JP2017196888A - Frp締結構造の製造方法及びfrp締結構造 - Google Patents

Frp締結構造の製造方法及びfrp締結構造 Download PDF

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Abstract

【課題】オートクレーブ成形法に比べて低コストで、真空含浸成形法により成形されるFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造において、樹脂のクリープによる締結構造の破壊を防止し、インサート部品の挿入によるFRP製部材自体の強度低下を防止するFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造を提供する。【解決手段】外側フランジ付カラー(4)の内側に内側フランジ付カラー(5)が挿入されてFRP成形体(3)を構成する繊維織物(12)の締結孔(30)に埋め込むとともに、繊維織物(12)の積層体は外側フランジ付カラー(4)の外側に積層されており、この繊維織物(12)と外側フランジ付カラー(4)と内側フランジ付カラー(5)との間に液状樹脂硬化物が形成されてFRP成形体(3)を形成している。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化プラスチック(以下、FRPという。)材料から成る構造体の締結構造の製造方法に関するものである。
近年、軽量かつ高強度・高剛性である特性を活かし、幅広い分野でFRPが適用されている。FRPの用途としては、従来は衛星用筐体構造やアンテナ用リフレクタ・レドーム等、特に軽量性・高剛性が求められる宇宙・通信用途で使用されてきたが、近年は航空機・自動車を中心とする大型構造物・移動体にも使用されつつある。従来は金属製だった構造体へ軽量・高強度・高剛性なFRPを適用することにより、構造体を軽量化し、省エネ性・可搬性を向上することが出来る。
素材及び成形方法については、宇宙・通信用途では、プリプレグと呼ばれる繊維間へ樹脂を予備含浸させた中間材料を使用し、オートクレーブ成形法と呼ばれる、圧力釜で加熱・加圧成形する方法が多用されてきたが、材料・成形コストが嵩むという課題があり、用途の拡大とともに材料・成形コストの低減が求められている。
ここで、オートクレーブ成形法に替わるFRPの低コスト成形方法として、真空含浸成形法が提案されている。真空含浸成形法は、繊維を織物状にした繊維クロスへ液状の樹脂を大気圧により含浸させる成形方法である。具体的な手順としては、成形型上に繊維クロスを積層し、その上に樹脂を面内方向に拡散するためのフローメディアと離型性を有するピールプライをピールプライ・フローメディアの順に積層し、周囲に気密を保持するシーラントを配し、注入・吸引口を設置して全体を真空フィルムで覆って密閉する。吸引口を真空ポンプに接続して真空フィルム内部を真空吸引した後、注入口を樹脂槽へ接続して大気圧により樹脂を含浸させ、樹脂を硬化させて成形体を得る。真空含浸成形法はオートクレーブなどの大がかりな設備や強固な成形型を必要としないため、低コストで成形可能な方法である。
大型構造体を製造する場合、複雑な構造を構成するには複数の部材を締結して組み立てる必要がある。従来の金属製構造体の場合は、溶接又はボルト・ナット等の機械式締結が多用されてきた。FRP製構造体の場合について考えると、金属のように溶接はできないため、機械式締結か接着剤を用いた接着式締結が考えられる。また、FRPの樹脂が熱可塑性樹脂で構成されている場合は、樹脂の溶着による締結も考えられる。これらの締結方式の内、接着又は溶着は、大面積を締結孔等の欠陥なく、荷重を分散して締結できる利点があるが、機械式締結に比べて工程管理が複雑であり、組立現場での作業性に劣るという欠点がある。
前述の欠点に鑑み、FRPの締結方法としては現状では機械式締結が多用されている。機械式締結法では、締結孔へボルト等の締結用部品を挿入し、締結用部品と被締結体間の摩擦力によって締結構造が保持される。摩擦力は締結用部品の軸力により発現するが、軸力が低下すると摩擦力も低下し、締結構造が破壊されるおそれがある。
FRPは、繊維の積層体を樹脂で一体化した材料であるため、厚み方向には樹脂が配向しておらず、締結部においては樹脂のみで軸力を受け持つこととなる。FRPに長期的に軸力が作用し続けると、樹脂のクリープにより軸力が低下し、締結構造の破壊に至るおそれがある。FRP締結構造への機械式締結適用にあたっては、前述の破壊を防止する締結構造が必要となる。
樹脂のクリープによる締結構造の破壊を防止する締結構造としては、FRP製部材へ空けた締結孔へ、両面からフランジ付のカラーを挿入する、という方法がある(例えば、特許文献1参照)。この方法であれば、カラーで軸力を保持することによりFRP製部材には軸力がほとんど作用せず、厚み方向のクリープを防止することが出来る。FRP製部材は、金属製部材に比べて厚みにばらつきが生じやすいが、この特許文献1では、カラーへネジ溝を刻んでおくことでFRP製部材の厚みばらつきを吸収することが出来る。
特開2006-329336号公報 特開2014-141048号公報
特許文献1に記載の締結方法の1つでは、ネジ溝を有するフランジ付カラーを、カラー同士を螺合するように締結孔の両面から挿入している。ネジの噛み合わせ長さを調節してフランジ間の距離をFRP製部材に合わせて固定しておき、カラー内へボルトを挿入して相手方の部材と締結する。ネジ部の調節によりFRP製部材の厚みばらつきに関わらず隙間やがたつき無しにカラーを固定することが出来、カラーでボルトの軸力を保持することによりFRP製部材の厚み方向クリープを防止することが出来る。
