JP2017199641A - ブレーカを備える携帯電話及びブレーカを備える携帯電話の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて簡単な構造で衝撃による瞬停による弊害を防止する。
【解決手段】携帯電話は、電源用の二次電池4がブレーカ3を介して電源ライン7に接続されている。ブレーカ3は、固定接点12を有する固定接点金属板11と、固定接点12に断続される可動接点14を有する弾性アーム13Aを有する可動接点金属板13と、設定温度よりも高い状態で反転して可動接点14をオフに切り換えるバイメタル15と、バイメタル15と固定接点金属板11との間にあって、可動接点金属板13と固定接点金属板11とに接続してなるPTC16と、可動接点金属板13と固定接点金属板11とを固定してなるケーシング10とを備えている。可動接点金属板13は、リード17を介してPTC16に接続されており、バイメタル15が非反転状態にあって、可動接点14が固定接点12から離れる状態で、PTC16を、リード17を介して可動接点金属板13に接続している。
【選択図】図1
【解決手段】携帯電話は、電源用の二次電池4がブレーカ3を介して電源ライン7に接続されている。ブレーカ3は、固定接点12を有する固定接点金属板11と、固定接点12に断続される可動接点14を有する弾性アーム13Aを有する可動接点金属板13と、設定温度よりも高い状態で反転して可動接点14をオフに切り換えるバイメタル15と、バイメタル15と固定接点金属板11との間にあって、可動接点金属板13と固定接点金属板11とに接続してなるPTC16と、可動接点金属板13と固定接点金属板11とを固定してなるケーシング10とを備えている。可動接点金属板13は、リード17を介してPTC16に接続されており、バイメタル15が非反転状態にあって、可動接点14が固定接点12から離れる状態で、PTC16を、リード17を介して可動接点金属板13に接続している。
【選択図】図1
Description
本発明は、落下などの衝撃で可動接点が固定接点から瞬間的に離れて発生する瞬停による弊害を防止するブレーカを備える携帯電話とその製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの非水系電解液二次電池を備える携帯電話は、電池の異常な温度上昇で電流を遮断して安全性を確保するための保護素子としてブレーカやPTCを内蔵する。PTCは周囲温度が設定温度よりも高くなると電気抵抗が急激に高くなって、実質的に電流を遮断する。PTCは、設定温度よりも低い状態での電気抵抗を極限まで小さくすることが難しい。このため、大電流が流れる用途ではPTCに代わってブレーカが使用される。とくに、近年の携帯電話は表示する液晶パネルが大きくなって消費電流が大きくなることから、保護素子はPTCからブレーカに移行しつつある。この用途に使用されるブレーカは、既に開発されている。(特許文献1参照)
携帯電話などに内蔵されるブレーカの概略断面図を図4に示す。この図において実線はオン状態を示し、鎖線はオフ状態を示している。このブレーカ80は、設定温度よりも低い状態でバイメタル85を非反転状態としてオン状態、設定温度よりも高くなるとバイメタル85が反転してオフ状態となる。非反転状態のバイメタル85は、弾性アーム83を押圧せず、弾性アーム83は可動接点84を固定接点82に弾性的に押圧してオン状態となる。設定温度よりも高くなって、バイメタル85が反転すると、バイメタル85が弾性アーム83Aを押し上げて可動接点84を固定接点82から離してオフ状態となる。
以上のブレーカは、周囲温度が設定温度よりも低い状態でオン状態に保持される。ただ、携帯電話などに内蔵されて、携帯電話が落下する等で衝撃を受けると、弾性アームが変形して可動接点が固定接点から離れて瞬間的にオフ状態になることがある。ブレーカは、二次電池を携帯電話の電源回路に接続しているので、ブレーカの瞬間的なオフ状態は、携帯電話の電源をオフに切り換えて使用できなくする。すなわち、ブレーカの一時的なオフ状態、すなわち瞬停は、携帯電話の電源をオフに切り換えてその後に使用できなくなる弊害が発生する。
瞬停による弊害は、電源回路に静電容量の大きいコンデンサーを接続して防止できる。停電後の電源電圧の低下が、コンデンサーの静電容量を大きくして少なくできるからである。ただ、この回路構成は、コンデンサーが大きくなるので、小型化が要求される携帯電話には使用できない。
コンデンサーの静電容量を大きくすることなく、瞬停による弊害を防止する電源システムは開発されている。(特許文献2参照)
この電源システムは、瞬停を検出すると停電時間に応じて負荷電力を低減して、電源電圧の低下を少なくして、瞬停による弊害を防止する。電力の供給が遮断されてから、電源回路の電圧が時間的に低下する割合は、電源回路のコンデンサーの静電容量と、負荷電流で特定されるので、以上の電源システムは、停電を検出すると負荷電流を小さくして、電源電圧の低下を緩慢にする。しかしながら、この回路構成は、停電時に負荷電流を小さくして、電源回路に接続しているコンデンサーの放電電流を小さくして、電圧の低下を緩慢にするので、所定の静電容量のコンデンサーを接続する必要があって、携帯電話には採用できない。
この電源システムは、瞬停を検出すると停電時間に応じて負荷電力を低減して、電源電圧の低下を少なくして、瞬停による弊害を防止する。電力の供給が遮断されてから、電源回路の電圧が時間的に低下する割合は、電源回路のコンデンサーの静電容量と、負荷電流で特定されるので、以上の電源システムは、停電を検出すると負荷電流を小さくして、電源電圧の低下を緩慢にする。しかしながら、この回路構成は、停電時に負荷電流を小さくして、電源回路に接続しているコンデンサーの放電電流を小さくして、電圧の低下を緩慢にするので、所定の静電容量のコンデンサーを接続する必要があって、携帯電話には採用できない。
さらに、携帯電話に内蔵できる別の構造のブレーカが開発されている。(特許文献3参照)
