JP2017201347A - 光学モジュールおよび光学モジュールを有する光アセンブリ - Google Patents

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Takayuki Shimazu
貴之 島津
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Abstract

【課題】光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の結合効率を向上させることが可能な光学モジュールを提供することを目的とする。
【解決手段】光学モジュール100は、複数のレンズ71を有するレンズモジュール7と、複数の配線パターン62と、基体61とを有し、レンズモジュール7に搭載されたスペーサ60と、複数の配線パターン62に電気的に接続されるようにスペーサ60に搭載された複数の光学素子42と、を備える。スペーサ60は、下面64Aと下面64Aに対して反対側に位置する上面64Bを有する。複数の配線パターン62の少なくとも一部は、スペーサ60の下面64Aから露出するとともに、複数の光学素子42は、スペーサ60の下面64Aに搭載される。スペーサ60の上面64Bは、レンズモジュール7に対向し、複数の光学素子42の各々は、複数のレンズ71のうち対応する一つと光学的に接続されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、光学モジュールおよび光学モジュールを有する光アセンブリに関する。
光ファイバと、光学素子と、光ファイバを支持すると共に、光ファイバと光学素子とを光学的に結合させるファイバ光インターフェースモジュールとを備えるアセンブリが特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されているアセンブリでは、所定方向に並列した複数の光学素子と所定方向に並列した複数のレンズの位置合わせ(アライメント)を行う場合、レンズモジュールの所定位置(複数レンズの並列方向の中心)と光学素子が搭載された基板の所定位置(複数光学素子の並列方向の中心)とを一致させていた(つまり、基板とレンズモジュールを位置合わせしていた)。
米国特許出願公開第2013/0259431号明細書
しかしながら、各光学素子の配置位置に誤差がある場合や、各レンズの配置位置に誤差がある場合には、基板とレンズモジュールを正確に位置合わせしても、光学素子の配置位置がレンズの焦点位置と一致しないため、光学素子とレンズとの間の結合効率が低下してしまう。
つまり、かかるアライメント手法では、基板とレンズモジュール間のアライメント誤差、各光学素子の配置位置の誤差、各レンズの配置位置の誤差からなる3つの誤差の要因により、光学素子とレンズとの間のアライメント誤差が生じ、結果として光学素子と光ファイバとの間の結合効率が低下してしまうといった問題がある。広帯域通信の場合、光学素子と光ファイバとの間の結合効率の低下が通信品質に与える影響は大きいため、光学素子と光ファイバとの間のアライメント誤差を極小化させることが望ましい。
そこで、本発明は、光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の結合効率を向上させることが可能な光学モジュール及び当該光学モジュールを有する光アセンブリを提供することを目的とする。
本発明の一態様の光学モジュールは、
複数の第1レンズを有するレンズモジュールと、
複数の配線パターンと、基体とを有し、前記レンズモジュールに搭載されたスペーサと、
前記複数の配線パターンに電気的に接続されるように前記スペーサに搭載された複数の光学素子と、
を備え、
前記スペーサは、第1面と前記第1面に対して反対側に位置する第2面を有し、
前記複数の配線パターンの少なくとも一部は、前記スペーサの第1面から露出するとともに、前記複数の光学素子は、前記スペーサの第1面に搭載され、
前記スペーサの第2面は、前記レンズモジュールに対向し、
前記複数の光学素子の各々は、前記複数の第1レンズのうち対応する一つと光学的に接続されている。
本発明によれば、光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の結合効率を向上させることが可能な光学モジュール及び当該光学モジュールを有する光アセンブリを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る光学モジュールを有する光アセンブリを示す分解斜視図である。 長手方向に直交する光ケーブルの断面図である。 (a)は、図1に示す光学モジュールと光コネクタが互いに機械的に接続される前の状態を示す図である。(b)は、図1に示す光学モジュールと光コネクタが互いに機械的に接続された状態を示す図である。 図3(b)に示す互いに機械的に接続された光学モジュールと光コネクタのA−A断面図である。 第1実施形態に係る光学モジュールを構成するスペーサを示す斜視図である。 第1実施形態に係る光学モジュールの組立工程を説明するための図である。(a)は、スペーサをレンズモジュールに実装する前の状態を示す図である。(b)は、スペーサをレンズモジュールに実装した後の状態を示す図である。(c)は、複数の光学素子と、電子回路とをスペーサに実装した後の状態を示す図である。 (a)は、スペーサの基体の可視光に対する透過率が50%未満である場合のスペーサに実装された複数の光学素子の一つとその周辺部分を拡大して示す図である。(b)は、スペーサの基体の可視光に対する透過率が50%以上である場合のスペーサに実装された複数の光学素子の一つとその周辺部分を拡大して示す図である。 (a)は、本発明の第2実施形態に係る光学モジュールと光コネクタが互いに機械的に接続される前の状態を示す図である。(b)は、第2実施形態に係る光学モジュールと光コネクタが互いに機械的に接続された状態を示す図である。 第2実施形態に係る光学モジュールを構成するスペーサを示す斜視図である。 図8(b)に示す互いに機械的に接続された光学モジュールと光コネクタのB−B断面図である。 第2実施形態に係る光学モジュールの組立工程を説明するための図である。(a)は、スペーサをレンズモジュールに実装する前の状態を示す図である。(b)は、スペーサをレンズモジュールに実装した後の状態を示す図である。(c)は、複数の光学素子をスペーサに実装した後の状態を示す図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の実施形態の概要を説明する。
(1)複数の第1レンズを有するレンズモジュールと、
複数の配線パターンと、基体とを有し、前記レンズモジュールに搭載されたスペーサと、
前記複数の配線パターンに電気的に接続されるように前記スペーサに搭載された複数の光学素子と、
