JP2017198411A - 熱交換器用二重管構造体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】外管及び内管をそれぞれ通過する流体間の熱交換効率を向上させることができる熱交換器用二重管構造体及びその製造方法を提供する。また、二重管構造体の作製を容易化することができる熱交換器用二重管構造体及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、外管2を通過する外側流体と内管3を通過する内側流体との間にて熱交換を可能とするように構成される熱交換器用二重管構造体1に関する。かかる二重管構造体1においては、内管3の内部に延在方向に沿って仕切り板4が配置され、かかる仕切り板4は、その細長い横断面が延在方向に沿った該仕切り板4の中心軸線4aを中心に自転しながら延びるように捩れ形状に形成されている。さらに、本発明は、このような二重管構造体1の製造方法に関する。【選択図】図7
Description
本発明は、外管を通過する外側流体と、この外管の内部に配置された内管を通過する内側流体との間における熱交換を可能とする熱交換器用二重管構造体に関する。
各種産業分野においては、物体、使用環境の雰囲気等を加熱又は冷却するために熱交換器が利用されることがある。このような熱交換器のうち、特に、自動車等の車両に搭載される熱交換器等においては、外管と、この外管の内部に配置される内管とを有し、外管を通過する冷媒である外側流体と内管を通過する冷媒である内側流体との間にて熱交換を可能とするように構成された二重管構造体が設けられることがある。(例えば、特許文献1を参照。)かかる二重管構造体は、多くの場合、高圧高温冷媒が外側流体として外管を通過し、かつ低圧低温冷媒が内側流体として内管を通過するように構成されている。
二重管構造体に対しては、その構造の簡素化等によってその作製を容易化することが求められる。例えば、このような要求に対応した二重管構造体としては、外管に、その延在方向の中間部の両端からそれぞれ湾曲しながら延びる湾曲部を設け、各湾曲部に外管の延在方向にて貫通する挿入孔を形成し、内管を各湾曲部の挿入孔に通すと共に外管の内部に挿入している二重管構造体が挙げられる。(例えば、特許文献2及び特許文献3を参照。)
しかしながら、二重管構造体の外管及び内管の外周面及び内周面は、典型的には滑らかになっているので、内管を通過する内側流体の流れは、内管の延在方向に沿って層流となる。その結果、内管の中心部分を通過する内側流体が、外管を通過する外側流体と熱交換され難いので、このような二重管構造体は熱交換効率という点で優れていない。そのため、熱交換効率を向上させるべく、内管を通過する内側流体の流れを乱流にするように構成された二重管構造体が提案されている。
かかる二重管構造体の一例としては、内管の延在方向に沿って螺旋形状に延びる螺旋溝を内管に設けた二重管構造体が挙げられる。(例えば、特許文献4〜特許文献6を参照。)さらに、二重管構造体の別の一例としては、帯形状の板材を内管の内周面に沿って螺旋形状に巻くことによって螺旋板を作製し、かかる螺旋板を内管の内周面に沿った状態で内管の内部に挿入したものが挙げられる。(例えば、特許文献7を参照。)
しかしながら、上述した二重管構造体の一例及び別の一例においては、内管の中心部分は、内管の延在方向に沿って延びる空洞が形成されているに過ぎないので、内管の中心部分における内側流体の流れは依然として層流となっている。そのため、外側流体及び内側流体間の熱交換効率をさらに改善することが望まれる。また、二重管構造体の一例のように、内管に螺旋溝を形成することは難しいので、二重管構造体の作製を容易化することも望まれる。
本発明は、上記実情を鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、外管及び内管をそれぞれ通過する流体間の熱交換効率を向上させることができる熱交換器用二重管構造体及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、二重管構造体の作製を容易化することができる熱交換器用二重管構造体及びその製造方法を提供することにある。
課題を解決するために、本発明の一態様に係る熱交換器用二重管構造体によれば、外管と、該外管の延在方向に沿って該外管の内部を通過する内管とを備え、前記外管を通過する外側流体と前記内管を通過する内側流体との間にて熱交換を可能とするように構成される熱交換器用二重管構造体において、前記内管の内部にて前記延在方向に沿って配置された仕切り板をさらに備え、該仕切り板は、その細長い横断面が前記延在方向に沿った該仕切り板の中心軸線を中心に自転しながら延びるように捩れ形状に形成されている。
本発明の一態様に係る熱交換器用二重管構造体によれば、前記外管に流入する外側流体の温度が前記内管に流入する内側流体の温度よりも高くなっていると好ましい。
課題を解決するために、本発明の一態様に係る熱交換器用二重管構造体の製造方法によれば、外管と、該外管の延在方向に沿って該外管の内部を通過する内管とを備え、前記外管が、前記延在方向の中間部と、該中間部における前記延在方向の両端のそれぞれにて湾曲しながら延びる湾曲部とを有し、前記外管を通過する外側流体と前記内管を通過する内側流体との間にて熱交換が可能となるように構成される、熱交換器用二重管構造体の製造方法において、細長形状の穿孔工具を、各湾曲部を打ち抜くように、該穿孔工具の長手方向を前記延在方向に沿わせながら前記外管の外部から前記外管の内部に向かって移動させることによって、各湾曲部に初期孔を形成するステップであって、前記穿孔工具における長手方向の先端部の外周縁区域が、前記初期孔の外周縁に対応した刃先形状に形成されている、ステップと、細長形状の拡孔工具を、前記初期孔を拡大すると共に前記初期孔の周縁部の少なくとも一部を前記外管の内部に向かって押し込むように、該拡孔工具の長手方向を前記延在方向に沿わせながら前記初期孔に挿入することによって、各湾曲部に、挿入孔及び該挿入孔の周縁部から前記外管の内部に突出する突出部を形成するステップであって、前記拡孔工具が、その長手方向の先端から基端に向かう方向に進むに従ってその外周を拡大するように形成された傾斜部を有している、ステップと、前記内管を各湾曲部の挿入孔に通し、前記内管を前記外管の内部に挿入し、かつ前記支持部によって前記内管を支持するように、前記内管を前記外管と組み合わせるステップと、前記外管をその外周から内周に向かって加締めることによって、前記外管に対して前記内管を固定するステップと、前記外管の挿入孔の周縁部と前記内管の外周面とを密閉接合するステップとを含む。