しかしながら、特許文献1では、カラーにネジ溝を形成するには、カラー自体の強度を確保するため、カラーの厚みを少なくともネジ溝の深さ分は厚く作る必要がある。カラーの厚みが厚くなると、その分FRP製部材へ形成する孔の大きさも大きくなり、孔壁面からFRP製部材の端部までの余肉部の長さは短くなる。余肉部の長さが短くなると、FRP製部材へ面内方向の荷重が作用し、締結用部品を介して孔壁面へ面圧荷重が作用した場合、余肉部の破断により締結構造が破壊するおそれがあり、FRP製部材自体の強度低下となる。余肉部の破断を防止するには、FRP製部材の厚みを増やす必要があり、部材自体の重量増につながる。
ネジ溝等の調節機構を必要とせず、かつFRP製部材の厚みばらつきに関わらずカラー等のインサート部品をがたつき無く固定するには、予めインサート部品をFRP製部材の成形時に埋め込む、という方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載の繊維強化複合材の1つでは、フランジ部を有する締結部材が成形時に埋め込まれ、一体化されている。締結部材が予め埋め込まれているため、調節機構は不要であり、締結部材でボルトの軸力を保持することによりFRP製部材の厚み方向クリープを防止することが出来る。
しかしながら、特許文献2に記載の繊維強化複合材において、締結部材を介して繊維強化複合材にボルト軸力方向の引抜荷重が作用した場合、締結部材のフランジ部を起点として繊維強化複合材の層間剥離が生じるおそれがあり、FRP製部材自体の強度低下となる。
このように、従来技術ではインサート部品の挿入によりFRP製部材自体の強度が低下する、という課題がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みて成されたものであり、オートクレーブ成形法に比べて低コストで、真空含浸成形法により成形されるFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造において、樹脂のクリープによる締結構造の破壊を防止し、インサート部品の挿入によるFRP製部材自体の強度低下を防止するFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るFRP締結構造の製造方法は、成形型の位置決め溝に外側フランジ付カラーを嵌め込む第1工程と、前記成形型上で前記外側フランジ付カラーの外側にFRP成形体を構成する繊維織物を積層する第2工程と、前記外側フランジ付カラーの内側に内側フランジ付カラーを挿入して前記繊維織物の締結孔に埋め込む第3工程と、前記繊維織物上で前記内側フランジ付カラーを除いた部分に樹脂含浸補助材を積層して真空圧により吸引する第4工程と、前記樹脂含浸補助材の下で、液状樹脂を前記繊維織物と前記外側フランジ付カラーと前記内側フランジ付カラーとの間に含浸させる第5工程と、前記液状樹脂の硬化後に前記第5工程で得られた成形体を前記成形型から脱型するとともに前記樹脂含浸補助材を引き剥がすことにより前記FRP成形体を得る第6工程とを備えている。
また、上記の目的を達成するため、本発明に係るFRP締結構造は、外側フランジ付カラーと、前記外側フランジ付カラーの内側に挿入され、FRP成形体の締結孔に埋め込まれる内側フランジ付カラーと、前記外側フランジ付カラーの外側に形成され、前記FRP成形体を構成する繊維織物の積層体とを備え、前記繊維織物の積層体と前記外側フランジ付カラーと前記内側フランジ付カラーとの間に液状樹脂硬化物が形成されている。
本発明によれば、外側フランジ付カラーの内側に内側フランジ付カラーが挿入されてFRP成形体を構成する繊維織物の締結孔に埋め込むとともに、繊維織物の積層体は外側フランジ付カラーの外側に積層されており、この繊維織物と外側フランジ付カラーと内側フランジ付カラーとの間に液状樹脂が形成されてFRP成形体を構成している。
このようにして、外側フランジ付カラーと内側フランジ付カラーを組み合わせた状態でFRP成形体へ埋め込んで成形することにより、樹脂のクリープによる締結構造の破壊を防止し、インサート部品の挿入によるFRP自体の強度低下を防止するFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造を提供することができる。
本発明に係るFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造の実施の形態1におけるFRP締結構造を示す断面図である。 図1に示したFRP構造におけるフランジ付カラーを抜き出した断面図であり、(A)は外側フランジ付カラーの断面図、(B)は内側フランジ付カラーの断面図を示す。 本発明の実施の形態1におけるFRP製部材を相手部材にボルト・ナット・ワッシャーで締結した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるカラー配置工程において、成形型へ外側フランジ付カラーを配置した状態を示す断面図である。 図4に示した状態において、成形型へ繊維織物を積層した状態を示す断面図である。 図5に示した状態において、外側フランジ付カラーに内側フランジ付カラーを挿入した状態を示す断面図である。 図6に示した状態において、繊維織物上にピールプライ及びフローメディアを積層した状態を示す断面図である。 図7に示した状態において、全体を真空フィルムで覆い、真空吸引した状態を示す断面図である。 図8に示した状態において、真空含浸成形により樹脂を充填し、樹脂の硬化が完了した状態を示す断面図である。 