を備え、
前記スペーサは、第1面と前記第1面に対して反対側に位置する第2面を有し、
前記複数の配線パターンの少なくとも一部は、前記スペーサの第1面から露出するとともに、前記複数の光学素子は、前記スペーサの第1面に搭載され、
前記スペーサの第2面は、前記レンズモジュールに対向し、
前記複数の光学素子の各々は、前記複数の第1レンズのうち対応する一つと光学的に接続されている、光学モジュール。
上記構成によれば、複数の光学素子の各々が複数の第1レンズのうち対応する一つと光学的に接続されるように、各光学素子を個別にスペーサの第1面に実装することができる。このため、各第1レンズの配置位置に誤差があったとしても、かかる誤差は光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の結合効率に影響を与えない。さらに、従来のように、レンズモジュールと光学素子が搭載された基板との間の正確なアライメントを考慮する必要もない。このように、光学素子とレンズとの間とのアライメント誤差を極力小さくすることができるので、光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の結合効率を向上させることができる。
(2)前記レンズモジュールは、前記スペーサの第2面に対向する第1面と、第2面とを有し、
前記複数の第1レンズは、前記レンズモジュールの第1面に形成されている、項目(1)に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の結合効率を向上させることが可能な光学モジュールを提供することができる。
(3)前記レンズモジュールは、前記レンズモジュールの第2面に形成された複数の第2レンズをさらに有し、
前記複数の第1レンズの各々は、前記複数の第2レンズのうち対応する一つと光学的に接続されている、項目(2)に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、レンズモジュールは、第1面に形成された複数の第1レンズと、第2面に形成された複数の第2レンズを有している。このため、例えば、光学素子から出射された光は、第1レンズと第2レンズを介して、光導波路に入射させることができる。または、光導波路の端部から出射された光は、第2レンズと第1レンズを介して、光学素子に入射させることができる。したがって、光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の光路上に2つのレンズを設けることで、光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の結合効率を向上させることが可能となる。
(4)前記スペーサの第2面と前記レンズモジュールの第1面は、所定の間隔を設けて対向している、項目(2)または(3)に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、スペーサの第2面とレンズモジュールとの間に空気層を設けることができる。このように、レンズモジュールの屈折率と空気層の屈折率との間の屈折率差を利用することで、例えば、光学素子から出射された拡散光を第1レンズにより平行光に容易に変換することが可能となる。または、第1レンズから出射された光を光学素子に集光させることが可能となる。
(5)前記レンズモジュールの第1面と第2面は、前記複数の光学素子の光軸上に配置されている、項目(2)から(4)のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、レンズモジュールの第1面と第2面が光学素子の光軸上に配置されているので、レンズモジュールの第1面と第2面との間の光路長を短くすることができる。このように、レンズモジュールによる光の吸収損失を低減させることができ、光学素子と光導波路等の他の光学部材との間の光学損失を低減させることができる。
(6)前記レンズモジュールは、前記レンズモジュールの第1面と第2面との間の光路上に配置され、光の伝搬方向を変更するように構成された伝搬方向変更部をさらに有し、
前記レンズモジュールの第1面と第2面は、互いに直交している、項目(2)から(4)のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、光学モジュールの厚さ方向における寸法を大きくせずに、駆動回路や増幅回路等の他の回路素子をスペーサに容易に搭載することができる。
(7)前記レンズモジュールは、ガイドピンをさらに有し、
前記ガイドピンは、複数の光ファイバの端部を保持するように構成された光コネクタに形成されたガイド穴に挿入される、項目(1)から(6)のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、ガイドピンによりレンズモジュールと光コネクタとの間のアライメントを容易に行うことができる。このように、光学素子から出射された光を光コネクタに保持された光ファイバに入射させることができる。従って、光学素子と第1レンズ間のアライメント誤差を容易に検査することが可能となる。
(8)前記複数の光学素子は、一以上の発光素子と、一以上の受光素子とを含んでおり、
前記光学モジュールは、
前記発光素子を駆動制御するように構成された駆動回路と、
前記受光素子から出力された電気信号を増幅するように構成された増幅回路と、
をさらに備え、
前記駆動回路と前記増幅回路は、前記複数の配線パターンに電気的に接続されるように前記スペーサの第1面に搭載されている、項目(1)から(7)のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、発光素子と駆動回路とがスペーサの第1面に搭載されると共に、受光素子と増幅回路とがスペーサの第1面に搭載されるので、発光素子と駆動回路との間の距離を小さくすることができると共に、受光素子と増幅回路との間の距離を小さくすることができる。このように、発光素子と駆動回路との間に発生するノイズを抑制することができると共に、受光素子と増幅回路との間に発生するノイズを抑制することができる。
(9)前記スペーサの基体は、可視光及び前記光学素子から出射された光の中心波長に対して透明である、項目(1)から(8)のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、スペーサの基体が可視光に対して透明であるため、スペーサの第1面側から複数の第1レンズの位置情報をカメラ等により取得することができる。このように、カメラ等から取得された位置情報によって、複数の光学素子の各々が複数の第1レンズのうち対応する一つと光学的に接続されるように、各光学素子を個別にスペーサの第1面に実装することができる。
さらに、スペーサの基体が光学素子から出射された光の中心波長に対して透明であるため、光学素子と第1レンズとの間における光学損失(フレネル損失や吸収損失等)を極小化することができる。
