JP7087670B2 - 燃料電池単セルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池単セルおよびその製造方法に関する。
従来、例えば、特許文献1には、アノード層と固体電解質層とカソード層とを備えるセルと、セルを支持する金属製のハニカム構造体からなる支持体層と、を有する固体酸化物形燃料電池が記載されている。同文献では、支持体層としてメタルハニカムが用いられている。
特開2013-201038号公報
しかしながら、従来技術では、セルを支持する支持体層として、メタルハニカム等のハニカム構造体が用いられている。そのため、外部から供給される燃料ガスは、ハニカム構造体の直線的な貫通孔内を集中して流れる。そして、貫通孔内を流れた燃料ガスは、貫通孔の端部からアノード層へ直接流入する。そのため、従来技術では、アノード層のうち、貫通孔に対応する部分でアノード反応が活性となる。それ故、従来技術では、アノード層の全体にわたって均一なアノード反応を得ることが難しい。したがって、従来技術によると、発電ムラが生じやすい。また、ハニカム構造体では、貫通孔の孔径を小さくすることに製造上の限界がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、支持体層における燃料ガスの拡散抵抗を低減させつつ、アノード層の全体にわたって均一なアノード反応を得やすい燃料電池単セルを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、アノード層(21)と固体電解質層(22)とカソード層(23)とを備えるセル部(2)と、
上記アノード層に接して配置されており、上記セル部を支持する支持体層(3)と、を有する燃料電池単セル(1)であって
上記支持体層は、
上記アノード層に接して配置されており、燃料ガスをセル面内方向に拡散させる拡散層(31)と、
上記拡散層に接して配置されており、膜厚方向に延びるクラック(320)を備えるクラック層(32)と、を有しており、
上記クラックの幅(w)は、上記拡散層の厚み(t)よりも小さく、
上記クラック層における上記クラックを除いた部分の気孔率は、上記アノード層の気孔率よりも大きく、上記拡散層の気孔率よりも小さい、燃料電池単セル(1)にある。
本発明の他の態様は、上記燃料電池単セル(1)の製造方法であって、
クラック層形成用シートと、拡散層形成用シートと、アノード層形成用シートと、固体電解質層形成用シートとを含む積層体を形成する積層工程と、
上記積層体を酸化雰囲気中で焼成し、クラック層(32)と、拡散層(31)と、アノード層(21)と、固体電解質層(22)とを含む焼結体を形成する焼成工程と、
上記焼結体にカソード形成用ペーストを塗布し、酸化雰囲気中で焼き付け、カソード層(23)を形成する焼付工程と、を有しており、
上記積層体の焼結時に上記クラック層のみにクラック320が発生するように、上記積層体を形成する各シートの収縮率が調節されている、燃料電池単セルの製造方法にある。
上記燃料電池単セルは、上記構成を有している。そのため、上記燃料電池単セルでは、外部から支持体層に供給された燃料ガスは、主に、クラック層のクラック内を流れる。そのため、上記燃料電池単セルによれば、支持体層における燃料ガスの拡散抵抗を低減させることができる。なお、クラック層のクラックの幅は、金属製ハニカム構造体の貫通孔に比べ、小さく形成することが可能である。また、上記燃料電池単セルでは、主に、クラック層のクラックから拡散層内に流入した燃料ガスは、拡散層内でセル面内方向に拡散した後、アノード層に供給される。そのため、上記燃料電池単セルによれば、支持体層における燃料ガスの拡散抵抗を低減させつつ、アノード層の全体にわたって均一なアノード反応を得やすくなる。したがって、上記燃料電池単セルによれば、発電ムラの低減に有利である。
上記燃料電池単セルの製造方法は、上記工程を有している。上記燃料電池単セルの製造方法では、積層体を形成する各シートの収縮率の調節により、クラック層のみに多数のクラックを形成する。それ故、上記燃料電池単セルの製造方法によれば、ハニカム構造体の貫通孔形成加工、穴開け加工等が不要であり、比較的低コストで、支持体層における燃料ガスの拡散抵抗を低減させつつ、アノード層の全体にわたって均一なアノード反応を得やすい燃料電池単セルが得られる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1の燃料電池単セルのセル面内方向に垂直な断面を模式的に示した説明図である。 実施形態1の燃料電池単セルをクラック層側から見た模式的な底面図である。 実施形態1の燃料電池単セルにおいて、クラック層のクラックの幅、拡散層等の厚みの測定方法を説明するための説明図である。 実施形態1の燃料電池単セルにおいて、クラック層、拡散層、アノード層等の気孔率の測定方法を説明するための説明図である。 実施形態2の燃料電池単セルをクラック層側から見た模式的な底面図である。 実験例1において得られた焼結体(拘束層剥離後)の面内方向に垂直な断面を示したSEM像である。 実験例1において作製したクラック確認用試料を中間層側から見た実体顕微鏡写真である。 実験例1における試料1の燃料電池単セルのセル面内方向に垂直な断面を示したレーザー顕微鏡像である。