このブレーカの断面構造を図5に示す。このブレーカ90は、組立が容易で、組立作業も簡単なことを目的として開発されたもので、可動接点金属板93と固定接点金属板91との間に、バイメタル95とPTC96(正特性サーミスタ)とを配置している。このブレーカ90は、瞬停時に、可動接点金属板93と固定接点金属板91とにPTC96を接続して瞬停による弊害を防止できる。可動接点94が固定接点92から離れる瞬停時に、可動接点金属板93と固定接点金属板91とにPTC96が接続されて、PTC96が可動接点金属板93と固定接点金属板91との間にバイパス回路を形成するからである。しかしながら、このブレーカ90を携帯電話に内蔵して、ブレーカ90の瞬停で携帯電話の電源がオフに切り換えられる弊害を確実に阻止できない。それは、瞬停の原因となる強い衝撃を受ける状態で、PTC96と可動接点金属板93との接続不良を皆無にできないからである。
このブレーカの断面構造を図5に示す。このブレーカ90は、組立が容易で、組立作業も簡単なことを目的として開発されたもので、可動接点金属板93と固定接点金属板91との間に、バイメタル95とPTC96(正特性サーミスタ)とを配置している。このブレーカ90は、瞬停時に、可動接点金属板93と固定接点金属板91とにPTC96を接続して瞬停による弊害を防止できる。可動接点94が固定接点92から離れる瞬停時に、可動接点金属板93と固定接点金属板91とにPTC96が接続されて、PTC96が可動接点金属板93と固定接点金属板91との間にバイパス回路を形成するからである。しかしながら、このブレーカ90を携帯電話に内蔵して、ブレーカ90の瞬停で携帯電話の電源がオフに切り換えられる弊害を確実に阻止できない。それは、瞬停の原因となる強い衝撃を受ける状態で、PTC96と可動接点金属板93との接続不良を皆無にできないからである。
図5のブレーカは、可動接点金属板93と固定接点金属板91との間にPTC96を配置して、可動接点金属板93と固定接点金属板91には、PTC96との対向面に接触用の凸部97、98を設けて、凸部97、98をPTC96の表面に接触させるので、強い衝撃を受けて、可動接点金属板93が振動する状態で、可動接点金属板93の凸部97を安定してPTC96の表面に電気接続できない。とくに、この構造では、携帯電話が落下などの衝撃を受けて弾性アーム93Aが振動して可動接点94が固定接点92から離れる瞬停の全時間帯において、PTC96と可動接点金属板93との接触不良を皆無にできず、瞬停の全タイミングにおいて、オフ状態の接点からPTC96にバイパスして通電できない。とくに強い衝撃を受けると、弾性アーム93Aが振動して、可動接点94が固定接点92から離れて瞬停が起こるので、振動する可動接点金属板93の凸部97をPTC96の表面に、接続不良を皆無にしながら、確実に安定して電気接続できない。したがって、図5のブレーカ90を携帯電話に内蔵しても、瞬停による弊害を確実に阻止できない。
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、極めて簡単な構造で衝撃による瞬停による弊害を確実に防止できるブレーカを備える携帯電話とその製造方法を提供することにある。
本発明のブレーカを備える携帯電話は、電源用の二次電池4がブレーカ3を介して電源ライン7に接続されている。ブレーカ3は、固定接点12を有する固定接点金属板11と、固定接点12に断続される可動接点14を有する弾性アーム13Aを有する可動接点金属板13と、弾性アーム13Aを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して可動接点14をオフに切り換えるバイメタル15と、バイメタル15と固定接点金属板11との間にあって、一対の電極16Xを可動接点金属板13と固定接点金属板11とに接続してなるPTC16と、可動接点金属板13と固定接点金属板11とを固定してなるケーシング10とを備えている。可動接点金属板13は、ケーシング10に固定してなるリード板又はリード線からなるリード17を介してPTC16に接続されており、バイメタル15が非反転状態にあって、可動接点14が固定接点12から離れる状態で、PTC16が、リード17を介して可動接点金属板13に接続されるようにしている。
以上の携帯電話は、さらに強い衝撃を受けても、ユーザーは継続して通話できる特徴がある。それは、強い衝撃を受けて可動接点が固定接点から離れて接点が瞬間的にオフ状態に切り換えられる瞬停状態においても、可動接点金属板がケーシングに固定しているリードを介して確実にPTCに接続されるからである。ケーシングに固定しているリードは、衝撃を受けて可動接点金属板が振動される状態にあっても接触不良を起こすことがなく、可動接点金属板を安定してPTCに接続する。強い衝撃で接点がオフ状態となる時、可動接点金属板は振動して可動接点と固定接点はチャタリング状態となる。
従来のブレーカは、可動接点金属板に凸部を設けて、これをPTCの表面に押圧して電気接続しているので、衝撃を受けない状態では、凸部をPTCに接続状態に維持できても、強い衝撃を受ける状態では、凸部をPTCの表面に接触状態に保持できない。このため、強い衝撃を受けて可動接点が固定接点から離れる状態で、凸部とPTCとの接続不良を皆無にはできない。さらに、可動接点金属板の凸部をPTCの表面に押圧して接触させる従来のブレーカは、経時的に変形して凸部の押圧力は低下し、また、凸部とPTCとの接触面にできる酸化膜などが原因で、長期間に渡って安定して電気接続を維持するのが難しい。とくに、強い衝撃を受けて可動接点金属板が振動する状態では、凸部とPTCとの接触不良を皆無にすることはできず、衝撃で可動接点が固定接点から瞬間的に離れる瞬停による弊害、すなわち、携帯電話の落下などの衝撃で電源オフに切り換えられる欠点を防止できず、ユーザーは便利に使用できない欠点がある。
これに対して、以上の携帯電話は、可動接点金属板をPTCに接続するために専用のリードを設け、このリードをケーシングに固定して、PTCと可動接点金属板とに接続するので、携帯電話が強い衝撃を受け、可動接点金属板が振動して、可動接点が瞬間的に固定接点から離れても、PTCは、ケーシングに固定している専用回線のリードでもって確実に可動接点金属板に接続される。したがって、ユーザーが誤って携帯電話を落下させる等して強い衝撃を与えても、ブレーカの瞬停による電源オフは発生せず、ユーザーは落下後も連続して通話できて、便利に使用できる特徴を実現する。