(10)前記スペーサの基体の可視光に対する透過率は、50%以上であって、
前記基体は、複数の貫通孔を有し、当該複数の貫通孔の各々は、前記複数の光学素子の光軸の対応する一つと対向している、項目(9)に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、スペーサの基体の可視光に対する透過率が50%以上であるため、スペーサの第1面側から複数の第1レンズの位置情報をカメラ等により取得することができる。このように、カメラ等から取得された位置情報によって、複数の光学素子の各々が複数の第1レンズのうち対応する一つと光学的に接続されるように、各光学素子を個別にスペーサの第1面に実装することができる。
さらに、基体に形成された複数の貫通孔の各々が、複数の光学素子の光軸の対応する一つと対向しているため、光学素子と第1レンズとの間における光学損失(フレネル損失や吸収損失等)を極小化することができる。
(11)前記スペーサの基体の可視光に対する透過率は、50%未満であって、
前記基体は、複数の貫通孔を有し、当該複数の貫通孔の各々は、前記複数の光学素子の光軸の対応する一つと対向しており、
前記基体は、複数の開口部をさらに有し、前記複数の開口部の各々は、前記複数の第1レンズの対応する一つと対向し、
前記複数の開口部の各々によって、当該対応する第1レンズの中心位置が外部の検出装置によって検出可能である、項目(1)から(8)のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、スペーサの基体の可視光に対する透過率が50%未満であっても、スペーサの基体に形成された複数の開口部の各々によって、当該対応する第1レンズの中心位置がカメラ等の外部の検出装置によって検出可能となっている。
このため、第1レンズの中心位置に関する情報によって、複数の光学素子の各々が複数の第1レンズのうち対応する一つと光学的に接続されるように、各光学素子を個別にスペーサの第1面に実装することができる。
さらに、基体に形成された複数の貫通孔の各々が、複数の光学素子の光軸の対応する一つと対向しているため、光学素子と第1レンズとの間における光学損失(フレネル損失や吸収損失等)を極小化することができる。
(12)前記スペーサの基体と前記レンズモジュールは、リフロー半田付けプロセスを可能とする材料により形成されている、請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
上記構成によれば、リフロー半田付けプロセスによって、レンズモジュールとスペーサを回路基板等に容易に実装することができる。
(13)項目(1)から(12)のうちいずれか一項に記載の光学モジュールと、
複数の光ファイバの端部を保持するように構成され、前記光学モジュールに機械的に接続された光コネクタと、
前記光学モジュールと前記光コネクタが搭載された回路基板と、
を備える光アセンブリ。
上記構成によれば、優れた光学特性を有する光アセンブリを提供することが可能となる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態(以下、単に本実施形態という。)について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は省略する。また、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
また、本実施形態の説明では、本実施形態の理解を容易にするために、適宜、前後方向、上下方向、左右方向について言及する。尚、これらの方向は、図1に示された光アセンブリ1に設定された相対的な方向である。従って、図1に示された光アセンブリ1が所定方向に回転した場合には、それに従って、前後方向、上下方向、左右方向のうち少なくとも一つの方向が変化することに留意が必要である。
ここで、前後方向は、前方向及び後方向を含む方向である。同様に、上下方向は、上方向及び下方向を含む方向であって、左右方向は、左方向及び右方向を含む方向である。尚、特定の方向(ベクトル)を説明する場合には、適宜、上方向、下方向等として明示する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る光学モジュール100を有する光アセンブリ1を示す分解斜視図である。図1に示すように、光アセンブリ1は、光ケーブル3と、光ケーブル3の端部に取付けられた端末固定部30と、端末固定部30から引き出された光ファイバ6の端部を保持する光コネクタ5とを備えている。
また、光アセンブリ1は、回路基板24と、回路基板24を収容する第1ハウジング16と、回路基板24と第1ハウジング16を収容する第2ハウジング12とを備えている。第1ハウジング16は、下側ハウジング16aと上側ハウジング16bとからなる。
回路基板24は、例えば、プリント配線基板(PCB)である。回路基板24には、光学モジュール100と、信号処理回路4と、電気コネクタ22が搭載されている。光学モジュール100は、レンズモジュール7を備える。光学モジュール100の具体的構成については後述する。信号処理回路4は、回路基板24を介して電気コネクタ22と電気的に接続されている。また、回路基板24には、放熱シート20が貼られている。
図2は、その長手方向に直交する光ケーブル3の断面図を示している。図2に示されるように、光ケーブル3は、並設された複数(本実施形態では、4本)の光ファイバ6(光導波路)と、複数の光ファイバ6をテープ状に一体化するように覆うテープ樹脂8と、テープ樹脂8を覆う抗張力体10と、抗張力体10を覆う外被9とを備えている。
本実施形態では、4本の光ファイバ6が光ケーブル3に設けられている。このうち、2本の光ファイバ6は、光信号を光学モジュール100に送信するための送信用光ファイバとして用いられている。残りの2本の光ファイバ6は、光学モジュール100から出力された光信号を受信するための受信用光ファイバとして用いられている。尚、光ファイバ6の本数は4本には限られず、2本以上であればよい。
光ファイバ6は、例えば、マルチモード用光ファイバである。光ファイバ6は、信号光を伝送するためのコアと、コアを覆うクラッドと、クラッドを覆う被覆樹脂とを備える。コア及びクラッドはガラス製又は樹脂製を採用することができる。例えば、コア及びクラッドが全てガラスからなるAGF(All Glass Fiber)や、コア及びクラッドが全て樹脂からなるプラスチック光ファイバや、コアがガラスからなり、クラッドが樹脂からなるHPCF(Hard Plastic Clad Fiber)を適宜採用することができる。尚、HPCFを採用した場合には、曲げに強い光ファイバを構成することができる。
