いながら遊技を制御する遊技機」とは、遊技機が外部の他の装置と電気信号を送受信(送信または受信の少なくとも一方)する場合だけでなく、遊技機に備えられた装置の間で電気信号を送受信(送信または受信の少なくとも一方)する場合も含まれる。例えば、遊技を制御する主制御回路と、演出等の他の機能を制御する副制御回路との間で電気信号を送受信(送信または受信の少なくとも一方)する場合も含まれる。もちろん、遊技機に備えられたその他の装置(例えば、電源回路、電飾装置制御回路、効果音制御回路、役物制御回路、遊技球払い出し回路、回胴制御回路など)の間で送受信(送信または受信の少なくとも一方)する場合も含まれる。こうした場合も、上述した様に、接近させて設けた隣の操作部の端子が切り替わってしまう虞を回避することができることから、端子台を小型化しながらも各々の端子の操作レバーを容易に操作可能とすることができる。
また、上述した遊技機では、各操作部を付勢することにより、各操作部を、隣の操作部とは異なる位置に移動させるものとしてもよい。
操作部を隣の操作部と異なる位置に移動させておけば、操作部を操作する際に隣の操作部が妨げになることを回避できるので、目的の操作部をより容易に操作することが可能となる。加えて、隣の操作部に触れずに目的の操作部を操作することも可能となるので、隣の操作部を操作してしまう虞をより確実に回避して目的の操作部のみをより確実に操作することが可能となる。
また、上述した遊技機では、各操作部が付勢されることによって隣の操作部と異なる位置に移動すると、その移動に連動して、端子にケーブルを固定可能な状態に切り替えるものとしてもよい。
こうすれば、各操作部が付勢されて隣の操作部と異なる位置に移動することに連動して、ケーブルを端子に固定することができる。また、ケーブルが固定された状態では、隣り合う操作部は異なる位置に位置するので、ケーブルの固定を解除する際には、隣の操作部が妨げになることがなく目的の操作部のみを容易に操作することが可能である。これにより、隣の操作部に対応する端子のケーブルの固定を解除してしまうことなく、目的の端子のケーブルの固定のみを確実に解除することが可能となる。
また、上述した遊技機では、操作部が付勢されて隣の操作部と異なる位置に移動すると、その移動に連動して、端子の対面に設けた対面部材が端子の方向に移動することで、端子と対面部材との間にケーブルを固定するものとしてもよい。
こうすれば、操作部の移動に連動して対面部材を端子の方向に移動させるだけでケーブルを固定することができるので、簡素な機構を用いてケーブルを固定することが可能である。したがって、複雑な機構を設ける必要がなく、遊技機の構成を簡素に保つことが可能となる。
また、上述した遊技機では、第1の操作部と、第1の操作部の隣に設けられた第2の操作部とを、次のように設けておくものとしてもよい。すなわち、各操作部が付勢されて第1の操作部および第2の操作部が互いに異なる位置に移動した状態では、操作部が並べられた方向および操作部の移動方向のいずれにも交差する方向(突出方向)に、第1の操作部を第2の操作部よりも突出させて設けておく。そして、第2の操作部は、突出方向に移動可能に設けておくとともに、付勢手段によって付勢されて移動した位置から、操作部の移動方向に移動すると、その移動に連動して突出方向に移動することによって、第1の操作部よりも突出方向に突出するものとしてもよい。
こうした場合、各操作部が付勢されて移動した位置では、第1の操作部が第2の操作部よりも突出しているので、第2の操作部を動かしてしまうことなく第1の操作部だけを操作することが容易に可能となる。また、第2の操作部を移動させると、今度は第2の操作部が第1の操作部よりも突出するので、第1の操作部を動かしてしまうことなく第2の操作部だけを操作することが容易に可能となる。このように、第1の操作部および第2の操作部のいずれについても他方の操作部よりも突出させることができるので、いずれの操作部についても、他方の操作部を動かしてしまうことなく目的の操作部のみを容易に操作することが可能となる。こうすれば、たとえ第1の操作部の移動範囲と第2の操作部の移動範囲とが接近している場合であっても、操作部が突出することによって、他方の操作部を操作してしまうことなく目的の操作部だけを操作することが確実に可能となる。また、このことから、隣り合う操作部の移動範囲を僅かだけ異ならせておくことも可能であり、こうすることで、操作部の移動方向への端子台のサイズを小さく抑えることも可能となる。
尚、第2の操作部は、突出方向に移動可能であれば、どのような態様で移動可能に設けてもよい。例えば、第2の操作部を、操作部が並べられた方向と交差する方向に移動可能に設けられた本体部と、本体部に対する相対位置を突出方向に変更可能に設けられ突出部とを備える構成としてもよい。こうすれば、本体部に対する突出部の相対位置を変更することにより、突出部を突出方向に移動させることが可能である。あるいは、このように本体部に対する相対位置を変更可能な突出部を設けることなく、第2の操作部を突出方向に移動可能とすることも可能である。例えば、操作部が並べられた方向と交差する方向にガイドレールを延設しておくことで、操作部が並べられた方向と交差する方向に操作部を移動可能に設けておく。このとき、ガイドレールを延設方向と交差する方向(突出方向に対応)に湾曲させるなどして操作部が突出方向に移動するようにしておけば、操作部が並べられた方向と交差する方向に操作部が移動することに連動して、操作部を突出方向に移動させることが可能である。こうすれば、本体部と、本体部に対して位置を変更可能な突出部とを設けなくてもよいので、装置構成を簡素に保つことが可能である。また、このように、操作部が並べられた方向へ操作部を移動可能とする機能と、突出方向へ操作部を移動可能とする機能とを一つの機構で実現すれば、操作部が並べられた方向と交差する方向に第2の操作部を移動させるだけで第2の操作部を突出方向に移動させることができるので、第2の操作部を突出させるための機構を別途設ける必要がなく、装置構成をより簡素に保つことが可能である。
あるいは、次のような構成によって第2の操作部を突出方向に移動させるものとしてもよい。すなわち、
前記端子台が搭載された略平面状の板面を備え、
前記第1の操作部および前記第2の操作部は、前記板面に沿う方向に並べて設けられるとともに、該並べられた方向に沿った軸を中心に回転可能に設けられており、
前記第2の操作部は、前記軸に対する回転半径が、前記第1の操作部の回転半径よりも大きく設けられているとともに、前記初期位置では、該軸から該第2操作部へ向かう方向と前記板面とがなす角度が、該軸から該第1の操作部へ向かう方向と該板面とがなす角度よりも大きい構成としてもよい。
板面に沿って軸と直交する方向に各操作部が突出する長さは、軸から各操作部へ向かう方向と板面とがなす角度の余弦と、各操作部の回転半径との積に相当する。したがって、第2の操作部の角度を第1の操作部の角度よりも大きくしておく(第2の操作部の角度の余弦を小さくする)ことで、第1の操作部を第2の操作部よりも突出させることができる。また、第2の操作部の回転半径を第1の操作部の回転半径よりも大きくしておけば、第2の操作部が第1の操作部と同じ角度まで回転した状態では、第2の操作部が第1の操作部よりも突出するので、第1の操作部を動かしてしまうことなく第2の操作部を操作することができる。そして、第2の操作部が更に回転して第2の操作部の角度が小さくれば、第2の操作部の角度の余弦が大きくなるので、第2の操作部を更に突出させることができる。
こうした構成を採用した場合も、操作部が並べられた方向(この例では軸に沿う方向)と交差する方向(この例では回転方向)に第2の操作部を回転させるだけで、板面に沿って軸と直交する方向(突出方向に対応)に第2の操作部を移動させることができるので、本体部に対する相対位置を変更可能な突出部を設けたり、第2の操作部を突出方向に移動させる機構を別途設ける必要がなく、装置構成を簡素に保つことが可能となる。
また、上述した遊技機では、付勢手段によって各操作部が付勢される方向に開口した凹部を操作部に設けておくものとしてもよい。
操作部に凹部を設けておけば、凹部に工具等の先端を差し込んで凹部を押すことで、操作部を移動させることができる。このとき、凹部が押される方向は付勢手段が凹部を付勢する方向と逆の方向なので、付勢手段によって工具等の先端に凹部が押し付けられる。このため、操作部の移動に伴って工具等の先端が凹部から外れてしまうことがなく、工具等の先端で凹部を押すだけで操作部を容易に移動させることが可能である。こうすれば、工具等を用いて操作部を操作することも可能となるので、端子台の使い易さをより向上させることが可能となって好適である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.遊技ホールの全体構成 :