また、本発明のブレーカを備える携帯電話は、ブレーカ3の可動接点14と固定接点12が接触面に放電活性部18を有しており、リード17と可動接点金属板13とを、ケーシング10の外部又はケーシング10で接続することができる。
以上の携帯電話は、ブレーカの瞬停で携帯電話が電源オフに切り換えられる弊害を防止しながら、可動接点と固定接点のオン状態における接触抵抗を安定して低抵抗な状態にできる特徴がある。それは、PTCを可動接点金属板に接続するリードの端部を、ブレーカを組み立てた状態でケーシングの外部で可動接点金属板に接続しているからである。このブレーカは、可動接点と固定接点に放電活性部を設ける状態ではリードを可動接点金属板に接続せず、放電活性部を設けた状態で、ケーシングの外部においてリードを可動接点金属板に接続できる。PTCを可動接点と固定接点との間に並列に接続して、接続に放電活性部を設けることはできない。放電活性部は、可動接点を固定接点から離した瞬間に、可動接点と固定接点との間に放電させて設けるが、可動接点と固定接点にPTCが並列に接続されていると、可動接点が固定接点から離れた状態で、PTCに通電して放電活性部を設けることはできない。
接点の放電活性部は、ブレーカを組み立てた状態で、可動接点金属板と固定接点金属板に放電用の電源を接続して、可動接点を振動させて設ける。可動接点と固定接点に放電用の電源を接続する状態で、可動接点が固定接点から離れると、接点間に流れていた電流のエネルギーは、可動接点と固定接点との間に発生する高電圧の放電で失われるが、この放電で放電活性部は形成される。通電電流のエネルギーは、接点間の電流の二乗と、接点に接触している放電用の電源のインダクタンスの積に比例して大きくなるので、電流を大きく、インダクタンスを大きくして放電のエネルギーも大きく、放電活性部も大きくできる。さらに、放電活性部は、組み立てられてブレーカを携帯電話に組み込まない状態で、可動接点金属板と固定接点金属板に放電用の電源に接続し、超音波振動させることで接点の接触面に安定して設けることができる。放電活性部を設ける状態で、PTCは接点と並列に接続されない。ブレーカは放電活性部を設けた状態で、リードをケーシングの外部で可動接点金属板に接続して、PTCは可動接点金属板と固定接点金属板とに並列に接続される。PTCを接続しているブレーカは、衝撃で可動接点が固定接点から瞬間的に離れる瞬停を起こしても、並列に接続しているPTCによって、携帯電話の電源がオフになる弊害を防止できる。
本発明のブレーカを備える携帯電話は、ケーシング10が固定接点金属板11を固定してなる第1のケーシング10Aと、第1のケーシング10Aに固定されて第1のケーシング10Aの開口部を閉塞してなる第2のケーシング10Bとを備えて、可動接点金属板13とリード17とを積層し、第1のケーシング10Aと第2のケーシング10Bで挟着してケーシング10に固定すると共に、リード17を可動接点金属板13に接続することができる。
本発明のブレーカを備える携帯電話は、ブレーカ3のPTC16をポリマーPTCとすることができる。
本発明のブレーカを備える携帯電話の製造方法は、電源用の二次電池4がブレーカ3を介して電源ライン7に接続されてなる携帯電話の製造方法であって、ブレーカ3が、固定接点12を有する固定接点金属板11と、固定接点12に断続される可動接点14を有する弾性アーム13Aの有する可動接点金属板13と、弾性アーム13Aを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して可動接点14をオフに切り換えるバイメタル15と、バイメタル15と固定接点金属板11との間にあって、一対の電極16Xを可動接点金属板13と固定接点金属板11とに接続してなるPTC16と、PTC16の一方の電極16Xを可動接点金属板13にハンダ付け又は溶接して接続するリード17と、可動接点金属板13と固定接点金属板11とを固定してなるケーシング10とを備えている。この製造方法は、リード17を可動接点金属板13に接続することなくケーシング10を組み立てて可動接点金属板13と固定接点金属板11とを定位置に配置した後、リード17を可動接点金属板13に接続しない状態で可動接点14と固定接点12とを放電活性して放電活性部18を設け、その後、リード17を可動接点金属板13に接続する。
また、本発明の他のブレーカを備える携帯電話の製造方法は、電源用の二次電池4がブレーカ3を介して電源ライン7に接続されてなる携帯電話の製造方法であって、ブレーカ3が、固定接点12を有する固定接点金属板11と、固定接点12に断続される可動接点14を有する弾性アーム13Aの有する可動接点金属板13と、弾性アーム13Aを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して可動接点14をオフに切り換えるバイメタル15と、バイメタル15と固定接点金属板11との間にあって、一対の電極16Xを可動接点金属板13と固定接点金属板11とに接続してなるPTC16と、PTC16の一方の電極16Xを可動接点金属板13にハンダ付け又は溶接して接続するリード17と、可動接点金属板13と固定接点金属板11とを固定してなるケーシング10とを備えている。この製造方法は、ケーシング10を組み立てて可動接点金属板13と固定接点金属板11とを定位置に配置した後、可動接点14と固定接点12とを放電活性して放電活性部18を設け、接点に放電活性部18を設けてなるブレーカ3を組み込んで携帯電話を組み立てる。
本発明の携帯電話の製造方法は、PTC16をトリップさせる状態で、接点を放電活性して放電活性部18を設けることができる。