抗張力体10は、アラミド等の繊維状の樹脂材料を編み込むことで形成されており、光ケーブル3に引張応力が加わった場合でも伸びにくいように構成されている。また、抗張力体10によって、光ケーブル3内の光ファイバ6に衝撃が加わることが防止される。外被9は、抗張力体10を覆うために好適な樹脂で形成されている。
図3(a)は、図1に示す光学モジュール100と光コネクタ5が互いに機械的に接続される前の状態を示す図である。図3(b)は、図1に示す光学モジュール100と光コネクタ5が互いに機械的に接続された状態を示す図である。
図1及び図3に示すように、光学モジュール100のレンズモジュール7は、一対のガイドピン77を備えている。光コネクタ5は、複数の光ファイバ6の端部を保持するように構成されており、各々に複数の光ファイバ6の一つが挿通される複数の挿通孔(図示せず)を有する。各光ファイバ6が対応する挿通孔に挿入されることで、各光ファイバ6の端部は光コネクタ5によって保持される。また、光コネクタ5は、レンズモジュール7の一対のガイドピン77がそれぞれ挿入される一対のガイド穴51をさらに有している。
一対のガイドピン77の各々が一対のガイド穴51の対応する一つに挿入されることで、光コネクタ5はレンズモジュール7に機械的に接続され、レンズモジュール7に形成された複数のレンズ72(図4参照)と複数の光ファイバ6が位置合わせされる。このように、一対のガイドピン77によりレンズモジュール7と光コネクタ5との間のアライメントを容易に行うことができる。
次に、図4及び図5を参照することで、光学モジュール100の具体的構成について以下に説明する。図4は、図3(b)に示す互いに機械的に接続された光学モジュール100のA−A断面図である。図5は、光学モジュール100を構成するスペーサ60を示す斜視図である。
図4に示すように、光学モジュール100は、スペーサ60と、複数の光学素子42と、電子回路43と、レンズモジュール7とを備える。図4及び図5に示すように、スペーサ60は、基体61と、複数の配線パターン62とを有し、レンズモジュール7に搭載されている。
基体61は、リフロー半田付けプロセスを可能とする材料により形成されており、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン、耐熱ポリアミド(ナイロン系樹脂)又はFPA(フッ素系樹脂)等により形成されている。基体61は、回路基板24に対向する下面64A(スペーサ60の第1面)と、下面64Aに対して反対側に位置する上面64B(スペーサ60の第2面)を有する。上面64Bは、レンズモジュール7(特に、レンズモジュール7の第1面75A)に対向している。基体61の下面64Aには、4つの光学素子42と電子回路43を収容するための凹部63が形成されている。
また、基体61の上面64Bには、レンズモジュール7の4つのレンズ71と対向する凹部66(図4参照)が形成されている。ここで、基体61の下面64Aは、凹部63の底面を含む面であると共に、基体61の上面64Bは、凹部66の底面を含む面である点に留意されたい。つまり、凹部63の底面は、基体61の下面64Aの一部であり、凹部66の底面は、基体61の上面64Bの一部である。
また、基体61は、左右方向に並列した4つの貫通孔65を有する。各貫通孔65は、凹部66の底面から凹部63の底面まで延びており、凹部66と凹部63のそれぞれに連通している。各貫通孔65は、4つの光学素子42の光軸の対応する一つと対向している。
複数の配線パターン62は、例えば、金属材料よりなるリードフレームであって、基体61の下面64Aに形成されている。特に、複数の配線パターン62の少なくとも一部は、基体61の下面64Aから露出している。4つの光学素子42の各々は、複数の配線パターン62のうちの対応する配線パターンに電気的に接続されるように、凹部63の底面(換言すれば、基体61の下面64A)に搭載されている。同様に、電子回路43は、複数の配線パターン62に電気的に接続されるように、凹部63の底面(換言すれば、基体61の下面64A)に搭載されている。
さらに、配線パターン62は、回路基板24に形成された配線パターン(図示せず)と電気的に接続されている。このように、光学素子42と電子回路43は、配線パターン62を介して回路基板24に電気的に接続される。さらに、図1に示す電気コネクタ22は、回路基板24と電気的に接続されるので、電気コネクタ22は、回路基板24と配線パターン62を介して光学素子42と電子回路43に電気的に接続される。
4つの光学素子42は、左右方向に並列している。4つの光学素子42のうち2つは、面発光レーザ(VCSEL)等の発光素子である。4つの光学素子42のうち残りの2つは、フォトダイオード(PD)等の受光素子である。以降の説明では、光学素子42が発光素子である場合、単に発光素子といい、光学素子42が受光素子である場合、単に受光素子という。
電子回路43は、光電集積回路(OE−IC)であって、発光素子を駆動制御するように構成された駆動回路(ドライバ)と、受光素子から出力された電気信号を増幅するように構成された増幅回路(TIA:Transimpedance Amplifier)を含む。尚、駆動回路と増幅回路は、それぞれ別体の素子として構成されてもよい。
レンズモジュール7は、左右方向に並列した4つのレンズ71(第1レンズ)と、左右方向に並列した4つのレンズ72(第2レンズ)と、光の伝搬方向を変更するように構成された反射面73(伝搬方向変更部)と、スペーサ60を収容するための収容部75とを備える。また、レンズモジュール7は、基体61の上面64Bと対向する第1面75Aと、光コネクタ5に対向する第2面75Bとを有する。
また、レンズモジュール7は、リフロー半田付けプロセスを可能とする材料により形成されており、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン、耐熱ポリアミド(ナイロン系樹脂)又はFPA(フッ素系樹脂)等により形成されている。このように、レンズモジュール7と基体61がリフロー半田付けプロセスを可能とする材料により形成されているので、レンズモジュール7とスペーサ60を回路基板24に容易に実装することができる。
4つのレンズ71は、レンズモジュール7の第1面75Aに形成されている。各レンズ71は、4つの貫通孔65の対応する一つと対向していると共に、4つの光学素子42の対応する一つと対向している。各レンズ71は、4つの光学素子42の対応する一つと光学的に接続されると共に、4つのレンズ72の対応する一つと光学的に接続されている。レンズ71の焦点は、光学素子42の発光部又は受光部に一致している。特に、2つのレンズ71の焦点は、光学素子42のうち2つの発光素子の発光部に一致している。同様に、残りの2つのレンズ71の焦点は、光学素子42のうち2つの受光素子の受光部に一致している。
