JP2017199601A - 固体電解質膜およびその製造方法ならびに燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い曲げ強度と高いイオン伝導性とを両立させることが可能な固体電解質膜、これを用いた燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池に用いられる固体電解質膜1は、複数の固体電解質粒子2と、複数の固体電解質粒子2の間に存在する粒界3とを有している。粒界3は、膜面方向Pの粒界31と、膜厚方向Tの粒界32とを含んでいる。固体電解質膜1は、膜面に垂直な膜断面において、単位面積当たりにおける膜面方向Pの粒界31の粒界数が、単位面積当たりにおける膜厚方向Tの粒界32の粒界数よりも多い。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解質膜およびその製造方法ならびに燃料電池に関する。
従来、固体酸化物形燃料電池等の固体電解質膜を用いる燃料電池が知られている。固体電解質膜としては、一般に、イットリア安定化ジルコニア(以下、YSZということがある)膜が広く用いられている。
例えば、先行する特許文献1には、立方晶系YSZ粒子同士が正方晶系YSZを介して連結された骨格構造を有する固体電解質層、この固体電解質層を有する固体酸化物形燃料電池が開示されている。
特許第5584796号公報
固体電解質膜を用いる燃料電池の発電効率を向上させるため、セル抵抗の低減が望まれている。そのためには、セル抵抗の寄与度が大きい固体電解質膜の抵抗を低減させることが有効である。具体的には、YSZ等の固体電解質より構成される固体電解質膜を薄膜化し、これにより固体電解質膜の抵抗を低減させ、イオン伝導率を向上させることが有効である。
しかしながら、固体電解質膜の薄膜化は、一般に、固体電解質膜の曲げ強度の低下を招く。そのため、薄膜化された固体電解質膜を用いた燃料電池では、電池の起動停止時における熱膨張、収縮により生じる曲げ応力や、アノード材料の酸化・還元による体積変化により生じる曲げ応力等によって固体電解質膜にクラックが発生しやすい。燃料電池では、アノードに供給される燃料ガスとカソードに供給される酸化剤ガスとの混合が固体電解質膜により防止されている。固体電解質膜にクラックが発生した場合、燃料ガスと酸化剤ガスとのクロスリークが発生し、発電性能が低下する。
ところで、正方晶系YSZは、立方晶系YSZに比べ、高い曲げ強度を有している。そのため、立方晶系YSZの粒界に正方晶系YSZを配置する技術によれば、固体電解質膜の曲げ強度向上が期待できる。ところが、正方晶系YSZは、立方晶系YSZに比べ、イオン伝導性が低い。そのため、上記技術によると、固体電解質膜内でイオン伝導の寄与度が大きい粒界領域が、イオン伝導性の低い正方晶系YSZによって占有される。そのため、固体電解質膜の曲げ強度が向上しても、固体電解質膜のイオン伝導性が低下してしまう。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、高い曲げ強度と高いイオン伝導性とを両立させることが可能な固体電解質膜、これを用いた燃料電池を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、燃料電池に用いられる固体電解質膜であって、
複数の固体電解質粒子(2)と、該複数の固体電解質粒子の間に存在する粒界(3)とを有しており、
上記粒界は、膜面方向(P)の粒界(31)と、膜厚方向(T)の粒界(32)とを含んでおり、
膜面に垂直な膜断面において、単位面積当たりにおける上記膜面方向の粒界の粒界数が、単位面積当たりにおける上記膜厚方向の粒界の粒界数よりも多い、固体電解質膜(1)にある。
本発明の他の態様は、固体電解質を含む未焼成膜を複数枚準備する工程と、
複数枚の未焼成膜を積層、圧着して、圧着体を得る工程と、
得られた圧着体を焼成し、上記固体電解質膜を得る工程とを有する、固体電解質膜の製造方法にある。
本発明のさらに他の態様は、上記固体電解質膜を有する、燃料電池(5)にある。
電池の起動停止時における熱膨張、収縮により生じる曲げ応力や、アノード材料の酸化・還元による体積変化により生じる曲げ応力は、固体電解質膜の膜厚方向にクラックを発生させる。また、セラミックスである固体電解質膜では、粒界に沿ってクラックが進展する粒界破壊が主となる。
