JP2017194819A - 視差バリア部材および立体映像表示装置 - Google Patents

視差バリア部材および立体映像表示装置 Download PDF

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哲朗 矢野
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功太郎 足達
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桂一 坂本
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准平 大山
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Abstract

【課題】立体映像表示装置にタッチパネル機能を付与することが可能な視差バリア部材を提供することを課題とする。【解決手段】立体映像表示装置に用いられる視差バリア部材であって、基材と、上記基材上に形成されたブラック層と、上記基材上に形成され、金属を含む高反射層と、上記基材上に形成され、上記高反射層と電気的に接続された配線層および電極パッドとを備え、上記高反射層は、タッチパネルの検出領域に配置されるセンサ電極として機能するように形成されており、上記配線層および上記電極パッドは、上記タッチパネルの非検出領域に配置されるように形成されており、上記ブラック層は、少なくとも上記タッチパネルの上記検出領域に配置されるように形成されていることを特徴とする視差バリア部材を提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、立体映像表示装置に用いられる視差バリア部材、および立体映像表示装置に関する。
近年、観察者が特殊なメガネを使用せずに裸眼で立体映像を見ることができる立体映像表示装置(いわゆる裸眼3Dディスプレイ)が実用化されている。立体映像の表示方法の1つとして、視差バリア方式が知られている。視差バリア方式では、立体映像表示装置は、視点の異なる複数の画像を表示し、それらの画像の光線は、視差バリア部材によって出力方向を制御され、観察者の両眼に導かれる。観察者は、左目と右目とで異なる視差画像を見ることになるため、映像を立体的に認識することができる。
視差バリア部材には、光を透過する透過領域と、光を透過させない遮光領域とが所定パターンで設けられている。遮光領域が存在することにより、立体映像表示装置では、通常の映像表示装置(2Dディスプレイ)より輝度が低下する。輝度の低下を抑制するためには、バックライトの輝度を増加させる必要があるため、消費電力が増加する。
消費電力を増加させることなく輝度の低下を抑制するため、遮光領域のバックライト側に高反射層を設けた視差バリア部材を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、バックライトから遮光領域に向かう光を高反射層で反射させ、この反射光を再度バックライトで反射させて透過領域に向かわせることにより、光を効率的に利用することができる。
中国特許出願公開第104238125号明細書
近年、表示装置は、タッチパネルと組み合わせて、種々の装置(例えば、タブレット端末、スマートフォン、ゲーム機、ATM等)に用いられており、表示装置にタッチパネル機能が付与されたタッチパネル一体型の表示装置の開発が進められている。立体映像表示装置においても、タッチパネル機能を付与することが求められている。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、立体映像表示装置にタッチパネル機能を付与することが可能な視差バリア部材、およびタッチパネル機能を有する薄型の立体映像表示装置を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、立体映像表示装置に用いられる視差バリア部材であって、基材と、上記基材上に形成されたブラック層と、上記基材上に形成され、金属を含む高反射層と、上記基材上に形成され、上記高反射層と電気的に接続された配線層および電極パッドとを備え、上記高反射層は、タッチパネルの検出領域に配置されるセンサ電極として機能するように形成されており、上記配線層および上記電極パッドは、上記タッチパネルの非検出領域に配置されるように形成されており、上記ブラック層は、少なくとも上記タッチパネルの上記検出領域に配置されるように形成されていることを特徴とする視差バリア部材を提供する。
本発明によれば、視差バリア部材の高反射層がタッチパネルのセンサ電極として機能することから、立体映像表示装置とした際に、タッチパネル機能を付与することができる。また、本発明の視差バリア部材は、タッチパネルの少なくとも一部を構成することができるため、立体映像表示装置の厚みを薄くすることができる。
上記発明においては、上記高反射層、上記配線層および上記電極パッドは、同一材料を含むことが好ましい。高反射層、配線層および電極パッドを同時に形成することができるため、製造コストを削減することができるからである。
本発明は、視差バリア部材と、タッチパネルと、透過型表示素子とを備える立体映像表示装置であって、上記視差バリア部材は、上述した視差バリア部材であり、上記タッチパネルの少なくとも一部を構成することを特徴とする立体映像表示装置を提供する。
本発明によれば、上述した視差バリア部材を有することにより、タッチパネルの少なくとも一部を構成することができるため、立体映像表示装置の厚みを薄くすることができる。
本発明の視差バリア部材は、立体映像表示装置にタッチパネル機能を付与することができるといった効果を奏する。
本発明の視差バリア部材の一例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明の視差バリア部材を用いたタッチパネルの一例を示す概略斜視図である。 本発明の視差バリア部材の他の例を示す概略平面図である。 本発明の視差バリア部材を用いたタッチパネルの他の例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明の立体映像表示装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の立体映像表示装置について説明する模式図である。 本発明の視差バリア部材を用いたタッチパネルの他の例を示す概略平面図である。
