JP2017200868A - 半導体結晶製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導加熱コイルの破損を抑制でき、誘導加熱コイルによる長時間の加熱を安定して行うことが可能な半導体結晶製造装置を提供する。【解決手段】第1加熱装置13と反応容器7および断熱材8との間や、第2加熱装置14とSiC単結晶20およびガイド10等との間に輻射抑制管15を配置する。これにより、SiC単結晶20の結晶成長中に第1、第2加熱装置13、14によって反応容器7やSiC単結晶20およびガイド10などが加熱されて輻射を生じたとしても、コイル保護管13b、14bへの輻射を遮ることが可能となる。したがって、輻射によってコイル保護管13b、14bが破損することを抑制することが可能となり、誘導加熱コイル13a、14aの破損を抑制できるため、誘導加熱コイル13a、14aによる長時間の加熱を安定して行うことが可能なものにできる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体結晶製造装置に関し、例えば炭化珪素(以下、SiCという)単結晶の製造に用いられるSiC単結晶製造装置に適用されると好適なものである。
従来より、SiC単結晶製造装置として、例えば特許文献1に示される構造のものが提案されている。このSiC単結晶製造装置では、反応容器を構成する加熱容器とSiC単結晶との間に排出経路を設け、この排出経路を通じて原料ガスのうちの未反応ガスがSiC単結晶の径方向外側に排出されるようにしている。これにより、排出経路の詰まりの抑制が可能になると共に、SiC単結晶の成長表面の保温や形状制御を行うことが可能になるようにしている。
また、加熱容器の加熱やSiC単結晶の加熱を行えるように、加熱容器の周囲やSiC単結晶の周囲に誘導コイルを備えている。そして、誘導加熱コイルの周囲を石英などで構成されるコイル保護管で覆うことで、誘導加熱コイルの耐腐食構造が構成されるようにしている。
特開2013−28491号公報
しかしながら、特許文献1で示されるように、誘導加熱コイルの周囲を石英などで構成されるコイル保護管で覆う構成においては、SiC単結晶製造の長時間の使用により、原料ガスによってコイル保護管の表面が汚れてしまう。このような表面の汚れが原因となって、次のような問題が発生し得る。
まず、加熱物からの輻射による赤外線が、本来は石英などを透過するはずが汚れによって透過されず、コイル保護管の表面に吸収されてコイル保護管が加熱されてしまう。このように、誘導加熱コイルに隣接するコイル保護管が加熱されてしまうことで、誘導加熱コイルの破損を招くことになる。
また、例えばコイル保護管を石英で構成した場合において、コイル保護管の表面が1000℃を超えると、石英がクリストバライト化し、溶融したり、失透、つまり結晶化が起こって不透明になって脆くなり、破損に至る。したがって、本来のコイル保護管としての機能を果たせなくなり、誘導加熱コイルの破損を招くことになる。
このような問題を生じさせることから、誘導加熱コイルによる長時間の加熱を安定して行えなくなる。
本発明は上記点に鑑みて、誘導加熱コイルの破損を抑制でき、誘導加熱コイルによる長時間の加熱を安定して行うことが可能な半導体結晶製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の半導体結晶製造装置は、真空容器(6)内に配置された台座(9)に対して半導体にて構成された種結晶(5)を配置し、該種結晶(5)の下方から半導体の原料ガス(3)を供給することにより、種結晶(5)の表面に半導体結晶(20)を成長させる半導体結晶製造装置であって、真空容器内に配置される加熱物(7、10、20)を加熱する誘導加熱コイル(13a、14a)を含む加熱装置(13、14)を有し、加熱物と誘導加熱コイルとの間に、誘導加熱コイルの誘導加熱によって加熱された加熱物からの誘導加熱コイルへの輻射を抑制する輻射抑制部材(13b、13c、14b、14c、15)が配置されている。