(実施形態1)
実施形態1の燃料電池単セルについて、図1~図4を用いて説明する。図1~図4に例示されるように、本実施形態の燃料電池単セル1は、セル部2と、支持体層3と、を有している。燃料電池単セル1は、平板形の電池構造を有することができる。図1では、外形が四角形状の平板形の電池構造を有する例が示されている。
セル部2は、アノード層21と、固体電解質層22と、カソード層23とを備えている。なお、セル部2は、図1に例示されるように、固体電解質層22とカソード層23との間に中間層24をさらに備えることができる。本実施形態では、セル部2は、具体的には、アノード層21、固体電解質層22、中間層24、および、カソード層23がこの順に積層され、互いに接合されている。なお、固体電解質層22の固体電解質として固体酸化物セラミックスを用いる燃料電池は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)と称される。
アノード層21は、多孔質に形成される。アノード層21は、具体的には、導電性材料と固体電解質材料とを含む構成とすることができる。この場合、導電性材料は、アノード層21内で電子導電経路を構成する材料となる。一方、固体電解質材料は、アノード層21内でイオン導電経路を構成する骨格材料となる。アノード層21に用いられる導電性材料としては、例えば、Ni、Ni合金などを例示することができる。アノード層21に用いられる固体電解質材料としては、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)等の酸化ジルコニウム系酸化物などを例示することができる。本実施形態では、アノード層21の材料として、具体的には、Niとイットリア安定化ジルコニアとの混合物などを用いることができる。
アノード層21の厚みは、反応持続性、取り扱い性、加工性等の観点から、好ましくは、10μm以上、より好ましくは、15μm以上とすることができる。アノード層21の厚みは、電極反応抵抗の低減等の観点から、好ましくは、35μm以下、より好ましくは、30μm以下とすることができる。
固体電解質層22は、緻密質に形成される。固体電解質層22の材料としては、例えば、強度、熱的安定性に優れる等の観点から、イットリア安定化ジルコニア、スカンジア安定化ジルコニア等の酸化ジルコニウム系酸化物を好適に用いることができる。固体電解質層22の材料としては、イオン伝導度、機械的安定性、他の材料との両立、空気雰囲気から燃料ガス雰囲気まで化学的に安定である等の観点から、イットリア安定化ジルコニアが好適である。本実施形態では、固体電解質層22の材料として、具体的には、イットリア安定化ジルコニアなどを用いることができる。
固体電解質層22の厚みは、オーミック抵抗の低減などの観点から、好ましくは、3~20μm、より好ましくは、4~15μm、さらに好ましくは、5~10μmとすることができる。
カソード層23は、多孔質に形成される。なお、本実施形態では、セル厚み方向から見て、カソード層23の外形は、アノード層21の外形よりも小さく形成されている。なお、図1では、支持体層3、アノード層21、固体電解質層22、および、中間層24の外形は、いずれもほぼ同じ大きさとされている。カソード層23の材料としては、例えば、遷移金属ペロブスカイト型酸化物などを例示することができる。遷移金属ペロブスカイト型酸化物としては、具体的には、例えば、LaSr1-xCoO系酸化物、LaSr1-xCoFe1-y系酸化物、SmSr1-xCoO系酸化物(但し、上記において、0≦x≦1、0≦y≦1)などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。本実施形態では、カソード層23の材料として、具体的には、LaSr1-xCoFe1-y系酸化物(0≦x≦1、0≦y≦1)などを用いることができる。
カソード層23の厚みは、ガス拡散性、電極反応抵抗、集電性などの観点から、好ましくは、20~100μm、より好ましくは、30~80μmとすることができる。
中間層24は、主に、固体電解質層材料とカソード層材料との反応を抑制するための層である。中間層24の材料としては、例えば、CeO、または、CeOにGd、Sm、Y、La、Nd、Yb、Ca、および、Hoから選択される1種または2種以上の元素等がドープされたセリア系固溶体等の酸化セリウム系酸化物などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