B.遊技機の構成 :
C.第1実施例の端子台 :
D.変形例 :
D−1.第1変形例 :
D−2.第2変形例 :
D−3.第3変形例 :
E.第2実施例の端子台 :
F.第3実施例の端子台 :
A.遊技ホールの全体構成 :
図1は、本実施例の遊技機が配置された遊技ホールの全体構成を示した説明図である。図示されているように、遊技ホールには複数の遊技機10が設置されており、これらの遊技機10は、数台の遊技機10ごとにひとかたまりにまとめられて設置されている。こうしたまとまりは、「島」と呼ばれており、通常、遊技ホールには複数の島が設置されている。それぞれの島には、遊技機10に遊技球を供給したり遊技機10から遊技球を回収するための供給回収設備や、島の各遊技機10に電力を供給するための電源装置などが備えられた島設備150が設けられており、それぞれの島の遊技機10を適切に稼動させることが可能となっている。
また、図示されている様に、遊技ホールにはホールコンピューターと呼ばれるコンピューター100が備えられており、遊技ホール内の各遊技機10は、島ユニット120や中継ユニット110を介してホールコンピューター100に接続されている。遊技ホールでは、こうした構成を用いることで、遊技ホール内の各遊技機10に関する各種の情報をホールコンピューター100に次のように集めることが可能である。まず、各遊技機10の情報を中継ユニット110に集める。中継ユニット110では、集められた遊技機10の情報にそれぞれの遊技機10を識別する識別コードを付加し、識別コードを付加した情報を島ユニット120へと転送する。これを受けて島ユニット120は各中継ユニット110から送られてきた情報をホールコンピューター100へと転送する。ホールコンピューター100は、転送されてきた情報に付加された識別コードを調べることで、遊技ホール内の何れの遊技機10の情報なのかを識別することができる。これにより、遊技ホール内の各遊技機10を識別しながら、それぞれの遊技機10の情報を収集することが可能となっている。
一方、遊技ホールに設置された遊技機10には、遊技を制御するための主制御回路20や、遊技に伴う各種の演出を制御するための副制御回路21がそれぞれ備えられている。そして、遊技機10は主制御回路20によって遊技を制御するとともに、副制御回路21によって、遊技の進行に伴う各種の演出を実行する。このとき、遊技に関連する種々の情報が、前述した中継ユニット110や島ユニット120を介してホールコンピューター100に集められる。以下では、こうした遊技機10の装置構成と、遊技機10で行われる遊技の概要について説明する。
B.遊技機の構成 :
図2は、遊技ホール内に設置された本実施例の遊技機10の大まかな構成を示した説明図である。尚、遊技ホールには、弾球遊技機や回胴式遊技機などの種々の遊技機が設置されるが、本実施例では弾球遊技機を例にとって説明する。図示されている様に、本実施例の遊技機10は、遊技球が供給される上皿13と、上皿13に供給された遊技球を発射するための発射ハンドル11と、発射された遊技球が流下する遊技盤12などから構成されている。また、遊技機10の横には貸し玉機50が備えられており、遊技者は遊技を行う際に貸し玉機50に紙幣やプリペイドカードを挿入することで、貸し玉機50から遊技球を借り受けることが可能である。
貸し玉機50から借り受けた遊技球は、貸し玉機50と上皿13との間に設けられたノズル52を介して上皿13へと供給される。遊技者は、上皿13に遊技球が供給された状態で発射ハンドル11を操作することで、遊技盤12の上部に向けて遊技球を発射することが可能である。遊技盤12の上部に向けて発射された遊技球は、遊技盤12上の釘などの障害物によって方向を変えられながら遊技盤12を流下する。このとき、遊技盤12に設けられた入賞ゲート14や始動入賞口15などに遊技球が入球すると、所定の数の遊技球が賞球として上皿13に払い出される。
また、遊技球が始動入賞口15に入球した場合には、演出表示装置16内の液晶パネルで種々の図柄が変動表示される演出が行われる。例えば、図2に示されている例では、数字が意匠化された図柄が横方向に流れる様子が表示される。そして、演出表示装置16で図柄の変動表示が開始されてから一定の時間が経過すると、今度は図柄が停止した状態で表示される。このとき、同じ数字が縦方向に3つ揃うなどの所定の態様で図柄が停止表示されると、いわゆる「大当たり状態」となる。大当たり状態では、遊技盤12に設けられた大型の大入賞口17が開いた状態になり、遊技者は発射した遊技球を大入賞口に容易に入球させて多数の賞球を獲得することが可能となる。このように、大当たり状態は遊技者にとって大変に有利な状態なので、遊技者は大当たり状態が発生することを狙って遊技を行うことが通常である。
また、遊技機10には、演出表示装置16に加えて、演出可動役物19も備えられている。演出可動役物19は、内部に光源が設けられて発光することが可能であり、更に、遊技盤12の背面側に設けられた駆動装置によって回転することが可能である。そして、演出表示装置16で行われる図柄の変動表示に連動して回転しながら発光することで、演出の興趣をより高めることを可能としている。
一方、入賞ゲート14や始動入賞口15などの入賞口のいずれにも遊技球が入球しなかった場合には、遊技球は遊技盤12の下部に設けられたアウト口18に回収されて遊技盤12の外に排出される。この場合、遊技者は賞球を獲得することができない。このように、遊技機10では、遊技者が遊技球を発射して遊技盤12上の入賞口に入球させる遊技が行われ、こうした遊技の進行に伴って賞球を払い出したり、各種の演出を実行する等の制御が行われる。遊技機10は、このような各種の制御を行いながら、遊技盤12に発射された遊技球の数や、アウト口18から排出された遊技球の数などの遊技に関する様々な情報を中継ユニット110に向けて出力する。また、入賞口に遊技球が入賞したことを示す信号や、大当たり状態が発生したことを示す信号などの遊技に関する各種の信号も中継ユニット110に向けて出力する。そして、これらの情報が、前述した中継ユニット110および島ユニット120を経由してホールコンピューター100に送信されることにより、ホールコンピューター100は各遊技機10の情報を取得することが可能となっている。
図3は、こうした情報をホールコンピューター100に向けて出力するための端子台200が備えられた遊技機10の背面側の構成を示した説明図である。図示されている様に、遊技機10の背面側には、遊技機10で行われる遊技を制御するための主制御回路20や、演出表示装置16で行われる演出を制御するための副制御回路21や、副制御回路21からの命令に従って演出表示装置16の液晶パネルに種々の画像を表示する画像出力回路22などが設けられている。また、演出可動役物19を駆動するための演出役物駆動装置23や、主制御回路20や副制御回路21などの各回路に電源を供給するための電源回路24なども備えられている。尚、一般に遊技ホールでは、遊技機10は遊技ホールの島設備150に設けられた枠板30にヒンジ部32を介して接続されており、ヒンジ部32を軸にして遊技機10を遊技機10の前面方向に回転させることで、こうした遊技機10の背面側の各装置を操作することが可能である。
ホールコンピューター100に情報を出力するための端子台200は、図示されている様に、遊技機10の背面側のヒンジ部32に近い側に設けられている。この端子台200の各端子に中継ユニット110からのケーブルを接続することで、ホールコンピューター100に対して遊技機10の遊技に関する種々の情報を出力することが可能となる。また、図示されている様に、端子台200には、ケーブルを接続する各端子に対応して操作レバー240がそれぞれ設けられており、操作レバー240を操作することで端子ごとに個別にケーブルを着脱することが可能である。
図4は、端子台200の端子にケーブルを接続する様子を示した説明図である。図4(a)に示されている様に、端子台200は回路基板300の上に設けられており、回路基板300の表面の配線パターンに金属製の端子220の一端がハンダ付けされることによって、回路基板300に固定されている。端子220の対面(図の右側)には、端子220にケーブルを押し付けるための押付部材230が設けられており、この押付部材230に操作レバー240が接続されている。また、操作レバー240にはバネ部材250が接続されており、バネ部材250の弾性力によって、押付部材230が端子220の方向に付勢されるようになっている。
