JP2017194726A - 光輝性媒体の模様変化確認装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 省エネルギー及び省スペースを考慮した上で、非観察領域が発生せずに、潜像がスムーズに動いて視認されるか否かを確認可能な確認装置を提供する。【解決手段】 観察角度の変化により基画像が動画効果を有して視認される光輝性媒体の確認装置であり、光輝性媒体を載置した状態で平滑性を保ちながら固定する被照射部と、被照射部の上部に配置され、光輝性媒体と光源からの照射光を一定の仰角を保持した状態で、光源が第1の方向と少なくとも二次元方向が同じ方向である第1´の方向へ移動する照射部と、被照射部と照射部の間に、光源からの照射光を、第1の方向と直交する第2の方向に拡散する拡散部と、光源の位置及び点灯/消灯を制御する制御部を少なくとも有し、拡散手段は、ライン状のシリンドリカルレンズが第2の方向に万線状に配置されて成ることを特徴とする。【選択図】 図2
Description
本発明は、偽造防止効果を必要とする銀行券、パスポ−ト、有価証券、身分証明書、カ−ド、通行券等のセキュリティ印刷物において、正反射光下で画像の色彩が大きく変化し、動いているように見える印刷物の確認装置に関するものである。
銀行券、パスポ−ト、有価証券、身分証明書等に代表されるセキュリティ印刷物には、複製や偽造を防止するために、偽造防止技術が必要とされている。特に、偽造防止技術の中でも、すかしやホログラム等に代表される、道具を必要とせず、印刷物を手にした全ての人が真偽判別に利用できる偽造防止技術が必要とされている。
この中でも、画像が動いて見える、動画効果を備えた偽造防止技術が特に注目されている。動画効果は、人目を惹きやすく、また、偽造することが困難であることから、近年、セキュリティ印刷物の真偽判別要素として多く用いられる傾向にある。動画効果を実現可能な公知技術としてホログラム、パララックスバリアやレンチキュラー等を用いた技術が存在し、これらの技術が備える、僅かな角度変化で画像を変化させられるという特徴をいかし、画像が立体的に視認できる効果や、動画効果を備えたセキュリティ印刷物は、既に広く存在している。
しかし、一般的なパララックスバリアやレンチキュラーを用いて動画効果を実現した場合、クリア層かレンズが必要となることから、基材の多くはプラスティックに限定される上、印刷物には一定の厚み(少なくとも150μm程度)が必要となり、一般に流通する印刷物に許される厚さを超える。よって、基材の厚さに制限のある印刷物には用いることができず、一定の厚みが許されるプラスティック製カード以外には採用されない傾向にある。また、ホログラムは極めて薄く仕上げることは可能であり、銀行券を代表とする各種セキュリティ印刷物に用いられているものの、一般的な印刷物と比較すると、製造工程の複雑さと高い製造コストを有する。
そこで、本出願人は、一般に流通する印刷物として厚さの制限を受け難く、ホログラムよりも製造が容易であって、製造コスト面にも優れた動画効果を形成することが可能な印刷技術として、入射した光を強く正反射する特性を有し、かつ、盛り上がりを有した蒲鉾状の画線や画素で形成された蒲鉾状要素群の上に、基画像を分割、圧縮した潜像要素群を重ね合わせて形成した潜像を有する光輝性媒体を出願している(例えば、特許文献1参照)。
図10(a)は、特許文献1に記載の光輝性媒体(1)の斜視図であり、光輝性媒体(1)は、基材(2)上に形成した印刷画像領域(3)内に、印刷画線(4)が所定ピッチにより第1の方向(V1)に万線状に配置されて成る。
図10(b)は、図10(a)の光輝性媒体(1)を構成する印刷画線(4)の断面拡大図であり、複数の印刷画線(4)から成る印刷画線群(4a)は、入射した光を強く正反射する特性を有し、かつ、盛り上がりを有した蒲鉾状の画線や画素で形成された複数の蒲鉾状要素(5)から成る蒲鉾状要素群(5a)の上に、基画像を分割、圧縮して形成した複数の潜像要素(6)から成る潜像要素群(6a)を重ね合わせて形成する技術であり、正反射光下で蒲鉾状要素群(5a)と潜像要素群(6a)が干渉することで、潜像として基画像が出現し、印刷物の観察角度又は印刷物に入射する光の角度を変化させることで、基画像が連続的にスムーズに動いて見える技術である。
このような観察角度の変化により画像が出現し、異なる画像に変化する技術に対して、その確認方法や確認装置についても様々な技術が開示されている。
例えば、ホログラムや回折格子等、観察方向や照明方向により、図柄や色彩が変化する特性を有する光学部材で構成される画像を有するセキュリティ印刷物を検査する装置として、照明方向、画像取得方向を任意に設定できる観察系を備え、取得画像と同様の観察条件下で検査媒体の情報を取得して比較表示することで、検査を行う比較検査装置が出願されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2に記載の確認方法は、動画効果の確認はできるものの、あくまでも視認できる画像がチェンジするものを対象とした確認であって、例えば、特許文献1に記載のように、観察角度を変化させることで画像が連続的に動いて見える動画効果を有するような技術を確認できるものではなかった。
そこで、本出願人は、特許文献1に記載の光輝性媒体の動的効果を確認する装置を出願している(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3の検証装置について、図11に示す、特許文献3の検証装置(M´)の模式図を用いて説明する。検証装置(M´)は、光輝性媒体(1)を置く被照射部(7´)、光源(81´)を有している照射部(8´)、光輝性媒体(1)と光源(81´)とが一定の仰角(θi)を保持した状態で、光源(81´)の位置(軌道)を制御する制御部(9´)を少なくとも有している。
確認方法としては、まず、光輝性媒体(1)を被照射部(7´)上へ置く。次に、一定の仰角(θi)を保持した複数の光源(81´)より点灯と消灯を切り替えながら、光源位置(L´)を移動させる。その際、光路(OPi)が、被照射部(7´)へ仰角(θi)で照射し、被照射部(7)では、光路(OPi)との接点となる照射位置(B)において反射角(θr)で反射されることにより、観察位置(E)で、光輝性媒体(1)の動画効果を観察するものである。
光輝性媒体(1)の動画効果は、基画像を潜像とし、印刷画像領域(3)内を所定ピッチで移動して見えるようにしたものとして説明する。図12(a)では、星形状の潜像(6b−1´、6b−2´、6b−3´)が、図12(b1)、図12(b2)及び図12(b3)に示すように、光源(81´)の位置を、81−1´、81−2´及び81−3´と順に点灯することで、印刷画像領域(3)内を、所定ピッチで第1の方向(V1)(6b−1´→6b−2´→6b−3´)に連続的にスムーズに動いて見える。
特許文献3の検証装置(M´)では、本発明が対象とする光輝性媒体(1)の動画効果を確認する際、印刷画像領域(3)へ照射する光の光路(OPi)を、一定の仰角(θi)を保持したまま照射位置を一定のピッチで第1の方向(V1)へ移動させ、光源位置(L´)を一定のピッチである動作ピッチ(Ld)で直線的に移動することで、確認対象の光輝性媒体(1)の動画効果は、ピッチの変調なく観察できることから精度よく確認することが可能となった。