上記固体電解質膜は、単位面積当たりにおける膜面方向の粒界の粒界数が、単位面積当たりにおける膜厚方向の粒界の粒界数よりも多い。つまり、上記固体電解質膜では、粒界クラックによる破壊の起点となりやすい膜厚方向の粒界が低減されている。そのため、上記固体電解質膜によれば、材料変更によってイオン伝導性を犠牲にすることなく、曲げ強度を高めることができる。それ故、上記固体電解質膜によれば、一層の薄膜化が可能となり、これにより、固体電解質膜の抵抗を低減させ、イオン伝導性を向上させることができる。よって、上記固体電解質膜によれば、高い曲げ強度と高いイオン伝導性とを両立させることが可能となる。
また、上記固体電解質膜の製造方法は、上記各工程を有している。そのため、上記固体電解質膜の製造方法によれば、上述した粒界構造を有し、高い曲げ強度と高いイオン伝導性とを両立させることが可能な上記固体電解質膜を得ることができる。
また、上記燃料電池は、上記固体電解質膜を有している。そのため、上記燃料電池によれば、固体電解質膜にクラックが発生し難くなり、燃料ガスと酸化剤ガスとのクロスリークによる発電性能の低下が抑制される。そのため、オーミック抵抗の低減、クロスリークの抑制により発電性能の向上に有利な燃料電池が得られる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1の固体電解質膜の膜面に垂直な膜断面を模式的に示した説明図である。 膜面方向の粒界の粒界数をカウントする方法を説明するための説明図である。 膜面方向の粒界の粒界数をカウントする方法を説明するための他の説明図である。 膜厚方向の粒界の粒界数をカウントする方法を説明するための説明図である。 膜厚方向の粒界の粒界数をカウントする方法を説明するための他の説明図である。 粒界の平均粒界長さLGB、固体電解質膜の平均膜厚Lの算出方法を説明するための説明図である。 実施形態2の固体電解質膜の膜面に垂直な膜断面を模式的に示した説明図である。 実施形態4の燃料電池の模式的な断面図である。 実施形態4の燃料電池の断面の一部を拡大して模式的に示した説明図である。 実施形態5の燃料電池の模式的な断面図である。
(実施形態1)
実施形態1の固体電解質膜について、図1〜図6を用いて説明する。図1〜図6に例示されるように、本実施形態の固体電解質膜1は、燃料電池に用いられる。電解質として固体電解質を用いる燃料電池は、固体電解質形燃料電池と称される。この内、固体電解質として固体酸化物セラミックスを用いる燃料電池は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)と称される。
固体電解質膜1は、複数の固体電解質粒子2と、複数の固体電解質粒子2の間に存在する粒界3とを有している。固体電解質粒子2の材質としては、例えば、Y、Sc、Sm等の希土類酸化物を1種または2種以上含むジルコニアなどを例示することができる。なお、上記希土類酸化物を固溶したジルコニアは、安定化ジルコニアであってもよいし、部分安定化ジルコニアであってもよい。固体電解質粒子2の材質としては、具体的には、酸素イオン伝導性を確保しやすいなどの観点から、イットリア安定化ジルコニア、膜強度を確保しやすいなどの観点から、イットリア部分安定化ジルコニアなどを好適に用いることができる。
粒界3は、膜面方向Pの粒界31と、膜厚方向Tの粒界32とを含んでいる。固体電解質膜1の膜面は、厳密に見れば、微小凹凸が含まれうるため、その意味において完全に平坦な平面であるとはいえない。そのため、膜面方向Pとは、固体電解質膜1の膜面を、微小凹凸のない仮想の平坦面としたときにおける、その平坦面に平行な方向をいう。そして、膜面方向Pの粒界31とは、固体電解質膜1の膜面に垂直な膜断面において、膜面方向Pと垂直な線と45°以上135°以下の角度で交わる粒界をいう。一方、膜厚方向Tとは、膜面方向Pと垂直な方向をいう。そして、膜厚方向Pの粒界32とは、固体電解質膜1の膜面に垂直な膜断面において、膜面方向Pに平行な線と45°以上135°以下の角度で交わる粒界をいう。
ここで、固体電解質膜1は、膜面に垂直な膜断面において、単位面積当たりにおける膜面方向Pの粒界31の粒界数が、単位面積当たりにおける膜厚方向Tの粒界32の粒界数よりも多い。
図2、図3を用いて、膜面方向Pの粒界31の粒界数をカウントする方法について説明する。固体電解質膜1の膜面に垂直な膜断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、膜面方向Pに固体電解質膜1の厚みXの約5倍、膜厚方向Tに固体電解質膜1の厚みXの約2倍の測定視野を有するSEM像91を準備する。このSEM像91に対して、等間隔で、膜面方向Pに垂直な測定線v、v、v、・・・v14、およびv15を引く。膜面方向Pに垂直な各測定線と交わる粒界3(図2中の丸印で囲まれた部分が測定箇所)のうち、各測定線v(n=1〜15)と45°以上135°以下の角度で交わる粒界3の数をカウントし、これを、膜面方向Pの粒界31の粒界数とする。なお、図3中、R45は、測定線vと45°で交わる線である。また、R135は、測定線vと135°で交わる線である。得られた膜面方向Pの粒界31の粒界数を、用いたSEM像91の測定視野面積にて除することにより、単位面積当たりにおける膜面方向Pの粒界31の粒界数を求めることができる。