ケーブルを端子220に接続する際には、図4(b)にハッチングを付した矢印で示されている様に、操作レバー240を指などで押し下げて押付部材230を端子220から離す。端子台200のケース部材210の上面には、端子220の上方の位置に穴が設けられており、操作レバー240を押し下げた状態でこの穴からケーブルを差し込むことで、端子220と押付部材230との間にケーブルを挿入することが可能である。そして、図4(c)に示されている様に、操作レバー240を元に戻すと、バネ部材250によって押付部材230が端子220の方向に付勢されることで、ケーブルを端子220に固定することができる。端子台200には、端子220ごとにこうした機構が設けられており、各端子220の操作レバーを操作することで、端子220にケーブルを個別に着脱することが可能である。また、操作レバーを操作するだけでよいので、ドライバー等の工具を用いてネジ止めするなどの煩雑な作業をする必要がなく、ケーブルを容易に着脱することが可能である。
もっとも、最近では、遊技ホールが遊技機10から多くの情報を取得して遊技機10の管理や遊技ホールの営業実績の管理などに利用しようとする傾向があることから、前述した様に、端子台200に多数の端子220が設けられるようになってきた。こうした場合、多数の端子が設けられて端子台200が大型化すると、その分だけ演出役物駆動装置23などの他の装置を設置するスペースが狭くなってしまうので、他の装置のサイズが制限されてしまったり、各装置の配置の自由度が低下してしまう。もちろん、端子台を小型化することは考えられるが、端子台を単に小型化しただけでは、前述した様に、各操作レバー240を個別に操作することが困難になり、操作レバー240を指で押し下げてケーブルを装着する際に、隣の操作レバー240も押し下げてしまう等の不都合が生じ易くなる。そこで、本実施例の遊技機10では、端子台200を次のような構成とすることにより、端子台200を小型化しながらも、端子台200の各操作レバー240を容易に操作可能としている。
C.第1実施例の端子台 :
図5は、本実施例の遊技機10に搭載された第1実施例の端子台200の構成を示した斜視図である。図示されている様に、第1実施例の端子台200では、操作レバー240aと、操作レバー240aよりも高い位置に設けられた操作レバー240bとの2種類の操作レバーが端子台200の一方向に並べて設けられている。また、2種類の操作レバー240aおよび操作レバー240bは、操作レバー240が並べられた方向に交互に設けられており、このため、隣り合う2つの操作レバー240の間では、操作レバー240の高さ(回路基板300からの高さ)が互いに異なっている。
図6は、第1実施例の端子台200にケーブルを装着する様子を示した説明図である。図6では、操作レバー240bが実線で示されており、操作レバー240bの隣の操作レバー240a(図5を参照)が破線で示されている。図6(a)に示されている様に、操作レバー240aおよび操作レバー240bを操作しない状態では、バネ部材250によって各操作レバー240が付勢されることにより、操作レバー240bが操作レバー240aよりも高い位置に位置している。このため、操作レバー240bの端子220にケーブルを装着する際には、たとえ操作レバー240bと操作レバー240aとが接近して並べられていても、操作レバー240bの上方から操作レバー240bだけを容易に押し下げることが可能である。
操作レバー240bを押し下げると、図6(b)に示されている様に、操作レバー240bが回路基板300の方向(図の下方向)に移動するとともに、操作レバー240bに接続された押付部材230が端子220から離れる。これにより、ケース部材210の上面の穴からケーブルを差し込んで端子220と押付部材230との間にケーブルを挿入することができる。
ここで、第1実施例の端子台では、ケーブルを挿入可能な状態まで操作レバー240bを押し下げても、操作レバー240bの一部分が操作レバー240aよりも上方に位置している(図6(b)にハッチングを付した矢印で示した部分を参照)。このため、ケーブルを挿入可能な状態まで操作レバー240bを押し下げても、操作レバー240aよりも上方に位置しているこの部分を押してやれば、操作レバー240bだけを確実に操作することができ、隣の操作レバー240aを押してしまうことがない。したがって、端子台200のサイズを小型化するために、操作レバー240bと操作レバー240aとを接近して設けたり、操作レバー240bの横幅を細く形成した場合であっても、操作レバー240bだけを確実に操作して操作レバー240bの端子220にケーブルを装着することが可能である。
操作レバー240bを操作してケーブルを挿入した後は、操作レバー240bがバネ部材250によって付勢されることで押付部材230が端子220に押し付けられるので、押付部材230と端子220との間にケーブルを確実に固定することが可能となる。
一方、固定されたケーブルを取り外す際には、バネ部材250が操作レバー240を付勢していることから、操作レバー240bおよび操作レバー240aはそれぞれ元の位置(図6(a)を参照)とほぼ同じ位置に位置している。すると、この位置では、前述した様に、操作レバー240bが操作レバー240aよりも上方に位置していることから、ケーブルを取り外す際には、操作レバー240bのみを確実に操作することができる。そして、ケーブルを取り外し可能な位置まで操作レバー240bを押し下げても、前述した様に、操作レバー240bの一部分は操作レバー240aよりも上方にあるので、たとえ操作レバー240aが操作レバー240bのすぐ隣にあっても、操作レバー240aを押さずに操作レバー240bだけを押すことが可能である。このため、操作レバー240aの端子のケーブルを誤って外してしまうことなく、操作レバー240bの端子のケーブルのみを確実に取り外すことが可能である。
このように、第1実施例の端子台200では、ケーブルが固定される位置からケーブルが着脱可能な位置まで操作レバー240bを動かしても、操作レバー240bの一部分は隣の操作レバー240aよりも、操作レバーが移動する方向(図6の例では下向きの方向)の後方(図6の例では上方)に位置している。このため、その一部分を押してやれば、隣の操作レバー240aが操作レバー240bに接近して設けられていても、隣の操作レバー240aを押してしまうことなく操作レバー240bだけを確実に操作することが可能である。
また、第1実施例の端子台200では、操作レバー240bだけでなく、操作レバー240aについても、隣の操作レバー240bを動かしてしまうことがなく操作レバー240aのみを確実に動かすことが可能である。この点について、図7を参照しながら説明する。
図7は、第1実施例の操作レバー240aを動かして操作レバー240aに対応する端子220にケーブルを装着する様子を示した説明図である。図7では、低い位置に設けられた操作レバー240aが実線で示されており、操作レバー240aの隣の操作レバー240bが破線で示されている。図7(a)に示されている様に、各操作レバー240を操作しない状態では、操作レバー240bが操作レバー240aよりも高い位置に位置している。ここで、第1実施例の端子台200では、操作レバー240aと操作レバー240bとが離れた状態で設けられており、図中に「A」と示されている様に、操作レバー240aと操作レバー240bとの間に隙間が設けられている。このため、この隙間から操作レバー240aだけを容易に動かすことができる。
もちろん、操作レバー240aを動かせば、図7(b)に示されている様に、操作レバー240aが操作レバー240bから更に離れるので、操作レバー240aだけをより確実に操作することができる。そして、ケーブルを装着した後は、操作レバー240aを押し下げるのを止めれば、押付部材230がバネ部材250に付勢されて端子220に押し付けられるので、押付部材230と端子220との間にケーブルを容易に固定することができる。