しかしながら、確認対象の光輝性媒体(1)の動画効果をもたらす複数の潜像(6b)を欠け等なく観察するためには、光輝性媒体(1)における印刷画像領域(3)内全体を、ムラなく照射する必要がある。よって、図13(a)に示すように、照射部(8´)は、光源(81´)をLEDとし、LEDを高密度に複数配置して成る面照明を使用する場合、LEDを高密度に設置しなければならないことで電力量を多く必要とし、バッテリーを搭載するか、コンセント等のケーブルによる直接電源供給が必須であり、その分重量が増してしまう。
また、特許文献3の検証装置(M´)を省エネルギーで行うために、図13(b)に示すように、照射部(8´)の列方向に対する複数のLEDの設置密度(間隔)を広げる(間引く)と、光源(81´)であるLEDのない間隔部分(Q)では、図14(a)に示すように、光輝性媒体(1)の潜像(6b´)に観察できない箇所である非観察領域(J)が発生してしまう。また、列方向に対するLEDの設置間隔を間引いた状態で光輝性媒体(1)の潜像(6b´)を観察可能にするために、光を拡散することのできる拡散板を使用すると、光輝性媒体(1)の潜像(6b´)は観察することが可能となるが、本来は、図12で前述したように、6b−1´から6b−3´へ連続的にスムーズに動いて視認される潜像(6b´)が、図14(b)に示すように、一度に重複して観察されるため、改善の余地がある。
本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、省エネルギー及び省スペースを考慮した上で、非観察領域が発生せずに、潜像がスムーズに動いて視認されるか否かを確認可能な確認装置を提供することにある。
本発明における光輝性媒体の模様変化確認装置は、明暗フリップフロップ性又はカラーフリップフロップ性の少なくともどちらか一方の特性を備えた盛り上がりを有する蒲鉾状要素が第1の方向に複数配置された蒲鉾状要素群の上に、基画像を分割した画像を圧縮して形成した潜像要素群が積層され、観察角度を変化させることで基画像が連続的に動いて見える動画効果を有する光輝性媒体の確認装置であって、光輝性媒体を載置した状態で平滑性を保ちながら固定する被照射部と、被照射部の上部に配置され、光輝性媒体と光源からの照射光を一定の仰角を保持した状態で、光源が、第1の方向と少なくとも二次元方向が同じ方向である第1´の方向へ移動する照射部と、被照射部と照射部の間に、光源からの照射光を、第1の方向と直交する第2の方向に拡散する拡散部と、光源の位置及び点灯/消灯を制御する制御部を少なくとも有し、拡散部は、光源からの光が一方向に拡散される媒体であることを特徴とする。
さらに、本発明における光輝性媒体の模様変化確認装置は、検証の基準となる動画効果を有する基準画像と、光源からの照射光を照射することで出現した前記光輝性媒体の動画効果を有する対象画像を比較し、正規の動画効果を有するか否かを検証する画像処理部を有することを特徴とする。
本発明の光輝性媒体の確認装置は、光源からの照射光を拡散する拡散部を設けたことによって、照射光が拡散部を介して一方向のみに拡散されたライン状の照射光となり、光輝性媒体の潜像を完全な対象画像として視認することが可能となった。このため、照射部に多くの光源を必要とすることがなくなり、省エネルギー及び省スペース化を図る事が可能になった。
また、本発明の光輝性媒体の模様変化確認装置は、光輝性媒体の動画効果があらかじめ設計した動画効果であるか否かを確認することが容易となり、確認時間の短縮と確認精度の向上が図れる。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。
まず、本発明の確認対象である光輝性媒体(1)について説明する。確認対象である光輝性媒体(1)は、図10において前述したように、本出願人が既に出願した、特開2011−126028号公報をはじめとした、入射した光を強く正反射する特性である、明暗フリップフロップ性又はカラーフリップフロップ性の少なくともどちらか一方の特性を備えた盛り上がりを有する蒲鉾状要素(5)が、第1の方向(V1)に複数配置された蒲鉾状要素群(5a)の上に、潜像(6b)として視認される、基画像を分割した画像を圧縮して形成した複数の潜像要素(6)から成る潜像要素群(6a)が積層され、観察角度を変化させることで、基画像が潜像(6b)として連続的に動いて見える動画効果を有する媒体であり、例えば、特許第4682283号公報、特許第4844894号公報、特許第4660755号及び特許第5131789号公報がある。
なお、本発明における模様変化とは、前述した動画効果を有するものであって、潜像(6b)として出現した基画像の位置が連続的で滑らかに変化するものに限らず、潜像(6b)の形状が連続的で滑らかに変化するものも含む。
次に、本発明における光輝性媒体(1)の模様変化を確認する装置について、図1に示す、確認装置(M)の構成を示したブロック図と、図2に示す、確認装置(M)の構成を示した模式図を用いて説明する。
確認装置(M)は、光輝性媒体(1)を載置する被照射部(7)と、光輝性媒体(1)と光源(81)からの照射光が一定の仰角(θi)を保持した状態で、光源(81)が第1´の方向(V1´)へ一定ピッチで移動する照射部(8)と、被照射部(7)と照射部(8)の間に、光源(81)からの照射光を一方向に拡散する拡散部(10)と、制御部(9)を少なくとも備える。
確認装置(M)の被照射部(7)に光輝性媒体(1)を載置した後、照射部(8)からの照射光を、光を一方向に拡散する拡散部(10)を介して光輝性媒体(1)へ照射する。本発明の確認装置(M)は、拡散部(10)を介することで、光源(81)が少ない場合でも、照射光が、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)内全体を照射することが可能となり、非観察領域が発生しない効果を奏する。よって、拡散部(10)を用いて、光輝性媒体(1)を観察位置(E)から観察することで、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)内における動画効果を、確認することが可能となる。
なお、本発明において、図2に示す、第1´の方向(V1´)とは、光輝性媒体(1)の印刷画線(4)が所定のピッチにより万線状に配置されている第1の方向(V1)と、少なくとも二次元方向が同じであれば、同じ方向であることを意味する。例えば、方角(東西南北)における、南から北に向かう場合と同じく、第1の方向(V1)と第1´の方向(V1´)は、同じであって三次元的な上下の方向は含まないものとし、第1´の方向(V1´)における、光源(81)の照射方向の延長線以外の方向である。
次に、確認装置(M)の構成について、詳細に説明する。
まず、被照射部(7)について説明する。被照射部(7)は、確認対象である光輝性媒体(1)を載置するためのテーブル状の手段であり、照射部(8)の光が照射する位置に配置する。被照射部(7)は、確認時に光輝性媒体(1)のばたつきを抑えて、光輝性媒体(1)の浮きや曲がりがないようにするために、ローラ、ベルト、エアー、押さえばね等の押圧手段を設けてもよい。押圧手段を設けることで、光輝性媒体(1)を被照射部(7)に、密着させて保持することが、可能となる。なお、ばたつきを抑えるために、押圧手段の代わりに、光輝性媒体(1)を構成する基材(2)の端をつかんで引っ張ることで、ばたつきを抑える手段を設けてもよい。