以下、本発明の視差バリア部材および立体映像表示装置の詳細を説明する。
A.視差バリア部材
本発明の視差バリア部材は、立体映像表示装置に用いられる視差バリア部材であって、基材と、上記基材上に形成されたブラック層と、上記基材上に形成され、金属を含む高反射層と、上記基材上に形成され、上記高反射層と電気的に接続された配線層および電極パッドとを備え、上記高反射層は、タッチパネルの検出領域に配置されるセンサ電極として機能するように形成されており、上記配線層および上記電極パッドは、上記タッチパネルの非検出領域に配置されるように形成されており、上記ブラック層は、少なくとも上記タッチパネルの上記検出領域に配置されるように形成されていることを特徴とする。
ここで、「タッチパネルの検出領域」とは、タッチパネルにおいて操作者からの入力情報を検出する領域をいう。タッチパネルの検出領域は、本発明の視差バリア部材を含むタッチパネルを、立体映像表示装置に用いた際に、立体映像表示装置の画面表示領域を含む領域に配置される。また、「タッチパネルの非検出領域」とは、タッチパネルにおいて上述した検出領域以外の領域をいう。タッチパネルの非検出領域は、本発明の視差バリア部材を含むタッチパネルを、立体映像表示装置に用いた際に、立体映像表示装置の画面表示領域の外側の領域(例えば、額縁領域)に配置される。
本発明の視差バリア部材について図を用いて説明する。図1(a)は本発明の視差バリア部材の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図である。図1(a)、(b)に示される視差バリア部材10は、基材1と、基材1上に形成されたブラック層2と、基材1上に形成され、金属を含む高反射層3と、基材1上に形成され、高反射層3と電気的に接続された配線層4および電極パッド5とを備える。高反射層3は、タッチパネルの検出領域Pに配置されるセンサ電極21として機能するように形成されている。配線層4および電極パッド5は、タッチパネルの非検出領域Qに配置されるように形成されている。ブラック層2は、少なくともタッチパネルの検出領域Pに配置されるように形成されている。視差バリア部材10は、透過領域R1と遮光領域R2とを有する。透過領域R1および遮光領域R2は、通常、立体映像表示装置の表示領域に配置される。ブラック層2および高反射層3は、通常、遮光領域R2に配置され、透過領域R1には配置されない。なお、図1(a)は、視差バリア部材10をブラック層3側から見た平面図である。
図2は本発明の視差バリア部材を用いたタッチパネルの一例を示す概略斜視図である。図2に示されるように、視差バリア部材10は、少なくともタッチパネル20の一部を構成する。例えば、視差バリア部材10は高反射層3をセンサ電極21とし、立体映像表示装置の他の部材(図2においては、透過型表示素子の対向基材34)に形成された第2センサ電極22とともに用いることで、タッチパネル20を構成することができる。図2に示されるタッチパネル20は、投影型静電容量方式のタッチパネルであり、センサ電極21として第1電極21aを有し、第2センサ電極22として第2電極22aを有している。対向基材34上には、第2電極22aと接続された第2配線層24および第2電極パッド25がさらに形成されている。第2電極22aはタッチパネル20の検出領域Pに配置されるように形成されている。第2配線層24および第2電極パッド25はタッチパネル20の非検出領域Qに配置されるように形成されている。
図3は、本発明の視差バリア部材の他の例を示す概略平面図であり、図4(a)〜(c)は図3に示される視差バリア部材から構成されるタッチパネルの例を示す概略平面図および概略断面図である。図4(a)は図3のA部分に相当し、図4(b)は図4(a)のA−A線断面図であり、図4(c)は図4(a)のB−B線断面図である。図3および図4に示されるように、視差バリア部材10は、透過領域R1に配置され、基材1上に形成された透明導電層等から構成される第2センサ電極22をさらに有していても良い。図3および図4に示される視差バリア部材10は、高反射層3が、第1電極21aおよび第1電極21aを接続する第1接続部21bを有するセンサ電極21として機能する。また、視差バリア部材10は、第2電極22aおよび第2電極22aを接続する第2接続部22bを有する第2センサ電極22をさらに有する。第2接続部22bは絶縁層23を介して第1接続部21b上に配置されている。視差バリア部材10は、通常、基材1上に形成され、第2センサ電極22と電気的に接続された第2配線層24および第2電極パッド25をさらに有する。図3に示される視差バリア部材10は、それ自体が図4に示されるタッチパネル20を構成する。なお、図3および図4において説明していない事項については、上述した図1、2で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の視差バリア部材は、立体映像表示装置に用いられる。図5(a)は立体映像表示装置の一例を示す概略断面図であり、図5(b)は図5(a)における視差バリア部材およびバックライトの拡大図である。図5に示される立体映像表示装置100は、視差バリア部材10と、タッチパネル20と、透過型表示素子30とを備える。立体映像表示装置100は、通常、視差バリア部材10の透過型表示素子30側とは反対側にバックライト40を備える。視差バリア部材10と透過型表示素子30とは、通常、接着層50を用いて貼合される。
図5(a)に示される透過型表示素子30は、透明基材31、ならびに透明基材31上に形成された着色部32(赤色着色部32R、緑色着色部32G、青色着色部32B)および加飾部33、を有するカラーフィルタ基材と、対向基材34と、カラーフィルタ基材および対向基材34の間に形成された液晶層35とを少なくとも有する透過型液晶表示素子である。タッチパネル20は、高反射層3(センサ電極21)と、対向基材34に形成された第2センサ電極22とから構成される。