このように、誘導加熱コイルと加熱物との間に輻射抑制部材を配置している。したがって、半導体結晶の結晶成長中に誘導加熱コイルによって加熱物などが加熱されて輻射を生じたとしても、誘導加熱コイル側への輻射を遮ることが可能となる。これにより、誘導加熱コイルの破損を抑制でき、誘導加熱コイルによる長時間の加熱を安定して行うことが可能なものにできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成を示す図である。 第2実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成を示す図である。 第3実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成を示す図である。 第4実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1に、本実施形態のSiC単結晶製造装置1の断面図を示す。以下、この図を参照してSiC単結晶製造装置1の構造について説明する。
図1に示すSiC単結晶製造装置1は、底部に備えられた導入口2を通じてキャリアガスと共にSiおよびCを含有するSiCの原料ガス3を供給する。例えば、SiCの原料ガス3としては、珪素含有ガスとなるシラン等のシラン系ガスと炭素含有ガスとなるプロパン等の炭化水素系ガスの混合ガスを用いている。そして、SiC単結晶製造装置1は、排出口4を通じて排出することで、SiC単結晶製造装置1内に配置したSiC単結晶基板からなる種結晶5上にSiC単結晶20を結晶成長させる。
SiC単結晶製造装置1には、真空容器6、反応容器7、断熱材8、台座9、ガイド10、外周断熱材11、回転引上機構12、第1、第2加熱装置13、14および輻射抑制管15が備えられている。
真空容器6は、石英ガラスなどで構成され、中空円筒状を為しており、キャリアガスや原料ガス3の導入排出が行え、かつ、SiC単結晶製造装置1の他の構成要素を収容すると共に、その収容している内部空間の圧力を真空引きすることにより減圧できる構造とされている。この真空容器6の底部に原料ガス3の導入口2が設けられ、第1、第2加熱装置13、14よりも外側の部位、例えば側壁の中央もしくは下方位置などに原料ガス3の排出口4が設けられている。
反応容器7は、導入口2から台座9に向けて延設されている。反応容器7は、例えば黒鉛、もしくは、表面がTaC(炭化タンタル)などの高融点金属炭化物にてコーティングされた黒鉛などで構成され、台座9よりも原料ガス3の流動経路上流側に配置されている。この反応容器7により、導入口2から供給された原料ガス3を種結晶5に導くまでに、原料ガス3に含まれたパーティクルを排除しつつ、原料ガス3を加熱分解している。この反応容器7内で加熱分解された原料ガス3が種結晶5に供給され、種結晶5の表面において炭素や珪素原子が過飽和な状態となることで、SiC単結晶20が種結晶5の表面に析出させられる。
具体的には、反応容器7は、中空部を有する筒状部材、例えば中空円筒状部材を有した構造とされ、真空容器6に対して同軸的に配置されている。本実施形態の場合は、反応容器7は、導入口2側において導入口2に合わせて内径が絞られることで導入口2と接続され、反応容器7の中空部を通過してから原料ガス3が種結晶5の表面に供給される。また、反応容器7は、台座9側において外径が拡大させられたフランジ形状(L字形状)とされており、排出ガスが外周方向に導き易い構造とされていると共に、断熱材8を原料ガス3との接触から保護できる構造とされている。
断熱材8は、反応容器7の外周方向への熱の拡散を抑制するものであり、円筒形状を為しており、真空容器6および反応容器7に対して同軸的に配置され、反応容器7の外周面を囲むように配置されている。この断熱材8は、例えば黒鉛、もしくは、表面がTaC(炭化タンタル)などの高融点金属炭化物にてコーティングされた黒鉛などで構成される。
台座9は、反応容器7の中心軸を同軸として配置され、例えば黒鉛、もしくは、表面がTaC(炭化タンタル)などの高融点金属炭化物にてコーティングされた黒鉛などで構成される。この台座9に、種結晶5を貼り付けて保持し、種結晶5の表面にSiC単結晶20を成長させる。台座9は、成長させたい種結晶5の形状と対応する形状、例えば円盤形状で構成され、種結晶5が配置される面と反対側の面において回転引上機構12と連結される。
なお、台座9の寸法、例えば台座9が円盤状とされる場合における台座9の外径は、反応容器7の中空部のうち台座9側の内径以上の寸法とされており、例えば6インチとされる。このため、反応容器7の中空部を通じて供給される原料ガス3は、台座9の中央部、つまり種結晶5の中央部に衝突し、そこから種結晶5の外周方向に流動させられるようになっている。
ガイド10は、台座9の周囲を囲むように、真空容器6の中心軸と同軸的に配置され、真空容器6の上面から下方に向かって延設されている。このガイド10も、例えば黒鉛、もしくは、表面がTaC(炭化タンタル)などの高融点金属炭化物にてコーティングされた黒鉛などで構成される。ガイド10は、SiC単結晶20の成長に伴って台座9や種結晶5およびSiC単結晶20を引き上げるときに、SiC単結晶20の外周面を所定温度に保温するものであり、本実施形態では、内径が台座9の外径よりも所定寸法大きく設定されている。このため、ガイド10に対してSiC単結晶20が所定間隔空けた状態を保持しながら引上げ可能とされている。