被照射部(7)は、更に図3の誘導手段(71)を設けた構成としてもよい。誘導手段(71)は、光輝性媒体(1)を、ユーザが誰でも同じように載置可能とする、ガイドの役割を担う手段である。本発明の光輝性媒体(1)は、蒲鉾状要素(5)が複数配置された第1の方向(V1)に対し、光を第1の方向(V1)へ一定のピッチで照射することで、潜像が視認可能となる。よって、詳細は照射部(8)を説明する際に後述するが、確認装置(M)を用いて、潜像を視認可能とするために、照射部(8)における光源(81)からの照射光が、光輝性媒体(1)と光源(81)を一定の仰角(θi)を保持した状態で、第1の方向(V1)へ一定のピッチで移動する必要がある。
よって、ユーザは、被照射部(7)において、光源(81)からの照射光が一定の仰角(θi)となるように、光輝性媒体(1)を保持し、かつ、光源(81)からの照射光が、印刷画像領域(3)全体に照射可能な位置に載置する必要があることから、誰でも同じように載置可能とする誘導手段(71)を設けることが好ましい。
誘導手段(71)は、レーザポインタ等を設けることで光輝性媒体(1)の載置位置を指し示すものや、被照射部(7)に突起を設けることで、光輝性媒体(1)を同じ載置位置に配置するもの、被照射部(7)に開口を有する窓部を設けることで、光輝性媒体(1)の積載位置を示すものがある。
図3は、誘導手段(71)の一例として、誘導手段(71)を窓部(71W)とした構成を示す模式図である。窓部(71W)は、被照射部(7)内における、光源(81)と一定の仰角(θi)を保持し、かつ、光源(81)からの照射光が、印刷画像領域(3)全体に照射可能な位置に開口部(U)を有して載置される。開口部(U)は、印刷画像領域(3)全体に、照射光を照射可能とするために、印刷画像領域(3)以上の面積とする。
次に、照射部(8)について説明する。照射部(8)は、光輝性媒体(1)の潜像を、連続的に潜像がスムーズに動いて視認可能とするために、被照射部(7)の上部に配置され、照射部(8)における光源(81)を一定の仰角(θi)に保持した状態で、光源(81)からの照射位置(B)を第1´の方向(V1´)へ一定のピッチで移動する手段である。具体的な光源(81)としては、LED、キセノンランプ、ハロゲンランプ等の一般的な光源を用いることができる。なお、光源(81)の移動手段についての詳細は後述するが、制御部(9)で行う。
本発明の照射部(8)は、光源(81)をLEDとし、LEDがマトリックス状に複数配置されて成る面照明とし、面照明の行(X)方向を第1の方向(V1)に配置することが好ましい。
図4は、照射部(8)が、複数の光源(81)から成る面照明である構成を示す模式図である。照射部(8)は、光源(81)が、一定のピッチである光源ピッチ(Lp)で平面状に行列(マトリックス状)に配置され、後述する制御部(9)により光源(81)の点灯/消灯を制御することで、光源位置(L)を移動することが可能な構成である。面照明に配置する光源(81)は、下記式1の行(X)2個以上×列(Y)1個以上であれば光輝性媒体(1)の動画効果を確認することができることから、特に配置する数に限定はない。
(式1)
面照明に配置する光源の数=行(X)の数:2個以上×列(Y)の数:1個以上
面照明に配置する光源の数=行(X)の数:2個以上×列(Y)の数:1個以上
光輝性媒体(1)の動画効果を観察するためには、光輝性媒体(1)を構成する複数の蒲鉾状要素(5)が、一本ずつ第1の方向(V1)に順に光輝性を有して視認される必要があり、確認装置(M)においては、照射部(8)における光源(81)からの照射光を、蒲鉾状要素(5)に対して、第1の方向(V1)へ移動して照射する必要がある。
よって、光源(81)は、図4に示すように、一つの蒲鉾状要素(5)を照射するために、第1の方向(V1)と直交する第2の方向(V2)に光源群(82)として配置される。さらに、複数の蒲鉾状要素(5)を照射するために、光源群(82)は、第1´の方向(V1´)に一定の光源ピッチ(Lp)で複数配置した、行(X)方向と列(Y)方向からなるマトリックス状となる。光源群(82)が、第1´の方向(V1´)に順次点灯することで、複数の蒲鉾状要素(5)が、一本ずつ第1の方向(V1)に順に光輝性を有して視認され、光輝性媒体(1)の動画効果を観察することが可能となる。
光源(81)は、LED、キセノンランプ、ハロゲンランプ等公知の点光源を用いることが可能であるが、LEDが好ましい。LEDは、サイズ及び電力量が、他の点光源と比べて少ないことから、省エネルギー、かつ、省スペースで配置することが可能となる。よって、照射部(8)は、光源(81)をLEDとし、LEDがマトリックス状に複数配置されて成る面照明とし、面照明の行(X)方向を第1の方向(V1)に配置することが好ましい。
なお、点光源を光源(81)とした場合、図5に示すように、光源(81)を隙間なく配置した場合でも、光源(81)からの照明光(OPi)の隙間である光源ピッチ(Lp)をなくすことはできない。前述のとおり、照射光に隙間が生じた場合、潜像に視認できない領域が生じ、好ましくない。よって、本発明においては、光を一方向に拡散する拡散部(10)を設置し、拡散部(10)を介して光源(81)からの照明光を照射することで、光源(81)に点光源を用いた場合でも、省エネルギー、かつ、省スペースで潜像がスムーズに動いて視認されるか否かが確認可能となる。
なお、面照明における、行(X)方向と列(Y)方向の光源(81)の数は、光源(81)からの照射光が、光輝性媒体(1)全体を覆うことが可能であれば、適宜設定可能である。
次に、図6に示す、確認装置(M)の光源位置(L)と照射位置(B)の模式図を用いて、光源位置(L)と照射位置(B)の関係を詳細に説明する。
光源(81)は、照射光を一定の仰角(θi)を保持したまま、光輝性媒体(1)の印刷画線(4)が所定のピッチにより万線状に配置されている第1の方向(V1)に、光源位置が、L21、L22、L23、L24及びL25と、一定の動作ピッチ(Ld)で直線状に移動することで、光源(81)からの光路は、後述する拡散部(10)を介して、OPi1、OPi2、OPi3、OPi4及びOPi5と移動する。つまり、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)と光路(OPi)との接点となる照射位置(B)は、一定の仰角(θi)を保持したまま照射位置が、B1、B2、B3、B4及びB5まで第1の方向(V1)に一定の動作ピッチ(Ld)で直線状に移動することになる。
本発明において、動作ピッチ(Ld)とは、同じ動作を繰り返す速度及び距離のことである。例えば、照射位置(B)が移動する際の動作ピッチ(Ld)で説明すると、速度とは、照射位置(B)が移動する速さであり、距離とは、照射位置(B)間の距離である。
光輝性媒体(1)の動的効果を確認するためには、光輝性媒体(1)の印刷画線(4)が所定のピッチにより万線状に配置されている第1の方向(V1)に、照射位置(B)を一定の動作ピッチ(Ld)で移動する必要がある。