このように、操作レバー240bから操作レバーの移動方向に隔てた位置に操作レバー240aを設けておけば、操作レバー240bと操作レバー240aとの間から操作レバー240aを操作することができるので、隣の操作レバー240bを動かしてしまうことがない。更に、操作レバー240aの移動方向を、操作レバー240bから離れる方向にしておけば、操作レバー240bを動かすことに起因して操作レバー240aを動かしてしまうことがないので、操作レバー240bのみを確実に操作できる。これにより、第1実施例の端子台200では、操作レバー240aを操作する場合についても、隣の操作レバー240bを動かしてしまうことがなく、操作レバー240aのみを確実に動かすことが可能となっている。
尚、操作レバー240aと操作レバー240bとの間の間隔(図7(a)に「A」と示されている部分を参照)は、指先を容易に挿入できる程度に設けておく必要は必ずしもない。例えば、ドライバーなどの先端が鋭利な工具を挿入できる程度の間隔(〜数ミリメートルの間隔)を設けておくものとしてもよい。こうした場合でも、この間隔から工具等を挿入することで操作レバー240aを容易に操作することが可能である。もちろん、指先を容易に挿入可能な程度の間隔(例えば3ミリメートル以上の間隔)を設けておけば、工具等を用いなくても操作レバー240aを容易に操作できるので、より好適である。あるいは、指先や工具などのいずれによって操作レバー240aを操作するにせよ、操作レバー240aを操作することに変わりがない点に鑑みれば、操作レバー240aの寸法と同程度の間隔を設けておくものとしてもよい。例えば、操作レバー240aの幅(図7では紙面に垂直な方向の幅)と同じ程度かそれ以上の間隔を設けておくものとしてもよい。こうすれば、操作レバー240aを操作可能な大きさの工具(あるいは指先)であれば、操作レバー240aと操作レバー240bとの間に挿入することができるので、こうした工具(あるいは指先)によって操作レバー240aを容易に操作することが可能である。
以上に説明したように、第1実施例の端子台200では、操作レバー240bについては、操作レバー240bの移動範囲を、隣の操作レバー240aの移動範囲よりも後方にずらして設けている。また、操作レバー240aについては、隣の操作レバー240bの位置から前方に離れた位置に移動範囲を設けている。このように、それぞれの操作レバーの移動範囲を、隣の操作レバーの移動範囲からずらして設けておけば、操作レバーを移動させても隣の操作レバーの移動範囲と重なることがないので、隣の操作レバーを動かすことなくケーブルを着脱することが可能となる。一般に、端子台のサイズを小さくするために操作レバーと操作レバーとを接近させて並べた場合でも、操作レバーを並べた方向と交差する方向であれば、操作レバーと操作レバーとをずらして設けることは可能なので、このように操作レバーの移動範囲と隣の操作レバーの移動範囲とを、操作レバーの移動方向にずらして設けておけば、端子台を小型化した場合でも、隣の操作レバーを操作してしまう虞を回避することが可能となる。これにより、第1実施例の端子台200では、端子台200のサイズを小型化可能としながらも、各操作レバーの操作が困難になる事態を回避して各操作レバーを容易に操作可能としている。
尚、第1実施例の端子台200では、操作レバー240aと操作レバー240bとを操作レバーの移動方向にずらして設けていることから、遊技ホールに設置した遊技機10の背面側にケーブルを着脱する作業をより簡便に行うことが可能となっている。すなわち、前述したように遊技ホールでは、遊技機10を遊技機10の前面側に回転させて遊技機10の背面側の装置を操作することが可能であるが(図3を参照)、遊技機10を前面側に回転させることができるといっても、遊技機10の前面側には、貸し玉機50に接続されたノズル52などの装置が存在するので、実際には前面側に大きく回転させることが困難な場合がある。こうした場合、遊技機と枠板30との間を大きく開けることができないので、端子台200にケーブルを着脱する際に、端子台200や操作レバー240を横方向から(図3の例では図の左方向から)しか視認できない状態で作業を行う必要が生じることがある。加えて、端子台200は、遊技機10を前方に回転させた際にケーブルが邪魔にならないようにヒンジ部32に近い側に設けられることが多いので、視認が困難な場合が多い。
この点、操作レバー240aと隣の操作レバー240bとを操作レバーの移動方向に異なる位置に設けておけば、端子台200を横方向から見た場合にそれぞれの操作レバーの位置が異なるので、それぞれの操作レバーの位置に基づいて、操作しようとする操作レバーを容易に見分けることができる。このため、遊技機10と枠板30との間を大きく開けなくても、目的の端子の操作レバーを確実に操作することが可能であり、遊技機10の前面側の装置を取り外すなどの煩雑な作業をしなくてもよい。これにより、遊技機10の背面側の作業をより容易に行うことが可能となる。
尚、上述した実施例では、ホールコンピューター100と遊技機10とを接続する端子台に本実施例の端子台200を用いた場合を例にとって説明したが、ホールコンピューター100と遊技機10とを接続する端子台に限らず、種々の端子台に本実施例の端子台200を用いることが可能である。たとえば、主制御回路20と副制御回路21とを接続する端子台に用いてもよいし、あるいは、スピーカー装置や電飾装置などの遊技機10に設けられる各種の装置と主制御回路20や副制御回路21とを接続する端子台に用いてもよい。これらの端子台に用いた場合でも、各操作レバーの操作性を損なうことなく端子台を小型化することが可能である。これにより、演出役物駆動装置23などの他の装置サイズを大型化したり、装置のレイアウトの自由度を向上させることが可能となり、延いては、より大掛かりな演出役物を備えることで、遊技機10の遊技の興趣をいっそう高めることも可能となる。
D.変形例 :
以下では、上述した実施例の変形例について説明する。尚、以下の変形例の説明では、上述した実施例と同様の構成については、実施例と同様の符号を付すとともに、詳細な説明を省略する。
D−1.第1変形例 :
前述した第1実施例の端子台200では、操作レバーが端子台に対して下向きの方向(回路基板300の方向)に移動するものとして説明した。しかし、操作レバーが移動する方向は下向きの方向に限られず、操作レバーが並べられた方向と交差する方向であれば、どの方向でもよい。
図8は、操作レバーが横方向に移動する第1変形例の端子台を例示した説明図である。図示されている様に、第1変形例の端子台200では、操作レバー240aおよび操作レバー240bが端子台200の上向きの方向に突出した状態で並べられており、また、これらの各操作レバーは、端子台200の横方向(回路基板300に沿う方向)に移動可能に設けられている。
図9は、こうした第1変形例の端子台200にケーブルを着脱する様子を示した説明図である。図9(a)に示されている様に、第1変形例の端子台200においても、操作レバー240aと操作レバー240bとが離れた位置に設けられており、操作レバー240aと操作レバー240bとの間(図9(a)に「B」と示した部分を参照)に指を入れるなどして操作レバー240aのみを容易に動かすことが可能である。また、図9(b)に示されている様に、ケーブルを着脱可能な状態まで操作レバー240bを横方向に動かしてしても、操作レバー240bの一部分は、操作レバー240aよりも操作レバーの移動方向の後方(図の左方向)に位置している。このため、ケーブルを着脱可能な状態まで操作レバー240bを操作しても、この部分は操作レバー240aと重なることがないので、この部分を操作することにより、操作レバー240bを動かしてしまうことなく操作レバー240bの端子のケーブルのみを確実に着脱することが可能である。
このように、操作レバー240の移動方向は端子台200の下方向に限られず、操作レバーが並べられた方向と交差する方向であれば、どの方向でもよい。いずれの方向に動かす場合でも、隣り合う2つの操作レバーを操作レバーの移動方向にずらして設けておけば、移動方向の前方にある操作レバー(図9の例では操作レバー240a)を操作レバーと操作レバーの間から容易に操作することが可能であり、また、操作レバーの移動方向の後方に設けた操作レバー(図9の例では操作レバー240b)を動かした際に、隣の操作レバー(図9の例では操作レバー240a)よりも後方に位置するようにしておくことで、隣の操作レバーを動かすことなく目的の操作レバーのみを確実に操作することが可能となる。これにより、操作レバーと操作レバーとを接近させて並べて端子台200を小型化した場合であっても、各操作レバー240を容易に操作することが可能となる。