また、凹部66の底面とレンズモジュール7の第1面75A(具体的には、レンズ71)は、所定の間隔を設けて対向している。ここで、所定の間隔は、凹部66の深さに対応する。上記構成によれば、凹部66の底面とレンズモジュール7との間に空気層を設けることができる。このように、レンズモジュール7の屈折率と空気層の屈折率との屈折率差を利用することで、例えば、発光素子から出射された拡散光をレンズ71により平行光に容易に変換することができる。または、レンズ71から出射された平行光を受光素子の受光部に容易に集光させることができる。
レンズ71は、発光素子から出射されて、貫通孔65を介してレンズ71に入射した拡散光を、例えば、平行光に変換するように構成される。さらに、レンズ71は、反射面73により反射された平行光をレンズ71の焦点に一致する受光素子の受光部に集光するように構成されている。
4つのレンズ72は、レンズモジュール7の第2面75Bに形成されている。各レンズ72は、4つの光ファイバ6のうちの対応する一つと対向していると共に、光学的に接続されている。各レンズ72の焦点は、4つの光ファイバ6のうちの対応する一つの端面に一致している。レンズ72は、送信用光ファイバ6から出射されて、レンズ72に入射した拡散光を平行光に変換するように構成されている。さらに、レンズ72は、反射面73により反射された平行光をレンズ72の焦点に一致する受信用光ファイバ6の端面(特に、コアの端面)に集光するように構成されている。
反射面73は、一様な平坦形状(平滑面)に形成されている。反射面73は、レンズモジュール7の第1面75Aと第2面75Bとの間の光路上(特に、レンズ71とレンズ72との間の光路上)に配置されており、光の伝搬方向を変更するように構成されている。特に、反射面73は、レンズ71から出射されて、反射面73に入射する平行光の伝搬方向を90度変更することで(上方向から後方向)、当該平行光をレンズ72に向けて反射する。また、反射面73は、レンズ72から出射されて、反射面73に入射する平行光の伝搬方向を90度変更することで(前方向から下方向)、当該平行光をレンズ71に向けて反射する。
収容部75には、スペーサ60が収容されている。スペーサ60が収容部75に収容された状態で、基体61の上面64Bは、レンズモジュール7の第1面75Aに接触する。また、レンズモジュール7の第1面75Aと第2面75Bは、互いに直交している。このため、光学モジュール100の厚さ方向(上下方向)における寸法を大きくせずに、電子回路43をスペーサ60に容易に搭載することができる。
尚、本実施形態では、光ファイバ6の本数が4本であるため、光学素子42の数、貫通孔65の数、レンズ71の数、レンズ72の数は、それぞれ4つとなる。例えば、光ファイバ6の本数がN本である場合、光学素子42の数、貫通孔65の数、レンズ71の数、レンズ72の数は、それぞれNつとなる。
次に、図6を参照して光学モジュール100の組立工程について説明する。図6(a)は、スペーサ60をレンズモジュール7に実装する前の状態を示す図である。図6(b)は、スペーサ60をレンズモジュール7に実装した後の状態を示す図である。図6(c)は、4つの光学素子42と電子回路43をスペーサ60に実装した後の状態を示す図である。
図6(a)に示すように、最初に、スペーサ60をレンズモジュール7の収容部75(図4参照)に収容する。収容部75の外形は、スペーサ60の外形と略一致するため、スペーサ60が収容部75に収容された状態(つまり、基体61の上面64Bがレンズモジュール7の第1面75Aに接触した状態)で、レンズモジュール7に対するスペーサ60のアライメント(位置合わせ)を行うことができる。ここでのアライメント精度は、精密でなくてもよい。
次に、図6(b)に示すように、4つの光学素子42と電子回路43をスペーサ60の凹部63の底面(図4参照)に実装する。ここで、スペーサ60に対する電子回路43のアライメント精度は精密でなくてもよい一方、スペーサ60に対する各光学素子42のアライメント精度は精密でなくてはならない。例えば、スペーサ60に対する各光学素子42のアライメント精度が低い場合、各光学素子42と対応する光ファイバ6との間の結合効率が低下してしまい、光アセンブリ1の通信品質に悪影響を与えてしまう。
次に、図7を参照して光学素子42をスペーサ60に精密に実装する手法について説明する。図7(a)は、スペーサ60の基体61の可視光に対する透過率が50%未満である場合のスペーサ60に実装された光学素子42の一つとその周辺部分を拡大して示す図である。図7(b)は、スペーサ60の基体61の可視光に対する透過率が50%以上である場合のスペーサ60に実装された光学素子42の一つとその周辺部分を拡大して示す図である。
図7(a)に示すように、スペーサ60の基体61の可視光に対する透過率が50%未満である場合では、基体61は、左右方向に並列した複数の開口部67を有する。各開口部67は、光学素子42の配置が予定される基体61の各箇所の近辺に形成される。本実施形態では、4つの光学素子42がスペーサ60に実装されるので、4つの開口部67が基体61に形成されている。さらに、スペーサ60がレンズモジュール7の収容部75に収容された状態で、4つの開口部67の各々は、4つのレンズ71の対応する一つと対向している。4つの開口部67の各々によって、対応するレンズ71の中心位置がカメラ等の外部の検出装置によって検出可能となっている。
各開口部67は、3つの開口セグメント67a,67b,67cを有する。各開口セグメント67a〜67cは、レンズ71の外縁を露出させている。この点において、基体61の可視光に対する透過率が50%未満である場合、基体61によって覆われた各レンズ71の中心位置に関する情報をカメラから得られる画像から直接取得することができない。一方、レンズ71の外縁を露出させる開口セグメント67a〜67cからなる開口部67を基体61に形成することで、カメラから得られる画像から各レンズ71の中心位置に関する情報(以下、中心位置情報という。)を取得することができる。
このように、中心位置情報が取得された場合、チップマウンタは、取得された中心位置情報に基づいて、4つの光学素子42の各々の発光部又は受光部(総称して受発光部421という。)が対応するレンズ71の中心位置に一致するように、4つの光学素子42をスペーサ60の下面64Aに精密に実装することができる。各光学素子42がスペーサ60に実装された状態で、各光学素子42の電極422,423が配線パターン62に電気的に接続される。また、各光学素子42の受発光部421が対応する貫通孔65と対向している。換言すれば、各貫通孔65が、対応する光学素子42の光軸と対向している。このため、光学素子42とレンズ71との間における光学損失(フレネル損失や吸収損失等)を極小化することができる。