確認装置(M)は、印刷画像領域(3)へ照射する光の光路(OPi)を、一定の仰角(θi)を保持したまま照射位置(B)を一定の動作ピッチ(Ld)で第1の方向(V1)へ移動させるために、一定の仰角(θi)を保持したまま光源位置(L)を一定の動作ピッチ(Ld)で直線状に移動する。一定の動作ピッチ(Ld)で移動することで、確認対象の光輝性媒体(1)の動画効果は、視認可能となる潜像要素(6)も一定の速度で出現する。例えば、照射位置(B)が、1秒間で1cm移動した場合、潜像要素(6)も、印刷画像領域(3)内のうち、1秒間で1cmの範囲内に配置された潜像要素(6)が、配列方向である第1の方向(V1)に、順に観察される。よって、一定の動画効果で、光輝性媒体(1)を観察できることから、精度よく確認することが可能となる。
仰角(θi)は、0°から90°の範囲であればよいが、後述する観察位置(E)において、目視で確認するか、又は、カメラで確認するかにより、観察角度を適宜調整する。後述する観察位置(E)において、ユーザが目視で動的効果を確認する場合、観察位置(E)は印刷画像領域(3)の法線方向に近い90°の方が、印刷画像領域(3)を正面で捉えやすくなるため、光輝性媒体(1)の動画効果が確認しやすくなる。よって、目視で確認する場合、仰角(θi)は、90°に近い角度とするのが好ましい。
また、カメラで動画効果を確認する場合、カメラの大きさによっては、65°以上の角度にすると、観察位置(E)に設置したカメラと印刷画像領域(3)の間に、光源(8)及び拡散部(10)が位置し、観察位置(E)からは、印刷画像領域(3)が見えなくなり、動画効果を確認することができなくなるおそれがある。よって、カメラで確認する場合、仰角(θi)は、65°未満とするのが好ましい。
なお、照射部(8)における光源(81)の移動方向が、第1の方向(V1)と平行方向ではない場合、光源位置(L)によって光路(OPi)の長さが変動するが、本発明では確認媒体として、光を正反射する材料で構成された光輝性媒体(1)を対象としているため、光路(OPi)の長さが変動することによる影響はない。例えば、確認媒体が紙のように、光を受光することによって拡散光を発する媒体の場合、光路(OPi)が変動することで、光源(81)から受ける照度も変動するため、観察位置(E)から見える確認媒体の明るさも変動するが、確認媒体が光輝性媒体(1)である場合、光源(81)の輝度に影響することが一般的に知られている。よって、確認媒体を光輝性媒体(1)とした場合、観察位置(E)から見える明るさが、光源(81)の光路(OPi)の距離に影響を受けることはない。
光源(81)の移動方法は二つあり、第一の移動方法は、一つの光源(81)により、光源位置(L)を物理的に移動させた構成であり、第二の移動方法は、複数の光源(81)を設け、点灯/消灯を切り替えることで、光源位置(L)を移動させる構成である。光源(81)の移動方法は、いずれも制御部(9)により行うことから、制御部(9)と併せて、次に説明する。
制御部(9)は、照射部(8)の光源位置(L)と、光源(81)の点灯/消灯を制御する手段である。
第一の移動方法は、制御部(9)に設けた、光源位置(L)を制御する光源移動手段(94)を用いて一つの光源(81)を物理的に移動させる方法や、光源位置(L21)から光源位置(L25)までを一度に照射し、面照明である光源(81)と印刷画像領域(3)の間に、光を透過しないマスクに光を透過するスリットを設け、そのマスクを、光源移動手段(94)を用いて移動させることで、光源位置(L)を移動させる方法がある。
光源移動手段(94)は、モータ等の駆動系とする。また、マスクの形態は、スリットの空いた板状の遮光板を物理的に第1の方向(V1)へ動かしてもよいが、例えば、液晶ディスプレイのように、電気的に光源位置を制御して同様の効果を得てもよい。
第二の移動方法は、制御部(9)に設けた、光源(81)の点灯/消灯を制御する照射ピッチ設定手段(91)を用いて行う。具体的には、光源(81)の点灯時間及び一度に点灯する光源(81)の数の少なくとも一方を制御する手段であり、動画効果の確認時間に合わせて設定する。例えば、光源(81)が第1´の方向(V1´)に10個配列し、動画効果の確認時間を5秒とした場合、光源(81)は、5秒を10個で割った0.5秒が一つの光源(81)当たりの点灯時間となる。これを基準とした場合に、動画効果の確認を短時間で行う場合は、光源(81)の点灯時間を短くし、かつ、光源(81)の移動速度を速くする必要がある。反対に、動画効果の確認を、目視などで5秒よりも長時間で行う場合は、光源(81)の点灯時間を長くし、かつ、光源(81)の移動速度を遅くする必要がある。
また、確認時において、光源(81)が暗いときには、十分に光輝性媒体(1)を照射することができず、動画効果を確認できない場合がある。反対に、光源(81)が明る過ぎても、ハレーションを起こし、光輝性媒体(1)全体が光り過ぎてしまい、動画効果を確認できない場合がある。よって、制御部(9)には、光源(81)の明るさ(照度)を調整するために、光量制御手段(92)を設けてもよい。光量制御手段(92)は、例えば、ダイナミック点灯、パルス点灯、PWM等の調光機能を用いる。
なお、光源(81)の点灯方式は、第1の方向(V1)における一方向点灯、例えば、下から上と繰り返して順次点灯/消灯する方式と、第1の方向(V1)における往復点灯、例えば、下から上へ、上から下へと繰り返して順次点灯/消灯する方式があるが、いずれの方式でも、本発明の確認は可能である。
次に、拡散部(10)について説明する。拡散部(10)は、光源(81)からの照明光を一方向に拡散する手段であり、被照射部(7)と照射部(8)の間に配置される。光源(81)からの照明光を一方向に拡散する拡散部(10)を設けることで、照射部(8)に配置された光源(81)が少ない場合でも、照射光が拡散部(10)を介して一方向のみに拡散されたライン状の照射光となることで、光輝性媒体(1)の潜像(6b)を、完全な対象画像として視認することが可能となる。
拡散部(10)は、光源(81)からの光が一方向に拡散される媒体であれば、特に限定はないが、例えば、光拡散フィルムやレンチキュラーレンズを用いる。光拡散フィルムは、透過光の拡散性を所望の方向に制御可能なフィルムであり、ナノバックリング(王子エフテックス製)、オプテリア光拡散フィルム(リンテック株式会社製)等がある。レンチキュラーレンズは、複数配置されたライン状の凸レンズであるシリンドリカルレンズであり、レンチキュラーレンズ(日本コーバン製)等がある。以下、拡散部(10)は、ライン状のシリンドリカルレンズ(101)を用いた形態として説明する。
図7は、照射部(8)と拡散部(10)の配置を示す模式図であり、拡散部(10)は、ライン状のシリンドリカルレンズ(101)が、万線状に配置されて成る。シリンドリカルレンズ(101)は、シリンドリカルレンズ(101)の幅方向に光を拡散させる効果を有する。
拡散部(10)が照明光を拡散する一方向とは、光源(81)の列(Y)方向のことであり、第1の方向(V1)と直行する第2の方向(V2)である。シリンドリカルレンズ(101)が、第2の方向(V2)に万線状に配置されることで、拡散部(10)からの照明光は、第2の方向(V2)に拡散される。