中間層24の厚みは、オーミック抵抗の低減、カソード層23からの元素拡散の抑制等の観点から、好ましくは、1~20μm、より好ましくは、2~5μmとすることができる。
支持体層3は、アノード層21に接して配置されてセル部2を支持する。支持体層3は、具体的には、アノード層21に接して配置された拡散層31と、拡散層31に接して配置されたクラック層32とを有している。
拡散層31は、多孔質に形成される。拡散層31は、燃料ガスをセル面内方向に拡散させるための層である、拡散層31は、固体電解質層22側とは反対側のアノード層21の層面に接合されることができる。
拡散層31の材料としては、例えば、アノード層21との熱膨張差の低減、アノード層21との相互拡散による被毒抑制などの観点から、上述したアノード層21と同様の材料などを例示することができる。本実施形態では、拡散層31の材料として、具体的には、Niとイットリア安定化ジルコニアとの混合物などを用いることができる。
拡散層31の厚みは、拡散層31での燃料ガスのセル面内方向への拡散を促進させ、アノード層21への均一なガス分配を確実なものとするなどの観点から、好ましくは、30μm以上、より好ましくは、40μm以上、さらに好ましくは、50μm以上とすることができる。一方、拡散層31の厚みは、拡散層31が燃料ガスの拡散抵抗となるのを抑制する、セル部2のオーミック抵抗を低く抑える、使用材料量の削減による製造コスト低減などの観点から、好ましくは、400μm以下、より好ましくは、200μm以下、さらに好ましくは、100μm以下とすることができる。
クラック層32は、図1、2に例示されるように、多数のクラック320を備えている。クラック320は、クラック層32の膜厚方向に延びている。クラック320は、拡散層31側とは反対側のクラック層32の層面から供給される燃料ガスの拡散抵抗を、できる限り小さくするなどの観点から、拡散層31側とは反対側のクラック層32の層面から拡散層31側のクラック層32の層面にまで達しているものを含んでいることが好ましい。もっとも、クラック層32全体として燃料ガスの拡散抵抗を低減させることができれば、クラック層32は、拡散層31側とは反対側のクラック層32の層面から拡散層31側のクラック層32の層面にまで達していないクラック320を含んでいてもよい。なお、図2では、膜厚方向に延びる複数のクラック320がクラック層32の面内方向で互いに繋がって広がっている例が示されている。また、クラック層32は、アノード層21側とは反対側の拡散層31の層面に接合されることができる。
クラック層32の厚みは、クラック層32の強度確保などの観点から、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上、さらに好ましくは、150μm以上とすることができる。一方、クラック層32の厚みは、燃料ガスの拡散抵抗の抑制などの観点から、好ましくは、500μm以下、より好ましくは、400μm以下、さらに好ましくは、300μm以下とすることができる。
拡散層31とクラック層32とを合わせた合計の厚み、つまり、支持体層3の厚みは、燃料電池単セル1のセル強度を十分なものとしやすくなるなどの観点から、好ましくは、100μm以上、より好ましくは、150μm以上、さらに好ましくは、200μm以上とすることができる。一方、支持体層3の厚みは、燃料ガスの拡散抵抗の抑制、使用原材料費の低減などの観点から、好ましくは、500μm以下、より好ましくは、450μm以下、さらに好ましくは、400μm以下とすることができる。
燃料電池単セル1において、クラック320の幅wは、拡散層31の厚みtよりも小さい構成とされている。この構成によれば、クラック層32の強度を確保しつつ、支持体層3を利用したアノード層21への均一なガス分配を確実なものとすることができる。
クラック320のピッチpは、クラック320の幅wよりも大きい構成とすることができる。クラック層32の強度は、クラック320以外の部分の体積に比例する。そのため、この構成によれば、クラック層32の強度を確保しやすくなる。また、クラック320のピッチpは、拡散層31の厚みtよりも小さい構成とすることができる。この構成によれば、支持体層3を利用したアノード層21への均一なガス分配を確実なものとしやすくなる。
上述したクラック320の幅w、クラック320のピッチp、拡散層31の厚みtは、FIB(集束イオンビーム)-SEM(走査型電子顕微鏡)にて、セル面内方向に垂直な断面を観察することによって把握することができる。具体的には、燃料電池単セル1について、FIBによって断面加工された面をSEMにて観察し、FIB-SEM画像を取得する。この際、観察領域は、クラック320の幅wを観察するときには、100μm×100μm程度とされ、クラック320のピッチp、拡散層31の厚みtを観察するときには、500μm×500μm程度とされる。