立体映像表示装置において、視差バリア部材の高反射層は、以下のような機能を有する。図5(b)に示されるように、視差バリア部材10は、通常、バックライト40側に高反射層3が配置され、バックライト40側とは反対側(観察者側)にブラック層2が配置される。すなわち、図5(b)においては、バックライト40側から観察者側に向かって、基材1、高反射層3およびブラック層2の順に積層するように、視差バリア部材10が配置される。視差バリア部材10において、高反射層3は、バックライト40から遮光領域R2に向かう光L1を反射する。高反射層3で反射された光L1は、再度バックライト40に配置された反射板41等で反射される。反射板21で反射された光L2は、透過領域R1に向かうことができるようになる。そのため、光L2は、バックライト40から直接、透過領域R1に向かう光L3とともに映像の表示に寄与することができる。
立体映像表示装置を用いた三次元表示方法について図を用いて説明する。図6は立体映像表示装置を用いた三次元表示の方法の一例を示す模式図である。図6に示される立体映像表示装置100は、視差バリア部材10と、バックライト40と、透過型表示素子30と、を備える。透過型表示素子30は、通常、右目用画素37と、左目用画素38とを有する。視差バリア部材10は、バックライト40から観察者O側に向かう光を、透過領域R1で透過し、遮光領域R2で遮光する。これにより、バックライト40からの上記光は、右目用の光と左目用の光とに分離される。右目用の光は、右目用画素37を透過して観察者Oの右目(Ereight)に向かい、左目用の光は、左目用画素38を透過して観察者Oの左目(Eleft)に向かう。このようにして、観察者Oは、左目と右目とで異なる視差画像を見ることになるため、映像を立体的に認識することができる。
本発明によれば、視差バリア部材の高反射層がタッチパネルのセンサ電極として機能することから、立体映像表示装置とした際に、タッチパネル機能を付与することができる。また、本発明の視差バリア部材は、タッチパネルの少なくとも一部を構成することができるため、立体映像表示装置の厚みを薄くすることができる。
以下、本発明の立体映像表示装置における各構成について説明する。
1.高反射層
本発明における高反射層は、基材上に形成され、金属を含む。高反射層は、タッチパネルの検出領域に配置されるセンサ電極として機能するように形成されている。
(1)センサ電極
本発明における高反射層は、タッチパネルの検出領域に配置されるセンサ電極として機能する。タッチパネルのセンサ電極は、タッチパネルの位置検知を行うために用いられる部材である。
本発明において適用されるセンサ電極は、タッチパネルの方式に応じて適宜選択される。例えば、図2および図4(a)に示されるように、一方向に接続されたセンサ電極21であっても良く、図7に示されるように、個々のセンサ電極26が接続部27を用いてそれぞれの配線層4および電極パッド5と接続されていても良い。なお、図7は、本発明の視差バリア部材10を用いたタッチパネル20の他の例を示す概略平面図である。また、図7は視差バリア部材10をブラック層3の形成面側とは反対側から見た平面図である。
センサ電極としては、投影型静電容量方式のタッチパネルのセンサ電極であることが好ましい。上記センサ電極は、X方向またはX方向と交差するY方向の一方に接続され駆動電極として機能する第2電極、またはX方向またはY方向の他方に接続され検出電極として機能する第1電極を有する。また、上記センサ電極は、第1電極および第2電極を有していても良い。さらにまた、センサ電極は、複数の第1電極を接続する第1接続部をさらに有していても良く、複数の第2電極を接続する第2接続部をさらに有していても良い。
上記センサ電極による位置検知が行われる原理は、次の通りである。すなわち、複数の第1電極が、各行毎にY方向に接続され、複数の第2電極が、各列毎にX方向に接続されているタッチパネルにおいては、第1電極が検出電極として機能し、第2電極が駆動電極として機能する。そのため、例えば、第2電極に駆動電圧が印加されることにより、第1電極および第2電極の間に静電容量が形成される。このようにして静電容量が形成された面に指等が接触すると、指と接触した面との間に静電容量が形成されることになり、第1電極および第2電極間に形成された静電容量が大きく変化する。この変化を検出することにより、指が接触した位置検知を行うことが可能となる。なお、ここでは、第1電極がY方向に接続された検出電極であり、第2電極がX方向に接続された駆動電極である例について説明しているが、第1電極がX方向に接続された検出電極であり、第2電極がY方向に接続された駆動電極であっても良い。
本発明において適用されるセンサ電極が、投影型静電容量方式のセンサ電極である場合、高反射層は、投影型静電容量方式のタッチパネルのセンサ電極の第1電極および第2電極の少なくとも一方として機能する。すなわち、高反射層は、X方向またはX方向と交差するY方向の一方に接続され駆動電極として機能する第2電極、またはX方向またはY方向の他方に接続され検出電極として機能する第1電極として用いられる。また、高反射層は、タッチパネルの層構成に応じて、上記第1電極および第2電極として用いられる。
センサ電極のパターンは、タッチパネルを構成することができれば特に限定されず、視差バリア部材の透過領域および遮光領域のパターンに応じて適宜選択することができる。センサ電極のパターンは、高反射層として機能しない領域をさらに有していても良い。
(2)高反射層のパターン
本発明における高反射層は、視差バリア部材において、遮光領域に配置され、透明領域には配置されない。そのため、高反射層は、通常、視差バリア部材の遮光領域に沿ってパターン状に形成される。
視差バリア部材における遮光領域のパターンとしては、右目用画素および左目用画素の配列に応じて適宜選択され、特に限定されないが、例えば、ストライプ状、格子状、市松模様、千鳥格子等を挙げることができる。遮光領域のパターンのサイズは、右目用画素および左目用画素のサイズ、表示装置および観察者の距離等に応じて適宜選択される。右目用画素および左目用画素のサイズは、例えば、10μm〜500μmの範囲内であることが好ましいことから、遮光領域のパターンのサイズは上記範囲内で調整されることが好ましい。なお、視差バリア部材における透過領域および遮光領域は、通常、立体映像表示装置の表示領域に配置される。