シリンドリカルレンズ(101)は、光源(81)と同様の仰角(θi)で、被照射部(7)と照射部(8)の間に設置される。本発明においては、光輝性媒体(1)の潜像を視認するために、光輝性媒体(1)に、一定の仰角(θi)で照射光を照射する必要がある。よって、照射部(8)と被照射部(7)の間に位置するシリンドリカルレンズ(101)の角度により、照射部(8)における光源(81)が成す光路(Opi)の仰角(θi)を変えないために、シリンドリカルレンズ(101)を、光源(81)と同様の仰角(θi)で設置する必要がある。
なお、本発明では、潜像を視認するために、光輝性媒体(1)への照射光が仰角(θi)となることが重要である。よって、光源(81)からの照射光が仰角(θi)でない場合でも、拡散部(10)におけるシリンドリカルレンズ(101)を設置する角度を調節することで、光源(81)からの照射光の角度を調節し、潜像を視認することも可能である。しかしながら、ユーザが誰でも同じように、照射光を仰角(θi)とするためには、光源(81)を仰角(θi)とし、かつ、シリンドリカルレンズ(101)も光源(81)と同様の仰角(θi)で設置することが好ましい。
図8は、図7のA−A’断面図である。前述した図2に示すように、拡散部(10)は、被照射部(7)と照射部(8)の間に配置されるが、拡散部(10)と照射部(8)の距離(h1)は、図8(a)に示すように、照明部(8)における光源(81)から照射光が、仰角(θi)で拡散部(10)へ照射可能であれば特に制限はない。光は、照射対象物への距離が遠くなると、照射光が広がり、一定の照射角度を保つことができなくなる。よって、拡散部(10)と照射部(8)の距離(h1)は、仰角(θi)を保つことができる距離とする。例えば、光源(81)を白色LEDとした場合、拡散部(10)と照射部(8)の距離(h1)は、約15mmとする。15mmを超えると、白色LEDの大きさによっては、仰角(θi)を保つことができなくなり好ましくない。
また、拡散部(10)と被照射部(7)の距離(図示せず)は、拡散部(10)を介して照射される光源(81)からの照射光が、仰角(θi)で、被照射部(7)へ照射可能であれば特に制限はない。前述のとおり、照射対象物への距離が遠くなると、照射光が広がり、一定の照射角度を保つことができなくなる。よって、拡散部(10)と被照射部(7)の距離も、前述した拡散部(10)と照射部(8)の距離(h1)と同様に、仰角(θi)を保つことができる距離とする。
次に、図8(a)から図8(d)を用いて、拡散部(10)の原理について説明する。図8(a)は、光源(81)の消灯時を示しており、シリンドリカルレンズ(101)からの照射光も存在しない。なお、図8では、シリンドリカルレンズ(101)が照射光を有しないときは、シリンドリカルレンズ(101)を黒色に図示し、照射光を有するときには白色に図示する。
図8(b)は、光源(81)の点灯時を示している。光源(81)が点灯することで、光源(81)と対向するシリンドリカルレンズ(101)は光源(81)からの照射光を受けて光が照射される。
シリンドリカルレンズ(101)は、前述のとおり、第2の方向(V2)に光を拡散するため、一つのシリンドリカルレンズ(101)が光源(81)からの光を受けると、一つのシリンドリカルレンズ(101)からの光が、第2の方向(V2)に拡散し、第2の方向(V2)に隣接するシリンドリカルレンズ(101)を照射する。それによって、図8(c)に示すように、隣接するシリンドリカルレンズ(101)からも光が照射される。
さらに、その隣接するシリンドリカルレンズ(101)からの光も、第2の方向(V2)へ拡散していくことで、図8(d)に示すように、第2の方向(V2)に配置した全てのシリンドリカルレンズ(101)から光が照射される。
拡散部(10)を有して光源(81)が点灯すると、間隔をおいて設置された列(Y)方向に対する光源(81)は、光が第2の方向(V2)にのみ拡散され、光源(81)が間引かれた箇所の光を補い、疑似的なライン光源となり、列(Y)方向に対して高密度に光源(81)を設置した状態と同等となる。よって、光輝性媒体(1)の可視化される潜像(6b)が欠けることなく観察可能となる。
照射される光の拡散方向を光源(81)の列(Y)方向に対してのみに限定することで、潜像(6b)が重複することなく観察することが可能となる。
図10を用いて前述したように、光輝性媒体(1)は、図10(a)に示す光輝性媒体(1)における潜像要素群(6a)が入射した光を強く正反射する特性を有するため、複数の潜像要素(6)から成る潜像要素群(6a)において、図10(b)に示すように、複数の潜像要素(6)のうち、正反射光下にある潜像要素(6−1)のみが可視化されることで、潜像(6b)が出現する。光輝性媒体(1)の観察角度又は光輝性媒体(1)に入射する光の角度を変化させた際、正反射光下にあり、可視化される潜像要素(6)が、6−1、6−2及び6−3と変化することで、潜像(6b)が連続的にスムーズに動いて見える技術である。
照射される光の角度が複数ある場合、重複して潜像要素(6)が可視化されることに起因して、潜像(6b)が重複して出現されてしまい、動画効果を確認することができない。よって、拡散部(10)を設けることで、照射される光の拡散方向を光源(81)の列(Y)方向に対してのみに限定することが可能となり、潜像(6b)が重複することなく観察することが可能となる。
あわせて、拡散部(10)を設置することで、光源(81)は、列(Y)方向について高密度に設置する必要がなくなった。よって、従来よりも、必要とする電力量も抑えられ、電源装置も乾電池等で駆動させることが可能となり、省エネルギー及び省スペース化となった。
なお、確認装置(M)は、印刷画像領域(3)の動画効果の検証に最良な観察位置(E)となるようにユーザの視点を誘導できる照準部(11)を更に有してもよい。
照準部(11)は、照射部(8)から照射した光が、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)で正反射し、その反射角(θr)の光路(OPr)上に観察位置(E)を配置するための手段であり、被照射部(7)では、光路(OPi)の仰角(θi)に等しい反射角(θr)で反射される光路(OPr)上の観察位置(E)との間に配置される。
照準部(11)は、印刷画像領域(3)の動画効果の検証に最良な観察位置(E)となるようにユーザの視点を誘導するよう配置(設計)されていればよく、透明なアクリル板やガラス板で構成された窓であっても、開口部のみの窓を設けた形態であってもよく、材質や形状については特に限定されるものではない。
なお、照準部(11)は、更に、撮影手段(111)及び表示手段(112)を有してもよい。撮影手段(111)は、検証対象の光輝性媒体(1)の動画効果を示す動画像(以下「対象画像」という。)を撮影する手段である。撮影手段(111)により、複数の光輝性媒体(1)の動画効果を検証する場合、印刷画像領域(3)の対象画像を常に同じ位置で撮影することができるため、精度よく動画効果を検証することが可能となる。