クラック320の幅wについては、次のように決定される。図3に例示されるように、クラック320を含むFIB-SEM画像9内にある全てのクラック320に対して、クラック320を挟むようにセル面内方向に垂直な一対の直線L1、L2を引き(直線L1、L2は、クラック320に接する)、直線L1と直線L2との間の距離の最大値をそれぞれ測定する。得られた測定値の平均値をクラックの幅wとする。
クラック320の幅wは、燃料ガスの拡散性向上、再焼結によるクラック320の閉塞抑制などの観点から、好ましくは、10μm以上、より好ましくは、15μm以上、さらに好ましくは、20μm以上とすることができる。クラック320の幅wは、クラック320の進展抑制、クラック層32の強度などの観点から、好ましくは、100μm以下、より好ましくは、80μm以下、さらに好ましくは、50μm以下とすることができる。
また、クラック320のピッチpについては、次のように決定される。クラック320を含むFIB-SEM画像に対して、セル面内方向に平行な直線を引き、この直線と交わるクラックの本数をその直線の線長で除した値を求め、この値をクラック320のピッチpとする。
また、拡散層31の厚みtについては、次のように決定される。図3に例示されるように、拡散層31を含むFIB-SEM画像9を用い、クラック320が下方にない部分にて、拡散層31の層厚を10箇所測定し、得られた測定値の平均値を拡散層31の厚みtとする。なお、上述した各層の厚みも、同様にして各層を含むFIB-SEM画像を用い、各層の層厚をそれぞれ10箇所測定し、得られた各測定値の平均値とされる。
クラック層32は、多孔性金属材料より構成されることができる。この構成によれば、クラック層の強度を確保しやすくなり、その結果、燃料電池単セル1のセル強度を確保しやすくなる。また、クラック層32の電気伝導度を向上させやすくなるなどの利点もある。
クラック層32は、具体的には、Fe、Ni、Co、Cu、Ag、Pt、および、Tiからなる群より選択される少なくとも2種以上の合金より構成されることができる。これら金属元素の合金は、耐熱性を確保しやすく、また、クラック層32の電気抵抗の低減の観点からも有利である。上記合金としては、具体的には、Fe-Ni、Fe-Co、Ti-Ni、Ti-Cu、Ti-Fe-Cu、Fe-Ni-Ti、Ag-Cu、Ni-Agなどを例示することができ、長期安定性、原材料価格などの観点から、好ましくは、Fe-Ni、Fe-Ni-Tiなどであるとよい。
燃料電池単セル1において、拡散層31の気孔率は、アノード層21の気孔率よりも大きい構成とすることができる。この構成によれば、拡散層31からアノード層21への均一なガス分配を確実なものとすることができる。
ラック層32におけるクラック320を除いた部分の気孔率は、アノード層21の気孔率よりも大きい構成とされている。この構成によれば、アノード層21にて発生した水蒸気を拡散層31を通じて排出する際に、アノード層21側への水蒸気の戻りを抑制しやすくなる。また、クラック層32におけるクラック320を除いた部分の気孔率は、拡散層31の気孔率よりも小さい構成とされている。この構成によれば、必要以上の空隙を形成しないことで、燃料電池単セル1の構造体強度を確保しやすくなる。
各層の気孔率は、FIB-SEMにて、セル面内方向に垂直な断面を観察することによって把握することができる。具体的には、燃料電池単セル1について、FIBによって断面加工された面をSEMにて観察し、図4に例示されるように、FIB-SEM像を取得する。なお、図4は、アノード層21のFIB-SEM像を例示したものであり、図4中、黒色の部分が気孔である。各層の気孔率は、100×(観察される気孔の総面積)/(観察画像全体の面積)にて算出することができる。算出された各気孔率を比較することで、各層の気孔率の大小関係を把握することができる。
アノード層21の気孔率は、アノード反応点の確保、固体電解質層22との接合性向上等の観点から、好ましくは、10%以上40%以下、より好ましくは、15%以上35%以下、さらに好ましくは、20%以上30%以下とすることができる。また、拡散層31の気孔率は、燃料ガスの拡散性向上、発生した水蒸気の排出促進等の観点から、好ましくは、40%以上70%以下、より好ましくは、45%以上65%以下、さらに好ましくは、50%以上60%以下とすることができる。また、クラック層32におけるクラック320を除いた部分の気孔率は、構造体強度の確保容易性、発生した水蒸気の排出促進等の観点から、好ましくは、30%以上60%以下、より好ましくは、35%以上55%以下、さらに好ましくは、40%以上50%以下とすることができる。