本実施形態によれば、スペーサ60の基体61の可視光に対する透過率が50%未満であっても、各開口部67によって、対応するレンズ71の中心位置がカメラ等の外部の検出装置によって検出可能となっている。このため、中心位置情報によって、各光学素子74が対応するレンズ71と光学的に接続されるように、各光学素子42をスペーサ60の下面64Aに個別に実装することができる。
尚、各開口部67は、3つの開口セグメント67a〜67cを有しているが、開口部67により中心位置情報がカメラ等を用いて検出可能である限りにおいて、開口部67の形状は特に限定されない。例えば、開口部67は、レンズ71の外縁に一致するリングの形状として形成されてもよい。
次に、図7(b)に示すように、基体61の可視光に対する透過率が50%以上である場合では、中心位置情報をカメラから得られる画像から直接取得することができる。このように、チップマウンタは、取得された中心位置情報に基づいて、各光学素子42の受発光部421が対応するレンズ71の中心位置に一致するように、各光学素子42をスペーサ60の下面64Aに個別に実装することができる。
また、基体61は、発光素子から出射された光の中心波長(例えば、λ=850nm)に対して透明であってもよい。この場合、光学素子42とレンズ71との間における光学損失(フレネル損失や吸収損失等)を極小化することができる。
次に、図6(c)に示すように、4つの光学素子42と電子回路43をスペーサ60に実装した後に、光学モジュール100を回路基板24に実装する。その後、一対のガイドピン77を介して光学モジュール100と光コネクタ5を機械的に接続する。このようにして、各光学素子42は、対応する光ファイバ6と光学的に接続される。
本実施形態によれば、各光学素子42が4つのレンズ71のうちの対応する一つと光学的に接続されるように、各光学素子42をスペーサ60の下面64Aに個別に実装することができる。このため、各レンズ71の配置位置に誤差があったとしても、かかる誤差は光学素子42と光ファイバ6との間の結合効率に影響を与えない。さらに、従来のように、レンズモジュール7と光学素子42が搭載された回路基板との間の正確なアライメントを考慮する必要もない。このように、光学素子42とレンズ71との間のアライメント誤差を極力小さくすることができるので、光学素子42と光ファイバ6との間の結合効率を向上させることができる。
また、レンズモジュール7は、第1面75Aに形成された4つのレンズ71と、第2面75Bに形成された4つのレンズ72を有している。このため、発光素子から出射された光は、レンズ71とレンズ72を介して、光ファイバ6に入射させることができる。一方、光ファイバ6の端面から出射された光は、レンズ72とレンズ71を介して、受光素子に入射させることができる。したがって、光学素子42と光ファイバ6との間の光路上に2つのレンズを設けることで、光学素子42と光ファイバ6との間の結合効率を向上させることができる。
また、レンズモジュール7は一対のガイドピン77を有しているので、一対のガイドピン77によりレンズモジュール7と光コネクタ5との間のアライメントを容易に行うことができる。このように、光学素子42から出射された光を光コネクタ5に保持された光ファイバ6に入射させることができるので、光学素子42とレンズ71との間のアライメント誤差を容易に検査することが可能となる。
また、発光素子と電子回路43に含まれる駆動回路とが凹部63の底面に搭載されると共に、受光素子と電子回路43に含まれる増幅回路とが凹部63の底面に搭載される。このため、発光素子と駆動回路との間の距離を小さくすることができると共に、受光素子と増幅回路との間の距離を小さくすることができる。このように、発光素子と駆動回路との間に発生するノイズを抑制することができると共に、受光素子と増幅回路との間に発生するノイズを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る光学モジュール200について以下に説明する。尚、第1実施形態で既に説明した部材についての説明は繰り返さない。図8(a)は、光学モジュール200と光コネクタ5が互いに機械的に接続される前の状態を示す図である。図8(b)は、光学モジュール200と光コネクタ5が互いに機械的に接続された状態を示す図である。光学モジュール200は、図1に示すように、光アセンブリ1に組み込まれている。
光学モジュール200のレンズモジュール170は、一対のガイドピン177を備えている。一対のガイドピン177の各々が一対のガイド穴51の対応する一つに挿入されることで、光コネクタ5はレンズモジュール170に機械的に接続され、レンズモジュール170に形成された複数のレンズ172(図10参照)と複数の光ファイバ6が位置合わせされる。このように、一対のガイドピン177によりレンズモジュール170と光コネクタ5との間のアライメントを容易に行うことができる。
次に、図9及び図10を参照することで、光学モジュール200の具体的構成について以下に説明する。図9は、光学モジュール200を構成するスペーサ160を示す斜視図である。図10は、図8(b)に示す互いに機械的に接続された光学モジュール200と光コネクタ5のB−B断面図である。
図10に示すように、光学モジュール200は、スペーサ160と、複数の光学素子42と、レンズモジュール170とを備える。図9及び図10に示すように、スペーサ160は、平板状の基体161と、複数の配線パターン162とを有し、レンズモジュール170に搭載されている。基体161は、第1実施形態の基体61と同一の材料により形成されている。基体161は、前面164A(スペーサ160の第1面)と、前面164Aに対して反対側に位置する後面164B(スペーサ160の第2面)を有する。
後面164Bは、レンズモジュール170(特に、レンズモジュール170の第1面175A)に対向している。また、基体161の後面164Bには、レンズモジュール170の4つのレンズ171と対向する凹部166が形成されている。ここで、基体161の後面164Bは、凹部166の底面を含む面である点に留意されたい。つまり、凹部166の底面は、基体161の後面164Bの一部である。また、基体161は、左右方向に並列した4つの貫通孔165を有する。各貫通孔165は、凹部166の底面から前面164Aまで延びており、凹部166に連通している。各貫通孔165は、4つの光学素子42の光軸のうち対応する一つと対向している。
複数の配線パターン162は、例えば、金属材料よりなるリードフレームであって、基体161の前面164Aに形成されている。特に、複数の配線パターン162の少なくとも一部は、基体161の前面164Aから露出している。4つの光学素子42の各々は、複数の配線パターン162のうちの対応する配線パターンに電気的に接続されるように、基体161の前面164Aに搭載されている。さらに、配線パターン162は、回路基板24に形成された配線パターン(図示せず)と電気的に接続されている。このように、光学素子42は、配線パターン162を介して回路基板24に電気的に接続される。さらに、電気コネクタ22は、回路基板24と配線パターン162を介して光学素子42に電気的に接続される。