撮影手段(111)は、反射角(θr)の光路上に、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)が撮影できるように配置される。撮影手段(111)は、公知のエリアカメラ(例えば、アートレイ社製「ARTCAM−130MI」)、ラインセンサ等を用いる。また、撮像手段(111)をエリアカメラとした場合、一つに限らず、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)の大きさや、エリアカメラの解像度に合わせて、複数台配置してもよい。
表示手段(112)は、制御部(9)に、あらかじめ記憶した検証の基準となる動画効果を示す動画像(以下「基準画像」という。)及び対象画像の少なくとも一方を表示するための手段である。なお、本発明において「確認」は、光源からの照射光を照射することで出現した光輝性媒体(1)が、基画像が連続的に動いて見える動画効果を有するか否かを視認することであり、「検証」は、基準画像と対象画像を比較し、対象画像が正規の動画効果を有するか否かを判定することである。ユーザが、表示手段(112)に表示した対象画像を観察することで、ユーザは観察位置(E)に視点を合わせる手間が省けることから、速やかに動画効果を検証することができる。表示手段(112)には、PC等に接続される公知のディスプレイ(例えば、三菱電機社製「RDT212H」)を用いることが可能である。
なお、制御部(9)が、対象画像を記憶する場合、制御部(9)は、更に、記憶手段(93)を有する。
ユーザは、表示手段(112)に表示した基準画像と、対象画像を比較することで、動画効果の検証が可能となる。動画効果を比較して検証する方法には、肉眼による検証方法と、画像処理による検証方法がある。
肉眼による検証方法は、表示手段(112)を一つのディスプレイとし、ディスプレイ内に対象画像と基準画像を並列して表示し、肉眼で比較することで、検証対象の光輝性媒体(1)の動画効果が正規の動画効果を奏するか否かを検証する。
画像処理による検証方法を行う場合、確認装置(M)は、更に画像処理部(12)を有する。画像処理部(12)は、対象画像と基準画像を比較するために定量化する手段であり、演算手段(121)及び判定手段(122)から成る。
演算手段(121)は、基準画像と対象画像を用いて、演算を行う手段である。
判定手段(122)は、画像処理部(12)での演算結果を基に、対象画像があらかじめ設定したしきい値以内であるか否かを検証する手段であり、各種フィルタ処理、特徴点抽出、パターンマッチング等の公知の画像処理手段である。
パターンマッチングの一例としては、基準画像と、検査対象の入力画像を、それぞれ演算手段(121)により二値化処理して、基準画像データと入力画像データへと変換した後、判定手段(122)により、二つの画像データをそれぞれn×mピクセル(n、mは1以上の整数)で分割して比較を行い、検査を行う対象ピクセルごとの単位面積当たりを判定し、一致率が、例えば90パーセント以上の場合、「動画効果が良」と判定する。なお、この一致率とピクセル単位当たりの面積は、適宜定めればよい。なお、パターンマッチングにより判定する場合、特にアルゴリズム等の限定はないが、例えば、一般的なテンプレートマッチングを用いることが可能である。
判定手段(122)における判定結果は、照準部(11)における表示手段(112)に転送した後、表示手段(112)に表示する構成や、制御部(9)と接続したモニタ(図示せず)やプリンタ(図示せず)によって出力可能とする構成としてもよい。
次に、図9に示すフローチャートに準じて、前述した確認装置(M)を用いた光輝性媒体(1)の動画効果の確認方法について説明する。
まず、ステップ(以下「S」という。)1の載置工程において、光輝性媒体(1)を、被照射部(7)に配置する。
光輝性媒体(1)を配置する方向は、光輝性媒体(1)を構成する印刷画線(4)が一定のピッチで万線上に配置されている第1の方向(V1)と、拡散部(10)を介して照射部(8)から照射される照射光の位置である照射位置(B)の移動方向が、同じ方向となればよい。ここでいう同じ方向とは、前述した確認装置(M)と同様に、第1の方向(V1)と平行方向に限定されない第1´の方向(V1´)である。
次に、拡散部設定工程(S2)において、拡散部(10)のシリンドリカルレンズ(101)の配列方向と照射部(8)における光源(81)の配列方向を合わせて配置したのち、更に、光輝性媒体(1)の印刷画線(4)の配列方向に合わせて配置する。
まず、拡散部(10)のシリンドリカルレンズ(101)の配列方向である第2の方向(V2)と、照射部(8)における光源(81)の配列方向である第1の方向(V1)が直交するように配置する。次に、拡散部(10)のシリンドリカルレンズ(101)の配列方向である第2の方向(V2)と、光輝性媒体(1)の印刷画線(4)の配列方向である第1の方向(V1)が平行するように配置する。なお、シリンドリカルレンズ(101)の配列方向と光輝性媒体(1)の印刷画線(4)の配列方向を合わせる際には、シリンドリカルレンズ(101)の配列方向と、光源(81)の配列方向がずれないように注意する。
次に、照射工程(S3)において、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)に、拡散部(10)を介して、光源(81)からの光を、光路(OPi)が一定の仰角(θi)となるように照射したのち、光路(OPi)が一定の仰角(θi)を保持した状態で、照射位置(B)を第1の方向(V1)へ一定のピッチで移動させる。移動方法は、前述のとおり、第一の移動方法である、一つの光源(81)により光源位置(L)を物理的に移動させる方法か、第二の移動方法である、複数の光源(81)を設け、点灯/消灯を切り替えることで光源位置(L)を移動させる方法とする。
照射工程(S3)は、動画効果の確認を、光輝性媒体(1)を構成に対応させて、より容易に行うために、照射ピッチ指定工程(S3−1)を有してもよい。
照射ピッチ指定工程(S3−1)とは、照射部(8)における照射ピッチを制御する工程であり、具体的には三つの工程があり、目的に合わせて、三つの工程の中から適宜選択する。一つ目は、移動速度指定工程(S3−1−1)、二つ目は、移動範囲指定工程(S3−1−2)、三つ目は、照射範囲指定工程(S3−1−3)である。なお、照射ピッチ指定工程(S3−1)は、確認装置(M)における、制御部(9)の照射ピッチ設定手段(91)で行う。
まず、一つ目の移動速度指定工程(S3−1−1)について説明する。移動速度指定工程(S3−1−1)は、光源(81)が第1´の方向(V1´)へ直線状に一定のピッチで移動する速度を指定する工程である。光輝性媒体(1)の構成において、印刷画線(4)の潜像要素群(6a)の圧縮率が低い場合、角度変化により出現する潜像(6b)の移動速度が遅く、動的効果を視認しづらい場合がある。その際、光源(81)の移動速度を速くすることで、潜像(6b)の移動速度も速くなることから、潜像(6b)の連続的な変化を捉えやすくなり、後述する検証工程(S4)で、動画効果の検証が容易になる。
例えば、第一の移動方法である、一つの光源(81)により、光源位置(L)を物理的に移動させた構成では、光源(81)の動く速度を指定する工程であり、第二の移動方法である、複数の光源(81)を設け、点灯/消灯を切り替えることで、光源位置(L)を移動させる構成では、光源(81)の点灯時間を指定する工程である。