高反射層は、遮光領域に配置され、かつ、上述したセンサ電極としての機能を有するように、基材上にパターン状に形成される。高反射層のパターンの一例としては、遮光領域のパターンと同一のパターンが挙げられる。この場合、遮光領域のパターンが、タッチパネルの第1電極または第2電極のパターンとして用いられる。具体的には、図1(a)に示されるストライプ状を挙げることができる。高反射層のパターンの他の例としては、遮光領域のパターンの間に連結部が設けられたパターンが挙げられる。この場合、遮光領域のパターンがタッチパネルの第1電極または第2電極のパターンとして用いられ、連結部が第1接続部または第2接続部のパターンとして用いられる。具体的には、図4(a)に示されるように遮光領域のパターンである千鳥模様のパターンと、千鳥模様の間の連結する連結部(図4(a)中、21b)を有するパターンを挙げることができる。
また、高反射層のパターンの他の例としては、全体的または大局的に見た形状が遮光領域のパターン形状となるように、複数の高反射層を有するパターンを挙げることができる。一例としては、図7に示されるように、ストライプ状の遮光領域R2に、複数の高反射層3が形成されているパターンを挙げることができる。
(3)高反射層
高反射層は、基材上に他の層を介して形成されていても良く、基材上に、直接、形成されていても良い。
高反射層の反射率は、バックライトの光の利用効率を高くすることができれば特に限定されないが、94%以上であることが好ましく、中でも95%以上であることが好ましく、特に96%以上であることが好ましい。
高反射層の反射率が低いと、バックライトの光の利用効率を十分に向上させることが困難となる可能性があるからである。
高反射層の反射率は、分光測色計(コニカミノルタ(株)製「CM−2600d」)を用いて測定波長360nm〜740nmの範囲内で分光反射率を測定したときの、各波長における反射率の平均値として特定される反射率である。測定は、SCI(正反射光込み)方式で、JIS Z8722の幾何条件c(di:8°)にて行えばよい。
高反射層は金属を含む。高反射層に用いられる金属は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、およびクロムの少なくともいずれかを含むことが好ましい。また、高反射層に用いられる金属は、銀合金、アルミニウム合金であっても良い。
本発明においては、中でも、高反射層が純銀または銀を主成分とする銀合金であることが好ましい。高反射層の反射率を高くすることができるからである。なお、本明細書において、純銀とは、銀を99.9質量%以上含有する金属をいう。本明細書においては、銀の中に、不可避的に他の金属等の不純物が含まれる場合についても純銀として扱うものとする。また、銀を主成分とする合金(銀合金)とは、構成金属中に占める銀の質量比が最も多い合金をいう。銀の含有量は、通常、50質量%以上であり、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることが好ましい。また、銀の含有量としては、通常、99.9質量%より小さく、95質量%以下であっても良い。
高反射層の厚みは、高反射層に所定の反射率を付与することができれば特に限定されないが、例えば、700nm以下であることが好ましく、600nm以下であることが好ましく、500nm以下であることが特に好ましい。また、高反射層の厚みは、150nm以上であることが好ましく、200nm以上であることがより好ましく、250nm以上であることが特に好ましい。高反射層の厚みが薄すぎる場合は、十分な反射特性を示すことが困難となる可能性があるからである。また、高反射層の厚みが厚すぎる場合は、高反射層に割れ、剥がれが生じやすくなる可能性があるからである。また、高反射層の厚みを一定以上厚くしても、得られる反射率は変わらない傾向にあるため、材料のロスが大きくなる可能性があるからである。
高反射層の厚みは、一般的な測定方法により測定することができる。厚みの測定方法としては、例えば、触針で表面をなぞり凹凸を検出することによって厚みを算出する触針式の方法や、分光反射スペクトルに基づいて厚みを算出する光学式の方法等を挙げることができる。具体的には、ケーエルエー・テンコール株式会社製の触針式膜厚計P−15を用いて厚みを測定することができる。なお、厚みとして、高反射層の複数箇所における厚み測定結果の平均値(平均厚み)が用いられてもよい。
高反射層の形成方法としては、例えば、基材と、基材上の全面に形成された金属層とを有する金属層付基材を準備し、金属層をパターン状にエッチングする方法が挙げられる。金属層付基材は、透明基材上に金属層を形成して準備しても良く、金属層付基材を購入して準備しても良い。金属層の形成方法としては、公知の方法を挙げることができ、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理的蒸着法を用いることが好ましい。金属層を所定のパターン状にエッチングする方法としては、例えば、フォトリソグラフィー法を用いたエッチング法を挙げることができる。具体的には、金属層上に感光性樹脂組成物を塗布してレジスト層を形成した後、フォトマスクを用いてレジスト層をパターン状に露光し、現像することによりパターンレジスト層を形成する。次にパターンレジスト層をマスクとして用いて、金属層をエッチングすることにより、金属層を所定のパターン状に形成する。レジスト層の形成方法、露光方法および現像方法については、一般的なフォトリソグラフィー法に用いられる方法と同様とすることができる。金属層のエッチング方法としては、ドライエッチングであっても良く、ウェットエッチングであっても良いが、ウェットエッチングであることが好ましい。エッチング液としては、金属層の種類に応じて適宜選択される。具体的なエッチング液については、公知のものを用いることができる。
高反射層は、後述する配線層および電極パッドと同時に形成することが好ましい。すなわち、高反射層、配線層および電極パッドは、同一材料を含むことが好ましい。視差バリア部材の製造工程数を少なくすることができ、製造コストを削減することができるからである。
2.ブラック層
本発明におけるブラック層は、基材上に形成される。ブラック層は、観察者側からの外光が高反射層の表面で反射することによる立体映像表示装置のコントラスト低下を抑制する機能を有する。また、ブラック層は、立体映像表示装置において遮光領域に配置され、高反射層とともに遮光領域に遮光性を付与することで、バックライトからの光を右目用の光と左目用の光とに分離する機能を有する。
ブラック層は、立体映像表示装置において、高反射層よりも観察者側に配置される。ブラック層は、通常、基材の高反射層の形成面側に形成されるが、高反射層の形成面側とは反対側に形成されても良い。ブラック層が基材の高反射層の形成面側に形成される場合は、基材、高反射層およびブラック層の順に積層されて形成される。