図4、図5を用いて、膜厚方向Tの粒界32の粒界数をカウントする方法について説明する。上記と同様の大きさの測定視野を有するSEM像91を準備する。このSEM像91に対して、等間隔で、膜面方向Pに平行な測定線l、l、およびlを引く。膜面方向Pに平行な測定線l〜lと交わる粒界(図4中の丸印で囲まれた部分が測定箇所)のうち、各測定線l(n=1〜3)と45°以上135°以下の角度で交わる粒界3の数をカウントし、これを、膜厚方向Tの粒界32の粒界数とする。なお、図5中、R45は、測定線lと45°で交わる線である。また、R135は、測定線lと135°で交わる線である。得られた膜厚方向Tの粒界32の粒界数を、用いたSEM像91の測定視野面積にて除することにより、単位面積当たりにおける膜厚方向Tの粒界32の粒界数を求めることができる。
固体電解質膜1において、膜厚方向Tに存在する固体電解質粒子2の平均粒子数は、2個以上である構成とすることができる。この構成によれば、固体電解質粒子2が膜厚方向Tに積み重なることが確実となるため、膜面方向Pの粒界の粒界数が膜厚方向Tの粒界の粒界数よりも多い粒界構造を固体電解質膜1が採りやすくなる。なお、上記平均粒子数は、以下のようにして測定される。上述した膜面方向Pの粒界31の粒界数をカウントする方法と同様に、SEM像91を準備する。このSEM像91に対して、図2と同様にして、等間隔で、膜面方向Pに垂直な測定線v(n=1〜15)を引く。各々の測定線上にある粒子数をカウントする(例えば、図2で見て、vにおける粒子数は2個、vにおける粒子数は3個とカウントされる)。そして、各粒子数の合計を15で除することにより、上記平均粒子数を求めることができる。
膜厚方向Tに存在する固体電解質粒子2の平均粒子数は、上記粒界構造を確実なものとしやすくなる観点から、好ましくは、2.1個以上、より好ましくは、2.5個以上、より好ましくは、3.0個以上とすることができる。なお、膜厚方向Tに存在する固体電解質粒子2の平均粒子数は、固体電解質膜の抵抗低減などの観点から、好ましくは、4.0個以下、より好ましくは、3.5個以下、より好ましくは、3.0個以下とすることができる。
固体電解質膜1において、膜厚方向Tの粒界32は、膜内で膜面方向Pの粒界31によって途切れている構成を含むことができる。つまり、膜厚方向Tの粒界32の端部が、膜内において膜面方向Pの粒界31に突き当たる構成を含むことができる。この構成によれば、膜厚方向Tの粒界31にクラックが生じた場合でも、膜面方向Pの粒界31により、クラックの進展が阻害される。そのため、この構成によれば、クラックの進展を固体電解質膜1内にて留めることが可能となり、固体電解質膜1全体の破壊が生じ難くなる。したがって、この構成によれば、固体電解質膜1の曲げ強度をより向上させることができる。さらに、燃料ガスと酸化剤ガスとのクロスリークをより一層抑制しやすい固体電解質膜1が得られる。
固体電解質膜1において、粒界3の平均粒界長さLGBと固体電解質膜1の平均膜厚Lとは、LGB≧2Lの関係を満たす構成とすることができる。この構成によれば、上記粒界構造を固体電解質膜1が採りやすくなる。
粒界3の平均粒界長さLGB、固体電解質膜1の平均膜厚Lは、以下の方法により算出される。図6に示されるように、固体電解質膜1の膜面に垂直な膜断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、上記と同様の大きさの測定視野を有するSEM像91を準備する。このSEM像91を用い、固体電解質膜1の一方の膜面を起点とする膜内の全ての粒界について、固体電解質膜1の他方の膜面に至る最短経路(図6では、一方の膜面が下側面、他方の膜面が上側面として描かれており、最短経路は矢印の経路として示されている)の粒界長さを、同じ粒界を二度なぞらずに一筆書きの要領でそれぞれ測定する。粒界3の平均粒界長さLGBは、得られた各最短経路の粒界長さの平均値として算出される値である。また、SEM像91に対して、等間隔で、膜面方向Pに垂直な測定線v、v、v、v、およびvを引く。そして、一方の膜面および他方の膜面により切り取られる各測定線の両端部間の長さをそれぞれ測定する。固体電解質膜1の平均膜厚Lは、得られた各測定線の長さの平均値として算出される値である。