次に、二つ目の移動範囲指定工程(S3−1−2)について説明する。移動範囲指定工程(S3−1−2)は、光源(81)が第1´の方向(V1´)へ直線状に一定のピッチで移動する面積を指定する工程である。光輝性媒体(1)の構成において、印刷画像領域(3)のうち、少なくとも印刷画線(4)が形成された領域には、光源(81)からの光を照射する必要がある。印刷画線(4)が形成された領域全体に対して、光を照射することで、潜像(6b)の連続的な変化を確実に捉えることが可能となり、後述する検証工程(S4)で、動画効果の検証が容易になる。
例えば、第一の移動方法では、光源(81)の移動距離を指定する工程であり、第二の移動方法では、点灯する光源(81)を指定する工程である。
次に、三つ目の照射範囲指定工程(S3−1−3)について説明する。照射範囲指定工程(S3−1−3)は、一度に光源(81)から照射する面積を指定する工程である。光輝性媒体(1)は、一つの蒲鉾状要素(6)の上に形成された複数の印刷画線(4)のうち、一本の印刷画線(4)が視認可能となることで、同じ位置の複数の印刷画線(4)から成る潜像(6b)が視認可能となり、角度変化により、一つの蒲鉾状要素(6)の上に形成された複数の印刷画線(4)のうち、隣り合う一本の印刷画線(4)が、角度変化に伴い順に視認可能となることで、動的効果を奏して視認可能となる。よって、光輝性媒体(1)の動的効果を確認するためには、蒲鉾状要素(6)の上に形成された一本の印刷画線(4)が視認可能となる必要があることから、光源(81)からは、一つの蒲鉾状要素(6)上においては、一本の印刷画線(4)に光を照射する。
よって、蒲鉾状要素(6)の形状や、印刷画線(4)の形状が異なった場合、一度に光源(81)から照射する面積を、一つの蒲鉾状要素(6)上における、一本の印刷画線(4)のみに光を照射可能となるように指定する必要がある。光源(81)の最適な照射範囲を指定することで、後述する検証工程(S4)では、動画効果の検証が容易になる。
例えば、第一の移動方法では、所望する照射範囲の光源を適宜選択する工程であり、第二の移動方法では、点灯する光源(81)の数を指定する工程である。
次に、検証工程(S4)として、光輝性媒体(1)の動画効果が、正規の動画効果か否かを、照準部(11)における撮影手段(111)により目視又は画像処理部(12)により比較して検証するか、又は、照準部(11)により目視で検証する。
肉眼による検証方法は、まず、記憶手段(93)に、基準画像を記憶させる。次に、表示手段(112)を一つのディスプレイとし、ディスプレイの半分(例えば、左側)に、対象画像を表示し、ディスプレイの残りの半分(例えば、右側)に、記憶手段(93)に記憶した基準画像を並列して表示し、肉眼で比較することで、検証対象の光輝性媒体(1)の動画効果が正規の動画効果を奏するか否かを検証する。
次に、画像処理部(12)を用いた画像処理による検証方法を説明する。画像処理による検証方法は、まず、記憶手段(93)に、基準画像を記憶させる。次に、演算手段(121)により、検査対象の光輝性媒体(1)の動画効果を示す入力画像と基準画像を、各種フィルタ処理、特徴点抽出、パターンマッチング等の公知の画像処理手段により比較し、正規の動画効果を奏するか否かを検証する。
以下、実施例1を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明を限定するものではない。実施例1として、図1及び図2に示した確認装置(M)を作製した。
確認対象である光輝性媒体(1)は、本出願人が既に出願した、特許第5131789号公報の実施例5に記載の構成で形成した。基材(2)は、190mm×170mmの、一般的な白色コート紙(エスプリコートFM 日本製紙製)とし、基材(2)上の、30mm×35mmの印刷画像領域(3)内に、0.45mmの画線幅で、15mmの画線長さの蒲鉾状要素(5)を、ピッチ0.6mm、盛り上がり高さ10μmで、第1の方向(V1)に複数配置して15mm×15mmの蒲鉾状要素群(5a)を形成した。蒲鉾状要素(5)は、表1に示すスクリーンインキを用いてUV乾燥タイプのスクリーン印刷方式で印刷した。表1に示すスクリーンインキは、カラーフリップフロップ性を有するインキであり、拡散反射光下では黒色であり、正反射光下では金色の干渉色を発した。
さらに、蒲鉾状要素群(5a)の上に、桜の花の形状とした基画像を、横方向から圧縮処理して形成した0.20mmの画線幅の潜像要素(6)を、ピッチ0.65mmで、第1の方向(V1)に複数配置して潜像要素群(6a)を形成した。潜像要素(6)は、マットな透明インキ(マットメジウム T&K TOKA製)を用いて、ウェットオフセット印刷方式で印刷した。
なお、特許第5131789号公報の実施例5は、基画像を複数の異なる形状で構成することで、角度変化により基画像の形状が徐々に変化し、かつ、印刷画像領域(3)内で動いてみえる動画効果を奏していた。しかし、実施例1は、基画像は複数であるが同一形状で構成することで、角度変化により基画像の形状は変化しないが、印刷画像領域(3)内で、一定の速さで動いて見える動画効果を奏するとした。よって、実施例1では、光輝性媒体(1)が、角度変化により基画像の形状は変化しないが、印刷画像領域(3)内で、一定の速さで連続的に動いて見えるか否かで、動画効果を有するか否かを確認した。
被照射部(7)として、テーブル状の台を設け、更に、誘導手段(71)として、図3に示した、黒色の板に80mm×110mmの開口部(U)を有する窓部(71W)を配置した。光輝性媒体(1)は、印刷画像領域(3)上に、開口部(U)が全て入るように載置した。
照射部(8)は、図4に示した、点灯/消灯の制御が可能な面照明を用いた。照射部(8)は、光源(81)として白色LED(日進電子製WDL−10027)を用いて、行(X)方向に対し、4mmの光源ピッチ(Lp)、列(Y)方向に対し、20mmのピッチで平面上に行(X)12個×列(Y)2個配置した。白色LEDは、行(X)1個×列(Y)2個からなる光源群(82)を一つの制御単位とし、合計12個の光源群(82)は、それぞれ独立制御可能に配置した。照射部(8)の行(X)方向は、光輝性媒体(1)の蒲鉾状要素(5)を配置した第1の方向(V1)に設定した。照射部(8)の電源は、単4電池3本を使用した。
次に、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)に配置した、15mm×15mmの蒲鉾状要素群(5a)の中央である、7.5mm×7.5mmとなる位置に、照射部(8)を構成する光源群(82)のうち、光源群(82)を配置した第1の方向(V1)の中央に位置する、上段から6個目の光源群(82)を、仰角(θi)が65°、光路(OPi)が60mmとなるように設置した。
拡散部(10)は、材質がAPETのレンチキュラーレンズ(日本コーバン製、線数100線タイプ、厚み0.33mm)を用いた。拡散部(10)は図7に示したように、照射部(8)の列(Y)方向に対して、光を拡散させるために、レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズ(101)の配列方向が、第1の方向(V1)と垂直する方向である第2の方向(V2)となるように、照射部(8)と光輝性媒体(1)との間に設置した。