D−2.第2変形例 :
上述した第1実施例の端子台200では、高さが異なる2種類の操作レバーを交互に並べており(図5を参照)、このため、各操作レバーは、両隣の操作レバーのいずれとも異なる高さに設けられていた。しかし、操作レバーを両隣の操作レバーのいずれとも異なる高さに設ける必要は必ずしもなく、いずれか一方の隣の操作レバーと異なる高さに設けるものとしてもよい。
図10は、一方の隣の操作レバーと異なる高さに操作レバーを設けた第2変形例の端子台200を例示した説明図である。図10(a)および図10(b)に例示されている様に、第2変形例の端子台200では、2種類の操作レバー240aおよび操作レバー240bが2個ずつ交互に並べられており、このため、それぞれの操作レバーは、一方の隣の操作レバーに対してのみ異なる高さになっている。例えば、図10(a)に「240a」と符号を付した操作レバーは、図の左隣の操作レバーと同じ高さに設けられているが、右隣の操作レバー(図中に「240b」と符号を付した操作レバー)に対しては異なる高さに設けられている。
このように一方の隣の操作レバーと高さを異ならせた場合も、高さが異なる隣の操作レバーを動かしてしまう虞を回避できるだけでなく、同じ高さに設けたもう一方の隣の操作レバーを動かしてしまう虞も回避することが可能である。すなわち、高さが異なる操作レバーの側に指などをかけて操作レバーを動かせば、反対側の操作レバー(同じ高さに設けられた操作レバー)を押してしまう虞を回避することができる。したがって、両隣の操作レバーと異なる高さに操作レバーを設ける必要は必ずしもなく、いずれか一方の隣の操作レバーと異なる高さに設ければよい。このため、図10に例示されている様に、操作レバー240aおよび操作レバー240bを2個ずつ並べておくことも可能である。もちろん、前述した第1実施例の端子台200のように、2種類の操作レバーを交互に並べることで両隣のいずれの操作レバーとも異なる高さに操作レバーを設けてもよく、こうした場合には、両隣のレバーのいずれとも移動範囲が異なるので、隣の操作レバーを動かしてしまう虞をより確実に回避することが可能である。
尚、上述した実施例および変形例では、操作レバー240aと操作レバー240bとの2種類の操作レバーが用いられているものとして説明したが、操作レバーは必ずしも2種類である必要はなく、より多くの種類の操作レバーを用いてもよい。例えば、それぞれの操作レバーごとに高さが異なる操作レバーを用いるものとしてもよい。こうすれば、操作レバーの高さに基づいて、複数の操作レバーの中から目的の操作レバーを一意に特定することができるので、目的の操作レバーをより容易に見分けることが可能となり、その結果、遊技機10の背面側の作業をより容易に行うことが可能となる。これに対して2種類の操作レバーを用いた場合、端子台に多数の操作レバーを設ける場合であっても、2種類の操作レバーを交互に(あるいは2個ずつ)並べることで2種類の操作レバーのみで端子台を製造することができるので、端子台の部品点数を抑えて端子台の製造工程を簡素に保つことが可能である。
D−3.第3変形例 :
また、上述した第1実施例の端子台200および変形例の端子台200では、操作レバー240の表面に凹部を設けるものとしてもよい。
図11は、操作レバー240の表面に凹部を設けた第3変形例の端子台200を示した説明図である。図11(a)に示されている様に、第3変形例の端子台200では、操作レバー240aおよび操作レバー240bの表面に、それぞれ凹部242が設けられている。このように凹部を設けておけば、ドライバー等の工具の先端を凹部に差し込んで操作レバー240を押すことが容易にできるので、操作レバー240を手で操作するだけでなく、工具を用いて操作することも可能となる。これにより、端子台200の操作性をより向上させることが可能となる。
また、前述した様に、遊技ホールでは遊技機10と枠板30との間を少ししか開けられない場合があるが、こうした場合、遊技機10の背面側が十分に視認できない状態で遊技機10と枠板30の間から手を入れてケーブルを着脱しようとすると、遊技機10の背面側の電気配線に誤って触れて感電するなどの虞がある。この点、ドライバー等の工具を差し込んで操作可能としておけば無理に手を入れなくてよいので、こうした危惧を回避することができる。また、遊技機10と枠板30との間から手を入れて操作レバー240を操作する場合、遊技機10と枠板30との間から入れた手に視界が遮られて端子台200が見え難くなってしまうことがあるが、この点、工具の先端を差し込むのであれば、視界が大きく遮られることはない。このため、視界を確保してケーブルの着脱作業を容易に行うことが可能である。
また、図11(b)に示されている様に、操作レバー240の側面に凹部を設けてもよい。前述した様に、遊技機10と枠板30との間を十分に開けられない場合には、端子台200の側面方向から端子台200を操作することが多い。そこで、操作レバー240の側面に凹部を設けておけば、端子台200の側面方向から凹部を容易に視認できるとともに、ドライバー等の工具の先端を凹部に容易に挿入することができる。また、図11(b)に示されている様に、高さが異なる2種類の操作レバーを互い違いに並べておけば、各操作レバー240の凹部がいずれも露出するので、いずれの操作レバー240も凹部を介して容易に操作することが可能である。
E.第2実施例の端子台 :
前述した第1実施例の端子台および変形例の端子台では、隣り合う操作レバーの移動範囲を操作レバーの移動方向にずらしておくことで、隣の操作レバーを操作してしまう虞を回避可能としていた(図6を参照)。これに対して、操作レバーの移動範囲を操作レバーの移動方向にずらすのではなく、操作レバーの移動方向と交差する方向にずらすことも考えられる。例えば、端子台の横方向に並べた2つの操作レバーのうちの一方の操作レバーを端子台の前方に突出させておけば、隣の操作レバーを操作することなく突出させた操作レバーのみを操作することができると考えられる。また、操作レバーが端子台から突出するので、その分だけ操作レバーの操作がより容易になると考えられる。
もっとも、このように一方の操作レバーを突出させた場合、突出していない操作レバーを操作する際には突出させた操作レバーが邪魔になってしまうので、突出していない操作レバーは逆に操作が困難になってしまう。こうした点に鑑みて、第2実施例の端子台では、次のような構成を採用することにより、前方に突出させた操作レバーと突出させない操作レバーとの両方を容易に操作可能としている。
図12は、第2実施例の端子台を示した説明図である。図示されている様に、第2実施例の端子台200では、前述した第1実施例の端子台と同様に、操作レバー240aと、操作レバー240aよりも高い位置まで伸びた操作レバー240bとの2種類の操作レバーが端子台の一方向に並べて設けられている。また、第2実施例の端子台200においても、各操作レバー240は端子台200の各端子に対応しており、操作レバー240を動かすことで、それぞれの端子ごとにケーブルを着脱することが可能である。
図13は、第2実施例の端子台200にケーブルを着脱する様子を示した説明図である。図13(a)に示されている様に、第2実施例の端子台200では、操作レバー240aの先端(図13(a)に「E」と示された部分を参照)が、操作レバー240bの先端(図13(a)に「D」と示された部分を参照)よりも、端子台200の前方(図の右方向)に突出して設けられている。このため、操作レバー240aを操作する際には、この突出した部分に指をかけるなどして操作レバー240aを押し下げることで(図13(a)の破線の矢印を参照)、操作レバー240aのみを確実に動かすことが可能である。
一方、操作レバー240bは、次のように設けておく。すなわち、操作レバー240bの先端から操作レバー240bの回転中心までの距離(図中に「D」と示された位置から「O」と示された位置までの距離)が、操作レバー240aの先端から操作レバー240bの回転中心までの距離(図中に「E」と示された位置から「O」と示された位置までの距離)よりも長くなるように設けておく(図中に示された2つの黒色の矢印を参照)。こうすると、図13(b)に示されている様に、操作レバー240bを押し下げた際に、操作レバー240bの先端が操作レバー240aの先端よりも外側を通ることになる(図中に「Dの軌跡」と示された曲線を参照)。したがって、操作レバー240bを押し下げることで、操作レバー240bの先端を操作レバー240aの先端よりも端子台200の前方(図の右方向)に突出させることができる。