燃料電池単セル1は、上記構成を有している。そのため、燃料電池単セル1では、外部から支持体層3に供給された燃料ガスは、主に、クラック層32のクラック320内を流れる。そのため、燃料電池単セル1によれば、支持体層3における燃料ガスの拡散抵抗を低減させることができる。なお、クラック層32のクラック320の幅wは、金属製ハニカム構造体の貫通孔に比べ、小さく形成することが可能である。また、燃料電池単セル1では、主に、クラック層32のクラック320から拡散層31内に流入した燃料ガスは、拡散層31内でセル面内方向に拡散した後、アノード層21に供給される。そのため、燃料電池単セル1によれば、支持体層3における燃料ガスの拡散抵抗を低減させつつ、アノード層21の全体にわたって均一なアノード反応を得やすくなる。したがって、燃料電池単セル1によれば、発電ムラの低減に有利である。
上述した燃料電池単セル1は、例えば、以下のようにして製造することができるが、これに限定されるものではない。
本実施形態の燃料電池単セル1の製造方法は、クラック層形成用シートと、拡散層形成用シートと、アノード層形成用シートと、固体電解質層形成用シートとを含む積層体を形成する積層工程と、積層体を酸化雰囲気中で焼成し、クラック層32と、拡散層31と、アノード層21と、固体電解質層22とを含む焼結体を形成する焼成工程と、焼結体にカソード形成用ペーストを塗布し、酸化雰囲気中で焼き付け、カソード層23を形成する焼付工程と、を有している。
なお、クラック層形成用シートは、クラック層32を形成するための未焼成のシートである。同様に、拡散層形成用シートは、拡散層31を形成するための未焼成のシートである。アノード層形成用シートは、アノード層21を形成するための未焼成のシートである。固体電解質層形成用シートは、固体電解質層22を形成するための未焼成のシートである。燃料電池単セル1に中間層24を形成する場合には、積層体は、さらに、中間層24を形成するための未焼成の中間層形成用シートを含むことができる。また、積層体は、クラック層32におけるクラック320の形成を促進させるなどのため、拘束層形成用シートを含むことができる。拘束層形成用シートは、焼結時にクラック層形成用シートの面内方向の動きを拘束し、形成されるクラック層32が面内方向に収縮するのを抑制する役割を有するシートである。この拘束層形成用シートは、拡散層形成用シート側とは反対側のクラック層形成用シートのシート面に接するように積層されることができる。
上記製造方法では、積層体の焼結時にクラック層32のみにクラック320が発生するように、積層体を形成する各シートの収縮率が調節されている。具体的には、各シートを単一シートとして焼成工程における焼成温度で焼成した場合に、拘束層(不図示)の収縮率<拡散層31の収縮率、アノード層21の収縮率、固体電解質層22の収縮率、中間層24の収縮率<クラック層32の収縮率の関係を満たすように各シートの収縮率を調節することができる。この構成によれば、各シートの収縮率の差を利用して、微細なクラック320をクラック層32のみに発生させやすくなる。
なお、積層体の形成に拘束層形成用シートを用いた場合には、焼成工程後、拘束層形成用シートから形成された拘束層を焼結体から剥離する剥離工程を追加することができる。この際、焼結体形成時の焼成温度ではほとんど焼結しない粉末を用いて拘束層形成用シートを形成した場合には、焼結体に振動を与えて拘束層を容易に剥がし落とすことができる。
また、焼付工程後、カソード層23が形成された焼結体におけるクラック層32、拡散層31、および、アノード層21を還元処理する還元工程を追加することができる。この構成によれば、クラック層32、拡散層31、および、アノード層21の原料に用いた金属酸化物が還元され、金属(合金含む)を生成させることができる。また、金属酸化物の還元による体積収縮により、クラック層32のクラック320の幅を拡大させることもできる。
(実施形態2)
実施形態2の燃料電池単セルについて、図5を用いて説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図5に例示されるように、本実施形態の燃料電池単セル1では、クラック層32は、セル厚み方向から見て、クラック320が形成されたクラック形成領域321と、クラック形成領域321の外周を取り囲み、クラック320が形成されていないクラック非形成領域322と、を有している。
この構成によれば、クラック形成領域321の外周にクラック非形成領域322が配置されているので、クラック層32の外周縁の強度が向上し、燃料電池単セル1の取扱い性を向上させることができる。また、クラック非形成領域322は、気孔率が低く、ガラスシール等のシール材と結合しやすいため、シール材によるシール構造の形成にクラック非形成領域322を利用しやすいなどの利点がある。