本発明の一態様に係る熱交換器用二重管構造体の製造方法によれば、前記内管を前記外管と組み合わせるステップの前に、帯形状の板材をその長手方向に延びる中心軸線を中心に捩ることによって、捩れ形状の仕切り板を形成するステップと、前記内管の内部にて前記延在方向に沿って前記仕切り板を配置するステップと、前記内管をその外周から内周に向かって加締めることによって、前記内管に対して前記仕切り板を固定するステップとをさらに含むと好ましい。
本発明の一態様に係る熱交換器用二重管構造体の製造方法によれば、前記穿孔工具及び拡孔工具をそれらの長手方向を一致させた状態で並べるように一体化した一体型工具を連続的に移動させることによって、前記初期孔を形成するステップ及び前記挿入孔を形成するステップを連続的に実施すると好ましい。
本発明の一態様に係る熱交換器用二重管構造体及びその製造方法によれば、外管及び内管をそれぞれ通過する流体間の熱交換効率を向上させることができる。また、本発明の一態様に係る熱交換器用二重管構造体及びその製造方法によれば、二重管構造体の作製を容易化することができる。
本発明の実施形態に係る二重管構造体及びその製造方法について以下に説明する。なお、以下の説明では、本発明の実施形態に係る二重管構造体は、自動車等の車両の熱交換器に適用されるが、本発明はこれに限定されず、二重管構造体は、各種産業分野にて利用される熱交換器に適用可能である。
[熱交換器]
最初に、本実施形態に係る二重管構造体を設けた熱交換器について説明する。図1に示した熱交換器は、本実施形態に係る二重管構造体1を備えている。図1〜図4に示すように、かかる二重管構造体1は、外管2と、この外管2の延在方向(以下、単に「延在方向」という)に沿って外管2の内部を通過する内管3とを有している。さらに、図5〜図9に示すように、二重管構造体1は、内管3の内部にて延在方向に沿って配置される仕切り板4を有している。
最初に、本実施形態に係る二重管構造体を設けた熱交換器について説明する。図1に示した熱交換器は、本実施形態に係る二重管構造体1を備えている。図1〜図4に示すように、かかる二重管構造体1は、外管2と、この外管2の延在方向(以下、単に「延在方向」という)に沿って外管2の内部を通過する内管3とを有している。さらに、図5〜図9に示すように、二重管構造体1は、内管3の内部にて延在方向に沿って配置される仕切り板4を有している。
図1に示すように、外管2及び内管3には冷媒が流れることができるようになっている。外管2に流入する冷媒(以下、「外側流体」という)、及び内管3に流入する冷媒(以下、「内側流体」という)は、それぞれ、外管2及び内管3を通過する際に互いに熱交換される。外側流体の温度は内側流体の温度よりも高くなっており、かつ外側流体の流れ方向(図1にて矢印F1により示す)は、内側流体の流れ方向(図1にて矢印F2により示す)と実質的に反対側になっている。
熱交換器はまた、ガス状の冷媒を圧縮可能とするように構成されるコンプレッサ5と、半液体状の冷媒の液化を促進可能とするように構成されるコンデンサ6と、乾燥剤、ストレーナ等によって冷媒の不純物を取り除くことを可能とし、かつガス状の冷媒及び液状の冷媒を分離可能とするように構成されるレシーバ7と、液状の冷媒を気化可能とするように構成されるエバポレータ8とを備えている。かかる熱交換器においては、コンプレッサ5とコンデンサ6とが第1の配管9aによって流体連通し、コンデンサ6とレシーバ7とが第2の配管9bによって流体連通し、二重管構造体1の外管2とレシーバ7とが第3の配管9cによって流体連通し、外管2とエバポレータ8とが第4の配管9dによって流体連通し、二重管構造体1の内管3とエバポレータ8とが第5の配管9eによって流体連通し、内管3とコンプレッサ5とが第6の配管9fによって流体連通している。
このような熱交換器はさらに次のように構成されると好ましい。特に図示はしないが、熱交換器は車両前部に配置されるとよい。この場合、コンデンサ6が車両の前端部に配置され、コンプレッサ5及びレシーバ7がコンデンサ6に対して車両後方に配置され、二重管構造体1がコンプレッサ5及びレシーバ7に対して車両後方に配置され、かつエバポレータ8が二重管構造体1に対して車両後方に配置されるとよい。
特に図示はしないが、熱交換器は、車両前部のエンジンルームに配置されるとよい。二重管構造体1、コンプレッサ5、及びレシーバ7は、エンジンを避けるように配置されるとよく、特に、二重管構造体1、コンプレッサ5、及びレシーバ7は、エンジンを避けるようにエンジンルームの車両上下方向の下側領域に配置されると好ましい。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、熱交換器が次のように構成されてもよい。外側流体の温度が内側流体の温度よりも低くなっていてもよい。この場合、二重管構造体の内管とレシーバとが配管によって流体連通し、内管とエバポレータとが配管によって流体連通し、二重管構造体の外管とエバポレータとが配管によって流体連通し、外管とコンプレッサとが配管によって流体連通するとよい。さらに、外側流体の流れ方向は内側流体の流れ方向と実質的に同じになっていてもよい。
[二重管構造体の外管の詳細]
二重管構造体1の外管2の詳細について説明する。図2〜図6に示すように、外管2には、延在方向に貫通する2つの挿入孔10a,10bが形成されている。2つの挿入孔10a,10bの周縁は内管3の外周に対応して形成されている。かかる外管2は、2つの挿入孔10a,10b間に位置する中間部2aと、この中間部2aにおける延在方向の一方端から延びる一方端部2bと、中間部2aにおける延在方向の他方端から延びる他方端部2cとを有している。