こうすれば、隣の操作レバー240aを端子台の前方に突出させて設けた場合でも、操作レバー240bを動かすことで操作レバー240bを隣の操作レバー240aよりも更に前方に突出させることができるので、突出した隣の操作レバー240aが邪魔になることがなく、操作レバー240bを容易に操作することが可能となる。これにより、操作レバー240aを前方に突出させて操作レバー240aを容易に操作可能としながらも、操作レバー240bを操作する際には、操作レバー240aに代わって操作レバー240bを前方に突出させることができるので、いずれの操作レバーも容易に操作することが可能となる。
また、例えば太いケーブルを着脱する際などのように、端子220と押付部材230との間を大きく開けなければならない場合、操作レバー240bを大きく動かすことから、操作レバー240bを操作レバー240aの位置よりも更に下の位置まで押し下げる必要が生じる場合がある。こうした場合でも、第2実施例の端子台200では、操作レバー240bの先端が突出しているので、操作レバー240bを操作レバー240aの位置まで押し下げた後も、突出した部分を操作することで操作レバー240bを更に押し下げることができる。このように、操作レバー240bが操作レバー240aよりも上方に位置している状態(操作レバー240aよりも上方に位置する部分を押すことが可能な状態)から、操作レバー240bが操作レバー240aよりも前方に突出した状態(操作レバー240aよりも前方に突出した部分を押すことが可能な状態)へと引き継いでやれば、操作レバー240bを大きく動かす場合であっても、隣の操作レバー240aを動かすことなく操作レバー240bのみを確実に操作することが可能である。
以上に説明した様に、第2実施例の端子台200では、操作レバー240を動かす前の状態(ケーブルが固定される状態)では、操作レバー240aが端子台200の前方に突出しているが、操作レバー240bを動かすと、今度は操作レバー240bが操作レバー240aよりも前方に突出する。前述した様に、操作レバーを横に並べた場合、並べた操作レバーの一方を前方(並べた方向と交差する方向)に突出させただけでは、その操作レバーを動かし易くなるものの、突出していない隣の操作レバーを動かす際に突出した隣の操作レバーが邪魔になってしまう。この点、上述した様に、突出していない操作レバー(図13の例では操作レバー240b)の動きに連動させて、その操作レバーの先端を隣の操作レバー(図13の例では操作レバー240a)よりも前方に突出させれば、いずれの操作レバーを操作する際にも、操作レバーが手前に突出しているので、操作レバーを容易に操作することが可能となる。これにより、手前に突出させた操作レバーだけでなく、突出させない隣の操作レバーについても、隣の操作レバーと干渉することなく目的の操作レバーのみを容易に操作することが可能となる。
また、前方に突出していない操作レバーは、突出させる隣の操作レバーよりも操作レバーの移動方向の後方(図13の例では上方)にずらして設けておくことで、操作レバーを容易に動かして操作レバーを前方に容易に突出させることができる。そして、操作レバーが前方(操作レバーの移動方向と交差する方向)に突出した後は、突出した部分を用いて操作レバーを動かすことが可能である。このように、一方の操作レバーの移動範囲が、隣の操作レバーに対して操作レバーの移動方向にずれた状態から、操作レバーの移動方向と交差する方向にずれた状態(図13の例では端子台の前方に突出した状態)へと引き継いでやれば、操作レバーが大きく動いて隣の操作レバーの位置まで移動したとしても、今度は操作レバーの移動方向と交差する方向にずれた部分(突出した部分)を用いて操作レバーを操作できる。これにより、操作レバーを大きく動かす場合でも、隣の操作レバーを動かすことなく目的の操作レバーだけを確実に動かすことが可能となる。
尚、操作レバーの移動方向にずらして設けた操作レバー(図13の例では操作レバー240b)は、先端が前方に突出した後は、隣の操作レバーと同じ位置まで移動したり隣のレバーを超えて移動してもかまわない。したがって、操作レバーと操作レバーとを移動方向に大きく離して設ける必要は必ずしもなく、操作レバーの移動方向に互いの操作レバーを接近させて設けることも可能である。これにより、操作レバーの移動方向に対して端子台のサイズを小さく保つことが可能となる。
以上、第2実施例の端子台200について説明したが、こうした第2実施例の端子台を搭載した遊技機は、次のような遊技機として把握することが可能である。
遊技機A1 :
電気信号の送信または電気信号の受信の少なくとも一方を行いながら遊技を制御する遊技機であって、
前記電気信号を搬送するケーブルを固定可能な複数の端子が設けられた端子台と、
前記端子台に並べて設けられるとともに、該並べられた方向と交差する方向に該端子台に対して移動可能に設けられた第1の操作部および第2の操作部と、
前記第1の操作部および前記第2の操作部の各々ごとに設けられ、該操作部の移動に連動して駆動することにより、該操作部に対応する前記端子に前記ケーブルを固定可能な状態と、該固定が解除される状態とを切り替える複数のケーブル着脱機構と、
前記第1の操作部および前記第2の操作部の各々に接続されて該各々の操作部を付勢することにより、該各々の操作部を該操作部の移動方向に対して互いに異なる初期位置に移動させる付勢手段と
を備え、
前記第1の操作部は、前記初期位置では、前記並べられた方向および前記移動方向のいずれにも交差する方向たる突出方向に、前記第2の操作部よりも突出して設けられ、
前記第2の操作部は、前記突出方向に移動可能に設けられるとともに、前記初期位置から前記移動方向への移動に連動して該突出方向に移動することで、該突出方向に前記第1の操作部よりも突出する操作部である遊技機。
かかる遊技機A1では、複数の端子が設けられた端子台を備えており、端子台には、それぞれの端子に対応する第1の操作部および第2の操作部が並べて設けられている。これらの操作部は、操作部が並べられた方向と交差する方向に移動可能に設けられており、移動方向に移動することにより、ケーブルを固定可能な状態と固定が解除される状態とを端子ごとに切り替えることが可能である。また、第1の操作部および第2の操作部は、移動方向に互いに異なる初期位置に位置するように付勢される。この初期位置では、第1の操作部が第2の操作部よりも突出方向に突出している。そして、第2の操作部は、突出方向に移動可能に設けられており、初期位置から移動すると、その移動に連動して突出方向に移動することによって、第1の操作部よりも更に突出する。
こうすれば、初期位置では第1の操作部が突出しているので、第2の操作部を操作してしまうことなく第1の操作部だけを容易に操作することができる。一方、第2の操作部は、初期位置が第1の操作部とは異なることから、第2の操作部を初期位置から容易に移動させることが可能であり、第2の操作部が初期位置から移動すると、今度は第2の操作部が第1の操作部よりも突出するので、第1の操作部を操作してしまうことなく第2の操作部だけを容易に操作することが可能となる。したがって、第1の操作部と第2の操作部とを接近して並べることによって端子台を小型化しても、他方の操作部を操作してしまう虞を回避することが可能である。これにより、端子台を小型化しながらも、各操作部を容易に操作することが可能となる。
また、第1の操作部の初期位置と第2の操作部の初期位置とが、操作部の移動方向に接近している場合であっても、第1の操作部と第2の操作部との突出方向の位置(移動方向と交差する方向の位置)が異なるので、他の操作部を操作してしまうことなく一方の操作部だけを操作することが容易に可能である。このため、操作部の初期位置を大きく異ならせておく必要は必ずしもなく、初期位置を接近して設けることで、移動方向への端子台のサイズを小さく抑えることも可能である。
また、こうした遊技機A1では、次の構成を採用してもよい。
遊技機A2 :
遊技機A1であって、
前記ケーブル着脱機構は、前記操作部が前記付勢手段に付勢されて前記初期位置に移動すると、該移動に連動して駆動することにより、該操作部に対応する前記端子に前記ケーブルを固定可能な状態に切り替える機構である遊技機。
こうすれば、操作部が付勢されて初期位置に移動することに連動してケーブルを端子に固定することができる。また、ケーブルが固定された状態では、各操作部は異なる初期位置に位置するので、ケーブルの固定を解除する際には他の操作部が妨げになることがなく目的の操作部のみを容易に操作することが可能である。これにより、他の操作部を操作してしまう虞をより確実に回避して目的のケーブルの固定のみを確実に解除することが可能となる。