さらにまた、本発明の他のブレーカを備える携帯電話の製造方法は、電源用の二次電池4がブレーカ3を介して電源ライン7に接続されてなる携帯電話の製造方法であって、ブレーカ3が、固定接点12を有する固定接点金属板11と、固定接点12に断続される可動接点14を有する弾性アーム13Aの有する可動接点金属板13と、弾性アーム13Aを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して可動接点14をオフに切り換えるバイメタル15と、バイメタル15と固定接点金属板11との間にあって、一対の電極16Xを可動接点金属板13と固定接点金属板11とに接続してなるPTC16と、PTC16の一方の電極16Xを可動接点金属板13にハンダ付け又は溶接して接続してなるリード17と、可動接点金属板13と固定接点金属板11とを固定してなるケーシング10とを備えている。ケーシング10は、固定接点金属板11を固定してなる第1のケーシング10Aと、第1のケーシング10Aの開口部を閉塞して、内部に中空部19を設けてなる第2のケーシング10Bとで構成している。この製造方法は、中空部19にPTC16とバイメタル15とを配置し、第1のケーシング10Aと第2のケーシング10Bとを連結してケーシング10を組み立てた後、PTC16と固定接点金属板11とを非接続状態として、可動接点14と固定接点12とを放電活性して放電活性部18を設け、その後、第1のケーシング10Aを通過して固定接点金属板11にレーザービームを照射して固定接点金属板11をPTC16に電気接続する。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための携帯電話を例示するものであって、本発明は携帯電話を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1と図2は、携帯電話1のブロック図を示す。これらのブロック図の携帯電話1は、電源用のパック電池2を備えている。パック電池2は出力端子6を携帯電話1の電源ライン7に接続して、携帯電話1に動作電力を供給する。パック電池2は、二次電池4とブレーカ3の直列回路を出力端子6に接続している。二次電池4はリチウムイオン二次電池である。リチウムイオン二次電池は、小型で大容量にできる特徴があるが、本発明は携帯電話の二次電池をリチウムイオン二次電池には特定しない。二次電池4には、現在使用され、さらにこれから開発される他の全ての二次電池であって、保護素子にブレーカを使用する他の二次電池を使用できるからである。
図1と図2に概略断面図で示すブレーカ3は、固定接点12を有する固定接点金属板11と、固定接点12に断続される可動接点14を有する弾性アーム13Aを有する可動接点金属板13と、弾性アーム13Aを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して可動接点14をオフに切り換えるバイメタル15と、バイメタル15と固定接点金属板11との間にあって、一対の電極16Xが可動接点金属板13と固定接点金属板11とに接続されるPTC16と、PTC16の一方の電極16Xを、可動接点金属板13に接続しているリード17と、固定接点12と可動接点14とバイメタル15とPTC16を内部に配置して、可動接点金属板13と固定接点金属板11とを固定しているケーシング10とを備える。
可動接点金属板13は弾性アーム13Aの先端に可動接点14を設けて、後端部をケーシング10に固定している。固定接点金属板11は、可動接点14との対向位置に固定接点12を配置して、ケーシング10に固定している。ケーシング10の内部に設けている中空部19には、PTC16とバイメタル15とを配置している。PTC16とバイメタル15は、可動接点金属板13と固定接点金属板11との間に配設される。図1と図2のブレーカ3は、図において可動接点金属板13の下にバイメタル15を配置し、バイメタル15と固定接点金属板11との間にPTC16を配置している。
以上のブレーカ3は、周囲温度が設定温度よりも低い状態で、バイメタル15は反転しない非反転状態にある。この状態で、バイメタル15は弾性アーム13Aを押し上げず、可動接点14は弾性アーム13Aの弾性で固定接点12に接触してブレーカ3をオン状態とする。周囲温度が設定温度よりも高くなると、バイメタル15が実線位置から鎖線の位置に反転する。反転状態のバイメタル15は、可動接点金属板13の弾性アーム13Aを押し上げて、可動接点14を固定接点12から離して接点をオフ状態に切り換える。その後、周囲温度が所定の温度まで低下すると、バイメタル15は反転状態から非反転状態に復帰して、可動接点14を固定接点12に接触させる。
PTC16はポリマーPTCで、設定温度よりも低い温度では低抵抗状態に、設定温度よりも高くなると極めて大きな抵抗値に変化する。PTC16は、周囲温度が設定温度よりも高くなって、バイメタル15が反転して可動接点14を固定接点12から離してオフ状態に切り換えられた状態で通電されて、バイメタル15を設定温度よりも高い温度に加温して反転状態に保持するために内蔵される。PTC16がバイメタル15を反転状態に保持することで、ブレーカ3をオフ状態に保持してより安全性を確保するためである。
さらに、ブレーカ3のPTC16は、携帯電話1が強い衝撃を受けて、可動接点金属板13の可動接点14が衝撃で固定接点12から一時的に離れるブレーカ3の瞬停で、携帯電話1の電源がオフに切り換えられるのを防止する保護素子にも併用される。この用途に併用されるPTC16は、振動による瞬停の全タイミング、すなわち衝撃接点開時間において、連続して常に低抵抗状態にある、すなわち低抵抗状態から高抵抗状態にトリップしないことが大切である。PTC16は、設定温度よりも高くなるとトリップして低抵抗状態から高抵抗状態になるが、携帯電話1に内蔵されて、瞬停の保護素子に併用されるPTC16は、衝撃接点開時間においてトリップしないように、最大電流時におけるトリップ時間を衝撃接点開時間よりも長く設定している。PTC16のトリップ時間は、低抵抗状態における電気抵抗を大きくして長くできる。低抵抗状態における電気抵抗を大きくして、発生するジュール熱を小さくできるからである。PTC16は、ジュール熱の発生量が少ないと、温度上昇が緩やかになって、設定温度まで温度上昇するのに時間がかかり、トリップ時間は長くなる。低抵抗状態において電気抵抗を大きくすることは、パック電池の保護素子に使用されるPTC16では好ましくない。パック電池の保護素子に使用されるPTC16は、設定温度よりも低い状態で、可能な限り電気抵抗を小さくすることが要求される。それは、PTC16が二次電池4と直列に接続されて、二次電池4から携帯電話1に電力を供給するので、PTC16の電気抵抗が大きいと、使用状態でPTC16が無駄に消費する電力が大きくなるからである。