図9に示した状態において、FRP成形体を脱型した状態を示す断面図である。 図10に示した状態において、FRP成形体の端部をトリミングしたFRP製部材を示す断面図である。 本発明に係るFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造の実施の形態2におけるFRP締結構造を示す断面図である。 図12に示す本発明の実施の形態2における成形型を示す概略断面図である。 図12に示した状態において、全体を真空フィルムで覆い、真空吸引した状態を示す断面図である。 本発明に係るFRP締結構造の製造方法及びFRP締結構造の実施の形態3におけるカラー挿入工程において、外側フランジ付カラーへ内側フランジ付カラー及び穴埋めピンを挿入した状態を示す断面図である。 図15に示した状態において、全体を真空フィルムで覆い、真空吸引した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるFRP締結構造の製造工程を表すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における実施例1でのFRP製部材を示す斜視図である。 本発明の比較例1におけるFRP製部材の製造工程を表すフローチャートである。 図19に示す比較例1によるFRP締結構造を示す断面図である。
以下、本発明による締結構造の製造方法を、好適な実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
まず、本実施の形態1におけるFRP締結構造1について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1に示すように、FRP締結構造1は、FRP製部材2の一部であり、FRP成形体3、外側フランジ付カラー4、及び内側フランジ付カラー5で構成される。FRP製部材2は、FRP成形体3として形成されたFRPを主材料とし、FRP締結構造1を介して他の部材と締結され、特定の製品構造を構成する部材である。外側フランジ付カラー4及び内側フランジ付カラー5は、FRP成形体3の締結孔30に埋め込まれている。FRP成形体3と外側フランジ付カラー4は、FRP成形体3の成形型面3a―外側フランジ付カラー4のフランジ部4−1(図2(A)参照。)の上面4b、及びFRP成形体3の締結孔30の孔壁面―外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の外面4cが接着されている。
FRP成形体3と内側フランジ付カラー5は、FRP成形体3の大気側面3b―内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1(図2(B)参照。)の下面5bが接着されている。外側フランジ付カラー4と内側フランジ付カラー5は、外側フランジ付カラー4のカラー部4−2(図2(A)参照。)の端面4d―内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の下面5b、及び外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の内面4e―内側フランジ付カラー5のカラー部5−2の外面5cが後述する接着剤(図示せず。)を介して接着されている。
FRP成形体3、外側フランジ付カラー4、及び内側フランジ付カラー5は、前述の各面が接した状態で後述の手順により一体的に成形されており、FRP成形体3に厚み方向の残留応力は生じない。
内側フランジ付カラー5のカラー部5−2の端面5dは、外側フランジ付カラー4のフランジ部4−1の下面4aより図1の下方にあってはならない。すなわち、図2(B)に示す内側フランジ付カラー5の高さhは、同図(A)に示す外側フランジ付カラー4の高さHと内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の厚さtとの和より大きくてはならない。言い換えると、内側フランジ付カラー5のカラー部5−2の端面5dが外側フランジ付カラーフランジ部4の下面4aより図1において下方にあると、後述するワッシャー9と内側フランジ付カラー5とが干渉するため、内側フランジ付カラー5のカラー部5−2の端面5dは外側フランジ付カラー4のフランジ部4−1の下面4aより図1において上方になければならない。
外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の厚さは、FRP締結構造1に作用する締結荷重の大きさによって決定される。内側フランジ付カラー5のカラー部5−2の厚さは、内側フランジ付カラー5と外側フランジ付カラー4の位置ずれの防止に必要な最低限の厚さがあれば良い。内側フランジ付カラー5のカラー部5−2の内径は、FRP締結構造1に挿入されるボルト7(図3参照)等の締結部品の径によって決定される。
外側フランジ付カラー4及び内側フランジ付カラー5の材質は、ボルト7の軸力を支え得る材質であれば良く、特に限定されない。ただし、ボルト7、ナット8、及びワッシャー9との摩擦力で締結する観点から、ボルト7、ナット8、及びワッシャー9と同種の金属であって、耐摩耗性向上のため表面硬化処理が施されていることが望ましい。また、使用環境にもよるが、FRP成形体3の強化繊維が炭素繊維だった場合、電蝕の観点から、アルミニウム合金は避けた方が良い場合がある。