また、上述した遊技機A1および遊技機A2では、次の構成を採用してもよい。
遊技機A3 :
遊技機A1または遊技機A2であって、
前記端子台が搭載された略平面状の板面を備え、
前記第1の操作部および前記第2の操作部は、前記板面に沿う方向に並べて設けられるとともに、該並べられた方向に沿った軸を中心に回転可能に設けられており、
前記第2の操作部は、前記軸に対する回転半径が、前記第1の操作部の回転半径よりも大きく設けられているとともに、前記初期位置では、該軸から該第2操作部へ向かう方向と前記板面とがなす角度が、該軸から該第1の操作部へ向かう方向と該板面とがなす角度よりも大きい操作部である遊技機。
板面に沿って軸と直行する方向に各操作部が突出する長さは、軸から各操作部へ向かう方向と板面とがなす角度の余弦と、各操作部の回転半径との積に相当する。したがって、第2の操作部の角度を第1の操作部の角度よりも大きくしておく(第2の操作部の角度の余弦を小さくする)ことで、第1の操作部を第2の操作部よりも突出させることができる。また、第2の操作部の回転半径を第1の操作部の回転半径よりも大きくしておけば、第2の操作部が第1の操作部と同じ角度まで回転した状態では、第2の操作部が第1の操作部よりも突出するので、第1の操作部を動かしてしまうことなく第2の操作部を操作することができる。そして、第2の操作部が更に回転して角度が小さくれば、角度の余弦が大きくなるので、第2の操作部を更に突出させることができる。このように第2の操作部を移動方向(回転方向)に移動させるだけで、第2の操作部を突出方向に突出させることができるので、第2の操作部を突出方向に移動させる機構を別途設ける必要がなく、第2の操作部を移動方向に移動させる機構と突出方向に移動させる機構とを一つの機構で実現できる。これにより、装置構成を簡素に保つことが可能となる。
また、第1の操作部および第2の操作部は、端子台が設けられた板面に沿う方向に突出するので、板面に垂直な方向に端子台のサイズが大型化してしまうことがなく、板面から端子台の上端までの高さを抑えて端子台を薄型化することが可能となる。
F.第3実施例の端子台 :
上述した様に、端子ごとに操作レバーが設けられたタイプの端子台200では、各端子にケーブルを個別に着脱することが可能である(図3および図4を参照)。このため、複数のケーブルをまとめたコネクターを用いてケーブルを着脱する場合とは異なり、所望のケーブルだけを端子台200に接続することが可能である。例えば、本実施例の遊技機10では、大当たり状態が発生したことを示す信号や、始動入賞口15に遊技球が入球したことを示す信号などの種々の信号を出力することが可能であるが、遊技ホールは、これらの種々の信号の中から取得したい信号を選んで、その信号が出力される端子にのみケーブルを接続することが可能である。加えて、端子台200では、図4に示されている様に、ケーブルの先端の被覆を剥いて端子220に挿入するだけでケーブルを接続することが可能であり、ケーブルの先端に予めコネクター等の部品を装着しておく必要がない。このように、接続したい端子を自由に選んでその端子にケーブルを容易に接続できることから、こうした端子台200は遊技ホールにとってたいへん使いやすいという利点がある。
しかし、こうした利点の一方で、ケーブルがコネクター等を介さずに個別に装着されることから、装着される複数のケーブルが一束にまとまらず、接続したケーブル同士が絡まったり、遊技機10の背面側にある他の装置や他のケーブルに絡まる等の不都合が生じる場合がある。もちろん、こうした不都合を回避するために、複数のケーブルを結束帯等で固定することも考えられるが、前述した様に、端子台に接続されるケーブルの先端は、被覆が剥かれて導線が露出した状態になっているので、結束帯などで束ねておくと、ケーブルを端子から取り外した際に露出した導線と導線とがショートしてしまう虞がある。かといって、導線同士が接触しないように導先同士を一定の距離だけ離して保持する複雑な結束具を用いるのでは、ケーブルを着脱するたびに結束具を装着しなければならないので、これでは上述した簡便に使えるという端子台200の利点が損なわれてしまう。
そこで、第3実施例の端子台では、次のような構成を採用することにより、端子台200の利点を損なうことなくケーブルをまとめてケーブルが絡まる等の不都合を回避可能としている。
図14は、第3実施例の端子台200を示した説明図である。図14(a)に示されている様に、第3実施例の端子台200では、端子台200に設けられた複数の操作レバー240の中の一部の操作レバー240bが、端子台200の上方に向かって立設されている。また、立設された2つの操作レバー240bは、立設されていない操作レバー240aの両側に位置しており、このため、操作レバー240aを両側から挟んだ状態となっている。また、図14(b)に示されている様に、第3実施例の端子台200を横方向から見ると、立設された操作レバー240bは端子台200のケース部材210の上面よりも上方の位置まで突出している。こうした構成を採用することにより、第3実施例の端子台200では、端子台200に装着したケーブルを次のようにまとめることが可能である。
図15は、第3実施例の端子台200を搭載した遊技機10の背面のケーブルをまとめた様子を例示した説明図である。図示されている様に、遊技機10はヒンジ部32を介して枠板30に接続されており、ヒンジ部32を軸にして枠板30から前方に遊技機10を回転させることで、遊技機10の背面側を露出させることが可能である。ホールコンピューター100と遊技機10とを接続するためのケーブルは、こうした枠板30の裏側から引き出されている。図示されている様に、第3実施例の端子台200では、これらのケーブルを、立設された操作レバー240bと操作レバー240bとの間を通すことが可能となっている。
このように操作レバー240bと操作レバー240bとの間にケーブルを通せば、ケーブルの動きを操作レバー240bによって規制することができるので、ケーブルが動いて他の装置や他のケーブルに絡まってしまう虞を低減することができる。また、このように操作レバー240bと操作レバー240bとの間にケーブルを通すことでケーブルをまとめれば、ケーブル同士を結束帯などで結束する必要がないので、ケーブルを着脱する際には目的のケーブルを他のケーブルから容易に分離することができる。このため、ケーブルを着脱する度にケーブルを結束具に装着するなどの煩雑な作業をする必要がなく、端子台200の使いやすさが低下してしまうことがない。これにより、端子台200の利点を損なうことなく、ケーブルが絡まる等の不都合を回避することが可能となる。
加えて、操作レバー240を利用してケーブルをまとめることから、操作レバー240の他にケーブルをまとめるための部品を別途設ける必要がないので、端子台200の部品構成を簡素に保つことが可能である。
尚、ケーブルの両側の操作レバーでケーブルの動きを規制しても、結束帯などでケーブルを完全に固定しているわけではないので、遊技機10を枠板30に固定する際の振動などに起因して、ケーブルが操作レバー240bの間から外れる場合も考えられる。このため、遊技機10を枠板30に固定した後もケーブルが操作レバー240bと操作レバー240bとの間に収まっているとは限らない。しかし、枠板30に遊技機10を固定した後は、作業者がケーブルを動かすことはないので、遊技機10を枠板30に固定した後にケーブルが絡まってしまうことは稀であり、ケーブルが絡まる虞があるのは、主として遊技機10の背面側の作業を行っている間である。この点、第3実施例の端子台200では、少なくとも遊技機10の背面側の作業をしている間はケーブルの動きを規制しておくことができるので、実際上は、ケーブルが絡まる事態を十分に回避することが可能である。
また、第3実施例の端子台200では、図16に示されている様に、立設された操作レバー240bの隣(向かい合わせて立設された操作レバー240bとは反対側の隣)の操作レバー240aを、操作レバー240bの立設方向(図16の例では図の右方向)と交差する方向(図16の例では図の上方向)に突出させておくものとしてもよい。そして、図示されている様に、操作レバー240と操作レバー240bとの間を通したケーブルを、操作レバー240aの裏側(回路基板300に近い側)を通すものとしてもよい。こうすれば、操作レバー240aによって、ケーブルの動きを図中にハッチングを付した矢印の方向に規制することができるので、操作レバー240bと操作レバー240bとの間からケーブルが外れるのを防ぐことができる。これにより、ケーブルが絡まる等の不都合が生じる虞をより確実に回避することが可能となる。