PTC16は、リード17を介して可動接点金属板13に接続される。リード17は、リード板又はリード線で、ケーシング10の内部に位置する先端部をPTC16の一方の電極16X(図において上面電極16a)に接続して、ケーシング10の外部に位置する後端部を可動接点金属板13に接続している。リード17を固定しているケーシング10は、絶縁材であるプラスチックを成形して製作される。
ケーシング10は、図1と図2に示すように、第1のケーシング10Aと第2のケーシング10Bを溶着、あるいは接着して固定して、内部に中空部19を設けている。図に示すケーシング10は、第1のケーシング10Aに固定接点金属板11をインサート成形して固定している。このケーシング10は、第1のケーシング10Aと第2のケーシング10Bの周壁に可動接点金属板13とリード17とを挟んで固定している。図1のブレーカ3は、可動接点金属板13とリード17との間に絶縁材22を挟んで、絶縁状態でケーシング10に固定している。このブレーカ3は、可動接点14と固定接点12とに放電活性部を設けた後、ケーシング10の外部でリード17を可動接点金属板13に電気接続する。
図2のブレーカ3は、可動接点金属板13とリード17とを積層して第1のケーシング10Aと第2のケーシング10Bの周壁に挟んで固定している。このブレーカ3は、ケーシング10の組み立て状態で、リード17は可動接点金属板13に電気接続される。このブレーカ3は、組み立て状態で接点を放電活性するために、ブレーカ3の組み立て状態でPTC16は固定接点金属板11に固定しない。放電活性処理の後、固定接点金属板11をケーシング10の内部でPTC16に固定して電気接続する。
PTC16は、上下面に電極16Xを設けている。PTC16は、下面電極端子16bを固定接点金属板11に接続して、上面電極16aを、リード17を介して可動接点金属板13に接続している。PTC16は、ブレーカ3の組み立て状態で、可動接点金属板13と固定接点金属板11の両方には固定状態では接続されず、接点を放電活性した後、可動接点金属板13と固定接点金属板11の両方に電気接続する。PTC16を可動接点金属板13と固定接点金属板11に対して非接続状態とすることで、効率よく接点を放電活性できるからである。図1のブレーカ3は、ケーシング10を組み立てた状態で、PTC16の下面電極16bを固定接点金属板11に電気接続して、リード17を可動接点金属板13に電気接続しない。図2のブレーカ3は、ブレーカ3の組み立て状態で、リード17を可動接点金属板13に電気接続して、PTC16の下面電極16bを固定接点金属板11に固定しない。
PTC16の上面電極16aは、溶接やハンダ付けしてリード17に接続される。図1のブレーカ3は、組み立て状態でPTC16の下面電極16bを固定接点金属板11にハンダ付けや溶接等の方法で固着して電気接続部する。PTC16の両面の電極16Xを、溶接又はハンダ付けして可動接点金属板13と固定接点金属板11に接続する構造のブレーカ3は、携帯電話1が極めて強い衝撃を受ける状態にあっても、PTCを常に可動接点金属板と固定接点金属板とに接続状態に維持できるので、ブレーカ3の瞬停による弊害を防止できる。
図2のブレーカ3は、組み立て状態で、リード17を可動接点金属板13に接続して、PTC16の下面電極16bを固定接点金属板11に載せて接触状態で電気接続する。このブレーカ3は、放電活性時の振動でPTC16の下面電極16bを固定接点金属板11に非接触状態とする。このブレーカ3は、接点に放電活性部を設けた後、固定接点金属板11をPTC16の下面電極16bに溶着し、あるいはハンダ付けして固定する。固定接点金属板11をPTC16の下面電極16bに固定するために、第1のケーシング10Aは、固定接点金属板11を下面電極16bに接続する部分に、固定接点金属板11を露出させる露出開口21を設けている。このブレーカ3は、組み立て後に、第1のケーシング10Aの露出開口21にレーザービームを照射して、固定接点金属板11をPTC16の下面電極16bに溶着して固定する。レーザービームは露出開口21を通過して可動接点金属板11に照射され、固定接点金属板11を溶融して、PTC16の下面電極16bに溶着して電気接続する。ただ、ブレーカは、露出開口に溶融状態のハンダを流し込んで、可動接点金属板をPTCの下面電極に接続することもできる。ハンダでPTCの下面電極に電気接続される固定接点金属板は、図示しないが、露出開口との対向部にスルーホールを設け、このスルーホールに溶融ハンダを流し込んでPTCの下面電極に電気接続する。
図2のブレーカは、固定接点金属板にPTCを載せているので、上下反転し、あるいは放電活性時の振動で、PTCと固定接点金属板とを非接触状態にできる。図2のブレーカは、上下反転する状態では、PTCがバイメタルの上に載り、PTCの下面電極(上下反転する状態では上面に位置する)と固定接点金属板とが非接触状態となる分離隙間を設けることで、PTCと固定接点金属板とを確実に非接触状態にできる。接点の放電活性は、接点に通電する状態でブレーカを超音波振動させるので、ブレーカは上下反転することなく超音波振動させてPTCを固定接点金属板から断続的に非接触状態にできる。放電活性時にケーシングが超音波振動されると、PTCはケーシングの内部で強制的に上下に振動されて、断続的に非接触状態となる。この非接触状態は、上下に振動するPTCが、固定接点金属板に接触する状態と接触しない状態とを繰り返す断続的な非接触状態である。接点は、断続的な非接触状態において接点に放電活性部を設けることができる。PTCが固定接点金属板から離れた瞬間に、PTCと固定接点金属板との間に高電圧が発生して放電するからである。したがって、図2のブレーカは、可動接点金属板と固定接点金属板に放電用の電源を接続し、ブレーカを超音波振動することで接点の表面に放電活性部を設けることができる。接点に放電活性部を設けた後、図2に示す姿勢でPTCの下面電極を固定接点金属板に接触させた状態で、第1のケーシングの露出開口にレーザービームを照射して、固定接点金属板をPTCの下面電極に溶着して固定する。レーザービームは露出開口を通過して可動接点金属板に照射され、固定接点金属板を溶融して、PTCの下面電極に溶着して電気接続する。