また、ガイド10のうち最も反応容器7側の先端は、フランジ形状(L字形状)とされており、外周断熱材11を原料ガス3との接触から保護できる構造とされている。このガイド10のうち最も反応容器7側の先端と反応容器7のうちガイド10側の先端との間は、所定間隔の隙間とされている。そして、反応容器7とガイド10のL字形状とされた先端部分にてガス排出口を構成し、これらの間の隙間を通じて真空容器6のうち第1、第2加熱装置13、14よりも外側の空間に原料ガス3等が流動させられ、さらに排出口4を通じて排出させられるようになっている。
外周断熱材11は、ガイド10の外周を囲むように配置され、ガイド10から外周方向に熱が拡散することを抑制する。この外周断熱材11も、例えば黒鉛、もしくは、表面がTaC(炭化タンタル)などの高融点金属炭化物にてコーティングされた黒鉛などで構成される。
回転引上機構12は、パイプ材12a、本体12b、ベローズ12cを有した構成とされている。パイプ材12aは、一端が台座9のうち種結晶5が貼り付けられる面と反対側の面に接続されており、他端が回転引上機構12の本体12bに接続されている。このパイプ材12aは、例えばSUSなどで構成される。本体12bは、パイプ材12aの回転および引上げを行いつつ、パイプ材12aとベローズ12cの間から希釈ガスとなるパージガス16を導入する役割を果たす。ベローズ12cは、パージガス16の導入空間を構成しており、パイプ材12aの周囲を囲むように配置され、パイプ材12aの引上げに伴って伸縮可能とされている。
このような構成により、本体12bにて、パイプ材12aの回転および引上げを行いつつ、パイプ材12aとベローズ12cの間からパージガス16を導入するという動作を行うことが可能とされている。これにより、パイプ材12aと共に、台座9、種結晶5およびSiC単結晶20の回転および引き上げが行え、SiC単結晶20の成長面が所望の温度分布となるようにしつつ、SiC単結晶20の成長に伴って、その成長表面の温度が常に成長に適した温度に調整できる。さらに、台座9や種結晶5とガイド10との間の隙間を通じてパージガス16が導入されるため、これらの隙間に原料ガス3がより入り込まないようにできる。なお、パージガス16は、原料ガス3を希釈するためのガスであり、例えばArやHeなどの不活性ガスやH2やHClなどのエッチングガスをパージガス16として用いている。
第1、第2加熱装置13、14は、誘導加熱コイルやヒータなどによって構成されている。第1加熱装置13は、反応容器7および断熱材8の外周を囲むように配置されており、第2加熱装置14は、台座9の外周を囲むように、本実施形態の場合はガイド10および外周断熱材11の外周を囲むように配置されている。これら第1、第2加熱装置13、14は、それぞれ独立して温度制御できるように構成されており、第1、第2加熱装置13、14による加熱対象部位の温度制御を独立して細やかに行うことができる。すなわち、第1加熱装置13によって反応容器7を加熱することで、反応容器7が原料ガス3を加熱分解できる温度に制御でき、第2加熱装置14によってガイド10やSiC単結晶20の成長表面を加熱することで、SiC単結晶20の成長表面の温度分布をSiC単結晶20の成長に適した状態に調整できる。
例えば、本実施形態では、第1、第2加熱装置13、14を誘導加熱コイル13a、14aによって構成しており、誘導加熱コイル13a、14aの周囲を囲むようにコイル保護管13b、14bを配置することで、誘導加熱コイル13a、14aの腐食を防止している。コイル保護管13b、14bは、例えば石英管など透明材料などで構成される。また、耐腐食構造として、コイル保護管13b、14bで誘導加熱コイル13a、14aを覆う構造以外に、誘導加熱コイル13a、14aに耐腐食コーティング、例えばSiCコートやSiO2コートを施すようにしても良い。
輻射抑制管15は、加熱物からの輻射を抑制するための輻射抑制部材を構成する。本実施形態では、輻射抑制管15として、第1加熱装置13と反応容器7や断熱材8との間に配置された第1輻射抑制管15aと、第2加熱装置14とSiC単結晶20やガイド10等との間に配置された第2輻射抑制管15bとが備えられている。