以上、第3実施例の端子台200について説明したが、こうした第3実施例の端子台を搭載した遊技機は、次のような遊技機として把握することが可能である。
遊技機B1 :
電気信号の送信または電気信号の受信の少なくとも一方を行いながら遊技を制御する遊技機であって、
前記電気信号を搬送するケーブルを固定可能な複数の端子が設けられた端子台と、
前記端子台に並べて設けられるとともに、該並べられた方向と交差する方向に該端子台に対して移動可能に設けられた複数の操作部材と、
前記複数の操作部材の各々ごとに設けられ、該操作部材の移動に連動して駆動することにより、該操作部材に対応する前記端子に前記ケーブルが固定された状態と、該固定が解除された状態とを切り替える複数のケーブル着脱機構と、
前記複数の操作部材の各々に接続して設けられて該各々の操作部材を所定の位置に保持することにより、該各々の操作部材に対応する前記端子に前記ケーブルが固定された状態を維持する複数の固定状態維持機構と
を備え、
前記複数の操作部材の少なくとも2つの操作部材は、前記所定の位置では前記端子台から略同一方向に突出しているとともに、該突出した2つの操作部材の向かい合う面と、該端子台の外表面とによって形成される凹部に、前記端子に固定された前記ケーブルを保持する操作部材である遊技機。
かかる遊技機B1では、端子台の各端子に対応する操作部材が端子台に並べて設けられており、それぞれの操作部材を移動させることで端子ごとにケーブルを固定あるいは固定を解除することが可能である。また、各操作部材を所定の位置に保持する機構が設けられており、この機構によって、各端子にケーブルが固定された状態を維持することが可能である。ここで、ケーブルが固定された状態では、少なくとも2つの操作部材が端子台から突出した位置にあり、このため、突出した2つの操作部材と端子台の外表面とによって凹部が形成される。そして、端子台の端子に固定されたケーブルをこの凹部に保持する。
こうすれば、ケーブルを固定した状態においては、凹部を形成する2つの操作部材および端子台の外表面によってケーブルの動きが規制されるので、ケーブルが動いて周囲の装置に絡まったり、各端子に固定したケーブル同士が絡まってしまう虞を低減することができる。また、凹部でケーブルを保持するので、ケーブルを着脱する際には目的のケーブルを凹部から取り出すだけでよく、ケーブルを着脱する度にケーブルを結束具に装着するなどの煩雑な作業は必要ない。これにより、端子台の使い易さを維持しながらもケーブルをまとめておくことが可能となる。加えて、こうして操作部材と端子台の外表面とでケーブルを保持してやれば、ケーブルを保持するための部材を別途設ける必要がないので、端子台の部品構成を簡素に保つことが可能となる。
また、こうした遊技機B1では、次の構成を採用してもよい。
遊技機B2 :
遊技機B1であって、
前記突出した操作部材とは異なる前記操作部材の少なくとも一つは、該突出した操作部材の突出方向と交差する方向に前記端子台から突出して設けられるとともに、前記凹部の開口方向に対して、該凹部の開口部よりも該凹部の底側に位置する操作部材である遊技機。
かかる遊技機B2では、突出して凹部を形成した操作部材とは異なる操作部材の少なくとも一つが、凹部を形成している操作部材の突出方向と交差する方向に突出している。また、この操作部材は、凹部の開口方向に対しては、凹部の開口部よりも凹部の底側に位置している。
こうすれば、凹部を形成する操作部材と交差する方向に突出させた操作部材は、凹部の開口部よりも凹部の底側に位置していることから、凹部を通したケーブルをこの操作部材で支えておけば、凹部内のケーブルが凹部の開口部から凹部の外側に移動するのを防ぐことができる。したがって、ケーブルを凹部により確実に保持しておくことが可能となる。また、こうした場合も、ケーブルを操作部材で支えるだけなので、結束具等にケーブルを通すなどの煩雑な作業を行う必要がない。これにより、端子台の使い易さを損なうことなく、ケーブルが絡まる等の不都合をより確実に回避することが可能となる。
尚、操作レバーによってケーブルの移動を規制する点に鑑みれば、上述した第1実施例の端子台および第2実施例の端子台においても、第3実施例の端子台と同様な構成を採用することが可能である。すなわち、第1実施例および第2実施例の端子台においても、ケーブルを固定した状態において2つの操作レバーが向かい合うように構成しておけば、端子に接続したケーブルを、向かい合う2つの操作レバーの間に保持することが可能である。こうすれば、操作レバーを容易に操作可能としながらも端子台を小型化可能となるだけでなく、端子台に接続したケーブルを容易にまとめておくことも可能となるので、端子台をより使いやすいものとすることが可能となる。
以上、本実施例および変形例の遊技機について説明したが、本発明は、上述した各実施例および変形例に限らず、その趣旨を逸脱しないかぎり、種々の態様で実施することが可能である。たとえば、上述した実施例および変形例では、弾球遊技機を例にとって説明したが、遊技ホールに設置される遊技機であれば弾球遊技機に限らず、回胴式遊技機などの他の種類の遊技機であってもよい。こうした他の遊技機であっても、本発明の効果を奏することが可能である。
10…遊技機、 11…発射ハンドル、 12…遊技盤、
13…上皿、 14…入賞ゲート、 15…始動入賞口、
16…演出表示装置、 17…大入賞口、 18…アウト口、
19…演出可動役物、 20…主制御回路、 21…副制御回路、
22…画像出力回路、 23…演出役物駆動装置、 24…電源回路、
30…枠板、 32…ヒンジ部、 50…貸し玉機、
52…ノズル、 100…ホールコンピューター、 110…中継ユニット、
120…島ユニット、 150…島設備、 200…端子台、
210…ケース部材、 220…端子、 230…押付部材、
240…操作レバー、 250…バネ部材、 300…回路基板

Claims (1)

  1. 電気信号の送信または電気信号の受信の少なくとも一方を行う遊技機であって、
    該遊技機の背面側に設けられ、前記電気信号を搬送するケーブルを固定可能な複数の端子が設けられた端子台と、
    該端子台が搭載される板面と、
    該板面に沿う方向であって遊技機背面視で横方向に並べて設けられるとともに該並べられた方向に沿った軸を中心に回動可能に設けられ、該並べられた方向と交差する方向に前記端子台に対して移動可能に設けられた第1の操作部および第2の操作部と、
    前記第1の操作部および前記第2の操作部の各々ごとに設けられ、該操作部が移動した場合に、該操作部に対応する前記端子に前記ケーブルを固定可能な状態と、該固定が解除される状態とを切り替えるケーブル着脱機構と、
    前記第1の操作部および前記第2の操作部の各々ごとに設けられ、該各々の操作部を該操作部の移動方向に対して互いに異なる初期位置に移動させる付勢手段と
    を備え、
    前記第1の操作部は、前記初期位置では、前記並べられた方向および当該初期位置における移動方向のいずれにも交差する方向である遊技機の後方側に、前記第2の操作部よりも突出し、前記初期位置よりも高い側に移動可能に設けられ、
    前記第2の操作部は、遊技機の上方側に突出する形状とされ、前記初期位置よりも遊技機の前方側に移動可能に設けられ、
    1つの前記第2の操作部を間に挟んで配置された2つの前記第1の操作部であって、当該2つの第1の操作部の間に遊技機の後方側及び上下方向側が開放された所定の隙間を形成する前記2つの第1の操作部が設けられ、
    当該2つの第1の操作部に対して遊技機の左右方向に沿った方向側に、複数の前記第2の操作部が遊技機の上方側に突出して設けられ、当該複数の第2の操作部に対して遊技機の前方側に左右方向に連続する空間が形成される構成とされていることを特徴とする遊技機。
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JP2019146839A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 株式会社ソフイア 遊技機
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