JP2017195858A - 魚釣用リール - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1の発音装置は、回り止め嵌合によりドラグワッシャに固定された発音体と、駆動歯車に固定され駆動歯車とともに回動する打撃部材と、打撃部材を発音体に向って付勢する付勢部材と、を備える。そして、魚の引き込みにより駆動歯車が回動すると、打撃部材が発音体を打撃し、クリック音が生じる。
このため、打撃部材に作用する付勢力が増減(変化)してしまい、クリック音の大きさや音色が一定にならなかった。この結果、釣り人は、魚による引き具合を正確に把握することが難しかった。
しかしながら、前記スナップリングによれば、発音体の全体を覆わないため、クリック音が響き易く、クリック音の音色が更に高くなる。よって、釣り人は魚の引き具合をより正確に把握できる。
左フレーム2a,右フレーム2bの間には、釣糸が巻回されるスプール5aが設けられている。
左フレーム2a,右フレーム2bの間であってスプール5aの前方には、スプール5aに巻回される釣糸を均等にするレベルワインド機構50が設けられている。
この係合ピン5bは、スプール軸5を径方向に貫通する棒状部材であり、後述するピニオン12の嵌合部12cと係合した場合、ハンドル6aの回転駆動力がスプール軸5に伝達し、スプール5aが回転する。
そして、ハンドル6aの操作により螺軸51が回転すると、釣糸案内体53が長孔に沿って左右に往復動する。よって、スプール5aに巻回される釣糸は左右方向に均等に振り分けられる。
また、伝達ギヤ7とラチェット8との間には、ライニングワッシャ7aが介在し、伝達ギヤ7にラチェット8が直接当接しないようになっている。これにより、駆動歯車11及び伝達ギヤ7がハンドル軸6に対して相対回転する場合、ラチェット8との摩擦力を受け難くなっている。
また、駆動歯車11の右面には、後述するドラグ装置20と発音装置30を収容する収容部13が形成されている(図2,図3参照)。
そして、ピニオン12は、ピニオン12内に挿通された押圧軸12aに沿って軸方向に移動可能になっている。このため、ピニオン12の移動により、係合ピン5bと嵌合部12cとが嵌合する動力伝達状態(クラッチON)と、係合ピン5bと嵌合部12cとが嵌合しない動力遮断状態(クラッチOFF)との切り換えが可能となっている。
そして、可動部材45が右側板3b側に移動すると、可動部材45が係合するピニオン12も右側板3b側に移動して係合ピン5bと嵌合部12cとの嵌合が解除され、動力伝達機構10が動力遮断状態(クラッチOFF)に切り換わる。
また、特に図示しないが、クラッチ駆動部材44は、ハンドル6aの操作によりラチェット8の駆動力が伝達された場合、カム面44aによる押圧が解除される方向に回動するように構成されている。
そして、ハンドル6aの操作によりクラッチ駆動部材44が回動してカム面44aによる押圧が解除された場合、可動部材45はコイルバネにより右フレーム2b側に押圧される。すると、ピニオン12は、可動部材45にスプール軸5側に押圧されて嵌合部12cが係合ピン5bに嵌合し、動力伝達機構10が動力伝達状態(クラッチON)に切り換わる。
ここで、駆動歯車11は、ドラグ装置20を介して逆回転が防止されているハンドル軸6に摩擦結合している。よって、駆動歯車11に伝達した力がドラグ装置20との摩擦係合力(制動力)よりも大きい場合、駆動歯車11はハンドル軸6を中心に回転する。
この結果、魚の引き込みなどの力が非常に大きい場合には、スプール5aが回転して釣糸が引き出されるようになり、釣糸の切断が防止される。なお、ハンドル軸6は、ローラー式一方向クラッチK及びラチェット8により、釣糸引き出しに伴う逆回転が防止されている。
また、ドラグワッシャ23及びライニング材28は、駆動歯車11の収容部13内に配置されている。
また、この距離L1は、発音装置30の後述するケース33の直径と同じ大きさに形成されている。
つまり、制動部22の外周面と収容部13の内周面13aとの間の空間Sに、ケース33を配置することができる。また、魚の引き込みにより駆動歯車11が回転した場合、ケース33は、制動部22の外周側(空間S)を周回するようになっている。
本体部24の右面24aには、外周端縁を切り欠いてなる外周溝部26が設けられている。
また、発音体31の他面側(外側面)は、ハンドル6a側から臨むことができる。このため、発音体31の他面側(外側面)に、後述する抜け止め部材32が当接可能になっている。
よって、発音体31に周方向への荷重が作用しても、凹部36bが突起部27に係合し、発音体31が回動しない。
一方で、凹部38と突起部27(凸部)とは、互いに軸方向(左右方向)に移動自在に形成されている。