ブラック層は、通常、立体映像表示装置の表示領域に配置される。また、本発明においては、ブラック層は、少なくとも高反射層が配置された領域に配置されることが好ましい。また、ブラック層は、タッチパネルの検出領域に形成されていることが好ましい。
ブラック層は、例えば図1(a)に示されるように、タッチパネルの検出領域Pのみに配置されるように形成されていても良く、図7に示されるように、タッチパネルの検出領域Pおよび非検出領域Qに配置されるように形成されていても良い。なお、ブラック層がタッチパネルの非検出領域に配置される場合は、電極パッドの形成領域にはブラック層が形成されないことが好ましい。また、本発明においては、ブラック層が、高反射層および配線層を被覆するように形成されていることが好ましい。ブラック層を用いて、高反射層および配線層の腐食を抑制することができるからである。
ブラック層用材料としては、所望の遮光性を有するものであれば特に限定されず、例えば、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色着色材を含有する樹脂組成物等が挙げられる。この樹脂組成物に用いられる樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、桂皮酸系、もしくは環化ゴム系等の光反応性二重結合基を有する感光性樹脂が使用される。
ブラック層の厚みは、立体映像表示装置の用途に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、0.5μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。
ブラック層の反射率は、通常、高反射層の反射率よりも低い。ブラック層の反射率は、例えば、5%以下であり、3%以下であることがより好ましく、2%以下であることが特に好ましい。ブラック層の反射率の測定方法は、上述した「1.高反射層」の項に記載した測定方法と同様とすることができる。
ブラック層および高反射層の積層体のOD値(光学濃度)としては、例えば、2以上であることが好ましい。上記光学濃度は、例えば、分光測色計によりC光源を用いて測色し、分光のY値から光学濃度を算出することができる。分光測色計としては、OLYMPUS(株)製、分光測色計を用いることができる。
ブラック層は、通常、遮光領域に形成され、透過領域には形成されない。ブラック層は、通常、上述した「1.高反射層」の項で説明した遮光領域のパターンと同一のパターンを有する。また、ブラック層のパターンと高反射層のパターンとが同一のパターンである場合、ブラック層と高反射層との幅の差は、片側で3μm以下であることが好ましい。ブラック層と高反射層との幅の差とは、視差バリア部材の基材表面に対して垂直な断面における高反射層の端部と、上記端部に近いブラック層の端部との間の距離をいう。具体的には、図5(b)中、x1で示される距離をいう。
ブラック層の形成方法としては、ブラック層を所定のパターン状に形成することができれば特に限定されず、公知の樹脂層の形成方法を用いることができる。例えば、遮光材料および感光性樹脂組成物を有するブラック層の材料を、露光工程および現像工程を含むフォトリソグラフィー法を用いてパターニングすることによって形成することができる。
3.配線層および電極パッド
本発明における配線層および電極パッドは、基材上に形成され、高反射層と電気的に接続されている。また、配線層および電極パッドは、タッチパネルの非検出領域に配置されるように形成されている。配線層および電極パッドは、通常、基材の高反射層の形成面側に形成される。
配線層および電極パッドの材料としては、導電性を有していていれば特に限定されず、一般的な電極材料を用いることができる。本発明においては、配線層および電極パッドが高反射層と同一材料を含むことが好ましい。
配線層の線幅、電極パッドの形状および大きさについては、視差バリア部材の用途等に応じて適宜選択することができる。
4.基材
本発明における基材は、ブラック層、高反射層、配線層および電極パッドを支持する。
基材としては、通常、透明基材が用いられる。ここで、「透明」とは、特段の事情が無い限り、立体映像表示装置においてバックライト光からの光を透過させ、観察者から認識される表示を行なうことが可能な程度の透明性をいう。したがって、「透明」は、無色透明、および映像表示を妨げない程度の有色透明を含む。また、透明基材は、通常、後述する露光光に対して、ブラック組成物層をパターン状に露光可能な程度の透過性を有する。
バックライトの光の利用効率を高くする観点からは、透明基材の全光線透過率は高いことが好ましい。透明基材の全光線透過率は、具体的には、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。全光線透過率は、JIS K−7361−1に準拠して算出される値である。
透明基材の材料としては、一般的な表示装置に用いられる透明基材の材料を挙げることができる。具体的には、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない無機基材、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する樹脂基材等が挙げられる。中でも無機基材を用いることが好ましく、無機基材の中でもガラス基材を用いることが好ましい。さらには、ガラス基材の中でも無アルカリタイプのガラス基材を用いることが好ましい。寸法安定性に優れるからである。
透明基材の厚みとしては、立体映像表示装置の用途に応じて適宜調整され、特に限定されない。透明基材の厚みは、例えば、0.1μm〜1mmの範囲内であり、中でも0.1mm〜0.5mmの範囲内であることが好ましい。
5.その他の構成
本発明の視差バリア部材は、上述した基材、ブラック層、高反射層、配線層および電極パッドを有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
(1)タッチパネル用機能層