FRP成形体3の締結孔30は円形であり、図1に示すようにFRP成形体3の締結孔30の径はdである。このFRP成形体3は、その端面3dから距離bだけ離れるように設けられている。dとbの関係は、bの大きさが少なくともdの0.5倍以上であることが好ましく、1.25倍以上であればさらに好適である。dに対してbの大きさが小さ過ぎると、図1の紙面の垂直方向に荷重が作用した場合、FRP成形体3の端面からFRP成形体3の締結孔30の壁面までの余肉部でFRP成形体3が破断するおそれがある。
また、図1には示されていないが、1つのFRP製部材2に対してFRP締結構造1は複数個設けても良い。このとき、FRP締結構造1間の距離、すなわちFRP成形体3の締結孔30の中心間距離は、FRP成形体3の締結孔30の径dに対して少なくとも2倍以上であることが好ましく、3.5倍以上であればさらに好適である。
図3に示すように、FRP製部材2は、相手部材6と、ボルト7、ナット8、及びワッシャー9を介して締結される。ボルト7のネジ部が相手部材6とFRP締結構造1を貫通し、ナット8のネジ部と螺合されて軸力が発生する。この軸力により相手部材6とFRP締結構造1との間に摩擦力が生じ、一体に締結される。軸力は、図3では、内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1及び外側フランジ付カラー4のカラー部4−2で負担される。FRP成形体3には軸力がほとんど作用しないため、FRP成形体3にクリープは生じず、軸力の低下を防止することが出来る。
相手部材6がFRP締結構造1の内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1に接するように締結され、ボルト7の頭部が相手部材6側に、ナット8がFRP製部材2側にあるが、各位置関係は逆転しても良い。また、図3ではFRP製部材2と相手部材6の両側にワッシャー9を使用しているが、FRP製部材2側のワッシャー9は外側フランジ付カラー4又は内側フランジ付カラー5で代用可能であるため、必ずしも使用しなくても良い。
次に、FRP締結構造1の製造方法について、図4〜図11を参照して説明する。
図4に示すように、成形型10は位置決め溝11を有する。成形型10は、成形前に脱脂及び離型処理が施されている。カラー配置工程では、位置決め溝11内に外側フランジ付カラー4のフランジ部4−1を配置する。位置決め溝11で外側フランジ付カラー4の位置決めをすることにより、後の工程における外側フランジ付カラー4の位置ずれの防止が可能となる。
成形型10の位置決め溝11へ外側フランジ付カラー4を配置した後、図5に示すように繊維織物12を成形型10上へ積層する。外側フランジ付カラー4は、繊維織物12を予め切り抜いた孔、すなわちFRP成形体3の締結孔30又は繊維織物12の目に挿入する。繊維織物12の目に挿入すれば、繊維を破断させることがなく、FRP成形体3の強度低下を防止することが出来る。ただし、外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の外径が大きい場合は、繊維織物12を予め切り抜いておいた方が容易に積層可能である。
繊維織物12の繊維種類としては、炭素繊維、ガラス繊維、その他有機繊維等が挙げられ、特に限定されない。繊維織物12の織り組織としては、平織、朱子織、綾織、ノンクリンプファブリック等が挙げられ、特に限定されない。
図5では、繊維織物12の積層体枚数を12枚としているが、繊維の積層枚数も特に限定されない。ただし、繊維織物12は後の工程において大気加圧により成形型10へ押さえ付けられ、所定の成形厚みとなる。外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の高さHは、この成形厚みとほぼ同じ値であることが望ましく、従って繊維織物12の積層完了時点では、図5に示すように最表層の繊維織物12は外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の端面4dよりも上方にある。
成形型10上へ繊維織物12を積層した後、図6に示すように内側フランジ付カラー5を外側フランジ付カラー4へ挿入する。前述のように繊維織物12の積層完了時点では最表層の繊維織物12は外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の端面4dよりも上方にあるため、外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の端面4dと内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の下面5bは離れている。
内側フランジ付カラー5を外側フランジ付カラー4へ挿入した後、図7に示すように繊維織物12上にピールプライ13及びフローメディア14を積層する。ピールプライ13は、樹脂含浸・硬化後にFRP成形体3からフローメディア14を引き剥がすための副資材である。フローメディア14は繊維織物12への樹脂含浸を補助するための副資材である。ピールプライ13及びフローメディア14は、予め内側フランジ付カラー5と接する部分を切り抜いておく。これにより、内側フランジ付カラー5の内部への樹脂充填を防止する。
ピールプライ13及びフローメディア14を積層した後、図8に示すように全体を真空フィルム15で覆い、真空吸引する。なお、ピールプライ13及びフローメディア14並びに後述する真空フィルム15は、樹脂含浸補助材を構成する。このとき、大気圧により繊維織物12は成形型10に押さえ付けられ、内側フランジ付カラー5は外側フランジ付カラー4へ押し込まれる。このとき、外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の端面4dと内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の下面5bとが接し、FRP締結構造1の厚みが決まる。