第1輻射抑制管15aは、第1加熱装置13によって加熱される反応容器7を加熱物として、反応容器7からコイル保護管13bへの輻射を抑制する。第1輻射抑制管15aは、円筒形状の部材とされており、コイル保護管13bの内壁面に沿って、SiC単結晶20の成長方向と同方向における先端位置から真空容器6の底面に至るまで、コイル保護管13bを覆っている。
一方、第2輻射抑制管15bは、第2加熱装置14によって加熱されるSiC単結晶20やガイド10を加熱物として、SiC単結晶20やガイド10からコイル保護管14bへの輻射を抑制する。第2輻射抑制管15bも、円筒形状の部材とされており、コイル保護管14bの内壁面に沿って、SiC単結晶20の成長方向と同方向における先端位置から真空容器6の上面に至るまで、コイル保護管14bを覆っている。
具体的には、各輻射抑制管15は、加熱物からの輻射を抑制できる材料で構成されていれば良いが、高温化しても耐放電性を有し、導体よりも導電性が小さい材料で構成されると好ましい。また、誘導加熱コイル13a、14aによる誘導加熱を受けずに加熱物の加熱を行える透磁率が高い材料で構成されると更に好ましい。加熱物からの輻射を抑制できる材料としては、加熱物から輻射される赤外線を遮断できる材料、例えば透明材料などの透光性材料でないこと、もしくは赤外線の透過率が比較的低い材料であれば良い。また、誘導加熱コイルとして高周波コイルを用いて誘導加熱を行う場合、アーク放電が起こり得るため、放電に対して強く、通電が生じ難い材料であることが好ましい。さらに、誘導加熱を行う場合には、加熱物に対して磁場を与えることによって発熱を生じさせることから、透磁率が高いことが好ましい。このような材料としては、例えばアルミナ、ムライトなどのセラミックスを使用することができる。
このような構造により、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1が構成されている。続いて、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1を用いたSiC単結晶20の製造方法について説明する。
まず、台座9に種結晶5を取り付けたのち、第1、第2加熱装置13、14を制御し、所望の温度分布を付ける。具体的には、第1加熱装置13を制御することで反応容器7を誘導加熱して2500℃にすると共に、第2加熱装置14を制御することでガイド10を誘導加熱して2200℃に保持する。このような温度とすることで、反応容器7ではこの後導入される原料ガス3を加熱分解できると共に、種結晶5の表面において原料ガス3を再結晶化することが可能となる。
また、真空容器6を所望圧力にしつつ、必要に応じてArやHeなどの不活性ガスによるキャリアガスやH2やHClなどのエッチングガスを導入しながら導入口2を通じて原料ガス3を導入する。例えば、シラン1リットル/分、プロパン0.33リットル/分、水素15リットル/分のレートで導入する。これにより、原料ガス3は図中矢印で示す経路で流動し、加熱された反応容器7内において原料ガス3が加熱分解された状態で種結晶5の表面に供給され、種結晶5の表面上にSiC単結晶20が成長させられる。
このとき、回転引上機構12より、パイプ材12aとベローズ12cとの間を通じてArやHeなどの不活性ガスやH2やHClなどのエッチングガスにて構成されるパージガス16を導入する。これにより、図中の矢印に示したように、台座9の周囲からパージガス16が導入される。そして、原料ガス3のうち過飽和に達せずにSiC単結晶20の成長に寄与しなかった未反応ガスは、パージガス16によって希釈されながら、反応容器7とガイド10との間の隙間を通じて、真空容器6のうち第1、第2加熱装置13、14よりも外側の空間に流動させられる。これにより、真空容器6のうち反応容器7やガイド10などのSiC単結晶20の成長用の坩堝を構成する部分よりも外側において、未反応ガスに含まれるSiCの構成成分が粉燻状のパーティクルとなり、真空容器6の底部に堆積除去される。
このようにしてSiC単結晶20の結晶成長が行われるが、この際に、第1加熱装置13の誘導加熱により、反応容器7や断熱材8等が加熱されて熱の輻射を生じる。同様に、第2加熱装置14の誘導加熱により、SiC単結晶20やガイド10などが加熱されて輻射を生じる。これらの輻射によって第1、第2加熱装置13、14における各コイル保護管13b、14bが破損する可能性がある。