二重管構造体1の外管2の詳細について説明する。図2〜図6に示すように、外管2には、延在方向に貫通する2つの挿入孔10a,10bが形成されている。2つの挿入孔10a,10bの周縁は内管3の外周に対応して形成されている。かかる外管2は、2つの挿入孔10a,10b間に位置する中間部2aと、この中間部2aにおける延在方向の一方端から延びる一方端部2bと、中間部2aにおける延在方向の他方端から延びる他方端部2cとを有している。
なお、上述した延在方向は外管2の中間部2aの延びる方向として定義する。そのため、図2及び図3に示すように、外管2の中間部2aが略直線状に延びる場合、延在方向は、かかる中間部2aに沿って直線状に延びるように定義される。その一方で、特に図示はしないが、外管の中間部が湾曲しながら延びる場合、延在方向は、かかる中間部に沿って湾曲しながら延びるように定義される。
図2〜図6に示すように、外管2の中間部2a、一方端部2b、及び他方端部2cは一体成形されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、外管の中間部、一方端部、及び他方端部の少なくとも1つが、他の部分とは別体となっていて、他の部分と接合されてもよい。
さらに、外管2において、中間部2aと一方端部2bとの接続部が、湾曲して形成された湾曲部(以下、「一方湾曲部」という)2dとなっている。また、外管2において、中間部2aと他方端部2cとの接続部が、湾曲して形成された湾曲部(以下、「他方湾曲部」という)2eとなっている。一方及び他方湾曲部2d,2eは、外管2の中間部2aの両端にて湾曲しながら延びることとなる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、中間部と一方端部との接続部が、折れ曲がって形成された一方屈曲部となっており、かつ中間部と他方端部との接続部が、折れ曲がって形成された他方屈曲部となっていてもよい。さらに、外管2においては、一方湾曲部2dに、2つの挿入孔10a,10bのうち一方(以下、「一方挿入孔」という)10aが形成され、かつ他方湾曲部2eに、2つの挿入孔10a,10bのうち他方(以下、「他方挿入孔」という)10bが形成されている。
このような外管2はさらに次のように構成されると好ましい。外管2は略円筒形状のパイプ材を用いて作製されるとよく、特に、外管2は平滑管であると好ましい。外管2は、金属材料によって作製されるとよく、特に、外管2は、アルミニウム及びその合金、銅及びその合金、ステンレス鋼等の鋼等から選択される金属材料によって作製されると好ましい。図2及び図3に示すように、外管2の中間部2aが、延在方向に延びる中間軸線2fに沿って略直線状に延びるとよい。外管2の一方端部2bは、その中間軸線2fに対して交差する方向に延びる一方端軸線2gに沿って略直線状に延びるとよい。
一方端部2bは、中間部2aに接続される基端区域2b1と、第3の配管9cに連結される先端区域2b2とを有しており、先端区域2b2の太さは基端区域2b1の太さよりも細くなっているとよい。すなわち、一方端部2bは先細りするように形成されているとよい。外管2の他方端部2cは、その中間軸線2fに対して交差する方向に延びる他方端軸線2hに沿って略直線状に延びているとよい。かかる他方端部2cは、中間部2aに接続される基端区域2c1と、第4の配管9dに連結される先端区域2c2とを有しており、先端区域2c2の太さは基端区域2c1の太さよりも細くなっているとよい。すなわち、他方端部2cもまた先細りするように形成されるとよい。
図5に示すように、一方挿入孔10aの周縁部の少なくとも一部が、一方挿入孔10aから外管2の内部に向かって延在方向に突出する一方突出部10cとなっていてもよい。また、図6に示すように、他方挿入孔10bの周縁部の少なくとも一部が、他方挿入孔10bから外管2の内部に向かって延在方向に突出する他方突出部10dとなっていてもよい。
図2、図3、図8、及び図9に示すように、外管2には、その内周面から突出する複数の外側加締め部11から成る複数の外側加締め群が設けられるとよい。特に、外管2には、3つの外側加締め部11から成る2つの外側加締め群が設けられると好ましい。複数の外側加締め部11は、互いに外管2の周方向に等しい間隔を空けて配置されると好ましい。外側加締め部11は略柱形状に形成されるとよく、特に、外側加締め部11は略円柱形状に形成されると好ましい。
図2及び図3に示すように、複数の外側加締め部11から成る複数の外側加締め群のうち少なくとも2つは、それぞれ、外管2の中間部2aにおける延在方向の両端領域に配置されるとよい。なお、外管2の中間部2aの両端領域は、延在方向に3分割された外管2の中間部2aにおける3つの領域のうち両端側の2つの領域として定義される。
[二重管構造体の内管の詳細]
二重管構造体1の内管3の詳細について説明する。図2〜図9に示すように、内管3は、2つの挿入孔10a,10bを通って外管2に挿入されている。図2及び図3に示すように、かかる内管3は、外管2の中間部2aの内部に配置される中間部(図2及び図3にて破線により示す)3aと、一方挿入孔10aから延びる一方端部3bと、他方挿入孔10bから延びる他方端部3cとを有している。このように内管3が外管2に挿入された状態で、外管2における第1及び第2の挿入孔10a,10bの周縁部と内管3の外周面とが密閉接合されている。
二重管構造体1の内管3の詳細について説明する。図2〜図9に示すように、内管3は、2つの挿入孔10a,10bを通って外管2に挿入されている。図2及び図3に示すように、かかる内管3は、外管2の中間部2aの内部に配置される中間部(図2及び図3にて破線により示す)3aと、一方挿入孔10aから延びる一方端部3bと、他方挿入孔10bから延びる他方端部3cとを有している。このように内管3が外管2に挿入された状態で、外管2における第1及び第2の挿入孔10a,10bの周縁部と内管3の外周面とが密閉接合されている。
このような内管3はさらに次のように構成されると好ましい。図2〜図9に示すように、内管3は、略円筒形状のパイプ材を用いて作製されているとよく、特に、内管3は平滑管であると好ましい。内管3は、金属材料によって作製されるとよく、特に、内管3は、アルミニウム及びその合金、銅及びその合金、ステンレス鋼等の鋼等から選択される金属材料によって作製されると好ましい。