本発明の視差バリア部材は、タッチパネル用機能層をさらに有していても良い。タッチパネル用機能層を有することにより、視差バリア部材にタッチパネル機能を付与することができる。言い換えると、視差バリア部材自体を、タッチパネルとすることができる。タッチパネル用機能層としては、例えば、図4に示されるセンサ電極22(第2電極22aおよび第2接続部22b)、絶縁層23、第2配線層24、および第2電極パッド25等を挙げることができる。図7に示される透過領域R1に配置されるセンサ電極26、接続部27、およびこれらと接続された配線層4、および電極パッド5等を挙げることができる。
第2センサ電極としては、透過領域における透明性を損なわないものであれば特に限定されず、例えば、透明性を有する透明導電層、細線によるメッシュ状のメッシュ電極等を挙げることができる。第2センサ電極が細線によるメッシュ状のメッシュ電極である場合、センサ電極に用いられる材料が不透明な金属材料であったとしても、見かけ上透明とすることが可能である。
第2センサ電極のパターンについては、上述した高反射層のパターンに合わせて適宜調整される。
本発明における第2センサ電極が透明導電層である場合、透明導電層の厚み等については、本発明の視差バリア部材の用途に応じて適宜調整することができ、一般的なセンサ電極に用いられる透明導電層と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
また、本発明におけるセンサ電極がメッシュ電極である場合、メッシュ電極の厚み、線幅、ピッチおよび開口率等については、本発明の視差バリア部材の用途に応じて適宜調整することができ、一般的なセンサ電極に用いられるメッシュ電極と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
本発明におけるセンサ電極の構成材料は、センサ電極が透明電極層である場合、例えば、酸化スズ、ITOと称される酸化インジウムスズ、IZOと称される酸化インジウム亜鉛等の透明導電材料等を用いることができる。
また、本発明におけるセンサ電極が不透明な金属材料により構成されたメッシュ電極である場合、金属材料には、例えば、銀、金、銅、クロム、プラチナ、アルミニウムの単体、あるいはこれらのいずれかを主体とする合金等が挙げられる。金属合金としては、銀、パラジウム、銅の合金等を用いることができる。さらに、金属の複合体としては、モリブデン、アルミニウム、モリブデンの3層構造体等も適用可能である。さらに、例えばPEDOT等の樹脂層形成用組成物に上記金属を加えた導電性高分子を用いることもできる。
絶縁層としては、絶縁性および透明性を有していれば特に限定されず、一般的なタッチパネルの絶縁層を用いることができる。例えば、無機材料層、透明樹脂層等が挙げられる。
(2)密着層
本発明におけるパターン基材は、必要に応じて、基材および金属層の間に密着層が形成されていても良い。例えば、基材の材料としてガラス材料を用い、高反射層の材料として銀を含む材料を用いる場合に、密着層を有することにより、基材および高反射層の密着性を高くすることができるからである。
密着層の材料としては、例えば、インジウム系酸化物を挙げることができる。具体的には、インジウム系酸化物とは、少なくともIn元素およびO元素を含む化合物であり、In元素およびO元素のみを含んでいても良く、さらに、Sn元素、Zn元素等の他の元素を含んでいても良い。インジウム系酸化物としては、例えば、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO(Indium Tin Oxide))、インジウム酸化亜鉛(IZO(Indium Zinc Oxide))、本発明においては、中でも、インジウム系酸化物は、ITO、IZOであることが好ましく、IZOであることが特に好ましい。IZOは良好な透明性を示し、ガラス基材および高反射層の密着性を良好にすることができるからである。
密着層の厚みは、ガラス基材および高反射層の密着層を高くすることができれば特に限定されないが、例えば、1nm以上、10nm以下の範囲内であることが好ましく、中でも2nm以上、7nm以下の範囲内であることが好ましく、特に3nm以上、5nm以下の範囲内であることが好ましい。密着層の厚みが厚すぎる場合は、高反射層の反射特性が低下する可能性があるからである。一方、密着層の厚みが薄すぎる場合は、ガラス基材および高反射層の密着性を十分に図ることが困難となる可能性があるからである。
密着層の厚みは、上述した「1.高反射層」の項で説明した測定方法を用いて測定することができる。密着層の厚みは、平均厚みであっても良い。
密着層は、通常、高反射層の反射特性を阻害しない程度に透明性を有する。密着層の透過率は、例えば、97%以上であり、98%以上であることが好ましく、99%以上であることがより好ましい。密着層の透過率は、例えば、分光光度計(大塚電子(株)製「LCFシリーズ」)を用いて、ガラス基材のみでの測定値を100%として、C光源を用いて測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定した分光透過率から算出したXYZ色度系の輝度Yであり、密着層を形成したガラス基材を測定する形で相対的な透過率として規定できる。
密着層は、通常、高反射層が形成された領域に形成される。すなわち、密着層は、通常、高反射層と同一のパターンを有するように形成される。
密着層の形成方法としては、特に限定されないが、上述した高反射層と同時に形成する方法を用いることが好ましい。具体的には、基材上の全面に密着層および金属層が形成された金属層付基材を準備し、フォトリソグラフィー法を用いて金属層上にパターンレジスト層を形成した後、密着層および高反射層を同時にエッチングする方法を用いることが好ましい。密着層の形成方法については、上述した金属層の形成方法の内容と同様とすることができる。銀を含む高反射層およびインジウム系酸化物を含む密着層を同時にエッチングする方法としては、例えば、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いたウェットエッチング法を挙げることができる。
(3)その他の構成
本発明の視差バリア部材は、上述した構成以外に、例えば、オーバーコート層等をさらに有していても良い。
6.視差バリア部材
本発明の視差バリア部材は、タッチパネルの少なくとも一部を構成する。視差バリア部材は、他の部材に形成された第2センサ電極とともに用いることで、1つのタッチパネルを構成する部材であっても良く、視差バリア部材自体が1つのタッチパネルを構成しても良い。