固体電解質膜1の平均膜厚Lは、具体的には、1μm以上10μm以下とすることができる。この構成によれば、上記粒界構造を有する固体電解質膜1を製造しやすい。また、この構成によれば、同じ膜厚、同じ緻密度で比較した場合に、イオン伝導性を犠牲にすることなく、曲げ強度を向上させることができる固体電解質膜1を確実なものとすることができる。
固体電解質膜1の平均膜厚Lは、曲げ強度の向上、製造上の不良として発生しうる膜中ピンホールが特性に及ぼす影響を排除しやすくなるなどの観点から、好ましくは2μm以上、より好ましくは3μm以上、さらに好ましくは4μm以上とすることができる。固体電解質膜1の平均膜厚Lは、イオン伝導性の向上などの観点から、好ましくは6μm以下、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは4μm以下とすることができる。
上述した固体電解質膜1によれば、材料変更によってイオン伝導性を犠牲にすることなく、曲げ強度を高めることができる。それ故、固体電解質膜1によれば、一層の薄膜化が可能となり、これにより、固体電解質膜1の抵抗を低減させ、イオン伝導率を向上させることができる。よって、固体電解質膜1によれば、高い曲げ強度と高いイオン伝導性とを両立させることが可能となる。
(実施形態2)
実施形態2の固体電解質膜について、図7を用いて説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図7に例示されるように、本実施形態の固体電解質膜1は、膜厚方向Tの粒界32のうち、使用時にカソード側となる膜面に繋がる粒界321に、還元雰囲気下で体積膨張する酸素イオン伝導体4が含まれている。なお、図7において、使用時にカソード側となる膜面は、図7の上側の膜面として描かれており、使用時にアノード側となる膜面は、図7の下側の膜面として描かれている。その他の構成は、実施形態1と同様である。
上記構成によれば、仮に、クラックが進展し、水素ガス等の還元性の燃料ガスがクラックを通じてアノード側の膜面からのカソード側の膜面へリークしようとした場合であっても、以下の現象を生じることができる。すなわち、膜厚方向Tの粒界32のうち、使用時にカソード側となる膜面に繋がる粒界321に含まれるイオン伝導体4が、還元性ガスによる環境雰囲気下で体積膨張する。これにより、粒界321の部分に形成されたクラックが塞がれ、粒界破断箇所が自己修復される。それ故、上記構成によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとのクロスリークによる発電性能の低下抑制を確実なものとすることができる。また、イオン伝導体4はイオン伝導性を有するため、粒界321のイオン伝導性の低下も抑制することができる。なお、その他の作用効果は、実施形態1と同様である。
イオン伝導体4としては、例えば、セリア(CeO)、Gd、Sm、Y、La、Nd、Yb、Ca、および、Hoから選択される1種または2種以上の元素等がドープされたセリアなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。イオン伝導体4は、酸素イオン伝導性、環境雰囲気下での体積膨張性などの観点から、好ましくは、Gdがドープされたセリアであるとよい。
イオン伝導体4は、使用時にカソード側となる膜面から膜厚方向Tに例えば、1μm、好ましくは、2μmまでの深さ領域内に存在する粒界321内に含まれることができる。この構成によれば、上述した作用効果を確実なものとすることができる。
固体電解質粒子2に対するイオン伝導体4の比率は、イオン伝導体4による効果を確実なものとする観点から、好ましくは、1体積%以上、より好ましくは、2体積%以上、さらに好ましくは、2.5体積%以上とすることができる。固体電解質粒子2に対するイオン伝導体4の比率は、使用中にイオン伝導体4と固体電解質粒子2との熱膨張差により固体電解質膜1に応力集中が生じるのを抑制しやすくなるなどの観点から、好ましくは、5体積%以下、より好ましくは、3体積%以下とすることができる。
(実施形態3)
実施形態3の固体電解質膜の製造方法について説明する。本実施形態の固体電解質膜の製造方法は、固体電解質を含む未焼成膜を複数枚準備する工程と、複数枚の未焼成膜を積層、圧着して、圧着体を得る工程と、得られた圧着体を焼成し、上述した固体電解質膜1を得る工程とを有している。
未焼成膜は、例えば、基材表面に、固体電解質を含むスラリーを塗布し、乾燥させることにより成膜することができる。固体電解質は、固体電解質膜を構成する固体電解質粒子を形成するための原料であり、実施形態1に示したジルコニアなどを用いることができる。スラリー塗布方法としては、例えば、スラリーキャスト法、ドクターブレード法などの塗布方法を例示することができる。