レンズモジュール170は、左右方向に並列した4つのレンズ171(第1レンズ)と、左右方向に並列した4つのレンズ172(第2レンズ)と、スペーサ160を収容するための収容部176とを備える。また、レンズモジュール170は、基体161の後面164Bと対向する第1面175Aと、光コネクタ5に対向する第2面175Bとを有する。
また、レンズモジュール170は、第1実施形態のレンズモジュール7と同一の材料により形成されている。4つのレンズ171は、レンズモジュール170の第1面175Aに形成されている。各レンズ171は、4つの貫通孔165の対応する一つと対向していると共に、4つの光学素子42の対応する一つと対向している。各レンズ171は、4つの光学素子42の対応する一つと光学的に接続されると共に、4つのレンズ172の対応する一つと光学的に接続されている。レンズ171の焦点は、光学素子42の受発光部に一致している。特に、2つのレンズ171の焦点は、光学素子42のうち2つの発光素子の発光部に一致している。同様に、残りの2つのレンズ171の焦点は、光学素子42のうち2つの受光素子の受光部に一致している。
また、凹部166の底面とレンズモジュール7の第1面175A(具体的には、レンズ171)は、所定の間隔を設けて対向している。ここで、所定の間隔は、凹部166の深さに一致する。上記構成によれば、凹部166の底面とレンズ171との間に空気層を設けることができる。
レンズ171は、発光素子から出射されて、貫通孔165を介してレンズ171に入射した拡散光を平行光に変換するように構成される。さらに、レンズ171は、レンズ172から出射された平行光をレンズ171の焦点に一致する受光素子の受光部に集光するように構成されている。
4つのレンズ172は、レンズモジュール170の第2面175Bに形成されている。各レンズ172は、4つの光ファイバ6のうちの対応する一つと対向していると共に、光学的に接続されている。各レンズ172の焦点は、4つの光ファイバ6のうちの対応する一つの端面に一致している。レンズ172は、送信用光ファイバ6から出射されて、レンズ172に入射した拡散光を平行光に変換するように構成されている。さらに、レンズ172は、レンズ171から出射された平行光をレンズ172の焦点に一致する受信用光ファイバ6の端面(特に、コアの端面)に集光するように構成されている。
収容部176には、スペーサ160が収容されている。スペーサ160が収容部176に収容された状態で、基体161の後面164Bは、レンズモジュール170の第1面175Aに接触する。レンズモジュール170の第1面175Aと第2面175Bは互いに平行である。また、レンズモジュール170の第1面175Aと第2面175Bは、光学素子42の光軸上に配置されているので、第1面175Aと第2面175Bとの間の光路長を短くすることができる。このように、レンズモジュール170による光の吸収損失を低減させることができ、光学素子42と光ファイバ6との間の光学損失を低減させることができる。
次に、図11を参照して光学モジュール200の組立工程について説明する。図11(a)は、スペーサ160をレンズモジュール170に実装する前の状態を示す図である。図11(b)は、スペーサ160をレンズモジュール170に実装した後の状態を示す図である。図11(c)は、4つの光学素子42をスペーサ160に実装した後の状態を示す図である。
図11(a)に示すように、最初に、スペーサ160をレンズモジュール170の収容部176に収容する。収容部176の外形は、スペーサ160の外形と略一致するため、スペーサ160が収容部176に収容された状態(つまり、基体161の後面164Bがレンズモジュール170の第1面175Aに接触した状態)で、レンズモジュール170に対するスペーサ160のアライメントを行うことができる。ここでのアライメント精度は、精密でなくてもよい。
次に、図11(b)に示すように、4つの光学素子42を基体161の前面164Aに実装する。ここで、スペーサ160に対する各光学素子42のアライメント精度は精密でなくてはならない。光学素子42をスペーサ60に精密に実装する手法は、第1実施形態で既に説明した手法と同様である。即ち、スペーサ160の基体161の可視光に対する透過率が50%未満である場合、スペーサ160に形成された4つの開口部(図示せず)を用いて各レンズ171の中心位置に関する情報(中心位置情報)を取得する。ここで、各開口部は、対応するレンズ171の外縁を露出させるので、各開口部によって、対応するレンズ171の中心位置がカメラ等の外部の検出装置によって検出可能となっている。このように、中心位置情報が取得された場合、チップマウンタは、取得された中心位置情報に基づいて、4つの光学素子42の各々の受発光部が対応するレンズ171の中心位置に一致するように、4つの光学素子42を基体161の前面164Aに精密に実装することができる。
一方、スペーサ160の基体161の可視光に対する透過率が50%以上である場合、中心位置情報をカメラから得られる画像から直接取得することができる。このように、チップマウンタは、取得された中心位置情報に基づいて、各光学素子42の受発光部が対応するレンズ171の中心位置に一致するように、各光学素子42を基体161の前面164Aに精密に実装することができる。
また、基体161は、発光素子から出射された光の中心波長(例えば、λ=850nm)に対して透明であってもよい。この場合、光学素子42とレンズ171との間における光学損失(フレネル損失や吸収損失等)を極小化することができる。
次に、図11(c)に示すように、4つの光学素子42をスペーサ160に実装した後に、光学モジュール200を回路基板24(図1参照)に実装する。その後、一対のガイドピン177を介して光学モジュール200と光コネクタ5を機械的に接続する。このようにして、各光学素子42は、対応する光ファイバ6と光学的に接続される。
本実施形態によれば、各光学素子42が4つのレンズ171のうちの対応する一つと光学的に接続されるように、各光学素子42をスペーサ160の前面164Aに精密に実装することができる。このため、各レンズ171の配置位置に誤差があったとしても、かかる誤差は光学素子42と光ファイバ6との間の結合効率に影響を与えない。さらに、従来のように、レンズモジュール170と光学素子42が搭載された回路基板との間の正確なアライメントを考慮する必要もない。このように、光学素子42とレンズ171との間のアライメント誤差を極力小さくすることができるので、光学素子42と光ファイバ6との間の結合効率を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明をしたが、本発明の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではないのは言うまでもない。本実施形態はあくまでも一例であって、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解される。このように、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