本発明の視差バリア部材は、立体映像表示装置に用いられる。本発明の視差バリア部材を用いた立体映像表示装置については、後述する「B.立体映像表示装置」の項で説明する。
B.立体映像表示装置
本発明の立体映像表示装置は、視差バリア部材と、タッチパネルと、透過型表示素子とを備える立体映像表示装置であって、上記視差バリア部材は、「A.視差バリア部材」に記載の視差バリア部材であり、上記タッチパネルの少なくとも一部を構成することを特徴とする。
図5は、本発明の立体映像表示装置の一例を示す概略断面図である。なお、図5の詳細については、上述した「A.視差バリア部材」の項で説明したため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、上述した視差バリア部材を有することにより、タッチパネルの少なくとも一部を構成することができるため、立体映像表示装置の厚みを薄くすることができる。
以下、本発明の立体映像表示装置における各構成について説明する。
1.視差バリア部材
本発明における視差バリア部材は、透過型表示素子と、バックライトとの間に配置される。また、視差バリア部材は、通常、ブラック層側が透過型表示素子側に配置され、高反射層側がバックライト側に配置される。
視差バリア部材の詳細については、上述した「A.視差バリア部材」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
2.タッチパネル
本発明におけるタッチパネルは、少なくとも一部が、上述した視差バリア部材から構成される。タッチパネルは、視差バリア部材のみから構成されていても良く、視差バリア部材と、他の部材とから構成されていても良い。タッチパネルが視差バリア部材のみから構成される場合、視差バリア部材は、上述した「A.視差バリア部材」の項で説明したタッチパネル用機能層をさらに有している。一方、タッチパネルが、視差バリア部材と他の部材とから構成される場合は、他の部材上にタッチパネル用機能層が形成される。
他の部材としては、立体映像表示装置に用いられる部材から適宜選択することができ、例えば、透過型表示素子の表示パネルを構成するカラーフィルタ基材、対向基材、表示パネルの外部に配置される偏光板が挙げられる。また、バックライトおよび視差バリア部材の間に配置される拡散フィルム等の光学基材等が挙げられる。本発明における他の部材としては、透過型表示素子の表示パネルを構成するカラーフィルタ基材または対向基材であることが好ましく、対向基材であることが特に好ましい。タッチパネル用機能層を形成しやすく、表示品質が良好な立体映像表示装置とすることができるからである。
3.透過型表示素子
本発明における透過型表示素子としては、右目用の画像と左目用の画像とを表示することが可能なものであれば特に限定されず、典型的には、透過型液晶表示素子が挙げられる。透過型液晶表示素子は、通常、液晶層を有する液晶パネルを少なくとも有する。透過型液晶表示素子に用いられる液晶パネルとしては、一般的な透過型液晶表示装置に用いられるものを挙げることができる。液晶パネルは、例えば、カラーフィルタ基材および対向基材を有していても良い。また、対向基材はTFT基材であっても良い。
本発明においては、液晶パネル中に、タッチパネル用機能層が配置されていても良い。
透過型表示素子は、例えば、液晶パネルの観察者側およびバックライト側の少なくともいずれか一方に配置された偏光板をさらに有していても良い。
透過型表示素子は、通常、バックライト側の面が視差バリア部材と貼合される。
4.バックライト
バックライトとしては、一般的な透過型液晶表示装置に用いられるバックライトとして公知のものを挙げることができる。
5.立体映像表示装置
本発明の立体映像表示装置は、上述した視差バリア部材、タッチパネル、透過型表示素子およびバックライトを有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。具体的には、加飾部材、前面板等を挙げることができる。
本発明の立体映像表示装置の用途としては、特に限定されず、例えば、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに説明する。
[実施例]
[視差バリア部材の作製]
<高反射層、配線層および電極パッドの作製>
ガラス基材を準備した。次に、スパッタリング法を用いてガラス基材上に密着層としてIZO層(厚み:3nm)を形成した。次に、スパッタリング法を用いて、IZO層上に、銀合金(銀、パラジウム、銅を含む銀合金層、厚み500nm)を形成した。次に、感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法により、銀合金層上に、図2に示される高反射層3、配線層4および電極パッド5に対応するパターンを有するレジストを形成した。次に、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いて、IZO層および銀合金層をエッチングした。その後、レジストを剥離し、ガラス基材を洗浄した。以上の工程により、タッチパネルの検出領域に配置されたストライプ状の高反射層と、タッチパネルの非検出領域に配置された配線層および電極パッドを得た。高反射層は、センサ電極として機能するように形成した。
<ブラック層の作製>
ガラス基材の高反射層の形成面側に、カーボンブラックおよび感光性樹脂組成物を含むブラック組成物を塗布し、塗膜をパターン状に露光した後、現像することにより、ブラック層(厚み:約1μm程度)を形成した。ブラック層のパターンは、高反射層のパターンと同一のパターンとした。以上の工程により、視差バリア部材を得た。得られた視差バリア部材の厚みは、約0.2mmであった。
[透過型液晶表示素子の作製]
<第2センサ電極の作製>
ガラス基材を準備した。次に、ガラス基材にスパッタリング法を用いてIZO層(厚さ30nm)を形成した。次に、感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法により、IZO層上に、図2に示される第2センサ電極22、第2配線層24および第2電極パッド25に対応するパターンを有するレジストを形成した。次に実施例と同様にして、IZO層をエッチングした。レジストを剥離してガラス基材を洗浄した。以上の工程により、タッチパネルの検出領域に配置されたストライプ状の第2センサ電極と、タッチパネルの非検出領域に配置された第2配線層および第2電極パッドを得た。なお、第2センサ電極は、高反射層(センサ電極)と直交する方向に接続されたものである。