次に、液状樹脂を真空圧により繊維織物12内へ含浸する。前述の真空フィルム15で覆う工程において、樹脂の注入口及び吸引口を設けておき、注入口は樹脂槽へ、吸引口は真空ポンプへ接続する。液状樹脂が繊維織物12全体に含浸した後、樹脂注入及び真空吸引を停止し、常温又は加熱により樹脂を硬化させる。樹脂注入工程において、液状樹脂は、繊維織物12と外側フランジ付カラー4と内側フランジ付カラー5との間に含浸し、硬化により3者を接着固定することで、図9に示すように一体に成形される。
液状樹脂の種類は、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリエステル樹脂等が考えられ、常温において低粘度であれば特に限定されない。常温における粘度は、好ましくは500mPa・s以下である。
なお、外側フランジ付カラー4及び内側フランジ付カラー5の各カラー部の表面、すなわち、カラー部外面4c、カラー部端面4d、及びカラー部内面4e、並びにカラー部外面5c、カラー部端面5d、及びカラー部内面5eに予め研磨処理を施しておけば、FRP成形体3及びフランジ付カラー4、5と一体成形された際に接着強度を向上させることができる。
また、内側フランジ付カラー5を挿入する前に、外側フランジ付カラー4のカラー部内面4e及びカラー部端面4d、並びに内側フランジ付カラー5のカラー部外面5c及びフランジ部下面5bに液状樹脂を塗布しておけば、カラー間の樹脂未含浸部発生を防止し、確実に接着させることができる。
樹脂の硬化を確認した後、図10に示すようにFRP成形体3を成形型10から脱型し、ピールプライ13及びフローメディア14を引き剥がす。脱型直後のFRP成形体3には端部のバリ等があるため、図11に示すように所定の寸法に後加工することによりFRP締結構造1を含むFRP製部材2が得られる。
以上の工程によりFRP成形体3と外側フランジ付カラー4と内側フランジ付カラー5とで構成されたFRP締結構造1を製造することが出来る。上記の真空吸引工程においては、内側フランジ付カラー5が外側フランジ付カラー4へ押し込まれることにより、外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の端面4dと内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の下面5bが接し、FRP締結構造1の厚みが決まる。
すなわち、真空含浸成形による成形によるばらつきの影響無しに、外側フランジ付カラー4及び内側フランジ付カラー5の寸法でFRP締結構造1の厚みが決定されるため、厚みばらつきの調整機構が不要となる。従って、不要となる厚みばらつきの調整機構の分、カラー部4−2及び5−2の厚みを薄くすることが出来るため、FRP成形体3の締結孔30の径を低減することが可能となり、FRP成形体3の強度低下を防止することが出来る。
なお、カラー部4−2及び5−2の薄さは、適用する部材の条件(寸法や作用する荷重、耐久年数)によって変わり得るので、目安としては、外側フランジ付カラー4の内径と同じ径のボルト・ナットのネジ溝深さ程度である。
実施の形態2.
本実施の形態2における締結構造の製造方法は、上記の実施の形態1における締結構造の製造方法と比較すると、外側フランジ付カラー4、内側フランジ付カラー5、及び成形型10のカラー位置決め溝11の形状が異なっており、フランジ部4−1及び5−1及び位置決め溝11の外周部がテーパー状になっている。ただし、外側フランジ付カラー4、内側フランジ付カラー5、及び成形型10のカラー位置決め溝11の形状以外は同様であり、同様な部分には同じ符号を付記し、説明は省略する。
図12に示す本実施の形態2におけるFRP締結構造1の断面図において、図示のように、外側フランジ付カラー4及び内側フランジ付カラー5のフランジ部4−1及び5−1の外周部はテーパー状になっている。フランジ部の外周部をテーパー状とすることにより、カラー4,5の重量を低減できるとともに、フランジ外周部とFRPが接する箇所において、外力が作用した場合の応力集中を低減し、FRP締結構造1の強度を向上させることが出来る。
図13に、本実施の形態2における成形型10の断面図を示す。図13に示すように、成形型10の位置決め溝11は、外側フランジ付カラー4のフランジ部4−1の形状と嵌め合い形状になっており、外周部がテーパー状となっている。外側フランジ付カラー4のフランジ部4−1の形状と成形型10の位置決め溝11の形状を嵌め合い形状とすることにより、成形時におけるカラー4,5の位置ずれを防止することが出来る。
成形型10へ外側フランジ付カラー4を配置した後、上記の実施の形態1と同様の手順で、繊維織物12を積層し、内側フランジ付カラー5を挿入し、ピールプライ13及びフローメディア14を積層し、そして全体を真空フィルム15で覆って真空吸引する。
図14に、本実施の形態2における真空含浸成形工程において、全体を真空フィルム15で覆い、真空吸引した状態の断面図を示す。図示のように、内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の外周部がテーパー状となっていることにより、真空フィルム15を容易に皺や突っ張りなくフランジ部5−1上面へ密着させることが出来る。全体を真空フィルム15で覆って真空吸引した後、上記の実施の形態1と同様の手順で真空含浸成形することにより、FRP締結構造1を得ることが出来る。
実施の形態3.