また、本実施形態の燃料電池単セル1は、セル厚み方向から見て、カソード層23の外形がアノード層22の外形よりも小さく、クラック形成領域321が、カソード層23の外形以内に存在している構成とすることができる。この構成によれば、発電領域にクラック形成領域321を確実に存在させることができる。その他の構成および作用効果は、実施形態1と同様である。
なお、クラック層32にクラック形成領域321とクラック非形成領域322とを形成するためには、例えば、上述した積層体における拘束層形成用シートの外周縁に、クラック形成領域321を形成する予定の領域を囲むように拘束層形成用シートの表面からクラック層形成用シートの拘束層形成用シート側の表面に達する溝を導入するなどすればよい。枠状の溝は、一重、二重等に形成することができる。この構成によれば、溝より外側のクラック層32の部分には、拘束層形成用シートによる拘束力が働かなくなるため、積層体の焼成時にクラック320が入らなくなる。なお、クラック層形成用シートに達した溝は、焼成工程、還元工程等で小さくなるため、燃料電池単セル1の使用上支障はない。
(実験例)
<実験例1>
-材料準備-
ZrO粉末(平均粒子径:10.0μm)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1-ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。ドクターブレード法を用いて、樹脂シート上に上記スラリーを層状に塗工し、乾燥させた後、樹脂シートを剥離することにより、四角形状の拘束層形成用シート(厚み200μm)を準備した。なお、上記平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定した体積基準の累積度数分布が50%を示すときの粒子径(直径)d50である(以下、同様)。
NiO粉末(平均粒子径:1.0μm)と、Fe粉末(平均粒子径:2.0μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1-ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。NiO粉末とFe粉末との質量比は、80:20である。以降は、拘束層形成用シートの作製と同様にして、四角形状のクラック層形成用シート(厚み110μm)を準備した。
NiO粉末(平均粒子径:1.0μm)と、8mol%のYを含むイットリア安定化ジルコニア(以下、8YSZ)粉末(平均粒子径:0.5μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1-ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。NiO粉末と8YSZ粉末との質量比は、65:35である。以降は、拘束層形成用シートの作製と同様にして、四角形状の拡散層形成用シート(厚み110μm)を準備した。
NiO粉末(平均粒子径:1.0μm)と、8YSZ粉末(平均粒子径:0.2μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1-ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。NiO粉末と8YSZ粉末の質量比は、65:35である。以降は、拘束層形成用シートの作製と同様にして、アノード層形成用シート(厚み30μm)を準備した。なお、アノード層形成用シートにおけるカーボン量は、拡散層形成用シートにおけるカーボン量と比較して少量とされている。
8YSZ粉末(平均粒子径:0.5μm)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミルおよび1-ブタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。以降は、拘束層形成用シートの作製と同様にして、四角形状の固体電解質層形成用シート(厚み5.0μm)を準備した。
10mol%のGdがドープされたCeO(以下、10GDC)粉末(平均粒子径:0.3μm)と、ポリビニルブチラールと、酢酸イソアミル、2-ブタノールおよびエタノールとをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。以降は、拘束層形成用シートの作製と同様にして、四角形状の中間層形成用シート(厚み4.0μm)を準備した。
LSC(La0.6Sr0.4CoO)粉末(平均粒子径:2.0μm)と、エチルセルロースと、テルピネオールとを3本ロールにて混合することにより、カソード層形成用ペーストを準備した。
-試料1の燃料電池単セルの作製-