よって、発音体31とドラグワッシャ23は、分離構成されており、回転方向には共に一体的に回転するが、ドラグワッシャ23が軸方向に移動しても、発音体31は追従しない。
図3に示すように、抜け止め部材32はリング状の弾性係止部材であり、棒状部材を4回折り曲げることで4つの曲折部32aが形成されたスナップリングである。
図4に示すように、抜け止め部材32は、4つの曲折部32aと両端部32bとが収容部13の内周面13aの係合溝13bに入り込むことで、駆動歯車11に着脱可能に係合している。
また、抜け止め部材32において、4つの曲折部32aと両端部32bとの間で直線状に延在する直線部32cは、駆動歯車11の収容部13内に位置している。
よって、ハンドル6a側から直線部32cを臨むことができる。
つまり、直線部32は、発音体31の発音部36と重なり、発音部36の他側面(外側面)に当接可能になっている。
魚による引き込みより駆動歯車11が回転すると、打撃部材35は駆動歯車11と同方向に回転、つまり、周方向に移動し、発音体31の凸部36aと凹部36bとに交互に当接(接触)する。
ここで、打撃部材35が発音体31の凸部36aに当接した場合、打撃部材35は、凸部36aに押圧されて駆動歯車11側に移動する。そして、駆動歯車11がさらに回転すると、打撃部材35は、凹部36bを打撃し、クリック音が発生する。
ここで、駆動歯車11の収容部13を覆うような蓋部材により発音体31の抜け止めを行うことも可能であるが、発音体31から生じたクリック音が籠った音となるので、音色の面ではあまり好ましくない。
しかしながら、本実施形態の抜け止め部材32によれば、駆動歯車11の収容部13から発音体31が大きく露出しているため、ドラグ装置20の制動力の強弱調節の影響を受けない特徴に加えて更に、クリック音が響き易く、クリック音の音色が更に高くなる。
なお、抜け止め部材32はリング状の弾性係止部材(スナップリング)で述べたが、例えば、駆動歯車11の上部端面の周囲にネジ部材を螺合し、そのネジ部材の頭部内面で発音体31を抜け止めしても良く、抜け止め部材32は発音体31の他面側に係合して軸方向規制するものであれば良く、具体的な係止構造は特に限定されない。
本実施形態のドラグ装置20は、ドラグワッシャ23でライニング材28を駆動歯車11に押し付けることで制動力を発揮するように構成されているが、駆動歯車11に係合する制動板を公知のように複数枚で構成して制動力を発揮するようにしても良く、制動部の構成は適宜設定される。
また、本実施形態では、打撃部材35に付勢力を付与するため、コイルばね34を用いているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、打撃部材35に板バネを使用した場合、打撃部材(板バネ)35を変形させてその弾性変形により付勢力を発揮するようにしてもよい。
更に又、発音体31とドラグワッシャ23の係合構成(相互に軸方向移動可能で回り止め一体回転する構成)は、前述の凹部38と突起部27の形状や個数、配置位置等に限定されず、適宜設定される。
6 ハンドル軸
11 駆動歯車
13 凹陥部
20 ドラグ装置
22 制動部
23 ドラグワッシャ
27 突起部
30 発音装置
31 発音体
32 抜け止め部材
35 打撃部材
36 発音部
38 凹部
Claims (4)
- ハンドル軸に回動可能に摩擦結合する駆動歯車と、
前記ハンドル軸に回り止め嵌合されるとともに、前記ハンドル軸方向に摺動自在なドラグワッシャと、
前記駆動歯車と前記ドラグワッシャとの相対回転により発音する発音装置と、
を備え、
前記ドラグワッシャに回り止め係合された環状の発音体と、
前記駆動歯車とともに回動し、前記発音体の一面側を打撃する打撃部材と、
前記発音体の他面側に配置された抜け止め部材と、
を備え、
前記ドラグワッシャは、前記発音体に対し前記ハンドル軸方向に移動可能であり、
前記発音体は、前記打撃部材により押圧されて前記抜け止め部材に当接し、位置決めされていることを特徴とする魚釣用リール。 - 前記抜け止め部材は、前記駆動歯車に装着されて前記発音体の他面側に当接可能に臨まされていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
- 前記発音体と前記ドラグワッシャは、互いに分離構成されて凹部と凸部で軸方向移動可能に一体回転することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
- 前記抜け止め部材は、リング状の弾性係止部材であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の魚釣用リール。
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