図1のブレーカ3は、ケーシング10を組み立てた状態ではリード17を可動接点金属板13に接続せず、可動接点14と固定接点12の接触面に放電活性部を設けた後、可動接点金属板13に接続される。図2のブレーカ3は、ケーシング10を組み立て状態で接点に放電活性部を設けた後、固定接点金属板11をPTC16の下面電極16bに、溶着やハンダ付けして固定する。
さらに、ブレーカは、図示しないが、PTCを固定接点金属板と可動接点金属板とに接続した状態で、可動接点と固定接点とを放電活性して放電活性部を設けることもできる。このブレーカは、PTCをトリップさせることにより、接点に放電活性部を設ける。この方法は、接点を放電活性するときに、PTCに瞬間的に大電流を流して、バイメタルを反転させることなくPTCをトリップしてさせることで実現する。
さらに、PTCを固定接点金属板と可動接点金属板とに接続しているブレーカは、接点を放電活性させるときに、可動接点が固定接点から離れる瞬間に、接点のオン状態において接点とPTCに分流して流れていた全電流をPTCのみに流してトリップさせることもできる。前述のように、PTCは、瞬停による衝撃接点開時間においてトリップしないように、最大電流時におけるトリップ時間を衝撃接点開時間よりも長く設定している。したがって、瞬停時間においてはPTCに全電流が流れてもPTCがトリップすることはない。接点の放電活性時に、放電用の電源からブレーカに定格電流よりも大きな活性電流を流し、あるいは瞬停時間よりも長い時間に渡って活性電流を流しながらブレーカを超音波振動させることで、接点のオフ状態においてPTCをトリップすることができる。PTCのオン抵抗は接点の接触抵抗よりも相当に大きい。たとえば、オン抵抗が接点の接触抵抗の10倍のブレーカは、接点のオン状態で、接点にはPTCの10倍の電流が流れる。接点のオフ状態で、接点に分流して流れていた電流はPTCに流れるので、PTCの電流は約10倍と極めて大きくなる。オフ状態で10倍となる電流がPTCがトリップすると、PTCの電気抵抗は極めて大きくなる。したがって、実質的にはPTCが接続されない状態となるので、この状態で接点を放電活性できる。以上の方法は、バイメタルを反転させることなくPTCをトリップさせる必要がある。したがって、瞬間的にPTCをトリップさせて、バイメタルを反転しない状態で接点を放電活性する。
放電活性部は、可動接点14と固定接点12の接触抵抗を小さくする。放電活性部18は、図3の拡大平面図に示すように、接点の表面を活性化して、オン状態における接触抵抗を小さく安定にする。とくに、携帯電話1に内蔵されるブレーカ3は、極めて小さく接触圧が低いので接点の接触抵抗を安定化して小さくすることが大切である。放電活性部18は、可動接点14を固定接点12から離した瞬間に、可動接点14と固定接点12との間に発生する高電圧を放電させて設けるので、可動接点金属板13と固定接点金属板11との間にPTC16を接続しない状態とし、あるいはPTCをトリップさせる状態とする。トリップしていないPTC16が並列に接続されていると、接点がオフ状態に切り換えられた状態で、接点に流れていた電流がPTCに流れて、可動接点14と固定接点12との間に高電圧を発生できないからである。したがって、接点に放電活性部18を設ける状態では、PTCは可動接点金属板13と固定接点金属板の両方には接触しない状態とする。
接点の放電活性部18は、ブレーカ3を組み立てた状態で、可動接点金属板13と固定接点金属板11に放電用の電源を接続し、ブレーカ3を超音波振動して設けられる。この状態でブレーカ3が超音波振動されると、可動接点14が固定接点12から離れた瞬間に、接点間に流れていた電流のエネルギーを消費するために、可動接点14と固定接点12との間に高電圧が発生して放電し、この放電で放電活性部18は形成される。接点の放電時にPTC16には通電されない。接点に放電活性部18を設ける状態では、図1のブレーカは、リード17を可動接点金属板13に接続せず、図2のブレーカは、PTC16の下面電極16bを固定接点金属板11に固定しない。また、PTC16をトリップさせる状態としてPTC16に通電しない状態で接点を放電活性する。図1のブレーカ3は放電活性部18を設けた後、リード17をケーシング10の外部で可動接点金属板13に接続し、図2のブレーカ3は固定接点金属板11をPTC16の下面電極16bに接続して、PTC16を可動接点金属板13と固定接点金属板11に並列に接続する。
PTC16を接点と接続しているブレーカ3は、衝撃で可動接点14が固定接点12から瞬間的に離れる瞬停を起こしても、並列に接続しているPTC16によって、携帯電話1の電源をオフに切り換える弊害を防止する。携帯電話1が強い衝撃を受けると、バイメタル15が非反転状態にあっても、可動接点14が固定接点12から離れて、接点をオフ状態とする。オフ状態の接点には、PTC16が並列に接続される。PTC16は低抵抗なオン状態にある。したがって、ブレーカ3の接点が瞬停状態となっても、オン状態のPTC16によって、携帯電話1の電源がオフに切り換えられることはない。
本発明の携帯電話は、二次電池4の温度が設定温度よりも高くなると電流を遮断するブレーカ3を内蔵し、ブレーカ3にはPTC16を内蔵する。PTC16は、ブレーカ3の接点をオフ状態に保持し、かつ、接点の瞬停を防止する保護素子として使用する。ブレーカ3はPTC16に比較してオン抵抗が小さい。したがって、オン状態における電力ロスを小さくできる。携帯電話1が衝撃を受けて、ブレーカ3が瞬停状態になると、二次電池4はPTC16を介して携帯電話1の電源回路5に接続される。PTC16は、ブレーカ3よりもオン抵抗が大きいので、瞬停状態でPTC16の電力ロスは、僅かに大きくなるが、瞬停時におけるPTC16の電力ロスは無視できるほどに小さい。それは、ブレーカ3の瞬停時の極めて限られた短い時間に限って、PTC16を介して二次電池4から携帯電話1に電力が供給されるので、瞬停時にPTC16の電力ロスが大きくなってもその時間は極めて短いからである。