準備された未焼成膜は、複数枚積層し、圧着される。圧着には、CIP成形法などを用いることができる。圧着体は、必要に応じて脱脂処理することができる。未焼成膜の積層枚数は、例えば、2〜3枚とすることができる。
圧着体の焼成温度は、例えば、1300〜1400℃、圧着体の焼成時間は、例えば、1〜5時間とすることができる。
なお、未焼成膜の準備において、スラリーには、固体電解質以外に、実施形態2に示したイオン伝導体を含有させることができる。そして、圧着体の作製時に、固体電解質を含み、イオン伝導体を含まないスラリーより形成された未焼成膜A、固体電解質およびイオン伝導体を含むスラリーより形成された未焼成膜Bを準備する。次いで、未焼成膜Aを1枚または複数枚積層するとともに最上部に未焼成膜Bを積層し、圧着して、圧着体を得るようにしてもよい。この方法によれば、最上部の未焼成膜Bの焼結時に生じる粒界部分にイオン伝導体を析出させることが可能となる。そのため、実施形態2の固体電解質膜を製造することができる。
(実施形態4)
実施形態4の燃料電池について、図8、図9を用いて説明する。本実施形態の燃料電池5は、実施形態1の固体電解質膜1を有している。燃料電池5は、具体的には、図8、図9に示されるように、アノード51、固体電解質膜1、中間層52、カソード53がこの順に積層された電池構造を有することができる。また、図示はされないが、燃料電池5は、アノード51、固体電解質膜1、カソード53がこの順に積層された電池構造を有することもできる。なお、中間層52は、固体電解質膜1の固体電解質材料とカソード材料との反応を抑制するための層である。
燃料電池5は、発電性能が高い等の観点から、平板形の電池構造をとることができる。燃料電池5は、例えば、電極であるアノード51を支持体とするアノード支持型とすることができる。この場合には、固体電解質層を支持体とする自立膜型と比較して、固体電解質膜1の薄膜化によって固体電解質膜1の抵抗を低減させ、イオン伝導性を向上させやすい。
アノード51は、単層から構成されていてもよいし、複数層から構成されていてもよい。図8では、アノード51が複数層から構成されている場合の一例が示されている。この場合、アノード51は、具体的には、例えば、固体電解質膜1側に配置される活性層511と、活性層511における固体電解質膜1側と反対側に配置される拡散層512とを備える構成などとすることができる。なお、活性層511は、主に、アノード51側における電気化学的反応を高めるための層である。また、拡散層512は、供給される燃料ガスを層面内に拡散させることが可能な層である。
アノード51の材料としては、例えば、Ni、NiO等の触媒と、実施形態1に示したジルコニア等の固体電解質との混合物などを例示することができる。なお、NiOは、発電時の還元雰囲気でNiとなる。本実施形態では、アノード2の材料、具体的には、活性層511および拡散層512の材料として、NiまたはNiOとイットリア安定化ジルコニアとの混合物などを用いることができる。
活性層511の厚みは、反応持続性、取り扱い性、加工性等の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上とすることができる。活性層511の厚みは、電極反応抵抗の低減等の観点から、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下とすることができる。また、拡散層512の厚みは、支持体としての強度確保等の観点から、好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上、より好ましくは300μm以上とすることができる。拡散層201の厚みは、ガス拡散性の向上等の観点から、好ましくは800μm以下、より好ましくは700μm以下とすることができる。
カソード53の材料としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物などを例示することができる。遷移金属ペロブスカイト型酸化物としては、具体的には、例えば、LaSr1−xCoO系酸化物、LaSr1−xCoFe1−y系酸化物、SmSr1−xCoO系酸化物(但し、上記において、0≦x≦1、0≦y≦1)などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
カソード53の厚みは、ガス拡散性、電極反応抵抗、集電性などの観点から、好ましくは20〜100μm、より好ましくは30〜80μmとすることができる。