図2、図3、及び図7に示すように、内管3の中間部3aは、延在方向に延びる中間軸線3dに沿って略直線状に延びているとよい。図2及び図3に示すように、内管3の一方端部3bは、その中間軸線3dに対して交差する方向に延びる一方端軸線3eに沿って略直線状に延びているとよい。かかる一方端部3bは、中間部3aに接続される基端区域3b1と、第5の配管9eに連結される先端区域3b2とを有するとよい。内管3の他方端部3cは、その中間軸線3dに対して交差する方向に延びる他方端軸線3fに沿って略直線状に延びているとよい。かかる他方端部3cは、中間部3aに接続される基端区域3c1と、第6の配管9fに連結される先端区域3c2とを有するとよい。
図2、図3、及び図9に示すように、内管3には、その内周面から突出する複数の内側加締め部12が設けられるとよい。特に、内管3には、2つの内側加締め部12が設けられると好ましい。かかる内側加締め部12は、実質的に内管3の周方向の全体にて細長く延びるように形成されるとよい。しかしながら、本発明はこれに限定されず、内側加締め部が内管の周方向にて複数に分割されてもよい。
さらに、図2及び図3に示すように、複数の内側加締め部12のうち少なくとも2つが、それぞれ、内管3の中間部3aにおける延在方向の両端領域に配置されるとよい。なお、内管3の中間部3aの両端領域は、延在方向に3分割された内管3の中間部3aにおける3つの領域のうち両端側の2つの領域として定義される。内側加締め部11は、複数の外側加締め部11から成る外側加締め群に対して延在方向にズレて配置されるとよい。
図8及び図9に示すように、このような内管3は、上述した外管2の外側加締め部11によって、外管2に対して固定されるとよい。特に、内管3は、図5及び図6に示すように一方及び他方突出部10c,10dの少なくとも一方に支持された状態で、外管2に対して固定されると好ましい。
図5及び図6に示すように、外管2における第1及び第2の挿入孔10a,10bの周縁部と内管3の外周面とが、ロウ付けによって密閉接合されて、それらの間の隙間にロウ付け部分13(図5及び図6において、黒く塗りつぶされた部分)が形成されていると好ましい。外管2における第1及び第2の挿入孔10a,10bの周縁部と内管3の外周面との間における隙間の幅wは、0.1mm以上かつ0.3mm以下であると好ましい。また、ロウ付け部分13の延在方向の長さLは、ロウ付け部分13により接合された外管2又は内管3の接合部分の肉厚に対して2倍以上かつ4倍以下となっていると好ましい。
[二重管構造体の接続の詳細]
二重管構造体1の接続の詳細について説明する。図1に示すように、外側流体の流れ方向を内側流体の流れ方向と実質的に反対側にした二重管構造体1においては、外管2とレシーバ7とが流体連通するように、外管2の一方端部2bが第3の配管9cに連結され、外管2とエバポレータ8とが流体連通するように、外管2の他方端部2cが第4の配管9dに連結され、内管3とエバポレータ8とが流体連通するように、内管3の他方端部3cが第5の配管9eに連結され、内管3とコンプレッサ5とが流体連通するように、内管3の一方端部3bが第6の配管9fに連結されている。
二重管構造体1の接続の詳細について説明する。図1に示すように、外側流体の流れ方向を内側流体の流れ方向と実質的に反対側にした二重管構造体1においては、外管2とレシーバ7とが流体連通するように、外管2の一方端部2bが第3の配管9cに連結され、外管2とエバポレータ8とが流体連通するように、外管2の他方端部2cが第4の配管9dに連結され、内管3とエバポレータ8とが流体連通するように、内管3の他方端部3cが第5の配管9eに連結され、内管3とコンプレッサ5とが流体連通するように、内管3の一方端部3bが第6の配管9fに連結されている。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、二重管構造体の接続は、次のようになっていてもよい。外側流体の流れ方向を内側流体の流れ方向と実質的に同じにする場合、外管とレシーバとが流体連通するように、外管の他方端部が第3の配管に連結され、外管とエバポレータとが流体連通するように、外管の一方端部が第4の配管に連結され、内管とエバポレータとが流体連通するように、内管の一方端部が第5の配管に連結され、内管とコンプレッサとが流体連通するように、内管の他方端部が第6の配管に連結されてもよい。
[二重管構造体の仕切り板の詳細]
二重管構造体1の仕切り板4の詳細について説明する。図5〜図10に示すように、仕切り板4は、細長い横断面が延在方向に沿った仕切り板4の中心軸線4aを中心に自転しながら延びるように略捩れ形状に形成されている。このような捩れ形状の仕切り板4には、横断面の自転の周回数に対応した数の区画が延在方向に並んで形成されることになる。
二重管構造体1の仕切り板4の詳細について説明する。図5〜図10に示すように、仕切り板4は、細長い横断面が延在方向に沿った仕切り板4の中心軸線4aを中心に自転しながら延びるように略捩れ形状に形成されている。このような捩れ形状の仕切り板4には、横断面の自転の周回数に対応した数の区画が延在方向に並んで形成されることになる。
このような仕切り板4はさらに次のように構成されると好ましい。仕切り板4は、金属材料によって作製されるとよく、特に、仕切り板4は、アルミニウム及びその合金、銅及びその合金、ステンレス鋼等の鋼等から選択される金属材料によって作製されると好ましい。図8及び図9に示すように、仕切り板4の横断面は略長方形状に形成されるとよい。特に、仕切り板4は、略帯形状の板材を用いて作製されると好ましい。
仕切り板4における横断面の長手方向の両端、すなわち、仕切り板4の幅方向の両端は、内管3の内周面に実質的に当接しているとよい。仕切り板4における横断面の横手方向の両表面、すなわち、仕切り板4の厚さ方向の両表面は、内管3の内周面と間隔を空けているとよい。
図5〜図7に示すように、仕切り板4は、内管3の中間部3aの全体に渡って延在方向に沿って配置されるとよい。さらに、仕切り板4は、延在方向にて外管2及び内管3の重複する範囲に渡って延びているとよい。図7に示すように、仕切り板4における複数の区画は、隣接する区画の間隔を一定としながら長さPのピッチ間隔で並んでいるとよい。しかしながら、本発明はこれに限定されず、仕切り板における複数の区画は、隣接する区画の間隔を変化させながら並んでいてもよい。