1:光アセンブリ
3:光ケーブル
4:信号処理回路
5:光コネクタ
6:光ファイバ
7:レンズモジュール
8:テープ樹脂
9:外被
10:抗張力体
12:第2ハウジング
16:第1ハウジング
16a:下側ハウジング
16b:上側ハウジング
20:放熱シート
22:電気コネクタ
24:回路基板
30:端末固定部
42:光学素子
43:電子回路
51:ガイド穴
60:スペーサ
61:基体
62:配線パターン
63:凹部
64A:下面(スペーサ60の第1面)
64B:上面(スペーサ60の第2面)
65:貫通孔
66:凹部
67:開口部
67a,67b,67c:開口セグメント
71:レンズ
72:レンズ
73:反射面(伝搬方向変更部)
74:光学素子
75:収容部
75A:第1面
75B:第2面
77:ガイドピン
100:光学モジュール
160:スペーサ
161:基体
162:配線パターン
164A:前面(スペーサ160の第1面)
164B:後面(スペーサ160の第2面)
165:貫通孔
166:凹部
170:レンズモジュール
171:レンズ
172:レンズ
175A:第1面
175B:第2面
176:収容部
177:ガイドピン
200:光学モジュール
421:受発光部
422,423:電極

Claims (13)

  1. 複数の第1レンズを有するレンズモジュールと、
    複数の配線パターンと、基体とを有し、前記レンズモジュールに搭載されたスペーサと、
    前記複数の配線パターンに電気的に接続されるように前記スペーサに搭載された複数の光学素子と、
    を備え、
    前記スペーサは、第1面と前記第1面に対して反対側に位置する第2面を有し、
    前記複数の配線パターンの少なくとも一部は、前記スペーサの第1面から露出するとともに、前記複数の光学素子は、前記スペーサの第1面に搭載され、
    前記スペーサの第2面は、前記レンズモジュールに対向し、
    前記複数の光学素子の各々は、前記複数の第1レンズのうち対応する一つと光学的に接続されている、光学モジュール。
  2. 前記レンズモジュールは、前記スペーサの第2面に対向する第1面と、第2面とを有し、
    前記複数の第1レンズは、前記レンズモジュールの第1面に形成されている、請求項1に記載の光学モジュール。
  3. 前記レンズモジュールは、前記レンズモジュールの第2面に形成された複数の第2レンズをさらに有し、
    前記複数の第1レンズの各々は、前記複数の第2レンズのうち対応する一つと光学的に接続されている、請求項2に記載の光学モジュール。
  4. 前記スペーサの第2面と前記レンズモジュールの第1面は、所定の間隔を設けて対向している、請求項2または請求項3に記載の光学モジュール。
  5. 前記レンズモジュールの第1面と第2面は、前記複数の光学素子の光軸上に配置されている、請求項2から請求項4のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
  6. 前記レンズモジュールは、前記レンズモジュールの第1面と第2面との間の光路上に配置され、光の伝搬方向を変更するように構成された伝搬方向変更部をさらに有し、
    前記レンズモジュールの第1面と第2面は、互いに直交している、請求項2から請求項4のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
  7. 前記レンズモジュールは、ガイドピンをさらに有し、
    前記ガイドピンは、複数の光ファイバの端部を保持するように構成された光コネクタに形成されたガイド穴に挿入される、請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
  8. 前記複数の光学素子は、一以上の発光素子と、一以上の受光素子とを含んでおり、
    前記光学モジュールは、
    前記発光素子を駆動制御するように構成された駆動回路と、
    前記受光素子から出力された電気信号を増幅するように構成された増幅回路と、
    をさらに備え、
    前記駆動回路と前記増幅回路は、前記複数の配線パターンに電気的に接続されるように前記スペーサの第1面に搭載されている、請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
  9. 前記スペーサの基体は、可視光及び前記光学素子から出射された光の中心波長に対して透明である、請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
  10. 前記スペーサの基体の可視光に対する透過率は、50%以上であって、
    前記基体は、複数の貫通孔を有し、当該複数の貫通孔の各々は、前記複数の光学素子の光軸の対応する一つと対向している、請求項9に記載の光学モジュール。
  11. 前記スペーサの基体の可視光に対する透過率は、50%未満であって、
    前記基体は、複数の貫通孔を有し、当該複数の貫通孔の各々は、前記複数の光学素子の光軸の対応する一つと対向しており、
    前記基体は、複数の開口部をさらに有し、前記複数の開口部の各々は、前記複数の第1レンズの対応する一つと対向し、
    前記複数の開口部の各々によって、当該対応する第1レンズの中心位置が外部の検出装置によって検出可能である、請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
  12. 前記スペーサの基体と前記レンズモジュールは、リフロー半田付けプロセスを可能とする材料により形成されている、請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載の光学モジュール。
  13. 請求項1から請求項12のうちいずれか一項に記載の光学モジュールと、
    複数の光ファイバの端部を保持するように構成され、前記光学モジュールに機械的に接続された光コネクタと、
    前記光学モジュールと前記光コネクタが搭載された回路基板と、
    を備える光アセンブリ。
JP2016092460A 2016-05-02 2016-05-02 光学モジュールおよび光学モジュールを有する光アセンブリ Pending JP2017201347A (ja)

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