本実施の形態3における締結構造の製造方法は、上記の実施の形態1及び2における締結構造の製造方法と比較すると、外側フランジ付カラー4へ内側フランジ付カラー5を挿入する工程と同時に穴埋めピン16を挿入している点が異なっている。加えて、副資材積層工程においてピールプライ13及びフローメディア14が、図16に示すように、フランジ付カラー・穴埋めピン16上部にも積層される点が異なっている。ただし、この穴埋めピン16の存在及び副資材の積層範囲以外は同様であり、同様な部分には同じ符号を付記し、説明は省略する。
本実施の形態3における締結構造の製造方法は、上記の実施の形態1及び2と同様の手順でカラーを成形型10へ配置し、繊維織物12を積層する。図15及び図16に示すように、穴埋めピン16を内側フランジ付カラー5のさらに内側に挿入することにより、内側フランジ付カラー5内部の樹脂充填を防止することが出来る。穴埋めピン16は、FRP成形体3の脱型後に取り外せるよう、予め全体に離型処理が施されている。
図16において、ピールプライ13及びフローメディア14を積層した後、全体を真空フィルム15で覆い、真空吸引した状態の断面図を示す。図示のように、ピールプライ13及びフローメディア14は、内側フランジ付カラー5及び穴埋めピン16上部まで積層されている。
上記の実施の形態1における同工程では、内側フランジ付カラー5内部の樹脂充填を防止するため、カラー挿入位置のピールプライ13及びフローメディア14を繰り抜いておく必要があったが、穴埋めピン16を挿入することにより、カラー4,5の挿入位置を繰り抜いておかなくても内側フランジ付カラー5の内部の樹脂充填を防止することが出来る。
これにより、成形工程をより簡略化することが出来、生産性を向上させることが出来る。また、穴埋めピン16の高さを外側フランジ付カラー4のカラー部4−2の高さと内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の厚みとの和と同じ値にすれば、内側フランジ付カラー5のフランジ部5−1の上面と穴埋めピン16の上端面とが同一平面となり、ピールプライ13と穴埋めピン16の上端面に隙間が無くなるため、ピールプライ13、フローメディア14、及び真空フィルム15を皺や突っ張り無しに容易に積層することが出来る。
全体を真空フィルム15で覆って真空吸引した後、上記の実施の形態1及び2と同様の手順で真空含浸成形することにより、FRP締結構造1を得ることが出来る。なお、図15及び図16では、外側フランジ付カラー4、内側フランジ付カラー5、及び成形型10のカラー位置決め溝11の形状が上記の実施の形態2と同様の形状であったが、上記の実施の形態1と同様の形状であっても、同様の効果を得ることが出来る。
<実施例>
実施例1.
以下、上記の実施の形態1におけるFRP製部材2の製造方法の実施例1として、図17に示すフローチャート、及び図18に示すFRP製部材2の斜視図を参照して説明する。
まず、図18に示すFRP製部材2は、U字型の一定断面を有する部材であり、両端のU字型底部に3か所ずつ計6か所のFRP締結構造1を有する。寸法は、例えば、幅200mm、高さ100mm、長さ1000mm、及び厚さは全体に渡って7mmである。
また、FRP締結構造1の形状は、図2に示す外側フランジ付カラー4及び内側フランジ付カラー5と同じであり、それぞれの寸法は、例えば、H=h=10mm、及びT=t=3mmである。
さらに、図5等に示す繊維織物12として、幅500mm及び長さ1100mmに切り出した炭素繊維クロス材(例えば、東レ製、T700炭素繊維平織りクロス材)を35枚積層した。この繊維織物12には、後に締結孔30となるφ18mmの穴を6か所切り抜いた。
次に、図4に示すように、離型処理を施したU字型の成形型10の所定の位置へ設けられた位置決め溝11へ6個の外側フランジ付カラー4を配置する(図17の第1工程)。
次に、図5に示すように、予め切り抜いた穴に外側フランジ付カラー4が挿入されるよう、成形型10上に繊維織物12を積層する(同第2工程)。このとき、繊維織物12の端部を仮止めテープで成形型10へ固定する。
そして、図6に示すように、全ての繊維織物12を積層した後、外側フランジ付カラー4へ内側フランジ付カラー5を挿入する(同第3工程)。
次に、図7に示すように、予め6か所穴を切り抜いたピールプライ13及びフローメディア14を繊維織物12上に積層する(同第4工程)。ピールプライ13及びフローメディア14も繊維織物12と同様に端部を仮止めテープで成形型10へ固定する。
次に、図8に示すように、繊維織物12端部の長手方向に沿って注入口及び吸引口を向かい合うように線状に設置し、全体を真空フィルム15で覆う。さらに、注入口を閉じた状態で吸引口を真空ポンプへ接続し、真空吸引する(同第4工程)。
この結果、大気圧により繊維織物12は成形型10に押さえ付けられ、内側フランジ付カラー5は外側フランジ付カラー4へ押し込まれる。
次に、図9に示すように、注入口を樹脂層へ接続し、注入口を開放して液状樹脂(例えば、日本ユピカ製、エポキシアクリレート樹脂ネオポール8197(100重量部)、過酸化物328E(1重量部)、オクチル酸コバルト(0.2重量部)の混合樹脂)を真空圧により繊維織物12内へ含浸させる(同第5工程)。
液状樹脂は、注入口から吸引口へ向かって幅方向へ含浸する。液状樹脂が繊維織物12全体に含浸した後、樹脂注入及び真空吸引を停止し、常温で樹脂を硬化させる。
樹脂の硬化を確認した後、図10に示すように、FRP成形体3を成形型10から脱型し、ピールプライ13及びフローメディア14を引き剥がす(同第6工程)。
そして、図11に示すように、FRP成形体3端部のバリ等を加工により除去し、6か所のFRP締結構造1を含むU字型のFRP製部材2を得る。
<比較例>
比較例1.