中間層52の材料としては、例えば、セリア(CeO)、Gd、Sm、Y、La、Nd、Yb、Ca、および、Hoから選択される1種または2種以上の元素等がドープされたセリアなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。本実施形態では、Gdがドープされたセリアなどを用いることができる。
中間層52の厚みは、オーミック抵抗の低減、カソードからの元素拡散の抑制等の観点から、好ましくは1〜20μm、より好ましくは2〜5μmとすることができる。
(実施形態5)
実施形態5の燃料電池について、図10を用いて説明する。本実施形態の燃料電池5は、実施形態2の固体電解質膜1を有している。燃料電池5は、具体的には、図10に示されるように、支持体54、アノード51、固体電解質膜1、中間層52、カソード53がこの順に積層された電池構造を有することができる。つまり、本実施形態では、燃料電池5は、支持体54により支持されている。なお、中間層52は、省略することができる。
支持体54は、多孔質であり、アノード51における固体電解質膜1側と反対側に配置されている。本実施形態の燃料電池5は、アノード51とは別に支持体54を有している。そのため、本実施形態の燃料電池5は、アノード51が支持機能を備える必要がないので、アノード51の厚みを薄くしやすく、また、アノード51の材料選択の余地も大きい。
支持体54の材料としては、例えば、ジルコニア、マグネシア、アルミナなどを例示することができる。ジルコニアとしては、例えば、イットリア安定化ジルコニア、スカンジア安定化ジルコニア等の酸化ジルコニウム系酸化物などを例示することができる。この場合には、セルの他材料との熱膨張差を小さくしやすく、反りの少ない燃料電池を得やすくなる。本実施形態では、支持体4の材料として、具体的には、イットリア安定化ジルコニアを用いることができる。なお、支持体54は、必ずしも導電性を有している必要がないため、Ni等の導電性材料を含んでいなくてもよいが、導電性材料を含むこともできる。
支持体54の厚みは、セル強度の確保等の観点から、好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上、より好ましくは300μm以上とすることができる。支持体54の厚みは、ガス拡散性の向上等の観点から、好ましくは800μm以下、より好ましくは700μm以下とすることができる。
また、アノード51の厚みは、反応持続性、取り扱い性、加工性等の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上とすることができる。アノード51の厚みは、電極反応抵抗の低減等の観点から、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下とすることができる。その他の構成、作用効果は、実施形態4と同様である。
(実験例)
以下、上記固体電解質膜1およびその製造方法ならびに燃料電池5を、実験例を用いてより具体的に説明する。
−材料準備−
NiO粉末(平均粒子径:0.6μm)と、8mol%のYを含むイットリア安定化ジルコニア(以下、8YSZ)粉末(平均粒子径:0.5μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1−ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。ドクターブレード法を用いて、樹脂シート上に上記スラリーを層状に塗工し、乾燥させた後、樹脂シートを剥離することにより、拡散層形成用シートを準備した。拡散層形成用シートの厚みは、110μmとした。なお、上記平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定した体積基準の累積度数分布が50%を示すときの粒子径(直径)d50である(以下、同様)。
NiO粉末(平均粒子径:0.6μm)と、8YSZ粉末(平均粒子径:0.2μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1−ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。NiO粉末と8YSZ粉末の質量比は、65:35である。次いで、上記と同様にして活性層形成用シートを準備した。活性層形成用シートの厚みは、30μmとした。なお、活性層形成用シートにおけるカーボン量は、拡散層形成用シートと比較して少量とされている。