図9に示すように、このような仕切り板4は、上述した内管3の内側加締め部12によって、内管3に対して固定されるとよい。
[外管、内管、及び仕切り板間の配置関係]
外管2、内管3、及び仕切り板4間の配置関係について、その好ましい構成を説明する。図5〜図9に示すように、内管3の中間軸線3d及び仕切り板4の中心軸線4aは、外管2の中間軸線2fと略一致するとよい。図2及び図3に示すように、内管3の一方端部3bは、外管2の一方端部2bに対して延在方向の外側に位置するとよい。図2及び図3に示すように、内管3の他方端部3cは、外管2の他方端部2cに対して延在方向の外側に位置するとよい。
外管2、内管3、及び仕切り板4間の配置関係について、その好ましい構成を説明する。図5〜図9に示すように、内管3の中間軸線3d及び仕切り板4の中心軸線4aは、外管2の中間軸線2fと略一致するとよい。図2及び図3に示すように、内管3の一方端部3bは、外管2の一方端部2bに対して延在方向の外側に位置するとよい。図2及び図3に示すように、内管3の他方端部3cは、外管2の他方端部2cに対して延在方向の外側に位置するとよい。
[熱交換器の動作]
本実施形態に係る二重管構造体1を設けた熱交換器の動作について説明する。図1に示すように、コンプレッサ5によってガス状の冷媒が圧縮され、かかる冷媒が、半液体かつ高圧高温の状態にてコンプレッサ5から第1の配管9aを通ってコンデンサ6に送られる。コンデンサ6において、半液体状の冷媒の液化が促進され、かかる冷媒が、コンデンサ6から第2の配管9bを通ってレシーバ7に送られる。レシーバ7において、乾燥剤、ストレーナ等によって冷媒の不純物が取り除かれると共に、ガス状の冷媒と液状の冷媒とが分離され、分離された液状の冷媒が、レシーバ7からエバポレータ8に送られる。レシーバ7からエバポレータ8に向かう冷媒は、第3の配管9c、二重管構造体1の外管2、第4の配管9dの順に通過する。エバポレータ8において、液状の冷媒が、気化すると共に低圧低温の状態となり、かかる冷媒が、エバポレータ8を冷却し、その後、エバポレータ8からコンプレッサ5に再び送られる。エバポレータ8からコンプレッサ5に向かう冷媒は、第5の配管9e、二重管構造体1の内管3、第6の配管9fの順に通過する。コンプレッサ5に送られた冷媒は、コンプレッサ5によって再び圧縮される。熱交換器においては、このような一連の動作が繰り返される。
本実施形態に係る二重管構造体1を設けた熱交換器の動作について説明する。図1に示すように、コンプレッサ5によってガス状の冷媒が圧縮され、かかる冷媒が、半液体かつ高圧高温の状態にてコンプレッサ5から第1の配管9aを通ってコンデンサ6に送られる。コンデンサ6において、半液体状の冷媒の液化が促進され、かかる冷媒が、コンデンサ6から第2の配管9bを通ってレシーバ7に送られる。レシーバ7において、乾燥剤、ストレーナ等によって冷媒の不純物が取り除かれると共に、ガス状の冷媒と液状の冷媒とが分離され、分離された液状の冷媒が、レシーバ7からエバポレータ8に送られる。レシーバ7からエバポレータ8に向かう冷媒は、第3の配管9c、二重管構造体1の外管2、第4の配管9dの順に通過する。エバポレータ8において、液状の冷媒が、気化すると共に低圧低温の状態となり、かかる冷媒が、エバポレータ8を冷却し、その後、エバポレータ8からコンプレッサ5に再び送られる。エバポレータ8からコンプレッサ5に向かう冷媒は、第5の配管9e、二重管構造体1の内管3、第6の配管9fの順に通過する。コンプレッサ5に送られた冷媒は、コンプレッサ5によって再び圧縮される。熱交換器においては、このような一連の動作が繰り返される。
また、熱交換器の動作において、二重管構造体1の外管2に流入する冷媒、すなわち、外側流体は、外管2の内周面及び内管3の外周面間の空間を延在方向に沿って流れる。二重管構造体1の内管3に流入する冷媒、すなわち、内側流体は、仕切り板4の厚さ方向の表面に倣って捩れるように流れ、このとき、内側流体の流れは乱流となる。このように流れる外側流体及び内側流体間で熱交換が成されることとなる。
なお、仕切り板4の形状、素材等を変更することによって、内側流体の通過する流路の断面積、内側流体の圧力損失、内側流体の流速等を調節することができる。特に、仕切り板4における隣接する区画の間隔を調節することによって、内側流体の通過する流路の断面積、内側流体の圧力損失、内側流体の流速等を効率的に調節することができる。
[二重管構造体の製造方法]
本実施形態に係る二重管構造体1の製造方法について説明する。特に図示はしないが、パイプ材を、一方及び他方挿入孔10a,10bを設ける前の外管2を形成するように曲げ加工し、これによって、外管2の中間部2a並びに一方及び他方端部2b,2cを形作り、さらには、一方及び他方挿入孔10a,10bを設ける前の一方及び他方湾曲部2d,2eを形作る。
本実施形態に係る二重管構造体1の製造方法について説明する。特に図示はしないが、パイプ材を、一方及び他方挿入孔10a,10bを設ける前の外管2を形成するように曲げ加工し、これによって、外管2の中間部2a並びに一方及び他方端部2b,2cを形作り、さらには、一方及び他方挿入孔10a,10bを設ける前の一方及び他方湾曲部2d,2eを形作る。
図11に示すように、曲げ加工されたパイプ材をクランプ冶具Jによって保持する。かかる保持状態において、後述する細長形状の穿孔工具Sを、一方湾曲部2dを打ち抜くように、穿孔工具Sの長手方向を延在方向に沿わせながら外管2の外部から外管2の内部に向かって移動させ、これによって、一方又は他方湾曲部2dに初期孔Hを形成し、かつ特に図示はしないが、これと同様に他方湾曲部2eにも初期孔を形成する(以下、「初期孔形成ステップ」という)。穿孔工具Sの移動時においては、穿孔工具Sの長手方向に延びる中心軸線s1を外管2の中間軸線2fに略一致させると好ましい。図11に示すように、打ち抜きの際には抜きカスRが生じる。図11では、打ち抜き前の穿孔工具Sを二点鎖線により示し、かつ打ち抜き後の穿孔工具Sを実線により示している。初期孔Hの大きさは一方及び他方挿入孔10a,10bの大きさよりも小さくなっている。