図8(a)に示した、拡散部(10)と照射部(8)の距離(h1)は、光源(81)である白色LED(日進電子製WDL−10027)が、仰角(θi)65°を保ち、光輝性媒体(1)へ照射光を照射可能な距離である15mmとし、照射部(8)と平行となるよう設置した。
制御部(9)は、照射部(8)の電源として、指定した光源群(82)の点灯/消灯が可能な「外部ON/OFF制御」機能を有した。「外部ON/OFF制御」機能は、マイコンを接続し、第1´の方向(V´)に並ぶ光源群(82)の点灯/消灯を順次切り替えることで、仰角(θi)を65°に保ちつつ、照射部(8)の光源位置(L)が、4mmの光源ピッチ(Lp)を移動可能な構成とした。
照準部(11)は、光源群(82)を配置した第1の方向(V1)の中央に位置する、上段から6個目の光源群(82)から照射した光が、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)で正反射し、仰角(θi)65°と等しい角度である、反射角(θr)65°の光路(OPr)上の方向とし、光輝性媒体(1)からの距離は約150mmとした。なお、照準部(11)は、ユーザが目視で確認する構成とした。
以上の構成の確認装置(M)を用いて、光輝性媒体(1)の印刷画像領域(3)内を観察し、光輝性媒体(1)の動画効果を検証した。実施例1では、光輝性媒体(1)が、角度変化により基画像の形状は変化しないが、印刷画像領域(3)内で、一定の速さで連続的に動いて見えるか否かで、動画効果を有するか否かを検証した。照準部(11)から目視で観察したところ、潜像(6b)として、桜の花の形状の基画像が出現し、更に、照射部(8)の光源位置(L)が移動することで、潜像(6b)が第1の方向(V1)に、形状は変化しないが、印刷画像領域(3)内で、1秒間に4mmの一定の速さで連続的に動いて見えた。よって、光輝性媒体(1)が正規の動画効果を有することを検証した。
1 光輝性媒体
2 基材
3 印刷画像領域
4 印刷画線
4a 印刷画線群
5 蒲鉾状要素
5a 蒲鉾状要素群
6 潜像要素
6a 潜像要素群
6b、6b´ 潜像
7、7´ 被照射部
71 誘導手段
8、8´ 照射部
81、81´ 光源
82 光源群
9、9´ 制御部
91 照射ピッチ設定手段
92 光量制御手段
93 記憶手段
94 光源移動手段
10 拡散部
101 シリンドリカルレンズ
11 照準部
111 撮影手段
112 表示手段
12 画像処理部
121 演算手段
122 判定手段
OPi、OPr 光路
E 観察位置
B 照射位置
L、L´ 光源位置
Lp 光源ピッチ
Ld 動作ピッチ
M 確認装置
M´ 検証装置
θi 仰角
θr 反射角
V1 第1の方向
V1´ 第1´の方向
V2 第2の方向
J 非観察領域
2 基材
3 印刷画像領域
4 印刷画線
4a 印刷画線群
5 蒲鉾状要素
5a 蒲鉾状要素群
6 潜像要素
6a 潜像要素群
6b、6b´ 潜像
7、7´ 被照射部
71 誘導手段
8、8´ 照射部
81、81´ 光源
82 光源群
9、9´ 制御部
91 照射ピッチ設定手段
92 光量制御手段
93 記憶手段
94 光源移動手段
10 拡散部
101 シリンドリカルレンズ
11 照準部
111 撮影手段
112 表示手段
12 画像処理部
121 演算手段
122 判定手段
OPi、OPr 光路
E 観察位置
B 照射位置
L、L´ 光源位置
Lp 光源ピッチ
Ld 動作ピッチ
M 確認装置
M´ 検証装置
θi 仰角
θr 反射角
V1 第1の方向
V1´ 第1´の方向
V2 第2の方向
J 非観察領域
Claims (2)
- 明暗フリップフロップ性又はカラーフリップフロップ性の少なくともどちらか一方の特性を備えた盛り上がりを有する蒲鉾状要素が第1の方向に複数配置された蒲鉾状要素群の上に、基画像を分割した画像を圧縮して形成した潜像要素群が積層され、観察角度を変化させることで前記基画像が連続的に動いて見える動画効果を有する光輝性媒体の確認装置であって、
前記光輝性媒体を載置した状態で平滑性を保ちながら固定する被照射部と、
前記被照射部の上部に配置され、前記光輝性媒体と光源からの照射光を一定の仰角を保持した状態で、前記光源が、前記第1の方向と少なくとも二次元方向が同じ方向である第1´の方向へ移動する照射部と、
前記被照射部と前記照射部の間に、前記光源からの照射光を、前記第1の方向と直交する第2の方向に拡散する拡散部と、
前記光源の位置及び点灯/消灯を制御する制御部を少なくとも有し、
前記拡散部は、前記光源からの光が一方向に拡散される媒体であることを特徴とする光輝性媒体の模様変化確認装置。 - 検証の基準となる動画効果を有する基準画像と、前記光源からの照射光を照射することで出現した前記光輝性媒体の動画効果を有する対象画像を比較し、正規の動画効果を有するか否かを検証する画像処理部を有することを特徴とする光輝性媒体の模様変化確認装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016082551A JP2017194726A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | 光輝性媒体の模様変化確認装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016082551A JP2017194726A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | 光輝性媒体の模様変化確認装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017194726A true JP2017194726A (ja) | 2017-10-26 |
Family
ID=60156463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016082551A Pending JP2017194726A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | 光輝性媒体の模様変化確認装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017194726A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021020680A (ja) * | 2019-07-25 | 2021-02-18 | トーイン株式会社 | 箱、ラベル又は台紙 |
JP2021020679A (ja) * | 2019-07-25 | 2021-02-18 | トーイン株式会社 | 箱、ラベル又は台紙 |
-
2016
- 2016-04-18 JP JP2016082551A patent/JP2017194726A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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