8YSZ粉末(平均粒子径:0.2μm)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1−ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。次いで、上記と同様にして、固体電解質膜形成用の未焼成膜Aを準備した。未焼成膜Aの厚みは、後述する表1に示す通りとした。
8YSZ粉末(平均粒子径:0.2μm)と、10mol%のGdがドープされたCeO(以下、10GDC)(平均粒子径:0.2μm)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1−ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。なお、8YSZに対する10GDCの比率は、1vol%とした。次いで、上記と同様にして、固体電解質膜形成用の未焼成膜Bを準備した。未焼成膜Bの厚みは、後述する表1に示す通りとした。
10GDC粉末(平均粒子径:0.3μm)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミル、2−ブタノールおよびエタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。次いで、上記と同様にして、中間層形成用シートを準備した。中間層形成用シートの厚みは、4.0μmとした。
LSC(La0.6Sr0.4CoO)粉末(平均粒子径:2.0μm)と、エチルセルロースと、テルピネオールとを3本ロールにて混合することにより、カソード形成用ペーストを準備した。
−試料の作製−
拡散層形成用シート、活性層形成用シート、1枚または2枚以上の未焼成膜、および、中間層形成用シートを順に積層し、圧着した。圧着には、CIP成形法を用いた。この際、CIP成形条件は、温度80℃、加圧力50MPa、加圧時間10分という条件とした。なお、未焼成膜の積層構成は、後述する表1に示す通りとした。得られた圧着体を四角形状に打ち抜いた後、脱脂処理することにより、圧着体に含まれるバインダー成分を部分分解・除去した。
上記圧着体を、大気雰囲気中、1350℃で2時間焼成した。これにより、拡散層、活性層、固体電解質膜、および、中間層がこの順に積層された焼結体を得た。
上記焼結体における中間層の表面に、カソード形成用ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、大気雰囲気中、950℃で2時間焼成(焼付)することによって層状のカソードを形成した。これにより、試料1〜試料6の平板形の燃料電池単セルを得た。各燃料電池単セルにおける拡散層の厚みは200μm、活性層の厚みは20μm、中間層の厚みは3μm、カソードの厚みは50μmである。なお、アノードの厚みは、アノードを構成する拡散層と活性層との合計厚み220μmである。
−各種測定、評価−
各燃料電池セルにおける固体電解質膜について、上述した方法により、平均膜厚、膜厚方向の平均粒子数、単位面積当たりにおける膜厚方向の粒界の粒界数と膜面方向の粒界の粒界数との関係、LGBと2Lとの関係を求めた。
また、上記カソードを形成する前の焼結体を、管状炉に入れ、当該管状炉に、窒素ガスと水素ガスとの混合ガス(H2:4vol%)を導入しながら、800℃で4時間還元処理した。得られた還元後の試験片につき、JIS R 1664 「ファインセラミックス多孔体の曲げ強さ試験方法」に準拠して、4点曲げ試験を実施し、4点曲げ強度を測定した。
また、各燃料電池セルのオーミック抵抗を、コインセル評価システムにより測定した。具体的には、交流インピーダンス法により、700℃、0.5A/cm発電時における燃料電池セルのオーミック抵抗を算出した。
表1に未焼成膜の積層構成、表2に固体電解質膜、燃料電池の構成および試験結果をまとめて示す。
Figure 2017199601
Figure 2017199601
試料1、試料5および試料6の固体電解質膜は、単位面積当たりにおける膜面方向の粒界の粒界数が、単位面積当たりにおける膜厚方向の粒界の粒界数よりも少ない。つまり、試料1、試料5および試料6の固体電解質膜では、粒界クラックによる破壊の起点となりやすい膜厚方向の粒界が低減されていない。そのため、試料1、試料5および試料6の固体電解質膜は、曲げ強度を向上させることができなかった。
これらに対し、試料2〜4の固体電解質膜は、単位面積当たりにおける膜面方向の粒界の粒界数が、単位面積当たりにおける膜厚方向の粒界の粒界数よりも多い。つまり、試料2〜4の固体電解質膜では、粒界クラックによる破壊の起点となりやすい膜厚方向の粒界が低減されている。そのため、試料2〜4の固体電解質膜によれば、材料変更によってイオン伝導性を犠牲にすることなく、曲げ強度を高めることができた。それ故、試料2〜4の固体電解質膜によれば、一層の薄膜化が可能となり、これにより、固体電解質膜の抵抗を低減させ、イオン伝導性を向上させることができるといえる。よって、試料2〜4の固体電解質膜によれば、高い曲げ強度と高いイオン伝導性とを両立させることが可能であることが確認された。