以下、上記の実施例1に対する比較例として、図19に示すFRP製部材の製造工程を示すフローチャート、及び図20に示すFRP製部材2を参照して説明する。
なお、本比較例1は、実施例1と比較して、FRP締結構造及びその製造方法が異なっている。ただし、FRP締結構造及びその製造方法以外は同様であり、同様な部分には同じ符号を付記し、説明は省略する。また、符号は、上記の実施例1と同様に実施の形態1のものを使用する。
本比較例1におけるFRP製部材2の形状及び寸法は、図18に示す実施例1におけるFRP製部材2と同様である。実施例1と同様に、両端のU字型底部に3か所ずつ計6か所のFRP締結構造1を有する。
先ず実施例1と同じ形状・寸法のフランジ付カラー4,5をそれぞれ6個ずつ準備する。
次に、繊維織物12として、幅500mm、長さ1100mmに切り出した炭素繊維クロス材(例えば、東レ製、T700炭素繊維平織りクロス材)を35枚準備する。ただし、本比較例1では繊維織物12には穴を切り抜かなかった。
次に、離型処理を施したU字型の成形型10上へ繊維織物12を積層する(図19の第1工程)。
ただし、本比較例1における成形型10には位置決め溝11は設けられていない。成形型10上に繊維織物12を積層した後、繊維織物12の端部を仮止めテープで成形型10へ固定する。
次に、ピールプライ13及びフローメディア14を繊維織物12上に積層する(同第2工程)。ただし、本比較例1におけるピールプライ13及びフローメディア14には、穴が切り抜かれていない。ピールプライ13及びフローメディア14も繊維織物12と同様に端部を仮止めテープで成形型10へ固定する。
次に、繊維織物12端部の長手方向に沿って、注入口及び吸引口を向かい合うように線状に設置し、全体を真空フィルム15で覆う。さらに、注入口を閉じた状態で吸引口を真空ポンプへ接続し、真空吸引する(同第2工程)。
これにより、大気圧により繊維織物12は成形型10に押さえ付けられる。
次に、注入口を樹脂層へ接続し、注入口を開放して液状樹脂(日本ユピカ製、エポキシアクリレート樹脂ネオポール8197(100重量部)、過酸化物328E(1重量部)、オクチル酸コバルト(0.2重量部)の混合樹脂)を真空圧により繊維織物12内へ含浸させる(同第3工程)。
液状樹脂は、注入口から吸引口へ向かって幅方向へ含浸する。液状樹脂が繊維織物12全体に含浸した後、樹脂注入及び真空吸引を停止し、常温で樹脂を硬化させる。
樹脂の硬化を確認した後、FRP成形体3を成形型10から脱型し、ピールプライ13及びフローメディア14を引き剥がす(同第4工程)。
FRP成形体3端部のバリ等を加工により除去し、所定の位置に6か所のカラー埋め込み用の穴を加工する(同第5工程)。
次に、図20に示すように、外側フランジ付カラー4、内側フランジ付カラー5、及び加工した穴の壁面へ接着剤17(ナガセケムテックス製二液エポキシ接着剤AV138/HV998)を塗布し、穴の一方から外側フランジ付カラー4を、他方から内側フランジ付カラー5を互いに組み合わせるように挿入し、接着する(同第6工程)。そして、常温で接着剤を硬化させ、6か所のFRP締結構造1を含むU字型のFRP製部材2を得る。
すなわち、本比較例1では、図20に示すように、FRP成形体3を成形した後に締結孔30となる穴加工を施し、その穴にフランジ付カラー4,5を挿入して接着剤17により接着するため、フランジ外周部とFRP成形体3との間に接着剤17による段差が生じる。
上記の実施例1におけるFRP締結構造1では、FRP成形体3の成形とフランジ付カラーの接着を同時に行うため、接着剤は不要であり段差は生じない。
本比較例1による製造方法では、FRP成形体3の成形厚みがばらついた場合、外側フランジ付カラー4と内側フランジ付カラー5との間、又はフランジ付カラー4,5とFRP成形体3との間に過大な接着層17が形成され、フランジ付カラー4,5で軸力を保持する効果が得られない場合がある。