拘束層形成用シート、クラック層形成用シート、拡散層形成用シート、アノード層形成用シート、固体電解質層形成用シート、および、中間層形成用シートをこの順に積層し、圧着することにより、積層体を得た。なお、クラック層形成用シートおよび拡散層形成用シートから支持体層が形成される。積層体の形成時におけるクラック層形成用シートは、支持体層の強度を十分なものにするなどの観点から、3層積層した。また、圧着には、静水圧プレス(WIP)成形法を用いた。WIP成形条件は、温度85℃、加圧力50MPa、加圧時間10分という条件とした。また、上記圧着後に、積層体を脱脂した。また、得られる燃料電池単セルの寸法精度を向上させるため、圧着後の積層体の外周部を切断し、積層体の寸法調整を実施することができる。
本例では、積層体を形成する各シートの収縮率は次のように調節されている。具体的には、各シートを単一シートとして後述の焼成工程における焼成温度で焼成した場合に、拘束層の収縮率<拡散層の収縮率、アノード層の収縮率、固体電解質層の収縮率、中間層の収縮率<クラック層の収縮率の関係を満たすように各シートの収縮率が調節されている。なお、より具体的には、本例では、拘束層の収縮率が1%未満、クラック層の収縮率が25%、拡散層の収縮率が20%、アノード層の収縮率が20%、固体電解質の収縮率が20%、中間層の収縮率が20%となるように各シートの収縮率をそれぞれ調節した。
次いで、上記積層体を大気雰囲気中にて、1350℃で2時間焼成することにより、拘束層、クラック層(厚み250μm)、拡散層(厚み90μm)、アノード層(厚み25μm)、固体電解質層(厚み4.0μm)、および、中間層(厚み3.0μm)がこの順に積層された焼結体を形成した。なお、拘束層形成用シートから形成される拘束層は、発電には関係のない部位である。そのため、本例のように積層体の形成に拘束層形成用シートを用いた場合には、上記焼成工程後、拘束層形成用シートから形成された拘束層を焼結体から剥離する剥離工程を追加することができる。具体的には、拘束層形成用シートに用いたZrO粉末は、焼結体形成時の焼成温度ではほとんど焼結しない粉末である。そのため、焼結体に振動を与えることで拘束層を容易に剥がし落とすことができる。本例では、超音波洗浄機を用い、溶剤中に焼結体を入れ、超音波を与えることにより、焼結体から拘束層を剥がし落とした。
なお、拘束層を剥がし落とした後の焼結体について、焼結体の面内方向に垂直な断面をSEMにて観察した。その結果を図6に示す。図6に示されるように、形成されたクラック層32に、膜厚方向に沿って延びるクラック320が形成されていた。この結果から、積層体を形成する各シートの収縮率(単一シートでの収縮率)を上述したように調節し、積層体として焼成した場合には、クラック層32が周囲の層により拘束されて面内方向への収縮が制限されることから、その内部応力を解放するため、クラック層32内に膜厚方向に延びるクラック320が形成されることが確認された。
次いで、焼結体における中間層の表面に、カソード形成用ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、950℃で2時間焼付けすることによってカソード層(厚み50μm)を形成した。なお、カソード層は、中間層の外形よりも小さく形成した。
次いで、上記焼付工程後、カソード層が形成された焼結体におけるクラック層、拡散層、および、アノード層を還元処理する還元工程を実施した。上記還元処理は、クラック層、拡散層、および、アノード層を、H雰囲気中、800℃の温度に3時間保持した後に降温するという条件で実施した。また、還元処理は、カソード層を形成した焼結体の外周部をフェライト系ステンレス鋼等よりなるフレームにて支持するとともに、燃料ガスがカソード層側へリークしないように、中間層の表面、中間層、固体電解質層、アノード層の外周をガラスシール等よりなるシール材にて被覆した状態で実施した。
以上により、試料1の燃料電池単セルを得た。
試料1の燃料電池単セルの作製過程において、カソード層を形成しなかった以外は同様にしてクラック確認用試料を作製した。図7に、クラック確認用試料を中間層側から見た実体顕微鏡写真を示す。図7によれば、クラック層32には、面内方向に網目状に広がるクラック320が形成されていることが確認された。なお、図7は、撮影の都合上、黒く撮影された部分を含んでいるが、この部分にもクラック320は形成されている。