しかしながら、コイル保護管13b、14bを覆うように第1、第2輻射抑制管15a、15bを備えるようにしていることから、輻射が遮られ、コイル保護管13b、14bを輻射された熱から保護することができる。したがって、輻射によってコイル保護管13b、14bが破損することを抑制することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、第1加熱装置13と反応容器7および断熱材8との間や、第2加熱装置14とSiC単結晶20およびガイド10等との間に輻射抑制管15を配置している。したがって、SiC単結晶20の結晶成長中に第1、第2加熱装置13、14によって反応容器7やSiC単結晶20およびガイド10などが加熱されて輻射を生じたとしても、コイル保護管13b、14bへの輻射を遮ることが可能となる。これにより、輻射によってコイル保護管13b、14bが破損することを抑制することが可能となる。よって、SiC単結晶製造装置1について、誘導加熱コイル13a、14aの破損を抑制でき、誘導加熱コイル13a、14aによる長時間の加熱を安定して行うことが可能なものにできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して反応容器7側からもパージガス16を導入する形態としたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図2は、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1の断面図である。この図に示したように、本実施形態では、反応容器7のうちのガイド10側の先端部、具体的にはフランジ形状とされた部分に貫通孔7aを形成すると共に、反応容器7と断熱材8との間に隙間を設け、さらに真空容器6の底面にパージガス16の導入口17を設けている。貫通孔7aは、例えば、反応容器7の中心軸を中心として周方向に等間隔に複数個配置されている。
このような構成では、導入口17からパージガス16を導入すると、反応容器7と断熱材8の隙間から貫通孔7aを通じてパージガス16が台座と反応容器7との間に供給される。これにより、反応容器7側からパージガス16が導入されるようにすることができる。したがって、原料ガス3のうち過飽和に達せずにSiC単結晶20の成長に寄与しなかった未反応ガスをよりパージガス16によって希釈することが可能となり、より排出経路の詰まりを抑制することが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して真空容器6の保護構造を追加したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図3は、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1の断面図である。この図に示したように、本実施形態では、反応容器7とガイド10との間の隙間の周囲を囲むように、遮蔽板18を配置した構造としている。遮蔽板18は、例えば黒鉛、もしくは、表面がTaC(炭化タンタル)などの高融点金属炭化物にてコーティングされた黒鉛などで構成され、ガイド10の端部から所定距離離間した位置に配置されることで、流動してくる原料ガス3やパージガス16の流動の妨げとならないようにしてある。図示しないが、遮蔽板18は、例えば真空容器6の底面方向に延びる複数本の支持棒によって支持されることで、上記位置に保持される。
このような遮蔽板18を備えることにより、反応容器7とガイド10との間に高温な部位からの輻射熱を遮り、真空容器6に直接輻射熱が照射されることを防止できる。したがって、真空容器6を熱から保護することが可能となる。また、このような遮蔽板18を配置すると、SiC単結晶20の成長空間、つまり反応容器7とガイド10との間から熱が逃げることを抑制できることから、熱損失低減を図ることも可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第3実施形態に対して第1、第2加熱装置13、14の構成を追加したものであり、その他に関しては第1〜第3実施形態と同様であるため、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第1実施形態の構成について本実施形態で説明する第1、第2加熱装置13、14の構成を適用した場合を説明するが、第2、第3実施形態の構成についても同様に適用できる。