次いで、図12に示すように、後述する細長形状の拡孔工具Tを、初期孔Hの周縁部の少なくとも一部を外管2の内部に向かって押し込むと共に初期孔Hを拡大するように、拡孔工具Tの長手方向を延在方向に沿わせながら外管2の外部から初期孔Hに挿入し、これによって、一方湾曲部2dに一方挿入孔10a及び一方突出部10cを形成し、かつ特に図示はしないが、これと同様に他方湾曲部2eにも他方挿入孔10b及び他方突出部10dを形成する(以下、「挿入孔形成ステップ」という)。このとき、拡孔工具Tの移動時においては、拡孔工具Tの長手方向に延びる中心軸線t1を外管2の中間軸線2fに略一致させると好ましい。図12では、打ち抜き前の拡孔工具Tを二点鎖線により示し、かつ打ち抜き後の拡孔工具Tを実線により示している。
これらの初期孔形成ステップ及び挿入孔形成ステップによって、一方挿入孔10a及び一方突出部10cと、他方挿入孔10b及び他方突出部10dとを形成する。
次いで、特に図示はしないが、略帯形状の板材をその長手方向に延びる中心軸線(仕切り板4の中心軸線4aに相当)を中心に捩ることによって、略捩れ形状の仕切り板4を形成する(以下、「仕切り板形成ステップ」という)。略捩れ形状の仕切り板4を内管3の内部にて延在方向に沿って配置する(以下、「仕切り板配置ステップ」という)。内管3をその外周から内周に向かって加締めることによって複数の内側加締め部12を形成し、これらの内側加締め部12によって内管3に対して仕切り板4を固定する(以下、「仕切り板固定ステップ」という)。
その後、内管3を一方及び他方挿入孔10a,10bに通し、内管3を外管2の内部に挿入し、かつ、一方及び他方突出部10c,10dによって内管3を支持するように、内管3を外管2と組み合わせる。外管2をその外周から内周に向かって加締めることによって複数の外側加締め群を形成し、複数の外側加締め群によって外管2に対して内管3を固定する。外管2の一方及び他方挿入孔10a,10bの周縁部と内管3の外周面とを密閉接合する。
ここで、初期孔形成ステップ及び挿入孔形成ステップにて用いた穿孔工具S及び拡孔工具Tについて説明する。図11に示すように、穿孔工具Sの外周面は、初期孔Hの周縁に対応して穿孔工具Sの長手方向に延びるように形成されている。穿孔工具Sの長手方向の先端部s2は、穿孔工具Sの長手方向に凹むように形成されている。さらに、穿孔工具Sの先端部s2の外周縁区域s3は、初期孔Hの外周縁に対応した略刃先形状に形成されている。
図12に示すように、拡孔工具Tの長手方向の先端部t2は、拡孔工具Tの長手方向の基端から先端に向かって先細る錐体形状に形成されている。先端部t2に対して拡孔工具Tの長手方向の基端側に位置する拡孔工具Tの中間部は、拡孔工具Tの長手方向の先端から基端に向かう方向に進むに従ってその外周を拡大するように形成された傾斜部t3となっている。傾斜部t3における長手方向の先端の外周は、初期孔Hの周縁に対応しており、傾斜部t3における長手方向の基端の外周は、一方又は他方挿入孔10a,10bの周縁に対応している。傾斜部t3に対して拡孔工具Tの長手方向の基端側に位置する拡孔工具Tの基部t4の外周面は、一方又は他方挿入孔10a,10bの周縁に対応して拡孔工具Tの長手方向に延びるように形成されている。
さらに、本実施形態に係る二重管構造体1の製造方法においては、好ましくは、後述するように挿入工具S及び拡孔工具Tを一体化した細長形状の一体型工具Uを、その長手方向を延在方向に沿わせながら連続的に移動させることによって、初期孔形成ステップ及び挿入孔形成ステップを連続的に実施するとよい。例えば、一体型工具Uを外管2の湾曲部2d,2eに向かって移動させ、初期孔Hを形成し、そのまま一体型工具Uの移動を続けて、初期孔Hを拡大することによって挿入孔10a,10bを形成すれば、一体型工具の1回の移動によって挿入孔10a,10bを効率的に形成することができる。
ここで、一体型工具Uについて説明する。図13に示すように、一体型工具Uは、穿孔工具S及び拡孔工具Tをそれらの長手方向を略一致させた状態で並べるように一体化した構成となっている。具体的には、一体型工具Uの長手方向の先端部u2及びその外周縁区域u3が、穿孔工具Sの先端部s2及びその外周縁区域s3と同様に形成され、先端部u2に対して一体型工具Uの長手方向の基端側に位置する一体型工具Uの中間部が、拡孔工具Tの傾斜部t3と同様の傾斜部u4となっており、傾斜部u4に対して一体型工具Uの長手方向の基端側に位置する一体型工具Uの基部u5が、拡孔工具Tの基部t4と同様に形成されている。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、二重管構造体の製造方法は次のようになっていてもよい。二重管構造体の製造方法において、仕切り板形成ステップ、仕切り板配置ステップ、及び仕切り板固定ステップを実施せずに、仕切り板を有さない二重管構造体を作製することもできる。また、2つの挿入孔のうち1つのみが、初期孔形成ステップ及び挿入孔形成ステップによって形成され、かつ2つの挿入孔のうち他の1つが異なる方法によって形成されてもよい。さらに、仕切り板形成ステップ、仕切り板配置ステップ、及び仕切り板固定ステップが、初期孔形成ステップ及び挿入孔形成ステップより前に実施されてもよく、又は仕切り板形成ステップ、仕切り板配置ステップ、及び仕切り板固定ステップが、初期孔形成ステップ及び挿入孔形成ステップと並行して実施されてもよい。
以上、本実施形態に係る二重管構造体1によれば、内側流体が、略捩れ形状の仕切り板4における厚さ方向の表面に倣って内管3を流れる際に、内管3の内周面近傍部分と内管3の中心部分とを通過することとなる。そのため、内側流体の流れが、内管3の中心部分から内管3の内周面近傍部分に渡って乱流にすることができ、その結果、内側流体が効率的に撹拌することができる。よって、外管2を通過する外側流体と内管3を通過する内側流体との間における熱交換の効率を向上させることができる。また、内側流体の流れを乱流にするための構造が、略捩れ形状の仕切り板4を内管3の内部に配置するというシンプルなものであるので、二重管構造体1の作製を容易化することできる。