ブレーカ3に内蔵されるPTC16は、低抵抗状態における電気抵抗を、たとえば15mΩ以上、好ましくは20mΩ以上、さらに好ましくは25mΩ以上、最適には30mΩ以上と大きくして、瞬停時間よりもトリップ時間を長くする。
バイメタル15は、加熱して変形するように、熱膨張率が異なる金属を積層したものである。バイメタル15は、PTC16と可動接点金属板13との間に配設され、設定温度よりも高くなると反転して変形し、可動接点14を固定接点12から離してブレーカ3をオフ状態に切り換える。バイメタル15は、中央凸に湾曲する形状であって、熱変形しない状態、すなわち、可動接点14を固定接点12に接触させる状態では、図1の実線で示すように、中央突出部を可動接点金属板13側に突出させる姿勢とし、反転するように変形する状態では、鎖線で示すように、中央突出部をPTC16側に突出させる姿勢となる。反転するバイメタル15は、弾性アーム13Aを押し上げて、可動接点14を固定接点12から離してオフに切り換える。
以上の携帯電話1は、PTC16を可動接点金属板13と固定接点金属板11の何れかに非接触状態として、ブレーカ3を放電用の電源に接続して超音波振動して、可動接点14と固定接点12の接合面に放電活性部18を設ける。
図1のブレーカ3は、接点に放電活性部18を設けた後、リード17をケーシング10の外部で可動接点金属板13にスポット溶接、又はハンダ付けなどの方法で接続し、図2のブレーカ3は、接点に放電活性部18を設けた後、レーザービームを照射して固定接点金属板11をPTC16の下面に接続する。その後、ブレーカ3をパック電池2に組み込んでパック電池2を完成し、このパック電池2を携帯電話1に組み込んで携帯電話1を完成する。
本発明は、落下などの衝撃を受けてブレーカ3の接点がオフ状態になって瞬停しても、携帯電話の電源はオフ状態に切り換えられず、種々のユーザーが便利に使用できる携帯電話として使用できる。
1…携帯電話
2…パック電池
3…ブレーカ
4…二次電池
5…電源回路
6…出力端子
7…電源ライン
10…ケーシング
10A…第1のケーシング
10B…第2のケーシング
11…固定接点金属板
12…固定接点
13…可動接点金属板
13A…弾性アーム
14…可動接点
15…バイメタル
16…PTC
16X…電極
16a…上面電極
16b…下面電極
17…リード
18…放電活性部
19…中空部
20A…接続穴
21…露出開口
22…絶縁材
80…ブレーカ
82…固定接点
83…弾性アーム
84…可動接点
85…バイメタル
90…ブレーカ
91…固定接点金属板
92…固定接点
93…可動接点金属板
93A…弾性アーム
94…可動接点
95…バイメタル
96…PTC
97…凸部
98…凸部
2…パック電池
3…ブレーカ
4…二次電池
5…電源回路
6…出力端子
7…電源ライン
10…ケーシング
10A…第1のケーシング
10B…第2のケーシング
11…固定接点金属板
12…固定接点
13…可動接点金属板
13A…弾性アーム
14…可動接点
15…バイメタル
16…PTC
16X…電極
16a…上面電極
16b…下面電極
17…リード
18…放電活性部
19…中空部
20A…接続穴
21…露出開口
22…絶縁材
80…ブレーカ
82…固定接点
83…弾性アーム
84…可動接点
85…バイメタル
90…ブレーカ
91…固定接点金属板
92…固定接点
93…可動接点金属板
93A…弾性アーム
94…可動接点
95…バイメタル
96…PTC
97…凸部
98…凸部
Claims (8)
- 電源用の二次電池がブレーカを介して電源ラインに接続されてなるブレーカを備える携帯電話であって、
前記ブレーカが、
固定接点を有する固定接点金属板と、
前記固定接点に断続される可動接点を有する弾性アームの有する可動接点金属板と、
前記弾性アームを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して前記可動接点をオフに切り換えるバイメタルと、
前記バイメタルと前記固定接点金属板との間にあって、一対の電極を前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とに接続してなるPTCと、
前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とを固定してなるケーシングとを備え、
前記可動接点金属板は、前記ケーシングに固定してなるリード板又はリード線からなるリードを介して前記PTCに接続され、
前記バイメタルが非反転状態にあって、前記可動接点が前記固定接点から離れる状態で、前記PTCが、前記リードを介して前記可動接点金属板に接続されてなるブレーカを備える携帯電話。 - 請求項1に記載されるブレーカを備える携帯電話であって、
前記ブレーカの前記可動接点と前記固定接点が接触面に放電活性部を有し、
前記リードと前記可動接点金属板とが、前記ケーシングの外部又はケーシングで接続されてなることを特徴とするブレーカを備える携帯電話。 - 請求項2に記載されるブレーカを備える携帯電話であって、
前記ケーシングは、前記固定接点金属板を固定してなる第1のケーシングと、前記第1のケーシングに固定されて前記第1のケーシングの開口部を閉塞してなる第2のケーシングとを備え、
前記可動接点金属板と前記リードとが積層されて、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングに挟着されて、前記ケーシングに固定されると共に、前記リードが前記可動接点金属板に接続されてなるブレーカを備える携帯電話。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載されるブレーカを備える携帯電話であって、