図4に示すように、本実施形態では、第1加熱装置13を誘導加熱コイル13aと輻射抑制機能を有する輻射抑制保護管13cとによって構成している。すなわち、第1実施形態などで説明したコイル保護管13bの材質を変更し、輻射抑制機能を有する材質で構成された輻射抑制保護管13cとしている。同様に、第2加熱装置14を誘導加熱コイル14aと輻射抑制機能を有する輻射抑制保護管14cとによって構成している。すなわち、第1実施形態などで説明したコイル保護管14bの材質を変更し、輻射抑制機能を有する材質で構成された輻射抑制保護管14cとしている。すなわち、本実施形態では、輻射抑制保護管13c、14cによって輻射抑制部材を構成している。
具体的には、輻射抑制保護管13c、14cを共に、第1実施形態などで説明した輻射抑制管15の構成材料によって構成している。すなわち、輻射抑制保護管13c、14cを加熱物からの輻射を抑制できる材料で構成しているが、高温化しても耐放電、導電性が小さい材料で構成されると好ましく、透磁率が高い材料で構成されると更に好ましい。
このように、誘導加熱コイル13a、14aの保護を行いつつ輻射抑制機能も備えた輻射抑制保護管13c、14cを備えるようにしても、誘導加熱コイル13a、14a側への輻射を抑制でき、第1〜第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)例えば、上記各実施形態において説明したSiC単結晶製造装置1については、誘導加熱コイル13a、14aを用いた第1、第2加熱装置13、14によって反応容器7やSiC単結晶20を加熱する場合の一例を示したに過ぎない。すなわち、SiC単結晶製造装置1の構成部品の形状や配置もしくは構成材料などについては、適宜変更可能であるし、すべての構成が必ずしも必要なものでもない。また、パージガス16の導入などについても任意である。
(2)上記第1〜第3実施形態で説明した輻射抑制管15もしくは第4実施形態で説明した輻射抑制保護管13c、14cの構成についても一例を示したのであり、他の構成であっても構わない。すなわち、輻射から誘導加熱コイル13a、14aを保護できれば良いため、輻射抑制管15や輻射抑制保護管13c、14cを少なくとも加熱物と誘導加熱コイル13a、14aとの間に配置した構成であれば良い。また、上記実施形態では、輻射抑制部材として、円環状の管状部材とされた輻射抑制管15や輻射抑制機能を有する輻射抑制保護管13c、14cを例に挙げたが、必ずしも管状部材で構成されていなくても良い。
同様に、第1〜第3実施形態では、誘導加熱コイル13a、14aを覆うコイル保護部材として、管状部材で構成されたコイル保護管13b、14bを例に挙げたが、管状部材でなくても良い。
(3)上記実施形態では、半導体結晶としてSiC単結晶を例に挙げて説明したが、例えば2000℃を超えるような高温下において半導体結晶の成長を行う半導体結晶製造装置に対して本発明を適用できる。
3 原料ガス
5 種結晶
7 加熱容器
9 台座
13、14 第1、第2加熱装置
13a、14a 誘導加熱コイル
13b、14b コイル保護管
13c、14c 輻射抑制保護管
15 輻射抑制管
20 SiC単結晶

Claims (5)

  1. 真空容器(6)内に配置された台座(9)に対して半導体にて構成された種結晶(5)を配置し、該種結晶(5)の下方から半導体の原料ガス(3)を供給することにより、前記種結晶(5)の表面に半導体結晶(20)を成長させる半導体結晶製造装置において、
    前記真空容器内に配置される加熱物(7、10、20)を加熱する誘導加熱コイル(13a、14a)を含む加熱装置(13、14)を有し、
    前記加熱物と前記誘導加熱コイルとの間に、前記誘導加熱コイルの誘導加熱によって加熱された前記加熱物からの前記誘導加熱コイルへの輻射を抑制する輻射抑制部材(13b、13c、14b、14c、15)が配置されている半導体結晶製造装置。
  2. 前記輻射抑制部材は、耐放電性を有するとともに導体よりも導電性が低く、前記誘導加熱コイルが付与する磁場を透過して前記加熱物の加熱を行える透磁率の材料で構成されている請求項1に記載の半導体結晶製造装置。
  3. 前記輻射抑制部材は、セラミックスで構成されている請求項1または2に記載の半導体結晶製造装置。
  4. 前記セラミックスは、アルミナまたはムライトである請求項3に記載の半導体結晶製造装置。
  5. 前記加熱装置は、前記輻射抑制部材(15)とは別に、前記誘導加熱コイルを覆う透明材料で構成されたコイル保護部材(13b、14b)を有し、
    前記輻射抑制部材は、前記コイル保護部材と前記加熱物との間に配置されている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体結晶製造装置。
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