1 FRP締結構造、2 FRP製部材、3 FRP成形体、3a FRP成形体成形型面、3b FRP成形体の大気側面、3c FRP成形体内面、4 外側フランジ付カラー、4−1 外側フランジ付カラーのフランジ部、4−2 外側フランジ付カラーのカラー部、4a 外側フランジ付カラーのフランジ部下面、4b 外側フランジ付カラーのフランジ部上面、4c 外側フランジ付カラーのカラー部外面、4d 外側フランジ付カラーのカラー部端面、4e 外側フランジ付カラー4のカラー部内面、5 内側フランジ付カラー、5−1 内側フランジ付カラーのフランジ部、5−2 内側フランジ付カラーのカラー部、5a 内側フランジ付カラーのフランジ部上面、5b 内側フランジ付カラーのフランジ部下面、5c 内側フランジ付カラーのカラー部外面、5d 内側フランジ付カラーのカラー部端面、5e 内側フランジ付カラー5のカラー部内面、6 相手部材、7 ボルト、8 ナット、9 ワッシャー、10 成形型、11 位置決め溝、12 繊維織物、13 ピールプライ、14 フローメディア、15 真空フィルム、16 穴埋めピン、30 締結孔。

Claims (12)

  1. 成形型の位置決め溝に外側フランジ付カラーを嵌め込む第1工程と、
    前記成形型上で前記外側フランジ付カラーの外側にFRP成形体を構成する繊維織物を積層する第2工程と、
    前記外側フランジ付カラーの内側に内側フランジ付カラーを挿入して前記繊維織物の締結孔に埋め込む第3工程と、
    前記繊維織物上で前記内側フランジ付カラーを除いた部分に樹脂含浸補助材を積層して真空圧により吸引する第4工程と、
    前記樹脂含浸補助材の下で、液状樹脂を前記繊維織物と前記外側フランジ付カラーと前記内側フランジ付カラーとの間に含浸させる第5工程と、
    前記液状樹脂の硬化後に前記第5工程で得られた成形体を前記成形型から脱型するとともに前記樹脂含浸補助材を引き剥がすことにより前記FRP成形体を得る第6工程とを備える
    FRP締結構造の製造方法。
  2. 前記第2工程と前記第3工程との間に、前記外側フランジ付カラーのカラー部の内面及び内側フランジ付カラーのカラー部の外面に液状樹脂硬化物を塗布する工程を含む
    請求項1に記載のFRP締結構造の製造方法。
  3. 前記第1工程の前に、前記外側フランジ付カラー及び前記内側フランジ付カラーの各カラー部の表面に予め研磨処理を施しておく工程を含む
    請求項1又は2に記載のFRP締結構造の製造方法。
  4. 前記外側フランジ付カラーのフランジ部及び前記内側フランジ付カラーのフランジ部の外周部はテーパー状になっている
    請求項1から3のいずれか1項に記載のFRP締結構造の製造方法。
  5. 前記第3工程が、前記内側フランジ付カラーのカラー部の内側へ穴埋めピンを挿入する工程を含む
    請求項1から4のいずれか1項に記載のFRP締結構造の製造方法。
  6. 前記第4工程は、前記樹脂含浸補助材を、前記内側フランジ付カラーのフランジ部及び前記穴埋めピン上に積層する工程を含む
    請求項5に記載のFRP締結構造の製造方法。
  7. 前記穴埋めピンの高さは、前記外側フランジ付カラーのカラー部の高さと前記内側フランジ付カラーのフランジ部の厚みとの和に等しい
    請求項5又は6に記載のFRP締結構造の製造方法。
  8. 前記第6工程で得た前記FRP成形体を、設定された寸法に後加工する第7工程をさらに備えた
    請求項1から7のいずれか1項に記載のFRP締結構造の製造方法。
  9. 前記樹脂含浸補助材は、ピールプライとフローメディアと真空フィルムとを含む
    請求項1、2、3、又は6に記載のFRP締結構造の製造方法。
  10. 外側フランジ付カラーと、
    前記外側フランジ付カラーの内側に挿入され、FRP成形体の締結孔に埋め込まれる内側フランジ付カラーと、
    前記外側フランジ付カラーの外側に形成され、前記FRP成形体を構成する繊維織物の積層体とを備え、
    前記繊維織物の積層体と前記外側フランジ付カラーと前記内側フランジ付カラーとの間に液状樹脂硬化物が形成されている
    FRP締結構造。
  11. 前記外側フランジ付カラー及び前記内側フランジ付カラーの各カラー部の表面は、予め研磨処理が施されている
    請求項10に記載のFRP締結構造。
  12. 前記外側フランジ付カラーのフランジ部及び前記内側フランジ付カラーのフランジ部の外周部はテーパー状になっている
    請求項10に記載のFRP締結構造。
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