<TFT基材の作製>
ガラス基材の第2センサ電極および第2配線層を覆うように、紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、塗膜に紫外線を照射した。その後、ガラス基材を、230℃、1時間加熱して、上記塗膜を硬化させることにより、絶縁性を有するオーバーコート層(厚み:1.5μm)を形成した。得られたオーバーコート層上に、TFTを形成した。以上の工程により、TFT基材を作製した。
<カラーフィルタ基材の作製>
ガラス基材を準備した。ガラス基材上にカーボンブラックおよび感光性樹脂組成物を含む遮光部用組成物を塗布し、塗膜をパターン状に露光した後、現像することにより、格子状のパターンで構成される遮光部(厚み:1μm)を形成した。次に、遮光部が形成されたガラス基材上に、赤色色材および感光性樹脂組成物を含む赤色着色部用組成物を塗布し、塗膜をパターン状に露光した後、現像することにより、遮光部の開口部に赤色着色部(厚み:2.5μm)を形成した。次に、遮光部が形成されたガラス基材上に、緑色色材および感光性樹脂組成物を含む緑色着色部用組成物を塗布し、塗膜をパターン状に露光した後、現像することにより、遮光部の開口部に緑色着色部(厚み:2.5μm)を形成した。次に、遮光部が形成されたガラス基材上に、青色色材および感光性樹脂組成物を含む青色着色部用組成物を塗布し、塗膜をパターン状に露光した後、現像することにより、遮光部の開口部に青色着色部(厚み:2.5μm)を形成した。以上の工程により、カラーフィルタ基材を得た。
<柱状スペーサおよび配向膜の作製>
カラーフィルタ基材の着色部上に感光性樹脂組成物を塗布し、露光および現像することにより、柱状スペーサを形成した。次に、柱状スペーサが形成された着色部上に、ポリイミドから構成される配向膜を形成した。
<セル組みおよび偏光板の配置>
TFT基材のTFT上にTN液晶を必要量滴下し、上記カラーフィルタ基材を重ね合わせ、UV硬化性樹脂をシール材として用い、常温で0.3kgf/cmの圧力をかけながら400mJ/cmの照射量で露光することにより接合して、セル組みをした。その後さらに外側両面に偏光板を貼り付けて、透過型液晶表示素子を得た。得られた透過型液晶表示素子の厚みは、約0.6mmであった。
<立体映像表示装置の作製>
透過型液晶表示素子のTFT基材側の面と、視差バリア部材のブラック層側の面とを、透明粘着剤を含む接着層(厚み0.1mm)を用いて貼り合わせた。以上の工程により、立体映像表示装置を得た。立体映像表示装置のトータルの厚みは、約0.9mmであった。
[比較例]
<視差バリア部材および透過型液晶表示素子の作製>
視差バリア部材において、配線層およびパッド電極を形成しなかったこと以外は、実施例と同様に視差バリア部材(厚み:約0.2mm)を作製した。また、第2センサ電極、第2配線層および第2電極パッドを形成しなかったこと以外は、実施例と同様に透過型液晶表示素子(厚み:約0.6mm)を作製した。
<タッチパネル基材の作製>
ガラス基材を準備した。実施例における高反射層、配線層および電極パッドと同様にして第1センサ電極を作製した。高反射層および配線層上に、実施例におけるカラーフィルタ基材におけるオーバーコート層と同様にして絶縁層を形成した。絶縁層上に、実施例と同様にして第2センサ電極、第2配線層および第2電極パッドを作製した。第2センサ電極および第2配線層を覆うようにして、上記絶縁層と同様にしてオーバーコート層を形成した。以上の手順により、タッチパネル基材(厚み:約0.3mm)を作製した。
<立体映像表示装置の作製>
透過型液晶表示素子のカラーフィルタ基材側とタッチパネル基材の第2センサ電極側とを、透明粘着剤を含む接着層(厚み0.1mm)を用いて貼合した。また、透過型液晶表示素子のTFT基材側と、視差バリア部材のブラック層側とを貼合した。透明粘着剤を含む接着層(厚み0.1mm)を用いて貼合した。以上の工程により、立体映像表示装置を得た。立体映像表示装置のトータルの厚みは、約1.3mmであった。
[評価]
実施例および比較例の電極パッドおよび第2電極パッドを電源に接続させてタッチパネルの作動試験を行なったところ、実施例および比較例のいずれも、タッチパネルが正常に作動することが確認された。実施例では比較例に比べて、立体映像表示装置の厚みを薄くすることができ、製造コストを抑えることができた。
1 …基材
2 …ブラック層
3 …高反射層
4 …配線層
5 …電極パッド
10 …視差バリア部材
21、26 …センサ電極
20 …タッチパネル
30 …透過型表示素子
40 …バックライト
100 …立体映像表示装置
P …タッチパネルの検出領域
Q …タッチパネルの非検出領域

Claims (3)

  1. 立体映像表示装置に用いられる視差バリア部材であって、
    基材と、
    前記基材上に形成されたブラック層と、
    前記基材上に形成され、金属を含む高反射層と、
    前記基材上に形成され、前記高反射層と電気的に接続された配線層および電極パッドとを備え、
    前記高反射層は、タッチパネルの検出領域に配置されるセンサ電極として機能するように形成されており、
    前記配線層および前記電極パッドは、前記タッチパネルの非検出領域に配置されるように形成されており、
    前記ブラック層は、少なくとも前記タッチパネルの前記検出領域に配置されるように形成されていることを特徴とする視差バリア部材。
  2. 前記高反射層、前記配線層および前記電極パッドは、同一材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の視差バリア部材。
  3. 視差バリア部材と、タッチパネルと、透過型表示素子とを備える立体映像表示装置であって、
    前記視差バリア部材は、請求項1または請求項2に記載の視差バリア部材であり、前記タッチパネルの少なくとも一部を構成することを特徴とする立体映像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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