また、図8に、試料1の燃料電池単セルにおけるセル面内方向に垂直な断面のレーザー顕微鏡像を示す。図8によれば、還元工程を実施することにより、焼成工程時に形成されたクラック層32のクラック320の幅が拡大していることがわかる。これは、還元処理により、クラック層形成用シートの原料に用いた金属酸化物であるNiO、Feが、焼成工程で複合酸化物となり、この複合酸化物が、水素含有雰囲気にて金属であるFe-Niに還元されて体積収縮し、クラック320が開口したためである。したがって、焼付工程後、還元工程を追加した場合には、クラックの幅を拡大させることができるので、クラック層における燃料ガスのガス拡散抵抗を低減させやすくなり、その結果、支持体層における燃料ガスの拡散抵抗を低減させやすくなるといえる。なお、クラック層におけるクラックの幅は、10μm以上100μm以下の範囲内にあり、拡散層の厚みよりも小さかった。また、試料1の燃料電池単セルは、クラックの幅w<クラックのピッチp<拡散層の厚みtの関係を満たしていた。
また、本例では、クラックは、クラック層にだけ形成されており、拡散層には形成されていなかった。そのため、試料1の燃料電池単セルによれば、拡散層によって燃料ガスをセル面内方向に十分に拡散させた後、燃料ガスをアノード層の全体に行き渡らせることができるといえる。
また、試料1の燃料電池単セルについて、上述した測定方法により、各層の気孔率を測定した。その結果、試料1の燃料電池単セルは、アノード層の気孔率<クラック層におけるクラックを除いた部分の気孔率<拡散層の気孔率の関係を見たしていた。なお、本例において、このような気孔率の関係は、クラック層形成用シート、拡散層形成用シート、および、アノード形成用シートの形成時に原料に配合される造孔剤の量と各シートの収縮率とを制御することによって調節されている。
本発明は、上記各実施形態、各実験例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、各実施形態、各実験例に示される各構成は、それぞれ任意に組み合わせることができる。
1 燃料電池単セル
2 セル部
21 アノード層
22 固体電解質層
23 カソード層
3 支持体層
31 拡散層
32 クラック層
320 クラック

Claims (10)

  1. アノード層(21)と固体電解質層(22)とカソード層(23)とを備えるセル部(2)と、
    上記アノード層に接して配置されており、上記セル部を支持する支持体層(3)と、を有する燃料電池単セル(1)であって
    上記支持体層は、
    上記アノード層に接して配置されており、燃料ガスをセル面内方向に拡散させる拡散層(31)と、
    上記拡散層に接して配置されており、膜厚方向に延びるクラック(320)を備えるクラック層(32)と、を有しており、
    上記クラックの幅(w)は、上記拡散層の厚み(t)よりも小さく、
    上記クラック層における上記クラックを除いた部分の気孔率は、上記アノード層の気孔率よりも大きく、上記拡散層の気孔率よりも小さい、燃料電池単セル(1)。
  2. 上記クラックのピッチ(p)は、上記クラックの幅(w)よりも大きく、上記拡散層の厚み(t)よりも小さい、請求項に記載の燃料電池単セル。
  3. 上記拡散層の気孔率は、上記アノード層の気孔率よりも大きい、請求項1または2に記載の燃料電池単セル。
  4. 上記クラック層は、多孔性金属材料より構成されている、請求項1~のいずれか1項に記載の燃料電池単セル。
  5. 上記クラック層は、Fe、Ni、Co、Cu、Ag、Pt、および、Tiからなる群より選択される少なくとも2種以上の合金より構成されている、請求項1~のいずれか1項に記載の燃料電池単セル。
  6. 上記支持体層の厚みは、100μm以上である、請求項1~のいずれか1項に記載の燃料電池単セル。
  7. 上記拡散層の厚みは、30μm以上である、請求項1~のいずれか1項に記載の燃料電池単セル。
  8. 上記クラックの幅は、10μm以上100μm以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の燃料電池単セル。
  9. 上記クラック層は、セル厚み方向から見て、
    上記クラックが形成されたクラック形成領域と、上記クラック形成領域の外周を取り囲み、上記クラックが形成されていないクラック非形成領域と、を有する、請求項1~のいずれか1項に記載の燃料電池単セル。
  10. 請求項1に記載の燃料電池単セル(1)の製造方法であって、
    クラック層形成用シートと、拡散層形成用シートと、アノード層形成用シートと、固体電解質層形成用シートとを含む積層体を形成する積層工程と、
    上記積層体を酸化雰囲気中で焼成し、クラック層(32)と、拡散層(31)と、アノード層(21)と、固体電解質層(22)とを含む焼結体を形成する焼成工程と、
    上記焼結体にカソード形成用ペーストを塗布し、酸化雰囲気中で焼き付け、カソード層(23)を形成する焼付工程と、を有しており、
    上記積層体の焼結時に上記クラック層のみにクラック320が発生するように、上記積層体を形成する各シートの収縮率が調節されている、燃料電池単セルの製造方法。
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