本実施形態に係る二重管構造体1によれば、外管2に流入する外側流体の温度が内管3に流入する内側流体の温度よりも高くなっているので、外側流体から入熱される内側流体が仕切り板4によって効率的に撹拌することができる。そのため、外管2を通過する外側流体と内管3を通過する内側流体との間における熱交換の効率を向上させることができる。
本実施形態に係る二重管構造体1の製造方法によれば、挿入孔形成ステップによって外管2の一方及び他方挿入孔10a,10bを形成する際に、初期孔Hの周縁部の少なくとも一部が外管2の内部に向かって押し込まれ、その結果、それぞれ一方及び他方挿入孔10a,10bの周縁部から外管2の内部に突出する一方及び他方突出部10c,10dが形成される。そのため、外管2に挿入された内管3を、一方及び他方突出部10c,10dによって接合条件、特に、ロウ付け条件を確保できるので、内管3の外周面を外管2の挿入孔10a,10bの周縁部に密閉接合する作業、特に、ロウ付け作業を容易にすることができ、よって、二重管構造体1の作製を容易化することできる。付随的には、一方及び他方突出部10c,10dによって、内管3を外管2の挿入孔10a,10bの周辺にて安定的に支持できるので、外管2の挿入孔10a,10bの周縁部及び内管3の外周面を強固に接合できる。その結果、外管2の挿入孔10a,10bの周縁部及び内管3の外周面間における耐密性を向上させることができる。
本実施形態に係る二重管構造体1の製造方法によれば、内側流体の流れを乱流にするための構造を、仕切り板形成ステップ、仕切り板配置ステップ、及び仕切り板固定ステップのようなシンプルな作業によって作製できる。そのため、二重管構造体1の作製を容易化することできる。
本実施形態に係る二重管構造体1の製造方法によれば、一体型工具Uの1回の移動によって、初期孔形成ステップ及び挿入孔形成ステップを連続的に実施できる。そのため、挿入孔10a,10bを効率的に形成することができ、その結果、二重管構造体1の作製を容易化することできる。
ここまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その技術的思想に基づいて変形及び変更可能である。
[実施例]
実施例について説明する。実施例においては、外側流体の流れ方向と内側流体の流れ方向とを同じ向きにする点と、外管を別体の中間部並びに一方及び他方端部を接合するように構成する点と、外管の中間部と一方及び他方端部との接続部をそれぞれ略直角に折れ曲がって形成された一方及び他方屈曲部とする点とを除いて、本発明の実施形態と同様の二重管構造体を用いた。
実施例について説明する。実施例においては、外側流体の流れ方向と内側流体の流れ方向とを同じ向きにする点と、外管を別体の中間部並びに一方及び他方端部を接合するように構成する点と、外管の中間部と一方及び他方端部との接続部をそれぞれ略直角に折れ曲がって形成された一方及び他方屈曲部とする点とを除いて、本発明の実施形態と同様の二重管構造体を用いた。
二重管構造体においては、外管をアルミニウム合金のA3003から作製し、外管の中間部を延在方向に沿って略直線状に延びる略円筒形状に形成し、中間部の肉厚を1.2mmとし、中間部の延在方向の長さを330mmとし、かつ中間部の内径を17mmとした。内管をアルミニウム合金のA3003から作製し、内管の中間部を延在方向に沿って略直線状に延びる略円筒形状に形成し、中間部の肉厚を1.2mmとし、中間部の延在方向の長さを330mmとし、中間部の外径を15.8mmとし、かつ中間部の内径を13.4mmとした。仕切り板を、肉厚0.8mmを有するアルミニウム合金のA1050製の帯形状板材を用いて作製し、仕切り板におけるピッチ間隔の長さを70mmとした。
さらに、二重管構造体の周囲の室温を22℃とした。外管に流入させる外側流体は水とし、外側流体の流量を約1L/min(リットル/分)とし、外側流体の外管への流入温度を約75℃とし、内管に流入させる内側流体は空気とし、内側流体の流量を約50L/minとし、かつ内側流体の内管への流入温度を約24℃とした。外管の中間部における外側流体の流路の断面積を30.9mm2とし、かつ内管の中間部における内側流体の流路の断面積を130.2mm2とした。
このような条件の下、外側流体及び内側流体をそれぞれ外管及び内管に3分間流入させ、その後、さらに流入を続けながら、外側流体及び内側流体の流入温度(℃)及び流出温度(℃)を3分間測定した。このような測定を5回実施した。
5回の測定によって得られた外側流体及び内側流体の流入温度及び流出温度の平均値(℃)を算出し、外側流体の流入温度の平均値(℃)からその流出温度の平均値(℃)を引いた外側流体の温度差の平均値(℃)と、内側流体の流入温度の平均値(℃)からその流出温度の平均値(℃)を引いた内側流体の温度差の平均値(℃)とを算出した。外側流体の流量(L/min)と、外側流体の密度(kg/m3)と、測定時間(min)と、外側流体の比熱(kJ/kg・℃)と、外側流体の温度差の平均値(℃)とを乗じることによって、3分間の測定における外側流体側の流出熱量(kJ)を算出した。また、かかる外側流体側の流出熱量(kJ)を、単位時間当たりの外側流体側の交換熱量(W(=J/sec))に換算した。なお、70℃の水(すなわち、外側流体)の密度を977.78kg/m3とし、かかる水の比熱を4.186kJ/kg・℃とし、20℃の空気(すなわち、内側流体)の密度を1.204kg/m3とし、かかる空気の比熱を1.006kJ/kg・℃とした。
[比較例]
比較例について説明する。比較例においては、仕切り板を有さない点を除いて、実施例と同様の二重管構造体を用いた。すなわち、比較例の二重管構造体においては、内管の内部を空洞とした。また、比較例においては、実施例と同様の5回の測定を実施し、かつ実施例と同様に、外側流体及び内側流体の流入温度及び流出温度の平均値(℃)と、外側流体及び内側流体の温度差の平均値(℃)と、3分間の測定における外側流体側の流出熱量(kJ)と、単位時間当たりの外側流体側の交換熱量(W)とを算出した。