前記ブレーカの前記PTCがポリマーPTCであるブレーカを備える携帯電話。 - 電源用の二次電池がブレーカを介して電源ラインに接続されてなるブレーカを備える携帯電話の製造方法であって、
前記ブレーカが、
固定接点を有する固定接点金属板と、
前記固定接点に断続される可動接点を有する弾性アームの有する可動接点金属板と、
前記弾性アームを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して前記可動接点をオフに切り換えるバイメタルと、
前記バイメタルと前記固定接点金属板との間にあって、一対の電極を前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とに接続してなるPTCと、
前記PTCの一方の電極を前記可動接点金属板にハンダ付け又は溶接して接続するリードと、
前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とを固定してなるケーシングとを備え、
前記リードを前記可動接点金属板に接続することなく前記ケーシングを組み立てて前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とを定位置に配置した後、前記リードを前記可動接点金属板に接続しない状態で前記可動接点と前記固定接点とを放電活性して放電活性部を設け、
その後、前記リードを前記可動接点金属板に接続することを特徴とするブレーカを備える携帯電話の製造方法。 - 電源用の二次電池がブレーカを介して電源ラインに接続されてなるブレーカを備える携帯電話の製造方法であって、
前記ブレーカが、
固定接点を有する固定接点金属板と、
前記固定接点に断続される可動接点を有する弾性アームの有する可動接点金属板と、
前記弾性アームを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して前記可動接点をオフに切り換えるバイメタルと、
前記バイメタルと前記固定接点金属板との間にあって、一対の電極を前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とに接続してなるPTCと、
前記PTCの一方の電極を前記可動接点金属板にハンダ付け又は溶接して接続するリードと、
前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とを固定してなるケーシングとを備え、
前記ケーシングを組み立てて前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とを定位置に配置した後、前記可動接点と前記固定接点とを放電活性して放電活性部を設け、
前記接点に放電活性部を設けてなる前記ブレーカを組み込んで携帯電話を組み立てることを特徴とするブレーカを備える携帯電話の製造方法。 - 請求項6に記載されるブレーカを備える携帯電話の製造方法であって、
前記PTCをトリップさせる状態で、前記接点を放電活性して放電活性部を設けることを特徴とするブレーカを備える携帯電話の製造方法。 - 電源用の二次電池がブレーカを介して電源ラインに接続されてなるブレーカを備える携帯電話の製造方法であって、
前記ブレーカが、
固定接点を有する固定接点金属板と、
前記固定接点に断続される可動接点を有する弾性アームの有する可動接点金属板と、
前記弾性アームを押圧して、設定温度よりも高い状態で反転して前記可動接点をオフに切り換えるバイメタルと、
前記バイメタルと前記固定接点金属板との間にあって、一対の電極を前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とに接続してなるPTCと、
前記PTCの一方の電極を前記可動接点金属板にハンダ付け又は溶接して接続してなるリードと、
前記可動接点金属板と前記固定接点金属板とを固定してなるケーシングとを備え、
前記ケーシングが、前記固定接点金属板を固定してなる第1のケーシングと、前記第1のケーシングの開口部を閉塞して、内部に中空部を設けてなる第2のケーシングとで構成され、
前記中空部に前記PTCと前記バイメタルとを配置し、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングとを連結して前記ケーシングを組み立てた後、前記PTCと前記固定接点金属板とを非接続状態として、前記可動接点と前記固定接点とを放電活性して放電活性部を設け、
その後、前記第1のケーシングを通過して前記固定接点金属板にレーザービームを照射して前記固定接点金属板を前記PTCに電気接続することを特徴とするブレーカを備える携帯電話の製造方法。
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JP2016101912A JP2017199641A (ja) | 2016-04-28 | 2016-04-28 | ブレーカを備える携帯電話及びブレーカを備える携帯電話の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022004360A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | ボーンズ株式会社 | 電気回路 |
-
2016
- 2016-04-28 JP JP2016101912A patent/JP2017199641A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022004360A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | ボーンズ株式会社 | 電気回路 |
JP2022011836A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | ボーンズ株式会社 | 電気回路 |
JP7354061B2 (ja) | 2020-06-30 | 2023-10-02 | ボーンズ株式会社 | 電気回路 |
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