また、試料2〜試料4の固体電解質膜によれば、複数枚の未焼成膜を積層、圧着、焼成して固体電解質膜を作製することにより、上述した粒界構造を有し、高い曲げ強度と高いイオン伝導性とを両立させることが可能な固体電解質膜を得やすいことも確認された。
なお、未焼成膜を複数枚積層することによって構成2〜構成4の積層構成とした試料2〜試料4における固体電解質膜では、膜厚方向の粒界が、膜内で膜面方向の粒界によって途切れていた。また、10GDCを含む未焼成膜Bをカソード側に配置してなる構成2、構成3の積層構成とした試料2、試料3における固体電解質膜では、カソード側となる膜面に繋がる粒界に10GDCが存在していた。これは、未焼成膜Bにおける8YSZの焼結時に、10GDCが粒界に押し出されて析出したためであると考えられる。
試料2〜4の燃料電池単セルは、試料2〜4の固体電解質膜を有している。そのため、試料2〜4の燃料電池単セルによれば、固体電解質膜にクラックが発生し難くなり、燃料ガスと酸化剤ガスとのクロスリークによる発電性能の低下を抑制することが可能になるといえる。そのため、試料2〜4の燃料電池単セルによれば、オーミック抵抗の低減、クロスリークの抑制による発電性能の向上に有利な燃料電池が得られることが確認された。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、各実施形態に示される各構成は、それぞれ任意に組み合わせることができる。また、実施形態4において、実施形態1の固体電解質膜に代えて、実施形態2の固体電解質膜を用いることができる。また、実施形態5において、実施形態2の固体電解質膜に代えて、実施形態1の固体電解質膜を用いることができる。
1 固体電解質膜
2 固体電解質粒子
3 粒界
31 膜面方向の粒界
32 膜厚方向の粒界
5 燃料電池
P 膜面方向
T 膜厚方向

Claims (10)

  1. 燃料電池に用いられる固体電解質膜であって、
    複数の固体電解質粒子(2)と、該複数の固体電解質粒子の間に存在する粒界(3)とを有しており、
    上記粒界は、膜面方向(P)の粒界(31)と、膜厚方向(T)の粒界(32)とを含んでおり、
    膜面に垂直な膜断面において、単位面積当たりにおける上記膜面方向の粒界の粒界数が、単位面積当たりにおける上記膜厚方向の粒界の粒界数よりも多い、固体電解質膜(1)。
  2. 上記膜厚方向に存在する上記固体電解質粒子の平均粒子数は、2個以上である、請求項1に記載の固体電解質膜。
  3. 上記膜厚方向の粒界は、膜内で上記膜面方向の粒界によって途切れている、請求項1または2に記載の固体電解質膜。
  4. 上記膜厚方向の粒界のうち、使用時にカソード側となる膜面に繋がる粒界(321)に、還元雰囲気下で体積膨張するイオン伝導体(4)が含まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解質膜。
  5. 上記イオン伝導体は、Gdがドープされたセリアである、請求項4に記載の固体電解質膜。
  6. 上記粒界の平均粒界長さLGBと上記固体電解質膜の平均膜厚Lとは、LGB≧2Lの関係を満たす、請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体電解質膜。
  7. 上記固体電解質膜の平均膜厚は、1μm以上10μm以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体電解質膜。
  8. 上記固体電解質粒子は、イットリア安定化ジルコニアまたはイットリア部分安定化ジルコニアである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体電解質膜。
  9. 固体電解質を含む未焼成膜を複数枚準備する工程と、
    複数枚の未焼成膜を積層、圧着して、圧着体を得る工程と、
    得られた圧着体を焼成し、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体電解質膜を得る工程とを有する、固体電解質膜の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体電解質膜を有する、燃料電池(5)。
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