比較例について説明する。比較例においては、仕切り板を有さない点を除いて、実施例と同様の二重管構造体を用いた。すなわち、比較例の二重管構造体においては、内管の内部を空洞とした。また、比較例においては、実施例と同様の5回の測定を実施し、かつ実施例と同様に、外側流体及び内側流体の流入温度及び流出温度の平均値(℃)と、外側流体及び内側流体の温度差の平均値(℃)と、3分間の測定における外側流体側の流出熱量(kJ)と、単位時間当たりの外側流体側の交換熱量(W)とを算出した。
実施例及び比較例においては、表1に示すような結果が得られた。
表1に示すように、実施例における5回の測定の平均値については、外側流体の流入温度が73.17℃となり、外側流体の流出温度が72.42℃となり、外側流体の温度差が0.75℃となり、外側流体側の流出熱量が9.21kJとなり、外側流体側の交換熱量が51.17Wとなり、内側流体の流入温度が24.33℃となり、内側流体の流出温度が56.61℃となり、内側流体の温度差が−32.28℃となった。
その一方で、表1に示すように、比較例における5回の測定の平均値については、外側流体の流入温度が73.40℃となり、外側流体の流出温度が72.97℃となり、外側流体の温度差が0.43℃となり、外側流体側の流出熱量が5.28kJとなり、外側流体側の交換熱量が29.33Wとなり、内側流体の流入温度が23.83℃となり、内側流体の流出温度が45.03℃となり、内側流体の温度差が−21.20℃となった。
実施例及び比較例にて得られた結果を対比すると、実施例の交換熱量は比較例の交換熱量に対して21.8W増加した。よって、二重管構造体において、内管の内部に略捩れ形状の仕切り板を配置した場合、外管を通過する外側流体と内管を通過する内側流体との間における熱交換効率が向上することが確認できた。
1 二重管構造体
2 外管
2a 中間部
2d 一方湾曲部
2e 他方湾曲部
3 内管
4 仕切り板
4a 中心軸線
10a 一方挿入孔
10b 他方挿入孔
10c 一方突出部
10d 他方突出部
11 外側加締め部
12 内側加締め部
13 ロウ付け部分
J クランプ冶具
H 初期孔
S 穿孔工具
s1 中心軸線
s2 先端部
s3 外周縁区域
T 拡孔工具
t1 中心軸線
t2 先端部
t3 傾斜部
t4 基部
U 一体型工具
u1 中心軸線
u2 先端部
u3 外周縁区域
u4 傾斜部
u5 基部
R 抜きカス
F1,F2 矢印
L,P 長さ
w 幅
2 外管
2a 中間部
2d 一方湾曲部
2e 他方湾曲部
3 内管
4 仕切り板
4a 中心軸線
10a 一方挿入孔
10b 他方挿入孔
10c 一方突出部
10d 他方突出部
11 外側加締め部
12 内側加締め部
13 ロウ付け部分
J クランプ冶具
H 初期孔
S 穿孔工具
s1 中心軸線
s2 先端部
s3 外周縁区域
T 拡孔工具
t1 中心軸線
t2 先端部
t3 傾斜部
t4 基部
U 一体型工具
u1 中心軸線
u2 先端部
u3 外周縁区域
u4 傾斜部
u5 基部
R 抜きカス
F1,F2 矢印
L,P 長さ
w 幅
Claims (5)
- 外管と、
該外管の延在方向に沿って該外管の内部を通過する内管と
を備え、
前記外管を通過する外側流体と前記内管を通過する内側流体との間にて熱交換を可能とするように構成される熱交換器用二重管構造体において、
前記内管の内部にて前記延在方向に沿って配置された仕切り板をさらに備え、
該仕切り板は、その細長い横断面が前記延在方向に沿った該仕切り板の中心軸線を中心に自転しながら延びるように捩れ形状に形成されている、熱交換器用二重管構造体。 - 前記外管に流入する外側流体の温度が前記内管に流入する内側流体の温度よりも高くなっている、請求項1に記載の熱交換器用二重管構造体。
- 外管と、該外管の延在方向に沿って該外管の内部を通過する内管とを備え、前記外管が、前記延在方向の中間部と、該中間部における前記延在方向の両端のそれぞれにて湾曲しながら延びる湾曲部とを有し、前記外管を通過する外側流体と前記内管を通過する内側流体との間にて熱交換が可能となるように構成される、熱交換器用二重管構造体の製造方法において、
細長形状の穿孔工具を、各湾曲部を打ち抜くように、該穿孔工具の長手方向を前記延在方向に沿わせながら前記外管の外部から前記外管の内部に向かって移動させることによって、各湾曲部に初期孔を形成するステップであって、前記穿孔工具における長手方向の先端部の外周縁区域が、前記初期孔の外周縁に対応した刃先形状に形成されている、ステップと、
細長形状の拡孔工具を、前記初期孔を拡大すると共に前記初期孔の周縁部の少なくとも一部を前記外管の内部に向かって押し込むように、該拡孔工具の長手方向を前記延在方向に沿わせながら前記初期孔に挿入することによって、各湾曲部に、挿入孔及び該挿入孔の周縁部から前記外管の内部に突出する突出部を形成するステップであって、前記拡孔工具が、その長手方向の先端から基端に向かう方向に進むに従ってその外周を拡大するように形成された傾斜部を有している、ステップと、
前記内管を各湾曲部の挿入孔に通し、前記内管を前記外管の内部に挿入し、かつ前記支持部によって前記内管を支持するように、前記内管を前記外管と組み合わせるステップと、
前記外管をその外周から内周に向かって加締めることによって、前記外管に対して前記内管を固定するステップと、
前記外管の挿入孔の周縁部と前記内管の外周面とを密閉接合するステップと
を含む二重管構造体の製造方法。 - 前記内管を前記外管と組み合わせるステップの前に、
帯形状の板材をその長手方向に延びる中心軸線を中心に捩ることによって、捩れ形状の仕切り板を形成するステップと、
前記内管の内部にて前記延在方向に沿って前記仕切り板を配置するステップと、
前記内管をその外周から内周に向かって加締めることによって、前記内管に対して前記仕切り板を固定するステップと
をさらに含む請求項3に記載の熱交換器用二重管構造体の製造方法。 - 前記穿孔工具及び拡孔工具をそれらの長手方向を一致させた状態で並べるように一体化した一体型工具を連続的に移動させることによって、前記初期孔を形成するステップ及び前記挿入孔を形成するステップを連続的に実施する、請求項3又は4に記載の熱交換器用二重管構造体の製造方法。
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